JP2015211284A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローバンドおよび広帯域のハイバンドをカバーするとともに小型化されたアンテナ装置を提供する。
【解決手段】第1アンテナ素子は、第1の線状部(給電端側線状部AL1)と、折返部AL2と、第2の線状部(開放端側線状部AL3)とを含む。第1の線状部(給電端側線状部AL1)は、第1アンテナ素子の給電端側に配置される。折返部AL2は、第1の線状部(給電端側線状部AL1)に接続され、第1の線状部(給電端側線状部AL1)の長手方向に関して第1の線状部(給電端側線状部AL1)の幅W1より大きい寸法Lを有する。第2の線状部(開放端側線状部AL3)は、折返部AL2および第1の線状部(給電端側線状部AL1)の接続部位とは異なる部位において折返部AL2に接続され、第1の線状部(給電端側線状部AL1)に沿って第1の線状部(給電端側線状部AL1)とは間隔をあけて延在する。
【選択図】図3

Description

本発明はアンテナ装置に関し、より特定的には、携帯通信端末に好適に搭載されるアンテナ装置に関する。
従来より、複数の周波数帯域(マルチバンド)に対応した携帯通信端末が実用に供されている。マルチバンドは、たとえば、比較的低い周波数帯域(ローバンド)と、比較的高い周波数帯域(ハイバンド)とが組合わされて構成される。携帯通信端末には、ローバンドおよびハイバンドのいずれにおいても、良好な送受信特性が求められる。
携帯通信端末が使用する周波数(以下、単に「使用周波数」という)では、ハイバンドに割り当てられる周波数帯域が、ローバンドに割り当てられる周波数帯域よりも広くなっている場合が多い。一例として、ローバンドが約800MHz〜1000MHz程度であるのに対し、ハイバンドは、約1700MHz〜2200MHz程度である。すなわち、ローバンドの帯域幅が約200MHzであるのに対し、ハイバンドの帯域幅は約500MHzにも及ぶ。このように、ハイバンドの帯域幅はローバンドの帯域幅よりもかなり広帯域である。
特開2010−50548号公報は、携帯通信端末に用いられるアンテナ装置を開示する。このアンテナ装置は、ローバンドをカバーする第1のアンテナ素子と、ハイバンドをカバーする第2のアンテナ素子とを備える。第1のアンテナ素子によって、ローバンドにおける良好な送受信特性が実現される。第2のアンテナ素子によって、ハイバンドにおける良好な送受信特性が実現される。第2のアンテナ素子は、テーパ形状の端部とラウンド形状の端部とを有する左右非対称の広帯域アンテナである。
特開2010−50548号公報
携帯通信端末が使用する周波数帯域が広くなる一方で、アンテナ装置が搭載されるスペースは限られている。特開2010−50548号公報が開示するアンテナ装置によれば、テーパ形状の端部とラウンド形状の端部とを有する左右非対称の形状の第2アンテナ素子、すなわち面形状のアンテナ素子によってハイバンドがカバーされる。そのような面形状のアンテナ素子は、線状のアンテナと比較して、面積が大きくなるので、アンテナ装置が大型化する。アンテナ装置が大型化すると、携帯通信端末への搭載が困難になる可能性がある。
本発明の目的は、ローバンドおよび広帯域のハイバンドをカバーするとともに小型化されたアンテナ装置を提供することである。
本発明は、ある局面において、給電点と、線状の第1アンテナ素子と、線状の第2アンテナ素子とを備える、アンテナ装置である。第1アンテナ素子は、給電点に接続される第1の給電端と、開放端とを有する。第2アンテナ素子は、給電点に接続される第2の給電端を有する。第2アンテナ素子は、第1アンテナ素子よりもエレメント長が短い。第1アンテナ素子は、第1の線状部と、折返部と、第2の線状部とを含む。第1の線状部は、第1アンテナ素子の給電端側に配置される。折返部は、第1の線状部に接続され、第1の線状部の長手方向に関して第1の線状部の線幅より大きい寸法を有する。第2の線状部は、折返部および第1の線状部の接続部位とは異なる部位において折返部に接続され、第2の線状部に沿って第1の線状部とは間隔をあけて延在する。
上記構成のアンテナ装置では、線状の第1アンテナ素子の基本モードの共振によって、ローバンドがカバーされる。線状の第2アンテナ素子の共振によって、ハイバンド内の一部の周波数がカバーされる。線状の第1アンテナ素子の高次モードの共振によって、ハイバンド内の他の部分の周波数がカバーされる。
第1アンテナ素子は、折返部を含むことによって、折返される。本願発明者らの検討によれば、第1アンテナの折返部の寸法を変えることで、第1アンテナ素子の高次モードの共振周波数を、基本モードの共振周波数とは独立して調節できる。折返部の寸法を適切に設定することにより、第1アンテナ素子の基本モードの共振によってローバンドをカバーするとともに、第1アンテナ素子の高次モードの共振によって、第2アンテナ素子の共振のみではカバーできないハイバンドの周波数をカバーできる。これにより、アンテナ装置は、ローバンドおよび広帯域のハイバンドのいずれをもカバーできる。第1アンテナ素子および第2アンテナ素子は、いずれも線状アンテナであるため、たとえば面状のアンテナを用いる場合よりも、アンテナ素子の面積が低減される。したがって、アンテナ装置が小型化される。
本発明によると、ローバンドおよび広帯域のハイバンドをカバーするとともに小型化されたアンテナ装置を提供することが可能になる。
アンテナ装置の適用例を説明するための第1の図である。 アンテナ装置の構成例を説明するための第1の図である。 アンテナ装置の構成例を説明するための第2の図である。 アンテナ装置の適用例を説明するための第2の図である。 第1アンテナ素子の長さ(L1)を変化させたときの、アンテナ装置のVSWR特性を説明するための図である。 第2アンテナ素子の長さ(L2)を変化させたときの、アンテナ装置のVSWR特性を説明するための図である。 第1アンテナ素子の長さ(L3)を変化させたときの、アンテナ装置のVSWR特性を説明するための図である。 適切に調節されたアンテナ装置のVSWR特性の一例を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、実施の形態に係るアンテナ装置の適用例を説明するための図である。図1を参照して、アンテナ装置10は、たとえば携帯通信端末1に搭載されて使用される。携帯通信端末1は、アンテナ装置10を用いて無線通信を行なう。
携帯通信端末1は、筐体20と、基板30(一点鎖線で図示される)と、表示装置40とをさらに含む。
筐体20の材質はとくに限定されないが、たとえばプラスチック樹脂などが用いられる。
基板30には、携帯通信端末1の部品(図示しない)が実装される。基板30は、筐体20に収容される。実施の形態において、筐体20のうち、基板30が収容される側を、筐体20の「内側」と定義する。たとえば、図2を参照して、平面部21A、側面部22A、および側面部23A(いずれも後述)は、筐体20の内側の面に含まれる。内側は、筐体20のうち、携帯通信端末1の部品が収容される側ともいえる。さらに、実施の形態において、筐体20の内側とは反対の側を「外側」と定義する。たとえば、図3を参照して、平面部21B、側面部22B、および23B(いずれも後述)は、筐体20の外側の面に含まれる。
表示装置40は、ユーザに対して種々の情報を表示する。表示装置40は、たとえば液晶表示パネルや有機EL(Electroluminescence)表示パネルを含む。表示装置40は、ユーザ操作可能な表示入力装置であってもよい。表示入力装置は、たとえばタッチパネルを含むことによって実現される。
アンテナ装置10は、たとえば、基板30を地板とする。図1に示す例では、アンテナ装置10は、携帯通信端末1の筐体20の一角に設けられる。好ましくは、アンテナ装置10と、表示装置40とは、携帯通信端末1の厚み方向において互いに重ならないように配置される。また、アンテナ装置10と、基板30とは、基本的に、携帯通信端末1の厚み方向において重ならないように配置される。ただし、アンテナ装置10の給電点(図1には図示しない)と基板30とのコンタクトのために、給電点および基板30は互いに重なって配置されてもよい。
図2および図3は、アンテナ装置10の構成例を説明するための図である。
図2は、アンテナ装置10のうち、筐体20の内側に設けられる部分の構成例を説明するための図である。図3は、アンテナ装置10のうち、筐体20の外側に設けられる部分の構成例を説明するための図である。
筐体20は、平面部と、側面部とを含む。図2には、内側の平面部21Aと、内側の側面部22Aおよび23Aとが図示される。図3には、外側の平面部21Bと、外側の側面部22Bよび23Bとが図示される。平面部21Bは、平面部21Aの反対の側に位置する。側面部22Bは、側面部22Aの反対の側に位置する。側面部23Bは、側面部23Aの反対の側に位置する。なお、図2の平面部21Aには、突起部が含まれるが、そのような突起部を含めて平面部21Aと称する。
図2および図3を参照して、アンテナ装置10は、給電点Pと、第1アンテナ素子100と、第2アンテナ素子200とを含む。
給電点Pは、筐体20に形成される導体パターンを有する。導体の材質はとくに限定されないが、たとえば、銅、ニッケルおよび金などの金属が用いられる。導体パターンの形成には、種々の公知の技術が用いられる。一例として、導体パターンは、筐体20に金属めっきが施されることによって形成される。導体パターンの材質および形成方法などは、第1アンテナ素子100および第2アンテナ素子200についても同様である。
図2および図3に示す例では、給電点Pは、平面部21Aの内側に形成される。
第1アンテナ素子100は、給電端110と、開放端120とを含む。給電端110は、給電点Pに接続される第1の給電端である。第1アンテナ素子100は、給電端110を一方端として有し、開放端120を他方端として有する、線状のアンテナ素子である。線状のアンテナ素子は線幅を有する。線幅は、アンテナ素子の長さ(一方端と他方端との間の距離)よりも短い。第1アンテナ素子100は、筐体20に形成される導体パターンを有する。
第2アンテナ素子200は、給電端210と、開放端220とを含む。給電端210は、給電点Pに接続される第2の給電端である。第2アンテナ素子200は、給電端210を一方端として有し、開放端220を他方端として有する。第2アンテナ素子200は、線状のアンテナ素子である。第2アンテナ素子200は、筐体20に形成される導体パターンを有する。
第1アンテナ素子100は、導体パターン100−1,100−2および100−3を含む。導体パターン100−1は、図2に示すように、平面部21Aおよび側面部22Aに形成される。導体パターン100−2は、図3に示すように、側面部22Bに形成される。導体パターン100−3は、図2に示すように、側面部23Aに形成される。導体パターン100−3は、L1の長さの導体パターンを有する。
図3を参照して、第1アンテナ素子100の導体パターン100−2は、給電端側線状部AL1と、折返部AL2と、開放端側線状部AL3とを含む。これにより、導体パターン100−2は、折返される。
給電端側線状部AL1は、折返部AL2よりも給電端110側に配置される第1の線状部である。給電端側線状部AL1は、寸法(長さ)がW1の線幅を有する。
折返部AL2は、給電端側線状部AL1に接続される。折返部AL2は、給電端側線状部AL1の長手方向に関してL3の寸法を有する。折返部AL2の形状は、図3に示す形状には限定されない。L3は、折返部AL2のうち給電端側線状部AL1が接続される側を起点として定められる。図3に示す例では、折返部AL2のうち給電端側線状部AL1が接続される辺を起点として、L3が定められる。L3は、給電端側線状部AL1の線幅W1よりも大きい。
開放端側線状部AL3は、給電端側線状部AL1の接続部位とは異なる部位において折返部AL2に接続される第2の線状部である。開放端側線状部AL3は、給電端側線状部AL1に沿って給電端側線状部AL1とは間隔をあけて延在する。図3に示す例では、開放端側線状部AL3は、給電端側線状部AL1と、ほぼ平行に配置される。開放端側線状部AL3は、寸法がW2の線幅を有する。W2は、L3よりも小さい。W2は、W1と異なっていてもよいし、同じであってもよい。
折返部AL2は、給電端側線状部AL1の長手方向と交差する方向に関しては、W3の寸法を有する。W3が適切に定められることで、給電端側線状部AL1および折返部AL2との接続部位と、開放端側線状部AL3および折返部AL2の接続部位とは、所定の間隔Sをあけて配置される。
図3に示す例では、給電端側線状部AL1と、折返部AL2と、開放端側線状部AL3とは、全体としてU字型形状を有するともいえる。
第1アンテナ素子100は、ビアホールV1およびV2をさらに含む。ビアホールV1は、導体パターン100−1と、導体パターン100−2とを接続する。ビアホールV2は、導体パターン100−2と、導体パターン100−3とを接続する。
第2アンテナ素子200は、平面部21Aに形成される。第2アンテナ素子200は、L2の長さの導体パターンを有する。なお、第2アンテナ素子200の一部は、たとえば側面部22Aに形成されてもよい。
アンテナ装置10は、給電点Pとその近傍においてのみ、基板30と重なるように配置される。これにより、給電点Pと、基板30とのコンタクトが容易になるとともに、アンテナ装置10と、基板30との不所望な結合などが抑制される。
第1アンテナ素子100の一部が筐体20の側面(側面部22A,22Bおよび23A)に形成されることによって、平面部21Aに形成される場合よりも、アンテナ装置10と基板30との距離が確保される。これによっても、アンテナ装置10と、基板30との不所望な結合などが抑制される。アンテナ装置10と、表示装置(図1の表示装置40)との関係についても同様である。
図2および図3に示す例では、第1アンテナ素子100に含まれる折返部AL2などは、側面部22Bに形成される。すなわち、折返部AL2などは、携帯通信端末1(図1)の部品が収容される側(内側)とは反対の側(外側)に形成される。このため、折返部AL2などが内側に形成される場合よりも、折返部AL2などと、基板30との距離が大きくなる。したがって、アンテナ装置10と、基板30との不所望な結合などがさらに抑制される。アンテナ装置10と、表示装置(図1の表示装置40)との結合などについても同様である。
アンテナ装置10と、基板30および表示装置(図1の表示装置40)などとの不所望な結合が抑制されると、たとえば、基板30に実装された部品および表示装置などから発生する電磁波が、アンテナ装置10によってノイズとして受信されることが抑制される。その結果、たとえば、アンテナ装置10を用いる携帯通信端末1(図1)の受信性能が向上する。
実施の形態においては、第1アンテナ素子100および第2アンテナ素子200をいずれも線状アンテナ素子とすることによって、面状アンテナを用いる場合よりも、アンテナ装置10の面積が低減される。このようにアンテナ装置10が小型化されことによって、図2および図3に示すような構成の実現が容易になる。
アンテナ装置10では、L1を変えることによって、第1アンテナ素子100の線状アンテナとしての基本モードの共振周波数を調節できる。この共振周波数は、ローバンド(第1周波数帯域)に含まれるように設定される。すなわち、第1アンテナ素子100は、ローバンドにおいて共振周波数を有する。ローバンドは、たとえば824MHz〜960MHzである。
また、L2を変えることによって、第2アンテナ素子200の線状アンテナとしての基本モードの共振周波数を調節できる。この共振周波数は、ハイバンド(第2周波数帯域)に含まれるように設定される。すなわち、第2アンテナ素子200は、ハイバンドにおいて共振周波数を有する。ハイバンドは、たとえば1710MHz〜2170MHzである。
さらに、L3を変えることによって、第1アンテナ素子100の線状アンテナとしての高次モードの共振周波数を調節できる。この共振周波数は、ハイバンドに含まれるように設定される。すなわち、第1アンテナ素子100は、ローバンドにおいて共振周波数を有するとともに、ハイバンドにおいても共振周波数を有する。第1アンテナ素子100のハイバンドにおける共振周波数は、第2アンテナ素子200の共振周波数よりも高く設定されてもよいし、第2アンテナ素子200の共振周波数よりも低く設定されてもよい。
本願発明者は、L3を変えることによっては、第1アンテナ素子100の基本モードの共振周波数は、ほとんど変化しないことを見出した。すなわち、L3を変えることによって、第1アンテナ素子100の高次モードの共振周波数を、基本モードの共振周波数とは独立して調節できる。
つまり、基本モードでは、第1アンテナ素子100の電気長は、L3に依存せず、ほぼ一定である。これに対し、高次モードでは、L3に応じて、第1アンテナ素子100の電気長が変化する。具体的には、高次モードでは、L3が長くなると、第1アンテナ素子100の電気長は長くなる。L3が短くなると、第1アンテナ素子100の電気長は短くなる。
このように、基本モードと高次モードとで、第1アンテナ素子100の電気長が異なる理由は、たとえば次のように説明される。
基本モードでは、周波数が比較的低いため、導体パターン100−2を伝搬する信号の多くの成分は、折返部AL2においてU字形状の内側(すなわち、折返部AL2のうち給電端側線状部AL1および開放端側線状部AL3が接続された部位の側)を通ると考えられる。このような基本モードの信号が通る経路は、U字形状の内側を起点とするL3の寸法にはほとんど依存しない。その結果、基本モードにおいてはL3にかかわらず、第1アンテナ素子100の電気長はほぼ一定となる。換言すれば、基本モードにおける第1アンテナ素子100のエレメント長は、折返部AL2を最短距離で折返す経路の長さに相当する。
これに対し、高次モードでは、周波数が比較的高いため、導体パターン100−2を伝搬する信号の多くの成分は、折返部AL2においてU字形状の外側(すなわち給電端側線状部AL1および開放端側線状部AL3とは反端側)を通ると考えられる。このような高次モードの信号が通る経路は、L3に依存する。すなわち、高次モードにおける第1アンテナ素子100のエレメント長は、折返部AL2を遠回りして折返す経路の長さに相当する。その結果、高次モードにおける第1アンテナ素子100の電気長は、基本モードにおける第1アンテナ素子100の電気長よりも長くなる。
したがって、L3が変化すると、基本モードにおける第1アンテナ素子100の電気長はほとんど変化しないのに対し、高次モードにおける第1アンテナ素子100の電気長は変化することとなる。すなわち、L3を変えることによって、基本モードにおける第1アンテナ素子100の電気長とは独立して、高次モードにおける第1アンテナ素子100の電気長さを調節できる。
L1〜L3と、各共振周波数との関係については、後に図5〜図7を参照してさらに説明する。
図4は、アンテナ装置10の適用例を説明するための図である。図4を参照して、アンテナ装置10は、給電点Pを通して、携帯通信端末1の基板30に接続されて使用される。
基板30には、たとえば、ベースバンド部310と、無線部320と、表示装置制御部330と、端子340および370と、キャパシタ350と、インダクタ360とが設けられる。
ベースバンド部310は、ベースバンド信号の処理を行う。ベースバンド信号の周波数は、上述のローバンドおよびハイバンドの周波数よりも低い。
無線部320は、ベースバンド部310からのベースバンド信号を、ローバンドまたはハイバンドの送信信号に変換する。その送信信号は、アンテナ装置10によって送信される。無線部320は、アンテナ装置10が受信するローバンドまたはハイバンドの受信信号を、ベースバンド信号に変換する。そのベースバンド信号は、ベースバンド部310によって処理される。
表示装置制御部330は、表示装置(たとえば図1の表示装置40)を制御する。表示装置制御部330は、たとえば表示装置を駆動するための駆動回路などを含み得る。
アンテナ装置10の給電点Pは、基板30の端子370に電気的に接続される。端子370と無線部320の間には、キャパシタ350およびインダクタ360を含む整合回路が設けられる。整合回路が不要な場合には、キャパシタ350および/またはインダクタ360は省略することが可能である。
図4において、説明の便宜上、無線部320とキャパシタ350との接続点を、端子340として図示する。アンテナ装置10の特性は、たとえば、端子340からアンテナ装置10側を見込んだときの電圧定在波比(VSWR:Voltage Standing Wave Ratio)によって評価される。
図5〜図8は、アンテナ装置10のVSWR特性を説明するための図である。図5の横軸は周波数を示し、縦軸はVSWRの値をそれぞれ示す。なお、VSWRの値は1以上であって、VSWRが1に近いほど、良好なアンテナ特性を示す。一例として、実施の形態においては、値が3以下のVSWRを、良好なVSWR特性とする。
図5は、第1アンテナ素子100の長さ、具体的にはL1(図2)を変化させたときの、アンテナ装置10のVSWR特性を説明するための図である。図中「L1−1」、「L1−2」および「L1−3」は、それぞれ異なるL1の長さを示しており、L1−1が最も短く、L1−3が最も長い。
図5に示す例では、ローバンド(824MHz〜960MHz)において良好なVSWR特性が得られる。このVSWR特性は、第1アンテナ素子100(図2および図3)の基本モードの共振によって実現される。第1アンテナ素子100の基本モードの共振周波数は、L1を変えることによってシフトする。L1が短いほど、共振周波数は低周波側にシフトする。L1が長いほど、共振周波数は高周波側にシフトする。第1アンテナ素子100が所定の長さのL1を有することによって、ローバンド内のいずれの周波数においても良好なVSWRが実現される。
なお、図5では、ローバンドよりも高周波側においても、比較的良好なVSWRが現れている。これは、第1アンテナ素子100の高次モードの共振によって実現される。図5に示すように、L1を変えると、高次モードの共振周波数は、基本モードの共振周波数と連動してシフトする。一方、後に図7を参照して説明するように、L3を変えることによって、高次モードの共振周波数は、基本モードの共振周波数とは連動せずに(独立して)シフトさせることができる。
図6は、第2アンテナ素子200の長さ、具体的にはL2(図2)を変化させたときの、アンテナ装置10のVSWR特性を説明するための図である。図中「L2−1」、「L2−2」および「L2−3」は、それぞれ異なるL2の長さを示しており、L2−1が最も短く、L2−3が最も長い。
図6に示す例では、ハイバンド(1710MHz〜2170MHz)の高周波側において良好なVSWR特性が得られる。このVSWR特性は、第2アンテナ素子200(図2)の基本モードの共振によって実現される。第2アンテナ素子200の基本モードの共振周波数は、L2を変えることによってシフトする。L2が短いほど、共振周波数は低周波側にシフトする。L2が長いほど、共振周波数は高周波側にシフトする。第2アンテナ素子200が所定の長さのL2を有することによって、ハイバンド内の一部の周波数、たとえばハイバンド内の低周波側の周波数(たとえば1710MHz〜1940MHz)または高周波側の周波数(たとえば1940MHz〜2170MHz)のいずれかにおいて良好なVSWRが実現される。
なお、図6では、ハイバンドの低周波側においても、比較的良好なVSWR特性が現れている。これは、第1アンテナ素子100の高次モードの共振によって実現される。また、ローバンドにおいても、比較的良好なVSWRが観測される。これは、第1アンテナ素子100の基本モードの共振によって実現されている。L2(すなわち第2アンテナ素子の長さ)を変えても、基本的には、第1アンテナ素子100の基本モードの共振周波数および高次モードの共振周波数はいずれもシフトしない。
図7は、第1アンテナ素子100の長さ、具体的にはL3(図2)を変化させたときの、アンテナ装置10のVSWR特性を説明するための図である。図中「L3−1」、「L3−2」および「L3−3」は、それぞれ異なるL3の長さを示しており、L3−1が最も長く、L2−3が最も短い。
図7に示す例では、ハイバンド(1710MHz〜2170MHz)内の一部において良好なVSWR特性が得られる。このVSWR特性は、第1アンテナ素子100(図2および図3)の高次モードの共振によって実現される。高次モードは、たとえば3次のモードである。第1アンテナ素子100の高次のモードの共振周波数は、L3を変えることによってシフトする。L3が短いほど、共振周波数は低周波側にシフトする。L3が長いほど、共振周波数は高周波側にシフトする。第1アンテナ素子100が所定のL3を有することによって、ハイバンド内の一部の周波数、たとえばハイバンド内の高周波側の周波数(たとえば1940MHz〜2170MHz)または低周波側の周波数(たとえば1710MHz〜1940MHz)のいずれかにおいて良好なVSWRが実現される。
図7では、ローバンドにおいても、比較的良好なVSWRが現れている。これは、第1アンテナ素子100の基本モードの共振によって実現される。
図7に示すように、L3が変化しても、ローバンドにおけるVSWR特性はほとんど変化しない。すなわち、L3が変化しても、第1アンテナ素子100の基本モードの共振周波数はほとんど変化しない。これは、L3を変えることによって、第1アンテナ素子100の高次モードの共振周波数を、基本モードの共振周波数とは独立して調節できることを意味する。
L1〜L3を適切な長さに設定することで、アンテナ装置10のVSWR特性は、ローバンドおよびハイバンドのいずれに対しても最適化され得る。
図8は、L1,L2およびL3が適切に調節されたアンテナ装置10のVSWR特性の一例を説明するための図である。図8に示す例では、ローバンド(たとえば824MHz〜960MHz)およびローバンドよりも広帯域なハイバンド(たとえば1710MHz〜2170MHz)のいずれにおいても、良好なVSWR特性が実現される。このような良好なVSWR特性を有するアンテナ装置10の好ましい例としては、図3を参照して、たとえば、W1およびW2はほぼ同じ寸法であり、W3はW1の3〜5倍程度の寸法であり、L3はW1の6〜8倍程度の寸法である。ただし、このW1〜W3およびL3の組合せは一例であって、限定的なものではない。たとえば、W1〜W3およびL3の組合せによっては、1710MHz〜2170MHzよりも広い範囲において良好なVSWR特性を実現することが可能である。
ローバンドにおける良好なVSWR特性は、第1アンテナ素子100の線状アンテナとしての、基本モードの共振周波数によって実現される。
ローバンドよりも広帯域なハイバンドにおける良好なVSWR特性は、第1アンテナ素子100の高次モードの共振周波数と、第2のアンテナの線状アンテナとしての、基本モードの共振周波数とによって実現される。
このように、アンテナ装置10は、図2および図3で示したような第1アンテナ素子100と第2アンテナ素子200とを有する構成によって、ローバンドおよび広帯域のハイバンドのいずれにおいても、良好なVSWR特性を実現することができる。第1アンテナ素子100および第2アンテナ素子200は、いずれも線状アンテナである。そのため、たとえば、面状のアンテナを用いる場合よりも、アンテナ装置10を小型化することができる。小型化されたアンテナ装置10は、携帯通信端末1(図1など)に好適に用いられる。その結果、たとえば、携帯通信端末1の小型化や軽量化が実現される。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 携帯通信端末、10 アンテナ装置、20 筐体、21A,21B 平面部、22A,22B,23A,23B 側面部、30 基板、40 表示装置、100 第1アンテナ素子、110 給電端(第1の給電端),210 給電端(第2の給電端)、120,220 開放端、200 第2アンテナ素子、310 ベースバンド部、320 無線部、330 表示装置制御部、340,370 端子、350 キャパシタ、360 インダクタ、P 給電点、AL1 給電端側線状部(第1の線状部)、AL2 折返部、AL3 開放端側線状部(第2の線状部)、V1,V2 ビアホール。

Claims (7)

  1. 給電点と、
    前記給電点に接続される第1の給電端と、開放端とを有する線状の第1アンテナ素子と、
    前記給電点に接続される第2の給電端を有し、前記第1アンテナ素子よりもエレメント長が短い、線状の第2アンテナ素子とを備え、
    前記第1アンテナ素子は、
    前記給電端側に配置される第1の線状部と、
    前記第1の線状部に接続され、前記第1の線状部の長手方向に関して前記第1の線状部の線幅より大きい寸法を有する折返部と、
    前記折返部および前記第1の線状部の接続部位とは異なる部位において前記折返部に接続され、前記第1の線状部に沿って、前記第1の線状部とは間隔をあけて延在する第2の線状部とを含む、アンテナ装置。
  2. 前記第1の線状部と、前記折返部と、前記第2の線状部とは、全体としてU次形状とされる、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1アンテナ素子は、第1周波数帯域において共振周波数を有するとともに、第2周波数帯域においても共振周波数を有し、
    前記第2アンテナ素子は、前記第2周波数帯域において共振周波数を有する、請求項1または請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第1周波数帯域は、824MHz〜960MHzであり、
    前記第2周波数帯域は、1710MHz〜2170MHzである、請求項3に記載のアンテナ装置。
  5. 前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子は、携帯通信端末の筐体に形成される導体パターンを有する、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記折返部は、前記筐体のうち前記携帯通信端末の部品が収容される側とは反対の側に形成される導体パターンを有する、請求項5に記載のアンテナ装置。
  7. 前記筐体は、平面部と側面部とを含み、
    前記折返部は、前記側面部に形成される導体パターンを有する、請求項6に記載のアンテナ装置。
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