JP2015501928A - 検出器装置及び検出方法 - Google Patents

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Abstract

特に複数の応答関数を有する複数の放射線検出器(4,6)からのスペクトルデータの合成処理方法であって、特に各検出器(4,6)に対する応答マトリックスを得るステップと、各検出器(4,6)に入射する放射線からのデータを収集するステップと、各検出器(4,6)からの収集データに対するスペクトルヒストグラムを生ぜしめるステップと、各検出器に対する応答マトリックスを使用するベイジアンデコンボリューションのような適切な数値デコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理して、複数の検出器からの情報を表現的に合成している単一のスペクトルヒストグラムを導出するようにするステップとを具えている合成処理方法を開示する。この方法を適用しうるハイブリッド検出器装置のような装置をも開示する。

Description

本発明は、複数の放射線検出器からのスペクトルデータを合成する方法及び装置に関するものである。本発明は特に、少なくとも2つの互いに異なる応答特性を有する少なくとも2つの互いに異なる種類の複数の放射線検出器からの、特に少なくとも2つの互いに異なるエネルギー分解能と少なくとも2つの互いに異なる効率との双方又は何れか一方を有する複数の放射線検出器からのスペクトルデータを合成する方法及び装置に関するものである。
本発明は特に、存在するおそれのある特定の放射性同位体に関する情報を得ることが望まれる物体から発生するx線又はガンマ線のような高エネルギーのイオン化放射線からのスペクトルデータを用いる方法及び装置に関するものである。
本発明は特に、エネルギー分解能が比較的高いが絶対効率が比較的低い少なくとも1つの第1の検出器から生じるスペクトルデータと、エネルギー分解能が比較的低いが絶対効率が比較的高い少なくとも1つの第2の検出器から生じるスペクトルデータとを合成する方法及び装置に関するものである。
イオン化放射線を検出するために種々の放射線検出器を使用することは良く知られている。データをスペクトル的に分解する価値も知られている。例えば、特定の放射性同位体をこれらの特性スペクトルから識別しうることが知られている。放射線源に、又は放射線源で汚染された材料に特定の同位体が存在することを識別することに価値がある場合が多く存在する。目標とする物体を高エネルギーのイオン化放射線により走査した場合に、発生(エマージェント)放射線から得られる分光学的情報を用いて目標物体の材料の内容に関する情報を得ることができる。例えば、如何なる材料のx線吸収特性も分光学的に変化しうることが知られている。このことが、放射線源から、又は汚染された物体から、又は外部照射を受けた物体からの発生放射線をスペクトル的に分解しうる検出器の開発につながっている。
分光学的なイオン化放射線検出及び測定を行う場合、性能は検出器の種々の特性により制限される。特に、ある所定の検出器はその基本的な特徴として、検出効率及びエネルギー分解能を有している。検出器の効率は、検出器の寸法と、使用する検出器材料の固有効率とにより制限される。検出器材料もそのエネルギー分解能を決定する。
実際に適用する場合、材料の価格及び寸法が検出器の材料を選択する際の決定要因である。寸法は、機械的制約及び製造上の制約により制限され、(例えば、可搬性が望まれている場合の)適用状態によっても更に制限される。実際的な検出器装置では、価格と寸法との間や、効率とエネルギー分解能との間にトレードオフが生じるおそれがある。
システムの効率は、このシステムに加える検出器の個数を多くすることにより改善しうることが認識されている。通常、この改善は同じ種類の検出器を用いて行われている。このような同様な検出器の測定スペクトルは、一般的な校正が行われる単純な加算により合成することができる。
例えば、エネルギー分解能が比較的高いが絶対効率が比較的低い検出器素子と、エネルギー分解能が比較的低いが絶対効率が比較的高い検出器素子とを有するハイブリッド検出器システムは、各検出器素子の弱点をこれらの補完的な強みにより相殺させる有効な解決策を原理的に得ることができる。しかし、単純な加算方法は、ピーク応答関数が極めて異なっている互いに異なる種類の検出器を組み合わせる場合に適切ではない。
国際公開WO2009/082587では、1つ以上の高効率/低分解能検出器を1つ以上の低効率/高分解能検出器と組合せているとともに、特定の方法を適用してこれら2つの互いに異なる種類の検出器から得られるスペクトルデータを合成するようにしたハイブリッド検出器システムが考察されている。
この国際公開WO2009/082587に開示されているように、取得した各スペクトルに関してベースラインの推定が行なわれて、測定されたピーク応答が基礎の連続スペクトル(underlying continuum)から分離される。これにより得られたピークスペクトルは全て、一般的なエネルギー校正にリビニングされる。次いで、ピークスペクトルにチャネル数が乗算されてコンボリューション(畳み込み)スペクトルがもたらされる。次に、各ピークスペクトルチャネルにおけるカウント数が、それぞれの検出器の局所特性のピーク幅に応じて設定されたウインドウ幅を有する局所のコンボリューションスペクトル分布に適合するように再分布される。最終的なスペクトルは、再分布されたピークスペクトルを全て加算したものである。
上述した方法によれば、共同動作的に発生させたある種の観点をデータに与えるが、取り出される情報は制限される。基本的には、複数のスペクトルが、本質的に標準の方法で累積されるヒストグラムとして発生され、次いでピークは基礎の連続スペクトルを分離させることにより複数のスペクトルで別々に識別される。その結果として、乗算ステップにより、特に複数の検出器の種類の弱点を緩和させたり、補完的な強みを完全に利用したりしない、比較的粗いコンボリューションをもたらすものである。
国際公開WO2009/082587
検出器間の応答特性の差を累積しうる複数の放射線検出器からのスペクトルデータをコンボリューション処理する他の方法に基づく方法及び装置を開発するのが望ましい。
特に、少なくとも2つの互いに異なる既知の応答特性を有する複数の放射線検出器からの、特に少なくとも2つの互いに異なるエネルギー分解能と少なくとも2つの互いに異なる効率との双方又は何れか一方を有する複数の放射線検出器からのスペクトルデータをコンボリューション処理する他の方法に基づく方法及び装置であって、従来の方法の欠点の少なくとも幾つかを軽減させるか、又は少なくとも2つの互いに異なる検出器応答により得られる補完的なスペクトルデータ内容をより一層有効に利用するか、或いはこれらの双方を達成する方法及び装置を開発するのが望ましい。
特に、存在するおそれのある特定の放射性同位体に関する情報を得ることが望まれる物体から発生するx線又はガンマ線のような高エネルギーのイオン化放射線からのスペクトルデータをより良好に用いうる方法及び装置を開発するのが望ましい。
従って、本発明の最も一般的な態様によれば、複数の放射線検出器からのスペクトルデータの合成処理方法であって、
各検出器に対する応答マトリックスを得るステップと、
各検出器に入射する放射線からのデータを収集するステップと、
各検出器からの収集データに対するスペクトルヒストグラムを生ぜしめるステップと、
各検出器に対する応答マトリックスを使用する数値デコンボリューション(逆畳み込み)を適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理して、複数の検出器からの情報を表現的に合成している単一のスペクトルヒストグラムを導出するようにするステップと
を具えている合成処理方法を提供する。
本発明は、検出器間の応答特性の相違を累積しうるように、複数の放射線検出器からのデータに適用するものである。本発明は特に、少なくとも2つの互いに異なる既知の応答特性を有する、例えば、これらの応答関数が分かっているか、又は予め測定されているか、又は校正ステップで決定されている少なくとも2つの検出器からのデータに適用するのが好ましい。本発明は特に、第1及び第2の検出器が互いに異なる応答特性を有しているようにした、少なくとも1つの第1の検出器及び少なくとも1つの第2の検出器に入射される放射線からのデータを収集するステップと、これに続くステップであって、各検出器からの収集データに対するスペクトルヒストグラムを生ぜしめるとともに、各検出器に対する応答マトリックスを使用する適切な数値デコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理して、複数の検出器からの情報を表現的に合成している単一のスペクトルヒストグラムを導出するようにするステップとを具えるようにしうる。
従って、本発明による方法は、複数の放射線検出器からのスペクトルデータを合成する方法、特に、少なくとも2つの互いに異なる既知の応答特性を有する複数の放射線検出器からのデータに適用しうる方法である。特定例では、この方法により、少なくとも2つの互いに異なるエネルギー分解能と少なくとも2つの互いに異なる効率との双方又は何れか一方を有する複数の放射線検出器からのスペクトルデータを合成する。従って、好適例では、第1及び第2の検出器が、互いに異なるエネルギー分解能と互いに異なる効率との双方又は何れか一方を有するようにする。従って、この好適例では、本発明の方法は、少なくとも2つの互いに異なる応答特性を有するハイブリット検出器システムからのスペクトルデータを処理する方法である。
本発明の方法は、少なくとも2つの互いに異なる検出器応答を呈する複数の検出器により得られるスペクトルデータ内容を、単純であるが有効な補完方法で合成させることのできるように、複数の放射線検出器からのデータを合成させるために、デコンボリューションステップ内で各検出器に対する応答マトリックスを使用することにより明確に特徴づけされるものである。検出器はそれぞれ別々にアドレスすることができ、入射放射線に関するデータはこれら検出器から別々に収集して、検出器に対するスペクトルヒストグラムを生ぜしめ、次いで適切なデコンボリューション方法を介してデータを合成するようにする。
適切な数値デコンボリューション方法は、例えば、反復デコンボリューション方法と収束デコンボリューション方法との双方又は何れか一方とし、特定の例ではベイジアンデコンボリューション方法とする。この方法は、数値デコンボリューション方法内でそれぞれの検出器応答マトリックスを用いることにより明確に特徴づけされるものであり、例えば、反復のための初期状態として又はそれを導出するために用いられるとともに、例えば、ベイジアン事前関数として又はそれを導出するために用いられる。
従って、本発明の方法の可能な実行では、この方法が、初期ステップで、各検出器に対し応答マトリックスを得るステップを具えており、デコンボリューションステップで、それぞれの検出器応答マトリックスを使用するベイジアンデコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理するステップを具えているようにする。特定例では、それぞれの検出器応答マトリックスを用いて、ベイジアンデコンボリューションに対する事前関数を導出するようにする。例えば、これらの応答マトリックスは例えば重み係数として直接適用することにより事前関数を直接導出するのに用いることができ、或いは事前関数を間接的に導出するのに用いることができる。
ここで用いる場合、検出器に対する応答マトリックスを、検出器システムの入力を可能な相互作用の範囲に亘る、例えば、可能な相互作用の範囲の可能な幅の殆どの部分に亘る検出器システムの出力に変換するマトリックスとして規定する。測定した応答マトリックスを用いることができる。しかし、好適例では、応答マトリックスをシミュレーションし、例えば、モンテカルロシミュレーション法等の方法により発生させる。可能な場合には、GEANT4のシミュレーションを用いる。
事前に得られた応答マトリックスは例えば、後に収集されるデータに適用する方法のデコンボリューションステップで後に使用するために記憶するのと、この方法の遂行の初期ステップとして得るとともに例えば発生させるのと双方又は何れか一方を達成させるようにしうる。
本発明の方法自体は、少なくとも2つの互いに異なる応答特性を有するハイブリッドシステムの放射線検出器からデータをコプロセシングするために国際公開WO2009/082587に記載された方法と対比しうる。例えば、この国際公開WO2009/082587の方法では、累積ヒストグラムを得た後の第1のステップはピークを基礎の連続スペクトルから分離させるものであることが明らかである。このステップは、使用するそれぞれの個々の検出器に対し実行されるとともに情報の合成の前に実行される。このステップを実行するためには、全ての個々の検出器の応答におけるピークを見つけるのに充分な統計を予め有する必要があり、これにより小さい値の情報を合成する。この従来の手法と対比させた場合の本発明の合成デコンボリューション法の長所は、如何なる前提も個々のスペクトルにおけるピークに関して行う必要なしに最初に全ての検出器からの情報を合成し、何らかのピークが存在する場合には、これらピークに関する判定を、合成情報を用いて行うようにすることにある。
従って本発明の方法の好適例では、複数の検出器応答からのデータを処理して、単一の検出器応答から導出される、特にスペクトルピークを別々に識別することにより導出されるスペクトルよりも一層、概念的な真のスペクトルを表現している、特にスペクトルピークを識別するスペクトルを導出するようにする。本発明の方法では、単一の検出器応答からのスペクトルにおけるピークを別々に識別する必要はない。本発明の方法によれば、有効なスペクトル特にそのスペクトルピークの識別を生ぜしめることができ、これはそれぞれの単一の検出器応答からのスペクトル中のピークを別々に決定する必要がある解析によっては有効に識別することができないものである。
例えば、少なくとも2つの互いに異なる既知の応答特性を有する複数の放射線検出器からのデータは、同時に又は順次接近させて処理し、単一の検出器応答から導出されるスペクトルよりも一層、概念的な真のスペクトルを表現しているスペクトルを導出するようにするのが好ましい。
特に好適な例では、ベイジアン又はその他の数値デコンボリューション法のステップを、少なくとも2つの互いに異なる応答特性を有する放射線検出器からのデータに対して反復的に順次繰返して実行し、導出スペクトルを単一の検出器応答から導出されるスペクトルよりも一層、公称的な真のスペクトルを表現するスペクトルに反復的に近づけるようにする。
従って、本発明の方法では、ベイジアン又はその他の数値デコンボリューションを使用して、複数の検出器からの情報を表現的に合成した、特に単一の検出器応答から導出されるスペクトルよりも一層、公称的な真のスペクトルを表現する単一のスペクトルヒストグラムを生ぜしめる。
単一のスペクトルヒストグラムを導出するために、各検出器からのヒストグラムをデコンボリューションすることにより各検出器からの収集データのベイジアン解析を実行する例示的な方法を以下に詳細に説明する。
本発明の方法の特別な利点は、導出する単一のスペクトルヒストグラムを、従来の更なる処理及び解析ステップの範囲に対して得ることができるということである。
例えば、以下のステップ、すなわち、
単一のヒストグラムを随意的に表示するステップ、
単一のヒストグラムにおけるピークを、連続スペクトルのバックグラウンドに対するこれらピークの高さの統計的優位性を規定するレベルと随意比較するステップ、
単一のヒストグラムにおけるピークの面積を随意積分し、この積分値を放射線源の放射能を計算するための入力として用いるステップ
の1つ以上を実行しうる。
例えば、可能な他の処理及び解析ステップには、導出された単一のヒストグラムから、1つ以上の特定の放射性同位体のスペクトルを表すピークのような1つ以上のスペクトルの特徴の存在を決定し、これにより導出ヒストグラムにおける1つ以上の特定の放射性同位体による影響の存在を識別するステップを設けることができる。従って、本発明の方法によれば、収集信号を生じる特定の放射性同位体に関する影響を引き出し、これにより検査状態下の物体に存在する特定の放射性同位体に関する影響を引き出すことができる。
従って、本発明の方法は、検査状態下の物体からの放出放射線データを収集するステップを有するようにしうる。
本発明の可能なより完全な態様では、本発明の方法は、検査状態下の物体からの放出放射線データを収集及び解析する方法であって、
複数の検出器を有する放射線検出器システムを準備するステップと、
物体から発生される放射線を複数の検出器に入射させられるような配置で、この物体を放射線検出器システムに対し位置決めするステップと、
各検出器に入射された放射線からのデータを収集し、後に記載する解析を実行するステップと
を具えている方法とする。
上述した方法の可能な遂行に当っては、この方法が、初期ステップで、各検出器に対し応答マトリックスを得るステップを具えており、デコンボリューションステップで、それぞれの検出器応答マトリックスを使用するベイジアンデコンボリューションのようなデコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理するステップを具えているようにする。
このような場合、検査状態下の物体からの放出放射線データを収集及び解析する方法の可能な遂行に当って、この方法を、各検出器に対する応答マトリックスがデコンボリューションステップで使用するために事前に得られている放射線検出器システムに適用するようにするか、又はこの方法が、デコンボリューションステップで使用するための各検出器に対する応答マトリックスを、検査状態下の1つ以上の物体に関し前述したステップを遂行する前に得るステップを具えるようにするか、或いはこれらの双方を達成するようにする。
事前に得られた応答マトリックスは例えば、検査状態下の1つ以上の物体から発生する放射線を後に収集するのに適用する方法のデコンボリューションステップで使用するために装置により記憶するようにしうる。或いはまた、応答マトリックスを、検査状態下の物体に関し前述したステップを遂行する前に初期ステップで得るようにしうる。
検査状態下の物体は、入射放射線の透過又は入射放射線とのその他の相互作用後に放射線が発生されているか、放射過程により放射線が物体により放出されるとともに、発生放射線のスペクトル解析が望まれている如何なる物体にもすることができる。検査状態下の物体は例えば、放射線を放出しているとともに、放出放射線のスペクトル解析が望まれている物体としうる。特に都合の良い例では、物体を、所望の放射線源とするか又は放射線源により副次的に汚染された物体とし、本発明の方法は、放射線源からの放出放射線データを収集及び解析する方法とする。
都合の良い例では、本発明の方法を適用して、1つ以上の特定の放射性同位体の特性スペクトルからの収集データに影響が存在することを識別するか又はこの影響を特性化し、これにより放射線源の組成に関して断定するようにする。本発明の方法は、少なくとも1つの特定の放射性同位体の予め決定した特性ピークのような1つ以上の予め決定した特性スペクトルの特徴を分離させ且つ存在するかしないかを識別し、これにより放射線源における少なくとも1つの特定の放射性同位体の存在を識別するように実行する、前述したステップを具えるものである。例えば、検出器装置に又はこれと関連して記憶させるか、又は別々に且つ例えば遠隔でアドレスしうるデータベースに記憶させるように、特定の放射性同位体の予め決定した特性スペクトルの特徴を記憶した適切なデータレジスタを用いることができる。
しかし、本発明は、外部の放射線源から目標とする物体への照射を含むシステムに適用することを排除するものではない。
このような可能でより完全とした例では、本発明の方法を、目標とする物体からの放射線相互作用のデータを収集及び解析し、例えば、この物体の組成及び含有量の双方又は何れか一方に関する情報を得るデータ収集及び解析方法とするものであり、この方法は、
放射線源と、複数の検出器を有する放射線検出器システムとを準備するステップと、
物体との放射線相互作用後に放射線源からの放射線が複数の検出器に入射させられるような配置となるように、この物体を放射線源及び放射線検出器システムに対して位置決めするステップと、
各検出器に入射された放射線からのデータを収集し、後に説明する解析を実行するステップと
を具えるようにする。
この場合も、各例で本発明を、複数の放射線検出器からのデータに適用し、検出器間の応答特性の差を累積しうるようにするか、特に好ましくは本発明を、少なくとも2つの互いに異なる既知の応答特性を有する、例えば、少なくとも2つの互いに異なるエネルギー分解能及び互いに異なる効率の双方又は何れか一方を有する少なくとも2つの検出器からのデータに適用するようにする。
本発明の他の態様では、入射放射線から導出したデータを処理する検出器システムにおいて、この検出器システムが、
別々にアドレスしうる複数の放射線検出器と、
処理装置と
を具えており、この処理装置が、
各検出器に入射される放射線からのデータを収集するとともに、各検出器からの収集データに対するスペクトルヒストグラムを生ぜしめる収集モジュールと、
各検出器に対する応答マトリックスを使用する数値デコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムにデコンボリューション処理を行なって、複数の検出器からの情報を表現的に合成した単一のスペクトルヒストグラムを導出するデコンボリューションモジュールと
を具えているようにする。
検出器システムは、少なくとも2つの互いに異なる応答特性を有する複数の放射線検出器を具えるようにするのが好ましい。
又、検出器システムは、少なくとも2つの互いに異なるエネルギー分解能と、少なくとも2つの互いに異なる効率との双方又は何れか一方を有する複数の放射線検出器を具えているようにするのが好ましい。
デコンボリューションモジュールは、例えば、反復デコンボリューション方法と収束デコンボリューション方法との双方又は何れか一方の方法、特定の例ではベイジアンデコンボリューション方法を有するデコンボリューションアルゴリズムを適用するようにするのが好ましい。デコンボリューションモジュールは、それぞれの検出器応答マトリックスを使用する、例えば、反復のための初期状態として又はそれを導出するためにそれぞれの検出器応答マトリックスを使用するか、例えば、ベイジアン事前関数として又はそれを導出するためにそれぞれの検出器応答マトリックスを使用するデコンボリューションアルゴリズムを適用するようにする。
従って、好適な例では、検出器システムは、本発明の第1の態様の方法を実行するシステムとし、上述した又は以下に説明するように特定されるような本発明の第1の態様の方法の好適な特徴事項がこのシステムに類推適用されるか、又はその逆に適用されるようにする。
特にこの点に関して、処理装置は、本発明の第1の態様について説明した処理方法のステップの何れかを実行するようにした追加のモジュールと、後の出力のために又は後のステップで用いるために、この処理方法のステップの何れかの結果を記憶するデータ記憶モジュールとの双方又は何れか一方を具えるようにしうる。
例えば、この点に関して、本発明の方法は、初期ステップで、各検出器に対し応答マトリックスを得るステップを具えており、デコンボリューションステップで、それぞれの検出器応答マトリックスを使用するベイジアンデコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理するステップを具えているようにしうる。処理装置は、上述したようなデコンボリューションステップを実行することと、各検出器に対する応答マトリックスの導出及び記憶の双方又は何れか一方を行うこととの双方又は何れか一方を達成するようにしたモジュールを具えるようにしうる。又、処理装置は特に、各検出器に対する応答マトリックスの導出及び記憶の双方又は何れか一方を行うモジュールと、コンボリューションモジュールが、導出及び記憶の双方又は何れか一方が行われた応答マトリックスをデコンボリューションステップにおいて適用しうるようにして、複数の検出器からの情報を表現的に合成している単一のスペクトルヒストグラムを導出するようにするデータリンクとを具えているようにしうる。
特定の例では、それぞれの検出器応答マトリックスを用いてベイジアンデコンボリューションに対する事前関数を導出させる。これらの検出器応答マトリックスは、例えば、重み係数として例えば直接適用することにより事前関数を直接導出するのに用いることができ、さもなければ事前関数を間接的に導出するのに用いることができる。処理装置は、処理方法の上述したようなステップを実行することと、後の出力のために又は後のステップで用いるために、上述したようなステップの結果を記憶することとの双方又は何れか一方を達成するようにした追加のモジュールを具えるようにしうる。
応答マトリックスは例えば、本発明の方法のデコンボリューションステップで用いるための装置により記憶し、後に例えば検査状態下の1つ以上の物体から収集された放射線に適用するようにしうる。
随意ではあるが、検出器システムは、導出されたスペクトルヒストグラムを記憶するスペクトル記憶レジスタと、導出されたスペクトルヒストグラムを表示するディスプレイと、導出されたスペクトルヒストグラムを処理し、例えば、そのピークを決定する他のデータ処理手段との何れか又は任意の組合せを具えるようにする。例えば、検出器システムは、導出された単一のヒストグラムにおけるピークを、連続スペクトルのバックグラウンドに対するこれらピークの高さの統計的優位性を規定するレベルと比較するピークディスクリミネータを具えているようにしうる。又、検出器システムは例えば、導出された単一のヒストグラムにおけるピークの面積を積分し、この積分値を放射線源の放射能を計算するための入力として用いるようにするピーク積分器を有するようにしうる。
随意ではあるが、検出器システムは、放射線を放出している検査状態下の物体を検査するとともに、放出された放射線のスペクトル解析が望まれているシステムとする。特に都合の良い例では、物体を放射線源とし、検出器システムを放射線源からの放出放射線データの収集及び解析を行うシステムとする。
随意ではあるが、検出器システムは、試料物体を複数の放射線検出器に対して適切な並置状態で検査するように保持する試料ホルダを有するようにする。
検出器システムは、1つ以上の特定の放射性同位体の特性スペクトルからの収集データにこの特定の放射性同位体の影響が存在することを識別するか又はこの影響を特性化するようにするとともに、少なくとも1つの特定の放射性同位体の1つ以上の予め決定された特性スペクトルの特徴を分離させ且つ存在するかしないかを識別し、これにより収集データにおける少なくとも1つの特定の放射性同位体による影響の存在を識別する識別モジュールを具えているようにするのが好ましい。この場合、検出器システムは、放射線源に1つ以上の特定の放射性同位体が存在することを識別するか、又はこの存在を特性化するようになっている。
識別を実行するために、特定の放射性同位体の、記憶され予め決定された特性スペクトルの特徴の適切なデータレジスタを、検出器システムが参照するようにしうる。この検出器システムには、このようなデータレジスタを設けるか、又はこのようなデータレジスタと遠隔通信するデータ通信手段を設けるか、或いはこれらの双方を設けることができる。
可能な例では、例えば、検出器システムが、現地でそのままの状態で携帯使用するのに適したコンパクトで内臓型のシステムを具える。
適切な携帯システムは、上述したような別々にアドレスしうる複数の放射線検出器と、例えば、共通ケーシング内でコンパクトに互いに関連させた上述したような処理装置とを有するようにする。
この携帯システムは、例えば共通ケーシング内に、少なくとも2つの互いに異なる応答特性を有する、例えば、少なくとも2つの互いに異なるエネルギー分解能と少なくとも2つの互いに異なる効率との双方又は何れか一方を有する複数の放射線検出器を具えるハイブリッド検出器システムとするのが好ましい。
携帯システムの処理装置は、例えば共通ケーシング内に、収集モジュールと、デコンボリューションモジュールと、スペクトル記憶レジスタと、ディスプレイと、導出したスペクトルヒストグラムを処理して、例えばそのピークを決定するデータ処理手段と、識別モジュールと、データレジスタと、前述したような他の何らかのシステムモジュールとのうちの幾つか又は全てを有するようにするのが便利である。
しかし、携帯システムは一例にすぎない。本発明は、例えば共通ケーシング内でコンパクトに互いに関連させた構成素子を有する携帯使用に適したコンパクトで内臓型のシステムとしないシステムにも適用しうる。
上述した好適な特徴事項は双方の種類のシステムに適用しうる。
本発明の他の態様では、コンピュータプログラム製品であって、例えば、コンピュータ可読媒体又は適切にプログラミングされたプログラマブルデータ処理装置に、複数の放射線検出器からのスペクトルデータを合成処理するための一連の方法ステップを実行する一連のプログラム命令を有している当該コンピュータプログラム製品において、一連の方法ステップが、
複数の放射線検出器の各々から収集された入射放射線データに対するスペクトルヒストグラムを生ぜしめるステップと、
各検出器に対する応答マトリックスを使用するベイジアンデコンボリューションのような数値デコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理して、複数の検出器からの情報を表現的に合成している単一のスペクトルヒストグラムを導出するようにするステップと
を有しているようにしたコンピュータプログラム製品を提供する。
このコンピュータプログラム製品は、好適例では、適切にプログラミングしたコンピュータで本発明の第1の態様の方法を実行するための製品とし、上述した又は以下に説明するように特定されるような本発明の第1の態様の方法の好適な特徴事項が類推適用されるようにする。
この点では特に、一連のプログラム命令が、本発明の第1の態様に関して説明した処理方法のステップの何れかを実行する追加のプログラム命令を有するようにしうる。
一般的に理解されるように、本発明の方法における如何なる数値又はその他のデータ処理ステップも、適切な組の機械可読命令又はコードにより遂行しうるものである。これらの機械可読命令を、汎用のコンピュータ、特殊用途のコンピュータ又はその他のプログラマブルデータ処理装置に読込み、特定のステップを遂行する手段を提供するようにすることができる。
これらの機械可読命令は、コンピュータ又はその他のプログラマブルデータ処理装置に特定の方法で機能させる命令を出し得るコンピュータ可読媒体に記憶させ、コンピュータ可読媒体に記憶された命令が、本発明の方法における数値ステップの幾つか又は全てを遂行する命令手段を含む製品を生ぜしめるようにすることができる。又、コンピュータプログラム命令をコンピュータ又はその他のプログラマブルデータ装置に読込んで、コンピュータ実行処理を遂行しうるようにする機械を実現させ、命令をコンピュータ又はその他のプログラマブル装置で実行させて本発明の方法におけるデータ処理ステップの幾つか又は全てを遂行するステップを得るようにすることもできる。
ステップは特殊用途のハードウェア又はコンピュータ命令或いはこれらの任意の適切な組合せで遂行しうるものであり、またこのようなステップを実行する装置の手段は、特殊用途のハードウェア又はコンピュータ命令或いはこれらの任意の適切な組合せで構成しうることが理解されるであろう。ステップはソフトウェア又はハードウェアで遂行しうる。ファームウェアによる遂行は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)及びシステムオンチップ(SoC)の例のようなプロセッサに組込まれたアルゴリズムで構成しうる。
あらゆる態様における本発明は、イオン化放射線のような高エネルギー放射線、例えばx線及びガンマ線の双方又は何れか一方のような高エネルギー電磁放射線又は素粒子放射線を検出することに関するようにするのが特に好ましい。本発明の原理により動作される検出器システムを構成している複数の検出器の各々は、上述したような放射線に対応して検出するようにするのが好ましい。特に、軟x線と、硬x線と、ガンマ線との何れか又は任意の組合せを検出する別々の検出器を設けるのが好ましい。
あらゆる態様において本発明は、複数の互いに異なる放射線検出器からの、特に互いに異なる応答関数を有する複数の互いに異なる検出器からのスペクトルデータを合成することに関するものである。
本発明は特に、比較的高いエネルギー分解能及び比較的低い絶対効率の双方又は何れか一方を有する検出器と、比較的低いエネルギー分解能及び比較的高い絶対効率の双方又は何れか一方を有する検出器とから得られるスペクトルデータを合成することに関するようにするのが好ましい。以後便宜上、前者の種類の検出器を第1種の検出器と称し、後者の種類の検出器を第2種の検出器と称するが、このことは単に2種類を区別するだけのものであり、他の意味又は制限を推察すべきものではない。これに代わる用語を用いることも同様に有効である。ハイブリッド検出器は、第1種、第2種や、互いに異なるエネルギー分解能及び互いに異なる効率の双方又は何れか一方を有するものとして規定される他種の1つ以上の検出器を有するようにしうる。
本発明は特に、例えば、比較的高いエネルギー分解能及び比較的低い絶対効率の双方又は何れか一方を有する第1種の少なくとも1つの検出器と、比較的低いエネルギー分解能及び比較的高い絶対効率の双方又は何れか一方を有する第2種の少なくとも1つの検出器とを具えるハイブリッド検出器システムから得られるスペクトルデータを合成することに関するようにするのが好ましい。
本発明の原理による方法は、比較的高いエネルギー分解能及び比較的低い絶対効率の双方又は何れか一方を有する第1種の少なくとも1つの検出器と、比較的低いエネルギー分解能及び比較的高い絶対効率の双方又は何れか一方を有する第2種の少なくとも1つの検出器とから生じるデータに適用するのが好ましい。本発明の原理による装置は、比較的高いエネルギー分解能及び比較的低い絶対効率の双方又は何れか一方を有する第1種の少なくとも1つの検出器と、比較的低いエネルギー分解能及び比較的高い絶対効率の双方又は何れか一方を有する第2種の少なくとも1つの検出器とを具えるようにする好ましい。
本発明は特に、比較的高いエネルギー分解能及び比較的低い絶対効率を有する第1種の少なくとも1つの検出器と、比較的低いエネルギー分解能及び比較的高い絶対効率を有する第2種の少なくとも1つの検出器とから生じるスペクトルデータを合成する方法及び装置に適用する。
このような方法及び装置では、例えば費用と寸法との間、効率とエネルギー分解能との間等での何らかの妥協に関する各種の検出器の認知されている弱点を、これらの補完的な強みにより相殺させることができる。
エネルギー分解能及び効率の双方又は何れか一方が互いに同じであるか又は異なっているかに拘らず、各種の複数の検出器を設けることができる。本発明は2種のみの検出器がある場合に限定されるものではない。本発明の方法及び装置においては、それぞれが互いに異なるエネルギー分解能及び互いに異なる効率の双方又は何れか一方を有する複数種の検出器を採用することができる。
第1種の検出器の例には、直接変換用の半導体検出器装置(すなわち、高エネルギーの光子のような高エネルギーの放射線を、中間材料を用いることなしに検出器素子内で直接電荷に変換する検出器装置)を含めることができる。
このような直接変換用の半導体検出器装置の例には、直接バンドギャップが大きい半導体材料、例えばバルク単結晶(ここでバルク結晶は少なくとも500μm、好ましくは少なくとも1mmの結晶厚さを表す)として形成した、例えばテルル化カドミウム(CdTe)、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)、テルル化カドミウムマンガン(CMT)等のようなII‐IV族半導体材料を有する検出器素子を具える半導体検出器装置を含めることができる。
特に好ましくは、このような半導体検出器装置が、テルル化カドミウム、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)、テルル化カドミウムマンガン(CMT)及びこれらの合金から選択した検出器素子を有し、例えば、a及びbの双方又は何れか一方をゼロにしうる結晶体のCd1-(a+b) MnaZnb Teを有するようにしうる。これらの材料及び他のこのような何らかの材料の組合せであって、入射放射線の振幅を単色的に検出するだけではなく、分光学的に検出するものを考慮することができる。
第2種の検出器の例には、シンチレータ検出器装置のような間接変換型の半導体検出器装置(すなわち、高エネルギー光子のような高エネルギー放射線を最初に低エネルギー光子、例えば、可視光に変換し、次にこれを二次的な光検出器により電荷に変換するシンチレータ検出器素子を有する検出器装置)を含めることができる。
このような間接変換型の半導体検出器装置の例には、有機又は無機結晶シンチレータ検出器素子を有するシンチレータ検出器素子を具える装置を含めることができる。本発明は、特定のシンチレータ検出器素子の組成に限定されず、無機結晶シンチレータ検出器素子を、例えば、随意ではあるがドーピングしたヨウ化ナトリウム、ヨウ化セシウム、フッ化セシウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム等の材料のようなハロゲン化アルカリ金属から選択することができ、例えば、NaI(Tl)、CsI(Tl)が一般的なものである。
第2種の検出器の他の例には、第1種と同様な材料であるが厚さを異ならせた半導体検出器装置を含めることができる。この同様な材料としてかなり厚い材料を用いる場合には、第2種の検出器では、その厚さが厚くなる結果として効率が高くなるが分解能は低くなる。
これらは、少なくとも2つの互いに異なる種類の検出器からのデータを合成する基礎条件を満足しうる検出器素子種の例である。しかし、本発明は、本発明の方法又は装置の形成を、直接及び間接型の双方の検出器装置に適用するのに限定されるものではない。本発明は、比較的高いエネルギー分解能及び比較的低い絶対効率の双方又は何れか一方を有する少なくとも1つの検出器と、比較的低いエネルギー分解能及び比較的高い絶対効率の双方又は何れか一方を有する少なくとも1つの検出器とから得られるスペクトルデータを合成する必要があるだけである。本発明の原理は、例えば、適切な直接変換型の固体検出器と、固体又は液体の間接変換型のシンチレータ検出器と、上述した条件が満足されることのみを仮定したガスベースの検出器との何れか又は任意の組合せに適用しうる。従って、本発明の原理は特に、複数の互いに異なる直接変換型の検出器のみからのスペクトルデータの組合せや、複数の互いに異なる間接変換型の検出器のみからのスペクトルデータの組合せや、上述した条件が満足されることのみを仮定した場合の同じものの如何なる組合せにも同様に適用しうる。
複数の検出器は相俟って、エネルギー範囲全体に亘る入射放射線の広域スペクトル、例えばx線の広域スペクトルに対する検出能力をカバーするとともに、これを提供する。少なくとも幾つかの検出器は、このような広域スペクトルの少なくとも一部分に亘って分光的に変化する応答を呈し、分光学的情報を検索するとともに、強度情報を放射線源のスペクトルに亘る複数の異なるエネルギーバンドで検出されるようにすることができる。
本発明は特に全ての態様において、複数の互いに異なる放射線検出器からの、特に上述したような互いに異なる応答関数を有する複数の互いに異なる検出器からの、また放出された放射線のスペクトル解析が望まれている検査状態下の物体からの収集された放出放射線データからのスペクトルデータを合成することに関するようにするのが好ましい。従って、本発明によれば、食料及び飲料のような人間が消費するものを有する物体を検査する場合に放射性物質によるその汚染を決定するための有効な応用を見出すものである。
本発明の強みは、上述したように、特定の同位体をこれらの特性スペクトルから識別するその可能性にありうる。食料及び飲料のような人間が消費するものにおける特定の汚染物質の同位体を識別することには、例えば、汚染物質源に関する情報や、汚染物質による起こりうる生理的影響に関する情報等を与える点で追加の価値がありうる。
従って、可能な場合には、本発明の方法は、食料及び飲料のような人間が消費するものから放出される放射線データを収集及び解析する方法であって、この方法が、
複数の検出器を有する放射線検出器システムを準備するステップと、
食料及び飲料のような人間が消費するものから発生される放射線が複数の検出器に入射させられるような配置で、この食料及び飲料のような人間が消費するものを前記放射線検出器システムに対し位置決めするステップと、
各検出器に入射された放射線からのデータを収集し、前述した解析方法を実行するステップと
を具えている方法とする。
従って、本発明によるシステムは、入射放射線から導出したデータを処理する検出器システム用の検出器システムであって、
別々にアドレスしうる複数の放射線検出器と、
食料及び飲料のような人間が消費するものを、これから発生される放射線が使用中に複数の検出器に入射させられるような配置で、前記放射線検出器システムに対し位置させるように収容する検査領域と、
前述したような収集モジュールと、前述したようなデコンボリューションモジュールと、随意ではあるが適切なものとしうる前述したような他のモジュールとを有する処理装置と
を具える検出器システムとする。
しかし、食料及び飲料のような人間が消費するものを有する物体の検査に適用して放射性物質によるその汚染を決定することは、単なる一例にすぎない。本発明は、食料及び飲料のような人間が消費するものを有する物体の検査に適用すること以外のここに開示する如何なる分野にも適用しうるものである。前述した好適な特徴は、両方の場合に適用しうるものである。
図1は、互いに異なる応答関数を有し、互いに異なる種類の複数の検出器を特徴づける本発明のシステムの一実施例を示す概略図である。 図2は、ハイブリッドのCZT/CsI検出器システムに対する模擬応答を示すものである。 図3は、図2のスペクトルに関しベイジアンデコンボリューションを実行した効果を示すものである。 図4は、2つの検出器のアクセプタンス比が1:5である場合の効率対データ収集時間のプロットを示すものである。 図5は、2つの検出器のアクセプタンス比が1:50である場合の効率対データ収集時間のプロットを、比較のために示すものである。
以下に、ベイジアンデコンボリューションモデルの前述例のみを例示的に図1〜5の添付図面を参照して説明する。
本発明を実行する装置を簡単化した線図で図1に示す。
本例は、(4)及び(6)で示す2つのそれぞれの種類とした複数のイオン化放射線検出器素子を有するハイブリッドシステムにより検出される、観察下に置かれている放射線源(2)を示す。
これら多重検出器のパフォーマンス機能は知られている。これら多重検出器のうちの幾つかは、高効率で低分解能を有し(4)、他の幾つかの検出器は低効率で高分解能を有する(6)。高効率/低分解能の検出器の例は、NaI(Tl)、CsI(Tl)シンチレータとすることができる。低効率/高分解能の検出器の例は、CdTe、CZTとすることができる。
各検出器素子(4、6)は、入射放射線事象を通常のようにして収集し、各検出器から収集されたデータに対するスペクトルのヒストグラムを生ぜしめる。アナログパルス処理のために示す代表的な構成配置図では、各検出器素子がそのパルス出力を、例えば、前置増幅器/増幅器を有する適切な信号出力処理用の電子機器(8)に送信する。処理された信号は、アナログ‐デジタル変換器(ADC)(10)に送給され、この変換器がその出力をマルチチャネルアナライザ(MCA)(12)に順に送給する。その後、各検出器によるMCA出力が、中央処理装置(14)に送給される。
中央処理装置(14)は新規な処理ステップを実行して、ベイジアンデコンボリューションを適用することにより各検出器で収集されたデータに対するスペクトルヒストグラムを処理し、複数の検出器からの情報を表現的に合成した単一のスペクトルヒストグラムを導出し、これにより複数の放射線源データを単一の最終的なスペクトルに合成するようにする。中央処理装置は例えば、各検出器に入射される放射線からのデータを収集するとともに、各検出器からの収集データに対するスペクトルヒストグラムを生ぜしめるモジュールと、ベイジアンデコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムにデコンボリューション処理を行なって、複数の検出器からの情報を表現的に合成した単一のスペクトルヒストグラムを導出するモジュールとを有する。処理は、ソフトウェア/ファームウェア/ハードウェアの適切な如何なる組合せによっても達成しうる。
本発明には、導出された単一のスペクトルヒストグラムをその後に標準のスペクトル解析又はディスプレイのために提供しうるという特定の利点が得られる。
図1の概略図には、分離した信号処理/ADC/MCAモジュールを図示してあるが、これはスペクトルの分離収集を示すためのものであり、個別的な構成要素を必要とする又は意味するものではない。同様に、上述したアナログ信号処理による例示は、これに代えてデジタル信号処理を用いることができないということを意味するものではない。
次に、本発明の方法の実施例による複数の放射線検出器から生じるスペクトルを合成する処理の例を説明する。本例では、図1の実施例として採用しうるようなCZT/CsIハイブリッドモデルを用いるものであり、収集したデータの数値処理方法の例を考慮するとともに、幾つかの例示的結果を提示する。
一般的に示される本発明の方法の例は、以下の通りとしうる。
a)応答関数が分かっている、例えば、事前に測定されている2つ以上の分光学的検出器を用いる。
b)これらの検出器から生じるスペクトルヒストグラムを収集する。
c)以下に説明するアルゴリズムを用いてこれらのヒストグラムをデコンボリューション処理し、全ての検出器から得られる情報を合成した単一のヒストグラムを生ぜしめる。
d)この単一のヒストグラムを随意表示する。
e)この単一のヒストグラムにおけるピークを、連続スペクトルのバックグラウンドに対するこれらピークの高さの統計的優位性を規定するレベルと随意比較する。
f)この単一のヒストグラムにおけるピークの面積を随意積分し、この積分値を放射線源の放射能を計算するための入力として用いる。
[シミュレーション]
代表的な例のシミュレーションを図2及び3に示しており、このシミュレーションは、分解能が極めて異なっている(1%及び3.5%)“CZT”及び“NaI”を付した2つの検出器の理想的なシミュレーションから成っている。NaI検出器の効率はCZTの効率の10倍である。シミュレーションしたスペクトルは580keV及び600KeVで強度が等しい2つのラインを有するフラットな連続スペクトルである。
図2は、2つの検出器のシミュレーションされた応答を示している。この図2から明らかなように、NaIによってはその分解能が低いために1つのピークのみが示され、一方、CZTによっては2つのピークが部分的に分解されている。
図3は、図2におけるスペクトルに関してベイジアンデコンボリューション(反復回数200)を実行した効果を示している。個々のCZT及びNaIスペクトルの別々のデコンボリューションは、Kennett 氏等の論文から知られており、これらの曲線を比較のために示してある。注意すべき点は、反復回数がほどほどである場合には、NaIの応答は単独では別々のピークにデコンボリューションすることができないことである。
本発明は、例えば、以下に詳細に説明するアルゴリズムを用いて双方のスペクトルを一緒に用いるデコンボリューションである。注意すべき点は、共同のデコンボリューションにより2つの別々のラインを(CZT単独でできるように)識別しうるが、これにはNaIスペクトルからの放射線源の放射能に関する統計情報も含まれているということである。
[デコンボリューションモデルの考察]
[モデルの説明]
モデルでは、下付き文字1及び2をそれぞれ付したCZT及びCsIを表す2つの検出器を説明する。各検出器は、それぞれの幅をエネルギーのパーセントσ1 =2%及びσ2 =7%で表したガウシアン分解能を有している。各検出器は、放射線源からのガンマ線がこの検出器に含まれる確率であるアクセプタンス値を有している。当初は、これらのアクセプタンス値をそれぞれε1 =0.02及びε2 =0.1に設定した。
双方の検出器に共通のパラメータは以下の通りである。
・バックグラウンドレートBrは、keVのインターバル当り毎秒10個のガンマ線光子に設定されている。
・放射線源からのラインは、550keVのエネルギー及び100/秒のレートSrを有している。
・シミュレーションしたデータ捕捉時間tは、通常200秒までの範囲で変化する。
・シミュレーションしたエネルギー範囲は400〜1000keVであるが、解析には460〜940keVの範囲のみを使用する。
バックグラウンドレベルは、放射線源を探すためのその効率に対応するものとみなされるものである為、CZT検出器におけるkeVのインターバル当りのバックグラウンドカウント数はt×Br×ε1 であり、一方、同じ検出器における放射線源からのカウント総数はt×Sr×ε1 であり、これらのカウント数は分解能により数個のエネルギービンに亘って拡がるものである。
[ベイジアンデコンボリューション]
ベイジアンデコンボリューションは、既知の規則的な歪みと未知のランダム雑音とにより影響を受ける測定に基づいて、真のスペクトルの良好な評価に反復的に近づける方法である。一般に、この測定処理は次式により表すことができる。
ここで、Mは、測定スペクトルであり、Tは真のスペクトルであり、Rは測定における既知の規則的な歪みを表す応答マトリックスであり、Nは雑音である。以下のモデルでは、雑音のみがポアソン統計変動になるものと仮定した。
雑音が存在せず、測定ビン数を真のスペクトルにおけるビン数に等しくなるように選択した場合、この式は、応答マトリックスの逆数R-1を見出し、これを測定スペクトルに適用することによりTに対し正確に解くことができる。しかし、測定中にある程度の雑音がある場合には、この式の解は満足されず、雑音が増幅され、その結果の“真の”スペクトルのビンからビンへの変動が極めて大きくなり、あるビンは負にもなるおそれがある。
より良好な解決策は、雑音に対する感応性が少ない所望の特性を有するベイズの定理に基づいた手法を用いることであり、これによりもたらされる“真の”スペクトルは全てのビンが正となるように保証されるようにするものである。この方法には、真のスペクトルの第1の推定値を選択するステップと、この第1の推定値をベイズの定理における事前関数として用いて真のスペクトルの改良推定値を得て、次いでこの改良推定値を次の反復処理における新たな事前関数として返すステップとを設ける。その結果得られる式は次式となる。
ここで用いた用語は、式(1)で用いた用語と同じ意味を有し、Tにおける上付き文字は反復回数を表すものである。この式の妥当性は、その分母が、次式(3)のように、反復回数をnとした真のスペクトルが与えられ、雑音の無い測定ビンkで予測される事象の期待数Ek nに等しいことを留意すれば、明らかとなりうる。
更に、Rki/εi は、測定ビンkに真のビンiを関連付ける、合計1となる一組の重みである。従って、各反復時にTi に次式(4)の係数Fi nを乗じる。
iに関連付けたビンにおける測定が概して上述した期待値よりも多い場合には、この係数Fi nは1よりも大きく、関連付けたビンにおける測定が概して上述した期待値よりも少ない場合には、この係数は1よりも小さくなる。
式(2)は、Kennett 氏等により導出されたものである(論文(NIM 151 (1978)285-292)参照)。正規化係数
はKennett 氏等によっては導入されなかった。その理由は、Kennett 氏等は、Rkiを合計で1となるように規定した為である。収束特性、雑音特性及びコンピュータでのこのアルゴリズムの遂行は1970年代後半にKennett 氏等により研究されたものであり、この方法はそれ以来他の研究者により用いられた。
[2つ以上の検出器の場合への拡張]
本発明の方法により適用したモデルでは、式(2)中の指数kの意味を広げることにより、上述した形式を互いに極めて異なる応答関数を有する2つ以上の検出器の場合に拡張させるものである。通常、kは1つの検出器の一組のエネルギー測定ビンを示すものである。しかし、本発明では、1つの検出器における測定を表すのにkの範囲の一部分を用い、異なる検出器における測定を表すのにkの範囲の他の部分を用いる。例えば、検出器が2つ有り、指数kの組をこれらの2つの検出器に関連する2部分a及びbに分割されるものと仮定すると、式(4)は次式(5)として書直すことができる。
イプシロンの項は2つの検出器間で分離させることもできる為、
が得られる。ここで、加算のための指数はもはや存在しないということを示すためにAで大文字化した。最後に、式(6)を式(5)に代入して配列し直すことにより、次式(7)が得られる。
ここで、Fi Anは式(4)におけるように正確に規定され、上付き文字Aから明らかなように、検出器Aのみを考慮している。
式(7)は、複数の検出器が同じ放射線源を測定することにより得られるスペクトルのベイジアンデコンボリューションを実行することを望む場合には、各検出器に対する反復係数Fを個々に計算し、次いで個々の検出器のイプシロンから成る重みを用いてこれらの反復係数Fを合成し、ハイブリッドシステムを表す結合(ジョイント)F値を生ぜしめることにより、このベイジアンデコンボリューションを実行する必要があることを表している。式(7)は多く研究された式(2)から厳密に得られたものである為、この式(7)に基づく方法は、ベイジアンデコンボリューション方法で得られる最適な情報使用、収束特性、雑音余裕度及び妥当性といった既知の利点を利用しうるものである。
ベイジアンの方法は基本的に、各検出器に対するスペクトルの第1の推定値を選択するステップと、この第1の推定値をベイズの定理における事前関数として用いて真のスペクトルの改良推定値を得るステップを有する。特定の遂行では、各検出器に対し応答マトリックスを取得し、それぞれの検出器の応答マトリックスを用いて事前関数を導出する。例えば、これらの応答マトリックスは例えば重み係数として直接適用することにより事前関数を直接導出するのに用いることができ、さもなければ事前関数を間接的に導出するのに用いることができる。
[シミュレーション]
単独の“実験”は、双方の検出器においてポアソン変動を有するスペクトルを発生させるステップより成る。次いで、これらのスペクトルを抽出ラインに適合したベイジアンデコンボリューションを用いて解析する。この解析では、検出器を単独で用いるか、又は2つの検出器からの情報を合成することができる。成功(サクセス)は、入力ラインの位置の±15keV内のラインが見出されるものとして規定される。誤検出(フォールスポジティブ)は、入力ラインの強度がゼロに設定されているが、バックグラウンドの変動の為にとにかくラインが正しい位置に見出された場合のものとして規定される。
誤検出率を1%とするしきい値設定を見出すのに、放射線源をスイッチオフさせた一連の100回の実験を用いる。誤検出率を測定するのに用いるラインは460〜940keVの基準範囲内にあり、誤検出ピークはこの範囲内のどこかに同様に等しく存在するものと仮定してある。従って、このしきい値設定処理は、これらの100回の実験から100×1%×(480keV)/(30keV)=16番目の最高ピークを選択するステップと、この選択ピークをしきい値レベルとして用いるステップとより成っている。最後に、選択したしきい値を用いラインをスイッチオンさせた一連の100回の実験により効率が得られるものである。
[結果]
図4は、2つの検出器のアクセプタンス比を1:5とした場合の効率対データ収集時間を示している。CZT単独では、CsI単独の場合よりも幾分効率が大きいが、最良の効率は双方の検出器からのデータの合成から得られる。
CsIのアクセプタンスを増大させて、アクセプタンス比を1:50とした場合、図5に示す結果が得られる。この場合、CsIはCZTよりも著しく良好に機能するが、これらの合成の解析は依然としてCZTの存在による利益を享受するような高いアクセプタンスをCsIが有するようになる。
従って、このモデルを適用することにより、上述したアルゴリズムを多数回繰返した後に、真の分布Ti に対する、より代表的な解決策を得ることができることが分かる。この真の分布には、真のスペクトルに関する予備的な知識が無いものと仮定して、2つの検出器からの情報の最適な合成が含まれることを提案しうる。
本発明のモデルによれば、少なくとも2つの互いに異なる既知の応答特性を有する複数の放射線検出器からのスペクトルデータ、特に少なくとも2つの互いに異なるエネルギー分解能と少なくとも2つの互いに異なる効率との双方又は何れか一方を有し、スペクトルを別々に解析することにより可能となるよりも効率良くデータを抽出するとともに、少なくとも2つの互いに異なる検出器応答により得られる補完的なスペクトルデータ内容をより効率的に導出する複数の放射線検出器からのスペクトルデータをコンボリューション処理する方法を提供する。
例えば、この点に関して、本発明の方法は、初期ステップで、各検出器に対し応答マトリックスを得るステップを具えており、デコンボリューションステップで、それぞれの検出器応答マトリックスを使用するベイジアンデコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理するステップを具えているようにしうる。処理装置は、上述したようなデコンボリューションステップを実行することと、各検出器に対する応答マトリックスの導出及び記憶の双方又は何れか一方を行うこととの双方又は何れか一方を達成するようにしたモジュールを具えるようにしうる。又、処理装置は特に、各検出器に対する応答マトリックスの導出及び記憶の双方又は何れか一方を行うモジュールと、コンボリューションモジュールが、導出及び記憶の双方又は何れか一方が行われた応答マトリックスをデコンボリューションステップにおいて適用しうるようにして、複数の検出器からの情報を表現的に合成している単一のスペクトルヒストグラムを導出するようにするデータリンクとを具えているようにしうる。

Claims (40)

  1. 複数の放射線検出器からのスペクトルデータの合成処理方法であって、
    各検出器に対する応答マトリックスを得るステップと、
    各検出器に入射する放射線からのデータを収集するステップと、
    各検出器からの収集データに対するスペクトルヒストグラムを生ぜしめるステップと、
    各検出器に対する応答マトリックスを使用する数値デコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理して、複数の検出器からの情報を表現的に合成している単一のスペクトルヒストグラムを導出するようにするステップと
    を具えている合成処理方法。
  2. 少なくとも2つの互いに異なる既知の応答特性を有する少なくとも2つの検出器からのデータに適用する請求項1に記載の合成処理方法。
  3. 請求項2に記載の合成処理方法であって、この合成処理方法が、
    第1及び第2の検出器が互いに異なる応答特性を有しているようにした、少なくとも1つの第1の検出器及び少なくとも1つの第2の検出器に入射される放射線からのデータを収集するステップと、
    各検出器からの収集データに対するスペクトルヒストグラムを生ぜしめるステップと、
    各検出器に対する応答マトリックスを使用する数値デコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理して、複数の検出器からの情報を表現的に合成している単一のスペクトルヒストグラムを導出するようにするステップと
    を具えている合成処理方法。
  4. 比較的高いエネルギー分解能及び比較的低い絶対効率の双方又は何れか一方を有する第1種の少なくとも1つの検出器と、比較的低いエネルギー分解能及び比較的高い絶対効率の双方又は何れか一方を有する第2種の少なくとも1つの検出器とを具える検出器システムからのデータの処理に適用するようにした請求項2又は3に記載の合成処理方法。
  5. 比較的高いエネルギー分解能及び比較的低い絶対効率を有する第1種の少なくとも1つの検出器と、比較的低いエネルギー分解能及び比較的高い絶対効率を有する第2種の少なくとも1つの検出器とを具える検出器システムからのデータの処理に適用するようにした請求項4に記載の合成処理方法。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の合成処理方法において、公称的な真のスペクトルを単一の検出器応答から導出されるスペクトルよりも一層表現的とした導出スペクトルを反復的に近づけるために、数値デコンボリューションを適用する前記ステップが、少なくとも2つの互いに異なる応答特性を有する放射線検出器からのデータに対して繰返し且つ順次に反復実行されるデコンボリューションステップを有するようにした合成処理方法。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載の合成処理方法において、前記デコンボリューションステップをベイジアンデコンボリューションステップとした合成処理方法。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の合成処理方法において、この合成処理方法が、初期ステップで、各検出器に対し応答マトリックスを得るステップを具えており、デコンボリューションステップで、それぞれの検出器応答マトリックスを使用するベイジアンデコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理するステップを具えている合成処理方法。
  9. 請求項8に記載の合成処理方法において、それぞれの検出器応答マトリックスを用いて、ベイジアンデコンボリューションに対する事前関数を導出するようにした合成処理方法。
  10. 請求項7〜9の何れか一項に記載の合成処理方法において、ベイジアンデコンボリューションを適用するステップが、以下の数値関係、すなわち
    を適用し、ここで、Mは測定スペクトルとし、Tは真のスペクトルとし、Rは測定の既知の規則的な歪みを表す応答マトリックスとし、Nは雑音とするステップを具えている合成処理方法。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載の合成処理方法において、それぞれの検出器応答マトリックスをモンテカルロシミュレーション法によりシミュレーションするようにした合成処理方法。
  12. 請求項1〜11の何れか一項に記載の合成処理方法において、事前に得られた応答マトリックスを、後に収集するデータに適用する方法のデコンボリューションステップで後に使用するために記憶するようにした合成処理方法。
  13. 請求項1〜12の何れか一項に記載の合成処理方法において、この方法の各遂行の初期ステップとして応答マトリックスを発生させるようにした合成処理方法。
  14. 請求項1〜13の何れか一項に記載の合成処理方法において、この方法が、導出された単一のヒストグラムを表示する他のステップを具えている合成処理方法。
  15. 請求項1〜14の何れか一項に記載の合成処理方法において、この方法が、導出された単一のヒストグラムにおけるピークを、連続スペクトルのバックグラウンドに対するこれらピークの高さの統計的優位性を規定するレベルと比較する他のステップを具えている合成処理方法。
  16. 請求項1〜15の何れか一項に記載の合成処理方法において、この方法が、導出された単一のヒストグラムにおけるピークの面積を積分し、これを放射線源の放射能の計算に対する入力として用いる他のステップを具えている合成処理方法。
  17. 請求項1〜16の何れか一項に記載の合成処理方法において、この方法が、導出されたヒストグラムから、1つ以上の特定の放射性同位体のスペクトルを表す1つ以上のピークの存在を決定し、これにより、導出されたヒストグラムにおける1つ以上の特定の放射性同位体による影響の存在を識別する他のステップを具えている合成処理方法。
  18. 検査状態下の物体からの放出放射線データを収集及び解析する方法であって、
    複数の検出器を有する放射線検出器システムを準備するステップと、
    物体から発生される放射線が前記複数の検出器に入射させられるような配置で、この物体を前記放射線検出器システムに対し位置決めするステップと、
    各検出器に入射された放射線からのデータを収集し、これらのデータを請求項1〜17の何れか一項に従い処理するステップと
    を具えているデータ収集及び解析方法。
  19. 請求項18に記載のデータ収集及び解析方法において、この方法が、初期ステップで、各検出器に対し応答マトリックスを得るステップを具えており、デコンボリューションステップで、それぞれの検出器応答マトリックスを使用する数値デコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理するステップを具えているデータ収集及び解析方法。
  20. 各検出器に対する応答マトリックスが事前に得られている放射線検出器システムに適用する請求項19に記載のデータ収集及び解析方法であって、この方法が、各検出器に入射された放射線からのデータを収集するステップと、事前に得られているそれぞれの検出器応答マトリックスを使用する数値デコンボリューションを適用することによりデータを処理するステップとを具えているデータ収集及び解析方法。
  21. 請求項19又は20に記載のデータ収集及び解析方法において、この方法が、各検出器で検査状態下の1つ以上の物体から入射された放射線からデータを収集するステップを遂行する前に、デコンボリューションステップで用いるための各検出器に対する応答マトリックスを得るステップを具えているデータ収集及び解析方法。
  22. 請求項18〜21の何れか一項に記載のデータ収集及び解析方法において、物体を放射線源とし、この方法をこの放射線源から放出された放射線データを収集及び解析する方法としたデータ収集及び解析方法。
  23. 請求項22に記載のデータ収集及び解析方法において、データを処理するステップを、少なくとも1つの特定の放射性同位体の1つ以上の特性スペクトルの特徴を分離させ且つ存在するかしないかを識別し、これにより前記放射線源における前記少なくとも1つの特定の放射性同位体の存在を識別するように実行するようにしたデータ収集及び解析方法。
  24. 目標とする物体からの放射線相互作用のデータを収集及び解析し、例えば、この物体の組成及び含有量の双方又は何れか一方に関する情報を得るデータ収集及び解析方法において、この方法が、
    放射線源と、複数の検出器を有する放射線検出器システムとを準備するステップと、
    物体との放射線相互作用後に前記放射線源からの放射線が前記複数の検出器に入射させられるような配置となるように、この物体を前記放射線源及び前記放射線検出器システムに対して位置決めするステップと、
    各検出器に入射された放射線からのデータを収集し、これらのデータを請求項1〜23の何れか一項に従い処理するステップと
    を具えるデータ収集及び解析方法。
  25. 入射放射線から導出したデータを処理する検出器システムにおいて、この検出器システムが、
    別々にアドレスしうる複数の放射線検出器と、
    処理装置と
    を具えており、この処理装置が、
    各検出器に入射される放射線からのデータを収集するとともに、各検出器からの収集データに対するスペクトルヒストグラムを生ぜしめる収集モジュールと、
    各検出器に対する応答マトリックスを使用する数値デコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムにデコンボリューション処理を行なって、複数の検出器からの情報を表現的に合成した単一のスペクトルヒストグラムを導出するデコンボリューションモジュールと
    を具えている検出器システム。
  26. 請求項25に記載の検出器システムにおいて、前記デコンボリューションモジュールは、ベイジアンデコンボリューションを適用するようになっている検出器システム。
  27. 請求項25又は26に記載の検出器システムにおいて、前記処理装置が更に、
    各検出器に対する応答マトリックスの導出及び記憶の双方又は何れか一方を行うモジュールと、
    コンボリューションモジュールが、導出及び記憶の双方又は何れか一方が行われた応答マトリックスをデコンボリューションステップで適用し、複数の検出器からの情報を表現的に合成している単一のスペクトルヒストグラムを導出するようにするデータリンクと
    を具えている検出器システム。
  28. 請求項27に記載の検出器システムにおいて、応答マトリックスモジュールは、各検出器に対する応答マトリックスをモンテカルロシミュレーション法により導出するようになっている検出器システム。
  29. 請求項27又は28に記載の検出器システムにおいて、前記処理装置は、ベイジアンデコンボリューションに対する事前関数をそれぞれの検出器応答マトリックスから導出するようになっている検出器システム。
  30. 請求項25〜29の何れか一項に記載の検出器システムにおいて、この検出器システムが、少なくとも2つの互いに異なる応答特性を有する複数の放射線検出器を具えている検出器システム。
  31. 請求項30に記載の検出器システムにおいて、この検出器システムが、少なくとも2つの互いに異なるエネルギー分解能と、少なくとも2つの互いに異なる効率との双方又は何れか一方を有する複数の放射線検出器を具えている検出器システム。
  32. 請求項31に記載の検出器システムにおいて、この検出器システムが、比較的高いエネルギー分解能及び比較的低い絶対効率の双方又は何れか一方を有する第1種の少なくとも1つの検出器と、比較的低いエネルギー分解能及び比較的高い絶対効率の双方又は何れか一方を有する第2種の少なくとも1つの検出器とを具えている検出器システム。
  33. 請求項32に記載の検出器システムにおいて、この検出器システムが、比較的高いエネルギー分解能及び比較的低い絶対効率を有する第1種の少なくとも1つの検出器と、比較的低いエネルギー分解能及び比較的高い絶対効率を有する第2種の少なくとも1つの検出器とを具える検出器システム。
  34. 請求項33に記載の検出器システムにおいて、第1種の検出器が直接変換型半導体検出器装置を有している検出器システム。
  35. 請求項34に記載の検出器システムにおいて、直接変換型半導体検出器装置が、結晶質のCd1-(a+b) MnaZnb Teを有し、ここでa及びbの双方又は何れか一方は0にしうるようにした検出器システム。
  36. 請求項32〜35の何れか一項に記載の検出器システムにおいて、第2種の検出器が間接変換型のシンチレータ半導体検出器装置を有している検出器システム。
  37. 請求項25〜36の何れか一項に記載の検出器システムにおいて、この検出器システムが、少なくとも1つの特定の放射性同位体の1つ以上の予め決定された特性スペクトルの特徴を分離させ且つ存在するかしないかを識別し、これにより前記収集データにおける前記少なくとも1つの特定の放射性同位体による影響の存在を識別する識別モジュールを具えている検出器システム。
  38. 請求項25〜37の何れか一項に記載の検出器システムにおいて、前記処理装置が、請求項1〜17の何れか一項に記載の合成処理方法を実行する手段を有している検出器システム。
  39. コンピュータプログラム製品であって、例えば、コンピュータ可読媒体又は適切にプログラミングされたプログラマブルデータ処理装置上で、複数の放射線検出器からのスペクトルデータを合成処理するための一連の方法ステップを実行する一連のプログラム命令を有している当該コンピュータプログラム製品において、前記方法ステップが、
    前記複数の放射線検出器の各々から収集された入射放射線データに対するスペクトルヒストグラムを生ぜしめるステップと、
    各検出器に対する応答マトリックスを使用する数値デコンボリューションを適用することにより各検出器からのヒストグラムをデコンボリューション処理して、複数の検出器からの情報を表現的に合成している単一のスペクトルヒストグラムを導出するようにするステップと
    を有しているようにしたコンピュータプログラム製品。
  40. 請求項39に記載のコンピュータプログラム製品において、このコンピュータプログラム製品が、請求項1〜17の何れか一項に記載の合成処理方法のステップの何れかを実行させる追加のプログラム命令を有しているようにしたコンピュータプログラム製品。
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