JP2015185695A - 太陽電池モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】モジュールに使用する封止樹脂の厚みをセルの表で部分的に変更することにより、温度サイクル試験でセル裏面のクラックの発生を防止することができ、特に両面バスバーレス構造のセルで出力低下も少なく、生産コストアップも抑制すること。【解決手段】本発明の太陽電池モジュールは、一の表面に表面電極が設けられ、他の表面に裏面電極が設けられた複数の太陽池セルと、一の太陽電池セルの表面電極と他の太陽電池セルの裏面電極とを電気的に接続するタブ線と、表面電極及び裏面電極とタブ線とを接続する接続部と、太陽電池セルを封止する表面側封止材および裏面側封止材と、表面側封止材の上に配設される表面カバーと、裏面側封止材の下に配設されるバックシートと、を備え、表面側封止材のタブ線近傍の厚さが裏面側封止材の厚さより厚い。【選択図】 図5

Description

本発明は、例えば結晶シリコン系の太陽電池モジュール等に係り、特にモジュール構造でセルの裏面側の封止樹脂の厚みに対して受光面側のタブ線接続部周辺の封止樹脂の厚みを部分的に厚くすることでセル裏面のクラックを抑制し長期信頼性にも優れた太陽電池モジュール及びその製造方法に関する。
従来、結晶シリコン系太陽電池モジュールでは、複数の隣接する太陽電池セルの表裏バスバー電極に銅に半田コートされたリボン状のタブ線が半田処理および導電性接着剤で接続され、セルの両側を封止樹脂を介して受光面側の表面化カバー(ガラス)と裏面側のバックシートで保護された構造となっている。また、セル両側に使用する封止樹脂は同じ厚みを使用し、タブ線の厚みに対して2倍程度の厚みである。
例えば、特許文献1では、太陽電池モジュールを製造する際に、厚さ0.2mm〜0.4mmのタブ線を使用し、タブ線の厚みと、第1の封止樹脂層及び第2の封止樹脂層の各層の厚みとの比が、1.4〜3.0となる第1及び第2の封止樹脂層を介して、表面保護部材及び裏面保護部材で複数の太陽電池セルを封止する太陽電池モジュール及びその製造方法が開示されている。
ところで、今日では、タブ線中を流れる電流の抵抗値を低くしたいという要求がありタブ線の断面積を大きくする傾向がある。しかしながら、タブ線の幅を広げると、セルの受光面積が減少するため、タブ線の厚みを厚くする方法が取られている。すると、厚みの増したタブ線では、温度サイクル試験により、クラックが発生し、太陽電池モジュールの出力が低下するおそれがあった。
特開2012−134393号公報
しかしながら、モジュールの信頼性評価(IECなどの環境試験)で、特に温度サイクル試験にてセル裏面の電極とタブ線が接合された近辺でセルのクラックが発生する。クラックがひどい場合はセルの全長にわたり発生し、出力低下が起きる。半田接続、導電性接着剤の別に関わらずクラックは発生する。このようなクラックの発生は、前述したような厚みを増したタブ線では、顕著に表われる傾向にある。
このようなクラックの発生を防止し、出力低下を抑えることができる太陽電池モジュール及びその製造方法として、表面側封止材の厚さを裏面側封止材より厚くすることも考えられるが、表面側封止材の全面を厚くすると、その分だけ太陽光線の減衰が生じ、出力低下に繋がる。また、当該方法では封止材の厚さ増加による材料コスト、即ち生産コストの増加に繋がる懸念もある。
本発明は、上述の技術的な課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、モジュールに使用する封止樹脂の厚みをセルの表で部分的に変更することにより、温度サイクル試験でセル裏面のクラックの発生を防止することができ、特に両面バスバーレス構造のセルで出力低下も少なく、生産コストアップも抑制した、太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することにある。
上述したような技術的な課題を解決するため、本発明の一の態様に係る太陽電池モジュールは、一の表面に表面電極が設けられ、他の表面に裏面電極が設けられた複数の太陽池セルと、前記複数の太陽電池セルのうちの一の太陽電池セルの前記表面電極と他の太陽電池セルの前記裏面電極とを電気的に接続するタブ線と、前記表面電極及び前記裏面電極と前記タブ線とを接続する接続部と、前記太陽電池セルを封止する表面側封止材および裏面側封止材と、前記表面側封止材の上に配設される表面カバーと、前記裏面側封止材の下に配設されるバックシートと、を備え、前記表面側封止材のタブ線近傍の厚さが前記裏面側封止材の厚さより厚いことを特徴としている。
本発明の他の態様に係る太陽電池モジュールの製造方法は、一の表面に表面電極が設けられ他の表面に裏面電極が設けられた複数の太陽電池セルのうちの一の太陽電池セルの前記表面電極と、他の太陽電池セルの前記裏面電極とを、接続部を介して、タブ線により電気的に接続し、表面側封止材及び裏面側封止材を介して表面カバー及びバックシートにより封止する太陽電池モジュールの製造方法において、前記表面側封止材のタブ線近傍の厚さが前記裏面側封止材の厚さより厚いことを特徴としている。
本発明に係る太陽電池モジュール及びその製造方法によれば、モジュールに使用する封止樹脂の厚みをセルの表で部分的に変更することにより、温度サイクル試験でセル裏面のクラックの発生を防止することができ、特に両面バスバーレス構造のセルで出力低下も少なく、生産コストアップも抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールの分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールを構成する、タブ線により接続された太陽電池セルを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールを構成する太陽電池セルのストリングを示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールの製造工程を示す図である。 (a)及び(b)は、一般的な太陽電池モジュールの断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールの断面図である。
以下、本発明の太陽電池モジュール及びその製造方法に係る好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の太陽電池モジュール及びその製造方法は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール及びその製造方法は、環境試験によるセル裏面のクラックを抑制し、長期信頼性にも優れる。具体的には、モジュール構造でセルの裏面側の封止樹脂の厚みに対して受光面側のタブ線接続部周辺の封止樹脂の厚みを部分的に厚くすることで、セルクラックを抑制するものである。以下、詳述する。
図1には、本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールの構成を示し説明する。
この図1に示されるように、太陽電池モジュール1は、複数の太陽電池セル3を備えている。そして、該太陽電池セル3がタブ線2により直列に接続され、ストリングス4を構成している。この例では、3つの太陽電池セル3が直列に接続されているが、これには限定されない。そして、この例では、ストリングス4を2列並べて、マトリクス5を構成している。マトリクス5は封止剤8で挟持され、受光面側には表面カバー6、裏面側にはバックシート7が配設され、これらが一体的にラミネートされる。そして、例えばアルミニウム製のフレーム9により周囲が取り囲まれる。なお、封止材8は、その詳細は後述するが、表面側封止材と裏面側封止材、更に補強用封止材からなるものとし、封止材で封止したときに部分的に厚くする方法として、指定サイズにカットした補強用封止材を表面側封止材のタブ線接続部に重ねて、ラミネートすることとしてよい。
封止剤8としては、例えばエチレンビニルアセテート樹脂(EVA; Ethylene-Vinyl Acetate)、ポリオレフィン系樹脂等の透光性封止材を採用することができる。表面カバー6としては、例えば、ガラスやプラスチック等の透光性の材料を採用できる。また、バックシート7としては、アルミニウム箔やガラスを樹脂フィルムで挟持した積層体等を採用することができる。但し、これらには限定されない。
図2には太陽電池セル3をタブ線2により接続する様子を更に詳細に示し説明する。
この図2に示されるように、タブ線2は、リボン状の銅箔により構成されており、金や銀、スズ等によるメッキが施されていてもよい。タブ線2は、一表面20a、他表面20bのそれぞれにおいて長手方向にわたり凹凸部が形成されている。タブ線2は、一端部2aが太陽電池セル2の表面電極としてのバスバー電極11上に接続され、他端部2bが隣の太陽電池セルの裏面電極13に接続される。太陽電池セルのバスバー電極11とタブ線2の接合方法は半田接合、導電性接着剤、非導電性接着剤のいずれでもよい。使用するタブ線2の厚みは0.15〜0.4mmの範囲であってよい。
図3には太陽電池セル3をタブ線2により直列的に接続したストリングス4の構成を断面図で示し説明する。
この図3に示されるように、太陽電池セル3は、光電変換素子10を備えている。光電変換素子10としては、単結晶型シリコン光電変換素子、多結晶型光電変換素子等を用いることができる。光電変換素子10の受光面には、表面電極として、バスバー電極11と該バスバー電極11と略直交する方向に形成された集電極であるフィンガー電極12とが設けられている。このフィンガー電極12は、例えば、Agペーストを塗布し、加熱することで形成される。バスバー電極11も同様の手法で形成される。一方、光電変換素子10の受光面とは反対の面には、裏面電極13がスクリーン印刷やスパッタ等によりアルミニウムや銀等からなる電極により形成されている。なお、両面をバスバーレス構造としてもよいことは勿論である。
タブ線2の一端部2aにおいてタブ線2の一表面20bは、太陽電池セル3のバスバー電極11と導電性接着フィルム15aを介して接続される。また、タブ線2の他端部2bにおいてタブ線2の他方の表面20aは、隣接して配置される太陽電池セル2の裏面電極13と導電性接着フィルム15bを介して接続される。
ここで、導電性接着フィルム15a,15bは、熱硬化性のバインダ樹脂層に導電性粒子が高密度に含有されてなる。導電性接着フィルム15a,15bに用いられる導電性粒子としては、例えば、ニッケル、金、銅などの金属粒子、樹脂粒子に金めっきなどを施したもの、樹脂粒子に金めっきを施した粒子の最外層に絶縁被膜を施したもの等を採用することができる。導電性接着フィルムのバインダ樹脂層の組成は、例えば、膜形成樹脂、液状エポキシ樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤を含有する。具体的には、膜形成樹脂としては、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂等の種々の樹脂を使用できる。液状エポキシ樹脂としては、ナフタレン方エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等、市販のエポキシ樹脂が全て採用可能である。潜在硬化剤としては、加熱硬化型、UV硬化型等の各種硬化剤を採用することができる。そして、シランカップリング剤としては、エポキシ系、アミノ系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系などを採用することができる。ただし、これらには限定されないことは勿論である。
ここで、図4のフローチャートを参照して、本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールの製造方法の各工程を説明する。
導電性接着フィルムを作製し(ステップS1)、太陽電池セルの表裏面に導電性接着フィルムを仮貼りした後(ステップS2)、貼着位置の検査を行う(ステップS3)。この貼着位置の検査によって位置ズレが検出された場合は調整を行い(ステップS4)、再度導電性接着フィルムが仮貼りされる。また、位置ズレが検出されなかった場合には(ステップS3をOKに分岐)、複数の太陽電池セル間にわたってタブ線が仮貼りされ、ストリングスが形成される(ステップS5)。
その後、タブ線上より熱加圧されることで導電性接着フィルムを介してタブ線と太陽電池セルの各電極とが本圧着され(ステップS6)、表面側封止材、裏面側封止材、更にはセル表面のタブ線上の補強用封止材によって表面カバー及びバックシートの間に封止されることにより(ステップS7)、太陽電池モジュールが製造される。
すなわち、本実施形態に係る太陽電池モジュールの製造方法では、一の表面に表面電極が設けられ他の表面に裏面電極が設けられた複数の太陽電池セルのうちの一の太陽電池セルの前記表面電極と、他の太陽電池セルの前記裏面電極とを、接続部を介して、タブ線により電気的に接続し、表面側封止材及び裏面側封止材を介して表面カバー及びバックシートにより封止する太陽電池モジュールの製造方法において、前記表面側封止材のタブ線近傍の厚さが前記裏面側封止材の厚さより厚いことを特徴とする。
以下、本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュール及びその製造方法の特徴について更に言及する。
図5(a),(b)には、比較のために一般的な太陽電池モジュールの構造を示し説明する。これらの図に示されるように、太陽電池セルは、光電変換素子110を備え、その受光面には、表面電極として、バスバー電極111と該バスバー電極111と略直交する方向に形成された集電極であるここでは不図示のフィンガー電極とが設けられている。光電変換素子110の受光面とは反対の面には、裏面電極113がスクリーン印刷やスパッタ等によりアルミニウムや銀等からなる電極により形成されている。タブ線102は、その一表面が太陽電池セルのバスバー電極111と導電性接着フィルム115を介して接続され、その他表面が隣接して配置される太陽電池セルの裏面電極113と導電性接着フィルム115を介して接続される。そして、表面から表面側封止材108aが積層され、裏面から裏面側封止材108bが積層され、表面カバー106及びバックシート107により封止される。
これに対して、図6(a),(b)には、本実施形態に係る太陽電池モジュールの構造を更に詳細に示して説明する。
図6(a),(b)に示されるように、太陽電池セルは、光電変換素子10を備え、その受光面には、表面電極として、バスバー電極11と該バスバー電極11と略直交する方向に形成された集電極としての不図示のフィンガー電極(12)とが設けられている。光電変換素子10の受光面とは反対の面には、裏面電極13がスクリーン印刷やスパッタ等によりアルミニウムや銀等からなる電極により形成されている。タブ線2は、その一表面が太陽電池セルのバスバー電極11と導電性接着フィルム15を介して接続され、その他表面が隣接して配置される太陽電池セルの裏面電極13と導電性接着フィルム15を介して接続される。そして、ここが本実施形態の特徴的なところであるが、表面から表面側封止材108aが積層され、更にはタブ線2の上に補強用封止材108cが積層され、裏面から裏面側封止材108bが積層され、表面カバー106及びバックシート107により封止されることとなる。
即ち、本実施形態に係る太陽電池モジュールは、一の表面に表面電極としてのバスバー電極11が設けられ、他の表面に裏面電極13が設けられた複数の太陽池セル3と、複数の太陽電池セル3のうちの一の太陽電池セルの表面電極としてのバスバー電極11と他の太陽電池セルの裏面電極13とを電気的に接続するタブ線2と、表面電極としてのバスバー電極11及び裏面電極13とタブ線2とを接続する接続部としての導電性接着フィルム15と、太陽電池セル3を封止する表面側封止材8aおよび裏面側封止材8bと、表面側封止材8aの上に配設される表面カバー6と、裏面側封止材8bの下に配設されるバックシート7と、を備え、表面側封止材8aのタブ線近傍の厚さが前記裏面側封止材8bの厚さより厚いことを特徴としている。そして、この厚さの調整を補強用封止材8cにより行ってよいこととしている。
つまり、この実施形態に係る太陽電池モジュールでは、封止材(封止樹脂等)の厚みを太陽電池セルの表裏で部分的に変更した。部分的に厚くした箇所は、セルの表側のタブ線接続部であってよい。そして、部分的に厚くする方法として、指定サイズにカットした封止樹脂(補強用封止材)を表面側封止材のセルのタブ線接続部に重ねてラミネートすることとしてよい。更に、部分的に厚くした箇所の封止樹脂(補強用封止材)の幅が、タブ線を中心として所定範囲以内としてもよい。
表面側封止材の全面を厚くすると、その分太陽光線の減衰が生じ出力低下に繋がり、製造コストも増加する、という問題に対し、本実施形態に係る太陽電池モジュール等のように、タブ線近傍部のみを厚くすれば、クラックの問題を解決でき、更に出力低下やコスト増も最小限に留まるという利点がある。尚、図6では、説明の便宜上、補強用封止材を用いることによるバックシートへの凹凸の影響を誇張して示したが、実際には出力特性やクラック等に何ら影響を与えない範囲であることは勿論である。
ここで、表面側封止材のタブ線近傍の厚さと裏面側封止材の厚さの比が1.5以上であることとしてよい。換言すれば、封止樹脂の厚み比(表側タブ線接続部A1/表面タブ線接続部以外A2)は1.5以上(好ましくは2以上)としてよい。
さらに、表面側封止材のタブ線近傍の厚さがタブ線近傍以外の表面側封止材の厚みの2.5倍以下であることとしてよい。これは、2.5倍を越えると、出力低下が顕著になるからである。
さらに、封止樹脂(A)とタブ線(B)厚みの比A/Bは以下の範囲としてよい。
セル表側 2.3〜6.0
セル裏側 1.5〜3.0
このほか、タブ線近傍の表面側封止材の厚さがタブ線近傍以外の表面側封止材の厚みより厚い領域が表面封止材の面積の10〜30%の面積であることとしてよい。これは、10%未満ではクラックが生じる可能性があり、30%を越えると出力低下が顕著となるからである。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール及びその製造方法によれば、タブ線を厚くして導通抵抗を低減した場合であっても、クラックを抑制でき、さらに出力低下やコスト増も最小限に抑えられる。
以下、本発明の実施例1〜7を比較例1〜3と共に説明する。
実施例1〜7では、太陽電池セルとして、6インチ単結晶の2本バスバータイプのものを採用した。導電性フィルムとして、デクセリアルズ製SP104を採用した。タブ線としては、無鉛はんだSn/Ag/Cuを採用した。また、表面側封止材のタブ線近傍の厚み(A1)はA1/A2の厚み比により決まるものとし、表面側封止材のタブ線近傍以外の厚み(A2)は0.4mmとした。裏面側封止材の厚みは0.4mmとした。
圧着条件は、180℃/15sec/2Mpaとし、信頼性評価条件は、TC(100℃/60分と−40℃/60分)600サイクルに基づくものとした。効率判定は、ソーラーシミュレータ(日清紡メカトロニクス 形式PVS1116i)により行い、クラック判定、方法については、EL検査装置(アイテス PVX100)にて、クラックの有無の確認を行うこととした。そして、クラック有無の判定方法としては、評価前のEL結果より少しでもクラックが発生した場合は、「有り」と判定するものとした。
クラック有無の判定について、詳細には、
○:クラックなし
△:100回に1〜2回のクラック発生
×:クラック発生
とするものとした。
効率については、比較例1に対して、
◎:+0.02W以上高い
○:より高い数値であり、+0.2W未満
△:同等
×:劣っている
とした。
以下、各実施例1〜7について説明する。なお、以下の例では、表面封止材のタブ線近傍以外の厚みA2と、裏面側封止材の厚みがいずれも0.4mmとなっているので、表面側封止材のタブ線近傍の厚みA1とそれ以外の厚みA2の厚み比(A1/A2)は、表面側封止材のタブ線近傍の厚みと裏面側封止材の厚みとの比に一致する。
(実施例1)
この実施例1に係る太陽電池モジュールでは、表面側封止材の厚み比(A1/A2)は2.0となっている。つまり、表面側封止材のタブ線近傍の厚みA1が、タブ線近傍以外の厚みの2倍となっている。タブ線の厚みは0.3mmである。表面封止材の厚みを増加した部分の面積は表面封止材の全体の面積に対して20%となっている。この実施例1では、クラックの発生は無く、効率も比較例1よりも+0.02W以上高く良好で、出力Pmaxは4.09(W)であった。
(実施例2)
この実施例2に係る太陽電池モジュールでは、表面側封止材の厚み比(A1/A2)は1.5となっている。つまり、表面側封止材のタブ線近傍の厚みA1が、タブ線近傍以外の厚みの1.5倍となっている。タブ線の厚みは0.3mmである。表面封止材の厚みを増加した部分の面積は表面封止材の全体の面積に対して20%となっている。この実施例2では、クラックの発生は無く、効率も比較例1よりも+0.02W以上高く良好で、出力Pmaxは4.10(W)であった。
(実施例3)
この実施例3に係る太陽電池モジュールでは、表面側封止材の厚み比(A1/A2)は1.2となっている。つまり、表面側封止材のタブ線近傍の厚みA1が、タブ線近傍以外の厚みの1.2倍となっている。タブ線の厚みは0.3mmである。表面封止材の厚みを増加した部分の面積は表面封止材の全体の面積に対して20%となっている。この実施例3では、クラックの発生レベルは比較例1と同等であるが、効率は比較例1よりも+0.02W以上高く良好で、出力Pmaxは4.10(W)であった。
(実施例4)
この実施例4に係る太陽電池モジュールでは、表面側封止材の厚み比(A1/A2)は2.5となっている。つまり、表面側封止材のタブ線近傍の厚みA1が、タブ線近傍以外の厚みの2.5倍となっている。タブ線の厚みは0.3mmである。表面封止材の厚みを増加した部分の面積は表面封止材の全体の面積に対して20%となっている。この実施例4では、クラックの発生は無く、効率も比較例1よりも高い数値であり、出力Pmaxは4.07(W)であった。
(実施例5)
この実施例5に係る太陽電池モジュールでは、表面側封止材の厚み比(A1/A2)は2.5となっている。つまり、表面側封止材のタブ線近傍の厚みA1が、タブ線近傍以外の厚みの2.5倍となっている。タブ線の厚みは0.3mmである。表面封止材の厚みを増加した部分の面積は表面封止材の全体の面積に対して10%となっている。この実施例5では、クラックの発生は比較例1と同等であるが、効率は比較例1よりも+0.02W以上高く良好で、出力Pmaxは4.08(W)であった。
(実施例6)
この実施例6に係る太陽電池モジュールでは、表面側封止材の厚み比(A1/A2)は2.5となっている。つまり、表面側封止材のタブ線近傍の厚みA1が、タブ線近傍以外の厚みの2.5倍となっている。タブ線の厚みは0.3mmである。表面封止材の厚みを増加した部分の面積は表面封止材の全体の面積に対して30%となっている。この実施例6では、クラックの発生は無く、効率は比較例1と同等であり、出力Pmaxは4.06(W)であった。
(実施例7)
この実施例7に係る太陽電池モジュールでは、表面側封止材の厚み比(A1/A2)は3.0となっている。つまり、表面側封止材のタブ線近傍の厚みA1が、タブ線近傍以外の厚みの3倍となっている。タブ線の厚みは0.3mmである。表面封止材の厚みを増加した部分の面積は表面封止材の全体の面積に対して20%となっている。この実施例6では、クラックの発生は無く、効率は比較例1と同等であり、出力Pmaxは3.80(W)であった。
(比較例1)
比較例1は、表面封止材を全面に亘り、2倍の厚さにしている例である。即ち、比較例1に係る太陽電池モジュールでは、表面側封止材の厚み比(A1/A2)は2.0となっている。つまり、表面側封止材の全面にわたり厚みが2倍となっている。タブ線の厚みは0.3mmである。従って、表面封止材の厚みを増加した部分の面積は表面封止材の全体の面積に対して100%となる。この比較例1では、クラックの発生は無く、出力Pmaxは4.06(W)であった。
(比較例2)
比較例2は、一般的な太陽電池モジュールの比較例である。この例では、実施例のようにタブ線近傍で特に表面封止材の厚みを増加させていない。タブ線の厚みは0.3mmである。この場合には、やはりクラックが発生し、効率も劣っていた。出力Pmaxは2.82(W)である。
(比較例3)
比較例3も同様に一般的な太陽電池モジュールの比較例である。この例では、実施例のようにタブ線近傍で特に表面封止材の厚みを増加させていない。タブ線の厚みは0.2mmである。この場合には、やはりクラックは発生しないが、効率はタブ線の厚みによる影響で劣っていた。出力Pmaxは3.92(W)である。
以上の結果をまとめると、次の表のようになる。
以上より、A1/A2の厚み比を増加させる程、クラック発生はより防止できるが出力Pmaxは落ちる関係にある。このような関係の中、前述した実施例1〜7より考察するに、表面側封止材のタブ線近傍の厚さA1と、タブ線近傍以外の厚さA2との厚さの比(A1/A2)は、1.2以上3.0以下、より好ましくは1.5以上2.5以下であることが好ましいことが明らかとなった。以上の例では、裏面側封止材の厚さも0.4mmであり、タブ線近傍以外の表面側封止材の厚さA2と同じ厚さなので、表面側封止材のタブ線近傍の厚さと、裏面封止材の厚さとの厚さの比は、1.2以上3.0以下、より好ましくは1.5以上2.5以下であることが好ましいとも換言できる。
一方、タブ線上に表面側封止材の厚みを増す領域の専有面積については、
6インチセル面積 156×156mm=24336mm
5インチセル面積 125×125mm=15625mm
であるから、
5インチセル、バスバー電極(1.5mm)4本を想定し、上限を10mmとすると、
125mm×10mm×4本=5000mm
割合 5000mm/15625=0.32 (約30%)
となり、
6インチセル、バスバー電極(1.5mm)2本を想定し、上限を6mmとすると、
156mm×6mm×2本=1872mm
割合 1872mm/24336=0.0769 (約10%)
となるので、厚み増加部面積占有率は10〜30%、より好ましくは20%程度が好適であることが実施例1〜7より明らかとなった。
本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール及びその製造方法によれば、セル裏面のクラックを抑制し、長期信頼性も向上させることができる。より具体的には、モジュール構造において、太陽電池セルの裏面側の封止樹脂の厚みに対して受光面側のタブ線接続部周辺の封止材の厚みを部分的に厚くすることで、出力特性は維持したままで、セルクラックを抑制することができる。
1 太陽電池モジュール
2 タブ線
3 太陽電池セル
4 ストリングス
5 マトリクス
6 表面カバー
7 バックシート
8 封止接着剤
8a 表面側封止材
8b 裏面側封止材
9 フレーム
10 光電変換素子
11 バスバー電極
12 フィンガー電極
13 裏面電極
15a 導電性接着フィルム
15b 導電性接着フィルム
20a タブ線の他方の表面
20b タブ線の一表面

Claims (10)

  1. 一の表面に表面電極が設けられ、他の表面に裏面電極が設けられた複数の太陽池セルと、
    前記複数の太陽電池セルのうちの一の太陽電池セルの前記表面電極と他の太陽電池セルの前記裏面電極とを電気的に接続するタブ線と、
    前記表面電極及び前記裏面電極と前記タブ線とを接続する接続部と、
    前記太陽電池セルを封止する表面側封止材および裏面側封止材と、
    前記表面側封止材の上に配設される表面カバーと、
    前記裏面側封止材の下に配設されるバックシートと、を備え、
    前記表面側封止材のタブ線近傍の厚さが前記裏面側封止材の厚さより厚い
    太陽電池モジュール。
  2. 前記表面側封止材のタブ線近傍の厚さと前記裏面側封止材の厚さの比が1.5以上である
    請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記表面側封止材のタブ線近傍の厚さがタブ線近傍以外の表面側封止材の厚みの2.5倍以下である
    請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  4. タブ線近傍の表面側封止材の厚さがタブ線近傍以外の表面側封止材の厚みより厚い領域が表面側封止材の面積の10〜30%の面積である
    請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記表面側封止材の厚みと、前記タブ線の厚みの比が2.3以上6.0以下であり、
    前記裏面側封止材の厚みと、前記タブ線の厚みの比が1.5以上3.0以下である
    請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  6. 一の表面に表面電極が設けられ他の表面に裏面電極が設けられた複数の太陽電池セルのうちの一の太陽電池セルの前記表面電極と、他の太陽電池セルの前記裏面電極とを、接続部を介して、タブ線により電気的に接続し、表面側封止材及び裏面側封止材を介して表面カバー及びバックシートにより封止する太陽電池モジュールの製造方法において、
    前記表面側封止材のタブ線近傍の厚さが前記裏面側封止材の厚さより厚い
    太陽電池モジュールの製造方法。
  7. 前記表面側封止材のタブ線近傍の厚さと前記裏面側封止材の厚さの比が1.5以上である
    請求項6に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  8. 前記表面側封止材のタブ線近傍の厚さがタブ線近傍以外の表面側封止材の厚みの2.5倍以下である
    請求項6に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  9. タブ線近傍の表面側封止材の厚さがタブ線近傍以外の表面側封止材の厚みより厚い領域が表面側封止材の面積の10〜30%の面積である
    請求項6又は7に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  10. 前記表面側封止材の厚みと、前記タブ線の厚みの比が2.3以上6.0以下であり、
    前記裏面側封止材の厚みと、前記タブ線の厚みの比が1.5以上3.0以下である
    請求項6又は7に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109509806A (zh) * 2018-12-26 2019-03-22 苏州阿特斯阳光电力科技有限公司 太阳能电池组件及其加工该组件中汇流条的工装
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