JP2015187584A - 電流センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な外部磁場の影響を低減可能とする電流センサを提供する。
【解決手段】電流センサ1は、検出対象とする電流が流れる検出用コイル10と、配された位置における磁界に応じて抵抗値が変化する第1磁気抵抗効果素子200、第2磁気抵抗効果素子201、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203が電気的に接続され、各々の抵抗値の変化に基づいて上記検出対象とする電流に応じた電気信号を出力する出力回路と、を備え、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201は、それぞれ、検出用コイル10に流れる電流により生じる磁界の特定方位の強度に応じて抵抗値が変化するように配され、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203は、それぞれ、検出用コイル10に流れる電流により生じる磁界のうち上記特定方位と直交する成分の強度に応じて抵抗値が変化するように配されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気抵抗効果素子を用いた電流センサに関する。
従来、磁気センサに使用される素子として、巨大磁気抵抗効果素子(GMR(Giant Magneto Resistive effect)素子)が知られている。この磁気抵抗効果素子は、磁化の向きが所定の方位に固定(ピン)されたピンド層と、磁化の向きが外部磁場に応じて変化するフリー層とを備え、ピンド層の磁化の向きと、フリー層の磁化の向きとの相対関係に応じて抵抗値が変化する。この抵抗値の変化を電気的に検知することで、外部磁場(磁界)の強度を把握することができる。
また、上記GMR素子を所定のコイルの近傍に配置し、当該コイルに流れる電流に応じて生じる磁界の強度をGMR素子の抵抗値の変化を介して読み取ることで、コイルに流れる電流を評価する電流センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この電流センサによれば、外部磁場(外乱ノイズ)の影響を除外するため、特に、同一方向に一様に分布する外部磁場に対して抵抗変化がキャンセルされるような素子配置及び回路構成が考案されている。
米国特許第6300617号明細書
しかしながら、影響を除外すべき外部磁場は、必ずしも同一方向に一様に分布しているとは限らない。従来のGMR素子を用いた電流センサにおいて、このような様々な態様の外部磁場の影響を低減することは困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、様々な外部磁場の影響を低減可能とする電流センサを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、検出対象とする電流が流れる検出用コイルと、配された位置における磁界に応じて抵抗値が変化する第1磁気抵抗効果素子、第2磁気抵抗効果素子、第3磁気抵抗効果素子及び第4磁気抵抗効果素子が電気的に接続され、各々の抵抗値の変化に基づいて前記検出対象とする電流に応じた電気信号を出力する出力回路と、を備え、前記第1磁気抵抗効果素子及び前記第2磁気抵抗効果素子は、それぞれ、前記検出用コイルに流れる電流により生じる磁界の強度であって、方位が互いに逆向きの関係にある第1磁界強度及び第2磁界強度に応じて抵抗値が変化するように配され、前記第3磁気抵抗効果素子及び前記第4磁気抵抗効果素子は、それぞれ、前記検出用コイルに流れる電流により生じる磁界の強度であって、方位が前記第1磁界強度及び前記第2磁界強度とは異なる方位であって互いに逆向きの関係にある第3磁界強度及び第4磁界強度に応じて抵抗値が変化するように配されていることを特徴とする電流センサである。
このような構成とすることで、外界から印加される磁界(外部磁場)の分布が不均一な場合であっても、互いに異なる感度方向を有する磁気抵抗効果素子同士が、当該不均一な磁界による抵抗値の変化を互いに打ち消し合うように作用する。一方、検出用コイルに流れる電流により生じる磁界に対しては、互いに逆向きの磁界強度に応じて抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子同士が、当該磁界による抵抗値の変化を強調するように作用する。したがって、電流センサは、様々な外部磁場の影響を低減し、精度よく電流を検出することができる。
また、本発明の一態様は、上述の電流センサにおいて、前記出力回路が、電源端子と接地端子の間において、前記第1磁気抵抗効果素子と前記第2磁気抵抗効果素子とが直列に接続されるとともに、前記第3磁気抵抗効果素子と前記第4磁気抵抗効果素子とが直列に接続されたブリッジ回路を成していることを特徴とする。
このような構成とすることで、より簡素に、互いに異なる感度方向を有する磁気抵抗効果素子同士を通じて不均一な磁界による抵抗値の変化を互いに打ち消し合うように作用させることができる。同時に、互いに逆向きの磁界強度に応じて抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子同士を通じて当該磁界による抵抗値の変化を強調するように作用させることができる。
また、本発明の一態様は、上述の電流センサにおいて、前記第1磁気抵抗効果素子乃至前記第4磁気抵抗効果素子が、磁化の方位が固定されたピンド層と、配された位置における磁界に応じて磁化の方位が変化するフリー層と、を含む積層構造を成しており、前記第1磁気抵抗効果素子及び前記第2磁気抵抗効果素子は、各々のピンド層の磁化の方位が互いに同一であって、かつ、初期状態における各々のフリー層の磁化の方位が互いに同一とされ、前記第3磁気抵抗効果素子及び前記第4磁気抵抗効果素子は、各々のピンド層の磁化の方位が互いに同一であって、かつ、初期状態における各々のフリー層の磁化の方位が互いに同一とされていることを特徴とする。
このような構成とすることで、外界から一様な外部磁場が印加された際に、ピンド層及びフリー層の磁化の方位が同一の第1磁気抵抗効果素子及び第2磁気抵抗効果素子、又は、第3磁気抵抗効果素子及び第4磁気抵抗効果素子の抵抗値の変化がほぼ同一となって打ち消し合うため、外界から印加される一様な外部磁場の影響も一層低減することができる。
また、本発明の一態様は、上述の電流センサにおいて、前記第1磁気抵抗効果素子乃至前記第4磁気抵抗効果素子の前記ピンド層の各々が、前記第1磁気抵抗効果素子乃至前記第4磁気抵抗効果素子の前記フリー層の各々の磁化の方位に対し垂直以外の角度を成し、かつ、全て同じ方位に固定されていることを特徴とする。
このような構成とすることで、当該電流センサの規則化熱処理工程において印加される外部磁場の態様を簡素化することができるので、半導体ウェハに形成される複数の電流センサの特性ばらつきを軽減することができる。
上述の電流センサによれば、様々な外部磁場の影響を低減可能とすることができる。
第1の実施形態に係る電流センサの構造を示す第1の図である。 第1の実施形態に係る電流センサの構造を示す第2の図である。 第1の実施形態に係る電流センサの回路構成を説明する図である。 第1の実施形態に係る各磁気抵抗効果素子におけるピンド層、フリー層の磁化の方位を示す図である。 第1の実施形態に係る電流センサの動作を説明する第1の図である。 第1の実施形態に係る電流センサの動作を説明する第2の図である。 第1の実施形態に係る電流センサの動作を説明する第3の図である。 第1の実施形態に係る電流センサの動作をまとめた第1の図である。 第1の実施形態に係る電流センサの動作をまとめた第2の図である。 第1の実施形態に係る電流センサの製造方法を説明する第1の図である。 第1の実施形態に係る電流センサの製造方法を説明する第2の図である。 第2の実施形態に係る電流センサの構造を示す図である。 第2の実施形態に係る電流センサの製造方法を説明する図である。 第1の実施形態の変形例に係る電流センサの構造を示す図である。
<第1の実施形態>
[電流センサの構造]
以下、第1の実施形態に係る電流センサについて説明する。
第1の実施形態に係る電流センサは、入力される電流を磁気抵抗効果素子により検出可能とし、例えば、入力信号線と出力信号線とを絶縁しながら信号の伝達が可能なアイソレータとして用いられる。
[電流センサの構造]
図1は、第1の実施形態に係る電流センサの構造を示す第1の図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る電流センサ1は、検出用コイル10の上方(+Z方向)に、4つの磁気抵抗効果素子(第1磁気抵抗効果素子200、第2磁気抵抗効果素子201、第3磁気抵抗効果素子202、第4磁気抵抗効果素子203)が積層された構造を成している。
なお、本実施形態において、電流センサ1は、半導体ウェハ(図1には図示せず)に対して、所定の製造プロセス(成膜、パターニング、エッチング等)を経て、当該半導体ウェハの平坦面上に複数形成される。
検出用コイル10は、図1に示すように、半導体ウェハの平坦面において、導電材料(アルミや銅等)が略正方形状に巻回されて成る。検出用コイル10は、その端部に接続端子T1、T2を有しており、当該検出用コイル10には、接続端子T1、T2を通じて外部から検出対象とする電流が流れる。
第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203は、検出用コイル10に流れる電流により生じる磁界の強度に応じて抵抗が変化する、いわゆるスピンバルブ型のGMR素子を成している。第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203の具体的な構造及び機能については後述する。
また、第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203は、所定の配線(後述の配線層110、111(図2))を介して電気的に接続され、各々の抵抗値の変化に基づいて、検出用コイル10に流れる電流に応じた電気信号を出力する出力回路20(図3)を構成する。
図1に示すように、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201は、紙面横方向(±X方向)を長手方向とするように形成された略長方形状に形成される。同様に、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203は、紙面縦方向(±Y方向)を長手方向とするように形成された略長方形状に形成される。
第1磁気抵抗効果素子200は、長手方向が、略正方形状の検出用コイル10のうち紙面上側(+Y方向側)の辺に沿って延伸するように配される。同様に、第2磁気抵抗効果素子201は、長手方向が、略正方形状の検出用コイル10のうち紙面下側(−Y方向側)の辺に沿って延伸するように配される。さらに、第3磁気抵抗効果素子202は、長手方向が、略正方形状の検出用コイル10のうち紙面左側(−X方向側)の辺に沿って延伸するように配される。そして、第4磁気抵抗効果素子203は、長手方向が、略正方形状の検出用コイル10のうち紙面右側(+X方向側)の辺に沿って延伸するように配される。
図2は、第1の実施形態に係る電流センサの構造を示す第2の図である。
例として、図2には、図1に示す第3磁気抵抗効果素子202の具体的な構造を示している。なお、他の3つの磁気抵抗効果素子の構造も、第3磁気抵抗効果素子202の構造と同一であるため、説明を省略する。
図2(a)は、第3磁気抵抗効果素子202を上方(+Z方向側(図1参照))から平面視した場合の模式図であり、図2(b)は、図2(a)におけるα−α’の断面模式図である。
図2(a)に示すように、第3磁気抵抗効果素子202は、平面視で長方形を成し、その長手方向が±Y方向に沿うように配される。第3磁気抵抗効果素子202は、配線層110、111により他の素子等と接続される。例えば、配線層110、111には、それぞれ図示しない定電圧源の正極及び負極等が接続される。この定電圧源による所定の電源電圧Vin+(例えば、3V)及び接地電圧Vin−(例えば、0V)の印加に応じて、配線層110(配線層111)から第3磁気抵抗効果素子202を介して配線層111(配線層110)へと電流が流れる。
図2(b)に示すように、第3磁気抵抗効果素子202は、反強磁性材料からなるピニング層20a、ピニング層20aにより磁化の方位が固定されたピンド層20b、非磁性材料からなるスペーサ層20c、および、配された位置における磁界(外部磁場)に応じて磁化の方位が変化するフリー層20d、を含む積層構造を成している。
この積層構造により、第3磁気抵抗効果素子202は、印加される外部磁場に応じて配線層110と配線層111間の抵抗値が変化するので、自身が配された位置における外部磁場の磁界強度を検出することができる。
なお、図2(a)、(b)に示した第3磁気抵抗効果素子202の構造は一例であって、その構造は、スピンバルブ型磁気抵抗効果素子の機能を発揮できる限度において適宜変更可能である。例えば、フリー層20dと、ピンド層20b及びピニング層20aと、の成膜順序は入れ替え可能であり、さらに、磁気抵抗効果素子としての特性改善のため、上記以外の層が挿入されていてもよい。
また、ピニング層20a、ピンド層20b、スペーサ層20c及びフリー層20dの各々に用いる材料や成膜条件等については、既知の製造技術が適用可能であるため、詳細な説明を省略する。なお、ピンド層の磁化の方位を所望の方位に固定する規則化熱処理工程については後述する。
[電流センサの回路構成]
図3は、第1の実施形態に係る電流センサの回路構成を説明する図である。
次に、図3に示した第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203により構成される出力回路20の回路構成について、図3を参照しながら説明する。
図3に示すように、出力回路20において、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201は、電源端子Q1と接地端子Q2との間に直列に接続される。また、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203は、同様に、電源端子Q1と接地端子Q2との間に直列に接続される。ここで、電源端子Q1、接地端子Q2には図示しない定電圧源の正極、負極がそれぞれ接続され、電源端子Q1には電源電圧Vin+(例えば、3V)が印加され、接地端子Q2には接地電圧Vin−(例えば、0V)が印加される。このように、出力回路20は、4つの磁気抵抗効果素子が直並列に接続されたブリッジ回路を成し、第1磁気抵抗効果素子200と第2磁気抵抗効果素子201との間の電位Vaと、第3磁気抵抗効果素子202と第4磁気抵抗効果素子203との間の電位Vbと、の電位差(Va−Vb)に応じた出力電圧Voutを出力する。
なお、増幅器204は、電位Vaと電位Vbとの間の電位差を増幅して、出力電圧Voutを出力する回路である。
[磁化の方位]
図4は、第1の実施形態に係る各磁気抵抗効果素子におけるピンド層、フリー層の磁化の方位を示す図である。
本実施形態に係る電流センサ1の各磁気抵抗効果素子におけるピンド層20bは、後述する規則化熱処理工程によって磁化が所定の方位に固定(ピン)される。
具体的には、図4に示すように、第1磁気抵抗効果素子200のピンド層20bの磁化の方位P1は、+Y方向に固定される。また、第2磁気抵抗効果素子201のピンド層20bの磁化の方位P2は、第1磁気抵抗効果素子200のピンド層20bの磁化の方位P1と同じ方位に固定される(方位P2=方位P1)。
同様に、第3磁気抵抗効果素子202のピンド層20bの磁化の方位P3は、+X方向に固定される。また、第4磁気抵抗効果素子203のピンド層20bの磁化の方位P4は、第3磁気抵抗効果素子202のピンド層20bの磁化の方位P3と同じ方位に固定される(方位P4=方位P3)。
一方、外部磁場が印加されない状態(初期状態)におけるフリー層20dの磁化の方位は、その形状異方性に基づいて決定される。
具体的には、第1磁気抵抗効果素子200のフリー層20dの磁化の方位F1は、初期状態(外部磁場が印加されない状態)において、その長手方向に沿う+X方向を向く。また、第2磁気抵抗効果素子201のフリー層20dの磁化の方位F2は、その長手方向に沿う方位であって、第1磁気抵抗効果素子200のフリー層20dの磁化の方位F1と同じ方位を向く(方位F2=方位F1)。
同様に、第3磁気抵抗効果素子202のフリー層20dの磁化の方位F3は、初期状態において、その長手方向沿う+Y方向を向く。また、第4磁気抵抗効果素子203のフリー層20dの磁化の方位F4は、その長手方向に沿う方位であって、第3磁気抵抗効果素子202のフリー層20dの磁化の方位F3と同じ方位を向く(方位F4=方位F3)。
このように、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201は、各々のピンド層20bの磁化の方位P1、P2が互いに同一であって、かつ、初期状態における各々のフリー層20dの磁化の方位F1、F2が互いに同一とされている。
同様に、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203は、各々のピンド層20bの磁化の方位P3、P4が互いに同一であって、かつ、初期状態における各々のフリー層20dの磁化の方位F3、F4が互いに同一とされている。
さらに、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201の長手方向と、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203の長手方向とが、互いに直交するように設けられている。これにより、フリー層20dの磁化の方位F1、F2の向きと、フリー層20dの磁化の方位F3、F4の向きと、は互いに直交する。
また、図4に示すように、本実施形態においては、各第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203におけるピンド層20bの磁化の方位P1〜P4と、初期状態におけるフリー層20dの磁化の方位F1〜F4とは、互いに直交するように設けられる。
[電流センサの動作]
図5は、第1の実施形態に係る電流センサの動作を説明する第1の図である。また、図6は、第1の実施形態に係る電流センサの動作を説明する第2の図である。また、図7は、第1の実施形態に係る電流センサの動作を説明する第3の図である。
次に、第1の実施形態に係る電流センサ1の動作について、図5〜図7を参照しながら詳細に説明する。
図5は、検出用コイル10に、検出対象とする電流が流れている場合における電流センサ1の動作を説明する図である。
図5を参照しながら、例として、端子T1から端子T2にかけて計測対象とする電流が入力された場合を説明する。端子T1から端子T2にかけて電流が流れると、当該電流は、紙面反時計回りに検出用コイル10を流れる。検出用コイル10の周囲には、当該反時計回りに流れる電流に基づく所定の外部磁場が発生する。
例えば、略正方形状の検出用コイル10の+Y方向側の辺の上方(+Z方向側)には、上記電流に基づいて、+Y方向の外部磁場Hy+が生じる(図5参照)。同様に、検出用コイル10の−Y方向側の辺の上方には、上記電流に基づいて、−Y方向の外部磁場Hy−が生じる。また、検出用コイル10の−X方向側の辺の上方には、上記電流に基づいて、−X方向の外部磁場Hx−が生じる。そして、検出用コイル10の+X方向側の辺の上方には、上記電流に基づいて、+X方向の外部磁場Hx+が生じる。
ここで、第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203は、各々が配された位置における磁界強度、即ち外部磁場Hx+、Hx−、Hy+、Hy−の磁界強度に応じて各々の抵抗値が変化する。
具体的には、第1磁気抵抗効果素子200は、検出用コイル10に流れる電流に基づいて外部磁場Hy+が印加されることで、フリー層20dにおける磁化の方位F1が+Y方向に傾く(図5参照)。そうすると、第1磁気抵抗効果素子200におけるピンド層20bの磁化の方位P1と、フリー層20dの磁化の方位F1とが成す角度が小さくなるため、第1磁気抵抗効果素子200の抵抗値は減少する。
同様に、第2磁気抵抗効果素子201は、検出用コイル10に流れる電流に基づいて外部磁場Hy−が印加されることで、フリー層20dにおける磁化の方位F2が−Y方向に傾く(図5参照)。そうすると、第2磁気抵抗効果素子201におけるピンド層20bの磁化の方位P2と、フリー層20dの磁化の方位F2とが成す角度が大きくなるため、第2磁気抵抗効果素子201の抵抗値は増加する。
また、第3磁気抵抗効果素子202は、検出用コイル10に流れる電流に基づいて外部磁場Hx−が印加されることで、フリー層20dにおける磁化の方位F3が−X方向に傾く(図5参照)。そうすると、第3磁気抵抗効果素子202におけるピンド層20bの磁化の方位P3と、フリー層20dの磁化の方位F3とが成す角度が大きくなるため、第3磁気抵抗効果素子202の抵抗値は増加する。
また、第4磁気抵抗効果素子203は、検出用コイル10に流れる電流に基づいて外部磁場Hx+が印加されることで、フリー層20dにおける磁化の方位F4が+X方向に傾く(図5参照)。そうすると、第4磁気抵抗効果素子203におけるピンド層20bの磁化の方位P4と、フリー層20dの磁化の方位F4とが成す角度が小さくなるため、第4磁気抵抗効果素子203の抵抗値は減少する。
このように、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201は、それぞれ、検出用コイル10に流れる電流により生じる磁界の強度であって、方位が互いに逆向きの関係にある外部磁場Hy+の磁界強度(第1磁界強度)、及び、外部磁場Hy−の磁界強度(第2磁界強度)に応じて抵抗値が変化するように配される。
同様に、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203は、それぞれ、検出用コイル10に流れる電流により生じる磁界の強度であって、外部磁場Hy+、Hy−(第1磁界強度、第2磁界強度)と直交する方位で、かつ、互いに逆向きの関係にある外部磁場Hx+の磁界強度(第3磁界強度)及び外部磁場Hx−の磁界強度(第4磁界強度)に応じて抵抗値が変化するように配されている。
出力回路20(図3)は、上述の第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203の各抵抗値の変化に基づいて、出力電圧Voutを変化させる。電流センサ1は、この出力電圧Voutの変化に基づいて、検出対象とする電流の電流値を特定する。
ここで、紙面反時計回りに検出対象とする電流が検出用コイル10を流れる場合(図5)における出力電圧Voutの変化を、図3を参照しながら具体的に説明する。上述したように、検出用コイル10を紙面反時計回りに電流が流れる場合、第1磁気抵抗効果素子200の抵抗値は減少し、第2磁気抵抗効果素子201の抵抗値は増加する。したがって、出力回路20における電位Vaは上昇する。また、第3磁気抵抗効果素子202の抵抗値は増加し、第4磁気抵抗効果素子203の抵抗値は減少する。したがって、電位Vbは下降する。
一方、検出用コイル10を流れる電流の向きが逆(紙面時計回り)の場合、第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203の抵抗値は、各々上記と逆の変化を示し、したがって、電位Va、Vbの変化の方向も逆になる。
このように、電位Vaと、電位Vbとは、検出用コイル10を流れる電流に対し、常に、互いに異なる変化(上昇又は下降)を示す。これにより、検出対象とする電流の大きさに応じた出力電圧Voutの変化が大きくなるので、電流センサ1は、電流を精度よく検出することができる。
次に、図6を参照しながら、外界から直線状(+X方向)に一様に分布する外部磁場Hex+が印加された場合における電流センサ1の動作について説明する。
この場合、第3磁気抵抗効果素子202、及び、第4磁気抵抗効果素子203は、各々が配された位置における外部磁場Hex+の磁界強度に応じて各々の抵抗値が変化する。
具体的には、第3磁気抵抗効果素子202は、外界から直線状に一様に分布する外部磁場Hex+が印加されることで、フリー層20dにおける磁化の方位F3が+X方向に傾く(図6参照)。そうすると、第3磁気抵抗効果素子202におけるピンド層20bの磁化の方位P3と、フリー層20dの磁化の方位F3とが成す角度が小さくなるため、第3磁気抵抗効果素子202の抵抗値は減少する。
同様に、第4磁気抵抗効果素子203は、外界から直線状に一様に分布する外部磁場Hex+が印加されることで、フリー層20dにおける磁化の方位F4が+X方向に傾く(図6参照)。そうすると、第4磁気抵抗効果素子203におけるピンド層20bの磁化の方位P4と、フリー層20dの磁化の方位F4とが成す角度が小さくなるため、第4磁気抵抗効果素子203の抵抗値も減少する。このとき、外部磁場Hex+の磁界強度が一様に分布しているとすると、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203の各々における抵抗値の変化(減少)の量は同等となる。
一方、第1磁気抵抗効果素子200、及び、第2磁気抵抗効果素子201のフリー層20dの磁化の方位F1、F2は、外部磁場Hex+に平行な方位を向いているため、当該外部磁場Hex+に基づいて方位が変化しない。したがって、+X方向の一様な外部磁場Hex+によっては、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201の抵抗値は変化しない。
例えば、外界から+Y方向の一様な外部磁場Hey+が印加された場合は、上記とは逆に、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203の抵抗値は変化せずに、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201の抵抗値が同等に減少する。
ここで、外界から+X方向の一様な外部磁場Hex+が印加される場合における出力電圧Voutの変化を、図3を参照しながら具体的に説明する。上述したように、外部磁場Hex+が印加される場合、第1磁気抵抗効果素子200、及び、第2磁気抵抗効果素子201の抵抗値は変化しない。したがって、出力回路20における電位Vaは変化しない。また、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203の抵抗値は共にほぼ同等に減少する。そうすると、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203の各々における電圧降下の度合いが釣り合うため、結局、電位Vbも変化しない。
一方、外界から+Y方向の一様な外部磁場Hey+が印加される場合においては、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203の抵抗値は変化せず、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201の抵抗値が同等に減少するため、電位Va、Vbは、同様に変化しない。
このように、出力回路20は、外界からの直線状に一様に分布する外部磁場(外部磁場Hex+、Hey+、又は、これらと逆方向の外部磁場Hex−、Hey−等)に対しては、出力電圧Voutが変化しない。したがって、電流センサ1は、外界からの直線状の一様な外部磁場の影響を排することができ、検出対象とする電流を一層精度よく検出することができる。
次に、図7を参照しながら、外界から円弧状に分布する不均一な外部磁場Her1、Her2が印加された場合における電流センサ1の動作について説明する。
例えば、円弧状に分布する外部磁場Her1、Her2は、電流センサ1が設置される付近の紙面右下(+X、−Y方向側)を、紙面奥手方向(−Z方向)に流れる外部電流に基づくものである。この場合、外部磁場Her1、Her2は、外部電流に対し時計回りに生じ、電流センサ1を左下から右上(−X、−Y方向側から+X、+Y方向側)に通過するように印加される。なお、外部磁場Her2の磁界強度は外部磁場Her1の磁界強度に比べて小さいものとなる。
このような円弧状に不均一に分布する外部磁場Her1、Her2が印加された場合、まず、第2磁気抵抗効果素子201及び第4磁気抵抗効果素子203には、比較的強い外部磁場Her1の影響を受けてフリー層20dの磁化の方位が大きく変化する。
具体的には、第2磁気抵抗効果素子201のフリー層20dの磁化の方位F2は、外部磁場Her1の+Y方向成分の影響を受けて+Y方向に傾く。そうすると、第2磁気抵抗効果素子201におけるピンド層20bの磁化の方位P2と、フリー層20dの磁化の方位F2とが成す角度が小さくなるため、第2磁気抵抗効果素子201の抵抗値は減少する。
同様に、第4磁気抵抗効果素子203のフリー層20dの磁化の方位F4は、外部磁場Her1の+X方向成分の影響を受けて+X方向に傾く。そうすると、第4磁気抵抗効果素子203におけるピンド層20bの磁化の方位P4と、フリー層20dの磁化の方位F4とが成す角度が小さくなるため、第4磁気抵抗効果素子203の抵抗値は減少する。
一方、第1磁気抵抗効果素子200及び第3磁気抵抗効果素子202には、比較的弱い外部磁場Her2の影響を受けてフリー層20dの磁化の方位が小さく変化する。
具体的には、第1磁気抵抗効果素子200のフリー層20dの磁化の方位F1は、外部磁場Her2の+Y方向成分の影響を受けて+Y方向に傾く。そうすると、第1磁気抵抗効果素子200におけるピンド層20bの磁化の方位P1と、フリー層20dの磁化の方位F1とが成す角度が小さくなるため、第1磁気抵抗効果素子200の抵抗値は減少する。ただし、第1磁気抵抗効果素子200における抵抗値の減少の度合いは、第2磁気抵抗効果素子201と比較して小さいものとなる。
同様に、第3磁気抵抗効果素子202のフリー層20dの磁化の方位F3は、外部磁場Her2の+X方向成分の影響を受けて+X方向に傾く。そうすると、第3磁気抵抗効果素子202におけるピンド層20bの磁化の方位P3と、フリー層20dの磁化の方位F3とが成す角度が小さくなるため、第3磁気抵抗効果素子202の抵抗値は減少する。ただし、第3磁気抵抗効果素子202における抵抗値の減少の度合いは、第4磁気抵抗効果素子203と比較して小さいものとなる。
ここで、外界から円弧状に不均一に分布する外部磁場Her1、Her2が印加される場合における出力電圧Voutの変化を、図3を参照しながら具体的に説明する。
上述したように、第2磁気抵抗効果素子201の抵抗値は、外部磁場Her1の影響を受けて大きく減少する一方、第1磁気抵抗効果素子200の抵抗値は、外部磁場Her2の影響を受けて小さく減少する。そうすると、第1磁気抵抗効果素子200における電圧降下よりも第2磁気抵抗効果素子201における電圧降下が小さくなるため、電位Vaは下降する。
同様に、第4磁気抵抗効果素子203の抵抗値は、外部磁場Her1の影響を受けて大きく減少する一方、第3磁気抵抗効果素子202の抵抗値は、外部磁場Her2の影響を受けて小さく減少する。そうすると、第3磁気抵抗効果素子202における電圧降下よりも第4磁気抵抗効果素子203における電圧降下が小さくなるため、電位Vaと同じく電位Vbも下降する。
このように、電位Vaと電位Vbは同程度に下降するため、電位Vaと電位Vbとの電位差に応じた出力電圧Voutは結局変化しない。即ち、出力回路20は、外界からの不均一な円弧状の外部磁場(外部磁場Her1、Her2)に対しては、出力電圧Voutが変化しない。したがって、電流センサ1は、外界からの不均一な外部磁場Her1、Her2の影響を排することができ、検出対象とする電流を一層精度よく検出することができる。
図8は、第1の実施形態に係る電流センサの動作をまとめた第1の図である。また、図9は、第1の実施形態に係る電流センサの動作をまとめた第2の図である。
図8には、直線状の一様な外部磁場に対する電流センサ1(出力回路20)の動作を示している。また、図9には、円弧状に不均一に分布する他の外部磁場に対する電流センサ1(出力回路20)の動作を示している。
なお、図8、図9において、記号“H”、“h”は、当該磁気抵抗効果素子において抵抗値が増加すること示し、記号“L”、“l”は、抵抗値が減少することを示している。また、記号“h”は、記号“H”の場合と比較して、抵抗値の増加の度合いが小さいことを示している。さらに、記号“l”は、記号“L”の場合と比較して、抵抗値の減少の度合いが小さいことを示している。記号“−”は、抵抗値の変化がないことを示している。
また、記号“UP”、“DOWN”は、それぞれ、電位Va、Vbの各々が“上昇”または“下降”することを示しており、記号“C”は、電位Va、Vbの変化がないことを示している。
図8に示すように、電位Va及び電位Vbは、直線状に一様に分布する外部磁場の全ての分類について変化しない。したがって、出力回路20の出力電圧Voutは、直線状に一様に分布する外部磁場によっては変動しない。
また、図9に示すように、電位Vaと電位Vbは、円弧状に不均一に分布する外部磁場の全ての分類について、同じ変化(上昇又は下降)を示す。したがって、その電位差(Va−Vb)に応じた出力電圧Voutは変化しない。
一方、図8、図9に示す通り、電位Vaと電位Vbとが逆方向に変化するのは、検出用コイル10に電流が流れた場合のみである。
[効果]
このように、本実施形態に係る電流センサ1は、外界から印加される磁界(外部磁場)の分布が不均一な場合であっても、互いに異なる感度方向(最も抵抗値の変化が大きくなる磁界の方向)を有する磁気抵抗効果素子同士が、当該不均一な磁界による抵抗値の変化を互いに打ち消し合うように作用する。一方、検出用コイルに流れる電流により生じる磁界に対しては、互いに逆向きの磁界強度に応じて抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子同士が、当該磁界による抵抗値の変化を強調するように作用する。したがって、電流センサ1は、様々な外部磁場の影響を低減し、精度よく電流を検出することができる。
また、本実施形態に係る電流センサ1は、出力回路20が、電源端子Q1と接地端子Q2の間において、第1磁気抵抗効果素子200と第2磁気抵抗効果素子201とが直列に接続されるとともに、第3磁気抵抗効果素子202と第4磁気抵抗効果素子203とが直列に接続されたブリッジ回路を成している。
このようにすることで、より簡素な構成で、互いに異なる感度方向を有する磁気抵抗効果素子同士を通じて不均一な磁界による抵抗値の変化を互いに打ち消し合うように作用させることができる。同時に、より簡素な構成で、互いに逆向きの磁界強度に応じて抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子同士を通じて当該磁界による抵抗値の変化を強調するように作用させることができる。
また、本実施形態に係る電流センサ1は、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201は、各々のピンド層20bの磁化の方位P1、P2が互いに同一であって、かつ、初期状態における各々のフリー層20dの磁化の方位F1、F2が互いに同一とされる。同様に、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203は、各々のピンド層20bの磁化の方位P3、P4が互いに同一であって、かつ、初期状態における各々のフリー層20dの磁化の方位P3、P4が互いに同一とされている。
これにより、電流センサ1は、外界から一様な外部磁場が印加された場合であっても、ピンド層20b及びフリー層20dの磁化の方位が同一の磁気抵抗効果素子同士の抵抗値の変化がほぼ同一となって打ち消し合う。したがって、外界から印加される一様な外部磁場の影響も一層低減することができる。
以上、第1の実施形態に係る電流センサ1によれば、直線状に一様に分布する外部磁場のみならず、円弧状に不均一に分布する種々の外部磁場に対しても影響を排することができるので、様々な外部磁場の影響を低減することができる。したがって、電流の検出精度を一層向上させることができる。
[変形例]
なお、第1の実施形態に係る電流センサ1は、このような態様に限定されず、例えば、以下のようにも変形可能である。
例えば、第1の実施形態に係る電流センサ1の検出用コイル10は、図1に示すように、略正方形状に形成されているが、他の実施形態に係る検出用コイルは、この形状に限定されず、例えば、略長方形状や略円形に形成されてもよい。ただし、この場合であっても、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201(第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203)は、それぞれ、当該検出用コイルに流れる電流により生じる磁界ののうち、方位が互いに逆向きの関係にある磁界強度に基づいて抵抗値が変化するように配されるものとする。
また、他の実施形態においては、必ずしも第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203の4つでブリッジ回路を構成する必要はない。例えば、出力回路20は、第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203の抵抗値に応じた電圧値をA/D変換器等を介して取得する。そして、所定の演算部が、当該取得した電圧値に基づいて、上記ブリッジ回路と同等の動作をデータ処理により再現してもよい。
[製造方法について]
次に、第1の実施形態に係る電流センサ1の製造方法について説明する。
図10は、第1の実施形態に係る電流センサの製造方法を説明する第1の図である。また、図11は、第1の実施形態に係る電流センサの製造方法を説明する第2の図である。
第1の実施形態に係る電流センサ1の製造工程において、ピンド層20bの磁化の方位を固定する規則化熱処理工程が実施される。ここで、規則化熱処理工程とは、第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203(図1)の各ピンド層20b(図2)の磁化の方位を所望する方位に固定する工程である。
ここで、規則化熱処理工程の前段階において、スパッタリング法等を用いて、第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203(図1)を成す多層膜、即ち、ピニング層20a、ピンド層20b、スペーサ層20c及びフリー層20d(図2)を、半導体ウェハ(図10に示す基板1W)の平坦面上に順次成膜する成膜工程を実施する。
上記成膜工程のあと、ピンド層20bの磁化の方位を固定する規則化熱処理工程を実施する。
図10に示すように、規則化熱処理工程において、上記多層膜が成膜された基板1Wを、予め用意されたマグネットアレイ30に重ねる。マグネットアレイ30は、基板1Wの平坦面にマトリクス状に配列された各区画(電流センサ1)に対応するように、永久棒磁石(後述する第1磁石30N、第2磁石31N、第3磁石30S、第4磁石31S)が規則的に、同一平面上に配列された治具である。
規則化熱処理工程においては、図10に示すように、マグネットアレイ30の平坦面に対し、基板1Wの裏面(各磁気抵抗効果素子が形成される平坦面と異なる面)を対向させるように両者を重ね合わせて固定する。この際、基板1Wの平坦面における各区画と、マグネットアレイ30における永久棒磁石(第1磁石30N〜第4磁石31S)の配列パターンと、が対応するように位置合わせを行う。
この状態を維持したまま、真空中で260℃〜290℃に加熱し、4時間ほど放置することにより、各ピンド層20bの磁化の方位が、各永久棒磁石により印加される外部磁場に応じた方位に固定される(正確には、上記熱処理により、ピニング層20aの磁化の方位が固定される。そして、磁化が固定されたピニング層20aとの相互作用に基づいてピンド層20bの磁化の方位が固定される)。
図11(a)に示すように、マグネットアレイ30は、基板1W(図10)に対しN極の面を対向させる第1磁石30N、第2磁石31Nと、基板1Wに対しS極の面を対向させる第3磁石30S、第4磁石31Sと、を同一面内に配列して成る。
第1磁石30N及び第3磁石30Sは、±Y方向を長手方向とする棒状に形成されており、それぞれ、N極、S極を基板1Wに対向させながら配列される。第1磁石30N及び第3磁石30Sは、基板1Wの平坦面における各区画(電流センサ1)の±X方向の幅と同間隔で交互に、平行に配列される。
また、第2磁石31N及び第4磁石31Sは、いずれも、スポット状(小円形状)に形成される。第2磁石31N及び第4磁石31Sは、±Y方向に延伸する第1磁石30N及び第3磁石30Sの間において、各区画(電流センサ1)の±Y方向の幅と同間隔で交互に配列される。これにより、図11(a)に示す矢印の向きに沿って外部磁場が発生する。
図11(b)に示すように、規則化熱処理工程において、電流センサ1の第1磁気抵抗効果素子200は、±X方向を長手方向としながら、第4磁石31Sの紙面下側(−Y方向側)に近接して配されている。したがって、第1磁気抵抗効果素子200のピンド層20bの磁化の方位は、紙面左側(−X方向側)の第1磁石30Nから第4磁石31Sにかけて流れる外部磁場H1(図11(b))に基づいて、紙面上方向(+Y方向)に固定される。
同様に、第2磁気抵抗効果素子201は、±X方向を長手方向としながら、第2磁石31Nの紙面上側(+Y方向側)に近接して配されている。したがって、第2磁気抵抗効果素子201のピンド層20bの磁化の方位は、第2磁石31Nから紙面右側(+X方向側)の第3磁石30Sにかけて流れる外部磁場H2(図11(b))に基づいて、紙面上方向(+Y方向)に固定される。
また、第3磁気抵抗効果素子202は、±Y方向を長手方向としながら、第1磁石30Nの紙面右側(+X方向側)に近接して配されている。したがって、第3磁気抵抗効果素子202のピンド層20bの磁化の方位は、第1磁石30Nから第3磁石30S又は第4磁石31Sにかけて流れる外部磁場H3又はH1(図11(b))に基づいて、紙面右方向(+X方向)に固定される。
同様に、第4磁気抵抗効果素子203は、±Y方向を長手方向としながら、第3磁石30Sの紙面左側(−X方向側)に近接して配されている。したがって、第4磁気抵抗効果素子203のピンド層20bの磁化の方位は、第1磁石30N又は第2磁石31Nから第3磁石30Sにかけて流れる外部磁場H3又はH2(図11(b))に基づいて、紙面右方向(+X方向)に固定される。
このようにすることで、規則化熱処理工程を経た後、第1磁気抵抗効果素子200及び第2磁気抵抗効果素子201のピンド層20bの磁化の方位は、+Y方向に固定されるとともに、第3磁気抵抗効果素子202及び第4磁気抵抗効果素子203のピンド層20bの磁化の方位は、+X方向に固定される(図4に示す方位P1〜P4を参照)。
このように、電流センサ1においては、磁気抵抗効果素子におけるピンド層20bの磁化の方位P1〜P4が、フリー層20dの磁化の方位F1〜F4の各々に対して直交する方位で固定される。これにより、外部磁場の印加によりフリー層20dの磁化の方位F1〜F4が変化した際における各磁気抵抗効果素子の抵抗値の変化の度合いが大きくなるので、印加された外部磁場の強度を高感度で検出することができる。
なお、電流センサ1の各磁気抵抗効果素子は、規則化熱処理工程時に印加される外部磁場が適切に印加されるように位置関係が調整されてもよい。
具体的には、第3磁気抵抗効果素子202は、±Y方向を長手方向としながら、第1磁気抵抗効果素子200及び第4磁石31Sに近い位置(+Y方向側)にずれて配されていてもよい(図11(a)、(b)参照)。このようにすることで、第3磁気抵抗効果素子202に印加される外部磁場は、+X方向の成分(長手方向に直交する成分)が主となるため、ピンド層20bの磁化の方位P3を精度よく+X方向に固定することができる。同様に、第4磁気抵抗効果素子203は、±Y方向を長手方向としながら、第2磁気抵抗効果素子201及び第2磁石31Nに近い位置(−Y方向側)にずれて配されていてもよい(図11(a)、(b)参照)。このようにすることで、第4磁気抵抗効果素子203に印加される外部磁場は、+X方向の成分(長手方向に直交する成分)が主となるため、ピンド層20bの磁化の方位P4を精度よく+X方向に固定することができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係る電流センサ1について説明する。
第1の実施形態に係る電流センサ1の各磁気抵抗効果素子(第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203)は、ピンド層20bの磁化の方位P1〜P4とフリー層20dの磁化の方位F1〜F4とが、互いに直交するように形成されるものとして説明した(図4等参照)。第2の実施形態に係る電流センサ1は、第1の実施形態に係る電流センサ1と同様の構造を有しているが、4つの磁気抵抗効果素子のピンド層20bの磁化の方位が、第1の実施形態に係る電流センサ1と異なるように形成されている。
図12は、第2の実施形態に係る電流センサの構造を示す図である。
図12に示すように、第2の実施形態に係る電流センサ1は、第1の実施形態に係る電流センサ1と同様、検出用コイル10と、第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203と、を備えている。
図12に示すように、本実施形態に係る第1磁気抵抗効果素子200のピンド層20b(図2)の磁化の方位P1は、+X方向と+Y方向の成分を有する方位(+X、+Y方向)を向いて固定されている。同様に、他の磁気抵抗効果素子(第2磁気抵抗効果素子201〜第4磁気抵抗効果素子203)のピンド層20bの磁化の方位P2〜P4も、+X方向と+Y方向の成分を有する斜めの方位を向いて固定されている。
即ち、第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203のピンド層20bは、各々の磁化が全て同じ方位に固定されている。
一方、初期状態における第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203のフリー層20d(図2)の磁化の方位F1〜F4は、各々の形状異方性に基づいた方位、即ち、各磁気抵抗効果素子の長手方向に沿う方位を向いている。これにより、4つの各磁気抵抗効果素子のピンド層20bの磁化の方位P1〜P4と、フリー層20dの磁化の方位F1〜F4とは、平行、垂直以外の所定の傾斜角θ1、θ2(0°<θ1、θ2<90°)で交差する。例えば、本実施形態においては、θ1=θ2=45°とする。
ここで、図12に示す電流センサ1における第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203の抵抗値は、種々の外部磁場(図8、図9に示す各種外部磁場)に対し、第1の実施形態に係る電流センサ1と同等に変化する。したがって、本実施形態に係る電流センサ1は、第1の実施形態に係る電流センサ1と同様の効果、即ち、円弧状に分布する不均一な外部磁場に対してもその影響を低減することができる。
図13は、第2の実施形態に係る電流センサの製造方法を説明する図である。
本実施形態に係る電流センサ1も、第1の実施形態と同様に、所定のマグネットアレイ30Aを用いて規則化熱処理工程を行う(図10参照)。
本実施形態に係る電流センサ1の規則化熱処理工程に用いるマグネットアレイ30Aは、図13に示すように、基板1W(図10)に対しN極の面を対向させる第5磁石32Nと、基板1Wに対しS極の面を対向させる第6磁石32Sと、を同一面内に周期的に配列して成る。
第5磁石32N及び第6磁石32Sは、いずれも棒状に形成されている。第5磁石32N及び第6磁石32Sは、それぞれ、N極、S極を基板1Wに対向させながら、その長手方向が、電流センサ1の各磁気抵抗効果素子の長手方向(±X方向、±Y方向)に対し所定の角度(例えば45°)だけ傾斜するように配されている。また、第5磁石32N及び第6磁石32Sは、互いに平行に、電流センサ1の幅と同じ間隔で交互に配列される。
棒状に形成された第5磁石32N及び第6磁石32Sは、各々の間に、+X方向、+Y方向の成分を有する外部磁場Hxy+と、−X方向、−Y方向の成分を有する外部磁場Hxy−と、を生させる。
図13に示すように、電流センサ1の第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203は、いずれも、同一方向の外部磁場Hxy+が印加された状態で規則化熱処理工程が成される。したがって、第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203のピンド層20bの磁化の方位P1〜P4は、いずれも、+X方向、+Y方向の成分を有する同一の方位に固定される(図12参照)。
このように、本実施形態に係る電流センサ1の規則化熱処理工程には、棒状の第5磁石32N及び第6磁石32Sが、平行に、交互に配列されてなるマグネットアレイ30Aが用いられる。このようにすることで、規則化熱処理工程において印加される外部磁場の態様も簡素となるので、基板1Wに形成される複数の電流センサ1の特性ばらつきを軽減することができる。また、マグネットアレイ30Aの構成全体を簡素化することができるので、製造コストを低減させることができる。
図14は、第1の実施形態の変形例に係る電流センサの構造を示す図である。
第1の実施形態に係る電流センサ1は、第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203が、検出用コイル10の外周における四方の辺に沿って、その外側に配されるものとして説明したが(図1参照)、他の変形例においては、このような態様に限定されない。例えば、図14に示すように、第1の実施形態の変形例に係る第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203は、検出用コイル10に対し+Z方向側に重なるように配置されていてもよい。この場合、検出用コイル10と各磁気抵抗効果素子との間には、所定の絶縁層間膜が設けられる。このようにすることで、電流センサ1全体を小型化することができる。なお、第1の実施形態の変形例に係る第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203は、検出用コイル10に対し−Z方向側に重なるように配置されていてもよい。
また、上述の変形例の他、第1磁気抵抗効果素子200〜第4磁気抵抗効果素子203を、検出用コイル10の内周における四方の辺に沿って、更にその内側に配置してもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
1…電流センサ、1W…基板、10…検出用コイル、110、111…配線層、20…出力回路、200…第1磁気抵抗効果素子、201…第2磁気抵抗効果素子、202…第3磁気抵抗効果素子、203…第4磁気抵抗効果素子、204…増幅器、20a…ピニング層、20b…ピンド層、20c…スペーサ層、20d…フリー層、30、30A…マグネットアレイ、30N…第1磁石、31N…第2磁石、30S…第3磁石、31S…第4磁石、32N…第5磁石、32S…第6磁石

Claims (4)

  1. 検出対象とする電流が流れる検出用コイルと、
    配された位置における磁界に応じて抵抗値が変化する第1磁気抵抗効果素子、第2磁気抵抗効果素子、第3磁気抵抗効果素子及び第4磁気抵抗効果素子が電気的に接続され、各々の抵抗値の変化に基づいて前記検出対象とする電流に応じた電気信号を出力する出力回路と、
    を備え、
    前記第1磁気抵抗効果素子及び前記第2磁気抵抗効果素子は、それぞれ、前記検出用コイルに流れる電流により生じる磁界の強度であって、方位が互いに逆向きの関係にある第1磁界強度及び第2磁界強度に応じて抵抗値が変化するように配され、
    前記第3磁気抵抗効果素子及び前記第4磁気抵抗効果素子は、それぞれ、前記検出用コイルに流れる電流により生じる磁界の強度であって、方位が前記第1磁界強度及び前記第2磁界強度とは異なる方位であって互いに逆向きの関係にある第3磁界強度及び第4磁界強度に応じて抵抗値が変化するように配されている
    ことを特徴とする電流センサ。
  2. 前記出力回路は、
    電源端子と接地端子の間において、前記第1磁気抵抗効果素子と前記第2磁気抵抗効果素子とが直列に接続されるとともに、前記第3磁気抵抗効果素子と前記第4磁気抵抗効果素子とが直列に接続されたブリッジ回路を成している
    ことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記第1磁気抵抗効果素子乃至前記第4磁気抵抗効果素子は、
    磁化の方位が固定されたピンド層と、配された位置における磁界に応じて磁化の方位が変化するフリー層と、を含む積層構造を成しており、
    前記第1磁気抵抗効果素子及び前記第2磁気抵抗効果素子は、各々のピンド層の磁化の方位が互いに同一であって、かつ、初期状態における各々のフリー層の磁化の方位が互いに同一とされ、
    前記第3磁気抵抗効果素子及び前記第4磁気抵抗効果素子は、各々のピンド層の磁化の方位が互いに同一であって、かつ、初期状態における各々のフリー層の磁化の方位が互いに同一とされている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電流センサ。
  4. 前記第1磁気抵抗効果素子乃至前記第4磁気抵抗効果素子の前記ピンド層の各々は、
    前記第1磁気抵抗効果素子乃至前記第4磁気抵抗効果素子の前記フリー層の各々の磁化の方位に対し垂直以外の角度を成し、かつ、全て同じ方位に固定されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の電流センサ。
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