JP2015213954A - 板材分離装置及びマグネットフロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】上下に分離したワークの高さ位置を検出する機能を備えた板材分離装置及びマグネットフロータを提供する。
【解決手段】直方体状のパレットP上に積載した板状のワークWを1枚毎分離する板材分離装置であって、前記パレットPにおけるX方向の側面を当接自在なX方向当接部材11を備えると共に前記パレットPのY方向の側面を当接自在なY方向当接部材9を備えたベースフレーム3に、積載した前記ワークのX方向の側面又はY方向の側面に当接自在なマグネットフロータ23Aを備え、このマグネットフロータ23Aによって上下方向に分離されて傾斜した状態の最上部のワークWの最上部付近の高さ位置を検出するための高さ検出センサ41を前記マグネットフロータ23Aの上部に備え、このマグネットフロータ23Aにおけるワーク当接面27に対して前記高さ検出センサ41を出没自在に備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、パレット上に積載された板状のワークを1枚毎分離する板材分離装置及びマグネットフロータに係り、さらに詳細には、分離された状態にある最上部のワークの高さ位置を検出する機能を備えた板材分離装置及びマグネットフロータに関する。
パレット上に積載(積層)された板状のワークを、ロボット等のごとき搬送装置によって1枚毎分離して、例えばプレスブレーキやレーザ加工機などの適宜の板材加工機に対して供給することが行われている。この場合、例えば2枚のワークが密着した状態でもって板材加工機へ供給されることがある。そこで、ワークを1枚毎分離するためにマグネットフロータを用いたり、前記搬送装置によってワークを搬送するとき、2枚取りを行ったか否かを確認するために、2枚取り検出装置(板厚計測手段)を備えることがある(例えば特許文献1参照)。
特開2013−107080号公報
パレット上に積載されたワークを、ロボットなどのごとき搬送装置によって保持するとき、複数のバキュームパッドを備えたワーク保持部でもって吸着保持することがある。積載された最上部の1枚目のワークを前記ワーク保持部で保持するとき、1枚目の高さ位置を検出するために、前記ワーク保持部は、仕様最大高さ位置からワーク表面の検出動作(低速動作)でもって下降するものである。したがって、最初にワーク表面を検出する時間がかかるという問題がある。なお、2枚目からは、1枚目の高さ位置を参照して、高速で下降することが可能である。
最初にワークを吸着保持する場合であっても、1枚目のワークに高速下降して接近することが望ましいものである。したがって、特許文献1には、積載されたワークの上方位置に対して出没してワークの高さ位置を検出するセンサが備えられている。しかし、特許文献1に記載の構成は、パレット上に積載されたワークが水平であることを前提とするものである。
ところで、マグネットフロータを用いて板状のワークを1枚毎分離するとき、マグネットフロータに磁着されたワークの一端側は他端側よりも高くなるように傾斜する。そして、ワークの傾斜角は、ワークの大きさによって種々変化するものである。そして、前述したように、複数のバキュームパッドでもってワークの上面を吸着するとき、ワークに対してバキュームパッドが急激に接近し当接することは望ましいものではない。したがって、マグネットフロータを用いてワークの分離を行う場合、最上部の傾斜した状態にあるワークの傾斜上端付近の高さ位置を容易に検出できることが望まれていた。
また、パレット上に積載されたワークに切欠部などがある場合には、その切欠部を回避した位置において、マグネットフロータによって分離されたワークの最上部付近の高さ位置を検出することが望まれていた。
本発明は、前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、直方体状のパレット上に積載した板状のワークを1枚毎分離する板材分離装置であって、前記パレットにおけるX方向の側面を当接自在なX方向当接部材を備えると共に前記パレットのY方向の側面を当接自在なY方向当接部材を備えたベースフレームに、積載した前記ワークのX方向の側面又はY方向の側面に当接自在なマグネットフロータを備え、このマグネットフロータによって上下方向に分離されて傾斜した状態の最上部のワークの最上部付近の高さ位置を検出するための高さ検出センサを前記マグネットフロータの上部に備え、このマグネットフロータにおけるワーク当接面に対して前記高さ検出センサを出没自在に備えていることを特徴とするものである。
また、板材分離装置に使用するマグネットフロータであって、当該マグネットフロータの本体に板状のワークを当接するワーク当接面を備え、このワーク当接面に一端縁が当接して傾斜した状態にある最上部のワークの最上部付近の高さ位置を検出するための高さ検出センサを、前記ワーク当接面に対して出没自在に前記本体の上部に備えていることを特徴とするものである。
本発明によれば、ワークの切欠部の位置を回避して、かつマグネットフロータに磁着して傾斜した状態にあるワークの傾斜上端付近の高さ位置を検出することができる。
本発明の実施形態に係る板材分離装置とパレットとロボット等のごとき搬送装置におけるワーク保持部との関係を示した平面説明図である。 本発明の実施形態に係る板材分離装置の斜視説明図である。 マグネットフロータの平面説明図である。
平面図である図1及び斜視図である図2を参照するに、本発明の実施形態に係る板材分離装置1は、L形状のベースフレーム3を備えている。より詳細には、前記ベースフレーム3は、X軸方向(左右方向)に長いX軸ベースフレーム5とY軸方向(前後方向)に長いY軸ベースフレーム7とを一体的に備えている。そして、前記X軸ベースフレーム3には、直方体形状のパレットPにおけるY軸方向の一側面(後面)PAを当接自在なY方向当接部材9が前方向へ突出して備えられている。また、前記Y軸ベースフレーム7には、前記パレットPにおける右側面(X軸方向の側面)PBを当接自在なX方向当接部材11が左方向へ突出して備えられている。
したがって、前記Y方向当接部材9にパレットPの後面PAを当接し、X方向当接部材11にパレットPの右側面PBを当接し位置決めすると、パレットPのX,Y方向の基準位置Oは、前記板材分離装置1における原点位置に一致して位置決めされることになる。
前記パレットP上には複数枚の板状のワークWが積載(積層)されている。上記ワークWの後側面(後端縁)は、図1に示すように、前記パレットPの後面PAから僅かに後方向に突出して配置してあり、ワークWの右側面は、前記パレットPの右側面PBから僅かに右方向に突出してある。そして、前記Y軸ベースフレーム7上には、積層した前記ワークWの右側面に当接してワークWのX軸方向の位置決めを行う端面当接部材13を垂直に立設して備えたスライドプレート15が備えられている。前記スライドプレート15は、前記Y軸ベースフレーム7に備えた前後方向のT溝などのごときガイド溝7Gに沿って前後方向に位置調節可能であり、前記スライドプレート15に備えたロックハンドル17によってTボルト(図示省略)の上下動を操作することによって、前記Y軸ベースフレーム7に対して前記スライドプレート15を固定可能かつ固定を解除可能なものである。
前記X軸ベースフレーム5上には、複数のスライドプレート19A,19BがX軸方向へ位置調節自在に備えられている。すなわち、スライドプレート19A,19Bは前記スライドプレート15と同様の構成であって、前記X軸ベースフレーム5に備えたT溝などのごときガイド溝5Gに沿って左右方向に移動可能である。そして、スライドプレート19A,19Bに備えたロックハンドル21を操作することによって、前記スライドプレート19A,19BはX軸ベースフレーム5に固定自在かつ固定を解除自在なものである。
前記スライドプレート19A,19Bには、マグネットフロータ(鉄板分離器)23A,23Bが備えられている。このマグネットフロータ23A,23Bは、積層された板状のワーク(鉄板)Wを上下に1枚毎分離する機能を奏するものであって、既によく知られた構成であるから、マグネットフロータ23A,23Bの詳細な構成についての説明は省略する。
前記マグネットフロータ23A,23Bは、前記スライドプレート19A,19B上に垂直に立設した本体25を備えている。この本体25には、磁極作用によって積層したワークWを上下に分離するための永久磁石(図示省略)が備えられている。そして、前記本体25の前記パレットP上の積層されたワークWと対向した対向面には、適宜の非磁性板27が備えられている。この非磁性板27は、パレットP上の積層されたワークWを上下に分離する際に、ワークWの一端縁(後端面)を当接し磁着するワーク当接面を構成するものである。
以上のごとき構成において、複数枚のワークWを積載したパレットPをY方向当接部材9、X方向当接部材11に当接して位置決めすると、前記ワークWの右側面は、Y軸方向に予め位置調節した端面当接部材13に当接される。また、ワークWの後側面は、左右方向に予め位置決めしたマグネットフロータ23A,23Bのワーク当接面27に当接される。なお、ワークWが小さい場合には、図1に示すように、一方のマグネットフロータ23Aのワーク当接面27に当接されるものである。
既に理解されるように、マグネットフロータ23A,23Bは左右方向に位置調節可能であるから、ワークWの後側面の一部に切欠部がある場合には、当該切欠部を回避した位置に配置することができるものである。そして、マグネットフロータ23Aのワーク当接面27に後側面を当接した複数枚のワークWは磁極作用によって上下に分離されるものである。上述のように、ワークWの後側が上下に分離されると、上部のワークWは、後側が高くなるように傾斜するものである。
上述のように、後側が上下に分離されたワークWを、ワーク搬送装置としてのロボット(図示省略)に備えたワーク保持部29に備えた複数の吸着パッド31によって吸着して、適宜の板材加工機に対してワークWを1枚毎供給するものである。前記ワーク保持部29は、当該ワーク保持部29に備えた適宜のワーク表面検知センサ33の接触子がワーク表面に接触してON作動したときに、前記吸着パッド31によってワークWを吸着するものである。
ところで、最初の1枚目のワークWを保持するために、仕様最大高さ位置から前記ワーク保持部29を低速動作(ワーク表面を検出する動作)で下降すると、時間がかかるという問題がある。そこで、前記ワーク表面検知センサ33がON作動するまで高速で下降すると、前記吸着パッド31等がワークWに急激に当接することとなり問題である。まして、マグネットフロータ23AによってワークWの後側が上下に分離された状態にあるワークWは、後側が高くなるように傾斜した状態にある。したがって、ワーク保持部29に備えた前記ワーク表面検知センサ33が最上部のワークWの表面を検出する前に、ワーク保持部29において後側に位置する吸着パッド31がワークWに急激に当接することがある。
そこで、本実施形態においては、ワークWの大小に拘わりなく常にワークWの後側の板材分離を行う一方のマグネットフロータ23Aに最上部のワークWの高さ位置を検出するためのワーク高さ検出装置35が備えられている。より詳細には、前記マグネットフロータ23Aにおける前記本体25の上部には、図3に示すように、例えば流体圧シリンダなどのごとき往復作動装置37が装着してある。そして、この往復作動装置37に往復動自在に備えたピストンロッド等のごとき往復作動部材39には、例えばレーザセンサなどのごとき適宜の高さ検出センサ41を備えたセンサブラケット43が一体的に取付けてある。
上記構成において、前記往復作動装置37における往復作動部材39が前方向(図3において左方向)へ往作動されると、前記高さ検出センサ41が前記マグネットフロータ23Aにおけるワーク当接面27から僅かに前方に突出して、最上部のワークWの高さ位置を検出するものである。そして、前記往復作動部材39が復作動されると、前記高さ検出センサ41は、前記ワーク当接面27に対して後方向に没入されて、前記ワーク保持部29によってワークWを搬送するときにワークWと干渉するようなことはないものである。
既に理解されるように、前記高さ位置検出センサ41が最上部のワークWの高さ位置を検出する位置は、マグネットフロータ23Aにおけるワーク当接面27から前方へ僅かに突出した位置である。したがって、前記高さ位置検出センサ41は、マグネットフロータ23Aのワーク当接面27に磁着当接されたワークWの後端面(後端縁)付近である。換言すれば、前記高さ位置検出センサ41は、前記ワーク当接面27に後端面が磁着当接されて、後側が高くなるように傾斜された状態にあるワークWの最上部付近の高さ位置を検出するものである。
したがって、パレットP上に積載されたワークWを、ロボット等のごとき搬送装置に備えた前記ワーク保持部29によって1枚毎保持して板材加工機へ供給する場合、前述したように、ワークWを積載したパレットPをY方向当接部材9、X方向当接部材11に当接し、板材分離装置1に対してパレットPの位置決めを行う。そして、パレットP上に予め位置決めして積載したワークWの後端面を、予め位置決めしてあるマグネットフロータ23Aのワーク当接面27Aに当接する。
なお、前記マグネットフロータ23Aは、ワークWの大きさに対応して、またワークWの後側に形成された切欠部の位置を考慮して、予め左右方向に位置決めされるものである。換言すれば、前記マグネットフロータ23AによってワークWを上下に分離すべく、ワークWに形成した切欠部の位置を回避してマグネットフロータ23Aを位置決め配置すると、前記高さ検出センサ41は、必然的にワークWの切欠部の位置を回避して配置されることになるものである。したがって、マグネットフロータ23Aに高さ検出センサ41を備えている構成により、ワークWの大きさや切欠部に対応しての高さ位置センサ41の配置が容易なものである。
前述したように、パレットP上に積載したワークWの後面をマグネットフロータ23Aのワーク当接面27に当接すると、ワークWの後側が一枚毎分離されて後側が高くなるように傾斜する。そして、前述したように、高さ検出センサ41によって最上部のワークWの高さ位置を検出すると、前記ワーク保持部29の動作を制御する制御装置(図示省略)においては、検出したワークWの高さ位置よりも僅かに高い位置を、前記ワーク保持部材29の高速下降位置に設定し、ワーク保持部材29の高速下降を行う。
その後、ワーク保持部材29に備えたワーク表面検知センサ33がワークWの表面を検知するまで低速で下降する。そして、前記ワーク表面検知センサ33がワーク表面を検知すると、各吸着パッド31によってワークWの吸着が行われる。この際、最上部のワークWは後側が高くなるように傾斜した状態にあるので、前記ワーク保持部29においての後側の吸着パッド3がワークWを吸着した場合であっても、前側の吸着パッド31はワークWから離れた状態にある。
したがって、前記ワーク表面検知センサ33がワーク表面を検知した後においても、前記ワーク保持部29の低速下降を継続し、全ての吸着パッド31がワークWを吸着した後に、前記ワーク保持部29を上昇して、積層された最上部のワークWを持上げて分離するものである。なお、全ての吸着パッド31がワークWを吸着したか否かは、各吸着パッド31とエジェクタポンプなどのごとき負圧発生手段(図示省略)とを接続した接続路内の圧力を検出することによって容易に検知できるものである。
前述のように、最上部の1枚目のワークWの分離搬送を行った後、2枚目のワークWを前記ワーク保持部29の吸着パッド31によって吸着する場合には、1枚目の表面を検知した高さ位置よりも僅かに高い位置までワーク保持部29を急速下降し、その後にワークWの表面を検出するまで低速下降して、2枚目のワークWを吸着する。そして、ワークWの表面を検出した高さ位置を更新し、この更新した高さ位置よりも僅かに高い位置までワーク保持部29を急速下降することにより、パレットP上に積載されたワークWを能率よく搬出して板材加工機へ供給することができるものである。
以上のごとき説明より理解されるように、本実施形態によれば、マグネットフロータ23Aの上部に高さ検出センサ41を備え、この高さ検出センサ41を、マグネットフロータ23Aのワーク当接面27に対して出没自在に備えた構成である。したがって、ワークの大小に対応して、またワークに備えた切欠部を回避した位置において、傾斜した状態に分離されたワークの最上部位置付近の高さ位置を容易に検出することができるものである。
1 板材分離装置
3 ベースフレーム
5 X軸ベースフレーム
7 Y軸ベースフレーム
9 Y方向当接部材
11 X方向当接部材
23A,23B マグネットフロータ(鉄板分離器)
25 本体
27 非磁性板(ワーク当接面)
29 ワーク保持部
31 吸着パッド
33 ワーク表面検知センサ
35 ワーク高さ検出装置
41 高さ検出センサ

Claims (2)

  1. 直方体状のパレット上に積載した板状のワークを1枚毎分離する板材分離装置であって、前記パレットにおけるX方向の側面を当接自在なX方向当接部材を備えると共に前記パレットのY方向の側面を当接自在なY方向当接部材を備えたベースフレームに、積載した前記ワークのX方向の側面又はY方向の側面に当接自在なマグネットフロータを備え、このマグネットフロータによって上下方向に分離されて傾斜した状態の最上部のワークの最上部付近の高さ位置を検出するための高さ検出センサを前記マグネットフロータの上部に備え、このマグネットフロータにおけるワーク当接面に対して前記高さ検出センサを出没自在に備えていることを特徴とする板材分離装置。
  2. 板材分離装置に使用するマグネットフロータであって、当該マグネットフロータの本体に板状のワークを当接するワーク当接面を備え、このワーク当接面に一端縁が当接して傾斜した状態にある最上部のワークの最上部付近の高さ位置を検出するための高さ検出センサを、前記ワーク当接面に対して出没自在に前記本体の上部に備えていることを特徴とするマグネットフロータ。
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