JP2015185822A - シリコン太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】非真空系プロセスにおいてより高い開放電圧を発現することができるシリコン太陽電池を提供すること。【解決手段】シリコンからなる層と、下記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む層と、を備えるシリコン太陽電池。CH3NH3MX3・・・(1)[式中、MはPb及びSnからなる群より選択される少なくとも一種を示し、XはCl、I及びBrからなる群より選択される少なくとも一種を示す。]【選択図】図1

Description

本発明は、シリコン太陽電池、特にシリコン系ヘテロ接合太陽電池に関する。
太陽電池の分野では、シリコン基板上に金属酸化物層を備えるヘテロ接合太陽電池が既存の技術として知られている。このような太陽電池の製造方法としては、プラズマCVD法、スパッタリング法、蒸着法等の真空系のプロセスが用いられている。例えば、特許文献1には、インジウムを含む金属酸化物を、スパッタリング法を用いて膜にし、該膜を半導体層として備える太陽電池が開示されている。これに対し、非真空系のプロセスの検討も盛んに行われている。非真空系プロセスである塗布法によって、シリコン基板上に金属酸化物粒子からなる層を形成する方法は、作業性に優れていることやコストダウンが容易なことから、活発な開発が行われている。
特開2011−86770号公報
しかしながら、特許文献1に示すような太陽電池では、真空プロセスであるスパッタリング法を用いている点が高コストとなり課題であった。一方で、塗布法のような非真空系プロセスは、比較的低コストな方法ではあるものの、得られる太陽電池の開放電圧が未だ十分であるとは言えないのが現状である。
そこで本発明は、非真空系プロセスにおいてより高い開放電圧を発現することができるシリコン太陽電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記本発明(1)〜(12)を完成するに至った。
(1)シリコンからなる層と、下記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む層と、を備えるシリコン太陽電池。
CHNHMX ・・・(1)
[式中、MはPb及びSnからなる群より選択される少なくとも一種を示し、XはCl、I及びBrからなる群より選択される少なくとも一種を示す。]
(2)シリコンからなる層と、半導体層と、シリコンからなる層及び半導体層の間に接合界面層と、を備え、接合界面層が、ペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む、(1)記載のシリコン太陽電池。
(3)半導体層が、半導体粒子及び比誘電率が2以上の化合物を含む、(2)記載のシリコン太陽電池。
(4)シリコンからなる層と、半導体層と、シリコンからなる層及び半導体層の間に接合界面層と、を備え、半導体層が、半導体粒子、ペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含み、接合界面層が、比誘電率が2以上の化合物を含む、(1)記載のシリコン太陽電池。
(5)接合界面層が、さらにペロブスカイト系化合物を含む、(4)記載のシリコン太陽電池。
(6)シリコンからなる層と、半導体粒子、ペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む層と、を備える、(1)記載のシリコン太陽電池。
(7)シリコンからなる層と、半導体層と、シリコンからなる層及び半導体層の間に接合界面層と、を備え、半導体層が、半導体粒子及び比誘電率が2以上の化合物を含み、接合界面層が、上記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物含む、シリコン太陽電池。
(8)半導体粒子が金属酸化物粒子である、(3)〜(7)のいずれかに記載のシリコン太陽電池。
(9)半導体粒子が、平均粒子径が1〜100nmの酸化チタン粒子である、(8)記載のシリコン太陽電池。
(10)透明電極上に半導体層を設ける工程と、半導体層上に、上記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液を塗布する工程と、塗布された塗布液を20℃以上200℃以下の温度で乾燥して接合界面層を得る工程と、接合界面層及び他の半導体層を貼り合わせる工程と、を備え、半導体層及び他の半導体層の少なくとも一方がシリコンからなる層である、シリコン太陽電池の製造方法。
(11)透明電極上に、半導体粒子、上記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液Aを塗布する工程と、塗布された塗布液Aを20℃以上200℃以下の温度で乾燥して半導体層を得る工程と、シリコンからなる層上に、比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液Bを塗布する工程と、塗布された塗布液Bを乾燥して接合界面層を得る工程と、半導体層及び接合界面層を貼り合わせる工程と、を備える、シリコン太陽電池の製造方法。
(12)透明電極上に、半導体粒子、上記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液を塗布する工程と、塗布された塗布液を20℃以上200℃以下の温度で乾燥して半導体層を得る工程と、半導体層及びシリコンからなる層を貼り合わせる工程と、を備える、シリコン太陽電池の製造方法。
本発明によれば、非真空系プロセスにおいてより高い開放電圧を発現することができるシリコン太陽電池を提供することができる。
本発明の太陽電池の一実施形態を示す断面図である。 本発明の太陽電池の一実施形態を示す断面図である。 実施例における太陽電池評価用試料の具体的な準備方法を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態のシリコン太陽電池は、シリコンからなる層ともう一方の半導体層とが接しているヘテロ接合太陽電池、あるいはシリコンからなる層ともう一方の半導体層との間にさらに接合界面層を備えるヘテロ接合太陽電池である。
本実施形態のシリコン太陽電池は、シリコンからなる層と、下記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む層と、を備えるものである。ここで、ペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む層は、上記半導体層であってもよく、また接合界面層であってもよい。
CHNHMX ・・・(1)
式中、MはPb及びSnからなる群より選択される少なくとも一種を示し、XはCl、I及びBrからなる群より選択される少なくとも一種を示す。
本実施形態のシリコン太陽電池は、例えば、シリコンからなる層と、半導体層と、シリコンからなる層及び半導体層の間に接合界面層と、を備え、当該接合界面層が、ペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含むものであってもよい。
本実施形態のシリコン太陽電池は、例えば、シリコンからなる層と、半導体粒子と比誘電率が2以上の化合物を含む層(半導体層)と、シリコンからなる層及び半導体層の間に接合界面層と、を備え、当該接合界面層が、ペロブスカイト系化合物を含むものであってもよい。
本実施形態のシリコン太陽電池は、また、シリコンからなる層と、半導体粒子、比誘電率が2以上の化合物、及び上記ペロブスカイト系化合物を含む層(半導体層)と、を備えるものであってもよい。
後者の場合、本実施形態のシリコン太陽電池は、シリコンからなる層及び半導体層の間にさらに接合界面層を備え、当該接合界面層が、比誘電率が2以上の化合物及び/又はペロブスカイト系化合物を含むことが好ましく、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物を含むことがより好ましい。
(シリコンからなる層)
シリコンからなる層について説明する。シリコンからなる層としては、シリコンインゴットをスライスカットすることで得られるシリコンウエハ、そのシリコンウエハを研磨して得られるシリコンウエハが利用できる。また多結晶ウエハとして、溶融したシリコンを流延させ冷却し、その後スライスして作製したウエハを使用できる。さらに基板の上に作製された非晶質シリコンを結晶化させたものを使用することができる。さらに、CVD法、スパッタ法等を用いてシリコンを成膜時に結晶化させたものも利用できる。また、シリコンポリマーを成膜し、熱などで結晶化させたものも使用できる。またシリコン粒子をコートし固めたものも使用できる。
シリコン粒子について説明する。シリコン粒子の製造方法としては、特に限定はなく、例えば、パルス圧力付加オリフィス噴射法を利用した高結晶性半導体マイクロ粒子製造装置を用いた方法、多結晶又は単結晶のシリコンインゴット若しくはウエハを粉砕する方法等によって製造できる。また、ウエハ作製時の切屑なども、シリコン粒子として使用できる。インゴット又はウエハを粉砕する方法としては、乾式粉砕でも湿式粉砕でもよく、双方の方法を用いてもよい。乾式粉砕には、ハンマークラッシャ等が利用できる。湿式粉砕には、ボールミル、遊星ボールミル、ビーズミル、ホモジナイザー等が利用できる。
シリコンがp型半導体の場合、例えば、ホウ素、ガリウム等を添加物としてドープしたシリコンが使用される。シリコンに含まれるこれらの添加物濃度は、1012atom/cm以上が好ましく、1013atom/cm以上がより好ましい。また、同添加物濃度は、1021atom/cm以下が好ましく、1020atom/cm以下がより好ましい。シリコンの抵抗率は、半導体中における電荷の移動及び空乏層の広がりの観点から、0.0001Ωcm以上が好ましく、0.001Ωcm以上がより好ましい。また、同抵抗率は、1000Ωcm以下が好ましく、100Ωcm以下がより好ましい。
シリコンがn型半導体の場合、例えば、リン、窒素、砒素等を添加物としてドープしたシリコンが使用される。
シリコンからなる層として、キャリア移動とコストの観点から単結晶又は多結晶のp型シリコンウエハが好ましい。
シリコンからなる層は、その厚みが50μm以上が好ましい。また、同厚みは、1000μm以下が好ましく、700μm以下がより好ましい。層厚はvertscan2.0(株式会社菱化システム製)や断面SEM観察で測定される。
本実施形態の太陽電池においては、シリコンからなる層の裏面側つまり、電極側に、好ましくはシリコン酸化膜を作製することで開放電圧が向上する。発電効率の観点から、シリコン酸化膜の厚みは1nm以上が好ましく、2nm以上がより好ましい。また、電流の取出しの観点から15nm未満がよく、10nm以下がより好ましい。なお、シリコン酸化膜は、シリコンからなる層の電極側表面の全面を覆う形であってもよく、島状に覆う形であってもよい。シリコン酸化膜の作製方法としては、シリコン基板を酸化性の液体に浸漬させて酸化処理することにより基板の表面に極薄の酸化膜を形成する方法が挙げられる。
酸化性の液体としては硝酸、過酸化水素水、塩酸、オゾン溶解水、過塩素酸、アンモニア及び過酸化水素水の混合液、塩酸及び過酸化水素水の混合液、硫酸及び過酸化水素水の混合液から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、酸化膜の形成方法においては、酸化性の液体による処理後に不活性ガス中で熱処理することが好ましい。加熱温度としては300℃以上が好ましく、500℃以上がより好ましい。
シリコン酸化膜の厚みを測定する方法として、断面TEM解析が挙げられる。
ヘテロ接合の場合は、シリコンからなる層の光が入る側の表面、つまりもう1方の半導体層と接する面が、光の反射率を低減するため、アルカリや酸などの液体を用いてエッチングされていてもよい。これにより、シリコンからなる層の表面にピラミッド構造を形成することができる。エッチングに用いられる液体としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化セシウム水溶液、水酸化カリウム水溶液と2プロパノールなどのアルコールとの混合液、水酸化ナトリウム水溶液と2プロパノールなどのアルコールとの混合液、水酸化セシウム水溶液と2プロパノールなどのアルコールとの混合液、硝酸とフッ酸の混合液、フッ化アンモニウム水溶液、フッ化アンモニウム水溶液とフッ酸との混合液、テトラメチルアンモニウム水溶液、SUN−Xシリーズ(和光純薬工業(株)社製)などがあげられる。
(半導体層)
もう一方の半導体層としては、半導体単独層、または半導体粒子及び比誘電率が2以上の化合物、若しくは半導体粒子、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物を含む層(混合層)が使用できる。前記半導体単独層としては、シリコンからなる層がp型半導体層の場合はn型半導体層、シリコンからなる層がn型半導体層の場合はp型半導体層とすることができる。
半導体層として、半導体単独層を用いる場合について説明する。この場合、p型半導体層としては、アモルファスシリコン膜、CIGS系、CZTS系等の化合物半導体層、シリコン粒子からなる層、酸化銅(I)等の金属酸化物粒子からなる層、CIGS系、CZTS系等の化合物半導体粒子からなる層、p型有機半導体からなる層が挙げられる。p型有機半導体としては、ペンタセン、6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン等のペンタセン誘導体、テトラセン、2−ヘキシルテトラセン等のテトラセン誘導体、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(NPD)、N,N’−ジフェニル−N、N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)、1,3,5−トリス(3−メチルジフェニルアミノ)ベンゼン(m−MTDATA)、2,2’,7,7’−tetrakis−(N,N−di−p−methoxyphenylaminine)9,9’−spirobifluorene(spiro−OMTAD)等の芳香族アミン系材料が挙げられる。また、その他にも、p型有機半導体としては、銅フタロシアニン(CuPc)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)等のフタロシアニン系錯体、ポリフィリン系化合物、ペリレン系誘導体、イミダゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、酸化グラフェン等が挙げられる。さらに、p型有機半導体としては、チオフェンの誘導体、ポリフェニルビニレン(PPV)の誘導体等が挙げられる。チオフェンの誘導体として、具体的には、P3HT(Poly(3−hexylthiophene−2,5−diyl))、P3OT(Poly(3−octylthiophene−2,5−diyl))、P3DDT(Poly(3−dodecylthiophene−2,5−diyl))、さらにPEDOT系の高分子があげられる。PEDOT系高分子のドーパントは特に限定しないが、例えばPSS(Poly(styrenesulfonate))やPVS(ポリビニルスルホン酸)やドデシルベンゼンスルホン酸またはそれらの塩が挙げられる。それらは、PEDOT:PSSやPEDOT:PVSとして使用される。PEDOT:PSSの商品としてclevios(ヘレウス社製)が挙げられる。前記p型半導体は2種類以上混合して用いても良い。
半導体層として、半導体単独層を用いる場合、n型半導体層としては、例えば、アモルファスシリコン膜、酸化チタン(ルチル、アナターゼ)、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウムスズ(ITO)、インジウム・ガリウム・亜鉛の酸化物(IGZO)等の金属酸化物からなる層、シリコン粒子からなる層、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム、酸化スズ、IGZO等の金属酸化物粒子からなる層、n型有機半導体からなる層が挙げられる。n型有機半導体としては、フッ素化アセン系化合物、フラーレン、60PCBM([6,6]−PhenylC61butyric acid methyl ester)、70PCBM([6,6]−PhenylC71butyric acid methyl ester)等のフラーレン系化合物、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、キノリン誘導体等が挙げられる。n型半導体層として、透明性、移動度の観点から金属酸化物が好ましい。
前述の金属酸化物は、二種以上を併用してもよい。さらにコスト、印刷性が良好なため、酸化チタンが好ましい。
半導体層は、蒸着法、CVD法、スパッタ法、塗布法等で作製することができる。
金属酸化物粒子を用いる場合、生産性向上や材料の利用効率が高いという観点から塗布法で作製することが好ましい。塗布法で作製する場合、金属酸化物粒子の平均粒子径は成膜性と基板との密着性との観点から1nm以上が好ましく、5nm以上がさらに好ましい。また高結晶性の観点から200nm以下が好ましく、100nm以下がさらに好ましい。特に、金属酸化物粒子として酸化チタン粒子を用いた場合は、平均粒子径が1nm以上100nm以下であることが好ましい。粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡により測定される。
次に、半導体層として混合層を用いる場合について説明する。この場合、p型半導体層としては、半導体粒子として、上記p型の半導体単独層において挙げた金属酸化物粒子、化合物半導体粒子、シリコン粒子、p型有機半導体粒子などを用いることができる。これらの中でも金属酸化物粒子が好ましく、酸化銅(I)からなる粒子がより好ましい。
一方、n型半導体層としては、半導体粒子として、上記n型半導体単独層において挙げた金属酸化物粒子、シリコン粒子、n型有機半導体粒子が挙げられる。これらの中でも金属酸化物粒子が好ましい。なお、これらの金属酸化物粒子は二種以上を併用してもよい。さらにコスト、印刷性が良好なため、酸化チタン粒子が好ましい。
なお、混合層は、蒸着法、CVD法、スパッタ法、塗布法で作製することができる。生産性向上や材料の利用効率が高いという観点から塗布法で作製することが好ましい。この際、半導体粒子の平均粒子径は、成膜性及び基板との密着性の観点から1nm以上が好ましく、5nm以上がより好ましい。また高結晶性の観点から100nm以下が好ましく、50nm以下がより好ましい。
半導体粒子として酸化チタン粒子を用いる場合、例えば、二酸化チタン、一酸化チタン、三酸化二チタン等からなる粒子のうちの、1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、この中でも、酸化チタン粒子としては、主として二酸化チタンで構成されるものが好ましい。二酸化チタンは、光に対する感受性が高く、より容易かつ確実に電子が励起される。このため、酸化チタン粒子として、主として二酸化チタン粒子を用いた酸化チタン層は、より確実に電子を発生することができる(以下、「酸化チタン」とは二酸化チタンを示す。)。
使用できる酸化チタン粒子の種類としては、石原産業社製のST−01、ST−21、ST−31、ST−41、ST−30L、STS−01、STS−02、STS−21、STS−100、ST−K211、ST−K101、ST−K102a、ST−K102b、ST−K300、ST−K211、ST−K102、PT−301、PT−401M、PT−401L、CR−EL、PT−501R、PT501A、MC−50、MC−90、MC−150、FTL−100、FTL−110、FTL−200、FTL−300、R−820、R−830、R−930、R−980、CR−Super70、CR−80、CR−90、CR−90−2、CR−93、CR−95、CR−97、UT771、R−630、CR−50、CR−50−2、CR−57、CR−953、R−630、CR−58、R−780、CR−58−2、R−780−2、PF−736、CR−63、PF−742、CR−60−2、R−550、PF−690、PF−691、PF−737、PF−711、R−680、PF−739、PC−3、W−10、A−220、TTO−51(A)、TTO−51(C)、TTO−55(A)、TTO−55(B)、TTO−55(C)、TTO−55(D)、TTO−S−1、TTO−S−2、TTO−S−3、TTO−S−4、MPT−136、TTO−V−3、TTO−V−4、TTO−F−2、TTO−F−6、TTO−W−5、日本アエロジル社製のP25、PF2、P90、T805、NKT90、テイカ社製のJR−301、JR−403、JR−405、JR−600A、JR−605、JR−600E、JR−603、JR−701、JRNC、JR−800、JR−805、JR−806、JR、JA−1、JA−3、JA−C、MT−01、MT−10EX、MT−05、MT−100TV、MT−100Z、MT−150A、MT−150EX、MT−150W、MT−100AQ、MT−100WP、MT−100SA、MT−100HD、MT−500B、MT−500SA、MT−600B、MT−700B、MTY−02、MTY−110M3S、MT−500SAS、MTY−700BS、MT−300HD、MT−500HD、MT−600SA、MT−700HD、JMT−150IB、JMT−150AO、JMT−150FI、JMT−150ANO、AMT−100、AMT−600、TITANIX JA−1、TKP−101、TKP−102、TKS−201、TKS−202、TKS−203、TKD−701、TKD−702、TKD−801、TKD−802、TKC−303、TKC−304、TKC−305、JR−1000などが挙げられる。
酸化チタン粒子の代表的な製法としては、塩素法と硫酸法がある。塩素法は原料(イルメナイト鉱石)をコークス・塩素と反応させ、一度ガス状の四塩化チタンにする。ガス状の四塩化チタンを冷却して液状にした後、高温で酸素と反応させ、塩素ガスを分離することによって酸化チタン粒子を得る。例えば、前述の酸化チタンP90(日本アエロジル社製)およびP25(日本アエロジル社製)は塩素法により作製できる。一方、硫酸法は原料(イルメナイト鉱石)を濃硫酸に溶解させ、不純物である鉄分を硫酸鉄(FeSO)として分離し、一度オキシ硫酸チタン(TiOSO)にする。これを加水分解するとオキシ水酸化チタン(TiO(OH))となり沈殿する。この沈殿物を洗浄・乾燥し、焼成することによって酸化チタン粒子を得る。例えば、前述の酸化チタンST−01(石原産業社製)は硫酸法により作製できる。
酸化チタンの結晶型は、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型がある。酸化チタンの結晶型はアナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型により、格子定数、強度および面指数が異なるため、X線回折測定により同定することできる。
本実施形態の酸化チタン粒子は、アナターゼ型が好適であり、アナターゼ型酸化チタン粒子を含む。半導体粒子として酸化チタン粒子を含有する場合、電子を発生し易いアナターゼ型酸化チタン粒子が、酸化チタン粒子の全質量に対して30質量%以上含まれることが好ましく、60質量%以上含まれることがより好ましく、80質量%以上含まれることがさらに好ましく、90質量%以上含まれることが極めて好ましく、100質量%含まれることが最も好ましい。
半導体層(混合層)中の半導体粒子の含有量は、光電変換効率の観点から体積で10%以上が好ましく、20%以上がより好ましい。また、同様の観点から、80%以下が好ましく、70%以下がより好ましい。
比誘電率が2以上の化合物としては、有機系化合物と無機系化合物に大別される。有機系化合物としては、一般的な樹脂として、ポリ塩化ビニリデン、アクリル樹脂、アセチルセルローズ、アニリン樹脂、ABS樹脂、エボナイト、塩化ビニル樹脂、アクリルニトリル樹脂、アニリンホルムアルデヒド樹脂、アミノアルキル樹脂、ウレタン、AS樹脂、エポキシ樹脂、ビニルブチラール樹脂、3フッ化エチレン樹脂、シリコン樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレンブタジェンゴム、シリコーンゴム、酢酸セルローズ、スチレン樹脂、デキストリン、ナイロン、軟質ビニルブチラール樹脂、フッ素系樹脂、フルフラル樹脂、ポリアミド、ポリエステル樹脂、ポリカーポネート樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリアセタール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリサルファイドポリマー、ポリエチレン等が挙げられる。また、アセトン、メチルアルコール、イソブチルアルコール、エチルアルコール、アニリン、イソブチルメチルケトン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、クレゾールグリコール、ジアレルフタレート、デキストリン、ピラノール、フェノール、ベークライトワニス、ホルマリン、チオグリセロール、クロロピレン、コハク酸、コハク酸ニトリル、ニトロセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、プルラン、グルシドールプルラン、ポリビニルアルコール、スクロース、ソルビトール、γ−ブチロラクトン、シアノ基含有有機化合物等が挙げられる。
なお、シアノ基含有有機化合物とは、シアノ基が1つ以上含まれる化合物のことである。シアノ基含有有機化合物は、より好ましくはシアノエチル基含有有機化合物である。シアノ基含有有機化合物の具体例としては、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルサッカロース(シアノエチルスクロース)、シアノエチルセルロース、シアノエチルヒドロキシエチルセルロース、シアノエチルデンプン、シアノエチルヒドロキシプロピルデンプン、シアノエチルグリシドールプルラン、シアノエチルソルビトール等が挙げられる。
なおフッ素系樹脂の具体例として、C4−n(nは0から3)を骨格とするポリマーで、具体的にはポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどがあげられる。またこれらを共重合させてもよく、前記フッ素系樹脂を基本とし、別の樹脂と共重合させても良い。また、前記化学式の水素の一部を塩素に置換しても良い。たとえばポリクロロトリフルオロエチレンなどが挙げられる。
さらにフッ素系樹脂の具体例として、フッ素系イオン交換樹脂があげられる。具体的には、一般式CF=CF−O(CFCFX)O−(CF−Wで表わされるフッ化ビニル化合物と、一般式CF=CFZで表わされるフッ化オレフィンとの、少なくとも2元共重合体からなるものが挙げられる。ここでXはFまたは炭素数1から3のパーフルオロアルキル基、nは0から3の整数、mは1から5の整数、ZはH、Cl、Fまたは炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基である。また、WはCOOH、SOH、SOF、SOCl、SOBr、COF、COCl、COBr、COCH、COで表される基である。
特に有機系化合物の場合、極性の高い原子又は官能基を含む有機系化合物が誘電率が大きく好ましい。極性の指標となる双極子モーメントは結合モーメントの和で推測できる。比誘電率が2以上の有機系化合物としては、結合モーメントが1.4D(D=3.33564×10−30Cm)以上の置換基を有している化合物が好ましい。結合モーメントが1.4D以上である置換基としては、OH、CF、CCl、C=O、N=O、CN等がある。これらの置換基を有する比誘電率が2以上の有機系化合物としては、フッ素系樹脂、グリセリン、チオグリセロール、シアノ基含有有機化合物等が挙げられる。
無機系化合物としては、ケイ酸カルシウム、ガラス、酸化アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、セレン、チタン酸バリウム、ビスマスシリケート、ニオブ酸鉛、二酸化チタン、尿素、ベークライト、パイレックス(登録商標)、ワセリン、雲母、塩化銅、酸化銅、硫酸銅、酸化鉄、塩素酸カリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化銀、臭化カリウム、フッ化リチウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、フッ化カルシウム、硫化亜鉛、NaI、NaF、NaClO、NaSO等が挙げられる。
無機系化合物としては、上記のほかに、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウムストロンチウム等の複合酸化物、又は、これらの複合酸化物を主成分とし、さらにBaサイトにマグネシウムを、Tiサイトにスズ及び/又はジルコニウムを置換したペロブスカイト型複合酸化物等も使用できる。さらにペロブスカイト型複合酸化物に、微量添加物を1種又は2種以上加えたものも使用できる。
微量添加物としては、タングステン、タンタル、ニオブ、鉄、銅、マグネシウム、ビスマス、イットリウム、モリブデン、バナジウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、マンガン、ニッケル、亜鉛、カルシウム、ストロンチウム、ケイ素、錫、セレン、ネオジウム、エルベニウム、ツリウム、ホフニウム、プラセオジウム、プロメチウム、サマリウム、ユウロビウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、リチウム、スカンジウム、バリウム、ランタン、アクチニウム、セリウム、ルテニウム、オスシウム、コバルト、パラジウム、銀、カドニウム、ホウ素、ガリウム、ゲルマニウム、リン、ヒ素、アンチモン、フッ素、テルル、ルテチウム、イッテルビウム等が挙げられる。
微量添加物としては、上記のほかに、イミダゾリウム、ピリジウム、ピロロリジニウム、ホスホニウム、アンモニウム、スルフォニウム等をカチオンとするイオン性液体等がある。
比誘電率が2以上の化合物としては、上記挙げられた種々の材料を1種類用いてもよく2種類以上を混合して用いてもよい。
半導体層(混合層)中の比誘電率が2以上の化合物の含有量は、光電変換効率の観点から体積で10%以上が好ましく、20%以上がより好ましい。また、同様の観点から、80%以下が好ましく、70%以下がより好ましい。
なお、比誘電率とは、測定周波数を1kHz、測定温度を23℃とし、インピーダンス法で測定した値をいう。比誘電率の好ましい範囲としては、光電変換効率の観点から2以上であり、5以上が好ましく、10以上がより好ましい。また、比誘電率は、同様の観点から5000以下が好ましく、1500以下がより好ましく、200以下がさらに好ましい。
なお、光電変換効率ηは下記式より求めることができる。
η=(太陽電池の出力)/100×100
太陽電池の出力=短絡電流密度×開放電圧×FF=Vmax・Imax
(Imaxとは、太陽電池の出力が最大となるときの電流であり、Vmaxとは、太陽電池の出力が最大となるときの電圧である。)
半導体層の厚みは、リーク防止とキャリア輸送の関係から、0.05μm以上が好ましく、0.1μm以上がより好ましい。また、同様の観点から、同厚みは、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。
次にペロブスカイト系化合物について説明する。上述のとおり、本実施形態におけるペロブスカイト系化合物は、下記一般式(1)で示されるものである。
CHNHMX ・・・(1)
式中、MはPb及びSnからなる群より選択される少なくとも一種を示し、XはCl、I及びBrからなる群より選択される少なくとも一種を示す。
半導体層中にペロブスカイト系化合物を含有させることで、本実施形態の素子構造において、開放電圧をより高く(例えば0.5V以上)することができる。
このペロブスカイト系化合物の合成方法としては、次の方法が挙げられる。
1段析出法:原料CHNHXと、MXを含む塗布液を基板に塗布/乾燥することにより合成される。または、塗布液から溶媒除去後、沈殿物を採取し、溶解溶媒にて再結晶させて採取した後、溶解溶媒に再度溶解させ、基板に塗布することにより合成される。
2段析出法:原料MXを含む塗布液を基板に塗布/乾燥後に、原料CHNHXを含む塗布液を塗布/乾燥することにより合成される。
蒸着法:CHNHXとMXを同時に基板に蒸着させて成膜することにより合成される。
上記ペロブスカイト系化合物の中でも、高い光電変換効率が得られるという観点から、CHNHPbIもしくはCHNHPbI3−xCl(xは1〜3の整数を示す)が好ましい。
半導体層(混合層)中のペロブスカイト系化合物の含有量は、光電変換効率の観点から体積で10%以上が好ましく、20%以上がより好ましい。また、同様の観点から、80%以下が好ましく、70%以下がより好ましい。
半導体層は、その他の材料として、色素増感太陽電池で用いられる色素を含んでいてもよい。色素としては、特に限定はされないが、ルテニウム錯体、特にルテニウムポリピリジン系錯体が望ましく、さらに望ましいのは、Ru(L)(L’)(X)で表されるルテニウム錯体である。ここでLは4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン、もしくはその4級アンモニウム塩及びカルボキシル基が導入されたポリピリジン系配位子であり、L’はLと同一、もしくは4,4’−置換2,2’−ビピリジンであり、L’の4,4’位の置換基は、長鎖アルキル基、アルキル置換ビニルチエニル基、アルキル又はアルコキシ置換スチリル基、チエニル基誘導体などが挙げられる。また、XはSCN、Cl、CNである。例えば、ビス(4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン)ジイソチオシアネートルテニウム錯体等が挙げられる。他の色素としては、ルテニウム以外の金属錯体色素、例えば鉄錯体、銅錯体等が挙げられる。さらに、シアン系色素、ポルフィリン系色素、ポリエン系色素、クマリン系色素、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、スチリル系色素、エオシン系色素等の有機色素が挙げられ、具体的には三菱製紙株式会社製色素(商品名:D149色素)等が挙げられる。
(接合界面層)
次に、接合界面層について説明する。本実施形態において、接合界面層は、比誘電率が2以上の化合物及び/又はペロブスカイト系化合物を含むものである。ここで、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物としては、上述したものを使用することができる。ただし、接合界面層の膜質が向上し、高い開放電圧が得られるという観点から、接合界面層は、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物を共に含むことが好ましい。
なお、半導体層において用いられる比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物と、接合界面層において用いられる比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物とは、同じであっても、異なっていてもよい。
接合界面層の比誘電率の好ましい範囲としては、光電変換効率の観点から2以上が好ましく、5以上がより好ましく、10以上がさらに好ましい。また、前記比誘電率は、同様の観点から5000以下が好ましく、1500以下がより好ましく、200以下がさらに好ましい。
接合界面層が比誘電率が2以上の化合物を含む場合、その含有量は、光電変換効率の観点から、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。一方、同含有量の上限は、太陽電池の性能の観点から、95%以下が好ましい。
接合界面層がペロブスカイト系化合物を含む場合、その含有量は、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、50質量%以上が特に好ましい。一方、同含有量の上限は99質量%以下が好ましく、95質量%以下がより好ましく、90質量%以下がさらに好ましい。
前記接合界面層は、特性を損なわない範囲で、バインダー成分として一般汎用性樹脂、さらに界面活性剤、分散剤等を含んでも構わない。また、接合界面層は、前述の色素増感太陽電池で用いられる色素を含んでいても構わない。接合界面層が、これら、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物以外の成分を含む場合、その合計含有量は、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1.0質量%以上がさらに好ましい。一方、同含有量の上限は50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。なお、接合界面層は空気を含まず充填されていることが好ましい。
一般汎用性樹脂は、具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、アクリロニトリル―ブタジエン―スチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、環状ポリオレフィン、ポリサルフォンが挙げられる。
接合界面層を形成するための塗布液の分散安定性の向上の目的で加えられる界面活性剤の添加量は、分散安定性の観点から0.0001質量%以上が好ましく、また、10質量%以下が好ましい。界面活性剤としては、特に限定はなく、例えばアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤等を使用することができる。
上述の界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシノニルフェニルエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコールエーテル硫酸塩、スルホン酸基又は硫酸エステル基と重合性の不飽和二重結合とを分子中に有するいわゆる反応性界面活性剤等の、アニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、これら「ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル又はポリオキシエチレン脂肪酸エステル」の分子中に重合性の不飽和二重結合を有する反応性ノニオン性界面活性剤等の、ノニオン性界面活性剤;アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤;(変性)ポリビニルアルコール;直鎖アルキルチオール類;などが挙げられる。
分散剤の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロヘキサン、デカヒドロナフタレン(デカリン)、テトラリン等の炭化水素類;水などが挙げられる。
接合界面層を形成するための塗布液に含まれる分散剤の含有量としては、粘度を調整して塗布液を扱い易くする観点から、1質量%以上が好ましく、また、98.5質量%以下であることが好ましい。
接合界面層は、p型半導体の層とn型半導体の層との接合界面の全面に導入されなくても構わない。発電効率の観点から、前記の全接合界面の30%以上を被覆していることが好ましく、50%以上を被覆していることがより好ましく、100%被覆していることがさらに好ましい。また、接合界面層は接合界面に島状に点在していても良い。
なお、接合界面層の平均厚みは、発電効率とキャリアの移動の観点から、1nm以上が好ましく、5nm以上がより好ましく、20nm以上がさらに好ましく、30nm以上が特に好ましく、50nm以上が極めて好ましい。また、同様の観点から、同厚みは、500μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましく、50μm以下がさらに好ましく、10μm以下が特に好ましく、5μm以下が極めて好ましい。本接合界面層はトンネリングによる電流が流れにくい30nm以上の厚みでも高い光電変換特性を有することが特徴である。接合界面層の層厚は、vertscan2.0(株式会社菱化システム製)や断面SEM観察により測定される。
なお、接合界面層は、半導体層に光を吸収させる観点から、ある程度透明であることが好ましい。接合界面層の透過率は、900nmの波長の光に対して35%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。透過率の上限は特に限定されないが、100%以下である。透過率は分光光度計で測定することができる。測定基材は石英ガラスや樹脂基板を用いることができる。
接合界面層の抵抗率は高い方が好ましい。これにより、リーク電流の防止に寄与することができると推測される。なお、このような観点から、抵抗率は、10Ωcm以上が好ましく、100Ωcm以上がより好ましく、1000Ωcm以上がさらに好ましく、10000Ωcm以上が特に好ましく、1000000Ωcm以上が極めて好ましい。抵抗率の上限は特に限定されないが、1×1019Ωcm以下であることが好ましい。
本実施形態における抵抗率は、電気の通し易さの尺度であり、単位体積当たりの抵抗率のことである。この値は物質固有の値であり、物質の断面積Wに一定電流Iを流し、距離Lだけ離れた電極間の電位差Vを測ることにより求められる。
抵抗率=(V/I)×(W/L)
接合界面層は、低コスト化が可能なことから印刷法を用いて作製することが効果的である。この際、柔軟性を有するフレキシブル性電極基板を用いることが好ましい。これにより、接合界面層を備えた電極基板をロール状に巻き取ることができるため、製造スピードを向上することができる。
本実施形態の太陽電池としては、次のようなものが挙げられる。
1)シリコンからなる層と、半導体層と、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物を含む接合界面層と、電極と、基板とを備え、光によって発電するもの。
2)シリコンからなる層と、半導体粒子、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物を含む層(半導体層)と、電極と、基板とを備え、光によって発電するもの。
3)シリコンからなる層と、半導体粒子、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物を含む層(半導体層)と、比誘電率が2以上の化合物を含む接合界面層と、電極と、基板とを備え、光によって発電するもの。
4)シリコンからなる層と、半導体粒子、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物を含む層(半導体層)と、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物を含む接合界面層と、電極と、基板とを備え、光によって発電するもの。
5)シリコンからなる層と、半導体粒子及び比誘電率が2以上の化合物を含む層(半導体層)と、ペロブスカイト系化合物を含む接合界面層と、電極と、基板とを備え、光によって発電するもの。
例1として、図1に示す太陽電池100は、基板110の上に、陽極層120、p型半導体の層130、n型半導体の層140、及び陰極層150を備える。各層をさらに細分化し複数層を設けることも可能である。例えば、層130と層120との間にホール取り出し層(図示せず)を設けることもできる。また、層140と層150の間に電子取出し層(図示せず)を設けることもできる。また、層130と層140との間に、光吸収層(図示せず)を設けることもできる。また、層130と層140は互いに混ざったバルクへテロ構造となってもよい。層120又は層150のどちらか一方が透明であることが好ましい。また、基板110は層150側にあってもよく、層120側及び層150側の両方にあってもよい。なお、図1において、層130が、シリコンからなる層の場合、層140が半導体層であり、この半導体層には、例えば半導体粒子、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物が含まれる。
例2として、図2に示す太陽電池200は、基板210の上に、陽極層220、p型半導体の層230、接合界面層260、n型半導体の層240、及び陰極層250を備える。各層をさらに細分化し複数層を設けることも可能である。例えば、層230と層220との間にホール取り出し層(図示せず)を設けることもできる。また、層240と層250の間に電子取出し層(図示せず)を設けることもできる。層220又は層250のどちらか一方が透明であることが好ましい。また、基板210は層250側にあってもよく、層220側及び層250側の両方にあってもよい。例2の態様は、すなわちp型半導体の層と、n型半導体の層との間に、接合界面層を備えるヘテロ接合太陽電池である。なお、図2において、層230が、シリコンからなる層の場合、層240が半導体層であり、この半導体層には、例えば半導体粒子、比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物が含まれる。また、層260には、例えば比誘電率が2以上の化合物及びペロブスカイト系化合物が含まれる。
本実施形態の太陽電池の構成は、上記の図1、2に示した構造を2つ以上直列に積み上げたタンデム構造であってもよい。
上記の基板としては、ガラス基板、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PP(ポリプロピレン)等プラスチックの基板、アルミ基板、ステンレス(SUS)基板、紙基板などの通常用いられるあらゆる基板が使用できる。
陰極(層)としては、アルミニウム、SUS、金、銀、インジウムとガリウムの合金、ITO(酸化インジウムスズ)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛等の通常使用される金属又は金属酸化物が使用できる。また、導電性高分子、グラフェン等も使用できる。
陽極(層)としては、アルミニウム、SUS、金、銀、インジウムとガリウムの合金、ITO(酸化インジウムスズ)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛等の通常使用される金属又は金属酸化物が使用できる。また、導電性高分子、グラフェン等も使用できる。
なお、基板、陰極層及び陽極層の厚さは特に制限されないが、それぞれ0.1mm〜100mm、0.01μm〜1000μm及び0.01μm〜1000μm程度とすることができる。
本実施形態の太陽電池の製造方法は、例えば、電極を備える基板上に、p型半導体層を形成し、p型半導体層付き基板を得る工程と、電極を備える基板にn型半導体層を形成し、n型半導体層付き基板を得る工程と、これらの基板を、半導体層と半導体層とが対向するようにして貼り合わせる工程と、を備える。なお、本実施形態の製造方法においては、半導体層上に、さらに比誘電率が2以上の化合物を含む層を設ける工程を備えていてもよい。
また、本実施形態の太陽電池の製造方法は、電極を備える基板上に、p型半導体層を形成し、p型半導体層付き基板を得る工程と、そのp型半導体の上にn型半導体層を作製する工程と、さらにその上に電極を形成する工程と、を備えるものであってもよい。
接合界面層を有する太陽電池の製造方法の例を示す。本実施形態の太陽電池の製造方法は、例えば、透明電極(を備える基板)上に、半導体層(p型半導体層又はn型半導体層)を設ける工程と、半導体層上に、上記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液を塗布する工程と、塗布された前記塗布液を20℃以上200℃以下の温度で乾燥して接合界面層を得る工程と、当該接合界面層及び他の半導体層(他のp型半導体層又は他のn型半導体層)を貼り合わせる工程と、を備える。
具体的には、例えば、透明電極を備える基板上にp型半導体層を形成した後、ペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液を塗布する(接合界面層を形成する)工程1、電極を備える他の基板上にn型半導体層を形成する工程2、工程1と工程2で得られた積層物同士を貼り合わせる工程3を経ることで太陽電池を得ることができる。この製造方法では、p型半導体層とn型半導体層を入れ替えても構わない。また、電極の一方が透明であることが好ましい。この例においては、接合界面層形成用塗布液は工程1でのみ塗工されているが、工程2でn型半導体層に塗工してもよく、工程1及び工程2の両方で塗工しても構わない。すなわち、当該塗布液は、p型半導体層、n型半導体層のどちらに塗工してもよく、双方に塗工しても構わない。なお、工程1及び工程2の後には、塗布液を乾燥する工程が実施される。これにより、ペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含有する塗布液から揮発成分が十分に除去され、接合界面層を得ることができる。
なお、本実施形態においては、p型半導体層の上に接合界面層形成用塗布液を塗布した後、その上にn型半導体層を形成し、さらにその上に電極を形成して、太陽電池を作製してもよい。この場合においても、p型半導体層とn型半導体層を入れ替えてもよい。また、塗布液を塗布した後、あるいはn型半導体層を形成した後に乾燥する工程を追加してもよい。
本実施形態の太陽電池は、また、p型半導体層又はn型半導体層の上に接合界面層を形成して積層体を得る工程と、さらに透明電極の上に他のp型半導体層又は他のn型半導体層を設けて他の積層体を得る工程と、積層体と他の積層体とを、接合界面層と他のp型半導体層又は他のn型半導体層とが対向するようにして貼り合わせる工程と、を備える方法によっても製造することができる。
本実施形態の太陽電池の製造方法は、また、透明電極上に、半導体粒子、ペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液Aを塗布する工程と、塗布された塗布液Aを20℃以上200℃以下の温度で乾燥して半導体層を得る工程と、シリコンからなる層上に、比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液Bを塗布する工程と、塗布された塗布液Bを乾燥して接合界面層を得る工程と、半導体層及び接合界面層を貼り合わせる工程と、を備えるものであってもよい。
本実施形態の太陽電池の製造方法は、さらに、透明電極上に、半導体粒子、ペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液を塗布する工程と、塗布された塗布液を20℃以上200℃以下の温度で乾燥して半導体層を得る工程と、半導体層及びシリコンからなる層を貼り合わせる工程と、を備えるものであってもよい。
なお、上記製造方法において、より良好な太陽電池を得るという観点から、塗布液の乾燥温度は60℃以上180℃以下であることが好ましく、乾燥時間は30秒以上60分以下であることが好ましい。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
以下、具体的な実施例により、本発明をより詳細に説明する。
[評価方法]
以下、特に断りのない場合は、25℃、湿度45%の条件で評価を行った。
(1)平均粒子径
酸化チタン分散液を水で希釈し、メッシュ膜に滴下、乾燥させて、測定用試料とした。
本試料を用いて、透過電子顕微鏡(TEM)により粒子径を観察した。使用装置はH7100(日立ハイテクノロジーズ社製)を用い、加速電圧は125kVの条件で観察した。
(2)I−V特性(太陽電池特性)の評価
コンピューター(システムハウス・サンライズ社製 太陽電池IV測定ソフト)で制御した直流電圧・電流源(6241A、ADCMT社製)、並びに簡易型ソーラーシミュレーター(三永電機製作所製 XES−40S1)を用いて光起電力特性の測定をし、I−V特性の評価を行った。光量(AM1.5G、100mW/cm)の検定には、BS−500Si系フォトダイオード検出器(結晶Si太陽電池用、分光計器(株)社製、二次基準太陽電池)を用いた。
測定は、太陽電池を固定した状態で行った。測定試料の具体的な準備方法を、図3を用いて説明する。先ず、絶縁処理材をコートした金属製治具5の上に太陽電池4を置く。その上に、厚さ2mmのシリコーンゴムシート3、厚さ3mmの石英板2、絶縁処理材をコートした金属製治具1(中心に光10を透過させるための光透過孔が設けられている)の順で重ね、金属製治具1及び5同士の4隅をネジ9で固定した。
本評価では、I−V特性並びにImax及びVmaxを求めた。なお、Imaxとは、太陽電池の出力が最大となるときの電流であり、Vmaxとは、太陽電池の出力が最大となるときの電圧である。
そして、I−V特性のグラフから短絡電流密度、開放電圧、FF及び光電変換効率を算出した。なお、短絡電流密度(Isc)は電圧が0の時の電流密度であり、開放電圧(Voc)は電流が0の時の電圧である。
FFは下記式より求めることができる。
FF=(Vmax・Imax)/(Voc・Isc)
光電変換効率ηは下記式より求めることができる。
η=(太陽電池の出力)/100×100
太陽電池の出力=短絡電流密度×開放電圧×FF=Vmax・Imax
上記太陽電池の開放電圧の評価は、太陽電池に対し1sunの光量があたるように調整し測定した。また、実施例、比較例ともにシリコン結晶ウエハ側にはウエハの端面にインジウムとガリウム合金ペーストを少量つけて、導電テープとシリコン結晶ウエハを接合させた。導電テープはエッジ側にとりつけた。また、ITO電極側にはITO電極に導電テープを貼り、銀ペーストを用いて、ITO電極と導電テープを接合させた。開放電圧測定時の端子は導電テープからとった。
(3)比誘電率
比誘電率は、測定周波数を1kHz、測定温度を23℃とし、インピーダンス法で測定した値をいう。具体的には、LCRメーター(Agilent製4284AのPRESISIONLCRメーター)を用いて、下記式より求めた。
サンプルの誘電率=(電極間距離×静電容量)/(電極の面積×真空の誘電率)
(ただし、真空の誘電率は8.854×10−12(F/m)である。)
サンプルが液体の場合、誘電率は、液体測定用の治具(Agilent製16452ALIQUID TEST FIXTURE)を用いて、液体に電極を挿入し測定する。
サンプルが固体の場合、誘電率は、膜測定用の治具(Agilent製16451B DIELECTRIC TEST FIXTURE)を用いて、電極板上に膜を作製し、片方の電極で挟んで測定する。
(4)層厚
太陽電池を作製後の半導体層、接合界面層の層厚は、断面SEM(走査型電子顕微鏡)または断面TEM観察で測定した。測定は、太陽電池の断面を切断した後に行った。
TEM測定は集束イオンビーム加工(FIB加工)により断面を薄片化して観察した。
断面SEM観察または断面TEM観察は2か所行い、1か所につき等間隔で5点層厚を測定した。合計10点の層厚の平均値を計算し、平均層厚とした。
[実施例1]:シリコンウエハを用いた太陽電池の作製
1)CHNHIの合成
J.Am.Chem.Soc.2012,134,17396−17399を参考に、下記のとおりCHNHIを合成した。
まず、暗室で、500ml四つ口フラスコ内を脱気、アルゴン置換を行なった後、アルゴンフローさせた。その後、40%CHNHメタノール溶液45gをフラスコ内へ加えた後、メタノール100mlを加えて希釈した。反応容器を氷浴につけて内温を0℃とした後、85gの57%HIを2時間かけて滴下した。氷浴につけたまま一晩攪拌した。
エバポレーターを用いて反応液の濃縮を行ない、茶褐色の粗体を得た。粗体にジエチルエーテル50mlを加えてろ過した。この洗浄工程を3回行ない、32gの白色固体を得た。
白色固体32gへエタノール90mlを加えアルゴン気流下で加熱して溶解させた。ジエチルエーテル5mlを少しずつ加えた後、加熱を止めて室温まで放冷させた。析出した固体をろ過し、減圧乾燥(60℃×24時間)させ、15gの白色固体CHNHIを得た。
2)太陽電池作製
平均粒子径15nmの酸化チタン粒子(アナターゼタイプ、テイカ社製、AMT400)を2メトキシエタノールに分散させ、33質量%の液を調整した。シアノエチルサッカロースを2−メトキシエタノールで希釈してシアノエチルサッカロース(比誘電率25)の含有量を20質量%に調整し、酸化チタン分散液と混合した。混合比は酸化チタン分散液1gに対して、シアノエチルサッカロース溶解液を1.58gの割合とし、これを混合して混合液1−1を得た。UVオゾン処理を10分間施したITO付きPETフィルム(ジオマテック社製、シート抵抗30Ω/□)基板に前述の混合液1−1を用いてスピンコート法(2000rpm、30秒)により塗膜を作製した。その後基板を120℃、10分乾燥し、酸化チタン混合層を得た。
また、PbI(高純度化学社製)を0.5949g、上記のとおり合成したCHNHIを0.2051g量り、さらにγブチロラクトン1.20gを加え、60℃1時間撹拌し、混合液1−2を得た。一方、厚みが500μm、抵抗率3Ωcmのp型シリコン結晶ウエハに対し、後述のフッ酸処理を行った。処理後のシリコン基板に前述の混合液1−2を滴下し、基板に温風をあてた状態で、スピンコート法(2000rpm、30秒)によりCHNHPbIの塗膜を作製した。
「フッ酸処理」:シリコン結晶ウエハの片側に保護膜を貼り、5%フッ酸溶液に5分間浸漬し超純水で洗浄した。その後、メタノールで洗浄した。
その後、前記シリコンウエハとITO付きPETフィルムをCHNHPbI層と酸化チタン混合層が対向するように貼り合わせて、太陽電池を作製した。
[実施例2]:シリコンウエハを用いた太陽電池の作製
平均粒子径15nmの酸化チタン粒子(アナターゼタイプ、テイカ社製、AMT400)を2メトキシエタノールに分散させ、33質量%の液を調整した。シアノエチルサッカロースを2−メトキシエタノールで希釈してシアノエチルサッカロース(比誘電率25)の含有量を20質量%に調整し、酸化チタン分散液と混合した。混合比は酸化チタン分散液1gに対して、シアノエチルサッカロース溶解液を1.58gの割合とし、これを混合して混合液2−1を得た。UVオゾン処理を10分間施したITO付きPETフィルム(ジオマテック社製、シート抵抗30Ω/□)基板に前述の混合液2−1を用いてスピンコート法(2000rpm、30秒)により塗膜を作製した。その後基板を120℃、10分乾燥し、酸化チタン混合層を得た。
また、PbI(高純度化学社製)を0.5949g、上記のとおり合成したCHNHIを0.2051g量り、さらにγブチロラクトン1.20gを加え、60℃1時間撹拌し、混合液を得た。次にポリフッ化ビニリデン(PVDF)を0.0025g量り、前述の混合液の一部を加え、合計0.25gの混合液を作製し、さらにγブチロラクトン溶媒のみを0.25g追加し、合計0.50gの混合液2−2を作製し、100℃、30分撹拌した。一方、厚みが500μm、抵抗率3Ωcmのp型シリコン結晶ウエハに対し、前述のフッ酸処理を行った。処理後のシリコン基板に前述の混合液2−2を滴下し、キャスト法(100℃、10分放置)でCHNHPbIとPVDFの混合塗膜を作製した。実施例1に比べ、CHNHPbIとPVDFの混合塗膜は、シリコン基板への濡れ性が良好で凹凸の少ない層であった。その後、前記シリコンウエハとITO付きPETフィルムをCHNHPbI層と酸化チタン混合層が対向するように貼り合わせて、太陽電池を作製した。
[比較例1]:シリコンウエハを用いた太陽電池の作製
平均粒子径15nmの酸化チタン粒子(アナターゼタイプ、テイカ社製、AMT400)を2メトキシエタノールに分散させ、33質量%の液を調整した。シアノエチルサッカロースを2−メトキシエタノールで希釈してシアノエチルサッカロース(比誘電率25)の含有量を20質量%に調整し、酸化チタン分散液と混合した。混合比は酸化チタン分散液1gに対して、シアノエチルサッカロース溶解液を1.58gの割合とし、これを混合して混合液C−1を得た。ITO付きPETフィルム(ジオマテック社製、シート抵抗30Ω/□)に前述の混合液C−1を用いてスピンコート法(2000rpm、30秒)により塗膜を作製した。その後、100℃、10分間乾燥し、酸化チタン混合層を得た。
一方、厚みが500μm、抵抗率3Ωcmのp型シリコン結晶ウエハに対し、前述のフッ酸処理を行った。前記シリコンウエハとITO付きPETフィルムを酸化チタン混合層とシリコンウエハが対向するように貼り合わせて、太陽電池を作製した。
[太陽電池特性評価]
実施例1、2、比較例1の結果を表1に示す。表1に示すように、実施例1、2の太陽電池は開放電圧が非常に高い値であることがわかった。
Figure 2015185822
本発明により、開放電圧に優れかつ低コストの太陽電池を提供することができる。
1、5…金属製治具;2…石英板;3…シリコーンゴムシート;9…ネジ;4、100、200…太陽電池;110、210…基板;120、220…陽極層;130、230…p型半導体層;140、240…n型半導体層;150、250…陰極層;260…接合界面層。

Claims (12)

  1. シリコンからなる層と、
    下記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む層と、を備えるシリコン太陽電池。
    CHNHMX ・・・(1)
    [式中、MはPb及びSnからなる群より選択される少なくとも一種を示し、XはCl、I及びBrからなる群より選択される少なくとも一種を示す。]
  2. 前記シリコンからなる層と、
    半導体層と、
    前記シリコンからなる層及び前記半導体層の間に接合界面層と、を備え、
    前記接合界面層が、前記ペロブスカイト系化合物及び前記比誘電率が2以上の化合物を含む、請求項1記載のシリコン太陽電池。
  3. 前記半導体層が、半導体粒子及び比誘電率が2以上の化合物を含む、請求項2記載のシリコン太陽電池。
  4. 前記シリコンからなる層と、
    半導体層と、
    前記シリコンからなる層及び前記半導体層の間に接合界面層と、を備え、
    前記半導体層が、半導体粒子、前記ペロブスカイト系化合物及び前記比誘電率が2以上の化合物を含み、
    前記接合界面層が、比誘電率が2以上の化合物を含む、請求項1記載のシリコン太陽電池。
  5. 前記接合界面層が、さらに前記ペロブスカイト系化合物を含む、請求項4記載のシリコン太陽電池。
  6. 前記シリコンからなる層と、
    半導体粒子、前記ペロブスカイト系化合物及び前記比誘電率が2以上の化合物を含む層と、を備える、請求項1記載のシリコン太陽電池。
  7. シリコンからなる層と、
    半導体層と、
    前記シリコンからなる層及び前記半導体層の間に接合界面層と、を備え、
    前記半導体層が、半導体粒子及び比誘電率が2以上の化合物を含み、
    前記接合界面層が、下記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物含む、シリコン太陽電池。
    CHNHMX ・・・(1)
    [式中、MはPb及びSnからなる群より選択される少なくとも一種を示し、XはCl、I及びBrからなる群より選択される少なくとも一種を示す。]
  8. 前記半導体粒子が金属酸化物粒子である、請求項3〜7のいずれか1項記載のシリコン太陽電池。
  9. 前記半導体粒子が、平均粒子径が1〜100nmの酸化チタン粒子である、請求項8記載のシリコン太陽電池。
  10. 透明電極上に半導体層を設ける工程と、
    前記半導体層上に、下記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液を塗布する工程と、
    塗布された前記塗布液を20℃以上200℃以下の温度で乾燥して接合界面層を得る工程と、
    前記接合界面層及び他の半導体層を貼り合わせる工程と、を備え、
    前記半導体層及び前記他の半導体層の少なくとも一方がシリコンからなる層である、シリコン太陽電池の製造方法。
    CHNHMX ・・・(1)
    [式中、MはPb及びSnからなる群より選択される少なくとも一種を示し、XはCl、I及びBrからなる群より選択される少なくとも一種を示す。]
  11. 透明電極上に、半導体粒子、下記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液Aを塗布する工程と、
    塗布された前記塗布液Aを20℃以上200℃以下の温度で乾燥して半導体層を得る工程と、
    シリコンからなる層上に、比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液Bを塗布する工程と、
    塗布された前記塗布液Bを乾燥して接合界面層を得る工程と、
    前記半導体層及び前記接合界面層を貼り合わせる工程と、を備える、シリコン太陽電池の製造方法。
    CHNHMX ・・・(1)
    [式中、MはPb及びSnからなる群より選択される少なくとも一種を示し、XはCl、I及びBrからなる群より選択される少なくとも一種を示す。]
  12. 透明電極上に、半導体粒子、下記一般式(1)で表されるペロブスカイト系化合物及び比誘電率が2以上の化合物を含む塗布液を塗布する工程と、
    塗布された前記塗布液を20℃以上200℃以下の温度で乾燥して半導体層を得る工程と、
    前記半導体層及びシリコンからなる層を貼り合わせる工程と、を備える、シリコン太陽電池の製造方法。
    CHNHMX ・・・(1)
    [式中、MはPb及びSnからなる群より選択される少なくとも一種を示し、XはCl、I及びBrからなる群より選択される少なくとも一種を示す。]
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