JP2015207843A - 列車無線システム、地上局装置、車上局装置及び通信制御方法 - Google Patents

列車無線システム、地上局装置、車上局装置及び通信制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】列車無線システムにおいて、近傍のゾーンに在線する他列車の無線通信により閉塞されたゾーンに在線する列車が新たな無線通信を行うことを可能とし、近傍のゾーンに進入する前に新たな無線通信を確実に切断することで、混信を防止しつつ無線チャネルの利用効率を向上させることを目的とする。【解決手段】列車無線システムの地上局装置が、閉塞ゾーンに在線する列車の新たな無線チャネルの使用を他列車による使用実態を判断した上で許可し、残り在線時間の経過によって許可した無線チャネルの使用を再び禁止して無線通信を強制的に終了させる列車無線システム、その列車無線システムの地上局装置、車上局装置及びその列車無線システムにおいて実行される通信制御方法を提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、地上に設置された地上局装置と列車に搭載された車上局装置との間で通信を行う列車無線システムにおいて、車上局装置が当該通信の経路の一部となる無線通信を行う際に使用する無線リソースを地上局装置が管理し、当該無線通信を制御する列車無線システム、その列車無線システムの地上局装置、車上局装置及びその列車無線システムにおいて実行される通信制御方法に関するものである。
従来の列車無線システムでは、地上に設置された地上局装置と列車に搭載された車上局装置との間で通信が行われ、この時の地上と列車の間の通信経路には、列車が走行する路線沿いに並べて施設された基地局装置と列車の車上局装置との無線通信の経路が利用される。この無線通信には列車無線システムが提供するシステム共有の無線リソースである無線チャネルを使用する。無線チャネルは基地局装置及び車上局装置が送出する無線電波による無線通信伝送路であり、無線通信の用途に応じて無線周波数が割り当てられている。
ここで、列車が走行する路線を区分した区間に対応した、無線通信が可能な領域をゾーンとする。このゾーンでは、ある無線周波数の無線チャネルを使用して無線通信が行われる。このゾーンにおいて、列車に搭載の車上局装置が無線チャネルを使用して無線通信を行うと、近傍のゾーンでは当該無線通信に使用している無線チャネルと同じ周波数の無線チャネルの使用が禁止される。ここで言う近傍のゾーンとは、例えば無線通信中の車上局装置を搭載した列車が在線するゾーンを基点として、列車進行方向の前後に連なる2ゾーンを指す。このような、ゾーンにおける無線チャネルの使用の禁止を閉塞と呼び、無線通信中の列車が在線するゾーンの近傍にあるゾーンを閉塞することによって、近傍のゾーンに在線する他列車が同じ周波数の無線チャネルを使用したまま基点のゾーンに進入し、無線通信が混信してしまうといった事態を防止する。ゾーンの閉塞に関する技術は、特許文献1の特開昭61−73438で提案されている。
ところで、閉塞されたゾーンにおいては、在線する列車に搭載の車上局装置が新たに行う無線通信に対し無線チャネルの使用を禁止するのであるが、無線通信中の状態で閉塞されたゾーンに進入した列車に対しては、ゾーンに対応する走行区間の距離とその区間での列車の平均的な走行速度との関係から予め定まる、当該列車が当該ゾーンを通過するのに要する時間だけ、当該無線通信の継続による無線チャネルの使用を許可している。このときの列車がゾーンを通過するのに要する時間を区間通過時間とする。このような閉塞状態にある無線チャネルの使用の許可は、区間通過時間が、地上局装置と車上局装置との通信の用途に要する時間に対して十分に長いために行われる。そして区間通過時間が経過すると、地上局装置は再び無線チャネルの使用を禁止し、当該無線通信は強制的に切断される。
このように、閉塞のゾーンに無線通信中の状態で進入した列車に対し、無線チャネルの使用を許可する場合であっても、当該無線通信が区間通過時間の経過によって強制的に終了されるか、若しくは通信を扱う側の終了操作により終了されることによって、ゾーンの閉塞の基点となった無線通信中の他列車が在線するゾーンに、当該列車が無線通信中の状態で進入し無線通信が混信してしまうことはない。
特開昭61−73438号公報(第1頁、第4図) 特開2008−154120号公報 特開昭58−170131号公報 特開2003−284131号公報
上述の通り、閉塞されたゾーンに在線している列車は、当該ゾーンでの在線位置に関わらず、新たな無線通信による無線チャネルの使用が一律に禁止される。このような閉塞されたゾーンにおける無線通信の禁止は、閉塞の基点となるゾーンに近い位置に在線する列車に対しては、当該列車が間もなく基点のゾーンに進入する恐れがあり、同じ周波数の無線チャネルを使用した競合による混信を避けるためには有効である。一方、基点のゾーンに遠い位置に在線する列車に対しては、当該列車が基点のゾーンに進入するまでに通信の用途を終えるのに十分な時間があり、無線チャネルの使用の競合が生じる恐れは少ないため、このような場合においては有効であるとは言えず、寧ろ通信を行う機会を得られなくしてしまう。従って、列車の在線位置に関わらず一律に無線チャネルの使用を禁止することは、無線チャネルの効率的な利用の妨げになる。
また、上述の列車の在線位置に関して、列車無線システムでは従来から地上局装置は各列車の在線位置をゾーンに対応した基地局装置ごとに管理しており、ゾーン内での列車の詳細な在線位置を示す情報を持たない。この詳細な在線位置を把握する手段として、GPS(Global Positioning System)を利用し、ゾーン内での列車の詳細な在線位置を検知及び管理する提案がなされているが(特許文献2を参照)、GPSを利用するには既存の設備や機器構成の変更を要するため、大規模な設備と多くの機器構成からなる列車無線システムにおいてはシステムの更新に掛かる時間や費用の負担が膨大となってしまう問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためのものであり、近傍のゾーンに在線する他列車の無線通信によって閉塞されたゾーンに在線する列車においても無線通信を行う機会を得ることを可能とし、また、他列車が無線通信中であるゾーンに当該列車が進入する前に、無線通信を確実に切断することができる列車無線システム、地上局装置、車上局装置及び通信制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、列車に搭載される車上局装置と、前記車上局装置による無線通信を制御する地上局装置とを備えた列車無線システムであって、前記地上局装置は、前記列車が走行する路線を区分した区間での前記無線通信に使用する無線リソースを管理する無線リソース管理手段と、前記車上局装置による前記無線リソースの使用を許可又は禁止する使用可否決定手段と、前記使用可否決定手段によって使用が禁止された無線リソースである禁止リソースが、他で使用されているか否かを、前記無線リソース管理手段による管理状況に基づいて判断する使用実態判断手段とを備え、前記使用実態判断手段によって前記禁止リソースは他で使用されていないと判断された場合に、前記使用可否決定手段は前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可することを特徴とする列車無線システムである。
また、本発明の列車無線システムにおいては、前記地上局装置は、前記車上局装置と通信する手段を備え、前記無線通信の経路は、前記通信のために確立される通信経路の一部であって、前記使用可否決定手段は、前記通信に伴う前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可した後に、前記区間の前記無線通信を介した前記通信が可能な残り在線時間の経過によって、前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を再び禁止することを特徴とする。
また、本発明は、列車に搭載される車上局装置の無線通信を制御する列車無線システムの地上局装置であって、前記列車が走行する路線を区分した区間での前記無線通信に使用する無線リソースを管理する無線リソース管理手段と、前記車上局装置による前記無線リソースの使用を許可又は禁止する使用可否決定手段と、前記使用可否決定手段によって使用が禁止された無線リソースである禁止リソースが、他で使用されているか否かを、前記無線リソース管理手段による管理状況に基づいて判断する使用実態判断手段と、を備え、前記使用実態判断手段によって前記禁止リソースは他で使用されていないと判断された場合に、前記使用可否決定手段は前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可することを特徴とする列車無線システムの地上局装置である。
また、本発明の列車無線システムの地上局装置は、前記車上局装置と通信する手段を備え、前記無線通信の経路は、前記通信のために確立される通信経路の一部であって、前記使用可否決定手段は、前記通信に伴う前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可した後に、前記区間の前記無線通信を介した前記通信が可能な残り在線時間の経過によって、前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を再び禁止することを特徴とする。
また、本発明は、列車に搭載され、地上局装置と通信する列車無線システムの車上局装置であって、前記列車が走行する路線を区分した区間に、前記列車が進入した時刻を区間進入時刻として出力する区間進入時刻管理手段と、前記区間で前記通信が開始された時刻を通信開始時刻として出力する通信開始検出手段と、前記区間進入時刻と前記通信開始時刻との差分により、前記列車が前記区間に進入してから前記通信が開始されるまで、前記列車が前記区間に在線していた在線時間を導出する在線時間導出手段と、予め定まる前記列車が前記区間を通過するのに要する区間通過時間を管理する通過時間管理手段と、前記区間通過時間と前記在線時間との差分から、前記区間で前記通信が可能な残り在線時間を導出する残り在線時間導出手段と、を備えることを特徴とする列車無線システムの車上局装置である。
また、本発明は、列車に搭載される車上局装置と、前記車上局装置による無線通信を制御する地上局装置とを備えた列車無線システムの通信制御方法であって、前記地上局装置において、前記列車が走行する路線を区分した区間での前記無線通信に使用する無線リソースを管理する無線リソース管理工程と、前記車上局装置による前記無線リソースの使用を許可又は禁止する使用可否決定工程と、前記使用可否決定工程によって使用が禁止された無線リソースである禁止リソースが、他で使用されているか否かを、前記無線リソース管理工程による管理状況に基づいて判断する使用実態判断工程と、を有し、前記使用可否決定工程では、前記使用実態判断工程によって前記禁止リソースは他で使用されていないと判断された場合に、前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可することを特徴とする列車無線システムの通信制御方法である。
また、本発明の列車無線システムの通信制御方法は、前記地上局装置と前記車上局装置とが通信する工程を有し、前記無線通信の経路は、前記通信のために確立される通信経路の一部であって、前記使用可否決定工程では、前記通信に伴う前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可した後に、前記区間の前記無線通信を介した前記通信が可能な残り在線時間の経過によって、前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を再び禁止することを特徴とする。
本発明によれば、無線チャネルの使用が禁止された閉塞ゾーンに在線する列車においても、使用可能な無線チャネルがあれば無線通信が行うことが可能となるため、従来の列車無線システムに比べて無線チャネルを効率的に利用できるようになり、無線通信を行う機会を多く得られる効果がある。
また、本発明によれば、閉塞ゾーンで無線通信を行った状態のまま隣接するゾーンに移動する前に、無線通信を確実に切断することが可能となるため、他列車が使用している無線チャネルとの競合による混信を防止する効果が得られる。
本発明の実施の形態1における、列車無線システムの系統図である。 本発明の実施の形態1における、閉塞されたゾーンでの列車の無線通信の開始と、隣接ゾーンへの進入直前での無線通信の終了とを示す概念図である。 本発明の実施の形態1における、地上局装置と車上局装置との通信の確立から終了までを示すシーケンス図である。 本発明の実施の形態1における、地上局装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1における、地上局装置の処理に関するフローチャートである。 本発明の実施の形態2における、地上局装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態2における、車上局装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態2における、地上局装置の処理に関するフローチャートである。 本発明の実施の形態2における、車上局装置の処理に関するフローチャートである。 本発明の実施の形態3における、地上局装置と車上局装置との通信の確立を示すシーケンス図である。 本発明の実施の形態3における、地上局装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態3における、車上局装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態3における、地上局装置の処理に関するフローチャートである。 本発明の実施の形態3における、車上局装置の処理に関するフローチャートである。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における、列車無線システムの系統図である。列車無線システムは、地上局装置1、基地局装置2、車上局装置3、車上端末4、及び通信端末5からなる。
地上局装置1は、他の地上局装置1又は基地局装置2、並びに通信端末5と接続して、列車無線システムの各装置と通信し制御を行う装置である。
基地局装置2は、列車6が走行する路線を区分した区間に沿って並べて施設され、区間ごとに割り当てられた無線チャネルを使用して列車6に搭載される車上局装置3と無線通信する装置である。
車上局装置3は、列車6に搭載され、基地局装置2と無線チャネルを使用して無線通信する装置である。当該無線通信の経路は、列車6に搭載され車上局装置3と接続する車上端末4と通信端末5との通信の通信経路の一部となる。
車上端末4は、列車6に搭載され車上局装置3と接続し、地上の通信端末5と通信を行う装置である。車上端末4と通信端末5の通信はいずれの装置から開始されても良く、通信を開始する側の装置は相手の装置に通信要求を送信し、通信要求を受信した装置は通信応答を返す。
通信端末5は、地上局装置1に接続し、車上端末4と通信を行う装置である。
列車無線システムでは、地上局装置1は、配下の基地局装置2に対応する区間での無線チャネルの使用状況及び当該区間に在線する列車6に関する情報などを一元管理しており、他の地上局装置1と当該情報を授受することによって、無線通信に使用される無線チャネルの閉塞や閉塞解除を行い、列車無線システム全体で共有する無線リソースの管理と制御を行う。
ゾーンの閉塞と閉塞解除は、地上局装置1が当該ゾーンに対応する基地局装置2を制御することで行われる。ゾーンの閉塞は、近傍のゾーンにおいて他列車6が無線通信中である場合、または近傍のゾーンの基地局装置2が障害発生中である場合に行われる。ここで、近傍のゾーンとは、例えば基点となるゾーンに対して、列車6進行方向の前後に連なる2ゾーンを指す。
尚、列車無線システムでは、基地局装置2が無線周波数の異なる複数の無線チャネルを扱うことで、各ゾーンで複数の無線通信を行うことが可能である。本発明においては、無線チャネルの数は1として説明するが、複数の無線チャネルを扱う場合でも本発明を適用することができる。
図2は、本発明の実施の形態1における、閉塞されたゾーンでの列車6の無線通信の開始と、隣接ゾーンへの進入直前での無線通信の終了とを示す概念図である。列車6が走行する路線の区間に沿ってゾーンa、ゾーンb、ゾーンc、及びゾーンdが構成されている。
ゾーンaは、図示しない他列車6が無線通信中、または当該ゾーンに対応の基地局装置2が障害発生中であるゾーンを示す。ゾーンbは、ゾーンaに隣接するゾーンである。ゾーンcは、ゾーンbに対しゾーンaとは反対側に隣接するゾーンである。ゾーンb及びゾーンcは、ゾーンaでの図示しない他列車6の無線通信、またはゾーンaに対応の基地局装置2の障害により閉塞されている。
列車201は、ゾーンdで無線通信を介し通信を行っており、通信中の状態でゾーンdからゾーンcに進入する間近の列車6である。列車202は、列車201がゾーンcに進入した状態を示す。
列車無線システムでは、地上局装置1は、ゾーンcに進入する列車201の通信を終了させずに、ゾーンcでの無線チャネルの使用を許可し、列車202の車上局装置3にゾーンcに移動する際に無線通信を行う基地局装置2の切り替えを行わせて、時間ΔT1の間だけゾーンcでの無線通信の確立及び通信の継続を行わせる。ここでの時間ΔT1は、列車202がゾーンcを通過するのに要する時間であり、各ゾーンに対応する区間の距離とその区間を走行する列車6の速度との関係から算出されて、区間ごとに予め定まる値である。本発明では、この時間ΔT1を区間通過時間とする。
区間通過時間ΔT1が経過したときに当該通信が終了されていなければ、地上局装置1は当該通信及び無線通信を強制的に終了させ、無線チャネルの解放を行う。
このように、通信中の状態で閉塞ゾーンcに進入した列車202に対し、地上局装置1が通信及び無線通信の接続と切断を制御することで、列車202はゾーンbに進入する間近の列車203の位置まで通信を継続することが可能となる。
列車204は、閉塞されたゾーンcに在線し無線通信を行っていない列車6である。従来の列車無線システムであれば、ゾーンcにおいて列車204の車上端末4または通信端末5が新たな通信の開始を試みると、地上局装置1はゾーンcでの無線チャネルの使用を禁止し、通信の開始に対して通信拒否の応答を返していた。
ここで、列車204がゾーンcに進入した時刻を区間進入時刻T1とし、ゾーンcで通信の開始を試みた時刻を通信開始時刻T2とする。区間進入時刻T1から通信開始時刻T2までゾーンcに在線していた時間を在線時間ΔT2とすると、在線時間ΔT2は区間進入時刻T1と通信開始時刻T2との差分から導出される。
そして、列車204が通信開始時刻T2の時点からゾーンcに在線していられる残りの時間を残り在線時間ΔT3とすると、残り在線時間ΔT3は区間通過時間ΔT1と在線時間ΔT2との差分から導出される。
本発明では、閉塞されたゾーンcに在線する列車204が通信の開始を試みた場合に、地上局装置1は、ゾーンcでの他列車6による無線チャネルの使用実態を確認し、無線チャネルの使用が可能であると判断すれば、列車204に対して残り在線時間ΔT3の間だけ無線チャネルの使用を許可して無線通信及び通信を行わせる。地上局装置1が行う無線チャネルの使用可能の判断については、後に図5を用いて説明する。
残り在線時間ΔT3が経過したときに、当該通信が終了されていなければ、地上局装置1は当該通信及び無線通信を強制的に終了させ、無線チャネルを解放する。
このように、閉塞ゾーンcに在線する列車204に対し、地上局装置1が通信及び無線通信の接続と切断を制御することで、列車204はゾーンbに進入する間近の列車205の位置まで通信を行うことが可能となる。
図3は、閉塞されたゾーンに在線する列車6の車上端末4と通信端末5との間の通信が確立し、終了に至るまでのシーケンスを示す。
地上局装置1は、基地局装置2と車上局装置3との無線通信に使用する無線チャネルの管理を行っており、車上端末4又は通信端末5が通信の開始を試みると、他で使用されていなく使用可能な無線チャネルを捕捉し、基地局装置2に当該無線チャネルの使用を許可させて、通信に関わる車上端末4と同じ列車6の車上局装置3に対して割り当てを行う。基地局装置2と車上局装置3との間で当該無線チャネルを用いて無線通信の確立が行われると、地上局装置1は当該通信の通信回路を接続し、これにより通信が確立する。
また、通信の終了が行われると、地上局装置1は当該通信の通信回線を切断し、基地局装置2と車上局装置3との無線通信も終了させて無線チャネルの解放を行う。
尚、基地局装置2と車上局装置3との無線通信で使用される無線チャネルには、車上端末4と通信端末5との通信のために確立される無線通信に使用する通信用無線チャネルの他に、基地局装置2と車上局装置3との無線通信を常時接続状態とする制御用無線チャネルがある。
ゾーンに進入した列車6は、ゾーンに対応する基地局装置2の制御用無線チャネルを使用して制御用の無線通信を確立する。そして、車上端末4と通信端末5との通信の開始に伴う信号の送受信は、制御用の無線通信を介して行われる。
この制御用無線チャネルは、地上局装置1が各列車6の在線に関する情報を管理し、当該情報を用いて各列車6を追随しながら各種制御を行う目的でも使用される。ここでの列車6の在線に関する情報としては、例えば在線のゾーンを特定する情報や当該ゾーンに進入した区間進入時刻T1などがある。
本発明では、特に通信用無線チャネルと制御用無線チャネルを区別する記載がない場合には、通信用無線チャネルを指すものとする。また、本発明では制御用無線チャネルの管理及び制御に関しての説明は省略する。
以下に図3のシーケンスを説明する。図3では、車上端末4から通信開始を行う場合と、通信端末5から通信開始を行う場合とを分けて記載している。
破線枠301は、基地局装置2と車上局装置3との間で制御用の無線通信が確立した状態を示す。制御用の無線通信が常時確立しているために、基地局装置2と車上局装置3との間で通信の開始に伴う信号の送受信を行うことができる。
先ず、車上端末4から通信を開始する場合について説明する。一点鎖線枠302は、通信端末5から開始の操作を行ったときのシーケンスの一部を示す。
通信要求303は、車上端末4から送信される信号であり、地上局装置1を介して通信端末5に送信される。ここで、地上局装置1は、車上端末4から通信要求303を受信すると、先に車上端末4に対して通信応答の送信を行い、その後に通信端末5に対して通信要求303の送信を行う。
点線枠304では、地上局装置1は、通信要求303を受信した時刻を取得し、通信開始時刻T2として管理する。
次に、通信端末5から通信を開始する場合について説明する。一点鎖線枠305は、通信端末5から開始の操作を行ったときのシーケンスの一部を示す。
通信要求306は、通信端末5から送信される信号であり、地上局装置1を介して車上端末4に送信される。
通信応答307は、車上端末4から送信される通信要求306への応答信号であり、地上局装置1を介して通信端末5に送信される。
点線枠308では、地上局装置1は、通信応答307を受信した時刻を取得し、通信開始時刻T2として管理する。
一点鎖線枠302及び一点鎖線枠305の後に行われる、通信を確立させるシーケンスは、通信を開始する装置に依らず同じである。
実線枠309では、地上局装置1は、使用可能な無線チャネルがあれば捕捉して、制御用無線通信を介して車上局装置3に割り当てをする。ここで地上局装置1が行う無線チャネルの使用可能の判断については、後に図5を用いて説明する。
破線枠310は、地上局装置1から割り当てられた無線チャネルを使用して、基地局装置2と車上局装置3との間で無線通信が確立した状態を示す。
実線枠311では、地上局装置1は、基地局装置2と車上局装置3との間で無線通信が確立されると、車上端末4と通信端末5との通信の通信回線を接続し、それと同時に当該通信の継続が可能な時間である残り在線時間ΔT3の導出と、導出した残り在線時間ΔT3によって当該通信及び無線通信を強制的に終了させるための強制終了タイマの設定とを行う。ここまでのシーケンスを経て、車上端末4と通信端末5との間の通信が確立する。
車上端末4と通信端末5との間で確立した通信は、車上端末4若しくは通信端末5の終了操作、又は地上局装置1が設定した強制終了タイマのタイムアウトによって終了されるため、これらの場合を分けて記載する。
一点鎖線枠312は、車上端末4で終了操作を行うシーケンスである。
終了信号313は、車上端末4で終了操作を行うことで、通信端末5に送信される通信の終了を示す信号である。地上局装置1は、終了信号313を受信すると通信端末5に送信した後に、当該通信の通信回線を切断する。
一点鎖線枠314は、通信端末5で終了操作を行うシーケンスである。
終了信号315は、通信端末5で終了操作を行うことで、車上端末4に送信される通信の終了を示す信号である。地上局装置1は、終了信号315を受信すると車上端末4に送信した後に、当該通信の通信回線を切断する。
一点鎖線枠316は、地上局装置1が設定した強制終了タイマがタイムアウトをするシーケンスである。
終了信号317は、強制終了タイマのタイムアウトにより、地上局装置1から車上端末4と通信端末5に送信される通信の終了を示す信号である。地上局装置1は、その後に当該通信の通信回線を切断する。
尚、図3のシーケンスは一例であり、各々の信号を送受信する順序やタイミングが異なる場合であっても、本発明を適用することは可能である。
図4は、地上局装置1の機能ブロック図である。地上局装置1は、地上局接続部401、基地局接続部402、通信端末接続部403、通信制御部404、通信回線制御部405、回線処理部406、無線リソース使用可否決定部407、無線リソース管理部408、在線管理部409、通過時間管理部410、通信開始時間管理部411、残り在線時間導出部412、強制終了タイマ部413、及び通信継続処理部414で構成される。
地上局接続部401は、他の地上局装置1と接続する機能部である。他の地上局装置1との間で、配下の基地局装置2が対応する区間での無線チャネルの使用状況及び当該区間に在線する列車6に関する情報などの授受を行う。
基地局接続部402は、基地局装置2と接続する機能部である。車上端末4と通信端末5との通信に関わる信号の伝送を行う。
通信端末接続部403は、通信端末5と接続する機能部である。車上端末4と通信端末5との通信に関わる信号の伝送を行う。
通信制御部404は、各機能部を制御し、通信及び無線通信を確立又は終了させるための機能部である。車上端末4と通信端末5との通信の開始時に、当該通信に関わる列車6が在線するゾーンの無線チャネルが使用可能かどうかを判断し、使用可能な無線チャネルがあれば捕捉して同じ列車6の車上局装置3に対して割り当てを行う。
通信回線制御部405は、車上端末4と通信端末5が通信を開始又は終了する際に、通信制御部404の制御により、当該通信の通信回線を接続又は切断する機能部である。
回線処理部406は、車上端末4と通信端末5が通信を開始又は終了する際に、通信制御部404の制御により、各機能部を接続又は切断する機能部である。
無線リソース使用可否決定部407は、通信制御部404の制御により、基地局装置2に対しゾーンの閉塞及び閉塞の解除を行わせる機能部である。
無線リソース管理部408は、各ゾーンを構成する無線チャネルの空き状況、他列車6による使用状況、及び閉塞状態に関する情報を、基地局装置2ごとに管理し出力する機能部である。通信制御部404は、車上局装置3に対して無線チャネルの割り当てを行う際に、無線リソース管理部408が管理する情報を取得し、無線通信に使用可能な無線チャネルの捕捉を行う。
在線管理部409は、列車6の在線に関する情報を基地局装置2ごとに管理し出力する機能部である。列車6の在線に関する情報には、在線位置としてのゾーンの情報及び当該ゾーンに進入した区間進入時刻T1の情報がある。
列車6の在線するゾーン及び当該ゾーンへの進入時刻に関する情報の取得は、例えば次の要領で行われる。列車6は隣接のゾーンに進入する際に、車上局装置3は隣接のゾーンに対応の基地局装置2が扱う制御用無線チャネルを使用して無線通信を確立させる。この時に列車6の車上局装置3から地上局装置1に送信される位置登録情報の信号から、地上局装置1は列車6が進入したゾーンを特定する情報と、当該ゾーンに進入した時刻とを得ることができる。
通過時間管理部410は、各区間の区間通過時間ΔT1を基地局装置2ごとに管理し出力する機能部である。
通信開始時刻管理部411は、車上端末4と通信端末5との間で開始された通信に関わる列車6、車上局装置3、通信端末5及び通信開始時刻T2に関する情報を合わせて管理し出力する機能部である。
残り在線時間導出部412は、通信制御部404の制御により、残り在線時間ΔT3を導出する機能部である。残り在線時間ΔT3の導出については後述する。
強制終了タイマ部413は、通信制御部404の制御により、強制的に通信及び無線通信を終了させるための強制終了タイマを設定し、強制終了タイマの時間が経過したときに通信制御部404に通知を行う機能部である。強制終了タイマに設定する時間は、残り在線時間導出部412が導出する残り在線時間ΔT3である。
通信継続処理部414は、通信制御部404の制御により、通信中の状態でゾーンを跨って移動する列車6の通信を継続させる場合に、移動先のゾーンに対応する基地局装置2と通信して無線チャネルの継続使用を行う機能部である。
地上局装置1は、移動先のゾーンにおいても列車6の車上局装置3が無線チャネルの使用をスムーズに継続できるように、予め移動先のゾーンに対応する基地局装置2を制御し、当該通信に使用する無線チャネルを補足して割り当てておく。この隣接ゾーンにおける無線チャネルの継続使用は、同一の地上局装置1の配下にある基地局装置2の間であっても、異なる地上局装置1の配下にある基地局装置2の間であっても可能であり、これによって車上局装置3は、移動先のゾーンで即時に無線通信を確立させて通信を継続することができる。また、列車6がゾーンを跨ぎながら通信を継続する場合に、継続使用される無線チャネルの補足情報により列車6の追跡が可能となる。
尚、図4に示す機能ブロックの構成は一例であり、各機能部の繋がりや包含関係が異なるものであっても、また各機能部が管理する情報の構成が異なるものであっても、本発明を適用することは可能である。
図5は、ある基地局装置aに対応するゾーンaにおいて、ゾーンaに在線する列車a1に搭載の車上端末a1と通信端末Aとの間で通信が開始され終了に至るまでの過程において、図4に示す地上局装置1の各機能部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
処理S501では、基地局接続部402は、車上端末a1からの通信要求303又は通信応答307を受信する。その後、処理S502に進む。
処理S502では、通信制御部404は、地上局装置1が通信要求303又は通信応答307を受信した時刻である通信開始時刻T2を取得して、通信開始時刻管理部413に出力する。通信開始時刻管理部413は、列車a1、車上端末a1、及び通信端末Aの情報と合わせて通信開始時刻T2を管理する。その後、処理S503に進む。この処理は、図3の点線枠304又は点線枠308の処理に対応する。
処理S503では、通信制御部404は、無線リソース管理部408が管理する情報に基づき、列車a1が在線するゾーンaの無線チャネルaが空いているかどうかを判断する。無線チャネルaが空いていれば処理S504に進み、空いていなければ処理S505に進む。
処理S504では、通信制御部404は、空いている無線チャネルaを捕捉する。その後、処理S510に進む。
処理S505では、通信制御部404は、ゾーンaでの無線リソースの使用実態を判断する。具体的には、処理S504で無線チャネルaが空いていなかったのは、ゾーンaに在線する他列車6の無線通信によって使用されているためか、または近傍のゾーンに在線する他列車6の無線通信によってゾーンaが閉塞されているためであるかを、無線リソース管理部408が管理する情報に基づいて判断する。無線チャネルaがゾーンaに在線の他列車6に使用されているのであれば、処理S506に進む。そうではなく、ゾーンaの閉塞により無線チャネルaが空いていないのであれば、処理S507に進む。
処理S506では、ゾーンaでは新たに無線通信を行うことができない理由から、通信制御部404の制御により、基地局接続部402又は通信端末接続部403から通信要求の送信元に対して通信拒否応答を送信する。
処理S507では、通信制御部404は、無線リソース管理部408が管理する、閉塞状態にあるゾーンaの無線チャネルaを捕捉するとともに、無線リソース使用可否決定部407を制御し基地局装置aに無線チャネルaの使用を許可させる。その後、処理S508に進む。
処理S508では、残り在線時間導出部412は、通信制御部404の制御により、残り在線時間ΔT3を導出する。残り在線時間導出部412が残り在線時間ΔT3を導出する手順は次の通りとなる。
先ず、残り在線時間導出部412は、通過時間管理部410が管理するゾーンaの区間通過時間ΔT1を取得する。
次に、残り在線時間導出部412は、在線管理部409が管理する列車a1の区間進入時刻T1と、通信開始時刻管理部411が管理する列車a1の通信開始時刻T2とを取得し、取得した区間進入時刻T1と通信開始時刻T2との差分から、列車a1のゾーンaでの在線時間ΔT2を導出する。
最後に、残り在線時間導出部412は、取得した区間通過時間ΔT1と導出した在線時間ΔT2との差分から、ゾーンaでの残り在線時間ΔT3を導出する。
処理S508の後は、処理S509に進む。
処理S509では、強制終了タイマ部413は、通信制御部404の制御により、残り在線時間導出部412が導出した残り在線時間ΔT3によって強制終了タイマを設定する。その後、処理S510に進む。
処理S510では、通信制御部404は、捕捉した無線チャネルaを、基地局接続部402を介して車上局装置a1に割り当てる。基地局装置aと車上局装置a1は、無線チャネルaを使用して無線通信を確立する。その後、処理S511に進む。
処理S511では、通信制御部404の制御により、回線制御部406は、基地局接続部402、通信端末接続部403、及び通信継続処理部414を接続し、通信回線制御部405は、車上端末a1と通信端末Aとの通信の通信回線を接続する。これにより車上端末a1と通信端末Aとの間の通信が確立する。その後、処理S512に進む。
処理S512では、通信制御部404は、車上端末a1または通信端末Aの終了操作により送信される終了信号を、地上局装置1が受信したかどうか判定する。終了信号を受信したならば処理S513に進む。終了信号を受信していなければ処理S514に進む。
処理S513では、通信制御部404の制御により、通信回線制御部405は処理S511で接続した通信の通信回線を切断し通信を終了させ、無線リソース使用可否決定部407は基地局装置aに無線チャネルaの使用を再び禁止させる。
処理S514では、通信制御部404は、強制終了タイマ部415から強制終了タイマがタイムアウトした通知を受けたかどうか判定する。通知を受けていれば処理S515に進み、通知を受けていなければ処理S512に進む。
処理S515では、通信制御部404の制御により、通信回線制御部405は処理S511で接続した通信の通信回線を強制的に切断し通信を終了させ、無線リソース使用可否決定部407は基地局装置aに無線チャネルaの使用を再び禁止させる。
本発明において、通信の利便性を向上させる目的で、BP音等の音声又はLED等の表示を利用して、通信を扱う対象に対して残り在線時間ΔT3を通知する手段を設けても良い。同様に、利便性の向上の目的で、残り在線時間ΔT3が予め設定した閾値を下回った場合に、無線通信を許可しない判断処理を設けても良い。
また本発明で扱う通信としては、音声通話、データ通信、及び報知など様々な通信形態が考えられ、通信の形態によって車上端末4及び通信端末5は、通話端末同士であったり、サーバーや情報端末等の電子計算機同士であったり、各種情報の検知システムとスピーカーであったり、様々な形態と組み合わせが考えられる。
実施の形態1によれば、従来の列車無線システムでは禁止されていた閉塞ゾーン内に在線する列車6の新たな無線チャネルの使用を、地上局装置1が当該無線チャネルの使用可否を判断した上で許可することにより、当該閉塞ゾーン内でも新たに無線通信を行うことが可能となる。この結果、従来の列車無線システムのように閉塞ゾーンの通信を一律に禁止しなくとも可能な範囲で通信する機会が与えられて、無線リソースを効率的に利用する効果が得られる。
また、地上局装置1が当該閉塞ゾーン内で無線通信が可能な残り在線時間ΔT3を導出し、残り在線時間ΔT3の経過によって無線通信を強制終了させることにより、無線通信を当該閉塞ゾーン内で確実に終了させることが可能となる。この結果、閉塞ゾーンで無線通信を行う列車6がそのまま隣接ゾーンに移動してしまい、他列車6が使用する無線チャネルと競合して混信が生じるのを防止する効果が得られる。
また、地上局装置1がゾーンに対応した各区間での区間通過時間ΔT1及び列車6の当該ゾーンでの在線時間ΔT2の情報を持つことにより、区間通過時間ΔT1と在線時間ΔT2との差分から残り在線時間ΔT3を導出することが可能となる。この結果、地上局装置1が列車6の在線時間ΔT2に基づいてより確実に無線通信を終了できる効果が得られる。
また、地上局装置1が列車6がゾーンに進入した区間進入時刻T1及び当該ゾーンで通信を開始した通信開始時刻T2の情報を持つことにより、列車6の当該ゾーンでの在線時間ΔT2を導出し、区間通過時間ΔT1と在線時間ΔT2との差分から残り在線時間ΔT3を導出することが可能となる。この結果、地上局装置1が列車6の詳細な在線位置の情報を持たなくとも、従来から管理している各列車6の在線情報を用いて、より簡便に混信を防止できる効果が得られる。
実施の形態2.
実施の形態1では、閉塞されたゾーンに在線する列車6が新たに行う無線通信の残り在線時間ΔT3を導出するにあたり、地上局装置1が管理する列車6の区間進入時刻T1と、当該無線通信に関わる通信の通信開始時刻T2との差分から、列車6の在線時間ΔT2の導出を行った。実施の形態2では、列車6に搭載の車上局装置3において列車6の在線時間ΔT2を導出し、地上局装置1に対し在線時間ΔT2の通知を行う。
図1に示す列車無線システムの系統図及び図2に示す閉塞されたゾーンでの無線通信に関する概念図は、実施の形態2においても同様である。
図3に示すシーケンスでは、車上局装置3から送信される通信要求303又は通信応答307には在線時間ΔT2が含まれており、地上局装置1は、点線枠304又は点線枠308において在線時間ΔT2を取得する。車上局装置3が導出する在線時間ΔT2については後述する。図3のその他のシーケンスについては、実施の形態1と同様である。
図6は、実施の形態2における、地上局装置1の機能ブロック図である。
地上局装置1を構成する機能部のうち、地上局接続部601、基地局接続部602、通信端末接続部603、通信制御部604、通信回線制御部605、回線処理部606、無線リソース使用可否決定部607、無線リソース管理部608、通過時間管理部609、強制終了タイマ部610、通信継続処理部611は、実施の形態1における図4の各機能部と同様である。
在線管理部612は、列車6の在線に関する情報を基地局装置2ごとに管理し出力する機能部である。列車6の在線に関する情報には、在線位置としてのゾーンの情報及び在線時間ΔT2の情報がある。在線時間ΔT2は、車上端末4から通信要求303又は通信応答307によって通知され、通信制御部604が在線時間ΔT2を取得して在線管理部612に出力する。
残り在線時間導出部613は、通信制御部604の制御により、残り在線時間ΔT3を導出する機能部である。残り在線時間ΔT3の導出については後述する。
図7は、実施の形態2における、車上局装置3の機能ブロック図である。車上局装置3は、無線通信部701、車上端末接続部702、通信接続処理部703、在線変化検出部704、区間進入時刻管理部705、及び在線時間導出部706で構成される。
無線通信部701は、基地局装置2と無線通信を行う機能部である。地上局装置1が車上局装置3に対して割り当てた無線チャネルを使用して無線通信の確立を行う。
車上端末接続部702は、同じ列車6に搭載された車上端末4と接続し通信を行う機能部である。
通信接続処理部703は、車上端末4と通信端末5との通信の開始を検出し、他の機能部と当該通信に関わる情報を授受する機能部である。無線通信部701又は車上端末接続部702から当該通信の開始に関わる信号を受信したことを在線時間導出部706に通知し、それによって在線時間導出部706から在線時間ΔT2を取得する。在線時間ΔT2は通信要求303又は通信応答307によって地上局装置1に通知される。
在線変化検出部704は、列車6が在線位置としてのゾーンを跨いで移動したことを検出する機能部である。無線通信部701が異なるゾーンの制御用無線チャネルを捕捉すると、列車6がゾーンを跨いで移動したと判断し、この時の時刻を区間進入時刻T1として区間進入時刻管理部705に出力する。
区間進入時刻管理部705は、在線変化検出部704から出力される区間進入時刻T1を管理し出力する機能部である。
在線時間導出部706は、列車6の現在の区間での在線時間ΔT2を導出する機能部である。在線時間導出部706は、通信の開始に関わる信号を受信した通信接続処理部703から通知を受けるとその時刻を出力して、区間進入時刻管理部705が管理している区間進入時刻T1と、通信接続処理部703から通知のあった時刻である通信開始時刻T2との差分から、在線時間ΔT2を導出する。導出した在線時間ΔT2は通信接続処理部703に出力する。
図3のシーケンスでは、車上局装置3から送信される通信要求303又は通信応答307には在線時間ΔT2が含まれており、地上局装置1は当該信号を受信し在線時間ΔT2を取得する。
図8は、ある基地局装置aに対応するゾーンaにおいて、ゾーンaに在線する列車a1に搭載の車上端末a1と通信端末Aとの間で通信が開始され終了に至るまでの過程において、図6に示す地上局装置1の各機能部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
処理S801は、図5の処理S501と同様である。その後、処理S802に進む。
処理S802では、通信制御部604は、地上局装置1が受信した通信要求303又は通信応答307に含まれる在線時間ΔT2を取得して在線管理部612に出力する。その後、処理S803に進む。この処理は、図3の点線枠304又は点線枠308の処理に対応する。
処理S803から処理S807までは、図5の処理S503から処理S507までの処理と同様である。処理S807の後は、処理S808に進む。
処理S808では、残り在線時間導出部613は、通信制御部604の制御により、残り在線時間ΔT3を導出する。残り在線時間導出部613が残り在線時間ΔT3を導出する手順は次の通りとなる。
先ず、残り在線時間導出部613は、通過時間管理部609が管理するゾーンaの区間通過時間ΔT1を取得する。
次に、残り在線時間導出部613は、在線管理部612が管理する列車a1の在線時間ΔT2を取得する。
最後に、残り在線時間導出部613は、取得した区間通過時間ΔT1と在線時間ΔT2との差分から、ゾーンaでの残り在線時間ΔT3を導出する。
処理S808の後は、処理S809に進む。
処理S809から処理S815までは、図5の処理S509から処理S515までの処理と同様である。
図9は、ある基地局装置aに対応するゾーンaにおいて、ゾーンaに在線する列車a1に搭載の車上端末a1と通信端末Aとの間で通信が開始され終了に至るまでの過程において、図7に示す車上局装置3の各機能部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
処理S901では、列車a1に搭載の車上局装置a1が無線通信部701又は車上端末接続部702で信号を受信する処理である。その後、処理S902に進む。
処理S902では、通信接続処理部703は、車上局装置a1が受信した信号が、車上端末a1からの通信要求303であるかどうかを判定する。車上端末a1の通信要求303であれば処理S903に進む。そうでなければ処理S905に進む。
処理S903では、在線時間導出部706は、通信接続処理部703から通信の開始に関わる信号を受信した通知を受けて通信開始時刻T2を出力し、続いて以下の手順で在線時間ΔT2を導出する。
先ず、在線時間導出部706は、区間進入時刻管理部705が管理するゾーンaの区間進入時刻T1を取得する。
次に、在線時間導出部706は、取得した区間進入時刻T1と、通信接続処理部703から通知があった時刻である通信開始時刻T2との差分から、列車a1の在線時間ΔT2を導出する。
導出した在線時間ΔT2は、通信接続処理部703に出力する。その後、処理S904に進む。
処理S904では、通信接続処理部703は、車上端末a1から受信した通信要求303に、在線時間導出部706から取得した在線時間ΔT2を含めて、無線通信部701を介して地上局装置1に送信する。当該在線時間ΔT2は、図8の処理S802での、地上局装置1が受信した通信要求303から取得する在線時間ΔT2に対応する。その後は処理を終了する。
処理S905では、通信接続処理部703は、列車a1に搭載の車上局装置a1が受信した信号が、通信端末Aからの通信要求306であるか判定をする。通信端末Aの通信要求306であれば処理S906に進む。そうでなければ処理を終了する。
処理S906では、通信接続処理部703は、無線通信部701から受信した通信端末Aからの通信要求306を、車上端末接続部702を介して車上端末a1に送信する。その後、処理S907に進む。
処理S907では、通信接続処理部703は、通信端末Aの通信要求306に対する車上端末a1からの通信応答307を受信する。その後、処理S908に進む。
処理S908では、在線時間導出部706は、通信接続処理部703から通信の開始に関わる信号を受信した通知を受けて通信開始時刻T2を出力し、続いて処理S903と同様の手順で在線時間ΔT2を導出する。導出した在線時間ΔT2は、通信接続処理部703に出力する。その後、処理S909に進む。
処理S909では、通信接続処理部703は、車上端末a1から受信した通信応答307に、在線時間導出部706から取得した在線時間ΔT2を含めて、無線通信部701を介して地上局装置1に送信する。当該在線時間ΔT2は、図8の処理S802での、地上局装置1が受信した通信応答307から取得する在線時間ΔT2に対応する。その後は処理を終了する。
尚、車上局装置3が、自列車6の在線位置に関する情報を持つ場合には、在線時間ΔT2ではなく在線位置に関する情報を地上局装置1に通知しても良い。ここでの在線位置に関する情報としては、例えばキロ程などの自列車6で計測される数値に基づく情報や、無線電波を用いて位置情報を提供するシステムから得られる情報などが考えられる。地上局装置1は、列車6から在線位置に関する情報を取得した場合には、各区間の距離、在線位置、及び走行速度の関係に基づいて、当該列車6の残り在線時間ΔT3を導出することが考えられる。
実施の形態2によれば、車上局装置3が自装置を搭載する列車6の区間進入時刻T1及び通信開始時刻T2を管理することによって、車上局装置3の側で在線時間ΔT2を導出することが可能となる。この結果、地上局装置1が各列車6の区間進入時刻T1及び通信開始時刻T2を管理する必要がなくなり、地上局装置1の処理負荷を車上局装置3に分散しながら混信を防止できる効果が得られる。
実施の形態3.
実施の形態2では、閉塞されたゾーンに在線する列車6が新たに行う無線通信の残り在線時間ΔT3を導出するにあたり、地上局装置1は、列車6の車上局装置3から通知される在線時間ΔT2を用いた。実施の形態3では、列車6に搭載の車上局装置3において残り在線時間ΔT3を導出し、地上局装置1に対し残り在線時間ΔT3の通知を行う。
図1に示す列車無線システムの系統図及び図2に示す閉塞されたゾーンでの無線通信に関する概念図は、実施の形態3においても同様である。
図10は、閉塞されたゾーンに在線する列車6の車上端末4と通信端末5との間で通信が確立するまでのシーケンスを示す。図3と同様に、車上端末4から通信開始を行う場合と、通信端末5から通信開始を行う場合とを分けて記載している。
破線枠1001は、基地局装置2と車上局装置3との間で制御用の無線通信が確立した状態を示しており、図3の破線枠301に対応する。
先ず、車上端末4から通信を開始する場合について説明する。一点鎖線枠1002は、通信端末5から開始の操作を行ったときのシーケンスの一部を示す。
通信要求1003は、車上端末4から送信される信号であり、地上局装置1を介して通信端末5に送信される。この信号は図3の通信要求303に対応する。
車上局装置3は、車上端末4の通信要求1003を受信すると残り在線時間ΔT3を導出する。残り在線時間ΔT3は、通信要求1003に含まれて地上局装置1に通知される。残り在線時間ΔT3の導出については後述する。
点線枠1004では、地上局装置1は通信要求1003を受信し、残り在線時間ΔT3を取得する。
次に、通信端末5から通信を開始する場合について説明する。一点鎖線枠1005は、通信端末5から開始の操作を行ったときのシーケンスの一部を示す。
通信要求1006は、通信端末5から送信される信号であり、地上局装置1を介して車上端末4に送信される。この信号は図3の通信要求306に対応する。
通信応答1007は、車上端末4から送信される通信要求1006への応答信号であり、地上局装置1を介して通信端末5に送信される。この信号は図3の通信応答307に対応する。
車上局装置3は、車上端末4の通信応答1007を受信すると残り在線時間ΔT3を導出する。残り在線時間ΔT3は、通信応答1007に含まれて地上局装置1に通知される。残り在線時間ΔT3の導出については後述する。
点線枠1008では、地上局装置1は通信応答1007を受信し、残り在線時間ΔT3を取得する。
実線枠1009での処理は、図3の実線枠309と同様である。
破線枠1010は、地上局装置1から割り当てられた無線チャネルを使用して、基地局装置2と車上局装置3との間で無線通信が確立した状態を示しており、図3の破線枠310に対応する。
実線枠1011では、地上局装置1は、基地局装置2と車上局装置3との間で無線通信が確立されると、車上端末4と通信端末5との通信の通信回線を接続し、それと同時に取得した残り在線時間ΔT3によって当該通信及び無線通信を強制的に終了させるための強制終了タイマの設定を行う。ここまでのシーケンスを経て、車上端末4と通信端末5との間の通信が確立する。
通信が確立した後の、通信の終了のシーケンスは図3と同様である。
図11は、実施の形態3における、地上局装置1の機能ブロック図である。
地上局装置1を構成する機能部のうち、地上局接続部1101、基地局接続部1102、通信端末接続部1103、通信制御部1104、通信回線制御部1105、回線処理部1106、無線リソース使用可否決定部1107、無線リソース管理部1108、強制終了タイマ部1109、及び通信継続処理部1110は、実施の形態1における図4の各機能部と同様である。
在線管理部1111は、列車6の在線に関する情報を基地局装置2ごとに管理し出力する機能部である。列車6の在線に関する情報には、在線位置としてのゾーンの情報及び残り在線時間ΔT3の情報がある。残り在線時間ΔT3は、車上端末4から通信要求303又は通信応答307によって通知され、通信制御部1104が残り在線時間ΔT3を取得して在線管理部1111に出力する。
図12は、実施の形態3における、車上局装置3の機能ブロック図である。
車上局装置3を構成する機能部のうち、無線通信部1201、車上端末接続部1202、通信接続処理部1203、在線変化検出部1204、及び区間進入時刻管理部1205は、実施の形態2における図7の各機能部と同様である。
在線時間導出部1206は、列車6の現在の区間での在線時間ΔT2を導出する機能部である。在線時間導出部1206は、通信の開始に関わる信号を受信した通信接続処理部1203から通知を受けるとその時刻を出力し、区間進入時刻管理部1205が管理している区間進入時刻T1と、通信接続処理部1203から通知のあった時刻である通信開始時刻T2との差分から、在線時間ΔT2を導出する。導出した在線時間ΔT2は在線時間管理部1207に出力する。
在線時間管理部1207は、在線時間導出部1206が導出した在線時間ΔT2を管理し出力する機能部である。
残り在線時間導出部1208は、列車6の現在の区間での残り在線時間ΔT3を導出する機能部である。残り在線時間導出部1208は、通信の開始に関わる信号を受信した通信接続処理部1203から通知を受けて、在線時間管理部1207が管理している在線時間ΔT2と、通過時間管理部1209が管理している当該区間の区間通過時間ΔT1との差分から、残り在線時間ΔT3を導出する。導出した残り在線時間ΔT3は通信接続処理部1203に出力する。
図10のシーケンスでは、車上局装置3から送信される通信要求1003又は通信応答1007には残り在線時間ΔT3が含まれており、地上局装置1は当該信号を受信し残り在線時間ΔT3を取得する。
通過時間管理部1209は、実施の形態1の図4での地上局装置1が備える通過時間管理部410と同じ機能部であり、各ゾーンに対応した区間の区間通過時間ΔT1を、基地局装置2ごとに管理し出力する。
図13は、ある基地局装置aに対応するゾーンaにおいて、ゾーンaに在線する列車a1に搭載の車上端末a1と通信端末Aとの間で通信が開始され終了に至るまでの過程において、図11に示す地上局装置1の各機能部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
処理S1301は、図5の処理S501と同様である。その後、処理S1302に進む。
処理S1302では、通信制御部1104は、地上局装置1が受信した通信要求1003又は通信応答1007に含まれる残り在線時間ΔT3を取得して在線管理部1111に出力する。その後、処理S1303に進む。この処理は、図10の点線枠1004又は点線枠1008の処理に対応する。
処理S1303から処理S1307までは、図5の処理S503から処理S507までの処理と同様である。処理S1307の後は、処理S1308に進む。
処理S1308では、強制終了タイマ部1109は、通信制御部1104の制御により、在線管理部1111が管理する残り在線時間ΔT3を取得して、強制終了タイマを設定する。その後、処理S1309に進む。
処理S1309から処理S1314までは、図5の処理S510から処理S515までの処理と同様である。
図14は、ある基地局装置aに対応するゾーンaにおいて、ゾーンaに在線する列車a1に搭載の車上端末a1と通信端末Aとの間で通信が開始され終了に至るまでの過程において、図12に示す車上局装置3の各機能部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
処理S1401から処理S1402までは、実施の形態2の図9での処理S901及び処理S902と同様である。
処理S1403では、在線時間導出部1206は、実施の形態2の図9での処理S903と同様の手順で、列車a1の在線時間ΔT2を導出する。導出した在線時間ΔT2は在線時間管理部1207に出力する。その後、処理S1404に進む。
処理S1404では、残り在線時間導出部1208は、通信接続処理部1203から通信の開始に関わる信号を受信した通知を受けて、以下の手順で残り在線時間ΔT3を導出する。
先ず、残り在線時間導出部1208は、通過時間管理部1209が管理するゾーンaの区間通過時間ΔT1を取得する。
次に、残り在線時間導出部1208は、在線時間管理部1207が管理する列車a1の在線時間ΔT2を取得する。
最後に、残り在線時間導出部1208は、取得した区間通過時間ΔT1と在線時間ΔT2との差分から、ゾーンaでの残り在線時間ΔT3を導出する。
残り在線時間ΔT3を導出した後は、処理S1405に進む。
処理S1405では、通信接続処理部1203は、車上端末a1から受信した通信要求1003に、残り在線時間導出部1208から取得した残り在線時間ΔT3を含めて、無線通信部1201を介して地上局装置1に送信する。当該残り在線時間ΔT3は、図13の処理S1302での、地上局装置1が受信した通信要求1003から取得する残り在線時間ΔT3に対応する。その後は処理を終了する。
処理S1406から処理S1408までは、実施の形態2の図での処理S905から処理S907までと同様である。
処理S1409では、在線時間導出部1206は、通信接続処理部1403から通信の開始に関わる信号を受信した通知を受けて、処理S1403の手順で列車a1の在線時間ΔT2を導出し、在線時間ΔT2を在線時間管理部1207に出力する。その後、処理S1410に進む。
処理S1410では、残り在線時間導出部1208は、通信接続処理部1203から通信の開始に関わる信号を受信した通知を受けて、処理S1404の手順で残り在線時間ΔT3を導出する。その後、処理S1411に進む。
処理S1411では、通信接続処理部1203は、車上端末a1から受信した通信応答1007に、残り在線時間導出部1208から取得した残り在線時間ΔT3を含めて、無線通信部1201を介して地上局装置1に送信する。当該残り在線時間ΔT3は、図13の処理S1302での、地上局装置1が受信した通信応答1007から取得する残り在線時刻に対応する。その後は処理を終了する。
実施の形態3によれば、車上局装置3が自装置を搭載する列車6の区間進入時刻T1、通信開始時刻T2及び区間通過時間ΔT1を管理することによって、車上局装置3の側で残り在線時間ΔT3を導出することが可能となる。この結果、実施の形態2に比べて、地上局装置1の処理負荷をさらに分散して混信の防止を行える効果が得られる。
1 地上局装置
2 基地局装置
3 車上局装置
4 車上端末
5 通信端末
6 列車
401、601、1101 地上局接続部
402、602、1102 基地局接続部
403、603、1103 通信端末接続部
404、604、1104 通信制御部
405、605、1105 通信回線制御部
406、606、1106 回線処理部
407、607、1107 無線リソース使用可否決定部
408、608、1108 無線リソース管理部
409、612、1111 在線管理部
410、609、1209 通過時間管理部
411 通信開始時刻管理部
412、613、1208 残り在線時間導出部
413、610、1109 強制終了タイマ部
414、611、1110 通信継続処理部
701、1201 無線通信部
702、1202 車上端末接続部
703、1203 通信接続処理部
704、1204 在線変化検出部
705、1205 区間進入時刻管理部
706、1206 在線時間導出部
1207 在線時間管理部

Claims (15)

  1. 列車に搭載される車上局装置と、前記車上局装置による無線通信を制御する地上局装置とを備えた列車無線システムであって、
    前記地上局装置は、前記列車が走行する路線を区分した区間での前記無線通信に使用する無線リソースを管理する無線リソース管理手段と、
    前記車上局装置による前記無線リソースの使用を許可又は禁止する使用可否決定手段と、
    前記使用可否決定手段によって使用が禁止された無線リソースである禁止リソースが、他で使用されているか否かを、前記無線リソース管理手段による管理状況に基づいて判断する使用実態判断手段とを備え、
    前記使用実態判断手段によって前記禁止リソースは他で使用されていないと判断された場合に、前記使用可否決定手段は前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可することを特徴とする列車無線システム。
  2. 前記地上局装置は、前記車上局装置と通信する手段を備え、
    前記無線通信の経路は、前記通信のために確立される通信経路の一部であって、
    前記使用可否決定手段は、
    前記通信に伴う前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可した後に、
    前記区間の前記無線通信を介した前記通信が可能な残り在線時間の経過によって、前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を再び禁止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の列車無線システム。
  3. 前記残り在線時間は、
    前記列車が前記区間に進入した区間進入時刻から前記区間で前記通信が開始された通信開始時刻まで、前記列車が前記区間に在線していた在線時間と、
    前記列車が前記区間を通過するのに要する区間通過時間との差分から導出される
    ことを特徴とする請求項2に記載の列車無線システム。
  4. 前記地上局装置は、
    前記列車の在線情報を管理し、前記列車が前記区間に進入した前記区間進入時刻を出力する在線管理手段と、
    前記通信の開始に伴い前記車上局装置から送信される信号を受信した時刻を前記通信開始時刻として出力する通信開始時刻出力手段と、
    前記区間進入時刻と前記通信開始時刻との差分から前記在線時間を導出する在線時間導出手段と、
    予め定まる前記列車の前記区間通過時間を管理する通過時間管理手段と、
    前記区間通過時間と前記在線時間との差分から前記残り在線時間を導出する残り在線時間導出手段と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項3に記載の列車無線システム。
  5. 前記車上局装置は、
    前記列車の在線情報を管理し、前記列車が前記区間に進入した前記区間進入時刻を出力する区間進入時刻管理手段と、
    前記通信が開始された時刻を前記通信開始時刻として出力する通信開始検出手段と、
    前記区間進入時刻と前記通信開始時刻との差分から前記在線時間を導出する在線時間導出手段と、
    前記通信の開始に伴い、前記在線時間を前記地上局装置に通知する在線時間通知手段と、
    を備え、
    前記地上局装置は、
    予め定まる前記列車の前記区間通過時間を管理する通過時間管理手段と、
    前記車上局装置から通知された前記在線時間を取得する在線時間取得手段と、
    前記区間通過時間と前記在線時間との差分から前記残り在線時間を導出する残り在線時間導出手段と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項3に記載の列車無線システム。
  6. 前記車上局装置は、
    前記列車の在線情報を管理し、前記列車が前記区間に進入した前記区間進入時刻を出力する区間進入時刻管理手段と、
    前記通信が開始された時刻を前記通信開始時刻として出力する通信開始検出手段と、
    前記区間進入時刻と前記通信開始時刻との差分から前記在線時間を導出する在線時間導出手段と、
    予め定まる前記列車の前記区間通過時間を管理する通過時間管理手段と、
    前記区間通過時間と前記在線時間との差分から前記残り在線時間を導出する残り在線時間導出手段と、
    前記通信の開始に伴い、前記残り在線時間を前記地上局装置に通知する残り在線時間通知手段と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項3に記載の列車無線システム。
  7. 列車に搭載される車上局装置の無線通信を制御する列車無線システムの地上局装置であって、
    前記列車が走行する路線を区分した区間での前記無線通信に使用する無線リソースを管理する無線リソース管理手段と、
    前記車上局装置による前記無線リソースの使用を許可又は禁止する使用可否決定手段と、
    前記使用可否決定手段によって使用が禁止された無線リソースである禁止リソースが、他で使用されているか否かを、前記無線リソース管理手段による管理状況に基づいて判断する使用実態判断手段と、
    を備え、
    前記使用実態判断手段によって前記禁止リソースは他で使用されていないと判断された場合に、前記使用可否決定手段は前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可する
    ことを特徴とする列車無線システムの地上局装置。
  8. 前記車上局装置と通信する手段を備え、
    前記無線通信の経路は、前記通信のために確立される通信経路の一部であって、
    前記使用可否決定手段は、
    前記通信に伴う前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可した後に、
    前記区間の前記無線通信を介した前記通信が可能な残り在線時間の経過によって、前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を再び禁止する
    ことを特徴とする請求項7に記載の地上局装置。
  9. 前記残り在線時間は、
    前記列車が前記区間に進入した区間進入時刻から前記区間で前記通信が開始された通信開始時刻まで、前記列車が前記区間に在線していた在線時間と、
    前記列車が前記区間を通過するのに要する区間通過時間との差分から導出される
    ことを特徴とする請求項8に記載の地上局装置。
  10. 前記列車の在線情報を管理し、前記列車が前記区間に進入した前記区間進入時刻を出力する在線管理手段と、
    前記通信の開始に伴い前記車上局装置から送信される信号を受信した時刻を前記通信開始時刻として出力する通信開始時刻出力手段と、
    前記区間進入時刻と前記通信開始時刻との差分から前記在線時間を導出する在線時間導出手段と、
    予め定まる前記列車の前記区間通過時間を管理する通過時間管理手段と、
    前記区間通過時間と前記在線時間との差分から前記残り在線時間を導出する残り在線時間導出手段と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項9に記載の地上局装置。
  11. 予め定まる前記列車の前記区間通過時間を管理する通過時間管理手段と、
    前記通信の開始に伴い前記車上局装置から送信される信号に含まれる前記在線時間を取得する在線時間取得手段と、
    前記区間通過時間と前記在線時間との差分から前記残り在線時間を導出する残り在線時間導出手段と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項9に記載の地上局装置。
  12. 列車に搭載され、地上局装置と通信する列車無線システムの車上局装置であって、
    前記列車が走行する路線を区分した区間に、前記列車が進入した時刻を区間進入時刻として出力する区間進入時刻管理手段と、
    前記区間で前記通信が開始された時刻を通信開始時刻として出力する通信開始検出手段と、
    前記区間進入時刻と前記通信開始時刻との差分により、前記列車が前記区間に進入してから前記通信が開始されるまで、前記列車が前記区間に在線していた在線時間を導出する在線時間導出手段と、
    予め定まる前記列車が前記区間を通過するのに要する区間通過時間を管理する通過時間管理手段と、
    前記区間通過時間と前記在線時間との差分から、前記区間で前記通信が可能な残り在線時間を導出する残り在線時間導出手段と、
    を備える
    ことを特徴とする列車無線システムの車上局装置。
  13. 列車に搭載される車上局装置と、前記車上局装置による無線通信を制御する地上局装置とを備えた列車無線システムの通信制御方法であって、
    前記地上局装置において、前記列車が走行する路線を区分した区間での前記無線通信に使用する無線リソースを管理する無線リソース管理工程と、
    前記車上局装置による前記無線リソースの使用を許可又は禁止する使用可否決定工程と、
    前記使用可否決定工程によって使用が禁止された無線リソースである禁止リソースが、他で使用されているか否かを、前記無線リソース管理工程による管理状況に基づいて判断する使用実態判断工程と、
    を有し、
    前記使用可否決定工程では、前記使用実態判断工程によって前記禁止リソースは他で使用されていないと判断された場合に、前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可する
    ことを特徴とする列車無線システムの通信制御方法。
  14. 前記地上局装置と前記車上局装置とが通信する工程を有し、
    前記無線通信の経路は、前記通信のために確立される通信経路の一部であって、
    前記使用可否決定工程では、
    前記通信に伴う前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を許可した後に、
    前記区間の前記無線通信を介した前記通信が可能な残り在線時間の経過によって、前記車上局装置による前記禁止リソースの使用を再び禁止する
    ことを特徴とする請求項13に記載の列車無線システムの通信制御方法。
  15. 前記残り在線時間は、
    前記列車が前記区間に進入した区間進入時刻から前記区間で前記通信が開始された通信開始時刻まで、前記列車が前記区間に在線していた在線時間と、
    予め定まる前記列車が前記区間を通過するのに要する区間通過時間との差分から導出される
    ことを特徴とする請求項14に記載の列車無線システムの通信制御方法。
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