JP2015188950A - 刃先交換式正面フライス - Google Patents

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Rikihiko Osada
力彦 長田
正彰 中山
Masaaki Nakayama
正彰 中山
壮史 鷲見
Takeshi Washimi
壮史 鷲見
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Abstract

【課題】作業者が安全かつ安定して把持することができる刃先交換式正面フライスを提供すること。
【解決手段】円盤状をなし、軸線O回りに回転させられる工具本体2と、前記工具本体2の先端外周部10に前記軸線O回りに互いに間隔をあけて着脱可能に配設される複数の切削インサート30と、を備えた刃先交換式正面フライス1であって、前記工具本体2の基端外周部20に、前記軸線Oに直交する径方向に突出するとともに前記軸線O回りに沿う周方向に沿って延びる凸条、及び、前記径方向に窪むとともに前記周方向に沿って延びる凹溝、の少なくともいずれかを有する滑り止め把持部21が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、刃先交換式正面フライスに関する。
従来、例えば下記特許文献1に示されるような、金属材料等からなる被削材に正面フライス加工を施す刃先交換式正面フライスが知られている。
刃先交換式正面フライスは、鋼材等からなり円盤状をなす工具本体と、超硬合金等の硬質材料からなり、工具本体の先端外周部に周方向に間隔をあけて複数形成されたインサート取付座に着脱可能に装着される切削インサートと、を備えている。
刃先交換式正面フライスは、フライス盤(工作機械)のアーバに着脱可能に装着されており、アーバに回転駆動されて切削加工に供される。またアーバへの着脱作業等の際には、刃先交換式正面フライスは作業者に直接把持される。
また、工具本体の基端面には、アーバ取付用(回り止めキー嵌合用)のキー溝が形成されており、該キー溝は工具径方向に延びていて、その両端が工具本体の外周面に開口している。
特開2009−274207号公報
しかしながら、上記従来の刃先交換式正面フライスでは、作業者が安全かつ安定して把持することが困難であった。
具体的に刃先交換式正面フライスは、切削インサートが配設される工具本体の先端部に比べて、アーバに接続される基端部が、該アーバの直径に合わせて細く形成されている(特許文献1の図1及び図2を参照)。また工具には、クーラント(油性や水溶性の切削剤)や機械油等が付着している。このため、工具本体の細い基端部を作業者が把持すると、滑りやすく不安定になるという問題がある。
特に、小径(例えば切削インサートの回転軌跡の外径がφ130mm以下)の刃先交換式正面フライスにおいては、アーバへの着脱作業等の際に、作業者が片手で把持する可能性が高く、より滑りやすく落としやすい。
一方、作業者が工具本体の基端部よりも大径の先端部(チップポケット等)を把持しようとすると、鋭利な切れ刃を有する切削インサートに触れて怪我をするおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、作業者が安全かつ安定して把持することができる刃先交換式正面フライスを提供することを目的とする。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち本発明は、円盤状をなし、軸線回りに回転させられる工具本体と、前記工具本体の先端外周部に前記軸線回りに互いに間隔をあけて着脱可能に配設される複数の切削インサートと、を備えた刃先交換式正面フライスであって、前記工具本体の基端外周部に、前記軸線に直交する径方向に突出するとともに前記軸線回りに沿う周方向に沿って延びる凸条、及び、前記径方向に窪むとともに前記周方向に沿って延びる凹溝、の少なくともいずれかを有する滑り止め把持部が形成されていることを特徴とする。
本発明の刃先交換式正面フライスによれば、工具本体の基端外周部に、工具周方向に延びる凸条及び凹溝の少なくともいずれかを有する滑り止め把持部が形成されているので、この刃先交換式正面フライスをフライス盤(工作機械)のアーバ(主軸先端部)に対して着脱作業する際などに、作業者が工具本体の基端外周部を安全かつ安定して把持できる。
具体的には、作業者が、例えば片手で工具本体の基端外周部を把持する場合であっても、滑り止め把持部の凸条及び/又は凹溝に、作業者の手指(指先)が引っ掛かりやすく滑りにくくされている。つまり、滑り止め把持部の凸条及び凹溝は、工具本体の基端外周部において、軸線方向に沿って凹凸する形状であるので、該基端外周部を把持する作業者の指先が、軸線方向に滑りにくくされている。
これにより、作業者が工具を誤って落下させるような事態が防止されて、工具の破損等が防止され、かつ作業者の安全性が確保される。
また、本発明の刃先交換式正面フライスにおいて、前記工具本体の基端外周部は、該工具本体の基端面に開口するアーバ取付用のキー溝の前記径方向に沿う長さよりも大きい外径とされているとともに、前記滑り止め把持部は、前記基端外周部の全周にわたって形成されていることとしてもよい。
この場合、工具本体の基端外周部の外径は、アーバの直径に合わせることなく、例えば切削インサートが配設される先端外周部の外径に近い大径とされる。これにより、たとえ小径の刃先交換式正面フライスであっても、工具本体の基端面に形成されたアーバ取付用のキー溝を、該工具本体の基端外周部に開口(露出)させない構成とすることが可能であり、その結果、滑り止め把持部を工具本体(基端外周部)の全周にわたって形成することができる。
これにより、作業者が工具本体の基端外周部のいずれの箇所(領域)を把持しても、必ず滑り止め把持部に触れるので、作業者は工具を把持する箇所を選ぶ必要がなく、かつ確実に把持可能である。さらに、工具本体の基端部が大径とされることで、作業者の把持力を大きく確保しやすくなる。
一方、従来の刃先交換式正面フライスでは、工具本体の基端外周部が先端外周部よりも大幅に小径であるために、細い基端外周部を把持したときに、滑りやすく不安定になる。また、従来の刃先交換式正面フライスは、工具本体の外周面における基端外周部に、キー溝の両端がそれぞれ開口しているため、作業者が誤ってキー溝の前記開口付近を把持した場合に、不安定になり、より滑りやすかった。このため、作業者が注意しつつ、掴む位置を選択して工具本体を把持しなければ、刃先交換式正面フライスを落としてしまうおそれがあった。
このような従来の問題点を、本発明の刃先交換式正面フライスによれば、構造を複雑にすることなく(簡素な構造で)、解決できるのである。
さらに、工具本体の基端外周部を従来品に比べて大径にしていることで、従来品において必要とされていた工具製造時の基端外周部の加工取り代を大幅に少なくでき、製造容易性が向上している。
また、キー溝が基端外周部に開口しないので、刃先交換式正面フライスを製造する際に、従来行っていたキー溝開口部のバリ取り加工が不要となり、またキー溝の切削加工長を短くできるとともに、加工時間を短縮できる。
従って、生産性の向上及び製造コスト削減の効果が得られる。
また、本発明の刃先交換式正面フライスにおいて、前記滑り止め把持部は、前記凸条として、フランジを有することとしてもよい。
この場合、滑り止め把持部のフランジが、工具本体の径方向外側に突出するので、作業者の指先が該フランジに引っ掛かり、作業者は工具本体の基端外周部を確実に把持できる。
また、本発明の刃先交換式正面フライスにおいて、前記フランジの基端側の外周縁部には、前記軸線を含む縦断面視で凸曲線状をなす第1丸み部が形成され、前記フランジの先端側の外周縁部には、前記縦断面視で凸曲線状をなすとともに、前記第1丸み部よりも曲率半径が小さい第2丸み部が形成されていることとしてもよい。
この場合、例えば作業者が、工具本体の基端面に掌をあてがうようにして滑り止め把持部のフランジを把持したときに、該フランジにおいて工具先端側に位置する曲率半径の小さい第2丸み部に指先が引っ掛かりやすくなるので、滑り止め効果が確実に得られつつ、指先の怪我も防止される。
また、作業者の掌に近い第1丸み部の曲率半径が、第2丸み部の曲率半径よりも大きいので、工具を把持した作業者の掌に密着しやすく、馴染みやすい(フィットしやすい)。
また、本発明の刃先交換式正面フライスにおいて、前記滑り止め把持部は、前記軸線方向に互いに間隔をあけて配列する複数の前記凹溝を有する溝列を備えたこととしてもよい。
この場合、滑り止め把持部に複数の凹溝が配列した溝列が形成されるので、該溝列に触れる作業者の指先と工具との間で、摩擦抵抗を大きく確保することができ、滑り止め効果が高められる。
また、本発明の刃先交換式正面フライスにおいて、前記フランジは、前記工具本体の基端側の端部に配置され、前記溝列は、前記フランジの先端側に隣り合って配置されることとしてもよい。
この場合、上述したフランジ及び溝列による作用効果が、相乗的に(格別顕著に)得られやすくなる。
また、本発明の刃先交換式正面フライスにおいて、前記工具本体の外周面のうち、前記軸線方向に沿う前記滑り止め把持部と前記切削インサートとの間に、円筒基準面が配置されることとしてもよい。
この場合、従来の刃先交換式正面フライスに比べて、工具本体の測定(例えば振れ測定)等に使用される円筒基準面を、被削材に切り込む切削インサートに近い位置に配置できるので、加工精度をより確保しやすくなる。
また、本発明の刃先交換式正面フライスにおいて、前記切削インサートの回転軌跡の外径が、φ130mm以下であることとしてもよい。
切削インサートの回転軌跡の外径がφ130mm以下とされた刃先交換式正面フライスは、作業者が工具を片手で把持する可能性が高いことから、上述した作用効果が確実に得られやすくなる。
具体的に、例えば前記外径がφ130mmを超える刃先交換式正面フライスでは、重量が重くなり作業者が両手で把持することが多くなるので、滑り止め把持部による作用効果が得られにくくなる可能性がある。
本発明の刃先交換式正面フライスによれば、作業者が安全かつ安定して把持することができる。
本発明の一実施形態に係る刃先交換式正面フライスの概略構成を示す斜視図である。 刃先交換式正面フライスの側面図である。 刃先交換式正面フライスを先端から基端側へ向けて見た下面図である。 刃先交換式正面フライスを基端から先端側へ向けて見た上面図である。 刃先交換式正面フライスの縦断面図である。 図5のA部を拡大して示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る刃先交換式正面フライス1について、図面を参照して説明する。
図1〜図3に示されるように、刃先交換式正面フライス1は、正面フライスカッタであって、切れ刃を有する複数の切削インサート30により、金属材料等からなる被削材に正面フライス加工を施す。また、本実施形態の刃先交換式正面フライス1は、いわゆる小径フライスであって、切削インサート30の回転軌跡の外径がφ130mm以下に設定される。尚、本実施形態の例では、切削インサート30の回転軌跡の外径が例えばφ70〜80mm程度である。
刃先交換式正面フライス1は、鋼材等からなり円盤状をなす工具本体2と、工具本体2に着脱可能に装着される複数の切削インサート30とを備える。
工具本体2は、その先端外周部にインサート取付座12が周方向に間隔をあけて複数形成される。工具本体2は、不図示のフライス盤(工作機械)のアーバ(主軸先端部)に着脱可能に取り付けられて、軸線O回りの工具回転方向Tに回転させられ、被削材の切削加工(転削加工)に供される。
尚、図1では、インサート取付座12及び切削インサート30の形状を省略して表しており、一組のインサート取付座12及び切削インサート30のみ図示している。
本明細書では、刃先交換式正面フライス1の工具本体2の軸線Oに沿う方向を軸線O方向といい、軸線O方向のうち切削インサート30側を先端側、アーバ側を基端側という。また、軸線Oに直交する方向を径方向といい、該径方向のうち、軸線Oに向かう方向を径方向内側、軸線Oから離間する方向を径方向外側という。また、軸線O回りに周回する方向を周方向といい、該周方向のうち、被削材を加工するときに工具本体2が回転させられる方向を工具回転方向Tの前方(又は単に工具回転方向T)といい、これとは反対側へ向かう方向を工具回転方向Tの後方という。
まず、工具本体2に装着される切削インサート30について説明する。
切削インサート30は、超硬合金等の硬質材料からなり、インサート取付座12に着脱可能に装着される。
切削インサート30は、多角形板状をなすインサート本体を有する。このインサート本体の表面と外周面の交差稜線部には、切れ刃が形成される。本実施形態で図示する切削インサート30は、片面タイプの正面フライス用切削インサートである。ただしこれに限定されるものではなく、両面タイプの切削インサート30であってもよい。
図2において、切削インサート30は、クランプネジ35により工具本体2に固定される。
クランプネジ35は、鋼材等からなり、切削インサート30の取付孔に挿通されて、インサート取付座12にねじ込まれる。これにより、切削インサート30は、工具本体2に固定される。一方、インサート取付座12に螺着されたクランプネジ35のねじ込みを緩めて取り外すことで、切削インサート30は、工具本体2から取り外し可能となっている。
つまり、切削インサート30は、工具本体2のインサート取付座12に対して着脱可能である。
次に、工具本体2について説明する。
工具本体2は、軸線Oを中心とした円盤状をなしている。尚、本明細書でいう前記「円盤状」には、円柱状や円筒状も含まれる。工具本体2には、軸線Oに沿って延びる工具取付孔3が工具本体2を貫通して形成されている。
工具本体2の外周面5のうち、先端側に位置する先端外周部10には、複数のチップポケット16が形成されている。チップポケット16は、工具本体2の先端面4及び外周面5に開口するように切り欠かれている。複数のチップポケット16は、工具本体2の先端外周部に、周方向に間隔をあけて形成されている。
チップポケット16には、工具回転方向Tの前方を向くインサート取付座12が形成されている。インサート取付座12は、チップポケット16における工具回転方向Tの後方の端部に位置している。
特に図示していないが、チップポケット16には、クーラント供給孔が形成されていてもよい。クーラント供給孔は、インサート取付座12に装着される切削インサート30の切れ刃近傍に向けて開口する。
インサート取付座12は、チップポケット16の壁面(内面)のうち、工具回転方向Tの前方を向く壁部に、切削インサート30の形状に対応して凹状に形成されている。
また、インサート取付座12は、切削インサート30の形状に対応して、多角形穴状に形成されている。インサート取付座12は、切削インサート30の着座部(裏面及び側面)が着座可能な形状とされていればよく、その形状は前記多角形穴状に限定されない。
図4は、刃先交換式正面フライス1の基端面7を正面に見た上面図である。工具本体2の基端面7には、工具取付孔3が開口する。また、基端面7には、工具取付孔3の開口縁から径方向の両外側に向けて延びる直線状のキー溝8が形成されている。
キー溝8は、工具本体2の基端面7のみに開口し、外周面5には開口していない。つまり、キー溝8の延在方向に沿う長さ(キー溝8の全長、つまり工具の径方向に沿う長さ)は、工具本体2の基端外周部20の直径よりも小さく設定される。言い換えると、工具本体2の基端外周部20は、キー溝8の径方向に沿う長さよりも大きい外径とされている。尚、本実施形態の例では、キー溝8の長さ(全長)は60mm程度であり、基端外周部20の外径はφ70〜80mm程度である。
キー溝8は、アーバ取付用(回り止めキー嵌合用)の長穴である。つまり、キー溝8には、アーバに設けられたキーが嵌合する。キー溝8をアーバのキーに嵌合した状態で、工具取付孔3に挿通されるボルト部材を締め込むことにより、工具本体2がアーバに取り付けられる。
図2において、工具本体2の外周面5のうち、基端側に位置する基端外周部20は、先端外周部10と略同径、又は小径(図示の例では僅かに小径)に形成される。基端外周部20は、キー溝8が開口せず、周方向に分断されない円柱形状をなす。
そして、図5及び図6に示されるように、工具本体2の基端外周部20には、滑り止め把持部21が全域(全周)にわたって形成される。
滑り止め把持部21は、径方向に突出するとともに周方向に沿って延びる凸条、及び、径方向に窪むとともに周方向に沿って延びる凹溝、の少なくともいずれかを有しており、本実施形態では、これら凸条及び凹溝の両方を備えている。
図6において滑り止め把持部21は、前記凸条として、フランジ22を有している。フランジ22は、基端外周部20における該フランジ22以外の部分よりも径方向外側に向けて突出しているとともに、周方向に沿って基端外周部20の全周にわたって延びるリング板状の部位であって、基端外周部20の最も基端側部分(つまり工具本体2の基端側の端部)に配置される。
フランジ22の外周縁部には、全周にわたって凸Rの丸み面取り加工が施されている。具体的に、フランジ22の基端側の外周縁部には、図6に示される縦断面視(軸線Oを含む縦断面視)で凸曲線状をなす第1丸み部22aが形成されている。また、フランジ22の先端側の外周縁部には、この縦断面視で凸曲線状をなすとともに、第1丸み部22aよりも曲率半径が小さい第2丸み部22bが形成されている。
つまり、フランジ22は、先端側の外周縁部が小さい凸Rで丸み面取り加工され、基端側の外周縁部が大きい凸Rで丸み面取り加工されている。
また、滑り止め把持部21は、前記凹溝として、丸溝24を複数備えている。複数の丸溝24は、基端外周部20において軸線O方向に互いに間隔をあけて配列しており、これら丸溝24を有する溝列23が形成されている。丸溝24は、基端外周部20における該丸溝24以外の部分よりも径方向内側に向けて窪んでいるとともに、周方向に沿って基端外周部20の全周にわたって延びている。これら丸溝24同士は、互いに同一形状とされる。
また、溝列23は、基端外周部20においてフランジ22の先端側に隣り合って配置される。本実施形態では、軸線O方向に沿って、フランジ22と、その先端側の3本の丸溝24とが隣接するように配置されている。
図2、図5及び図6において、工具本体2の外周面5のうち、軸線O方向に沿う滑り止め把持部21と、インサート取付座12に装着される切削インサート30との間には、工具本体2の測定(例えば振れ測定)等に使用される円筒基準面6が配置される。円筒基準面6は、円筒研磨加工が施された円筒面、もしくはこれに相当する面粗度を有する円筒面であり、工具本体2の外周面5のうち軸線O方向に沿う一部に位置しているとともに、該外周面5の全周にわたって形成される。
本実施形態では、円筒基準面6は、溝列23の先端側に隣り合って配置され、かつ、切削インサート30の基端側に隣り合って配置される。円筒基準面6は、例えば、少なくとも3mm以上の幅(軸線O方向に沿う長さ)を有する。
以上説明した本実施形態の刃先交換式正面フライス1によれば、工具本体2の基端外周部20に、工具周方向に延びる凸条及び凹溝の少なくともいずれかを有する滑り止め把持部21が形成されているので、この刃先交換式正面フライス1をフライス盤(工作機械)のアーバ(主軸先端部)に対して着脱作業する際などに、作業者が工具本体2の基端外周部20を安全かつ安定して把持できる。
具体的には、作業者が、例えば片手で工具本体2の基端外周部20を把持する場合であっても、滑り止め把持部21の凸条及び/又は凹溝に、作業者の手指(指先)が引っ掛かりやすく滑りにくくされている。つまり、滑り止め把持部21の凸条及び凹溝は、工具本体2の基端外周部20において、軸線O方向に沿って凹凸する形状であるので、該基端外周部20を把持する作業者の指先が、軸線O方向に滑りにくくされている。
これにより、作業者が工具を誤って落下させるような事態が防止されて、工具の破損等が防止され、かつ作業者の安全性が確保される。
また、工具本体2の基端外周部20の外径は、アーバの直径に合わせることなく(具体的にはアーバの直径よりも大きくされて)、切削インサート30が配設される先端外周部10の外径に近い大径とされている。これにより、たとえ小径の刃先交換式正面フライス1であっても、工具本体2の基端面7に形成されたアーバ取付用のキー溝8を、該工具本体2の基端外周部20に開口(露出)させない構成とすることが可能であり、その結果、滑り止め把持部21を工具本体2(基端外周部20)の全周にわたって形成することができる。
これにより、作業者が工具本体2の基端外周部20のいずれの箇所(領域)を把持しても、必ず滑り止め把持部21に触れるので、作業者は工具を把持する箇所を選ぶ必要がなく、かつ確実に把持可能である。さらに、工具本体2の基端部が大径とされることで、作業者の把持力を大きく確保しやすくなる。
一方、従来の刃先交換式正面フライスでは、工具本体の基端外周部が先端外周部よりも大幅に小径であるために、細い基端外周部を把持したときに、滑りやすく不安定になる。また、従来の刃先交換式正面フライスは、工具本体の外周面における基端外周部に、キー溝の両端がそれぞれ開口しているため、作業者が誤ってキー溝の前記開口付近を把持した場合に、不安定になり、より滑りやすかった。このため、作業者が注意しつつ、掴む位置を選択して工具本体を把持しなければ、刃先交換式正面フライスを落としてしまうおそれがあった。
このような従来の問題点を、本実施形態の刃先交換式正面フライス1によれば、構造を複雑にすることなく(簡素な構造で)、解決できるのである。
さらに、工具本体2の基端外周部20を従来品に比べて大径にしていることで、従来品において必要とされていた工具製造時の基端外周部の加工取り代を大幅に少なくでき、製造容易性が向上している。
また、キー溝8が基端外周部20に開口しないので、刃先交換式正面フライス1を製造する際に、従来行っていたキー溝開口部のバリ取り加工が不要となり、またキー溝8の切削加工長を短くできるとともに、加工時間を短縮できる。
従って、生産性の向上及び製造コスト削減の効果が得られる。
また本実施形態では、滑り止め把持部21が、前記凸条として、フランジ22を有するので、下記の効果を奏する。
すなわちこの場合、滑り止め把持部21のフランジ22が、工具本体2の径方向外側に突出するので、作業者の指先が該フランジ22に引っ掛かり、作業者は工具本体2の基端外周部20を確実に把持できる。
また、フランジ22の基端側の外周縁部には、軸線Oを含む縦断面視で凸曲線状をなす第1丸み部22aが形成され、フランジ22の先端側の外周縁部には、前記縦断面視で凸曲線状をなすとともに、第1丸み部22aよりも曲率半径が小さい第2丸み部22bが形成されているので、下記の効果を奏する。
すなわち上記構成により、例えば作業者が、工具本体2の基端面7に掌をあてがうようにして滑り止め把持部21のフランジ22を把持したときに、該フランジ22において工具先端側に位置する曲率半径の小さい第2丸み部22bに指先が引っ掛かりやすくなるので、滑り止め効果が確実に得られつつ、指先の怪我も防止される。
また、作業者の掌に近い第1丸み部22aの曲率半径が、第2丸み部22bの曲率半径よりも大きいので、工具を把持した作業者の掌に密着しやすく、馴染みやすい(フィットしやすい)。
また本実施形態では、滑り止め把持部21が、軸線O方向に互いに間隔をあけて配列する複数の丸溝(凹溝)24を有する溝列23を備えているので、下記の効果を奏する。
すなわち、滑り止め把持部21に複数の丸溝24が配列した溝列23が形成されるので、該溝列23に触れる作業者の指先と工具との間で、摩擦抵抗を大きく確保することができ、滑り止め効果が高められる。
また、フランジ22が、工具本体2の基端側の端部に配置され、溝列23が、フランジ22の先端側に隣り合って配置されるので、上述したフランジ22及び溝列23による作用効果が、相乗的に(格別顕著に)得られやすくなる。
また、工具本体2の外周面5のうち、軸線O方向に沿う滑り止め把持部21と切削インサート30との間に、円筒基準面6が配置されるので、下記の効果を奏する。
すなわちこの場合、従来の刃先交換式正面フライスに比べて、工具本体2の測定(例えば振れ測定)等に使用される円筒基準面6を、被削材に切り込む切削インサート30に近い位置に配置できるので、加工精度をより確保しやすくなる。
また本実施形態で説明したような、切削インサート30の回転軌跡の外径がφ130mm以下とされた刃先交換式正面フライス1は、作業者が工具を片手で把持する可能性が高いことから、上述した作用効果が確実に得られやすくなる。
具体的に、例えば前記外径がφ130mmを超える刃先交換式正面フライス1では、重量が重くなり作業者が両手で把持することが多くなるので、滑り止め把持部21による作用効果が得られにくくなる可能性がある。
尚、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前述の実施形態では、滑り止め把持部21の凸条としてフランジ22、凹溝として丸溝24を用いたものを例示したが、これに限定されるものでなない。
具体的に、滑り止め把持部21の凸条は、上述したフランジ22のように基端外周部20の全周にわたって形成されたものに限らず、周方向に互いに間隔をあけて形成された複数のリブ部であってもよい。また凸条は、基端外周部20に螺旋状(スパイラル状)に形成された雄ネジ形状であってもよい。さらに、滑り止め把持部21は、軸線O方向に間隔をあけて配列する複数の凸条を有する条列(リブ列)を備えていてもよい。
また凸条(フランジ22)は、その外周縁部に、縦断面視で第1、第2丸み部22a、22bを有するものに限らず、該外周縁部に、例えば45°のC面取り加工(チャンファ加工)が施されていたり、或いは、これら丸み(凸R)面取り加工及びC面取り加工が施されていないものであってもよい。
また、滑り止め把持部21の凹溝は、上述した丸溝24のように基端外周部20の全周にわたって形成されたものに限らず、周方向に互いに間隔をあけて形成された複数の溝部であってもよい。また凹溝は、基端外周部20に螺旋状(スパイラル状)に形成された雌ネジ形状であってもよい。また、滑り止め把持部21は、単一の(配列しない)凹溝を備えていてもよい。
また凹溝(丸溝24)は、縦断面視で凹曲線状の溝底を有するものに限らず、例えばコ字状やそれ以外の多角形状に形成された溝底を有していてもよい。
また、滑り止め把持部21が、凸条及び凹溝の両方を備えた例について説明したが、これに限定されるものではなく、凸条及び凹溝のいずれか一方のみを備えていてもよい。
また、滑り止め把持部21には、上述した凸条及び凹溝以外に、半球形の突起や窪み(ディンプル)が複数形成されていたり、ショットブラスト等による粗目の表面処理(砂目、梨地、又はそれ以外のざらざらの粗い面にする処理)が施されていてもよい。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例及び尚書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
1 刃先交換式正面フライス
2 工具本体
5 外周面
6 円筒基準面
7 基端面
8 キー溝
10 先端外周部
20 基端外周部
21 滑り止め把持部
22 フランジ(凸条)
22a 第1丸み部
22b 第2丸み部
24 丸溝(凹溝)
30 切削インサート
O 軸線

Claims (8)

  1. 円盤状をなし、軸線回りに回転させられる工具本体と、
    前記工具本体の先端外周部に前記軸線回りに互いに間隔をあけて着脱可能に配設される複数の切削インサートと、を備えた刃先交換式正面フライスであって、
    前記工具本体の基端外周部に、前記軸線に直交する径方向に突出するとともに前記軸線回りに沿う周方向に沿って延びる凸条、及び、前記径方向に窪むとともに前記周方向に沿って延びる凹溝、の少なくともいずれかを有する滑り止め把持部が形成されていることを特徴とする刃先交換式正面フライス。
  2. 請求項1に記載の刃先交換式正面フライスであって、
    前記工具本体の基端外周部は、該工具本体の基端面に開口するアーバ取付用のキー溝の前記径方向に沿う長さよりも大きい外径とされているとともに、
    前記滑り止め把持部は、前記基端外周部の全周にわたって形成されていることを特徴とする刃先交換式正面フライス。
  3. 請求項1又は2に記載の刃先交換式正面フライスであって、
    前記滑り止め把持部は、前記凸条として、フランジを有することを特徴とする刃先交換式正面フライス。
  4. 請求項3に記載の刃先交換式正面フライスであって、
    前記フランジの基端側の外周縁部には、前記軸線を含む縦断面視で凸曲線状をなす第1丸み部が形成され、
    前記フランジの先端側の外周縁部には、前記縦断面視で凸曲線状をなすとともに、前記第1丸み部よりも曲率半径が小さい第2丸み部が形成されていることを特徴とする刃先交換式正面フライス。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の刃先交換式正面フライスであって、
    前記滑り止め把持部は、前記軸線方向に互いに間隔をあけて配列する複数の前記凹溝を有する溝列を備えたことを特徴とする刃先交換式正面フライス。
  6. 請求項5に記載の刃先交換式正面フライスであって、
    前記フランジは、前記工具本体の基端側の端部に配置され、
    前記溝列は、前記フランジの先端側に隣り合って配置されることを特徴とする刃先交換式正面フライス。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の刃先交換式正面フライスであって、
    前記工具本体の外周面のうち、前記軸線方向に沿う前記滑り止め把持部と前記切削インサートとの間に、円筒基準面が配置されることを特徴とする刃先交換式正面フライス。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の刃先交換式正面フライスであって、
    前記切削インサートの回転軌跡の外径が、φ130mm以下であることを特徴とする刃先交換式正面フライス。
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