JP2015196040A - 胃内到達確認具 - Google Patents

胃内到達確認具 Download PDF

Info

Publication number
JP2015196040A
JP2015196040A JP2014076823A JP2014076823A JP2015196040A JP 2015196040 A JP2015196040 A JP 2015196040A JP 2014076823 A JP2014076823 A JP 2014076823A JP 2014076823 A JP2014076823 A JP 2014076823A JP 2015196040 A JP2015196040 A JP 2015196040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gastric juice
reactor
catheter
stylet
stomach
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014076823A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6314612B2 (ja
Inventor
雄規 衣川
Yuki Kinugawa
雄規 衣川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nipro Corp
Original Assignee
Nipro Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nipro Corp filed Critical Nipro Corp
Priority to JP2014076823A priority Critical patent/JP6314612B2/ja
Publication of JP2015196040A publication Critical patent/JP2015196040A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6314612B2 publication Critical patent/JP6314612B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Abstract

【課題】 カテーテル等の管体またはスタイレット等の紐状体の先端部が胃内に到達したか否かを、簡素な構成かつ簡便な作業で、より有効に確認することができる胃内到達確認具を提供する。
【解決手段】 本発明に係る胃内到達確認具10は、胃液を電解液として起電力を得る胃液反応器12と、当該胃液反応器12から得られた起電力により作動する報知器13と、胃液反応器12からの起電力を前記報知器に伝達する伝達器(例えば線状体11)と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、体外から挿入された紐状体または管体等の先端部が胃内に到達したことを確認するために用いられる胃内到達確認具に関する。
種々のカテーテルのうち、経鼻で栄養を補給するために消化管に留置されるタイプのものは、その先端部が胃内に到達しているか否かを確認することが非常に重要となる。カテーテルの先端部が誤って気管または肺等に留置されると、カテーテルにより供給される栄養剤が肺内に入ってしまうため、肺炎等を誘発するおそれがある。そこで、従来から、カテーテルのような管体等の先端部の位置が胃内に到達していることを確認するために、さまざまな技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、管体であるカテーテルに鳴音発生部を設け、この鳴音発生部からの鳴音をカテーテル内に伝播させ、体外から聴診器等で鳴音を確認する技術が開示されている。また、特許文献2には、栄養補給チューブを構成するチューブ本体(管体)および挿入細紐(紐状体)のうち、挿入細紐の先端に箔状の銅または銀を付設し、この銅または銀が胃酸により変色することを確認する技術が開示されている。
特許第4462266号公報 特開第5248991号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、聴診器等によって体外から鳴音を確認する必要がある。それゆえ、単にカテーテルに鳴音発生部を設けるだけでなく、聴診器等の聴音手段が必須になるので、実質的に、胃内到達を確認する器具として部品点数が増加することになる。しかも、発生させてカテーテル内を伝播する鳴音を聴音する作業も別途必要になるので、胃内到達を確認する作業が煩雑化する。
また、特許文献2に開示の技術では、体内に一度挿入した挿入細紐をチューブ本体から抜き取って、箔状の銅または銀を視認する必要がある。つまり、挿入細紐を引き抜くという作業と先端の金属を目視確認する作業とが必要になるので、特許文献1と同様に胃内到達を確認する作業が煩雑化する。さらに、胃液は、胃から逆流して食道内に少量存在することもあるので、胃酸による金属の変色を確認するだけでは、胃内到達を有効に確認できないおそれもある。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、体内に挿入される紐状体または管体の先端部が胃内に到達したか否かを、簡素な構成かつ簡便な作業で、より有効に確認することができる胃内到達確認具を提供することを目的とする。
本発明に係る胃内到達確認具は、前記の課題を解決するために、胃液を電解液として起電力を得る胃液反応器と、当該胃液反応器から得られた起電力により作動する報知器と、前記胃液反応器からの起電力を前記報知器に伝達する伝達器と、を備えている構成である。
前記構成によれば、胃液反応器で得られた起電力を伝達器により報知器に伝達するため、一端を体内に所在させて他端を体外に所在させた状態で、胃液反応器が胃液と反応すれば、報知器が作動することになる。これにより、胃液反応器が胃内に到達していることを簡素な構成で確認することができる。
さらに、胃液は、例えば食道等のように胃外にも存在する可能性があるが、胃外に存在する胃液は少量であるため、胃液反応器と反応しても胃液中の電解質(胃酸)は速やかに消費される。それゆえ、胃内に存在する胃液が胃液反応器に反応する場合に比較して、胃外の胃液に反応している方が電流の発生時間が短くなり、報知器による報知の継続時間が短くなる。その結果、胃内に到達した状態と誤検知とを明確に区別することができる。
その結果、胃液反応器が胃内に到達しているか否かを、誤検知を回避しつつ簡素な構成で容易に確認することができる。
前記構成の胃内到達確認具においては、前記伝達器が、導電性を有する線状体であり、前記胃液反応器が、前記線状体の先端部に設けられ、胃液を電解液としてボルタ電池を構成する一対の電極を含む構成であり、前記報知器が、前記線状体の後端部に設けられ、前記胃液反応器が胃液と反応して生ずる電流により作動する構成であってもよい。
また、前記構成の胃内到達確認具においては、さらに、可撓性を有する管体を備え、前記線状体は、前記管体内に挿入されている構成であってもよい。
また、前記構成の胃内到達確認具においては、さらに、前記管体内に嵌装され、当該管体に剛性を付与する紐状体を備え、前記線状体は、前記紐状体に設けられている構成であってもよい。
本発明では、以上の構成により、体内に挿入される紐状体または管体の先端部が胃内に到達したか否かを、簡素な構成かつ簡便な作業で、より有効に確認することができる胃内到達確認具を提供することができる、という効果を奏する。また、本発明では、胃内到達確認具が電源も兼ねているため、別途外部に電源を設ける必要がなく、操作性が向上するとともに使用する場所も選ばない、という効果も併せて奏する。
図1(a)は、本発明の実施の一形態に係る胃内到達確認具の基本構成および使用状況の概略を示す模式図であり、図1(b)は、図1(a)に示す胃内到達確認具のより好ましい構成の一例を示す模式図である。 図2(a)は、図1(b)に示す胃内到達確認具のより具体的な構成の一例であるカテーテルの一例を示す概略平面図であり、図2(b)は、図2(a)に示すカテーテルの先端部近傍の構成を示す拡大部分断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
[胃内到達確認具の基本構成]
図1(a)の模式図に示すように、本発明に係る胃内到達確認具10は、少なくとも、線状体11、胃液反応器12、および報知器13を備えている。線状体11は導電性を有し、その先端部(一端)に胃液反応器12が設けられ、その後端部(他端)に報知器13が設けられている。胃内到達確認具10の使用時には、胃液反応器12は、例えば経鼻で胃内に達している一方、報知器13は、体外に所在し、これらの間が線状体11により電気的に接続されている。
線状体11は、導電性を有するものであればよく、公知の導線であればよい。具体的には、金属製の線材すなわち金属線が好適に用いられるが、導電性プラスチック等のように、金属以外の導電性材料を用いた線材であってもよい。金属線の具体的な種類も特に限定されないが、基本的に毒性が知られている(またはその可能性がある)金属は用いない。また、線状体11は、鼻腔(または口腔)、咽頭、食道、胃等の体内に導入されるので、その表面は非導電性の被覆材で覆われている。被覆材の具体的な種類も特に限定されず、導線の用途で公知の各種樹脂材料等を好適に用いることができる。
また、線状体11は、後述する胃液反応器12の起電力により生じた直流電流を報知器13に流すための線材であるため、2本一対の導線により構成されていればよい。一方の導線が胃液反応器12の正極に接続され、他方の導線が負極に接続されることで、胃液反応器12からの直流電流が報知器13に供給される。また、後述するように、線状体11は、単独の線材として胃液反応器12および報知器13を接続するのではなく、紐状体15に設けられる形で用いることができる。
胃液反応器12は、胃内に到達したときに胃液を電解液としてボルタ電池を構成する一対の電極を含んでいればよい。電極の種類は特に限定されないが、基本的には、化学電池の分野で電極として用いられる各種金属製であればよい。電極として使用可能な金属も特に限定されないが、線状体11と同様に毒性が知られている(またはその可能性がある)金属は用いない。また、電極の形状も特に限定されず、鼻腔(または口腔)、咽頭、食道等に円滑に導入可能な微小形状であればよい。通常は、微小な平板状または棒状(針状)等であればよい。
一対の電極の組合せも特に限定されず、イオン化傾向の異なる金属製の電極同士を組み合わせればよい。このとき、正極にはイオン化傾向の小さい金属を選択し、負極にはイオン化傾向の大きい金属を選択すればよい。電極として使用可能な具体的な金属としては、例えば、イオン化傾向の大きい順で、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、スズ(Zn)、ビスマス(Bi)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)等を挙げることができる。これら金属は、いずれも反応性が低く無害であったり栄養素であったりすることが知られている元素である。これら金属は、単体で用いられてもよいし合金として用いられてもよい。
胃液反応器12は、前記の通り、ボルタ電池を構成する一対の電極を少なくとも備えていればよいが、他の部材を備えてもよい。例えば、一対の電極間を保持する電極保持部材等が挙げられるが、特に限定されない。本実施の形態では、後述するように、胃内到達確認具10がカテーテルのスタイレットに適用される例を挙げているので、一対の電極は、スタイレットの先端部の側面に離間して貼り付けられている。この構成であれば、スタイレットの先端部が電極保持部材を兼ねるため、電極保持部材は特に設ける必要がない。
報知器13は、胃液反応器12が胃液と反応して生ずる直流電流により作動し、使用者に対して何らかの報知を行う電気部品または電子部品であればよい。その具体的な構成は特に限定されないが、光を発するもの、音声を発するもの、色彩または画像が変化するもの、振動を発するもの、これらを2つ以上組み合わせたもの等が挙げられる。好ましくは、光または音声(もしくはその両方)を発するものが採用される。光を発するものとしては、公知の電球またはLED等を挙げることができ、音声を発するものとしては、電子ブザー、音声合成LSI等を挙げることができる。あるいは、小型の液晶素子等も報知器13として用いることができる。
報知器13として用いられる電気部品または電子部品は、省電力で作動するものであることが好ましいが、一般的に販売される電気部品または電子部品を好適に用いることができる。胃液反応器12の起電力としては、状況にもよるが、一般的なボルタ電池の起電力と同程度(0.4〜1.1V程度)が期待され、また、胃液反応器12が胃液に対して継続的に反応している限り、直流電流は発生し続ける。それゆえ、胃液反応器12は、一般的な電気部品または電子部品に要求される電力を十分に供給することが可能である。
さらに、図1(b)に模式的に示すように、本発明に係る胃内到達確認具10は、図1(a)に示す線状体11、胃液反応器12、報知器13に加えて、さらに、管体14、紐状体15、および後端固定部16を備えていてもよい。
管体14は、可撓性を有する材料で構成され、その内部に線状体11(および紐状体15)が挿入可能となっている。また、紐状体15は、管体14内に嵌装され、当該管体14に剛性を付与するものである。胃内到達確認具10が紐状体15を備えていれば、線状体11は、この紐状体15に沿わせるように設けられていればよい。これにより、線状体11を体内に円滑に導入することが可能となる。
後端固定部16は、線状体11の後端部または紐状体15の後端部を、管体14の後端部に固定するための部材であり、その具体的な構成は特に限定されない。胃内到達確認具10が紐状体15を備えていれば、線状体11は紐状体15に設けられていることになるので、紐状体15の後端部を後端固定部16により管体14に固定すればよい。
図1(b)に示すように、胃内到達確認具10が管体14を備えているときには、胃液反応器12の位置は、管体14の先端部から露出することなく内部に収容された位置に規定される。それゆえ、後端固定部16により線状体11または紐状体15の後端部を固定して、管体14内の線状体11または紐状体15の長さを規定することにより、胃液反応器12を管体14から露出させない位置に規定することができる。なお、後端固定部16のような独立した部材を用いずに、公知の構成で線状体11または紐状体15の後端部を管体14に固定してもよい。
また、本実施の形態では、胃内到達確認具10は、線状体11、胃液反応器12、および報知器13を備える構成と、さらに管体14、紐状体15、後端固定部16を備える構成を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明に係る胃内到達確認具10は、少なくとも、線状体11、胃液反応器12、および報知器13を備えていればよく、これら以外の種々の部材または機構等を含んでもよいことは言うまでもない。
[カテーテルおよびスタイレット]
本発明に係る胃内到達確認具10は、各種医療用ワイヤに対して適用することができる。具体的な医療用ワイヤとしては、本実施の形態では、図2(a)および図2(b)に示す経鼻経腸栄養カテーテル30(以下、単にカテーテル30と称する。)のスタイレット20を例示する。なお、図2(b)は、図2(a)における点線で囲んだ先端部後側近傍の拡大図である。
本実施の形態に係るカテーテル30は、図2(a)に示すように、破線で示すスタイレット20が挿入された状態にある。カテーテル30は、カテーテルチューブ31、カテーテルコネクタ32、先端チューブ33、側孔部34等を備えている。カテーテルチューブ31は、可撓性を有する細長い管体であり、その後端部にはカテーテルコネクタ32が設けられ、その先端部には先端チューブ33および側孔部34が設けられている。
カテーテルチューブ31の長さ、外径、内径等は特に限定されず、カテーテル30の使用条件等に応じて適宜設定される。また、カテーテルチューブ31の材質も特に限定されず、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、シリコーン樹脂、ポリプロピレン樹脂等、公知の樹脂材料を好適に用いることができる。また、カテーテルチューブ31には、生体適合性を高めるために種々のコーティングが施されてもよい。
カテーテルコネクタ32は、筒状であって、その前端面がカテーテルチューブ31の後端面に接続されている。それゆえ、カテーテルコネクタ32内部の中空は、カテーテルチューブ31の中空に連通している。カテーテルコネクタ32の後端面は、図2(b)に示す状態では、スタイレット20の後端部(スタイレットコネクタ25等)が嵌合している。嵌合を解除してスタイレット20を抜去した後には、各種栄養剤等の注入バッグのコネクタ等を接続することができる。本実施の形態では、カテーテルコネクタ32の後部側の中空およびスタイレットコネクタ25の前部は、それぞれテーパ状になっており、これらテーパ状の部位同士を嵌合させている。
先端チューブ33は、カテーテルチューブ31の先端面に側孔部34を介して設けられ、その内部には錘が収容されている。この錘は、カテーテル30の先端部を体内(消化器の奥側)に導入しやすくするために、当該先端部に荷重をかける機能を有する。側孔部34は、先端チューブ33とカテーテルチューブ31との間に位置し、側孔34aが形成されている。この側孔34aは、カテーテルチューブ31内部の中空に連通している。スタイレット20が抜去された後には、側孔34aから、カテーテルコネクタ32に接続された注入バッグからの栄養剤等が流出する。
スタイレット20は、カテーテルチューブ31内に嵌装される紐状体であり、適度な可撓性を有する。スタイレット20の後端部には、スタイレットコネクタ25および発光器23が設けられ、先端部には、図2(b)に示すように、電極対22が設けられている。また、スタイレット20の最先端は球状のスタイレット先頭部24となっている。なお、図2(b)の拡大図では、カテーテルチューブ31部分のみ、内部のスタイレット20の先端部を図示するために断面図としている。
スタイレット20は、カテーテルチューブ31に嵌装された状態でカテーテルチューブ31に剛性を付与するものであり、合剛性が付与されることにより、カテーテル30が体内に挿入されやすくなる。スタイレット20本体の具体的な構成は特に限定されず、カテーテルチューブ31に嵌装された状態で、体内への導入操作性を向上させる程度の剛性を有する材料で構成されればよい。具体的には、ステンレス鋼等の金属製の素線(金属ワイヤ単線)を撚り合わせた撚り線(金属ワイヤロープ)が好適に用いられるが、ナイロン、ポリエステル等のような剛性の高い樹脂製の素線で構成された樹脂製の撚り線が用いられてもよいし、金属線および樹脂線を組み合わせた構成であってもよい。
スタイレットコネクタ25は、例えば、前部がテーパ状の柱状体であり、この柱状体が、前述したように、カテーテルコネクタ32のテーパ状の中空に嵌合する。これにより、スタイレットコネクタ25とカテーテルコネクタ32とは容易に嵌合または脱離することができる。また、スタイレット20の長さは、スタイレットコネクタ25がカテーテルコネクタ32に嵌合している状態で、その先端部がカテーテルチューブ31の先端面から露出しない長さに設定されている。本実施の形態では、カテーテルチューブ31の先端面には側孔部34が連結されているので、スタイレット先頭部24が側孔34aから露出して、鼻腔(または口腔)、咽頭、食道、胃等の内部を傷つけることを抑制している。
図2(a)に模式的に示すように、スタイレットコネクタ25の後端面には、発光器23が設けられている。この発光器23は、一対の導線21を介してスタイレットコネクタ25の先端部に設けられる電極対22に電気的に接続されている。発光器23は、胃内到達確認具10の報知器13に相当し、公知の小型フィラメント電球(豆電球)またはLEDが用いられる。
また、図2(b)に部分的に示すように、一対の導線21は、第一導線211および第二導線212により構成されている。また、電極対22は、一対の電極221,222から構成されており、本実施の形態では、例えば、第一電極221が白金製であり、第二電極222が亜鉛製である。第一電極221には第一導線211が接続され、第二電極222には第二導線212が接続されている。
電極対22のうち第一電極221は、スタイレット先頭部24の後側となるスタイレット20の先端部の側面に取り付けられ、第二電極222は、第一電極221の反対側となるスタイレット20の先端部の側面に取り付けられている。これら電極対22は、胃内到達確認具10の胃液反応器12に相当し、電極対22に接続される一対の導線21は、胃内到達確認具10の線状体11に相当する。したがって、本実施の形態では、白金製の第一電極221を正極に、亜鉛製の第二電極222を負極にする組合せが採用され、胃液(塩酸溶液)を電解液としてボルタ電池((−)Zn/HCl aq/Pt(+))が構成される(この場合、胃酸(塩酸)が電解質となる)。
ここで、本実施の形態における「先端部」および「後端部」は、細長い部材である線状体11、管体14または紐状体15の端部そのものだけでなく、端部を含む一定領域を含むものとする。したがって、図2(a)に示す例では、カテーテルチューブ31の先端部とは、先端チューブ33だけでなく、側孔部34と側孔部34につながるカテーテルチューブ31の端部近傍も含まれる。あるいは、胃液反応器12がスタイレット20の先端部に設けられているとは、スタイレット先頭部24につながるように設けられているという意味ではなく、スタイレット先頭部24を含む「先端領域」に設けられていることを意味する。
また、本実施の形態では、前述したように、胃内到達確認具10がスタイレット20に適用(導線21が線状体11に相当し、電極対22が胃液反応器12に相当し、発光器23が報知器13に相当する。)されているので、スタイレット20そのものが胃内到達確認具10であると言えるが、さらに、スタイレット20そのものが紐状体15に相当し、カテーテル30の本体であるカテーテルチューブ31が管体14に相当する。また、スタイレット20に設けられるスタイレットコネクタ25とカテーテル30に設けられるカテーテルコネクタ32との嵌合により後端固定部16が構成される。つまり、本実施の形態では、カテーテル30に胃内到達確認具10が適用されている、と表現することもできる。
なお、本実施の形態では、図2(b)に示すように、線状体11である導線21が紐状体15であるスタイレット20の側面に沿って設けられているが、本発明はこれに限定されず、線状体11は、紐状体15に対して様々な手法で設けることができる。
例えば、紐状体15が撚り線として構成されていれば、線状体11が撚り線の一部を構成してもよい。つまり、線状体11と他の素線とを撚り合わせて紐状体15を構成することにより、線状体11と紐状体15とを一体化してもよい。また、紐状体15が撚り線の場合、芯線として線状体11を用いて、その周囲に素線のストランドを撚り合わせて紐状体15を構成してもよい。この場合、線状体11が紐状体15の内部に貫通した状態で一体化していることになる。あるいは、紐状体15そのものを通電可能な構成にしてもよい。つまり、紐状体15と線状体11とは別体ではなく、紐状体15が線状体11を兼ねてもよい。
[胃内到達の確認作業の一例]
本発明に係る胃内到達確認具10による胃内到達の確認作業の一例について、前記構成のカテーテル30を人体に導入する作業に基づいて具体的に説明する。
まず、カテーテル30の後端部(カテーテルコネクタ32の後部の開口)からスタイレット20をカテーテルチューブ31内に挿入し、スタイレットコネクタ25をカテーテルコネクタ32に嵌合させる。これにより、図2(a)に示すように、カテーテル30にスタイレット20を嵌装した状態が実現される。このとき、図2(b)に示すように、スタイレット20の先端部(スタイレット先頭部24、電極対22等)は、カテーテルチューブ31の先端面(並びに、側孔部34の側孔34a)から露出せず、カテーテルチューブ31の内部に存在している。
次に、例えば、図1(a)に示すように、鼻腔からカテーテル30を挿入する。このとき、カテーテル30の本体であるカテーテルチューブ31は、嵌装されているスタイレット20によって適度な剛性が付与されているので、その形状を維持しながら、鼻腔、咽頭を介して食道に挿入することができる。その後、カテーテル30の先端部が胃内に到達すれば、スタイレット20の先端部に設けられる電極対22が胃液に接触する。
図2(b)に示すように、カテーテル30の先端部には側孔部34が設けられているので、少なくとも側孔部34の側孔34a近傍が胃液に浸漬されれば、胃液はカテーテル30の内部に入り込む。このとき、スタイレット20の先端部がカテーテルチューブ31の内部に位置しても、毛細管現象によって、カテーテルチューブ31の内壁面とスタイレット20の先端部の外壁面との間に胃液が浸入していく。もちろん、カテーテル30の先端部は、側孔部34だけでなくスタイレット20の先端部の位置まで胃液に浸漬されてもよい。この場合、スタイレット20の先端部は、毛細管現象の有無にかかわらず胃液に浸漬される。
このように、スタイレット20の先端部に胃液が浸入するか先端部が胃液に浸漬されれば、胃液が電極対22(胃液反応器12)を構成する第一電極221および第二電極222の間を電気的に接続する。これにより、第一電極221が正極に、第二電極222が負極に、胃液が電解液になって、ボルタ電池が構成される。その結果、ボルタ電池の起電力により発生した直流電流が一対の導線21(線状体11)を介して発光器23(報知器13)に供給され、発光器23は、供給された直流電流により発光する。
ここで、状況によっては、胃液は胃から逆流して食道に存在している場合がある。それゆえ、電極対22は、胃内ではなく食道に存在する胃液に反応する可能性があり得る。ところが、胃外に存在する胃液は少量であるため、電極対22に反応して起電力が発生しても、電解質(胃酸)すぐに消費されてしまい、発光器23は短時間発光するだけですぐに消灯する。逆に、電極対22が胃内の胃液に反応すれば、電解質(胃酸)は胃内から供給され続けるため、長時間発行する。このように、発光器23の発光時間(あるいは報知器13の報知時間)の長短で誤検知(胃への未到達状態)を判断することができる。
発光器23が長時間発光すれば、スタイレット20の先端部すなわちカテーテル30の先端部が胃内に到達したことが確認される。そこで、後端部のスタイレットコネクタ25をカテーテルコネクタ32から離脱させて、スタイレット20をカテーテル30から抜去する。その後、カテーテルコネクタ32に対して、例えば栄養剤の注入バッグのコネクタを接続すればよい。
このように、本発明によれば、線状体11の一端に胃液反応器12が設けられ、他端に報知器13が設けられているとともに、胃液反応器12が胃液を電解液とするボルタ電池を構成している。そのため、一端を体内に所在させて他端を体外に所在させた状態で、胃液反応器12が胃液と反応すれば、報知器13が作動することになる。これにより、線状体11の先端部が胃内に到達していることを簡素な構成で確認することができる。
さらに、胃液は、例えば食道等のように胃外にも存在する可能性があるが、胃外に存在する胃液は少量であるため、胃液反応器12と反応しても胃液中の電解質(胃酸)は速やかに消費される。それゆえ、胃内に存在する胃液が胃液反応器12に反応する場合に比較して、胃外の胃液に反応している方が電流の発生時間が短くなり、報知器13による報知の継続時間が短くなる。その結果、胃内に到達した状態と誤検知とを明確に区別することができる。
その結果、線状体11の先端部が胃内に到達しているか否かを、誤検知を回避しつつ簡素な構成で容易に確認することができる。
ここで、胃内到達確認具の一例としては、超小型のpHセンサをカテーテルまたはスタイレットの先端部に設ける構成が知られている。ただし、この構成では、本発明のように、胃液を電解液としてボルタ電池を構成するのではなく、体液のpHを計測するだけの構成であるため、胃外に存在する少量の胃液のpHを計測することで、胃内到達を誤検知するおそれがある。
また、スタイレットは、通常、カテーテルを体内に導入して留置した後は、抜去して廃棄する。しかしながら、pHセンサを用いる胃内到達確認具では、pHセンサそのものが高価であるため、廃棄せずに繰り返し使用することになる。一方、本発明では、高価なpHセンサを用いるのではなく、電極対で構成される胃液反応器を用いているため、相対的に安価となり、使い捨てすることが可能となる。また、繰り返し使用を回避して使い捨てすることで、感染症リスクを大幅に軽減することもできる。加えて、pHセンサを用いる場合には、何らかの外部電源が必要となるが、本発明によれば、胃液反応器が起電力を有するため外部電源が必要なくなる。
なお、本実施の形態では、胃液反応器から得られた起電力を報知器に伝達する伝達器としては線状体を用いているが、本発明はこれに限定されず、例えば無線による伝達のように、比接触方式の伝達器を採用することができる。また、本実施の形態では、胃液反応器として、線状体とは別体となっている一対の電極を用いているが、本発明はこれに限定されず、胃液反応器である一対の電極そのものを線状体で構成することができる。この場合、線状体は、胃液反応器と伝達器とを兼ねることになる。
なお、本発明は前記実施の形態の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる開示内容や複数の変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本実施の形態では、胃内到達確認具が、胃液を電解液としてボルタ電池を構成する一対の電極を含む胃液反応器を備えている構成となっているが、本発明はこれに限定されず、特許請求の範囲に示した範囲内で種々の変更が可能であり、胃液を電解液とする化学電池であれば、本発明に採用できることは言うまでもない。
本発明は、カテーテルまたはカテーテルに用いられるスタイレット等のように、その先体内に挿入されてその先端部を胃内に到達させる用途の管体または紐状体の分野に、広く好適に用いることができる。
10 胃内到達確認具
11 線状体(伝達器)
12 胃液反応器
13 報知器
14 管体
15 紐状体
16 後端固定部
20 スタイレット(紐状体、胃内到達確認具)
21 導線(線状体)
22 電極対(胃液反応器)
23 発光器(報知器)
24 スタイレット先頭部
25 スタイレットコネクタ(後端固定部)
30 カテーテル
31 カテーテルチューブ(管体)
32 カテーテルコネクタ
33 先端チューブ
34 側孔部
34a 側孔
211 第一導線
212 第二導線
221 第一電極
222 第二電極

Claims (4)

  1. 胃液を電解液として起電力を得る胃液反応器と、
    当該胃液反応器から得られた起電力により作動する報知器と、
    前記胃液反応器からの起電力を前記報知器に伝達する伝達器と、
    を備えていることを特徴とする、
    胃内到達確認具。
  2. 前記伝達器が、導電性を有する線状体であり、
    前記胃液反応器が、前記線状体の先端部に設けられ、胃液を電解液としてボルタ電池を構成する一対の電極を含む構成であり、
    前記報知器が、前記線状体の後端部に設けられ、前記胃液反応器が胃液と反応して生ずる電流により作動する構成であることを特徴とする、
    請求項1に記載の胃内到達確認具。
  3. さらに、可撓性を有する管体を備え、
    前記線状体は、前記管体内に挿入されていることを特徴とする、
    請求項2に記載の胃内到達確認具。
  4. さらに、前記管体内に嵌装され、当該管体に剛性を付与する紐状体を備え、
    前記線状体は、前記紐状体に設けられていることを特徴とする、
    請求項3に記載の胃内到達確認具。
JP2014076823A 2014-04-03 2014-04-03 胃内到達確認具 Active JP6314612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014076823A JP6314612B2 (ja) 2014-04-03 2014-04-03 胃内到達確認具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014076823A JP6314612B2 (ja) 2014-04-03 2014-04-03 胃内到達確認具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015196040A true JP2015196040A (ja) 2015-11-09
JP6314612B2 JP6314612B2 (ja) 2018-04-25

Family

ID=54546136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014076823A Active JP6314612B2 (ja) 2014-04-03 2014-04-03 胃内到達確認具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6314612B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020518382A (ja) * 2017-05-03 2020-06-25 ケース ウェスタン リザーブ ユニバーシティCase Western Reserve University 生体試料を収集するための装置
WO2021075037A1 (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 株式会社島津製作所 医療用チューブ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004093246A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Origin Electric Co Ltd 酸性液漏れセンサ
JP2007222387A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Yamaguchi Univ スタイレット
JP2010508293A (ja) * 2006-10-25 2010-03-18 プロテウス バイオメディカル インコーポレイテッド 摂取可能な制御活性化識別子
WO2013171870A1 (ja) * 2012-05-17 2013-11-21 ケミカル機器株式会社 経管栄養カテーテルの体内位置を確認するための装置及び方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004093246A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Origin Electric Co Ltd 酸性液漏れセンサ
JP2007222387A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Yamaguchi Univ スタイレット
JP2010508293A (ja) * 2006-10-25 2010-03-18 プロテウス バイオメディカル インコーポレイテッド 摂取可能な制御活性化識別子
WO2013171870A1 (ja) * 2012-05-17 2013-11-21 ケミカル機器株式会社 経管栄養カテーテルの体内位置を確認するための装置及び方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020518382A (ja) * 2017-05-03 2020-06-25 ケース ウェスタン リザーブ ユニバーシティCase Western Reserve University 生体試料を収集するための装置
JP7203430B2 (ja) 2017-05-03 2023-01-13 ケース ウェスタン リザーブ ユニバーシティ 生体試料を収集するための装置
JP7203430B6 (ja) 2017-05-03 2023-02-02 ケース ウェスタン リザーブ ユニバーシティ 生体試料を収集するための装置
WO2021075037A1 (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 株式会社島津製作所 医療用チューブ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6314612B2 (ja) 2018-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2438812B1 (en) Detection device and monitoring system therefor
ES2675934T3 (es) Posicionamiento y/o monitorización de mediciones combinadas de una sonda de alimentación naso/orogástrica
EP1602318B1 (en) Capsule medical treatment device and capsule medical treatment device collecting system
JP5276184B2 (ja) 電源システム及び、その電源システムを搭載する医療用カプセル装置
JP2010528769A5 (ja)
JP6314612B2 (ja) 胃内到達確認具
EP0578691A1 (en) A combined naso-gastric feeding tube and electrode
JPH01284253A (ja) 胃腸内筋電を利用した経腸給餌装置
JP2007536377A5 (ja)
JP7081833B2 (ja) カテーテル装置、コネクタ装置およびカテーテルシステム
TWI581820B (zh) 電極線及應用該電極線的起搏器
CN111278405B (zh) 导管装置
JP4892200B2 (ja) 人工乳首および授乳観測装置
JP6354115B2 (ja) ネックレス
WO2021075037A1 (ja) 医療用チューブ
CN114587682A (zh) 额定力牙龈沟深度探测器及额定力校准方法
JP3318158B2 (ja) 体内挿入具
CN207323465U (zh) 一种新型腔内心电连接装置
CN211583072U (zh) 一种胃镜咬口
JP7162896B2 (ja) カテーテル装置
US20220047180A1 (en) Apparatus and methods for monitoring concentrations of analytes in body fluid
CN217339684U (zh) 气管可视装置
CN213312936U (zh) 一种生物电刺激的定频肌肉刺激装置
JP2015029642A (ja) 医療機器の検出装置に配設される基板部と、この基板部を有する医療機器の検出装置
CN213715114U (zh) 用于心肌梗死快速检测的家用微型便携式仪器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180312

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6314612

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250