JP2015185690A - 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】EUV光のような光学部材及び気体で吸収されやすい露光光及びマスクを介して物体を露光する際に、マスクのパターン面の異物の有無等を効率的に検査する。【解決手段】真空環境でEUV光よりなる露光光ELでレチクルRのパターン及び投影光学系POを介してウエハWを露光する露光装置EXであって、レチクルRを保持するレチクルステージRSTと、レチクルRのパターン面から露光光ELの照射によって発生する光電子PEを検出する検出装置52と、検出装置52の検出結果を用いてレチクル面Raの異物の有無等の検査を行う信号処理部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、真空環境下でエネルギービームを用いて投影系を介して物体を露光する露光技術、及びこの露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
半導体デバイス等の各種電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するためのフォトリソグラフィ工程で、露光光として波長が100nm程度以下の軟X線を含む極端紫外光(Extreme Ultraviolet Light:以下、EUV光という)を用いる露光装置(以下、EUV露光装置という。)が使用されつつある。EUV光は通常の光学材料及び気体によって吸収されるため、EUV露光装置が備えるマスクとしてのレチクル及び主な光学部材はほぼ反射部材であり、露光本体部は真空チャンバ内に収容されている。
また、従来の波長が193nm程度以上の露光光を用いる露光装置(光露光機)では、レチクルのパターン面に塵等が付着し、この塵等の像が露光対象に転写されるのを防止するために、搬送中及び露光中のレチクルのパターン面は矩形の枠状の部材を介して張設された薄い保護膜(いわゆるペリクル)に覆われている。ところが、EUV光は保護膜で吸収されるため、EUV露光装置では、搬送中及び露光中のレチクルのパターン面には保護膜が設けられていない。そして、EUV露光装置において、レチクルは、レチクルライブラリと露光本体部との間で搬送されている期間では個別にレチクルカセットに収容され、露光本体部にロードされる直前にレチクルカセットから取り出されていた(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2006/051896号パンフレット
EUV露光装置では、露光中のレチクルのパターン面には保護膜が設けられていないため、例えばレチクルステージにロードされたレチクルのパターン面に異物が付着しているか、又はレチクルステージに保持されているレチクルのパターン面に露光中に異物が付着すると、これらの異物の像が露光対象物に転写される恐れがある。これを抑制するためには、そのような異物の有無を効率的に検査(検出)する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑み、EUV光のような光学部材及び気体で吸収されやすい露光光及びマスクを介して物体を露光する際に、マスクのパターン面の異物の有無等を効率的に検査することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、真空環境で露光用の照明光によりマスクのパターンを照明し、その照明光でそのパターン及び投影系を介して物体を露光する露光方法において、その照明光でマスクステージに保持されたマスクのパターン面を照明することと、そのマスクのそのパターン面からその照明光の照射によって発生するエネルギービームを検出し、該検出結果を用いてそのマスクのそのパターン面の検査を行うことと、を含む露光方法が提供される。
第2の態様によれば、真空環境で露光用の照明光によりマスクのパターンを照明し、その照明光でそのパターン及び投影系を介して物体を露光する露光装置において、そのマスクを保持するマスクステージと、そのマスクのそのパターン面からその照明光の照射によって発生するエネルギービームを検出する検出部と、その検出部の検出結果を用いてそのマスクのそのパターン面の検査を行う検査部と、を備える露光装置が提供される。
第3の態様によれば、本発明の態様の露光方法又は本発明の態様の露光装置を用いて基板に感光層のパターンを形成することと、そのパターンが形成されたその基板を処理することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、EUV光のように光学部材及び気体で吸収されやすい露光用の照明光を使用して、その照明光及びマスクを介して物体を露光する際に、マスクのパターン面の異物の有無等を効率的に検査できる。
本発明の実施形態の一例に係る露光装置の概略構成を示す断面図である。 (A)は図1中の異物の検出装置及び視野絞りを示す断面図、(B)は図1中の検出装置の構成例を示す拡大斜視図である。 (A)は検出装置の移動機構の一例を示す底面図、(B)は変形例の複数の検出装置を示す底面図である。 露光方法の一例を示すフローチャートである。 (A)はレチクルのパターン領域を示す図、(B)は変形例のレチクルのパターン領域を示す図である。 (A)は変形例の検出装置の要部を示す図、(B)は検出信号の一例を示す図である。 (A)は別の変形例の検出装置及び視野絞りを示す図、(B)はさらに別の変形例の検出装置及び視野絞りを示す図である。 電子デバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
本発明の実施形態の一例につき図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る露光装置EXの要部の構成を概略的に示す断面図である。露光装置EXは、露光光(露光用の照明光又は露光ビーム)ELとして波長が100nm程度以下で(例えば3〜50nm程度の範囲内で)例えば13.5nm又は6.7nm等のEUV光(Extreme Ultraviolet Light)を用いるEUV露光装置である。図1において、露光装置EXは、露光光ELをパルス発生するレーザプラズマ光源10、露光光ELでレチクルR(マスク)の下面のパターン面(以下、レチクル面という)Raの照明領域27Rを照明する照明光学系ILS、レチクルRを保持して移動するレチクルステージRST、及びレチクルRの照明領域27R内のパターンの像をX線レジスト(感光材料)が塗布された半導体ウエハ(以下、単にウエハという。)Wの表面に投影する投影光学系POを備えている。
さらに、露光装置EXは、レチクル面Raから露光光EL(EUV光)の照射によって発生する光電子(photoelectron)を検出する検出装置52、検出装置52の検出信号を処理してそのレチクル面Raの異物の有無を検査する信号処理部34(検査部)、そのレチクル面Raの例えばパターン領域PA内に異物がある場合にその異物の処理を行う異物処理部36、ウエハWを保持して移動するウエハステージWST、及び装置全体の動作を統括的に制御するコンピュータを含む主制御装置31等を備えている。
本実施形態では、露光光ELとしてEUV光が使用されているため、照明光学系ILS及び投影光学系POは、特定のフィルタ等(不図示)を除いて複数のミラー等の反射光学部材より構成され、レチクルRも反射型である。その反射光学部材は、熱膨張率の小さい材料(例えばガラスセラミックス、超低膨張率のガラス材料、又は低膨張率でかつ高耐熱性の金属等)よりなる部材の表面を所定の曲面又は平面に高精度に加工した後、その表面に例えばモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との多層膜(EUV光の反射膜)を形成し、最上層に保護層(capping layer)を形成したものである。その保護層の代表的な材料はルテニウム(Ru)である。
なお、その多層膜は、ルテニウム、ロジウム(Rh)等の物質と、シリコン、ベリリウム(Be)、4ホウ化炭素(B4C)等の物質とを組み合わせた他の多層膜でもよい。また、レチクルRは上述の熱膨張率の小さい材料よりなる基板の表面にその多層膜を形成して反射面(EUV光の反射膜)とした後、その反射面内の矩形又は正方形のパターン領域PAに、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、又はクロム(Cr)等のEUV光を吸収する金属等の材料よりなる吸収層によって転写用のパターンを形成したものである。
また、EUV光の気体による吸収を防止するため、露光装置EXのレーザプラズマ光源10、レチクルステージRST、投影光学系PO、及びウエハステージWSTを含む露光本体部は、全体として箱状の真空チャンバ1内に収容され、真空チャンバ1内の空間を真空排気するための大型の真空ポンプ32が備えられている。さらに、真空チャンバ1内に露光光ELの光路上の真空度をより高めるためにサブチャンバを設けてもよい。一例として、真空チャンバ1内の気圧は10-5Pa程度、真空チャンバ1内で投影光学系POを収容するサブチャンバ(不図示)内の気圧は10-5〜10-6Pa程度である。真空チャンバ1内はこのように高真空であるため、真空チャンバ1内では光電子もかなりの距離を減衰することなく到達可能である。
また、真空チャンバ1には、レチクルの受け渡しを行うための、例えばシャッタ3で開閉される搬送口1aが設けられている。露光に使用されるレチクルRは、一例として、レチクルライブラリ(不図示)から通気性のある小型の箱状のレチクルポッド内に収容されて、搬送口1aに隣接するロボットチャンバ(不図示)まで搬送される。そして、そのロボットチャンバ内でそのレチクルポッドから取り出されたレチクルRが、搬送ロボット(不図示)によって搬送口1aを通して、真空チャンバ1内の位置APにあるレチクルステージRSTにロードされる。
以下、図1において、ウエハステージWSTが載置される面(真空チャンバ1の底面)の法線方向にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面(本実施形態ではほぼ水平面に平行な面)内で図1の紙面に垂直にX軸を、図1の紙面に平行にY軸を取って説明する。本実施形態では、レチクルRに対する露光光ELの照明領域27Rは、X方向(非走査方向)に細長い円弧状であり、通常の露光時には、レチクルR及びウエハWは投影光学系POに対してY方向(走査方向)に同期して走査される。
まず、レーザプラズマ光源10は、EUV光(X線)を発生するためのターゲット材料として、すず(Sn)を含む合金(以下、Sn合金ともいう。)を用いるドロップレットターゲット方式(以下、Snドロップレットターゲット方式ともいう)の光源である。レーザプラズマ光源10は、真空チャンバ1内にターゲット材料を供給するターゲット供給部、及び真空チャンバ1の外部に設置されたレーザ光源(不図示)を備えている。そのターゲット供給部は、溶融して液化したターゲット材料が貯留されているタ ンク(不図示)と、そのタンクに配管(不図示)を介して接続されたノズル14と、そのタンク内にターゲット材料の加圧用ガスを供給する第1のガス注入部(不図示)と、ノズル14の先端部を加振する加振機構(不図示)と、そのタンクにターゲットを回収するターゲット回収機構(不図示)とを有している。ノズル14、その加振機構及びそのターゲット回収機構は、それぞれ真空チャンバ1内に配置されている。
本実施形態において、そのターゲット材料には、例えば波長13.5nm付近のEUV光を発生させるために、Sn合金が用いられる。なお、Sn合金が固化しないように、上述のタンクは加熱機構(不図示)により加熱されている。
また、そのタンクにはその第1のガス注入部から、ターゲット材料の加圧用ガスとして加圧されたキセノンガスが吹き込まれるようになっている。また、そのタンク内には、液体中で回転する羽根を備えた撹拌機構(不図示)が設けられて いる。この撹拌機構の羽根によって溶融したターゲット材料を撹拌することで、キセノンガスの一部をターゲット材料に均一に溶解させる。このターゲット材料の加圧によって、ターゲット材料には大気圧下と比べてより多くのガスを溶解させることができる。
そのタンク内の溶融されたターゲット材料は、ノズル14へ送出される。また、そのタンクとノズル14との間の配管(不図示)は、溶融されたターゲット材料が固化しない程度に配管類を加熱又は加圧する固化防止機構(不図示)を備えていることが望ましい。なお、ターゲット材料の融点が十分低い場合には、その固化防止機構は不要である。また、そのタンクとノズル14との間の配管(不図示)の途中には、ターゲット材料に加圧したキセノンガスを注入する第2のガス 注入部(不図示)が接続されている。この第2のガス注入部によって、その配管内を流れるターゲット材料には、より多くの加圧ガスが混入されることとなる。なお、その第1のガス注入部の使用によって加圧したキセノンガスをターゲット材料に十分に溶解させることが可能であれば、その第2のガス注入部は、省略してもよい。
ノズル14の先端からは、溶融したターゲット材料が、キセノンガスを混入した状態で真空チャンバ1内に離散的に噴出される。また、加振機構(不図示)は 、ノズル14の液体噴出方向に振動を与えることで液体状のSn合金の噴射のタ イミングを制御する。なお、ノズル14は、後述のレーザ光の集光点位置に向け てターゲット材料を噴出するように配置されている。
ノズル14から噴出された液体状のターゲット材料(Sn合金)は表面張力によりほぼ球形状となり、真空中の冷却で概ね固化してドロプレットターゲット(不図示)となる。一方、ターゲット材料に混入されている加圧状態のキセノンガスは、ノズル14から噴出されると圧力が開放されて概ね気化する。そのため、上記のドロプレットターゲットには、キセノンガスの圧力開放で表面又は内部に多数の気泡又は孔が生成される。したがって、この実施形態のターゲット供給部では、例えば軽石状の低密度化されたドロプレットターゲットを連続的に供給できる。
上記のドロプレットターゲットの量は、1パルスのレーザ照射でプラズマ化して消費しきれる最大の量に調整することが好ましい。ターゲットが大き過ぎるとプラズマ化されなかったターゲット材料の残りがデブリ(debris)の原因となってしまうが、ターゲットが小さすぎるとEUV光への変換効率が低下するためである。また、ターゲット供給部での加圧圧力、ノズル14の直径、ターゲット材料の温度は、一定寸法のドロプレットターゲットを一定間隔で供給できるように調整される。なお、そのドロプレットターゲットは、一例としてその直径が概ね50μmとなるように上記の調整が行われる。
また、ターゲットのうちでプラズマ化されずに残った残留物は、ターゲット回収機構(不図示)で上記のタンクに回収される。なお、上記のタンクとノズル14との間の配管(不図示)は、液状のSn合金が途中で固化しないように加熱機構(不図示)で加熱されていることが望ましい。ただし、Sn合金の融点が十分低い場合には、配管類に加熱機構を用いなくともよい。
不図示のレーザ光源は、パルスレーザ光(例えば波長1.06μm)を照射する。このレーザ光は、レーザ導入用の窓部材15から真空チャンバ1内に入射し、集光レンズ12で上記のドロップレットターゲットの位置に集光される。そして、レーザ光を照射されたドロプレットターゲットがプラズマ化し、生成されたプラズマからはEUV光よりなる露光光ELが放射される。
集光ミラー13は真空チャンバ1内に配置され、プラズマから発生したEUV光(露光光EL)を集光して照明光学系へ導く役目を果たす。集光ミラー13は、回転楕円面形状の反射面を有し、その反射面にはMo/Si多層膜がコーティングされている。また、集光ミラー13は、回転楕円面の一つの焦点(第1焦点)がレーザ光の集光点位置(EUV光の発生位置)と対応するように配置されている。したがって、集光ミラー13で反射されたEUV光よりなる露光光ELは、集光ミラー13の第2焦点に集光する。一例として、露光光ELの発光周波数は数10kHz、そのパルス幅は数10nsである。その第2焦点に集光した露光光ELは、照明光学系ILSに入射して、凹面ミラー(コリメータ光学系)21を介してほぼ平行光束となり、それぞれ複数のミラーよりなる第1フライアイ光学系22及び第2フライアイ光学系23(オプティカルインテグレータ)で順次反射される。
図1において、第2フライアイ光学系23の反射面の近傍の実質的に面光源が形成される面(照明光学系ILSの瞳面)又はこの近傍の位置に、照明条件を通常照明、輪帯照明、2極照明、又は4極照明等に切り換える可変開口絞り(不図示)が配置されている。第2フライアイ光学系23で反射された露光光ELは、曲面ミラー24及び凹面ミラー25よりなるコンデンサ光学系を介して、光路EL1に沿ってレチクル面Raの円弧状の照明領域27Rを下方から平均的に小さい入射角で均一な照度分布で照明する。凹面ミラー21、フライアイ光学系22,23、曲面ミラー24、及び凹面ミラー25を含んで照明光学系ILSが構成されている。なお、照明光学系ILSは図1の構成には限定されず、他の種々の構成が可能である。
また、照明領域27Rの形状を実質的に規定するために、照明領域27Rに入射する露光光ELの外側(−Y方向)のエッジ部を遮光するブラインドと、照明領域27Rで反射された露光光ELの外側(+Y方向)のエッジ部を遮光するブラインドと、照明領域27RのX方向の位置及び幅を規定する1対のブラインド(不図示)とを含む視野絞り(レチクルブラインド)26が設けられている。視野絞り26の4つのブラインドで囲まれた開口26a(図3(A)参照)の形状は円弧状であり、視野絞り26は耐熱性の高い金属等の導電性材料から形成されている。また、1回の走査露光(ウエハWの一つのショット領域に対する露光)の最初及び最後に照明領域27Rを次第に開閉するために、一例として、視野絞り26に対して−Z方向に近接した位置に可動ブラインド(不図示)が設けられている。ただし、視野絞り26のY方向の1対のブラインドをY方向に可動として、視野絞り26でその可動ブラインドを兼用するようにしてもよい。その可動ブラインドのY方向の開閉動作は、主制御装置31の制御のもとにあるステージ制御部33によって制御される。
次に、レチクルRは、レチクルステージRSTの底面(下面)にレチクルホルダとしての静電チャックRHを介して吸着保持され、レチクルステージRSTは、真空チャンバ1内の天井部に配置されたレチクルベースRBのXY平面に平行なガイド面(下面)に沿って、例えば磁気浮上型2次元リニアアクチュエータよりなる駆動系によって所定のギャップを隔てて保持されている。レチクルRのパターン領域PAを含むレチクル面Raは、導通機構50によって、レチクルステージRSTの接地部(不図示)に接続され、この接地部が例えば可撓性を持つ信号ライン(不図示)を介して真空チャンバ1外で接地されている。このようにレチクル面Raは接地されているため、後述のようにレチクル面Raからの光電子を検出する場合に、レチクル面Raでの電荷の蓄積が防止される。
また、レチクルステージRSTのX方向、Y方向の位置、及びZ軸の回り(以下、θz方向ともいう)の傾斜角等はレーザ干渉計(不図示)によって計測され、レチクルステージRST(レチクルR)の複数の位置でのZ位置は、例えば視野絞り26の開口を通してレチクル面Raに斜めに検出光を照射する斜入射方式のオートフォーカスセンサ(不図示)によって計測されている。ステージ制御部33は、そのレーザ干渉計及びオートフォーカスセンサの計測値並びに主制御装置31からの制御情報に基づいて、上記の駆動系を制御して、レチクルステージRSTをレチクルベースRBのガイド面に沿ってY方向に所定の可動範囲内で駆動するとともに、レチクルステージRSTをX方向及びθz方向等にもある程度の範囲で駆動可能である。なお、レチクルステージRSTを覆うように真空チャンバ1内にパーティション(不図示)を設けてもよい。レチクルRのZ位置の変化に伴う投影像のデフォーカス量は、例えばウエハステージWST側でウエハWのZ位置を制御することで補正してもよい。
レチクルRの照明領域27Rで反射された露光光EL(0次光、及び1次以上の回折光を含む)が、光路EL2に沿って物体面(第1面)のパターンの縮小像を像面(第2面)に形成する投影光学系POに向かう。投影光学系POは、一例として、6枚のミラーM1〜M6を不図示の鏡筒で保持することによって構成され、物体面(レチクル面Ra)側に非テレセントリックで、像面(ウエハWの表面)側にほぼテレセントリックの反射光学系であり、投影倍率βは1/4倍等の縮小倍率である。このように投影光学系POは物体面側に非テレセントリックであり、レチクルRに入射する露光光ELの光路EL1に対して、レチクルRから反射される露光光ELの光路EL2はほぼ対称にX軸に平行な軸の回りに傾斜している。このため、光路EL1と光路EL2との間に、レチクル面Raの照明領域27Rから発生して視野絞り26の開口を通ってくる光電子を検出するための検出装置52(詳細後述)を容易に配置できる。
レチクルRの照明領域27Rで反射された露光光ELが、投影光学系POを介してウエハWの一つのショット領域(ダイ)の露光領域27W(照明領域27Rと光学的に共役な領域)に、レチクルRのパターン領域PA内のパターンの一部の縮小像を形成する。
投影光学系POにおいて、レチクルRからの露光光ELは、第1のミラーM1で上方(+Z方向)に反射され、続いて第2のミラーM2で下方に反射された後、第3のミラーM3で上方に反射され、第4のミラーM4で下方に反射される。次に第5のミラーM5で上方に反射された露光光ELは、第6のミラーM6で下方に反射されて、ウエハWの表面にレチクルRのパターンの一部の像を形成する。一例として、投影光学系POは、ミラーM1〜M6の光軸が共通に光軸AXと重なる共軸光学系であり、ミラーM2の反射面の近傍の瞳面又はこの近傍に開口絞り(不図示)が配置されている。光軸AXは、投影光学系POの光軸とみなすことができる。なお、投影光学系POは共軸光学系でなくともよく、その構成は任意である。
また、ウエハWは、静電チャック(不図示)を介してウエハステージWST上に吸着保持されている。ウエハステージWSTは、XY平面に沿って配置されたガイド面上に配置されている。ウエハステージWSTは、レーザ干渉計(不図示)の計測値及び主制御装置31の制御情報に基づいて、ステージ制御部33により例えば磁気浮上型2次元リニアアクチュエータよりなる駆動系(不図示)を介してX方向及びY方向に所定の可動範囲で駆動され、必要に応じてθz方向等にも駆動される。ウエハステージWSTには、必要に応じてウエハWのZ位置等を補正するためのZ・レベリングステージ(不図示)も設けられる。
露光の際に、ウエハWのレジストから生じる気体が投影光学系POのミラーM1〜M6に悪影響を与えないように、ウエハWを移動するウエハステージWSTはパーティション7の内部に配置されている。パーティション7には露光光ELを通過させる開口が形成され、パーティション7内の空間は、別の真空ポンプ(不図示)により真空排気されている。また、露光装置EXは、レチクルR及びウエハWのアライメントマークの位置をそれぞれ検出するためのレチクル及びウエハのアライメント系(不図示)を備えている。
ウエハW露光時の基本的な動作として、ウエハステージWSTのX方向、Y方向への移動(ステップ移動)により、ウエハWの一つのショット領域が走査開始位置に移動する。そして、照明光学系ILSから露光光ELが照明領域27Rに照射され、レチクルRの照明領域27R内のパターンの投影光学系POによる像でウエハWの当該ショット領域の露光領域27Wを露光しつつ、ステージ制御部33がレチクルステージRST及びウエハステージWSTを同期駆動して、レチクルR及びウエハWを投影光学系POに対して投影倍率に応じた速度比でY方向に同期して移動することで、当該ショット領域にレチクルRのパターンの像が走査露光される。そして、ステップ・アンド・スキャン方式でそのステップ移動と走査露光とを繰り返すことで、ウエハWの複数のショット領域に対して順次レチクルRのパターン領域PA内のパターンの像が露光される。
次に、本実施形態の検出装置52及び異物処理部36につき詳細に説明する。本実施形態のように露光光ELがEUV光である場合、EUV光は、従来の光露光機においてレチクル面を保護するために設けられている保護膜(ペリクル)でも吸収されてしまう。そこで、本実施形態において、レチクル面Raを覆う保護膜は設けられていない。この結果、真空チャンバ1内に搬送されて来たレチクルRのパターン面(レチクル面Ra)には微小な塵等の異物が付着している恐れがある。さらに、レチクルRのパターンの像を例えば1ロットのウエハに露光している過程で、例えばレーザプラズマ光源10又はウエハのレジスト等から発生した微小な異物がレチクル面Raに付着する恐れもある。また、真空チャンバ1の内部は高真空であるが、真空チャンバ1内の雰囲気中には、レジストからのアウトガス、又はステージ機構等からのリーク若しくはアウトガスによって微量の炭化水素分子が残存していることがある。この炭化水素分子がレチクル面Raに付着した部分に露光光EL(EUV光)が照射されると、その部分で炭化水素が分解されて炭素が析出し、この析出した炭素がコンタミネーションの異物として成長する恐れもある。
なお、レチクル面に所定間隔を隔てて保護膜がある場合、その保護膜に微小な異物が付着していても、その像はウエハWの表面(ウエハ面)ではデフォーカスして実質的に問題にはならない。ところが、レチクル面Raのパターン領域PAに直接付着した異物の像はそのままウエハ面に転写されてしまう。このため、保護膜が設けられていないレチクルRのパターン領域PAに、転写されるパターンに影響するような大きさの異物が付着した場合、レチクルRからのその異物を除去するか、レチクルRを専用の洗浄機(不図示)で洗浄するか、又はレチクルRを交換することが好ましい。
本実施形態の露光装置EXでウエハWに露光する回路パターンの最小線幅を例えば20nmとすると、最小線幅の例えば数分の1程度までの大きさの像となる異物は排除することが好ましい。一例として、投影光学系POの投影倍率βを1/4、ウエハ面での検出すべき異物の像の最小幅を20nmの1/4とすると、レチクル面Raにおいて検出すべき異物の最小の幅dmin は、次のようにほぼ20nmとなる。
dmin =20×(1/4)×(1/β)=20(nm) …(1)
通常の例えば可視光を検出光とする光学顕微鏡では、その解像度は線幅に換算して100nm程度より粗いため、EUV露光装置で用いられるレチクルの異物検出にはそのような光学顕微鏡は使用できない。そこで、本実施形態では、EUV露光装置用のレチクルRの異物検出を行うために、露光光EL(EUV光)の照射によってレチクル面Raから発生する光電子PEを検出する検出装置52を使用する。検出装置52は、真空チャンバ1内で、レチクルRの照明領域27Rの直下に配置されている。
図2(A)に示すように、検出装置52は、レチクル面Raの照明領域27Rを規定する視野絞り26の開口26aの直下において、入射する露光光ELの光路EL1と反射される露光光ELの光路EL2との間に配置されている。この配置によって、露光光ELの照射によってレチクル面Raから発生する光電子PEを、視野絞り26の開口26aを通して検出装置52で検出できる。また、上述のようにレチクル面Raは接地されている。さらに、一例として、視野絞り26には、電源60によってレチクル面Raよりも高い電圧が印加されている。このため、レチクル面Raと視野絞り26との間に、光電子PEを視野絞り26側に引き出す電場が形成され、レチクル面Raから発生した光電子PEが再びレチクル面Raへ戻ることなく、光電子PEを検出装置52で効率的に検出できる。また、検出装置52に入射する光電子の量を増加させることができるため、後述の光電子による像の画質向上や撮像時間の短縮などの効果を得ることができる。なお、レチクル面Raから発生する光電子PEの量が多いような場合には、必ずしも視野絞り26にレチクル面Raよりも高い電圧を印加する必要はない。
また、図2(B)に示すように、検出装置52は、露光光ELの照射によってレチクル面Raから発生する光電子PEを集束してレチクル面Ra上の検査対象の領域(以下、検査領域という)53の一次像を形成する対物レンズ54と、収差等を補正する補正レンズ55と、検査領域53の2次像及び3次像(検査領域53の拡大像)を形成する投影レンズ56と、その拡大像を撮像する撮像部とを有する。その対物レンズ54、補正レンズ55、及び投影レンズ56よりなる電子光学系は、検査領域53の光電子PEによる拡大像を形成する。その電子光学系による拡大倍率は、一例として100〜1000倍程度である。上述のようにレチクル面Ra上で検出すべき異物の最小幅がほぼ20nmである場合、その最小幅の異物のその電子光学系による像の大きさはほぼ2〜20μmとなる。この大きさの像は、通常の撮像素子で撮像可能な大きさである。
また、その撮像部は、光電子PEを増幅するマイクロチャンネルプレート(Micro-channel Plate: 以下、MCPという)57と、その増幅された光電子PEを可視域の蛍光に変換する蛍光板58と、その蛍光の像を撮像するCCD型又はCMOS型等の2次元の撮像素子59とから構成されている。蛍光板58は、可視光を透過するガラス等の平板部材に蛍光材料を塗布したものである。検査領域53は、撮像素子59の撮像面とその電子光学系に関して共役な領域ということもできる。撮像素子59の検出信号(撮像信号)が図1の信号処理部34に供給される。
本実施形態においては、レチクル面Ra(被検面)に露光光EL(EUV光)を照射する照明光学系ILSと、レチクル面Raからの光電子PEによる像を検出する検出装置52とから、いわゆる光電子顕微鏡(Photoemission electron microscopy: PEEM)が構成されている。その照明光学系ILSは、露光用の照明系を兼用しているため、ウエハWの露光を行いながら、レチクル面Raに付着した異物を検出することができる。
また、図3(A)は、図2(A)の視野絞り26の開口26a及び検出装置52をウエハステージWST側から見た図(底面図)である。図3(A)に示すように、検出装置52を視野絞り26の円弧状の開口26aに沿ってX方向(非走査方向)及びY方向(走査方向)に移動するための移動装置50が設けられている。移動装置50は、一例として、開口26aをX方向に挟むように配置されたY軸に平行な2つのガイド部63YA,63YBと、ガイド部63YA及び63YBの両端部を支持する支持部65A及び65Bと、ガイド部63YA及び63YBに沿ってそれぞれY方向に移動可能に設けられた2つの可動部64A及び64Bと、可動部64A及び64Bを連結するようにX軸に平行に配置されたガイド部63Xと、検出装置52を保持してガイド部63Xに沿ってX方向に移動可能に配置された可動部62とを有する。
さらに、移動装置50は、可動部64A,64Bをそれぞれガイド部63YA,63YBに沿って同期して駆動するリニアモータ等のY軸の駆動部(不図示)と、可動部62をガイド部63Xに沿って駆動するリニアモータ等のX軸の駆動部(不図示)と、可動部62のガイド部63Xに対するX方向の位置を検出するX軸のエンコーダ(不図示)と、可動部64A(又は64B)のガイド部63YA(又は63YB)に対するY方向の位置を検出するY軸のエンコーダ(不図示)とを有する。これらのエンコーダによって計測される可動部62(検出装置52)のX方向、Y方向の位置情報は図1の制御部35に供給される。制御部35は、その位置情報及び主制御装置31からの制御情報に基づいて、そのX軸及びY軸の駆動部の動作を制御して、可動部62(検出装置52)のX方向及びY方向の位置を制御する。移動装置50によって、検出装置52を開口26aに沿ったX方向の任意の位置に移動できる。また、レチクルRはレチクルステージRSTによって検出装置52に対して走査方向(Y方向)に相対移動可能である。検出装置52の開口26aに沿ったX方向への移動と、レチクルステージRSTのY方向への移動とを組み合わせることで、レチクルRのパターン領域PA内の任意の領域に検出装置52の検査領域53(図2(B)参照)を設定して、その任意の領域内の異物の有無を検出できる。
また、図1の信号処理部34は、一例として第1及び第2の画像データ用のメモリ(以下、画像メモリという)と、データ制御部と、異物判定部とを有する。また、信号処理部34には、移動装置50によって移動された検出装置52のX方向、Y方向の位置、及びレチクルR(レチクルステージRST)のY方向の位置の情報も供給されている。信号処理部34のデータ処理部では、それらの位置の情報からレチクルRのパターン領域PA内における検査領域53のX方向、Y方向の位置(座標)を求める。そして、そのデータ処理部は、検出装置52から供給される検出信号(撮像信号)から、検査領域53内の光電子PEの強度分布に対応する拡大像(光電子PEによる検査領域53の拡大像)を表す画像データを求め、この画像データをその検査領域53のパターン領域PA内での座標に対応させてその第1の画像メモリに記録する。
また、一例として、その第2の画像メモリには、予め異物がないときのレチクルRのパターン領域PA内のパターンからの光電子による像(以下、基準パターンともいう)の画像データが記録されている。なお、その基準パターンはレチクルRのパターンの設計データから求めるようにしてもよい。そして、信号処理部34内の異物判定部は、第1の画像メモリ内の検査対象のパターンの画像データと、第2の画像メモリ内の基準パターンの画像データとを比較して、所定の異物の有無を判定し、異物があるときにはその異物の大きさ及びパターン領域PA内での座標を求める。このようにして求められた異物の大きさ及びパターン領域PA内での座標の情報は主制御装置31に供給される。
主制御装置31は、レチクルRのパターン領域PA内で異物が検出された場合に、異物処理部36を用いてその異物を除去させる。図1において、一例として真空チャンバ1内で搬送口1aと視野絞り26との間の、レチクルRのパターン領域PAの全面が通過する領域に対向する位置に、異物処理部36が不図示のフレーム機構に支持されている。そのフレーム機構には、異物処理部36をX方向に移動する移動装置(不図示)も設けられている。主制御装置31が制御部35を介して異物処理部36及びその移動装置の動作を制御する。
異物処理部36は、一例として検出装置52によって検出されたレチクル面Raの異物に対して、例えばYAGレーザ等のパルスレーザ光を照射してその異物を除去する。なお、異物処理部36としては、それ以外に例えばMEMS(Micro-electromechanical Systems:微小電気機械システム)技術等で製造可能な微小なピンセット機構を用いて異物を除去する装置、又は静電吸着で異物を除去する装置等を使用できる。
次に、本実施形態の露光装置EXによるレチクルRの異物検出動作を含む露光方法の一例につき図4のフローチャートを参照して説明する。この動作は主制御装置31によって制御される。まず、図4のステップ102において、レチクルステージRSTにレチクルRをロードし、レチクルRのアライメントを行い、検出装置52を視野絞り26の開口26aの+X方向の端部に移動する。その後、レチクルRのパターン領域PAが照明領域27Rの例えば+Y方向の手前の露光開始位置(1回目の走査開始位置)に来るように、レチクルRを移動する(ステップ104)。この段階では、露光光ELは照射されていない。また、視野絞り26の開口26aは、可動ブラインド(不図示)によって閉じられている。
そして、ウエハステージWSTに1ロットの先頭のレジストの塗布された未露光のウエハWをロードし、ウエハWのアライメントを行う(ステップ106)。そして、照明光学系ILSから露光光ELの照射を開始し(ステップ108)、レチクルステージRST(レチクルR)の走査方向(ここでは−Y方向)への移動を開始し(ステップ110)、視野絞り26の開口26aを閉じている可動ブラインド(不図示)を開く(ステップ112)。これによって、レチクルRのパターンの投影光学系POによる像のウエハWの一つのショット領域への走査露光が開始される。これと同時に、レチクルRの照明領域27R内の検査領域53から露光光ELの照射によって発生する光電子PEが、視野絞り26の開口26aを通って検出装置52で検出され、検査領域53の光電子PEによる拡大像の画像データが、順次、信号処理部34の第1の画像メモリにパターン領域PA内の座標に応じて記録される(ステップ114)。
このように光電子PEによるパターン領域PA内の一部の領域の拡大像の画像データを順次記録している状態で、ウエハステージWSTをレチクルステージRSTと同期して対応する方向に駆動することによって、レチクルRのパターン領域PA内のパターンの像をウエハWの一つのショット領域に走査露光する(ステップ116)。そして、可動ブラインド(不図示)によって視野絞り26の開口26aを閉じて(ステップ118)、レチクルステージRSTを停止する(ステップ120)。これによって、検出装置52による光電子PEの検出動作も停止する。その後、ウエハWの次のショット領域を露光するかどうかを判定し(ステップ122)、次のショット領域を露光する場合には、ステップ124に移行し、図3(A)の移動装置50を用いて可動部62(検出装置52)のX方向の位置を、今回の走査露光で光電子PEを検出した領域の幅分だけ移動する。
図5(A)及び(B)は、それぞれレチクルRのパターン領域PAをレチクルステージRST側から見た平面図である。図5(A)において、一例として、1回の走査露光で軌跡B1で示すように、検出装置52の検査領域53でパターン領域PAを走査方向SD(Y方向)に相対走査した場合、その検査領域53で相対走査した領域の像の画像データが信号処理部34で記録される。この場合には、次の走査露光では、検査領域53は軌跡B2で示すように、パターン領域PA内で検出済みの領域に隣接する領域を逆方向に相対走査することになる。このように走査露光毎に検査領域53の位置を変えることで、最終的にパターン領域PAの全面の光電子PEによる像を得ることができる。
なお、検出装置52の撮像素子59の撮像速度(フレームレート)が高く、移動装置50で検出装置52を高速に移動できる場合には、一例として、パターン領域PAをX方向に複数(図5(A)の例では6個)の部分パターン領域71A〜71Fに分割しておいてもよい。このとき、1回の走査露光中に、例えば3番目の部分領域71Cからの光電子PEを検出するときには、レチクルステージRSTによるレチクルRのY方向への移動中に、移動装置50で検出装置52をX方向及びY方向に移動することによって、検査領域53を部分領域71Cに対して位置B4から軌跡B3に沿って相対的に蛇行するように移動させる。この動作によって、1回の走査露光中に、1つの部分領域71Cの光電子PEによる像の画像データを得ることができ、図5(A)の場合には6回の走査露光でパターン領域PAの全面の光電子PEによる像の画像データを得ることができる。
また、ステップ124において、ウエハステージWST側ではウエハWのX方向及び/又はY方向へのステップ移動が行われている。その後、動作はステップ110に戻り、ウエハWの次のショット領域の走査露光、及びレチクルRのパターン領域PA内の一部の光電子PEによる像の検出と記録とが行われる。そして、ステップ122で1枚のウエハWの露光が終了した場合には、ステップ126に移行して、照明光学系ILSからの露光光ELの照射を停止し、露光済みのウエハWをアンロードする(ステップ130)。その後、動作はステップ150に移行する。
また、ステップ130の動作と並行してステップ134〜146の動作が実行される。すなわち、ステップ134において、信号処理部34の異物判定部は、第1の画像メモリから今回のウエハWの走査露光中に得られたパターン領域PAの光電子PEによる画像データ(検出結果)を読み出し、この画像データと、第2の画像メモリ内の対応する領域の基準パターンの画像データとを比較する。そして、一例として、上記の最小幅dmin 以上の大きさの異物がある場合には(ステップ136)、その異物の大きさ及びそのパターン領域PA内での座標の情報(以下、異物情報という)を信号処理部34内の記憶部に記憶させるとともに、その異物情報を主制御装置31に供給する(ステップ138)。
これに応じて、ステップ140において、主制御装置31は信号処理部34から供給された異物情報を内部の記憶装置に記憶する。さらに、主制御装置31は、異物処理部36によってその異物を処理させる。すなわち、レチクルステージRST及び異物処理部36の移動装置(不図示)を駆動して、異物処理部36のパルスレーザ光の照射領域に、レチクルRのパターン領域PA内の異物が検出された部分を移動し、その部分に異物処理部36からパルスレーザ光を照射する。この異物処理動作は検出された全部の異物について実行される。その後、パターン領域PA内で異物の除去処理が行われた位置を検出装置52の検査領域53に順次移動し、異物の再検出を行う(ステップ142)。そして、ステップ136で異物があると判定された部分の異物が除去されたかどうかを判定し(ステップ144)、異物が除去された場合にはステップ150に移行する。
一方、ステップ144で異物が除去されていなかった場合、主制御装置31は一例としてオペレータコールを行い、レチクルRの除去されていない異物の大きさ及び位置の情報をオペレータに伝える。この後、例えばレチクルRをレチクル保管室(不図示)等に戻してレチクルRの洗浄を行い、洗浄後のレチクルRがレチクルステージRSTにロードされ、ステップ104以降の異物検査及び露光が行われる。なお、別の方法として、異物が残存していると判定されたレチクルRを同じパターンが形成された別のレチクルに交換し、ステップ104以降の異物検査及び露光を交換後のレチクルに対して実行してもよい。
また、ステップ136で、異物が検出されなかった場合には動作はステップ150に移行する。ステップ150において、次のウエハの露光を行う場合には、ステップ106に移行して、レチクルRの異物検出とウエハの露光とが並行に実行される。なお、1枚のウエハWの露光中に、レチクルRのパターン領域PAの全面の異物検査が完了しない場合には、複数枚のウエハWの露光中にレチクルRのパターン領域PAの全面の異物検査を行うようにしてもよい。また、次のウエハの露光終了後にレチクルRに異物が検出された場合にも、ステップ134〜146の異物処理が行われる。なお、ステップ142は必須ではなく、省略してもよい。
この露光方法によれば、ウエハの露光中に並行して、検出装置52を用いてレチクルRのパターン領域PAに異物があるかどうかを検査(判定)している。そして、異物がある場合には異物処理を行い、異物が除去されていない場合には、そのレチクルRを用いる露光を停止しているため、露光工程の途中等でレチクル面Raに異物が付着したときに、それ以降のウエハに不要なパターンが露光されることを防止できる。従って、最終的に製造される半導体デバイス等の歩留まりを向上できるとともに、不要なパターンが露光されたウエハに対して次工程以降の処理を行う割合を低減できる。
上述のように本実施形態の露光装置EXは、真空環境でEUV光よりなる露光光EL(露光用の照明光)でレチクルRのパターン及び投影光学系POを介してウエハW(物体)を露光する露光装置である。そして、露光装置EXは、レチクルRを保持するレチクルステージRSTと、レチクルRのレチクル面Ra(パターン面)から露光光ELの照射によって発生する光電子PE(エネルギービーム)を検出する検出装置52(検出部)と、検出装置52の検出結果を用いてレチクル面Raの異物の有無等の検査を行う信号処理部34(検査部)と、を備えている。
また、本実施形態の露光方法は、露光光ELでレチクルステージRSTに保持されたレチクルRのレチクル面Raを照明するステップ112と、レチクル面Raから露光光ELの照射によって発生する光電子PEを検出し、この検出結果を用いてレチクル面Raの異物の有無等の検査を行うステップ114,134とを有する。
本実施形態によれば、露光光EL(EUV光)が光学部材及び気体で吸収されやすい場合に、その露光光EL及びレチクルRを介してウエハWを露光する際に、露光光ELの照射によってレチクル面Raから発生する光電子を検出しているため、レチクル面Raの異物の有無及びその異物の大きさを効率的に検査できる。そして、この検査結果に基づいて例えばレチクル面Raの異物の除去又はレチクルRの交換等を行うことによって、それ以降の露光で、ウエハWにレチクル面Raの異物の像が転写されることを抑制できる。
なお、上述の実施形態では、以下のような変形が可能である。
まず、レチクルRのパターン領域PAに異物が検出された場合、オンボディでの異物処理を行うことなく、レチクルRの洗浄又はレチクルRの別のレチクルとの交換等を行うようにしてもよい。この場合には露光装置EXには異物処理部36を設ける必要がない。
また、上述の実施形態において、例えばレチクルRの交換後に、露光を開始する前に、又は露光装置EXのメンテナンス中に、レチクルステージRSTに保持されたレチクルRに露光光ELを照射して、レチクルRからの光電子PEを検出することによって、ウエハWの露光を行うことなく、レチクルRの異物検査のみを行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、レチクル面Raの異物の検査を行っているが、レチクル面Raからの光電子の像によって、レチクルRのパターンの欠陥検査を行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、一つの検出装置52を用いているが、図3(B)の変形例に示すように、視野絞り26の開口26aに沿って複数の検出装置52を配置してもよい。図3(B)では、位置A1,A2から位置An(nは2以上の整数)まで検出装置52が配置されている。この例では、これら複数の検出装置52をX方向に、隣接する2つの検出装置52の中心の間隔分だけ移動する移動装置(不図示)が設けられている。この変形例においては、図5(B)に示すように、レチクルRのパターン領域PAをX方向に検出装置52の個数と同じ個数(図5(B)の例では5個)の部分領域74A,74B,74C,74D,74Eに分割し、さらに、各部分領域74A〜74Eを検出装置52の検査領域53の幅を単位としてX方向に複数(図5(B)の例では4個)のライン状の領域72A,72B,72C,72Dに分割する。
そして、露光時には、レチクルRの1回目の走査露光時に、それら複数の検出装置52によって部分領域74A〜74E内のライン状の領域72Aからの光電子を検出し、レチクルRの2回目の走査露光時に、それら複数の検出装置52をX方向にシフトさせて、それら複数の検出装置52によって部分領域74A〜74E内の次のライン状の領域72B(斜線を施した領域)からの光電子を検出する。このように走査露光毎に、次第に複数の検出装置52をX方向にシフトさせて、パターン領域PAからの光電子を検出することによって、複数回(図5(B)の例では4回)の走査露光で、パターン領域PAの全面の異物の検査を行うことができる。
また、上述の実施形態では、光電子による画像を用いてレチクルRのパターン面(レチクル面Ra)の異物(又は欠陥。以下同様)の検査を行っているが、さらに光電子のエネルギー(運動エネルギー)を解析してそのパターン面及び/又は異物の組成を求めるようにしてもよい。この場合、レチクル面Raの反射部の多層膜ミラー部、非反射部の吸収体部、及び最上層(保護層)の組成は既知であるため、その光電子のエネルギーの解析結果とその既知の組成情報とを用いて、より高精度に異物の材料(元素)を検出することができる。
光電子のエネルギーの検出には、飛行時間法(Time of Flight Method; TOF法)を用いることができる。露光に用いるEUV光(露光光EL)は、一般に繰り返し周波数が数10kHzであるため、例えばレーザプラズマ光源10から出力される露光光ELのトリガー信号を基準として、レチクル面Raから発生して検出装置52で検出される光電子の遅延時間を求めることで、光電子のエネルギーを算出することができる。得られた光電子のエネルギーから、レチクル面Raの反射膜等及び/又は異物を構成している元素を同定することができる。
飛行時間法による測定を行うためには、例えば図6(A)の変形例の検出装置52Aの撮像部で示すように、蛍光板58の基板に、透明で導電性のある基板、例えばITO(Indium Tin Oxide)等からなる透明導電性膜を形成したガラス基板を用いる。そして、蛍光板58に流れる電流を電流計34aで検出する。電流計34aは信号処理部34の一部である。電流計34aには露光光ELのトリガー信号も供給されており、電流計34aによって、例えば図6(B)(横軸は時間t)に示すように、露光光ELに対応するパルスS1に対して遅延時間td1,td2で遅れるパルスS2,S3等を含む検出信号Sが得られる。その遅延時間td1,td2を、予め既知の元素について求めてある遅延時間と比較することによって、レチクル面Raの材料又は異物の元素を求めることができる。
また、レチクルRに付着した異物の組成を調べる場合は、検出装置52の電子光学系を調整して視野を狭くして、バックグラウンド信号に対する異物の信号の強度比(SN比)を大きくすると良い。このようにして、異物からの情報を選択的に抽出することができる。
また、飛行時間法による測定を行うためには、例えば図7(A)の別の変形例の検出装置52Bで示すように、中央に光電子PEを通過させるための穴66aの開いたリング状の電極66を電子光学系(図2(B)の検出装置52の対物レンズ54から投影レンズまでの光学系)の前に配置してもよいい。そして、電極66へ入射する光電子PEを電流計34aで検出し、検出された信号の時間波形を解析して、飛行時間法による元素分析を行うことができる。
あるいは、図7(B)の変形例の検出装置52Cで示すように、視野絞り26を、光電子PEを検出するための電極に用いてもよい。この変形例において、視野絞り26へ入射する光電子PEを電流計68で検出し、検出された信号の時間波形を解析することで、飛行時間法による元素分析を行うことができる。
また、上述の実施形態では、各ウエハの露光中に常時レチクルRの異物検出を行っているが、例えば所定の複数枚のウエハの露光を行った後、次のウエハの露光時にレチクルRの異物検出を行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態及びその変形例ではレチクルRのパターン面から発生する光電子を検出しているが、検出対象は任意である。例えばレチクルRのパターン面に露光光ELを照射したときに、そのパターン面から発生する露光光ELとは異なる波長のX線(例えば特性X線)、又は蛍光等(X線以外の波長域の光を含む)を検出し、この検出信号から異物の有無、異物の組成、及び/又は大きさ等を検査してもよい。
また、上記の実施形態では、ステップ136でレチクルRに異物が検出された場合、ステップ140〜146でその異物の処理を行っている。別の方法として、レチクルRに異物が検出された場合には、単にステップ138でパターン領域PA内でのその異物の位置(又はさらにその大きさ)を信号処理部34内の記憶部に記憶しておいてもよい。この場合、例えば1枚又は所定の複数枚のウエハの露光後に、再度、レチクルRの異物検査を行い、前回検出された位置で再び異物が検出されたときに、露光動作を停止して、レチクルRの洗浄又は交換等を行うようにしてもよい。
また、本発明は、いわゆるツインレチクルステージを用いる露光装置にも適用できる。
また、上記の実施形態の露光装置EX又は露光方法を用いて半導体デバイス等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造する場合、この電子デバイスは、図8に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ221、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ222、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造するステップ223、前述した実施形態の露光装置又は露光方法によりマスクのパターンを基板に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ224、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等を経て製造される。
言い替えると、上記のデバイスの製造方法は、上記の実施形態の露光装置又は露光方法を用いて、マスクのパターンを介して基板(ウエハW)を露光する工程と、その露光された基板を処理する工程(即ち、基板のレジストを現像し、そのマスクのパターンに対応するマスク層をその基板の表面に形成する現像工程、及びそのマスク層を介してその基板の表面を加工(加熱及びエッチング等)する加工工程)と、を含んでいる。
このデバイス製造方法によれば、レチクルの異物の像がウエハWに露光されるのを抑制できるため、レチクルのパターンを高精度に露光でき、製造される電子デバイスの歩留まりを向上できる。
また、本発明は、半導体デバイスの製造プロセスへの適用に限定されることなく、例えば、液晶表示素子、プラズマディスプレイ等の製造プロセスや、撮像素子(CMOS型、CCD等)、マイクロマシーン、MEMS(Micro-electromechanical Systems:微小電気機械システム)、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイス(電子デバイス)の製造プロセスにも広く適用できる。
なお、上記の実施形態において、レーザプラズマ光源10は、Snドロップレットターゲット方式であるが、ターゲットの材料はすず(Sn)以外の材料でもよい。また、レーザプラズマ光源10としては、ガスジェットクラスタ方式等の光源を使用してもよい。また、上記の実施形態では、露光光としてレーザプラズマ光源で発生したX線(EUV光)を使用しているが、露光光としては例えば放電プラズマ光源から発生されるX線やシンクロトロン軌道放射光(Synchrotron Orbit Radiation Light)よりなるX線を使用することもできる。
また、上記の実施形態では露光光としてEUV光を用い、6枚のミラーのみから成るオール反射の投影光学系を用いる場合について説明したが、これは一例である。例えば、4枚等のミラーのみから成る投影光学系を備えた露光装置は勿論、光源に波長100〜160nmのVUV光源、例えばAr2 レーザ(波長126nm)を用い、4〜8枚等のミラーを有する投影光学系を備えた露光装置などにも本発明を適用することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
EX,EXA…露光装置、ILS…照明光学系、RST…レチクルステージ、R…レチクル、PA…パターン領域、PO…投影光学系、W…ウエハ、1…真空チャンバ、10…レーザプラズマ光源、26…視野絞り、27R…照明領域、31…主制御装置、34…信号処理部、36…異物処理部、52…検出装置、50…移動装置

Claims (20)

  1. 真空環境で露光用の照明光によりマスクのパターンを照明し、前記照明光で前記パターン及び投影系を介して物体を露光する露光方法において、
    前記照明光でマスクステージに保持されたマスクのパターン面を照明することと、
    前記マスクの前記パターン面から前記照明光の照射によって発生するエネルギービームを検出し、該検出結果を用いて前記マスクの前記パターン面の検査を行うことと、
    を含むことを特徴とする露光方法。
  2. 前記照明光で前記マスクの前記パターン面を照明するときに、
    前記マスクステージによって前記マスクを走査方向に走査することを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 前記照明光で前記マスクの前記パターン面を照明する期間の少なくとも一部で、
    前記照明光で前記マスクの前記パターン及び前記投影系を介して前記物体を露光しつつ、前記マスクステージの走査方向への移動による前記マスクの移動と前記物体の対応する方向への移動とを同期して行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の露光方法。
  4. 前記マスクの前記パターン面から発生する前記エネルギービームを検出することは、前記走査方向に交差する方向に沿って配置された複数の位置で行われることを特徴とする請求項2又は3に記載の露光方法。
  5. 前記マスクは反射型であり、
    前記マスクの前記パターン面から発生する前記エネルギービームを検出することは、
    前記マスクに入射する前記照明光の光路と、前記マスクの前記パターン面で反射される前記照明光の光路との間の空間で行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の露光方法。
  6. 前記マスクは反射型であり、前記マスクの前記パターン面に近接して視野絞りが配置されており、
    前記マスクの前記パターン面から発生する前記エネルギービームを検出することは、前記視野絞りに設けられた開口を介して行われるとともに、
    前記視野絞りに前記エネルギービームを吸引する電圧が印加されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の露光方法。
  7. 前記マスクの前記パターン面から発生する前記エネルギービームを検出することは、
    前記エネルギービームによる前記パターン面の像を形成することを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の露光方法。
  8. 前記マスクの前記パターン面から発生する前記エネルギービームを検出することは、
    前記照明光の照射から前記エネルギービームが検出されるまでの時間情報を検出することを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の露光方法。
  9. 前記照明光はEUV光であり、
    前記エネルギービームは、前記照明光の照射によって発生する光電子であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の露光方法。
  10. 真空環境で露光用の照明光によりマスクのパターンを照明し、前記照明光で前記パターン及び投影系を介して物体を露光する露光装置において、
    前記マスクを保持するマスクステージと、
    前記マスクの前記パターン面から前記照明光の照射によって発生するエネルギービームを検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果を用いて前記マスクの前記パターン面の検査を行う検査部と、
    を備えることを特徴とする露光装置。
  11. 前記照明光で前記マスクの前記パターン面を照明するときに、
    前記マスクステージによって前記マスクを走査方向に走査することを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. 前記物体を保持して移動するステージと、
    前記照明光で前記マスクの前記パターン面を照明する期間の少なくとも一部で、
    前記照明光で前記マスクの前記パターン及び前記投影系を介して前記物体を露光しつつ、前記マスクステージの走査方向への移動による前記マスクの移動と、前記ステージの対応する方法への移動による前記物体の移動とを同期して行わせる制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項10又は11に記載の露光装置。
  13. 前記検出部は、前記走査方向に交差する方向に沿って複数個が配置されていることを特徴とする請求項11又は12に記載の露光装置。
  14. 前記マスクは反射型であり、
    前記検出部は、
    前記マスクに入射する前記照明光の光路と、前記マスクの前記パターン面で反射される前記照明光の光路との間の空間に配置されたことを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載の露光装置。
  15. 前記マスクは反射型であり、
    前記マスクの前記パターン面に近接して配置された視野絞りを備え、
    前記検出部は、前記マスクの前記パターン面から発生する前記エネルギービームを前記視野絞りに設けられた開口を介して検出するとともに、
    前記視野絞りに前記エネルギービームを吸引する電圧が印加されることを特徴とする請求項10〜14のいずれか一項に記載の露光装置。
  16. 前記検出部は、前記エネルギービームによる前記パターン面の像を形成する像形成部と、前記パターン面の像を撮像する撮像部とを有することを特徴とする請求項10〜15のいずれか一項に記載の露光装置。
  17. 前記検出部は、
    前記照明光の照射から前記エネルギービームが検出されるまでの時間情報を検出する波形解析部を有することを特徴とする請求項10〜16のいずれか一項に記載の露光装置。
  18. 前記照明光はEUV光であり、
    前記エネルギービームは、前記照明光の照射によって発生する光電子であることを特徴とする請求項10〜17のいずれか一項に記載の露光装置。
  19. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、
    前記パターンが形成された前記基板を処理することと、
    を含むデバイス製造方法。
  20. 請求項10〜18のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、
    前記パターンが形成された前記基板を処理することと、
    を含むデバイス製造方法。
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