JP2015511324A - ハロゲン化アルカリ色中心結晶に基づいた中間赤外体積ブラッググレーティング - Google Patents

ハロゲン化アルカリ色中心結晶に基づいた中間赤外体積ブラッググレーティング Download PDF

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Abstract

スペクトルの中間赤外線領域において動作する体積ブラッググレーティングデバイス、およびそのようなデバイスを作り出す方法が記載されている。中間赤外スペクトル域においてハロゲン化アルカリ結晶の屈折率における変動を作り出すために、且つそれによって中間赤外スペクトル域において動作する体積ブラッググレーティングを作り出すために、そのような体積ブラッググレーティングデバイスは、ハロゲン化アルカリ結晶内で複数の色中心を形成することによって、且つ複数の色中心の1つのサブセットを選択的に除去することによって作り出されることができる。【選択図】 図9

Description

優先権主張および関連特許出願
本願は、参照により本願に組み込まれている「LIF色中心結晶に基づいた中間赤外体積ブラッググレーティング(MIDDLE-INFRARED VOLUMETRIC BRAGG GRATING BASED ON LIF COLOR CENTER CRYSTALS)」と題され、2012年1月12日に出願された米国仮特許出願61/586,086号の優先権および利益を主張する。
本願は、概して、中間赤外スペクトル域(the middle-infrared spectral range)においての体積ブラッググレーティング(volumetric Bragg gratings)におけるアプリケーションのための色中心結晶(color center crystals)に関係する。
背景
体積ブラッググレーティング(VBGs)は、ブラッグ条件(Bragg condition)を満たす1つ以上のブラッグ波長において大きな反射率を作り出す(produce)ために入射光と相互に作用する屈折率の周期的変動(periodic variation)の形で、バルク透過性材料においてブラッググレーティングとしてインプリメントされる(implemented)ことができる。VBGsは、様々な光学的デバイスおよびシステムにおいて使用されることができ、コンパクトな幅の狭いラインのレーザシステム(compact narrow line laser systems)の開発のための重要な要素である。現在、多くのVBGsが、0.3μmと2.7μmの間の送信スペクトル範囲を有した光屈折グラス(photorefractive glasses)を使用する。
開示された実施形態は、体積ブラッググレーティングデバイス、およびそのようなデバイスを製造するための方法に関係し、これらは、中間IR域で動作する色中心を有したハロゲン化アルカリ結晶に基づいている。そのようなデバイスは、それらが光学的に安定で、熱的に安定であるような方法で、インプリメントされることができ、比較的低電力レーザを使用して大量生産されることがでる。
開示された実施形態の1つの態様は、中間赤外スペクトル域における広域スペクトルの透過性を備えた複数の色中心を含んでいるハロゲン化アルカリ結晶を備える体積ブラッググレーティングデバイスに関係する。ハロゲン化アルカリ結晶は、中間赤外スペクトル域において動作する体積ブラッググレーティングを形成するために複数の色中心の少なくとも1つのサブセットの選択的な除去を通して、中間赤外スペクトル域でハロゲン化アルカリ結晶の屈折率における変動を示すように構成されている。
1つの典型的な実施形態においては、ハロゲン化アルカリ結晶は、フッ化リチウム(LiF)結晶である。別の典型的な実施形態では、ハロゲン化アルカリ結晶は、色中心のサブセットの光誘起漂白(photo-induced bleaching)によって構成されている。さらに別の典型的な実施形態では、体積ブラッググレーティングは、ほぼ1から6マイクロメータにわたるスペクトル域内でほぼ10パーセントより上で100パーセント近くまでの範囲における効率を示すことができる。なおさらに別の典型的な実施形態によれば、体積ブラッググレーティングは、複数の色中心の選択的な除去の結果として屈折率における空間的変動として形成される溝あるいは領域を含んでいる。
1つの典型的な実施形態においては、選択的な除去は、複数の色中心のサブセットの光誘起漂白を含んでいる。別の典型的な実施形態では、屈折率における変動はほぼ1から6マイクロメータにわたるスペクトル域において少なくとも10−4である。別の典型的な実施形態によれば、複数の色中心は、電離放射線、および/または付加的なあるいは電界による採色によって、ハロゲン化アルカリ結晶内に形成される。別の典型的な実施形態では、体積ブラッググレーティングは、レーザ空洞の出力カプラあるいは反射器(a reflector or an output coupler of a laser cavity)として動作するように構成されている。別の典型的な実施形態は、上記において言及された体積ブラッググレーティングを備えるレーザシステムに関連しており、体積ブラッググレーティングがレーザシステムのレーザ空洞の高い反射器として動作するように構成されている。
開示された実施形態の別の態様は、体積ブラッググレーティングデバイスを作り出すための方法に関係し、該方法は、中間赤外スペクトル域においてハロゲン化アルカリ結晶の屈折率における変動を作り出すために、且つそれによって中間赤外スペクトル域において動作する体積ブラッググレーティングを作り出すために、複数の色中心を備えているハロゲン化アルカリ結晶を得ることと、複数の色中心のサブセットを選択的に除去することと、を備える。
1つの典型的な実施形態では、ハロゲン化アルカリ結晶は、フッ化リチウム(Lithium Flouride)(LiF)結晶である。別の典型的な実施形態によれば、複数の色中心を備えているハロゲン化アルカリ結晶を得ることは、複数の色中心を形成するために、ハロゲン化アルカリ結晶を、電離放射線に、および/または添加的なあるいは電界による採色を通して露出することを備える。1つの典型的な実施形態では、複数の色中心のサブセットを選択的に除去することは、色中心のサブセットの光誘起漂白を備える。
例えば、光誘起漂白は、(a)第1の溝あるいは領域を形成するために、複数の色中心を備えるハロゲン化アルカリ結晶を、レーザビームに露出すること、(b)ハロゲン化アルカリ結晶の位置をシフトすること(shifting)、(c)シフトの後で、第2の溝あるいは領域を形成するために、ハロゲン化アルカリ結晶をレーザビームに露出すること、および、(d)更なる溝あるいは領域を形成するために、予め決められた回数、ステップ(b)および(c)を繰り返すこと、を備える。形成された溝あるいは領域は、空間的周期的グレーティングパターン(spatial periodic grating pattern)を形成する。1つの典型的な実施形態では、複数の色中心のサブセットを選択的に除去することは、2つ以上のビームの干渉縞を使用して体積ブラッググレーティングの形成を引き起こすように、2つ以上のコヒーレントな光ビーム(coherent optical beams)をハロゲン化アルカリ結晶に向けること(directing)を備える。
1つの典型的な実施形態によれば、複数の色中心のサブセットを選択的に除去することは、電子またはイオンビームリソグラフィ(electron or ion beam lithography)を通して実行される。別の典型的な実施形態では、屈折率における変動は、ほぼ1から6マイクロメータにわたるスペクトル域において少なくとも10−4である。さらに別の典型的な実施形態では、複数の色中心を選択的に除去することは、体積ブラッググレーティングの複数の溝あるいは領域を形成する屈折率における空間的変動を作り出す(produces)。さらに別の典型的な実施形態では、体積ブラッググレーティングは、ほぼ1から6マイクロメータにわたるスペクトル域内でほぼ10パーセントから100パーセント近くの範囲において効率(efficiency)を示すことができる。別の典型的な実施形態では、体積ブラッググレーティングは、少なくとも1.56マイクロメータにおいて光の回析を実現する位相格子(phase grating)である。
さらに、ブラッグ条件下において特定の波長で光の反射を作り出すために中間IRスペクトル域(mid-IR spectral range)において光を回折する、色中心を有したハロゲン化アルカリ結晶から形成された容積測定ブラッググレーティングを使用するための方法が提供される。この方法では、室温の下で、中間赤外スペクトル域において光透過性を、そして可視的なあるいは近赤外スペクトル域(visible or a near-infrared spectral range)において光吸収を示すハロゲン化アルカリ色中心結晶が、中間赤外スペクトル域において、入射光ビームに露出される(is exposed)。ハロゲン化アルカリ色中心結晶は、位相ブラッググレーティング(phase Bragg grating)を実現するために、中間赤外スペクトル域におけるハロゲン化アルカリ色中心結晶における屈折率において十分な空間的周期的変調(sufficient spatial periodic modulation)を有する色中心の永続的な空間的周期的グレーティングパターン(permanent spatial periodic grating pattern)を含むように、構成される。入射光ビーム(incident optical beam)に関しての永続的な空間的周期的グレーティングパターンのオリエンテーション(orientation)が、中間赤外スペクトル域において光の反射を作り出すためにブラッグ条件の下で入力光ビーム(input optical beam)の光を回折するように、制御される。
これら及び他の態様と実施形態が、図面、明細書の説明、および特許請求の範囲において、もっと詳細に記載されている。
図1(a)は、色中心を有したLiF結晶サンプルの典型的な吸収スペクトルのUV可視部分(UV-visible part)である。 図1(b)は、色中心を有したLiF結晶サンプルの典型的な吸収スペクトルの可視近IR部分(visible-near-IR part)である。 図2(a)は、LiF結晶の波長の関数として屈折率における変動の理論的に計算された(式(4)によって)プロットのUV近IR部分(UV-near-IR part)の例である。黒い破線カーブは、サンプルにおいて全ての色中心を考慮に入れる。実線のカーブは、2つの主な帯域(FとF及びF)の吸収のみを考慮に入れる。 図2(b)は、LiF結晶の波長の関数として屈折率における変動の理論上計算された(式(4)によって)プロットの近中間IR部分の例である。実線のカーブは、2つの主な帯域(FとF及びF)の吸収のみを考慮に入れる。 図3は、典型的な実施形態に従ってVBGの製造のための配置を例示する。 図4は、典型的な実施形態に従ってチタンサファイアレーザ(790nm、400mW、1kHz、35fs、5秒の露出)を用いた照射前後の514nmのアルゴンレーザ励起の下で測定されたLiFCC結晶(LiF CC crystal)の光ルミネセンス(photoluminescence)(PL)スペクトル(spectra)を例示する。プロット(a)は、照射前のPLスペクトル(spectrum)に対応し、プロット(b)は、漂白されたストライプ(bleached stripe)に隣接している結晶の領域(area)から取られた照射直後の(immediately after)PLスペクトルに対応し、プロット(c)は、結晶の漂白されたストライプ領域から取られた照射直後のPLスペクトルに対応し、そしてプロット(d)は、レーザ照射ほぼ12時間後の漂白されたストライプのPLスペクトルに対応する。 図5(a)は、典型的な実施形態に従った製造後まもなく(shortly after)の12μm溝間隔を有した格子(grating)の始まりからの距離(distance)の関数として測定された積分650−700nm光ルミネセンス強度(measured integral 650-700 nm photoluminescence intensity)における変動を例示する。 図5(b)は、格子の始まりから500から600μmの間の距離における光ルミネセンス強度変動を例示するためにズームインされた図5(a)の一部である。 図5(c)は、典型的な実施形態に従った製造約12時間後の図5(a)において特徴付けられた格子の始まりからの距離の関数として測定された積分650−700nm光ルミネセンス強度における変動を例示する。 図5(d)は、格子の始まりから500から600μmの間の距離における光ルミネセンス強度変動を例示するためにズームインされた図5(c)の一部である。 図6(a)は、典型的な実施形態に従った製造後まもなくの24μm溝間隔を有した格子の始まりからの距離の関数として測定された積分650−700nm光ルミネセンス強度における変動を例示する。 図6(b)は、格子の始まりから500から600μmの間の距離における光ルミネセンス強度変動を例示するためにズームインされた図6(a)の一部である。 図6(c)は、典型的な実施形態に従った製造後約12時間の図6(a)において特徴付けられた格子の始まりからの距離の関数として測定された積分650−700nm光ルミネセンス強度における変動を例示する。 図6(d)は、格子の始まりからの500から600μmの間の距離における光ルミネセンス強度変動を例示するためにズームインされた図6(c)の一部である。 図7は、典型的な実施形態に従って格子を特徴づけるための配置を例示する。 図8は、典型的な実施形態に従って体積ブラッググレーティングを作り出すために実行されることができる一連のオペレーション(a set of operations)を例示する。 図9は、典型的な実施形態に従って光の反射を作り出すために、中間IRのスペクトル域における光を回折するために色中心を有したハロゲン化アルカリ結晶から形成された体積ブラッググレーティングを使用するために実行されることができる一連のオペレーションを例示する。
実施形態の詳細な説明
色中心(color center)(CC)は、結晶内の点格子欠陥(point lattice defect)であり、そのほかの点では透明な結晶において光吸収帯を作り出す。色中心(color centers)(CCs)を有したハロゲン化アルカリ結晶は、長年の間、調整可能な固体レーザのための活性媒体(active media)として、また、受動Qスイッチとして知られている。様々なハロゲン化アルカリ結晶の中でフッ化リチウム(LiF)は、ひとつにはそれが吸湿性でなく、室温でさえCCsの高安定を特徴としているので、一般に用いられる材料である。最近の研究の関心は、これらの光屈折の特性(properties)に基づくこれらの材料の可能なフォトニクス(photonics)のアプリケーションへとシフトした。これらのアプリケーションのうちのいくつかは、色中心を有した結晶における光誘起格子(photo-induced gratings)および導光路(waveguides)の製造に基づく。
2−6μm上で動作する室温の中間IRレーザにおける最近の進歩は、光屈折ガラスを使用して製造されるVBGsが中間IR域において動作することができないので、これらのレーザの新しい光屈折材料の開発を促進させる。
中間赤外(中間IR)(middle-infrared (mid-IR))スペクトル域において動作する光屈折材料は、多くの潜在的なアプリケーションを有する新しいコンパクトな中間IRレーザシステムの開発にとって重要である。そのようなアプリケーションの例には、これらに制限されないが、分子分光学(molecular spectroscopy)、非侵入性の医学の診断法(non-invasive medical diagnostics)、工業プロセス制御(industrial process control)、環境モニタリング(environmental monitoring)、大気のセンシング(atmospheric sensing)、フリースペースコミュニケーション(free space communication)、油層探鉱(oil prospecting)、および多くの防衛関連アプリケーション、例えば、赤外線対抗手段(infrared countermeasures)、軍需品処分のモニタリング(monitoring of munitions disposal)および爆発ハザードのスタンドオフ型検知(stand-off detection of explosion hazards)など、が含まれる。
例えばフッ化リチウム(LiF)結晶等のハロゲン化アルカリ結晶は、中間IR域において幅の広い透過性を持っている。しかしながら、そのようなハロゲン化アルカリ結晶からVBGsを製造する試みは、商業上実現可能ではない。これは、結晶の屈折率における変動を引き起こすように結晶構造に永続的な修正(permanent modification)を刻むために、高強度フェムト秒X線パルスレーザ放射(high intensity femstosecond laser radiation)を用いて結晶を照射するための必要性に、部分的に起因する。
分布帰還型(distributed feedback)(DFB)の色中心レーザは、いくつかの研究グループによって研究されてきた。F CCsを有するLiFのチューナブルレーザ発振(Tunable laser oscillation)は、近IR域(near-IR region)882−962nmにおいて達成されてきており、また、結晶におけるダイナミックゲイン格子(dynamic gain grating)は、2つのポンプビーム(pump beams)の干渉を使用して実現されてきている。いくつかのシステムでは、DFBレーザのチューニングは、ポンプビームの入射角を変更することにより得られてきている。いくつかのシステムでは、永続的な格子(permanent grating)を用いてDFBCCがレーザ発信すること(DFB CC lasing)は、UVレーザによって形成された干渉縞に基づいた色中心の光漂白により開発されている利得エレメント(a gain element)を通して得られる。1つのシステムでは、709nmにおいてLiF:FCC結晶の分布帰還型レーザ発振を作り出す、2つのフェムト秒Ti:サファイアレーザビームの利用に基づいたホログラフィの技術によって、永続的な格子が製造される(a permanent grating is fabricated by a holographic technique based on utilization of two femtosecond Ti: sapphire laser beams, producing distributed feedback laser oscillation of LiF:F2 CC crystal at 709 nm)。
いままでのころ行なわれた様々な調査は、可視および近IRスペクトル域においてのCC結晶(CCC)における光屈折の特性に重点が置かれて、そこでは、屈折率の変更は、顕著であり、ある場合は、屈折率の変更について最大のあるいはそれに近い値であった。LiFは広い伝送帯域を持っており、6μmまでの中間IR波長において潜在的に動作することができる。イオン化照射(ionizing irradiation)あるいは付加的/電解の採色により準備された様々なLiF:CC結晶は、可視および近IRスペクトル域において強い吸収帯を示す。そのような結晶においては、色中心の空間的に選択的な色中心光漂白が、LiF結晶の屈折率における空間的パターン(spatial pattern)または変調を作り出すために使用されることができる。色中心が光漂白された各位置において、該位置がもはや、光漂白された特定の色中心の光吸収を示さないように、色中心が除去される。LiF:CC結晶は、中間IRスペクトル域おいて、強い吸収帯を有さない傾向がある。強い吸収帯は、一般に、屈折率の値の著しい変動に関連づけられているので、LiF:CC結晶における中間IRスペクトル域においての強い吸収帯のこの欠乏は、中間IRスペクトル域において使用可能な格子回折効率(grating diffraction efficiency)を有した体積ブラッググレーティング(VBG)構造を形成するための著しいインデックス変動(significant index changes)を、LiF:CC結晶が提供できないこととして理解されてきた。さらに、LiF:CC結晶は、熱的および光誘起の不安定性を有するとして理解されてきているので、従って、アプリケーションに適さず、日中の光および周辺または室内温度において使用する。
しかしながら、LiF:CC結晶および他のハロゲン化アルカリ結晶は、中間IRスペクトル域における動作に魅力的で望ましい特有の特性を有するように開発され得る(can be engineered)。例えば、水酸基のないLiF結晶から作られたLiFCCCsは、大きな(14evまでの)バンドギャップを特徴とし、浅いドナーおよびアクセプタCCsを示さず、従って、中間IRスペクトル域において光の吸収を有さない。結果的に、結晶が中間IRスペクトル域において光の照明の下にあるときは、色中心の光の漂白が無い傾向がある。したがって、LiF:CCの体積ブラッググレーティング(VBG)構造は、高い光学的密度の中間IR照射の下で安定している。別の例の場合は、LiF結晶は、広い透過性帯域(例えば、6μmまでの中間IRスペクトル域を含んでいる)を示す傾向があり、1.5μmから6μmまでのスペクトル域上で動作するEr3+、Ho3+、Tm3+Cr2+、Fe2+レーザの分散素子(dispersive element)として使用されることができる。とりわけ、下記に記載される典型的な実施形態によって説明されるように、LiF:CC結晶における中間IRスペクトル域においての吸収帯の欠乏にもかかわらず、それらは、様々なアプリケーションについて中間IRスペクトル域において安定して効率的な体積ブラッググレーティング(VBG)構造を提供するために屈折率における十分な変動を示すように構成されることができる。ブラッグ波長における、あるいはブラッグ波長のまわりの入射光のVBGについてのブラッグ条件の下では、結晶における弱いインデックス変調でさえ、逆反射のような比較的大きな光反射を達成するために十分であり得る。したがって、LiFに基づいた格子(LiF-based gratings)は、必要とされる欠如を埋めるのに(filling a needed void)魅力的であり、この理由の1つは、様々な一般に用いられる、ガラス材料から製造されたVBGsは、様々な中間波長において、例えば3μmより長い波長においては、効率的に動作することができないからである。
開示された実施形態は、中間IRスペクトル域において動作するVBGデバイスのための媒体(media)としてCCCsの実現可能性を示す。LiF:CC結晶における色中心は、LiF:CC結晶が光学的に透明で、強い光吸収を示さない中間IRスペクトル域についてVBGsを実現するのに十分である結晶の屈折率における空間的周期的変調を作り出すために色漂白または他の漂白技術により、選択された空間的位置で漂白されるか除去されることができる。いくつかの実施形態によれば、回折格子(diffractive grating)は、CCsの光誘起漂白によって、LiF:CC結晶において製造され、0.532μm、0.632μm、および1.56μmにおいて特徴づけられる。さらに、色中心漂白に基づいた光屈折効果に関連する、開示された実施形態の方法は、様々なフォトニック応用(photonic application)に、例えばレーザ空洞の光カプラあるいは高い反射器を動作させることなどに十分である約10%から100%近くまでの範囲において、VBG効率を提供することができる。1つの典型的な実施形態では、ほぼ60%の効率が、中間IRスペクトル域をカバーする少なくとも1−6μmスペクトル域において、1−3cmの長い結晶について達成されることができる。回折効率は、回折要素上へ入射するパワーと比較して、どれだけの光パワー(optical power)が指定された方向へ回折されるかの尺度(measure)である。
開示された実施形態の原理を説明するために、このドキュメントにおいては、LiF結晶およびLiF:CCCsが例として使用されていることに、注意すべきである。このドキュメントにおいて記載された技術的な特徴は、色中心を有した他のハロゲン化アルカリ結晶に適用可能であり、且つ関連する。
最初の事項として、CCsによって誘起されたLiFにおける屈折率の変動が考慮される。吸収性のメディアにおける放射の伝播(Propagation of radiation)は、複素屈折率
Figure 2015511324
によって特徴付けられ、式(1)によって定義される:
Figure 2015511324
式(1)において、nおよびκは、それぞれ、複素屈折率の実数部分および虚数部分である。屈折率の虚数部分は、メディアにおける伝播中の放射強度の減衰に寄与しており、次のとおり吸収係数(α)を使用して表現されることができるであろう:
Figure 2015511324
式(2)において、λは自由空間波長(free space wavelength)である。式(3a)および(3b)によって提供されるように、屈折率の実部分および虚数部分は、クラマース−クローニヒの関係式(Kramers-Kronig relation)によって関連づけられることができる:
Figure 2015511324
Figure 2015511324
式(3a)および(3b)において、Δnは、複素変数ωの関数として吸収κ(ω)によって誘起された屈折率変動であり、また、Pはコーシー主値(the Cauchy principal value)である。CC吸収に起因するハロゲン化アルカリ結晶の屈折率の変動が研究されてきているが、そのような研究は、近IRおよび可視のスペクトル域に集中している。CCs吸収帯によって誘起された屈折率変動を定量化するために、数値計算は、開示された実施形態に従って行なわれている。これらの計算に基づいて、CCs結晶の最も強い吸収線はF中心(F-center)に属する。F中心は単一の電子によって満たされている陰イオンの空格子点(anionic vacancy)である。それは他の可能性のあるCCsと比較して、最も高い濃度(high concentration)を有した結晶における最も単純なCCである。LiF結晶において、FCCsの吸収帯は248nmに位置し、また、吸収係数は、高線量照射された結晶(highly irradiated crystal)において1000cm−1に達し得る。α(ω)およびクラマース−クローニヒの関係式についてこの値を使用して、式(3a)は、次式を使用し屈折率変動を推定する(estimates):
Figure 2015511324
式(4)において、
Figure 2015511324
は、最大の吸収係数であり、Δωは、吸収線の全幅半値(Full-Width-Half-Maximum)(FWHM)であり、Δnmaxの最大値は、ω=ω±ω/2においてΔnmax=1/2κ
であり、低周波限界ω<Δω<ωの場合、屈折率の変動は次式のとおりである:
Figure 2015511324
LiF色中心結晶(すなわち、λ=248nm、ΔfFWHM/f=0.155)およびα=500cm−1の吸収係数における最も基本のF帯域の場合は、推定Δnmax=5x10−4およびΔn(0)=0.8x10−4である。
強い電子フォノンカップリング(electron-phonon coupling)に起因するガウスの形(Gaussian shape)によってCC吸収帯がより良く推定される、ということに注意すべきである。これは、式(3a)におけるコーシーの積分(Cauchy's integral)の数値計算を必要とする。開示された実施形態に基づいて実行されるこれらの計算については、異なる厚さ(何百ものミクロンから数mmまで)有する準備されたサンプルの吸収係数が、異なるCCsの吸収係数の測定の正確度を増やすために測定される。吸収スペクトルの実験データが、太い実線として図1(a)および1(b)に示されている。図1(a)は、UV可視領域における吸収スペクトルを図示しており、一方、図1(b)は、可視近IR領域における吸収スペクトルを図示している。比較的高い吸収係数のために、F帯域の最大限(the maximum of the F-band)の直接的な測定は、測定されることができなかった。しかしながら、F帯域の最大限もまた、低照射されたサンプル(low irradiated samples)から測定された最大のバンド形状および位置から、推定されることができる。屈折率計算については、周波数領域において測定された吸収スペクトルは、F中心および10個の他の集合CCs(10 other aggregate CCs)のガウスの吸収帯を使用して適合された。適合の結果(すなわち、ガウスのバンドによる吸収スペクトル解析(absorption spectrum deconvolution))は、図1(a)および1(b)において薄いカーブとして示され、テーブル1において要約される。テーブル1において、αは吸収係数であり、λは吸収帯域の最大限であり、C/Fは帯域の最大限の位置であり、そして、W/Fは、F帯域の位置の周波数に正規化された(normalized)FWHMである。
Figure 2015511324
最も支配的な帯域は、吸収係数675cm−1を有する248nmにおけるF吸収帯と、314cm−1に等しいトータルの吸収係数を有したFおよびF 帯域のオーバーラップの結果生じた450nmにおける帯域である。
式(3a)を使用する屈折率変動の計算は、カスタム設計された、および/または、商業的に入手可能なソフトウェア、例えばMAPLE4ソフトウェアなど、によって実行されることができ、ローレンツ帯域(Lorentz bands)についての分析的なソリューション(analytical solution)と比較されることができる。色中心によって誘起された吸収係数の変動は、図2(a)および2(b)に示されている。破線カーブは、サンプルにおけるすべての色中心によって誘起されたΔnについての結果を表わし、実線カーブは、2つの主な帯域(FおよびF/F の組合せ)のみによる吸収についてのみの結果を表わす。プロットから明らかなように、Δn≧10−4は、近中間IRスペクトル域において(すなわち、少なくとも、1000−3000nmおよび6000nmまでの範囲において)得られることができる。248および450nm(FおよびF/F の組合せ)における2つの主な吸収帯のみの検討が、Δnの計算された値を30%だけ減らす。
したがって、LiFCCsが中間IRスペクトル域において吸収を有していないが、色中心の選択的な除去あるいは漂白は、結果的に、中間IRスペクトル域の近傍上の(over near- to mid-IR spectral range)少なくとも10−4の屈折率変動Δをもたらす。結果として、LiFCCCsは、狭帯域の中間IRブラッグ反射器のための光屈折メディアとして使用されることができる。
光体積ブラッググレーティング(VBG)は、屈折率の周期的な変動を有したデバイスである。反射された波長、λは、次式のとおり、ブラッグ条件の下、決定されることができる:
λ=2nΛ (6)
式(6)において、nは格子の実効屈折率であり、Λは、周期(period)である。反射効率は次の式を使用して推定されることができる:
Figure 2015511324
式(7)において、Lは周期構造(periodic structure)の長さ(length)である。式(7)は、特定のフォトニックシステムあるいはアプリケーションの必要性に適合するための、屈折率における変動および格子の長さの関数として、所望の格子効率を得るために使用されることが出来る。例えば、R=60%を有する周期構造の必要な長さは、次の式を使用して見つけられることができる:
Figure 2015511324
Δn〜10−4を使用すると、回折格子(diffraction grating)の必要とされる長さLは、1.5から6μmまでのλに対し、0.5から1cmである。現在の技術は、10cmよりも大きい典型的なサイズを有した均質的に着色された(homogeneously colored)LiF結晶の製造を可能にする。開示された実施形態に従って、約10%から100%近くまでの範囲における効率は、達成されることができ、これは、全てではないがほとんどの実用的な光アプリケーションに十分である。0.5から3μmの周期(period)および1cmの長さを有する格子は、様々な方法、例えば、ホログラフィの方法あるいは直接のe−ビーム書込みなど、を使って製造されることができる。
典型的な実施形態に従って、CCsを作り出すために、LiF結晶(例えば5x5x5mm結晶)が、60Coソースを使用する2x10ラドの照射線量(a dose of 2x108 rad using a 60Co source)を用いて300Kにおいてγ照射された(γ-irradiated)。照射後、吸収測定のために異なる厚さを有した結晶を準備するために、1つのサンプルが、劈開され(cleaved)、磨かれた(polished)。吸収スペクトルは、Shimadzu UV3101−PC分光測光器(spectrophotometer)を使用して得られた。使用された、増幅Ti:サファイアレーザ(amplified Ti:sapphire laser)は、色中心のサブセットを選択的に除去するために、1kHzの繰返レート(repetition rate)で、〜35fs持続時間を有した3.5Wの平均電力(3.5 W of average power with a ~35 fs duration at a repetition rate of 1 kHz)を作り出す再生増幅器(Coherent Legend Elite)であった。
図3は、典型的な実施形態に従って、VBGの製造のための配置(configuration)を図示する。選択的に色中心を除去し、格子を製造するために、レーザからの照射が、第1のM1および第2のM2に入射し、バンドまたはストリップ(band or strip)の形式で焦点を合わされた光ビームを形成するためにターゲット結晶(target crystal)、例えば、LiF結晶に、レンズLによって焦点を合わせられる。この焦点を合わせられた光のバンドまたはストリップは、色中心の光学上の漂白あるいは除去を起こさせるのに十分なローカルな光強度(local optical intensity)を作り出す。焦点を合わせられた光ビームおよび結晶は、所望のグレーティングパターンを形成するために、一連のそのようなバンドまたはストリップを光学的に漂白するように、互いに対して動かされる。図3の典型的な配置から明らかなように、開口A1およびA2のような1つ以上の開口(apertures)が、レーザビームの光学経路(optical path)に設置されることができる。1つの典型的な実施形態においては、平均電力400mWおよび1cmのビーム直径を有したTi:サファイアレーザは、LiF結晶表面上で15mmの焦点距離を有した円柱レンズ(cylindrical lens)によって焦点を合わせられる。周期的な間隔(periodic spacing)を得るために入射レーザビームに対して結晶の移動を可能とするように、結晶はコンピュータ制御並行移動ステージにマウントされることができる。移動は、例えば、Thorlabs APTシステムソフトウェア(Thorlabs APT System software)を使用して、プログラムされることができる。1つの典型的な実施形態においては、1つの溝あるいは領域(すなわち、漂白されたストライプ(bleached stripe))を作り出すために、ターゲット結晶上の1つの位置(site)が5秒間照射される。そのあと、第2の溝あるいは領域を作り出すために、ターゲット結晶の別のセクションをレーザ放射に露出するための電動並行移動ステージを使用することによって、ターゲット結晶は、12μmあるいは24μmシフトする。この手順は、所望の間隔で望まれる数の溝あるいはストリップ領域を作り出すために
、必要に応じて何度も繰り返されることができる。1つの例実施形態では、この手順は、各格子において100の溝を作り出すために100回繰り返された。1つの実験では、2つの格子が作られ(created)、それぞれ、一方は12μm周期(period)(あるいは間隔(spacing))を有し、他方は24μm周期(あるいは間隔)を有する。したがって、開示された技術に基づいて作り出されるVBGsは、経済的にも実用的にも実現可能なそのようなVBGsの大量生産を可能とする簡単な配置において比較的低いパワーレーザ放射を使用して製造されることができる。
1つの典型的な実施形態においては、回折格子は、800mmの焦点距離分光計(HR800UV)が装備され、200−1600nmのスペクトル域について最適化された共焦点マイクロ−ラマンシステム(Confocal Micro-Raman System)(Horiba Jobin Yvon, LabRam HR)、熱電気的に結合されたCCDカメラ、および、100nmの精度を有するアX−Y並行移動ステージ、によって特徴付けられた。サンプルにおいて放射電力(incident power)のほぼ100μWを有したλ=514nmのアルゴンイオンレーザ(Argon-Ion laser)が、光ルミネセンス実験のために使用された。マイクロ−ラマンシステムの方位分解能(lateral resolution)は〜1μmであった。サンプルは、1μmステップサイズで並行移動ステージを使用して、格子全体にわたってスキャンされ(scanned)、それぞれの位置において、信号は0.5sの間、蓄積された。650−700nmのスペクトルウィンドウ(650-700 nm spectral window)においてFCCの光ルミネセンス積分強度(photoluminescence integral intensity of F2 CC)が、CC濃度および格子品質(gratings quality)を評価する方法として使用された。格子が作り出された直後に、及び各格子について12時間後に、光ルミネセンスマッピング(Photoluminescence mapping)が実行された。回折格子効率は、Nd:YAG(0.532μm)、He−Ne(0.632μm)、およびErファイバ(1.56μm)レーザの第二高調波(second harmonic)のCW放射線を使用する垂直入射(normal incidence)において、特徴づけられた。LiFCCCsにおける体積ブラッググレーティングの製造手順はまた、吸収係数および屈折率の修正の他の方法に基づくことができる。これらの方法の中で、光ビームの干渉縞に基づいたホログラフィック格子書き込み(holographic grating writing)が、体積ブラッググレーティングのための空間的パターンを作り出すために使用されることができる。該方法は、短い光パルスを有した照射にさらされた純粋なLiF結晶(pure LiF crystal)における屈折率の修正を利用する。別のアプローチは、干渉縞のノードにおけるCCs低下(CCs degradation)を使用する。LiFCCCsにおけるブラッググレーティングもまた、電子またはイオンビームリソグラフィによって直接的に書き込まれることができ、あるいは熱の脱色によって行なわれることができる。
図4は、Ti:サファイアレーザ照射前後のLiFCC結晶の光ルミネセンス(PL)スペクトル(spectra)を示す。図4に示されるPLスペクトルは、514nmにおいてアルゴンレーザによる励起の下で測定された。fs−照射(すなわち、プロットラベル表示された「a」)の前のサンプルのPLスペクトル(spectrum)は、それぞれ、670nmおよび530nmで最大限を有するFとF 帯域から成る。fsレーザ放射への露出は、目にはっきり見える漂白されたエリア(すなわち、回折格子のストライプあるいは溝)を作り出した。図4において、プロットラベル表示された「b」は、漂白されたエリアに隣接している結晶のエリアに関連したPLスペクトルを表わす。漂白されたエリアの色は、茶色(brown)からF色中心のイオン化を示すライトグリーン(light green)に変った。図4において、プロットラベル表示された「c」は、漂白されたエリアのPLスペクトルに対応する。プロット「c」は、FCCのPLに対応する600−800nmスペクトル域における信号強度の実質的な減少、及び、F CCのPLに対応する新しい帯域約900nmの出現を示す。F CCは、室温で不安定であり、ほぼ12−24時間後に消失する。図4において、プロットラベル表示された「d」は、12時間後の漂白されたエリアのPLスペクトルに対応する。プロット「d」は、900nmにおけるPL帯域の強度が減少し、FCCのPL帯域強度がほぼ12時間後にわずかに回復すること、を示す。
実験を行なうために使用されたLiF:CC結晶は、15年よりも古い(more than 15 years)ものであったということに注目されるべきである。さらに、示されている典型的な測定は、Ti:サファイアレーザを用いたLiF:CC結晶の照射の、直後の測定に、および、ほぼ12時間後の測定に対応するが、作り出されたVBGsは、12時間の期間(12-hour period)を越えて安定性をよく示しており、その後何年にもわたって安定したままであると予想される。したがって、開示された実施形態に従って作り出されるVBGsは、低電力放射線フェムト秒レーザパルスを使用して製造し大量生産されることができることは勿論、それらは又、光安定性(photo stability)、および熱的安定性を示すことができる。
84個の溝/mm回折格子(ほぼ12μm周期(12 μm period)に対応する)を有する、典型的な実施形態に従って製造されたLiFCC結晶の光ルミネセンスのイメージング(imaging)が、図5(a)から図5(d)に示されている。図5(a)から図5(d)において強度プロットを作り出すために、格子のスキャン(scanning)は、共焦点マイクロ−ラマンシステムの1μm方位分解能(lateral resolution)、および100nmの精度を有するX−Y並行移動ステージを使用して行われた。図5(a)から図5(d)は、84個の溝/mm格子について、15mm円柱レンズによる焦点合わせ後のTi:サファイアレーザビームの腐食剤(caustic)は、十分なコントラスト(contrast)を有する格子を作り出すのに十分である、ことを示す。特に、図5(a)は、格子の製造後まもなくの波長の関数として、測定された強度における変動を示す。図5(b)は、スペクトル域500−600μmにおける測定された強度についてのより良いビュー(better view)を提供するための、図5(a)のズームインバージョン(zoomed-in version)である。図5(c)は、格子の製造12時間後の波長の関数として測定された強度における変動を示す。図5(d)は、スペクトル域500−600μmにおける測定された強度のより良いビューを提供するための図5(c)のズームインバージョンである。図5(a)および5(c)におけるプロットは、波長の関数として、結晶表面の質の悪い並行処理(poor parallelism)に起因する強度の減少を示しており、これは、結果的に、横方向距離1.2mmにわたってスキャンしている間にマイクロスコープの焦点がぼける(defocus)こととなる。PL信号の強度は、初期の観察結果と比較して、12時間後にわずかに増加した。
図6(a)から6(d)までは、42個の溝/mm回折格子(それらはほぼ24μm周期に対応する)を有した典型的な実施形態に従って製造されたLiFCC結晶についての光ルミネセンスイメージング結果を示す。特に、図6(a)は、格子の製造後まもなくの波長の関数として測定された強度における変動を示す。図6(b)は、格子の始まりからの空間範囲500−600μmにおける測定された強度についてのより良いビューを提供するための図6(a)のズームインバージョンである。図6(c)は、格子の製造12時間後の波長の関数として測定された強度における変動を示す。図6(d)は、格子の始まりからの空間範囲500−600μmにおける測定された強度についてのより良いビューを提供するための図6(c)のズームインバージョンである。図5(a)および5(c)におけるプロットと似たように、図6(a)および6(c)は、予想されたように、改良された格子コントラストを備え、波長の関数として漸進的な強度減少から明らかなように、42個の溝/mm格子についての焦点ぼけを示している。
回折格子効率は、3つの異なるCWレーザを使用する垂直入射で特徴づけられた。これらの実験では、ラマン−ナス回折(Raman-Nath diffraction)の効率が、垂直入射で一次まで(to the first order)測定された。格子サイズよりも小さなビームサイズを確実にするために、レーザビームは、格子表面上にわずかに焦点を合わせられた。1つ以上の調整された中性フィルタ(calibrated neutral filters)もまた、光検知器のダイナミックレンジを増加させるために使用された。図7は、典型的な実施形態に従って格子を特徴づけるための配置を示す。レーザからの光は、ミラーM1上で反射し、第1のレンズL1、光学的チョッパ(optical chopper)、および第2のレンズL2を通って伝播することによって、格子を含んでいる結晶に導かれる(directed)。結晶をとおって伝播する回折光は、検知器によって取り込まれる(captured)。
図7における配置を使用して、He−Ne(0.632μm)レーザと同様に、Nd:YAG(0.532μm)の第2高調波の回折パターンは、検知器においてイメージされる(imaged)ことができる。例えば、少なくとも3つの回析次数(diffraction orders)が垂直入射でイメージされた。回折次数の位置は、回折格子の式および前の実験から測定された格子周期(grating periods)に一致していた。0.532μmにおける回折効率は、12および24μmの周期を有する両方の格子について、ほぼ2−3%に等しかった。0.632μm波長において、24および12μm格子について測定された効率は、それぞれ、5%および1%にほぼ等しかった。可視スペクトル域の場合、誘起された振幅格子効率(induced amplitude grating efficiency)が位相格子効率(phase grating efficiency)に勝っていることは、注目に値する。CCsを有したLiF結晶における位相格子の中間IRのアプリケーションの実現可能性を実証するために、回折効率は1.56μmにおいて動作するErファイバレーザを使用して測定された。測定された効率は、可視スペクトル域においてよりも少ない、ほぼ2オーダの大きさ(two-orders of magnitude)であり、24−μmおよび12−μm格子について、それぞれ、2×10−4および5×10−4に等しかった。
これらの測定は、1.56μmにおける誘起されたΔnの推定を可能にする。特に、一次ラマン−ナス回折は、次式を使用して計算されることができる:
Figure 2015511324
式(9)において、Jは、次数1のベッセル関数(Bessel function of order 1)であり。lは回折格子の厚さである。格子の厚さは、結晶中で伝播する書込ビームの重なり(overlapping)から推定されることができる。1つの典型的な実施形態では、12−μm周期を有する格子は、ほぼW≒7μmの結晶表面の近くの推定されたポンプビーム幅で製造される。光誘起格子の深さを制限している2つの主な要因がある。第1の要因はビーム広がり(beam divergence)であり、これは放射フラックス(radiation flux)の減少をもたらす。第2の要因は隣接線(adjacent lines)の空間的オーバーラップ(spatial overlap)である。W距離によって分離された書込ビームの発散(divergence)(θ)は、距離l〜(WG/2θ)≒(W/2λ)でオーバーラップする。WG=12μmを有する格子については、回折格子の厚さはほぼl=50μmである。24μm周期の格子を備えた典型的な実施形態では、ビームは、距離の2倍でオーバーラップし、この結果、より大きな回折効率をもたらし、このことは、開示された実施形態に従って行なわれた実験において観察された。実験結果から計算された屈折率の変動はΔn≒10−4であったが、これは推定に近い。1つの典型的な実施形態では、中間IRレーザデバイスにおけるLiFCC結晶のアプリケーションについてこれらの回折格子の実現可能性を直接的に示すために、LiF結晶は、15Wまでの平均電力でファイバレーザの中間IR放射に露出された。
開示された実施形態に従って作り出されたLiF色中心結晶は、中間IRスペクトル域において動作するVBGのために使用されることができ、約10%から100%近くの範囲において、効率の良さ(efficiencies)を提供することができる。1つの例では、色中心脱色に基づいた光屈折効果(photorefractive effect)は、0.5−2cm長さのVBGについて1−6μmスペクトル域においてほぼ60%のVBG効率を提供することができる。行なわれたテスト結果に基づいて、LiF:CCsにおいて24および12μm周期を有した周期構造は、フェムト秒Ti:サファイアレーザを使用して製造され、0.532、0.632、および1.56μmにおいてラマン−ナス回折を使用することによって特徴づけられた。1.56μmにおける回析は、位相格子の製造、および中間IRのVBGアプリケーションのこれらの材料の実現可能性の明確な実証(demonstration)である。屈折率(Δn)の測定された誘起変動は、ほぼ10−4であったが、これは、推定された値に近く、VBGアプリケーションに十分である。
図8は、典型的な実施形態に従って、体積ブラッググレーティングを作り出すために実行されることができる一連の動作800を示す。802において、ハロゲン化アルカリ結晶内で複数の色中心が形成される。そのような色中心を形成することは、例えば、電離放射線に、および/または付加的なあるいは電界による採色を通して、ハロゲン化アルカリ結晶を露出することによって実行されることができる。804において、中間IRスペクトル域においてハロゲン化アルカリ結晶の屈折率における変動を作り出すために、そしてそれによって中間IRスペクトル域において動作する体積ブラッググレーティングを作り出すために、複数の色中心のうちの1つのサブセットが除去される。色中心の選択的な除去は、例えば、光誘起漂白、結晶に向けられた2つのコヒーレントな光干渉縞、あるいは電子またはイオンビームリソグラフィによる直接的な書き込みを通して、行われることができる。
したがって、記載された技術に基づいて、中間赤外スペクトル域において動作するための体積ブラッググレーティングデバイスは、中間赤外スペクトル域において広域スペクトルの透過性を有した複数の色中心を含んでいるハロゲン化アルカリ結晶を使用することによって、形成されることができる。ハロゲン化アルカリ結晶は、中間赤外スペクトル域において動作する体積ブラッググレーティングを形成するために、複数の色中心の少なくとも1つのサブセットの選択的な除去を通して中間赤外スペクトル域においてハロゲン化アルカリ結晶の屈折率における変動を示すように構成されている。いくつかのアプリケーションでは、中間IRスペクトル域の光を回折するための体積ブラッググレーティングデバイスは、位相ブラッググレーティングが、中間IRスペクトル域において光の回析を実現するハロゲン化アルカリ色中心結晶において形成される場合、中間IRスペクトル域において吸収帯を有さず、可視および近IRスペクトル域おいて強い吸収帯を有しているハロゲン化アルカリ色中心結晶を含むことができる。中間IRスペクトル域において光を回折するための体積ブラッググレーティングデバイスを製造するための方法もまた、中間IRスペクトル域において吸収帯を有さず可視および近IRスペクトル域おいて強い吸収帯を有している結晶において色中心を作り出すためにハロゲン化アルカリ結晶を放射に露出すること、および、中間IRスペクトル域において光の回折を実現する中間IRにおけるハロゲン化アルカリ色中心結晶において回折率に十分な変動を有するハロゲン化アルカリ色中心結晶において位相ブラッググレーティングを書き込むこと、を含むようにインプリメントされることができる。この方法の1つのインプリメンテーション(implementation)では、ハロゲン化アルカリ色中心結晶において位相ブラッググレーティングの形成を引き起こすために、光ビームがハロゲン化アルカリ色中心結晶に向けられる。別のインプリメンテーションでは、ハロゲン化アルカリ色中心結晶において位相ブラッググレーティングの形成を引き起こす光の干渉縞を形成するために、2つのコヒーレントな光ビームが、ハロゲン化アルカリ色中心結晶に向けられる。さらに別のインプリメンテーションでは、ハロゲン化アルカリ色中心結晶において位相ブラッググレーティングを書き込むために、電子またはイオンビームリソグラフィが、ハロゲン化アルカリ色中心結晶上で実行される。
色中心を有したハロゲン化アルカリ結晶から形成された体積ブラッググレーティングを使用するための1つの方法は、光の反射、例えば逆反射(retro-reflection)など、を作り出すために中間IRスペクトル域において光を回折することである。図9において示されるこの方法においては、902において、中間赤外スペクトル域において光透過性を、そして可視あるいは近赤外線スペクトル域において光吸収を示すハロゲン化アルカリ色中心結晶が、中間赤外スペクトル域において入射光ビームに露出される。ハロゲン化アルカリ色中心結晶は、位相ブラッググレーティングを実現するために中間赤外スペクトル域においてハロゲン化アルカリ色中心結晶における屈折率に十分な空間的周期的変調を有する色中心の永続的な空間的周期的グレーティングパターンを含むように、構成されている。格子の空間的周期は、中間IRスペクトル域における光波長のためのブラッグ条件によって設定され、可視および近IRスペクトル域のために設計された格子の格子周期よりも長い。図9に戻って、904において、入射光ビームに関しての永続的な空間的周期的グレーティングパターンのオリエンテーションは、中間赤外スペクトル域において光の反射を作り出すために、ブラッグ条件下で入力光ビームの光を回折するように制御される。例えば、商業上の色中心結晶をベースにしたVBGsが利用可能でなかった、2μmから6μmまでの範囲における波長において、入射光ビームは有りえる。
この特許書類は、多くの詳細な内容を含んでいるが、これらは、いずれの発明の範囲に関しても、制限するものとして解釈されるべきものではなく、あるいは特許請求の範囲における請求項の内容を制限するものとして解釈されるべきものではなく、寧ろ、特定の発明の特定の実施形態に特有で有りえる特徴の記載として解釈されるべきである。別々の実施形態のコンテキストにおいて、本特許書類において記載されている特定の特徴もまた、単一の実施形態において組合せでインプリメントされることができる。逆に、単一の実施形態のコンテキストにおいて記載されている様々な特徴もまた、別々に複数の実施形態において、あるいは任意の適切なサブコンビネーションにおいてインプリメントされることができる。さらに、特徴が、ある特定の組み合わせにおいて動作するものとして上記に記載され得るが、また、そのようなものとして、当初、特許請求の範囲にさえ記載され得るが、特許請求の範囲において請求された組み合わせから1以上の特徴が、あるケースにおいては、組み合わせから削除され得る、また、特許請求の範囲において請求された組合せは、サブコンビネーションあるいはサブコンビネーションの変形に向けられることができる。
同様に、動作が図面において特定の順番で描かれているが、このことは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が示された特定の順序で、あるいは連続した順序で実行されることを要求しているものとして、あるいはすべての図示された動作が実行されることを要求しているものとして理解されるべきではない。さらに、上記に記載された実施形態における、様々なシステムコンポーネントの分離(separation)は、すべての実施形態においてそのような分離を要求するものとして理解されるべきではない。
単にわずかなインプリメンテーションおよび例が記載されているが、この特許書類において記載され、図示されていることに基づいて、他のインプリメンテーション、拡張、および変形が行なわれることができる。

Claims (27)

  1. 中間赤外スペクトル域において動作するための体積ブラッググレーティングデバイスであって、
    中間赤外スペクトル域において広域スペクトルの透過性を有した複数の色中心を含むハロゲン化アルカリ結晶、
    を備え、
    前記ハロゲン化アルカリ結晶は、前記中間赤外スペクトル域において動作する体積ブラッググレーティングを形成するために、前記複数の色中心の少なくとも1つのサブセットの選択的な除去を通して前記中間赤外スペクトル域において前記ハロゲン化アルカリ結晶の屈折率における変動を示すように構成されている、
    前記デバイス。
  2. 前記ハロゲン化アルカリ結晶は、フッ化リチウム(LiF)結晶である、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記ハロゲン化アルカリ結晶は、前記サブセットの色中心の光誘起漂白によって構成されている、請求項1に記載のデバイス。
  4. 屈折率における前記変動は、ほぼ1から6マイクロメータにわたるスペクトル域において少なくとも10−4である、請求項1に記載のデバイス。
  5. 前記体積ブラッググレーティングは、ほぼ1から6マイクロメータにわたるスペクトル域内で、ほぼ10から100パーセントの範囲における効率を示す、請求項1に記載のデバイス。
  6. 前記体積ブラッググレーティングは、前記複数の色中心の選択的な除去の結果として、前記屈折率における空間的変動として形成される溝を含む、請求項1に記載のデバイス。
  7. 前記選択的な除去は、前記複数の色中心の前記サブセットの光誘起漂白を含む、請求項1に記載のデバイス。
  8. 前記複数の色中心は、電離放射線および/または付加的なあるいは電界による採色によって前記ハロゲン化アルカリ結晶内に形成される、請求項1に記載のデバイス。
  9. レーザ空洞の反射器あるいは出力カプラとして動作するようにさらに構成されている、請求項1に記載のデバイス。
  10. 中間赤外スペクトル域において動作するための体積ブラッググレーティングデバイスを作り出す方法であって、
    複数の色中心を備えるハロゲン化アルカリ結晶を得ることと、
    前記中間赤外スペクトル域において動作する体積ブラッググレーティングを実現するため、前記中間赤外スペクトル域において前記ハロゲン化アルカリ結晶の屈折率における空間的変動を作り出すために前記複数の色中心の1つのサブセットを選択的に除去することと、
    を備える方法。
  11. 前記ハロゲン化アルカリ結晶は、フッ化リチウム(LiF)結晶である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記複数の色中心を備える前記ハロゲン化アルカリ結晶を得ることは、
    前記複数の色中心を形成するために、前記ハロゲン化アルカリ結晶を、電離放射線および/または付加的なあるいは電界による採色に露出すること、
    を備える、
    請求項10に記載の方法。
  13. 前記複数の色中心の前記サブセットを選択的に除去することは、色中心の前記サブセットの光誘起漂白を備える、請求項10に記載の方法。
  14. 前記光誘起漂白は、
    (a)第1の溝を形成するために、前記複数の色中心を備えている前記ハロゲン化アルカリ結晶を、レーザビームに露出することと、
    (b)前記ハロゲン化アルカリ結晶の位置をシフトすることと、
    (c)前記のシフトの後に、第2の溝を形成するために、前記ハロゲン化アルカリ結晶を前記レーザビームに露出することと、
    (d)更なる溝を形成するために、予め決められた回数、ステップ(b)および(c)を繰り返すことと、
    を備える、請求項13に記載の方法。
  15. 前記複数の色中心の前記サブセットを選択的に除去することは、2以上のコヒーレントな光ビームを、前記2以上のビームの干渉縞を使用して前記体積ブラッググレーティングの形成を引き起こすために、前記ハロゲン化アルカリ結晶に向けること、を備える、請求項10に記載の方法。
  16. 前記複数の色中心の前記サブセットを選択的に除去することは、電子またはイオンビームリソグラフィを通して実行される、請求項10に記載の方法。
  17. 屈折率における前記変動が、ほぼ1から6マイクロメータにわたるスペクトル域において少なくとも10−4である、請求項10に記載の方法。
  18. 前記複数の色中心を選択的に除去することは、前記体積ブラッググレーティングの複数の溝を形成する前記屈折率における空間的変動を作り出す、請求項10に記載の方法。
  19. 前記体積ブラッググレーティングは、ほぼ1から6マイクロメータにわたるスペクトル域内でほぼ10パーセントから100パーセントまでの前記範囲における効率を示す、請求項10に記載の方法。
  20. 請求項1に記載の前記体積ブラッググレーティングデバイスを備えているレーザシステムであって、
    前記体積ブラッググレーティングデバイスは、前記レーザシステムのレーザ空洞の反射器あるいは出力カプラとして動作するように構成されている、
    レーザシステム。
  21. 光の反射を作り出すために中間IRスペクトル域において光を回折するために色中心を有するハロゲン化アルカリ結晶から形成された体積ブラッググレーティングを使用するための方法であって、
    中間赤外スペクトル域において光透過性を、そして可視的なあるいは近赤外スペクトル域において光吸収を示す、ハロゲン化アルカリ色中心結晶を、前記中間赤外スペクトル域において入射光ビームに露出することと、なお、前記ハロゲン化アルカリ色中心結晶は、位相ブラッググレーティングを実現するために前記中間赤外スペクトル域において前記ハロゲン化アルカリ色中心結晶における屈折率において十分な空間的周期的変調を有する色中心の永続的な空間的周期的グレーティングパターンを含むように構成されている;
    前記中間赤外スペクトル域において光の反射を作り出すために、ブラッグ条件の下で、前記入力光ビームの回折光に対する、前記入射光ビームに関して前記永続的な空間的周期的グレーティングパターンのオリエンテーションを制御することと;
    を備える方法。
  22. 前記ハロゲン化アルカリ色中心結晶は、電離放射線および/または付加的なあるいは電界による採色にハロゲン化アルカリ結晶を露出することによって形成される、請求項21に記載の方法。
  23. 前記ハロゲン化アルカリ色中心結晶における色中心の前記永続的な空間的周期的グレーティングパターンは、光漂白によって形成される、請求項21に記載の方法。
  24. 前記ハロゲン化アルカリ色中心結晶における色中心の前記永続的な空間的周期的グレーティングパターンは、電子またはイオンビームリソグラフィによって形成される、請求項21に記載の方法。
  25. 前記入射光ビームは、入射2μmから6μmまでの範囲の中の波長にある、請求項21に記載の方法。
  26. 前記ハロゲン化アルカリ色中心結晶を室温下で動作させること、を備える請求項21に記載の方法。
  27. 前記レーザ空洞において光の反射を提供するため、前記位相ブラッググレーティングを使用するレーザ空洞の一部として前記ハロゲン化アルカリ色中心結晶を含むこと、を備える請求項21に記載の方法。
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