JP2015193717A - インクジェット記録用水性インク及びインクカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 染料濃度を高めずとも、彩度を向上させることが可能なインクジェット記録用水性染料インクを提供する。【解決手段】 着色剤及び水を含むインクジェット記録用水性インクであって、前記着色剤が、染料を含み、さらに、陰イオン性ジルコニウム錯イオンを形成する錯塩及び式(1)で表される界面活性剤を含むことを特徴とするインクジェット記録用水性インク。【化1】式(1)において、R1は、炭素原子数12〜18のアルキル基又はR4−CO−NH基(R4は、炭素原子数12のアルキル基)であり、R2及びR3は、それぞれ、メチル基又はエチルヒドロキシ基であり、R2及びR3は同一でも異なっていてもよい。【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録用水性インク及びインクカートリッジに関する。
インクジェット記録用水性染料インクによる記録物の彩度を向上させる手法として、染料濃度を高くする手法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表2009−533526号公報
しかしながら、染料濃度を高くすることには、コストの増加及び水性染料インクの安定性低下の問題がある。そこで、本発明は、染料濃度を高めずとも、彩度を向上させることが可能なインクジェット記録用水性染料インクを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のインクジェット記録用水性インクは、
着色剤及び水を含むインクジェット記録用水性インクであって、
前記着色剤が、染料を含み、
さらに、陰イオン性ジルコニウム錯イオンを形成する錯塩及び式(1)で表される界面活性剤を含むことを特徴とする。
Figure 2015193717
式(1)において、
は、炭素原子数12〜18のアルキル基又はR−CO−NH基(Rは、炭素原子数12のアルキル基)であり、
及びRは、それぞれ、メチル基又はエチルヒドロキシ基であり、R及びRは同一でも異なっていてもよい。
本発明のインクジェット記録用水性インクによれば、前記錯塩及び式(1)で表される界面活性剤を併用することで、染料濃度を高めずとも、彩度を高めることが可能である。
図1は、本発明のインクジェット記録装置の構成の一例を示す概略斜視図である。
本発明のインクジェット記録用水性インク(以下、「水性インク」又は「インク」と言うことがある。)について説明する。本発明の水性インクは、着色剤及び水を含む。前述のとおり、前記着色剤は、染料を含む。
前記染料は、特に限定されず、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料等があげられる。前記染料としては、例えば、C.I.ダイレクトブラック、C.I.ダイレクトブルー、C.I.ダイレクトレッド、C.I.ダイレクトイエロー、C.I.ダイレクトオレンジ、C.I.ダイレクトバイオレット、C.I.ダイレクトブラウン、C.I.ダイレクトグリーン、C.I.アシッドブラック、C.I.アシッドオレンジ、C.I.アシッドバイオレット、C.I.ベーシックブラック、C.I.ベーシックブルー、C.I.ベーシックレッド、C.I.ベーシックバイオレット及びC.I.フードブラック等があげられる。前記C.I.ダイレクトブラックとしては、例えば、C.I.ダイレクトブラック17、19、32、51、71、108、146、154及び168等があげられる。前記C.I.ダイレクトブルーとしては、例えば、C.I.ダイレクトブルー6、22、25、71、86、90、106及び199等があげられる。前記C.I.ダイレクトレッドとしては、例えば、C.I.ダイレクトレッド1、4、17、28、83及び227等があげられる。前記C.I.ダイレクトイエローとしては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー12、24、26、86、98、132、142及び173等があげられる。前記C.I.ダイレクトオレンジとしては、例えば、C.I.ダイレクトオレンジ34、39、44、46及び60等があげられる。前記C.I.ダイレクトバイオレットとしては、例えば、C.I.ダイレクトバイオレット47及び48等があげられる。前記C.I.ダイレクトブラウンとしては、例えば、C.I.ダイレクトブラウン109等があげられる。前記C.I.ダイレクトグリーンとしては、例えば、C.I.ダイレクトグリーン59等があげられる。前記C.I.アシッドブラックとしては、例えば、C.I.アシッドブラック2、7、24、26、31、52、63、112及び118等があげられる。前記C.I.アシッドブルーとしては、例えば、C.I.アシッドブルー9、22、40、59、90、93、102、104、117、120、167、229及び234等があげられる。前記C.I.アシッドレッドとしては、例えば、C.I.アシッドレッド1、6、32、37、51、52、80、85、87、92、94、115、180、256、289、315及び317等があげられる。前記C.I.アシッドイエローとしては、例えば、C.I.アシッドイエロー11、17、23、25、29、42、61及び71等があげられる。前記C.I.アシッドオレンジとしては、例えば、C.I.アシッドオレンジ7及び19等があげられる。前記C.I.アシッドバイオレットとしては、例えば、C.I.アシッドバイオレット49等があげられる。前記C.I.ベーシックブラックとしては、例えば、C.I.ベーシックブラック2等があげられる。前記C.I.ベーシックブルーとしては、例えば、C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、24、25、26、28及び29等があげられる。前記C.I.ベーシックレッドとしては、例えば、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14及び37等があげられる。前記C.I.ベーシックバイオレットとしては、C.I.ベーシックバイオレット7、14及び27等があげられる。前記C.I.フードブラックとしては、例えば、C.I.フードブラック1及び2等があげられる。また、前記染料としては、後述の実施例に記載のものを用いてもよい。
前記水性インク全量に対する前記染料の配合量は、特に限定されず、例えば、0.1重量%〜10重量%であり、好ましくは、0.2重量%〜8重量%であり、より好ましくは、0.3重量%〜6重量%である。
前記着色剤は、前記染料に加え、さらに顔料等を含んでもよい。
前記水は、イオン交換水又は純水であることが好ましい。前記水性インク全量に対する前記水の配合量(水割合)は、例えば、10重量%〜90重量%であり、好ましくは、40重量%〜80重量%である。前記水割合は、例えば、他の成分の残部としてもよい。
前述のとおり、前記水性インクは、さらに、陰イオン性ジルコニウム錯イオン(以下、「Zr錯イオン」と言うことがある。)を形成する錯塩(以下、「Zr錯塩」と言うことがある。)及び式(1)で表される界面活性剤を含む。前述のとおり、本発明の水性インクによれば、前記Zr錯塩及び式(1)で表される界面活性剤を併用することで、染料濃度を高めずとも、彩度を高めることが可能である。この彩度向上のメカニズムは、例えば、つぎのように推定される。まず、前記Zr錯イオンは、水性インク中では負電荷を帯びているため、主にアニオンである染料と電気的に反発することで、染料の凝集を抑制する一方、水性インクがインクジェット方式で吐出されて記録媒体に着弾すると、金属ジルコニウムによる正電荷を帯び、主にアニオンである染料を電気的に引き寄せて、彩度の向上に寄与すると考えられる。また、式(1)で表される界面活性剤は、記録媒体の表面に留まりやすい性質を有しており、正に帯電している式(1)で表される界面活性剤が、主にアニオンである染料を電気的に引き寄せることで、彩度が向上すると考えられる。ただし、これらのメカニズムは推定に過ぎず、本発明はこれに限定及び制限されない。
前記Zr錯塩は、水溶液中又は水性インク中において前記Zr錯イオンを形成する錯塩である。
前記Zr錯イオンは、陰イオン性配位子を有することが好ましい。前記陰イオン性配位子としては、例えば、CO 2−(カルボナト)、OH(ヒドロキソ)等があげられる。前記Zr錯イオンは、[Zr(CO(OH)2−であることが好ましい。前記Zr錯塩中のカウンターイオンは、アルカリ金属イオン又は第4級アンモニウムイオン(NH )であることが好ましい。前記アルカリ金属イオンとしては、例えば、ナトリウムイオン(Na)、リチウムイオン(Li)、カリウムイオン(K)等があげられる。前記Zr錯塩としては、例えば、K[Zr(CO(OH)]、(NH[Zr(CO(OH)]等があげられる。前記Zr錯塩は、例えば、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、日本軽金属(株)製の「ジルメル1000」、「ベイコート20」等があげられる。
前記水性インク全量に対する前記Zr錯塩の配合量(Zr錯塩割合)は、0.5重量%以上であることが好ましい。前記Zr錯塩割合を0.5重量%以上とすることで、彩度により優れた水性インクを得ることができる。前記Zr錯塩割合の上限は、特に制限されず、例えば、10重量%以下であり、好ましくは、8重量%以下であり、より好ましくは、5重量%以下である。
式(1)において、炭素原子数12のアルキル基としては、ドデシル基があげられる。また、炭素原子数12〜18のアルキル基としては、ドデシル基に加えて、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基があげられる。前記アルキル基は、直鎖であっても、分岐鎖を有してもよい。
式(1)で表される界面活性剤は、例えば、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、花王(株)製の「アンヒトール(登録商標) 20N」(ラウリルジメチルアミンオキシド);日油(株)製の「ユニセーフ(登録商標)A−LM」(ラウリルジメチルアミンオキシド)及び「ユニセーフ(登録商標)A−LE」(ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド);川研ファインケミカル(株)製の「ソフタゾリン(登録商標) LAO」(ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド);等があげられる。
前記水性インク全量に対する式(1)で表される界面活性剤の配合量(界面活性剤割合)は、3重量%以上であることが好ましい。前記界面活性剤割合を3重量%以上とすることで、彩度により優れた水性インクを得ることができる。前記界面活性剤割合の上限は、特に制限されず、例えば、15重量%以下であり、好ましくは、10重量%以下であり、より好ましくは、5重量%以下である。
本発明の水性インクは、さらに、水溶性有機溶剤を含むことが好ましい。前記水溶性有機溶剤としては、例えば、インクジェットヘッドのノズル先端部における水性インクの乾燥を防止する湿潤剤及び記録媒体上での乾燥速度を調整する浸透剤があげられる。
前記湿潤剤は、特に限定されず、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の低級アルコール;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトン等のケトン;ジアセトンアルコール等のケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;ポリアルキレングリコール等のポリエーテル;アルキレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の多価アルコール;2−ピロリドン;N−メチル−2−ピロリドン;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等があげられる。前記ポリアルキレングリコールは、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等があげられる。前記アルキレングリコールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール等があげられる。これらの湿潤剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。これらの中で、アルキレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが好ましい。
前記水性インク全量に対する前記湿潤剤の配合量は、例えば、0重量%〜95重量%であり、好ましくは、5重量%〜80重量%であり、より好ましくは、5重量%〜50重量%である。
前記浸透剤は、例えば、グリコールエーテルがあげられる。前記グリコールエーテルは、例えば、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコール−n−プロピルエーテル、トリエチレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−プロピルエーテル及びトリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル等があげられる。前記浸透剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記水性インク全量に対する前記浸透剤の配合量は、例えば、0重量%〜20重量%であり、好ましくは、0重量%〜15重量%であり、より好ましくは、1重量%〜4重量%である。
前記水性インクは、必要に応じて、さらに、従来公知の添加剤を含んでもよい。前記添加剤としては、例えば、式(1)で表される界面活性剤以外の界面活性剤、pH調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、防黴剤等があげられる。前記粘度調整剤は、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性樹脂等があげられる。
前記水性インクは、例えば、着色剤、水、前記Zr錯塩及び式(1)で表される界面活性剤と、必要に応じて他の添加成分とを、従来公知の方法で均一に混合し、フィルタ等で不溶解物を除去することにより調製できる。
つぎに、本発明のインクカートリッジは、インクジェット記録用水性インクを含むインクカートリッジであって、前記水性インクが、本発明のインクジェット記録用水性インクであることを特徴とする。前記インクカートリッジの本体としては、例えば、従来公知のものを使用できる。
つぎに、本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法について説明する。
本発明のインクジェット記録装置は、インク収容部及びインク吐出手段を含み、前記インク収容部に収容されたインクを前記インク吐出手段によって吐出するインクジェット記録装置であって、前記インク収容部に、本発明のインクジェット記録用水性インクが収容されていることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、記録媒体に水性インクをインクジェット方式により吐出して記録するインクジェット記録方法であって、前記水性インクとして、本発明のインクジェット記録用水性インクを用いることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、例えば、本発明のインクジェット記録装置を用いて実施可能である。前記記録は、印字、印画、印刷等を含む。
図1に、本発明のインクジェット記録装置の一例の構成を示す。図示のとおり、このインクジェット記録装置1は、4つのインクカートリッジ2と、インク吐出手段(インクジェットヘッド)3と、ヘッドユニット4と、キャリッジ5と、駆動ユニット6と、プラテンローラ7と、パージ装置8とを主要な構成要素として含む。
4つのインクカートリッジ2は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色の水性インクを、それぞれ1色ずつ含む。例えば、前記水性イエローインク、前記水性マゼンタインク及び前記水性シアンインクの少なくとも一つが、本発明のインクジェット記録用水性インクである。その他の水性インクは、一般的な水性インクを用いてよい。ヘッドユニット4に設置されたインクジェットヘッド3は、記録媒体(例えば、記録用紙)Pに記録を行う。キャリッジ5には、4つのインクカートリッジ2及びヘッドユニット4が搭載される。駆動ユニット6は、キャリッジ5を直線方向に往復移動させる。駆動ユニット6としては、例えば、従来公知のものを使用できる(例えば、特開2008−246821号公報参照)。プラテンローラ7は、キャリッジ5の往復方向に延び、インクジェットヘッド3と対向して配置されている。
パージ装置8は、インクジェットヘッド3の内部に溜まる気泡等を含んだ不良インクを吸引する。パージ装置8としては、例えば、従来公知のものを使用できる(例えば、特開2008−246821号公報参照)。
パージ装置8のプラテンローラ7側には、パージ装置8に隣接してワイパ部材20が配設されている。ワイパ部材20は、へら状に形成されており、キャリッジ5の移動に伴って、インクジェットヘッド3のノズル形成面を拭うものである。図1において、キャップ18は、水性インクの乾燥を防止するため、記録が終了するとリセット位置に戻されるインクジェットヘッド3の複数のノズルを覆うものである。
本例のインクジェット記録装置1においては、4つのインクカートリッジ2は、ヘッドユニット4と共に、1つのキャリッジ5に搭載されている。ただし、本発明は、これに限定されない。インクジェット記録装置1において、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジは、ヘッドユニット4とは別のキャリッジに搭載されていてもよい。また、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジは、キャリッジ5には搭載されず、インクジェット記録装置1内に配置、固定されていてもよい。これらの態様においては、例えば、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジと、キャリッジ5に搭載されたヘッドユニット4とが、チューブ等により連結され、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジからヘッドユニット4に前記水性インクが供給される。
このインクジェット記録装置1を用いたインクジェット記録は、例えば、つぎのようにして実施される。まず、記録用紙Pが、インクジェット記録装置1の側方又は下方に設けられた給紙カセット(図示せず)から給紙される。記録用紙Pは、インクジェットヘッド3と、プラテンローラ7との間に導入される。導入された記録用紙Pに、インクジェットヘッド3から吐出される水性インクにより所定の記録がされる。本発明の水性インクは、吐出性に優れる。記録後の記録用紙Pは、インクジェット記録装置1から排紙される。本発明の水性インクで記録された記録物は、彩度が高い。図1においては、記録用紙Pの給紙機構及び排紙機構の図示を省略している。
図1に示す装置では、シリアル型インクジェットヘッドを採用するが、本発明は、これに限定されない。前記インクジェット記録装置は、ライン型インクジェットヘッドを採用する装置であってもよい。
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、下記の実施例及び比較例により限定及び制限されない。
[実施例1〜20及び比較例1〜14]
水性インク組成(表1)の各成分を、均一に混合した。その後、得られた混合物を、東洋濾紙(株)製のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)タイプメンブレンフィルタ(孔径0.20μm)を用いてろ過することで、実施例1〜20及び比較例1〜14のインクジェット記録用水性インクを得た。なお、表1において、染料(Y−1)、(M−1)及び(C−1)のうち代表的なものは、それぞれ、式(Y−1)、(M−1)及び(C−1)で表される化合物である。
Figure 2015193717
Figure 2015193717
Figure 2015193717
実施例及び比較例の水性インクについて、彩度評価を、下記方法により実施した。
(彩度評価)
ブラザー工業(株)製のインクジェットプリンタ搭載デジタル複合機MFC−J4510Nを使用して、実施例及び比較例の水性インクを用いて普通紙上に解像度600dpi×300dpiで単色パッチを含む画像を記録し評価サンプルを作製した。前記評価サンプルの彩度(C*)を、X−Rite社製の分光測色計SpectroEye(光源:D50、視野:2°、濃度基準:ANSI T)により測定し、下記評価基準に従って、彩度を評価した。前記普通紙には、Xerox社製の4200を用いた。
彩度評価 評価基準
AA:比較例1〜4のうち、前記Zr錯塩及び式(1)で表される界面活性剤を配合しなかったこと以外は同条件である比較例の彩度からの向上が、3以上であった
A :比較例1〜4のうち、前記Zr錯塩及び式(1)で表される界面活性剤を配合しなかったこと以外は同条件である比較例の彩度からの向上が、2.3以上3未満であった
B :比較例1〜4のうち、前記Zr錯塩及び式(1)で表される界面活性剤を配合しなかったこと以外は同条件である比較例の彩度からの向上が、2.3未満であった
実施例及び比較例の水性インクの水性インク組成及び彩度測定結果を、表1に示す。
Figure 2015193717
表1に示すとおり、実施例1〜20では、前記Zr錯塩及び式(1)で表される界面活性剤を用いなかったこと以外は同条件である比較例1〜4と比べて、彩度が大きく向上していた。前記Zr錯塩の配合量を0.5重量%以上、かつ、式(1)で表される界面活性剤の配合量を3重量%以上とした実施例1〜5及び9〜18では、前記Zr錯塩及び式(1)で表される界面活性剤を用いなかったこと以外は同条件である比較例からの彩度の向上度合が特に大きかった。
一方、前記Zr錯塩を用いなかった比較例5では、さらに、式(1)で表される界面活性剤を用いなかったこと以外は同条件である比較例1と比べて彩度が向上したものの、実施例1〜15、19及び20には及ばなかった。また、式(1)で表される界面活性剤を用いなかった比較例6では、さらに、前記Zr錯塩を用いなかったこと以外は同条件である比較例1と比べて彩度が向上したものの、実施例1〜15、19及び20には及ばなかった。そして、前記Zr錯塩に代えて、Ca(NO又はZrO(NO・2HOを用いた比較例7〜10では、光学顕微鏡(200倍)で水性インクに析出物が観察された。さらに、式(1)で表される界面活性剤に代えて、トリメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン又は2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインを用いた比較例11、12及び14では、それらを用いなかったこと以外は同条件である比較例1と比べて彩度が向上したものの、実施例1〜15、19及び20には及ばなかった。さらに、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインの配合量を増やした比較例13では、光学顕微鏡(200倍)で水性インクに析出物が観察された。
以上のように、本発明の水性インクは、染料濃度を高めずとも、彩度を向上可能なものである。本発明の水性インクの用途は、特に限定されず、各種のインクジェット記録に広く適用可能である。
1 インクジェット記録装置
2 インクカートリッジ
3 インク吐出手段(インクジェットヘッド)
4 ヘッドユニット
5 キャリッジ
6 駆動ユニット
7 プラテンローラ
8 パージ装置

Claims (5)

  1. 着色剤及び水を含むインクジェット記録用水性インクであって、
    前記着色剤が、染料を含み、
    さらに、陰イオン性ジルコニウム錯イオンを形成する錯塩及び式(1)で表される界面活性剤を含むことを特徴とするインクジェット記録用水性インク。
    Figure 2015193717
    式(1)において、
    は、炭素原子数12〜18のアルキル基又はR−CO−NH基(Rは、炭素原子数12のアルキル基)であり、
    及びRは、それぞれ、メチル基又はエチルヒドロキシ基であり、R及びRは同一でも異なっていてもよい。
  2. 前記陰イオン性ジルコニウム錯イオンが、[Zr(CO(OH)2−であり、
    前記錯塩中のカウンターイオンが、アルカリ金属イオン又は第4級アンモニウムイオンであることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用水性インク。
  3. 前記水性インク全量に対する式(1)で表される界面活性剤の配合量が、3重量%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録用水性インク。
  4. 前記水性インク全量に対する前記陰イオン性ジルコニウム錯イオンを形成する錯塩の配合量が、0.5重量%以上であり、かつ、
    前記水性インク全量に対する式(1)で表される界面活性剤の配合量が、3重量%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  5. インクジェット記録用水性インクを含むインクカートリッジであって、前記水性インクが、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
JP2014072041A 2014-03-31 2014-03-31 インクジェット記録用水性インク及びインクカートリッジ Active JP6260780B2 (ja)

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