JP2015193557A - フェナントレン類縁化合物を有効成分とする抗炎症剤 - Google Patents

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茂則 熊澤
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孝博 細谷
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Kazuma Yoshizumi
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Abstract

【課題】抗炎症剤として有用な化合物及びこれを用いた抗炎症剤を提供すること。こと。【解決手段】セネガル産プロポリスから得ることができるフェナントレン化合物を有効成分とする抗炎症剤。【選択図】図7

Description

本発明は、フェナントレン類縁化合物を有効成分とする抗炎症剤に関する。
フェナントレン(phenanthrene)とは、3つのベンゼン環が結合した多環芳香族化合物である。天然に存在する誘導体としては、モルヒネやコデイン、アリストロキア酸などが知られているが、天然物中で強い抗炎症作用を有する化合物は知られていない。フェナントレンから合成されるステロイド化合物には強い抗炎症作用が知られている。
化学合成されたフェナントレンの誘導体としては、2,3,6-トリメトキシフェナントレン-9-カルボン酸などが発がん機構を抑制するとして抗がん剤への利用が提案されている(特開2011−16754号公報)。
本発明者らは、天然物由来の化合物の生理機能を研究する過程で、セネガル産のプロポリスに従来知られているものと異なる成分が含まれていることを知見し、この利用を検討している。
特開2011−16754号公報
本発明の課題は、抗炎症剤として有用な化合物及びこれを用いた抗炎症剤を提供することである。
本発明者らは、セネガル産のプロポリスから強い抗炎症作用を有するフェナントレン類縁化合物を単離し、これを抗炎症剤として利用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の構成である。
(1)セネガル産プロポリスから得ることができるフェナントレン類縁化合物を有効成分とする抗炎症剤。
(2)フェナントレン類縁化合物が、式1〜7であらわされるいずれかの物質である(1)記載の抗炎症剤。
本発明により、抗炎症剤として有効な化合物が提供される。
ポプラ、バッカリス、セネガル産プロポリスのエタノール抽出物のHPLCパターンを示す。 セネガル産プロポリスの溶媒抽出物のHPLCパターンを示す。 分取クロマトで分離したフラクション6、10、11のHPLCパターンを示す。 実施例で得られる分画物を取得する工程の模式図である。 実施例で得た分画物のDPPH試験による抗酸化効果を測定したグラフである。 実施例で得た分画物の抗炎症作用を示すグラフである。 抗炎症作用の試験における細胞死を確認した結果を示すグラフである。 RT−PCR法によるiNOS発現抑制作用を試験した結果を示すグラフである。 ニトロプルシドを用いたNOラジカル捕捉能を測定した結果を示すグラフである。 NOラジカル捕捉能が陽性であった化合物の濃度依存性を試験したグラフである。
本発明は、式1〜7で表される化合物を有効成分とする発明である。
本発明の化合物は、公知の物質であって、各種植物から単離することができ、本発明者が本明細書に開示するようにセネガル産のプロポリスから溶媒抽出及びクロマトグラフィーで単離することができる。各化合物は単独あるいは混合物として抗炎症剤として使用することができる。またこれらの化合物は、スチルベンを出発物として化学的に合成が可能である。
本発明の抗炎症剤は、ヒトおよびサルなどの霊長類、マウス、ラットおよびウサギなどの齧歯類、イヌおよびネコなどのペット小動物、ならびにウシ、ウマおよびブタなどの家畜に投与することができる。
本発明の抗炎症剤は、式1〜7で表される化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは生理学的に機能性の誘導体と、1以上の製薬上許容される担体を含む。製薬上許容される担体とは一般的に、本発明の有効成分とは反応しない、不活性で無毒の、固体または液体の、増量剤、希釈剤またはカプセル化材料等をいい、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど)、適切なそれらの混合物、植物性油などの溶媒または分散媒体などが挙げられる。
本発明の抗炎症剤は、経口あるいは非経口により、例えば、皮膚に、皮下に、粘膜に、静脈内に、動脈内に、筋肉内に、腹腔内に、膣内に、肺に、脳内に、眼に、および鼻腔内に投与される。
経口投与製剤としては、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、チュアブル剤、ペレット剤、シロップ剤、液剤、懸濁剤および吸入剤などが挙げられる。
非経口投与製剤としては、坐剤、保持型浣腸剤、点滴剤、点眼剤、点鼻剤、注射剤、口腔洗浄剤ならびに軟膏、クリーム剤、ゲル剤、制御放出パッチ剤および貼付剤などの皮膚外用剤などが挙げられる。
本発明の抗炎症剤は薬学分野において慣用の添加剤を含んでいてもよい。そのような添加剤には、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、抗酸化剤、着色剤、矯味剤などがあり、必要に応じて使用できる。長時間作用できるように徐放化するためには、既知の遅延剤等でコーティングすることもできる。賦形剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、寒天、軽質無水ケイ酸、ゼラチン、結晶セルロース、ソルビトール、タルク、デキストリン、デンプン、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニトール、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム等が使用できる。結合剤としては、例えば、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、エタノール、エチルセルロース、カゼインナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、寒天、精製水、ゼラチン、デンプン、トラガント、乳糖、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、結晶セルロース、デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ等が挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ロウ類等が挙げられる。抗酸化剤としては、トコフェロール、没食子酸エステル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、アスコルビン酸等が挙げられる。必要に応じてその他の添加剤や薬剤、例えば制酸剤(炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、合成ヒドロタルサイト等)、胃粘膜保護剤(合成ケイ酸アルミニウム、スクラルファート、銅クロロフィリンナトリウム等)を加えてもよい。
実施例1
セネガル産プロポリスからの各化合物の単離と同定
(1)HPLCパターン
セネガル共和国のファティック州フンジュンで、2012年5月に採取されたプロポリスの原塊のエタノール抽出物を下記条件で、HPLCにより分析し、これまでよく知られているポプラやバッカリス由来のプロポリスのクロマトパターンと比較した。図1(C)にセネガル産プロポリスのHPLC分析の結果を示した。なお(A)は公知のポプラ由来プロポリス、(B)はバッカリス由来のプロポリスである。

〈HPLC〉条件
Column : SHISEIDO CAPCELL PAK C18 UG120 (4.6 mm i.d. × 250 mm)
Gradient : (A) H2O (0.1% TFA), (B) MeCN (0.1% TFA)
(B) 20-100% (0-45 min)

Detection: 270 nm
Flow rate: 1.0 mL/min
HPLC分析の結果より、セネガル産プロポリスは、これまでよく知られているポプラやバッカリス由来のプロポリスとは、全く異なるピークパターンを示すことを確認した。
(2)セネガル産プロポリスのエタノール抽出と液液分配抽出
セネガル産プロポリスの原塊41.2gを細かく砕き、EtOH 500mLに浸し、1日間室温で撹拌抽出した。その後、吸引濾過を用いて不溶固形物質を除き、得られた抽出液を減圧濃縮した。抽出物の収量は29.0gであった。
このEtOH抽出物は、300mLの純水に混濁し、300mLヘキサンを加えた。分液ロートを用いて混和させた後上層を回収し、再び300mLのヘキサンを加えて同操作を行った。回収した上層をヘキサン抽出物とした。次に、酢酸エチルをヘキサンと同様の操作で分配し、上層を酢酸エチル抽出物、下層を水抽出物とした。それぞれの収量は、ヘキサン抽出物 (7.0g)、水抽出物 (0.8g)、酢酸エチル抽出物 (8.8g) であった。

それぞれの抽出物を、以下の条件でHPLC分析した結果を図2に示す。(A)は水層、(B)は水層、(C)酢酸エチル層のパターンを示す。

〈HPLC〉条件
Column : SHISEIDO CAPCELL PAK C18 UG120 (4.6mm i.d. × 250mm)
Gradient : (A) H2O (0.1% TFA), (B) MeCN (0.1% TFA)
(B) 20-100% (0-45 min)

Detection: 270nm
Flow rate: 1.0 mL/min
(3) 酢酸エチル抽出物のシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる粗分画
酢酸エチル抽出物8.8gを適量のSilica gel 60にコーティングし、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (Silica gel CC) により、以下の条件で粗分画を行い、11個のフラクション (Fr.1〜 11) に分画した。

〈Slica gelカラムクロマト条件
Column tube Glass column (20mm i.d. × 320mm)
Stationary phase Silica gel 60N
Mobile phase (1) CHCl3: MeOH = 10 : 0 (140mL)
(2) CHCl3: MeOH = 9.9 : 0.1 (100mL)
(3) CHCl3: MeOH = 9.8 : 0.2 (100mL)
(4) CHCl3: MeOH = 9.5 : 0.5 (100mL)
(5) CHCl3: MeOH = 9 : 1 (50mL)
(6) CHCl3: MeOH = 5 : 5 (50mL)
(7) CHCl3: MeOH = 0 : 10 (140mL)
(4) 分取用HPLCによる分画
Fr.6、10、11を、下記の溶媒条件で分析用HPLCを用いて分析した結果を図3に示す。
次いで分取用逆相HPLCを用いてFr. 6を以下の条件でさらにFr.6-1〜6に分画した。

〈Preparative HPLC 条件〉
Column : SHISEIDO CAPCELL PAK C18 UG120 (20mm i.d.× 250mm)
Solvent H2O : MeCN = 65 : 35 (0.1% TFA)
Flow rate : 10mL/min
Detection : 270nm
分取用逆相HPLCを用いてFr.10を以下の条件でさらにFr.10-1〜9に分画した。

〈Preparative HPLC条件〉
Column : SHISEIDO CAPCELL PAK C18 UG120 (20mm i.d.× 250mm)
Solvent H2O : MeCN = 55: 45 (0.1% TFA)
Flow rate : 10mL/min
Detection : 270nm
分取用逆相HPLCを用いてFr.11を以下の条件でさらにFr.11-1〜6に分画した。

〈Preparative HPLC 条件〉
Column : SHISEIDO CAPCELL PAK C18 UG120 (20mm i.d.× 250mm)
Solvent H2O : MeCN = 70 : 30 (0.1% TFA)
Flow rate : 10mL/min
Detection : 270nm
(5) 分取HPLCによる主構成成分の単離および精製
Fr.11-2、3、4、5及び10-2を下記条件で精製し、Compound 1、2、3、4、5をそれぞれ0.9、11.3、5.4、3.9、22.9mg得た。

〈Preparative HPLC条件〉
Column : SHISEIDO CAPCELL PAK C18 UG120 (20mm i.d.× 250mm)
Solvent H2O : MeCN = 70 : 30 (0.1% TFA)
Flow rate : 10mL/min
Detection : 270nm
Fr.6-1、2を下記条件で精製し、Compound 6及び7を74.4及び19.6mg得た。

〈Preparative HPLC 条件〉
Column : SHISEIDO CAPCELL PAK C18 UG120 (20mm i.d.× 250mm)
Solvent H2O : MeCN =65 : 35 (0.1% TFA)
Flow rate : 10mL/min
Detection : 270nm
Fr.6-3 を下記条件で精製し、Compound 8を58.0 mg得た。

〈Preparative HPLC条件〉
Column : SHISEIDO CAPCELL PAK C18 UG120 (20mm i.d.× 250mm)
Solvent H2O : MeCN =62 : 38 (0.1% TFA)
Flow rate : 10mL/min
Detection : 270nm
Fr.6-4 を下記条件で精製し、Compound 9を24.1mg得た。

〈Preparative HPLC 条件〉
Column : SHISEIDO CAPCELL PAK C18 UG120 (20mm i.d.× 250mm)
Solvent H2O : MeCN = 60 : 40 (0.1% TFA)
Flow rate : 10mL/min
Detection : 270nm
Fr.6-5 を下記条件で精製し、Compound 10を9.2mg得た

〈Preparative HPLC 条件〉
Column : SHISEIDO CAPCELL PAK C18 UG120 (20mm i.d.× 250mm)
Solvent H2O : MeCN =50 : 50 (0.1% TFA)
Flow rate : 10mL/min
Detection : 270nm
以上の分画を模式的に図4に示した。
(6) 単離した化合物の構造解析
単離したCompound 1-10の構造を決定するため、各種機器分析を行った。Acetone-d6を溶媒として、1H-NMR、13C-NMR、HSQCおよびHMBC等のNMR測定を行った。またCompound 2、3、6、7、9に関しては、INADEQUATEもしくは、1,1-ADEQUATEのNMR測定を行った。また、各化合物のHRESIMS分析を行ったため、その条件を下に示す。

Compound 2-4、7-10は下記条件で、MS分析を行った。
〈HRESIMS〉
Scan mode full MS scan
Ion source ESI (Positive, Negative)
Spray voltage 3.5 kV (Positive), 2.0 kV (Negative)
Capillary temperature 350°C

Compound 1は下記条件で、MS分析を行った。
〈HRESIMS〉
Scan mode full MS scan
Ion source ESI (Positive, Negative)
Spray voltage 2.7 kV (Positive), 2.0 kV (Negative)
Capillary temperature 250°C

Compound 5は下記条件で、MS分析を行った。
〈HRESIMS〉
Scan mode full MS scan
Ion source ESI (Positive, Negative)
Spray voltage 2.0 kV (Positive), 2.0 kV (Negative)
Capillary temperature 250°C

Compound 6は下記条件で、MS分析を行った。
〈HRESIMS〉
Scan mode full MS scan
Ion source ESI (Positive, Negative)
Spray voltage 4.0 kV (Positive), 3.0 kV (Negative)
Capillary temperature 400°C
以下フェナントレン類縁化合物として決定されたCompound 1(式1)、 Compound 2(式2)、 Compound3(式3) 、Compound 5(式4) 、Compound 6(式5) 、Compound 7(式6)、Compound 9(式7)の化合物の構造式の決定について説明する。

Compound 1の構造解析
Compound 1の理化学的性質は、Molecular formula C15H14O4、HR-ESI-MS (m/z) found: 257.08097 (M-H)-、calcd.: 257.08138 (M-H)-であった。
HRESIMS分析の結果より、Negativeモードでm/z 257.08097に (M-H)-の分子イオンピークが観測されたことにより、分子式をC15H14O4と推定した (Fig.4-1-3)。
Acetone-d6 中における1H-NMRスペクトルにおいて、δ 6.35, δ 6.43, δ 6.66, δ 7.81は芳香族のプロトン、δ 3.82はメトキシ基のプロトンと推定された (Fig.4-1-4)。
13C-NMRスペクトルにおいて、δ 116.4のシグナルが重なっていたことを含めて、全部で15本分のシグナルが観測された。
HSQCスペクトルにより、プロトンとカーボンの相関が明らかになった。さらに、HMBCスペクトル、NOESYスペクトルとカーボンのHMBC相関及びプロトン間のNOEが見られた。
HMBCにおいて、H5位 (δ 7.81) 及びH8位 (δ 6.66) と、C6位 (δ 143.5) 及びC4β位 (δ 125.7)、C7位 (δ 143.2) 及びC8α位 (δ 130.2) との相関が見られたことから、これらは、同ベンゼン環を構成するプロトン及びカーボンであると推測した。また、同様にして、H1、C2、H3、C4、C4α及びC10α位もまた、同ベンゼン環を構成するプロトン及びカーボンであると推測した。メトキシ基のプロトン (δ 3.82) から、C4位 (δ 158.6) へのHMBC相関がみられたことから、このメトキシ基はC4位に結合していると考えられた。1H-NMRスペクトルにおいて、H5位 (δ 7.81) 及びH8位 (δ 6.66) は、シングレットを示したことから、互いにベンゼン環のpara-位の関係であることが考えられた。また、同様にして、H1位 (δ 6.35) 及びH3 (δ 6.43) は、カップリング定数 J = 2.4 Hzを示したことより、ベンゼン環のmeta-位の関係であることが考えられた。HMBC及びNOESYにおいて、互いに隣同士に存在するH9及びH10位 (δ 2.55及びδ 2.60) と、H/C1位及びH/C8位との相関がみられたことから、2つのベンゼン環は、2つのメチレンにより結合されていることが示唆された。また、HMBCにおいて、H5位 (δ 7.81) とC4α位 (δ 116.4) との相関及び、NOESYにおいて、H3位 (δ 6.43) 及びH5位 (δ 7.81)とC4位に存在するメトキシ基 (δ 3.82) との相関がみられたことから、異なるベンゼン環上に存在するC4α及びC4β位が結合した形、つまり、dihydrophenanthrene骨格であると推定した。
以上のことより、本化合物の構造を式1のとおり決定した。
本化合物を9,10-dihydro-5-methoxy-2,3,7-phenanthrenetriolであると同定した。
Compound 2の構造解析
Compound 2の理化学的性質はMolecular formula C16H16O5 、HR-ESI-MS (m/z) found: 287.09165 (M-H)-、calcd.: 287.09195 (M-H)-であった。
HRESIMS分析の結果において、Negativeモードでm/z 287.09165に (M-H)-の分子イオンピークが観測されたことにより、分子式をC16H16O5と推定した。
Acetone-d6 中における1H-NMRスペクトルにおいて、δ 6.55, δ 6.69, δ 7.84は芳香族のプロトン、δ 3.72, δ 3.84はメトキシ基のプロトンと推定された。
13C-NMRスペクトルにおいて、16本のシグナルが観測された。
HSQCスペクトルによりプロトンとカーボンの相関が明らかになった。さらに、HMBCスペクトル (Fig.4-2-7)、NOESYスペクトルより、プロトンとカーボンのHMBC相関及びプロトン間のNOEが見られた。
HMBCにおいて、メトキシ基のプロトン (δ 3.84) とカーボン (δ 140.7) との相関、メトキシ基のプロトン (δ 3.72) とC4位 (δ 152.0) との相関がみられたことから、それぞれの置換基が結合するカーボンが明らかになった。
これらのシグナルにより、本化合物が、Compound 1と類似した構造を持つことが予想された。同様にして構造解析を行い、本化合物の構造をdihydrophenanthrene骨格の化合物であることが推定された。
しかし、C2及びC3位に存在するメトキシ基と水酸基の置換位置を決めることができなかった。HMBCにおいて、H1位 (δ 6.55) とC2/3位 (δ 149.6) 及び (δ 140.7) との相関が得られたが、C2及びC3位が区別できず、NOESYにおいても、ケミカルシフトが近いために、C3位のメトキシ基のプロトン (δ 3.84) とC4位のメトキシ基のプロトン (δ 3.72) の良好なNOE相関が確認できなかった。また、置換位置の違う類似した構造を持つ化合物同士の文献情報の比較によっても、ケミカルシフトに大きな差が生じないため、C2及びC3位に存在する置換基を決めることができなかった。
そこで、1Hと2ボンド目の13Cとの相関のみが得られる1,1-ADEQUATEのNMR測定を行った。なお、1,1-ADEQUATE 測定は、本化合物と類似した構造を持つ化合物であるCompound 6の13C-13C相関が得られるINADEQUATE測定により、構造を決定した後、同化合物を用いて1,1-ADEQUATE 測定を行い、良好な1Hと2ボンド目の13Cとの相関が得られることを確認し、本化合物の測定に応用した。
1,1-ADEQUATEスペクトルの結果より、H1位 (δ 6.55) とC2位 (δ 149.6) 及び C10α位(δ 130.4) の良好な相関が得られたことから、本化合物の構造を式2のように導き出すことができた。
本化合物を9,10-dihydro-3,4-dimethoxy-2,6,7-phenanthrenetriolであると同定した。
Compound 3の構造解析
Compound 3の理化学的性質は、Molecular formula C16H14O5、HR-ESI-MS (m/z) found: 285.07619 (M-H)-、calcd.: 285.07630 (M-H)-であった。HRESIMS分析の結果において、Negativeモードでm/z 285.07619に (M-H)-の分子イオンピークが観測されたことより、分子式をC16H14O5と推定した。
Acetone-d6 中における1H-NMRスペクトルにおいて、δ 7.10, δ 7.24, δ 7.36, δ 7.45, δ 8.98は芳香族のプロトン、δ 3.96及びδ 3.98はメトキシ基のプロトンと推定された。
13C-NMRスペクトルにおいて、16本のシグナルが観測された。
HSQCスペクトルにより、プロトンとカーボンの相関が明らかになった。さらに、HMBCスペクトル、NOESYスペクトルによりプロトンとカーボンのHMBC相関及びプロトン間のNOEが見られた。
これらのシグナルから、本化合物は、Compound 2と似た構造を持つ化合物であることが考えられた。また、H9位(δ 7.45) とH10位 (δ 7.36) は、カップリング定数 (J = 8.8 Hz) より、芳香族環ortho-位のプロトンであることから、3つの芳香族環が結合するphenanthren骨格の化合物であることが推測された。同様にして構造解析を行い、Compound 2と同様にして測定された1,1-ADEQUATEスペクトルの結果も合わせて、本化合物の構造を式3のとおり決定した。
本化合物は5,6-dimethoxy-2,3,7-phenanthrenetriolであると同定した
Compound 5の構造解析
Compound 5の理化学的性質は、Molecular formula C16H16O4、HR-ESI-MS (m/z) found: 271.09670 (M-H)-、calcd.: 271.09703 (M-H)-であった。HRESIMS分析の結果において、Negativeモードでm/z 271.09670に (M-H)-の分子イオンピークが観測されたことより、分子式をC16H16O4と推定した。
Acetone-d6 中における1H-NMRスペクトルにおいて、δ 6.40, δ 6.48, δ 6.70, δ 7.90は芳香族のプロトン、δ 3.84及びδ 3.87はメトキシ基のプロトンと推定された。
13C-NMRスペクトルにおいて、16本のシグナルが観測された。
HSQCスペクトル (Fig.4-5-6) によりプロトンとカーボンの相関が明らかになった。さらに、HMBCスペクトル、 NOESYスペクトルより、プロトンとカーボンのHMBC相関及びプロトン間のNOEが見られた。以上のことにより、本化合物の構造を式4のように決定した。
本化合物は、9,10-dihydro-3,6-dimethoxy-2,7-phenanthrenediolであると同定した。
Compound 6の構造解析
Compound 6の理化学的性質は、Molecular formula C17H18O5、UPLC-TOF-MS (m/z) found: 303.12194 (M+H)+、calcd.: 303.12325 (M+H)+であった。
HRESIMS分析の結果において、Positiveモードでm/z 303.12194に (M+H)+ の分子イオンピークが観測されたことより、分子式をC17H18O5と推定した。
Acetone-d6 中における1H-NMRスペクトルにおいて、δ 6.57, δ 6.71, δ 7.92は芳香族のプロトン、δ 3.75及びδ 3.86はメトキシ基のプロトンと推定された。
13C-NMRスペクトルにおいて、17本のシグナルが観測された。
HSQCスペクトルによりプロトンとカーボンの相関が明らかになった。さらに、HMBCスペクトル、NOESYスペクトルにより、プロトンとカーボンのHMBC相関及びプロトン間のNOEが見られた。これらのシグナルから、本化合物は、Compound 2と似た構造を持つ化合物であることが考えられた。
同様にして構造解析を行い、dihydrophenanthrene骨格の化合物であることが推定され、INADEQUATE及び1,1-ADEQUATEスペクトルの結果も合わせて、本化合物の構造を式5のとおり決定した。
本化合物は、2,7-dihydroxy-3,4,6-trimethoxy-9,10-dihydrophenanthreneと同定した。
Compound 7の構造解析
Compound 7の主な理化学的性質はMolecular formula C17H16O5、HR-ESI-MS (m/z) found: 301.10587 (M+H)+、calcd.: 301.10760 (M+H)+である。
HRESIMS分析の結果において、Positiveモードでm/z 301.10587に (M+H)+ の分子イオンピークが観測されたことにより、分子式をC17H16O5と推定した。
1H-NMRスペクトルにおいて、δ 7.15, δ 7.26, δ 7.44, δ 7.50, δ 9.05は芳香族のプロトン、δ 4.01, δ 4.03, δ 4.04はメトキシ基のプロトンと推定された。
13C-NMRスペクトルにおいて、17本のシグナルが観測された。
HSQCスペクトルよりプロトンとカーボンの相関が明らかになった。さらに、HMBCスペクトル、NOESYスペクトルよりプロトンとカーボンのHMBC相関及びプロトン間のNOEが見られた。これらのシグナルから、本化合物は、Compound 3と似た構造を持つ化合物であることが考えられた。
同様にして構造解析を行い、phenanthrene骨格の化合物であることが推定され、1,1-ADEQUATEスペクトルの結果も合わせて、本化合物の構造を式6のように決定した。
本化合物を2,7-dihydroxy-3,4,6-trimethoxy-9,10-dihydrophenanthreneであると同定した。
Compound 9の構造解析
Compound 9の理化学的性質は、Molecular formula C17H18O5、HR-ESI-MS (m/z) found: 303.12189 (M+H)+calcd.: 303.12325 (M+H)+であった。
HRESIMS分析の結果において、Positiveモードでm/z 303.12189に (M+H)+ の分子イオンピークが観測されたことにより、分子式をC17H18O5と推定した。
Acetone-d6 中における1H-NMRスペクトルにおいて、δ 6.74, δ 6.77, δ 6.83は芳香族のプロトン、δ 3.74, δ 3.81, δ 3.90はメトキシ基のプロトンと推定された。
13C-NMRスペクトルにおいて、17本のシグナルが観測された。
HSQCスペクトルによりプロトンとカーボンの相関が明らかになった。さらに、HMBCスペクトル、NOESYスペクトルより、プロトンとカーボンのHMBC相関及びプロトン間のNOEが見られた。これらのシグナルから、本化合物は、Compound 6と似た構造を持つ化合物であることが考えられた。
同様にして構造解析を行い、dihydrophenanthrene骨格の化合物であることが推定され、INADEQUATEスペクトル、1,1-ADEQUATEスペクトルの結果も合わせて、本化合物の構造を式7のとおり決定した。
本化合物は9,10-dihydro-3,4,6-trimethoxy-2,5-phenanthrenediolと同定した
実施例2
各化合物の抗酸化活性試験
セネガル産プロポリスから単離したCompound 1-10に関して、DPPHを用いて抗酸化活性試験を行った。
(1) DPPHラジカル捕捉活性試験
試料をEtOHに溶解し、この溶液20μLに0.1mM DPPH/EtOH溶液を150μL加えて撹拌した。遮光状態で、1 時間後に517nmにおける吸光度を測定した。試料は、最終濃度を50-1000μMの範囲で調製した。そして、測定結果から、下記の計算式に従い、ラジカル捕捉活性率を求め、EC50を算出した。また、ポジティブコントロールとして、Troloxを用いた。

計算方法
DPPHラジカル捕捉活性率(%) = {(Ac−As) / Ac} ×100
Ac:コントロールの吸光度
As:試料の吸光度
EC50は、直線性(R2=0.99以上) のある3点をプロットし、そこから50%のラジカル捕捉活性を示す時の濃度を求めた。
(2)結果
250μMでのDPPHラジカル捕捉率を図5に、またラジカル捕捉のEC50値を表1にそれぞれ示す。また、ポジティブコントロールであるTroloxのEC50は、147.0μM (36.8 μg/mL) であった。
本発明のCompound 1(式1)、 Compound 2(式2)、 Compound3(式3) 、Compound 5(式4) 、Compound 6(式5) 、Compound 7(式6)、Compound 9(式7)の化合物はいずれも抗酸化作用を有していた。
実施例3
抗炎症活性試験
(1)試験方法
J774.1細胞を、10% FBS (ウシ胎児血清) と1% penicillin/streptomycinを添加したRPMI-1640培地で培養した。細胞数が1.0×106 cells/mLとなるように、RPMI培地 (+FBS)で調製し、96穴プレートに100μL/wellずつ播種した。細胞を5% CO2, 37℃インキュベーター内で24時間培養後、濃度の異なる各試料にlipopolysaccharide (LPS) 10μg/mLを添加した培地100μLを添加し、培養した。また、試料は、DMSOに溶解したものを、培地に対して0.1%以下で添加した。
NO産生は、細胞を24時間培養後、グリースアッセイによって評価した。各ウェルの培養液の上清100μLを、別の96穴プレートに移した後、グリース試薬 (1% スルファニルアミド、0.1% N-L-ナフチルエチレンジアミン、2.5% H3PO4) 100μLを添加し、550nmの吸光度をマイクロプレートリーダーで測定した。それらを、コントロール(0.1% DMSO添加の時) に対する相対値として、NO産生率 (%) を算出した。ポジティブコントロールとして、quercetinを用いた。

(2)J774.1細胞を用いた細胞生存率の測定
また同時に、WST-8を用いて細胞生存率の測定を行った。テトラゾリウム塩WST-8は、高感度水溶性ホルマザンを生成する発色基質であり、細胞内脱水素酵素によって還元され発色する。この時の吸光度を測定することにより、生きている細胞数を測定する。本試験では、グリースアッセイのために上清を回収した後の残渣 (細胞) に対し、WST-8を5μL/wellずつ添加し、30分間、37℃でインキュベートした。その後、吸光度プレートリーダーで450nmの時の吸光度を測定した。それらを、コントロール (0.1% DMSO添加の時) に対する相対値として、細胞生存率 (%) を算出した。
(3)結果
表2にIC50、図6には0.5、5、50μg/mLの濃度でのNO産生率を示す。また図7には細胞生存率を示す。ポジティブコントロールとして、quercetinを用い、このIC50は18.9μMであった。本発明のCompound 1(式1)、Compound 2(式2)、 Compound3(式3) 、Compound 5(式4) 、Compound 6(式5) 、Compound 7(式6)、Compound 9(式7)の化合物はいずれも強い抗炎症作用を有していた。また高濃度でも細胞生存率が高いことが明らかとなった。
実施例4
リアルタイムRT−PCRを用いたiNOS遺伝子発現量の測定
(1)試験方法
マウス由来J774.1細胞(理化学研究所バイオソースセンターより入手)を、10% FBS (ウシ胎児血清) と1% penicillin/streptomycinを添加したRPMI-1640培地で培養した。細胞数が1.0×106 cells/mLとなるように、RPMI培地 (+FBS) で希釈し、24穴プレートに1mL/wellずつ播種した。細胞を5% CO2、37℃インキュベーター内で24時間培養後、濃度の異なる各試料にLPS 1μg/mlを添加した培地1mLを添加し、培養した。試料は、DMSOに溶解したものを0.1%以下で用いた。
総RNAは、細胞を24時間培養後、RNA抽出キット (NucleoSpin:商品名 RNA II) を用いて抽出した。その後、逆転写反応キット (PrimeScript商品名 RT reagent Kit) を用いて、cDNAを合成した。逆転写反応は、37℃、15分間 (逆転写反応)、 85℃、5秒間 (逆転写酵素失活) で行った。
次に、リアルタイムPCRキット (SYBR:商品名 Premix Ex Tag II) を用いて、iNOSの発現量を測定した。リファレンス遺伝子として、glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase (GAPDH) の発現量を測定し、補正した。用いたプローブの塩基配列を下記に示す。またPCR反応は下記のプロトコルで行った。
Hold (初期変性)
1サイクル
95°C、30秒間
2Step PCR
40サイクル
95°C、5秒間、60°C、30秒間
Dissociation
iNOS (F) CCGATTTAGAGTCTTGGTGAAAGTG (配列番号1)
(R) CTGACCCGTGAAGCCATGA (配列番号2)
GAPDH (F) CGTGTTCCTACCCCCAATGT (配列番号3)
(R) ATGTCATCATACTTGGCAGGTTTCT(配列番号4)
(2)結果
図8にリアルタイムRT-PCRによるiNOSの発現率の結果を示す。NO産生を強く抑制した8種類の化合物のiNOSの発現を、リアルタイムRT-PCRを用いて確認したところ、8種類全ての化合物がiNOSの発現を抑制していた。
実施例5
ニトロプルシド (SNP) を用いたNOラジカル捕捉能の測定
(1)試験方法
SNPを溶液に溶かすことで発生するNOラジカルを、グリース試薬で検出した。SNPをリン酸緩衝液 (PBS) pH 7.4に溶かし、10mM SNP-PBSを作成した。DMSOに溶かした濃度の異なる試料を添加し、撹拌しながら、180分間、25℃、水浴内でインキュベートした。その後、30分のインターバルを置いたのち、試料0.1mLに対して、0.1mLのグリース試薬で発色させ、550 nmで吸光度を測定した。また、ポジティブコントロールとして、quercetinを用いた。
(2)結果
表3及び図9、図10に、10mM SNP-PBSを用いたNOラジカル捕捉率の結果を示す。表3はIC50値、図9は200μMの濃度での活性、図10は、活性が見られた化合物に関する濃度依存的な活性の変化を示す。
また、ポジティブコントロールとしてquercetinを用いた。そのNO産生捕捉活性率は200 μMの濃度で48.6±1.7%であった。そして、200μMの濃度で、Compound 2-6にquercetinと同等の活性がみられた。同じ骨格を持つCompound 3と7 、Compound 4と8を比較すると、catechol構造を持つCompound 3あるいは4の方がNOラジカルを強く捕捉していた。このことから、iNOS発現の結果とは逆となり、catechol構造の存在により活性が高まることが示唆された。dihydrophenanthrene骨格の化合物であるCompound 2、5、6、9に関して、Compound 5、6はcatechol構造を持たないのにも関わらず高い活性がみられ、Compound 9は活性がみられなかった。Compound 2-10の中で、Compound 2-6のような極性の高い化合物において、NOラジカルの捕捉活性がみられた。
以上の試験結果から、本発明のCompound 1(式1)、 Compound 2(式2)、 Compound3(式3) 、Compound 5(式4) 、Compound 6(式5) 、Compound 7(式6)、Compound 9(式7)の化合物はいずれも抗炎症剤として有用であることが明らかとなった。

Claims (2)

  1. セネガル産プロポリスから得ることができるフェナントレン類縁化合物を有効成分とする抗炎症剤。
  2. フェナントレン類縁化合物が、式1〜7であらわされるいずれかの物質である請求項1記載の抗炎症剤。

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