JP2015201137A - 位置センサ - Google Patents

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裕介 清水
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    • G06F3/042Digitisers, e.g. for touch screens or touch pads, characterised by the transducing means by opto-electronic means

Abstract

【課題】メモ等をペン等の筆記具で用紙に書き込む際に、その筆記具を持つ手の小指やその付け根部分等の不要部分が感知されないようになっている位置センサを提供する。【解決手段】位置センサAは、筆記具で書き込む用紙の下に敷いて使用されるものであり、格子状のコア2がシート状のアンダークラッド層1とオーバークラッド層3とで挟持されたシート状光導波路Wと、コア2の一端面に接続される発光素子4と、コア2の他端面に接続される受光素子5と、入力したメモ等を電子データとして記録する記憶手段とを備え、コア2の弾性率が、アンダークラッド層1の弾性率およびオーバークラッド層3の弾性率よりも大きく設定されている。格子状のコア2の交差部は、交差する少なくとも1方向が隙間により分断され不連続交差になっている。【選択図】図1

Description

本発明は、メモ等を書き込む用紙の下に敷き、その用紙に書き込んだメモ等をデジタルデータ(電子データ)として保存(記憶)することができる位置センサに関するものである。
例えば、電子手帳のように、メモや日程等をデジタル処理するものがある(例えば、特許文献1参照)。このものは、日程表等を表示するディスプレイを備えており、そのディスプレイに、専用ペンを用いてメモ等を入力することができるようになっている。すなわち、上記ディスプレイは、タッチセンサ付きのもの(タッチパネル)になっており、そのディスプレイに、上記専用ペンの先端を接触させ、その専用ペンを動かすことにより、その専用ペンの先端の移動軌跡がメモ等として、上記ディスプレイに入力されるようになっている。そして、上記ディスプレイに表示された日程表等の情報に、上記入力したメモ等の情報が重ね合わさった状態で、そのデータが上記電子手帳に保存(記憶)されるようになっている。
特許第3746378号公報
しかしながら、情報の入力を、電子手帳にするのではなく、ペン等の筆記具で用紙に書き込むタイプの手帳にしたいという要望もある。
そこで、本出願人は、メモ等を用紙に書き込むことができるとともに、そのメモ等を電子化して保存することができる手帳装置を提案し既に出願している(特開2012−160160号公報)。その手帳装置は、四角枠状の光導波路を備えており、その四角枠内に光を格子状に走らせるようになっている。そして、その四角枠状の光導波路を、筆記具で書き込むタイプの手帳に綴じられた用紙の上に載せ、その四角枠内から露呈した上記用紙の部分に筆記具でメモ等を書き込むと、上記格子状に走る光をペン先が遮光し、その遮光位置からペン先の位置が検知され、書き込んだメモ等を特定できるようになっている。また、上記手帳装置は、記憶手段を備えており、上記特定したメモ等を電子データとして記憶できるようになっている。すなわち、上記手帳装置は、用紙に書き込んだメモ等を、その用紙に残すことができるとともに、上記記憶手段に電子データとして保存(記憶)することができるようになっている。
しかしながら、上記手帳装置では、場合によって、ペン等の筆記具を持つ手の小指やその付け根部分(小指球)等が上記四角枠内に入ると、その手の部分も上記格子状の光を遮光するため、書き込んだメモ等であると判断され記憶手段に保存(記憶)されることがある。その手の部分の保存(記憶)データは、不要なものである。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、上記のような遮光を利用するものではなく、光導波路に加えられるペン等の筆記具による筆圧に基づくコアの光伝播の変化を利用するものであり、そのため、上記のように用紙の上に載せて使用するものではなく、用紙の下に敷いて使用するものであり、メモ等をペン等の筆記具で用紙に書き込む際に、その筆記具を持つ手の小指やその付け根部分等の不要部分が感知されないようになっている位置センサの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の位置センサは、筆記具で書き込む用紙の下に敷いて使用される位置センサであって、格子状に形成された複数の線状のコアと、このコアを支持するアンダークラッド層と、上記コアを被覆するオーバークラッド層とを有し、そのオーバークラッド層の表面を上記用紙との接触面とするシート状光導波路と、上記コアの一端面に接続される発光素子と、上記コアの他端面に接続される受光素子と、上記用紙の表面における筆記具の先端の移動軌跡を、その移動により変化したコアの光伝播量によって特定する移動軌跡特定手段と、上記特定した移動軌跡を電子データとして記憶する記憶手段とを備え、上記複数の線状のコアにより形成される格子状の一部ないし全部の交差部が、交差する少なくとも1方向を隙間により分断した状態の不連続交差に形成されており、上記コアの弾性率が、上記アンダークラッド層の弾性率および上記オーバークラッド層の弾性率よりも大きく設定され、上記用紙の表面における上記筆記具の先端による押圧状態で、その押圧方向のコアの断面の変形率が、オーバークラッド層およびアンダークラッド層の断面の変形率よりも小さくなるようになっているという構成をとる。
なお、本発明において、「変形率」とは、押圧方向における、コア,オーバークラッド層およびアンダークラッド層の押圧前の各厚みに対する、押圧時の各厚みの変化量の割合をいう。また、筆記具の先端の「移動」には、移動距離が0(零)の場合を含み、その場合の「移動軌跡」は、点となる。
そして、上記シート状光導波路において、上記複数の線状のコアにより形成される格子状の一部ないし全部の交差部が、交差する少なくとも1方向を隙間により分断した状態の不連続交差に形成されていると、光の交差損失を低減させることができる。このような知見を本発明者らは得ている。
本発明の位置センサは、コアの弾性率がアンダークラッド層の弾性率およびオーバークラッド層の弾性率よりも大きく設定されたシート状光導波路を備えている。そのため、そのシート状光導波路のオーバークラッド層の表面を押圧したときに、その押圧方向のコアの断面の変形率が、オーバークラッド層およびアンダークラッド層の断面の変形率よりも小さくなり、押圧方向のコアの断面積が保持される。そして、そのシート状光導波路のオーバークラッド層の表面に用紙を載せ、その用紙にメモ等をペン等の筆記具で書き込むと、その先端(ペン先等)による筆圧および筆記具を持つ手の部分による圧力が、用紙を介してオーバークラッド層に伝わり、オーバークラッド層の表面が押圧される。それにより、筆記具の先端による押圧部分では、コアの曲がり具合が筆記具の先端に沿った急なものとなり、コアからの光の漏れ(散乱)が発生し、筆記具を持つ手の部分による押圧部分では、コアの曲がり具合が手に沿った緩やかなものとなり、上記光の漏れ(散乱)が発生しないようにすることができる。そのため、ペン先等の先端で押圧されたコアでは、受光素子での光の検出レベル(受光量)が低下し、筆記具を持つ手の部分で押圧されたコアでは、その検出レベルが低下しないようにすることができる。そして、その光の検出レベルの低下から、移動軌跡特定手段により、ペン先等の先端の位置(座標)を検知することができ、その検出レベルが低下しない手の部分は、押圧されていない状態と同じになるため、感知されないようにすることができる。しかも、上記コアにより形成される格子状の一部ないし全部の交差部が、交差する少なくとも1方向を隙間により分断した状態の不連続交差に形成されていることから、光の交差損失を低減させることができる。そのため、上記ペン先等の先端の位置の検知感度を高めることができる。その結果、ペン先等の先端の移動軌跡(書き込んだメモ等の情報)のみを検知し、記憶手段に記憶することができる。すなわち、用紙に書き込んだメモ等の情報は、その用紙に残すことができるとともに、記憶手段に電子データとして保存(記憶)することもできる。
本発明の位置センサの一実施の形態を模式的に示す平面図である。 上記位置センサの使用状態を模式的に示す側面図である。 (a)は、上記位置センサにおける格子状のコアの交差部を拡大して模式的に示す拡大平面図であり、(b)は、上記位置センサの中央部の断面を拡大して模式的に示す拡大断面図である。 (a)は、連続交差部における光の進路を模式的に示す拡大平面図であり、(b)は、不連続交差部における光の進路を模式的に示す拡大平面図である。 (a)は、筆記具により用紙を介して押圧された上記位置センサのシート状光導波路の状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、手により用紙を介して押圧された上記シート状光導波路の状態を模式的に示す断面図である。 (a)〜(e)は、上記格子状のコアの交差部の変形例を模式的に示す拡大平面図である。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
図1は、本発明の位置センサの一実施の形態を示す平面図である。この実施の形態の位置センサAは、格子状のコア2を有する四角形のシート状光導波路Wと、上記格子状のコア2を構成する線状のコア2の一端面に接続される発光素子4と、上記線状のコア2の他端面に接続される受光素子5と、上記発光素子4および上記受光素子5ならびに入力したメモ等を電子データとして記録(保存)するメモリ等の記憶手段(図示せず),上記位置センサAを制御するCPU(中央処理装置)(図示せず)およびそれらに電気を供給する電池(図示せず)が搭載された回路基板6とを備えている。この実施の形態では、これらシート状光導波路Wおよび回路基板6が、樹脂板や金属板等の剛性板7の表面に設けられている。そして、上記発光素子4から発光された光は、上記コア2の中を通り、上記受光素子5で受光されるようになっている。なお、図1では、コア2を鎖線で示しており、鎖線の太さがコア2の太さを示している。また、図1では、コア2の数を略して図示している。そして、図1の矢印は、光の進む方向を示している。
上記位置センサAは、図2に側面図で示すように、筆記具10でメモ等書き込む用紙Kの下に敷いて使用される。このとき、上記位置センサAのシート状光導波路Wのオーバークラッド層3〔図5(a),(b)参照〕の表面が、上記用紙Kとの接触面となるようにする。そして、メモ等の入力は、筆記具10を手20に持ち、その筆記具10で上記用紙Kの表面にメモ等を書くことにより行われる。その用紙Kにおける入力領域は、上記位置センサAのシート状光導波路Wの格子状のコア2(図1参照)に対応する部分となっている。
この実施の形態では、上記シート状光導波路Wにおける格子状のコア2の各交差部は、図3(a)に平面図で示すように、交差する4方向の全てが、隙間Gにより分断され、不連続になっている。上記隙間Gの幅dは、0(零)を超え(隙間Gが形成されていればよく)、通常、20μm以下に設定される。そして、上記シート状光導波路Wは、図3(b)に断面図で示すように、上記格子状のコア2がシート状のアンダークラッド層1で支持されシート状のオーバークラッド層3で被覆された状態で形成されている。この実施の形態では、上記隙間Gは、オーバークラッド層3の形成材料で形成されている。
このように、上記格子状のコア2において、交差部を不連続とすると、光の交差損失を低減させることができる。すなわち、図4(a)に示すように、交差する4方向の全てが連続した交差部では、その交差する1方向〔図4(a)では上方向〕に注目すると、交差部に入射する光の一部は、その光が進んできたコア2と直交するコア2の壁面2aに到達し、その壁面での反射角度が大きいことから、コア2を透過する〔図4(a)の二点鎖線の矢印参照〕。このような光の透過が、交差する上記と反対側の方向〔図4(a)では下方向〕でも発生する。これに対し、図4(b)に示すように、交差する1方向〔図4(b)では上方向〕が隙間Gにより不連続になっていると、上記隙間Gとコア2との界面が形成され、図4(a)においてコア2を透過する光の一部は、上記界面での反射角度が小さくなることから、透過することなく、その界面で反射し、コア2を進み続ける〔図4(b)の二点鎖線の矢印参照〕。このような光の反射が、交差する上記と反対側の方向〔図4(b)では下方向〕でも発生する。このことから、先に述べたように、交差部を不連続とすると、光の交差損失を低減させることができるのである。
また、上記シート状光導波路Wは、上記コア2の弾性率が、上記アンダークラッド層1の弾性率および上記オーバークラッド層3の弾性率よりも大きく設定されている。これにより、上記シート状光導波路Wの表面を押圧したときに、その押圧方向のコア2の断面の変形率が、オーバークラッド層3およびアンダークラッド層1の断面の変形率よりも小さくなるようになっている。
すなわち、図5(a),(b)に断面図で示すように、上記用紙Kの表面に、手20に持ったペン等の筆記具10でメモ等の情報を書き込む等して入力すると、ペン先等の先端10aによる筆圧および筆記具10を持つ手20の小指やその付け根部分(小指球)等による圧力が、用紙Kを介してオーバークラッド層3に伝わり、オーバークラッド層3の表面が押圧される。それにより、ペン先等の先端10aによる押圧部分〔図5(a)参照〕も手20の部分による押圧部分〔図5(b)参照〕も、その押圧方向の断面では、弾性率の小さいオーバークラッド層3とアンダークラッド層1とがつぶれるように変形し、弾性率の大きいコア2は、断面積を保持したまま、ペン先等の先端10aや手20の部分に沿って、アンダークラッド層1に沈むように曲がる。
そして、ペン先等の先端10aによる押圧部分では、図5(a)に示すように、その先端10aが尖っていることから、コア2の曲がり具合が急なものとなり、コア2からの光の漏れ(散乱)が発生する〔図5(a)の二点鎖線の矢印参照〕。一方、筆記具10を持つ手20による押圧部分では、図5(b)に示すように、その手20が上記筆記具10の先端10aと比較してかなり大きくて丸くなっていることから、コア2の曲がり具合が緩やかなものとなり、上記光の漏れ(散乱)が発生しない(光はコア2内を漏れることなく進む)〔図5(b)の二点鎖線の矢印参照〕。そのため、ペン先等の先端10aで押圧されたコア2では、受光素子5での光の検出レベルが低下し、筆記具10を持つ手20で押圧されたコア2では、その検出レベルが低下しないようにすることができる。そして、その光の検出レベルの低下から、ペン先等の先端10aの位置(座標)を検知することができる。その検出レベルが低下しない手20の部分は、押圧されていない状態と同じであるため、感知されない。
このとき、先に述べたように、上記コア2により形成される格子状の交差部は、不連続交差に形成されていることにより、光の交差損失が低減された状態になっていることから、上記ペン先等の先端10aの位置の検知感度が高くなっている。
そこで、上記位置センサAのCPUには、上記受光素子5での光の検出レベルの低下から、ペン先等の先端10aの移動軌跡を特定するプログラム(移動軌跡特定手段)が組み込まれている。すなわち、上記位置センサAは、情報の入力に用いる筆記具(ペン等)10の先端(ペン先等)10aの位置を検知する位置センサになっている。そして、上記筆記具10の先端10aの移動軌跡を示すデータは、電子データとしてメモリ等の上記記憶手段に記録(保存)される。
このように、上記位置センサAを使用して用紙Kにメモ等の情報を書き込むと、そのメモ等の情報は、その用紙Kに残すことができるとともに、メモリ等の記憶手段に電子データとして保存(記憶)することもできる。そのため、メモ等の情報を書き込んだ用紙Kを失くしたとしても、上記記憶手段から上記メモ等の情報を再生することができ、逆に、上記記憶手段が壊れたとしても、そのメモ等の情報を上記用紙Kにより確認することができる。
また、上記シート状光導波路Wにおいて、コア2の弾性率が、アンダークラッド層1の弾性率およびオーバークラッド層3の弾性率よりも大きく設定されているため、筆記具10を持つ手20がシート状光導波路Wを押圧しても、上記のように、ペン先等の先端10aの位置のみを検知し、手20の部分は感知されないようにすることができる。
さらに、上記用紙Kへの入力時には、筆記具10の先端10aが用紙Kを介して押圧するシート状光導波路Wの部分が、上記のように変形するため、書き味が良好である。
そして、上記記憶手段に保存(記憶)されたメモ等の情報は、再生用端末〔パーソナルコンピュータ(以下「パソコン」という),スマートフォン,タブレット型端末等〕を利用して再生(表示)することができ、さらに、上記再生用端末に記憶させることもできる。この場合、上記再生用端末と上記位置センサAとは、例えば、マイクロUSBケーブル等の接続ケーブルで接続される。なお、上記記憶手段のメモリへの保存(記憶)は、例えば、pdf等の汎用性のあるファイル形式で行われる。
なお、上記筆記具10の先端10aによる押圧が解除される(先端10aが移動したり書き込み等の入力が終了したりする)と、上記アンダークラッド層1,コア2およびオーバークラッド層3は、各自の復元力により、元の状態〔図3(b)参照〕に戻る。そして、上記コア2の、アンダークラッド層1への沈み込み深さDは、最大で2000μmまでとすることが好ましい。それを超えると、上記アンダークラッド層1,コア2およびオーバークラッド層3が元の状態に戻らなくなったり、シート状光導波路Wに割れが発生したりするおそれがある。
ここで、上記コア2,アンダークラッド層1およびオーバークラッド層3の弾性率等について、より詳しく説明する。
上記コア2の弾性率は、1GPa〜10GPaの範囲内であることが好ましく、より好ましくは、2GPa〜5GPaの範囲内である。コア2の弾性率が1GPaを下回ると、ペン先等の先端10aの形状により、その先端10aの圧力で、コア2の断面積が保持されない(コア2がつぶれる)場合があり、先端10aの位置を適正に検知できないおそれがある。一方、コア2の弾性率が10GPaを上回ると、先端10aの圧力によるコア2の曲がりが、その先端10aに沿った急な曲がりにならずに緩やかな曲がりになる場合がある。そのため、コア2からの光の漏れ(散乱)が発生せず、受光素子5での光の検出レベルが低下しなくなることから、先端10aの位置を適正に検知できないおそれがある。なお、コア2の寸法は、例えば、厚みが5〜100μmの範囲内、幅が1〜300μmの範囲内に設定される。
上記オーバークラッド層3の弾性率は、0.1MPa以上10GPa未満の範囲内であることが好ましく、より好ましくは、1MPa以上5GPa未満の範囲内である。オーバークラッド層3の弾性率が0.1MPaを下回ると、柔らかすぎて、ペン先等の先端10aの形状により、その先端10aの圧力で、破損する場合があり、コア2を保護することができなくなる。一方、オーバークラッド層3の弾性率が10GPa以上であると、先端10aや手20の圧力によっても、つぶれるように変形しなくなり、コア2がつぶれ、先端10aの位置を適正に検知できないおそれがある。なお、オーバークラッド層3の厚みは、例えば、1〜200μmの範囲内に設定される。
上記アンダークラッド層1の弾性率は、0.1MPa〜1GPaの範囲内であることが好ましく、より好ましくは、1MPa〜100MPaの範囲内である。アンダークラッド層1の弾性率が0.1MPaを下回ると、柔らかすぎて、ペン先等の先端10aで押圧した後、元の状態に戻らず、連続的に行えない場合がある。一方、アンダークラッド層1の弾性率が1GPaを上回ると、先端10aや手20の圧力によっても、つぶれるように変形しなくなり、コア2がつぶれ、先端10aの位置を適正に検知できないおそれがある。なお、アンダークラッド層1の厚みは、例えば、20〜2000μmの範囲内に設定される。
上記コア2,アンダークラッド層1およびオーバークラッド層3の形成材料としては、感光性樹脂,熱硬化性樹脂等があげられ、その形成材料に応じた製法により、シート状光導波路Wを作製することができる。また、上記コア2の屈折率は、上記アンダークラッド層1およびオーバークラッド層3の屈折率よりも大きく設定されている。そして、上記弾性率および屈折率の調整は、例えば、各形成材料の種類の選択や組成比率を調整して行うことができる。なお、上記アンダークラッド層1として、ゴムシートを用い、そのゴムシート上にコア2を格子状に形成するようにしてもよい。
また、上記アンダークラッド層1の裏面(アンダークラッド層1と剛性板7との間)に、ゴム層等の弾性層を設けてもよい。この場合、アンダークラッド層1,コア2およびオーバークラッド層3の復元力が弱くなったり、それらが元々復元力の弱い材料からなるものであったりしても、上記弾性層の弾性力を利用して、上記弱い復元力を補助し、筆記具10の先端10aによる押圧が解除された後、元の状態に戻すことができる。
また、上記位置センサAを手帳で使用できるように、その手帳の、複数の用紙Kを綴じている開閉自在のリング状の綴じ具の位置に対応するように、上記位置センサAの端縁部に、綴じ孔を形成してもよい。そして、上記シート状光導波路Wは薄く形成することができるため、上記位置センサAも薄く形成することができ、手帳内への収まりがよい。
また、上記のように、ペン先等の先端10aの位置のみが検出され、ペン等の筆記具10を持つ手20が感知されないようにするためには、その先端10aによる押圧部分でのコア2の急な曲がりによる光の漏れ(散乱)量が重要である。そこで、例えば、ペン先等の先端10aの曲率半径R(単位:μm)と、コア2の厚みT(単位:μm)との比A(=R/T)を用い、コア2とアンダークラッド層1およびオーバークラッド層3との間の屈折率差Δを規定すると、その屈折率差Δの最大値Δmax は、下記の式(1)のようになる。すなわち、屈折率差Δがこの最大値Δmax よりも大きいと、ペン先等の先端10aで押圧しても、光の漏れ(散乱)量が少なく、受光素子5での光の検出レベルが充分に低下しないため、ペン先等の先端10aの位置と手20の位置との区別が困難になる。
Figure 2015201137
一方、屈折率差Δの最小値Δmin は、下記の式(2)のようになる。すなわち、屈折率差Δがこの最小値Δmin よりも小さいと、手20による押圧部分でも、光の漏れ(散乱)が発生し、ペン先等の先端10aの位置と手20の位置との区別が困難になる。
Figure 2015201137
そのため、上記屈折率差Δは、最小値Δmin と最大値Δmax との間に設定することが好ましい。ここで、例えば、上記先端10aの曲率半径R(単位:μm)を100〜1000の範囲内、コア2の厚みT(単位:μm)を10〜100の範囲内、比Aを1〜100の範囲内とすると、屈折率差Δは、1.0×10-3〜7.95×10-2の範囲内となる。なお、比Aが100を超える場合は、最小値Δmin を1.0×10-3(一定)とする。
なお、上記実施の形態では、格子状のコア2の交差部を、交差する4方向の全てが不連続になっている不連続交差〔図3(a)参照〕としたが、他の不連続交差でもよい。例えば、図6(a)に示すように、交差する1方向のみが、隙間Gにより分断され、不連続になっているものでもよいし、図6(b),(c)に示すように、交差する2方向〔図6(b)は対向する2方向、図6(c)は隣り合う2方向〕が不連続になっているものでもよいし、図6(d)に示すように、交差する3方向が不連続になっているものでもよい。さらに、図3(a),図6(a)〜(d)に示す上記不連続交差、および交差する4方向の全てが連続した連続交差〔図6(e)参照〕のうちの2種類以上の交差を備えた格子状としてもよい。
また、上記実施の形態では、シート状光導波路Wを支持するために剛性板7を設けたが、その剛性板7を設けなくてもよい。その場合は、上記位置センサAのシート状光導波路Wをテーブル等の硬い平面台の上に載置する等した状態で、入力する。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。但し、本発明は、実施例に限定されるわけではない。
〔オーバークラッド層の形成材料〕
成分A:エポキシ樹脂(四日市合成社製、エポゴーセーPT)30重量部。
成分B:エポキシ樹脂(ダイセル社製、EHPE3150)70重量部。
成分C:光酸発生剤(サンアプロ社製、CPI200K)4重量部。
成分D:乳酸エチル(和光純薬工業社製)100重量部。
これら成分A〜Dを混合することにより、オーバークラッド層の形成材料を調製した。
〔コアの形成材料〕
成分E:エポキシ樹脂(ダイセル社製、EHPE3150)80重量部。
成分F:エポキシ樹脂(新日鉄化学社製、YDCN700−10)20重量部。
成分G:光酸発生剤(ADEKA社製、SP170)1重量部。
成分H:乳酸エチル(和光純薬工業社製)50重量部。
これら成分E〜Hを混合することにより、コアの形成材料を調製した。
〔アンダークラッド層の形成材料〕
成分I:エポキシ樹脂(四日市合成社製、エポゴーセーPT)75重量部。
成分J:エポキシ樹脂(三菱化学社製、JER1007)25重量部。
成分K:光酸発生剤(サンアプロ社製、CPI200K)4重量部。
成分L:乳酸エチル(和光純薬工業社製)50重量部。
これら成分I〜Lを混合することにより、アンダークラッド層の形成材料を調製した。
〔シート状光導波路の作製〕
ガラス製基材の表面に、上記オーバークラッド層の形成材料を用いて、スピンコート法により、オーバークラッド層を形成した。このオーバークラッド層の厚みは5μm、弾性率は1.2GPa、屈折率は1.503であった。
ついで、上記オーバークラッド層の表面に、上記コアの形成材料を用いて、フォトリソグラフィ法により、格子状のコアを形成した。この格子状の各交差部は、交差する4方向の全てが隙間により分断され不連続になっている不連続交差とした〔図3(a)参照〕。。上記隙間の幅は10μmとした。また、上記コアの厚みは30μm、格子状部分のコアの幅は100μm、ピッチは600μm、弾性率は3GPa、屈折率は1.523であった。
つぎに、上記コアを被覆するように、上記オーバークラッド層の表面に、上記アンダークラッド層の形成材料を用いて、スピンコート法により、アンダークラッド層を形成した。このアンダークラッド層の厚み(オーバークラッド層の表面からの厚み)は200μm、弾性率は3MPa、屈折率は1.503であった。
そして、PET製基板(厚み1mm)の片面に、両面テープ(厚み25μm)を貼着したものを準備した。ついで、その両面テープのもう一方の粘着面を上記アンダークラッド層の表面に貼着し、その状態で、上記オーバークラッド層を上記ガラス製基材から剥離した。
〔比較例〕
〔オーバークラッド層の形成材料〕
成分M:エポキシ樹脂(四日市合成社製、エポゴーセーPT)40重量部。
成分N:エポキシ樹脂(ダイセル社製、2021P)60重量部。
成分O:光酸発生剤(ADEKA社製、SP170)4重量部。
これら成分M〜Oを混合することにより、オーバークラッド層の形成材料を調製した。
〔コアの形成材料〕
成分P:エポキシ樹脂(四日市合成社製、エポゴーセーPT)30重量部。
成分Q:エポキシ樹脂(DIC社製、EXA−4816)70重量部。
成分R:光酸発生剤(ADEKA社製、SP170)4重量部。
これら成分P〜Rを混合することにより、コアの形成材料を調製した。
〔アンダークラッド層の形成材料〕
成分S:エポキシ樹脂(四日市合成社製、エポゴーセーPT)40重量部。
成分T:エポキシ樹脂(ダイセル社製、2021P)60重量部。
成分U:光酸発生剤(ADEKA社製、SP170)4重量部。
これら成分S〜Uを混合することにより、アンダークラッド層の形成材料を調製した。
〔シート状光導波路の作製〕
上記実施例と同様にして、同寸法のシート状光導波路を作製した。ただし、弾性率は、オーバークラッド層が1GPa、コアが25MPa、アンダークラッド層が1GPaであった。また、屈折率は、オーバークラッド層が1.504、コアが1.532、アンダークラッド層が1.504であった。
〔位置センサの作製〕
上記実施例および比較例の各シート状光導波路のコアの一端面に、発光素子(Optowell社製、XH85-S0603-2s )を接続し、コアの他端面に、受光素子(浜松ホトニクス社製、s10226)を接続し、上記発光素子,上記受光素子,位置センサを制御するCPU,メモリ等を搭載した回路を設け、実施例および比較例の各位置センサを作製した。
〔位置センサの作動確認〕
上記位置センサのシート状光導波路のオーバークラッド層の表面に、用紙を載せ、その用紙に、入力者がボールペン(ペン先の曲率半径350μm)を手に持ち、文字を書き込んだ。
そして、上記位置センサをパソコンにマイクロUSBケーブルで接続し、上記位置センサのメモリに記憶させたデータを上記パソコンのディスプレイに表示させた。その結果、実施例の位置センサによるものは、用紙に書き込んだ文字のみが上記ディスプレイに表示された。それに対して、比較例の位置センサによるものは、用紙に書き込んだ文字だけでなく、ボールペンを持つ手の部分も、上記ディスプレイに表示された。
この結果から、実施例の位置センサは、用紙に書き込んだ情報のみを検知でき、不要な情報は検知しないようにできることがわかる。
また、格子状のコアの各交差部を、交差する1〜3方向が不連続になっている不連続交差〔図6(a)〜(d)参照〕としても、上記実施例と同様の傾向を示す結果が得られた。さらに、交差する1〜4方向が不連続になっている不連続交差〔図3(a),図6(a)〜(d)参照〕、および交差する4方向の全てが連続した連続交差〔図6(e)参照〕のうちの2種類以上の交差を備えた格子状としても、上記実施例と同様の傾向を示す結果が得られた。
本発明の位置センサは、用紙にメモ等の情報を書き込むと同時に、そのメモ等の情報を電子データとして記憶する電子下敷きとして利用可能である。
A 位置センサ
W シート状光導波路
1 アンダークラッド層
2 コア
3 オーバークラッド層
4 発光素子
5 受光素子

Claims (1)

  1. 筆記具で書き込む用紙の下に敷いて使用される位置センサであって、格子状に形成された複数の線状のコアと、このコアを支持するアンダークラッド層と、上記コアを被覆するオーバークラッド層とを有し、そのオーバークラッド層の表面を上記用紙との接触面とするシート状光導波路と、上記コアの一端面に接続される発光素子と、上記コアの他端面に接続される受光素子と、上記用紙の表面における筆記具の先端の移動軌跡を、その移動により変化したコアの光伝播量によって特定する移動軌跡特定手段と、上記特定した移動軌跡を電子データとして記憶する記憶手段とを備え、上記複数の線状のコアにより形成される格子状の一部ないし全部の交差部が、交差する少なくとも1方向を隙間により分断した状態の不連続交差に形成されており、上記コアの弾性率が、上記アンダークラッド層の弾性率および上記オーバークラッド層の弾性率よりも大きく設定され、上記用紙の表面における上記筆記具の先端による押圧状態で、その押圧方向のコアの断面の変形率が、オーバークラッド層およびアンダークラッド層の断面の変形率よりも小さくなるようになっていることを特徴とする位置センサ。
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