JP2015215405A - 医療用レーザ装置 - Google Patents

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貴行 松本
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貴行 松本
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Abstract

【課題】 光スキャナの動作音を良好に抑制する医療用レーザ装置を提供すること。
【解決手段】 SLO1は、光源11から発せられたレーザ光を偏向するミラー16aを周期的に変位させることによって、レーザ光を被検眼Eの組織上で走査するレゾナントスキャナ16と、レゾナントスキャナ16に向けて音波を加えるための音波発生装置19とを備えている。また、SLO1は、制御部30によって、音波発生装置19を制御し、光スキャナの動作音を低減する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、被検体の組織上でレーザ光を走査する医療用レーザ装置に関する。
従来から、被検眼の組織上でレーザ光を走査する医療用レーザ装置が知られている。この種の装置では、周期的に運動する光学部材を有する光スキャナが、レーザ光を走査するために使用される場合がある。
例えば、特許文献1には、反射ミラーを周期的に変位させる光スキャナを用いてレーザ光を走査する走査型レーザ検眼鏡が記載されている。
特開2012−011142号公報
光学部材を変位させることによってレーザ光を走査する光スキャナにおいては、光スキャナの動作に伴って動作音(例えば、共振音、摩擦音、風切音等)が発生する。光スキャナの動作音は、検者および被検者によって、不快に感じられてしまうおそれがあった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、光スキャナの動作音を良好に抑制する医療用レーザ装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る医療用レーザ装置は、光源から発せられたレーザ光を偏向する光学部材を周期的に変位させることによって、前記レーザ光を被検眼の組織上で走査する光スキャナと、前記光スキャナに向けて音波を加えるための音波発生部と、前記音波発生部を制御し、前記光スキャナの動作音を低減するための動作音低減手段と、を備える。
本発明によれば、光スキャナの動作に伴い発生する音を良好に抑制できる。
本実施形態におけるSLO1の光学系を示す図である。 SLO1の制御系を示す図である。 動作音検出装置18および音波発生装置19の配置の一例を示した図である。 動作音検出装置18および音波発生装置19の配置の変形例を示した図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の典型的な実施形態を説明する。本実施形態では、本発明の一態様に係る医療用レーザ装置として、走査型レーザ検眼鏡1(以下、「SLO1」と省略する)を例示して説明する。SLO1は、被検眼の眼底上でレーザ光を走査する。また、SLO1は、被検眼からの戻り光(例えば、反射光等)が受光素子で受光されることによって受光素子から出力される信号に基づき、眼底の画像を取得する。なお、SLO1は、光干渉断層計(OCT:Optical Coherence Tomography)、視野計などの他の眼科装置と一体化された装置であってもよい。
はじめに、図1を参照して、本実施形態における走査型レーザ検眼鏡(SLO:Scanning Laser Opthalmoscope)1が持つ光学系の概略構成を説明する。本実施形態において、SLO1は、投光光学系2と、受光光学系3と、を有している。投光光学系2は、被検眼Eの眼底Erにおける撮像範囲の各位置へレーザ光を投光する。本実施形態において、投光光学系2には、レーザ光出射部11、穴開きミラー12、レンズ13、レンズ14、走査部15、および、第1対物レンズ光学系19が含まれる。
レーザ光出射部11は、投光光学系2の光源である。なお、投光光学系2と、受光光学系3は、装置筐体に内蔵されてもよい。さらに、装置筐体は、図示無き移動機構によって被検眼に対して移動可能であってもよい。なお、装置筐体は、光スキャナの動作音の低減に寄与しうる。
レーザ光出射部11からのレーザ光は、穴開きミラー12の開口を通り、レンズ13およびレンズ14を介した後、走査部15に向かう。走査部15によって反射された光束は、第1対物レンズ光学系19を通過した後、被検眼Eの眼底Erで集光する。その結果、眼底Erで反射、散乱又は放出されたレーザ光の戻り光が瞳孔から出射される。
走査部15は、レーザ光を眼底上で二次元的に走査するためのユニットである。本実施形態において、走査部15は、光スキャナとして、レゾナントスキャナ16と、ガルバノミラー17と、を有する。これらの光スキャナは、光源11から発せられたレーザ光を、周期的に変位する光学部材(より詳細には、ミラー)を用いて偏向する。これらの光スキャナは、光を偏向するための光学部材(例えば、ミラー)、光学部材を変位可能に支持する支持部材と、を備える(一例として、レゾナントスキャナ16についての具体例を後述する)。その結果として、レーザ光が被検眼の組織上で走査される。本実施形態では、レゾナントスキャナ16によるX方向の主走査と、ガルバノミラー17によるY方向の副走査とが、予め定められた走査順序で行われることによって、眼底Er上でレーザ光が2次元的に走査される。
本実施形態において、レゾナントスキャナ16は、被検眼Eの眼底に投光されるレーザ光を所定の方向へ偏向する。図1に示すように、レゾナントスキャナ16を経た光は、ガルバノミラー17へ向かう。本実施形態では、レゾナントスキャナ16のミラー16aが回転軸を中心に振動することによって、眼底Erにおけるレーザ光の照射位置(スキャン位置)が水平方向(即ち、X方向)に移動する。本実施形態では、レゾナントスキャナ16によってX方向の主走査が行われる。
また、本実施形態において、ガルバノミラー17は、レゾナントスキャナ16を経たレーザ光を、更に、レゾナントスキャナ16とは異なる方向に偏向する。図1に示すように、ガルバノミラー17を経た光は、第1対物レンズ光学系19へ向かう。本実施形態では、ガルバノミラー17のミラー17aが回転することで、眼底Erにおけるレーザ光の照射位置が、垂直方向(即ち、Y方向)に移動する。本実施形態では、ガルバノミラー17によってY方向の副走査が行われる。より詳細には、レゾナントスキャナ16によってレーザ光が1ライン分走査される毎に、ガルバノミラー17は、所定量だけレーザ光の走査位置をY方向に移動させる。このようなレゾナントスキャナ16およびガルバノミラー17の動作が所定の範囲で繰り返し行われることによって、1フレーム分のレーザ光の走査が行われる。
走査部15は、更に、動作音検出装置18、および音波発生装置19を有している(図3参照)。動作音検出装置18は、走査部15の光スキャナの動作に伴って発生する音(換言すれば、光スキャナの動作音。例えば、回路等の共振音、光スキャナの回転軸の摩擦音、ミラーの風切音等)を検出する。また、音波発生装置19は、音波(振動)を発生させて、走査部15の光スキャナへ加えるデバイスである。本実施形態において、音波発生装置19から発生させる音波は、動作音検出装置18を用いてリアルタイムに検出される光スキャナの動作音に基づいて生成される。動作音検出装置18および音波発生装置19の詳細については、図2および図3を参照して後述する。
第1対物レンズ光学系20は、走査部15を経たレーザ光に被検眼Eの瞳位置を通過させる。本実施形態において、第1対物レンズ光学系19は、正のパワーを持つ。なお、第1対物レンズ光学系20は、図1にて例示されるような2枚の凸レンズによる構成に限定されるものではなく1枚、又は3枚以上のレンズを含む光学系であってもよい。
次に、受光光学系3について説明する。受光光学系3は、投光光学系2からのレーザ光に伴って瞳孔から出射される眼底反射光を受光する。本実施形態の受光光学系3は、投光光学系2の光路上において、穴開きミラー12から第1対物レンズ光学系20までに配置された各部材を、投光光学系2と共用している。また、本実施形態の受光光学系3は、レンズ22、ピンホール板23、レンズ24、および、受光素子25、を含む。
被検眼Eの眼底にレーザ光が照射される場合、レーザ光の眼底反射光は、前述した投光光学系2を逆に辿り、穴開きミラー12で反射され、レンズ22へ導かれる。なお、被検眼Eの瞳位置と穴開きミラー12の開口部とは、光学的に共役な関係である。レンズ22の下流側では、眼底Erからの光は、ピンホール板23のピンホールにおいて焦点を結び、レンズ24を介して受光素子25によって受光される。なお、本実施形態では、受光素子25として、可視域及び赤外域に感度を持つAPD(アバランシェフォトダイオード)が用いられている。
このようにして、本実施形態のSLO1における光学系が形成される。本実施形態では、レーザ光による1フレーム分の眼底Erの走査に基づいて、1フレームの眼底画像が得られる。
次に、図2を参照して、SLO1の制御系について説明する。SLO1の主な制御は、制御部30によって行われる。制御部30は、SLO1の各部の制御処理と、演算処理とを行う電子回路を有する処理装置である。
本実施形態において、制御部30は、レーザ光出射部11、受光素子25、ドライブ基板41、動作音検出装置18、および、モニタ50と接続される。また、本実施形態において、制御部30は、ドライブ基板41を中継して走査部15、および音波発生装置19とも接続される。
制御部30は、CPU31と、ROM32と、RAM33とを備える。CPU31は、SLO1に関する各種の処理を実行するための処理装置である。ROM32は、各種の制御プログラムおよび固定データが格納された不揮発性の記憶装置である。RAM33は、書き換え可能な揮発性の記憶装置である。RAM33には、例えば、被検眼Eの撮影に用いられる一時データが格納される。
制御部30は、受光素子25にて受光した信号を基に、被検眼Eの眼底画像を形成する。本実施形態において、制御部30は、受光素子25から逐次出力される受光信号に基づいて、1フレーム分の眼底画像の画像データを構築(生成)し、モニタ50に出力する。その結果、モニタ50にて眼底画像が表示される。なお、受光素子25からの信号を処理し、眼底画像を生成する処理は、制御部30とは別体の処理装置(例えば、画像処理IC)によって行われてもよい。
また、制御部30は、光スキャナの動作音を低減するため、音波発生装置19を制御する。音波発生装置19から発生する音波は、動作音検出装置18からの検出信号に基づいて制御部30によって逐次制御される。前述したように、SLO1は、動作音検出装置18を用いて検出される光スキャナの動作音に基づいて、音波発生装置19を駆動する。音波発生装置19の駆動によって光スキャナに音波が加えられ、結果として、光スキャナから発せられる動作音が抑制される。ここでいう抑制とは、音量を軽減することであり、音量を完全にゼロにする場合に限定されるものではない。なお、本実施形態では、光スキャナの一例であるレゾナントスキャナ16の動作音が抑制される。走査部15から発生される騒音全体に対し、レゾナントスキャナ16の共振回路による共振音は比較的大きな割合を占める。よって、本実施形態では、レゾナントスキャナ16の動作音を抑制することによって、走査部15からの騒音が効率的に抑制される。
ところで、レゾナントスキャナ16から発せられる動作音を軽減する方法の一つとして、防音材および遮音材のいずれか等(以下、「防音材等」と省略する)をレゾナントスキャナ16の周囲に配置する方法(例えば、レゾナントスキャナ16を防音材等で囲む方法等)が考えられる。しかし、この方法では、例えば、防音材等の設置スペースが必要となるので、装置全体をコンパクトに設計することが難しくなる。また、防音材等を使用する場合は、防音材等を固定するための部品等が必要となるため、部品点数の増大を招きやすい。また、レゾナントスキャナ16から発生する動作音の周波数は、高周波である(例えば、数kHz程度)。このため、レゾナントスキャナ16の動作音を抑制できる防音材等の選択肢が限られてしまう。
一方で、本実施形態のSLO1では、音波発生装置19は、動作音検出装置18を用いて検出される動作音に応じて動作する。音波発生装置19で発生された音波は、レゾナントスキャナ16に加えられる。その結果、レゾナントスキャナ16から本来発生する動作音の波形と、音波発生装置19から加えられた音波の波形と重ね合わせた波形の音が生じる。本実施形態では、レゾナントスキャナ16の動作音を打ち消す音が発生されるように、音波発生装置19の動作が制御部30によって制御される。その結果、本実施形態のSLO1は、必ずしも防音材等を用いなくてもレゾナントスキャナ16の動作音を抑制できる。もちろん、音波発生装置19を用いた動作音の抑制方法は、防音材等を用いた方法と組み合わせて使用されてもよい。2つの方法を組み合わせることによって、レゾナントスキャナ16の動作音は、より効果的に抑制されると考えられる。
本実施形態の動作音検出装置18は、レゾナントスキャナ16の動作音を主に含む空気中を伝搬する振動を電気信号に変換し、変換された電気信号を制御部30へ出力する。動作音検出装置18としては、例えば、マイクロフォンが用いられてもよい。動作音検出装置18から出力される電気信号が処理されることによって、走査部15の光スキャナの動作音の位相、および振幅に関する情報が、制御部30によって取得される。
また、本実施形態の音波発生装置19は、入力される電気信号を、音波に変換する。音波発生装置19としては、例えば、圧電デバイス(例えば、圧電振動板等)が用いられてもよいし、汎用のスピーカーが用いられてもよい。圧電振動版を用いたデバイスとしては、圧電サウンダ、圧電リンガー、圧電ブザー等が例示される。本実施形態では、発音面の正面方向に指向性を持つ平面形状の圧電デバイスが、音波発生装置19として用いられる。本実施形態において、音波発生装置19によって発生される音波の周波数、振幅、および位相は、音波発生装置19に入力される電気信号の周波数、振幅、および位相にそれぞれ対応している。
ドライブ基板41は、制御部30からの制御信号を受けて各種デバイスに電気信号(電流)を供給する。ドライブ基板41から供給される電気信号に応じて各種デバイスは動作される。
本実施形態のドライブ基板41は、例えば、走査部15および音波発生装置19の各デバイスと電気的に接続されており、各デバイスを駆動するために使用される。本実施形態のドライブ基板41は、デバイス毎に設けられた複数の電子回路を有している。例えば、図2に示すように、本実施形態のドライブ基板41は、光スキャナ用動作信号生成回路42、および動作音調節回路43、を有する。
光スキャナ用動作信号生成回路42は、第一信号生成回路42a、および第二信号生成回路42bを有する。第一信号生成回路42aおよび第二信号生成回路42bのそれぞれは、レゾナントスキャナ16およびガルバノミラー17のそれぞれを動作させるための動作信号を、制御部30からの制御信号に基づいて出力する。
動作音調節回路43は、音波発生装置19を駆動するための電気信号を、音波発生装置19に入力する。動作音調節回路43は、光スキャナの駆動回路から取得される光スキャナの動作の周期に関する信号を用いて音波発生装置19へ入力される電気信号を生成してもよい。
例えば、レゾナントスキャナ16に設けられた駆動回路には、レゾナントスキャナ16を動作させるための動作信号が入力される。動作信号に基づいて、レゾナントスキャナ16の駆動回路に含まれるLC回路は、ミラー16aを共振させるための共振信号(周期信号、交流電流)を生成する。生成された共振信号がレゾナントスキャナ16の図示無き駆動部(駆動機構:アクチュエータ)に供給されることによって、レゾナントスキャナ16のミラー16aは、共振信号の周波数で振動する。結果、レゾナントスキャナ16のミラー16a、およびレゾナントスキャナ16の本体部16b等から共振信号の周波数で動作音が発生する。
レゾナントスキャナ16の動作の間継続的に、レゾナントスキャナ16の駆動回路から動作音調節回路43の入力へ、共振信号が導かれる。動作音調節回路43では、共振信号の位相および振幅が、制御部30から動作音調節回路43へ入力される制御信号に応じて逐次調節される。その結果として、音波発生装置19へ入力される電気信号が動作音調節回路43によって生成される。
ここで、本実施形態において、動作音調節回路43によって生成される電気信号の周波数は、元々の共振信号の周波数と同一である。電気信号が音波発生装置19へ入力されることによって、音波発生装置19は、元々の共振信号と同一の周波数の音波を発生する。共振信号が発生されてからその共振信号に基づいて音波発生装置19から音波が発生するまでの時間差は、共振信号の周波数が変化する(例えば、揺らぐ)時間間隔に比べて短い。よって、音波発生装置19から出力される音波の周波数は、レゾナントスキャナ16の動作音の周波数が変化しても、動作音の周波数と同一又は略同一の周波数で追従する。
本実施形態において、制御部30は、動作音調節回路43で生成される電気信号の位相および振幅を、動作音検出装置18を用いて検出されるレゾナントスキャナ16の動作音に基づいて制御する。より具体的には、レゾナントスキャナ16の動作音と打ち消しあう音が音波発生装置19から発生されるように、制御部30は、動作音調節回路43によって生成される電気信号を、動作音検出装置18からの検出信号に基づいて逐次調節する。
動作音調節回路43は、位相調節回路44と、振幅調節回路45と、を有する。位相調節回路44は、レゾナントスキャナ16から入力される共振信号の位相を、制御部30からの制御信号に基づいて調節する(より具体的には、シフトさせる)回路である。なお、共振信号の位相を反転させる回路を更に含むものであってもよい。振幅調節回路45は、共振信号に基づいて生成する電気信号の振幅を、制御部30からの制御信号に基づいて調節する(より具体的には、増幅する)回路である。本実施形態において、位相調節回路44における位相のシフト量、および、振幅調節回路45における振幅の増幅量は、制御部30によって逐次指示される。制御部30は、動作音検出部18から出力される検出信号の振幅が最小になるように(つまり、動作音検出装置18を用いて検出されるレゾナントスキャナ16の動作音が最小になるように)、位相のシフト量、および、振幅の増幅量をそれぞれ逐次調節する。なお、ここでの制御部30による電気信号の調節は、レゾナントスキャナ16の動作音がしきい値を下回るように制御する、いわゆる閾値制御であってもよい。調節された信号に基づいて音波発生装置19が作動することによって、レゾナントスキャナ16の動作音が抑制される。また、音波発生装置19から発生する音は、レゾナントスキャナ16から発生する動作音に追従する。より具体的には、レゾナントスキャナ16の動作音の周波数、振幅、位相が途中で変化しても、SLO1は、レゾナントスキャナ16の動作音を安定して抑制できる。
SLO1では、音波発生装置19から発生する音波の振幅および位相については、実際に空気中に伝搬した光スキャナの動作音の検出結果に基づいて制御されるので、動作音が良好に抑制される。
また、本実施形態では、音波発生装置19が音波を発生するために使用する電気信号には、光スキャナの駆動回路から取得される光スキャナの動作の周期に関する信号(本実施形態では、レゾナントスキャナ16の共振信号)の位相および振幅を調節したものが使用される。レゾナントスキャナ16の実際の動作音の周期で音波発生装置19から音波が発生するので、SLO1は、音波発生装置19から発生する音波の周波数を、レゾナントスキャナ16から発生する動作音の周波数に一致させやすい。結果、レゾナントスキャナ16から発生する動作音が、良好に抑制されやすい。
次に、図3を参照して、動作音検出装置18および音波発生装置19の設置態様の一例を示す。
図3に示すレゾナントスキャナ16は、ミラー16a、本体部16b、シャフト16c、および背面板16dを有する。本体部16bは、駆動回路および駆動機構を有しており、シャフト16cを時計回りと反時計回りとに交互に回転させることによって、ミラー16aを振動させる。なお、図3において、レゾナントスキャナ16に照射されるレーザ光は、紙面右側から照射される。また、レゾナントスキャナ16に反射されることによって、紙面右側へ戻される。このため、図3の例において、音波発生装置19は、レゾナントスキャナ16の背面16d側(ミラー16aとは反対側)に配置される。
本実施形態において、動作音検出装置18は、レゾナントスキャナ16の近傍に配置される。図3では、レゾナントスキャナ16の本体部16b(より詳細には、本体部16bの背面16d)に接して配置される。但し、本体部16bとは間隔を開けて動作音検出装置18は配置されてもよい。
ところで、レゾナントスキャナ16から発生する動作音は指向性を持っている場合がある。すなわち、レゾナントスキャナ16に対して動作音検出装置18が特定の方向に配置されると、他の方向に配置した場合と比べてより強い音量が検出される場合がある。この場合、動作音検出装置18は、レゾナントスキャナ16から発生する動作音の指向性によって他の方向と比べて大きな動作音が検出される方向に配置されることがより好ましい。本実施形態においては、レゾナントスキャナ16の正面方向および背面方向(即ち、図3の紙面左右方向)にてより強い音量が検出されるものとして説明する。ここで、レゾナントスキャナ16の正面側は、レーザ光が通過するので、設置スペースを確保しにくい。そこで、動作音検出装置18は、本体部16bの背面16dに配置される。その結果、本実施形態のSLO1は、レゾナントスキャナ16から発生する動作音を、良好に検出する。但し、動作音検出装置18は、本体部16bの近傍の他の位置(例えば、本体部16bの側方等)に配置されてもよい。また、レゾナントスキャナの機種毎に指向性は異なるので、強い音量が検出される位置は、機種ごとに求める必要がある。
音波発生装置19で発生される音波を、レゾナントスキャナ16に加えるため、音波発生装置19の音波が発生される側の面19a(即ち、発音面、発振面)は、レゾナントスキャナ16に向けて配置されている。また、本実施形態において、音波発生装置19は、レゾナントスキャナ16から発生する動作音の指向性によって動作音の強度が他の方向と比べて大きな方向に配置される。より具体的には、音波発生装置19から強い音波が伝搬する方向とレゾナントスキャナ16からの強い動作音が伝搬する方向とが向かい合うように、音波発生装置19は配置される。図3の例においては、音波発生装置19の発音面19aを、レゾナントスキャナ16の背面に向けて音波発生装置19が配置される。
また、音波発生装置19は、レゾナントスキャナ16の近傍に配置される。音波発生装置19で発生した音波を効率よくレゾナントスキャナ16に加えるために、音波発生装置19は、レゾナントスキャナ16に可能な限り近づけて配置することが好ましい。図3の例では、音波発生装置19の発音面19aが、レゾナントスキャナ16の背面16dに直接的に面で接している。よって、レゾナントスキャナ16にて発生する動作音が、音波発生装置19から加えられる音波によって、特に効果的に抑制されやすい。
固定具61は、音波発生装置19をSLO1の筐体に対して固定するための部材である。本実施形態では、固定具61として、金属ブロックが使用される。固定具61には、音波発生装置19からの音波によって、自ら音が発生しにくく、SLO1の筐体に音波を伝えにくい材質および形状のものが適宜使用されることが好ましい。
以上、実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記実施形態において、SLO1は、音波発生装置19から発生される音波の振幅および位相の両方が、レゾナントスキャナ16から発生される動作音に応じて調節される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、動作音検出装置18から出力される検出信号に基づいて、共振信号の位相及び振幅のうち少なくとも一方が、制御部30によって調整されてもよい。また、例えば、動作音調節回路43の回路構成又は、制御部30による制御は、音波発生装置19から発生される音波の振幅を一定にするものであってもよい。この場合でも、レゾナントスキャナ16の動作音を抑制する一定の効果が得られる。
また、上記実施形態において、SLO1は、光スキャナの駆動回路から取得される光スキャナの動作の周期に関する信号(上記実施形態では、共振信号)を用いて音波発生装置19へ入力される電気信号を生成した。しかし、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、制御部30は、音波発生装置19から発生される音波の周波数を、動作音検出装置18から出力される検出信号に基づいて調節してもよい。但し、この場合は、電気信号の生成源が動作音調節回路42等に必要となる。
また、上記実施形態では、音波発生装置19の発音面19aは、レゾナントスキャナ16の本体部16aに直接的に接触された状態で配置される場合について説明した。しかし、音波発生装置19の発音面19aは、レゾナントスキャナ16の本体部16aに間接的に接触された状態で配置されてもよい。例えば、図4に示すように、音波発生装置19の発音面19aは、レゾナントスキャナ16の本体部16aとの間に、振動伝達部材71を介在させてもよい。振動伝達部材71は、音波発生装置19から発生する音波を伝達しやすい材質が適宜使用されることが好ましい。
また、上記実施形態では、音波発生装置19による音波を、レゾナントスキャナ16に加えることによって、レゾナントスキャナ16から発生する動作音を抑制する場合について説明した。しかし、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、音波発生装置19による音波を加えられることによって、ガルバノミラー、及びポリゴンミラー等の他の光スキャナの動作音が抑制されてもよい。また、上記実施形態では、2つ設けられた光スキャナのうち、一つの動作音だけが抑制される場合について説明したが、両方が抑制されてもよい。この場合、動作音検出装置18、音波発生装置19、および動作音調節回路42等の構成が、それぞれの光スキャナに対して設けられてもよい。
また、上記実施形態では、動作音検出装置18から出力される信号(検出信号)に基づいて制御部30が音波発生部19を制御する場合について説明したが、必ずしも動作音検出装置18は必要とされなくてもよい。例えば、光スキャナの動作音を低減するために予め設定された音波を発生させるようにしてもよい。例えば、製造段階において光スキャナの動作音をマイク等によって検出し、マイクでの検出結果に基づいて音波特性(例えば、検出信号とマイクで検出される動作音との位相のずれ量、振幅の大きさ等)が設定されてもよい。
また、上記実施形態において、動作音調節回路43は、制御部30とは別体の基板に設けられている場合について説明したが、動作音調節回路43は、制御部30と一体的に形成されていてもよい。また、動作音調節回路43の各回路で行われる信号処理が、制御部30によるソフトウェア的な処理によって代用されてもよい。
また、上記実施形態では、本発明がSLOに適用される場合について説明したが、本発明は、光学部材を変位させることによって被検眼の組織上でレーザ光を走査する光スキャナを有する他の医療用レーザ装置に適用可能である。例えば、波面補償付きレーザ検眼鏡、OCT、およびレーザ治療装置等に本発明が適用されてもよい。
1 走査型レーザ検眼鏡
16 レゾナントスキャナ
16a ミラー
11 レーザ光出射部
18 動作音検出装置
19 音波発生装置
19a 発音面
30 制御部
41 ドライブ基板
43 動作音調節回路

Claims (8)

  1. 光源から発せられたレーザ光を偏向する光学部材を周期的に変位させることによって、前記レーザ光を被検眼の組織上で走査する光スキャナと、
    前記光スキャナに向けて音波を加えるための音波発生部と、
    前記音波発生部を制御し、前記光スキャナの動作音を低減するための動作音低減手段と、
    を備えることを特徴とする医療用レーザ装置。
  2. 前記光スキャナの動作に伴う動作音を検出する動作音検出部を備え、
    前記動作音低減手段は、前記動作音検出部から出力される検出信号に基づいて前記音波発生部を制御することによって、前記光スキャナの動作音を低減することを特徴とする請求項1の医療用レーザ装置。
  3. 前記動作音低減手段は、前記音波発生部から発生させる前記音波の位相および振幅のうち少なくとも一方を、前記動作音検出部から出力される検出信号に基づいて調節することを特徴とする請求項2記載の医療用レーザ装置。
  4. 動作音低減手段は、前記光スキャナの動作周期に関する周期信号を前記光スキャナの駆動回路から受け付け、
    前記検出信号に基づいて制御される前記周期信号を前記音波発生部に入力することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の医療用レーザ装置。
  5. 前記動作音低減手段は、前記音波発生部から発生させる前記音波の周波数を、前記動作音検出部から出力される信号に基づいて調節することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の医療用レーザ装置。
  6. 前記光スキャナに対して前記動作音検出部が配置される方向は、前記動作音の指向性によって前記動作音の強度が他の方向と比べて高くなる方向であることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の医療用レーザ装置。
  7. 前記光スキャナに対して前記音波発生部が配置される方向は、前記動作音の指向性によって前記動作音の強度が他の方向と比べて高くなる方向であり、且つ、前記音波発生部は、前記光スキャナの発音面を向けて配置されることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の医療用レーザ装置。
  8. 前記音波発生部は、前記光スキャナに直接的または間接的に発音面を接触させて配置されることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の医療用レーザ装置。
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