JP2015185233A - フラーレン及び有機高分子の負イオンビーム生成方法 - Google Patents

フラーレン及び有機高分子の負イオンビーム生成方法 Download PDF

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【課題】簡単なやり方でフラーレン負イオンの生成量の増大とその安定性を保つことができるフラーレン負イオンの生成方法が求められている。【解決手段】熱電子を発生するアイオナイザーを含むスパッターチャンバーと、該スパッターチャンバー内で生成されるフラーレンまたは有機高分子の負イオンを、負イオンビームとして外部に取り出すための引出電極と、前記スパッターチャンバー内に着脱可能に取り付けられたカソードロッドを用い、前記カソードロッド内に装填された粉末状のフラーレンまたは有機高分子試料を加熱して昇華させ、昇華させられたフラーレンまたは有機高分子に前記アイオナイザーからの熱電子を付着させて負イオンとし、該負イオンを正電位にある前記引出電極で引き寄せてビーム化する。【選択図】図2

Description

本発明は、高度な2次イオン質量分析技術を必要とする半導体産業、医薬品産業、材料製造産業等で利用可能なフラーレン及び有機高分子の負イオンビーム生成方法に関する。
本発明は、フラーレンの負イオンビーム生成だけでなく、タンパク質などの生体高分子やポリエチレンなどの合成樹脂と言った有機高分子の負イオンビームの生成にも利用できるが、説明の都合上、以下、フラーレンの負イオンビーム生成を例にとって説明する。
本発明に係るフラーレンの負イオンビーム生成方法は、一般にタンデム型加速器に用いられるセシウムスパッター型負イオン源を利用して、従来の負イオン生成法とは異なる方法でフラーレン負イオンを従来の生成法よりも3桁以上のビーム強度で長時間安定に生成するものであり、原始星の形成や生命の起源など宇宙や生物物理化学の分野において基礎となる多体粒子と固体との衝突相互作用に関する研究、フラーレンの高いエネルギー付与の効果を利用した表面改質や微細加工による材料開発など、様々な分野での利用が可能である。
MeVエネルギーのクラスターイオン(同一元素の原子が複数個集まった荷電粒子集団)は、極めて高いLET(線エネルギー付与)を有すると共に、従来の単原子イオンビームにはない多体衝突に起因する新たな照射効果が発現するとして注目されている。例えば、クラスターイオンを固体試料に照射した場合、単原子イオンを試料に照射した場合に比べ、試料から放出される2次イオンの量がクラスターのサイズに応じて1原子あたり数倍から数百倍程度増加し、また、高分子材料に照射した場合には比較的大きな分子までもが放出される。こうした照射効果を2次イオン質量分析に利用することで、試料の分子構造を捉えることのできる高感度な表面分析技術が望める。現在、MeVエネルギーで加速可能なクラスターイオンとしては最もサイズの大きいフラーレン(C60、C70など)は、クラスターの中でも最大級の照射効果をもたらすと予想されている。
例えば、非特許文献1や2に開示されているように、MeVエネルギーのフラーレンイオンビームの照射実験は、一般にセシウムスパッター型負イオン源で生成したフラーレン負イオンをタンデム型加速器で加速して行う。セシウムスパッター型負イオン源は、オーブンで気化したセシウム蒸気を高温に熱したアイオナイザーの熱でその表面に付着したセシウムを正イオン化し、セシウム正イオンをスパッターチャンバー内に装填した負電位の固体試料に衝突させ、スパッターされた個体試料表面の原子あるいは分子の内、負イオン化したものを正電位の引出電極でスパッターチャンバーから引き出し、負イオンビームを形成する。セシウムスパッター型負イオン源には2つのタイプが存在する。一方は、円筒状の固体試料の内側表面に下流側から静電レンズ等で収束させたセシウム正イオンビームを照射し、上流側にスパッターされた試料原子あるいは分子の内、負イオン化したものを引き出すものである(非特許文献1)。他方は、円柱状の固体試料表面に上流側からセシウム正イオンを衝突させ、上流側にスパッターされた負イオンを引き出すものである(非特許文献2)。
以上のフラーレンの負イオンビームの生成原理については、本発明と密接な関係があるため、後述する[発明を実施するための形態]の欄で、図面を参照して再度より詳細に説明する。
"Acceleration of heavy clusters to MeV energies at the Orsay MP tandem." B. Waast, S. Della-Negra, A. Lafoux, Nucle. Instrum. Meth. A 382 (1996) 348. "A versatile high intensity negative ion source." R. Middleton, Nucle. Instrum. Meth. Physics Res. 220 (1984) 105.
従来のフラーレン負イオンの生成方法は、粉末状のフラーレンから圧縮固化した固体試料をスパッターチャンバーに装填するものである。しかし、フラーレン固体試料にセシウム正イオンが衝突し、試料表面をスパッターするとき、その衝撃で多くのフラーレンが解離する。このため、フラーレンの状態で負イオン化する量は解離片が負イオン化したものに比べ遥かに少ない(全体の1%以下)。フラーレン負イオンビームを増強するためには、セシウム正イオンを増強し、スパッターの量を増大する必要があるため、大量の解離片によってスパッターチャンバー内が汚れ、放電によりイオン源が不安定になるなど安定性及び保守性に問題がある。
更に、スパッターによって試料表面に残存するフラーレンの解離片の量が時間と共に増大し、試料表面のフラーレンの存在比が低下するため、フラーレン負イオンの生成量は時間と共に急激に減少してしまうという欠点がある。そのためビーム強度が低く、ビーム輸送過程のビームの形状や強度をモニタすることが困難となり、ビームを照射するターゲットまでの輸送が非常に難しく熟練した運転技術と多くの時間を要する。イオン源で生成した負イオンをタンデム加速器で加速するには、加速器中央の高電圧部に設置されたセル内でのガスとの衝突により負イオンを正イオンに荷電変換するが、フラーレンの場合は、このガスとの衝突でも多くが解離するため、ターゲットに到達するフラーレン正イオンの量は、加速器に入射する量の百分の一程度(非特許文献1のイオン源で〜毎秒数十万イオン、非特許文献2のイオン源で毎秒数万イオン)まで減少してしまうという問題がある。
本発明の目的は、簡単なやり方でフラーレン負イオンの生成量の増大とその安定性を保つことができるフラーレン負イオンの生成方法を提供することにある。
上述の課題を解決するため、本発明の一つの観点に係るフラーレン及び有機高分子の負イオンビームの生成方法では、粉末状のフラーレンまたは有機高分子試料を加熱して昇華させ、昇華させられたフラーレンまたは有機高分子に熱電子を付着させて負イオンとし、該負イオンを正電位で引き寄せてビーム化している。この方法では、従来のようにフラーレン固体試料にセシウム正イオンが衝突し、試料表面をスパッターするとき、その衝撃で多くのフラーレンが解離するということがなく、大量の解離片によって負イオン源のスパッターチャンバー内が汚れ、放電によりイオン源が不安定になるなどの安定性及び保守性の問題がなくなる。
また、本発明の他の観点に係るフラーレン及び有機高分子の負イオンビームの生成方法では、熱電子を発生するアイオナイザーを含むスパッターチャンバーと、該スパッターチャンバー内で生成されるフラーレンまたは有機高分子の負イオンを、負イオンビームとして外部に取り出すための引出電極と、前記スパッターチャンバー内に着脱可能に取り付けられたカソードロッドを用い、前記カソードロッド内に装填された粉末状のフラーレンまたは有機高分子試料を加熱して昇華させ、昇華させられたフラーレンまたは有機高分子に前記アイオナイザーからの熱電子を付着させて負イオンとし、該負イオンを正電位にある前記引出電極で引き寄せてビーム化している。
従来技術では、スパッター(セシウム正イオンの衝突)により多くのフラーレンが解離してしまい、フラーレン負イオン生成効率が極めて低いが、本発明では、従来技術では利用しないアイオナイザーから発生する熱電子を利用し、フラーレンを気化して電子をフラーレンに付着させることでフラーレン負イオンを生成するため、多くのフラーレンを解離させずに効率よく負イオン化することができる。
従来技術では、スパッターによるフラーレン固体試料の表面状態の変化(試料表面におけるフラーレンの解離片の割合が増加する)に伴いビーム強度が急激に減少していたが、本発明では、カソードロッド型のオーブンロッドかあるいはるつぼ型カソードを用いて安定に継続してフラーレンをスパッターチャンバーへ供給するため、長時間安定したビームが生成できる。
従来技術では、試料をスパッターするために気化したセシウムを必要とするが、本発明ではセシウムを必要としないため、負イオン生成量が減少する要因の一つであるセシウムによるイオン源の汚れが生じない。
従来技術では、有機高分子の負イオンビームの生成は、スパッターされにくいこと、金属に比べ融点が低いためアイオナイザーの熱により溶解してしまいカソードで保持できないこと、熱により試料から大量のガスが発生してビームラインの真空が保てないことなどの理由により、不可能であったが、本発明では、カソードロッド型のオーブンロッドの試料るつぼの温度を制御し、適量の気化した有機高分子に電子を付着して負イオン化することで、有機高分子の負イオンビームの生成を可能とする。
従来の負イオンビーム生成法におけるイオン源の縦断面図 本発明の実施例におけるイオン源の縦断面図 本発明の実施例におけるカソードロッドの縦断面図 本発明の変形例におけるるつぼ型ロッドの縦断面図
本発明の理解を助けるために、図1に示す一般的な従来のセシウムスパッター型負イオン源(非特許文献2のタイプのイオン源)による負イオンビーム生成原理を説明する。
真空容器12の内部にセラミックス等の絶縁物の支柱14で固定された円筒形のスパッターチャンバー13の内部に、150℃程度に熱せられたセシウムリザーバ10で気化させられたセシウム蒸気が配管9を通して流入し、電熱線6により1,000℃以上に熱せられた円錐形あるいは円筒形をしたタングステン等の高融点金属製のアイオナイザー4の表面において、その熱により正イオン化したセシウムイオンを、カソード2に圧縮固化して詰めた固体試料3に衝突させ、固体試料3の表面原子あるいは分子をスパッターし、その中から負イオンとなったものを、数kVの正電圧を印可した引出電極11によりスパッターチャンバー13から負イオンビームとして引き出す。引き出された負イオンビームは後段に設けられた加速器(図示せず)に送られ、そこで加速される。
カソードロッド1は、カソード2をスパッターチャンバー13に大気側から装填するためのパイプ状のロッドであり、カソード2が高温にならないように内部にフレオン水などの冷媒が循環している。セシウム蒸気の一部は、冷却されたカソード2の固体試料3の表面に付着し、固体試料表面の仕事関数を下げることで、負イオンの生成確率を増加させる働きをする。
スパッターチャンバー13に装填されたカソードロッド1はセラミックス等の絶縁物で固定された金属8で支えられるため、カソード2とアイオナイザー4の間にはカソード2の印可電圧の分だけ電位差が生じ、その電場によりセシウム正イオンはカソード2に向けて加速され固体試料3に衝突する。一方、固体試料3からスパッターされた負イオンは、カソード2の負電位に反発し、引出電極11の方向に加速されスパッターチャンバー13から引き出される。
永久磁石15a及び15bは、固体試料3がスパッターされる際に放出される2次電子あるいはアイオナイザー4の表面から放出される熱電子が負イオンと混合して引き出されないように、その磁場で電子のみを偏向し、スパッターチャンバー13の内部に閉じ込めるためのものである。生成する負イオン種を変える場合は、カソードロッド1を大気中に引き抜き、カソード2を目的の試料が詰まったものに交換し、再びカソードロッド1をスパッターチャンバー13に装填する。
以上が従来の負イオン源の構成及び動作の説明である。本発明は、基本的に図1の負イオン源構造に大きな改善を加えることなく、従来の負イオン源の約1,000倍の負イオンビームを生成する方法である。以下、本発明によるフラーレン負イオンビームの生成原理を図2及び図3をもとに説明する。
カソードロッドと同様な形状をしたオーブンロッド16をスパッターチャンバー13に装填し、ボロンナイトライド製のオーブン16aのらせん状の溝に巻きつけた電熱線16bの熱でカーボン製の試料るつぼ16cに収めた粉末状のフラーレン試料17を昇華し、タングステン製の配管16dを通してフラーレン蒸気をスパッターチャンバー13に流入する。1,000℃以上に熱せられたアイオナイザー4の表面から放出される熱電子がフラーレンに付着して負イオンとなったフラーレンイオンを引出電極11によりビームとして引き出す。
オーブンロッド16のステンレス製パイプ16hの内部には電熱線16bに電力を供給するための配線16fと試料るつぼ16cの温度を測定するための熱電対16eがフィードスルーフランジ16gのそれぞれの電極に結線されている。試料るつぼ16cはオーブン16aとアイオナイザー4の熱により加熱される。C60フラーレンの場合、昇華する温度は400〜500℃程度であり、加熱しすぎると解離してしまうため、電熱線16bに供給する電力量を調整して、試料るつぼ16cの温度を制御し一定に保つ。アイオナイザー4の熱は配管16dの温度を高温に保ち、配管16dの内壁にフラーレンが付着することを軽減する役目も担っている。
セシウムスパッター型負イオン源にて従来の方法でフラーレン負イオンビームを生成し、タンデム加速器で加速した5MeVのC60 のターゲットでのビーム強度が数万cps(電流計では測定できないため、粒子検出器で測定)であるのに対し、上述の実施例により生成したフラーレン負イオンビームにおける同条件でのビーム強度は数十ピコアンペア(数千万cps)であり、従来の方法に比べて1千倍以上の増加が確認された。
また、従来の方法では、ビーム強度が数時間で当初の数万cpsから1割程度(数百cps)まで急激に減少していたが、上述の実施例では、10時間以上安定に当初の数十ピコアンペアのビーム強度を維持した。
さらに、従来、半日以上要していたビーム調整時間が、1時間程度までに短縮され、照射実験の効率化に成功した。
なお、この方法は、従来のように、セシウム正イオンで固体試料をスパッターし、フラーレン負イオンを生成するものではなく、電子親和力が非常に大きいというフラーレンの特徴を利用して、気化したフラーレンに電子を付着させて負イオン化するものであり、フラーレンが解離することなく、効率よくフラーレン負イオンを生成することができる。また、オーブン16aの温度を一定に保つことで、気化したフラーレンを一定量長時間に渡りスパッターチャンバー13に供給できるため、長時間安定にフラーレン負イオンを生成することができる。
更に、アイオナイザー4を電子源として利用するため、新たにフィラメント等の電子源を付加するというような、イオン源自体の改造を必要としないことから、既存イオン源を利用して容易にフラーレン負イオン生成量を飛躍的に増加させることができる上、オーブンロッド16に替わり通常のカソードロッドをスパッターチャンバー13に装填することで、セシウムスパッター型負イオン源としてこれまで通りの使用が可能である。
また、通常のセシウム正イオンによるスパッター方式で負イオンを生成するときに、固体試料から放出される2次電子等を偏向するために使用されるマグネット15a及び15bは、本発明において、その磁場にアイオナイザー4から放出される電子を巻きつけ、電子の飛行時間を長くすることで、フラーレンに電子が付着する確率を増加させる役割を担う。
本発明の変形例について図4をもとに説明する。
セシウムスパッター型負イオン源にて通常使用されるカソードロッド1に接続する固体試料が固詰めされたカソードに替わり、図4に示すようなタングステン等の高融点金属製のるつぼ型カソード18をカソードロッド1に装着し、スパッターチャンバー13に装填することで、るつぼ型カソード18はアイオナイザー4からの放射伝熱により400℃以上に加熱される。るつぼ型カソード18に収めた粉末状のフラーレン試料17は昇華し、るつぼ型カソードの蓋18aに空いた穴を通してスパッターチャンバー13内に流入し、アイオナイザー4からの熱電子を付着することで、フラーレン負イオンが生成される。
カソードロッド1は通常においてアイオナイザー4からの伝熱によるカソードの加熱を抑えるために冷媒が循環しているが、本方法においては、るつぼ型カソード18を十分加熱するためにカソードロッド1の冷却を必要としない。カソードロッド1のパイプ内に熱電対19を設置し、るつぼ型カソード18の温度をモニタする。るつぼ型カソード18の温度調整はカソードロッド1を装填する深さでアイオナイザー4とるつぼ型カソード18の距離を調整して行う。またアイオナイザー4に供給する電力によってもるつぼ型カソード18の温度を調整することができる。
本発明の応用例として、オーブンロッド16の試料るつぼ16cに高分子化合物を収めることで、フラーレン負イオンビームの生成と同じ原理により、タンパク質などの生体高分子やポリエチレンなどの合成樹脂と言った有機高分子の負イオンビームを生成することができる。
1…カソードロッド、2…カソード、3…固体試料、4…アイオナイザー、5…電極、6…電熱線、7…セラミックス等の絶縁物、8…カソード支え、9…セシウム蒸気用配管、10…セシウムリザーバ―(オーブン)、11…引出電極、12…真空フランジ、13…スパッターチャンバー、14…セラミックス等の絶縁物、15…マグネット、16…オーブンロッド、16a…オーブン、16b…電熱線、16c…試料るつぼ、16d…タングステン製配管、16e…熱電対、16f…電熱線用配線、16g…フィードスルーフランジ、16h…ステンレス製パイプ、17…粉末フラーレン試料、18a…るつぼ型カソード、18b…るつぼ型カソードの蓋、19…熱電対。

Claims (4)

  1. 粉末状のフラーレンまたは有機高分子試料を加熱して昇華させ、昇華させられたフラーレンまたは有機高分子に熱電子を付着させて負イオンとし、該負イオンを正電位で引き寄せてビーム化することを特徴とするフラーレンまたは有機高分子の負イオンビームの生成方法。
  2. 熱電子を発生するアイオナイザーを含むスパッターチャンバーと、該スパッターチャンバー内で生成されるフラーレンまたは有機高分子の負イオンを、負イオンビームとして外部に取り出すための引出電極と、前記スパッターチャンバー内に着脱可能に取り付けられたカソードロッドを用い、前記カソードロッド内に装填された粉末状のフラーレンまたは有機高分子試料を加熱して昇華させ、昇華させられたフラーレンまたは有機高分子に前記アイオナイザーからの熱電子を付着させて負イオンとし、該負イオンを正電位にある前記引出電極で引き寄せてビーム化することを特徴とするフラーレンまたは有機高分子の負イオンビームの生成方法。
  3. 請求項2の生成方法において、前記カソードロッド内に温度制御可能なるつぼを備え、前記るつぼの温度を制御することで、前記るつぼ内の粉末状のフラーレンまたは有機高分子の昇華割合を調整することを特徴とするフラーレンまたは有機高分子の負イオンビームの生成方法。
  4. 請求項2または3に記載の生成方法において、前記アイオナイザーからの熱電子の飛行時間を磁界によって長くすることで、昇華させられた前記フラーレンまたは有機高分子に電子が付着する確率を増加させることを特徴とするフラーレンまたは有機高分子の負イオンビームの生成方法。
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