JP2015219218A - 生体分子分析装置 - Google Patents

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圭介 福田
Keisuke Fukuda
圭介 福田
英樹 木下
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英樹 木下
大木 博
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博 大木
豊 鵜沼
Yutaka Unuma
豊 鵜沼
真一 後藤
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真一 後藤
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Abstract

【課題】簡易な構成によってサンプル吸着膜を移動させることができる生体分子分析装置を提供する。
【解決手段】生体分子分析装置1は、互いに異なる挟持位置において摺動可能に挟持している転写膜40を、該挟持位置間の領域において持ち上げる移動部材30を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は生体分子分析装置に関し、より詳細には、分離媒体中の生体分子サンプルを分離し、且つ分離された生体分子サンプルを引き続いてサンプル吸着膜に吸着させる生体分子分析装置に関する。
ポストゲノム研究の中心的位置を担っているプロテオーム解析において、二次元電気泳動法(2DE)およびウエスタンブロッティング法の組み合わせは、優れた分離分析手法として知られている。2DEは、タンパク質に固有の独立した2つの物理的性質(電荷および分子量)に基づいて、種々の分離媒体を用いて、プロテオームを複数の成分(タンパク質)に高分解能に分離することができる。2DEによる分離結果を利用してタンパク質を更に分析する場合、分離媒体に含まれる複数のタンパク質を、ウエスタンブロッティング法によって転写膜に固定化することが好ましい。これは、転写膜に固定化されたタンパク質が、長期間にわたって安定して保存され得る上に、分析が容易だからである。特に、タンパク質の発現量の増減、および翻訳後修飾の有無といったタンパク質の複数の生物学的特徴を、2DEによる分離結果を利用して網羅的に比較検討する場合、ウエスタンブロッティング法は必須の工程と言える。
2DEおよびウエスタンブロッティング法のそれぞれを独立した装置を用いて行う従来周知の手法の場合、電気泳動の後には、分離媒体を電気泳動装置から取り出して転写装置に移し、これに転写膜をセットして転写を行う操作が必要になる。しかしながら、電気泳動と転写との間に研究者の手作業が介入すると、得られる結果の再現性が低くなるという問題が存在する。また、分離媒体として非常に軟らかくて破れやすいゲルを扱うため、ウエスタンブロッティング法は熟練を要する手法になる。
そこで、電気泳動と転写とを1台の装置で行う技術が知られている。例えば、特許文献1は、転写膜に枠を取り付け、これを移送装置によって鉛直方向に移動させる移動機構を具備し、水平方向に電気泳動されたサンプルを転写膜に転写させるというものである。他にも特許文献2に示すような装置が知られている。
特表平7−502598号公報(1995年3月16日公表) 特表平9−501774号公報(1997年2月18日公表)
しかしながら、特許文献1の技術では、転写膜を枠に取り付ける必要がある。また、特許文献2には、転写膜の移動機構が具体的には示されていないが、転写膜を何らかの方法で保持し、これを移動させる必要がある。
本願発明者らは、電気泳動と転写とを1台の機械でおこなう技術を研究開発するなかで、転写膜の端部を保持して移動させる方式では、構成が複雑になってしまうと考えた。具体的には、従前より、該端部を挟んで移動する方法や、該端部を棒状部材に巻き付けて保持させて該棒状部材を移動する方式があるが何れの方式も構成が複雑になる。
そこで、本願発明者らは、ここに着目し、より簡易な構成によって転写膜を移動させる新たな機構を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来よりも簡易な構成によってサンプル吸着膜を移動させることができる生体分子分析装置を提供することにある。
本発明の態様1に係る生体分子分析装置は、電気泳動されたサンプルを吸着する一つのサンプル吸着膜を、該サンプル吸着膜の両面側から、互いに異なる挟持位置にて摺動可能に挟持する二つの挟持部と、上記二つの挟持部が上記サンプル吸着膜を挟持している状態において、該サンプル吸着膜における上記挟持位置間の領域の一方の面に接触して、該サンプル吸着膜の厚さ方向に沿って他方の面の側に向かって移動する移動部材とを備え、上記二つの挟持部のうちの少なくとも一つには、上記電気泳動をおこなってサンプルを分離する分離媒体が格納された分離部が設けられている。
上記の構成によれば、サンプル吸着膜の端部を保持してサンプル吸着膜を移動させる従来構成と比較して、簡易な構成でサンプル吸着膜を移動させることができる。
具体的には、上記の構成によれば、一つのサンプル吸着膜を異なる箇所(例えば二箇所)において、両面側から摺動可能に挟持しており、その挟持箇所と挟持箇所との間に渡っているサンプル吸着膜の領域を、該領域においてサンプル吸着膜の下面に接触した移動部材が引き上げる。すなわち、挟んだ箇所と箇所との間を持ち上げるという簡易な構成によって、持ち上げに伴って、挟んだ箇所のサンプル吸着膜が摺動することになるので、挟んだ箇所に電気泳動後のサンプルの排出口を設けておくことにより、簡易な構成によって排出されるサンプルを連続してサンプル吸着膜に転写させることができる生体分子分析装置を提供することができる。
また本発明の態様2に係る生体分子分析装置は、上記態様1において、各上記挟持位置は1つの水平面の面内にあり、上記移動部材は、上記1つの水平面の下方側から該1つの水平面を越えて上方側へ、鉛直方向に移動する構成であってもよい。
上記の構成によれば、上方側へサンプル吸着膜を引き上げることができる。
また本発明の態様3に係る生体分子分析装置は、上記態様1または2において、緩衝液を貯留する緩衝液槽を更に備え、上記緩衝液槽は、各上記挟持位置を、貯留した上記緩衝液に浸漬することができ、上記緩衝液槽の内部には、上記電気泳動をおこなうために上記分離部に電圧をかけるための一対の電極のうちの陽極が配設されている構成であってもよい。
また本発明の態様4に係る生体分子分析装置は、上記態様1から3において、上記移動部材が、上記サンプル吸着膜と接触する領域に、上記サンプル吸着膜が滑らないように滑り止め加工が施されている構成であってもよい。
上記の構成によれば、移動部材に滑り止め加工が施されていることから、サンプル吸着膜としっかり接触し、確実にサンプル吸着膜を移動させることができる。
また本発明の態様5に係る生体分子分析装置は、上記態様1から4において、上記移動部材は、上記電気泳動をおこなうために上記分離部に電圧をかけるための一対の電極のうちの陽極の上方に配置されており、上記移動部材には、上記陽極に発生する気泡を捉える気泡捕捉構造が設けられている構成であってもよい。
上記の構成によれば、移動部材に、陽極に発生する気泡を捉える気泡捕捉構造が設けられてるため、気泡による電気泳動への悪影響を回避することができる。
また本発明の態様6に係る生体分子分析装置は、上記態様5において、各上記挟持部における上記サンプル吸着膜を挟持する領域は線状の領域であり、且つ、該線状の領域同士は平行であり、上記移動部材は、上記線状の領域の長手方向に沿った棒状の構造体であり、上記気泡捕捉構造は、捕捉した気泡を上記棒状の上記移動部材の両端側に逃がすために、該移動部材の中間部分から該両端側に向かって傾斜している構成であってもよい。
上記の構成によれば、移動部材に設けられた気泡捕捉構造が、捕捉した気泡を上記棒状の上記移動部材の両端側に逃がすことができるため、気泡による電気泳動への悪影響を回避することができる。
また本発明の態様7に係る生体分子分析装置は、上記態様5または6において、電圧印加によって上記陽極に発生する気泡を隔離するための隔離壁が設けられている構成であってもよい。
上記の構成によれば、隔離壁によって気泡が隔離されることから、気泡による電気泳動への悪影響を回避することができる。
また本発明の態様8に係る生体分子分析装置は、上記態様2において、上記1つの水平面を、XZ軸平面として、Y軸を鉛直方向に沿った軸とすると、上記分離部は、YZ軸平面に拡がる上記分離媒体を格納しており、上記分離部に電圧がかかると、上記サンプルは、上記分離媒体をY軸に沿って下に向かって流れ、上記二つの挟持部における各々の上記サンプル吸着膜の挟持方向は、Y軸に沿っている構成であってもよい。
また本発明の態様9に係る生体分子分析装置は、上記態様8において、上記電気泳動をおこなうために上記分離部に電圧をかけるための一対の電極のうちの陰極を有する第2の緩衝液槽を、上記分離部の上端側に備えている構成であってもよい。
本発明の一態様によれば、サンプル吸着膜を保持する必要がなくなり、移動部材を移動させるという簡易な機構でサンプル吸着膜を移動させて、サンプル吸着膜に連続的にサンプルを吸着させることができる生体分子分析装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明に係る生体分子分析装置の一実施形態の一部の構成を示す側面図である。 図1に示す生体分子分析装置に具備される移動部材が移動した状態を示した側面図である。 図1に示す生体分子分析装置の正面図である。 図1に示す生体分子分析装置に具備される移動部材の断面図である。 図4に示す断面図のバリエーションを示した断面図である。 本発明に係る生体分子分析装置の他の実施形態に係る構成を示す側面図である。 本発明に係る生体分子分析装置の他の実施形態に係る構成を示す側面図である。 本発明に係る生体分子分析装置の他の実施形態に係る構成を示す側面図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明に係る生体分子分析装置の一実施形態について、図1〜図5に基づいて説明する。
(1)生体分子分析装置の構成
図1は、本発明の一実施形態に係る生体分子分析装置の一部の構成を示す側面図である。
本実施形態1の生体分子分析装置は、電気泳動と、その電気泳動によって分離したサンプルの転写膜への転写とを一つの装置内でおこなうことができる装置である。特に、本実施形態1では、転写膜を容易に移動させることができるという特徴的構成を具備し、それにより、転写膜に連続的にサンプルを転写(吸着)させることができる生体分子分析装置を実現している。そのような本実施形態1の生体分子分析装置1は、図1に示すように、陽極11(一対の電極のうちの一方)が配設された第1の槽10(緩衝液槽)と、陰極13(一対の電極のうちの他方)が配設された第2の槽12(第2の緩衝液槽)と、分離部15(一組の挟持部の一方側)と、支持台16(一組の挟持部の他方側)と、移動部材30とを備えている。
ここで、本実施形態1の生体分子分析装置1は、第1の槽10の内部に、二つの分離部15を配するとともに、この二つの分離部15の第1開口15aに、一つの転写膜40(サンプル吸着膜)を接触させた態様について説明するが、各分離部15は同じ構成であるため、分離部15の構成に関しては片方のみを用いて説明をする。
以下、本実施形態1の生体分子分析装置1の各構成について説明する。
(1.1)陽極11が配設された第1の槽10と、陰極13が配設された第2の槽12
第1の槽10は、図1に示したXYZ座標系においてXZ軸平面に沿った底部を有した槽であり、その底部に陽極11を配設し、内部に、分離部15において電気泳動をおこなう際に好適な従来周知の陽極用バッファーを貯留することができる。
また、第1の槽10の内部には、二つの分離部15と、各分離部15に対して設けられた第2の槽12とを配設している。
各第2の槽12には、第1の槽10の底部に配設された陽極11と対を成して、分離部15に格納された分離媒体14に電圧をかけるための陰極13が配されていると共に、分離部15において電気泳動をおこなう際に好適な従来周知の陰極用バッファーを貯留することができる。
また、陽極11および陰極13は共に、図1に示したXYZ座標系においてZ軸方向に沿って線状に形成されている。なお、陽極11および陰極13にはそれぞれ、図示しない配線を介して電源が接続されている。ここで、陽極11および陰極13は、金属などの導電性を有する材料から形成される。陽極11および陰極13を形成する材料としては、例えば電極のイオン化を抑制する観点から白金が好ましい。
(1.2)分離部15
分離部15は、分離媒体14を格納している。具体的には、分離部15は、二枚のゲル板によって、その間に分離媒体14を配して挟持した構成である。
分離部15は、ゲル板とゲル板との間に形成された開口を有している。具体的には、第1の槽10に向かって開口する第1開口15a(サンプル排出口)と、第2の槽12に向かって開口する第2開口15bとを有している。換言すれば、第1開口15aは下方にある陽極11側に開口し、第2開口15bは上方にある陰極13側に開口している。
分離部15は、該ゲル板の表面がYZ軸平面に沿うようにして、第1の槽10内に配設されている。第1の槽10内への設置方法は特に制限はなく、第2の槽12の上方から後述する蓋50(図3)を被せて、この蓋50が第2の槽12および分離部15を下方に向けて押さえ付けることによって、第1の槽10内に設置する態様が挙げられる。そして、図1に示すように分離部15を第1の槽10内に配設することによって、第1開口15aおよび第2開口15bはZ軸方向に沿った線状に形成されている。そして、分離部15は、この第1開口15a側の端部において、第1の槽10内に配設された転写膜40の上面に接している。
分離媒体14は、第2開口15bから導入された生体分子サンプル成分を分子量にしたがって分離するためのゲルである。分離媒体14の例としては、アクリルアミドゲルおよびアガロースゲルなどが挙げられ、上述した好適な組成の緩衝液に合せたゲルを用いることが好ましい。分離媒体14は、分離部15を第1の槽10に対して取り付ける前に、分離部15内に充填されて形成することができる。
本実施形態1の生体分子分析装置1では、第1の槽10および第2の槽12をそれぞれのバッファーで満たすことによって、第1の槽10内の陽極11と第2の槽12内の陰極13とが、2つの槽(第1の槽10と第2の槽12)におけるバッファーと、分離部15に格納された分離媒体14と、転写膜40とを介して電気的に接続される。すなわち、生体分子分析装置1は、陽極11と陰極13とに電圧を印加することによって、第2開口15bから導入された生体分子サンプルを分離部15の分離媒体14によってサンプル濃縮とサンプル分離とをおこない、分離されたサンプルの各成分を第1開口15aから排出させて転写膜40に吸着させることができる。
すなわち、本実施形態1の生体分子分析装置1は、分離部15の分離媒体14をサンプルがY軸に沿って下方に電気泳動され、分離部15の下端に接触した転写膜40に、分離部15の第1開口15aから排出したサンプルを吸着させる。
二つの分離部15は共に、転写膜40との接触領域が、Z軸に沿った線状の領域であり、接触領域同士は、その長手方向(Z軸方向)が平行であり、且つ、共に第1の槽10の底部からの高さが等しい。
なお、本実施形態1においては、分離部15内に分離媒体14を充填する構成を採用しているが、分離部15を構成する二枚の対向するゲル板の間にナノピラーと呼ばれる多数の超微細柱を設ける構成も採用し得る。
また、分離部15の第1開口15aは、その周囲を含めて、多孔質材料によって形成された図示しない被覆部によって覆われていてもよい。これによって、第1開口15aに接するあるいは押付けられている転写膜40が搬送される時に転写膜40が分離部15および分離媒体14から受ける摩擦抵抗および損傷を低減することができる。
上記被覆部を形成する多孔質材料は、貫通している細孔を有する材料であり、且つ、親水性、低いサンプル吸着能、および高い強度を有する材料であることが好ましい。これによって、分離された成分が通過する経路に位置する被覆部が、分離された成分を好適に通過させ得る。
例えば、貫通している細孔を有する多孔質材料が親水性を有していれば、分離媒体14の充填時、第1開口15aに対して十分に分離媒体14が充填され、且つ当該細孔に分離媒体14が充填される。これによって、転写膜40と分離媒体14とを密着させることができる。したがって、分離された成分が緩衝液に拡散することを確実に抑制し、且つ安定した通電状態を維持し得る。
被覆部を形成する材料の例としては、親水性PVDF(Polyvinylidene difluoride)膜、および親水性PTFE(Polytetra fluoro ethylene)膜などの膜状の材料が挙げられる。分離部15に対する被覆部の取り付け方法としては、粘着テープまたは接着剤を用いる方法、ならびにクリップなどを用いて分離部15と被覆部とを挟んで固定する方法などが挙げられる。
被覆部内部に分離媒体14を含ませる方法としては、第1開口15aおよびその周囲に被覆部を取り付けた後、分離媒体14を分離部15に充填する方法が挙げられる。例えば、ポリアクリルアミドゲルを分離媒体14として用いる場合、被覆部を取り付けた分離部15の第2開口15b側から、ゲル重合前のアクリルアミド溶液を注ぎ込んだ後、ゲル重合させればよい。
従来法では、サンプル成分を排出する開口部分を被覆部で覆ってしまうと、電気力線が被覆部を通る間に余分に広がり、その結果、転写膜に到達するまでに生体分子サンプルがさらに広がってしまうため好ましくない。しかし、本実施形態1の生体分子分析装置1を用いた場合は、第1開口15aが被覆部で覆われていても、後述する押し具17のスリット17aにより収束を受けるため問題ない。
なお、本実施形態1では、電気泳動部2をX軸方向に二つ並べているが、本発明はこれに限定されるものではない。
(1.3)支持台16
支持台16は、分離部15の下端と、第1の槽10の底部との間に配設されており、転写膜40を分離部15の第1開口15aに対して所定の圧力で押圧する機能を有しているこれにより、支持台16の上面(後述する押し具17の上面)と、分離部15の下端との間に配設された転写膜40は、X軸方向に摺動することができる程度に挟持される。なお、支持台16は、上述のように所定の圧力で押圧する機能を有していることが好ましいが引き上げにより第1開口15aに対して圧力がかかる構成であっても良い。
すなわち、分離部15と支持台16とは、転写膜40を両面側からY軸方向に沿って挟持する挟持部として機能している。本実施形態1の生体分子分析装置1では、一つの支持台16の上方に二つの分離部15が配されていることによって、一つの転写膜40を、一つの転写膜40の両面側から、互いに異なる二箇所において摺動可能に挟持している。
先述のように、二つの分離部15は共に、転写膜40との接触領域が、Z軸方向に沿った線状の領域であり、各接触領域は、その長手方向(Z軸方向)が平行であり、且つ、共に第1の槽10の底部からの高さが等しい。これは、支持台16によって、等しい高さに設置されていると換言することもできる。すなわち、本実施形態1では、二つの挟持部における各々の挟持位置が第1の槽10の底部から等しい高さにあるといえる。また、各挟持位置における転写膜40を挟持する挟持領域も、Z軸方向に沿って線状の領域として形成されており、且つ、これら二つの挟持領域の一つの水平面内にある。
支持台16は、図1に示すように、押し具17、固定部19、および、押し具17と固定部19とに挟持されている弾性体18を有している。以下、支持台16の各構成について説明する。
(1.3.1)押し具17
押し具17は、支持台16における最も転写膜40側(分離部15側)に位置し、転写膜40に接触する接触面を有している。
押し具17には、該接触面とその背面との間に貫通するスリット17aが設けられており、スリット17aは、分離部15の第1開口15aに対向する位置に在る。この位置にあることにより、陰極13から陽極11に発生する電気力線がスリット17aの中央位置を収束点として収束される。
すなわち、スリット17aは、転写膜40の陽極11側に位置するため、電気力線を分離媒体14からスリット17aにかけて絞ることができる。その結果、スリット17aの第1開口15a側に位置する転写膜40上へは、絞りの効果を受けた電気力線が通ることになる。生体分子サンプルは電気力線に沿って流れるため、上記収束の影響を受けることにより、転写膜40に濃縮された状態で吸着保持される。つまり、生体分子サンプルを転写膜40へ高分解能で転写することができる。
また、スリット17aのX軸方向に沿った幅が、分離部15の第1開口15aのX軸方向に沿った幅よりも狭く構成されている。これにより、収束点への電場ベクトルの傾きを大きくすることができるため、転写膜40へ吸着する生体分子サンプルの濃縮効果を向上させることができる。なお、各点での電場ベクトルを結んだ線が電気力線である。
また、電気力線を収束させる効果をより強めるために、押し具17は、導電率が低い材料から構成されることが好ましく、絶縁性の材料から構成されることがより好ましい。一例として、押し具17は、ガラス、セラミック、樹脂などから構成することができる。
(1.3.2)固定部19
固定部19は、押し具17よりも陽極11側に在って、第1の槽10内の底部の近傍において、底部に沿ってXZ軸平面に拡がって底部側と上方側とを仕切るように設けられた板状部材として構成されている。固定部19は、押し具17と同様に、ガラス、セラミック、樹脂などから構成することができる。
固定部19には、その板状部材に、第1スリット19aと、第2スリット19bと、隔離壁19cと、バッファー排出孔19dとが設けられている。
第1スリット19aおよび第2スリット19bは、第1の槽10の底部側と上方側とを連通する貫通孔であり、Z軸方向に沿って細長い形状を有している。
第1スリット19aは、各分離部15の第1開口15aに対向する位置にそれぞれ設けられており、各第1開口15aと陽極11との間において陽極用バッファーが連通するように設けられた貫通孔である。
第2スリット19bは、陽極11の真上に形成されており、後述する移動部材30の下部が図1に示す状態において着脱可能に嵌合する大きさを有している。すなわち、移動部材30は陽極11の真上に配設されている。
隔離壁19cは、第2スリット19bの周縁部が第1の槽10の底部に向かって屈曲した部分によって形成されており、電圧印加によって陽極11に発生する気泡によって分離部15の電気泳動が妨げられることを回避することができる。具体的には、もし陽極11に発生する気泡が、第1スリット19aを通過して、押し具17のスリット17aを塞ぐようなことがあると、電圧印加時の電気力線の形成経路に不具合が生じて、良好な電気泳動ができなくなる虞がある。そこで、隔離壁19cを設けることによって、気泡が発生しても、それが第1スリット19aに向かうことを防ぐことができる。
バッファー排出孔19dは、第1の槽10の底部側と上方側とを連通する貫通孔であって、底部側にある陽極用バッファーを排出する際に使用する孔である。
(1.3.3)弾性体18
弾性体18は、押し具17の下面と固定部19の上面とに挟まれて配設された弾性部材である。弾性体18には、固定部19側と押し具17側とを連通するZ軸方向に沿って細長い形状を有した貫通孔が設けられたロの字型の構造物であり、その開口端部が、押し具17の下面においてスリット17aを囲むように、且つ、固定部19の上面において第1スリット19aの周囲を囲むように形成されている。
このように弾性体18がスリット17aと第1スリット19aとをつなぐ管のような形態となっていることから、支持台16は、分離部15から陽極11までの間において、押し具17のスリット17aおよび固定部19の第1スリット19a以外を電流が通過することを阻害することができる。すなわち、支持台16は、分離部15から陽極11までの間において、電圧が印加された陰極13および陽極11に誘起された電荷から発生する電気力線の経路(電流の流れ)を規制するための部材であるともいえる。換言すれば、支持台16により、第1の槽10において電流が流れる経路である陽極用バッファーが、押し具17のスリット17aおよび固定部19の第1スリット19a以外を通って転写膜40に接することの無い構成となっている。
また、弾性体18は、その弾性力によって、押し具17の上面を分離部15の下端(転写膜40)に押し当てるための押圧を、押し具17に付与することができる。
本実施形態1では、押し具17と固定部19とを組み合わせた支持台16を、分離部15よりも先に固定部19を第1の槽10内の所定の位置に位置決めして固定し、その後、分離部15を第1の槽10内に配置する。分離部15を第1の槽10内に配置すると、分離部15によって下方に押し具17が固定部19側に押し込まれ、弾性体18の復元力によって押し具17が分離部15側に押し戻される。
弾性体18の復元力によって上方に向かって押し戻された押し具17は、分離部15の第1開口15aと押し具17との間にある転写膜40を上方に向けて一定の圧力で押圧する。このように、押し具17が弾性体18および固定部19から押圧を受けることにより、押し具17の上面を転写膜40に接した状態で維持することができ、且つ、転写膜40が分離部15の第1開口15aに接触した状態を維持することができる。これにより、押し具17のスリット17aにおける電気力線の収束点に近い位置に転写膜40を配置することができることから、生体分子サンプル分離吸着時に、高分解能なサンプル吸着を実現することができる。
なお、転写膜40を上方に向けて押圧する際に、押圧の力が弱ければ転写膜40を分離部15の第1開口15aに接触させることができない一方、押圧の力が強すぎれば後述する移動部材30が図2に示すように転写膜40をY軸を正方向に引き上げる際に摩擦抵抗が大きくなって転写膜40を引き上げられない事態を招く虞がある。すなわち、転写膜40を上方に向けて押圧する際には、分離部15と押し具17との相対位置と、押し具17に生じる押圧力とを精度よく管理して、転写膜40を分離部15の第1開口15aに接触させつつ、転写膜40をX軸方向に摺動する際に摩擦抵抗を小さくする必要がある。転写膜40に対する押し具17の押し当て力(圧力)としては、0.1N〜10Nが望ましく、1N〜5Nがより望ましい。
弾性体18としては、高分子、ゴム、ゲル、ゾルなどの伸縮性があり、且つ、電気透過性の低い素材、または絶縁性の素材を用いて構成することができる。ゴムの具体例としては、ニトリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、天然ゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴムが挙げられる。また、弾性体18としては、転写膜40に対する押し具17の押し当て力(圧力)の調整が容易であり、耐化学性、耐熱性、耐酸化を備えた材料から構成することがより好ましく、その一例としてはシリコン樹脂が好適であるが、これに限定されるものではない。
ここで、本実施形態1では、押し具17および弾性体18が、分離部15ごとに設けられている。これにより、第1の槽10に分離部15を設置する際に、一方の分離部15の取り付け精度が、他方の分離部15の取り付け精度に影響を与えることがなく、好ましい。
(1.4)移動部材30
移動部材30は、二つの分離部15と支持台16とが転写膜40を挟持している状態において、転写膜40における挟持位置間の領域の一方の面(下面)に接触して、転写膜40の厚さ方向に沿って他方の面(上面)の側に向かって移動する部材である。また、本実施形態1においては、移動部材30は、第1の槽10内に配設された二つの分離部15と支持台16とが転写膜40を挟持するそれぞれの挟持位置同士を結ぶ仮想線を越えて(仮想線の)下側から上側へ移動する。ここで、本実施形態1の生体分子分析装置1は、一方の分離部15と支持台16(押し具17)とによる挟持位置と、他方の分離部15と支持台16(押し具17)とによる挟持位置との間に、転写膜40が渡す態様となっており、図1に示す移動部材30の移動前の状態では、転写膜40はその表面が水平面(XZ軸平面)となるように配される。すなわち、本実施形態1における上記仮想線とは、図1に示す挟持位置間の転写膜40の位置を示している。
そして、移動部材30がこの仮想線を越えて下側から上側に移動するということは、移動部材30が図1に示す位置にある挟持位置間の転写膜40を下から持ち上げることになる。移動部材30がY軸方向に沿って鉛直方向上方に移動している間、移動部材30の位置において転写膜40は徐々に引き上げられる。
各分離部15と支持台16とによって挟持されている一つの転写膜40は、各挟持位置において互いに等しい押圧がかけられて挟持されている。この状態において、移動部材が挟持位置間の転写膜40を持ち上げるように移動することによって、各挟持位置において転写膜40は互いに等しい速度でX軸方向に摺動し、挟持位置間の転写膜40は山折りに折り畳まれるようにして引き上げられる。このように各挟持位置における転写膜40のX軸方向への摺動に伴って、分離部15の第1開口15aに対する転写膜40の接触箇所を連続して変化させることができる。
図2は、移動部材30が図1に示す状態からある程度移動した状態を示した側面図である。図2に示すように、移動部材30が鉛直方向上方に移動することによって、転写膜40をすくい上げた(持ち上げた)状態となる。すなわち、移動部材30は、移動によって、移動前の段階(図1)における挟持位置間に渡った転写膜40の長さを、移動後の段階(図2)において長くしていると換言することもできる。
なお、本発明はすくい上げる(持ち上げる)ことに限定されるものではなく、挟持位置と挟持位置との間において或る長さで渡って配されている転写膜の長さを移動部材の移動に伴って長くすることができる構成であれば、転写膜をどの方向に持っていくかは問わない。すなわち、すくい上げるのではなく、例えば、移動部材が移動前の状態において挟持位置と挟持位置との間に渡っている転写膜よりも上に在って、その移動部材が下方に移動して、移動部材の下部が転写膜の上面と接触した状態から更に転写膜を第1の槽の底部に向けて押し下げる態様であってもよい。この態様であっても、各挟持位置において転写膜40がX軸方向に摺動して、分離部15の第1開口15aに対する転写膜40の接触箇所を連続して変化させることができる。
また、例えば、上方に移動する移動部材と下方に移動する移動部材とを組み合わせて、それを挟持位置と挟持位置との間に配設することによって、挟持位置と挟持位置との間に渡っている転写膜40の長さを移動前に比べて長くするものであってもよい。
図3は、図1の切断線A−A´の矢視断面図である。図3を用いて、移動部材30の移動機構を説明する。
移動部材30は、Z軸方向に延設されている棒状の構造体であり、その両端部をそれぞれ図3に示す支柱31が支持している。
各支柱31には、Z軸方向に貫通する図示しない貫通部が設けられており、ソレノイド51に接続された各フック52の先端が各支柱31の対向側から貫通部に貫通する構成となっている。
ソレノイド51およびフック52は、本実施形態1の生体分子分析装置1に構成される蓋50に搭載されており、蓋50を被せる前に第1の槽10に支柱31に支持された移動部材30およびその他の構成をセッテングした後に、蓋50を被せると、支柱31に沿ってフック52が伝って下降して支柱31の貫通部に至ると貫通部にフック52の先端が嵌る構成となっている。
蓋50には、ステッピングモーター53が設けられており、支柱31の貫通部にフック52を嵌めたまま、フック52を上方に引き上げる。これにより、支柱31と移動部材30とがY軸方向を上方に引き上げられ、先述した転写膜40の引き上げ(持ち上げ)を実現することができる。なお、本実施形態1では、二本のフック52のそれぞれにステッピングモーター53を配した態様について説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、一方のみにステッピングモーター53を配し、他方にはステッピングモーター53を配さずガイドレールを配しても良い。
なお、蓋50は、第1の槽10に被せると、第1の槽10の内部を密閉することができる。密閉により、第1の槽10の内部が汚染されることを防ぐと共に、転写膜40(特に移動部材30によって陽極用バッファーの液面よりも上に引き上げられた部分)の乾燥を防ぐことができる。
移動部材30の構造上の特徴について、図4を用いて説明する。
図4の(a)は、Z軸方向に伸びる棒状の移動部材30の側面図である。図4に示すように、移動部材30の下部は、支柱31に向かって傾斜している。具体的には、移動部材30の下部における支柱31と支柱31とのほぼ中間の位置にある部分(中間部分)が最も下方に長く、該部分から両端側すなわち支柱31に向かうにつれて下部が上がっている構造となっている。
このように傾斜していることにより、移動部材30の真下にある陽極11から気泡が上がってきても、それをこの傾斜部分を利用して支柱31側に逃がすことができる。
図4の(b)は、図4の(a)に示すZ軸方向にのびる棒状の移動部材30を或る位置で切断して、XY軸平面を露出した状態の断面図である。図4の(b)に示すように、移動部材30の下部には、気泡を捕捉するための気泡捕捉構造33が設けれている。気泡捕捉構造33は、図4の(b)の断面図において上方に向かって凹んだ構造を有しており、移動部材30の真下にある陽極11から上がってきた気泡をこの気泡捕捉構造33が捕捉する。
すなわち、気泡捕捉構造33によって補足した気泡を、先に説明した傾斜部分によって支柱31側に逃がす仕組みである。
また、移動部材30は、転写膜40の下面と接触する面(上面)が上方に向かって尖った形状を有している。これにより、転写膜40との摩擦を大きくして、移動に伴って良好に転写膜40を引き上げることができる。すなわち、この尖った形状は、転写膜40のための滑り止め加工である。
このように転写膜40との摩擦を大きくして滑り難くするという目的を実現する態様は、図4の(b)に示すものに限らない。例えば、図5に示す(a)〜(e)は同じ目的を実現するための移動部材の変形例をそれぞれ示している。図5の(a)〜(e)に示す移動部材30a〜30eは、図4の(b)に対応した断面図である。
図5の(a)に示す移動部材30aは、転写膜40の下面と接触する面が湾曲面として構成されている。また図5の(b)に示す移動部材30bは、転写膜40の下面と接触する面が断面多角形状を有した面として構成されている。
また、図5の(c)に示す移動部材30cは、転写膜40の下面と接触する面に凸部30c´を具備していることにより、図中の矢印で示した方向に転写膜40がずれることを防止することができる。
また、図5の(d)に示す移動部材30dは、転写膜40の下面と接触する面に回転式のスタンプが設けられている。図5の(d)に示す移動部材30dによれば、引き上げ時に転写膜40に加わる押力により、スタンプに刻印されている文字を転写膜40の下面に印字することができる。転写膜40は、転写前後で見た目が変わらないため、このように印字できる態様を採用すれば、転写膜の取り違えなどを減らすことができ、転写膜の管理がしやすくなるというメリットがある。なお、スタンプを組み込む位置としては、棒状の移動部材30dの中央付近が好ましい。棒状の移動部材30dの中央付近は、図5の(d)に示すように、棒状の移動部材30dの他の箇所(例えば棒状の移動部材30dの両端)に比べてY軸方向に沿った厚さが厚く、最も剛性があるため、引き上げの際に湾曲しない。そのため、この中央付近にスタンプを組み込むことによって、印字を良好におこなうことができる。
図5の(e)に示す移動部材30eには、転写膜40の下面と接触する面に摩擦を大きくするための膜35が形成されている。膜35としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂などの粘着性の高い接着剤のようなもので形成することができる。また、このような接着剤にガラスなどの粒子を混ぜることによって摩擦を大きくすることも可能である。ほかにも、膜35としては、シリコン系のシート、天然ゴムなどであってもよい。
ここで、棒状の移動部材30自体は、転写膜40を引き上げる際に湾曲しない程度の剛性を有する材料から構成する。また、電気泳動の妨げとならないように絶縁性を有する材料である。また、陽極(転写)バッファーに20%エタノールを使用するため、有機溶媒に対して耐性を有する材料である。具体的には、ガラス類、プラスチック類、セラミック類、木材、樹脂素材(例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネイト、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニルなど)、カーボンファイバーなどから選択することができる。なかでも、上述した各種条件を満たすセラミック類が好ましい。
(2)生体分子分析装置の動作
上記(1)において説明した構成を具備する本実施形態1の生体分子分析装置1の動作について、この生体分子分析装置1を用いて電気泳動と転写膜への転写とをおこなう際の手順と併せて説明する。なお、以下の説明は一例に過ぎず、必ずしも下記の手順に限定されるものではない。
まず、転写膜40を図1に示すように第1の槽10内に設置する工程をおこなう。この段階では、第1の槽10内には、支持台16および移動部材30は設置されているものの、分離部15は設置されていない。転写膜40は、支持台16の各押し具7の上面に載せ、且つ移動部材30の上部を覆うように設置する。なお、転写膜40は、第1の槽10内に設置する前から、適当なバッファー液を含浸していても良い。
ここで、図1には支持棒20を示している。この支持棒20は、各分離部15の第1開口15a側のX軸方向に隣り合った位置に、Z軸方向に沿って形成された棒部材である。この支持棒20によって、設置する転写膜40を、押し具7の上面の上に留まるように支持する。
なお、第1の槽10内に陽極用バッファーを入れるタイミングは、転写膜40を図1に示すように第1の槽10内に設置する前であってもよいし、設置した後であってもよい。陽極用バッファーは、各分離部15の第1開口15aがしっかり浸漬する程度まで入れる。
ここで、転写膜40について説明する。転写膜40は、短冊状であり、分離媒体14によって分離された生体分子サンプルを長期間にわたって安定に保存可能にし、さらに、その後の分析を容易にする生体分子サンプルの吸着・保持体であることが好ましい。転写膜40の材質としては、高い強度を有し、且つサンプル結合能(単位面積当たりに吸着可能な重量)が高いものが好ましい。転写膜40としては、サンプルがタンパク質である場合にはPVDF膜などが適している。なお、PVDF膜は予めメタノールなどを用いて親水化処理を行っておくことが好ましい。これ以外には、ニトロセルロース膜またはナイロン膜など、従来からタンパク質、DNAおよび核酸の吸着に利用されている膜も使用可能である。
なお、生体分子分析装置1において分離および吸着され得る生体分子サンプルとしては、タンパク質、DNAおよびRNAを挙げることができるが、これらに限定されない。例えば、生物材料(例えば、生物個体、体液、細胞株、組織培養物、もしくは組織断片)からの調製物、または、市販の試薬などが挙げられる。例えば、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドが挙げられる。
転写膜40を図1に示すように第1の槽10内に設置した後、分離部15を第1の槽10内に設置する工程をおこなう。ここで、先述の支持棒20は、分離部15を第1の槽10内に設置する際の位置決め用の部材としても機能する。
分離部15を第1の槽10内に配置する際、クッション性をもつ支持台16によって分離部15をスムーズに生体分子分析装置1にセットすることができる。また、その際、分離部15によって下方に押し具17が固定部19側(下方)に押し込まれ、弾性体18の復元力によって押し具17が分離部15側(上方)に押し戻される。そして、先述のように、弾性体18の復元力によって上方に向かって押し戻された押し具17は、分離部15の第1開口15aと押し具17との間にある転写膜40を上方に向けて一定の圧力で押圧する転写膜40を分離部15の第1開口15aに適度な押圧で押し付けることができる。なお、分離部15を第1の槽10内に配置する時点で、分離部15には既に分離媒体14が格納されている。
なお、陰極用バッファーを入れる第2の槽12は、図1では分離部15と一体化しているように図示しているが、第1の槽10の内部に固定されており、分離部15の第2開口15bが陰極用バッファーに接触するように陰極用バッファーを貯留することができる構造であってもよい。
ここで、陽極用バッファーおよび陰極用バッファー、並び分離媒体14の一例を挙げる。
陽極用バッファーには、エタノールを含むpH6.5〜8.8の緩衝液が好ましい。陰極用バッファーには、3−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)またはトリスヒドロキシメチルアミノメタン(Tris)を含む緩衝液が好ましい。そして、これらのバッファーを用いる場合には、分離媒体14は、ビストリス(Bis−Tris)またはトリスヒドロキシメチルアミノメタン(Tris)を含む緩衝液を用いて作製されたゲルを採用することが好ましい。
より好ましくは、次の組成の各構成;
○陰極用バッファー
100mM MOPS(pH7.2)
50mM Tris
50mM Bis−Tris
0.25% ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)
○陽極用バッファー
100mM MOPS(pH7.3)
50mM トリスヒドロキシメチルアミノメタン(Tris)
50mM Bis−Tris
20% エタノール
○分離媒体
pH6.8のTris−HClバッファーを用いた10%ポリアクリルアミドゲル
を用いる。
第2の槽12に陰極用バッファーを入れ、図1に示す状態が完成すると、分離部15の第2開口15bから電気泳動するサンプルを分離媒体14にアプライする。アプライ後、図3に示す蓋50を被せて、準備が完了する。
次に、電気泳動を開始する工程をおこなう。電気泳動は、陰極13および陽極11に電圧をかけることによって開始される。
続いて、移動部材30を移動する工程をおこなう。移動の開始は、電気泳動されたサンプルが分離部15の第1開口15aから排出されて転写膜40に転写され始めるころを見計らっておこなう。なお、転写され始めるタイミングは、分離部15の分離媒体14に流す電流値等から予測することができる。移動部材30は、先述の図3に示すステッピングモーター53によって上方への移動が制御されている。移動を開始するタイミングなどは、図示しない制御装置を用いて制御することができる。なお、移動速度はステッピングモーター53によって予め決定されていてもよい。
最後に、転写膜40を回収する工程をおこなう。図2に示すように移動部材30によって引き上げられた転写膜40は、第1の槽10に被せていた蓋50を取ることによって、蓋50に搭載されたフック52と、フック52に接続した支柱31とを介して、第1の槽10内から取り出される。
以上が、本実施形態1の生体分子分析装置1の動作と手順である。
(3)本実施形態1の生体分子分析装置1の作用効果
本実施形態1の生体分子分析装置1によれば、転写膜40を保持する機構が不要であり、転写膜40を摺動可能に挟持している挟持部と挟持部との間に渡した一つの転写膜40を引き上げるという簡易な機構によって、転写膜40に連続的にサンプルを吸着させることができる。
また、本実施形態1の生体分子分析装置1によれば、二つの分離部15において電気泳動をおこない、そのそれぞれの分離部15の第1開口15aから排出したサンプルを、一つの転写膜40に吸着させる。また、二つの分離部15によっておこなう電気泳動は、一つの陽極11を共有している。これは、二つの分離部15において同じ条件下で二つの電気泳動を行うと共に、分離したサンプルを同時に一つの転写膜40に吸着させることができるということである。
〔変形例〕
上記の実施形態1では、図1に示した状態において、移動前の移動部材30は、第1の槽10内に配設された二つの分離部15と支持台16とが転写膜40を挟持するそれぞれの挟持位置同士を結ぶ水平にのびた仮想線よりも下側に位置している。しかしながら、この態様に限定されるものではなく、移動前の移動部材30が、該仮想線上に在っても良いし、該仮想線よりも上側に位置していてもよい。要するに、転写の開始以降に、一方の分離部15と他方の分離部15との間に渡っている転写膜40を持ち上げることによって各分離部15の下端から該転写膜40を繰り出すことができれば移動前の移動部材30の位置は問わない。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
上記した実施形態1では、二つの分離部15を具備した生体分子分析装置1について説明したが、分離部15を一つだけ具備してもよい。本実施形態2では、その態様について説明する。
図6は、本実施形態2の生体分子分析装置1´の構成を示した図である。本実施形態2の生体分子分析装置1´は、図1に示した実施形態1の生体分子分析装置1のうちの一方の分離部15を、電気泳動をおこなわない構成としたダミー部材80に替えたものが本実施形態2の生体分子分析装置1´である。この点以外の構成は、本実施形態1の生体分子分析装置1と同一であるため説明を省略する。
ダミー部材80は、分離部15から分離媒体14を除いている構成である。そのため、電気泳動はおこなわれない。しかしながら、分離媒体14が無いだけで、分離部15に構成される二枚のゲル板はダミー部材80にも存在し、分離部15と同じく支持台16との間に転写膜40を配してこれを挟持する。そのため、実施形態1において説明した移動部材30を用いた転写膜40の引き上げが可能である。
ダミー部材80では、電気泳動はおこなわれないから、ダミー部材80の下端からサンプルが排出されることはないため、ダミー部材80と支持台16との間を摺動した転写膜40の領域には何も転写されない。
このように本実施形態2の態様においても、転写膜40を摺動可能に挟持している挟持部と挟持部との間に渡した一つの転写膜40を引き上げるという簡易な機構によって、転写膜40に連続的にサンプルを吸着させることができるという効果を奏する。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態3の生体分子分析装置1´´と、上記実施形態1の生体分子分析装置1との違いは、本実施形態3が冷却機能を付加している点にある。
図7は、本実施形態3の生体分子分析装置1´´の主要構成の一部を示した図である。本実施形態3では、実施形態1において説明した第1の槽10の外部に、ペルチェ素子70を配設しており、且つ、第1の槽10の外装がアルミ素材60からなる。
ペルチェ素子70は、図7に示すように、第1の槽10の底部に沿って設けられていると共に、第1の槽10の側面に沿って設けられている。
本実施形態3の生体分子分析装置1´´によれば、第1の槽10の周囲にペルチェ素子70が配設されていることにより、第1の槽10に貯留されている陽極用バッファーを冷却し、これによって、第1の槽10内に配設された転写膜40および分離部15(特に分離媒体14)を冷却することができる。
また、第1の槽10の外装がアルミ素材60からなることにより、冷却効率を上げることができる。
なお、ペルチェ素子70は、第1の槽10の陽極用バッファーの温度を所定の温度にするよう、冷却制御をおこなうことができる構成であってもよい。
このように冷却機能を具備していることにより、電気泳動による分離媒体14の温度上昇によって分離媒体14中の分解能にむらが生じることを抑制し、歪みの無い電気泳動を実施することができる。また、転写膜40に転写されたサンプルの熱による変性も抑えることができる。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態4の生体分子分析装置100と、上記実施形態1の生体分子分析装置1との主な相違点は、分離部15によるサンプルの分離方向と、転写膜40の配置と、移動部材30の移動方向とにある。
図8に示す本実施形態4の生体分子分析装置100では、分離部15が、水平方向に広がった分離媒体14を格納している。また、陰極13と陽極11とは各々Z軸に沿って線状に形成されており、両者は第1の槽10の底部から同じ高さに位置している。
二つの分離部15は、図1に示した二つの分離部15を横に倒した状態で第1の槽10内において上下に配されており、各々の分離部15の第2開口15bは、共通の第2の槽12において開口している。
図8に示すように、上下に在る分離層15のうちの上に在るほうが浸漬する位置まで第1の槽10を陽極用バッファーで満たし、第2の槽12を陰極用バッファーで満たし、陽極11と陰極13とに電圧を印加することによって、第2開口15bから導入された生体分子サンプルは、サンプル濃縮とサンプル分離とをおこなって、図8の紙面左側から右側に流れる。そして、分離されたサンプルの各成分は第1開口15aから排出される。第1開口15aには、転写膜40が接触しており、支持台16は、第1開口15aに向けて転写膜40を右側から左側に向かって押圧している。これにより、排出されたサンプルは効率的に転写膜40に吸着する。
ここで、本実施形態4の態様では、転写膜40が、上下に在る分離層15の第1開口15a同士を繋ぐように上下方向に配設されている。すなわち、上記実施形態1では、転写膜40はその表面が水平面(XZ軸平面)となるように配される一方、本実施形態4では、転写膜40はその表面が垂直面(YZ軸平面)となるように配されている。
移動部材30は、初期位置(移動前)において、二つの分離層15の第1開口15a同士を繋ぐ転写膜40の領域において該領域よりも左側(陰極13側)に位置している。
そして、転写膜40へのサンプルの転写が始まると、移動部材30は、左側(陰極13側)から右側(陽極11側)への移動を開始し、自身の右側に位置している転写膜40を引き連れて右側へと移動する。これにより、各分離部15と支持台16とによって挟持されている一つの転写膜40は、各挟持位置において転写膜40は互いに等しい速度でY軸方向に摺動する。
このように各挟持位置における転写膜40のY軸方向への摺動に伴って、分離部15の第1開口15aに対する転写膜40の接触箇所を連続して変化させることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明に係る生体分子分析装置は、例えば創薬研究開発に利用可能であり、また診断用医療関係機器へ応用することも可能である。
1、1´、1´´、100 生体分子分析装置
2 電気泳動部
10 第1の槽(緩衝液槽)
11 陽極(一対の電極のうちの一方)
12 第2の槽(第2の緩衝液槽)
13 陰極(一対の電極のうちの他方)
14 分離媒体
15 分離部(一組の挟持部の一方側)
15a 第1開口(サンプル排出口)
15b 第2開口
16 支持台(一組の挟持部の他方側)
17 押し具(一組の挟持部の他方側)
17a スリット
18 弾性体(一組の挟持部の他方側)
19 固定部(一組の挟持部の他方側)
19a 第1スリット
19b 第2スリット
19c 隔離壁
19d バッファー排出孔
20 支持棒
30、30a〜30e 移動部材
30c´ 凸部
31 支柱
33 気泡捕捉構造
35 膜
40 転写膜(サンプル吸着膜)
51 ソレノイド
52 フック
53 ステッピングモーター
60 アルミ素材
70 ペルチェ素子
80 ダミー部材(挟持部の一方側)

Claims (9)

  1. 電気泳動されたサンプルを吸着する一つのサンプル吸着膜を、該サンプル吸着膜の両面側から、互いに異なる挟持位置にて摺動可能に挟持する二つの挟持部と、
    上記二つの挟持部が上記サンプル吸着膜を挟持している状態において、該サンプル吸着膜における上記挟持位置間の領域の一方の面に接触して、該サンプル吸着膜の厚さ方向に沿って他方の面の側に向かって移動する移動部材とを備え、
    上記二つの挟持部のうちの少なくとも1つには、上記電気泳動をおこなってサンプルを分離する分離媒体が格納された分離部が設けられていることを特徴とする生体分子分析装置。
  2. 各上記挟持位置は1つの水平面の面内にあり、
    上記移動部材は、上記1つの水平面の下方側から該1つの水平面を越えて上方側へ、鉛直方向に移動することを特徴とする請求項1に記載の生体分子分析装置。
  3. 緩衝液を貯留する緩衝液槽を更に備え、
    上記緩衝液槽は、各上記挟持位置を、貯留した上記緩衝液に浸漬することができ、
    上記緩衝液槽の内部には、上記電気泳動をおこなうために上記分離部に電圧をかけるための一対の電極のうちの陽極が配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の生体分子分析装置。
  4. 上記移動部材は、上記サンプル吸着膜と接触する領域に、上記サンプル吸着膜が滑らないように滑り止め加工が施されていることを特徴とする請求項1から3までの何れか1項に記載の生体分子分析装置。
  5. 上記移動部材は、上記電気泳動をおこなうために上記分離部に電圧をかけるための一対の電極のうちの陽極の上方に配置されており、
    上記移動部材には、上記陽極に発生する気泡を捉える気泡捕捉構造が設けられていることを特徴とする請求項1から4までの何れか1項に記載の生体分子分析装置。
  6. 各上記挟持部における上記サンプル吸着膜を挟持する領域は線状の領域であり、且つ、該線状の領域同士は平行であり、
    上記移動部材は、上記線状の領域の長手方向に沿った棒状の構造体であり、
    上記気泡捕捉構造は、捕捉した気泡を上記棒状の上記移動部材の両端側に逃がすために、該移動部材の中間部分から該両端側に向かって傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の生体分子分析装置。
  7. 電圧印加によって上記陽極に発生する気泡を隔離するための隔離壁が設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載の生体分子分析装置。
  8. 上記1つの水平面を、XZ軸平面として、Y軸を鉛直方向に沿った軸とすると、
    上記分離部は、YZ軸平面に拡がる上記分離媒体を格納しており、
    上記分離部に電圧がかかると、上記サンプルは、上記分離媒体をY軸に沿って下に向かって流れ、
    上記二つの挟持部における各々の上記サンプル吸着膜の挟持方向は、Y軸に沿っていることを特徴とする請求項2に記載の生体分子分析装置。
  9. 上記電気泳動をおこなうために上記分離部に電圧をかけるための一対の電極のうちの陰極を有する第2の緩衝液槽を、上記分離部の上端側に備えていることを特徴とする請求項8に記載の生体分子分析装置。
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