JP2015191344A - インストール装置及びインストール方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明によれば、個々に設定の異なるコンピュータを複数インストールする作業を効率的に行うことができるインストール装置を提供することができる。【解決手段】 本発明は、複数のコンピュータに所定のプログラムをインストールするインストール装置に関する。そして、本発明のインストール装置は、バックアップデータを保持する手段と、各コンピュータの設定情報を保持する手段と、第1のコンピュータの設定情報と、選択した第2のコンピュータの設定情報とを比較した差分を抽出し、その差分設定情報を作成する手段と、バックアップデータを第2のコンピュータにリストアする手段と、第2のコンピュータに差分設定情報を設定する手段とを有することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

この発明は、インストール装置及びインストール方法に関し、例えば、設定内容の異なる複数のサーバにOS(Operating System)等のプログラムをインストールすることに適用し得る。
一般に、設定内容の差異がホスト名やIPアドレスなどのサーバごとに異なる固有の設定値のみであるサーバを大量に構築する場合であっても、全てのサーバに対して通常のインストールおよび設定方法にて、手動でOS等のプログラムのインストールおよび設定を行う必要があった。
複数端末の設定を多数行う場合の作業を効率化する従来技術としては、例えば、特許文献1の記載技術がある。
特許文献1に記載されたシステムでは、シンクライアントのアップデート用のディスクイメージを効率的に配布するためのシステムについて記載されている。
特開2011−164845号公報
しかしながら、特許文献1の記載技術は、シンクライアント上のディスクイメージをアップデートすることだけを前提としたシステムであり、個々の設定が異なるサーバ(例えば、Webサーバやデータベースサーバ等)マシンの初期インストールに適用することは困難であった。
したがって、従来、個々に設定の異なるサーバを複数インストールする場合には、全ての設定を行うため、作業に時間が掛かる場合があった。また、作業者の技量により、作業工数に差異が発生する場合があった。
さらに、従来、個々に設定の異なるサーバを複数インストールする場合、手動で全ての作業を行うため、設定誤りが発生するおそれがあった。特に、OSインストール時に設定誤りが発生すると、OSインストール作業を始めから実施し直すことになる場合もある。
さらにまた、従来、個々に設定の異なるサーバを複数インストールする場合、作業者の技量により、品質(例えば、設定の間違いの有無等)に差異が発生するおそれがあった。
そのため、個々に設定の異なるコンピュータ(例えば、サーバ)を複数インストールする作業を効率的に行うことができるインストール装置及びインストール方法が望まれている。
第1の本発明は、複数のコンピュータに所定のプログラムをインストールするインストール装置において、(1)上記複数のコンピュータにリストア可能なバックアップデータであって、上記所定のプログラムを含むものを保持するバックアップデータ保持手段と、(2)上記複数のコンピュータ及び上記バックアップデータに係る第1のコンピュータの設定情報を保持する設定情報保持手段と、(3)上記第1のコンピュータの設定情報と、上記複数のコンピュータから選択した第2のコンピュータの設定情報とを比較した差分を抽出し、その差分の設定情報を上記第2のコンピュータ向けの差分設定情報として作成する差分設定情報作成手段と、(4)上記バックアップデータを、上記第2のコンピュータにリストアするリストア手段と、(5)上記バックアップデータをリストアした上記第2のコンピュータに、上記差分設定情報作成手段が作成した上記差分設定情報を設定する差分設定手段とを有することを特徴とする。
第2の本発明は、複数のコンピュータに所定のプログラムをインストールするインストールプログラムにおいて、コンピュータを、(1)上記複数のコンピュータにリストア可能なバックアップデータであって、上記所定のプログラムを含むものを保持するバックアップデータ保持手段と、(2)上記複数のコンピュータ及び上記バックアップデータに係る第1のコンピュータの設定情報を保持する設定情報保持手段と、(3)上記第1のコンピュータの設定情報と、上記複数のコンピュータから選択した第2のコンピュータの設定情報とを比較した差分を抽出し、その差分の設定情報を上記第2のコンピュータ向けの差分設定情報として作成する差分設定情報作成手段と、(4)上記バックアップデータを、上記第2のコンピュータにリストアするリストア手段と、(5)上記バックアップデータをリストアした上記第2のコンピュータに、上記差分設定情報作成手段が作成した上記差分設定情報を設定する差分設定手段として機能させることを特徴とする。
第3の本発明は、複数のコンピュータに所定のプログラムをインストールするインストール方法において、(1)バックアップデータ保持手段、設定情報保持手段、差分設定情報作成手段、リストア手段、及び差分設定手段を有し、(2)上記バックアップデータ保持手段は、上記複数のコンピュータにリストア可能なバックアップデータであって、上記所定のプログラムを含むものを保持し、(3)上記設定情報保持手段は、上記複数のコンピュータ及び上記バックアップデータに係る第1のコンピュータの設定情報を保持し、(4)上記差分設定情報作成手段は、上記第1のコンピュータの設定情報と、上記複数のコンピュータから選択した第2のコンピュータの設定情報とを比較した差分を抽出し、その差分の設定情報を上記第2のコンピュータ向けの差分設定情報として作成し、(5)上記リストア手段は、上記バックアップデータを、上記第2のコンピュータにリストアし、(6)上記差分設定手段は、上記バックアップデータをリストアした上記第2のコンピュータに、上記差分設定情報作成手段が作成した上記差分設定情報を設定することを特徴とする。
本発明によれば、個々に設定の異なるコンピュータを複数インストールする作業を効率的に行うことができるインストール装置を提供することができる。
実施形態に係るインストールサーバの機能的構成について示したブロック図である。 実施形態に関係する各種装置の接続関係などを示したブロック図である。 実施形態に係るパラメータシートの具体的な構成例についてテーブル形式で表した説明図である。 実施形態に係るサーバの内部構成の例について示した説明図である。 実施形態に係る作業定義情報の構成例について示した説明図である。 実施形態に係るインストールサーバが生成する設定ファイルの構成例について示した説明図である。 実施形態に係るインストールサーバを、スクリプトファイルにより実現する例について示した説明図である。 実施形態に係るインストールサーバの動作例について示したフローチャートである。
(A)主たる実施形態
以下、本発明によるインストール装置及びインストール方法の一実施形態を、図面を参照しながら詳述する。なお、この実施形態では、本発明のインストールサーバをインストール装置に適用した例について説明する。
(A−1)実施形態の構成
図2は、この実施形態に関係する各種装置の接続関係などを示したブロック図である。
図1は、この実施形態のインストールサーバ10の機能的構成について示したブロック図である。
インストールサーバ10は、複数のサーバ20(数は限定されない)とネットワークNを介して接続し、それぞれのサーバ20に対してOSを含む所定のプログラムのインストール、及び個々のサーバ20に対する固有の設定処理を行うものである。
この実施形態では、インストールの対象となるサーバ20は、ハードウェア的には、例えば、PCやワークステーション等のコンピュータを適用することができる。また、サーバ20にインストールされるOSや、OS上に搭載(インストール)されるプログラムの種類や数については限定されないものである。この実施形態では、例として、サーバ20のハードウェアとしてPCが採用されているものとする。また、この実施形態では、例として、各サーバ20にOSとしてRed Hat Enterprise Linux(登録商標)(以下、「RHEL」と呼ぶものとする)がインストールされるものとして説明する。
この実施形態の例では、図2に示すように、インストールサーバ10が、ネットワークNを介して3台のサーバ20(20−A、20−B、20−C)に接続可能な構成となっているものとして説明する。
次に、インストールサーバ10の内部構成について図1を用いて説明する。
インストールサーバ10は、機能的には、制御部11、パラメータシート記憶部12、バックアップデータ記憶部13、及び作業定義情報記憶部14を有している。
インストールサーバ10は、例えば、PCやワークステーション等のコンピュータにプログラム(実施形態に係るインストールプログラムを含む)をインストールすることにより構築することができるが、機能的には図1のように示すことができる。この実施形態の例では、インストールサーバ10は、サーバ20と同様に、OSとしてRHELがインストールされた環境であるものとして説明する。
なお、図1では、パラメータシート記憶部12、バックアップデータ記憶部13、及び作業定義情報記憶部14は、別個の構成要素として示しているが、例えば、OSのファイルシステム上の任意のフォルダを適用するようにしてもよい。
制御部11は、各サーバ20にアクセスして、各サーバ20のインストールを行うデータ処理等を行うものである。制御部11の詳細構成については後述する。
パラメータシート記憶部12は、インストール対象となるサーバ20ごとの個々の設定内容について記述したデータ(以下、「パラメータシート」と呼ぶ)が保持されている。
この実施形態に示すインストールサーバ10には、サーバ20−Aに対応するパラメータシート121−A、サーバ20−Bに対応するパラメータシート121−B、サーバ20−Cに対応するパラメータシート121−Cが記憶されているものとする。
各パラメータシート121の内容は、対応するサーバ20の固有の設定を含む設定ファイルのファイル名(パス名を含む)とその内容が記述されている。
図3は、パラメータシート121の具体的な構成例についてテーブル形式で表した説明図である。
図3に示すパラメータシート121は、OS(RHEL)上で設定される各設定ファイルについて、設定ファイル名とその設定内容が対応付けた内容となっている。以下では、パラメータシート121を構成する設定ファイル名が登録されたセルを「設定ファイル名セル」、設定内容が登録されたセルを「設定内容セル」とも呼ぶものとする。
なお、図3に示すパラメータシート121は、サーバ20−Aに対応するパラメータシート121−Aの構成例となっている。
例えば、図3に示すパラメータシート121では、「etc/sysconfig/network」というネットワーク設定に係る設定ファイルについて、「NETWORKING=yes」、「HOSTNAME=server」、「GATEWAY=1.2.3.4」という3行の設定内容がテキストデータで記述されている。
また、図3に示すパラメータシート121では、「etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0」というネットワークインタフェース(イーサネット(登録商標インタフェース)に係る設定ファイルの内容も記述されている。このように、パラメータシート121では、対応するサーバ20に設定する必要のある設定ファイルの内容が一覧として記述されている。
一般的にRHEL等のUNIX(登録商標)系のOSでは、図4に示すように、種々の設定ファイルの内容を書き換えることにより、一部の項目について設定変更(例えば、IPアドレスやホスト名等の環境依存項目の設定変更が)が可能な構成となっている。図4では、任意のサーバ20上にインストールされたOS21に、N個の設定ファイル21(21−1〜21−N)が記憶された構成例について示している。なお、図3では、説明を簡易とするため、設定ファイルの設定内容はテキスト形式で示される内容であるものとして説明しているが、記述形式は限定されないものでありバイナリー形式のデータを設定内容(設定ファイルの設定内容)として登録可能としてもよい。すなわち、パラメータシート121では、IPアドレスやホスト名等の環境依存項目だけでなく、環境依存項目以外の設定値であっても、設定ファイルの書換えにより変更可能な項目であれば適用可能である。
パラメータシート121で記述される設定ファイルの数や内容については限定されないものであり、ユーザ(例えば、インストール作業の作業者)が自由に編集することができる。
また、図3ではパラメータシート121をテーブル形式で図示しているが、実際のパラメータシート121のデータ構造については限定されないものであり、種々スプレッドシート(例えば、マイクロソフト(登録商標)エクセルやCSV(Comma−Separated Values)形式等)のデータ様式や、XML(Extensible Markup Language)のデータ様式等限定されないものである。
バックアップデータ記憶部13には、いずれかのサーバ20(OSを含むプログラムのインストール及び固有の設定がなされたもの)のバックアップデータ131が記憶されている。なお、バックアップデータ131は、バックアップ元となるサーバのディスクイメージ(例えば、OSの機能により取得可能なシステムバックアップ)を含むデータであり、別のサーバマシン上でリストアすればバックアップ元のサーバと同じデータ構成のサーバ(バックアップ元のサーバの複製)が構成可能な内容であるものとする。
図1に示すインストールサーバ10では、サーバ20−Aのバックアップデータ131−Aのみが格納された構成となっているが、バックアップデータ記憶部13に記憶するバックアップデータ131の数は限定されないものである。
作業定義情報記憶部14は、制御部11がインストールを実行する対象となるサーバ20のリストと、各サーバ20のインストール条件の内容を記述した作業定義情報141を記憶するものである。
図5は、作業定義情報記憶部14に記憶される作業定義情報141の構成例について示した説明図である。
図5に示すように、作業定義情報141には、インストール対象となるサーバ20にアクセスするための識別子としてホスト名及びIPアドレスが登録されている。なお、作業定義情報141にはサーバ20の識別子として、IPアドレスのみを登録するようにしてもよいし、図示しないDNS(Domain Name System)サーバやホストのリスト(Hosts)等により名前解決が可能な場合には、ホスト名のみを登録するようにしてもよい。また、作業定義情報141に設定するサーバ20の識別子は、IPアドレス以外にもMACアドレスを適用するようにしてもよい。ただし、作業定義情報141にサーバ20のMACアドレスのみを設定する場合、インストールサーバ10と各サーバ20は、同一のセグメント(ブロードキャストドメイン)に接続する必要がある。
そして、作業定義情報記憶部14には、図5に示すように、サーバ20の識別子(ホスト名、IPアドレス)ごとに、インストール順序を定める管理番号、及び当該サーバ20に設定予定の内容が記述されたパラメータシート121のファイル名(図5では、「パラメータシートファイル名」と図示した項目)が登録されている。
なお、以下では、サーバ20−A、20−B、20−Cのパラメータシート121のファイル名は、それぞれ「Psheet_A」、「Psheet_B」、「Psheet_C」であるものとする。さらに、以下では、サーバ20−A、20−B、20−Cのホスト名は、それぞれ「ServerA」、「ServerB」、「ServerC」であるものとする。さらにまた、以下では、サーバ20−A、20−B、20−CのIPアドレスを、それぞれ「1.2.3.5」、「1.2.3.6」、「1.2.3.7」であるものとする。
なお、この実施形態では、作業定義情報141は、図5に示すテーブル形式のデータであるものとして説明するが、実際のデータ構成やデータ様式については限定されないものである。作業定義情報141としては、例えば、テキストデータや、種々のスプレッドシートのデータ様式(例えば、マイクロソフトエクセルのデータやCSVの様式としてもよい)や、XML等のデータ様式を適用するようにしてもよい。この実施形態では、作業定義情報141は、図5に示す項目が設定されるものとして説明するが、制御部11側で予め設定されている等、明示的に作業定義情報141で定義する必要のない項目(他の構成要素でデータ保持されている項目)がある場合には、省略するようにしてもよい。作業定義情報141は、ユーザが任意の内容を設定することができる。
次に、制御部11の内部構成について説明する。
制御部11は、各サーバ20にアクセスして、各サーバ20のインストールを行うデータ処理等を行うものであり、機能的には、設定ファイル作成部111、設定実行部112、バックアップ取得部113、差分設定ファイル作成部114、リストア実行部115、及び差分設定実行部116を有している。
制御部11は、インストールサーバ10のOS上で動作する一つのプログラム(プログラムファイル)として構成するようにしてもよいし、1又は複数のスクリプトファイルを組み合わせて構成するようにしてもよく、具体的な実行構成については限定されないものである。例えば、設定ファイル作成部111、設定実行部112、バックアップ取得部113、差分設定ファイル作成部114、リストア実行部115、及び差分設定実行部116については、それぞれOS上で動作するスクリプトファイルとして構成し、所定の順序で実行されるようにしてもよい。
次に、制御部11を構成する各構成要素の処理について説明する。
なお、以下では、作業定義情報141の内容が上述の図5の内容であったものとして説明する。
まず、設定ファイル作成部111は、作業定義情報141の任意のサーバ20をバックアップの取得対象となるバックアップ元のサーバ20を選択し、当該サーバ20のパラメータシート121に基づいた設定ファイルを作成する。
作業定義情報記憶部14では、図5に示すように、サーバ20−A(ホスト名:ServerA)の管理番号が1となっており、サーバ20−Aが、バックアップデータ記憶部13に記憶するバックアップデータ131の取得元であることを示しているものとする。この実施形態では、制御部11は、作業定義情報141の内容(管理番号)に従って、バックアップデータ131の取得元となるサーバ20を選択するものとして説明するが、制御部11がバックアップ元となるサーバ20を選択する方式は限定されないものであり、例えば、ユーザからその都度入力を受ける等の構成としてもよい。
例えば、パラメータシート121−Aの内容が上述の図3の内容であった場合、設定ファイル作成部111は、図3の1行目の内容に従って、設定ファイル名を「etc/sysconfig/network」とする設定ファイルであって、その内容が図6の内容となるものを作成する。図6では、ファイル名を「etc/sysconfig/network」とする設定ファイルの内容について示している。図6に示すように、「etc/sysconfig/network」というネットワーク設定に係る設定ファイルの内容は、図3で対応する設定内容セルと同じ内容のテキストデータが記述されている。このように、設定ファイル作成部111は、パラメータシート121に従って設定ファイル名ごとに設定ファイルを作成する。
設定実行部112は、設定ファイル作成部111が作成した設定ファイルについて対応するサーバ20に設定(上書きコピー、又は既存の設定ファイルとの置き換え)を行う。その際に、設定実行部112は、既存の設定ファイルのバックアップを行い、不備があった際の切り戻しを可能とすることが望ましい。なお、このとき、設定実行部112がその設定ファイルを設定する先となるサーバ20については、予めOSを含むプログラムがインストールされた状態となっているものとして説明する。当該サーバ20に、OS等を初期インストールする方法は限定されないものであり、例えば、ユーザが手動でインストールするようにしてもよいし、制御部11が、予めOSを含むバックアップデータを取得しておいて、ネットワークN経由でリストアするようにしてもよい。
バックアップ取得部113は、設定実行部112がその設定ファイルを作成したサーバ20にアクセスして、バックアップデータ131(システムバックアップデータ)を取得し、バックアップデータ記憶部13に記憶させる。バックアップ取得部113は、例えば、バックアップ元のサーバ20にアクセスし、システムバックアップデータの取得に必要なコマンドを順次実行するスクリプトにより実現するようにしてもよい。また、バックアップ取得部113は、例えば、バックアップ元のサーバ20については、ネットワーク経由でアクセスしてOSを含む所定のプログラムのバックアップデータを取得可能な動作モード(例えば、RHELのレスキューモード)で再起動してバックアップデータ131を取得するようにしてもよい。バックアップ取得部113がバックアップ元のサーバ20からバックアップデータ131を取得する方式については限定されないものであり、バックアップ元のサーバ20のOSで必要となる手順で制御を行うようにスクリプト等で定義しておく必要がある。
差分設定ファイル作成部114は、作業定義情報141に基づいて、インストールを実行するインストール先のサーバ20を選択して、対応するパラメータシート121を取得する。そして、差分設定ファイル作成部114は、インストール先のサーバ20のパラメータシート121と、バックアップ元のサーバ20のパラメータシート121と差異のある設定ファイルを検出し、検出した差分のみの設定ファイル(以下、「差分設定ファイル」と呼ぶ)を作成する。
例えば、差分設定ファイル作成部114が、次のインストール先のサーバ20として、サーバ20−Bを選択した場合を想定する。この場合、差分設定ファイル作成部114は、パラメータシート121−Aとパラメータシート121−Bとを比較し、差異のある設定内容セルを検出した場合、その差異のある設定ファイル名セル(設定ファイル)のみを抽出して、抽出した設定ファイル名セルに対応する設定ファイル(パラメータシート121−Bに基づく設定ファイル)を作成する。
ここでは、例として、差分設定ファイル作成部114は、作業定義情報記憶部14の管理番号順に、インストール先のサーバ20を選択するものとして説明するが、差分設定ファイル作成部114が、インストール先となるサーバ20を選択する方式は限定されないものである。例えば、差分設定ファイル作成部114は、ランダムな順序やホスト名等をキーとしてソートした順序でインストール先となるサーバ20を選択するようにしてもよい。ここでは、差分設定ファイル作成部114は、図5に示す作業定義情報141に従って、最初に管理番号2のサーバ20−B(ホスト名:ServerB)を選択し、その次には管理番号3のサーバ20−C(ホスト名:ServerC)を選択することになる。
リストア実行部115は、差分設定ファイル作成部114が選択したインストール先のサーバ20にアクセスして、バックアップデータ記憶部13に記憶されたバックアップデータ131をリストアする処理を行う。リストア実行部115については、例えば、インストール先のサーバ20にアクセスして、リストアの実施(バックアップデータ131のディスクイメージの書込み)に必要なコマンドを順次実行するスクリプトを用いて実現するようにしてもよい。
また、リストア実行部115は、例えば、インストール先のサーバ20について、ネットワーク経由でアクセスしてOSをリストア可能な状態で再起動(例えば、RHELのレスキューモードで再起動)してバックアップデータ131をリストアするようにしてもよい。リストア実行部115がインストール先のサーバ20にバックアップデータ131をリストアする方式については限定されないものであり、インストールするOSで必要となる手順で制御を行うようにスクリプト等で定義しておく必要がある。
差分設定実行部116は、差分設定ファイル作成部114により差分設定ファイルが作成され、さらに、リストア実行部115によりリストアが完了したサーバ20にアクセスして、当該サーバ20について作成された差分設定ファイルに基づく設定変更を行う。
なお、制御部11を構成する各構成要素(設定ファイル作成部111、設定実行部112、バックアップ取得部113、差分設定ファイル作成部114、リストア実行部115及び差分設定実行部116)は、上述の通り、それぞれOS(RHEL)上のスクリプトファイルを用いて実現するようにしてもよい。
図7は、制御部11を構成する各構成要素について、それぞれスクリプトファイルSFを用いて構成した場合の構成例について示した説明図である。
図7では、設定ファイル作成部111、設定実行部112、バックアップ取得部113、差分設定ファイル作成部114、リストア実行部115、及び差分設定実行部116について、それぞれスクリプトファイルSF−1〜SC−6を用いて構成した例について示している。
図7では、設定ファイル作成部111の処理を行うスクリプトファイルSF−1がパラメータシート121−Aに基づいてサーバ20−Aの設定ファイルを作成し、設定実行部112の処理を行うスクリプトファイルSF−2がサーバ20−Aに設定ファイルを設定し、バックアップ取得部113の処理を行うスクリプトファイルSF−3がサーバ20−Aのバックアップデータ131−Aを取得する構成について示している。また、図7では、差分設定ファイル作成部114に対応するスクリプトファイルSF−4がパラメータシート121−A、121−Bを用いてサーバ20−Bの設定ファイル(差分設定ファイル)を作成し、リストア実行部115に対応するスクリプトファイルSF−5がバックアップデータ131−Aを用いてサーバ20−Bにリストアを実行し、差分設定実行部116に対応するスクリプトファイルSF−6がリストア済のサーバ20−Bに対して設定ファイル(差分設定ファイル作成部114が作成した差分設定ファイル)を用いた設定を行っている。
以上のように、制御部11が行う処理は、主としてテキストデータの加工処理(設定ファイルの作成処理等)や、他のサーバ20へのコマンド実行(OS上のコマンド実行)による制御処理(バックアップ、リストア、設定ファイルの設定)であるため、OS(RHEL等のUNIX系OS)上のスクリプトファイルの処理により実現することができる。
(A−2)実施形態の動作
次に、以上のような構成を有するこの実施形態のインストールサーバ10の動作(実施形態のインストール方法)を説明する。
以下では、インストールサーバ10が、サーバ20−A、20−B、20−Cに対してインストールの処理の実行する際のインストールサーバ10の動作について説明する。
ここでは、初期の状態として、少なくともサーバ20−Aについては、OSを含むプログラムがインストールされており、ネットワークNに接続した状態であるものとする。また、サーバ20−B、サーバ20−Cについても、ネットワークNに接続した状態で起動しているものとする。例えば、サーバ20−B、サーバ20−Cについては、OS(RHEL)のレスキューモード等を利用して、任意の媒体(CD−ROM、DVD−ROM、USBメモリー等)を用い、最低限ネットワーク接続可能な状態で起動(ブート)するようにしてもよい。すなわち、バックアップデータ131の取得対象となるサーバ20−A以外のサーバ20−B、20−Cについては、OSがインストールされていない状態であってもよいが、少なくともインストールサーバ10からのアクセス(例えば、バックアップデータ131のリストア等)が実行可能な状態で起動している必要がある。20−B、20−Cについて、上述のような状態で起動する方式については限定されないものであり、種々のOSやツールを適用することができる。なお、20−B、20−Cが、初期に起動して、インストールサーバ10からのアクセスを受付ける際に適用するOSは、インストールサーバ10からアクセスを受けることができれば、インストール後のOSと同じもの(サーバ20−Aと同じOS)である必要はない。
また、ここでは、初期状態として、作業定義情報記憶部14には、作業定義情報141が記憶されており、作業定義情報141の内容は、上述の図5に示す内容であったものとする。なお、このとき、サーバ20−A、20−B、20−Cのそれぞれに設定されたIPアドレスは、作業定義情報141と一致しているものとする。
また、ここでは、サーバ20−A、20−B、20−Cに対してインストールしようとするOSは全て同じRHELであり、異なるのは設定ファイルの書き換えで変更可能な部分のみであるものとして説明する。
次に、以上のような初期状態で、インストールサーバ10が、サーバ20−A、20−B、20−Cに対してインストール処理を実行する際のインストールサーバ10(制御部11)の動作について図8のフローチャートを用いて説明する。
まず、制御部11の設定ファイル作成部111は、作業定義情報141を読み込んで、バックアップデータ131の取得対象となるバックアップ元のサーバ20を選択し(S101)、選択したバックアップ元のサーバ20のパラメータシート121を読み込んで、バックアップ元のサーバ20の設定ファイルを作成する(S102)。ここでは、設定ファイル作成部111は、サーバ20−Aをバックアップ元のサーバとして選択し、パラメータシート121−Aに基づいた設定ファイルを生成するものとする。
次に、制御部11の設定実行部112は、バックアップ元のサーバ20にアクセスして、設定ファイル作成部111が生成した設定ファイルを用いて、バックアップ元のサーバ20の設定を行う(S103)。ここでは、設定実行部112は、サーバ20−Aにアクセスして、設定ファイル作成部111が生成した設定ファイルを用いて、サーバ20−Aの設定を行うことになる。
次に、制御部11のバックアップ取得部113は、バックアップ元のサーバ20にアクセスして、バックアップデータ131を取得し、バックアップデータ記憶部13に記憶させる(S104)。ここでは、バックアップ取得部113は、サーバ20−Aにアクセスして、バックアップデータ131−Aを取得し、バックアップデータ記憶部13に記憶させることになる。
次に、制御部11の差分設定ファイル作成部114は、次のインストール先のサーバ20を選択し(S105)、選択したインストール先のサーバ20のパラメータシート121と、バックアップ元のサーバ20のパラメータシート121との差分に基づき、インストール先のサーバ20の設定ファイル(差分設定ファイル)を作成する(S106)。
ここでは、上述の図5に示す作業定義情報141の内容に従って、最初のインストール先のサーバ20として、管理番号2のサーバ20−B(ホスト名:ServerB)が選択されることになる。
次に、リストア実行部115は、差分設定ファイル作成部114が設定ファイル(差分設定ファイル)を作成したサーバ20にアクセスして、バックアップ元のサーバ20から取得したバックアップデータ131をリストアする処理を行う(S107)。
ここでは、インストール先のサーバ20が、サーバ20−Bだった場合、リストア実行部115は、バックアップデータ131−Aを取得して、サーバ20−Bにアクセスし、リストアを実行することになる。
ただし、このとき、サーバ20−Bにバックアップデータ131−Aをリストアした直後は、ネットワークN上に、IPアドレスが一致するサーバ20−Aが2台存在(IPアドレスが重複)することになってしまうことになるため、何らかの対処が必要となる。例えば、インストール先のサーバ20−Bにリストアした直後に起動する際、バックアップ元のサーバ20−Aについては、一時別のアドレスに設定して起動させたり、ネットワークNへの接続を切断する等の処理を行うようにしてもよい。
次に、差分設定実行部116は、リストア実行部115がリストアを完了したインストール先のサーバ20にアクセスし、差分設定ファイル作成部114が作成した設定ファイル(差分設定ファイル)を用いた設定を行う(S108)。
ここでは、インストール先のサーバ20が、サーバ20−Bだった場合、差分設定実行部116は、差分設定ファイル作成部114がパラメータシート121−Bに基づいて作成した設定ファイル(差分設定ファイル)を取得して、サーバ20−Bにアクセスし、設定を実行することになる。
次に、差分設定ファイル作成部114が、作業定義情報141を参照して、次のインストール先のサーバの有無(インストールしていないサーバ20の有無)を確認し(S109)、次のインストール先のサーバ20があった場合には、上述のステップS105に戻って、次のインストール先のサーバ20を選択する処理から動作する。一方、次のインストール先のサーバ20が無い場合には、制御部11(差分設定ファイル作成部114)はインストール処理を終了する。
ここでは、制御部11は、作業定義情報141の内容に従って、パラメータシート121−Bについてインストールが終了すると、その次には、パラメータシート121−Cのインストールを実行(上述のステップS105〜S108の処理)してインストール処理を終了することになる。
以上のように、制御部11は、作業定義情報141の内容に従って、サーバ20−A、20−B、20−Cのインストール処理を実行する。なお、サーバ20−C以後にもインストール先のサーバが有る場合、制御部11は、上述と同様の処理(上述のステップS105〜S108の処理)を実行することにより、次々とサーバ20のインストールを行うことができる。また、制御部11は、複数のインストール先のサーバ20に対して並列的にインストールの処理を実行するようにしてもよい。
(A−3)この実施形態の効果
この実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
インストールサーバ10を用いて複数のサーバ20のインストールを行う場合、1台目のサーバ20のバックアップデータ131を用いて、2台目以後のサーバ20の構築を行うことで、インストール作業を行う際の作業工数の削減(作業者の作業量の削減)や、作業品質の向上(各サーバ20に対する正確な設定等)が可能となる。
また、インストールサーバ10を用いて複数のサーバ20のインストールを行う場合、パラメータシート121の際の抽出、設定ファイルの作成および設定、バックアップ、リストア等にスクリプトファイルを用いることで、作業工数の削減、および、品質の向上が可能となる。
さらに、インストールサーバ10を用いて複数のサーバ20のインストールを行う場合、作業者が手動で行う作業は、最初のバックアップ元のサーバ20に対するOSのインストール及び、インストール先のサーバ20の起動(例えば、レスキューモード等により最低限ネットワークNへ接続可能な状態での起動)を行うだけである。これにより、この実施形態では、インストールサーバ10を用いて複数のサーバ20のインストールを行う場合、作業者の能力による作業工数、および、品質の差異を減らすことが可能となる。
(B)他の実施形態
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(B−1)上記の実施形態では、制御部11は、バックアップ取得部113によりバックアップ元のサーバ20からバックアップデータ131を取得する構成として説明したが、バックアップデータ131については、予めユーザが手動で取得したデータをバックアップデータ記憶部13に格納しておくように運用してもよい。この場合、制御部11は、バックアップデータ131を取得する必要がないため、設定ファイル作成部111、設定実行部112、及びバックアップ取得部113の構成を省略するようにしてもよい。
(B−2)上記の実施形態では、設定ファイル作成部111が、バックアップ元のサーバ20についても設定ファイルを作成して設定するものとして説明したが、最初からバックアップ元のサーバ20の設定が完了している場合には、設定ファイル作成部111及び設定実行部112の構成は省略するようにしてもよい。
10…インストールサーバ、20、20−A、20−B、20−C…サーバ、21…OS、21…設定ファイル、21−1〜21−N…設定ファイル、11…制御部、111…設定ファイル作成部、112…設定実行部、113…バックアップ取得部、114…差分設定ファイル作成部、115…リストア実行部、116…差分設定実行部、12…パラメータシート記憶部、121、121−A、121−B、121−C…パラメータシート、13…バックアップデータ記憶部、131、131−A…バックアップデータ、14…作業定義情報記憶部、141…作業定義情報、N…ネットワーク。

Claims (6)

  1. 複数のコンピュータに所定のプログラムをインストールするインストール装置において、
    上記複数のコンピュータにリストア可能なバックアップデータであって、上記所定のプログラムを含むものを保持するバックアップデータ保持手段と、
    上記複数のコンピュータ及び上記バックアップデータに係る第1のコンピュータの設定情報を保持する設定情報保持手段と、
    上記第1のコンピュータの設定情報と、上記複数のコンピュータから選択した第2のコンピュータの設定情報とを比較した差分を抽出し、その差分の設定情報を上記第2のコンピュータ向けの差分設定情報として作成する差分設定情報作成手段と、
    上記バックアップデータを、上記第2のコンピュータにリストアするリストア手段と、
    上記バックアップデータをリストアした上記第2のコンピュータに、上記差分設定情報作成手段が作成した上記差分設定情報を設定する差分設定手段と
    を有することを特徴とするインストール装置。
  2. 上記バックアップデータ保持手段は、上記複数のコンピュータから、上記所定のプログラムがインストールされたコンピュータを上記第1のコンピュータとして選択し、選択したコンピュータにアクセスしてバックアップデータを取得して保持することを特徴とする請求項1に記載のインストール装置。
  3. 上記バックアップデータ保持手段、上記差分設定情報作成手段、上記リストア手段、及び上記差分設定手段は、それぞれ、スクリプトファイルを用いて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインストール装置。
  4. 上記リストア手段は、上記第2のサーバにアクセスして、上記バックアップデータのリストアを受入れ可能な状態で起動させてから、リストア処理を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインストール装置。
  5. 複数のコンピュータに所定のプログラムをインストールするインストールプログラムにおいて、
    コンピュータを、
    上記複数のコンピュータにリストア可能なバックアップデータであって、上記所定のプログラムを含むものを保持するバックアップデータ保持手段と、
    上記複数のコンピュータ及び上記バックアップデータに係る第1のコンピュータの設定情報を保持する設定情報保持手段と、
    上記第1のコンピュータの設定情報と、上記複数のコンピュータから選択した第2のコンピュータの設定情報とを比較した差分を抽出し、その差分の設定情報を上記第2のコンピュータ向けの差分設定情報として作成する差分設定情報作成手段と、
    上記バックアップデータを、上記第2のコンピュータにリストアするリストア手段と、
    上記バックアップデータをリストアした上記第2のコンピュータに、上記差分設定情報作成手段が作成した上記差分設定情報を設定する差分設定手段と
    して機能させることを特徴とするインストールプログラム。
  6. 複数のコンピュータに所定のプログラムをインストールするインストール方法において、
    バックアップデータ保持手段、設定情報保持手段、差分設定情報作成手段、リストア手段、及び差分設定手段を有し、
    上記バックアップデータ保持手段は、上記複数のコンピュータにリストア可能なバックアップデータであって、上記所定のプログラムを含むものを保持し、
    上記設定情報保持手段は、上記複数のコンピュータ及び上記バックアップデータに係る第1のコンピュータの設定情報を保持し、
    上記差分設定情報作成手段は、上記第1のコンピュータの設定情報と、上記複数のコンピュータから選択した第2のコンピュータの設定情報とを比較した差分を抽出し、その差分の設定情報を上記第2のコンピュータ向けの差分設定情報として作成し、
    上記リストア手段は、上記バックアップデータを、上記第2のコンピュータにリストアし、
    上記差分設定手段は、上記バックアップデータをリストアした上記第2のコンピュータに、上記差分設定情報作成手段が作成した上記差分設定情報を設定する
    ことを特徴とするインストール方法。
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