JP2015191342A - 連携パス処理装置、連携パスシステム、修正情報出力方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】連携パス処理装置が、連携パスにて生じた医療費の、当該連携パスを生成する際に用いられたテンプレートである連携パス基礎情報にて想定される医療費からの削減額が所定の削減額条件を満たすか否かを判定する削減額条件判定部と、前記削減額条件を満たすと判定された前記連携パスの、前記連携パス基礎情報からの修正内容を示す情報を出力する出力部と、を具備する。
【選択図】図14
Description
例えば、特許文献1に記載の地域連携パスシステムは、患者の診療計画書データを保存するための診療計画書データベースおよびユーザおよび患者のバイオメトリクス認証データを保存するためのユーザ情報データベース備えたサーバと、前記サーバとインターネットを介して通信可能に接続されている、医療機関または介護施設に設置されたユーザ端末とを含む地域連携パスシステムであって、前記診療計画書データおよび前記バイオメトリクス認証データを含む地域連携パスデータが、前記ユーザ端末から前記サーバへ送信可能であり、前記サーバは、前記ユーザ情報データベースにユーザのバイオメトリクス認証データが予め登録されている場合にのみ該ユーザの該システムへのアクセスを許可する。
特許文献1では、これにより、医師や看護師が緊急時等にも患者の治療に必要な診療計画情報が得られ、患者にとってよりよい医療サービスが提供でき、さらには医療業務従事者の業務効率をより高めることができる、とされている。
また、特許文献1に記載の技術は緊急時等におけるデータの閲覧に関するものであり、患者の病状等に応じて適切な連携パスを策定するための技術は示されていない。
図1は、本発明の一実施形態における地域連携パスシステムの装置構成を示す概略構成図である。同図において、連携パスシステム1は、連携パス処理サーバ装置100と、医師会用端末装置210と、1つ以上の医療機関用端末装置220と、支払基金用端末装置230と、1つ以上の薬局用端末装置240と、1つ以上の検査会社用端末装置250とを具備する。連携パス処理サーバ装置100と、医師会用端末装置210と、医療機関用端末装置220と、検査会社用端末装置250と、薬局用端末装置240とは、それぞれ通信ネットワーク290に接続している。
連携パスシステム1やレセプトシステム2の各サーバ装置や各端末装置は、例えば、それぞれパソコン(Personal Computer;PC)等のコンピュータにて実現される。
ここでいう医療機関とは、例えば病院や診療所など、医療行為を提供する機関である。また、ここでいう医療行為には、治療と検査とが含まれる。以下では、医療行為を「診療」と称する。
連携パスとして、患者毎に、特定の疾病について、例えば数年分など比較的長期にわたる診療計画が策定される。
医師会用端末装置210は、例えば医師会館内に設置され、連携パス基礎情報について討議する協議会の際、連携パス処理サーバ装置100から送信される連携パスの運用実績情報を表示する。また、協議会にて連携パス基礎情報の登録が決定されると、医師会用端末装置210は、ユーザ(例えば医師会の担当者)の操作に従って、連携パス基礎情報の連携パス処理サーバ装置100への登録を行う。
連携パス処理サーバ装置100は、連携パス処理装置の一例に該当する。
また、図2の連携パス基礎情報では、中核病院と診療所との役割分担が想定されている。中核病院は、例えば癌の手術や放射線治療、あるいは精密機器を用いる高度な検査など、高度な医療行為を患者に提供可能である。一方、診療所は、かかりつけ医として日常の医療行為を患者に提供する。
図2の例では、医療費の評価用情報として、「年間の平均医療費(推定)」と、「抽出医療費基準(計画との差異)」とが設定されている。
「年間の平均医療費(推定)」は、連携パス基礎情報を修正せずに連携パスを策定した場合の、年間の平均医療費の推定額を示し、図2の例では50万円に設定されている。
また、「抽出医療費基準(計画との差異)」は、連携パスを抽出する基準を、連携パス基礎情報を修正せずに連携パスを策定した場合の医療費との差額にて示し、図2の例では10パーセント(%)以上に設定されている。
この設定より、連携パス基礎情報の協議の際、年間の医療費が45万円以下であった連携パスが、費用削減効果の大きい修正例として提示される候補となる。
図3において、連携パス基礎情報は、「基礎情報ID」、「推定医療費(年単位)」、「抽出基準」、「診療項目設定」、1つ以上の「各回診療情報」の各項目を含んで構成される。
推定医療費(年単位)の欄には、連携パス基礎情報を修正せずに連携パスを策定した場合の、年間の平均医療費の推定額が格納される。図2の例の場合、「年間の平均医療費(推定)」の設定値「50万円」が、推定医療費(年単位)の欄に格納される。
抽出基準の欄には、連携パスを抽出する際の基準が格納される。図2の例の場合、「抽出医療費基準(計画との差異)」の設定値「10%」が、抽出基準の欄に格納される。
各回診療情報欄の各々には、1回の診療について、診療時期ID(各回の診療を識別する情報)および診療時期の組み合わせと、診療内容とが格納される。図2の例の場合、1ヶ月目の診療の情報、5ヶ月目の診療の情報、・・・が、それぞれ1つの診療情報の欄に格納される。例えば、1ヶ月目の診療について、診療時期「1ヶ月」とそのIDとを組み合わせた時期情報、および、血圧の検査と空腹時血糖の検査と食後血糖の検査とを診療所で実施する旨の内容情報が、1ヶ月目の診療についての各回診療情報の欄に格納される。
医療機関用端末装置220は、例えば中核病院や診療所などの医療機関に設置される。上述したように、中核病院は、例えば癌の手術や放射線治療、あるいは精密機器を用いる高度な検査など、高度な医療行為を患者に提供可能である。一方、診療所は、かかりつけ医として日常の医療行為を患者に提供する。
また、医療機関用端末装置220は、患者IDの入力欄を表示している。1つの連携パスに、医療機関毎に異なる患者IDを登録可能である。例えば、中核病院Aの医師が連携パスを策定する場合、当該医師は、中核病院Aにおける該当患者のIDを患者IDとして登録する。
連携パス策定者が、疾病および連携パス基礎情報の版を選択し、患者IDを入力して登録ボタンを押下(例えばマウスクリック)すると、医療機関用端末装置220は、連携パスの初期画面を表示する。
図5の例では、図2に示す糖尿病の連携パス基礎情報の平成26年度版に基づく連携パスが示されている。図2の例で1ヶ月、5ヶ月、・・・となっていた診療予定日が、図5の例では、「2014/5/1」など具体的な日付となっている。一方、各回の診療項目は、図2と同様である。
なお、図5に示されている連携パスIDは、連携パスを識別するための情報である。
各回の診療における診療項目の変更は、例えばメニューからの選択にて行われる。例えば、連携パスの策定者が、変更したい診療項目の欄をマウスクリックすると、医療機関用端末装置220は、白丸/黒丸/空白のメニューウィンドウを表示する。連携パスの策定者がメニューからいずれかを選択(例えばマウスクリック)すると、該当欄の内容が選択された内容に変更される。図6の例では、2015年1月1日の検査や、2015年9月1日の診療において、連携パスの策定者がメニューから黒丸を選択することで、該当欄の内容が空白(診療不実施)から黒丸(診療所にて実施)に修正されている。
また、連携パスの策定者は、診療予定日を書き換えることや、選択可能な診療項目(図6の例で表の左端に示されている診療項目)を追加、削除または修正することもできる。
診療所の医師は、図6に例示される連携パスを参照して予定されている診療項目を実施し、図7に例示されるように、該当欄に診療結果を記録する。図7の例では、診療結果等して、血圧の最高値「120」および最低値「80」や、空腹血糖値「100」や、食後血糖値「98」が記録されている。
なお、図4において患者ID欄に中核病院での患者ID「A001」が示されていたのに対し、図7では、患者ID欄に診療所での患者ID「あ001」が示されている。このように、本実施形態における連携パスには医療機関毎の患者IDを登録可能であり、各医師は自らの属する医療機関における患者IDを用いて患者を識別することができる。
図8において、連携パス情報は、「連携パスID」、「基礎情報ID」、「患者ID登録」、「診療項目設定」、1つ以上の「各回診療情報」の各項目を含んで構成される。
基礎情報ID欄には、当該連携パスの元になった連携パス基礎情報のIDが格納される。
患者ID登録欄には、当該連携パスを共用する医療機関毎に、当該医療機関における患者IDが、医療機関IDとの組み合わせにて格納されている。
診療時期IDは、各回の診療を識別するための情報であり、例えば、連携パス基礎情報における診療時期IDが用いられる。
診療予定日欄には、図7の例における2014年5月1日など、該当回の診療の予定日が格納される。
診療内容欄に格納される情報は、連携パス基礎情報の場合と同様、該当回の診療において実施される診療項目や実施医療機関を示す情報が格納される。
検査・処方・診療等結果欄には、該当回の診療における検査結果や、処方された薬剤の情報や、その他の診療結果などが格納される。
図9は、連携パス差分情報のデータ構造の例を示す説明図である。
同図において、連携パス差分情報は、「連携パスID」、「修正ID」、「基礎情報ID」、「診療項目ID」、「診療時期ID」、「診療時期修正期間」、「修正ステータス」の各項目を含んで構成される。
修正IDは、連携パスに対する個々の修正を識別する情報である。
基礎情報ID欄には、修正された連携パスの元となった連携パス基礎情報のIDが格納される。
診療項目ID欄には、修正の対象となった診療項目のIDが格納される。なお、診療時期の変更など特定の診療項目に限らない修正の場合、例えば、診療項目ID欄にワイルドカード(任意の診療項目IDを示す情報)を格納する。
診療時期修正期間欄には、診療時期が変更された場合に、当該変更を示す情報が格納される。例えば、診療時期修正期間欄に、修正後の診療予定日が格納されるようにしてもよい。あるいは、診療時期修正期間欄に、修正量を示す情報(例えば、「+10日」)が格納されるようにしてもよい。
修正ステータス欄には、修正の種別(例えば、追加/削除/変更)を示す情報が格納される。
図10は、患者基本情報のデータ構造の例を示す説明図である。医療機関用端末装置220は、同図に示す形式にて患者基本情報を連携パス処理サーバ装置100へ送信する。
図10において、患者基本情報は、「医療機関ID」、「患者ID」、「氏名」、「住所」、「性別」、「生年月日」、「電話番号」、「保険情報」、「診療結果」の各項目を含んで構成される。
患者ID欄には、患者基本情報を送信する医療機関における、患者基本情報登録対象の患者のIDが格納される。
氏名、住所、性別、生年月日、電話番号、保険情報、診療結果の各欄には、患者基本情報登録対象の患者の各情報が格納される。
検査会社用端末装置250が通知した検査結果を、医療機関の担当者が連携パスに反映させるようにしてもよいし、医療機関用端末装置220が自動的に連携パスに反映させるようにしてもよい。
図11において、検査結果情報は、「患者ID」、「検査日」、「検査項目ID」、「検査結果」、「基準値」の各項目を含んで構成される。
患者ID欄には、検査依頼時に通知された患者ID(例えば検査依頼元の医療機関で用いられている患者ID)が格納される。
検査項目ID欄には、依頼された検査について連携パスで用いられている検査項目IDが格納される。患者ID、検査日および検査項目にて連携パスを特定可能である。あるいは、検査結果情報に連携パスIDが含まれるようにしてもよい。
検査結果欄には、検査結果が格納される。例えば、図7の例における空腹時血糖値を測定した場合、検査結果は「100」となる。
基準値欄には、依頼された検査における基準値(例えば正常範囲)が格納される。
薬局用端末装置240が通知した薬剤の情報を、医療機関の担当者が連携パスに反映させるようにしてもよいし、医療機関用端末装置220が自動的に連携パスに反映させるようにしてもよい。
図12において、処方・調剤情報は、「患者ID」、「処方ID」、「処方情報」、「調剤ID」、「調剤情報」の各項目を含んで構成される。
処方IDは、処方箋を識別するための情報である。処方IDにより、処方箋発行元の医療機関では処方・調剤情報と連携パスとを対応付けることができる。あるいは、処方・調剤情報に連携パスIDが含まれるようにしてもよい。
処方情報は、処方内容を示す。
調剤IDは、処方・調剤情報を識別するための情報である。
調剤情報は、調剤内容を示す。
レセプトサーバ装置300は、レセプトのオンライン請求を受信し処理する。また、レセプトサーバ装置300は、連携パスにおける医療費として、診療や調剤のレセプト処理にて確定した支払額を連携パス処理サーバ装置100へ通知(送信)する。以下では、レセプト処理にて確定した支払額を「レセプト料」と称する。
図13において、レセプト結果情報は、「患者ID」、「医療機関ID」、「対象月」、「レセプト料」、「保険情報」の各項目を含んで構成される。
医療機関IDには、レセプト請求元を識別する医療機関IDが格納される。なお、レセプト請求元が薬局である場合は、医療機関IDとして薬局のIDが格納される。
対象月は、当該レセプト結果情報にて対象となっている請求付きを示す。ここで、1ヶ月分のレセプト請求が纏めて処理され月ごとの支払額が算出される。ここでいう対象月は、レセプト請求を纏めて処理する対象となった月である。
レセプト料は、上述したようにレセプト処理にて確定した支払額である。
保険情報は、レセプト支払い対象となった保険の情報である。
薬局用レセプト端末装置440は、例えば薬局に設置され、ユーザ(当該薬局の担当者)の操作に従って、レセプト請求をレセプトシステム2へ送信する。
通信ネットワーク490は、レセプトシステム2を構成する各機器の通知を媒介する。通信ネットワーク490として様々な通信ネットワークを用いることができる。例えば、通信ネットワーク490としてインターネットを用いるようにしてもよいし電話回線を用いるようにしてもよい。あるいは、専用回線にて通信ネットワーク490を構成するようにしてもよい。また、通信ネットワーク290と通信ネットワーク490とは同一のネットワークであってもよいし異なるネットワークであってもよい。
通信部110は、出力部の一例に該当する。
記憶部180は、連携パス処理サーバ装置100の具備する記憶デバイスにて実現され、各種情報を記憶する。連携パス基礎情報記憶部181は、連携パス基礎情報を記憶する。連携パス情報記憶部182は、連携パス情報を記憶する。連携パス差分情報記憶部183は、連携パス差分情報を記憶する。
端末インタフェース部191は、各端末装置とのインタフェースとして機能する。得意、端末インタフェース部191は、図2や図4〜図7に例示される表示画面など、各種端末装置に表示させる各種表示画面の画像データを生成し、通信部110を介して各種端末装置に送信する。また、端末インタフェース部191は、通信部110が各種端末装置から受信した信号から各種情報を抽出する。
患者別連携パス処理部193は、患者毎の連携パスを処理する。
具体的には、患者別連携パス処理部193は、図4および図5を参照して説明したように、複数の連携パス基礎情報のいずれかをユーザ操作に基づいて選択し、選択した連携パス基礎情報を連携パスの書式に変換する。そして、患者別連携パス処理部193は、図6を参照して説明したように、連携パスに対するユーザ操作に従って当該連携パスを修正することで、患者毎の連携パスを生成する。
図15は、連携パスレセプト突合情報のデータ構造の例を示す説明図である。レセプトデータ突合部194は、連携パス毎の医療費の算出結果を連携パスレセプト突合情報として統計処理部195へ出力する。
図15において、連携パスレセプト突合情報は、「連携パスID」、「基礎情報ID」、「患者ID」、「差分料金」の各項目を含んで構成される。
連携パスIDの欄には、医療費算出対象となっている連携パスのIDが格納される。
基礎情報IDの欄には、当該連携パスの元になった連携パス基礎情報のIDが格納される。
患者IDの欄には、連携パスの対象となっている患者のIDが格納される。
差分料金の欄には、連携パスについて算出された医療費の、元となった連携パス基礎情報に設定されている年間の平均医療費の推定額との差分料金(削減額)の情報が格納される。
図16は、連携パスの選択結果の表示例を示す説明図である。
同図では、平成26年度版の糖尿病の連携パスが示されている。これらのうち、領域A31には、統計処理部195が選択した連携パスが示されており、「詳細」ボタンが押下(例えばマウスクリック)されると、医師会用端末装置210は連携パスの詳細を表示する。
この糖尿病連携パス(H26年度版)から、図6に示されるID:001の連携パスに基づいて、マークM411およびM412にて示されるようにHbA1c検査が追加されている。さらに、他の連携パス(図17のID:051の連携パス)に基づいて、図17のマークM421〜M423にて示されるようにeGFR検査が追加され、また、検査時期が4カ月毎から3か月毎に変更されている。
「登録」ボタンが押下(例えばマウスクリック)されると、連携パス処理サーバ装置100は、例えば糖尿病連携パス(H27年度版)など新たな連携パス基本情報として、修正された連携パス基礎情報を登録する。
同図において、領域A21には、1年間のレセプト支払額6万円、4万円、6万円、・・・が示されており、これらを合計した1年間のレセプト支払額は、領域A22に示すように40万円となっている。この合計額は、図2の例における推定医療費50万円から10万円削減された額になっている。適切な連携パスを用いて適切な医療を行うことで、例えば糖尿病の重症化を回避して人工透析が不要になるなど、医療費の削減効果を得られる。
図19は、連携パスシステム1の運用サイクルの例を示す説明図である。
同図に示す運用サイクルにおいて、連携パス基礎情報生成部192が、連携パス基礎情報を生成する(ステップS101)。例えば、地域の医師会等にて連携パス基礎情報を策定し、連携パス基礎情報生成部192は、医師会用端末装置210におけるユーザ(例えば医師会の担当者)の操作に従って、連携パス基礎情報を生成し、連携パス基礎情報記憶部181に登録する(記憶させる)。
そして、連携パスに従って中核病院や診療所にて診療が行われた後、レセプトデータ突合部194が、連携パスレセプト突合情報を生成する(ステップS103)。上述したように、レセプトデータ突合部194は、連携パス情報とレセプト結果情報とに基づいて、連携パス毎の医療費を算出する。
その後、ステップS101に戻る。ステップS101では、例えば、地域の医師会等にて、既存の連携パス基礎情報や、統計処理部195が選択した連携パスにおける修正内容を参照して、連携パス基礎情報を策定する。そして、連携パス基礎情報生成部192が、医師会用端末装置210におけるユーザの操作に従って、連携パス基礎情報を生成し、連携パス基礎情報記憶部181に登録する。
以下、引き続き、図19の運用を繰り返す。
同図において、統計処理部195は、レセプトデータ突合部194が生成する連携パスレセプト突合情報を取得する(ステップS201)。図15を参照して説明したように、連携パスレセプト突合情報には、連携パスとレセプトとを突合して得られた、連携パスにおける医療費の削減額(差額料金)が示されている。
同図の例では、ID:1の連携パス基礎情報の推定医療費が300万円に設定され、ID:2の連携パス基礎情報の推定医療費が200万円に設定されている。また、抽出医療費基準が10%に設定されている。
当該設定に基づき、統計処理部195は、元になった連携パス基礎情報の推定医療費の10%以上の削減効果のあった連携パスを抽出する。
そして、統計処理部195は、ステップS203で得られた連携パス差分情報のうち、件数条件を満たすものを選択する(ステップS204)。ここでいう件数条件は、連携パスにおける連携パス基礎情報からの修正について、同様の修正が比較的多く行われているものを選択するための情報である。
同図では、図21で選択されたID:2、ID3、ID6の各々について、連携パス基礎情報からの修正の修正IDが示されている。
さらに、図22では、各修正IDについて修正内容が示されている。当該修正内容は、連携パス差分情報にて示される。
また、図22の例では、修正件数の設定値が3件に設定されている。統計処理部195は、当該設定に従って、修正件数が3件以上の修正を検出する。図22の例では、統計処理部195は、診療・検査項目IDと、修正ステータスとが同じ修正ID21、31、61を選択する。
その後、図20の処理を終了する。
これにより、連携パス基礎情報の策定者は、医療費削減効果の大きい修正を参照して、適切な連携パスを策定することができる。連携パス基礎情報生成部192は、策定された連携パス基礎情報をデータとして生成し、連携パス基礎情報記憶部181に記憶させる。
連携パスの策定者は、連携パス基礎情報記憶部181の記憶する連携パス基礎情報に基づいて連携パスを策定することで、より容易に、患者の病状等に応じた連携パスを策定することができる。このように、連携パス処理サーバ装置100によれば、患者の病状等に応じた連携パスの策定の策定を支援することができる。
患者の病状等に応じた連携パスを用いることで、診療の重複等を回避することができ、これにより、医療リソースの有効活用や、医療費の削減を行うことができる。また、患者にとっても、受診の負担を軽減することができる。
これにより、修正件数の多い修正を連携パス基礎情報に反映させることができ、策定された連携パス基礎情報が使用される場面が多いことが期待される。使用頻度の高い連携パス基礎情報を提供することで、連携パス処理サーバ装置100によれば、医療の適正化(診療の重複等を回避)の効果を高めることができる。
これにより、連携パス処理サーバ装置100では、連携パスにて生じた医療費を自動的に取得することができ、ユーザ(例えば、連携パスシステム1を参照して連携パス基礎情報を生成する者)が医療費を算出する負担を低減させることができる。
これにより、連携パスの策定者は、連携パス基礎情報記憶部181の記憶する連携パス基礎情報のいずれかを選択し、修正を加えるという簡単な操作で、患者個別の連携パスを、連携パス処理サーバ装置100に生成させることができる。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、コンパクトディスク等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
100 連携パス処理サーバ装置
110 通信部
180 記憶部
181 連携パス基礎情報記憶部
182 連携パス情報記憶部
183 連携パス差分情報記憶部
190 処理部
191 端末インタフェース部
192 連携パス基礎情報生成部
193 患者別連携パス処理部
194 レセプトデータ突合部
195 統計処理部
196 削減額条件判定部
197 件数条件判定部
210 医師会用端末装置
220 医療機関用端末装置
230 支払基金用端末装置
240 薬局用端末装置
250 検査会社用端末装置
290 通信ネットワーク
2 レセプトシステム
300 レセプトサーバ装置
420 医療機関用レセプト端末装置
440 薬局用レセプト端末装置
490 通信ネットワーク
Claims (8)
- 連携パスにて生じた医療費の、当該連携パスを生成する際に用いられたテンプレートである連携パス基礎情報にて想定される医療費からの削減額が所定の削減額条件を満たすか否かを判定する削減額条件判定部と、
前記削減額条件を満たすと判定された前記連携パスの、前記連携パス基礎情報からの修正内容を示す情報を出力する出力部と、
を具備する連携パス処理装置。 - 前記削減額条件を満たすと判定された前記連携パスの、前記連携パス基礎情報からの修正について、同一の修正が行われた件数が所定の件数条件を満たすか否かを判定する件数条件判定部を具備し、
前記出力部は、前記削減額条件を満たすと判定された前記連携パスのうち、前記削減額条件を満たすと判定された前記連携パスの、前記連携パス基礎情報からの修正内容を示す情報を出力する、
請求項1に記載の連携パス処理装置。 - 前記削減額条件判定部は、前記連携パスにて生じた医療費として、当該連携パスにて生じたレセプト支払額を示す情報を取得する、
請求項1または請求項2に記載の連携パス処理装置。 - 前記連携パス基礎情報に、前記出力部が出力した前記修正内容を示す情報に応じた修正を行って新たな連携パス基礎情報を生成する連携パス基礎情報生成部を具備する、請求項1から3のいずれか一項に記載の連携パス処理装置。
- 複数の前記連携パス基礎情報のいずれかをユーザ操作に基づいて選択し、選択した連携パス基礎情報を前記連携パスの書式に変換し、当該連携パスに対する修正操作に従って当該連携パスを修正することで、患者毎の連携パスを生成する患者別連携パス処理部を具備する、請求項1から4のいずれか一項に記載の連携パス処理装置。
- 連携パス処理装置を具備する連携パスシステムであって、
前記連携パス処理装置は、
連携パスにて生じた医療費の、当該連携パスを生成する際に用いられたテンプレートである連携パス基礎情報にて想定される医療費からの削減額が所定の削減額条件を満たすか否かを判定する削減額条件判定部と、
前記削減額条件を満たすと判定された前記連携パスの、前記連携パス基礎情報からの修正内容を示す情報を出力する出力部と、
を具備する連携パスシステム。 - 連携パスにて生じた医療費の、当該連携パスを生成する際に用いられたテンプレートである連携パス基礎情報にて想定される医療費からの削減額が所定の削減額条件を満たすか否かを判定する削減額条件判定ステップと、
前記削減額条件を満たすと判定された前記連携パスの、前記連携パス基礎情報からの修正内容を示す情報を出力する出力ステップと、
を有する修正情報出力方法。 - 連携パス処理装置の具備するコンピュータに、
連携パスにて生じた医療費の、当該連携パスを生成する際に用いられたテンプレートである連携パス基礎情報にて想定される医療費からの削減額が所定の削減額条件を満たすか否かを判定する削減額条件判定ステップと、
前記削減額条件を満たすと判定された前記連携パスの、前記連携パス基礎情報からの修正内容を示す情報を出力する出力ステップと、
を実行させるためのプログラム。
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