JP2015227108A5 - - Google Patents

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本発明のある態様に係る船舶のハイブリッド推進システムは、プロペラを、動力伝達機構を介して回転駆動することにより推力を供給する主機(推進用主機)と、船内母線に電力を供給する主発電機と、前記主発電機から前記船内母線を介して電力を受けて前記プロペラを前記動力伝達機構を介して回転駆動することにより推力を供給する電動動作、および、前記主機から前記動力伝達機構を介して回転動力を受けて発電した電力を前記船内母線に供給する発電動作を行う電動発電機と、を備え、操作卓を介して、前記主機の動作または停止、前記主発電機の動作または停止、および、前記電動発電機の電動動作、発電動作または停止を組み合わせた複数の運転モードで船舶を運転することが可能なように構成された船舶のハイブリッド推進システムであって、自動遷移が許容される遷移前の運転モードと遷移後の運転モードとの組み合わせである許容遷移運転モード組み合わせを記憶する記憶部と、各運転モードについて、現在の推力需要および電力需要が各運転モードについて規定された供給可能推力の変化に対する供給可能電力の変化特性により定まる推力及び電力の供給可能範囲内にある場合にその燃費を演算して、現在の運転モードより燃費の良い運転モードを取得し、現在の運転モードと取得した現在の運転モードより燃費の良い運転モードとの組み合わせが前記許容遷移運転モード組み合わせに該当する場合、遷移後の運転モードに該当する運転モードのうち現在の運転モードより燃費の良い運転モードに自動的に遷移するように構成された制御部と、をさらに備える。
船舶のハイブリッド推進システムでは、前記燃費の良い運転モードを前記操作卓に表示するように構成されていてもよい。これにより、現在の運転モードと取得した現在の運転モードより燃費の良い運転モードとの組み合わせが許容遷移運転モード組み合わせに該当しない場合に、操作卓を介して手動で、現在の運転モードより燃費が良い適切な運転モードへ迅速に遷移させることができる。また、需要が大きく変動するような場合であっても、操作者の判断によって、頻繁な運転モードの遷移を抑制することができる。また、燃費の良い運転モードを操作者に知らせることができる。
船舶のハイブリッド推進システムは、前記操作卓を介して、前記記憶部に前記許容遷移運転モード組み合わせを記憶させ、または前記記憶部に記憶された前記許容遷移運転モード組み合わせを削除することが可能なように構成されていてもよい。これにより、操作者は操作卓を介して自動遷移を許容する運転モードの組み合わせを記憶したり、自動遷移が許容された運転モードの組み合わせを削除したりすることができる。よって、作業内容に応じて、自動的に遷移する運転モードを変更することができる。
本発明のある態様に係る船舶のハイブリッド推進システムの制御方法は、プロペラを、動力伝達機構を介して回転駆動することにより推力を供給する主機と、船内母線に電力を供給する主発電機と、前記主発電機から前記船内母線を介して電力を受けて前記プロペラを前記動力伝達機構を介して回転駆動することにより推力を供給する電動動作、および、前記主機から前記動力伝達機構を介して回転動力を受けて発電した電力を前記船内母線に供給する発電動作を行う電動発電機と、を備え、操作卓を介して、前記主機の動作または停止、前記主発電機の動作または停止、および、前記電動発電機の電動動作、発電動作ま
たは停止を組み合わせた複数の運転モードで船舶を運転することが可能なように構成され、自動遷移が許容される遷移前の運転モードと遷移後の運転モードとの組み合わせである許容遷移運転モード組み合わせを記憶する記憶部と、をさらに備える船舶のハイブリッド推進システムの制御方法であって、制御部は、各運転モードについて、現在の推力需要および電力需要が各運転モードについて規定された供給可能推力の変化に対する供給可能電力の変化特性により定まる推力及び電力の供給可能範囲内にある場合にその燃費を演算して、現在の運転モードより燃費の良い運転モードを取得し、現在の運転モードと取得した現在の運転モードより燃費の良い運転モードとの組み合わせが前許容遷移運転モード組み合わせに該当する場合、遷移後の運転モードに該当する運転モードのうち現在の運転モードより燃費の良い運転モードに自動的に遷移する。
制御部14は、各運転モードについて、現在の推力需要および電力需要が各運転モードについて規定された供給可能推力の変化に対する供給可能電力の変化特性により定まる推力及び電力の供給可能範囲内にある場合にその燃費を演算する。そして、制御部14は、現在の運転モードより燃費の良い運転モードを取得する。この燃費の良い運転モードと現在の運転モードとの組み合わせが許容遷移運転モード組み合わせに該当する場合、制御部14は、遷移後の運転モードに該当する運転モードのうち現在の運転モードより燃費の良い運転モードに遷移させる。
(実施の形態8)
実施の形態8に係る船舶のハイブリッド推進システム10は、操作卓23を介して、記憶部15に許容遷移運転モード組み合わせを記憶させ、または、記憶部15に記憶された許容遷移運転モード組み合わせを削除することが可能なように構成されている。図12は、実施の形態8に係る船舶のハイブリッド推進システム10を示すブロック図である。図12に示すように、入力部29は、制御部14に接続されており、たとえば、キーボードやタッチパッドなどが用いられ、操作卓23に設けられている。
たとえば、実施の形態7では、遷移後の運転モードの冗長度が遷移前の運転モードより低い運転モードの組み合わせの記憶は許容されなかった。ただし、船舶が外洋を航行している際には、仮に短時間、機器の障害が発生しても、船舶が衝突事故に至る危険性が低いため、ハイブリッド推進システム10に求められる冗長度は低い。このような場合、操作者は、入力部29を用いて、遷移後の運転モードの冗長度が遷移前の運転モードより低い運転モードの組み合わせを入力する。これにより、制御部14は、入力部29からの要求に応じて遷移後の運転モードの冗長度が遷移前の運転モードより低い運転モードの組み合わせを許容遷移運転モード組み合わせとして記憶部15に記憶する。

Claims (14)

  1. プロペラを、動力伝達機構を介して回転駆動することにより推力を供給する主機と、
    船内母線に電力を供給する主発電機と、
    前記主発電機から前記船内母線を介して電力を受けて前記プロペラを前記動力伝達機構を介して回転駆動することにより推力を供給する電動動作、および、前記主機から前記動力伝達機構を介して回転動力を受けて発電した電力を前記船内母線に供給する発電動作を行う電動発電機と、を備え、
    操作卓を介して、前記主機の動作または停止、前記主発電機の動作または停止、および、前記電動発電機の電動動作、発電動作または停止を組み合わせた複数の運転モードで船舶を運転することが可能なように構成された船舶のハイブリッド推進システムであって、
    自動遷移が許容される遷移前の運転モードと遷移後の運転モードとの組み合わせである許容遷移運転モード組み合わせを記憶する記憶部と、
    各運転モードについて、現在の推力需要および電力需要が各運転モードについて規定された供給可能推力の変化に対する供給可能電力の変化特性により定まる推力及び電力の供給可能範囲内にある場合にその燃費を演算して、現在の運転モードより燃費の良い運転モードを取得し、
    前記現在の運転モードと取得した現在の運転モードより燃費の良い運転モードとの組み合わせが前記許容遷移運転モード組み合わせに該当する場合、遷移後の運転モードに該当する運転モードのうち前記現在の運転モードより燃費の良い運転モードに自動的に遷移するように構成された制御部と、をさらに備える、船舶のハイブリッド推進システム。
  2. 前記燃費の良い運転モードを前記操作卓に表示するように構成されている、請求項1に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  3. 前記操作卓を介して、前記記憶部に前記許容遷移運転モード組み合わせを記憶させ、または前記記憶部に記憶された前記許容遷移運転モード組み合わせを削除することが可能なように構成されている、請求項1または2に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  4. 前記制御部は、任意の2つの運転モードが、一方の運転モードの前記推力及び電力の供給可能範囲が他方の運転モードの前記推力及び電力の供給可能範囲より小さい運転モードの組み合わせである場合、この運転モードの組み合わせを、前記一方の運転モードおよび前記他方の運転モードをそれぞれ前記遷移前の運転モードおよび前記遷移後の運転モードとする前記許容遷移運転モード組み合わせとして、自動的に前記記憶部に記憶するように構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  5. 前記制御部は、任意の2つの運転モードが、一方の運転モードに設定された冗長度が他方の運転モードに設定された冗長度より大きい運転モードの組み合わせである場合、この運転モードの組み合わせを、前記一方の運転モードおよび前記他方の運転モードをそれぞれ前記遷移前の運転モードおよび前記遷移後の運転モードとする前記許容遷移運転モード組み合わせとして、前記記憶部に記憶しないように構成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  6. 前記燃費の良い運転モードの冗長度が前記現在の運転モードより低いとき、警告を前記操作卓に表示するように構成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  7. 前記制御部は、前記運転モードの冗長度を、動作している前記主機、前記主発電機および前記電動発電機のそれぞれの台数に基づいて求めるように構成されている、請求項5または6に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  8. 前記制御部は、前記運転モードの冗長度を、国際海事機関が定めたダイナミック・ポジショニング・クラスに従ったレベル、もしくは、それに準拠した一定のルールに従ったレベルに基づいて求めるように構成されている、請求項5または6に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  9. 前記記憶部は、故障前運転モードと、当該故障前運転モードにおける機器の故障状態と、故障後運転モードとの組み合わせを故障時遷移運転モード組み合わせとしてさらに記憶し、
    前記制御部は、
    前記機器が故障した場合、故障前運転モードである現在の運転モードと前記機器の故障状態とに対応する前記故障時遷移運転モード組み合わせの故障後運転モードに自動的に遷移するように構成されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  10. 前記船内母線が複数の区間に分割され、かつ前記複数の区間が遮断器によって接続されており、
    前記運転モードは、前記主機の動作または停止、前記主発電機の動作または停止、および、前記電動発電機の電動動作、発電動作または停止に加えて、前記遮断器の遮断または接続との組み合わせによって定められる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  11. 前記運転モードは、
    前記主機を停止させ、前記主発電機を動作させ、前記電動発電機を電動動作させた電気推進モードと、
    前記主機を動作させ、前記主発電機を動作させ、前記電動発電機を電動動作させた推進加勢モードと、
    前記主機を動作させ、前記主発電機を動作させ、前記電動発電機を発電動作させた並列モードと、
    前記主機を動作させ、前記主発電機を停止させ、前記電動発電機を発電動作させた軸発モードと、
    前記主機を動作させ、前記主発電機を動作させ、前記電動発電機を停止させた機械推進モードと、を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  12. 前記記憶部は、前記電気推進モードおよび前記推進加勢モードをそれぞれ遷移前の運転モードおよび遷移後の運転モードとする前記許容遷移運転モード組み合わせと、前記軸発モードおよび前記並列モードをそれぞれ遷移前の運転モードおよび遷移後の運転モードとする前記許容遷移運転モード組み合わせとを記憶し、
    前記制御部は、前記電気推進モードで運転中に、当該電気推進モードの供給可能推力または供給可能電力が現在の推力需要および電力需要を下回る場合に、前記推進加勢モードに自動的に遷移し、
    かつ、前記軸発モードで運転中に、当該軸発モードの供給可能推力または供給可能電力が現在の推力需要および電力需要を下回る場合に、前記並列モードに自動的に遷移するように構成されている、請求項11に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  13. 前記記憶部は、前記電気推進モード、前記推進加勢モード、前記並列モードおよび前記軸発モードのうちの2つのモードの組み合わせであって前記推進加勢モードまたは前記並列モードを遷移後の運転モードとする前記許容遷移運転モード組み合わせを記憶し、
    前記制御部は、前記燃費の良い運転モードが前記推進加勢モードまたは前記並列モードである場合に、当該推進加勢モードまたは当該並列モードに自動的に遷移するように構成されている、請求項11に記載の船舶のハイブリッド推進システム。
  14. プロペラを、動力伝達機構を介して回転駆動することにより推力を供給する主機と、
    船内母線に電力を供給する主発電機と、
    前記主発電機から前記船内母線を介して電力を受けて前記プロペラを前記動力伝達機構を介して回転駆動することにより推力を供給する電動動作、および、前記主機から前記動力伝達機構を介して回転動力を受けて発電した電力を前記船内母線に供給する発電動作を行う電動発電機と、を備え、
    操作卓を介して、前記主機の動作または停止、前記主発電機の動作または停止、および、前記電動発電機の電動動作、発電動作または停止を組み合わせた複数の運転モードで船舶を運転することが可能なように構成され、
    自動遷移が許容される遷移前の運転モードと遷移後の運転モードとの組み合わせである許容遷移運転モード組み合わせを記憶する記憶部と、をさらに備える船舶のハイブリッド推進システムの制御方法であって、
    制御部は、各運転モードについて、現在の推力需要および電力需要が各運転モードについて規定された供給可能推力の変化に対する供給可能電力の変化特性により定まる推力及び電力の供給可能範囲内にある場合にその燃費を演算して、現在の運転モードより燃費の良い運転モードを取得し、
    前記現在の運転モードと取得した現在の運転モードより燃費の良い運転モードとの組み合わせが前許容遷移運転モード組み合わせに該当する場合、遷移後の運転モードに該当する運転モードのうち前記現在の運転モードより燃費の良い運転モードに自動的に遷移する、船舶のハイブリッド推進システムの制御方法。
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