JP2015216877A - 炭酸ガス発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭酸ガスを主な誘引物質として、蚊などの吸血性昆虫を誘引捕獲する機器は、ドライアイスの昇華や可燃ガスの燃焼などによって炭酸ガスを発生させている。しかし、ドライアイスは保管が困難であり、可燃ガスは使用時に火災等の危険性が伴うなどの欠点がある。
また、炭酸塩と酸との化学反応により炭酸ガスを発生させる方法についても、化学反応が終われば炭酸ガスの発生は終了となり、炭酸ガスを長時間発生させることができなかった。
【解決手段】図1の様に、酸性水溶液を少量ずつ持続的に炭酸塩に添加することにより、化学反応で炭酸ガスを長時間発生させることができる。また、この発明は種々の用途に転用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、蚊などの吸血性昆虫を炭酸ガスにより誘引することを目的として、炭酸塩と酸性水溶液の化学反応によって炭酸ガスを長時間発生させるための装置に関するものである。
蚊などの吸血性昆虫は炭酸ガスに誘引される性質がある。実用化されている炭酸ガスを発生させて蚊などの吸血性昆虫を誘引し捕獲する機器は、ドライアイスの昇華、酵母の発酵や可燃ガスの燃焼により炭酸ガスを発生させている。炭酸ガスと他の要因によって機器周辺に誘引された吸血性昆虫は、機器に設置されている昆虫捕獲用の機器や装置に捕獲される。
ドライアイスの昇華により炭酸ガスを発生させる方法は、公的機関や研究機関が調査や研究のために蚊などの吸血性昆虫を誘引し捕獲する場合に使用されることが多い。市販されているCDCライトトラップ(CDC捕虫機)を野外に設置し、その上方付近にドライアイスを入れた通気口がある発泡スチロールの容器を取り付ける。通気口から放出される炭酸ガスに誘引された蚊などの吸血性昆虫はCDCライトトラップに捕獲される。
しかし、ドライアイスは大気下では−78.5℃以上で昇華する性質がありるため常温にて保管すると短時間で大量に体積を失う。また、密閉容器に入れておくと昇華により容器内が高圧となり密閉容器が破裂するため、安定で安全な保管が困難であるという欠点がある。また、幼児が誤って触ると凍傷をおこしてしまうため、一般家庭での取扱いも難しい。
利便性と安全性において、この欠点は問題である。具体的には、ドライアイスは保管の難しさから使用時に業者から頻繁に購入する必要がある。地域によって取扱い業者が少数であるため、使用したいときにすぐに入手できないことも起こりうる。また、ドライアイスを誤って密閉容器に入れたことによる容器破裂により、人の負傷や物品損害の恐れがあり、過去にはこれに関連した事故が起きている。
さらに、蚊などの吸血性昆虫を誘引する実際においても、ドライアイスは温度の影響を強く受けることから、夏季など気温の高い時期や熱帯地方では昇華速度が大きくなり短時間で消失してしまうため、炭酸ガスを長時間発生させることができないという欠点がある。
水に適量の砂糖と酵母を入れることで酵母の発酵により炭酸ガスを発生させる方法がある。この方法は、ドライアイスが入手できない山地や僻地において、研究機関が調査や研究のために蚊などの吸血性昆虫を誘引し捕獲する場合において利用されることが多い。市販されているCDCライトトラップ(CDC捕虫機)を野外に設置し、その付近にこの方法による炭酸ガス発生源を設置する。炭酸ガス発生源から放出される炭酸ガスに誘引された蚊などの吸血性昆虫はCDCライトトラップに捕獲される。
しかし、酵母は低温であれば活動が弱まるため発酵が起きにくいことがあるなど、発酵の速度は温度の影響を受けるため、環境条件によっては安定した炭酸ガスの発生は期待できない。また、酵母と砂糖を溶かした水は野生動物には栄養源となるため容器を汚されたり壊される恐れがあり、その実例も報告されている。また、用意する水と砂糖の物質量と比較して発生する炭酸ガスの物質量は小さく、効率的な炭酸ガス発生方法とはならない。また、酵母の発酵により炭酸ガスが発生されるまで時間がかかり迅速性に欠ける。また、酵母の発酵の途中では炭酸ガスの発生量を調節したり意図的に止めることが困難である。さらに、酵母の保管中に酵母が劣化した場合にも、炭酸ガスを発生させることはできない。
上記の酵母に関する特性を考慮すると、酵母の発酵は炭酸ガスを長時間発生させる確実な方法ではない。
可燃ガスの燃焼により炭酸ガスを長時間発生させる方法を利用して、蚊などの吸血性昆虫を誘引し捕獲する機器が開発され北米を中心に普及が広がっている。その例には米国のWoodstream Corporation の製品「Mosquito Magnet」がある(非特許文献3参照。)。
しかし、この方法には以下の欠点がある。
可燃ガスを保管するガスボンベや配管を高温に曝したり強い衝撃を与えてしまうと破裂や火災の危険性がある。燃焼させて炭酸ガスを発生させている使用時においても、落雷などの自然災害や野生動物の活動等によって火災が引き起こされる危険性がある。また、可燃ガスの燃焼により炭酸ガスを発生させる機器は、その制御に電気を使用するため、電源を失えば使用ができなくなる。また、機器の構造が複雑であり、販売価格が高くなるので、金銭面において普及の妨げになっている。また、機器とガスボンベは重いので持ち運びが困難である。さらに、可燃ガスをガスボンベに充填するには、専用の業者に依頼しなければならない。
上記の欠点を考慮すると、電源や可燃ガスの供給が確保されない地域では使用できない。機器が高額なことや、持ち運びが困難で、管理・使用時において破裂や火災の心配があることは普及の妨げとなりうる。
特開2006−67966号公報 特開2003−61541号公報
池庄司敏明著 「蚊 Mospuitoes」東京大学出版会 1993年 P127〜P153 荒木修著 「蚊の科学」日刊工業新聞社 2007年 P67〜P92 米国 Woodstream Corporation のカタログ「Mosquito Magnet」 津田良夫 「蚊の観察と生態調査」北隆館 2013年 P73〜P75
解決しようとする問題点は、ドライアイス、酵母や可燃ガスを使用せずに、炭酸ガスを長時間発生させることができない点である。
本発明は、酸性水溶液を持続的又は断続的に少量ずつ炭酸塩に添加することで、化学反応により炭酸ガスを長時間発生させることを可能としていることを最も主要な特徴とする。
また、炭酸塩に添加する酸性水溶液の単位時間当たりの添加量は、調節が可能である。
酸性水溶液と炭酸塩との化学反応の一例として、以下の化学反応がある。

クエン酸(水溶液) + 炭酸水素ナトリウム → クエン酸三ナトリウム + 水 + 炭酸ガス↑
Figure 2015216877
酸性水溶液を炭酸塩に添加することによって、炭酸ガスが発生することは既に知られていることであるが、その化学反応が終了すれば炭酸ガスの発生も終了することとなり、炭酸ガスを長時間発生させることはできなかった。
また、炭酸塩と酸との化学反応により継続的な炭酸ガス発生が試された例「特開2006−67966号公報」もあるが、それでは迅速に化学反応を起こすことができない点、空気中における潮解性物質の安定保管が困難な点、開始された化学反応の意図的な停止が困難な点などが欠点であった。
そのため、これらの欠点を排除した上で、化学反応を持続的又は断続的に長時間起こすための新規の手段と技術が必要であった。
このことについては、本発明が解決しており、従来法より利便性が高く、電源は不要であり、安全に炭酸ガスを長時間発生させることができるということを特徴としている。
本発明装置により、水と酸と炭酸塩があれば簡単に炭酸ガスを長時間発生させることができる。酸と炭酸塩の例としてはクエン酸と炭酸水素ナトリウムがあり、一般の日用品販売店でも購入することができる。適量の水と酸を容器3に入れ溶解させ、適量の炭酸塩を容器4に入れて装置に設置することで炭酸ガスを長時間発生させることができる。クエン酸は果実に含まれる成分であり、炭酸水素ナトリウムはベーキングパウダーの主成分として使用され、どちらも食品添加物としても使用される物質であり、素手で触っても人体への健康影響は無い。粉末状で販売されていることが多く、長期間保管しても品質が劣化しない。
また、酸性水溶液の流れを止める開閉式の装置6と酸性水溶液の流速を調節する装置7により、炭酸塩に添加する酸性水溶液の単位時間当たりの添加量を調節できるので、単位時間当たりに発生する炭酸ガスの発生量も調節できる。
これにより、ドライアイスが入手できない環境や状況でも、機器を運転するための電源や可燃ガスの供給を確保できない状況でも、温度の影響を受けることなく、迅速に安全に安定して炭酸ガスを長時間発生させることが可能となる。
さらに、本発明品は軽量であり持ち運びが容易な点、安価に作成が可能であり高価な従来品よりも安価で販売ができる点、酸と炭酸塩は容易に備蓄できる点により、社会に広く普及させることができる。
本発明は、蚊などの吸血性昆虫の誘引という目的以外の用途にも転用が可能である。
転用の例として、植物の光合成促進のための炭酸ガス供給装置としてや、食品等を酸化から防ぐための炭酸ガス供給装置としての使用が挙げられる。
本発明の実施例として、本発明を応用した蚊などの吸血性昆虫を誘引捕獲する機器の正面図。
図1の様に、炭酸塩が入った容器の上方に酸性水溶液が入った容器を設置する。両方の容器をチューブで繋ぎ合わせ、酸性水溶液がそのチューブ内を流れて下方の炭酸塩に添加されるようにする。チューブの途中には酸性水溶液の流れを止めるための装置6と流れの速度を調節する装置7が設置されている。
酸性水溶液の流れを止めるための装置6は、レバー式コックなどを使用し、流路の開閉を可能としている。
酸性水溶液の流れの速度を調節する装置7は、点滴筒、ピンチコックやレバー式コックなどを使用し、流速を調節することを可能としている。これにより、炭酸ガスの単位時間当たりの発生量を調節することができる。
酸性水溶液の流れを止めるための装置6を開放すると、チューブ5内を酸性水溶液が流れ、流れの速度を調節する装置7を経由した酸性水溶液が炭酸塩に添加される。
添加された酸性水溶液と炭酸塩の化学反応により発生した炭酸ガスは、炭酸塩が入った容器に接続されたガス経路用のチューブ9内を経由して外部に放出される。ガス経路用のチューブ9の末端が、炭酸ガスの放出される部分となる。
また、酸性水溶液が入った容器3には、チューブ接続部と反対の位置に通気口が設けられ、酸性水溶液の減少とともに容器内が減圧になるのを防いでいる。
本発明による炭酸ガスに誘引された蚊などの吸血性昆虫は、図1の様に、本発明装置の上部など周辺に設置してある昆虫を捕獲する機器または装置によって捕獲される。
昆虫を捕獲する機器の例として、吸引ファンを利用したトラップがあり、吸引口と吸引ファンと捕獲した昆虫を溜める部分から成る。
1 酸性水溶液
2 炭酸塩
3 酸性水溶液を入れる容器。チューブ接続部と反対の位置に通気口が設けられ、酸性水溶液の減少とともに容器内が減圧になるのを防いでいる。
4 炭酸塩を入れる容器
5 酸性水溶液を入れる容器3と炭酸塩を入れる容器4を繋ぎ合わせるチューブ。このチューブ内を酸性水溶液が流れる。
6 チューブ5の途中に設置された酸性水溶液の流れを止める開閉式の装置
7 チューブ5の途中に設置された酸性水溶液の流速を調節する装置
8 炭酸塩に落下する酸性水溶液
9 炭酸塩を入れる容器4に接続されており、化学反応により発生した炭酸ガスの経路となるチューブ。
10、11 チューブ9の末端。この部分から、炭酸ガスが外部に放出される。
12 昆虫を捕獲する機器の例であるトラップの吸引口
13 昆虫を捕獲する機器の例であるトラップの吸引ファン部分
14 昆虫を捕獲する機器の例であるトラップの捕獲した昆虫を溜める部分

Claims (3)

  1. 酸性水溶液を持続的又は断続的に炭酸塩に添加することにより、化学反応で炭酸ガスを長時間発生させることを特徴とする炭酸ガス発生装置。
  2. 炭酸塩に添加する酸性水溶液の添加の開始と終了を調節するために、流路となるチューブ5の途中に流れを止める開閉式の装置6を設置する方法。
  3. 炭酸塩に添加する酸性水溶液の単位時間当たりの添加量を調節するために、流路となるチューブ5の途中に流速を調節する装置7を設置する方法。
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