JP2015219190A - 組合せ計量方法及び組合せ計量装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】組合せ計量結果を可及的に目標値に近づけて計量精度を改善しながら、組合せ不成立の確率を可及的に少なくして装置の稼働率を向上させることのできる新たな組合せ計量装置を提供する。
【解決手段】計量手段で計量した物品を複数のストック部の一つに供給する動作を繰り返しながら、計量した物品の質量と各ストック部内に供給された物品の質量を組合せて、組合せ加算値が許容範囲内に収まる最適組合せを求め、求めた最適組合せに属する物品を収集する組合せ計量装置であって、最適組合せが求まる毎に計量精度が改善するか否かを判断し、改善しない場合は、計量した前記物品をどのストック部に供給すれば、各ストック部内の物品質量のばらつきが適正になるかを判断し、適正になると判断したストック部に対して計量した前記物品を供給する。
【選択図】図5
【解決手段】計量手段で計量した物品を複数のストック部の一つに供給する動作を繰り返しながら、計量した物品の質量と各ストック部内に供給された物品の質量を組合せて、組合せ加算値が許容範囲内に収まる最適組合せを求め、求めた最適組合せに属する物品を収集する組合せ計量装置であって、最適組合せが求まる毎に計量精度が改善するか否かを判断し、改善しない場合は、計量した前記物品をどのストック部に供給すれば、各ストック部内の物品質量のばらつきが適正になるかを判断し、適正になると判断したストック部に対して計量した前記物品を供給する。
【選択図】図5
Description
本発明は、計量した物品を何れかのストック部に供給しながら、計量した物品の質量と各ストック部内に収納された物品の質量とを組合せて所定質量の物品の集合体を形成する組合せ計量方法とその方法を実施する組合せ計量装置に関する。
組合せ計量装置は、農産物、水産物、加工食品等のように、質量にばらつきのある物品を一定質量に自動計量する装置として種々の分野で広く使用されている。この装置の基本形は、物品の集合体を複数の経路(例えば、ホッパ等)に小分けした後、各経路において小分けされた物品の質量を個別に計量し、得られた各質量を組合せて目標値に最も近い物品の組合せを求め、求めた組合せに係る物品を一箇所に集合させることにより、一定質量の物品の集合体を形成するものである。
ところが、最近では、単品を個別に計量した後、これらを所定質量に組合せる要望が強まっている。その代表例としては、例えば、ブロイラーの胸肉、モモ肉、手羽元等を部位単位で一定質量に計量して袋詰めにするものを挙げることができる。このような物品は、解体された部位を集めて複数の経路に分散させるよりも、解体された部位をそのまま個別に計量し、得られた複数個の物品の質量を組合せて一定質量の物品の集合体を形成する方が合理的である。
この方式を採る組合せ計量装置としては、例えば、下記特許文献に記載の装置を挙げることができる。これらの装置では、搬送されてくる物品を1台の計量コンベアで計量した後、複数個配列されたホッパの何れかに投入する動作を繰り返しながら、投入された物品質量が目標値に最も近い一つのホッパ(特許文献1参照)、或いは、複数のホッパの組合せ(特許文献2参照)を求めて排出するものである。
ところが、これらの特許文献に記載の装置では、物品を計量する都度、その時点で目標値に最も近い一つのホッパ或いは複数のホッパの組を選ぶため、計量精度の向上と稼働率の向上とを両立させることが難しいという問題がある。例えば、200gの物品を投入すれば、ちょうど目標値に到達する組合せがあっても、次に投入した物品が250gで、それで許容範囲に収まれば、組合せが成立したとして該当する物品を排出する。しかし、その場合には、目標値を50gオーバーしているので、生産者にとっては、それが損失となる。かといって、この偏差を少なくするために、許容範囲の上下限値を絞れば、組合せ不成立となる確率が増えて、今度は、装置の稼働率が低下する。
ここで稼働率とは、組合せが成立して一定質量の物品を排出した回数を、その間に行った全組合せ計量回数で割った値である。
ここで稼働率とは、組合せが成立して一定質量の物品を排出した回数を、その間に行った全組合せ計量回数で割った値である。
本発明は、こうしたトレードオフの関係にある2つの条件、すなわち、組合せ計量結果を可及的に目標値に近づけて計量精度を改善しながら、組合せが不成立となる確率を可及的に少なくして装置の稼働率も向上させることのできる新たな組合せ計量方法とその方法を実施することのできる新たな組合せ計量装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る組合せ計量方法は、一塊の物品を個別に計量して、複数のストック部の何れかに供給する動作を繰り返しながら、新たに計量した物品質量と各ストック部内のそれぞれの物品質量とを対象として組合せ、組合せ加算値が設定許容範囲内にあって目標値に最も近い最適組合せを求め、求めた最適組合せに属する物品を収集して設定許容範囲内の集合体を形成する組合せ計量方法であって、
前記最適組合せが求まる毎に計量精度が改善するか否かを判断し、改善しない場合は、計量した前記物品をどのストック部に供給すれば、各ストック部内の物品質量のばらつきが適性になるかを判断し、適性になると判断したストック部に、計量した前記物品を供給することを特徴とする。
前記最適組合せが求まる毎に計量精度が改善するか否かを判断し、改善しない場合は、計量した前記物品をどのストック部に供給すれば、各ストック部内の物品質量のばらつきが適性になるかを判断し、適性になると判断したストック部に、計量した前記物品を供給することを特徴とする。
この組合せ計量方法では、計量した物品を各ストック部内に供給する動作を繰り返しながら、次に計量した物品質量と各ストック部内の物品質量とを組合せに参加させるから、各ストック部内の物品質量の加算値が目標質量を超えるまでは、設定許容範囲内の組合せは成立しない。そのため、目標質量を超える物品がストック部内に溜まるまでは、計量した物品をストック部内に供給して行かねばならないが、その際、計量した物品をどのストック部に供給してもよいというものではなく、装置の稼動率をアップするためには、各ストック部内の物品質量のばらつきが適正になるように供給して行かねばならない。
組合せ計量分野では、組合せる各物品質量は、適度にばらついている方が設定許容範囲内に収まる組合せが安定的に得られることが知られている。それは、各物品質量がほぼ同じ値に揃ってしまうと、その整数倍の組合せ加算値しか得られないから、その加算値が設定許容範囲内に収まらなければ、全ての組合せが不成立となってしまうからである。
そこで、本発明では、計量した物品をどのストック部に供給すれば、次の組合せ計量において、設定許容範囲内に収まる組合せが安定的に得られる「ばらつき」になるかを計算する。その際、次の組合せ計量では、未だ計量していない未知の物品質量が新たに組合せに参加するから、その未知の物品質量をこれまで計量した個々の物品質量の平均質量と看做し、この平均質量(以下、これを看做し平均質量という。)を使って、前述の「ばらつき」を計算するのである。ここで、看做し平均質量を採用するのは、その後に計量する未知の実際の物品質量との偏差を可及的に少なくするためである。
そして、各ストック部内の物品質量の「ばらつき」を計算するときは、看做し平均質量と、計量した物品の質量と、各ストック部内の物品質量とを組合せに参加させた場合の、各ストック部内の物品質量の「ばらつき」(以下では、この「ばらつき」を分散度と称する。)を求めることになる。
具体例で説明すると、例えば、ストック部が5つあり、それぞれのストック部には、下記表1の上欄に示す質量の物品がそれぞれストックされているとする。そして、新たに計量した物品が250gで、看做し平均質量が200gであるとすると、このケースでは、まず、看做し平均質量200gの物品をストック部1に供給したと仮定し、その状態で、計量した250gの物品をストック部1からストック部5まで順次供給したと仮定した場合の、各ストック部内の物品質量の分散度を求める。その場合の各分散度は、右欄に示すような5通りとなる。
次に示す表2は、看做し平均質量200gの物品をストック部2に供給したと仮定し、その状態で、計量した250gの物品をストック部1からストック部5まで順次供給したと仮定した場合の、各ストック部内の物品質量の分散度を求めたものである。この場合の各分散度は、右欄に示すような5通りとなる。
こうして、看做し平均質量200gの物品を何れかのストック部に供給したと仮定し、その状態で、計量した250gの物品を各ストック部に順次供給したと仮定した場合の、各ストック部内の物品質量の分散度を求めるのである。前述の具体例では、5つのストック部に対して、看做し平均質量200gの物品と計量した250gの物品とを供給していくから、組合せ数は、5×5=25通りとなり、この25通りの分散度の中から、設定許容範囲内に収まる組合せが安定的に得られる分散度を特定し、特定した分散度を与えるストック部に対して計量した物品を供給していくのである。
次に、この分散度の特定の仕方について説明する。まず、ここで扱う物品は自然物であるから、その物品質量の分散度は、正規分布となり、その加算値も正規分布となる。その場合の確率密度関数をfi(x)とすると、加算値m1と加算値m2との間に1個以上の加算値が存在する確率Pi(m1≦X<m2)は、
となる。
また、n個からi個取り出す組合せは、nCi個あるので、n個の加算値を使用して得られる全ての組合せ加算値の中から、1個以上の組合せ加算値が上記範囲m1≦X<m2に入る確率Piは、
となる。
また、未だ計量していない物品の看做し平均質量と、各ストック部内の物品質量との平均値μ、並びに、その分散σ2が分かれば、上記確率密度関数fi(x)は、
となる。
そして、例えば、組合せ計量対象となる物品が6つあり、それらの質量を組合せる場合を想定すると、その場合の主要な組合せ6C3〜6C5の確率密度関数は、図1、図2に示すようなグラフになる。ただし、このケースでは、6つの物品質量から3つの物品質量を選ぶ組合せ数が最も多くなるので、6C3の領域を最適化するために、一例として、組合せ目標値を5kgに、選択する3つの物品質量の平均値μを5Kg÷3≒1667gとし、さらに
図1では、標準偏差σ=583.5 分散度=σ/μ=0.35
図2では、標準偏差σ=416.5 分散度=σ/μ=0.25
を与えて計算している。なお、6C6の関数の影響は僅かであるため、その関数は、これらの図には描いていない。
図1では、標準偏差σ=583.5 分散度=σ/μ=0.35
図2では、標準偏差σ=416.5 分散度=σ/μ=0.25
を与えて計算している。なお、6C6の関数の影響は僅かであるため、その関数は、これらの図には描いていない。
これらの図から明らかなように、分散度を25%に設定した図2では、各確率分布の合計値が描く曲線は、山と谷とを繰り返すから、組合せ加算値が谷の領域に入れば、組合せ不成立の確率が高くなる。これに対し、分散度を35%に設定した図1では、各確率分布の合計値は、なだらかな曲線になる。特に、組合せ数が最も多くなる6C3を中心とする領域では、組合せ成立の確率が安定する。この安定傾向は、分散度が高くなる程より顕著になるが、分散度が高くなれば確率密度関数のピーク値は下がるので、トータルとしての確率は、逆に低下する。
そこで、分散度が25%から40%の範囲であれば、組合せ数が最も多くなる領域において、前記曲線が大きな谷を持たなくなるので、求めた分散度がこの範囲内に収まれば、その分散度を与えるストック部に対して計量した物品を供給するのである。また、求めた幾つかの分散度が上記範囲内に入っていれば、その中で35%付近の分散度を特定し、その分散度を与えるストック部に対して計量した物品を供給していく。これにより、次の組合せ計量において、設定許容範囲内に収まる組合せが安定的に得られ、その結果として稼動率を向上させることができるのである。
こうして、各ストック部内に計量した物品を蓄積しながら、次に計量する新たな物品の質量と各ストック部内の物品の質量とを対象とした組合せを実行して、設定許容範囲内で目標質量に最も近い組合せを選ぶが、その組合せが見つかったとしても、それをそのまま収集したのでは、設定許容範囲によって規定される当初の計量精度を改善することはできない。そこで、本発明では、組合せ加算値が、設定許容範囲よりもより厳しい許容範囲内に収まっていれば、その組合せに属する物品を収集するが、そうでなければ、その組合せに属する物品を収集せずに、前述の方法でもって、計量した物品を何れかのストック部に供給していくのである。
ここで、予め設定された許容範囲よりもより厳しい許容範囲とは、例えば、ユーザが予め設定した許容範囲の半分というように、より厳しい許容範囲の上下限値を予め固定しておくのである。あるいは、毎回の組合せ計量結果の平均値から計量精度と稼動率の傾向を求め、その両者が最大となるようにより厳しい許容範囲を調整しても良い。このようにして、計量精度と稼働率を改善していくのである。
ただし、こうしたより厳しい許容範囲を設けると、目標値に最も近い組合せ加算値がユーザの設定した許容範囲内に収まっていても、それよりも厳しい許容範囲内には収まらないケースが出てくる。そうしたケースが続く場合に、計量済の物品をストック部に供給し続けると、ストック部内の物品質量が過剰になって、却って組合せ不成立を起こしてしまう。そこで、本発明では、目標値に最も近い組合せ加算値がユーザの設定した許容範囲内に収まり、かつ、新たに計量した物品質量と各ストック部内の物品質量との合計値が予め設定した限界量を超えていれば、組合せ加算値がこのより厳しい許容範囲内に収まっていなくても、その組合せに属する物品を排出して、計量精度と稼働率とを低下させないようにしている。この限界量は、例えば目標値の1.8倍〜2.2倍の値である。
また、目標値に最も近い組合せ加算値がユーザの設定許容範囲内に収まらなければ、計量済の物品を何れかのストック部に供給することになるが、そのときの各ストック部への貯留量をどこまで許すかによっても稼働率は変わる。例えば、各ストック部内の物品質量の合計値が目標値の3乃至4倍を越えてしまうと、組合せ成立の確率は、少なくなって稼働率は低下する。そこで、本発明では、ストック部に物品を供給すると、稼動率の悪化が見込まれる場合は、計量した物品をストック部に供給する前に、一部のストック部から物品を排出して、ストック部内の物品の過量状態を解消する。この場合の排出物品は、設定許容範囲内に組合わされたものではないので、不良品として回収する。
以上の方法を実施するために、本発明に係る組合せ計量装置は、物品の質量を求める計量手段と、前記計量手段で計量された物品を収納する複数のストック部と、前記計量手段で計量された物品を何れかのストック部に充填する振分部と、前記計量手段で計量された物品の質量と各ストック部に供給された物品の質量とを対象として組合せ、組合せ加算値が設定許容範囲内にあって目標値に最も近い最適組合せを求め、求めた最適組合せに属する物品を収集する組合せ計量装置であって、
前記最適組合せが求まる毎に計量精度が改善するか否かを判断し、改善しない場合は、計量した前記物品をどのストック部に供給すれば、各ストック部内の物品質量のばらつきが適正になるかを判断し、適正になると判断したストック部に計量した前記物品を供給する制御部を備えたことを特徴とする。
これにより、計量精度を改善しながら、組合せ不成立となる確率を可及的に少なくして装置の稼働率を向上させるのである。
前記最適組合せが求まる毎に計量精度が改善するか否かを判断し、改善しない場合は、計量した前記物品をどのストック部に供給すれば、各ストック部内の物品質量のばらつきが適正になるかを判断し、適正になると判断したストック部に計量した前記物品を供給する制御部を備えたことを特徴とする。
これにより、計量精度を改善しながら、組合せ不成立となる確率を可及的に少なくして装置の稼働率を向上させるのである。
図3、図4は、本発明に係る組合せ計量装置を説明するための装置モデルを示す。これらの図において、質量の異なる個々の物品M、M1は、上流のコンベアBによって計量手段1まで搬送され、そこで計量された後、振分部3によって何れかのストック部4n(但し、nは1〜6の整数。以下、同じ)に振分けられる。そして、各ストック部4nに物品が溜まり、新たな物品Mが計量手段1で計量されると、制御部2は、計量した新たな物品Mの質量と各ストック部41〜46内に充填された物品の質量とを対象として組合せ、その中から組合せ加算値が設定許容範囲内にあって目標値に最も近い最適組合せを求める。
計量手段1は、ベルトコンベア11と、そこに載荷された物品Mの質量を計量する計量器12とを備えた周知構成の計量コンベア10で構成されるが、これに代えて、特許第5148285号公報に開示されたX線異物検査装置を用いて物品Mに付着する異物検出と同時にその質量も併せて検出するようにしても良い。このX線異物検査装置で物品Mの質量を検出するときは、X線透過画像に写し出された物品領域の濃淡レベルと各濃淡レベルに対応する基準質量とから物品が占める領域の質量を推定する。この検査装置を使用すれば、物品に含まれる異物検出と同時に、物品の質量も計測できるので、異物が含まれる物品を組合せ対象から排除して、最終商品の品質を高めることができる。
図3の振分部3は、計量手段1の搬出端下部を回転中心として旋回する下り傾斜の回転シュート31で構成され、制御部2が回転シュート31に駆動指令を送信すると、回転シュート31は、指定されたストック部4nまで旋回して、計量手段1から排出された物品Mを指定されたストック部4nに供給する。
また、図4の振分部3は、多関節型のロボットハンド32で構成され、図3の制御部2がロボットハンド32に駆動指令を送信すると、ロボットハンド32が計量手段1上の物品Mを摘み上げ、それを指定されたストック部4nまで移送して放出するようになっている。
このロボットハンド32に、特開2013−79931号公報に開示された質量測定装置を組み込んで、ロボットハンド32で物品Mを移送しながら、その物品質量も同時に検出するように構成しても良い。この質量測定装置は、ロボットハンド32に力検出器と加速度検出器とを組み込んで、ロボットハンド32が物品Mを移送するときに受ける力と加速度とに基づいて物品Mの質量を算出するようにしたものである。これを使用すれば、計量手段1と振分部3とを一体化した、よりコンパクトな装置とすることができる。
図3、図4のストック部4nは、ゲート開閉式のホッパで構成されるが、これに代えて転倒式のバケットを用いることもできる。また、これらの図では、ストック部4nを6つ配置しているが、これは一例であって、この数に限定されるものではない。一般的に、ストック部の数を増やせば、組合せ数が増えるので、組合せ計量精度を向上させることはできるが、その分、装置が大型化するデメリットもある。そうした観点から、ここでは計量精度を維持しつつ、装置の稼働率を高く維持できる台数として6つを例示している。
これらの装置モデルでは、物品Mは、上流側からランダムに送られてくるので、制御部2は、計量コンベア10が物品Mの質量を計量したタイミングで、その質量と各ストック部4nに供給された物品mの質量とを対象として組合せ、その中から設定許容範囲内で目標値に最も近い最適組合せを求める。求めた最適組合せの加算値が、ユーザが設定した許容範囲よりもさらに厳しい許容範囲内に収まっていれば、その最適組合せに属する物品mを収納したストック部4nや計量コンベア10から排出させる。
図3において、最適組合せに選ばれた物品の一つが計量コンベア10上の物品Mであるときは、同時に最適組合せに選ばれた最寄りのストック部4nまで回転シュート31を回転させ、そのストック部4nに計量した物品Mを供給してから、そのストック部4n内の物品mと共にコンベアCに排出させる。
また、図4の装置モデルにおいては、最適組合せに選ばれた計量コンベア10上の物品Mをロボットアーム32が摘み上げ、それを集合シュート50の排出口まで移動させてコンベアC上に放出する。
また、図4の装置モデルにおいては、最適組合せに選ばれた計量コンベア10上の物品Mをロボットアーム32が摘み上げ、それを集合シュート50の排出口まで移動させてコンベアC上に放出する。
一方、最適組合せの加算値がより厳しい許容範囲内に収まっていなければ、制御部2はそれまでに計量した物品の看做し平均質量を一つのストック部41に供給したと仮定し、その状態で、計量コンベア10で計量した物品Mを各ストック部4nに順次供給した場合の、各ストック部4n内の物品質量の分散度を求める。
続いて、前記平均質量の物品を次のストック部42に供給したと仮定し、その状態で、計量コンベア10で計量した物品Mを各ストック部4nに順次供給した場合の、各ストック部4n内の物品質量の分散度を求める。こうして、平均質量が供給されたと仮定するストック部4nを順次入れ替えながら、全てのストック部4nについて実行する。このケースでは、ストック部4nが6つあるから、36通りの分散度が得られ、それらの分散度の中から、設定許容範囲内に収まる組合せが安定的に得られる分散度を特定し、特定した分散度を与えるストック部4nに対して計量した物品Mを供給していくのである。
本発明によれば、目標値に最も近い最適組合せが求まる毎に、計量精度が改善するか否かを判断し、改善する場合は、その最適組合せに属する物品を収集するが、そうでない場合は、計量した前記物品をどのストック部に供給すれば、設定許容範囲内に収まる組合せが安定的に得られるかを判断し、それによって特定されたストック部に対して計量した物品を供給していくので、組合せ計量精度と稼働率とを同時に向上させることができる。
以下、本発明の組合せ計量装置の一実施形態を図5〜図10に基づいて説明する。
図5は、上記実施形態の主要部の外観斜視図を示す。この図において、組合せ計量装置100は、計量コンベア10と、それと縦列接続された振分コンベア30と、その振分コンベア30の側方下部に配列された6台のストック部4nと、振分コンベア30に沿って配置されて、振分コンベア30上の物品Mを各ストック部41〜46へ(以下、4nと表記するが、nは1〜6の任意の整数を採る場合もある。)、或いは、下方のコンベアCへ振分ける振分部3と、各ストック部4nから排出された物品、あるいは、振分コンベア30から直接排出された物品を収集する下段のコンベアCと、これらの動作を制御する制御部2(図6参照)とを備えている。
図5は、上記実施形態の主要部の外観斜視図を示す。この図において、組合せ計量装置100は、計量コンベア10と、それと縦列接続された振分コンベア30と、その振分コンベア30の側方下部に配列された6台のストック部4nと、振分コンベア30に沿って配置されて、振分コンベア30上の物品Mを各ストック部41〜46へ(以下、4nと表記するが、nは1〜6の任意の整数を採る場合もある。)、或いは、下方のコンベアCへ振分ける振分部3と、各ストック部4nから排出された物品、あるいは、振分コンベア30から直接排出された物品を収集する下段のコンベアCと、これらの動作を制御する制御部2(図6参照)とを備えている。
計量コンベア10は、ベルトコンベア11と、そこに載荷された物品Mの質量を計量する計量器12と、組合せ計量装置100に対する設定操作を行う操作表示部20とを備えている。なお、図示はしていないが、この計量コンベア10の上流側には、周知構成の2個乗り防止コンベアや搬入コンベアが接続される。
計量器12は、ベルトコンベア11に載荷された物品の質量を検出する周知構成の質量検出器と、その検出器のアナログ出力を増幅する信号処理回路と、その信号処理回路のアナログ出力をデジタル信号に変換するA/D変換器とを備えている。そして、質量検出器から物品の質量に比例するアナログ信号が出力されると、それを信号処理回路で増幅した後、A/D変換器でデジタル量に変換して制御部2に出力するようになっている。
操作表示部20は、筐体21の前面に取り付けられたタッチパネルで構成され、その筐体21下部の装置フレームには、支持脚22が固定されている。また、操作表示部20内には、装置100全体を制御する制御部2が格納され、さらに、ベルトコンベア11の入口側には、搬入される物品Mを検出する光電センサ23が取り付けられている。この光電センサ23が物品Mを検出すると、制御部2は、計量タイマーを始動させる。そのタイマ時間は、検出された物品Mの先端がベルトコンベア11の排出端手前に到達するまでの搬送時間に設定されている。そして、タイマーがタイムアップすると、計量コンベア10が安定しているので、制御部2は、そのときの物品Mの質量を計量器12から入力する。
振分部3は、振分コンベア30で搬送中の物品Mを各ストック部4nやシュート60に振分けるもので、第1振分アーム51〜56と第2振分アーム57とを備えている。これらの振分アーム5n(nは、1から7までの整数)は、振分コンベア30に沿って一定間隔に配列された上下方向の駆動軸Sと、その駆動軸Sを中心として水平方向に遥動する遥動アームAとで構成され、制御部2から振分アーム5nに駆動指令が送信されると、駆動軸Sが回転して遥動アームAを搬送路側へ旋回させる。これにより、振分コンベア30で搬送されてきた物品Mが遥動アームAに押されながら指定されたストック部4nに排出される。
第2振分アーム57は、搬送中の物品Mが最適組合せの一つに選ばれたときに、その物品Mをストック部4nとは反対側のシュート60へ振分けるもので、この振分アーム57も第1振分アーム5nと同様に構成されて、制御部2から駆動指令を受けると、第2振分アーム57が搬送路上に旋回し、これにより、最適組合せに選ばれた物品Mが、シュート60を介してコンベアCへ排出されるようになっている。こうして、振分コンベア30から排出された物品Mと、ストック部4nから直接排出された他の物品とが下段のコンベアCに集められ、最適組合せの所定質量の物品として、下流の立上コンベア61へ搬送される。したがって、第2振分アーム57は、第1振分アーム56と対向する側の振分コンベア30の下流端に少なくとも一つあれば良いが、物品間隔が詰まった状態で複数の物品が搬送される場合は、第2振分アーム57とシュート60との組を振分コンベア30に沿って複数組配置しても良い。
また、この実施形態では、第1振分アーム5nをストック部4nが配列された側の振分コンベア30上に配列したが、これとは反対側に配列しても良い。その場合には、各振分アーム5nの駆動軸Sを遥動アームAよりも上流側に位置させて、遥動アームAを下流側から上流側へ向けて水平に遥動させるようにする。そうすれば、搬送中の物品Mが対応するストック部4nに到達しても、その時点から遥動アームAを旋回させれば、対応するストック部4nに物品Mを排出することができる。
振分コンベア30は、6つ配列されたストック部4nの全長よりも若干長めのベルトコンベアで構成され、その入口側には、物品Mの進入を検出する光電センサ33が取り付けられている。この光電センサ33が物品Mの進入を検出すると、制御部2は、その物品に対応させた振分タイマーを始動させる。そのタイマー時間は、物品Mが振分コンベア30に進入してから対応するストック部4nに到達するまでの搬送時間に設定されている。そして、振分タイマーがタイムアップすると、制御部2は、対応する振分アーム5nを旋回させて、そこに到達した物品Mを対応するストック部4nに排出させる。また、先行する物品Mに続いて、後続の物品Mが振分コンベア30に進入し、それらが前後して搬送される場合もある。そのため、振分タイマーは、それぞれの物品Mに対応して設けられ、前後する物品が対応する振分アーム5nに到達すると、対応するそれぞれの振分アーム5nが個別に駆動されるようになっている。
各ストック部4nは、両開きゲート40を備えたホッパで構成され、制御部2から駆動指令を受信すると、両開きゲート40を開閉させて、ストック部4n内の物品をコンベアC上に排出する。また、このコンベアCは、各ストック部4nから排出された物品を収集しながら、立上コンベア61まで搬送するベルトコンベアで構成されている。
振分コンベア30の下流端部に設けられたシュート60は、振分コンベア30の側方から下方のコンベアC上まで延びる傾斜板で構成され、その傾斜板に物品が排出されると、それをコンベアC上まで案内して放出する。また、何れかのストック部4nから物品が排出されると、制御部2は、コンベアCを一定時間駆動させて、上流のストック部41から排出された物品を立上コンベア61まで搬送して停止する。また、立上コンベア61は、コンベアCが停止すると、一定時間駆動されて、一まとめにされた物品の集合体を図示しない下流の包装工程へ搬送する。
図6は、この実施形態の構成ブロック図の一例を示す。この図において、制御部2は、コンピュータで構成され、内部には、ROM24とRAM25が設けられている。ROM24には、各種プログラムが格納され、RAM25には、操作表示部20から入力された各種運転条件(例えば、搬送速度)と、設定許容範囲、すなわち、上限値と下限値(目標値)と、計量器12から入力された物品質量と、各ストック部4nに貯留された物品の質量と、各ストック部4nに貯留された物品の分散度等の情報が記憶されている。
制御部2には、上流と下流の各光電センサ23、33と、ベルトコンベア11と、計量器12と、操作表示部20と、各ストック部4nのゲート駆動部とが接続されている。そして、上流の光電センサ23から物品Mの検出信号が入力されると、制御部2は、計量タイマーを始動させ、それがタイムアップすると、物品Mは、計量コンベア10の排出端付近まで搬送されているから、その時点での物品質量を計量器12から入力する。また、制御部2は、入力した物品Mの質量と、各ストック部4nに貯留された物品の質量とに基づいて組合せ演算を実行し、目標値に最も近い最適組合せを選択する。そして、選択した組合せの加算値がより厳しい許容範囲内に収まっていれば、その最適組合せに属する各ストック部4nに駆動指令を送信して、選ばれたストック部4nから内部の物品をコンベアCへ排出させる。また、計量された物品Mが最適組合せに選ばれていれば、それを第2振分アーム57で排出するための振分タイマーを始動させる。そして、振分コンベア30へ乗り移った物品Mが第2振分アーム57の手前に到達すると、その振分タイマーがタイムアップし、それに基づいて制御部2は、第2振分アーム57に駆動指令を送信して、搬送中の物品MをコンベアCへ排出させる。
また、最適組合せの加算値がより厳しい許容範囲内に収まっていないときは、制御部2は、計量した物品Mをどのストック部4nに供給するかを決定する。その決定は、計量を終えた物品Mが振分コンベア30に乗り移るまでに行われる。そして、その物品Mが振分コンベア30の光電センサ33で検出されると、制御部2は、決定したストック部4nに対応するタイマー時間を振分タイマーに設定して始動させ、それがタイムアップすると、搬送中の物品Mは、決定されたストック部4nの手前に到達しているから、制御部2は、対応する振分アーム5nを駆動させて、搬送中の物品Mを決定されたストック部4nに排出する。
また、このケースでは、搬送される物品間隔が詰まっていると、振分コンベア30上に複数の物品Mが前後して存在する場合もある。さらに、振分コンベア30で搬送している物品Mが、ストック部4nへ排出される前に、そのストック部4n内の物品質量と、後続の新たな物品Mの質量とが組合せ対象となる場合もある。そのため、この実施形態では、計量した物品Mと、それを収納するストック部4nとが決定されると、その物品Mがストック部4n内に未だ収納されていなくても、そのストック部4n内の物品質量に計量した物品Mの質量を加算して組合せに参加させ、その加算値が最適組合せに選ばれると、制御部2は、そのストック部4n内の物品を排出させた後、搬送中の物品Mがそのストック部4n内に排出されるのを待って、そのストック部4nに対して、開放したゲートを閉じるように制御する。
制御部2には、さらにベルトコンベア11、振分コンベア30、下段のコンベアC、第1振分アーム51〜56、第2振分アーム57の各駆動部が接続されて、これらに対する動作制御も行うようになっている。
操作表示部20からは、種々の設定条件を設定することができ、それを操作することにより、目標値、許容範囲(上下限値)、その許容範囲をより厳しく制限した上下限値(より厳しい許容範囲)が設定できるように構成されている。また、計量コンベア10の処理能力(単位時間当たりの計量回数)が設定されると、その運転速度に合わせてコンベアCとベルトコンベア11並びに振分コンベア30の搬送速度が設定され、さらに、設定された搬送速度に基づいて、計量タイマーのタイマー時間や振分タイマーのタイマー時間が設定されるようになっている。
図7は、制御部2のRAM25に記憶された各種データの一例を示す。この例では、例えば、アドレス0000には、計量器12から入力された物品の質量が、続くアドレス0001〜0006には、各ストック部4nに貯留された物品の質量がそれぞれ記憶される。また、次のアドレス0007には、各ストック部4nに貯留された物品の平均質量が、次のアドレス0008には、次に計量予定の看做し平均質量が記憶される。この看做し平均質量は、これまでに計量した物品質量の移動平均である。さらに、続くアドレス0009〜0014には、ストック部4nに関する分散度が、すなわち、計量器12で計量した物品を各ストック部4nに順次投入したと仮定した場合の6つの分散度がそれぞれ記憶される。また、次のアドレス0015には、それらの36通りの分散度の中から選択した最適な分散度を与えるストック部4nの番号が記憶される。
次に、この組合せ計量装置100の基本動作を図8〜図10のフローチャートに基づいて説明する。
運転に際しては、図5の操作表示部20を操作して、まず、計量コンベア10の運転速度を設定する。その速度は、上流のコンベア速度と同じでもよいが、処理能力に余裕があれば、上流のコンベア速度よりも若干速い速度に設定しておく。そうすれば、計量コンベア10への物品Mの2個乗りを防止することができる。そして、図示しない運転キーを操作して組合せ計量装置100を始動させると、計量コンベア10と振分コンベア30が設定速度で運転され、上流のコンベアも動き出して物品の到来を待機する状態になる。図8は、そうした待機状態における制御部2の動作の一例を示したものである。
なお、ここで計量する物品Mは、例えば、ブロイラーを解体して得られる胸肉やモモ肉等のブロック肉であって、それらは互いに分離された状態で計量コンベア10へ個々に搬送されてくるものとする。また、計量コンベア10と振分コンベア30は、設定速度で常時駆動されているものとする。
運転に際しては、図5の操作表示部20を操作して、まず、計量コンベア10の運転速度を設定する。その速度は、上流のコンベア速度と同じでもよいが、処理能力に余裕があれば、上流のコンベア速度よりも若干速い速度に設定しておく。そうすれば、計量コンベア10への物品Mの2個乗りを防止することができる。そして、図示しない運転キーを操作して組合せ計量装置100を始動させると、計量コンベア10と振分コンベア30が設定速度で運転され、上流のコンベアも動き出して物品の到来を待機する状態になる。図8は、そうした待機状態における制御部2の動作の一例を示したものである。
なお、ここで計量する物品Mは、例えば、ブロイラーを解体して得られる胸肉やモモ肉等のブロック肉であって、それらは互いに分離された状態で計量コンベア10へ個々に搬送されてくるものとする。また、計量コンベア10と振分コンベア30は、設定速度で常時駆動されているものとする。
この図8において、制御部2は、まず、下流のコンベアC上に物品が排出されていないかチェックする(ステップS1)。最初は、物品はコンベアC上に存在していないから、次に、計量タイマーの動作を確認する(ステップS2)。この状態では、計量タイマーが停止しているから、次のステップS3で計量コンベア10の光電センサ23をチェックする。光電センサ23も物品Mを検出していなければ、続くステップS4で振分タイマーの動作を確認する。しかし、最初は、振分タイマーも停止しているから、続くステップS5で、振分コンベア30の光電センサ33をチェックする。こうして、物品Mが計量コンベア10に到来するまで、ステップS1からステップS5までのループ処理を繰り返す。
そして、最初の物品Mが計量コンベア10に到達して光電センサ23がその物品Mを検出すると(ステップS3)、制御部2は、ステップS6に移行して計量タイマーを始動させる。続いて、ステップS1からステップS2に移行するが、この時には、計量タイマーが動作中であるから、ステップS7に移行して計量タイマーがタイムアップしたか否かをチェックする。タイムアップしていなければ、ステップS4からステップS5に移行してステップS1に戻る。こうして、計量タイマーがタイムアップするまでは、ステップS2からステップS7、ステップS4に至る処理を繰り返す。その間に、計量コンベア10上の物品Mは、その出口付近に搬送されてくる。
周知のように、コンピュータで構成された制御部2の処理速度は、物品Mの移動に比して極めて高速であるから、物品Mが計量コンベア10の出口近くに到達し、制御部2の処理ステップもステップS7に進んで、計量タイマーのタイムアップが確認されれば、制御部2は、計量タイマーを停止させた後(ステップS8)、計量器12から物品質量Woを入力してアドレス0000に記憶する(ステップS9)。続いて、制御部2は、ステップS10に移行して組合せ計量処理を実行する。この処理については、後述するが、この処理においてストック部4nから物品を排出していれば、制御部2は、ステップS1に移行したときに、コンベアC上に物品ありと判断して、次のステップS11でコンベアCを駆動させる。このコンベアCは、ベルトが半周すると自動的に停止する。
また、ステップS10の処理において、計量した物品Mをストック部4nに供給すると決定されているとき、あるいは、コンベアCへ直接排出すると決定されているときは、計量した物品Mを振分コンベア30上から排除するための振分タイマーのタイマー時間が設定されている。そして、計量された物品Mが振分コンベア30に乗り移って、光電センサ33の検出位置に到達し、制御部2の処理ステップもステップS5に到達して、光電センサ33による物品Mの検出を確認すれば、制御部2は、ステップS12に移行して振分タイマーを始動させる。
こうして振分コンベア30に乗り移った物品Mは、下流へと搬送されていくが、その間に、次の新たな物品Mが計量コンベア10に進入すると、ステップS3で新たな物品Mが検出され、それに基づいて制御部2は、ステップS6に移行して再び計量タイマーを始動させる。
一方、振分コンベア30上の物品Mが、指定された振分アーム5nに到達し、制御部2の処理ステップもステップS4からステップS13に移行して、振分タイマーのタイムアップを確認すれば、そのタイマーを停止させた後(ステップS14)、指定された振分アーム5n(第2振分アーム57が指定される場合もある。)に駆動指令を送信する(ステップS15)。すると、指令を受けた振分アーム5n(第2の振分アーム57も含む)は、搬送路を遮る方向に旋回して搬送中の物品Mを対応するストック部4nに、或いは、コンベアCに直接排出する。
また、複数の物品Mが振分コンベア30上に存在するときは、それぞれの物品に対して振分タイマーのタイマー時間が割り当てられているから、ステップS13において、何れかの振分タイマーがタイムアップしていれば、そのタイマーに対応する振分アーム5nに駆動指令が送信される。それとタイミングを合わせて、対応する物品が指定の振分アーム5nの振分位置に到達するから、その物品は、回動する振分アーム5によって振分コンベア30から排出される。
図9は、ステップS10の組合せ計量処理の一例を示したフローチャートである。この図において、制御部2は、計量器12から入力した物品質量Woと各ストック部4n内に貯留されている物品の質量とを対象として組合せ、その加算値が目標値に最も近くなる最適組合せを選択する(ステップS16)。続いて、選択した組合せ加算値が設定許容範囲内に収まっているか否かをチェックし(ステップS17)、収まっていれば、ステップS18に移行し、収まっていなければ、ステップS19に移行して、計量した物品質量Woと各ストック部4n内の物品質量との合計値を算出する。
続いて、制御部2は、ステップS20において、その合計値が許容量を越えているか否かをチェックする。この許容量は、ストック部4nの台数によって異なるが、この実施例では、一例として目標値の3.5倍を許容量として設定している。すなわち、各ストック部4n内の物品の総量が目標値の3.5倍を超えていれば、それ以上物品Mをストック部4nに供給しても、組合せ不成立の確率が増大するだけであるから、算出した合計値がこの許容量を超えていれば、続くステップS21において、その合計値が下限値を下回るか、上限値を上回るかをチェックする。そして、下限値を下回っていれば、ステップS25に移行し、上限値を上回っていれば、ステップS26に移行する。
また、算出した合計値がこの許容量を越えていなければ、各ストック部4nには、計量した物品Mを受け入れる余裕があるから、ステップS24に移行して、計量した物品Mを特定したストック4nに供給するための処理に入る。この処理については、後述する。
また、ステップS17において、選択された組合せ加算値が設定許容範囲内に収まっていれば、ステップS18に移行して、その加算値がさらに厳しい許容範囲内に収まっているか否かをチェックする。この厳しい許容範囲とは、この実施例では、例えば、ユーザが設定した許容範囲を更に50%絞り込んだ範囲としている。そして、選択された組合せ加算値がこの厳しい許容範囲内に収まっていれば、ステップS27に移行して、選択された最適組合せに属する物品をストック部4nから、あるいは、振分コンベア30からコンベアCへ排出させるが、この厳しい許容範囲内に収まっていなければ、次のステップS22において、計量した物品質量Woと、各ストック部4n内の物品質量との合計値を算出し、続くステップS23において、その合計値が限界量に達しているか否かをチェックする。この限界量は、許容範囲内に収まる組合せを安定的に成立させるための値であって、この実施例では、一例として目標値の1.8倍としている。前記合計値がこの限界量を越えていれば、稼働率が悪化する可能性があるから、選択した組合せ加算値がより厳しい許容範囲内に収まっていなくても、ユーザが設定した許容範囲内には収まっているから、ステップS27に移行して、選択された最適組合せに属する物品をコンベアC上に排出させる。
このステップS27に移行すると、制御部2は、最適組合せに選ばれた各ストック部4nに駆動指令を送信する。すると、駆動指令を受けた各ストック部4nは、両開きゲート40を開放して内部の物品をコンベアCに排出する。また、計量した物品Mがこの最適組合せに選ばれていれば、その物品MをコンベアCに振分けるためのタイマー時間を振分タイマーに設定する。このタイマー時間は、下流の光電センサ33が物品Mを検出した位置からそれが第2の振分アーム57に到達するまでの搬送時間とされている。続いて、制御部2は、駆動指令を送った各ストック部4nの物品質量をメモリから消去して次の組合せ計量に備える。
一方、ステップS23において、選択された組合せ合計値がこの限界量以下であれば、各ストック部4nには、計量した物品Mを受け入れる余裕があるから、ステップS24に移行して、計量した物品Mを特定したストック4nに供給する処理に入る。
図10は、このステップS24における物品供給処理の詳細を示す。この図において、制御部2は、まず、ステップS28で、カウンターmの値を1にセットし、次に、図7に示すアドレス0008の看做し平均質量をストック部41の物品質量に加算する(ステップS29)。続いて、ステップS30で、カウンターnの値を1にセットして、計量器12から入力した物品Mの質量Woを1番目のストック部41の物品質量に加算した後、各ストック部4n内の物品質量の分散度を算出し、それを図7のアドレス0009に記憶する(ステップS31)。次に、ステップS32からステップS33の処理を経てカウンターnの値を2にセットし、再びステップS31に戻って、今度は2番目のストック部42の物品質量に前記物品質量Woを加算して、各ストック部4n内の物品質量の分散度を求め、それをアドレス0009に記憶する。こうした処理をカウントーnの値が6になるまで繰り返し、6になると、ステップS34に移行して、カウンターmの値が6になっているか否かをチェックする。しかし、この場合には、まだ、6になっていないから、続くステップS35で、カウンターmの値を2にセットして、再び、ステップS29に戻って、今度は、前記平均質量をストック部42の物品質量に加算する。そうして、ステップS30からステップS33までの処理を繰り返す。
こうして、カウンターmの値が6になると、全部で36個の分散度が記憶されているので、制御部2は、記憶した36個の分散度の中から最適な分散度を特定し(ステップS36)、その分散度を与えるストック部4nに対応する振分アーム5nの番号を記憶する(ステップS37)。続いて、記憶した番号の振分アーム5nに対してタイマー時間を設定する(ステップS38)。このタイマー時間は、振分コンベア30によって搬送される物品Mが、光電センサ33の検出位置から記憶した番号の前記振分アーム5nに至るまでの搬送時間である。続いて、制御部2は、対応するストック部4nの物品質量に前記物品Mの質量Woを加算して、図7のストック部4nのメモリ内容を記憶更新する(ステップS39)。
以上の処理は、計量コンベア10で計量された物品Mが振分コンベア30に乗り移るまでに行われる。そして、振分コンベア30に進入した物品MがステップS5において光電センサ33で検出されると、タイマー時間の設定された振分タイマーが始動し、それがタイムアップすると、前述の各ステップS14、S15の処理が実行される。
図9に戻って、ステップS19で算出した、計量した物品質量Woと各ストック部4n内の物品質量との合計値が各ストック部4nに蓄えることのできる物品総量の許容量を超え(ステップS20)、かつ、下限値を下回っていれば、ステップS25に移行して、目標値に最も近い組合せとして選択された各ストック部4nに駆動指令を送信する。駆動指令を受信した各ストック部4nは、両開きゲート40を開閉して、内部の物品をコンベアCに排出する。続いて、制御部2は、駆動指令を送った各ストック部4nの対応するメモリ内容をクリアして、次の組合せ計量に備える。
また、ステップS19で算出した合計値が各ストック部4nに蓄えることのできる物品総量の許容量を超え、かつ、上限値を上回っていれば、ステップS26に移行して、蓄積量の多いストック部4nから蓄積量の小さいストック部へと、順次、各ストック部4n内の物品質量を加算して行く。そして、その加算値が目標質量を超えた時点で、それまでに加算対象となった各ストック部4nに対して駆動指令を送信する。すると、駆動指令を受けた蓄積量の多いストック部4nは、両開きゲート40を開閉して、内部の物品をコンベアCに排出する。これにより、ストック部4n内の過量状態が解消される。続いて、制御部2は、駆動指令を送った各ストック部4nに対応するメモリ内容をクリアして、次の組合せ計量に備える。
こうして、組合せ計量処理が終了すると、再びステップS1に戻って、前述の処理を繰り返す。
こうして、組合せ計量処理が終了すると、再びステップS1に戻って、前述の処理を繰り返す。
図11、図12は、以上の実施形態を使用してシミュレーションした場合の計量精度と稼働率とを表したグラフである。この内、図11は、計量精度(選択された組合せ加算値と目標値との誤差率)を表したグラフで、縦軸に誤差率をとり、横軸に平均質量の物品Mを何回供給すれば、目標値に到達するかの供給回数をとっている。したがって、例えば、平均質量が500gの物品で、目標値が2Kgの場合は、平均供給回数が4になり、そのときの誤差率は、1.2%になることを表している。このグラフから明らかなように、供給回数が4.5回以上になれば、誤差率が1%を切り、さらに、供給回数が増えれば、精度は更に向上することが判る。また、この傾向は、分散度を25%、30%、35%と替えても、殆ど変わらないことが確認できているので、ここでは、分散度が35%の計量精度を載せている。
図12は、分散度を25%、30%、35%と変えた場合のそれぞれの稼動率を表したグラフである。この実施形態においては、平均質量の物品を複数回供給しなければ、目標値に到達することができないので、許容範囲内に収まる組合せが成立するのは、毎回ではなく、複数回おきとなる。そこで、このグラフでは、縦軸に正常運転率を、すなわち、{(組合せ成立回数+物品供給回数)÷計量回数}×100をとり、横軸に前述の物品供給回数をとっている。このグラフから明らかなように、物品供給回数が4回以上となれば、正常運転率は、ほぼ100%になることが判る。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、その他の形態も採用可能である。例えば、図3、図4に示すような装置モデルを使用するときは、計量コンベア10上の物品を直接各ストック部4nに供給することができるから、振分タイマーを使用する必要がなくなる。
1 計量手段
2 制御部
3 振分部
32 ロボットハンド
4n ストック部
100 組合せ計量装置
2 制御部
3 振分部
32 ロボットハンド
4n ストック部
100 組合せ計量装置
Claims (8)
- 一塊の物品を個別に計量して、複数のストック部の何れかに供給する動作を繰り返しながら、新たに計量した物品質量と各ストック部内のそれぞれの物品質量とを対象として組合せ、組合せ加算値が設定許容範囲内にあって目標値に最も近い最適組合せを求め、求めた最適組合せに属する物品を収集して設定許容範囲内の集合体を形成する組合せ計量方法であって、
前記最適組合せが求まる毎に計量精度が改善するか否かを判断し、改善しない場合は、計量した前記物品をどのストック部に供給すれば、各ストック部内の物品質量のばらつきが適性になるかを判断し、適性になると判断したストック部に、計量した前記物品を供給することを特徴とする組合せ計量方法。 - 計量した前記物品をストック部に供給するに際しては、それまでに計量した物品の平均質量を一つのストック部に供給したと仮定し、その状態で、計量した前記物品を各ストック部に順次供給した場合の、各ストック部内の物品質量の分散度を求める処理を、前記平均質量の物品が供給されたと仮定するストック部を順次入れ替えながら、全てのストック部について実行し、得られた各分散度の中から、設定許容範囲内に収まる組合せが安定的に得られる分散度を特定し、特定した分散度を与えるストック部に対して計量した前記物品を供給することを特徴とする請求項1に記載の組合せ計量方法。
- 請求項1に記載の組合せ計量方法であって、
前記設定許容範囲内で、より目標値に近い許容範囲を設け、目標値に最も近い最適組合せの加算値がこのより厳しい許容範囲内に収まれば、求めた前記組合せに属する物品をストック部から収集することを特徴とする組合せ計量方法。 - 目標値に最も近い最適組合せの加算値が設定許容範囲内に収まっており、かつ、計量した前記物品の質量と各ストック部内の物品質量との合計値が限界量を超えていれば、その組合せに属する物品をストック部から収集することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の組合せ計量方法。
- 計量した前記物品をストック部に供給すると稼働率が悪化する場合は、計量した前記物品をストック部に供給する前に、一部のストック部から物品を排出することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の組合せ計量方法。
- 物品の質量を求める計量手段と、前記計量手段で計量された物品を収納する複数のストック部と、前記計量手段で計量された物品を何れかのストック部に充填する振分部と、前記計量手段で計量された物品の質量と各ストック部に供給された物品の質量とを対象として組合せ、組合せ加算値が設定許容範囲内にあって目標値に最も近い最適組合せを求め、求めた最適組合せに属する物品を収集する組合せ計量装置であって、
前記最適組合せが求まる毎に計量精度が改善するか否かを判断し、改善しない場合は、計量した前記物品をどのストック部に供給すれば、各ストック部内の物品質量のばらつきが適正になるかを判断し、適正になると判断したストック部に計量した前記物品を供給する制御部を備えたことを特徴とする組合せ計量装置。 - 前記計量手段は、X線透過画像に写し出された物品の濃淡レベルと、各濃淡レベルに対応する質量とから前記物品の質量を推定するX線検査装置である請求項6に記載の組合せ計量装置。
- 前記振分部は、前記計量手段で計量された物品を摘み上げて、それを前記ストック部の何れかに供給するロボットハンドである請求項6に記載の組合せ計量装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019092964A1 (ja) | 2017-11-07 | 2019-05-16 | 株式会社イシダ | 物品供給装置及び組合せ計量装置 |
-
2014
- 2014-05-20 JP JP2014104671A patent/JP2015219190A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019092964A1 (ja) | 2017-11-07 | 2019-05-16 | 株式会社イシダ | 物品供給装置及び組合せ計量装置 |
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