JP2015502945A - 複数の農学的に活性な成分を含む安定なサスポエマルジョン - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも1つの農学的に活性な成分を含む水中油型ミニエマルジョン、および少なくとも1つの農学的に活性な成分を含むサスペンジョンを含む、安定なサスポエマルジョン、およびかかるサスポエマルジョンを用いて植物を処理する方法に関する。ミニエマルジョンは、少なくとも1つの農学的に活性な成分を含み、かつポリマー吸着層により被覆されている、油性球を含む。油性球を被覆しているポリマー吸着層は、(1)約16から約18の範囲のHLB値を有する少なくとも1つのポリマー界面活性剤、および(2)少なくとも1つのイオン性界面活性剤を含む。ミニエマルジョンの油性球は、約800ナノメートル未満の平均粒径を有し、オストワルド熟成に対して抵抗性であり、植物の処理によく適している。サスポエマルジョンとともに使用可能な農学的に活性な成分には、殺有害生物薬、除草剤、殺真菌薬、殺ダニ剤、殺菌剤等が含まれる。

Description

優先権の主張
本出願は、2011年11月30日出願の米国仮特許出願第61/565,245号の利益を主張し、この仮特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、2つ以上の農学的に活性な成分を含む、安定なサスポエマルジョン(suspoemulsion)に関する。
農学的に重要な作物およびそれらを攻撃する有害生物の両方のグローバリゼーションならびに適用コストの上昇を含む多数の因子が、広域殺有害生物製剤の必要性を高めている。広域活性を示す製剤は、特定の圃場を処理しなければならない回数を減らすために利用できるため、非常に有用である。各適用は常に、工数、機械類、および燃料を必要とするために、所与の圃場を処理しなくてはならない回数を減らすことは、著しい経費節約をもたらしうる。残念ながら、広域活性を有する単独で農学的に活性な成分はほとんどなく、すべての農学的に活性な成分を互いに容易に混合し得るわけではない。したがって、農学的に活性な成分を混合するのは以前には困難または不可能であった、安定な、同一タンクの組み合わせを可能にしうる製剤の必要性が存在する。本発明のいくつかの態様は、この必要性に取り組むものである。
本発明のいくつかの実施形態は、少なくとも1つの農学的に活性な成分を含むサスペンジョンと少なくとも1つの農学的に活性な化合物を有する水中油型エマルジョン組成物を含むミニエマルジョン(miniemulsion)とを含むサスポエマルジョンの安定な製剤を含む。いくつかの実施形態において、水中油型エマルジョンは、A)少なくとも1つの農学的に活性な成分を含み、油性球(oily globule)から本質的に構成される油相であって、油性球の平均粒径が約800ナノメートル未満である油相、およびB)油性球が水相に分散されており、水相に分散されている油性球の少なくとも一部が、ポリマー吸着層により被覆されている水相であって、前記ポリマー吸着層が、(1)約16から約18の範囲のHLB値を有する少なくとも1つのポリマー界面活性剤、および(2)少なくとも1つのイオン性界面活性剤を含む水相を含む。いくつかの実施形態において、水相は、約12から約14の範囲のHLBを有する第2のポリマー界面活性剤を含む。いくつかの実施形態において、ポリマー界面活性剤は、両親媒性ブロックおよびグラフトコポリマーからなる群から選択される。
両親媒性ブロックコポリマーは、交互の疎水性および親水性基からなる直鎖状ポリマー分子である。それらの例は、型EO−POまたはEO−PO−EOのエチレンオキシド(EO)/プロピレンオキシド(PO)ブロックコポリマーである。グラフトコポリマーは、骨格鎖における基または単位とは異なる側鎖に様々な点で結合している主ポリマー骨格鎖からなる。骨格鎖は単一のモノマーに由来するものであってもよく、2つ以上の異なるモノマーに由来するコポリマーであってもよい。グラフトコポリマーの一例は、グラフトされたポリエチレンオキシド側鎖を有するポリ(メタクリル酸メチル)骨格からなる。
いくつかの実施形態において、ミニエマルジョンの水相は、非イオン性非ポリマー界面活性剤を含む。いくつかの実施形態において、組成物におけるイオン性界面活性剤は、以下からなる群から選択される:(a)中性化アニオン性界面活性剤、(b)両性界面活性剤、(c)アルキルスルホン酸誘導体および(d)カチオン性界面活性剤。
いくつかの実施形態において、ミニエマルジョンにおけるイオン性界面活性剤は、以下からなる群から選択される:リン酸ジセチルおよびリン酸ジミリスチルのアルカリ金属塩、特に、ナトリウムおよびカリウム塩;硫酸コレステリルおよびリン酸コレステリルのアルカリ金属塩、特に、ナトリウム塩;リポアミノ酸およびそれらの塩、例えば、アシルグルタメートの一および二ナトリウム塩、例えば、N−ステアロイル−L−グルタミン酸の二ナトリウム塩、ホスファチジン酸のナトリウム塩;リン脂質;アシルグルタミン酸、特に、N−ステアロイルグルタミン酸の一および二ナトリウム塩;およびアルキルエーテルシトレート。いくつかの実施形態において、イオン性界面活性剤は、リン脂質である。いくつかの実施形態において、イオン性界面活性剤は、アルキルスルホン酸誘導体である。およびいくつかの実施形態において、イオン性界面活性剤は、四級アンモニウム塩、脂肪族アミン、およびそれらの塩からなる群から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、ミニエマルジョン組成物におけるポリマー界面活性剤(1)の量は、(1)および(2)の両方の総量の約30から約95重量%(重量パーセント)の範囲である。本発明のさらに別の実施形態において、ミニエマルジョン組成物におけるポリマー界面活性剤(1)の量は、(1)および(2)の両方の総量の約50から約95st.%の範囲である。および本発明のさらに別の実施形態において、組成物におけるイオン性界面活性剤(2)の量は、(1)および(2)を合わせた総重量の約5から約50重量%の範囲である。
本発明のいくつかの実施形態において、ミニエマルジョンにおけるイオン性界面活性剤(2)の量は、(1)および(2)を合わせた総重量の約10から約50重量%の範囲である。
本発明のいくつかの実施形態において、ミニエマルジョンにおける油性球上の被覆は、水中油型エマルジョンの総重量に基づいて約0.5重量%から約20重量%を構成する。さらに別の実施形態において、油性球上の被覆は、水中油型エマルジョンの総重量に基づいて約0.5重量%から約10重量%を構成する。一方さらに別の実施形態において、油性球上の被覆は、水中油型エマルジョンの総重量に基づいて約0.5重量%から約2.5重量%を構成する。
本発明のいくつかの実施形態において、組成物における水中油型ミニエマルジョンは、殺真菌薬、殺虫剤、殺線虫薬、殺ダニ剤、殺生物剤、殺シロアリ剤、殺鼠剤、殺節足動物剤、除草剤、殺菌剤、および静菌剤からなる群から選択される、少なくとも1つの農学的に活性な成分を含む。
本発明のサスポエマルジョンに含まれるサスペンジョンは、従来型サスペンジョンを作製するために用いられる方法を含む様々な方法によって生産することができ、かかる方法としては、例えば、固体粒子の水性分散液の湿式粉砕が挙げられる。
本発明のさらに別の実施形態は、水中油型ミニエマルジョンを含むサスポエマルジョンを準備するステップを含む、植物を処理する方法を含む。いくつかの実施形態において、植物を処理するかかる方法は、水中油型エマルジョン組成物を表面に適用するステップを含む。いくつかの実施形態において、表面は植物の表面である。一方さらに別の実施形態において、表面は、植物に隣接している。およびさらに別の実施形態において、表面は、植物、有害生物、または植物病原体の表面である。
シハロホップブチルミニエマルジョンの粒径(μm)に対するパーセント(%)体積のグラフである。 ペノキススラム従来型サスペンジョン(SC)の粒径(μm)に対するパーセント(%)体積のグラフである。 3つの時点にて決定した、シハロホップブチルミニエマルジョンおよびペノキススラムサスペンジョンを含むサスポエマルジョンの粒径(μm)に対するパーセント(%)体積のグラフである。
新規な技術の原理の理解を促す目的のために、このたびその好ましい実施形態に対しての言及をなし、それを記載するために具体的な言語を用いる。にもかかわらず、新規な技術の範囲の限定はそれにより意図されるものではなく、新規な技術に関する当業者にとって通常行われるものであると考慮される新規な技術の原理の変化、改変、およびさらなる適用は、本開示および特許請求の範囲の範囲に含まれると理解されるべきである。
特に断りのない限り、「約」という用語は、本明細書において用いられる場合、プラスまたはマイナス20パーセントを意味し、例えば、約2.0は、1.6から2.4の間の値を含む。
農学的に活性な成分のサスペンジョンは、農業において広く用いられている。サスペンジョンは、連続する液相中に分散または懸濁されている固体粒子を含有する不均一な混合物である。かかるサスペンジョンを作る方法には、固体の農学的に活性な成分のビーズミルによる湿式粉砕が含まれ、これにより、ポリマー界面活性剤および農学的に許容される増粘剤を含みうる液体媒体中に容易に懸濁されることができるサイズ分布を有する微粒子が作製される。
同様に、エマルジョン、特に、油溶性の農学的に活性な成分を含むエマルジョンは、植物または植物に隣接する領域の表面を含む表面に特定の農学的に活性な成分を送達するために広範に使用されている。エマルジョンにおいて、一方の液体(分散相)が他方(連続相)に、分離した液滴として分散されている。水中油型エマルジョンは、液滴として分散された油相を、連続する水相中に含む。
ミニエマルジョンは、特定の型のエマルジョンであり、そこに分散されている液滴は典型的には約50から800ナノメートル(nm)の間のサイズを有する。
エマルジョンとサスペンジョンとを含むサスポエマルジョンと称される製剤もまた、農学的に活性な成分とともに用いられる。もっとも市販されているサスポエマルジョンは、固体微粒子サスペンジョンと1μmを超える油滴サイズを有する水中油型エマルジョンとの多相コロイド系である。農学的に活性な成分を送達するためのサスポエマルジョンの使用を開示する特許および特許出願には、そのそれぞれが、それがあたかも個々に参照により組み込まれているかのように、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、WO055714、WO114186、WO131227、US0171979、WO089548、およびWO9940784が含まれる。
サスポミニエマルジョンは、固体微粒子サスペンジョンと約50から800ナノメートル(nm)の間の油滴サイズを有する水中油型ミニエマルジョンとの多相系である。サスポミニエマルジョンは、典型的には、サスペンジョンとミニエマルジョンとをともに組み合わせることにより形成される。
それらが広範に使用されているにもかかわらず、現在利用できるサスポエマルジョンにはそれら独自の問題点がないわけではない。例えば、現在利用できるサスポエマルジョンは長期貯蔵を受け入れられるものではない。それらの有効期間(effective shelf-life)を制限するかかる製剤における変化としては、これらに限定されないが、ヘテロ凝集(heteroflocculation)、エマルジョン癒合、クリーム分離、沈降、相分離等が挙げられる。これらの作用のいくつかは、油−水および水−固体界面において用いられる界面活性剤が吸着および/または脱着し、互いに交換することにより、サスペンジョンとエマルジョンとの分離および/または経時的なエマルジョンの分解に寄与する場合に、より明白となり、それゆえより問題となる。従来のサスポエマルジョンの安定性に関する問題点は、凍結解凍サイクルにより悪化し、昇温がそれらの圃場における有用性を制限する。
液体活性成分または溶媒中に溶解された活性成分の濃縮された水中油型エマルジョンは、その他の製剤型を超えて提供される特定の利点のために、一般に農業組成物において用いられる。エマルジョンは、水に基づき、ほとんどまたはまったく溶媒を含有せず、活性成分の混合物を単一の製剤へと組み合わせることを可能とし、広範囲な包装材料と適合性である。しかしながら、かかる農業用エマルジョンにはいくつかの欠点もあり、例えば、それらは、しばしば安定化のために大量の界面活性剤を必要とする複雑な製剤であり、一般に非常に粘稠性であり、エマルジョン球のオストワルド熟成(Oswald ripening)を受ける傾向を有し、経時的に分離する。それゆえ、かかるエマルジョン製剤における改善が、農業圃場において必要とされている。
化粧品および皮膚科的用途のためのいくつかの水中油型エマルジョン組成物は、あたかもそれぞれが個々に組み込まれているかのように参照によりそれぞれその全体が本明細書に組み込まれる、特許U.S.5,658,575;U.S.5,925,364;U.S.5,753,241;U.S.5,925,341;U.S.6,066,328;U.S.6,120,778;U.S.6,126,948;U.S.6,689,371;U.S.6,419,946;U.S.6,541,018;U.S.6,335,022;U.S.6,274,150;U.S.6,375,960;U.S.6,464,990;U.S.6,413,527;U.S.6,461,625;およびU.S.6,902,737;に記載されている。しかしながら、これらの型のエマルジョンがパーソナルケア製品において有利な用途を見出だしているにもかかわらず、これらの型のエマルジョンは、典型的にはエマルジョンにおいて化粧品活性成分と比較してより高レベルにて存在するものである、農学的に活性な化合物とともには広範には用いられていない。本発明のいくつかの態様は、農業用途のために処方されている多くの現在利用できるエマルジョンと比較してより良好な安定性を示す水中油型エマルジョンを含む、農学的に活性な成分の新規な製剤を提供する。農業において用いられるエマルジョンおよびサスポミニエマルジョンは、一般に、化粧品または皮膚科用調製物において用いられるものと比較してより過酷な条件に曝される。農業用調製物が遭遇する厳しい条件としては、大きなタンクでの混合、最高最低気温への曝露、湿度変化、汚染、太陽光への曝露等が挙げられる。したがって、化粧品用途において用いられている技術および製剤は、例えば、商業的農業における使用のために十分に頑強であると判明することが期待されないであろう。
本発明のいくつかの態様は、
A)農学的に活性な少なくとも1つの化合物を含む油性球を含む油相、および
B)水相
を含む水中油型ミニエマルジョン成分であって、
油性球が水相中に分散されており、
(1)16から18の間のHLB値を有する少なくとも1つのポリマー界面活性剤、および
(2)少なくとも1つのイオン性界面活性剤を
含むポリマー吸着層により安定化されており、
油性球が800ナノメートル未満の平均粒径を有する
水中油型ミニエマルジョン成分を含む。
本発明のいくつかの態様は、ミニエマルジョンと農学的に活性な成分のサスペンジョンとを組み合わせて、本明細書においてサスポミニエマルジョンと称されることもある、安定なサスポエマルジョンを形成させることを含む。本発明のサスポエマルジョンのミニエマルジョン成分とサスペンジョン成分における活性成分とは、同一であっても異なっていてもよい。ミニエマルジョンおよび/またはサスポエマルジョンのいずれかにおける封入のために好適なあらゆる農学的に活性な成分を、本発明を実施するために用いることができる。
本発明の水中油型エマルジョンの油相(A)は、油の形態にある農学的に活性な化合物、あるいは、油中に溶解または混合されている農学的に活性な化合物のいずれかを利用して、油性球を形成する。明示的に特に断りのない限り、本明細書において用いられる場合、油は、水と非混和性の液体である。本発明において、農学的に活性な化合物と適合性のほとんどあらゆる油は、本発明の水中油型エマルジョンにおいて用いることができる。特に断りのない限り、「適合性」という用語は、油が、農学的に活性な化合物を均一に溶解またはそれと混合して、本発明の水中油型エマルジョンの油性球の形成を可能とすることを意味する。この用途のための例示的な油としては、これらに限定されないが、短鎖脂肪酸トリグリセリド、シリコーンオイル、石油画分または炭化水素、例えば、重質芳香族ナフサ溶媒(heavy aromatic naphtha solvent)、軽質芳香族ナフサ溶媒(light aromatic naphtha solvent)、水素処理軽質石油留分(hydrotreated light petroleum distillate)、パラフィン系溶媒、鉱油、アルキルベンゼン、パラフィン系オイル等;植物油、例えば、大豆油(soy oil)、菜種油、ヤシ油、綿実油、パーム油、ダイズ油(soybean oil)等;アルキル化植物油および脂肪酸のアルキルエステル、例えば、オレイン酸メチル等が挙げられる。
本発明の水中油型ミニエマルジョン成分を実施するために使用され得る農学的に活性な化合物は、これらの油に限定されないが、少なくともいくらかの殺有害生物またはその他の殺生物活性を示す、油、油に基づく製剤、油溶性および/または疎水性化合物を含み;および、それ自体油である活性化合物自体か、あるいは、油中に溶解されている殺有害生物剤として活性な化合物のことをいうと理解される。かかる化合物または殺有害生物としては、殺真菌薬、殺虫剤、殺線虫薬、殺ダニ剤、殺シロアリ剤、殺鼠剤、殺節足動物剤、除草剤、殺生物剤等が挙げられる。かかる農学的に活性な成分の例は、例えば、The Pesticide Manual、12th Editionにおいてみることができる。本発明の水中油型エマルジョンにおいて利用することができる例示的な殺有害生物薬としては、これらに限定されないが、ベンゾフラニルメチルカルバメート殺虫剤、例えば、ベンフラカルブ、およびカルボスルファン;オキシムカルバメート殺虫剤、例えば、アルジカルブ;燻蒸剤殺虫剤、例えば、クロルピクリン、1,3−ジクロロプロペンおよび臭化メチル;幼若ホルモン模倣体、例えば、フェノキシカルブ;有機リン系殺虫剤、例えば、ジクロルボス;脂肪族有機チオリン酸殺虫剤、例えば、マラチオンおよびテルブホス;脂肪族アミド有機チオリン酸殺虫剤、例えば、ジメトエート;ベンゾトリアジン有機チオリン酸殺虫剤、例えば、アジンホスエチルおよびアジンホスメチル;ピリジン有機チオリン酸殺虫剤、例えば、クロルピリホスおよびクロルピリホスメチル;ピリミジン有機チオリン酸殺虫剤、例えば、ダイアジノン;フェニル有機チオリン酸殺虫剤、例えば、パラチオンおよびパラチオンメチル;ピレスロイドエステル殺虫剤、例えば、ビフェントリン、シフルトリン、ベータシフルトリン、シハロトリン、ガンマシハロトリン、ラムダシハロトリン、シペルメトリン、アルファシペルメトリン、ベータシペルメトリン、フェンバレレート、およびペルメトリン等が挙げられる。
本発明の水中油型ミニエマルジョンにおいて用いることができる例示的な除草剤としては、これらに限定されないが、アミド除草剤、例えば、ジメテナミドおよびジメテナミド−P;アニリド除草剤、例えば、プロパニル;安息香酸除草剤、例えば、ジカンバ;クロロアセトアニリド除草剤、例えば、アセトクロル、アラクロール、ブタクロール、メトラクロルおよびS−メトラクロル;シクロヘキセンオキシム除草剤、例えば、セトキシジム;ジニトロアニリン除草剤、例えば、ベンフルラリン、エタルフルラリン、ペンジメタリン、およびトリフルラリン;ニトリル除草剤、例えば、オクタン酸ブロモキシニル;フェノキシ酢酸(phenoxyacetic)除草剤、例えば、4−CPA、2,4−D、3,4−DA、MCPA、およびMCPA−チオエチル;フェノキシ酪酸除草剤、例えば、4−CPB、2,4−DB、3,4−DB、およびMCPB;フェノキシプロピオン酸除草剤、例えば、クロプロップ、4−CPP、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ−P、3,4−DP、フェノプロップ、メコプロップおよびメコプロップ−P;アリールオキシフェノキシプロピオン酸除草剤、例えば、シハロホップ、フルアジホップ、フルアジホップ−P、ハロキシホップ、ハロキシホップ−R;ピリジン除草剤、例えば、アミノピラリド、クロピラリド、フルロキシピル、ピクロラム、およびトリクロピル;トリアゾール除草剤、例えば、カルフェントラゾンエチル等が挙げられる。
本発明を実施するために用いることができる除草剤の多くはまた、一般に、ベノキサコール、クロキントセット、シオメトリニル、ダイムロン、ジクロルミド、ジシクロノン、ジエトレート、フェンクロラゾール、フェンクロラゾールエチル、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン、イソキサジフェンエチル、メフェンピル、メフェンピルジエチル、MG191、MON4660、R29148、メフェメート、ナフタール酸無水物、N−フェニルスルホニル安息香酸アミドおよびオキサベトリニル等の公知の除草剤毒性緩和剤と組み合わせて用いることができる。
本発明のサスペンジョン成分において用いることができる活性成分は、低い水溶解度、好ましくは0.1%未満の水溶解度を有するものであり、高融点、好ましくは>80℃の融点を有するものであり、かつ、水中で加水分解的に安定なものである。
サスペンジョンにおける使用のための例示的な除草剤は、アトラジン、ブロモキシニル、デスメディファム、ジフルフェニカン、ジウロン、ホメサフェン、イオキシニル、イソプロチュロン、イソキサベン、リニュロン、オリザリン、オキシフルオルフェン、フェンメジファム、プロメトリン、プロピザミド、ペノキススラム、ピロクススラム、キンクロラック、シマジン、テルブチラジン、テルブトリン、トラルコキシジム、フルミオキサジン、フルメツラム、メトスラム、ジクロスラム、クロランスラムメチルである。
サスペンジョンにおける使用のための例示的な殺真菌薬は、アゾキシストロビン、ベノミル、カプタン、カルベンダジム、クロロタロニル、ジメトモルフ、ドジン、エポキシコナゾール、フェナリモル、フェンブコナゾール、フルオキサストロビン、イプロバリカルブ、クレソキシムメチル、オリサストロビン、キノキシフェン、テブコナゾール、チフルザミド、チオファネートメチル、チラム、トリシクラゾール、ゾキサミドである。
サスペンジョンにおける使用のための例示的な殺虫剤は、カルバリル、カルボフラン、デルタメトリン、フィプロニル、ハロフェノジド、ヘキサフルムロン、イミダクロプリド、メトキシフェノジド、ノビフルムロン、スピネトラム、スピノサド、スルホキサフロール、テブフェノジド、チオジカルブである。
本発明の水中油型エマルジョンにおいて使用することができる例示的な殺真菌薬としては、これらに限定されないが、ジフェノコナゾール、ジメトモルフ、ジノカップ、ジフェニルアミン、ドデモルフ、エジフェンホス、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンプロピモルフ、ミクロブタニル、オレイン酸(脂肪酸)、プロピコナゾール、テブコナゾール等が挙げられる。
本発明の1つの実施形態において、サスポミニエマルジョンは、サスポミニエマルジョンの水相に実質的に溶解される1つまたは複数の農学的に活性な成分を含有していてもよい。
安定かつ有効なエマルジョンがまだ得られる限り、農学的に活性な化合物のあらゆる組み合わせもまた、本発明の水中油型エマルジョンにおいて用いることができることが、当業者により理解される。
水中油型エマルジョン中の農学的に活性な成分の量は、実際の活性成分、農学的に活性な成分の適用および当業者に周知の適切な適用レベルに応じて変動するであろう。典型的には、水中油型エマルジョン中の農学的に活性な成分の総量は、水中油型エマルジョンの総重量に基づいて、約1から、一般に約5から、好ましくは約10から、より好ましくは約15から、およびもっとも好ましくは約20から、約45まで、一般に約40まで、好ましくは約35まで、およびもっとも好ましくは約30重量パーセントまでであろう。
いくつかの実施形態において、ポリマー界面活性剤は、約16から約18の範囲のHLBを有する。頭字語であるHLBは、「親水性親油性バランス」という用語をいうものであり、これは、水または油における乳化剤の溶解度を同定するものである。本発明の水中油型エマルジョンにおいて使用することができるポリマー界面活性剤には、両親媒性ブロックまたはグラフトコポリマーが含まれる。好ましいポリマー界面活性剤は、限定されないが、EO/POブロックコポリマーである。エチレンオキシド(EO)およびプロピレンオキシド(PO)のブロックコポリマー、ならびにエチレンジアミンからのEOおよびPOのコポリマーが、様々な処方において様々な供給源から入手可能であり、例えば、BASF(商標)からのTetronic(商標)およびPluronic(商標)ポリマー、Stepan(商標)からのToximul(商標)ポリマー、Uniqema(商標)からのAtlas(商標)ポリマーならびにその他の供給源のものが挙げられる。
以下は、本明細書において有用でありうる非イオン性ブロックコポリマーの非限定的な記載である。構造的には、非イオン性ブロックコポリマーは、EO−PO−EO配置により特徴づけられる。それらは、総分子量の少なくとも約30%またはそれより高い総親水性物質(EO)含有量を有しうる。非イオン性ブロックコポリマーの親水性/親油性バランス(HLB)は、約16から18である。ポリマー界面活性剤の分子量は、通常、約2000から15,000であり、好ましくは約3000から8,000である。好ましいEO−POポリマーの例は、これらに限定されないが、Toximul(商標)8323、Atlas(商標)G5000、Pluronic(商標)P105、およびPluronic(商標)P85である。
ポリマー界面活性剤に加えて、イオン性界面活性剤(2)もまた、油性球の外表面上に物理的に吸着されるポリマー吸着層を構成する。本発明の水中油型エマルジョンにおいて使用することができるイオン性界面活性剤には、例えば、(a)中性化アニオン性界面活性剤、(b)両性界面活性剤、(c)アルキルスルホン酸誘導体および(d)カチオン性界面活性剤などの化合物が含まれる。
中性化アニオン性界面活性剤(a)としては、これらに限定されないが、例えば、
・リン酸ジセチルおよびリン酸ジミリスチルのアルカリ金属塩、特に、ナトリウムおよびカリウム塩;
・硫酸コレステリルおよびリン酸コレステリルのアルカリ金属塩、特に、ナトリウム塩;
・リポアミノ酸およびそれらの塩、例えば、アシルグルタメートの一および二ナトリウム塩)、例えば、N−ステアロイル−L−グルタミン酸の二ナトリウム塩、ホスファチジン酸のナトリウム塩;
・リン脂質;および、
・アシルグルタミン酸、特に、N−ステアロイルグルタミン酸の一および二ナトリウム塩
が挙げられる。
本発明の水中油型エマルジョンにおいて使用することができるアルキルエーテルシトレートおよびそれらの混合物から選択されるいくつかのアニオン性界面活性剤は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるU.S.6,413,527に開示されている。アルキルエーテルシトレートには、クエン酸、および、8から22個までの炭素原子を有する飽和または不飽和、直鎖状または分枝状アルキル鎖を含み、かつ3から9までのオキシエチレン基を含む、少なくとも1つのオキシエチレン化脂肪アルコールから形成されるモノエステルまたはジエステルおよびそれらの混合物が含まれる。本発明を実施するために使用することができるクエン酸エステル(citrate)には、クエン酸および3から9個までのオキシエチレン基を含むエトキシル化ラウリルアルコールのモノおよびジエステルからなる群から選択されるものが含まれる。アルキルエーテルシトレートは、好ましくは、約7のpHにて中性化形態において使用される。中性化剤は、無機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたはアンモニア、および有機塩基、例えば、モノ、ジおよびトリエタノールアミン、アミノメチル−1,3−プロパンジオール、N−メチルグルカミン、塩基性アミノ酸、例えば、アルギニンおよびリジンおよびそれらの混合物から選択され得る。
両性界面活性剤(b)には、これらに限定されないが、リン脂質、および特に、純粋なダイズ(soya)からのホスファチジルエタノールアミンが含まれる。
アルキルスルホン酸誘導体(c)には、限定されないが、下記式:
[式中、Rは、混合物としてまたは別々に、基C1633およびC1837を表し、Mは、アルカリ金属、好ましくは、ナトリウムである]
の化合物が含まれる。
カチオン性界面活性剤(d)には、限定されないが、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるU.S.6,464,990に開示される界面活性剤が含まれる。それらは典型的には、四級アンモニウム塩、脂肪族アミンおよびそれらの塩の群から選択される。四級アンモニウム塩には、例えば、下記式:
[式中、同一であっても異なっていてもよい、R1からR4基は、1から30個までの炭素原子を含む直鎖状または分枝状脂肪族基または芳香族基、例えば、アリールまたはアルキルアリールを表す。脂肪族基は、ヘテロ原子、例えば、酸素、窒素、硫黄およびハロゲンを含んでいてもよい。脂肪族基には、アルキル、アルコキシ、ポリオキシ(C〜C)アルキレン、アルキルアミド、(C12〜C22)アルキル−アミド(C〜C)アルキル、(C12〜C22)アルキルアセテートおよびおよそ1から30個までの炭素原子を含むヒドロキシアルキル基が含まれる;Xは、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、(C〜C)アルキル硫酸イオン、およびアルキル−またはアルキルアリールスルホン酸イオンから選択されるアニオンである]
を示すものが含まれる。四級アンモニウム塩として好ましいものは、テトラアルキルアンモニウムクロライド、例えば、ジアルキルジメチルアンモニウムおよびアルキルトリメチルアンモニウムクロライドであって、アルキル基がおよそ12から22個までの炭素原子を含むものであり、特に、ベヘニルトリメチル−アンモニウム、ジステアリルジメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムおよびベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド、あるいは、ステアラミドプロピル−ジメチル(ミリスチルアセテート)アンモニウムクロライド;イミダゾリニウム四級アンモニウム塩、例えば、下記式:
[式中、R5は、8から30個までの炭素原子を含む、アルケニルまたはアルキル基を表し、例えば、獣脂脂肪酸由来のものであり;R6は、水素原子、1から4個までの炭素原子を含むアルキル基または8から30個までの炭素原子を含むアルケニルまたはアルキル基を表し;R7は、1から4個までの炭素原子を含むアルキル基を表し;R8は、水素原子または1から4個までの炭素原子を含むアルキル基を表し;Xは、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、アルキル硫酸イオン、またはアルキル、およびアルキルアリールスルホン酸イオンの群から選択されるアニオンである]
のものである。R5およびR6は、好ましくは、例えば、獣脂脂肪酸由来の、12から21個までの炭素原子を含むアルケニルまたはアルキル基の混合物を示す。R7は、好ましくは、メチル基を示し、R8は、好ましくは、水素を示す。四級ジアンモニウム塩もまた考慮され、例えば、プロパン獣脂ジアンモニウムジクロライドが挙げられる。
脂肪族アミンには、限定されないが、下記式:
R9(CONH)(CHN(R11)R10
[式中、R9は、8から30個の間の炭素原子、好ましくは10から24個の間の炭素原子を有する、任意選択で飽和および/または分枝状である炭化水素鎖;R10およびR11は、Hおよび1から10個の間の炭素原子;好ましくは1から4個の間の炭素原子を有する、任意選択で飽和および/または分枝状である炭化水素鎖から選択され;mは、1から10の間、好ましくは、1から5の間の整数であり;nは、0または1のいずれかである]
のものが含まれる。
本発明を実施するために使用することができる脂肪族アミンの例としては、これらに限定されないが、ステアリルアミン、アミノエチル−エタノールアミドステアレート、ジエチレントリアミンステアレート、パルミトアミドプロピルジメチル−アミン、パルミトアミドプロピルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジメチルアミンが挙げられる。市販の脂肪族アミンとしては、これらに限定されないが、CrodaからのIncromine(商標)BB、NikkolからのAmidoamine(商標)MSP、およびInolexからのLexamine(商標)シリーズ、Kao CorpからのAcetamineシリーズ;Akzo NobelからのBerol380、390、453および455、およびEthomeen(商標)シリーズ、およびCondea ChemieからのMarlazin(商標)L10、OL2、OL20、T15/2、T50が挙げられる。
(1)および(2)の界面活性剤は、本発明の水中油型エマルジョンの水相中に懸濁される油性球を囲むポリマー吸着層を形成する。本発明の水中油型エマルジョンにおいて利用される界面活性剤(1)の量は、典型的には、水中油型エマルジョンの総重量に基づいて、0.1から20まで、好ましくは約0.5から約10まで、およびより好ましくは約2重量パーセントまでである。本発明の水中油型エマルジョンにおいて利用される界面活性剤(2)の量は、典型的には、水中油型エマルジョンの総重量に基づいて、0.1から20まで、好ましくは約0.2から約5まで、およびより好ましくは約0.5重量パーセントまでである。
界面活性化合物(1)および(2)の総重量の油の総重量に対する比は、典型的には約1:2.5から約1:30までである。
水相(B)は、典型的には、水、例えば、脱イオン水である。水相はまた、その他の添加剤、例えば、凝固点を降下させる化合物、例えば、アルコール、例えば、イソプロピルアルコールおよびプロピレングリコール;pH緩衝剤、例えば、アルカリリン酸塩(alkali phosphate)、例えば、リン酸一ナトリウム一水和物、第二リン酸ナトリウム;殺生物剤、例えば、Proxel GXL;および消泡剤、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン(Dow CorningからのAntiform A)を含有していてもよい。水中油型エマルジョンの安定性がまだ維持される限り、その他の添加剤および/または補助剤もまた、水相(B)中に存在していてもよい。その他の添加剤はまた、水溶性の農学的に活性な化合物を含む。
油相または被覆された油性球は、水中油型エマルジョン組成物の総重量に基づいて、典型的には、約0.1から約55まで、好ましくは約10から約50まで、およびより好ましくは約20から約45パーセントまで、およびもっとも好ましくは約30から約40重量パーセントまでである。油/水比は、典型的には1以下である。
水中油型エマルジョンの安定性および活性が有意に低減しない限り、その他の添加剤および/または補助剤もまた、本発明の水中油型ミニエマルジョン中に存在していてもよい。本発明の水中油型エマルジョンのいくつかは、エマルジョンの性能、例えば、エマルジョンの安定性、およびその低温安定性能を改善するために、さらなるポリマー界面活性剤(3)を含みうる。好適なポリマー界面活性剤には、これらに限定されないが、12から14までのHLB値を有する非イオン性ポリマー界面活性剤、例えば、Soprophor(商標)796/P(Rhodiaからのエトプロポキシル化ポリアリールフェノール(Ethopropoxylated Polyarylphenol))が含まれ得る。本発明の水中油型エマルジョンのいくらかは、さらに、特性、例えば、農学的に活性な成分の標的部位、例えば、作物、雑草、生物への、または界面活性剤の植物への沈着、湿潤および浸透増強するために用いられる補助界面活性剤を含みうる。これらの補助界面活性剤は、任意選択により、相AまたはBのいずれかにおけるエマルジョンの成分として、またはタンク混合成分として使用され得る;使用および所望量は当業者に周知である。好適な補助界面活性剤としては、これらに限定されないが、エトキシル化ノニルフェノール、エトキシル化合成または天然アルコール、エステルまたはスルホコハク酸の塩、エトキシル化オルガノシリコーン、エトキシル化脂肪族アミンおよび界面活性剤と鉱油または植物油とのブレンドが挙げられる。
サスペンジョンにおいて用いることができる界面活性剤は、典型的には湿潤剤および分散剤として記載される。湿潤剤の例は、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルドデシルアミンプロパンスルホネート、アルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、アミンオキシド、およびアミンエトキシレートである。分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール(ポリ酢酸ビニルブロックを有する)、エチレンオキシド−プロピレンオキシドのブロックコポリマー、グラフトコポリマー、例えば、ポリ(メタクリル酸メチル)骨格にポリエチレンオキシド鎖がグラフトされたもの、ナフタレンホルムアルデヒドスルホン化縮合物、およびリグノスルホネートが挙げられる。
本発明の水中油型ミニエマルジョンは、部分的には、その教示が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、U.S.5,925,364において記載される方法にしたがって調製することができる。混合物は、高圧ホモジナイザーを用いるキャビテーションにより均質化することができ、それにより小さい粒径の油性球が提供され得る。被覆された油性球の平均サイズは、レーザー回折粒径分析および走査型電子顕微鏡を用いて決定した場合、典型的には、約800ナノメートル未満であり、好ましくは約500ナノメートル未満であり、より好ましくは約200ナノメートルである。
1つの実施形態において、水中油型エマルジョンは、
1)(A)油相、農学的に活性な化合物、および任意選択で、油と、(B)水、(1つまたは複数の)ポリマー界面活性剤および(1つまたは複数の)イオン性界面活性剤を含む水相とを混合することにより、混合物を得ること、および
2)例えば、混合物をキャビテーションに供することにより、混合物を均質化すること
により調製される。
第1ステップにおいて、混合物は、例えば、およそ2000から7000rpmの間の速度で回転する高せん断ホモジナイザーを用いる、約5から約15分間の間の期間、およそ20℃から50℃の間の温度での、従来の撹拌により形成することができる。
均質化ステップは、およそ200から1000barの間の圧力にて作動する高圧ホモジナイザーを用いて、当業者に周知のようにして行うことができる。方法は、連続的通過、一般に1から4回までの通過により、高圧にて行うことができ;混合物は、徐々に、それぞれの通過の間に正常(一般に外界)圧力へと戻る。第2ステップの均質化はまた、その他の技術、例えば、超音波を用いて、またはローター−ステーター型ヘッドを備えたホモジナイザーの使用により、行われ得る。
本発明の実施のために有用なサスペンジョンは、湿式粉砕および農学的に活性な成分により形成され得る従来型サスペンジョンを含む。かかるサスペンジョンは、典型的には、水溶液中での溶解度が低い農学的に活性な成分を用いて作られる。これらのサスペンジョンはまた、かかるサスペンジョンを安定化することを助ける試薬を含んでいてもよく、これら試薬は、界面活性剤、例えば、ポリマー界面活性剤、および増粘剤を含んでいてもよい。その他の試薬もまたかかるサスペンジョンに添加してもよく、かかる試薬としては、例えば、静菌剤、紫外線遮断剤、その他の保存料、色素等が挙げられる。
サスペンジョンにおいて使用される一般的な増粘剤の例は、膨潤粘土、例えば、VEEGUMケイ酸アルミニウムマグネシウム(Magnesium Aluminum Silicate)、多糖、例えば、キサンタンゴム、またはAVICEL結晶セルロースである。
本発明のその他の実施形態は、望ましくない生体、例えば、真菌、雑草、昆虫、細菌またはその他の微生物およびその他の有害生物を、防除する、予防する、または排除するための、農業適用における水中油型エマルジョンの使用を含みうる。この使用は、植物病原性生物による攻撃から植物を保護するためのその使用、または植物病原性生物により既に外寄生されている植物の処理を含み、土壌、植物、植物の一部、葉、花、果実、および/または種子、または植物に隣接しているあらゆる表面に、水中油型エマルジョン組成物を、病害を抑制し、かつ植物学的に許容される量にて適用するステップを含む。「病害を抑制し、かつ植物学的に許容される量」という用語は、処理される植物に対して有意に毒性ではない量にて、防除が望まれる植物の病害を死滅または抑制する化合物の量をいう。必要とされる活性化合物の正確な濃度は、当該技術分野において周知のように、防除すべき菌による病害、使用される製剤の型、適用方法、特定の植物種、気候条件等によって変動する。
さらに、本発明の水中油型サスポエマルジョンは、昆虫またはその他の有害生物、例えば、齧歯類の防除のために有用である。それゆえ、本発明は、昆虫またはその他の有害生物、例えば、マダニ(tick)およびコダニ(mite)を抑制するための方法を提供する。これらの方法は、有害生物または有害生物に隣接する領域または「部位」を、農学的に有効な量の有害生物抑制剤または殺有害生物薬を含むサスポエマルジョンと接触させるステップを含む。昆虫または有害生物の「部位」は、昆虫またはその他の有害生物が生存する環境またはそれらの卵が存在する環境をいうために本明細書において用いられる用語であり、「部位」には、昆虫またはその他の有害生物を囲む空気、それらが食する食物、またはそれらが接触する表面が含まれる。例えば、作物植物またはその他の望ましい植物を食べるかまたはそれらと接触する昆虫は、植物の部分、例えば、種子、実生、または植えられている挿し木、葉、茎、果実、穀物、または根、根が成長している土壌または望ましい植物に隣接するあらゆる表面に、活性な化合物を適用することによって防除することができる。農学的に活性な化合物およびそれを含有する水中油型エマルジョンはまた、織物、紙、貯蔵穀物、種子、家畜、建物またはヒトを保護するためにも有用であり得ることが考慮され、かかる保護は、活性な化合物をかかる対象に、またはかかる対象の近くに適用することによる。「昆虫または有害生物を抑制すること」という用語は、生存している昆虫またはその他の有害生物の、それらの生活環のあらゆる段階における数の低下、または、生存可能な昆虫またはその他の有害生物の卵の数の低下をいう。化合物によって達成される低減の程度は、もちろん、化合物の施用量、使用される特定の化合物、および標的である昆虫または有害生物の種等を含む因子に依存する。少なくとも、不活性化量を、少なくとも1つの物質の適用において使用すべきである。「昆虫または有害生物不活性化量」という用語は、当該技術分野において周知のように、処理される昆虫または有害生物集団における測定可能な低減をもたらすのに十分な量を記載するために用いられる。
化合物または組成物が適用される部位は、昆虫、ダニ(mite)または有害生物が居住しているいずれの部位であってもよく、例えば、野菜作物、果実および堅果の成る木、ブドウ、観賞植物、家畜、燃料用に栽培されている植物、木材または繊維、建物の内側または外側表面、および建物の周りの土壌が挙げられる。
昆虫の卵およびその他の有害生物による卵が毒物作用に抵抗する特有の能力により、多くの殺虫剤およびダニ駆除剤に当てはまるように、反復適用が、新たに現れる幼虫を防除するために望ましいことがありうる。
さらに、本発明は、除草剤である農学的に活性な化合物を含む水中油型エマルジョンの使用に関する。明示的に特に断りのない限り、または、明白に別のことを意味しない限り、除草剤という用語は、少なくとも1つの型の植物の成長を、死滅させる、防除する、またはその他の様式で有害に改変する活性成分を意味するために本明細書において用いられる。除草剤の、除草剤として(有効なまたは植生を防除する量は、有害な改変効果をもたらす活性成分の量であり、かかる効果には、植物の自然の発達からの逸脱、死滅、調節、乾燥、減速等が含まれる。「植物」および「植生」という用語は、新たに出現した実生ならびに確立された、および休眠中の植生を含む。
除草活性は、(1つまたは複数の)化合物が、成長のいずれかの段階または雑草の出芽の前に、その望ましくない植物の部位に、直接的に適用される場合に示され得る。観察される効果は、例えば、防除されるべき植物種、植物の成長の段階、固体成分の粒径、使用時の環境条件、使用される特定の補助剤および担体、土壌型等、ならびに適用される化学物質の量等の因子に依存する。これらおよびその他の因子は、選択的除草作用を促進するために、当該技術分野において公知のように、調整され得る。一般に、かかる除草剤を出芽の後に、または比較的に未熟な望ましくない植生に適用することが、雑草の最大防除を達成するために好ましい。
本発明のさらに別の態様は、有害生物、例えば、線形動物、ダニ、節足動物、齧歯類、シロアリ、細菌またはその他の微生物を、予防または防除する方法を含み、かかる方法は、防除または予防が望まれる部位に、適切な活性化合物、例えば、殺線虫薬、殺ダニ剤、殺節足動物剤、殺鼠剤、殺シロアリ剤または殺生物剤を含む、本発明の組成物を適用することを含む。
病害の部位、昆虫およびダニ、雑草またはその他の有害生物に適用されるべき農学的に活性な化合物の実際の量は、当該技術分野において周知であり、上記教示を鑑みて当業者により容易に決定され得る。
本発明の組成物は、驚くべきことに、粘性が低く、長期有効期間を有する、安定な農業水中油型エマルジョンを提供する。さらに、本発明の安定な農業水中油型エマルジョンは、その他の驚くべき改善、例えば、有効性を提供しうる。
典型的な混合物は、界面活性剤ミセル(6−腕星形マークとして表される);界面活性剤モノマー(短い暗色棒として表される);エマルジョン液滴(先のとがった厚い壁により縁どられている白丸として表される);固体粒子(薄い規則的な環状の壁により囲まれた白丸として表される);および水相を含む。
以下の実施例は、本発明を例証するために提供される。実施例は、本発明の範囲を限定する意図のものではなく、そのように解釈してはならない。特に断りのない限り、量は、重量部または重量パーセンテージにおけるものである。
以下の実施例は、本発明をさらに例証するために提供されるものであり、限定するものとして解釈されるべき意図のものではない。
本明細書において開示される場合、すべての温度は摂氏にて与えられ、試薬製剤について与えられるすべてのパーセンテージは、特に断りのない限り、重量パーセンテージである。
[実施例1]
実施例のミニエマルジョンは、以下の手順にしたがって作製することができる:
油相Aおよび水相Bは、それらの望ましい温度へと別々に加熱し得る。角穴高せん断スクリーンを備えたSilverson L4RT高せん断ホモジナイザーにより3000〜7000rpmの撹拌を提供しつつ、相Bを相Aに注ぐ。撹拌および温度条件を約5から約15分間維持する。
混合物を次いで1から4回の連続的通過について約500から約1000barの圧力に調整された型Panda 2KのNiro Soavi高圧2−段階ホモジナイザーに導入する。
ホモジナイザーステップを必要に応じて行って、水中油型シハロホップブチルミニエマルジョンを形成する。ミニエマルジョンの油性球は、600nm未満の平均径を有し、好ましい平均径は約200nm(0.2μm)である。この実施例においてミニエマルジョンを構成する試薬を表1に列挙する。
ペノキススラムのサスペンジョンを、表1に列挙する試薬および化合物を含む水性環境にて、ペノキススラムを湿式粉砕することにより形成させる。
安定なサスポミニエマルジョンを次いで、表1に含まれるさらなる試薬の存在下で、シハロホップブチルミニエマルジョンとペノキススラムサスペンジョンとを混合することによって作製する。
ここで、図1を参照すると、この図は、表1に列挙される成分を用いて形成されたシハロホップブチルミニエマルジョンについての粒径分布を示す。決定の結果を、μmにて表した粒径に対する体積(%)のグラフにて示す。この例示的なミニエマルジョンにおける粒径は、ガウス分布を示し、粒子の中位径は約0.2μmである。ここで、図2を参照すると、この図は、表1に列挙される成分を用いて形成されたペノキススラムサスペンジョン(SC)についての粒径分布を示す。決定の結果を、μmにて表した粒径に対する体積(%)のグラフにて示す。サスペンジョン中の粒子は二峰性分布を形成し、中位径は2.05μmである。粒子は、2つの完全には分解されないピークの範囲に入り、小さいほうのピークについての平均粒径は約0.2μmであり、一方、かなり大きいほうのピークについての平均は約2.5μmである。
ここで、図3を参照すると、この図は、シハロホップブチルミニエマルジョンとペノキススラムサスペンジョン(SC)とを混合することにより形成された、表1によるサスポエマルジョンについての粒径分布を示す。決定の結果を、μmにて表した粒径に対する体積(%)のグラフにて示す。サスポエマルジョン中の粒子は、2つの異なる範囲にクラスター化している。最大の体積を占める粒子は、約0.2μmの平均サイズの周囲にガウス様式にてクラスター化しており、シハロホップブチルミニエマルジョンの粒子分布について観察されたことと一致している。再び図3を参照すると、前記粒子分布は、ペノキススラムサスペンジョンについて図2においてみられたものと似ている。
さらに図3を参照すると、例示的なサスポミニエマルジョンにおける粒子の分布を2週間追跡した。したがって、図3は、3つのトレースを含み、測定の1つはサスポミニエマルジョンが最初に作られた直後のものであり、一方、別の2つのトレースは、54℃にて2週間貯蔵した後、または凍結解凍サイクル下での2週間貯蔵の後に調べられた、同じサスポミニエマルジョンのものである。3つのすべてのトレースは実質的に同一であり、本発明のサスポミニエマルジョンの予期せぬ安定性を実証している。
ミニエマルジョンの形成
84gのシハロホップブチルを、65.1gのAromatic 150 ND溶媒および12.0gのダイズ油とのブレンド中に溶解させた。油相を、111.21gの水、1.89gのCedepol TD 407、6.00gのToximul 8323、1.50gのSoprophor 796P、0.30gのProxel GXLおよび18.00gのプロピレングリコールからなる水相に、角穴高せん断スクリーンを備えたSilverson L4R実験室ホモジナイザーを用いて高せん断撹拌下にて添加した。撹拌を10分間維持した。混合物を次いで、3回の連続的通過について500barの圧力に調整された型Panda 2KのNitro Soavi高圧2−段階ホモジナイザーに導入した。
この方法処方は、水中油型ミニエマルジョンを安定化し、ミニエマルジョンの油性球は、約204nmの平均径d(0.5)を有する。
ミニエマルジョンの形成のための代替方法
第2ステップの均質化プロセスはまた、超音波の作用下、あるいは、ローター−ステーター型ヘッドを備えたホモジナイザーの使用により、行うこともできる。
例示的なサスペンジョンの形成
50%のペノキススラン(penoxsulan)を含有するサスペンジョンを以下のようにして調製した。角穴高せん断スクリーンを備えたSilverson L4R実験室ホモジナイザーを用いて、406gの水、40gのMorwet D−425、10gのPluronic P−105、2gのクエン酸、1gのProxel GXL、5gのAntifoam Bおよび5gのAvicel CL−6llを含有する水相中に500gのペノキススラムを分散させた。活性成分が完全に分散されたようにみえた後、サスペンジョンを1.25〜1.55mmのガラスビーズにより80%容量まで充填されたEiger粉砕器Model M250を用いて粉砕した。粉砕器の2回の通過は、望ましい粒径、即ち、約2.05μmの平均中位径d(0.5)および約4.75μmのd(0.9)を有する粒子を達成するために十分であった。粉砕プロセスが完了した後、30gのプロピレングリコール中に分散された1gのKelzanを粉砕されたサスペンジョンに撹拌下にて添加し、撹拌をKelzanが十分に水和したようにみえるまで30分間継続した。
サスペンジョンの形成の代替方法
上記の方法は、おそらくサスペンジョン濃縮物を作るためのもっとも一般的な方法である。代替的に、活性成分を、乾式粉砕プロセス、即ち、空気ジェット粉砕を用いて粉砕することができ、粉砕した活性成分を水相中にさらなる湿式粉砕を行わずに分散させる。
例示的なサスポエマルジョン(サスポミニエマルジョン)
3.0gのMorwet D425、0.4gのPluronic P−105および0.3gのKelzan Sを、257.3gのシハロホップブチルミニエマルジョンに低せん断撹拌下にて添加し、撹拌を成分が完全に溶解するまで継続した。17.5gの50%ペノキススラムサスペンジョンをミニエマルジョンに低せん断撹拌下にて添加し、次いで、21.5gの水を添加して、214g/lのシハロホップブチルおよび30g/lのペノキススラムを含有する最終的なサスポエマルジョン(サスポミニエマルジョン)を生産した。
図1〜3の参照
図1、2、および3:粒径分布を、Malvern Mastersizer 2000レーザー回折粒径測定器を用いて測定した。
サスポエマルジョン中の粒子のサイズまたは粒子の分布の決定方法
粒径の顕微鏡決定を典型的なサスポエマルジョンのために用いることができるが、ミニエマルジョンの液滴サイズが顕微鏡下で見るためには小さすぎるため、それはこの組成物のために本当に適するものではない。
従来のシハロホップブチルエマルジョンとペノキススラムのサスペンジョンを組み合わせることにより形成される従来のサスポエマルジョンについての安定性試験の結果は、従来のサスポエマルジョンの形成およびその54℃でのインキュベートのたった4日間後に、従来のサスポエマルジョンは別々の相へと分離することを示す。少なくとも14日間54℃にて安定である本発明のサスポミニエマルジョンと異なり、従来のサスポエマルジョンは、試験温度にてたった4日間後に不安定性を示す。これらの結果は、明らかに、従来のサスペンジョンおよびミニエマルジョンを含む本発明のサスポミニエマルジョンの頑強かつ予想外に安定な質を示す。
[実施例2]
水中油型フルロキシピルメプチルミニエマルジョンは、表2に列挙される試薬および化合物を用いて調製される。
フロラスラムのサスペンジョンは、表2に列挙される試薬および化合物を含む水性環境中にてフロラスラムを湿式粉砕することにより形成される。
安定なサスポエマルジョンは次いで、表2に含まれるさらなる試薬の存在下でフルロキシピルメプチルミニエマルジョンとフロラスラムサスペンジョンとを混合することにより作製される。
ミニエマルジョンの形成のための例示的な方法
191.2gのフルロキシピルメプチルを、81.5gのAromatic 100 S溶媒、159.2gのC8〜C10ジメチルアミド溶媒、16gのEthocel 4、20gのToximul 8323、10gのTween 61および12gのNikkol DGMOのブレンド中に溶解させた。油相を、432.3gの水、16.7gのCedepal TD 403、1gのProxel GXLおよび60gのプロピレングリコールからなる水相に、角穴高せん断スクリーンを備えたSilverson L4R実験室ホモジナイザーを用いて高せん断撹拌下にて添加した。撹拌を3分間維持した。混合物を次いで、2回の連続的通過について800barの圧力に調整された型Panda 2KのNitro Soavi高圧2−段階ホモジナイザーに導入した。
安定化された水中油型ミニエマルジョンがこうして得られ、その油性球は、118nm の平均径d(0.5)を有する。
例示的なサスペンジョン
45%のフロラスラムを含有するサスペンジョンを、以下の実施例のように調製した。45.0gのフロラスラムを、43.62gの水、1.8gのDarvan #1、0.9gのAvicel CL611、0.18gのFoamaster UDB、0.2gの25%オルトリン酸溶液、3.6gのPluronic P−105および0.1gのProxel GXLを含有する水相中に、汎用高せん断スクリーンを備えたSilverson L4R実験室ホモジナイザーを用いて分散させた。活性成分が完全に分散された後、サスペンジョンを1.25〜1.55mmのガラスビーズにより80%容量まで充填されたEiger粉砕器Model M250を用いて粉砕した。粉砕器の2回の通過は、1.5μmの平均粒径d(0.5)および最大12μmのd(0.9)を有する望ましい粒径を達成するために十分であった。粉砕プロセスが完了した後、4.5gの水中に分散された0.1gのKelzan Sを粉砕されたサスペンジョンに撹拌下にて添加し、撹拌を30分間継続した。
例示的なサスポエマルジョン(サスポミニエマルジョン)
0.25gの水を、98.3gのフルロキシピルメプチルミニエマルジョンに低せん断撹拌下にて添加し、次いで、1.45gの45%フロラスラムサスペンジョンを、成分が完全に分散されるまで添加して、133.3gae/lのフルロキシピルおよび6.67g/lのフロラスラムを含有する最終的なサスポミニエマルジョンを生産した。
新規な技術を図および上記の記載において詳細に例証し、記載したが、これは例示的な性質のものであり限定的な性質のものではないと考えるべきであり、いくつかの実施形態のみが示され、記載されており、新規な技術の精神に含まれるすべての変化および改変が保護されることが望ましいことが理解される。同様に、新規な技術を具体的な実施例、理論的議論、根拠、および図解を用いて例証したが、これらの図解および付随する考察は、決してかかる技術を限定するものと解釈してはならない。本出願において言及されたすべての特許、特許出願、および教科書、科学専門書、刊行物等についての参照は、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (27)

  1. サスポエマルジョンを含む製剤であって、
    前記サスポエマルジョンは、
    少なくとも1つの農学的に活性な成分を含む水中油型ミニエマルジョン
    (前記水中油型エマルジョン組成物は、
    A)油相であって、前記油相は少なくとも1つの農学的に活性な成分を含み、前記油相は油性球から本質的に構成され、前記油性球は、約800ナノメートル未満の平均粒径を有し、および
    B)水相であって、前記水相に前記油性球が分散されており、前記水相に分散されている油性球の少なくとも一部が、ポリマー吸着層により被覆されており、
    前記ポリマー吸着層は、
    (1)約16から約18の範囲のHLB値を有する少なくとも1つのポリマー界面活性剤、および
    (2)少なくとも1つのイオン性界面活性剤である);及び、
    少なくとも1つの農学的に活性な成分を含むサスペンジョンを含む、製剤。
  2. 前記ミニエマルジョンの水相が、約12から約14の範囲のHLBを有する第2のポリマー界面活性剤を含む、請求項1に記載の製剤。
  3. ポリマー界面活性剤が、両親媒性ブロックおよびグラフトコポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載の製剤。
  4. 水相が、非イオン性非ポリマー界面活性剤を含む、請求項1に記載の製剤。
  5. イオン性界面活性剤が、(a)中性化アニオン性界面活性剤、(b)両性界面活性剤、(c)アルキルスルホン酸誘導体および(d)カチオン性界面活性剤からなる群から選択される、請求項1に記載の製剤。
  6. イオン性界面活性剤が、リン酸ジセチルおよびリン酸ジミリスチルのアルカリ金属塩、特に、ナトリウムおよびカリウム塩;硫酸コレステリルおよびリン酸コレステリルのアルカリ金属塩、特に、ナトリウム塩;リポアミノ酸およびそれらの塩、例えば、アシルグルタメートの一および二ナトリウム塩、例えば、N−ステアロイル−L−グルタミン酸の二ナトリウム塩、ホスファチジン酸のナトリウム塩;リン脂質;アシルグルタミン酸、特に、N−ステアロイルグルタミン酸の一および二ナトリウム塩;およびアルキルエーテルシトレートからなる群から選択される、請求項4に記載の製剤。
  7. イオン性界面活性剤が、リン脂質である、請求項4に記載の製剤。
  8. イオン性界面活性剤が、アルキルスルホン酸誘導体である、請求項4に記載の製剤。
  9. イオン性界面活性剤が、四級アンモニウム塩、脂肪族アミンおよびそれらの塩からなる群から選択される、請求項4に記載の製剤。
  10. 組成物におけるポリマー界面活性剤(1)の量が、(1)および(2)の両方の総量の約30から約95重量%の範囲である、請求項1に記載の製剤。
  11. 組成物におけるポリマー界面活性剤(1)の量が、(1)および(2)の両方の総量の約50から約95重量パーセントの範囲である、請求項1に記載の製剤。
  12. 組成物におけるイオン性界面活性剤(2)の量が、(1)および(2)を合わせた総重量の約5から約50重量%の範囲である、請求項1に記載の製剤。
  13. 組成物におけるイオン性界面活性剤(2)の量が、(1)および(2)を合わせた総重量の約10から約50重量%の範囲である、請求項1に記載の製剤。
  14. 油性球上の被覆が、水中油型エマルジョンの総重量に基づいて、約0.5重量%から約20重量%を構成する、請求項1に記載の製剤。
  15. 油性球上の被覆が、水中油型エマルジョンの総重量に基づいて、約0.5重量%から約10重量%を構成する、請求項1に記載の製剤。
  16. 油性球上の被覆が、水中油型エマルジョンの総重量に基づいて、約0.5重量%から約2.5重量%を構成する、請求項1に記載の製剤。
  17. 農学的に活性な成分が、除草剤であるシハロホップブチルおよびペノキススラムである、請求項1に記載の製剤。
  18. 農学的に活性な成分が、除草剤であるフルロキシピルメプチルおよびフロラスラムである、請求項1に記載の製剤。
  19. サスポエマルジョンが、殺真菌薬、殺虫剤、殺線虫薬、殺ダニ剤、殺生物剤、殺シロアリ剤、殺鼠剤、殺節足動物剤、除草剤、殺菌剤、および静菌剤からなる群から選択される少なくとも2つの農学的に活性な成分を含む、請求項1に記載の製剤。
  20. サスポエマルジョンが、除草剤である少なくとも1つの農学的に活性な成分を含む、請求項19に記載の製剤。
  21. 除草剤が、フルメツラム、フロラスラム、ペノキススラム、ピロクススラム、クロランスラムメチル、ジクロスラムおよびメトスラムからなる群から選択されるスルホンアミド除草剤である、請求項20に記載の製剤。
  22. 除草剤が、2,4−D、クロピラリド、シハロホップ、ジカンバ、フルオログリコフェン、フルロキシピル、ハロキシホップ、MCPAおよびトリクロピルのエステルから選択される、請求項20に記載の製剤。
  23. 請求項1に記載のサスポエマルジョンを準備するステップを含む、植物を処理する方法。
  24. 請求項1に記載のサスポエマルジョンを表面に適用するステップを含む、植物を処理する方法。
  25. 表面が、植物の表面である、請求項24に記載の方法。
  26. 表面が、植物に隣接している、請求項24に記載の方法。
  27. 表面が、植物有害生物または植物病原体の表面である、請求項24に記載の方法。
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