JP2015187334A - 溝蓋用の連結部材及び溝蓋の連結方法 - Google Patents

溝蓋用の連結部材及び溝蓋の連結方法 Download PDF

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【課題】溝蓋の盗難を防ぐことができるようにした溝蓋用の連結部材及び溝蓋の連結方法を提供する。【解決手段】この溝蓋用の連結部材は、架橋部10、一対の延設部20,20及び一対の掛止部30,30を備えている。架橋部10は、グレーチング100における隣り合った縦桟部101,101間に嵌入可能で、二つのグレーチング100,100に跨って配置される。一対の延設部20,20は、架橋部10に対して交差する一方向に延び、架橋部10の中心線を境にして区画される領域のうちの一方の領域に延びる。一対の掛止部30,30は、各延設部20,20から架橋部10側に向けて延び、それぞれが二つのグレーチング100,100のうちの異なるグレーチング100の横桟部102に掛止可能とされている。【選択図】図3

Description

本発明は、一列に並べられた溝蓋と溝蓋とを連結するための溝蓋用の連結部材及び溝蓋の連結方法に関する。
例えば、図4に示すような溝蓋の一種であるグレーチング100は、第1方向に延びる複数本の縦桟部101であって、間隔を空けて並べられた複数本の縦桟部101と、第1方向と直交する第2方向に延びる横桟部102であって、隣り合う縦桟部101同士を連結する横桟部102とを備えている。
このようなグレーチング100は、溝1の開口1aを塞ぐように複数枚が連続して敷設される。そして、隣り合ったグレーチング100,100同士を連結する連結具も提供されている(例えば特許文献1参照)。
この種の連結具は、2枚の帯状片を備えている。一方の帯状片は、一端部が一方のグレーチングの横桟部に上側から引っ掛けられるとともに、他端部が他方のグレーチングの横桟部に下側から引っ掛けられることで、二つのグレーチングを連結する。また、他方の帯状片は、一端部が他方のグレーチングの横桟部に上側から引っ掛けられるとともに、他端部が一方のグレーチングの横桟部に下側から引っ掛けられることで、二つのグレーチングを連結する。
特開平8−246542号公報
ところで、グレーチングなどの溝蓋は、軽量で持運び可能であるため、側溝などに敷設された後、窃取されることがある。ただし、連結具によって連結された二つ以上の溝蓋は、重量化するため、窃取されにくい。しかし、連結具の帯状片は、押し下げられることで、引っ掛かっていた横桟部の下側から外され、連結具による溝蓋同士の連結状態が解除される。したがって、従来の連結具では、溝蓋の盗難を防ぐことができない。
そこで、本発明は、溝蓋の盗難を防ぐことができるようにした溝蓋用の連結部材及び溝蓋の連結方法を提供することを課題とする。
本発明に係る溝蓋用の連結部材は、第1方向に延びる複数本の縦桟部であって、間隔を空けて並べられた複数本の縦桟部と、第1方向と直交する第2方向に延びる横桟部であって、隣り合う縦桟部同士を連結する横桟部とを備えた溝蓋同士を、互いの縦桟部が連続し、かつ、互いの横桟部の一方の対向面同士が向き合うように並べられた状態で連結する溝蓋用の連結部材において、溝蓋における隣り合った縦桟部間に嵌入可能な架橋部であって、二つの溝蓋に跨って配置される架橋部と、該架橋部に対して交差する一方向に延びた一対の延設部であって、架橋部の中心線を境にして区画される領域のうちの一方の領域に延びた一対の延設部と、各延設部から前記架橋部側に向けて延びる一対の掛止部であって、それぞれが二つの溝蓋のうちの異なる溝蓋の横桟部に掛止可能な一対の掛止部とを備えていることを特徴としている。
この溝蓋用の連結部材によれば、二つの溝蓋同士を、互いに縦桟部が連続し、かつ、互いの横桟部の対向面同士が向き合うように並べた状態において、連結部材の架橋部が各溝蓋の隣り合った縦桟部間に嵌入さることによって、向き合った溝蓋の横桟部の対向面とは反対側の反対面に延設部が向き合い、各延設部から延びた各掛止部が異なる溝蓋の各横桟部の下端部に引っ掛かることで、隣り合った二つの溝蓋を連結することができる。
ここで、本発明に係る溝蓋用の連結部材の一態様として、前記一対の延設部のそれぞれは、隣り合う二つの溝蓋のそれぞれの横桟部における互いに対向する一方の対向面とは反対側の反対面に当接可能に成形されている構成を採用することができる。この溝蓋用の連結部材によれば、延設部が溝蓋の横桟部の対向面とは反対側の反対面に当接することで、一対の延設部は、向き合った一対の横桟部を挟む状態となる。したがって、この溝蓋用の連結部材は、隣り合った溝蓋をがたつかないように連結することができる。
また、本発明に係る溝蓋用の連結部材の他態様として、前記掛止部の先端部から前記架橋部に向けて延設された湾曲部であって、基端から先端に向けて延設部から離間する湾曲部を備えている構成を採用することができる。この溝蓋用の連結部材によれば、掛止部を横桟部に引っ掛けるに際して、湾曲部が横桟部に当たることで、横桟部が傷つかないようにすることができる。
また、本発明に係る溝蓋の連結方法は、第1方向に延びる複数本の縦桟部であって、間隔を空けて並べられた複数本の縦桟部と、第1方向と直交する第2方向に延びる横桟部であって、隣り合う縦桟部同士を連結する横桟部とを備えた溝蓋同士を、互いの縦桟部が連続し、かつ、互いの横桟部同士が向き合うように並べられた状態で連結するため、本発明に係る溝蓋用の連結部材によって連結する溝蓋の連結方法において、一方の溝蓋を裏返して下向きとなった上面を他方の溝蓋の上面に重ね合わせ、各溝蓋の横桟部同士を上下方向に並べた状態とし、上下に並んだ横桟部の対向面とは反対側の反対面と対向するように架橋部を縦向の姿勢で配置し、各掛止部を各溝蓋の横桟部に掛止可能とした後、一方の溝蓋を、上下に並んだ横桟部側を支点としてターンすることで、二つの溝蓋の各横桟部の対向面同士を向き合わせるとともに、二つの溝蓋の各縦桟部同士を連続させることを特徴としている。
この溝蓋の連結方法によれば、一方の溝蓋を裏返して下向きとなった上面を他方の溝蓋の上面に重ね合わせた状態において、上下方向に並んだ横桟部の上下方向の幅が、横方向に並んだときの二つの溝蓋の向き合った横桟部の横方向の幅よりも短くすることができる。
したがって、連結部材の架橋部を縦向きの姿勢とし、上下に並んだ横桟部の反対面と対向するように架橋部を縦向きの姿勢で配置したときに、各延設部が上下方向に並んだ各横桟部の先端部から間隔を空けて挟み、各掛止部を各溝蓋の横桟部に掛止可能とすることができる。
そして、一方の溝蓋を、上下方向に並んだ横桟部側を支点としてターンすることで、連結部材も追従してターンし、縦向きの姿勢とされていた連結部材の架橋部が横向きに姿勢転換し、隣り合った二つの溝蓋の各縦桟部間に嵌入することで、各掛止部が向き合った各横桟部に引っ掛けられる。
本発明によれば、溝蓋の盗難を防ぐことができるようにした溝蓋用の連結部材及び溝蓋の連結方法を提供することができる。
図1は、本発明に係る溝蓋用の連結部材の一実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 図2は、本発明に係る溝蓋用の連結方法の一実施形態における最初の状態を示し、要部拡大断面正面図を含む断面正面図である。 図3は、本発明に係る溝蓋用の連結方法の一実施形態における最終の状態を示し、要部拡大断面正面図を含む断面正面図である。 図4は、従来の溝蓋の一例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のI−I線断面図、(c)は(a)のII−II線断面図である。
本発明に係る溝蓋用の連結部材及び溝蓋の連結方法の一実施形態について図1ないし図4を参照しながら説明する。この溝蓋用の連結部材は、例えば図4に示したような溝蓋の一種であるグレーチング100であって、長さ方向に一列に並べられた複数(図2及び図3では二つのみ示す。)のグレーチング100,100同士を連結するものである。
なお、図示したグレーチング100は、複数本の横桟部102を備えている。二つのグレーチング100,100が並べられた状態において、互いの横桟部102が向き合う一方の面が対向面102aとされている。この対向面102aと、対向面102aとは反対側の反対面102bとの厚さは、上端部側よりも下端部側を薄くされ、対向面102a及び反対面102bは、先細りのテーパ状に形成されている。
また、各横桟部102の上端面は、縦桟部101の上面よりも低くされている。したがって、このグレーチング100は、隣り合った縦桟部101,101と横桟部102の上端面とによって形成された凹陥部103を備えている。凹陥部103の深さは、隣り合った縦桟部101,101の間隔と同じ又はほぼ同じとされている。
そして、グレーチング用の連結部材は、架橋部10、一対の延設部20,20及び一対の掛止部30,30を備えている。架橋部10は、一列に並べられた二つのグレーチング100,100における隣り合った縦桟部101,101に嵌入可能で、二つのグレーチング100,100に跨って配置される。
また、一対の延設部20,20は、この架橋部10に対して交差する一方向に延び、架橋部10の中心線Cを境にして区画される領域A,Bのうちの一方の領域Aに延ばされる。また、一対の掛止部30,30は、各延設部20,20から架橋部10側に向けて延び、それぞれが二つのグレーチング100,100のうち異なるグレーチング100の横桟部102に掛止可能に曲げられた形状とされている。
このようなグレーチング用の連結部材は、隣り合った縦桟部101,101の間隔と同一又はわずかに小さな直径の丸棒状部材を成形することで、架橋部10、延設部20,20及び掛止部30,30を一体化している。
そして、延設部20は、グレーチング100の横桟部102の反対面102bに当接する。グレーチング100の横桟部102の対向面102a及び反対面102bがテーパ状に形成されていることにより、延設部20,20は、真っ直ぐに成形されている。また、一対の延設部20,20は、先端側の間隔が基端側の間隔よりも狭くなるように形成されている。
そして、グレーチング用の連結部材は、各掛止部30,30の先端部から架橋部10に向けて延びた湾曲部40,40を備えている。湾曲部40,40は、基端から先端に向けて延設部20,20から離間するように掛止部30,30と一体的に形成されている。
この実施形態におけるグレーチング用の連結部材は、以上のように構成される。次に、二つのグレーチング100,100をこの連結部材によって連結する方法について説明する。
まず、図2に示すように、一方のグレーチング100を裏返して下向きとなった上面100aを他方のグレーチング100の上面100bに重ね合わせる。この状態において、各グレーチング100,100の横桟部102,102同士が上下方向に並ぶ。この上下に並んだ横桟部102,102の上下方向の幅Yは、一対の延設部20,20の間隔Dよりも狭く、また、横方向に並んだときの二つのグレーチング100,100の向き合った横桟部102,102の横方向の間隔Xよりも短くされている。
このように重ね合わされた二つのグレーチング100,100の両縦桟部101,101間に連結部材の架橋部10を挿し込む。連結部材の架橋部10は、縦向きの姿勢とされ、横桟部102の反対面102bと対向するように配置される。一対の延設部20,20の間隔Dが上下に並んだ横桟部102の上下方向の幅Yよりも長いことから、連結部材の各延設部20,20は、間隔を空けて各横桟部102の先端部を挟むことができる。
ただし、一対の掛止部30,30及び湾曲部40,40の間隔Eが上下方向に並んだ横桟部102の上下方向の幅Yよりも短いことから、連結部材を図2の仮想線に示すような傾けた姿勢としてから縦向きの姿勢に姿勢転換し、各掛止部30,30が各横桟部102,102の対向面102a,102aに向き合い、各横桟部102,102を掛止可能な状態とする。このとき、連結部材の湾曲部40,40が横桟部102に当たったとしても、湾曲部40,40は角張っていないため、横桟部102は傷付くことがない。
次に、図3に示すように、一方のグレーチング100を、上下方向に並んだ横桟部102側を支点としてターンすることで、二つのグレーチング100,100の各横桟部102,102の対向面102a,102a同士を向き合わせるとともに、二つのグレーチング100,100の各縦桟部101,101同士を連続させる。
そして、この一方のグレーチング100のターンに追従して連結部材もターンする。したがって、縦向きの姿勢とされていた連結部材の架橋部10が横向きに姿勢転換し、隣り合った二つのグレーチング100,100の各縦桟部101,101の間に嵌入する。架橋部10は、横桟部102に支持されるとともに、凹陥部103内に嵌め込まれるため、グレーチング100の上面から突出しない。また、各延設部20,20が各横桟部102の反対面102bに当接し、各掛止部30,30が各横桟部102に引っ掛けられる。
このようにして、二つのグレーチング100,100が連結部材によって連結される。この連結部材は、架橋部10の向きが縦桟部101,101の長さ方向に一致することから目立たず、景観を損ねないものとなる。また、隣り合った縦桟部101,101の間隔よりもわずかに小さな直径の丸棒状部材によって成形された連結部材は、架橋部10と縦桟部101との間に隙間が生じるが、掛止部30が横桟部102に引っ掛けられることで、架橋部10が縦桟部101,101の間でがたつかないようにされている。
当然ながら、上記の作業を繰り返すことにより、3枚以上のグレーチング100,100,…が連結される。各グレーチング100,100を連結した連結部材は、架橋部10が隣り合った縦桟部101間に嵌入され、また、延設部20,20が横桟部102の反対面102bに当接し、掛止部30,30が横桟部102に引っ掛けられていることから、手や工具などで把持されず、したがって、グレーチング100から外されにくくなっている。
このことから、グレーチング100が個々に窃取されず、複数のグレーチング100は、重量化することから、まとめて窃取されることもない。したがって、この連結部材は、グレーチング100の盗難を防ぐことができる。また、必要時には、一方のグレーチング100をターンし、裏返して下向きとなった上面を他方のグレーチング100の上面に重ね合わせることで、連結部材をグレーチング100,100から取り外す。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定することなく、種々変更することができる。例えば、延設部20,20は、横桟部102に引っ掛かる掛止部30,30を連設するものであれば、横桟部102に当接することなく、間隔を空けた形状としてもよい。また、連結部材は湾曲部40,40を備えることなく、掛止部30,30に弾力性を有するキャップなどを被せるようにしてもよい。
さらに、グレーチング100は、図4に示したような縦桟部101の間隔が狭く、横桟部102の間隔が広いタイプに限定されず、縦桟部101の間隔が広いタイプでも採用することができる。この場合は、架橋部10、延設部20,20及び掛止部30,30は棒状部材を成形したものでなく、板状部材を成形したものとする。
さらに、グレーチング100は、図4に示したような長方形状に限定されず、正方形であってもよい。さらに、本発明に係る溝蓋は、グレーチング100以外に、両側部に配置した複数本の縦桟部101,101と、両側部の縦桟部101,101に架け渡される複数枚の磁器タイルとを備えた化粧蓋などであってもよい。
10………架橋部
20………延設部
30………掛止部
40………湾曲部
100……グレーチング
101……縦桟部
102……横桟部
102a…対向面
102b…反対面
A…………区画される領域
B…………区画される領域
C…………中心線

Claims (4)

  1. 第1方向に延びる複数本の縦桟部であって、間隔を空けて並べられた複数本の縦桟部と、第1方向と直交する第2方向に延びる横桟部であって、隣り合う縦桟部同士を連結する横桟部とを備えた溝蓋同士を、互いの縦桟部が連続し、かつ、互いの横桟部の一方の対向面同士が向き合うように並べられた状態で連結する溝蓋用の連結部材において、
    溝蓋における隣り合った縦桟部間に嵌入可能な架橋部であって、二つの溝蓋に跨って配置される架橋部と、該架橋部に対して交差する一方向に延びた一対の延設部であって、架橋部の中心線を境にして区画される領域のうちの一方の領域に延びた一対の延設部と、各延設部から前記架橋部側に向けて延びる一対の掛止部であって、それぞれが二つの溝蓋のうちの異なる溝蓋の横桟部に掛止可能な一対の掛止部とを備えていることを特徴とする溝蓋用の連結部材。
  2. 前記一対の延設部のそれぞれは、隣り合う二つの溝蓋のそれぞれの横桟部における互いに対向する一方の対向面とは反対側の反対面に当接可能に成形されていることを特徴とする請求項1に記載の溝蓋用の連結部材。
  3. 前記掛止部の先端部から前記架橋部に向けて延設された湾曲部であって、基端から先端に向けて延設部から離間する湾曲部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の溝蓋用の連結部材。
  4. 第1方向に延びる複数本の縦桟部であって、間隔を空けて並べられた複数本の縦桟部と、第1方向と直交する第2方向に延びる横桟部であって、隣り合う縦桟部同士を連結する横桟部とを備えた溝蓋同士を、互いの縦桟部が連続し、かつ、互いの横桟部同士が向き合うように並べられた状態で連結するため、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の溝蓋用の連結部材によって連結する溝蓋の連結方法において、
    一方の溝蓋を裏返して下向きとなった上面を他方の溝蓋の上面に重ね合わせ、各溝蓋の横桟部同士を上下方向に並べた状態とし、上下に並んだ横桟部の対向面とは反対側の反対面と対向するように架橋部を縦向の姿勢で配置し、各掛止部を各溝蓋の横桟部に掛止可能とした後、一方の溝蓋を、上下に並んだ横桟部側を支点としてターンすることで、二つの溝蓋の各横桟部の対向面同士を向き合わせるとともに、二つの溝蓋の各縦桟部同士を連続させることを特徴とする溝蓋の連結方法。
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