JP2015211264A - 通信制御装置、無線通信装置、通信制御方法、及び無線通信方法 - Google Patents

通信制御装置、無線通信装置、通信制御方法、及び無線通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より効率的にマルチキャスト伝送の成功確率を向上させることが可能な通信制御装置、無線通信装置、通信制御方法、及び無線通信方法を提供する。
【解決手段】複数の無線端末との間で無線通信を行う無線通信部と、他の前記無線端末から送信されたパケットを受信した際の受信電力に関する監視情報を収集するよう前記無線通信部を介して前記無線端末を制御し、収集された前記監視情報に基づいて複数の前記無線端末をグルーピングする制御部と、を備える通信制御装置。
【選択図】図1

Description

本開示は、通信制御装置、無線通信装置、通信制御方法、及び無線通信方法に関する。
近年、様々な種類の電子機器において、マルチキャスト伝送がサポートされている。マルチキャスト伝送は、送信側が複数の宛先を指定してひとつのパケットを送信する通信方式である。例えば、マルチメディアコンテンツを伝送する際に、その効率性からマルチキャストが広く用いられている。
マルチキャスト伝送においては、受信端末がパケットの受信に成功すると、確認応答(ACK応答)を送信側に返信する。これにより、送信側は、各受信端末における受信結果を知ることが可能となり、受信結果に基づく再送処理を行うことでマルチキャスト伝送の成功確率を向上させることが可能となる。ただし、受信端末の数が増加するに伴い、ACK応答の数が増加するため、送信側からの送信機会が減少し、マルチキャスト伝送のスループットが低下し得る。この傾向は、送信と受信とで利用される無線リソースが重複する場合に、より顕著に生じる。このため、ACK応答の数を削減することにより、スループットを向上させる技術が開発されている。
例えば、下記特許文献1では、基地局が、無線ノードからの送信パケットを受信した際の受信強度に基づいて無線ノードをグループ化し、マルチキャスト伝送に対するACK応答を返信する代表ノードをグループごとに決定する技術が開示されている。
また、下記特許文献2では、受信端末と送信端末との距離に基づいて、送信端末からのマルチキャスト伝送に対するACK応答を返信する受信端末を決定する技術が開示されている。
特開2009−207147号公報 特開2003−258813号公報
上記特許文献1に開示された技術では、受信強度は送信端末を中心とした距離に応じて変化するため、同心円状のグループごとに代表ノードが決定され得る。上記特許文献2に開示された技術でも同様である。しかし、このようなグループ分けにおいては、同一のグループに属する無線ノード同士の距離が遠い場合もあるので、同一のグループに属していても電波環境が異なる場合があり、送信局からのパケットの受信結果にも差が生じ得る。このような代表ノードからのACK応答の有無に応じた再送処理は、受信に成功した無線ノードに対する再送の実行や、受信に失敗した無線ノードに対する再送の不実行などを生じさせ得るため、マルチキャスト伝送の成功確率を効率的に向上させることが困難であった。
そこで、本開示では、より効率的にマルチキャスト伝送の成功確率を向上させることが可能な、新規かつ改良された通信制御装置、無線通信装置、通信制御方法、及び無線通信方法を提案する。
本開示によれば、複数の無線端末との間で無線通信を行う無線通信部と、他の前記無線端末から送信されたパケットを受信した際の受信電力に関する監視情報を収集するよう前記無線通信部を介して前記無線端末を制御し、収集された前記監視情報に基づいて複数の前記無線端末をグルーピングする制御部と、を備える通信制御装置が提供される。
また、本開示によれば、基地局との間で無線通信を行う無線通信部と、他の無線通信装置から送信されたパケットが前記無線通信部により受信された際の受信電力に関する監視情報を前記基地局に送信するよう前記無線通信部を制御する制御部と、を備える無線通信装置が提供される。
また、本開示によれば、複数の無線端末との間で無線通信を行う通信制御装置において、他の前記無線端末から送信されたパケットを受信した際の受信電力に関する監視情報を収集するよう前記無線端末を制御し、収集された前記監視情報に基づいて複数の前記無線端末をグルーピングすること、を含む、通信制御方法が提供される。
また、本開示によれば、基地局との間で無線通信を行う無線通信装置において、他の無線通信装置から送信されたパケットが前記無線通信装置により受信された際の受信電力に関する監視情報を前記基地局に送信するよう前記無線通信装置を制御すること、を含む無線通信方法が提供される。
以上説明したように本開示によれば、より効率的にマルチキャスト伝送の成功確率を向上させることが可能である。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
一実施形態に係る無線通信システムの全体構成を示す図である。 本実施形態に係る無線通信システムにおいて送受信されるパケットの構成例を示す図である。 本実施形態に係る無線ノードの内部構成例を示すブロック図である。 本実施形態に係る無線ノードによる周辺監視を説明するための図である。 本実施形態に係る基地局の内部構成例を示すブロック図である。 本実施形態に係る無線ノードにおいて実行される周辺監視のタイミング判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る無線ノードにおいて実行される周辺監視処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る無線ノードにおいて実行される代表ノード決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る基地局による代表ノードの決定を説明するための図である。 スマートフォンの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 カーナビゲーション装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 無線アクセスポイントの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.概要
2.構成例
2−1.無線ノードの構成例
2−2.基地局の構成例
3.動作処理
3−1.周辺監視のタイミング判定処理
3−2.周辺監視処理
3−3.代表ノード決定処理
4.応用例
5.まとめ
<1.概要>
まず、図1、図2を参照して、本開示の一実施形態に係る無線通信システムの概要を説明する。
図1は、一実施形態に係る無線通信システム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、無線通信システム1は、通信制御装置10、並びに無線通信装置20A、20B、20C、20D、及び20Eを含む。
通信制御装置10は、基地局が運用するセルにおける無線通信を制御する装置である。図1の例では、通信制御装置10は、基地局である。基地局10は、運用するセルの内部に位置する1つ以上の端末装置へ無線通信サービスを提供する。例えば、基地局10は、セルの内部に位置する無線通信装置20A、20B、20C、20D、及び20Eと通信することが可能である。基地局10は、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a、11b、11g、11n、11ac又は11adなどの無線LAN(Local Area Network)方式、UWB(Ultra Wideband)若しくはZigbeeなどの無線PAN(Personal Area Network)方式、又はIEEE802.16などの無線MAN(Metropolitan Area Network)方式といった、任意の種類の無線通信方式に従ってセルを運用してもよい。基地局10は、例えばWi−Fi(登録商標、Wireless Fidelity)等のアクセスポイント(AP:Access Point)であってもよい。なお、図1の例に限定されず、例えばダイナミックAP(アクセスポイント)として動作可能な無線端末が、通信制御装置10としての機能を有していてもよい。他にも、基地局よりも上位の制御ノード又は基地局と通信可能な無線端末が、基地局が運用するセルにおける無線通信を制御する通信制御装置10としての機能を有していてもよい。
無線通信装置20A、20B、20C、20D、20Eは、基地局との間で無線通信可能な無線ノード(無線端末)である。無線ノード20は、自身をセルの範囲内とする基地局10との間で無線接続を確立して、パケットの送受信を行うことができる。例えば、基地局10が無線ノード20A〜20Eを対象としたマルチキャスト伝送を行う場合を想定する。もちろん、基地局10は、無線接続が確立された無線ノード20A〜20Eの全てではなく、そのうち一部をマルチキャスト伝送の対象としてもよい。無線ノード20A〜20Eは、基地局10からのマルチキャスト伝送を受信する他にも、基地局10との間で個別に通信を行ってもよい。
なお、本明細書において、無線通信装置20A〜20Eを互いに区別する必要がない場合には、符号の末尾のアルファベットを省略することにより、これらを無線ノード20と総称する。他の構成要素についても同様とする。続いて、図2を参照して、無線通信システム1において送受信されるパケットの構成例を説明する。
図2は、本実施形態に係る無線通信システム1において送受信されるパケットの構成例を示す図である。図2に示すように、パケットは、Preamble(プリアンブル)、PHY Header(物理層ヘッダ)、MAC Header(メディアアクセス層ヘッダ)、Payload(ペイロード)を含み得る。Preambleは、受信側で物理層でのパケット検出及び周波数同期を行うための固定パターンである。PHY Headerは、物理層のパラメータが記載されるフィールドであり、例えばPayloadの変調方式などが記載される。MAC Headerは、MAC(Media Access Control)層のパラメータが記載されるフィールドである。Payloadは、データを格納するフィールドである。
MAC Headerには、例えば、データパケットであるか、又は制御用パケットであるか、といったパケットの種類が記載される。他にも、送信元の識別情報(送信元情報)、及び宛先の識別情報(宛先情報)が記載される。例えば、無線ノード20Aが基地局10宛てに送信するパケットのMAC Headerには、送信元情報として無線ノード20Aの識別情報が記載され、宛先情報として基地局10の識別情報が記載される。識別情報は、例えばMACアドレスであってもよい。マルチキャスト伝送されるパケットの場合、宛先情報には、個々の端末の識別情報ではなく、マルチキャストアドレスが記載される。マルチキャストアドレスとは、各無線仕様で定義される特殊なアドレスであり、端末が固有に持つアドレスとは区別することが可能であるように定義される。以上、パケットの構成例を説明した。
上述したように、マルチキャスト伝送においては、ACK応答を返信する代表ノードを決定することで、ACK応答の数を削減してスループットの低下を防止する技術が提案されている。しかしながら、上記特許文献に開示された技術では、無線ノードのグルーピング(グループ化)方法及び代表ノードの決定が適切ではなかった。詳しくは、上記特許文献に開示された技術では、同一グループに含まれる無線ノード間の電波環境の相違により、代表ノードの受信結果が、そのグループに含まれる他の無線ノードの受信結果を代表するものとはなっていなかった。このため、上記特許文献に開示された技術では、代表ノードからのACK応答の有無に応じた再送処理を行っても、マルチキャスト伝送の成功確率を効率的に向上させることが困難であった。また、一般的には、送信側では代表ノード以外の無線ノードの受信結果を知ることができないため、受信できる可能性が高い変調方式を選択して送信することが行われる。例えば、送信端末は、雑音耐性を高めるために多くの冗長な情報を付加し、BPSK(binary phase-shift keying)変調等の変調度が低い変調方式を使用することになる。このため、さらにスループットが低下し、マルチキャスト伝送の効率が低下してしまっていた。そこで、本開示では、適切なグループ分け及び代表ノードの決定を行うことにより、より効率的にマルチキャスト伝送の成功確率を向上させることを実現するための仕組みを提供する。このような仕組みについて、以下に詳しく説明する。
<2.構成例>
[2−1.無線ノードの構成例]
図3は、本実施形態に係る無線ノード20の内部構成例を示すブロック図である。図3に示すように、無線ノード20は、無線通信部210、制御部220、及び記憶部230を有する。
(1)無線通信部210
無線通信部210は、無線ノード20による他の装置との無線通信を仲介する無線通信インタフェースである。本実施形態において、無線通信部210は、基地局10との間で無線通信を行う。例えば、無線通信部210は、基地局10から送信されたパケットを受信して、制御部220に出力する。無線通信部210は、増幅器、周波数変換器、及び復調器等としての機能を有していてもよく、受信した無線信号に格納されたデータを取得して、制御部220に出力し得る。また、無線通信部210は、制御部220から出力されたパケットを、アンテナを介して基地局10へ送信する。無線通信部210は、変調器、及び増幅器等としての機能を有していてもよく、例えば、後述する監視情報を格納したパケットを、変調及び電力増幅等して基地局10へ送信してもよい。なお、図3に示した例では、1つのアンテナを送信及び受信で共用しているが、それぞれ別のアンテナが利用されてもよい。
無線通信部210は、基地局10との通信以外にも、他の無線ノード20との間で無線通信を行い得る。例えば、無線ノード20は、図1に示した基地局10を中心とするスター型の無線通信以外にも、無線ノード20同士で無線接続を確立するP2P(peer to peer)型の無線通信を行い得る。また、無線通信部210は、他の無線ノード20が、基地局10又は他の無線ノード20へ送信したパケットを受信し得る。無線通信部210は、このような無線信号を受信した際の受信強度(受信電力)を測定する測定部としても機能し得、測定結果を示す情報を制御部220に出力する。
(2)制御部220
制御部220は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って無線ノード20内の動作全般を制御する機能を有する。例えば、制御部220は、他の無線ノード20から送信されたパケットが無線通信部210により受信された際の受信電力に関する監視情報を、基地局10に送信するよう無線通信部210を制御する。監視情報とは、受信電力が閾値(監視用閾値)よりも高いパケットを送信した、他の無線ノード20の識別情報を含む情報である。電波は送受信間の距離が大きくなるほど減衰量が大きくなるため、全ての無線ノード20の送信電力は等しいものと仮定すると、無線ノード20同士の距離が近いほど受信電力が高くなる。このため、監視情報は、無線ノード20自身に近い位置に存在する他の無線ノード20を示す情報であると捉えることも可能である。監視情報は、当該監視情報を収集した無線ノード20自身の識別情報を含んでいてもよい。なお、無線ノード20間で送信電力に相違がある場合、例えば、制御部220は、送信電力と受信電力との差が、閾値よりも小さい(距離が近い)無線ノード20の識別情報を収集してもよい。この場合、無線ノード20において、他の無線ノード20の送信電力が既知であることが要される。無線ノード20の送信電力を示す情報は、例えば無線ノード20から送信されるパケットに含まれ、検出されたパケットから読み取られてもよいし、基地局10がすべての無線ノード20の送信電力を収集又は記憶しておき、ビーコンに格納して各無線ノード20に送信してもよい。
ここで、制御部220は、受信電力が監視用閾値よりも高いパケットであって、宛先が自身ではないパケットの送信元である他の無線ノード20の識別情報を、監視情報として収集してもよい。これにより、無線ノード20は、スター型であれば他の無線ノード20から基地局10へのパケット、P2P型であれば他の無線ノード20から他の無線ノード20へのパケットを検出して監視情報を生成することが可能となる。なお、他の無線ノード20から送信されたパケットであって、宛先が自身ではないパケットを、以下では傍受信号とも称する。また、傍受信号の受信電力を測定して監視情報を収集することを、以下では周辺監視とも称する。
監視用閾値は、無線通信部210が、宛先が自身であるパケットを受信するための受信用閾値と異なる値であってもよい。宛先が自身であるパケットは、例えばスター型においては基地局10から、P2P型においては他の無線ノード20から送信され得る。監視用閾値は、グルーピングの粒度、無線ノード20の送信電力、及び受信特性等に応じて任意に設定され得る。ここで、図4を参照して、監視用閾値とパケット検出可能な範囲との関係を説明する。図4は、本実施形態に係る無線ノード20による周辺監視を説明するための図である。図4の破線は、無線ノード20Bが周辺監視可能な距離を示しており、破線の範囲内に位置する無線ノード20から送信された無線信号を検出(傍受)可能である。監視用閾値が高いほど、パケットを傍受可能な無線ノードとの距離が近くなり、周辺監視可能な範囲が狭まって、グルーピングの粒度が細かくなる。また、監視用閾値が低いほど、パケットを傍受可能な無線ノードとの距離が遠くなり、周辺監視可能な範囲が広まって、グルーピングの粒度が荒くなる。監視用閾値は、予め後述の記憶部230に記憶されていてもよいし、動的に変更されてもよい。例えば、監視用閾値は、無線通信部210により受信される基地局10からのビーコン等の通知により設定されてもよい。
無線ノード20は、基地局10との間でパケットを送受信していない間に、周辺監視を行う。この間、制御部220は、周辺監視を多様なタイミングで実行し得る。例えば、制御部220は、基地局10との無線接続を確立する前に実行してもよい。また、制御部220は、基地局10との間でパケットの送受信が行われていない間に実行してもよい。また、制御部220は、無線通信部210により受信される、周辺監視を実行するよう指示する基地局10からの通知に基づいて実行してもよい。このようにして収集された監視情報は、多様な手段で基地局10に報告され得る。例えば、制御部220は、基地局10からの受信に対するACK応答パケットに監視情報を格納して送信してもよい。また、周辺監視が基地局10との無線接続を確立する前に実行された場合、制御部220は、基地局10との無線接続を確立するために用いられる接続要求パケットに監視情報を格納して送信してもよい。また、制御部220は、無線ノード20から基地局10へのデータ送信のためのパケットに監視情報を格納して送信してもよい。この場合、制御部220は、監視情報を定期的に基地局10に送信してもよいし、基地局10からの要求に応じて送信してもよい。このように、監視情報は、何らかのデータを送信するためのパケットの一部として、パケットに格納され得る。他にも、制御部220は、監視情報を基地局10に送信するための専用のパケットに監視情報を格納して送信してもよい。監視情報は、上記図2に示したパケットの構成のうち、MAC HeaderまたはPayloadの少なくともいずれかに格納され得る。
(3)記憶部230
記憶部230は、無線ノード20において利用される各種情報を記憶する。例えば、記憶部230は、監視用閾値、受信用閾値、使用すべき送信電力、無線リソース等の、無線信号の送受信用の設定情報を記憶してもよい。また、記憶部230は、報告されるまでの間に収集された監視情報を蓄積してもよい。
以上、本実施形態に係る無線ノード20の内部構成例を説明した。続いて、図5を参照して、本実施形態に係る基地局10の内部構成例を説明する。
[2−2.基地局の構成例]
図5は、本実施形態に係る基地局10の内部構成例を示すブロック図である。図5に示すように、基地局10は、無線通信部110、制御部120、及び記憶部130を有する。
(1)無線通信部110
無線通信部110は、基地局10による他の装置との無線通信を仲介する無線通信インタフェースである。本実施形態において、無線通信部110は、無線ノード20との間で無線通信を行う。例えば、無線通信部110は、無線ノード20から送信されたパケットを受信して、制御部120に出力する。無線通信部110は、増幅器、周波数変換器、及び復調器等としての機能を有していてもよく、受信した無線信号に格納されたデータを取得して、制御部120に出力し得る。例えば、無線通信部110は、無線ノード20により収集された監視情報を、無線ノード20から受信して制御部120に出力する。また、無線通信部110は、制御部120から出力されたパケットを、アンテナを介して無線ノード20へ送信する。無線通信部110は、変調器、及び増幅器等としての機能を有していてもよく、マルチキャストアドレスを宛先に指定して、1つ以上の無線ノード20へマルチキャスト伝送してもよい。また、無線通信部110は、無線信号を受信した際の受信強度を測定する測定部としても機能し得、測定結果を示す情報を制御部120に出力してもよい。なお、図5に示した例では、1つのアンテナを送信及び受信で共用しているが、それぞれ別のアンテナが利用されてもよい。
(2)制御部120
制御部120は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って基地局10内の動作全般を制御する機能を有する。例えば、制御部120は、他の無線ノード20から送信されたパケットを受信した際の受信電力に関する監視情報を収集するよう、無線通信部110を介して無線ノード20を制御する。例えば、制御部120は、周辺監視を行うよう指示する情報を、無線通信部110を介して無線ノード20に送信する。例えば、図2に示したパケットのMAC Header内に、周辺監視を実行するよう指示するフラグが定義されてもよい。制御部120は、このフラグのON/OFFにより周辺監視の実行を指示し得る。また、MAC Header内に、周辺監視を実行する無線ノード20を指定するフィールドが定義されてもよい。制御部120は、このフィールドに周辺監視を実行させる無線ノード20の識別情報を記載することで、指定した無線ノード20に周辺監視を実行させ得る。
基地局10は、無線ノード20から、上述した多様なタイミング及び多様な手段で監視情報の報告を受ける。そして、制御部120は、収集された監視情報に基づいて、複数の無線ノード20をグルーピングする。詳しくは、制御部120は、監視情報に含まれる識別情報に基づいて、互いに近い距離にある無線ノード20をグルーピングする。上述したように、監視情報は、監視情報を収集した無線ノード20から近い距離にある無線ノード20の識別情報を含む情報である。制御部120は、監視情報を参照することで、又はパケットの送信元の識別情報を参照することで、監視情報を収集した無線ノード20を識別可能であることから、監視情報に基づいて互いに近い距離にある無線ノード20の組み合わせを算出することができる。制御部120は、互いに近い距離にある無線ノード20の組み合わせを統合することにより、グルーピングを行う。これにより、制御部120は、互いに近い距離にあるまとまった1つ以上の無線ノード20の集団を1つのグループとして、グループ分けすることが可能となる。
なお、制御部120は、マルチキャスト伝送の対象である無線ノード20をグルーピングの対象とするが、監視情報を報告していない無線ノード20もグルーピングの対象に含み得る。制御部120は、一度行ったグルーピングによるグループ分けを固定的に用いてもよいし、新たに収集された監視情報を用いて繰り返しグルーピングしてグループ分けを更新してもよい。制御部120は、グルーピングの粒度を、無線ノード20の送信電力、受信特性等に応じて任意に設定し得る。
また、制御部120は、無線通信部210によるマルチキャスト伝送に対するACK応答を返信する無線ノード20を、グループごとにひとつ決定する。このACK応答を返信する無線ノード20を、以下では代表ノード(代表端末)20とも称する。制御部120は、代表ノード20がACK応答を返信し、代表ノード20以外の無線ノード20がACK応答を返信しないよう、代表ノード20の決定結果を各無線ノード20に通知する。これにより、代表ノード20のみがACK応答を返信することになるため、無線通信システム1全体でのACK応答の数が削減され、スループットが向上する。
制御部120は、代表ノード20からのACK応答の有無に基づいて再送処理を行う。例えば、制御部120は、代表ノード20からのACK応答が無かったグループに向けて、パケットを再送する。ここで、制御部120は、互いに近い距離にある無線ノード20をグループ化しているため、再送対象の無線ノード20は、基地局10から見て特定方向に固まって位置している。よって、制御部120は、再送対象の無線ノード20が位置する特定方向へビームフォーミングを行うよう無線通信部110を制御してもよい。これにより、再送したパケットの受信成功確率を向上させることが可能となり、マルチキャスト伝送の効率が向上する。なお、上記特許文献に記載された技術では、同心円状にグループが生じ得るため、基地局から見て全方位にパケットを再送することが要され、ビームフォーミング技術を採用することは困難である。
また、制御部120は、無線通信部110を介してビーコンパケットを送信してもよい。例えば、制御部120は、このビーコンパケットを周期的に送信して、基地局10と無線ノード20との同期を取る。制御部120は、このビーコンパケットに、監視用閾値を指定する情報を格納してもよい。これにより、制御部120は、無線ノード20が監視可能な他の無線ノード20との距離を調節することが可能となり、その結果、グルーピングの粒度を調節することができる。他にも、制御部120は、各無線ノード20の送信電力を示す情報をビーコンパケットに格納してもよい。
(3)記憶部130
記憶部130は、基地局10において利用される各種情報を記憶する。例えば、記憶部130は、マルチキャスト伝送の対象である無線ノード20の識別情報、収集された監視情報、無線ノード20の送信電力、使用すべき無線リソース等の、無線信号の送受信用の設定情報を記憶してもよい。
以上、本実施形態に係る基地局10の内部構成例を説明した。続いて、図6〜図9を参照して、本実施形態に係る無線通信システム1の動作処理を説明する。
<3.動作処理>
[3−1.周辺監視のタイミング判定処理]
図6は、本実施形態に係る無線ノード20において実行される周辺監視のタイミング判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、ステップS102で、無線ノード20は、基地局10と無線接続中であるか否かを判定する。例えば、制御部220は、無線通信部210による基地局10との無線接続が確立されているか否かを判定する。
無線接続中であると判定された場合(S102/YES)、ステップS104で、無線ノード20は、基地局10から周辺監視を行うよう指示されたか否かを判定する。例えば、制御部220は、基地局10から受信したパケットのMAC Headerを参照して、周辺監視を実行するよう指示するフラグがONになっているか否か、また、周辺監視を実行すべき無線ノード20として自身が指定されているか否かを判定する。
基地局10からの指示があると判定された場合(S104/YES)、ステップS106で、無線ノード20は、周辺監視を実行するタイミングであると判定して、周辺監視を実行する。周辺監視の具体的な処理内容については、後に詳しく説明する。
一方で、基地局10からの指示がないと判定された場合(S104/NO)、ステップS108で、無線ノード20は、現時刻が周辺監視の実行周期であるか否かを判定する。例えば、制御部220は、記憶部230に記憶された周辺監視の実行周期を参照して、現時刻が実行周期であるか否かを判定する。
実行周期であると判定された場合(S108/YES)、ステップS106で、無線ノード20は、周辺監視を実行するタイミングであると判定して、周辺監視を実行する。実行周期でないと判定された場合(S108/NO)、無線ノード20は、処理を終了する。
また、基地局10との間で無線接続が確立されていないと判定された場合(S102/NO)、ステップS110で、無線ノード20は、周辺監視を実行する必要があるか否かを判定する。例えば、無線ノード20は、GPS(Global Positioning System)により位置情報を取得する位置情報取得部を有し、制御部220は、取得された位置情報に基づき、無線ノード20に移動があった場合に周辺監視を実行する必要があると判定してもよい。また、制御部220は、現時刻が周辺監視の実行周期である場合に、周辺監視を実行する必要があると判定してもよい。なお、この実行周期は、上記ステップS108における、基地局10との無線接続中の実行周期と異なっていてもよい。
周辺監視を実行する必要が有ると判定された場合(S110/YES)、ステップS106で、無線ノード20は、周辺監視を実行するタイミングであると判定して、周辺監視を実行する。周辺監視を実行する必要がないと判定された場合(S110/NO)、無線ノード20は、処理を終了する。
以上、無線ノード20において実行される周辺監視のタイミング判定処理の流れの一例を説明した。無線ノード20は、この処理を所定時間間隔で繰り返し実行してもよい。続いて、図7を参照して、無線ノード20において実行される周辺監視の具体的な動作処理を説明する。
[3−2.周辺監視処理]
図7は、本実施形態に係る無線ノード20において実行される周辺監視処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、まず、ステップS202で、無線ノード20は、パケット送受信中であるか否かを判定する。例えば、制御部220は、無線通信部210による基地局10とのパケットの送受信が行われているか否かを判定する。
パケット送受信中であると判定された場合(S202/YES)、ステップS218で、無線ノード20は、そのパケット送受信処理を継続する。
パケット送受信中でないと判定された場合(S202/NO)、ステップS204で、無線ノード20は、受信状態に遷移する。
次いで、ステップS206で、無線ノード20は、パケットを検出したか否かを判定する。受信状態においては、無線ノード20は、周囲の他の無線ノード20がパケット送信を行うと、そのパケットを検出することが可能となる。詳しくは、制御部220は、無線通信部210により無線信号が受信された際の受信電力が、監視用閾値を超えるか否かを監視して、監視用閾値を超えた場合にパケットを検出する。一方で、制御部220は、受信電力が監視用閾値を超えない場合、パケットを検出しない。パケットを検出しなかった場合(S206/NO)、処理は再度ステップS202に戻る。
パケットを検出した場合(S206/YES)、ステップS208で、無線ノード20は、パケットの宛先情報を取得する。例えば、制御部220は、MAC Headerを参照して宛先情報を取得する。
次に、ステップS210で、無線ノード20は、パケットの宛先が無線ノード20自身であるか否かを判定する。例えば、制御部220は、取得した宛先情報が示す識別情報と、無線ノード20自身の識別情報とが一致するか否かを判定する。
宛先が無線ノード20自身であると判定された場合(S210/YES)、ステップS218で、無線ノード20は、そのパケットの受信処理を行う。具体的には、制御部220は、ペイロードを取得して、例えばアプリケーションなどの上位層に渡す。このようなパケットには、例えば基地局10からのマルチキャストパケットや、P2P型の通信における他の無線ノード20からのパケットが含まれる。
宛先が無線ノード20自身ではないと判定された場合(S210/NO)、ステップS212で、そのパケットの送信元情報を取得する。例えば、制御部220は、MAC Headerを参照して送信元情報を取得する。このとき、制御部220は、受信したペイロード部分を破棄してもよい。
次いで、ステップS214で、無線ノード20は、送信元が他の無線ノード20であるか否かを判定する。例えば、制御部220は、取得した送信元情報が示す識別情報が、他の無線ノード20の識別情報であるか否かを判定する。無線ノード20の識別情報に、無線ノードであることを示す共通部分が存在する場合には、制御部220は、この共通部分が送信元情報に含まれるか否かにより、送信元が他の無線ノード20であるか否かを判定してもよい。また、制御部220は、送信元情報が示す識別情報と、基地局10の識別情報とが一致するか否かにより、送信元が他の無線ノード20であるか否かを判定してもよい。
送信元が他の無線ノード20であると判定された場合(S214/YES)、ステップS216で、無線ノード20は監視情報を生成する。詳しくは、取得した送信元情報が示す、送信元の他の無線ノード20の識別情報を格納する監視情報を生成する。受信電力が監視用閾値を超えた傍受信号が複数ある場合、監視情報には複数の無線ノード20の識別情報が格納される。一方で、送信元が他の無線ノード20でないと判定された場合(S214/NO)、処理は終了する。
以上、無線ノード20において実行される周辺監視処理の流れの一例を説明した。このようにして収集された監視情報は、上述したように、例えばACK応答パケット、接続要求パケット、又は監視情報報告のための専用のパケットなどに格納されて、基地局10に送信される。続いて、図8を参照して、基地局10において実行される代表ノード決定処理を説明する。
[3−3.代表ノード決定処理]
図8は、本実施形態に係る無線ノード20において実行される代表ノード決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、まず、ステップS302で、基地局10は、無線ノード20から監視情報を受信する。詳しくは、無線通信部110は、各無線ノード20から監視情報が格納されたパケットを受信する。このとき、無線通信部110は、パケットを受信した際の受信強度を測定してもよい。
次いで、ステップS304で、基地局10は、無線ノード20をグル―ピングする。ここで、再度図4を参照して、基地局10によるグルーピング処理を説明する。図4に示すように、無線ノード20Aと無線ノード20Bとの距離、及び無線ノード20Cと無線ノード20Dとの距離が、他と比較して近い。無線ノード20A及び無線ノード20Bは、互いを周辺監視可能な範囲内とする監視用閾値が設定されているものとする。無線ノード20C及び無線ノード20Dも同様とする。この場合、基地局10は、無線ノード20Aからは無線ノード20Bの識別情報を含む監視情報を受信し、無線ノード20Bからの無線ノード20Aの識別情報を含む監視情報を受信し得る。同様に、基地局10は、無線ノード20Cからは無線ノード20Dの識別情報を含む監視情報を受信し、無線ノード20Dからの無線ノード20Cの識別情報を含む監視情報を受信し得る。受信した監視情報をまとめた表を、下記の表1に示す。
Figure 2015211264
上記表1の、「20A」〜「20E」は、それぞれ無線ノード20A〜無線ノード20Eの識別情報を示し、「○」は監視情報に識別情報が含まれていることを示し、「×」は監視情報に識別情報が含まれていないことを示すものとする。
制御部120は、このような監視情報から、無線通信システム1に含まれる複数の無線ノード20をグルーピングする。例えば、上記表1のうち互いに「○」となっている無線ノード20同士は、少なくとも周辺監視可能な範囲内に位置しており、他の無線ノード20と比較して近い距離に位置している。このため、制御部120は、お互いが収集した監視情報に、お互いの識別情報が含まれる無線ノード20を、互いに近い距離にある無線ノード20であるとしてグルーピングする。例えば、制御部120は、無線ノード20Aと20Bとをグルーピングし、無線ノード20Cと無線ノード20Dとをグルーピングする。また、制御部120は、空の監視情報を収集した無線ノード20を、他の無線ノード20から遠い距離にある無線ノード20であるとして、単体でひとつのグループとする。例えば、制御部120は、無線ノード20Eを、ひとつのグループとしてグルーピングする。図4に示した例では、制御部120は、このようにして無線ノード20Aと20B、無線ノード20Cと無線ノード20D、及び無線ノード20Eの、計3つのグループにグルーピングする。
以上、ステップS304における、基地局10による無線ノード20のグルーピング処理について説明した。
続いて、ステップS306で、基地局10は、代表ノード20を決定する。代表ノード20の決定方法は多様に考えられる。以下、代表ノード20の決定方法について、一例を挙げて説明する。
例えば、制御部120は、ステップS302において測定された、無線ノード20から送信された、監視情報を含むパケットが受信される際の受信電力に基づいて、代表ノード20を決定し得る。
例えば、制御部120は、無線通信部110により監視情報を含むパケットが受信された際の受信電力が、同一のグループに属する1つ以上の無線ノード20のうち最大の無線ノード20を、代表ノード20として決定してもよい。全ての無線ノード20の送信電力は等しいものと仮定すると、グループ内で受信電力が最大の無線ノード20は、グループ内で最も基地局10との距離が近い無線ノード20となる。このため、基地局10は、最も距離が近い、即ちグループ内で受信成功確率が高い無線ノード20からのACK応答の有無に基づいて再送処理を行うことになるため、マルチキャスト伝送の一定の成功確率を維持しながら再送回数を抑制することができる。
また、制御部120は、無線通信部110により監視情報を含むパケットが受信された際の受信電力が、同一のグループに属する1つ以上の無線ノード20のうち最小の無線ノード20を、代表ノード20として決定してもよい。全ての無線ノード20の送信電力は等しいものと仮定すると、グループ内で受信電力が最小の無線ノード20は、グループ内で最も基地局10との距離が遠い無線ノード20となる。このため、基地局10は、最も距離が遠い、即ちグループ内で受信成功確率が低い無線ノード20からのACK応答の有無に基づいて再送処理を行うことになるため、マルチキャスト伝送の成功確率を向上させることができる。
また、制御部120は、無線通信部110により監視情報を含むパケットが受信された際の受信電力が、同一のグループに属する1つ以上の無線ノード20のうち平均的なの無線ノード20を、代表ノード20として決定してもよい。平均的とは、例えば受信電力が平均値に最も近いこと、中間値、又は中央値等であることを指す。全ての無線ノード20の送信電力は等しいものと仮定すると、グループ内で受信電力が平均的な無線ノード20は、グループ内で基地局10との距離が平均的な無線ノード20となる。このため、基地局10は、距離が平均的である、即ちグループ内で平均的な受信成功確率の無線ノード20からのACK応答の有無に基づいて再送処理を行うことになるため、マルチキャスト伝送の成功確率の向上及び再送回数の抑制を両立させることができる。
このように、制御部120は、無線ノード20からのパケットを受信した際の受信電力が最大、最小、又は平均的な無線ノード20のいずれかを、代表ノード20として決定し得る。上記では、全ての無線ノード20の送信電力は等しいものと仮定したが、無線ノード20間で送信電力に相違がある場合も考えられる。この場合、制御部120は、無線ノード20の送信電力と無線通信部110における受信電力との差分が最小、最大、又は平均的な無線ノード20のいずれかを、代表ノード20として決定し得る。
他にも、制御部120は、同一のグループに属する無線ノード20の位置関係に基づいて、代表ノード20を決定してもよい。詳しくは、制御部120は、監視情報に含まれる識別情報が示す、同一のグループに属する1つ以上の無線ノード20の中心に位置する無線ノード20を、代表ノード20として決定してもよい。例えば、制御部120は、同一のグループに属する1つ以上の無線ノード20の中で、最も多くの識別情報を含む監視情報を取得した無線ノード20を、代表ノード20として決定する。監視用閾値が各無線ノード20で同一であると仮定すると、中心に位置する無線ノード20程、周辺監視可能な範囲内に多くの他の無線ノード20が含まれるためである。ここで、図9を参照して、位置関係に基づく代表ノード20の決定方法を説明する。
図9は、本実施形態に係る基地局10による代表ノード20の決定を説明するための図である。図9の破線は、各無線ノード20が周辺監視可能な距離を示しており、破線の範囲内に位置する無線ノード20から送信された無線信号を検出可能である。図9に示すように、無線ノード20Aは、無線ノード20Bから送信された無線信号を検出可能である。また、無線ノード20Bは、無線ノード20A及び20Cから送信された無線信号を検出可能である。また、無線ノード20Cは、無線ノード20Bから送信された無線信号を検出可能である。このため、基地局10は、無線ノード20A〜20Cから、下記の表2にまとめた監視情報を収集し得る。
Figure 2015211264
制御部120は、このような監視情報から、上記ステップS304において、無線ノード20A、20B、20Cを、ひとつのグループにグルーピングしたものとする。上記表2によると、無線ノード20Bは、同一のグループに属する他の無線ノード20すべてを周辺監視可能な範囲内に収めており、他と比較して最も多くの識別方法を含む監視情報を取得しているので、グループの中心に位置していると推測される。このため、制御部120は、無線ノード20Bを代表ノード20として決定する。
以上、ステップS306における、基地局10による代表ノード20の決定処理について説明した。
続いて、ステップS308で、基地局10は、決定結果を無線ノード20に通知する。詳しくは、制御部120は、代表ノード20がACK応答を返信し、代表ノード20以外の無線ノード20がACK応答を返信しないよう、無線通信部110を介して代表ノード20の決定結果を各無線ノード20に通知する。
以上、基地局10において実行される代表ノード決定処理の流れの一例を説明した。基地局10は、この処理を所定時間間隔で繰り返し実行して、グルーピング及び代表ノード20を更新してもよい。また、基地局10は、以前受信した監視情報とは異なる監視情報を受信したタイミング等、必要に応じたタイミングで、グルーピング及び代表ノード20を更新してもよい。
<4.応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、無線通信装置20は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、テレビジョン受像機、プリンタ、デジタルスキャナ若しくはネットワークストレージなどの固定端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、無線通信装置20は、スマートメータ、自動販売機、遠隔監視装置又はPOS(Point Of Sale)端末などの、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、無線通信装置20は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
一方、例えば、通信制御装置10は、ルータ機能を有し又はルータ機能を有しない無線LANアクセスポイント(無線基地局ともいう)として実現されてもよい。また、通信制御装置10は、モバイル無線LANルータとして実現されてもよい。さらに、通信制御装置10は、これら装置に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
[4−1.第1の応用例]
図10は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース913、アンテナスイッチ914、アンテナ915、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース913は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース913は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース913は、アドホックモード又はWi−Fi Direct(登録商標)等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。なお、Wi−Fi Directでは、アドホックモードとは異なり2つの端末の一方がアクセスポイントとして動作するが、通信はそれら端末間で直接的に行われる。無線通信インタフェース913は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF(Radio Frequency)回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース913は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース913は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ914は、無線通信インタフェース913に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ915の接続先を切り替える。アンテナ915は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース913による無線信号の送信及び受信のために使用される。
なお、図10の例に限定されず、スマートフォン900は、複数のアンテナ(例えば、無線LAN用のアンテナ及び近接無線通信方式用のアンテナ、など)を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ914は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース913及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図10に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図10に示したスマートフォン900は、無線通信装置20として動作し得る。この場合、例えば図3を用いて説明した無線通信部210、制御部220、及び記憶部230は、無線通信インタフェース913において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。それにより、スマートフォン900は、監視情報を基地局10に送信することで、基地局10における代表ノードの決定に資することが可能となり、無線通信システム1全体における、より効率的なマルチキャスト伝送を実現することができる。
なお、スマートフォン900は、プロセッサ901がアプリケーションレベルでアクセスポイント機能を実行することにより、無線アクセスポイント(ソフトウェアAP)として動作してもよい。また、無線通信インタフェース913が無線アクセスポイント機能を有していてもよい。
[4−2.第2の応用例]
図11は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、アンテナスイッチ934、アンテナ935及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インタフェース933は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース933は、アドホックモード又はWi−Fi Direct等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。無線通信インタフェース933は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース933は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ934は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路の間でアンテナ935の接続先を切り替える。アンテナ935は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送信及び受信のために使用される。
なお、図11の例に限定されず、カーナビゲーション装置920は、複数のアンテナを備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ934は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図11に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図11に示したカーナビゲーション装置920は、無線通信装置20として動作し得る。この場合、例えば図3を用いて説明した無線通信部210、制御部220、及び記憶部230は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。それにより、カーナビゲーション装置920は、監視情報を基地局10に送信することで、基地局10における代表ノードの決定に資することが可能となり、無線通信システム1全体における、より効率的なマルチキャスト伝送を実現することができる。
また、無線通信インタフェース933は、上述した通信制御装置10として動作し、車両に乗るユーザが有する端末に無線接続を提供してもよい。その際、例えば、無線通信インタフェース933は、ユーザが有する端末から収集した監視情報に基づいて代表ノードを決定することで、より効率的にマルチキャスト伝送の成功確率を向上させることが可能である。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
[4−3.第3の応用例]
図12は、本開示に係る技術が適用され得る無線アクセスポイント950の概略的な構成の一例を示すブロック図である。無線アクセスポイント950は、コントローラ951、メモリ952、入力デバイス954、表示デバイス955、ネットワークインタフェース957、無線通信インタフェース963、アンテナスイッチ964及びアンテナ965を備える。
コントローラ951は、例えばCPU又はDSP(Digital Signal Processor)であってよく、無線アクセスポイント950のIP(Internet Protocol)レイヤ及びより上位のレイヤの様々な機能(例えば、アクセス制限、ルーティング、暗号化、ファイアウォール及びログ管理など)を動作させる。メモリ952は、RAM及びROMを含み、コントローラ951により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、ルーティングテーブル、暗号鍵、セキュリティ設定及びログなど)を記憶する。
入力デバイス954は、例えば、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作を受け付ける。表示デバイス955は、LEDランプなどを含み、無線アクセスポイント950の動作ステータスを表示する。
ネットワークインタフェース957は、無線アクセスポイント950が有線通信ネットワーク958に接続するための有線通信インタフェースである。ネットワークインタフェース957は、複数の接続端子を有してもよい。有線通信ネットワーク958は、イーサネット(登録商標)などのLANであってもよく、又はWAN(Wide Area Network)であってもよい。
無線通信インタフェース963は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、近傍の端末へアクセスポイントとして無線接続を提供する。無線通信インタフェース963は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース963は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。アンテナスイッチ964は、無線通信インタフェース963に含まれる複数の回路の間でアンテナ965の接続先を切り替える。アンテナ965は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インタフェース963による無線信号の送信及び受信のために使用される。
図12に示した無線アクセスポイント950は、通信制御装置10として動作し得る。この場合、例えば図5を用いて説明した無線通信部110、制御部120、及び記憶部130は、無線通信インタフェース963において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、コントローラ951において実装されてもよい。それにより、無線アクセスポイント950は、ユーザが有する端末から収集した監視情報に基づいて代表ノードを決定することで、より効率的にマルチキャスト伝送の成功確率を向上させることが可能である。
<5.まとめ>
ここまで、図1〜図12を用いて、本開示に係る技術の実施形態を詳細に説明した。上述した実施形態によれば、複数の無線ノード20との間で無線通信を行う基地局10において、他の無線ノード20から送信されたパケットを受信した際の受信電力に関する監視情報を収集するよう無線ノード20が制御され、収集された監視情報に基づいて複数の無線ノード20をグルーピングされる。これにより、基地局10は、互いに近い距離にあるまとまった1つ以上の無線ノード20の集団を1つのグループとして、グループ分けすることが可能となる。
また、上述した実施形態によれば、基地局10は、マルチキャスト伝送に対するACK応答を返信する代表ノードを、グループごとにひとつ決定する。これにより、基地局10は、ACK応答を返信する無線ノード20の数を減らしながらマルチキャストパケットの再送処理を行うことで、マルチキャスト伝送の成功確率を効率的に向上させることができる。
また、上述した実施形態によれば、基地局10は、監視情報に含まれる識別情報に基づいて、互いに近い距離にある無線ノード20をグルーピングする。無線通信においては、送受信間の遮蔽物又は周囲の建築物などによる反射波の影響により、数m(メートル)から数十mの範囲で、電波減衰の特性に相関が生じる、シャドウイングと呼ばれる現象がある。シャドウイングによると、距離的に近い無線ノード20では、基地局10から送信されたパケットに相関を持った電波減衰が加わることで、受信結果にも相関が生じることが期待される。この点、基地局10は、距離的に近い無線ノード20をグループ化して、その中から代表ノード20を選択しているため、代表ノード20における受信結果は、同一のグループに含まれる他の無線ノード20の受信結果を代表するものとなる。例えば、代表ノードにおいてパケットの受信に成功していれば、同一のグループに含まれる他の無線ノード20においてもパケットの受信に成功している可能性が高い。また、代表ノードにおいてパケットの受信に失敗していれば、同一のグループに含まれる他の無線ノード20においてもパケットの受信に失敗している可能性が高い。このため、受信に成功した無線ノード20に対するパケット再送の実行や、受信に失敗した無線ノード20に対するパケット再送の不実行などが防止され、マルチキャスト伝送の成功確率を効率的に向上させることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、基地局10は代表ノード20をひとつ決定すると説明したが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、基地局10は、2つ以上の代表ノード20を決定してもよい。例えば、基地局10は、グループ内で基地局10との距離が最も遠い無線ノード20と最も近い無線ノード20とを代表ノードとしてもよい。基地局10は、双方の受信成功が確認されるまでパケットを再送することで、マルチキャスト伝送の成功確率を向上させることができる。
なお、本明細書において説明した各装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。ソフトウェアを構成するプログラムは、例えば、各装置の内部又は外部に設けられる記憶媒体(非一時的な媒体:non-transitory media)に予め格納される。そして、各プログラムは、例えば、コンピュータによる実行時にRAMに読み込まれ、CPUなどのプロセッサにより実行される。
また、本明細書においてフローチャート及びシーケンス図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
複数の無線端末との間で無線通信を行う無線通信部と、
他の前記無線端末から送信されたパケットを受信した際の受信電力に関する監視情報を収集するよう前記無線通信部を介して前記無線端末を制御し、収集された前記監視情報に基づいて複数の前記無線端末をグルーピングする制御部と、
を備える通信制御装置。
(2)
前記制御部は、前記無線通信部によるマルチキャスト伝送に対する確認応答を返信する代表端末を、グループごとにひとつ決定する、前記(1)に記載の通信制御装置。
(3)
前記監視情報は、前記受信電力が監視用閾値よりも高いパケットを送信した前記他の無線端末の識別情報を含む、前記(1)又は(2)に記載の通信制御装置。
(4)
前記制御部は、前記監視情報に含まれる前記他の無線端末の識別情報に基づいて互いに近い距離にある前記無線端末をグルーピングする、前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の通信制御装置。
(5)
前記制御部は、新たに収集された前記監視情報を用いて繰り返しグルーピングする、前記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の通信制御装置。
(6)
前記無線通信部は、前記無線端末により収集された前記監視情報を当該無線端末から受信する、前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の通信制御装置。
(7)
前記制御部は、前記無線通信部により前記監視情報を含むパケットが受信された際の受信電力が、同一のグループに属する1つ以上の前記無線端末のうち最大の無線端末、最小の無線端末、又は平均的な無線端末のいずれかを前記代表端末として決定する、前記(2)を引用する前記(6)に記載の通信制御装置。
(8)
前記制御部は、前記監視情報に含まれる識別情報が示す、同一のグループに属する1つ以上の前記無線端末の中心に位置する前記無線端末を前記代表端末として決定する、前記(2)又は前記(2)を引用する前記(3)〜(6)のいずれか一項に記載の通信制御装置。
(9)
基地局との間で無線通信を行う無線通信部と、
他の無線通信装置から送信されたパケットが前記無線通信部により受信された際の受信電力に関する監視情報を前記基地局に送信するよう前記無線通信部を制御する制御部と、
を備える無線通信装置。
(10)
前記監視情報は、MAC(Media Access Control)ヘッダまたはペイロードの少なくともいずれかに格納される、前記(9)に記載の無線通信装置。
(11)
前記制御部は、前記基地局との無線接続を確立するために用いられる接続要求パケットに前記監視情報を格納して送信する、前記(10)に記載の無線通信装置。
(12)
前記制御部は、前記基地局からの受信に対する確認応答パケットに前記監視情報を格納して送信する、前記(10)に記載の無線通信装置。
(13)
前記制御部は、前記監視情報を前記基地局に送信するための専用のパケットに前記監視情報を格納して、定期的又は前記基地局の要求に応じて送信する、前記(10)に記載の無線通信装置。
(14)
前記制御部は、前記受信電力が監視用閾値よりも高いパケットであって、宛先が自身ではないパケットの送信元である他の無線通信装置の識別情報を前記監視情報として収集する、前記(9)〜(13)のいずれか一項に記載の無線通信装置。
(15)
前記監視用閾値は、宛先が自身であるパケットを受信するための受信用閾値と異なる値である、前記(14)に記載の無線通信装置。
(16)
前記監視用閾値は、前記無線通信部により受信される前記基地局からの通知により設定される、前記(14)又は(15)に記載の無線通信装置。
(17)
前記制御部は、前記基地局との間でパケットの送受信が行われていない間に前記監視情報を収集する、前記(9)〜(16)のいずれか一項に記載の無線通信装置。
(18)
前記制御部は、前記無線通信部により受信される前記基地局からの通知に基づいて前記監視情報を収集する、前記(9)〜(16)のいずれか一項に記載の無線通信装置。
(19)
複数の無線端末との間で無線通信を行う通信制御装置において、
他の前記無線端末から送信されたパケットを受信した際の受信電力に関する監視情報を収集するよう前記無線端末を制御し、収集された前記監視情報に基づいて複数の前記無線端末をグルーピングすること、
を含む、通信制御方法
(20)
基地局との間で無線通信を行う無線通信装置において、
他の無線通信装置から送信されたパケットが前記無線通信装置により受信された際の受信電力に関する監視情報を前記基地局に送信するよう前記無線通信装置を制御すること、
を含む無線通信方法。
1 無線通信システム
10 基地局
110 無線通信部
120 制御部
130 記憶部
20 無線ノード
210 無線通信部
220 制御部
230 記憶部

Claims (20)

  1. 複数の無線端末との間で無線通信を行う無線通信部と、
    他の前記無線端末から送信されたパケットを受信した際の受信電力に関する監視情報を収集するよう前記無線通信部を介して前記無線端末を制御し、収集された前記監視情報に基づいて複数の前記無線端末をグルーピングする制御部と、
    を備える通信制御装置。
  2. 前記制御部は、前記無線通信部によるマルチキャスト伝送に対する確認応答を返信する代表端末を、グループごとにひとつ決定する、請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 前記監視情報は、前記受信電力が監視用閾値よりも高いパケットを送信した前記他の無線端末の識別情報を含む、請求項1に記載の通信制御装置。
  4. 前記制御部は、前記監視情報に含まれる前記他の無線端末の識別情報に基づいて互いに近い距離にある前記無線端末をグルーピングする、請求項1に記載の通信制御装置。
  5. 前記制御部は、新たに収集された前記監視情報を用いて繰り返しグルーピングする、請求項1に記載の通信制御装置。
  6. 前記無線通信部は、前記無線端末により収集された前記監視情報を当該無線端末から受信する、請求項1に記載の通信制御装置。
  7. 前記制御部は、前記無線通信部により前記監視情報を含むパケットが受信された際の受信電力が、同一のグループに属する1つ以上の前記無線端末のうち最大の無線端末、最小の無線端末、又は平均的な無線端末のいずれかを前記代表端末として決定する、請求項2に記載の通信制御装置。
  8. 前記制御部は、前記監視情報に含まれる識別情報が示す、同一のグループに属する1つ以上の前記無線端末の中心に位置する前記無線端末を前記代表端末として決定する、請求項2に記載の通信制御装置。
  9. 基地局との間で無線通信を行う無線通信部と、
    他の無線通信装置から送信されたパケットが前記無線通信部により受信された際の受信電力に関する監視情報を前記基地局に送信するよう前記無線通信部を制御する制御部と、
    を備える無線通信装置。
  10. 前記監視情報は、MAC(Media Access Control)ヘッダまたはペイロードの少なくともいずれかに格納される、請求項9に記載の無線通信装置。
  11. 前記制御部は、前記基地局との無線接続を確立するために用いられる接続要求パケットに前記監視情報を格納して送信する、請求項10に記載の無線通信装置。
  12. 前記制御部は、前記基地局からの受信に対する確認応答パケットに前記監視情報を格納して送信する、請求項10に記載の無線通信装置。
  13. 前記制御部は、前記監視情報を前記基地局に送信するための専用のパケットに前記監視情報を格納して、定期的又は前記基地局の要求に応じて送信する、請求項10に記載の無線通信装置。
  14. 前記制御部は、前記受信電力が監視用閾値よりも高いパケットであって、宛先が自身ではないパケットの送信元である他の無線通信装置の識別情報を前記監視情報として収集する、請求項9に記載の無線通信装置。
  15. 前記監視用閾値は、宛先が自身であるパケットを受信するための受信用閾値と異なる値である、請求項14に記載の無線通信装置。
  16. 前記監視用閾値は、前記無線通信部により受信される前記基地局からの通知により設定される、請求項14に記載の無線通信装置。
  17. 前記制御部は、前記基地局との間でパケットの送受信が行われていない間に前記監視情報を収集する、請求項9に記載の無線通信装置。
  18. 前記制御部は、前記無線通信部により受信される前記基地局からの通知に基づいて前記監視情報を収集する、請求項9に記載の無線通信装置。
  19. 複数の無線端末との間で無線通信を行う通信制御装置において、
    他の前記無線端末から送信されたパケットを受信した際の受信電力に関する監視情報を収集するよう前記無線端末を制御し、収集された前記監視情報に基づいて複数の前記無線端末をグルーピングすること、
    を含む、通信制御方法
  20. 基地局との間で無線通信を行う無線通信装置において、
    他の無線通信装置から送信されたパケットが前記無線通信装置により受信された際の受信電力に関する監視情報を前記基地局に送信するよう前記無線通信装置を制御すること、
    を含む無線通信方法。
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