JP2015223768A - 三次元造形装置および三次元造形装置の制御方法 - Google Patents

三次元造形装置および三次元造形装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】造形物の造形範囲に応じて加熱領域を制御して、省電力化を図る。【解決手段】三次元データに基づいて造形物を造形する三次元造形装置において、造形物が造形される造形槽と、該造形槽にて造形途中の造形物を加熱するヒータ20と、を備え、ヒータ20は複数のヒータ部20a〜20eを有し、造形物の造形範囲に応じて、ヒータ部毎に加熱制御を行う。【選択図】図4

Description

本発明は、三次元造形装置および三次元造形装置の制御方法に関する。さらに詳述すると、三次元造形装置の加熱制御に関する。
三次元CAD(Computer Aided Design)などのアプリケーションを用いて作成された造形物の三次元データを造形するために、三次元データを薄い層の断面形状で構成するように分割し、その薄い断面形状を積層して造形物を造形する三次元造形方法が知られている。
三次元造形方法には、光硬化性樹脂を用いる光造形法や、粉末を用いる粉末積層法、溶融させた樹脂を堆積させる溶融樹脂堆積法、紙やプラスチックシートまたは金属などの薄板を積層する薄板積層法などが知られている。
また、インクジェット方式による三次元造形法として、澱粉や石膏などの粉末層に接着液(バインダ、結合剤ともいう)をインクジェットヘッドから噴射して固めて積層する方法(粉末積層法)や、造形物用樹脂を直接噴射して積層する方法(溶融樹脂堆積法)が知られている。
例えば、特許文献1には、粉末層を一層ずつ積層する積層手段と、積層された最上層の粉末層の、造形物の断面形状に応じた領域に、粉末を溶解させる液体を供給する液体供給手段と、粉末層の一層ごとに、粉末を加熱する加熱手段と、を備えた造形装置が開示されている。
特許文献1のような従来の三次元造形装置では、粉末を積層し、バインダを吐出して粉末が凝固をする時間を短縮するために、赤外線ヒータなどの加熱手段を用いている。しかしながら、加熱手段は、造形物を生成する容器の幅に合わせて設置されており(例えば、特許文献1の図1参照)、吐出幅(すなわち、造形物の造形範囲)が容器の幅に対して小さいときであっても、幅方向全域が照射されることとなり、乾燥させるために必要でない領域についても照射されてしまい、電力消費量が多くなってしまうという問題があった。
そこで本発明は、造形物の造形範囲に応じて加熱領域を制御して、省電力化を図ることができる三次元造形装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る三次元造形装置は、三次元データに基づいて造形物を造形する三次元造形装置において、前記造形物が造形される造形槽と、該造形槽にて造形途中の造形物を加熱する加熱手段と、を備え、前記加熱手段は複数の加熱部を有し、前記造形物の造形範囲に応じて、前記加熱部毎に加熱制御を行うものである。
本発明によれば、造形物の造形範囲に応じて加熱領域を制御して、省電力化を図ることができる。
三次元造形装置の上面図である。 三次元造形装置による造形動作を説明する説明図である。 三次元造形装置の側面図である。 (A)ヒータの斜視図、(B)第1ヒータ部の斜視図である。 三次元造形装置のブロック図である。 三次元造形装置が実行する第1の造形処理のフローチャートである。 三次元造形装置が実行する第2の造形処理のフローチャートである。 三次元造形装置が実行する第3の造形処理のフローチャートである。 三次元造形装置が実行する第4の造形処理のフローチャートである。 (A)断面積の小さい造形物、(B)断面積の大きい造形物の例を示す説明図である。 三次元造形装置が実行する第5の造形処理のフローチャートである。 上縁部に造形槽ヒータを設けた造形槽の斜視図である。 ヒータの分割照射の実行有無を設定する設定処理のフローチャートである。 照射対象としないヒータ部についての制御方式を選択する選択処理のフローチャートである。
以下、本発明に係る構成を図1から図14に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る三次元造形装置は、三次元データに基づいて造形物を造形する三次元造形装置(三次元造形装置1)において、造形物が造形される造形槽(造形槽31)と、該造形槽にて造形途中の造形物を加熱する加熱手段(ヒータ20)と、を備え、加熱手段は複数の加熱部(第1ヒータ部20a〜第5ヒータ部20e)を有し、造形物の造形範囲に応じて、加熱部毎に加熱制御を行うものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
(三次元造形装置の構成)
図1は、本実施形態に係る三次元造形装置の上面図である。三次元造形装置1は、図1に示すように、吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド10と、造形槽31および供給槽32からなる粉体槽30と、リコータ40と、を備えている。
インクジェットヘッド10は、造形槽31の上部に設けられて、駆動軸10aに支持されて主走査方向(x方向)へ往復動作するとともに、駆動軸10bに支持されて副走査方向(y方向)へ移動し、造形槽31の上面である造形面へ接着液を吐出する。
供給槽32は、造形槽31へ供給するための粉体を収容しており、後述するように、供給槽32の底面32a(Zステージ)が上昇することで上昇した粉体は、リコータ40により均されて、造形槽31へ送られる。
造形槽31は、供給槽32から粉体が供給されるとともに、造形面にインクジェットヘッド10から接着液が吐出され、造形槽31において造形物が造形される。また、造形物が積層されるにつれて、造形槽31の底面31a(Zステージ)は下降する。
リコータ40は、図1に示すように、造形槽31までの範囲で副走査方向に往復動作可能に設けられるローラ部材であって、供給槽32から造形槽31へ粉体を移動させる。
また、加熱手段としてのヒータ20(図3参照)が、造形槽31の主走査方向(x方向)に沿って設けられている。ヒータ20は、インクジェットヘッド10の副走査方向への移動とともに副走査方向に移動可能に設けられており、造形槽31の上側位置で造形槽31に形成される造形物を加熱する。
図2(A)〜(D)は、三次元造形装置1による造形動作を説明する説明図である。先ず、図2(A)に示すように、造形槽31の粉末pの粉末面上にインクジェットヘッド10から接着液bを吐出する。そして、図2(B)に示すように、接着液bが吐出された箇所の粉末pが凝固する。この際、凝固を促すように、造形槽31の上部からヒータ20により加熱がなされる。
次いで、供給槽32の底面32aを上昇させるとともに、造形槽31の底面31aを下降させる。これにより、図2(C)に示すように、供給槽32側の粉体pが造形槽31よりも高い位置に積みあがった状態となる。
この状態において、図2(C)から(D)に示すように、リコータ40を供給槽32側から造形槽31側に移動させることで、供給槽32に積みあがった粉体pを造形槽31に移動させるとともに、造形槽31の表面を平らに均す。これにより、新たな粉体層(例えば、厚さ100μm以下)が形成される。そして、図2(A)に示すように、再びインクジェットヘッド10により接着液bが塗布されることで、凝固した粉体pが積層して造形物が造形されていく。
図3は、本実施形態に係る三次元造形装置1の側面図を示している。図3を参照して、三次元造形装置1の駆動系について説明する。モータM1は、ローラ形状のリコータ40を回転させる駆動手段である。また、モータM2は、リコータ40を左右方向(副走査方向)に移動させる駆動手段である。また、モータM3は、供給槽32の底面32aを上下動させる駆動手段である。また、モータM4は、造形槽31の底面31aを上下動させる駆動手段である。
図1では、図示を省略したが、インクジェットヘッド10は、ヘッド支持機構11に支持されており、図3に示されるように粉体槽30からの退避位置から、造形槽31の造形面上までの副走査方向の移動が可能なように支持されている。また、本実施形態では、ヒータ20は、ヘッド支持機構11に固設されている。モータM5は、ヘッド支持機構11を図3に示す位置からインクジェットヘッド10およびヒータ20が造形槽31の上面位置になる位置まで副走査方向に往復移動させる駆動手段である。
なお、12はコントローラボード、13はモータ制御ボード、14〜18は、各モータ(M1〜M5)用のモータドライバを示している。
図1〜図3に示す三次元造形装置1の構成は一例であって、これに限るものではない。例えば、インクジェットヘッド10は、主走査方向全域に亘って吐出ノズルを有するラインヘッドでもよい。また、ヒータ20をインクジェットヘッド10とは独立してさせる駆動手段を有していてもよい。
図4(A)は三次元造形装置1が加熱手段として備えるヒータ20の斜視図、図4(B)は、図4(A)に示す第1ヒータ部20aの斜視図である。ヒータ20としては、例えば、遠赤外線の熱を照射する赤外線ヒータ等を用いることができるが、これに限られるものではなく、造形物を加熱可能な加熱手段であればよい。
図2に示したように、ヒータ20は、主走査方向(x方向)に造形槽31の幅に沿って設けられており、インクジェットヘッド10の副走査方向(y方向)への移動に伴って副走査方向(y方向)に移動し、造形槽31の造形面を加熱するものである。
本実施形態に係る三次元造形装置1のヒータ20は、図4(A)に示すように、分割された複数の加熱部であるヒータ部(第1ヒータ部20a〜第5ヒータ部20e)が主走査方向において連結された構成となっており、各ヒータ部の電源のオンオフ、温度、加熱時間(照射時間)等を独立して制御可能となっている。
各ヒータ部について第1ヒータ部20aを例に説明する。図4(B)に示すように、第1ヒータ部20aは、造形槽31の造形面側に発熱するプレート面21を有している。プレート面21は、例えば、セラミックやアルミなどに遠赤コーティングなどが施された面となっている。また、温度制御のための温度センサとしての熱電対22を有している。他のヒータ部についても同様に構成される。
図5は、本実施形態に係る三次元造形装置1の機能ブロック図である。三次元造形装置1は、インクジェットヘッド10、ヒータ20、粉体槽30(供給槽32、造形槽31)、リコータ40、制御部としてのコントローラ部50、ホスト装置100との通信インタフェースであるホストIF部60、操作部としての操作パネル61、商用電源110に接続される電源部としての電源モジュール62、記憶部としてのROM70,RAM71,内部記憶媒体72を備えている。
ROM70は、ソフトウェアのプログラムファイルなどを保存するメモリ領域であり、プログラムの起動時などにRAM71に展開することで、プログラムが実行される。内部記憶媒体72は、NVRAMなどの不揮発性メモリである。
ここで、コントローラ部50は、インクジェットヘッド10の主走査方向への移動、位置制御を行う主走査制御手段51、副走査方向の移動、位置制御を行う副走査制御手段52、接着液の吐出量を算出する吐出量算出手段53、ヒータ20の熱電対22での温度を検知する温度検知手段54、ヒータ20の電源のオンオフ、加熱量を制御するヒータ制御手段55、供給槽32の底面32aの駆動(モータM3)を制御する供給槽制御手段56、造形槽31の底面31aの駆動(モータM4)を制御する造形槽制御手段57、リコータ40の回転駆動および移動を制御(モータM1,M2)するリコータ制御手段58、内部記憶媒体72の読出し/書き込みを行う内部記憶媒体読書き手段59、を備えている。
この三次元造形装置1を用いて、ユーザが造形物の生成を行うときは、先ず、ホスト装置100にて描画された三次元データについて三次元造形装置1での造形を指示する。
ホスト装置100から造形指示を受けると、ホストIF部60は、ホスト装置100から画像データ(三次元データをスライスした2次元データをいう)を受け付ける。
ホストIF部60で受け取った画像データに基づいて、コントローラ部50の主走査制御手段51、副走査制御手段52および吐出量算出手段53は、インクジェットヘッド10を制御して、インクジェットヘッド10から接着液を吐出して、粉体の接着を行う。
また、ユーザは、操作パネル61を操作することで、内部記憶媒体72に記憶されている三次元造形装置1の設定に関する情報(設定値)を読み出して、設定内容の確認、変更をすることができる。また、内部記憶媒体72には、吐出した接着液の消費量、ヒータ20の設定温度に関する情報についても記憶されている。
(三次元造形装置の制御)
[第1の制御例]
三次元造形装置1を用いた造形処理の一例(第1の造形処理)について説明する。図6は、三次元造形装置1が実行する第1の造形処理のフローチャートである。
第1の造形処理では、まず2次元データを積層するためのループ処理が開始される(S101)。ループ処理では、ホスト装置100から3次元データを2次元データでスライスした画像データ(2次元データ)を受信する(S102)。
コントローラ部50のヒータ制御手段55は、受信した画像データに基づいて複数のヒータ部20a〜20eから照射するヒータ部を選択する(S103)。
次いで、S103で選択された照射対象のヒータ部の電源をオンにし(S104)、かつ照射対象以外のヒータ部の電源をオフにする(S105)。
主走査制御手段51および副走査制御手段52は、画像データに基づいてインクジェットヘッド10を制御して、インクジェットヘッド10から接着液を吐出させる(S106)。接着液を吐出した領域がヒータ20により照射される(S107)。
そして、全ての画像データについての作成が完了したかを確認する(S108)。次の画像データがあるときは(S108:No)、S101へ戻り、S107までの処理を繰り返す。一方、すべての画像データについての作成が完了しているときは(S108:Yes)、造形するデータの作成完了として処理を終了する(S109)。
この第1の造形処理によれば、接着液を吐出した領域のみヒータ20を照射して乾燥できるようにすることで、ヒータ20の消費電力を低減することができる。
[第2の制御例]
三次元造形装置1を用いた造形処理の他の例(第2の造形処理)について説明する。図7は、三次元造形装置が実行する第2の造形処理のフローチャートである。第2の造形処理は、第1の造形処理に加えて接着液の吐出量に応じてヒータ20の温度を制御するようにしたものである。
第2の造形処理では、まず2次元データを積層するためのループ処理が開始される(S201)。ループ処理では、ホスト装置100から3次元データを2次元データでスライスした画像データ(2次元データ)を受信する(S202)。
コントローラ部50の吐出量算出手段53は、受信した画像データに基づいて接着液の吐出量を算出する(S203)。
コントローラ部50のヒータ制御手段55は、受信した画像データに基づいて複数のヒータ部20a〜20eから照射するヒータ部を決定するとともに(S204)、算出された吐出量に基づいて照射するヒータ部の温度を決定する(S205)。
次いで、S204で決定した照射対象のヒータ部の電源をオンにし(S206)、かつ照射対象以外のヒータ部の電源をオフにする(S207)。
主走査制御手段51および副走査制御手段52は、画像データに基づいてインクジェットヘッド10を制御して、インクジェットヘッド10から接着液を吐出させる(S208)。接着液を吐出した領域がヒータ20により照射される(S209)。
そして、全ての画像データについての作成が完了したかを確認する(S210)。次の画像データがあるときは(S210:No)、S201へ戻り、S209までの処理を繰り返す。一方、すべての画像データについての作成が完了しているときは(S210:Yes)、造形するデータの作成完了として処理を終了する(S211)。
この第2の造形処理によれば、接着液を吐出した領域のみヒータ20を照射して乾燥できるようにすることで、ヒータ20の消費電力を低減することができるとともに、吐出される接着液の量に応じて、照射するヒータ部の照射温度についても併せて制御して、接着液を乾燥させることができる。よって、より好適に強度のある3次元の造形物を作成することができる。
[第3の制御例]
三次元造形装置1を用いた造形処理の他の例(第3の造形処理)について説明する。図8は、三次元造形装置が実行する第3の造形処理のフローチャートである。第3の造形処理は、第1の造形処理に加えて接着液の吐出量に応じてヒータ20の照射時間を制御するようにしたものである。
第3の造形処理では、まず2次元データを積層するためのループ処理が開始される(S301)。ループ処理では、ホスト装置100から3次元データを2次元データでスライスした画像データ(2次元データ)を受信する(S302)。
コントローラ部50の吐出量算出手段53は、受信した画像データに基づいて接着液の吐出量を算出する(S303)。
コントローラ部50のヒータ制御手段55は、受信した画像データに基づいて複数のヒータ部20a〜20eから照射するヒータ部を決定するとともに(S304)、算出された吐出量に基づいてヒータ20の照射時間を決定する(S305)。
次いで、S304で決定した照射対象のヒータ部の電源をオンにし(S306)、かつ照射対象以外のヒータ部の電源をオフにする(S307)。
主走査制御手段51および副走査制御手段52は、画像データに基づいてインクジェットヘッド10を制御して、インクジェットヘッド10から接着液を吐出させる(S308)。接着液を吐出した領域がヒータ20により照射される(S309)。
そして、S305で決定した照射時間を経過したかどうかを判定する(S310)。照射時間を経過した場合は、全ての画像データについての作成が完了したかを確認する(S311)。次の画像データがあるときは(S311:No)、S301へ戻り、S310までの処理を繰り返す。一方、すべての画像データについての作成が完了しているときは(S311:Yes)、造形するデータの作成完了として処理を終了する(S312)。
この第3の造形処理によれば、接着液を吐出した領域のみヒータ20を照射して乾燥できるようにすることで、ヒータ20の消費電力を低減することができるとともに、吐出される接着液の量に応じて、照射するヒータ部の照射時間についても併せて制御して、接着液を乾燥させることができる。よって、最適なヒータ照射時間を設定して、より好適に強度のある3次元の造形物を作成することができる。
[第4の制御例]
三次元造形装置1を用いた造形処理の他の例(第4の造形処理)について説明する。図9は、三次元造形装置が実行する第4の造形処理のフローチャートである。第4の造形処理は、照射対象以外のヒータ部の電源をオフにするのではなく、非照射モード(非加熱モード)として一定の温度を保持した待機状態とするようにしたものである。
第4の造形処理では、まず2次元データを積層するためのループ処理が開始される(S401)。ループ処理では、ホスト装置100から3次元データを2次元データでスライスした画像データ(2次元データ)を受信する(S402)。
コントローラ部50の吐出量算出手段53は、受信した画像データに基づいて接着液の吐出量を算出する(S403)。
コントローラ部50のヒータ制御手段55は、受信した画像データに基づいて複数のヒータ部20a〜20eから照射するヒータ部を決定するとともに(S404)、算出された吐出量に基づいてヒータ20の照射時間を決定する(S405)。
次いで、S404で決定した照射対象のヒータ部を照射モード(加熱モード)にし(S406)、かつ照射対象以外のヒータ部を非照射モードにする(S407)。
主走査制御手段51および副走査制御手段52は、画像データに基づいてインクジェットヘッド10を制御して、インクジェットヘッド10から接着液を吐出させる(S408)。照射モードに設定されたヒータ部、非照射モードに設定されたヒータ部がそれぞれ設定温度で制御されて、ヒータが照射される(S409)。
そして、S405で決定した照射時間を経過したかどうかを判定する(S410)。照射時間を経過した場合は、全ての画像データについての作成が完了したかを確認する(S411)。次の画像データがあるときは(S411:No)、S401へ戻り、S410までの処理を繰り返す。一方、すべての画像データについての作成が完了しているときは(S411:Yes)、造形するデータの作成完了として処理を終了する(S412)。
この第4の造形処理によれば、接着液を吐出した領域に対応するヒータ部を照射モードとし、その他を非照射モードとすることで、ヒータ20の消費電力を低減することができるとともに、吐出される接着液の量に応じて、ヒータ部の照射時間についても併せて制御して、接着液を乾燥させることができる。よって、より好適に強度のある3次元の造形物を作成することができる。
また、ヒータ20を照射しない領域についても一定の温度を保持しておくことで、照射しない領域のヒータ部の電源をオフする場合に比べて、接着液を乾燥させるためのヒータ20の照射時間を短くすることができる。
[第5の制御例]
三次元造形装置1を用いた造形処理の他の例(第5の造形処理)について説明する。
ここで、図10(A)に示すように、造形物120が接着液の吐出面(xy平面)の面積に対して、積層方向(z方向)に細く積層する(断面積が小さい)ときは、図10(B)に示すような太く積層する場合(断面積が大きい)に比べて、造形物120が壊れやすいため、積層完了後に造形物120を造形槽31から取り出す際などに誤って造形物120が破損してしまう場合などがある。
そこで、図10(A)のように造形物120が細く積層する場合は、ヒータ20の照射時間を長くして乾燥させることで、造形物を壊れにくくすることが好ましい。
そこで、第5の造形処理では、第5の造形処理は、造形する3次元データによって、ヒータ20の照射時間を制御するものである。図11は、三次元造形装置1が実行する第5の造形処理のフローチャートである。
第5の造形処理では、まず2次元データを積層するためのループ処理が開始される(S501)。ループ処理では、ホスト装置100から3次元データを2次元データでスライスした画像データ(2次元データ)を受信する(S502)。
コントローラ部50のヒータ制御手段55は、受信した画像データの集まりとしての3次元データ(造形データ)に基づいて複数のヒータ部20a〜20eから照射するヒータ部を決定するとともに(S503)、受信した造形データに基づいてヒータ20の照射時間を決定する(S504)。
次いで、S503で決定した照射対象のヒータ部を照射モードにし(S505)、かつ照射対象以外のヒータ部を非照射モードにする(S506)。
主走査制御手段51および副走査制御手段52は、画像データに基づいてインクジェットヘッド10を制御して、インクジェットヘッド10から接着液を吐出させる(S507)。接着液を吐出した領域がヒータ20により照射される(S508)。
そして、S504で決定した照射時間を経過したかどうかを判定する(S509)。照射時間を経過した場合は、全ての画像データについての作成が完了したかを確認する(S510)。次の画像データがあるときは(S510:No)、S501へ戻り、S509までの処理を繰り返す。一方、すべての画像データについての作成が完了しているときは(S510:Yes)、造形するデータの作成完了として処理を終了する(S511)。
この第5の造形処理によれば、接着液を吐出した領域に対応するヒータ部を照射モードとし、その他を非照射モードとすることで、ヒータ20の消費電力を低減することができるとともに、造形するデータの形状に応じて、ヒータの照射時間についても併せて制御して、接着液を乾燥させることができる。よって、例えば、細い形状など破損しやすい造形物に対して、照射時間を長くすることで、壊れにくい造形物を生成することができる。
ここまで説明した第1〜第5の造形処理は、適宜組み合わせて実行するようにしても良い。
以上説明した三次元造形装置1によれば、造形物を生成する容器の幅に対して設置されているヒータ20を個別に温度制御可能な構造に分割して、接着液が吐出される際に吐出される幅を算出して、この幅に対応する位置のヒータ部のみ照射制御をして、局所的に加熱制御をすることにより、ヒータ20および三次元造形装置1の省電力化を図るとともに、好適に接着液を乾燥することができる。
(その他の実施形態)
以下、三次元造形装置1の他の好ましい実施形態について説明する。
ここまで加熱手段としてのヒータ20は、造形槽31の上部から吐出された接着液を照射する例を説明したが、第二加熱手段として、ヒータ20に合わせて造形槽31の上部に造形槽ヒータ23を設けることも好ましい。
図12は、上縁部に造形槽ヒータ23を設けた造形槽31の斜視図である。このようにヒータ20とは別に造形槽ヒータ23を設け、少なくとも接着液の吐出後に造形槽ヒータ23の電源をオンにして、ヒータ20と併用することで、粉体の硬化を促して、接着液の乾燥時間を短縮し、造形物の作成時間を短くすることが可能となる。
また、ここまで説明したヒータ20のヒータ部毎の選択的な照射(ヒータ分割照射)を実行するか否かをユーザに設定可能とする設定手段を備えることが好ましい。
図13は、ヒータの分割照射の実行有無を設定する設定処理のフローチャートである。先ず、操作パネル61に、ヒータの分割照射を実行するか否かを設定する画面を表示させる(S601)。
ユーザによりヒータの分割照射が選択された場合(S602:Yes)は、各ヒータ部を制御して選択的に照射させる設定を内部記憶媒体72に記憶させ、上述のように、接着液の吐出範囲に応じたヒータの照射制御を実行する(S603)。
一方、ヒータの分割照射が選択されない場合(S602:No)は、ヒータ部単位での制御はせず、ヒータ全体で照射させる設定を内部記憶媒体72に記憶させ、ヒータ全体での照射制御を実行する(S604)。
このように、ヒータ20を分割して制御するか否かをユーザに選択可能とすることで、省電力のモードを設定することができる。
また、照射対象としないヒータ部について、電源をオフするか、所定の設定温度を維持する(非照射モードとする)か、をユーザに選択可能とする選択手段とすることが好ましい。
図14は、照射対象としないヒータ部について温度制御を選択する選択処理のフローチャートである。先ず、操作パネル61に、照射対象としないヒータ部についての温度制御を選択する画面を表示させる(S701)。
ユーザによりヒータの温度制御を可変にすることが選択された場合(S702:Yes)は、照射しないヒータ部について所定の設定温度で加熱するようにする(S703)。また、この設定温度も操作パネル61から任意に設定可能とすることが好ましい。
一方、ヒータの温度制御を可変にしないことが選択された場合(S702:No)は、照射しないヒータ部については電源をオフする制御を実行するものである(S704)。
このように、ヒータ20を分割して制御するときに、照射対象としないヒータ部について、ヒータ部の電源をオフにするか、ヒータ部の温度を一定以上に保つかを、ユーザに選択可能とすることで、省電力のモードを設定することができる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
上記実施形態では、粉末に接着液を噴射して固めて積層する粉末積層法について説明したが、本発明は、加熱手段を用いて造形物の固着を促す態様の三次元造形装置であれば、他の造形方法の三次元造形装置にも適用可能であり、例えば、インクジェット方式で造形物用樹脂を直接噴射して積層する溶融樹脂堆積法等にも適用することができる。
1 三次元造形装置
10 インクジェットヘッド
10a,10b 駆動軸
11 ヘッド支持機構
12 コントローラボード
13 モータ制御ボード
14〜18 モータドライバ
20 ヒータ
20a〜20e 第1〜第5ヒータ部
21 プレート面
22 熱電対
23 造形槽ヒータ
30 粉体槽
31 造形槽
31a 底面
32 供給槽
32a 底面
40 リコータ
50 コントローラ部
51 主走査制御手段
52 副走査制御手段
53 吐出量算出手段
54 温度検知手段
55 ヒータ制御手段
56 供給槽制御手段
57 造形槽制御手段
58 リコータ制御手段
59 内部記憶媒体読書き手段
60 ホストIF部
61 操作パネル
62 電源モジュール
70 ROM
71 RAM
72 内部記憶媒体
100 ホスト装置
110 商用電源
120 造形物
b 接着液
p 粉末
M1〜M5 モータ
特許第5400042号公報

Claims (10)

  1. 三次元データに基づいて造形物を造形する三次元造形装置において、
    前記造形物が造形される造形槽と、
    該造形槽にて造形途中の造形物を加熱する加熱手段と、を備え、
    前記加熱手段は複数の加熱部を有し、前記造形物の造形範囲に応じて、前記加熱部毎に加熱制御を行うことを特徴とする三次元造形装置。
  2. 前記造形槽に粉体を供給する供給槽と、
    該供給槽から前記造形槽に粉体を移動させるリコータと、
    前記造形槽の粉体に接着液を吐出して、前記粉体を固める吐出ヘッドと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の三次元造形装置。
  3. 前記加熱手段は、前記吐出ヘッドの主走査方向において、分割された複数の前記加熱部を有し、前記吐出ヘッドとともに副走査方向へ往復動作可能に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の三次元造形装置。
  4. 前記加熱手段は、前記造形物の造形範囲に応じて、前記加熱部単位で電源のオンオフ制御をすることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の三次元造形装置。
  5. 前記加熱手段は、前記吐出ヘッドから吐出される接着液の量に応じて、電源をオンにする加熱部の温度、および/または加熱時間を制御することを特徴とする請求項4に記載の三次元造形装置。
  6. 前記加熱手段は、前記造形物の造形範囲に応じて、前記加熱部単位で加熱モードまたは非加熱モードのいずれかに設定するとともに、
    非加熱モードに設定される加熱部の設定温度を制御することを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の三次元造形装置。
  7. 前記造形槽の上部に第二加熱手段を設けたことを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の三次元造形装置。
  8. 前記加熱手段の各加熱部を選択的に加熱制御するか、前記加熱手段を一体で加熱制御するかを設定する設定手段を備えたことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の三次元造形装置。
  9. 前記加熱手段の各加熱部を選択的に加熱制御する場合に、
    前記造形物を加熱しない加熱部について、該加熱部の電源をオフにするか、所定の設定温度に制御するか否かを選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の三次元造形装置。
  10. 三次元データに基づいて造形物を造形する三次元造形装置の制御方法において、
    前記三次元造形装置は、
    前記造形物が造形される造形槽と、
    複数の加熱部を有し、前記造形槽にて造形途中の造形物を加熱する加熱手段と、を備え、
    前記造形物の造形範囲に応じて、前記加熱部毎に加熱制御を行うようにしたことを特徴とする三次元造形装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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