JP2015196936A - ゴム物品補強用スチールコード - Google Patents

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Abstract

【課題】重量増加を抑えつつ、耐腐食疲労性が向上したゴム物品補強用スチールコードを提供する。
【解決手段】複数本のスチールフィラメントが撚り合わされたコアストランド10の周りに、複数本のスチールフィラメントが撚り合わされた複数本のシースストランド20が撚り合わされてなる複撚り構造を有するゴム物品補強用スチールコード1である。最外層ストランドの最外層スチールフィラメント以外の少なくとも1本のスチールフィラメントが、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されてなり、かつ、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属の付着量が、全スチールフィラメント1kg当たり0.0015〜0.8mol以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴム物品補強用スチールコード(以下、単に「スチールコード」とも称する)に関し、詳しくは、重量増加を抑えつつ、耐腐食疲労性が向上したゴム物品補強用スチールコードに関する。
一般に、タイヤやコンベヤ等のゴム物品の補強材として、スチールコードをゴム被覆してなるゴム−スチールコード複合体が用いられている。このスチールコードはゴムとの接着性を確保するために、表面にはブラス(銅−亜鉛合金)めっきが施されている。ブラスめっきが施された複撚りのスチールコードの場合、タイヤやコンベヤが、スチールコードに達するほどの外傷を受けると、ゴムが浸透していない部分を水分が毛細管現象にて通水する。そのためスチールコードは水の腐食によって錆が発生する場合がある。スチールコードの錆の進行はタイヤ寿命に影響するため、水の侵入による錆を防止する必要がある。
スチールコードの水分や空気による腐食防止に関する技術としては、コンクリート内部に埋設される樹脂被覆されたスチールコードが知られている。しかしながら、このようなスチールコードの樹脂被覆のみでは、外部からの水分や空気の浸透を完全に防止することは困難である。かかる課題に対して、特許文献1では、亜鉛(Zn)粉末を樹脂に混合し、このZn含有樹脂塗料をスチールコードに塗布することが提案されている。
特開2008−144324号公報
しかしながら、特許文献1のように、複数のスチールフィラメントを撚り合わせてなるスチールコードにZn含有樹脂塗料を塗布しようとすると、最外層フィラメント以外のフィラメントについてある程度の厚みでZn含有樹脂塗料を塗布する必要がある。そのため、スチールコードの重量が増大してしまい、タイヤに代表されるゴム物品補強用のスチールコードとしては好ましくない事態となる。
また、溶融Znにスチールフィラメントを浸漬して、Zn−スチール合金層を形成することも考えられるが、溶融Znめっきは、450℃以上であるため、強度が2,500MPa以上のスチールフィラメントの場合、強度が大きく低下してしまうため好ましくない。
そこで、本発明の目的は、上記のような課題を回避し、重量増加を抑えつつ、耐腐食疲労性が向上したゴム物品補強用スチールコードを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、所定の金属を含有する塗料を塗布するスチールフィラメント、および塗布量を下記のとおりとすることにより、上記課題を解消することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のゴム物品補強用スチールコードは、複数本のスチールフィラメントが撚り合わされたコアストランドの周りに、複数本のスチールフィラメントが撚り合わされた複数本のシースストランドが撚り合わされてなる複撚り構造を有するゴム物品補強用スチールコードにおいて、
最外層ストランドの最外層スチールフィラメント以外の少なくとも1本のスチールフィラメントが、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されてなり、かつ、前記鉄よりもイオン化傾向が大きい金属の付着量が、全スチールフィラメント1kg当たり0.0015〜0.8mol以下であることを特徴とするものである。
本発明のスチールコードにおいては、前記最外層ストランドの最外層スチールフィラメント以外にも、前記鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されていないスチールフィラメントが存在することが好ましい。また、本発明のスチールコードにおいては、前記最外層ストランドの最外層スチールフィラメントの全てが、前記鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されていないことが好ましい。さらに、本発明のスチールコードにおいては、前記塗料は、25℃においてJIS K 2235−1991に準ずる針入度試験法により測定された針入度が0よりも大きいことが好ましい。
本発明によれば、重量増加を抑えつつ、耐腐食疲労性が向上したゴム物品補強用スチールコードを提供することができる。
本発明の一好適な実施の形態に係るゴム物品補強用スチールコードの断面図である。 本発明の他の好適な実施の形態に係るゴム物品補強用スチールコードの断面図である。 本発明の他の好適な実施の形態に係るゴム物品補強用スチールコードの断面図である。 本発明の他の好適な実施の形態に係るゴム物品補強用スチールコードの断面図である。 本発明の他の好適な実施の形態に係るゴム物品補強用スチールコードの断面図である。 本発明の他の好適な実施の形態に係るゴム物品補強用スチールコードの断面図である。 比較例として用いたゴム物品補強用スチールコードの断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
本発明のゴム物品補強用スチールコードは、複数本のスチールフィラメント(以下、単に、「フィラメント」とも称す)が撚り合わされてなるコアストランドの周りに、複数本のスチールフィラメントが撚り合わされた複数本のシースストランドが撚り合わされてなる複撚り構造を有する。
図1は、本発明の一好適な実施の形態に係るゴム物品補強用スチールコードの断面図である。図示するスチールコード1は、3本のコアフィラメント11の周りに、9本のシースフィラメント12aからなる第1シースと、15本のシースフィラメント12bからなる第2シースと、からなるコアストランド10を有している。このコアストランド10の周りには、3本のコアフィラメント21の周りに、9本のシースフィラメント22aからなる第1シースと、15本のシースフィラメント22bからなる第2シースと、からなるシースストランド20が6本撚り合わされている。
本発明のスチールコード1は、最外層ストランド(図示例ではストランド20)の最外層スチールフィラメント(図示例では、シースストランド22b)以外の少なくとも1本のスチールフィラメントのうち少なくとも1本に、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料を塗布する。図1に示す例では、コアストランド10を構成する3本のコアフィラメント11のみに鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されている。鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されたフィラメントに水が到達すると、このフィラメントに塗布されたイオン化傾向が大きい金属が犠牲電極として働き、フィラメントよりも優先的に腐食してフィラメントの腐食を遅らせることができる。したがって、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されたフィラメントの強度を確保することが可能になる。なお、図中では、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料を塗布されているフィラメントには、斜線を引いてある。
また、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料を塗布されていないフィラメントについても、直接的あるいは間接的に接触しているフィラメントに鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されていれば、電池作用により鉄よりもイオン化傾向が大きい金属が優先的に腐食される。その結果、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されたフィラメントだけではなく、そうでないフィラメントも腐食されにくくなり、スチールコードの耐腐食疲労性が向上する。したがって、本発明のスチールコードとしては、最外層ストランドの最外層フィラメント以外のフィラメント全てに、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料を塗布してもよいが、最外層ストランドの最外層スチールフィラメント以外の少なくとも1本のスチールフィラメントが、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されていればよい。この場合、前記最外層ストランドの最外層スチールフィラメント以外にも、前記鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料を塗布されていないスチールフィラメントが存在しても、十分な耐腐食効果が得られるため、塗料を塗布するのにかかるコストが少なく、生産面で好ましい。
本発明のスチールコードにおいては、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属の付着量は全フィラメント1kg当たり0.0015〜0.8molである。鉄よりもイオン化傾向が大きい金属の付着量を全フィラメント1kg当たり0.0015mol以上とすることで、十分な耐腐食効果を発揮することができる。一方、付着量が0.8molを超えると、スチールコード重量が大きくなりすぎ、また、生産性が悪化するおそれがあるため好ましくはない。好適には、全スチールフィラメント1kg当たりの鉄よりもイオン化傾向が大きい金属の付着量は0.24〜0.79mol/kg、より好適には、0.31〜0.66mol/kgである。
本発明のスチールコードに係る塗料としては、25℃においてJIS K 2235−1991に準ずる針入度試験法により測定された針入度が0よりも大きいものが好ましい。具体的には、25℃に保持した塗料に対し、垂直方向から、規定の針が、5秒間、重量100gの条件で何mm進入するかを測定して、この値の10倍の数値で表したものであり、数値が大きいほど軟らかいことを示す。このような軟らかい塗料を用いると、スチールコードが変形しても、表面の塗膜がスチールコードに追従しやすく、本発明のスチールコードを、例えば、タイヤのようなゴム物品の補強材として用いたとしても、タイヤの使用による充填材料の磨滅や剥離を防止することができ、長期にわたり、耐腐食性を確保することができる。
本発明のスチールコードに係る塗料としては、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属粉末とワックスとを混合したものを好適に用いることができる。ワックスとしては、70質量%以上、好適には95質量%以上が、炭素数10〜100、好適には18〜70の有機化合物からなるものであり、炭素鎖が直鎖状のものと分岐を持つもののいずれであってもよい。かかるワックスとしては、具体的には、合成ワックスや石油由来のワックスを用いることができる。合成ワックスとしては、例えば、フィッシャー・トロプシュワックスやポリエチレンワックス等の炭化水素系のもの、脂肪酸等の極性基を有するものなどが挙げられる。また、石油由来のワックスとしては、パラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。ワックスには、例えば、5質量%以下で、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリマー成分を混合することで、材料自体の形状維持性を高めて、スチールコードの生産性を向上する効果を得ることができる。
また、ワックスに混合する金属粉末としては、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属であれば特に制限はない。例えば、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)を用いることができるが、コストや作業性を考慮すると好適にはZnである。これら金属粉末の量は、塗料を塗布・乾燥後で90〜95質量%が好ましい。乾燥後に、塗膜中の金属粉末を90質量%以上とすることで、本発明の効果を良好に得ることができる。一方、塗膜中の金属粉末が95質量%を超える場合、フィラメントに対する塗料の塗布が困難になってしまうため、好ましくない。
本発明のスチールコードは、上記塗料をスチールフィラメントに塗布することにより製造されるが、その塗布方法としては特に制限はなく、既知の方法を採用することができる。例えば、塗布方法としては、刷毛塗りを採用することができる。この場合、スチールコードに対する塗料の塗布は、容易にインラインで生産性を落とさず実施することができる。また、電気めっきよりも金属層を厚くすることが容易であり、かつ、溶融Znめっきのように高温での加熱がないため、スチールコードの強度を損なうこともなく、設備投資等の経済性にも優れている。
本発明のスチールコード1においては、最外層ストランドの最外層フィラメント(図中、シースストランド22b)については、その一部または全部に鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料を塗布してもよいが、全てのフィラメントに塗料を塗布せず、塗料を塗布しなかったフィラメントには、ゴムとの接着性を確保するためにブラスめっきを施すのが好ましい。なお、本発明のスチールコードにおいては、全ストランド中の鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されていないスチールフィラメント全てにブラスめっきを施してもよい。
図2〜6は、本発明の他の好適な実施の形態に係るゴム物品補強用スチールコードである。図示するスチールコードは、コアストランド10のコアフィラメント11以外にも鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されており、この場合、耐腐食性がより優れたものとなる。例えば、本発明のスチールコードにおいては、図2に示すように、コアストランド10のコアフィラメント11と、第1シースフィラメント12aと、に塗料が塗布さていてもよく、図3に示すように、コアストランド10を構成する全フィラメントに塗料が塗布されていてもよい。
また、シースストランド20のコアもゴムが浸入しにくい部分であるため、図4〜6に示すように、本発明のスチールコードは、コアストランド10のコアフィラメント11に加え、シースストランド20のコアフィラメント21にも鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布することも好ましい。図5に示すように、さらに、コアストランド10の第1シースフィラメント11に対しても鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されていてもよく、図6に示すように、コアストランド10全体が鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されていてもよい。なお、図2〜6においても、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されているフィラメントには、斜線を引いてある。
本発明のスチールコードは、複数本のスチールフィラメントが撚り合わされたコアストランドの周りに、複数本のスチールフィラメントが撚り合わされた複数本のシースストランドが撚り合わされてなる複撚り構造を有するゴム物品補強用スチールコードであり、最外層ストランドの最外層スチールフィラメント以外の少なくとも1本のスチールフィラメントに、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されてなり、かつ、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属の付着量が、全スチールフィラメント1kg当たり0.0015〜0.8mol以下であるのみが重要であり、それ以外に特に制限はない。
本発明のスチールコードに用いるスチールフィラメントとしては、従来用いられているものであれば何れでも用いることができるが、炭素成分が0.80質量%以上である高炭素鋼であることが好ましい。フィラメントの素材を高硬度である炭素成分が0.80質量%以上の高炭素鋼とすることで、タイヤやベルトのようなゴム物品の補強効果を十分に得ることができる。一方、炭素成分が1.5%を超えると、延性が低くなり耐疲労性が悪化してしまうので好ましくない。
本発明のスチールコードは、複撚りのスチールコードであるため、重荷重用タイヤの補強材として好適である。例えば、1対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを有し、このカーカスのタイヤ径方向外側に、少なくとも1層のベルトが配置された重荷重用タイヤのベルトの補強材として、本発明のスチールコードを適用することができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
<実施例1〜12、比較例>
実施例1〜12、比較例として、(3+9+15)×7構造の複撚りスチールコードを作製した。フィラメント径は0.30mmΦとした。各スチールコードのZn含有塗料を塗布したフィラメントの位置は、実施例1、2は図1、実施例3、4は図2、実施例5、6は図3、実施例7、8は図4、実施例9、10は図5、実施例11、12は図7、比較例は図7に示すとおりである。これらの条件、およびZnの塗布量を表1にまとめる。得られた各フィラメントにつき、下記の手順で耐腐食性試験を行った。なお、亜鉛粉末含有塗料として、ローバル社製のジンクリッチペイントを用いた。
<耐腐食疲労性試験>
耐腐食疲労性の評価は、100mmに切断した各スチールコードを、少量の硝酸イオンおよび硫酸イオンを含む中性の水溶液に浸し、毎分1000回転の速度で300N/mmの繰り返し曲げ応力を与えてスチールワイヤが破断に至るまでの回転数で行った。回転数は最大で100万回まで測定し、回転数100万回を100とする指数とした。結果を表1に併記する。
Figure 2015196936
表1より、本発明のスチールコードは、従来のスチールコードと比較して、耐腐食疲労性が優れていることがわかる。また、図4、図5、図6の実施例は、最外層ストランドの最外層スチールフィラメント以外にも、Znが塗布されていないスチールフィラメントが存在するが、コアストランドおよびシースストランドの両方にもZn塗布されているフィラメントが存在するため、電池作用をより良好に発現させることができ、図1、図2、図3のコアストランドにのみZn塗布されているフィラメントが存在する実施例よりも、少ないZnの塗布量でも高い耐腐食効果が得られる。なお、本発明のスチールコードは、全スチールフィラメント(スチールコード)1kg当たり、塗布されたZnは0.8mol以下であるため、大幅なスチールコード重量の増加はない。
1 スチールコード
10 コアストランド
11 コアフィラメント
12a 第1シースフィラメント
12b 第2シースフィラメント
20 シースストランド
21 コアフィラメント
22a 第1シースフィラメント
22b 第2シースフィラメント

Claims (5)

  1. 複数本のスチールフィラメントが撚り合わされたコアストランドの周りに、複数本のスチールフィラメントが撚り合わされた複数本のシースストランドが撚り合わされてなる複撚り構造を有するゴム物品補強用スチールコードにおいて、
    最外層ストランドの最外層スチールフィラメント以外の少なくとも1本のスチールフィラメントが、鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されてなり、かつ、前記鉄よりもイオン化傾向が大きい金属の付着量が、全スチールフィラメント1kg当たり0.0015〜0.8mol以下であることを特徴とするゴム物品補強用スチールコード。
  2. 前記最外層ストランドの最外層スチールフィラメント以外にも、前記鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されていないスチールフィラメントが存在する請求項1記載のゴム物品補強用スチールコード。
  3. 前記コアストランドとシースストランドの両方に、前記前記鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されていないスチールフィラメントが存在する請求項2記載のゴム物品補強用スチールコード。
  4. 前記最外層ストランドの最外層スチールフィラメントの全てが、前記鉄よりもイオン化傾向が大きい金属を含有する塗料が塗布されていない請求項1〜3のうちいずれか一項記載のゴム物品補強用スチールコード。
  5. 前記塗料が、25℃においてJIS K 2235−1991に準ずる針入度試験法により測定された針入度が0よりも大きい請求項1〜4のうちいずれか一項記載のゴム物品補強用スチールコード。
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