JP2015214462A - 黒鉛化炉 - Google Patents

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至康 松田
厚生 隠善
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厚生 隠善
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Abstract

【課題】加熱の際の通電制御を容易にし、これによって得られる製品(黒鉛)に品質のばらつきが生じるのを防止した、黒鉛化炉を提供する。【解決手段】第1電極と、第1電極に対向して配置された第2電極とを備え、第1電極と第2電極との間に通電することでこれら第1電極と第2電極との間に配置した被処理物を加熱し、黒鉛化する黒鉛化炉である。第1電極および第2電極の互いに対向する面に、それぞれ通電加熱発熱体を設けた。第1電極側の通電加熱発熱体と第2電極側の通電加熱発熱体との間に、被処理物を入れる導電性の坩堝を挟持した。【選択図】図1

Description

本発明は、黒鉛化炉に関する。
黒鉛(グラファイト)は、潤滑性、導電性、耐熱性、耐薬品性等、工業的に優れた性質を有し、半導体分野、原子力分野、航空・機械分野等、幅広い分野で用いられている。黒鉛は、例えばカーボン粉末を黒鉛化炉で高温(例えば2000〜3000℃)に加熱して製造される。
このような黒鉛化炉として、坩堝にカーボン粉末を収容し、該カーボン粉末中に分割電極の下端部を挿入してこの分割電極に通電加熱し、坩堝に収容したカーボン粉末を黒鉛化する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、近年では黒鉛化処理の原料として、種々の性状のカーボン粉末が用いられるようになってきている。したがって、そのかさ比重(充填密度)についても、従来の0.6〜0.7程度のものに比べて格段に低いものも用いられるようになってきている。
特開2012−246200号公報
ところで、前記特許文献1の黒鉛化炉では、坩堝内のカーボン粉末中に分割電極の下端部を挿入することにより、該分割電極に押圧されたカーボン粉末のかさ比重(充填密度)が他の箇所のカーボン粉末のかさ比重より高くなり、坩堝内においてカーボン粉末のかさ比重にばらつきが生じる。特にかさ比重が低い原料を処理する場合、分割電極に押圧されるカーボン粉末のかさ比重が元のかさ比重に比べて非常に高くなるため、かさ比重のばらつきがより大きくなる。
しかしながら、このように坩堝に収容されるカーボン粉末のかさ比重に大きなばらつきが生じると、かさ比重(充填密度)の高い部位に電流が偏って流れ易くなる。すると、電流が多く流れる部位が偏って加熱されるため、坩堝内のカーボン粉末を均一に黒鉛化するのが難しくなり、得られる製品(黒鉛)の品質にばらつきが生じ易くなる。したがって、従来では製品(黒鉛)の品質にばらつきが生じないように通電加熱を制御する必要があるが、このような制御は非常に難しいのが現状である。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、加熱の際の通電制御を容易にし、これによって得られる製品(黒鉛)に品質のばらつきが生じるのを防止した、黒鉛化炉を提供することにある。
本発明の黒鉛化炉は、第1電極と、前記第1電極に対向して配置された第2電極とを備え、前記第1電極と前記第2電極との間に通電することでこれら第1電極と第2電極との間に配置した被処理物を加熱し、黒鉛化する黒鉛化炉であって、前記第1電極および前記第2電極の互いに対向する面に、それぞれ通電加熱発熱体を設け、前記第1電極側の通電加熱発熱体と前記第2電極側の通電加熱発熱体との間に、被処理物を入れる導電性の坩堝を挟持したことを特徴とする。
また、前記黒鉛化炉においては、前記坩堝を、前記第1電極側の通電加熱発熱体と前記第2電極側の通電加熱発熱体との間に直列に複数配設したことを特徴とする。
また、前記黒鉛化炉において、前記第1電極側の通電加熱発熱体および前記第2電極側の通電加熱発熱体の比抵抗は、いずれも、前記坩堝の比抵抗より大きいことを特徴とする。
また、前記黒鉛化炉において、前記第1電極側の通電加熱発熱体および前記第2電極側の通電加熱発熱体は、前記坩堝に当接する面が、いずれも、該通電加熱発熱体に当接する側の前記坩堝の外形と同じかこれより大きいことを特徴とする。
本発明の黒鉛化炉によれば、第1電極および第2電極の互いに対向する面に、それぞれ通電加熱発熱体を設けたので、これら通電加熱発熱体間に通電することでこれらの間に設けた通電加熱処理部の坩堝を均一に通電加熱することができる。また、第1電極側の通電加熱発熱体と第2電極側の通電加熱発熱体との間に、被処理物を入れる導電性の坩堝を挟持したので、坩堝を通電加熱することで該坩堝内の被処理物を均一に加熱することができる。したがって、加熱の際の通電制御を容易にすることができ、これによって得られる製品(黒鉛)の品質にばらつきが生じるのを防止して品質を安定化することができる。
本発明の黒鉛化炉の一実施形態を示す側断面図である。 通電加熱処理部に配置された坩堝を示す側断面図である。
以下、図面を参照して本発明の黒鉛化炉を詳しく説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明の黒鉛化炉の一実施形態を示す側断面図であり、図1中符号1は黒鉛化炉である。
この黒鉛化炉1は、バッチ処理式のもので、断熱材によって形成された筒状の側壁部2と、同じく断熱材によって形成された環状の底部3、中間部4、上部5とを有している。底部3は、側壁部2の下側開口を覆うようにして配設されたものであり、上部5は、側壁部2の上側開口を覆うようにして配設されたものである。また、中間部4は、側壁部2の高さ方向の中間部における内部開口を覆うようにして配設されたもので、後述する通電加熱処理部6の上部側を囲む隔壁として機能するものである。
側壁部2には、その内部に設けられた通電加熱処理部6に通じて坩堝20を出し入れするための出し入れ口(図示せず)が形成されており、該出し入れ口には、これを開閉可能に覆う断熱材からなる扉(図示せず)が設けられている。これら側壁部2、底部3、中間部4、上部5および扉を形成する断熱材としては、通電加熱処理部6が2000℃〜3000℃程度にまで昇温されるため、このような高温に耐えられる耐熱性および断熱性を有するものが用いられている。
また、これら側壁部2、底部3、中間部4、上部5の周囲には、これらを囲ってチャンバー7が設けられている。このチャンバー7は、水冷式の冷却部(図示せず)を全体に有したもので、側壁部2等を介して輻射等により外部に放熱されるのを抑制している。
また、黒鉛化炉1は、上電極8(第1電極)と下電極9(第2電極)とを備えている。上電極8は、チャンバー7の上方から吊り下げられた円柱状のもので、該チャンバー7の天井部に形成された貫通孔(図示せず)を通って前記上部5の貫通孔5aに挿通され、さらにその先端部(下端部)が前記中間部4の貫通孔4aを通って該中間部4の下側に位置させられている。この上電極8は、被処理物Wの黒鉛化温度(例えば2000℃〜3000℃、好ましくは2800℃〜3000℃)に耐える耐熱性と、導電性とを有するもので、例えばグラファイトによって形成されている。
下電極9は、前記チャンバー7の底部に設けられた昇降装置10上に昇降可能に立設された円柱状のもので、前記底部3の貫通孔3aに挿通されてその先端部(上端部)が底部3の上側に位置させられている。この下電極9も、前記上電極8と同様に、被処理物Wの前記黒鉛化温度に耐える耐熱性と、導電性とを有するもので、例えばグラファイトによって形成されている。
これら上電極8と下電極9とは、ほぼ同じ直径に形成され、かつ、鉛直方向に同軸に配置されている。したがって、これら上電極8と下電極9とは、それぞれの端面(上電極8の下端面と下電極9の上端面)が互いに対向して配置されている。
昇降装置10は、油圧シリンダー等からなる公知のもので、下電極9を数十mm程度昇降させ、これによって下電極9と上電極8との間隔を予め設定された間隔より拡げ、また、拡げた状態から元の間隔に戻すように構成されている。
上電極8の下端面には、円盤状の上側通電加熱発熱体11が設けられており、下電極9の上端面には、円盤状の下側通電加熱発熱体12が設けられている。上側通電加熱発熱体11は、上電極8の下端面と同じ直径に形成され、かつ、上電極8と同軸に配置されたもので、厚さが数十mm程度に形成された導電性のものである。この上側通電加熱発熱体11は、後述する坩堝20に比べて比抵抗が大きい材料によって形成されている。下側通電加熱発熱体12も、下電極9の上端面と同じ直径に形成され、かつ、下電極9と同軸に配置されたもので、厚さが数十mm程度に形成された導電性のものである。この下側通電加熱発熱体12も、後述する坩堝20に比べて比抵抗が大きい材料によって形成されている。
これら上側通電加熱発熱体11、下側通電加熱発熱体12の形成材料としては、例えばグラファイトが用いられる。グラファイトは、その製造法等によって比抵抗等の特性が制御可能である。
これら上側通電加熱発熱体11と下側通電加熱発熱体12とは、適宜な間隔を介して互いに対向して配置されている。すなわち、互いの鉛直方向に沿う中心軸が同軸に配置されている。そして、これら上側通電加熱発熱体11と下側通電加熱発熱体12との間に、被処理物Wを入れた坩堝20を通電加熱し、これによって坩堝20内の被処理物Wを加熱処理するための通電加熱処理部6が設けられている。
この通電加熱処理部6に配置される坩堝20は、前記上電極8や下電極9と同様に、被処理物Wの前記黒鉛化温度に耐える耐熱性と、導電性とを有するもので、例えばグラファイトによって有底円筒状に形成されている。この坩堝20は、前述したように上側通電加熱発熱体11および下側通電加熱発熱体12に比べて、比抵抗が大きい材料によって形成されている。
また、本実施形態では、坩堝20は通電加熱処理部6に、鉛直方向に直列で5個(複数)配置されている。これら5個の坩堝20は、全て同じ形状、寸法に形成されている。図2は、通電加熱処理部6に配置された坩堝20のうちの、上側通電加熱発熱体11側に位置する数個の坩堝20を示す側断面図である。
図2に示すように坩堝20は、下側(下側通電加熱発熱体12側)の4個については蓋が設けられておらず、上に配置される坩堝20が下に配置される坩堝20の開口を覆う蓋として機能するようになっている。すなわち、坩堝20の開口側にはその外周縁部に凹凸からなる第1係合部21が形成されており、坩堝20の底部にはその外周縁部に、第1係合部21に着脱可能に係合する凹凸からなる第2係合部22が形成されている。したがって、下に配置された坩堝20の第1係合部21に対して上に配置された坩堝20の第2係合部22が係合することにより、下に配置される坩堝20の開口を上に配置される坩堝20の底部が覆うようになっている。
また、直列に配置された5個の坩堝20のうちの最上位の坩堝20に対しては、前記第2係合部22と同じ第2係合部22を有する蓋23が取り付けられている。蓋23は、坩堝20と同じ外径に形成された円盤状のものである。なお、蓋23は坩堝20の付属物であり、したがって本発明における「坩堝」は、蓋23を有するものも、蓋23を有していないものも、共に含む。
また、坩堝20および蓋23の外径は、上側通電加熱発熱体11および下側通電加熱発熱体12の外径と同じかこれより小さく形成されている。これによって上側通電加熱発熱体11および下側通電加熱発熱体12は、その蓋23や坩堝20に当接する面が、いずれも蓋23や坩堝20の外形と同じかこれより大きくなっている。したがって、蓋23や坩堝20は、上側通電加熱発熱体11あるいは下側通電加熱発熱体12から外側にはみ出ることなく、その全面がこれら上側通電加熱発熱体11、下側通電加熱発熱体12に当接するようになっている。
坩堝20内に入れられる被処理物Wとしては、導電性や非導電性に限定されることなく、種々の性質の材料が用いられる。具体的には、カーボン粉末や、グラファイト、カーボン繊維などが用いられる。また、その形態についても、粉末状や繊維状以外に、例えば予焼成することで得られるシート状やブロック状のものなどを用いることもできる。
このような被処理物Wは、坩堝20内に適宜な充填密度で充填され、処理に供される。その際、後述するように本実施形態では坩堝20を通電加熱することでこの坩堝20内の被処理物Wを加熱するため、坩堝20内の被処理物Wにかさ比重(充填密度)のばらつきがあったとしても、このようなかさ比重のばらつきにほとんど影響されることなく、被処理物Wを均一に加熱処理することができる。また、従来のように被処理物Wの一部を分割電極で押圧する、といった操作も行わないため、坩堝20内に充填された被処理物Wの充填密度(かさ比重)に大きなばらつきが生じることもない。
ここで、本実施形態では、5個の坩堝20を用い、これら坩堝20内にそれぞれ被処理物Wを入れる。そのため、各坩堝20に入れる被処理物Wについては、全て同じものにしてもよく、一部異なるものにしてもよく、全て異なるものにしてもよい。特に、各坩堝20に入れる被処理物Wを異ならせる場合では、個々の坩堝20での1回の処理量が少ないため、坩堝20毎に異なるサンプルを少量ずつ製造し、試験(実験)に供する、などといった処理を比較的低コストで、かつ短時間で行うことができる。
すなわち、被処理物W中のある添加剤の添加量を、第1の坩堝20では2%、第2の坩堝20では4%、第3の坩堝20では6%、第4の坩堝20では8%、第5の坩堝20では10%とする、というように、坩堝20間で添加剤などの添加量の水準を容易に変えることができる。そして、これらを一回で処理、すなわち同一の条件で処理した後、得られた被処理物Wについて特性試験を行うことにより、添加剤の最適な添加量を決定することができる。
前記上電極8の、上部5より上側に位置する部位には円環状の上側通電部13が形成されている。一方、前記下電極9の、底部3より下側に位置する部位には円環状の下側通電部14が形成されている。これら上側通電部13、下側通電部14には、これらの間に通電して通電加熱を行わせるための直流の電源15が接続されている。電源15には制御部(図示せず)が設けられており、この制御部を制御することによって上側通電部13、下側通電部14間に所望の大きさの電流を流すことができる。すなわち、上電極8の上側通電加熱発熱体11と下電極9の下側通電加熱発熱体12との間に設けられた通電加熱処理部6に所望の電流を流し、坩堝20を通電加熱して抵抗加熱により発熱させることで、その内部の被処理物Wを加熱することができる。
このような構成からなる黒鉛化炉1によって被処理物Wを黒鉛化するには、まず、各坩堝20に被処理物Wを充填する。その際、特に得られる製品(黒鉛)の水準試験を行う場合には、予め調製した異なる試料を被処理物Wとして充填する。なお、充填にあたっては、例えば被処理物Wの形態が粉末や繊維である場合、特に加圧充填などの特別な充填法を採用することなく、単に被処理物Wを流し入れるだけでよい。このように充填しても、坩堝20間で、また、坩堝20内で、被処理物Wの充填密度に大きなばらつきが生じることはない。また、多少のばらつきが生じても、加熱むらが起こることはない。
次に、上側通電加熱発熱体11と下側通電加熱発熱体12との間に坩堝を順次積み上げ、最上位の坩堝20に蓋23を被着する。続いて、昇降装置10を作動させることによって下電極9を上昇させ、上側通電加熱発熱体11と下側通電加熱発熱体12との間に5個の坩堝20を直列に挟持させる。その際、これら上側通電加熱発熱体11、下側通電加熱発熱体12によって坩堝20を大きく加圧することなく、上側通電加熱発熱体11、下側通電加熱発熱体12が共に蓋23や坩堝20の底面に均一に当接する強さで、坩堝20を挟持させる。また、蓋23や坩堝20の底面が、共に上側通電加熱発熱体11あるいは下側通電加熱発熱体12からはみ出ることなく、その全面がこれら上側通電加熱発熱体11、下側通電加熱発熱体12に当接するように配置する。
次いで、電源15の制御部を制御し、上側通電部13、下側通電部14間に所望の大きさの電流を流す。これにより、上電極8の上側通電加熱発熱体11と下電極9の下側通電加熱発熱体12との間の5個の坩堝20に電流が流れ、これら坩堝20が通電加熱されることにより、被処理物Wが加熱される。坩堝20は、抵抗加熱によって全体がほぼ均一に発熱するため、内部の被処理物Wは均一に加熱される。坩堝20に流す電流値と通電加熱されることによる坩堝20の加熱温度との相関を予め求めておくことにより、坩堝20内の被処理物Wに対する加熱温度を電源15の制御部によって適宜に制御することができる。
このようにして予め設定した通電加熱温度で被処理物Wを所定時間加熱することにより、被処理物Wを黒鉛化する。
その後、通電加熱処理部6から坩堝20を取り出して坩堝20内から黒鉛化した被処理物Wを取り出し、必要に応じて粉砕処理するなどにより、最終製品としての形態に加工する。
本実施形態の黒鉛化炉1にあっては、上電極8および下電極9の互いに対向する面に、それぞれ上側通電加熱発熱体11、下側通電加熱発熱体12を設けたので、これら上側通電加熱発熱体11、下側通電加熱発熱体12間に通電することでこれらの間に設けた通電加熱処理部6の坩堝20を均一に通電加熱することができる。また、通電加熱処理部6に、被処理物Wを入れた導電性の坩堝20を挟持したので、坩堝20を通電加熱することで該坩堝20内の被処理物Wを均一に加熱することができる。したがって、加熱の際の通電制御を容易にすることができ、これによって得られる製品(黒鉛)の品質にばらつきが生じるのを防止して品質を安定化することができる。
また、坩堝20を、上側通電加熱発熱体11と下側通電加熱発熱体12との間に直列に5個(複数)配設したので、これら5個(複数)の坩堝20にそれぞれ異なる試料(被処理物W)を入れて加熱処理することにより、例えば得られた被処理物Wについての添加剤の最適量を決定する水準試験などを良好に行うことができる。すなわち、このような水準試験などに供する試料の作製を比較的低コストで、かつ短時間で行うことができる。
また、上側通電加熱発熱体11および下側通電加熱発熱体12の比抵抗を、いずれも、坩堝20の比抵抗より大きくしたので、これら上側通電加熱発熱体11、下側通電加熱発熱体12間の坩堝20に相対的に電気が流れ易くなり、したがって直列に配置した5個(複数)の坩堝20の接続方向(軸方向)により均一に電流を流すことができる。よって、各坩堝20内の被処理物Wを均一加熱することができる。また、被処理物Wの発熱効率を高めることもできる。
また、上側通電加熱発熱体11および下側通電加熱発熱体12の坩堝20(蓋23も含む)に当接する面を、いずれも、蓋23や坩堝20の底面と同じかこれより大きくしたので、坩堝20全体に電流を均一に流すことができる。したがって、直列に配置された5個(複数)の坩堝を均一に加熱することができ、その内部の被処理物Wについても均一に加熱することができる。
また、坩堝20の開口側に第1係合部21を形成し、底部に第2係合部22を形成したので、これら第1係合部21、第2係合部22を係合させることによって上下に配置された坩堝20、坩堝20間を確実に密着させることができる。したがって、上下に配置された坩堝20、坩堝20間に均一に電流を流すことができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、通電加熱処理部6に5個の坩堝20を直列に配設したが、本発明はこれに限定されることなく、坩堝20を1個のみ配設してもよく、さらに、坩堝20を2〜4個、あるいは6個以上配設してもよい。通電加熱処理部6に1個の坩堝20を配設する場合には、坩堝20を大容量化し、その直径を例えば上側通電加熱発熱体11や下側通電加熱発熱体12より大径にしてもよい。
また、通電加熱処理部6に複数の坩堝20を並列に配設してもよい。
また、前記実施形態では、直列に配設した5個の坩堝20のうち、最上位の坩堝20にしか蓋23を被着していないが、全ての坩堝20に対して蓋23を被着するようにしてもよい。その場合には、蓋23の上面側にも、坩堝20の底部の第2係合部22に係合する第1係合部21を形成するのが好ましい。
また、前記実施形態では上側通電加熱発熱体11、下側通電加熱発熱体12を上電極8、下電極9と同じ直径に形成したが、上側通電加熱発熱体11、下側通電加熱発熱体12を上電極8、下電極9より大きい直径に形成してもよい。このように構成した場合、例えば坩堝20として上電極8、下電極9より大きい直径のものを用いても、蓋や底面を上側通電加熱発熱体11、下側通電加熱発熱体12の各面と同じかこれより小さく形成すれば、坩堝20全体に電流を均一に流すことができ、したがって内部の被処理物Wについても均一に加熱することができる。
また、前記実施形態では本発明の黒鉛化炉をバッチ処理式のものに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、連続処理式の黒鉛化炉に適用することもできる。例えば、図1に示した黒鉛化炉1の前後に搬送路を形成し、搬送路によって被処理物Wを入れた坩堝20を黒鉛化炉1の通電加熱処理部6に供給する。そして、黒鉛化炉1にて前記実施形態と同様に通電加熱処理し、坩堝20内の被処理物Wを黒鉛化した後、搬送路によって処理後の被処理物Wを取り出すとともに、新たな坩堝20を通電加熱処理部6に供給する。以下、このような処理を繰り返すことにより、被処理物Wの黒鉛化処理を連続して行うことができる。
1…黒鉛化炉、6…通電加熱処理部、8…上電極(第1電極)、9…下電極(第2電極)、11…上側通電加熱発熱体、12…下側通電加熱発熱体、20…坩堝、23…蓋、W… 被処理物

Claims (4)

  1. 第1電極と、前記第1電極に対向して配置された第2電極とを備え、前記第1電極と前記第2電極との間に通電することでこれら第1電極と第2電極との間に配置した被処理物を加熱し、黒鉛化する黒鉛化炉であって、
    前記第1電極および前記第2電極の互いに対向する面に、それぞれ通電加熱発熱体を設け、
    前記第1電極側の通電加熱発熱体と前記第2電極側の通電加熱発熱体との間に、被処理物を入れる導電性の坩堝を挟持したことを特徴とする黒鉛化炉。
  2. 前記坩堝を、前記第1電極側の通電加熱発熱体と前記第2電極側の通電加熱発熱体との間に直列に複数配設したことを特徴とする請求項1記載の黒鉛化炉。
  3. 前記第1電極側の通電加熱発熱体および前記第2電極側の通電加熱発熱体の比抵抗は、いずれも、前記坩堝の比抵抗より大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の黒鉛化炉。
  4. 前記第1電極側の通電加熱発熱体および前記第2電極側の通電加熱発熱体は、前記坩堝に当接する面が、いずれも、該通電加熱発熱体に当接する側の前記坩堝の外形と同じかこれより大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の黒鉛化炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111943188A (zh) * 2020-09-03 2020-11-17 江苏格优碳素新材料有限公司 一种石墨化炉

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