JP2015203782A - 立体ディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示画面となるハーフミラーと背面側のミラーとの間に光源が配設され、前記光源からの光を繰り返し反射することにより立体像を表示する立体ディスプレイ装置において、前記立体像を動的に変化させ、多様な視覚効果を得る。
【解決手段】表示画面となるハーフミラー2と背面側のミラー4とが反射面を対向して配置され、前記ハーフミラーと前記ミラーとの間に配設された光源6からの光を繰り返し反射することにより立体像を表示する立体ディスプレイ装置1であって、前記ハーフミラーの反射面に対する前記ミラーの反射面の距離、或いは角度を変化させるミラー配置可変手段7を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、立体ディスプレイ装置に関し、特に、一部の光を透過するハーフミラーと、光を全反射するミラーとが、その反射面を対向して配置され、前記ハーフミラーと前記ミラーとの間に配設された光源からの光を前記ハーフミラーと前記ミラーとの間で繰り返し反射することにより、前記ハーフミラー側に立体像を表示する立体ディスプレイ装置に関する。
特許文献1には、図17に示すように前壁がハーフミラー51により形成され、後壁がミラー52により形成された箱体53内にLED素子等の発光体54を複数配設し、前記ハーフミラー51と前記ミラー52との間で光の反射を繰り返すことにより、発光体の像55を前後方向に多数表示してなるディスプレイ装置50(ミラーボックス)が開示されている。
特許文献1に開示されるディスプレイ装置50は、発光体54の像を多数表示するものであるが、同様の原理により文字や図形も立体的に表示させることもできる。
例えば、特許文献2には、図18に示すように、文字や図形からなる平板61の端面にLED等の光源62を多数配列したパネル68を備え、このパネル68を内側にハーフミラーシート63を貼り付けた透明な表板64と、内面に反射物質膜65を施工した裏板66とで挟んだ構成のディスプレイ装置60が開示されている。このディスプレイ装置60によれば、ハーフミラーシート63と反射物質膜65との間で光の反射が繰り返されるため、パネル68が宙に浮かんだように立体的に表示される。
実開昭58−74287号公報 特許第4915683号公報
特許文献1、2に開示されたディスプレイ装置50、60のいずれにおいても、表示面(ハーフミラー)に表示される像は立体的であり、薄い箱体でありながら前後方向に奥行きのある立体像が表示されるという視覚的効果を得ることができる。
しかしながら、特許文献1、2に開示されたディスプレイ装置50、60のいずれも表示面には静止した立体像が表示されるのみであり、立体像が動的に変化するような視覚的効果は得られなかった。
本発明は、前記した点に着目してなされたものであり、表示面となるハーフミラーと背面側のミラーとの間に光源が配設され、前記光源からの光を繰り返し反射することにより立体像を表示する立体ディスプレイ装置において、前記立体像を動的に変化させ、多様な視覚効果を得ることができる立体ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
前記した課題を解決するために、本発明に係る立体ディスプレイ装置は、一部の光を透過するハーフミラーと、光を全反射するミラーとが、その反射面を対向して配置され、前記ハーフミラーと前記ミラーとの間に配設された光源からの光を前記ハーフミラーと前記ミラーとの間で繰り返し反射することにより、前記ハーフミラー側に立体像を表示する立体ディスプレイ装置であって、前記ハーフミラーの反射面に対する前記ミラーの反射面の距離、或いは角度が変化するよう前記ミラーの反射面を配置するミラー配置可変手段を備えることに特徴を有する。
また、前記ミラーは表面に反射面が形成された可撓性を有するシート状部材により形成され、前記ミラー配置可変手段は、前記ミラーの裏面側を部分的に押圧する少なくとも1つの押し込み部材を有し、前記押し込み部材により前記ミラーの裏面側が押し込まれることによって、該ミラーの押し込まれた箇所の表面側が山なりに湾曲することが望ましい。
尚、前記可撓性を有するシート状部材は、シリコンゴム、或いは薄い金属板により形成されていることが望ましい。
また、前記可撓性を有するミラーを前面側に支持する背面板を備え、前記背面板には、前記押し込み部材が進退自在に挿通される貫通孔が形成されていることが望ましい。
また、前記押し込み部材を前記ミラーの裏面側に対して押し込む押圧手段を備え、前記押圧手段は、前記押し込み部材の頭部に当接する押圧部と、前記押圧部を前記押し込み部材に対して押圧する方向に移動させる押圧部移動手段とを有することが望ましい。
このように前記ハーフミラーの反射面に対する前記ミラーの反射面の距離と角度とが可変となる構成を有することによって、立体像を動的に変化させ、多様な視覚効果を得ることができる。
特に、前記ミラーを、可撓性を有する部材により形成し、これに対し押し込み部材を押し込んで山なりに湾曲させる構成とすることによって、前記ミラーの反射面の前記ハーフミラーの反射面に対する距離、或いは角度を容易に変化させることができる。
さらには、前記押し込み部材を自動的に押し込むための押圧手段を備えることによって、周期的かつ動的に変化する立体像が得られるため、広告看板や遊戯台などの表示画面に好適に用いることができる。
本発明によれば、表示画面となるハーフミラーと背面側のミラーとの間に光源が配設され、前記光源からの光を繰り返し反射することにより立体像を表示する立体ディスプレイ装置において、前記立体像を動的に変化させ、多様な視覚効果を得ることができる。
図1は、本発明に係る立体ディスプレイ装置の正面図である。 図2は、図1の立体ディスプレイ装置の背面図である。 図3は、図1の立体ディスプレイ装置の側面図である。 図4は、図1の立体ディスプレイ装置の断面図である。 図5は、図1の立体ディスプレイ装置の断面図であり、図4とは異なる状態を示す図である。 図6は、図1の立体ディスプレイ装置において、LEDの光の反射を示す断面図である。 図7は、図1の立体ディスプレイ装置において、ミラーシートが変形した状態でのLEDの光の反射を示す断面図である。 図8は、図1の立体ディスプレイ装置において、表示画面としてのハーフミラーに表示される立体像を示す平面図である。 図9は、図1の立体ディスプレイ装置において、表示画面としてのハーフミラーに表示される、うねった立体像を示す平面図である。 図10は、図1の構成に加え、さらに押圧手段としてのピストンロッド及びシリンダを備える立体ディスプレイ装置の断面図である。 図11は、図1の構成に加え、さらに押圧手段としての押圧板等を備える立体ディスプレイ装置の断面図である。 図12は、図11の押圧板の平面図である。 図13は、図11の押圧板の側面図である。 図14(a)、(b)は、本発明に係る立体ディスプレイ装置の変形例を示す断面図である。 図15は、本発明に係る立体ディスプレイ装置の他の変形例を示す断面図である。 図16は、本発明に係る立体ディスプレイ装置の他の変形例を示す断面図である。 図17は、従来のディスプレイ装置の断面図である。 図18は、従来の他のディスプレイ装置の断面図である。
以下、本発明に係る立体ディスプレイ装置の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る立体ディスプレイ装置の正面図であり、図2はその背面図、図3は側面図である。また、図4、図5は、本発明に係る立体ディスプレイ装置の断面図である。
図示する立体ディスプレイ装置1は、正面側に光の一部を透過するハーフミラー2が、その反射面を内側にして配置される。即ち、このハーフミラー2の外側の面が表示面とされる。また、背面側には、例えば硬質樹脂からなる背面板3が配置され、その内側面に光を全反射するミラーシート4が配置されている。
また、前記ハーフミラー2と前記ミラーシート4の周囲に側壁部5が設けられることによって、立体ディスプレイ装置1は密閉された箱体状とされ、ハーフミラー2とミラーシート4とは所定の距離を空けて、その反射面が対向する状態となされている。
尚、本実施の形態においては、ハーフミラー2及びミラーシート4は正円形としたが、本発明の立体ディスプレイ装置にあっては、その形状は限定されるものではなく、矩形状など、その他の形状であってもよい。
前記側壁部5には、その内側面に、例えばフレキシブル基板が周方向に沿って円環状に設けられ、前記基板上に複数の発光体、例えば複数のLED6(発光ダイオード)が光源として周方向に等間隔に配設されている。前記基板には、LED6を発光駆動させるための電気的配線(図示せず)がなされており、前記配線は外部の電源部(図示せず)に接続されるようになっている。
また、前記ミラーシート4は、可撓性を有する材質からなるシート状部材、例えばシリコンゴムシートの表面に所定の鏡面処理(例えば金属膜の貼着処理、或いは金属膜の蒸着など)を施したものからなる。
また、背面板3には、表裏方向に貫通する複数の貫通孔3aが形成され、そこに前記ミラーシート4を裏側から押圧可能なピン部材7(押し込み部材、ミラー配置可変手段)が進退自在に挿通されている。即ち、図5に示すように、ピン部材7によりミラーシート4を裏側から押し込むことによって、ミラーシート4の押された部分を山なりに湾曲させることができるように構成されている。
尚、図4、図5にあっては、断面位置の関係で、中央の貫通孔3aのみが示されるが、すべてのピン部材7に対して貫通孔3aが設けられる。
また、前記ピン部材7の頭部であるピンヘッド7aは、軸周囲に鍔状に突出しており、ピンヘッド7aの裏面にスプリング8の一端が当接しスプリング8の他端が背面板3に当接している。このスプリング8により、ピン部材7は、ミラーシート4から離れる方向に付勢されている。即ち、ピン部材7を押し込んだ後に、ピン部材7への押圧を解除すると、ピン部材7はスプリング8の付勢力により元に戻るようなっている。
このように構成された立体ディスプレイ装置1においては、図6に矢印で示すようにLED6から発射された光は、一部がハーフミラー2を透過し、一部がハーフミラー2に反射してミラーシート4に照射される。
そして、ミラーシート4に照射された光は全反射し、一部がハーフミラー2を透過し、一部がハーフミラー2に反射してミラーシート4に再び照射される。
このようにして、LED6から発射された光は反射を繰り返し、ハーフミラー2(表示画面)を外側から見ると、図8に示すように複数の反射光20が奥行き方向に連続する立体像が表示されることになる。
ここで、ピン部材7を押し込むと、図7に示すようにミラーシート4は内側に向かって山なりに湾曲し、LED6から発射された光は図6の場合と距離及び反射角が異なるが、同様に反射を繰り返す。
その結果、図9に示すように反射光20の配列は、うねり曲がった状態となる。このような複数の反射光20によるうねりの形態は、押し込むピン部材7の数や各ピン部材7の押し込み度合い等によって変化する。
このように立体ディスプレイ装置1においては、複数のピン部材7のうち、任意に選択した1つ又は複数のピン部材7を押し込むことにより、ミラーシート4の押し込まれた箇所が山なりに湾曲し、複数の反射光20の配列がうねった状態に変化するという視覚的効果を得ることができる。
また、前記立体ディスプレイ装置1にあっては、複数のピン部材7の押し込みを自動的に行うための押圧手段をさらに備えることが望ましい。
この押圧手段の形態は、特に限定されるものではないが、例えば、図10に示すように、各ピン部材7に当接するピストンロッド17(押圧部)と、これを進退移動させるシリンダ18(押圧部移動手段)とを各ピン部材7に対して設けてもよい。この場合、各シリンダ18の動作を制御することによって、複数の反射光20からなる立体像のうねりが動的になり、多様に変化する立体像を得ることができる。
或いは、図11に示すように前記押圧手段として、ピン部材7を押し込むための円板状の押圧板13(押圧部)を設け、この押圧板13を回転モータ16(押圧部移動手段)の回転軸15を軸として回転させながら各ピン部材7を押圧するように構成してもよい。
前記押圧板13は、例えば図12(平面図)、図13(側面図)に示すように、上面側に円弧状のラインに沿って凸形成された複数の押圧凸部14が設けられる。この押圧凸部14は、押圧板13の回転に伴いピン部材7のピンヘッド7aに当接し、ピン部材7を押し込むように機能する。尚、ピン部材7の押し込み具合を変化させるために、図13に示すように周方向に沿って押圧凸部14の高さが変化するように形成してもよい。
また、押圧板13において、各ピン部材7の位置に合わせて押圧凸部14を設けておくことにより、複数の反射光20からなる立体像のうねりを周期的に変化させることができる。
以上のように、本発明に係る実施の形態によれば、一部の光を透過するハーフミラー2と光を全反射するミラーシート4との間に光源となるLED6が配設され、前記LED6からの光を前記ハーフミラー2と前記ミラーシート4との間で繰り返し反射させ、前記ハーフミラー2側に立体像を表示する立体ディスプレイ装置1において、前記ハーフミラー2の反射面に対する前記ミラーシート4の反射面の距離、或いは角度が可変となる構成を有することによって、立体像を動的に変化させ、多様な視覚効果を得ることができる。
特に、前記ミラーシート4を、可撓性を有する部材により形成し、これに対しピン部材7を押し込んで山なりに湾曲させる構成とすることによって、前記ミラーシート4の反射面の前記ハーフミラー2の反射面に対する距離、或いは角度を容易に変化させることができる。
さらには、前記ピン部材7を自動的に押し込むための押圧手段を備えることによって、周期的かつ動的に変化する立体像が得られるため、広告看板や遊戯台などの表示画面に好適に用いることができる。
尚、前記実施の形態においては、背面側に配置する全反射のミラーとして可撓性を有するミラーシート4を用いた例を示したが、本発明に係る立体ディスプレイ装置にあっては、その形態に限定されるものではない。
例えば、可撓性がない(湾曲しない)ミラー、例えばガラス製の鏡を用いてもよい。その場合、例えば図14(a)に示すように、背面板3の内側面に全反射のミラー11を配置し、背面板3の一端部に設けた回転軸12を軸に図14(b)に示すように背面板3が回動する構成としてもよい。このように構成することによって、ミラー11に可撓性がなくともハーフミラー2の反射面に対するミラー11の反射面の距離と角度とを変化させることができる。尚、この場合、背面板3と回転軸12とによりミラー配置可変手段が構成される。
或いは、図15に示すように、回転軸を設けることなく、例えば可撓性を有するミラーシート4(或いは表面に鏡面が形成された薄い金属板でもよい)の一端を側壁部5に固定し、他端側を側壁部5に対し引き離す、或いは近づけるように進退させ、ミラーシート4を湾曲させることによりハーフミラー2に対するミラーシート4の距離と角度とを変化させてもよい。尚、この場合、ミラーシート4の他端部を進退させる手段(図示せず)によりミラー配置可変手段が構成される。
或いは、図16に示すように、背面板3上に設けたミラーシート4(この場合、可撓性の無いミラーでもよい)を、その反射面が、ハーフミラー2の反射面と平行状態を保ったまま、ハーフミラー2に対して進退可能な構成とし、ハーフミラー2に対するミラーシート4の距離を変化させてもよい。尚、この場合、ミラーシート4を進退させる手段(図示せず)によりミラー配置可変手段が構成される。
また、前記実施の形態においては、LED6の反射光20のみで立体像が形成されるものとしたが、これに限らず、ハーフミラー2とミラーシート4との間に光源と、文字や図形が描かれたパネル(図示せず)とを設けた構成においても本発明を適用することができる。
1 立体ディスプレイ装置
2 ハーフミラー
3 背面板
4 ミラーシート(ミラー)
5 側壁部
6 LED(光源)
7 ピン部材(押し込み部材、ミラー配置可変手段)
8 スプリング
13 押圧板(押圧部)
14 押圧凸部(押圧部)
15 回転軸(押圧部移動手段)
16 回転モータ(押圧部移動手段)
17 ピストンロッド(押圧部)
18 シリンダ(押圧部移動手段)
20 反射光

Claims (5)

  1. 一部の光を透過するハーフミラーと、光を全反射するミラーとが、その反射面を対向して配置され、前記ハーフミラーと前記ミラーとの間に配設された光源からの光を前記ハーフミラーと前記ミラーとの間で繰り返し反射することにより、前記ハーフミラー側に立体像を表示する立体ディスプレイ装置であって、
    前記ハーフミラーの反射面に対する前記ミラーの反射面の距離、或いは角度が変化するよう前記ミラーの反射面を配置するミラー配置可変手段を備えることを特徴とする立体ディスプレイ装置。
  2. 前記ミラーは表面に反射面が形成された可撓性を有するシート状部材により形成され、
    前記ミラー配置可変手段は、前記ミラーの裏面側を部分的に押圧する少なくとも1つの押し込み部材を有し、
    前記押し込み部材により前記ミラーの裏面側が押し込まれることによって、該ミラーの押し込まれた箇所の表面側が山なりに湾曲することを特徴とする請求項1に記載された立体ディスプレイ装置。
  3. 前記可撓性を有するシート状部材は、シリコンゴム、或いは薄い金属板により形成されていることを特徴とする請求項2に記載された立体ディスプレイ装置。
  4. 前記可撓性を有するミラーを前面側に支持する背面板を備え、
    前記背面板には、前記押し込み部材が進退自在に挿通される貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載された立体ディスプレイ装置。
  5. 前記押し込み部材を前記ミラーの裏面側に対して押し込む押圧手段を備え、
    前記押圧手段は、前記押し込み部材の頭部に当接する押圧部と、前記押圧部を前記押し込み部材に対して押圧する方向に移動させる押圧部移動手段とを有することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載された立体ディスプレイ装置。
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