JP2015212586A - 燃焼バーナー - Google Patents

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【課題】ノズルチップを使用することなく充分に混合された混合ガスを生成し、空気量と燃料ガス量の比率の調整やガス圧の均一化を容易に実現できる安全で小型の燃焼バーナーを提供する。【解決手段】ガス供給管から供給される燃料ガスと空気導入孔5から吸引される燃焼用空気とが混合される混合管2と、混合管2の周囲に空気層を形成する空気室4と、混合管2及び空気室4へ空気を送り込むための風圧装置を備えた構成であるため、ガス供給管から勢いよく供給される燃料ガスの供給ノズルによるベンチュリー効果により混合管2内では燃料ガスと燃焼用空気の混合が促進される。風圧装置からの送風により、空気室4で囲っている混合管2を空冷することができ、燃焼バーナーを長時間使用しても、燃焼熱が混合管2内の混合ガスに熱伝達されないので、バーナー温度が高いほど燃焼速度が速くなりバーナー内部に炎が入り込んでしまう逆火を防止することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、ガス等の気体燃料を燃焼させて被加熱物を加熱する手段に関し、特に、燃焼に必要な酸素を送風ファン機からの空気として供給し、これを燃料ガスと予め混合してから燃焼させる方式の全一次混合式燃焼バーナーに関する。
燃料ガスと燃焼用空気を混合させるための手段として、燃焼用ファンの下流側に多数のガス噴出穴を有するノズルを配設するが、ガス噴出穴の切削加工時にノズル内面に発生するバリは安定したガス流量の供給に影響を及ぼす。また、供給ガス圧の大きさが燃焼用ファンよりも数倍高いことから、燃焼ガスを燃焼用空気と十分に混合できないという問題点があった。
そこで従来は、混合距離を十分に確保させる目的で複数の流路の折り曲げ部を設け、そこで乱流を発生させることにより混合を促進させるという構成の燃焼バーナーが提案されたりしていた(下記特許文献1参照)。このような燃焼バーナーは低CO化、低NOx化、低騒音や短炎化を実現できるメリットがある。
また、下記特許文献2に記載されるような燃焼バーナーの場合、十分な混合距離を得ることができない結果、CO、NOxの発生量が多くなり易い混合ガスが生成されるので、二次空気を供給してCOをできるだけ低減する必要がある。一方で、混合ガスの外周に設けた空気通路が炎口板の外縁に沿って設けられた空気噴出口に通じた構成となっているので、エアーカーテンとして作用するため、混合ガスに対して大気が流入することを阻止すると同時に、この圧力差により外部に混合ガスが漏れることはなく、低コストでコンパクトな燃焼バーナーを製作できる利点がある。
特開平11−223308号公報 特開平08−061617号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載されるようなノズルチップの孔形状は、ガスの流出速度や混合の均一性などに多大な影響を及ぼし、供給ガス圧力と燃焼用ファン力の差が大きいと、燃料ガスと燃焼用空気が十分に混合されない。
また、確かに、特許文献1に記載するような複数の流路の折り曲げ部は、燃料ガスと空気の混合化を促進させることができるものの、燃焼バーナーの大型化を避けることができない。しかも、複雑な流路で機密性の高いバーナーを製作することになるので、コスト高になっていた。
さらに、長時間の燃焼が続くとバーナーヘッドが高温化し、点火電極、炎検知電極等の絶縁劣化が発生して事故になる。さらにまた、燃焼熱が混合ガスに伝達することで燃焼速度が徐々に大きくなり、このような状態を放置していると逆火が発生して事故になるという問題もあった。
そこで、本発明は上述した問題点に鑑み為されたものであり、ノズルチップ自体の製造や取付けを不要にしながら燃料ガスと空気の混合が充分になされた混合ガスを生成し、しかも空気量と燃料ガス量の比率の調整や、ガス圧による火炎の均一化を容易に実現できる低コスト且つ安全で小型指向の燃焼バーナーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の燃焼バーナーは、バーナーボックス内で燃料ガスと燃焼に必要な空気とを混合させて混合ガスを生成し、当該混合ガスをバーナーヘッドより噴出して燃焼させるために、1以上の空気導入孔から吸引される燃焼用空気とガス供給管から供給される燃料ガスとを混合して混合ガスを生成する混合管と、前記バーナーボックス内部において前記混合管の外側周囲に空気層を形成する空気室と、前記空気導入孔と前記バーナーヘッドとの間の位置で前記バーナーボックスに連接し、前記混合管及び前記空気室へ空気を送り込む風圧装置と、多孔板と金網部材とパンチングメタルとから構成されるバーナーヘッドとを備えることを特徴とする。
また、本発明の燃焼バーナーのバーナーヘッドは、多孔板、金網部材、パンチングメタルの順で上に重ねられる三重構造であることを特徴とする。
さらにまた、前記多孔板の外周側の孔は前記パンチングメタルの孔より小さいことを特徴とする。
本発明の燃焼バーナーは、バーナーボックス内において、ガス供給管から供給される燃料ガスと空気導入孔から吸引される燃焼用空気とが混合される混合管と、混合管の周囲に空気層を形成する空気室と、混合管及び空気室へ外部の空気を送り込むための風圧装置を備えた構成である。つまり、バーナーボックス内において、空気導入孔を通じて空気を吸引して混合管の中へ導き、風圧装置からの空気も混合管及び空気室へ流入させる構造になっている。そのため、ノズルチップを用いて混合ガスを生成せずに、ガス供給管から勢いよく供給される燃料ガスの供給ノズルによるベンチュリー効果により混合管内では燃料ガスと燃焼用空気の混合が促進される。
また、風圧装置は、空気導入孔とバーナーヘッドとの間の位置でバーナーボックスに連接されるように設置される構造であるため、風圧装置から送り込まれる圧力により、下流(即ち、バーナーヘッド側)の空気導入孔から混合管へ流入する燃焼用空気が加勢される状態になる。このため、混合管内において気体の流速が大きくなる乱流効果が生じ、結果として混合管内では燃料ガスと空気の混合が促進されることになる。
また、風圧装置からの送風により、空気室で囲っている混合管を空冷することができる。これにより、燃焼バーナーを長時間使用しても、燃焼熱が混合管内の混合ガスに熱伝達されないので、バーナー温度が高いほど燃焼速度がはやくなりバーナー内部に炎が入り込んでしまう逆火(フラッシュバック)を防止することができる。また、空気室の存在は、混合管のみならず、周辺機器である点火電極や炎検知手段であるフレームロッドを冷却することにもなる。その結果、燃焼バーナーが高温状態で長時間使用され続けることによって生じるこれら周辺機器の絶縁劣化も低減し、誤動作などの機器故障を防止できる。
さらに、本発明の燃焼バーナーは、炎孔のあるバーナーヘッドを、多孔板と金網とパンチングメタルとからなる三重構造にしている。良好な炎を形成するには、燃焼用空気を適正な混合比で均一に混合させた混合ガスを作るだけでなく、燃焼速度及び噴出速度のバランスが適切になるようにノズルチップまでの圧力を調整してリフトやバックを発生しないようにすること、炎の偏りをなくすこと、火足をあまり長くしないこと、炎のもちをよくすること(保炎)など様々なチューニングが必要である。これを、例えば、多孔板や金網のひとつで構成されるバーナーヘッドですべて調整することは非常に困難である。本発明の場合、所定の重ね方で組み合わせた三重構造のバーナーヘッドにしたことで、各構成要素の形状及び材質特性の違いを利用して、均圧化や短炎化や保炎という各々の調整を分担でき、所望の炎を作り出すことができる。
本発明の一実施形態であるブラストバーナーの三面図である。 ファンモータと混合管及び空気室との連結状態を示す図である。 本発明の一実施形態であるブラストバーナーのバーナーヘッド構造を示す図である。 多孔板とパンチングメタルの孔径が異なるバーナーヘッド構造を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の一実施形態を示す燃焼バーナーとして、ブラストバーナーを例にする。本実施形態の燃焼バーナーは、燃料ガスと燃焼用空気をあらかじめ混合させ、風圧装置(送風機)を用いながら混合ガスをバーナーヘッドまで導いて燃焼させているので、全一次混合の強制燃焼バーナーであるブラストバーナーである。
図1は、ブラストバーナー10の上面図、正面図、側面図である。ブラストバーナー10の主な構成要素は、風圧装置としてのバーナーボックス1、混合管2、ファンモータ3、空気室4、燃焼用空気の空気導入孔5、燃料ガス供給ノズル6、バーナーヘッド7、点火プラグ8、炎孔9である。もちろん他にも、風圧検出部(圧力スイッチ、モータ回転信号など)、ガスガバナ(ガス均圧弁)、電磁弁、点火プラグ(フレームロッドなど)、炎検知手段、覗き窓なども設置されているが、本発明は混合管2、空気室4、及びバーナーヘッド7に密接に関係する発明であるため、これらについて詳細に説明し、その他の部品についての構成及び機能は省略することとする。
バーナーボックス1内に混合管2が収納されており、燃料ガスは燃料ガス供給ノズル6を介して混合管2に供給される。本実施形態のブラストバーナー10の混合管2は円筒型形状であり、燃料ガス供給ノズル6に比較的近い混合管2の管壁に1以上の空気導入孔5が開けられる。また、本実施形態の空気導入孔5は、円周まわりにほぼ等間隔で4箇所(すなわち、90°毎に)設けられる。円周まわりにほぼ等間隔に空気導入孔5が存在するのは、混合管内における混合化が一部分に偏らず混合管全体でできるだけ均一になるようにするためである。また、混合管2の軸方向に沿って下流方向(即ち、バーナーヘッド側)に向かって横一列に複数個の空気導入孔5がほぼ等間隔で連続する。
なお、空気導入孔5の数は、混合管2の長さや供給される燃料ガス量などによって適宜決定される。また、本実施形態のブラストバーナー10は、燃料ガス供給ノズル6の中心軸が混合管2の中心軸と重なるように組み込み、さらに空気導入孔5の孔中心が、混合管2の断面中心と同じ高さになるようにした。この理由は、燃料ガス供給ノズル6を通過して供給される燃料ガスの流れに乗って空気導入孔5からの空気が入り易くするためである。
バーナーボックス1内において、混合管2の外周は空気層を形成する空気室4がある。図2の模式図に示すとおり、バーナーボックス1にはファンモータ3が連結し、バーナーボックス内の空気室4へ空気を送風する。
さらにファンモータ3は、空気室4のみならず混合管2とも開口11で連通し、混合管2へ空気を送り込む。ファンモーター3が混合管2へ空気を強制的に送ることで混合管2内に風圧が加わり、バーナーヘッド7側に向けて流れる燃料ガスの流れは速くなる。これに伴い、混合管2に開けられている空気導入孔5から入りこんだ空気は、混合管2内の乱気流で攪拌され、燃料ガスと空気とが混合された燃焼用混合ガスが作り出される。
なお、混合管2及び空気室4に送られるファンモータから3の空気量は、空気室調整板13により冷却に必要な空気量に調整している。
また、図1及び図2に示すとおり、ファンモータ3は、バーナーヘッド7側ではなく燃料ガス供給ノズル6に比較的近い場所でバーナーボックス1と連通する。特に、本実施形態のブラストバーナー10は、混合管2に開けた空気導入孔5の最もバーナーヘッド側の端孔5aと、バーナーヘッド7の間にファンモータ3があってバーナーボックス1と連通するように構成している。これは、燃料ガス供給ノズル6に近い位置にファンモータ3があると、ファンの送風口がエアーカーテンの役割をしてしまって空気の取入れにばらつきが生じるからである。空気導入孔5からの空気が混合管2に確実に吸引され、且つ、燃料ガスと混ざりあった後で充分に攪拌された混合ガスを生成させるため、ファンモーター3はむしろバーナーヘッド7側に近い位置に配置するのがよい。
ファンモータ3によって空気室4及び混合管2内に送風される空気は、バーナーヘッド7側へ向かって流れる。つまり、混合管2及び空気室4は仕切られていながら、ファンモータ3の力でバーナーヘッド7に向かって風圧がかけられることになる。それに加え、円筒型形状の混合管2により、混合ガスが混合管内に滞留することはなく、しかも空気室調整板13により、空気室4からの空気は冷却に必要な量に調整されるので炎孔7付近で渦を巻くことなく安定した燃焼を行うことが可能になる。
バーナーボックス内の空気室4の空気は風圧により下流側に送風され、空気層は外気で満たされる。このため、長時間ブラストバーナーを使用すると、燃焼熱でバーナーが高温となってバーナー内部に炎が入り込んでしまう逆火(フラッシュバック)が発生しやすくなるが、空気室4内の空気層が混合管2を空冷し、バーナー自体が極端に高温になることを防止することができる。
さらに、空気室4の空気層は、バーナーボックス1内に設置される点火電極(不図示)や炎検知手段(不図示)が高温状態になることを防止する。電子部品を含む点火電極や炎検知手段は、正常な動作が保障されるための温度範囲での使用が要求される。したがって、点火電極や炎検知手段の使用環境がこの温度範囲の上限を超えないようにする必要があるが、空気層は混合管2のみならず、周辺機器である点火電極や炎検知手段の周囲を冷却する役割も含む。その結果、燃焼バーナーが高温状態で長時間使用され続けることによって生じるこれら周辺機器の絶縁劣化を低減し、誤動作などの機器故障を防止できる。
次に、本実施形態のブラストバーナー10が有するバーナーヘッド7の構造を説明する。図3は、バーナーヘッド7が多孔板15、金網16、パンチングメタル17の順で上に重ねられて構成されることを示す図である。実際には、多孔板15、金網16、パンチングメタル17は三枚重ねられて溶接される。
混合管2で生成された混合ガスがバーナーヘッド7へ送られ点火プラグ8で点火されると、バーナーヘッド7の外部で火炎が形成される。図1及び図2に示すように、バーナーヘッド7の形状は製作しやすい角型であり、バーナーボックス1から延長される風除部12で覆われた構造である。本実施形態のブラストバーナー10の効果を検証するために行った燃焼実験によれば、円形型のバーナーヘッドに比べ、冷却用空気の流路が狭く且つ炎孔周りとの距離が一定となるため、冷却用空気の風速が一定となり、結果として冷却用空気に影響されず炎が安定燃焼することを確認できた。
ところで、炎孔を形成するバーナーヘッド7の中心部では周囲から熱供給があるため、燃焼温度が高くなりやすくなり、その結果、火炎の伝播速度が速くなって、火炎先端が低くなる傾向を生じる。一方で、バーナーヘッド7の周縁では周囲からの熱の供給が少ないため、燃焼温度が低くなりやすく、火炎の伝播速度が遅くなる。
したがって、火炎先端が中心部に比して高くリフトする傾向がある。
リフトの主な原因は、燃焼速度よりも混合ガスの噴出速度のばらつきが大きいことが挙げられる。噴出速度のばらつきが大きくなる現象が生じる要因としては、バーナー内のガス圧が高すぎて混合ガスが出過ぎるケース、燃焼用空気の吸引が多過ぎて混合ガス量が増加したケースなどがある。したがって、良好な燃焼状態を保つには、炎孔付近のガス圧を適切なレベルに均一に維持し、燃料ガスと燃焼用空気の混合を適切にすることが求められる。本実施形態のブラストバーナー10の場合、バーナーヘッド7を構成する多孔板15も、このガス圧の均一化及び混合の適正化に対処する(均圧のための多孔板)。
また、多孔板の外周側の孔をパンチングメタルの孔より小さくしてもよい。この場合、炎孔負荷を下がり火炎は均一に維持され、バーナーヘッド7を構成する多孔板15が火炎を均一化する効果がある。
なお、リフトが発生する原因の逆条件である、混合ガスの噴出速度よりも燃焼速度が大きい場合は、バーナーの内部に炎が入り込む、バック(すなわち、逆火)という現象が生じやすくなる。燃焼速度が速くなってしまうのは、バーナーの温度が高いほど起こりやすい。この対処としては、上述したように、混合管周囲の空気室4を存在させることにより、バーナーの温度が高くなることを防止している。
上述した多孔板15の使用によりガス圧の均一化及び混合の適正化が図ることができ、リフト等のない安定した火炎にすることが可能になるが、さらに、本実施形態のブラストバーナー10の場合、バーナーヘッド7を構成する別の構成要素である金網(又はメタルニットやメタルファイバー)16が混合ガスの圧力を分散させる役割を果たす。多孔板15は金属板に比較的大きな孔が開けられているのに対し、細かな隙間がメッシュ状で埋めつくされている金網(又はメタルニットやメタルファイバー)16は、多孔板15からの混合ガスを分散させるのに適している(炎孔の細分化のための金網等)。
また、例えば右下端の炎が何らかの原因で消えてしまったような場合、多孔板15の上に重ねて配置された金網等16の存在は、金網等16全体に渡り火移りし、連続した炎を形成させるのに好都合であって、直近の炎が消えた炎を直ちに復活させることが可能である。
したがって、多孔板15の上に重ねられる金網16は、多孔板15単独では奏することが困難な効果をもたらすことができる。
さらにまた、燃焼バーナーとしての炎を最適化することを考慮する場合、炎の長さである火足や炎の方向を調整することも必要である。本実施の形態のブラストバーナー10は、様々な燃焼実験の結果、上述した金網等16の上に更にパンチングメタル17を重ねて配置することが効果的であることを見出した。パンチングメタル17は、金属板に複数の孔を打ち抜きしている点では多孔板15と同様であるが、孔を開けた際に生じる端面の切口において、上面のダレ及び下面のかえりがある分、多孔板15よりも高い抵抗係数をもつという差異がある。さらにパンチングメタル17を重ねて配置することにより、上方へ整列した炎の束を形成し、保炎性を高めた良好な燃焼状態の炎を保持することに成功した(保炎性強化のためのパンチングメタル)。
図3は、多孔板15とパンチングメタル17の各孔径がほぼ等しい例を示したが、図4は多孔板15´の外孔径はパンチングメタル17´の外孔径よりも若干小さい例を示した図である。具体的には、中心部の孔の外径がφ5.2であるのに対し、外周部の孔の外径はφ4.2である。噴出速度と燃焼速度のバランスが良好な状態にし易いことから、多孔板15´の孔径の方が小さい方が好ましい。
以上説明してきたように、本願発明はバーナーヘッド7を、多孔板15と金網16とパンチングメタル17とを用いて所定の順序で重ねて三重構造にし、それぞれの特性を利用することで、混合ガスの混合促進、混合ガスの均圧、短炎化、保炎化という総合的な調整を図り、最終的に燃焼バーナーとして最適な炎を作り出すことを実現した。
(燃焼実験の結果)
本発明を完成する過程で複数の燃焼実験を実施したので、その一部を簡単に説明しておく。
(1)第1ステップ
バーナーヘッド7を金網16のみの単一構造とする。火足が弱火でも約250mmとかなり長い。燃料ガスと燃焼用(一次)空気の混合が悪く、燃焼の差異に二次空気を多量に要しているためである。
(2)第2ステップ
炎孔9付近に二次空気用の調整板を炎孔付近に重ねて取付けて二重構造にするとともに、混合の均一程度を上げるため混合管2の長さも延長する。火足は強火で約200mmまで短縮できた。さらに火足を短くするためには二次燃焼を効率よく行う必要がある。
(3)第3ステップ
炎孔9の大きさを拡大し、炎孔メッシュ(金網)16を粗いものに変更する。火足を約180mmまで短縮できた。炎孔9を大きくしたため二次燃焼に必要な空気を効率よく取込むことができたためと思われる。粗いメッシュは目詰まりや焼け落ちの心配が無いため今後はこれを採用する。
(4)第4ステップ
ファンモータ3の位置を変更する。空気導入孔5付近にファンモータ3の送風口があったため、エアーカーテンの役割をして空気の取入れにばらつきが生じて混合性が低下していたことを改善した。
(5)第5ステップ
炎孔メッシュ(金網)16上にパンチングメタル17を重ねて取付けて三重構造にする。炎孔9をパンチングメタル17にすることにより、炎を保持することができるようになり逆火が無くなった。燃焼状態は良好となった。
(6)第6ステップ
バーナーヘッド7及びバーナーボックス1を角型に変更する。以前よりも火足が短くなったが、二次空気の流路を狭くして、炎孔周囲との距離を一定にしたため圧力が分散されて炎が安定したと思われる。現状では、ガス消費量は6000〜20000Kcal/hまで確認したが、ノズルサイズ、二次圧、炎孔面積を上げることで更に消費量を増大できる。製作及び調整が容易で燃焼状態が良好な本試験機をもって完成とした。
以上のように、本実施形態のブラストバーナー10によれば、ノズルチップを使用せずに均一な燃焼用混合ガスを生成してバーナーヘッド7へ送り出し、多孔板15と金網16とパンチングメタル17の三重構造のバーナーヘッド7で混合ガスを燃焼させるため、均圧化・短炎化、保炎化に優れた炎の形成及び制御を可能にした。これは、燃料ガスと燃焼用空気を充分に混合した空気過剰率略1.27の燃焼反応により、低CO、低NOx、低騒音化を実現しており、安定した出力の炎を形成する安全且つ小型の燃焼バーナーを提供するという技術的効果を奏するものである。
1 バーナーボックス
2 混合管
3 ファンモータ
4 空気室
5 空気導入孔
6 燃料ガス供給ノズル
7 バーナーヘッド
8 点火プラグ
9 炎孔
10 ブラストバーナー
13 空気室調整板
15 多孔板
16 金網
17 パンチングメタル

Claims (3)

  1. バーナーボックス内で燃料ガスと燃焼に必要な空気とを混合させて混合ガスを生成し、当該混合ガスをバーナーヘッドより噴出して燃焼させる燃焼バーナーであって、
    1又はそれ以上の空気導入孔を有し、当該空気導入孔から吸引される燃焼用空気とガス供給管から供給される燃料ガスとを混合して混合ガスを生成する混合管と、
    前記バーナーボックス内部において前記混合管の外側周囲に空気層を形成する空気室と、
    前記空気導入孔と前記バーナーヘッドとの間の位置で前記バーナーボックスに連接し、前記混合管及び前記空気室へ空気を送り込む風圧装置と、
    多孔板と金網部材とパンチングメタルとから構成されるバーナーヘッドと、
    を備えた燃焼バーナー。
  2. 前記バーナーヘッドは、多孔板、金網部材、パンチングメタルの順で上に重ねられる三重構造である、請求項1に記載の燃焼バーナー。
  3. 前記多孔板の外周側の孔は前記パンチングメタルの孔より小さいことを特徴とする請求項2に記載の燃焼バーナー。
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