JP2015231186A - 広帯域アンテナ - Google Patents

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恭一 飯草
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Abstract

【課題】必要十分な広帯域で整合をとることができ、地板も含めたアンテナ全体の小形化が可能な広帯域アンテナを提供する。
【解決手段】誘電体基板2の一方の面にアンテナ素子3を、誘電体基板2の他方の面に地板導体4を各々設けた広帯域アンテナ1は、誘電体基板2の基板上端2aと地板導体4の上縁部4aとの間に非導電領域を設け、導体上縁部4aに略平行な横方向に形成される第1,第2横モノポール部321,322と、第2横モノポール部322の端部より縦方向に延出する縦モノポール部33と、からなるアンテナ素子3の大部分を非導電領域に設けるが、第1横モノポール部321の下縁を導体上縁部4aよりも下方に延在させることで誘電体基板2を介して接地導体4と重なるインピーダンス調整領域を形成して整合条件を改善し、地板導体4の導体側縁部4bを短くしても、広帯域特性を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、広帯域に整合のとれる広帯域アンテナに関する。
近年はスマートフォン等の普及により、高速・大容量の伝送を可能にする超広帯域(UWB)無線システム、UHF帯のホワイトスペースを使った無線システムやコグニティブ無線システム等が注目されている。このような通信システムでは非常に広帯域の周波数を使用することが前提であるため、広帯域特性を有するアンテナが必要となる。
また、広帯域アンテナは、携帯通信デバイスに収容するために、広帯域特性を備えつつもアンテナ自体の小形化が重要である。アンテナを小形化しつつも広帯域を実現できるものとして、無線通信装置に収納可能な地板の端部に誘電体を配置し、誘電体の一方の面には折り返しL型アンテナを、誘電体の他方の面には広帯域モノポールアンテナを各々配置することにより、一つのアンテナ装置で複数の無線通信方式に対応する周波数帯域をカバーできるようにしたアンテナ装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2011−124878号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された発明では、地板の小形化について考慮されておらず、折り返しL型アンテナおよび広帯域モノポールアンテナを配置する誘電体が小形であっても、地板を含むアンテナ装置全体としては小形とはいえず、携帯式通信デバイス内で占有空間を大きくとることとなるため、十分な小形化を図れるとは言えない。
そこで、本発明は、必要十分な広帯域で整合をとることができ、地板も含めたアンテナ全体の小形化が可能な広帯域アンテナの提供を目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、誘電体基板の一方の面には接地導体を設け、他方の面には導電性のアンテナ素子の少なくとも一部を設けてなる広帯域アンテナであって、前記接地導体は、前記誘電体基板の縦方向の長さよりも短い側方長を有し、誘電体基板の上端より下方に接地導体の導体上縁部を位置させることで、前記誘電体基板の上端と導体上縁部との間に非導電領域を形成し、前記アンテナ素子は、前記導体上縁部に沿った横方向に延出する帯状導体の一方端より給電される横モノポール部と、該横モノポール部の非給電端より前記導体上縁部に直交する縦方向に延出する縦モノポール部と、を備え、前記横モノポール部の給電端側には、非導電領域から導体上縁部よりも下方に延在させることで誘電体基板を介して接地導体と重なるインピーダンス調整領域が生ずる第1横モノポール部を形成し、該第1横モノポール部と縦モノポール部との間には、接地導体と重なる領域のない第2横モノポール部を形成し、前記接地導体の側方長を縦モノポール部の延出長より短くしても、前記第1横モノポール部のインピーダンス調整領域を適宜に設定することで、整合周波数を広帯域化できるようにしたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の広帯域アンテナにおいて、前記アンテナ素子の縦モノポール部は、前記横モノポール部と同様、誘電体基板に帯状導体を形成したものであることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載の広帯域アンテナにおいて、前記アンテナ素子の縦モノポール部は、前記横モノポール部と導通させたロッドアンテナであることを特徴とする。
本発明に係る広帯域アンテナによれば、地板導体の側方長を縦モノポール部の延出長より短くしても、前記第1横モノポール部のインピーダンス調整領域を適宜に設定することで、整合周波数を広帯域化でき、携帯式通信デバイスのような小形装置への搭載に適したものとなる。
本発明に係る広帯域アンテナの第1実施形態における第1設計例を示し、(a)は広帯域アンテナのアンテナ素子配設面を示す正面図、(b)は広帯域アンテナの右側面図、(c)は広帯域アンテナの地板導体配設面を示す裏面図である。 第1実施形態における第1設計例の縦モノポール部のみをアンテナ素子とした対比構成例を示し、(a)は対比用モノポールアンテナのアンテナ素子配設面を示す正面図、(b)は対比用モノポールアンテナの右側面図、(c)は対比用モノポール広帯域アンテナの地板導体配設面を示す裏面図である。 図1に示す構造の広帯域アンテナの周波数特性と、横モノポール部の無い対比用モノポールアンテナの周波数特性を示す周波数特性図である。 本発明に係る広帯域アンテナの第1実施形態における第2設計例を示し、(a)は広帯域アンテナのアンテナ素子配設面を示す正面図、(b)は広帯域アンテナの右側面図、(c)は広帯域アンテナの地板導体配設面を示す裏面図である。 第2設計例の広帯域アンテナの周波数特性と、第1設計例の広帯域アンテナの周波数特性を示す周波数特性図である。 広帯域アンテナにおけるアンテナ素子と地板導体におけるサイズ変更部位の説明図である。 第1横モノポール部の下縁M1Bを0.5mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。 第1横モノポール部の上縁M1Uを3mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。 第1横モノポール部の反給電側端部(右側端部)M1Rを5mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。 第2横モノポール部の下縁M2Bを0.5mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。 第2横モノポール部の上縁M2Uを3mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。 第2横モノポール部の縦モノポール接続側端部(右側端部)M2Rを5mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。 縦モノポール部の外側端縁(右側端縁)M3Rを5mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。 縦モノポール部の上縁M3Uを様々に(+5mm、−5mm、−10mm、−20mm、−30mm、−40mm、−100mm)変えた場合の特性変化を示す周波数特性図である。 接地導体の下縁GBを5mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。 接地導体の給電側縁(左側縁)GLを2.5mm増加させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。 第2設計例の広帯域アンテナにおける縦モノポール部の延出長を208.5mmとした第3設計例の広帯域アンテナの概略斜視図である。 第3設計例の広帯域アンテナにおける350MHzと550MHzの指向特性図である。 縦モノポール部をロッドアンテナとした第2実施形態に係る広帯域アンテナの概略構成説明図である。 第2実施形態に係る広帯域アンテナの改変例を示す説明図である。
次に、添付図面に基づいて、本発明に係る広帯域アンテナの実施形態につき説明する。
図1は、本発明に係る広帯域アンテナの第1実施形態を示すもので、図中に示してある寸法(単位はmm)での第1設計例である。広帯域アンテナ1は、誘電体基板2の一方の面をアンテナ素子配設面としてモノポールアンテナとなるアンテナ素子3を設け、他方の面を地板導体配設面として地板導体4を設けたものである。
誘電体基板2は、厚さhが0.8mmのテフロン(登録商標)(εr=2.17,tanδ=0.0008)で、アンテナ素子3および地板導体4を構成する銅箔の厚さtは35μmとし、図1に示す第1設計例は、0.2〜0.6GHz帯で整合するように誘電体基板2、アンテナ素子3、地板導体4の設計を行った結果である。
地板導体4は、誘電体基板2の三辺(一対の側辺および下辺)にほぼ接するが、他の一辺(基板上端2a)には接しないように導体上縁部4aを形成し、地板導体4の導体上縁部4aを基板上端2aより約240mm離隔させて形成することで、誘電体基板2の基板上端2aと地板導体4の導体上縁部4aとの間に非導電領域が形成される。また、アンテナ素子3への信号入力および取り出しは、給電部5により接地導体板4の側から行う。
アンテナ素子3は、モノポールアンテナとして機能するもので、給電部5に接続されるMSL(マイクロストリップライン)部31と、このMSL部31の上部に連なって地板導体4の導体上縁部4aに略平行な横方向に形成される横モノポール部32と、この横モノポール部32の非給電端(MSL部31と接続されていない側の端部)より導体上縁部4aに直交する縦方向に延出する縦モノポール部と、からなる。
さらに、前記横モノポール部32の給電端側には、非導電領域から導体上縁部4aよりも下方に延在させることで誘電体基板2を介して接地導体4と一部重なるインピーダンス調整領域が生ずる第1横モノポール部321を形成し、該第1横モノポール部321と縦モノポール部33との間には、接地導体4と重なる領域のない第2横モノポール部322を形成する。図1に示す第1設計例においては、第1横モノポール部321の長さ155mmの範囲で、0.662mmだけ接地導体板4の上部と重なるインピーダンス調整領域が形成される(図1(a)中、要部を拡大して示す)。
このように、電波の送受信に伴う信号の伝送路として機能するアンテナ素子3の第1横モノポール部321の一部にインピーダンス調整領域を設け、マイクロストリップラインのように機能させ、線路インピーダンスを適宜に調整して整合条件を改善することで、接地導体4の導体側縁部4bの長さ(側方長)を約80mmと、縦モノポール部33の延出長(約233mm)の約1/3程度に短くしても、広帯域アンテナ1における整合周波数を広帯域化できるのである。
本実施形態の広帯域アンテナ1のように、インピーダンス調整領域を形成する横モノポール部32を備えていないモノポールアンテナ101(図2に示す)と対比した周波数特性を図3に示す。これは、反射係数S11の周波数特性のモーメント法ソフトウェアIE3Dによる計算で求めた。アンテナ素子3の縦モノポール部33と同じ寸法のモノポール素子103で構成したモノポールアンテナ101では、反射係数S11で−10[dB]の整合が得られる比帯域が0.25〜0.28[GHz]の約11%程度に過ぎないが、本実施形態(第1設計例)の広帯域アンテナ1では、反射係数S11で−10[dB]の整合が得られる比帯域が0.28〜0.58[GHz]の約70%に広がり、インピーダンス調整領域を形成する横モノポール部32を設けることの有用性が分かる。しかも、本実施形態(第1設計例)の広帯域アンテナ1における横モノポール部32の長さは、最低整合周波数波長の4分の1波長程度に抑えられるので、アンテナ装置全体の小形化に好適である。
広帯域アンテナ1の周波数特性は、アンテナ素子3の各部寸法によって種々に変更することができ、各部の設計値に応じた適切なインピーダンス調整領域を設定することが重要と考えられる。
例えば、図4に示すのは、前述した第1設計例の広帯域アンテナ1に対して、設計寸法を変更した誘電体基板2′とアンテナ素子3′とを備える第2設計例の広帯域アンテナ1′である。ただし、アンテナ素子3′を構成するMSL部31、横モノポール部32、縦モノポール部33の構造は同じである。
この第2設計例の広帯域アンテナ1における周波数特性をHFSS(高周波3次元電磁界解析ソフトウェア)を用いて計算した結果を図5に実線で示す。前述した第1設計例の広帯域アンテナ1の周波数特性(図5中、破線で示す)と比べて、0.5[GHz]近辺での顕著な整合は見られないが、反射係数S11で−10[dB]の整合が得られる比帯域が0.25〜0.55[GHz]の約70%を実現できている。
以下には、この第2設計例である広帯域アンテナ1′の各部寸法を基準(基準設計例)として、広帯域アンテナ1′における各部の寸法を変えた場合の反射係数S11を有限要素法ソフトウェアHFSSを用いて計算した結果である周波数特性を示す。なお、広帯域アンテナ1,1′を使用するとき、上下左右といった向きは関係しないが、以下の説明においては、図6に示すように、便宜上、非導電領域の開放側端部である基板上端2a側に延ばすことを「上側(Up)+」、その逆側に延ばすことを「下側(Bottom)+」、アンテナ素子3の縦モノポール部33が形成されている側(誘電体基板2のアンテナ素子配設面に向って右側)に延ばすことを「右側(Right)+」、その逆側(誘電体基板2のアンテナ素子配設面に向って左側)に延ばすことを「左側(Left)+」と呼び分けることにする。
図7に示すのは、第1横モノポール部321の下縁M1Bを0.5mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。第1横モノポール部321の下縁M1Bを0.5mm下方に延ばして、地板導体4と重なるインピーダンス調整領域を大きくすると、300MH付近の整合が劣化し、第1横モノポール部321の下縁M1Bを0.5mm上方に後退させて、地板導体4と重なるインピーダンス調整領域を小さくすると、300MHz付近以外の整合が劣化する。このように、広帯域アンテナ1′の整合は、第1横モノポール部321の下縁M1B方向への増減によるインピーダンス調整領域の変化の影響を受けやすく、0.512mm程度のわずかな重なり状態が広帯域特性を得るために重要であることが分かる。
図8に示すのは、第1横モノポール部321の上縁M1Uを3mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。第1横モノポール部321の下縁M1Uを3mm程度上方に延ばしたり下方に後退させたりしても、整合変化は小さいことが分かる。なお、第1横モノポール部321の下縁M1Uを3mm下方に後退させ、第1横モノポール部321を細くした場合、350MHz付近の整合が少し改善するものの、250MHz付近の整合が劣化して狭帯域になってしまう。
図9に示すのは、第1横モノポール部321の右側端部M1Rを5mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。第1横モノポール部321の右側端部M1Rを5mm右側に延ばすと、550MHz付近の整合が改善するものの、350MHz付近の整合が劣化し、狭帯域になってしまう。また、第1横モノポール部321の右側端部M1Rを5mm左側に後退させると、350MHz付近の整合が改善するものの、260MHzおよび550MHz付近の整合が劣化し、狭帯域になってしまう。
図10に示すのは、第2横モノポール部322の下縁M2Bを0.5mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。第2横モノポール部322の下縁M2Bを0.5mm程度下方に延ばしたり上方に後退させたりしても、整合特性に対する影響は小さく、第1横モノポール部321の下縁M1Bを変化させた場合のような劇的な変化は見られない。なお、第2横モノポール部322の下縁M2Bを0.5mm下方に延ばすと400MHz付近の整合が若干劣化し、第2横モノポール部の下縁M2Bを0.5mm上方に後退させると270MHz付近の整合が若干劣化する。
図11に示すのは、第2横モノポール部322の上縁M2Uを3mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。第2横モノポール部322の上縁M2Uを3mm上方に延ばすと、300MHz付近の整合が改善するものの、400MHz付近の整合が劣化する。逆に、第2横モノポール部322の上縁M2Uを3mm下方に後退させると、300MHz付近の整合が劣化する。
図12に示すのは、第2横モノポール部322の右側端部M2Rを5mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。第2横モノポール部322の右側端部M2Rを5mm程度右側に延ばしたり左側に後退させたりしても、整合特性の大きな変化はない。なお、第2横モノポール部322の右側端部M2Rを5mm右側に延ばすと、500MHz付近の整合が改善するものの350MHz付近の整合が劣化し、第2横モノポール部322の右側端部M2Rを5mm左側に後退させると、500MHz付近の整合が劣化するものの350MHz付近の整合が改善する。
図13に示すのは、縦モノポール部33の右側端縁M3Rを5mm増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。縦モノポール部33の右側端縁M3Rを5mm右側に延ばすと、350MHz付近の整合が改善するものの、500MHz付近の整合が劣化する。また、縦モノポール部33の右側端縁M3Rを5mm左側に後退させると、350MHz付近の整合が劣化する。
図14に示すのは、縦モノポール部33の上縁M3Uを様々に(+5mm、−5mm、−10mm、−20mm、−30mm、−40mm、−100mm)変えた場合の特性変化を示す周波数特性図である。縦モノポール部33の上縁M3Uを下方に後退させ、縦モノポール部33の延出長を短くするほど整合のとれる最低周波数と最高周波数がともに高くなる傾向が認められる。しかも、縦モノポール部33の上縁M3Uを30mm程度下方に後退させても、広帯域特性をほぼ維持できる。特に、縦モノポール部33の上縁M3Uを20mm下方に後退させた場合、350MHzと550MHzで共振が見られ、全体の整合特性が良く、しかも、縦モノポール部33の延出長が208.5mmとなって、アンテナ全体の小形化に有効である。その一方、縦モノポール部33の上縁M3Uを40mm、あるいは100mm下方に後退させ、縦モノポール部33の延出長を短くし過ぎた場合は、広帯域特性を維持できなくなる。
図15に示すのは、接地導体4の下縁GBを5mm下方に増減させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。接地導体4の下縁GBを5mm下方に延ばして地板導体4における側方長を長くすると、整合が改善されが、逆に接地導体4の下縁GBを5mm上方に後退させて地板導体4における側方長を短くすると、整合が劣化することが分かる。
図16に示すのは、接地導体4の左側縁GLを2.5mm左側に増加させた場合の特性変化を示す周波数特性図である。地板導体4の左側縁GLを2.5mm左側に延ばしても大きな整合変化はないが、350MHz付近の整合がわずかに改善する。
以上のように、第2設計例である広帯域アンテナ1′の設計寸法を基準として、各部の寸法を変えた場合の整合特性の変化から、特に、第1横モノポール部321の下縁M1Bの寸法(地板導体4と重なるインピーダンス調整領域)を適切に設定することが重要であり、また、縦モノポール部33の上縁M3Uを下方に後退させて、縦モノポール部33の延出長をある程度短くしても、広帯域性を保持できることが分かった。
図17に示すのは、第2設計例の広帯域アンテナ1′における縦モノポール部33の延出長を208.5mmとした第3設計例の広帯域アンテナ1″の概略斜視図である。この第3設計例の広帯域アンテナ1″における350MHzと550MHzの指向特性を図18に示す。この指向特性から分かるように、水平偏波と垂直偏波が混在しているが、これはアンテナ素子3の横モノポール部32と縦モノポール部33からの放射として理解できよう。また、周波数による指向性の変化は小さく,水平面内にほぼ無指向性の垂直偏波、あるいはφ=90°の垂直面内にほぼ無指向の水平偏波を実現できる。
上述した第1実施形態の広帯域アンテナ1,1′,1″は、アンテナ素子3の全て(MSL部31、横モノポール部32、縦モノポール部33)を誘電体基板2のアンテナ素子配設面に形成するものとしたが、アンテナ素子3の一部を誘電体基板2に設けない構造としても良い。
図19に示す第2実施形態の広帯域アンテナ11は、誘電体基板12の一方の面に地板導体14を設け、他方の面にアンテナ素子13のMSL部131と第1,第2横モノポール部1321,1322を設けて、給電部15をMSL部131に接続する構造は、第1実施形態の広帯域アンテナ1,1′,1″と同じであるが、例えば、着脱可能なコネクタ部16を介して第2横モノポール部1321と電気的に接続されるロッドアンテナ133を縦モノポール部としたものである。
この第2実施形態に係る広帯域アンテナ11は、縦モノポール部を形成するための非導電領域は不要となり、地板導体14とアンテナ素子13の第1,第2横モノポール部1321,1322を設けるのに必要十分な面積の誘電体基板12で済む。よって、ロッドアンテナ133のみを装置筐体の外に出して、誘電体基板12等は装置筐体の内部に収納することとすれば、広帯域アンテナ11が装置筐体内に占める領域が非常に小さくなり、装置筐体全体の小形化にも有効である。
また、図20に示すのは、前述した第2実施形態に係る広帯域アンテナ11の改変例である広帯域アンテナ11′を示すもので、誘電体基板12等を外装ケース17に収納した構造である。この広帯域アンテナ11′は、例えば、装置筐体20のコネクタ部21を介して着脱自在なロッドアンテナ22を取り外し、コネクタ部21に取り付けて使うものである。
具体的には、広帯域アンテナ11′の下部(例えば、コネクタ部16の直下方部)に装置筐体20のコネクタ部21と着脱可能な接続端子(図示省略)を設け、アンテナ素子13′におけるMSL部131′を接続端子まで引き延ばした構造にしておくことで、広帯域アンテナ11′が装置筐体20のコネクタ部21に接続されたときには、端末装置の給電ラインおよび接地ラインと接続され、広帯域アンテナ11′が広帯域化を実現できる外付けアンテナとして機能するのである。なお、装置筐体20から取り外したロッドアンテナ22を広帯域アンテナ11′のコネクタ部16に接続することにより、アンテナ素子13′のロッドアンテナ133として利用するようにしても良い。
以上、本発明に係る広帯域アンテナを幾つかの実施形態に基づき説明したが、本発明は、これらの実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限りにおいて実現可能な全ての広帯域アンテナを権利範囲として包摂するものである。
1 広帯域アンテナ(第1実施形態)
2 誘電体基板
2a 基板上端
3 アンテナ素子
31 MSL部
32 横モノポール部
321 第1横モノポール部
322 第2横モノポール部
33 縦モノポール部
4 地板導体
4a 導体上縁部
4b 導体側縁部
5 給電点

Claims (3)

  1. 誘電体基板の一方の面には接地導体を設け、他方の面には導電性のアンテナ素子の少なくとも一部を設けてなる広帯域アンテナであって、
    前記接地導体は、前記誘電体基板の縦方向の長さよりも短い側方長を有し、誘電体基板の上端より下方に接地導体の導体上縁部を位置させることで、前記誘電体基板の上端と導体上縁部との間に非導電領域を形成し、
    前記アンテナ素子は、前記導体上縁部に沿った横方向に延出する帯状導体の一方端より給電される横モノポール部と、該横モノポール部の非給電端より前記導体上縁部に直交する縦方向に延出する縦モノポール部と、を備え、
    前記横モノポール部の給電端側には、非導電領域から導体上縁部よりも下方に延在させることで誘電体基板を介して接地導体と重なるインピーダンス調整領域が生ずる第1横モノポール部を形成し、該第1横モノポール部と縦モノポール部との間には、接地導体と重なる領域のない第2横モノポール部を形成し、
    前記接地導体の側方長を縦モノポール部の延出長より短くしても、前記第1横モノポール部のインピーダンス調整領域を適宜に設定することで、整合周波数を広帯域化できるようにしたことを特徴とする広帯域アンテナ。
  2. 前記アンテナ素子の縦モノポール部は、前記横モノポール部と同様、誘電体基板に帯状導体を形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の広帯域アンテナ。
  3. 前記アンテナ素子の縦モノポール部は、前記横モノポール部と導通させたロッドアンテナであることを特徴とする請求項1に記載の広帯域アンテナ。
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