JP2015210219A - 熱交換器の漏洩検出装置及び方法 - Google Patents

熱交換器の漏洩検出装置及び方法 Download PDF

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晃 福井
賢 平岡
Masaru Hiraoka
賢 平岡
健治 桐原
Kenji Kirihara
健治 桐原
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Abstract

【課題】熱交換器の漏洩検出装置及び方法において、必要な個所を適正に被覆して検査用ガスにより漏洩を判定することでコストの増加を抑制しながら高精度な漏洩検査を可能とする。【解決手段】複数の伝熱管31,32を外部から被覆するフード41,41Aと、複数の伝熱管31,32とフード41,41Aとの空間部Rに検査用ガスを充填するガス充填装置42と、入口水室12,13と出口水室14,15で伝熱管31,32の端部を閉塞する一対の第1検査箱43(43a,43b)と、第1検査箱(43a,43b)内の空気を吸引する吸引装置44と、吸引装置44により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて伝熱管31,32の漏洩を判定する判定装置45とを設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、各種の発電プラントなどで使用される熱交換器にて、特に、伝熱管からの流体の漏洩を検出するための熱交換器の漏洩検出装置及び方法に関するものである。
原子力発電プラントとして、例えば、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)がある。この加圧水型原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電するものである。このとき、タービン発電機の発電に使用した蒸気は、復水器(熱交換器)で冷却されて復水となり、再び蒸気発生器に戻される。
この復水器は、中空形状をなすハウジングの上部に蒸気の流入口が設けられ、下部に水(復水)の排出口が設けられると共に、ハウジングの一端部に入口水室が設けられ、他端部に出口水室が設けられ、この入口水室と出口水室を連結するように冷却水が流れる多数の細管が配置されて構成されている。従って、冷却水が多数の細管内に常時流動しており、流入口からハウジングの内部に流入した蒸気は、この冷却水との間で熱交換(冷却)が行われて復水となり、排出口から排出される。
このような復水器にあっては、長期の使用により各細管が破損すると、冷却水が復水に混入する。冷却水として海水を使用していたとき、この海水が復水に混入すると、塩分が2次系の冷却ラインに混入することとなり、配管系に錆などが発生するおそれがある。そのため、細管の破損を定期的に検査する必要がある。
従来の復水器の漏洩検査装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された復水器の管板の漏洩検査装置は、熱線風速計を設けたアクリルカバーを管板に密封し、内部を真空にして漏れのある冷却管からの空気漏れを検出するものである。また、一般的な漏洩検査装置としては、例えば、各特許文献2に記載されたものがある。この特許文献2に記載された漏洩検査装置は、検査体を収納した検査体収納部に検出媒体を供給し、検査体内における検出媒体の漏洩を漏れ検出器により判断するものである。
実開昭62−148933号公報 特開2004−340844号公報
特許文献1に記載された復水器の管板の漏洩検査装置では、冷却管からの空気漏れを熱線風速計により検出するものであるが、漏洩検出精度が不十分である。また、特許文献2に記載された漏洩検査装置では、検査体を検査体収納部に収納して検出媒体を供給し、この検査体内からの検出媒体の漏洩を検出しているが、検出媒体の全体を検査体収納部に収納することから、大量の検出媒体が必要となり、検査コストが増加してしまうという問題がある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、必要な個所を適正に被覆して検査用ガスにより漏洩を判定することでコストの増加を抑制しながら高精度な漏洩検査を可能とする熱交換器の漏洩検出装置及び方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の熱交換器の漏洩検出装置は、中空形状をなして第1流体の流入口及び排出口を有するハウジングの端部に第2流体の入口室及び出口室が配置され、前記ハウジングの内部で前記入口室と前記出口室が複数の伝熱管により連結されて構成される熱交換器において、前記複数の伝熱管を外部から被覆するフードと、前記複数の伝熱管と前記フードとの空間部に検査用ガスを充填するガス充填装置と、前記入口室と前記出口室で前記伝熱管の端部を閉塞する一対の第1検査箱と、前記第1検査箱内の空気を吸引する吸引装置と、前記吸引装置により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて前記伝熱管の漏洩を判定する判定装置と、を有することを特徴とするものである。
従って、フードにより複数の伝熱管が外部から被覆され、ガス充填装置が複数の伝熱管とフードとの空間部に検査用ガスを充填し、第1検査箱が入口室と出口室で伝熱管の端部を閉塞し、この状態で吸引装置が第1検査箱内の空気を吸引し、判定装置が吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて伝熱管の漏洩を判定する。即ち、伝熱管に破損個所があると、伝熱管とフードとの空間部に充填された検査用ガスが破損部から伝熱管内に入り、第1検査箱を通して吸引されることから、判定装置が検査用ガスを検出することで伝熱管の破損を見つけることができる。その結果、必要な個所を適正に被覆して検査用ガスにより漏洩を判定することで、コストの増加を抑制しながら高精度な漏洩検査を行うことができる。
本発明の熱交換器の漏洩検出装置では、前記複数の伝熱管は、端部が前記ハウジングに固定された一対の管板により支持され、中間部が前記ハウジングに固定された管支持板により支持され、前記フードは、前記管板と前記管支持板の間で前記複数の伝熱管を外部から被覆することを特徴としている。
従って、フードが管板と管支持板の間で伝熱管を外部から被覆することから、管支持板をハウジングに支持する支持部材などを回避してフードを装着することができ、作業性を向上することができる。
本発明の熱交換器の漏洩検出装置では、前記空間部は、前記管板と前記管支持板により複数の分割空間部に区画され、前記ガス充填装置は、前記複数の分割空間部のうちの一つまたは複数の分割空間部に検査用ガスを充填することを特徴としている。
従って、一つまたは複数の分割空間部にそれぞれ検査用ガスを充填することから、各分割空間部における検査用ガスの濃度を均一化することができ、漏洩検査精度を向上することができる。
本発明の熱交換器の漏洩検出装置では、前記ガス充填装置は、前記空間部の空気を排出する空気排出装置と、前記空間部に検査用ガスを供給するガス供給装置とを有することを特徴としている。
従って、空気排出装置が空間部の空気を排出しながら、ガス供給装置が空間部に検査用ガスを供給するため、この空間部に適正に検査用ガスを充填することができる。
本発明の熱交換器の漏洩検出装置では、前記空間部に供給された検査用ガスを前記空間部の上部から抜き取って前記空間部の下部に戻すガス循環装置が設けられることを特徴としている。
従って、ガス循環装置が空間部に供給された検査用ガスを空間部の上部から抜き取って下部に戻すため、空間部における検査用ガスの濃度を均一化することができ、少ないガス量で適正に漏洩検査を実施することができる。
本発明の熱交換器の漏洩検出装置では、前記複数の伝熱管は、複数の検査エリアに区画され、前記一対の第1検査箱は、前記複数の検査エリアごとに前記伝熱管の端部を閉塞することを特徴としている。
従って、第1検査箱が検査エリアごとに伝熱管の端部を閉塞して漏洩検査を実施することから、破損している伝熱管の位置を容易に特定することができる。
本発明の熱交換器の漏洩検出装置では、前記複数の伝熱管は、中央部に非凝縮ガスを外部に排出する非凝縮ガス排出管が平行をなして配置され、前記非凝縮ガス排出管は、端部が前記入口室または前記出口室に延出され、伸縮継手を介して外部排出管が連結され、前記伸縮継手を被覆可能な第2検査箱が設けられ、前記吸引装置は、前記第2検査箱内の空気を吸引可能であり、前記判定装置は、前記吸引装置により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて前記伸縮継手の漏洩を判定することを特徴としている。
従って、伸縮継手が破損していると、伝熱管とフードとの空間部に充填された検査用ガスが非凝縮ガス排出管を通して破損部から外部に漏洩し、第2検査箱を通して吸引されることから、判定装置が検査用ガスを検出することで伸縮継手の破損を見つけることができる。
本発明の熱交換器の漏洩検出装置では、前記ハウジングと前記入口室または前記出口室との連結部を被覆可能な第3検査箱が設けられ、前記吸引装置は、前記第3検査箱内の空気を吸引可能であり、前記判定装置は、前記吸引装置により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて前記連結部の漏洩を判定することを特徴としている。
従って、ハウジングと入口室または出口室との連結部が破損していると、伝熱管とフードとの空間部に充填された検査用ガスが破損部から漏洩し、第3検査箱を通して吸引されることから、判定装置が検査用ガスを検出することで連結部の破損を見つけることができる。
また、本発明の熱交換器の漏洩検出方法は、中空形状をなして第1流体の流入口及び排出口を有するハウジングの端部に第2流体の入口室及び出口室が配置され、前記ハウジングの内部で前記入口室と前記出口室が複数の伝熱管により連結されて構成される熱交換器において、前記複数の伝熱管を外部からフードにより被覆する工程と、前記複数の伝熱管と前記フードとの空間部に検査用ガスを充填する工程と、前記入口室と前記出口室で前記伝熱管の端部を検査箱により閉塞する工程と、前記検査箱内の空気を吸引する工程と、吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて前記伝熱管の漏洩を判定する工程と、を有することを特徴とするものである。
従って、伝熱管に破損個所があると、伝熱管とフードとの空間部に充填された検査用ガスが破損部から伝熱管内に入り、検査箱を通して吸引されることから、吸引された空気における検査用ガスを検出することで伝熱管の破損を見つけることができる。その結果、必要な個所を適正に被覆して検査用ガスにより漏洩を判定することで、コストの増加を抑制しながら高精度な漏洩検査を行うことができる。
本発明の熱交換器の漏洩検出装置及び方法によれば、フードにより複数の伝熱管を外部から被覆し、ガス充填装置が複数の伝熱管とフードとの空間部に検査用ガスを充填し、第1検査箱が入口室と出口室で伝熱管の端部を閉塞し、この状態で吸引装置が第1検査箱内の空気を吸引し、判定装置が吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて伝熱管の漏洩を判定するので、必要な個所を適正に被覆して検査用ガスにより漏洩を判定することで、コストの増加を抑制しながら高精度な漏洩検査を行うことができる。
図1は、本実施形態の熱交換器としての復水器を表す概略図である。 図2は、熱交換器の漏洩検出装置を表す概略構成図である。 図3は、熱交換器の漏洩検出装置における管板への第1検査箱の装着状態を表す概略図である。 図4は、複数の伝熱管の漏洩エリアを表す概略図である。 図5は、熱交換器の漏洩検出方法を表すフローチャートである。 図6は、本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置の変形例を表す概略構成図である。 図7は、熱交換器の漏洩検出装置における伸縮継手への第2検査箱の装着状態を表す概略図である。 図8は、熱交換器の漏洩検出装置における入口水室への第3検査箱の装着状態を表す概略図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る熱交換器の漏洩検出装置及び方法の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
本実施形態の原子力発電プラントは、原子炉格納容器内に加圧水型原子炉と蒸気発生器が格納されて構成されている。この加圧水型原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電するものである。
加圧水型原子炉と蒸気発生器は、冷却水配管を介して連結されており、減速材及び一次冷却水(冷却材)として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために加圧器により高圧状態を維持している。そのため、加圧水型原子炉により原子燃料により軽水(一次冷却水)が加熱され、高温の一次冷却水が冷却水配管を通して蒸気発生器に送られる。この蒸気発生器は、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換を行い、冷やされた一次冷却水が加圧水型原子炉に戻される。
蒸気発生器は、冷却水配管を介して蒸気タービンに連結されており、この蒸気タービンは発電機が接続されている。また、蒸気タービンは、復水器(熱交換器)を有しており、この復水器には冷却水(例えば、海水)を給排する取水管及び排水管が連結されている。復水器は、冷却水配管を介して蒸気発生器に連結されている。そのため、蒸気発生器で生成された蒸気(二次冷却水)は、冷却水配管を通して蒸気タービンに送られ、この蒸気により蒸気タービンを駆動して発電機により発電を行う。蒸気タービンを駆動した蒸気は、復水器で海水を用いて冷却されて復水となり、蒸気発生器に戻される。
ここで、本実施形態の熱交換器としての復水器について説明する。図1は、本実施形態の熱交換器としての復水器を表す概略図である。
図1に示すように、復水器10は、ハウジング(胴)11と、入口水室12,13と、出口水室14,15と、伝熱管群16,17とから構成されている。
ハウジング11は、箱型で上部が四角錐台の中空形状をなしており、上部に使用された蒸気が流入する蒸気流入口21が形成される一方、下部にこの蒸気が凝縮して生成された水(復水)を排出する復水排水口22が形成されている。
ハウジング11は、その長手方向(水平方向)における各端部に管板23,24が固定されている。入口水室12と出口水室15は、一方の管板23に水平方向に隣接して固定され、出口水室15と入口水室13は、他方の管板24に隣接して固定されている。ここで、入口水室12と出口水室14は、ハウジング11を介して水平方向に対向した位置に配置され、入口水室13と出口水室15は、ハウジング11を介して水平方向に対向した位置に配置されている。そして、入口水室12は、下部に入口ノズル25が設けられ、出口水室14は、下部に出口ノズル26が設けられている。また、入口水室13は、下部に入口ノズル27が設けられ、出口水室15は、下部に出口ノズル28(図2参照)が設けられている。
また、ハウジング11は、入口水室12と出口水室14は、伝熱管群16により連結され、入口水室13と出口水室15は、伝熱管群17により連結されている。伝熱管群16は、複数の伝熱管31により構成され、ハウジング11の内部に配置され、一端部が管板23に貫通するように支持され、他端部が管板24に貫通するように支持されている。そのため、入口水室13と出口水室15は、複数の伝熱管31により連通している。また、伝熱管群17は、複数の伝熱管32により構成され、ハウジング11の内部に配置され、一端部が管板23に貫通するように支持され、他端部が管板24に貫通するように支持されている。そのため、入口水室13と出口水室15は、複数の伝熱管32により連通している。
ハウジング11は、内部に各伝熱管31,32の長手方向に所定間隔で複数の管支持板33,34が配置されている。管支持板33は、下部が支持部材35によりハウジング11により支持され、管支持板34は、下部が支持部材(図示略)によりハウジング11により支持されている。伝熱管31は、中間部が各管支持板33を貫通して支持され、伝熱管32は、中間部が各管支持板34を貫通して支持されている。
そのため、蒸気Sは、蒸気流入口21からハウジング11内に入り、このハウジング11内を鉛直方向における下方へ流れ、復水排水口22から復水Wとなって排出される。一方、冷却水としての海水Cは、各入口ノズル25,27から各入口水室12,13に導入され、各伝熱管31,32を水平方向に沿って流れて出口水室14,15へ流れ込み、各出口ノズル26から排出される。ここで、蒸気Sは、ハウジング11内を鉛直方向に流れ、海水Cは、伝熱管31,32内を水平に流れることから、蒸気Sの流れと海水Wの流れが混合せずに交差するものとなり、熱交換が行われる。即ち、蒸気Sは、伝熱管31,32内を流れる海水Cにより冷却され、復水Wとなってハウジング11内に落下する。
また、伝熱管群16,17は、中央部に非凝縮ガス排出管37が配置されている。非凝縮ガス排出管37は、ハウジング11内で、多数の穴が形成されて構成され、各端部が管板23,24を貫通して入口水室12,13及び出口水室14,15に延出されている。この非凝縮ガス排出管37は、ハウジング11における各伝熱管群16,17内で、蒸気が冷却されて発生した空気(非凝縮ガス)を外部に排出することができる。
このように構成された復水器10は、長期の使用により伝熱管31,32が劣化して破損することがある。そのため、伝熱管31,32の破損を定期的に検査する必要がある。図2は、熱交換器の漏洩検出装置を表す概略構成図、図3は、熱交換器の漏洩検出装置における管板への第1検査箱の装着状態を表す概略図、図4は、複数の伝熱管の漏洩エリアを表す概略図、図5は、熱交換器の漏洩検出方法を表すフローチャートである。
本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置は、図2に示すように、フード41と、ガス充填装置42と、第1検査箱43と、吸引装置44と、判定装置45とを有している。
フード41は、例えば、ビニールシートであって、複数の伝熱管31,32を外部から被覆するものである。本実施形態にて、複数の伝熱管31,32は、端部がハウジング11に固定された一対の管板23,24により支持され、中間部がハウジング11に固定された複数の管支持板33,34により支持されている。一方、フード41は、管板23,24と管支持板33,34の間で各伝熱管31,32を外部から被覆する分割フード41a,41b,41c,41d,41e,41fから構成されている。
そのため、フード41が複数の伝熱管31,32を外部から被覆することで、フード41と複数の伝熱管31,32との間に空間部Rが形成される。但し、ハウジング11の内部が管板23,24と管支持板33,34により複数に区画されていることから、分割フード41a,41b,41c,41d,41e,41fは、管板23,24と管支持板33,34との間で、複数の伝熱管31,32を外部から被覆しており、空間部Rは、管板23,24と管支持板33,34により複数の分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6に区画されている。
ガス充填装置42は、この空間部Rに検査用ガスを充填するものである。このガス充填装置42は、複数の分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6に対して個別に検査用ガスを充填することができる。ガス充填装置42は、空間部Rの空気を排出する空気排出装置51と、空間部とに検査用ガスを供給するガス供給装置56とを有している。空気排出装置51は、空気排出ライン52と、空気排出ライン52に設けられる真空ポンプ53及び開閉弁54とから構成されている。そして、空気排出ライン52は、一端部が分岐して各分割フード41a,41b,41c,41d,41e,41fを通して分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6に連通し、他端部が大気に開放されている。ガス供給装置56は、ガス供給ライン57と、ガス供給ライン57に設けられる供給ポンプ58及び開閉弁59とから構成されている。そして、ガス供給ライン57は、一端部が分岐して各分割フード41a,41b,41c,41d,41e,41fを通して分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6に連通し、他端部にガスタンク60が連結されている。
なお、検査用ガスとしては、例えば、ヘリウムガス、水素ガス、ハロゲンガス、アンモニアガスなどが適用される。
また、熱交換器の漏洩検出装置は、ガス循環装置61が設けられている。このガス循環装置61は、空間部Rに供給された検査用ガスをこの空間部Rの上部から抜き取って空間部Rの下部に戻すものである。ガス循環装置61は、ガス循環ライン62と、ガス循環ライン62に設けられる循環ポンプ63及び開閉弁64とから構成されている。そして、ガス循環ライン62は、一端部が分岐して各分割フード41a,41b,41c,41d,41e,41fを通して分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6の上部に連通し、他端部が分岐して各分割フード41a,41b,41c,41d,41e,41fを通して分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6の下部に連通している。
第1検査箱43は、入口水室12,13と出口水室14,15にて、伝熱管31,32の端部を閉塞するものであり、全て同様のものとなっている。ここで、一方の入口水室12と出口水室14と伝熱管31との組み合わせにて、一方の第1検査箱43aは、入口水室12で伝熱管31の一端部を閉塞し、他方の第1検査箱43bは、出口水室14で伝熱管31の他端部を閉塞する。第1検査箱43aは、透明な樹脂素材で一部が開口した箱型形状をなし、開口部にパッキンが装着され、管板24に接触することで伝熱管31の一端部を閉塞することができる。第1検査箱43bは、透明な樹脂素材で一部が開口した箱型形状をなし、開口部にパッキンが装着され、管板23に接触することで伝熱管31の他端部を閉塞することができる。第1検査箱43bは、接続配管70が設けられている。
吸引装置44は、図2及び図3に示すように、第1検査箱43a内の空気を吸引するものである。吸引装置44は、吸引ライン71と、吸引ライン71に設けられる真空ポンプ72及び開閉弁73とから構成されている。そして、吸引ライン71は、一端部が第1検査箱43bの接続配管70に連結され、他端部が大気に開放されている。
判定装置45は、吸引装置44により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて伝熱管31,32の漏洩を判定するものである。判定装置45は、吸引ライン71における真空ポンプ72より上流側に設けられており、吸引ライン71における空気中に検査用ガスを検出すると、伝熱管31,32に破損部があると判定する。即ち、伝熱管31,32に破損部があると、空間部Rの検査用ガスが破損部を通して伝熱管31,32内に入り、第1検査箱43aから吸引ライン71に流れる。そのため、判定装置45は、吸引ライン71における空気中に検査用ガスを検出すると、伝熱管31,32に破損部があると判定することができる。この場合、吸引ライン71における空気中の検査用ガスの濃度に応じて伝熱管31,32の破損状態をランク付けしてもよい。
伝熱管31,32の漏洩を検出するとき、伝熱管群16,17を複数の検査エリアに区画し、第1検査箱43a,43bが検査エリアごとに伝熱管31,32の端部を閉塞し、吸引装置44と判定装置45を用いて実施する。即ち、図4に示すように、伝熱管群16(16a,16b)にて、管板23に連通する伝熱管31の端部を格子状に区画し、座標形式にエリアの番地を設定する。第1検査箱43a,43bは、一つ(または複数)のエリアの伝熱管31の端部を閉塞し、吸引装置44と判定装置45を用いて実施する。このとき、非凝縮ガス排出管37(37a,37b)のエリアは除く。そのため、どのエリアの伝熱管31に破損があるか、その位置を特定することができる。
ここで、本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置による復水器10における伝熱管31,32の漏洩検出方法について説明する。
図1及び図5に示すように、ステップS11にて、ビニールシート製のフード41により、複数の伝熱管31,32を外部から被覆することで、フード41と複数の伝熱管31,32との間に空間部Rを形成する。このとき、分割フード41a,41b,41c,41d,41e,41fにより管板23,24と管支持板33,34との間で複数の伝熱管31,32を外部から所定の隙間を空けて個別に被覆し、複数の分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6を形成する。なお、分割フード41a,41b,41c,41d,41e,41fは、例えば、粘着テープなどにより管板23,24や管支持板33,34に隙間なく密着させる。そして、ステップS12にて、フード41(分割フード41a,41b,41c,41d,41e,41f)に空気排出ライン52、ガス供給ライン57、ガス循環ライン62の配管を接続する。
この状態で、ステップS13にて、真空ポンプ53を作動して開閉弁54を開放し、分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6内の空気を空気排出ライン52により外部に排出する。続いて、ステップS14にて、供給ポンプ58を作動して開閉弁59を開放し、ガスタンク60の検査用ガスをガス供給ライン57により分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6に供給する。すると、各分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6内の空気が検査用ガスに置換される。そして、分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6に所定量の検査用ガスが供給されると、真空ポンプ53を停止して開閉弁54を閉止すると共に、供給ポンプ58を停止して開閉弁59を閉止する。
ステップS15にて、循環ポンプ63を作動して開閉弁64を開放し、分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6の上部にある検査用ガスをガス循環ライン62により引き抜き、分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6の下部に戻す。すると、分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6内の検査用ガスの濃度を均一化する。
ステップS16にて、第1検査箱43aを入口水室12に装着して伝熱管31の一端部を閉塞し、第1検査箱43bを出口水室14に装着して伝熱管31の他端部を閉塞する。そして、ステップS17にて、真空ポンプ72を作動して開閉弁73を開放し、吸引ライン71により第1検査箱43b内を吸引する。すると、第1検査箱43a,43b及び一部の伝熱管31内が減圧されることで、第1検査箱43a,43bが管板23,24に密着する。この状態で、ステップS18にて、判定装置45による伝熱管31の漏洩検査を行う。即ち、判定装置45は、吸引ライン71における空気中の検査用ガスに基づいて伝熱管31における破損部の有無を判定する。
ステップS19では、伝熱管31,32を区画した複数の検査エリアに対して伝熱管31,32の漏洩検査を実施したかを判定する。全ての検査エリアに対して伝熱管31,32の漏洩検査を実施していないと判定(No)されたら、ステップS20にて、減圧操作を停止し、ステップS21にて、第1検査箱43a,43bの装着位置を変更し、ステップS17に戻って処理を繰り返す。そして、ステップS19にて、全ての検査エリアに対して伝熱管31,32の漏洩検査を実施したと判定(Yes)されたら、作業を完了する。
なお、各分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6に対して、順番に検査用ガスを充填して漏洩検査を実施してもよく、この場合、伝熱管31,32に破損部があったとき、伝熱管31,32の長手方向における破損部の位置を特定することができる。
上述した実施形態の説明では、フード41を分割フード41a,41b,41c,41d,41e,41fから構成し、管板23,24と管支持板33,34との間で、複数の伝熱管31,32を外部から被覆して空間部R(分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6)を形成したが、この構成に限定されるものではない。図6は、本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置の変形例を表す概略構成図である。
図6に示すように、フード41Aは、例えば、ビニールシートであって、複数の伝熱管31,32を外部から被覆するものである。本実施形態にて、複数の伝熱管31,32は、端部がハウジング11に固定された一対の管板23,24により支持され、中間部がハウジング11に固定された複数の管支持板33,34により支持されている。一方、フード41Aは、管支持板33,34及び各伝熱管31,32を外部から被覆することができる大きさのものとなっている。なお、フード41Aを複数のシートから構成してもよい。
フード41Aが複数の管支持板33,34及び複数の伝熱管31,32を外部から被覆することで、フード41Aと複数の伝熱管31,32との間に空間部Rを形成することができる。このとき、フード41Aは、管支持板33,34の支持部材35(図1参照)を避けるように装着する。そのため、まず、フード41Aに空気排出ライン52、ガス供給ライン57、ガス循環ライン62の配管を接続する。次に、真空ポンプ53を作動して開閉弁54を開放し、空間部R内の空気を空気排出ライン52により外部に排出する一方、供給ポンプ58を作動して開閉弁59を開放し、ガスタンク60の検査用ガスをガス供給ライン57により空間部Rに供給する。すると、空間部R内の空気が検査用ガスに置換される。
なお、ハウジング11は、内部に所定間隔で複数の管支持板33,34が配置され、複数の伝熱管31,32が各管支持板33,34を貫通して支持されることで、空間部Rが複数の分割空間部に区画されている。但し、伝熱管31,32の外周面と管支持板33,34に形成された貫通孔との間に隙間が設けられていることから、1つの分割空間部に対して空気の吸引と検査用ガスの供給を行うことで、全ての分割空間部に検査用ガスを供給することができる。
ところで、復水器10を長期に使用すると、伝熱管31,32だけでなく、その他の個所も劣化して破損することがある。図7は、熱交換器の漏洩検出装置における伸縮継手への第2検査箱の装着状態を表す概略図である。図8は、熱交換器の漏洩検出装置における入口水室への第3検査箱の装着状態を表す概略図である。
図7に示すように、ハウジング11は、内部に伝熱管群16,17(図1参照)が配置されると共に、この伝熱管群16,17の中央部に非凝縮ガス排出管37が配置されている。この非凝縮ガス排出管37は、端部が管板24を貫通して入口水室12に延出され、伸縮継手81を介して外部排出管82が連結され、この外部排出管82は、入口水室12の外部に延出されて吸引ポンプ(図示略)が連結されている。そのため、吸引ポンプを作動することで、外部排出管82及び伸縮継手81を介して非凝縮ガス排出管37に負圧を作用させ、この非凝縮ガス排出管37により各伝熱管群16,17内で発生した空気(非凝縮ガス)を外部に排出することができる。
伸縮継手81は、管板24及び非凝縮ガス排出管37と入口水室12及び外部排出管82との熱伸び差を吸収するものであり、この伸縮継手81についても破損を定期的に検査する必要がある。第2検査箱83は、例えば、入口水室12にて、伸縮継手81を外部から被覆するものである。第2検査箱83は、透明な樹脂素材で一部が開口すると共に外部排出管82の貫通孔が形成された箱型形状をなし、開口部にパッキンが装着され、管板24に接触することで伸縮継手81を被覆することができる。第2検査箱83は、接続配管84が設けられている。
吸引装置44は、第2検査箱83内の空気を吸引するものであり、吸引ライン71の一端部が第2検査箱83の接続配管84に連結されている。判定装置45は、吸引装置44により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて伸縮継手81の漏洩を判定するものであり、吸引ライン71に設けられている。この判定装置45は、吸引ライン71における空気中に検査用ガスを検出すると、伸縮継手81に破損部があると判定する。
そのため、フード41により、複数の伝熱管31を外部から被覆することで、フード41と複数の伝熱管31との間に空間部Rを形成する。そして、フード41に空気排出ライン52、ガス供給ライン57、ガス循環ライン62(図2参照)の配管を接続する。この状態で、ガス充填装置42により空間部R内に検査用ガスを充填し、ガス循環装置61により空間部R内の検査用ガスを循環しての濃度の均一化を図る。
そして、この状態で、第2検査箱83を入口水室12に装着して伸縮継手81を外部から被覆し、真空ポンプ72を作動して開閉弁73を開放し、吸引ライン71により第2検査箱83内を吸引する。そして、判定装置45は、吸引装置44により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて伸縮継手81の漏洩を判定する。即ち、伸縮継手81に破損部があると、空間部Rの検査用ガスが非凝縮ガス排出管37から伸縮継手81の破損部を通して第2検査箱83から吸引ライン71に流れる。そのため、判定装置45は、吸引ライン71における空気中に検査用ガスを検出すると、伸縮継手81に破損部があると判定することができる。
また、図8に示すように、ハウジング11は、端部に管板23が固定され、この管板23に入口水室14が固定されており、内部に配置された伝熱管群16(図1参照)における複数の伝熱管31の端部が管板23を貫通して支持されている。このハウジング11と管板23と入口水室14は、フランジ部11aと管板23の外周部とフランジ部14aがシール部材(図示略)を介して密着し、複数の締結ボルト91により締結されている。
ハウジング11と管板23と入口水室14は、シール部材の劣化や締結ボルト91の緩みが発生するおそれがあることから、管板23と入口水室14との連結部92についても破損を定期的に検査する必要がある。第3検査箱93は、例えば、管板23と入口水室14との連結部(隅部)92を被覆するものである。第3検査箱93は、透明な樹脂素材で一部が開口した箱型形状をなし、開口部にパッキンが装着され、管板23と入口水室14に接触することで連結部92を被覆することができる。第3検査箱93は、接続配管94が設けられている。
吸引装置44は、第3検査箱93内の空気を吸引するものであり、吸引ライン71の一端部が第3検査箱93の接続配管94に連結されている。判定装置45は、吸引装置44により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて連結部92の漏洩を判定するものであり、吸引ライン71に設けられている。この判定装置45は、吸引ライン71における空気中に検査用ガスを検出すると、連結部92に破損部があると判定する。
そのため、フード41により、複数の伝熱管31を外部から被覆することで、フード41と複数の伝熱管31との間に空間部Rを形成する。そして、フード41に空気排出ライン52、ガス供給ライン57、ガス循環ライン62(図2参照)の配管を接続する。この状態で、ガス充填装置42により空間部R内に検査用ガスを充填し、ガス循環装置61により空間部R内の検査用ガスを循環しての濃度の均一化を図る。
そして、この状態で、第3検査箱93を管板23と入口水室14に装着して連結部92を外部から被覆し、真空ポンプ72を作動して開閉弁73を開放し、吸引ライン71により第3検査箱93内を吸引する。そして、判定装置45は、吸引装置44により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて連結部92の漏洩を判定する。即ち、連結部92に破損部があると、空間部Rの検査用ガスが連結部92の破損部を通して第3検査箱93から吸引ライン71に流れる。そのため、判定装置45は、吸引ライン71における空気中に検査用ガスを検出すると、連結部92に破損部があると判定することができる。
このように本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置にあっては、複数の伝熱管31,32を外部から被覆するフード41,41Aと、複数の伝熱管31,32とフード41,41Aとの空間部Rに検査用ガスを充填するガス充填装置42と、入口水室12,13と出口水室14,15で伝熱管31,32の端部の閉塞する一対の第1検査箱43(43a,43b)と、第1検査箱(43a,43b)内の空気を吸引する吸引装置44と、吸引装置44により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて伝熱管31,32の漏洩を判定する判定装置45とを設けている。
従って、フード41,41Aにより複数の伝熱管31,32が外部から被覆され、ガス充填装置42が複数の伝熱管31,32とフード41,41Aとの空間部Rに検査用ガスを充填し、第1検査箱43a,43bが入口水室12,13と出口水室14,15で伝熱管31,32の端部を閉塞し、この状態で吸引装置44が第1検査箱43b内の空気を吸引し、判定装置45が吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて伝熱管31,32の漏洩を判定する。即ち、伝熱管31,32に破損個所があると、伝熱管31,32とフード41,41Aとの空間部Rに充填された検査用ガスが破損部から伝熱管31,32内に入り、第1検査箱43bを通して吸引されることから、判定装置45が検査用ガスを検出することで伝熱管31,32の破損を見つけることができる。その結果、必要な個所を適正に被覆して検査用ガスにより漏洩を判定することで、コストの増加を抑制しながら高精度な漏洩検査を行うことができる。
本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置では、フード41を複数の分割フード41a,41b,41c,41d,41e,41fにより構成し、管板23,24と管支持板33,34との間で複数の伝熱管31,32を外部から個別に被覆し、複数の分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6を形成している。従って、管支持板33,34をハウジング11に支持する支持部材35などを回避してフード41を装着することができ、作業性を向上することができる。
本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置では、空間部Rを管板23,24と管支持板33,34とにより複数の分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6に区画し、ガス充填装置42は、複数の分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6に検査用ガスを充填している。従って、複数の分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6にそれぞれ検査用ガスを充填することから、各分割空間部R1,R2,R3,R4,R5,R6における検査用ガスの濃度を均一化することができ、漏洩検査精度を向上することができる。
本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置では、ガス充填装置42として、空間部Rの空気を排出する空気排出装置51と、空間部Rに検査用ガスを供給するガス供給装置56とを設けている。従って、空気排出装置51が空間部Rの空気を排出しながら、ガス供給装置56が空間部Rに検査用ガスを供給するため、この空間部Rに適正に検査用ガスを充填することができる。
本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置では、空間部Rに供給された検査用ガスを空間部Rの上部から抜き取って空間部Rの下部に戻すガス循環装置61を設けている。従って、ガス循環装置61が空間部Rに供給された検査用ガスを空間部Rの上部から抜き取って下部に戻すため、空間部Rにおける検査用ガスの濃度を均一化することができ、少ないガス量で適正に漏洩検査を実施することができる。
本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置では、複数の伝熱管31,32を複数の検査エリアに区画し、一対の第1検査箱43a,43bが複数の検査エリアごとに伝熱管31,32の端部を閉塞している。従って、第1検査箱43a,43bが検査エリアごとに伝熱管31,32の端部を閉塞して漏洩検査を実施することから、破損している伝熱管31,32の位置を容易に特定することができる。
本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置では、非凝縮ガス排出管37と外部排出管82とを連結する伸縮継手81を被覆可能な第2検査箱83を設け、吸引装置44が第2検査箱83内の空気を吸引可能であり、判定装置45が吸引装置44により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて伸縮継手81の漏洩を判定する。従って、伸縮継手81が破損していると、伝熱管31,32とフード41との空間部Rに充填された検査用ガスが非凝縮ガス排出管37を通して破損部から外部に漏洩し、第2検査箱83を通して吸引されることから、判定装置45が検査用ガスを検出することで伸縮継手81の破損を見つけることができる。
本実施形態の熱交換器の漏洩検出装置では、入口水室12,13または出口水室14,15と管板23,24との連結部92を被覆可能な第3検査箱93を設け、吸引装置44が第3検査箱内93の空気を吸引可能であり、判定装置45が吸引装置44により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて連結部92の漏洩を判定する。従って、入口水室12,13または出口水室14,15と管板23,24との連結部92が破損していると、伝熱管31,32とフード41との空間部Rに充填された検査用ガスが破損部から漏洩し、第3検査箱93を通して吸引されることから、判定装置45が検査用ガスを検出することで連結部92の破損を見つけることができる。
また、本実施形態の熱交換器の漏洩検出方法にあっては、複数の伝熱管31,32を外部からフード41,41Aにより被覆する工程と、複数の伝熱管31,32とフード41,41Aとの空間部Rに検査用ガスを充填する工程と、入口水室12,13と出口水室14,15で伝熱管31,32の端部の第1検査箱43(43a,43b)により閉塞する工程と、第1検査箱43b内の空気を吸引する工程と、吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて伝熱管31,32の漏洩を判定する工程とを有している。
従って、伝熱管31,32に破損個所があると、伝熱管31,32とフード41,41Aとの空間部Rに充填された検査用ガスが破損部から伝熱管31,32内に入り、第1検査箱43bを通して吸引されることから、判定装置45が検査用ガスを検出することで伝熱管31,32の破損を見つけることができる。その結果、必要な個所を適正に被覆して検査用ガスにより漏洩を判定することで、コストの増加を抑制しながら高精度な漏洩検査を行うことができる。
なお、上述した実施形態では、フード41,41Aをビニールシートとしたが、この構成に限定されるものではない、例えば、合成樹脂や金属により枠体を形成し、伝熱管31,32を外部から被覆するように装着可能としてもよい。また、フードフード41,41Aを密着させる対象は、管板23,24や管支持板33,34だけに限らず、ハウジング11やハウジング11のフランジ部であってもよく、伝熱管31,32を外部から被覆できるものであればよい。
また、上述した実施形態では、本発明の熱交換器の漏洩検出装置及び方法を加圧水型原子炉の復水器に適用して説明したが、他の形式の原子炉における熱交換器に適用することもでき、また、本発明の熱交換器の漏洩検出装置及び方法を火力発電プラントや地熱発電プラントなどの熱交換器に適用してもよい。
10 復水器(熱交換器)
11 ハウジング(胴)
12,13 入口水室(入口室)
14,15 出口水室(出口室)
16,17 伝熱管群
21 蒸気流入口
22 復水排出口
23,24 管板
31,32 伝熱管
33,34 管支持板
37 非凝縮ガス排出管
41,41A フード
41a,41b,41c,41d,41e,41f 分割フード
42 ガス充填装置
43,43a,43b 第1検査箱
44 吸引装置
45 判定装置
51 空気排出装置
56 ガス供給装置
61 ガス循環装置
81 伸縮継手
83 第2検査箱
92 連結部
93 第3検査箱
R 空間部
R1,R2,R3,R4,R5,R6 分割空間部
S 蒸気(第1流体)
C 海水(第2流体)
W 復水(第1流体)

Claims (9)

  1. 中空形状をなして第1流体の流入口及び排出口を有するハウジングの端部に第2流体の入口室及び出口室が配置され、前記ハウジングの内部で前記入口室と前記出口室が複数の伝熱管により連結されて構成される熱交換器において、
    前記複数の伝熱管を外部から被覆するフードと、
    前記複数の伝熱管と前記フードとの空間部に検査用ガスを充填するガス充填装置と、
    前記入口室と前記出口室で前記伝熱管の端部を閉塞する一対の第1検査箱と、
    前記第1検査箱内の空気を吸引する吸引装置と、
    前記吸引装置により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて前記伝熱管の漏洩を判定する判定装置と、
    を有することを特徴とする熱交換器の漏洩検出装置。
  2. 前記複数の伝熱管は、端部が前記ハウジングに固定された一対の管板により支持され、中間部が前記ハウジングに固定された管支持板により支持され、前記フードは、前記管板と前記管支持板の間で前記複数の伝熱管を外部から被覆することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器の漏洩検出装置。
  3. 前記空間部は、前記管板と前記管支持板により複数の分割空間部に区画され、前記ガス充填装置は、前記複数の分割空間部のうちの一つまたは複数の分割空間部に検査用ガスを充填することを特徴とする請求項2に記載の熱交換器の漏洩検出装置。
  4. 前記ガス充填装置は、前記空間部の空気を排出する空気排出装置と、前記空間部に検査用ガスを供給するガス供給装置とを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の熱交換器の漏洩検出装置。
  5. 前記空間部に供給された検査用ガスを前記空間部の上部から抜き取って前記空間部の下部に戻すガス循環装置が設けられることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の熱交換器の漏洩検出装置。
  6. 前記複数の伝熱管は、複数の検査エリアに区画され、前記一対の第1検査箱は、前記複数の検査エリアごとに前記伝熱管の端部を閉塞することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の熱交換器の漏洩検出装置。
  7. 前記複数の伝熱管は、中央部に非凝縮ガスを外部に排出する非凝縮ガス排出管が平行をなして配置され、前記非凝縮ガス排出管は、端部が前記入口室または前記出口室に延出され、伸縮継手を介して外部排出管が連結され、前記伸縮継手を被覆可能な第2検査箱が設けられ、前記吸引装置は、前記第2検査箱内の空気を吸引可能であり、前記判定装置は、前記吸引装置により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて前記伸縮継手の漏洩を判定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の熱交換器の漏洩検出装置。
  8. 前記ハウジングと前記入口室または前記出口室との連結部を被覆可能な第3検査箱が設けられ、前記吸引装置は、前記第3検査箱内の空気を吸引可能であり、前記判定装置は、前記吸引装置により吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて前記連結部の漏洩を判定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の熱交換器の漏洩検出装置。
  9. 中空形状をなして第1流体の流入口及び排出口を有するハウジングの端部に第2流体の入口室及び出口室が配置され、前記ハウジングの内部で前記入口室と前記出口室が複数の伝熱管により連結されて構成される熱交換器において、
    前記複数の伝熱管を外部からフードにより被覆する工程と、
    前記複数の伝熱管と前記フードとの空間部に検査用ガスを充填する工程と、
    前記入口室と前記出口室で前記伝熱管の端部を検査箱により閉塞する工程と、
    前記検査箱内の空気を吸引する工程と、
    吸引された空気における検査用ガスの濃度に基づいて前記伝熱管の漏洩を判定する工程と、
    を有することを特徴とする熱交換器の漏洩検出方法。
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