JP2015191414A - 制御装置、ディスクアレイ装置、及び制御方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 補助電源装置がバックアップ処理に必要な充電量まで満たされていない場合であっても、書き込み対象のデータの保全性を確保しつつ、性能低下をできるだけ防ぐことができる制御装置などを提供する。【解決手段】 本発明の制御装置は、補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合、不揮発メモリへ上位装置からのデータを転送することを指示する転送指示を出力するキャッシュ制御手段と、転送指示に基づいて、データをキャッシュメモリへ書き込むキャッシュ書き込み処理、または、データを転送する転送処理を実行する揮発メモリ制御手段と、転送処理によって転送されたデータを不揮発メモリに書き込む不揮発メモリ制御手段とを有し、揮発メモリ制御手段は、キャッシュ書き込み処理、または、不揮発メモリへの書き込みが完了した後に、上位装置への処理完了通知を出力する。【選択図】 図1
Description
本発明は、記憶装置におけるキャッシュ制御技術に関する。
一般に、大容量で比較的低速なハードディスクなどから構成されるディスクアレイ装置などの記憶装置は、高速アクセスが可能なキャッシュメモリにより、アクセス性能を向上させている。すなわち、そのような記憶装置は、上位装置から受信した入出力要求に応じて、入出力対象のデータを一時的に高速なキャッシュメモリに格納することにより、低速なハードディスクなどへの直接的な入出力に比べてアクセス性能を向上させることができる。このキャッシュメモリは、通常、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、またはDIMM(Dual Inline Memory Module)などの高速アクセスの可能な揮発性メモリによって構成される。このような記憶装置において、電源障害などが発生すると、キャッシュメモリに格納されているが、ハードディスクなどに格納していないデータは、消失してしまうという問題がある。
このような場合、一般的な記憶装置においては、ディスク装置に書き込んでから、上位装置への書き込み処理完了を通知すること(ライトスルー)により、データの消失を防ぐことが行われる。しかし、ライトスルーでは、ディスク装置への書き込みを待ち合わせるので、キャッシュによるアクセス性能向上効果が全くなくなるという問題がある。
そこで、このような記憶装置は、バッテリなどの補助電源装置と、ハードディスクなどよりは高速なフラッシュメモリなどの不揮発性メモリを備えることにより、停電時のデータ消失を防ぐことが一般的である。すなわち、このような記憶装置は、停電時においてバッテリから給電する間に、キャッシュメモリに含まれるデータを不揮発性メモリへコピー(バックアップ)するバックアップ処理により、データを保持する。しかし、連続してバックアップ処理が発生した場合、初回のバックアップ処理によってバッテリが消耗した結果、バッテリの充電量が、2回目以降のバックアップ処理において不足することがある。このように、バッテリを有する記憶装置であっても、バッテリ容量の不足によって、キャッシュメモリが有効に利用できない場合があるという問題がある。
このような問題に対し、特許文献1には、バックアップ用キャッシュメモリと不揮発性メモリであるフラッシュメモリとの両方に対して、常にデータを書き込むことにより、バッテリを不要とするキャッシュメモリ・バックアップシステムが開示されている。
また、特許文献2には、バッテリユニットにまだ十分な電力が蓄積されていない場合、キャッシュメモリに記憶させたがフラッシュメモリにまだ記憶させていないすべてのデータを、フラッシュメモリに記憶(退避)させることができる記憶装置が開示されている。この特許文献2に記載された装置においては、キャッシュメモリに記憶させたデータのうち、まだフラッシュメモリに記憶させていないデータの量が、バッテリユニットに蓄積された電力の残量によって定まる閾値より多い場合に、上記のフラッシュメモリへの退避を行う。
また、関連技術として、以下のような、ディスクアレイ装置の制御部を多重化する技術が知られている。特許文献3には、複数の揮発性メモリおよび複数の不揮発性メモリを備えるディスクアレイ装置が開示されている。この特許文献3に開示されたディスクアレイ装置は、まず、入出力対象データを複数の揮発性メモリに格納し、さらに複数の不揮発性メモリにそれらのデータを格納した後、一部の揮発性メモリに格納した入出力対象データを消去する。このディスクアレイ装置は、一部の揮発性メモリに障害が発生した場合、障害が起きていない揮発性メモリおよび複数の不揮発性メモリの両方に、入出力対象データを格納することにより、データ消失を防ぐことができる。
また、特許文献4には、制御部を冗長化したディスクアレイ装置が開示されている。この特許文献4に記載されたディスクアレイ装置においては、通常稼働時にキャッシュメモリとして利用する揮発性メモリと、通常稼働時には利用しない不揮発性メモリの組み合わせによってキャッシュメモリを構成する。そして、一方の制御部において障害が発生したとき、もう一方の制御部が、自身の揮発性メモリと不揮発性メモリとによって、冗長化したキャッシュメモリを構成することにより、データ保全性を保ちながら性能低下も抑える。
しかしながら、特許文献1に開示されたバックアップシステムにおいては、アクセス性能が低い不揮発性メモリに常にデータを書き込んでいるので、通常の稼働時において、この不揮発性メモリの性能にシステム全体の性能が引きずられて低下するという問題がある。
また、特許文献2に開示された記憶装置は、複雑な処理を行う時間が掛かるという問題がある。すなわち、この記憶装置は、まず、すべての書き込みデータをキャッシュメモリに記憶させ、記憶させたデータの量に基づいて閾値を計算し、さらにフラッシュメモリへの退避を行うという複雑な処理の後でアクセス完了となるので、処理に時間が掛かると言える。
また、特許文献3および4に開示されたディスクアレイ装置は、バッテリの充電量が不足しているが正常に稼働している場合を想定していない。すなわち、これらのディスクアレイ装置は、障害が発生したときには対処が行われるが、その障害から復旧した後、消耗したバッテリの充電量がまだ不足している状態には何も対処しない。
本発明の一つの目的は、補助電源装置がバックアップ処理に必要な充電量まで満たされていない場合であっても、書き込み対象のデータの保全性を確保しつつ、性能低下をできるだけ防ぐことができる制御装置などを提供することにある。
上記の目的を達成すべく、本発明に係る制御装置は、以下の構成を備えることを特徴とする。
すなわち、本発明の一態様に係る制御装置は、
補助電源装置の充電状態情報を取得し、前記充電状態情報に基づいて、前記補助電源装置が所定の充電量を満たすかどうかを判断し、前記補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合、不揮発メモリへ上位装置からのデータを転送することを指示する転送指示を出力するキャッシュ制御手段と、
前記転送指示に基づいて、前記データをキャッシュメモリへ書き込むキャッシュ書き込み処理、または、前記データを転送する転送処理を実行する揮発メモリ制御手段と、
前記転送処理によって転送された前記データを前記不揮発メモリに書き込む不揮発メモリ制御手段とを備え、
前記揮発メモリ制御手段は、前記キャッシュ書き込み処理、または、前記不揮発メモリへの書き込みが完了した後に、前記上位装置への処理完了通知を出力する。
補助電源装置の充電状態情報を取得し、前記充電状態情報に基づいて、前記補助電源装置が所定の充電量を満たすかどうかを判断し、前記補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合、不揮発メモリへ上位装置からのデータを転送することを指示する転送指示を出力するキャッシュ制御手段と、
前記転送指示に基づいて、前記データをキャッシュメモリへ書き込むキャッシュ書き込み処理、または、前記データを転送する転送処理を実行する揮発メモリ制御手段と、
前記転送処理によって転送された前記データを前記不揮発メモリに書き込む不揮発メモリ制御手段とを備え、
前記揮発メモリ制御手段は、前記キャッシュ書き込み処理、または、前記不揮発メモリへの書き込みが完了した後に、前記上位装置への処理完了通知を出力する。
また、上記の同目的を達成すべく、本発明の一態様に係る制御方法は、情報処理装置によって、
補助電源装置の充電状態情報を取得し、
前記充電状態情報に基づいて、前記補助電源装置が所定の充電量を満たすかどうかを判断し、
前記補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合は、
上位装置から受信したデータの書き込み要求の対象である書き込み対象データを不揮発メモリへ書き込む不揮発メモリ書き込み処理を実行し、
前記補助電源装置が所定の充電量を満たしている場合は、
前記書き込み対象データをキャッシュメモリへ書き込むキャッシュ書き込み処理を実行し、
前記不揮発メモリ書き込み処理、または、前記キャッシュ書き込み処理が完了した後に、前記書き込み要求の処理が完了したことを通知する処理完了通知を、前記上位装置に対して送信する。
補助電源装置の充電状態情報を取得し、
前記充電状態情報に基づいて、前記補助電源装置が所定の充電量を満たすかどうかを判断し、
前記補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合は、
上位装置から受信したデータの書き込み要求の対象である書き込み対象データを不揮発メモリへ書き込む不揮発メモリ書き込み処理を実行し、
前記補助電源装置が所定の充電量を満たしている場合は、
前記書き込み対象データをキャッシュメモリへ書き込むキャッシュ書き込み処理を実行し、
前記不揮発メモリ書き込み処理、または、前記キャッシュ書き込み処理が完了した後に、前記書き込み要求の処理が完了したことを通知する処理完了通知を、前記上位装置に対して送信する。
また、同目的は、上記の各構成を有する制御装置、並びに対応する方法を、コンピュータによって実現するコンピュータ・プログラム、及びそのコンピュータ・プログラムが格納されている、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体によっても達成される。
本発明には、制御装置において、補助電源がバックアップ処理に必要な充電量まで満たされていない場合であっても、入出力データの保全性を確保しつつ、性能低下をできるだけ防ぐことができるという効果がある。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る制御装置1の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、本実施形態に係る制御装置1は、キャッシュ制御部3、揮発メモリ制御部4、および不揮発メモリ制御部5を有する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る制御装置1の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、本実施形態に係る制御装置1は、キャッシュ制御部3、揮発メモリ制御部4、および不揮発メモリ制御部5を有する。
制御装置1は、例えば、上位装置と、上位装置から書き込みを要求されたデータ(以下、「書き込み対象データ」とも言う)を格納することが可能な記憶装置40と、バスまたは通信ネットワークなどを介して接続される。制御装置1は、上位装置からデータの書き込みを要求する書き込み要求20を受信することができる。また、制御装置1は、キャッシュメモリとして利用可能な揮発性のメモリであるキャッシュメモリ10、および不揮発性のメモリである不揮発メモリ11と接続される。また、制御装置1は、バッテリなどの補助電源装置(図示せず)と接続される。制御装置1は、図示しない主電源装置から受ける電源供給が停止したときに、その補助電源装置から電源供給を受けることができる。
ホストインタフェース部2は、上位装置からデータの書き込み要求20を受信し、その書き込み要求20の処理が完了したことを通知する処理完了通知を、上位装置に対して送信する(返す)ことができる。ホストインタフェース部2は、書き込み要求20の対象であるデータを揮発メモリ制御部4に対して出力する。
キャッシュ制御部3は、補助電源装置の充電状態情報30を取得し、その充電状態情報30に基づいて、補助電源装置が所定の充電量を満たす充電状態であるかどうかを判断する。補助電源装置の電力が所定の充電量を満たしていない場合、キャッシュ制御部3は、不揮発性記憶装置である不揮発メモリ11へ、書き込み対象データを転送することを指示する転送指示を、揮発メモリ制御部4に対して出力する。
揮発メモリ制御部4は、キャッシュ制御部3から受信する転送指示に基づいて、ホストインタフェース部2から受け取った書き込み対象データに対する処理を選択する。すなわち、揮発メモリ制御部4は、転送指示に基づいて、書き込み対象データをキャッシュメモリ10へ書き込むキャッシュ書き込み処理、または、後述する不揮発メモリ制御部5に対して、書き込み対象データを転送する転送処理を実行する。
不揮発メモリ制御部5は、揮発メモリ制御部4によって転送されたデータを不揮発メモリ11に書き込む。
また、揮発メモリ制御部4は、書き込み対象データの格納が完了した後に、ホストインタフェース部2を介して、書き込み要求に対する処理完了通知を、上位装置に対して出力する。書き込み対象データの格納が完了した後とは、キャッシュへの書き込み処理が完了した後、または、不揮発メモリ制御部5が行う不揮発メモリ11への書き込みが完了した後である。
このような構成を備える本実施形態において、バックアップ処理に必要な充電量を、所定の充電量として設定しておけば、補助電源装置の充電量がバックアップ処理に対して不足している場合には、書き込み対象データが、不揮発メモリ11に保持される。なお、バックアップ処理とは、キャッシュメモリ10に格納されたデータのうち、記憶装置40に格納されていないデータを、不揮発性メモリ11へコピー(バックアップ)する処理である。すなわち、この状態において、主電源装置から給電が停止した場合、補助電源装置の電力ではバックアップ処理を行うことができなくても、不揮発メモリ11が書き込み対象データを保持することができる。
一方、補助電源装置の充電量が、バックアップ処理に必要な容量を満たしている場合には、書き込み対象データが、キャッシュメモリ10に保持される。この状態において、主電源装置から給電が停止した場合は、補助電源装置の電力によって、一般的なバックアップ処理を行うことにより、書き込み対象データを保持することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、補助電源装置が、バックアップ処理に必要な充電量まで満たされていない場合であっても、書き込み要求の対象であるデータの完全性(保全性)を確保することができる。すなわち、補助電源装置が充電不足の状態の時に、停電などが発生しても、データの保全性が確保される。
その理由は、キャッシュ制御部3が、充電状態情報に基づいて、補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合に、書き込み対象データの転送指示を揮発メモリ制御部4に対して出力するからである。そして、揮発メモリ制御部4が、転送指示に基づいて、書き込み対象データを不揮発メモリ制御部5に対して、転送するからである。さらに、不揮発メモリ制御部5が、転送された書き込み対象データを不揮発メモリ11に書き込むからである。すなわち、この状態で、停電などが発生しても、不揮発性メモリ11に格納された書き込み対象データが失われることはない。
さらに、本実施形態によれば、性能低下をできるだけ防ぐことができる。
その理由は、キャッシュ制御部3が、補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合にだけ転送指示を出力するので、それ以外の場合には、不揮発メモリ11への書き込みの性能にシステム全体の性能が影響を受けることがないからである。
また、補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合にも、揮発メモリ制御部4が、すぐに書き込み対象データを不揮発メモリ制御部5に転送するので、処理に要する時間および負荷を低くすることができるからである。
なお、本実施形態の変形例としては、以下のようなものが考えられる。
例えば、揮発メモリ制御部4が、不揮発メモリ制御部5に対する転送処理を行う前、または後に、必要に応じて、書き込み対象データをキャッシュメモリ10に書き込んでもよい。このとき、揮発メモリ制御部4は、書き込み対象データに対するキャッシュの必要性(有用性)を判断してもよい。キャッシュの必要性を判断する技術としては、一般的な技術を採用することができるので、本実施形態における重複する説明は省略する。
また、揮発メモリ制御部4は、キャッシュメモリ10への書き込みの実行タイミングを遅らせることにより、アクセス性能の低下を抑えてもよい。例えば、揮発メモリ制御部4は、上述した本実施形態に係る処理を実行していないときを待ち合わせて、キャッシュメモリ10への書き込み対象データの格納を行ってもよい。
以上、説明したように本変形例には、さらに性能低下を防ぐことができるという効果がある。
その理由は、補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合にも、揮発メモリ制御部4が、できるだけ性能低下を抑えながら、書き込み対象データをキャッシュメモリ10に保持するからである。これにより、キャッシュメモリ10をさらに有効活用できるので、さらに性能低下を防止するという効果が期待できる。
さらに、変形例には、書き込み対象データの冗長性を保つことができるという効果もある。
その理由は、揮発メモリ制御部4および不揮発メモリ制御部5が、キャッシュメモリ10と不揮発メモリ11との両方に、同じデータを格納するからである。
<第2の実施形態>
次に、上述した第1の実施形態、および変形例を基本とする第2の実施形態について説明する。以下では、第2の実施形態に係る特徴的な部分を中心に説明し、第1の実施形態、および変形例と同様な構成を有する第2の実施形態の構成要素には、第1の実施形態、および変形例で付した参照符号と同一の参照符号を付し、その構成要素について重複する詳細な説明は省略する。
次に、上述した第1の実施形態、および変形例を基本とする第2の実施形態について説明する。以下では、第2の実施形態に係る特徴的な部分を中心に説明し、第1の実施形態、および変形例と同様な構成を有する第2の実施形態の構成要素には、第1の実施形態、および変形例で付した参照符号と同一の参照符号を付し、その構成要素について重複する詳細な説明は省略する。
まず、図2を参照して、以下に本実施形態の構成を説明する。図2は、本発明の第2の実施形態に係るディスクアレイシステムの構成を示すブロック図である。
本実施形態は、第1の実施形態、および変形例に係る制御装置1を基本とする複数の制御装置100を含むディスクアレイ装置(第1のディスクアレイ装置)200である。
図2を参照すると、本実施形態は、上位装置21と、ディスクアレイ装置200とを含む。
上位装置21とディスクアレイ装置200とは、バスまたは、構内LAN(ローカルエリアネットワーク)等の通信ネットワークを介して通信可能である。
上位装置21、およびディスクアレイ装置200の各部が、専用のハードウェアデバイス、または論理回路によって構成されても良い。または、上位装置21、およびディスクアレイ装置200は、CPU(Central Processing Unit:図示せず)を用いて実行されるコンピュータ・プログラム(ソフトウェア・プログラム)の制御により動作する一般的な情報処理装置(コンピュータ)によって構成されても良い。なお、この上位装置21、およびディスクアレイ装置200をコンピュータによって実現したハードウェア構成例については、図4を参照して後述する。
上位装置21は、第1の実施形態における書き込み要求20を、ディスクアレイ装置20に対して送信することができる装置である。上位装置21は、複数の装置であってもよい。本実施形態において、上位装置21は、ホストインタフェース2Aまたは2Bの一方に対して、入出力要求を送信する。
ディスクアレイ装置20は、制御装置100A、キャッシュメモリ10A、不揮発メモリ11A、ディスク装置41A、バッテリ31A、およびバッテリコントローラ32Aを1組として、それらを2組組み合わせた冗長構成を有する。本実施形態においては、符号の末尾に「A」または「B」の記号を付すことによって、冗長構成の組となる同じ機能を有する機能部同士を区別する。以下の構成の説明においては、符号に「A」が付与された構成の説明をもって、符号に「B」が付与された構成の説明に代えることができる。
キャッシュメモリ10Aおよび不揮発メモリ11Aは、それぞれ、第1の実施形態、および変形例におけるキャッシュメモリ10および不揮発メモリ11に相当する。キャッシュメモリ10Aは、DRAM、またはDIMMなどの比較的高速アクセスが可能な揮発性メモリによって実現される。不揮発メモリ11Aは、フラッシュメモリ、またはSSD(Sorid State Drive)などの不揮発性メモリによって実現される。不揮発メモリ11Aは、そのアクセス性能が、キャッシュメモリ10Aに比べて低速であるが、ディスク装置41Aに比べて高速なメモリを使用することが一般的である。
キャッシュメモリ10Aおよび不揮発メモリ11Aの構造と内容は、第1の実施形態、および変形例と同様であるため、詳細な説明を省略する。
キャッシュメモリ10Aおよび不揮発メモリ11Aの構造と内容は、第1の実施形態、および変形例と同様であるため、詳細な説明を省略する。
ディスク装置41Aは、第1の実施形態、および変形例における記憶装置40に相当する。ディスク装置41Aは、例えば、ハードディスク装置などにより実現される。ディスク装置41Aの構造と内容は、第1の実施形態、および変形例と同様であるため、詳細な説明を省略する。
バッテリ31A、およびバッテリコントローラ32Aは、第1の実施形態、および変形例における補助電源装置に対応する。バッテリ31A、およびバッテリコントローラ32Aは、図示しない主電源装置から受ける電源供給が停止したときに、少なくとも、制御装置100A、キャッシュメモリ10A、および不揮発メモリ11Aに対して、電源を供給することができる。また、バッテリコントローラ32Aは、バッテリ31Aの充電状態を表す充電状態情報を、後述するキャッシュセレクタ103Aに対して、出力することができる。
制御装置100Aは、第1の実施形態、および変形例における制御装置100を基本とする。制御装置100Aは、ホストインタフェース部2A、キャッシュセレクタ103A、揮発メモリ制御部104A、不揮発メモリ制御部5A、およびディスクインタフェース部106Aを有する。
ホストインタフェース部2Aは、第1の実施形態、および変形例におけるホストインタフェース部2を基本とする。ホストインタフェース部2Aは、上位装置21からディスク装置41Aに対する、入出力要求を受信し、その入出力要求の処理が完了したことを通知する処理完了通知を、上位装置21に対して送信することができる。入出力要求とは、書き込み要求と、ディスク装置41Aに格納されたデータの読み出し要求とを含む。また、ホストインタフェース部2Aは、上位装置21から受信した入出力要求の情報を揮発メモリ制御部104Aに対して出力することができる。また、ホストインタフェース部2Aは、揮発メモリ制御部104Aから出力される読み出しデータを、上位装置21に対して送信することができる。
キャッシュセレクタ103Aは、第1の実施形態、および変形例におけるキャッシュ制御部3を基本とする。キャッシュセレクタ103Aは、バッテリコントローラ32Aから、バッテリ31Aの充電状態を表す充電状態情報を取得し、バッテリ31Aが所定の充電量を満たす充電状態であるかどうかを判断する。これ以外のキャッシュセレクタ103Aの構造および機能は、第1の実施形態、および変形例と同様であるため、詳細な説明を省略する。
揮発メモリ制御部104Aは、第1の実施形態、および変形例における揮発メモリ制御部4を基本とする。揮発メモリ制御部104Aは、本実施形態では、さらに、制御装置100Bとの間における書き込み対象データの冗長化を行うことができる。すなわち、揮発メモリ制御部104Aは、冗長構成の組となる揮発メモリ制御部104Bに対して、ホストインタフェース部2Aから受け取った書き込み対象データを転送することができる。また、揮発メモリ制御部104Aは、冗長構成の組となる揮発メモリ制御部104Bから転送された書き込み対象データを、ホストインタフェース部2Aから直接受け取った書き込み対象データと同様に処理する。これにより、書き込み対象データは、制御装置100Aおよび100Bのそれぞれにおいて、少なくとも、キャッシュメモリ10A(10B)または不揮発メモリ11A(11B)の何れかに記憶することができる。
また、揮発メモリ制御部104Aは、第1の実施形態における処理完了通知の出力の際に、さらに冗長構成の組となる揮発メモリ制御部104Bが書き込み対象データの格納を完了することをも待ち合わせる。すなわち、揮発メモリ制御部104Aは、揮発メモリ制御部104Bを含めて、書き込み対象データの格納が完了した後に、ホストインタフェース部2Aを介して、書き込み要求に対する処理完了通知を、上位装置21に対して出力する。
また、揮発メモリ制御部104Aは、上位装置21の入出力要求に応じて、ディスク装置41Aに対するデータの書き込み、および読み出しの制御を、ディスクインタフェース部106Aを介して行うことができる。また、揮発メモリ制御部104Aは、読み出し要求に応じて読み出したデータ(読み出しデータ)を、ホストインタフェース部2Aを介して上位装置21に対して送信することができる。ディスク装置41Aに対する入出力要求の処理および、それに係るキャッシュ制御の方法は、良く知られた一般的な技法を採用することができるので、本実施形態における詳細な説明は省略する。
また、揮発メモリ制御部104Aは、停電などの障害から復旧した際に、不揮発メモリ制御部5Aを介して、不揮発メモリ11Aに格納されたデータを読み出し、キャッシュメモリ10Aにリストア(コピー)する復旧処理を行うことができる。
上記以外の揮発メモリ制御部104Aの構成および機能は、第1の実施形態、および変形例と同様であるため、詳細な説明を省略する。
不揮発メモリ制御部5Aは、第1の実施形態、および変形例における不揮発メモリ制御部5を基本とする。本実施形態においては、不揮発メモリ制御部5は、上述した復旧処理の際に、揮発メモリ制御部104Aの要求に応じて、不揮発メモリ11Aに格納されたデータを読み出し、そのデータを揮発メモリ制御部104Aに対して出力することができる。上記以外の不揮発メモリ制御部5Aの構成および機能は、第1の実施形態、および変形例と同様であるため、詳細な説明を省略する。
ディスクインタフェース部106Aは、揮発メモリ制御部104Aから受ける要求に基づいて、ディスク装置41Aに対するデータの読み出し、および書き込みを行うことができる。
次に、上述した構成を備える本実施形態の動作について詳細に説明する。
以下の説明においても、上述した構成の説明と同様に、符号に「A」が付与された構成の動作の説明をもって、符号に「B」が付与された構成の動作の説明に代えることができる。
図3は、第2の実施形態における制御装置100の動作を示すフローチャートである。
一例として、以下に、ディスクアレイ装置200への図示しない外部電源からの電源供給が停止(停電)し、その後、ディスクアレイ装置200への電源供給が復旧(復電)した場合における動作を説明する。
以下の説明における前提条件を述べる。まず、電源供給が停止している間に、ディスクアレイ装置200では、上述したバックアップ処理が、バッテリ31Aによる電源供給によって実行された前提とする。すなわち、停電後、キャッシュメモリ10Aに含まれるデータのうち、ディスク装置41Aに格納されていないデータが、不揮発性メモリ11Aに格納されたこととする。また、バックアップ処理完了後、ディスクアレイ装置200は運用停止されたこととする。そして、バッテリ31Aに充電された電力が消費されたことにより、バッテリ31Aは、次のバックアップ処理に必要な充電量に満たない充電状態となったこととする。
以下に、このような前提条件における詳細な動作を説明する。
復電後、装置を起動すると、一般的なリストア動作により、不揮発メモリ11Aに格納されたデータが、キャッシュメモリ10Aにリストアされる。リストアの方法は、良く知られた一般的な技法を採用することができるので、本実施形態における詳細な説明は省略する。
次に、キャッシュセレクタ103Aは、バッテリコントローラ32Aから、バッテリ31Aの充電状態情報を取得する(ステップS10)。
次に、キャッシュセレクタ103Aは、取得した充電状態情報に基づいて、所定の充電量を満たしているかどうかを判定する(ステップS11)。本実施形態では、キャッシュセレクタ103Aは、バックアップ処理に必要な充電量の情報を、あらかじめ所定の充電量として保持していることとする。ここでは、キャッシュセレクタ103Aは、その所定の充電量の情報と、取得した充電状態情報とを比較することにより、バッテリ31Aがバックアップ処理に必要な充電量に満たない状態であることを認識する。そして、キャッシュセレクタ103Aは、不揮発メモリ11Aへ、書き込み対象データを転送することを指示する転送指示を、揮発メモリ制御部104Aに対して出力する。揮発メモリ制御部104Aは、図示しない記憶装置などに転送指示を受けたことを記憶する。なお、揮発メモリ制御部104Aは、例えば、回路の状態を切り替えることなどによって、転送指示を受けたことを記憶してもよい。
この後、上位装置21が、書き込み要求をホストインタフェース部2Aに対して送信すると、ホストインタフェース部2Aが、書き込み要求を受信する(ステップS20)。ホストインタフェース部2Aは、書き込み要求の対象である書き込みデータを揮発メモリ制御部104Aに対して出力する。
揮発メモリ制御部104Aは、キャッシュセレクタ103Aから受信した転送指示に基づいて、ホストインタフェース部2Aから受け取った書き込み対象データに対する処理を選択する。すなわち、ここでは、揮発メモリ制御部104Aは、不揮発メモリ制御部5Aに対して、データを転送する転送処理を実行する。不揮発メモリ制御部5Aは、不揮発メモリ11Aに対して、転送されたデータを書き込む(ステップS21)。揮発メモリ制御部104Aは、不揮発メモリ11Aへの書き込み対象データの格納が完了したことを確認する。例えば、不揮発メモリ制御部5Aが、不揮発メモリ11Aに対するデータの書き込みが完了した後に、揮発メモリ制御部104Aに対して、転送処理の完了を通知してもよい。
なお、第1の実施形態の変形例を基本とする場合、ステップS21において、揮発メモリ制御部104Aは、例えば、転送処理の後、転送処理の完了を待つ間に、書き込み対象データをキャッシュメモリ10Aに対しても書き込んでもよい。
また、ステップS21において、揮発メモリ制御部104Aは、冗長構成の組となる揮発メモリ制御部104Bに対して、書き込み対象データを転送する。揮発メモリ制御部104Bも、同様に、バッテリ31Bの充電状態情報に応じて、転送された書き込み対象データをキャッシュメモリ10Bまたは不揮発メモリ11Bの何れかに格納するよう制御する。このとき、揮発メモリ制御部104Aは、揮発メモリ制御部104Bを介した書き込み対象データの格納が完了したことを確認する。
揮発メモリ制御部104Aは、書き込み対象データの格納が完了した後に、ホストインタフェース部2Aを介して、書き込み要求に対する処理完了通知を、上位装置21に対して出力する(ステップS14)。ここでは、揮発メモリ制御部104Aは、不揮発メモリ制御部5Aが行う不揮発メモリ11Aに対する書き込みと、揮発メモリ制御部104Bを介した書き込みの両方が完了してから、処理完了通知の出力を行う。すなわち、揮発メモリ制御部104Aは、第1の実施形態における処理完了通知の出力の際に、さらに冗長構成の組となる揮発メモリ制御部104Bが書き込み対象データの格納を完了するまで待ち合わせる。第1の実施形態の変形例を基本とする場合、少なくとも、不揮発メモリ11A(および、不揮発メモリ11B)に対する書き込みが完了してから処理完了通知の出力を行う。すなわち、揮発メモリ制御部104Aは、書き込み対象データがディスクアレイ装置200に含まれるキャッシュメモリ10Aまたは10Bと、不揮発メモリ11Aまたは11Bとにおいて、冗長化されたことを確認した後に、上位装置21への処理完了通知を返す。
この後は、ステップS10に戻って処理が繰り返される。
以下に、さらに時間が経過し、バッテリ31Aの充電量が、バックアップ処理に必要な容量に達した場合について、説明する。
キャッシュセレクタ103Aは、バッテリコントローラ32Aから、バッテリ31Aの充電状態情報を取得し(ステップS10)、今度は、所定の充電量を満たしていることを認識する(ステップS11)。そこで、キャッシュセレクタ103Aは、揮発メモリ制御部104Aに対する転送指示を停止することにより、これ以降の不揮発メモリ11Aへのデータ書き込みを止める。揮発メモリ制御部104Aは、転送指示を受けたことに関する記憶を消去する。なお、これ以降のいずれかのタイミングにおいて、揮発メモリ制御部104Aは、不揮発メモリ制御部5Aを介して、不揮発メモリ11Aに書き込まれたデータの消去などを行ってもよい。
ステップS11の後、上位装置21が、新たな書き込み要求をホストインタフェース部2Aに対して送信すると、ホストインタフェース部2Aが、書き込み要求を受信し、書き込みデータを揮発メモリ制御部104Aに対して出力する(ステップS12)。
揮発メモリ制御部104Aは、キャッシュセレクタ103Aから受信した転送指示(停止)に基づいて、ホストインタフェース部2Aから受け取った書き込み対象データに対する処理を選択する。すなわち、ここでは、揮発メモリ制御部104Aは、書き込み対象データをキャッシュメモリ10Aへ書き込むキャッシュ書き込み処理を行う(ステップS13)。すなわち、不揮発メモリ11Aへの書き込みは、行われない。また、ステップS21と同様に、揮発メモリ制御部104Aは、冗長構成の組となる揮発メモリ制御部104Bに対して、書き込み対象データを転送する。このときも、揮発メモリ制御部104Aは、揮発メモリ制御部104Bを介した書き込み対象データの格納が完了したことを確認する。
揮発メモリ制御部104Aは、キャッシュメモリ10Aに対する書き込みと、揮発メモリ制御部104Bを介した書き込み対象データの格納が完了した後に、ホストインタフェース部2Aを介して、書き込み要求に対する処理完了通知を、上位装置21に対して出力する(ステップS14)。
このようにして、バッテリ31Aの充電量が回復した後、制御装置100Aは、キャッシュメモリ10Aを使用した高速なライトバック動作に移行することができる。これにより、停電後に低下していたデータ処理性能が回復するとともに、停電時のダーティデータの保全性の確保が可能になる。ここで、ダーティデータとは、キャッシュメモリに格納されているけれども、まだディスク装置へ書き込まれていない更新データを指す。
以上、説明したように、本実施形態には、上述した第1の実施形態と同様の効果に加えて、さらに、書き込み対象データの保全性を高めることができるという効果もある。
その理由は、ディスクアレイ装置200が、各機能部を複数組有し、それらを冗長化しているからである。すなわち、上記の各機能部のいずれかに障害が発生しても、書き込み対象データが、冗長構成の組となる機能部によって保持されるからである。
なお、本実施形態の変形例としては以下のようなものが考えられる。
例えば、ディスクアレイ装置200に冗長化して含まれる各機能部を、1つずつ含むディスクアレイ装置(第2のディスクアレイ装置)300も、実現可能である。すなわち、制御装置100A、キャッシュメモリ10A、不揮発メモリ11A、ディスク装置41A、バッテリ31A、およびバッテリコントローラ32Aを含むディスクアレイ装置300は、第1の実施形態と同様の効果を発揮することができる。このとき、揮発メモリ制御部104Aは、図2のステップS21およびS13において、冗長構成の組となる揮発メモリ制御部104Bに対する、書き込み対象データの転送を行わなければよい。また、揮発メモリ制御部104Aは、ステップS14において、揮発メモリ制御部104Bを介した書き込み対象データの格納の完了を待ち合わせなくてもよい。すなわち、このときの揮発メモリ制御部104Aの動作は、第1の実施形態における揮発メモリ制御部4と同様でよい。
また、他の変形例として、充電状態情報の取得、および転送指示(S10〜S11)は、書き込み要求の処理(ステップS12〜14、S20〜21)とは、個別(非同期)に行ってもよい。すなわち、第2の実施形態においては、キャッシュセレクタ103Aの動作は、上位装置21から受信する書き込み要求を1つ受信する度に行うが、それに限らない。すなわち、バッテリ31Aの充電状態情報を取得するタイミングによらず、揮発メモリ制御部104Aは、上位装置21から送られる複数の入出力要求を処理してもよい。また、入出力要求を受信しなくても、キャッシュセレクタ103Aは、バッテリ31Aの充電状態情報の取得以降の動作を繰り返し行ってもよい。
例えば、キャッシュセレクタ103Aは、バッテリ31Aの充電状態を定期的に監視し、適宜転送指示を送ることによって、揮発メモリ制御部104Aを不揮発メモリへの転送モードに切り替えてもよい。そして、キャッシュセレクタ103Aは、転送解除指示を送ることによって、揮発メモリ制御部104Aの転送モードを解除してもよい。この場合、揮発メモリ制御部104Aは、転送モードの状態を記憶し、転送指示と転送解除指示とによって、その転送モードの状態を切り替える。そして、揮発メモリ制御部104Aは、転送モードの場合には不揮発メモリ制御部5Aに対して、書き込みデータを転送し、転送モードが解除されている場合には、キャッシュメモリ10Aに対して書き込みデータを書き込めばよい。
なお、上述した各実施形態において図1または図2に示した各部は、それぞれ独立したハードウェア回路で構成されていてもよいし、ソフトウェアプログラムの機能(処理)単位(ソフトウェアモジュール)と捕らえることができる。ただし、これらの図面に示した各部の区分けは、説明の便宜上の構成であり、実装に際しては、様々な構成が想定され得る。このような場合のハードウェア環境の一例を、図4を参照して説明する。
図4は、本発明の各実施形態、および、その変形例に係る制御装置またはディスクアレイシステムに適用可能なコンピュータ(情報処理装置)の構成を例示する図である。すなわち、図4は、上述した各実施形態における制御装置1、ディスクアレイ装置200および300、および上位装置21の少なくとも何れかを実現可能なコンピュータの構成であって、上述した各実施形態における各機能を実現可能なハードウェア環境を示す。
図4に示したコンピュータ900は、CPU(Central Processing Unit)901、ROM(Read Only Memory)902、RAM(Random Access Memory)903、通信インタフェース(I/F)904、ディスプレイ905、及びハードディスク装置(HDD)906を備え、これらがバス907を介して接続された構成を有する。なお、図4に示したコンピュータが制御装置1、ディスクアレイ装置200および300、または上位装置21として機能する場合、ディスプレイ905、通信インタフェース904は常時設けられる必要はない。
また、通信インタフェース904は、上述した各実施形態において、当該各コンピュータ間における通信を実現する一般的な通信手段である。ハードディスク装置906には、プログラム群906Aと、各種の記憶情報906Bとが格納されている。プログラム群906Aは、例えば、上述した図1および図2に示した各ブロック(各部)に対応する機能を実現するためのコンピュータ・プログラムである。各種の記憶情報906Bは、例えば、図1および図2に示したキャッシュ制御部3、キャッシュセレクタ103Aおよび103Bがあらかじめ保持する所定の充電量に関する情報などである。このようなハードウェア構成において、CPU901は、コンピュータ900の全体の動作を司る。
そして、上述した各実施形態を例に説明した本発明は、各実施形態の説明において参照したブロック構成図(図1および図2)あるいはフローチャート(図3)の機能を実現可能なコンピュータ・プログラムを供給した後、そのコンピュータ・プログラムを、当該ハードウェアのCPU901に読み出して実行することによって達成される。また、このコンピュータ内に供給されたコンピュータ・プログラムは、読み書き可能な一時記憶メモリ903またはハードディスク装置906などの不揮発性の記憶デバイス(記憶媒体)に格納すれば良い。
また、前記の場合において、当該各装置内へのコンピュータ・プログラムの供給方法は、フロッピーディスク(登録商標)やCD−ROM等の各種記録媒体を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信ネットワーク1000を介して外部よりダウンロードする方法等のように、現在では一般的な手順を採用することができる。そして、このような場合において、本発明は、係るコンピュータ・プログラムを構成するコード、或いは係るコードが記録されたところの、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体によって構成されると捉えることができる。
1、100A、100B 制御装置
2、2A、2B ホストインタフェース部
3 キャッシュ制御部
4、104A、104B 揮発メモリ制御部
5、5A、5B 不揮発メモリ制御部
10、10A、10B キャッシュメモリ
11、11A、11B 不揮発メモリ
20 書き込み要求(上位装置)
21 上位装置
30 充電状態情報(補助電源装置)
31A、31B バッテリ
32A、32B バッテリコントローラ
40 記憶装置
41A、41B ディスク装置
103A、103B キャッシュセレクタ
200 ディスクアレイ装置(第1のディスクアレイ装置)
300 第2のディスクアレイ装置
900 情報処理装置(コンピュータ)
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904 通信インタフェース(I/F)
905 ディスプレイ
906 ハードディスク装置(HDD)
906A プログラム群
906B 各種の記憶情報
907 バス
1000 ネットワーク(通信ネットワーク)
2、2A、2B ホストインタフェース部
3 キャッシュ制御部
4、104A、104B 揮発メモリ制御部
5、5A、5B 不揮発メモリ制御部
10、10A、10B キャッシュメモリ
11、11A、11B 不揮発メモリ
20 書き込み要求(上位装置)
21 上位装置
30 充電状態情報(補助電源装置)
31A、31B バッテリ
32A、32B バッテリコントローラ
40 記憶装置
41A、41B ディスク装置
103A、103B キャッシュセレクタ
200 ディスクアレイ装置(第1のディスクアレイ装置)
300 第2のディスクアレイ装置
900 情報処理装置(コンピュータ)
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904 通信インタフェース(I/F)
905 ディスプレイ
906 ハードディスク装置(HDD)
906A プログラム群
906B 各種の記憶情報
907 バス
1000 ネットワーク(通信ネットワーク)
Claims (10)
- 補助電源装置の充電状態情報を取得し、前記充電状態情報に基づいて、前記補助電源装置が所定の充電量を満たすかどうかを判断し、前記補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合、不揮発メモリへ上位装置からのデータを転送することを指示する転送指示を出力するキャッシュ制御手段と、
前記転送指示に基づいて、前記データをキャッシュメモリへ書き込むキャッシュ書き込み処理、または、前記データを転送する転送処理を実行する揮発メモリ制御手段と、
前記転送処理によって転送された前記データを前記不揮発メモリに書き込む不揮発メモリ制御手段とを備え、
前記揮発メモリ制御手段は、前記キャッシュ書き込み処理、または、前記不揮発メモリへの書き込みが完了した後に、前記上位装置への処理完了通知を出力する
制御装置。 - 前記揮発メモリ制御手段は、前記転送処理を実行する場合に、前記転送処理の実行前または後に、さらに前記キャッシュ書き込み処理を実行する
請求項1記載の制御装置。 - 前記所定の充電量は、前記キャッシュメモリに格納された前記データのうち、前記不揮発メモリ以外の不揮発性記憶装置に格納されていない前記データを、前記不揮発メモリへコピーするバックアップ処理に必要な充電量である
請求項1または2記載の制御装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の制御装置を構成する複数の制御装置を含み、
前記複数の制御装置の各揮発メモリ制御手段は、
他の前記制御装置に含まれる前記揮発メモリ制御手段に対して、前記データを転送し、
他の前記制御装置に含まれる前記揮発メモリ制御手段から転送された前記データを、前記上位装置からのデータとして、前記転送指示に基づいて、前記キャッシュ書き込み処理、または、前記転送処理を実行し、
さらに、前記各揮発メモリ制御手段は、前記処理完了通知を出力する際に、他の前記制御手段に含まれる前記揮発メモリ制御手段が前記データの格納を完了することをも待ち合わせる
第1のディスクアレイ装置。 - 請求項4記載の第1のディスクアレイ装置に、前記各制御装置に1対1対応する、前記キャッシュメモリと、前記不揮発メモリと、前記不揮発メモリ以外の不揮発記憶装置であるディスク装置とをそれぞれ有し、
さらに、前記各制御装置において、対応する前記ディスク装置に対するデータの読み出し、および書き込みを行うディスクインタフェース手段をそれぞれ有し、
前記各揮発メモリ制御手段は、さらに、対応する前記ディスク装置に対する前記データの読み出し、および書き込みを、対応する前記ディスクインタフェース手段を介して行う
請求項4記載の第1のディスクアレイ装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の制御装置と、前記キャッシュメモリと、前記不揮発メモリと、前記不揮発メモリ以外の不揮発記憶装置であるディスク装置とを有し、
さらに、前記制御装置において、前記ディスク装置に対するデータの読み出し、および書き込みを行うディスクインタフェース手段を有し、
前記揮発メモリ制御手段は、前記ディスク装置に対する前記データの読み出し、および書き込みを、前記ディスクインタフェース手段を介して行う
第2のディスクアレイ装置。 - 情報処理装置を用いて、
補助電源装置の充電状態情報を取得し、
前記充電状態情報に基づいて、前記補助電源装置が所定の充電量を満たすかどうかを判断し、
前記補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合は、
上位装置から受信したデータの書き込み要求の対象である書き込み対象データを不揮発メモリへ書き込む不揮発メモリ書き込み処理を実行し、
前記補助電源装置が所定の充電量を満たしている場合は、
前記書き込み対象データをキャッシュメモリへ書き込むキャッシュ書き込み処理を実行し、
前記不揮発メモリ書き込み処理、または、前記キャッシュ書き込み処理が完了した後に、前記書き込み要求の処理が完了したことを通知する処理完了通知を、前記上位装置に対して送信する
制御方法。 - 前記補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合に、前記不揮発メモリ書き込み処理の前または後に、さらに前記キャッシュ書き込み処理を実行する
請求項7記載の制御方法。 - 補助電源装置の充電状態情報を取得し、前記充電状態情報に基づいて、前記補助電源装置が所定の充電量を満たすかどうかを判断する判断処理と、
前記補助電源装置が所定の充電量を満たしていない場合に、上位装置から受信したデータの書き込み要求の対象である書き込み対象データを不揮発メモリへ書き込む不揮発メモリ書き込み処理と、
前記補助電源装置が所定の充電量を満たしている場合に、前記書き込み対象データをキャッシュメモリへ書き込むキャッシュ書き込み処理と、
前記不揮発メモリ書き込み処理、または、前記キャッシュ書き込み処理が完了した後に、前記書き込み要求の処理が完了したことを通知する処理完了通知を、前記上位装置に対して送信する通知処理と
をコンピュータに実行させるコンピュータ・プログラム。 - 前記不揮発メモリ書き込み処理において、前記不揮発メモリ書き込み処理の前または後に、さらに前記キャッシュ書き込み処理を実行する
請求項9記載のコンピュータ・プログラム。
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JP2014067653A JP2015191414A (ja) | 2014-03-28 | 2014-03-28 | 制御装置、ディスクアレイ装置、及び制御方法、並びにコンピュータ・プログラム |
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