JP2015206774A - 流量調整装置及びこれを備えたガスクロマトグラフ - Google Patents

流量調整装置及びこれを備えたガスクロマトグラフ Download PDF

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Abstract

【課題】キャリアガスの全流量及びカラム入口圧力を設定する際の作業を容易に行うことができる流量調整装置及びこれを備えたガスクロマトグラフを提供する。【解決手段】スプリット流路23内を流れるキャリアガスの圧力を、圧力制御弁231により設定値に制御する。これにより、圧力制御弁221によるキャリアガスの流量調整に伴いカラム入口圧力が変動するのを防止することができる。すなわち、圧力制御弁221によりキャリアガスの流量が調整され、抵抗体222の上流側の圧力が変化した場合であっても、抵抗体222の下流側の圧力は圧力制御弁231により一定に保たれるため、カラム入口圧力が変動するのを防止することができる。したがって、キャリアガスの全流量及びカラム入口圧力を設定する際に、それらの調整を交互に繰り返し行ったり、同時に微調整しながら設定したりする必要がなくなる。【選択図】 図1

Description

本発明は、カラム内に導入するキャリアガスの流量を調整する流量調整装置及びこれを備えたガスクロマトグラフに関するものである。
ガスクロマトグラフにおいては、キャリアガスとともに試料がカラム内に供給され、当該カラム内をキャリアガスが通過する過程で、各試料成分が分離されるようになっている。キャリアガスは、ガス供給流路から試料導入部内に供給され、当該試料導入部内で試料と混合された後、カラム入口からカラム内に導入される。
ガスクロマトグラフを用いた分析法の一例として、スプリット分析及びスプリットレス分析が知られている。この種の分析法が用いられるガスクロマトグラフの試料導入部には、当該試料導入部内にキャリアガスを供給するガス供給路だけでなく、当該試料導入部内からキャリアガスとともに試料の一部を排出するスプリット流路が連通している(例えば、下記特許文献1参照)。
図4は、従来のガスクロマトグラフの構成例を示した概略図である。このガスクロマトグラフには、カラム101、試料導入部102、ガス供給路103、スプリット流路104、パージ流路105、ガス供給源106、圧力制御弁131、圧力センサ132、流量調整弁141,151及び開閉バルブ142などが備えられている。
試料導入部102内には試料気化室(図示せず)が形成されており、当該試料気化室にカラム101、ガス供給路103、スプリット流路104及びパージ流路105がそれぞれ連通している。ガス供給路103には、例えばボンベにより構成されるガス供給源106からキャリアガスが供給される。ガス供給路103内を流れるキャリアガスの圧力は、圧力制御弁131により設定値に制御される。試料気化室には液体試料が注入され、当該試料気化室内で気化された試料が、ガス供給路103から供給されるキャリアガスとともにカラム入口からカラム101内に導入される。
スプリット分析では、スプリット流路104に備えられた開閉バルブ142が開かれることにより、試料導入部102内のキャリアガスの一部がスプリット流路104に導かれる。これにより、試料導入部102からカラム101内に試料を導入しつつ、その試料の一部をスプリット流路104から排出して、高分解能で分析を行うことができる。スプリット分析時にスプリット流路104内を流れるキャリアガスの流量は、例えばニードルバルブからなる流量調整弁141の開度を調整することにより任意に設定することができる。
一方、スプリットレス分析では、開閉バルブ142を閉じた状態で試料導入部102からカラム101内に試料が導入され、試料導入後に所定時間が経過してから開閉バルブ142が開かれる。これにより、試料導入部102内の試料をカラム101内に全量導入して、微量の試料を効率よく分析することができる。
セプタムなどから生じる不要な成分は、キャリアガスとともにパージ流路105を介して排出される。パージ流路105内を流れるキャリアガスの流量は、例えばニードルバルブからなる流量調整弁151の開度を調整することにより任意に設定することができる。
ガス供給路103における圧力制御弁131の下流側には、キャリアガスの圧力を検知する圧力センサ132が設けられている。この圧力センサ132により検知されるキャリアガスの圧力を確認しながら、圧力制御弁131の開度を調整することにより、キャリアガスの流量を設定することができる。
特開平9−127074号公報
図4に例示されるような構成では、圧力センサ132によりガス供給路103内のキャリアガスの圧力を検知することはできるものの、キャリアガスの流量を直接検知することができない。したがって、キャリアガスの流量を検知するためには、ガス供給路103に抵抗体を設けて、当該抵抗体の上流側と下流側との差圧を検知するなどの構成を採用することが考えられる。
図5は、図4のガスクロマトグラフに抵抗体134が設けられた構成例を示した概略図である。抵抗体134は、ガス供給路103における圧力センサ132よりも下流側に設けられている。抵抗体134と試料導入部102との間には、別の圧力センサ135が設けられている。
これにより、抵抗体134の上流側におけるキャリアガスの圧力を圧力センサ132で検知し、抵抗体134の下流側におけるキャリアガスの圧力を圧力センサ135で検知することができる。そして、抵抗体134の上流側と下流側との差圧に基づいて、流量測定部107でキャリアガスの流量を測定することができる。なお、抵抗体134、圧力センサ135及び流量測定部107以外の構成については、図4の例と同様であるため、詳細な説明を省略する。
しかしながら、図5のような抵抗体134が設けられた構成では、以下のような問題が生じる。まず、キャリアガスの全流量及びカラム入口の圧力(カラム入口圧力)を設定する際に、作業が煩雑になるという問題がある。
具体的には、図5のような構成の場合、圧力制御弁131を用いてキャリアガスの全流量を設定した後に、流量調整弁141を調整することによりカラム入口圧力を設定することとなる。このとき、圧力制御弁131が、抵抗体134の上流側の圧力を設定値に保つように制御するため、流量調整弁141の調整により抵抗体134の下流側の圧力が変化すると、抵抗体134の上流側と下流側との差圧が変化し、全流量が大きく変動してしまう。
そのため、流量調整弁141を用いてカラム入口圧力を設定した後、圧力制御弁131を用いてキャリアガスの全流量を再度設定する必要がある。しかし、圧力制御弁131の調整により抵抗体134の上流側の圧力が変化すると、カラム入口圧力が変動してしまうため、流量調整弁141の調整が再度必要になる。このように、キャリアガスの全流量及びカラム入口圧力を設定する際には、圧力制御弁131及び流量調整弁141の調整を交互に繰り返し行うか、あるいは、同時に微調整しながら設定する必要があるため、作業が煩雑になる。
また、分析が開始された後においても、分析の再現性に悪影響が生じるという問題がある。具体的には、圧力制御弁131が直接制御している圧力は、圧力センサ132により検知される抵抗体134の上流側の圧力であり、圧力センサ135により検知される抵抗体134の下流側のカラム入口圧力は、抵抗体134を介して間接的に制御される。カラム入口圧力は重要な分析条件であるにもかかわらず、カラム入口圧力を直接制御することができないため、試料導入時にカラム入口圧力が変動する際の追従性が悪くなり、分析の再現性に悪影響が生じる。
特に、スプリットレス分析を行う際には、開閉バルブ142を開閉したときに、キャリアガスの全流量及びカラム入口圧力が大きく変動する。すなわち、開閉バルブ142を閉じた状態では、スプリット流路104を介してキャリアガスが排出されなくなるため、圧力センサ135により検知される圧力が上昇する。これにより、抵抗体134の上流側と下流側との差圧が小さくなるため、キャリアガスの全流量が少なくなる。その結果、圧力制御弁131の再設定性や流量特性といった特性の差異が、分析の再現性に悪影響を与えることとなる。また、キャリアガスの圧力が大きく変動することにより、圧力センサ135の耐久性にも悪影響が生じる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、キャリアガスの全流量及びカラム入口圧力を設定する際の作業を容易に行うことができる流量調整装置及びこれを備えたガスクロマトグラフを提供することを目的とする。また、本発明は、分析の再現性を向上することができる流量調整装置及びこれを備えたガスクロマトグラフを提供することを目的とする。
本発明に係る流量調整装置は、カラム内に導入するキャリアガスの流量を調整する流量調整装置であって、試料導入部と、ガス供給路と、スプリット流路と、抵抗体と、上流側圧力センサと、下流側圧力センサと、流量測定部と、流量調整部と、圧力制御弁とを備える。前記試料導入部は、前記カラム内にキャリアガスとともに試料を導入する。前記ガス供給路は、前記試料導入部内にキャリアガスを供給する。前記スプリット流路は、前記試料導入部内からキャリアガスとともに試料の一部を排出する。前記抵抗体は、前記ガス供給路に設けられ、当該ガス供給路内を流れるキャリアガスの抵抗となる。前記上流側圧力センサは、前記抵抗体の上流側におけるキャリアガスの圧力を検知する。前記下流側圧力センサは、前記抵抗体の下流側におけるキャリアガスの圧力を検知する。前記流量測定部は、前記上流側圧力センサ及び前記下流側圧力センサの検知信号に基づいて、キャリアガスの流量を測定する。前記流量調整部は、前記上流側圧力センサよりも上流側に設けられ、前記ガス供給路内を流れるキャリアガスの流量を調整する。前記圧力制御弁は、前記スプリット流路内を流れるキャリアガスの圧力を設定値に制御する。
このような構成によれば、スプリット流路内を流れるキャリアガスの圧力が、圧力制御弁により設定値に制御されるため、流量調整部によるキャリアガスの流量調整に伴いカラム入口圧力が変動するのを防止することができる。すなわち、流量調整部によりキャリアガスの流量が調整され、抵抗体の上流側の圧力が変化した場合であっても、抵抗体の下流側の圧力は圧力制御弁により一定に保たれるため、カラム入口圧力が変動するのを防止することができる。
これにより、キャリアガスの全流量及びカラム入口圧力を設定する際に、それらの調整を交互に繰り返し行ったり、同時に微調整しながら設定したりする必要がなくなる。そのため、キャリアガスの全流量及びカラム入口圧力を設定する際の作業を容易に行うことができる。
また、下流側圧力センサにより検知される抵抗体の下流側のカラム入口圧力を、抵抗体を介することなく、圧力制御弁により直接制御することができる。これにより、試料導入時にカラム入口圧力が変動する際の追従性が悪くなるのを防止することができるため、分析の再現性が向上する。
前記流量調整装置は、マルチポートバルブと、バイパス流路とをさらに備えていてもよい。前記マルチポートバルブは、前記スプリット流路における前記圧力制御弁よりも上流側に設けられている。前記バイパス流路は、前記試料導入部をバイパスして前記ガス供給路及び前記マルチポートバルブを連通させる。前記マルチポートバルブは、前記スプリット流路を介して前記試料導入部に前記圧力制御弁を連通させる第1連通状態と、前記バイパス流路を介して前記ガス供給路に前記圧力制御弁を連通させる第2連通状態とに切替可能である。
このような構成によれば、第1連通状態及び第2連通状態のいずれにおいても、圧力制御弁にキャリアガスを流通させることができる。したがって、試料導入部からスプリット流路内にキャリアガスを導く第1連通状態だけでなく、試料導入部からスプリット流路内にキャリアガスを導かない第2連通状態においても、圧力制御弁を用いてカラム入口圧力を常に制御することができる。また、圧力制御弁にキャリアガスが常に流通するため、圧力制御弁を清潔に保つことができ、圧力制御弁の耐久性を向上させることができる。
さらに、ガス供給路からバイパス流路が分岐しているため、分析時にバイパス流路をバッファとして機能させ、キャリアガスの圧力変動を抑制することができる。これにより、カラム入口圧力の安定性を向上させることができるため、分析の再現性がさらに向上する。
前記流量調整装置は、選択受付部と、バルブ制御部とをさらに備えていてもよい。前記選択受付部は、スプリット分析又はスプリットレス分析の選択を受け付ける。前記バルブ制御部は、前記選択受付部によりスプリット分析の選択を受け付けた場合には、前記マルチポートバルブを前記第1連通状態として前記カラム内に試料を導入させ、スプリットレス分析の選択を受け付けた場合には、前記マルチポートバルブを前記第2連通状態として前記カラム内に試料を導入させた後、前記第1連通状態に切り替える。
このような構成によれば、試料導入部からスプリット流路内にキャリアガスを導く第1連通状態でスプリット分析を行うことができる。一方、スプリットレス分析を行う際には、試料導入部からスプリット流路内にキャリアガスを導かない第2連通状態でカラム内に試料を導入させた後、第1連通状態に切り替えられる。
このように、スプリットレス分析においては、マルチポートバルブが第2連通状態から第1連通状態に切り替えられることとなるが、圧力制御弁の作用により、切替の前後でキャリアガスの全流量及びカラム入口圧力を一定に保つことができる。これにより、圧力制御弁の再設定性や流量特性といった特性の差異が、分析の再現性に悪影響を与えるのを防止することができるとともに、キャリアガスの圧力が大きく変動することがないため、下流側圧力センサの耐久性に悪影響が生じるのを防止することができる。
本発明に係るガスクロマトグラフは、カラムと、前記流量調整装置とを備える。
本発明によれば、流量調整部によるキャリアガスの流量調整に伴いカラム入口圧力が変動するのを防止することができるため、キャリアガスの全流量及びカラム入口圧力を設定する際の作業を容易に行うことができる。また、本発明によれば、試料導入時にカラム入口圧力が変動する際の追従性が悪くなるのを防止することができるため、分析の再現性が向上する。
本発明の一実施形態に係るガスクロマトグラフの構成例を示した概略図である。 制御部の構成例を示したブロック図である。 分析時における制御部の処理の一例を示したフローチャートである。 従来のガスクロマトグラフの構成例を示した概略図である。 図4のガスクロマトグラフに抵抗体が設けられた構成例を示した概略図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るガスクロマトグラフの構成例を示した概略図である。このガスクロマトグラフには、カラム1と、当該カラム1内に導入するキャリアガスの流量を調整するための流量調整装置2とが備えられている。流量調整装置2は、例えば試料導入部21、ガス供給路22、スプリット流路23、パージ流路24、バイパス流路25、ガス供給源26、圧力制御弁221,231、流量調整弁241、抵抗体222、圧力センサ223,224、三方弁232、制御部27、操作部28及び表示部29などを備えている。
試料導入部21内には試料気化室(図示せず)が設けられており、当該試料気化室にカラム1の一端部に形成された入口(カラム入口)が接続されている。また、試料導入部21には、ガス供給路22、スプリット流路23及びパージ流路24が接続され、それぞれ試料気化室に連通している。
ガス供給路22は、試料導入部21内にキャリアガスを供給するための流路であり、試料導入部21側とは反対側の端部がガス供給源26に接続されている。ガス供給源26は、例えば窒素又はヘリウムなどのキャリアガスが封入されたボンベにより構成され、当該ガス供給源26からガス供給路22を介して試料導入部21内にキャリアガスが供給される。
ガス供給路22内を流れるキャリアガスの圧力は、当該ガス供給路22に設けられた圧力制御弁221により設定値に制御される。作業者は、圧力制御弁221の開度を調整することにより、ガス供給路22内のキャリアガスの圧力を任意の設定値とすることができる。試料導入部21の試料気化室には液体試料が注入され、当該試料気化室内で気化された試料が、ガス供給路22から供給されるキャリアガスとともにカラム入口からカラム1内に導入される。
スプリット流路23は、試料導入部21内からキャリアガスとともに試料の一部を排出するための流路である。スプリット流路23内を流れるキャリアガスの圧力は、当該スプリット流路23に設けられた圧力制御弁231により設定値に制御される。作業者は、圧力制御弁231の開度を調整することにより、スプリット流路23内のキャリアガスの圧力を任意の設定値とすることができる。スプリット流路23における圧力制御弁231よりも上流側には、三方弁232が設けられている。
三方弁232は、バイパス流路25を介してガス供給路22に接続されている。これにより、試料導入部21をバイパスしてガス供給路22及び三方弁232を連通させることができるようになっている。すなわち、三方弁232を切り替えることにより、スプリット流路23を介して試料導入部21に圧力制御弁231が連通された第1連通状態と、バイパス流路25を介してガス供給路22に圧力制御弁231が連通された第2連通状態とに切替可能となっている。
本実施形態に係るガスクロマトグラフでは、スプリット分析又はスプリットレス分析を選択して実行することができる。スプリット分析では、三方弁232を第1連通状態として試料導入部21からカラム1内に試料を導入することにより、試料導入部21内のキャリアガスの一部がスプリット流路23に導かれる。これにより、試料導入部21からカラム1内に試料を導入しつつ、その試料の一部をスプリット流路23から排出して、高分解能で分析を行うことができる。
一方、スプリットレス分析では、三方弁232を第2連通状態として試料導入部21からカラム1内に試料を導入する。この場合、試料導入時には試料導入部21内からスプリット流路23にキャリアガスが導かれず、試料導入部21内の試料をカラム1内に全量導入して、微量の試料を効率よく分析することができる。
パージ流路24は、試料導入部21に設けられたセプタム(図示せず)などから生じる不要な成分を、キャリアガスとともに排出するための流路である。パージ流路24内を流れるキャリアガスの流量は、例えばニードルバルブからなる流量調整弁241の開度を作業者が調整することにより、任意に設定することができる。なお、圧力制御弁221,231は、ばねなどの圧力制御機構を備えることにより、キャリアガスの圧力を設定値に制御する機能を有しているのに対して、流量調整弁241は、開度に応じたキャリアガスの流量を設定することができるのみであり、キャリアガスの圧力を制御する機能は有していない。
本実施形態では、ガス供給路22における圧力制御弁221よりも下流側に、当該ガス供給路22内を流れるキャリアガスの抵抗となる抵抗体222が設けられている。この抵抗体222の作用により、抵抗体222の上流側と下流側とに差圧を発生させることができる。
ガス供給路22における圧力制御弁221と抵抗体222との間には、圧力センサ223が設けられている。この圧力センサ223は、抵抗体222の上流側におけるキャリアガスの圧力を検知するための上流側圧力センサを構成している。圧力制御弁221は、ガス供給路22内を流れるキャリアガスの流量を調整する流量調整部を構成しており、圧力センサ223により検知される抵抗体222の上流側の圧力を直接制御することができる。
一方、ガス供給路22における抵抗体222と試料導入部21との間には、圧力センサ224が設けられている。この圧力センサ224は、抵抗体222の下流側におけるキャリアガスの圧力を検知するための下流側圧力センサを構成している。圧力制御弁231は、圧力センサ224により検知される抵抗体222の下流側の圧力を直接制御することができる。
制御部27は、例えばコンピュータにより構成され、流量調整装置2の動作を制御するための処理を行う。当該制御部27は、流量調整装置2だけでなく、ガスクロマトグラフ全体の動作を制御するものであってもよい。操作部28は、例えばキーボード及びマウスにより構成され、作業者が操作部28を操作することにより入力作業を行うことができる。表示部29は、例えば液晶表示器により構成され、制御部27による処理の結果などを表示させることができる。
本実施形態では、スプリット流路23内を流れるキャリアガスの圧力が、圧力制御弁231により設定値に制御されるため、圧力制御弁221によるキャリアガスの流量調整に伴いカラム入口圧力が変動するのを防止することができる。すなわち、圧力制御弁221によりキャリアガスの流量が調整され、抵抗体222の上流側の圧力が変化した場合であっても、抵抗体222の下流側の圧力は圧力制御弁231により一定に保たれるため、カラム入口圧力が変動するのを防止することができる。
これにより、キャリアガスの全流量及びカラム入口圧力を設定する際に、それらの調整を交互に繰り返し行ったり、同時に微調整しながら設定したりする必要がなくなる。そのため、キャリアガスの全流量及びカラム入口圧力を設定する際の作業を容易に行うことができる。
また、圧力センサ224により検知される抵抗体222の下流側のカラム入口圧力を、抵抗体222を介することなく、圧力制御弁231により直接制御することができる。これにより、試料導入時にカラム入口圧力が変動する際の追従性が悪くなるのを防止することができるため、分析の再現性が向上する。
図2は、制御部27の構成例を示したブロック図である。制御部27は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む構成であり、CPUがプログラムを実行することにより、流量測定部271、選択受付部272及びバルブ制御部273などとして機能する。
流量測定部271は、圧力センサ223,224の検知信号に基づいて、キャリアガスの流量を測定する処理を行う。すなわち、圧力センサ223により検知される抵抗体134の上流側の圧力と、圧力センサ224により検知される抵抗体134の下流側の圧力との差圧に基づいて、ガス供給路22内のキャリアガスの流量が流量測定部271により測定される。測定されたキャリアガスの流量は、例えば表示部29に表示され、作業者がリアルタイムで確認することができる。
選択受付部272は、作業者による操作部28の操作に基づいて、スプリット分析又はスプリットレス分析の選択を受け付ける処理を行う。作業者は、分析を開始する前に予め操作部28を操作することにより、スプリット分析又はスプリットレス分析のいずれを実行するか選択することができる。
バルブ制御部273は、三方弁232を第1連通状態又は第2連通状態に切り替える処理を行う。具体的には、選択受付部272によりスプリット分析又はスプリットレス分析のいずれが受け付けられたかに応じて、バルブ制御部273により、試料導入時及び分析時における三方弁232の連通状態が異なる態様で切り替えられる。
本実施形態では、第1連通状態及び第2連通状態のいずれにおいても、圧力制御弁231にキャリアガスを流通させることができる。したがって、試料導入部21からスプリット流路23内にキャリアガスを導く第1連通状態だけでなく、試料導入部21からスプリット流路23内にキャリアガスを導かない第2連通状態においても、圧力制御弁231を用いてカラム入口圧力を常に制御することができる。また、圧力制御弁231にキャリアガスが常に流通するため、圧力制御弁231を清潔に保つことができ、圧力制御弁231の耐久性を向上させることができる。
さらに、ガス供給路22からバイパス流路25が分岐しているため、分析時にバイパス流路25をバッファとして機能させ、キャリアガスの圧力変動を抑制することができる。これにより、カラム入口圧力の安定性を向上させることができるため、分析の再現性がさらに向上する。
図3は、分析時における制御部27の処理の一例を示したフローチャートである。分析開始時に、選択受付部272によりスプリット分析の選択を受け付けた場合には(ステップS101でYes)、バルブ制御部273が三方弁232を第1連通状態として(ステップS102)、カラム1内に試料を導入させる。
これにより、試料導入部21からカラム1内に試料を導入しつつ、その試料の一部をスプリット流路23から排出することができる。その後、分析が終了するまで(ステップS103でYesとなるまで)、三方弁232は第1連通状態のまま維持される。
一方、選択受付部272によりスプリットレス分析の選択を受け付けた場合には(ステップS101でNo)、バルブ制御部273が三方弁232を第2連通状態として(ステップS104)、カラム1内に試料を導入させる。このとき、試料導入部21内からスプリット流路23にキャリアガスは導かれず、試料導入部21内の試料がカラム1内に全量導入される。
このようにしてカラム1内に試料を導入した後、所定時間が経過した時点で(ステップS105でYes)、バルブ制御部273が三方弁232を第1連通状態に切り替えることにより、試料導入部21内からスプリット流路23にキャリアガスが導かれる。これにより、試料導入部21内のライナー(図示せず)に残った残留物をスプリット流路23から排出することができる。その後、分析が終了するまで(ステップS103でYesとなるまで)、三方弁232は第1連通状態のまま維持される。
このように、スプリットレス分析においては、三方弁232が第2連通状態から第1連通状態に切り替えられることとなるが、圧力制御弁231の作用により、切替の前後でキャリアガスの全流量及びカラム入口圧力を一定に保つことができる。これにより、圧力制御弁231の再設定性や流量特性といった特性の差異が、分析の再現性に悪影響を与えるのを防止することができるとともに、キャリアガスの圧力が大きく変動することがないため、圧力センサ224の耐久性に悪影響が生じるのを防止することができる。
以上の実施形態では、第1連通状態と第2連通状態との切替が三方弁232により行われるような構成について説明した。しかし、このような構成に限らず、三方弁232以外のマルチポートバルブを用いて、第1連通状態と第2連通状態との切替が行われるような構成であってもよい。この場合、マルチポートバルブは、1つのバルブからなるものに限らず、複数のバルブが組み合わせられることにより構成されていてもよい。
また、流量調整装置2が、バイパス流路25及び三方弁(マルチポートバルブ)232を備えていないような構成であってもよい。すなわち、圧力制御弁231がスプリット流路23を介して試料導入部21に常に連通した状態となっていてもよい。この場合、スプリット流路23における圧力制御弁231の下流側に開閉バルブが設けられていてもよい。これにより、スプリット分析では、開閉バルブを開くことにより、試料導入部21内のキャリアガスの一部をスプリット流路23に導きながら試料を導入することができる。また、スプリットレス分析では、開閉バルブを閉じた状態で試料導入部21からカラム1内に試料を導入し、試料を導入してから所定時間経過後に開閉バルブを開けばよい。
ガス供給路22内を流れるキャリアガスの流量を調整する流量調整部は、圧力制御弁221により構成されるものに限らず、例えばニードルバルブからなる流量調整弁などにより構成されるものであってもよい。すなわち、流量調整部は、キャリアガスの圧力を設定値に制御する機能を有しているものに限らず、開度に応じたキャリアガスの流量を設定することができるのみであってもよい。
以上の実施形態では、液体試料を試料導入部21内(試料気化室)で気化させるような構成について説明したが、このような構成に限らず、既に気化されている気体試料が試料導入部21内に供給されるような構成であってもよい。この場合、試料導入部21の内部に試料気化室が形成された構成でなくてもよい。
1 カラム
2 流量調整装置
21 試料導入部
22 ガス供給路
23 スプリット流路
24 パージ流路
25 バイパス流路
26 ガス供給源
27 制御部
28 操作部
29 表示部
221 圧力制御弁
222 抵抗体
223 圧力センサ
224 圧力センサ
231 圧力制御弁
232 三方弁
241 流量調整弁
271 流量測定部
272 選択受付部
273 バルブ制御部

Claims (4)

  1. カラム内に導入するキャリアガスの流量を調整する流量調整装置であって、
    前記カラム内にキャリアガスとともに試料を導入する試料導入部と、
    前記試料導入部内にキャリアガスを供給するガス供給路と、
    前記試料導入部内からキャリアガスとともに試料の一部を排出するスプリット流路と、
    前記ガス供給路に設けられ、当該ガス供給路内を流れるキャリアガスの抵抗となる抵抗体と、
    前記抵抗体の上流側におけるキャリアガスの圧力を検知する上流側圧力センサと、
    前記抵抗体の下流側におけるキャリアガスの圧力を検知する下流側圧力センサと、
    前記上流側圧力センサ及び前記下流側圧力センサの検知信号に基づいて、キャリアガスの流量を測定する流量測定部と、
    前記上流側圧力センサよりも上流側に設けられ、前記ガス供給路内を流れるキャリアガスの流量を調整する流量調整部と、
    前記スプリット流路内を流れるキャリアガスの圧力を設定値に制御する圧力制御弁とを備えたことを特徴とする流量調整装置。
  2. 前記スプリット流路における前記圧力制御弁よりも上流側に設けられたマルチポートバルブと、
    前記試料導入部をバイパスして前記ガス供給路及び前記マルチポートバルブを連通させるバイパス流路とをさらに備え、
    前記マルチポートバルブは、前記スプリット流路を介して前記試料導入部に前記圧力制御弁を連通させる第1連通状態と、前記バイパス流路を介して前記ガス供給路に前記圧力制御弁を連通させる第2連通状態とに切替可能であることを特徴とする請求項1に記載の流量調整装置。
  3. スプリット分析又はスプリットレス分析の選択を受け付ける選択受付部と、
    前記選択受付部によりスプリット分析の選択を受け付けた場合には、前記マルチポートバルブを前記第1連通状態として前記カラム内に試料を導入させ、スプリットレス分析の選択を受け付けた場合には、前記マルチポートバルブを前記第2連通状態として前記カラム内に試料を導入させた後、前記第1連通状態に切り替えるバルブ制御部とをさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の流量調整装置。
  4. カラムと、
    請求項1〜3のいずれかに記載の流量調整装置とを備えたことを特徴とするガスクロマトグラフ。
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