JP2015220699A - キャッシュノードの探索方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】要求ノードから近い位置にあるキャッシュノードを探索することのできるキャッシュノードの探索方法を提供する。【解決手段】コンテンツの転送経路上のノードがコンテンツをキャッシュするとともにコンテンツの転送履歴を保存するネットワークにおけるキャッシュノードの探索方法であって、コンテンツを要求する要求ノードがコンテンツの名前で特定される経路を用いてコンテンツの名前を含む要求信号を送出する工程と、要求信号を受信したノードがキャッシュノードである場合は、要求ノードに対して最短経路で応答信号を送信する工程と、転送履歴を保存している場合は、応答信号の送信に加えて、転送履歴に基づきコンテンツの転送先であるノードに要求信号を転送する工程と、応答信号を受信した要求ノードは、応答信号のうち最もコスト値の低い応答信号を送信したキャッシュノードに対してアクノリッジ信号を送信する工程と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、ノードがコンテンツをキャッシュするネットワークにおいて、要求ノードに近接するキャッシュノードの探索方法に関する。
近年、次世代ネットワークとして、Content Centric Network(CCN)が注目を浴びている。
CCNの特徴の一つとして、ネットワ―ク内の中継ノードが転送されるコンテンツをキャッシュするという点がある。これにより、オリジナルのコンテンツサーバからダウンロードする場合に比べ、応答時間が短縮されたり、ネットワーク上のトラヒックを削減したりすることができる。
CCNのもう一つの特徴として、コンテンツを要求するノード(要求ノード)がコンテンツの要求を、コンテンツの名前(例えば、URL(Uniform Resource Locator)アドレス)に対応付けられた経路を用いて転送し、該経路上に存在する最初のキャッシュノード(該経路上で、要求ノードから最近接のキャッシュノード)からコンテンツをダウンロードするという点がある(非特許引用文献1)。
こうしたCCNによるコンテンツのダウンロードについて、図11を用いて説明する。図11は、ノードSをオリジンサーバとするコンテンツの散布状況の例を示す模式図である。
図11において、コンテンツをキャッシュしているノードは黒丸、コンテンツをキャッシュしていないノードは白丸で表されている。コンテンツの名前に対応付けられた(名前ベースの)経路を実線及び破線で示し、実線で示す経路はノードSとノードRとを連絡する名前ベースの経路、破線で示す経路はノードSとノードDとを連絡する名前ベースの経路である。
ノードRは、コンテンツ要求を、コンテンツの名前に対応付けられた経路に対して送出する。この要求に対して、実線で示す経路上で、ノードRに最も近いコンテンツをキャッシュしているノード(この場合ノード2)が応答し、このノードからコンテンツがダウンロードされる。
Van Jacobson, Diana K. Smetters, James D. Thornton, Michael F. Plass, Nicholas H. Briggs, and Rebecca L. Braynard, "Networking Named Content," Proceedings of CoNEXT 2009, December 1-4, 2009, pp.1-12.
しかし、図11に示す例では、ノードRに対してノード2が、コンテンツをキャッシュしている最近接のノードとは言えない。
図11では、ノード2(ノードRからのホップ数3)よりも、ノードD(ノードRからのホップ数2)の方がノードRに対して近接した位置にあるが、ノードRに対する名前ベースの経路である実線で示す経路上にはノードDは存在しないので、ノードRの探索対象とはならなかった。
このように、従来のキャッシュノードの探索方法では、コンテンツの名前ベースの経路上に存在しないキャッシュノードを探索することができなかったため、名前ベースの経路上にあるキャッシュノードよりも近接するキャッシュノードを発見することができず非効率であった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、要求ノードからオリジンノードとの間に設定されるコンテンツの名前ベースの経路内に限らず、名前ベースの経路以外の経路についても探索を行い、要求ノードから近い位置にあるキャッシュノードを探索することのできるキャッシュノードの探索方法を提供することを目的とする。
第1発明に係るキャッシュノードの探索方法は、コンテンツの転送経路上のノードが前記コンテンツをキャッシュするとともに前記コンテンツの転送履歴を保存するネットワークにおける前記コンテンツをキャッシュしているキャッシュノードの探索方法であって、前記コンテンツを要求する要求ノードが前記コンテンツの名前で特定される経路を用いて前記コンテンツの名前を含む要求信号を送出する工程と、前記要求信号を受信した前記ノードが前記キャッシュノードでない場合は、前記要求信号を転送する工程と、前記要求信号を受信した前記ノードが前記キャッシュノードである場合は、前記要求ノードに対して最短経路で応答信号を送信する工程と、前記要求信号を受信した前記ノードが前記キャッシュノードであって、前記転送履歴を保存している場合は、前記応答信号の送信に加えて、前記転送履歴に基づき前記コンテンツの転送先である前記ノードに前記要求信号を転送する工程と、前記応答信号を中継するノードが、前記応答信号内のコスト値を加算する工程と、前記応答信号を受信した前記要求ノードは、前記応答信号のうち最もコスト値の低い応答信号を送信した前記キャッシュノードに対してアクノリッジ信号を送信する工程と、を備えることを特徴とする。
第2発明に係るキャッシュノードの探索方法は、第1発明において、前記ネットワークは、更に前記ノードが前記コンテンツをキャッシュすると前記コンテンツの保持情報を隣接する前記ノードである近接ノードに通知するとともに、前記保持情報を受信した前記ノードが前記保持情報を記録するネットワークであって、前記要求信号を受信した前記ノードが前記保持情報を記憶している場合、前記保持情報に基づき前記要求信号を前記近接ノードに転送する工程を更に備えることを特徴とする。
第3発明に係るキャッシュノードの探索方法は、第1又は第2発明において、前記ノードは、キャッシュしていた前記コンテンツが消去された後も前記コンテンツの前記転送履歴を保持し、前記要求信号を受信した当該ノードは前記転送履歴に基づき前記要求信号を転送することを特徴とする。
第4発明に係るキャッシュノードの探索方法は、第3発明において、前記コンテンツが消去され前記転送履歴を保持する前記ノードのうち、前記要求ノードから送信される前記要求信号を最初に受信する前記ノードが前記転送履歴に基づく前記要求信号の転送を行うことを特徴とする。
第5発明に係るキャッシュノードの探索方法は、第1発明乃至第4発明の何れか1つにおいて、前記応答信号を中継するノードが前記キャッシュノードである場合、前記応答信号内の前記コスト値を初期化することを特徴とする。
第6発明に係るキャッシュノードの探索方法は、第1発明乃至第4発明の何れか1つにおいて、前記応答信号を中継するノードが前記キャッシュノードである場合、当該キャッシュノードは前記応答信号内の前記コスト値を加算するとともに、新たな前記応答信号を生成し最短経路で前記要求ノードに送信することを特徴とする。
上述した構成からなる本発明によれば、要求ノードからオリジンノードとの間に設定されるコンテンツの名前ベースの経路内に限らず、名前ベースの経路以外の経路についても探索を行い、要求ノードから近い位置にあるキャッシュノードを探索することが可能となる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係るキャッシュノードの探索方法について詳細に説明する。
以下、本発明の第1実施形態に係るキャッシュノードの探索方法について詳細に説明する。
本発明によるコンテンツのキャッシュノード探索方法は、次の点が従来の既存方式と共通している。
(a)要求ノードは、コンテンツの名前に対応付けられたパスを用いてコンテンツ要求を行う。
(b)コンテンツを保持しない中継ノードは、コンテンツ要求を、コンテンツの名前に対応付けられたパスに従って転送する。
(c)コンテンツのダウンロード時、コンテンツを中継するノードは、コンテンツのキャッシュを行う。
一方、本実施形態に係るキャッシュノードの探索方法が従来の既存方式と異なる点は以下の通りである。
(A)各ノードは、コンテンツの転送あるいはダウンロードを行った場合、その出力ポート番号を、履歴として記したステータス情報を保有する。
(B)コンテンツ要求を受信したノードは、そのコンテンツに関するステータス情報を有する場合、ステータス情報に記録されている出力ポートを介してコンテンツ要求を転送する(この動作を以下「ブランチキャスト」と呼ぶ)。このブランチキャストは、コンテンツ要求が、ステータス情報を有しないノードに至るまで繰り返される。ただし、隣接ノードが要求ノードの場合、ブランチキャストは行われない。
(C)コンテンツ要求を受信したキャッシングノード(要求されたコンテンツをキャッシィングしているノード)は、要求ノードに対し、最短経路を介して、応答信号を送出する。
(D)要求ノードは、応答信号に記録されたホップカウントをチェックし、最小値が記録された応答信号が受信されたポートを介して、アクノリッジ信号を送出し、最初に受信した応答ノードが、ダウンロードを行う。
以上の特徴を有する本発明の第1実施形態について、図1〜図4を用いて説明する。
図1は、第1実施形態に係るネットワークの構成を示す模式図である。図2は、第1実施形態におけるデータ送受信の4つのフェーズを示すタイミングチャートである。図3は、各フェーズにおける信号フレームのヘッダを示す模式図である。図4は、第1実施形態におけるステータス情報を示す模式図である。
図1において、要求されたコンテンツを既に保持・キャッシュしているノードを黒丸で、キャッシュしていないノードを白丸で示す。
このコンテンツをソースノードとして保持しているオリジンサーバであるノードSからノードDへの、コンテンツの名前ベースのパスの経路(ノードS→A→B→C→D)を点線で示す。
また、ノードSからノードRへのコンテンツの名前ベースのパスの経路(ノードS→1→2→7→8→R)を実線で示す。
なお、オリジンサーバとは、データセンタ内にあるサーバであり、各ノードにキャッシュされるコンテンツが当初保存されるサーバである。すなわち、当初コンテンツはオリジンサーバであるノードSにのみ保存され、順序ダウンロードの進展に伴い各サーバにキャッシュされていく。
こうしたネットワークにおいて、コンテンツのダウンロード要求がノードRに生じると、図2に示す様に、コンテンツ要求(ステップS1、S2)、応答(ステップS3、S4、S5)、アクノリッジ(ステップS6)及びコンテンツ転送(ダウンロード)(ステップS7)の4つのフェーズにより構成される処理動作が行われる。
まず、ノードRは、コンテンツ要求を示す信号フレームを、コンテンツの名前ベースのパス(図中、ノードRに対する名前ベースのパスと記述)を用いて送出する(ステップS1)。
このコンテンツ要求を示す信号フレームは、図3に示すように、自身のノードIDを要求ノードIDとし、要求するコンテンツの名前(例えばURLアドレス)及びそれをラベル化したコンテンツラベルを含んでいる。タイプフィールドは、コンテンツ要求を示す信号フレームである。
要求ノードIDとコンテンツラベルのセットがコンテンツの名前と対応付けられるので、ノードRにおいてコンテンツラベルをローカルに割り当てることができる。
図4は、コンテンツをキャッシュしているノード2、3、4、5に記憶されているステータス情報を示す。ステータス情報は、コンテンツ名前フィールド、イングレスフィールド及び履歴フィールドを備えて構成されている。
コンテンツ名前フィールドには、コンテンツの名前がノード2、3、4、5について共通に記録されている。
イングレスフィールドには、コンテンツが転送された入力ポートが記録されている。
なお、ノード2の場合、上流に位置する隣接のノード1に接続された入力ポートという意味で(1)と示している。同様に、ノード3、4、5のイングレスフィールドには(2)、(2)、(4)が記されている。
また、このポート番号は、説明をしやすくするために便宜上、括弧内のノードに接続されている各ノードのポート番号という意味であり、例えばノード3、4のイングレスフィールドは共に(2)で表現しているが、必ずしも同じポート番号を意味するものではない。
履歴フィールドは、コンテンツの転送出力ポートを記録する。ノード2,4の履歴フィールドには、それぞれ下流に位置し、コンテンツを出力した履歴のある隣接ノードに接続された出力ポート(3)、(4)及び(5)が記録されている。ノード3,5は、他のノードにコンテンツの転送をしていないので、履歴フィールドに記録は無い。
ノード8は、ノードRからのコンテンツの要求信号を受信すると、自己のステータス情報を参照する。このコンテンツに関するステータス情報が無い場合には、ノード8は、この要求信号をこのコンテンツ名前で特定される経路に従ってノード7に転送する。ノード7も同様にステータス情報が無いため、要求信号をノード2に転送する。
ノード2は、該コンテンツの名前ベースのパス上で、ステータス情報を有しているノードのうち、ノードRからの要求信号を最初に受信するノードである。ここでは、最初に要求信号を受信するキャッシュノードをフォークノードと呼ぶ(特許請求の範囲記載の第1のノードに対応)。
このフォークノード(この場合、ノード2)は、ステータス情報内の履歴フィールドに記録されているポートに対して要求信号を転送することで、本実施形態ではノード3、4に対する転送が行われる(ステップS2)。
なお、このノード2からノード3、4に対する履歴フィールド情報に基づく要求信号の転送は、枝方向へのマルチキャストで行われるため、以下こうした枝方向への転送をブランチキャストと呼ぶ。
また、ノード4は、要求信号を受信すると、自己の該コンテンツに関するステータス情報に基づき、転送履歴のあるノード5に対し要求信号を転送する(ステップS2)。ノード3及び5は転送履歴が無いので要求信号の転送は行わない。
要求信号を受信したノードのうち、要求されているコンテンツをキャッシュしているノードは、要求ノード(本実施形態ではノードR)に対し、応答信号を、最短経路(最小コスト経路)を介して送信する(ステップS4、S5)。最短経路には、各ノードの位置を示すローケーションIDを用いる。MACアドレスも可能であるが、一般的にはIP(Internet Protocol)アドレスを用い、公知のIPルーティングプロトコルに基づき最短経路が決定される。
この応答信号では、図3に示す応答信号のヘッダのタイプフィールドは応答信号であることを示すものとなっている。応答信号は、要求ノードIDを宛先情報として最短経路を経由して要求ノードに転送される。
また、応答信号のコスト値(本実施形態では図3に示すホップカウント)は、ノードによる中継が行われるたびに加算されていく。
なお、ノード4においては、応答信号の送出ポート(ノードRへの最短経路)が要求信号の送出ポートと重なる。本実施形態においてはこの場合、要求信号の転送先のノード5の方が要求ノードに近いことが自明なので、ノード4からの応答信号の送出は行われない。なお、本発明においてはノード4からの応答信号の送出を行う態様としてもよい。
ノード4を経て要求信号を受信したノード5は応答信号を送出する(ステップS5(最短経路はノード6経由)。
ノード3も同様に、応答信号を要求ノードに対し送出するが、最短経路上に、該コンテンツのキャッシュノードが存在する場合、本実施形態では、ノードDが存在する場合、ノードDは、ノード3からの応答信号のホップカウントを初期化し、自身を応答ノードとする応答信号を送出する(ステップS4)。
なお、本実施形態においてはホップカウントの初期化が行われるが、本発明においてはこれに限らず、ノードDはホップカウントの加算を行い当該応答信号の転送を行いつつ、新たにノードD自身が新たな応答信号の送出を行う態様としてもよい。
応答信号の中継ノード7、8、9においては、応答信号の転送先(出力ポート)は、要求ノードIDに基づいて決定するが、同時に、逆方向の経路を、コンテンツラベルと要求ノードIDのセットで記憶する。この逆方向の経路は、後述するように、アクノリッジ信号の転送に用いられる。
以上の結果、ノードRは、ホップカウントが3、3、2となるノード2、5、Dからの応答信号を、それぞれ受信する。
応答信号を受信したノードRは、受信された応答信号のうち最もホップカウントの小さい応答信号を受信したポート(この場合ノードDに向かう経路上のポート)に対し、図3のタイプフィールドがアクノリッジであることを示すアクノリッジ信号(ACK)を送出する(ステップS6)。
ノードRからのアクノリッジ信号を受信したノード9は、アクノリッジ信号の転送先として、要求ノードIDとコンテンツラベルのセット情報に基づいて応答信号のたどった経路と逆の経路を選択する。その結果、ノード9がノードDにアクノリッジ信号を転送し、ノードDがアクノリッジ信号を受信する。
ノードDは、コンテンツラベル情報をチェックし、自身がキャシュしているコンテンツであることを認識し、ノードRへの該コンテンツの転送(ダウンロード)を行う(ステップS7)。
以上の手順により、コンテンツの名前ベースの経路上に限ることなく、要求ノードに近いキャッシュノードが探索される。なお、図3のヘッダ構成において、「コンテンツ名前」に関しては、要求信号において、コンテンツラベルと要求ノードとのセットと、コンテンツ名前との対応付けを行っておけば、要求信号以外は必須のものではなくなる。
本実施形態の振る舞いの特徴を、図5を用いて説明する。図5は、ブランチキャストが行われる様子を示し、(a)は低拡散状態におけるブランチキャストを示す模式図、(b)は高拡散状態におけるブランチキャストを示す模式図である。
本発明が前提とするコンテンツネットワークでは、コンテンツの配信元のノードSをルートとする配信木のルートに近いノードから、コンテンツはキャッシュ、散布されてゆく。
従って、コンテンツの散布度が低い場合(コンテンツの散布が始まった段階)においては、同図(a)に示す様にフォークノード(コンテンツの名前ベースのパス上で、ステータス情報を有しているノードのうち、ノードRからの要求信号を最初に受信するノード)は、ノードSに近い位置にある。
一方、コンテンツの散布が進むと、同図(b)に示す様に、フォークノードは要求ノードRに近づいてゆく。
従って、フォークノードが、コンテンツ要求信号を枝方向にブランチキャストする構成にしておけば、コンテンツの散布度が小さい場合は、配信木の上の位置で要求信号がブランチキャストされるので、より広範囲のノードに対し転送される。
一方、コンテンツの散布度が大きくなると、フォークノードからの枝のサイズは小さくなり、コンテンツ要求信号の転送範囲、即ち、キャッシュノードの探索範囲が小さくなっても、要求ノードに近いキャッシュノードを得ることができる。
即ち、フォークノードの位置は、コンテンツの散布度に応じて、自動的にシフトするので、フォークノードがコンテンツ要求信号をブランチキャストする構成とすることにより、自律的に、探索範囲の最適化が図れる、という特徴を本発明は有している。本特徴の有効性ついては、シミュレーション結果を用いて後ほど説明する。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、第2実施形態に係るネットワークの構成を示す模式図である。図7は、第2実施形態におけるステータス情報を示す模式図である。
本発明の第2実施形態について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、第2実施形態に係るネットワークの構成を示す模式図である。図7は、第2実施形態におけるステータス情報を示す模式図である。
本実施形態では、第1実施形態で説明したフォークノードにおけるブランチキャスト制御に加え、コンテンツをキャッシュしたノードにより隣接ノードに対し、コンテンツをキャッシュしている旨の告知(保持情報の送信)が行われる。
図7に示す本実施形態におけるステータス情報は、図3に示す第1実施形態におけるステータス情報のフィールド構成に加えて、NHBC(Nest Hop Breadcrumb)フィールドが加わっている。NHBCフィールドは、隣接ノード(Next Hop)があるコンテンツをキャッシュした場合、前述の告知情報(保持情報)に基づき、隣接ノードに至るポート番号が記録されるフィールドである。
図6の構成では、図1の構成と異なりノード6がコンテンツをキャッシュしている。本実施形態では、コンテンツの保持状況が隣接ノードに告知されるので、ノード7はノード2から、ノード8はノード6から、ノード9はノードDからそれぞれ保持情報が届き、NHBCフィールドにそれぞれ対応するポート番号が保持情報として記録される。
この状態で、ノードRにコンテンツに対する要求が生じたとする。ノードRは、自己のステータス情報のNHBCフィールドに保持情報が記録されていないので、第1の実施形態と同様、ノード8に対し要求信号を送出する。
ノード8のステータス情報のNHBCフィールドには、ノード6に至るポート番号が記録される。また、ノード8はコンテンツをキャッシュしていないので、イングレスフィールドには情報無し(Null)が記録されている。
そして、ノード8は、保持情報、すなわちNHBCフィールドの記録に基づき、要求信号をノード6に転送する。
ノード8からの要求信号を受信したノード6は、ノードRが要求するコンテンツをキャシュしているので、応答信号をノードRに対し送出する。
このとき、応答信号は、最短経路(この場合、ノード6→7→R)を経由してノードRに至る。応答ノードはノード6だけなので、ノードRからのアクノリッジ信号は、ノード6への経路の途中にあるノード8へと送信される。
本実施形態によるNHBCフィールドを用いて応答ノードを特定する方法では、応答ノード数を1に抑えられるという効果もある。
次に、上述した第1及び第2実施形態における性能評価結果について以下に説明する。
図8は、シミュレーションモデルを示し、(a)はネットワークの構成を示す模式図、(b)はコンテンツの要求動作のモデルを示す模式図である。図9は、図8のシミュレーションモデルを用いて行われたシミュレーションの結果を示し、(a)は時間とホップ数の累積値を示すグラフ、(b)は時間とヒット待ち時間の累積値を示すグラフである。
図8(a)に示すシミュレーションモデルは、56ノード、100リンクにより構成される計算機シミュレーションのネットワークモデルである。図中のノードSに対し、残りの55個のノードがコンテンツ要求を行うモデルである。
このネットワークモデルにおけるコンテンツの要求動作モデルでは、図8(b)に示すように、55のタイム期間において、1タイム期間つき1個のコンテンツ要求が生起する。
この55個のノードは、順にコンテンツ要求を行う。各ノードのコンテンツ要求の生起順序はランダムとし、10万個のランダムパターンを生成し、その平均値を求めた。なお、コンテンツサイズ及びコンテンツの要求の時間間隔(タイム期間)は1に正規化している。
こうしたシミュレーションの結果を図9に示す。
図9(a)に示す平均ホップ数(累積値)、すなわち要求ノードとダウンロード行うノードとの間のホップ数の累積値は、中継ノードの数、即ち、コンテンツのキャッシングしているノード数と等しくなっている。
また、図9(b)は、平均ヒット待ち時間(累積値)、すなわちコンテンツを中継するノードが、そのコンテンツをキャッシュしてから自身がそのコンテンツを要求する、即ちヒットするまでの待ち時間を示している。
なお、コンテンツをキャッシュする前にコンテンツ要求を行った場合は、ヒット待ち時間は、ゼロとする。ヒット待ち時間が長いほど使用効率は悪くなる性質を利用し、この時間をストレージ資源の使用効率を示す値として用いる。
図9に示すように、上述したホップ数の累積値とヒット待ち時間の累積値について、次の4方式の測定と比較が行われた。
1)CCN方式(図9の実線):応答ノード数が1、というのが特徴である。
2)真の最短ノード探索(図9の鎖線):全てのキャッシュノードをチェックし、要求ノードと真に最近接にあるキャッシュノードを特定する方式である。応答ノード数は、コンテンツのキャシュノード数となる。
3)第1の実施形態方式(図9の1点鎖線)
4)第2の実施形態方式(図9の点線)
図9(a)の平均ホップ数については、いずれの方式においても、55のタイム期間が過ぎ、全てのノードがキャッシュしてしまうと、累積キャッシュノード数は55となる。途中段階では、CCN方式が最も悪く、第2実施形態の方式が、真の最短ノードとほぼ同じ性能を示し、第1実施形態の方式は、僅かに劣る性能を提供している。
図9(b)の平均ヒット待ち時間については、1つのコンテンツのダウンロードは、複数ノードによるキャッシングをもたらすが、プロットされる数値は、それぞれのキャッシングノードの平均ヒット待ち時間(累積値)の総和を示している。CCN方式の性能は大きく劣っている。これは、タイム期間数が小さい散布の初期の段階では、CCN方式はホップ数が大きく、キャッシュノード数が大きくなるため、ヒット待ち時間が長くなるからである。
平均ホップ数と同様、第2実施形態の方式は、真の最短ノードとほぼ同じ性能を示し、第1実施形態の方式は、僅かに劣る性能を提供している。
以上の結果より、第1実施形態と同様に第2実施形態の方法を用いれば、平均応答ノード数、即ち、探索オーバヘッドを抑えつつ、真の最近接状態に近いキャッシュノードを名前ベースの経路に限ることなく探索することができ、伝送路資源とストレージ資源の効率的使用が実現されていることが分かる。
[第3実施形態]
本実施形態では、キャッシュされたコンテンツが、時間の経過によって消去された場合においても他の近接するキャッシュノードを探索可能とした方式について説明する。
本実施形態では、キャッシュされたコンテンツが、時間の経過によって消去された場合においても他の近接するキャッシュノードを探索可能とした方式について説明する。
本実施形態に係る方式におけるコンテンツ要求の転送規則は以下の通りである。
1)要求されているコンテンツをキャッシュしていないノードは、コンテンツ要求を、該コンテンツに対応付けられた名前ベースパスに沿ってソースノード方向に転送する。
2)該コンテンツに対応するステータス情報を有するノードは、記録されている転送履歴に基づいて、ブランチ方向にコンテンツ要求を転送する(ブランチキャスト動作)。
これらの規則は、転送履歴を残すことで、キャッシュコンテンツを消去したノードに対しても適用できる。この場合の動作例を、図10を用いて説明する。
図10は、第3実施形態に係るネットワークにおける要求信号の送信様式を示す模式図である。なお、図10のノードの番号は、ノードS及びRを除き、第1及び第2の実施形態に用いた図面のノードの番号との共通性は無い。
ノードSが格納しているコンテンツに対し、要求ノードRとの間に、ノード1、6、及びBを中継ノードとする該コンテンツの名前に対応するパスが設定されている。
また、過去にノード1〜9及びノードAがコンテンツをキャッシュしていたものの、現時点では一部のノードにおいてキャッシュされたコンテンツが削除されている。
具体的には、黒丸で示されるノード1、2、5、8及び9においてコンテンツがキャッシュされ保持されている。一方、ノード3、4、6、7及びAについてはコンテンツが削除されているものの、コンテンツの転送履歴を示す情報は保持されている。
このネットワークにおいてノードRに該コンテンツに対する要求が生じた場合、ノードRからの要求信号は、第1実施形態と同様にして、最初のフォークノードであるノード6に送信される。
ノード6は、規則1)に従い、要求信号をノード1に転送すると共に、規則2)に従い、ブランチキャスト動作を実施する。
ノード1は、自身がコンテンツをキャッシュしているので、応答信号を送出するとともに、ステータス情報に基づき、ノード2、3及びノード4、5に対しても、破線で示す、要求信号のブランチキャスト動作を行う。
なお、ノード4、7は、自身はコンテンツをキャッシュしていないが、該コンテンツに対する転送履歴に基づき、それぞれ、ノード5、8に対し、要求信号を転送する。
以上の結果、ノード1、2、5、8及び9が、応答信号を送出する。それ以降の処理は、第1の実施形態又は第2実施形態と同じなので説明を省略する。
本実施形態に係るキャッシュノードの探索方法によっても、要求ノードからオリジンノードとの間に設定されるコンテンツの名前ベースの経路内に限らず、名前ベースの経路以外の経路についても探索を行い、要求ノードから近い位置にあるキャッシュノードを探索することができる。
また、キャッシュしていたコンテンツが消去されたノードについても転送履歴を保持することで、近接した位置にあるキャッシュノードの探索を効率的に行うことができる。
[第4実施形態]
上述した第3の実施形態では、コンテンツ名前に対応付けられたパスにおいて、フォークノード(ノード6)以外のステータス情報を有すノード(ノード1)もブランチキャスト動作を行う。
上述した第3の実施形態では、コンテンツ名前に対応付けられたパスにおいて、フォークノード(ノード6)以外のステータス情報を有すノード(ノード1)もブランチキャスト動作を行う。
一方、第4実施形態に係る方式では、第3実施形態に係る方式と異なり、ブランチキャスト動作を行うのは、フォークノード(ノード6)のみとする。
この結果、応答信号を送出するのは、ノード8、9及び1である。第3の実施形態に比べ、ノード2、5は応答しないので、最近接のキャッシュノードを探索すると言う点では劣るものの、応答ノード数を抑えることができる。
また、上述した第3実施形態に係る方法と同様に、要求ノードからオリジンノードとの間に設定されるコンテンツの名前ベースの経路内に限らず、名前ベースの経路以外の経路についても探索を行い、要求ノードから近い位置にあるキャッシュノードを探索することができる。
また、キャッシュしていたコンテンツが消去されたノードについてもステータス情報を保持することで、近接した位置にあるキャッシュノードの探索を効率的に行うことができる。
1、2、3、4、5、6、7,8,9 ノード
A、B、C、D ノード
S オリジンサーバ
R 要求サーバ
A、B、C、D ノード
S オリジンサーバ
R 要求サーバ
Claims (6)
- コンテンツの転送経路上のノードが前記コンテンツをキャッシュするとともに前記コンテンツの転送履歴を保存するネットワークにおける前記コンテンツをキャッシュしているキャッシュノードの探索方法であって、
前記コンテンツを要求する要求ノードが前記コンテンツの名前で特定される経路を用いて前記コンテンツの名前を含む要求信号を送出する工程と、
前記要求信号を受信した前記ノードが前記キャッシュノードでない場合は、前記要求信号を転送する工程と、
前記要求信号を受信した前記ノードが前記キャッシュノードである場合は、前記要求ノードに対して最短経路で応答信号を送信する工程と、
前記要求信号を受信した前記ノードが前記キャッシュノードであって、前記転送履歴を保存している場合は、前記応答信号の送信に加えて、前記転送履歴に基づき前記コンテンツの転送先である前記ノードに前記要求信号を転送する工程と、
前記応答信号を中継するノードが、前記応答信号内のコスト値を加算する工程と、
前記応答信号を受信した前記要求ノードは、前記応答信号のうち最もコスト値の低い応答信号を送信した前記キャッシュノードに対してアクノリッジ信号を送信する工程と、
を備えることを特徴とするキャッシュノードの探索方法。 - 前記ネットワークは、更に前記ノードが前記コンテンツをキャッシュすると前記コンテンツの保持情報を隣接する前記ノードである近接ノードに通知するとともに、前記保持情報を受信した前記ノードが前記保持情報を記録するネットワークであって、
前記要求信号を受信した前記ノードが前記保持情報を記憶している場合、前記保持情報に基づき前記要求信号を前記近接ノードに転送する工程
を更に備えることを特徴とする請求項1記載のキャッシュノードの探索方法。 - 前記ノードは、キャッシュしていた前記コンテンツが消去された後も前記コンテンツの前記転送履歴を保持し、前記要求信号を受信した当該ノードは前記転送履歴に基づき前記要求信号を転送することを特徴とする請求項1又は2記載のキャッシュノードの探索方法。
- 前記コンテンツが消去され前記転送履歴を保持する前記ノードのうち、前記要求ノードから送信される前記要求信号を最初に受信する前記ノードが前記転送履歴に基づく前記要求信号の転送を行うことを特徴とする請求項3記載のキャッシュノードの探索方法。
- 前記応答信号を中継するノードが前記キャッシュノードである場合、前記応答信号内の前記コスト値を初期化することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のキャッシュノードの探索方法。
- 前記応答信号を中継するノードが前記キャッシュノードである場合、当該キャッシュノードは前記応答信号内の前記コスト値を加算するとともに、新たな前記応答信号を生成し最短経路で前記要求ノードに送信することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のキャッシュノードの探索方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017518010A (ja) * | 2014-06-06 | 2017-06-29 | インスティテュート マインズ‐テレコム | 情報中心ネットワーキング(icn)ノードのネットワークにおいてパケットを管理する方法 |
US10965764B2 (en) | 2016-08-16 | 2021-03-30 | Sony Corporation | Information processing system and information processing method |
KR20210048336A (ko) * | 2019-10-23 | 2021-05-03 | 포항공과대학교 산학협력단 | 오프체인 결제 방법 및 그 시스템 |
-
2014
- 2014-05-21 JP JP2014104908A patent/JP2015220699A/ja active Pending
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