JP2015183986A - 湯水混合装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この他にも例えば、特許文献2に示すような、給水路及び給湯路を個別に開閉制御する手法による湯水混合装置が提案されていた。このような手法による湯水混合装置では、温度制御や流量制御のため、給水路及び給湯路を個別に開閉制御するよう、電子的な制御の構成が必要となるが、逆止弁などを追加する必要がないという点で有利である。
このように構成された本発明においては、圧力や温度の外乱を受けた後も、安定した温度制御や流量制御を行うことが可能となる。
このように構成された本発明においては、吐水部などで流量が大きく規制されるような状態や水圧、湯圧が低い場合においても、適切に温度制御や流量制御を行なうことが可能となる。
このように構成された本発明においては、圧力の変動を受けても流量を安定して制御することができる。
このように構成された本発明においては、止水状態において、ダイヤフラム弁機構のダイヤフラム部を挟んだ第一圧力室と第二圧力室の圧力が等しくなり、すなわちダイヤフラム部の両面が同圧となるため、止水状態においてダイヤフラム部に差圧が作用せず、ダイヤフラム弁機構の長期の信頼性が確保できる。
このように構成された本発明においては、圧力の変動を受けても流量を安定して制御することができる。
このように構成された本発明においては、止水状態において、ダイヤフラム弁機構のダイヤフラム部を挟んだ第一圧力室と第二圧力室の圧力が等しくなり、すなわちダイヤフラム部の両面が同圧となるため、止水状態においてダイヤフラム部に差圧が作用せず、ダイヤフラム弁機構の長期の信頼性が確保できる。
このように構成された本発明においては、流量の設定が変更された場合に、水側流量調節ユニットにおける調節と、湯側水量調節ユニットにおける調節とが同時に完了するため、温度の設定目標値からの一時的なずれを抑制することができる。
このように構成された本発明においては、吐水部における温度変更時のタイムラグを少なくすることができ、また、耐圧部分を少なくして耐圧信頼性を向上することができる。
このように構成された本発明においては、配管の冷えなどにより、各流量調節ユニットから水栓装置までに温度差が生じるような場合でもより適切に温度制御を行うことができる。
図1は、本発明の各実施形態に係る湯水混合装置1の構成を概略的に示すブロック図である。各構成をブロックで示し、制御系統を破線で示し、水や湯の供給系統については実線で示している。
水側流量調節ユニット20で流量が調節された水はさらに第二給水路13を介して水栓装置18に送られる。同様に、湯側流量調節ユニット30で流量が調節された湯はさらに第二給湯路17を介して水栓装置18に送られる。水栓装置18の内部でこれらの水及び湯は混合される。混合された湯水は水栓装置18に設けられた吐水部19から吐水される。水栓装置18の使用者は、水栓装置18を操作して、吐水部19から吐水される湯水の温度や流量(吐水量)について、自らの希望を入力する。使用者の希望する湯水の温度や流量の情報が水栓装置18に入力されると、この情報は制御部40に送信される。続いて、制御部40は図3及び図5を参照して後述する制御処理を行い、水側流量調節ユニット20、湯側流量調節ユニット30を制御してそれぞれ水の流量、湯の流量を制御する。この結果、水側流量調節ユニット20で流量が調節された水と、湯側水量調節ユニット30で流量が調節された湯とが水栓装置18内で混合され、使用者の希望する温度及び流量で吐水部19から吐水される。このようにすると、混合が末端である水栓装置18内にて行われるため、吐水部19における温度変更時のタイムラグを少なくすることができるという利点がある。
なお、吐水部19には、各種シャワーヘッド(節水シャワーヘッド)等を接続することも可能である。また、水側流量調節ユニット20及び湯側流量調節ユニット30を通過する際、水の圧力、湯の圧力はそれぞれ低下しているため、第二給水路13及び第二給湯路17、水栓装置18等を第一給水路12及び第一給湯路16と同等の耐圧構造とする必要は無い。耐圧部分を少なくする一方で、耐圧信頼性を向上することができる。
また、上述した水側流量調節ユニット20、湯側流量調節ユニット30、第二給水路13、第二給湯路17、水栓装置18、吐水部19を一セットとして、これらの構成を複数セット設け、集中給湯を行うようにしてもよい。(図2には一セットのみが示されているが、第一給水路12、第一給湯路16の延長・分岐先に同様に設けることが可能である。)
具体的には水栓装置18を介した使用者からの指示や、後述する温度センサ105、105’や流量センサ107、107’によって検出された値を受け取り、制御処理を行う。また、使用者からの指示への対応や、外部環境の変化に伴う水や湯の温度や流量の変動への対応のため、水側流量調節ユニット20及び湯側流量調節ユニット30に対してそれぞれ、流量を適切に変化させるように指示を送る。この他に、給湯器14の温度設定などを行うことも可能である。これらの機能はソフトウェアやファームウェア等によって提供される。
なお、このような構成を有する湯水混合装置1を動作させるため、湯水混合装置1に対して電源を供給する電源(図示せず)が接続されている。この電源として、通常は商用電源を用いるが、停電時用にバッテリーを併用してもよい。
図2は、本発明の第一の実施形態の湯水混合装置の水側流量調節ユニット20及び湯側流量調節ユニット30にそれぞれ使用される、定流量弁200、200’及びその周辺部の側面断面図である。水側流量調節ユニット20に使用される定流量弁200は、第一給水路12と第二給水路13の間に配置される。同様に、湯側流量調節ユニット30に使用される定流量弁200’は、第一給湯路16と第二給湯路17の間に配置される。水側流量調節ユニット20に使用される定流量弁200も、湯側流量調節ユニット30に使用される定流量弁200’も、構造は共通であるため、以下、水側流量調節ユニット20に使用されている定流量弁200を例に説明する。
ダイヤフラム弁機構204は、第一圧力室205と第二圧力室206との圧力差およびばね209の力により、ダイヤフラム部207を押上げたり、押下げたりする。ダイヤフラム部207の動きによって、主弁208が上下し、中間流路201から二次側流路103に通じる連通部の開度が調整される。
上述したように、ダイヤフラム弁機構204の第一圧力室205は第一連通路210により一次側流路101と連通しているため、第一圧力室205中の圧力は一次側流路と同じP1となる。また、ダイヤフラム弁機構204の第二圧力室206は第二連通路211により中間流路201と連通しているため、第二圧力室206中の圧力は中間流路201と同じP2となる。ここで、ダイヤフラム弁機構204の釣合いの関係から、
P1×S=P2×S+F
という式が得られる。この式を変形すると、
P1−P2=F/S
となる。一方、流量絞り弁202において、流量Qは圧力差の1/2乗に比例することが知られている。流量絞り弁202の開度にのみ依存する定数をCとすると、
Q=C×(P1−P2)1/2=C×(F/S)1/2
となる。
従って、ばね209の力Fがほぼ一定と考えると、ダイヤフラム部207の面積は一定であるため、流量Qは水圧によらず一定となる。つまり、一次側流路101中の水圧が変動するような外乱があっても、流量絞り弁202の開度が一定であれば、流量Qも一定となる。
ダイヤフラム部207が押下げられると、ダイヤフラム部207に接続された主弁208も押下げられ、中間流路201と二次側流路103の連通部を閉鎖する方向へと移動する。この結果、中間流路201中の圧力P2が上昇する。
すると、中間流路201と第二連通路211で連通したダイヤフラム弁機構204の第二圧力室206中の圧力P2も上昇する。そして最終的にダイヤフラム部207にかかる力が釣合うようになる。
逆に一次側流路103中の圧力P1が下降するような外乱が発生した場合は、ダイヤフラム部207が押上げられ、その結果、第二圧力室206中の圧力P2が下がるようになり、最終的にダイヤフラム部207にかかる力が釣合うようになる。
このように一次側流路103中の圧力P1が変動するような外乱が発生したとしても、定流量弁200のダイヤフラム弁機構204がダイヤフラム部207について自律的に釣合いを回復させて、その結果、流量を一定に保つことが可能となる。このような定流量弁200を使用することにより、湯水混合装置の安定した流量制御が可能となる。
このようにして一次側流路101と第一圧力室205との間の連通を遮断すると、止水状態で、第一圧力室205中に水が密封される一方、中間流路201及び二次側流路103には外気が流入する。第一圧力室205に密封された水は、非圧縮性の液体として扱えるため、ダイヤフラム部207の両面にかかる圧力はそれぞれ大気圧と等しくなる。従って、止水状態においてダイヤフラム部207の両面で差圧が無いため、定流量弁200の閉止時にもダイヤフラム部207に水圧が作用せず、ダイヤフラム弁機構204の長期の信頼性が確保できる。
まず湯水混合装置1の使用者が図示しないスイッチ等により湯水混合装置1の電源をONにする(ステップS101)。湯水混合装置1の制御部40は、続いて、水側流量調節ユニット20に設けられた定流量弁200のモータ203の初期位置(すなわち流量絞り弁202の初期位置)θc0と、湯側流量調節ユニット30に設けられた定流量弁200’のモータ203’の初期位置(すなわち流量絞り弁202’の初期位置)θh0を取得する(ステップS102)。湯水混合装置1は初期状態として止水状態にある。使用者が水栓装置18の吐水部19から吐水させたい湯水の温度と吐水量を水栓装置18に設けられた図示しない入力手段により入力し、この所望の湯水の温度と吐水量を制御部40は設定温度Tm、設定吐水量Qmとして取得する(ステップS103)。
次に、水側流量調節ユニット20に設けられた温度センサ(水温センサ)105が水温Tcを検知し、湯側流量調節ユニット30に設けられた温度センサ(湯温センサ)105’が湯温Thを検知し、制御部40がこれらの情報を取得する(ステップS104)。
制御部40はこれらの情報に基づいて、水栓装置18に供給すべき水量Qc(目標)、湯量Qh(目標)を計算する(ステップS105)。これら水量Qc、湯量Qhは、次の式に基づいて計算される。
Qc(目標)=((Th−Tm)/(Th−Tc))×Qm
Qh(目標)=((Tm−Tc)/(Th−Tc))×Qm
なお、初期状態において温度センサ105’が検知した湯温Thの値が水温Tcと同程度に低い場合は、代わりに給湯部14が給湯する湯の温度設定値で代用することも可能である。または、計算結果がQc(目標)<0の場合は、Qc(目標)=0と、Qh(目標)>Qmの場合は、Qh(目標)=Qmと置き換える。
上述したように、定流量弁200、200’の流量絞り弁202、202’により制御される水、湯の流量は、それぞれモータ203、203’の回転角度の関数となっている。事前に定流量弁200、200’のモータ203、203’の回転角度と、水、湯の流量との関係を得て、この関係を数式またはテーブルとして制御部40は保持している。制御部40はこの関係に基づいて、θc(目標)、θh(目標)を取得することが可能である。本実施形態においては、定流量弁200、200’のモータ203、203’の回転角度と、水、湯の流量とがほぼ線形の関係にある定流量弁200、200’を使用している。
次に制御部40は、ステップS107で得られた角度変化量ΔθcとΔθhをもとに、水側流量調節ユニット20の定流量弁200のモータ203の駆動速度ωcと、湯側流量調節ユニット30の定流量弁200’のモータ203’の駆動速度ωhを計算する(ステップS108)。この駆動速度ωcとωhは以下のように計算される。
ωc:ωh=Δθc:Δθh
すなわち、角度変化量が多いほど駆動速度が速くなる。このような計算に基づいてモータ203、203’を駆動すると、それぞれモータ目標角度θc(目標)、θh(目標)に同じタイミングで到達する。
このようにして、使用者が望む湯水の温度と吐水量をもって、水栓装置18の吐水部19から吐水を行うことができる。
使用者から電源OFFの指示を受けた場合、湯水混合装置1の制御部40は止水処理を実行する(ステップS111のYesからステップS112)。制御部40は止水処理として、上述したステップS103からステップ110と同様の処理を行う。ただし、この場合、Qc(目標)及びQh(目標)がともに「0」となり、これに従ってモータ203、203’を駆動する。そして、最終的にモータ203、203’の位置はそれぞれの初期位置θc0、θh0に戻ることになる。制御部40はこのような止水処理を終えた後、電源をOFFとする(ステップS113)。
図4は、本発明の第二の実施形態に係る湯水混合装置に用いられる定流量弁及びその周辺部の側面断面図であり、水側流量調節ユニット20に設けられた定流量弁200を示している。第二の実施形態に係る定流量弁200は本発明の第一の実施形態に係る湯水混合装置に用いられる定流量弁200と同じ構成を有しているが、第二の実施形態においては、定流量弁200の周辺部、二次側流路103に更に流量センサ107が設けられている点が第一の実施形態と異なっている。
図4に示すように、定流量弁200に接続する二次側流路103には、温度センサ105とともに、流量センサ107が設けられている。流量センサ107は、二次側流路103を流れる水の流量を検出するセンサである。この流量センサ107は、二次側流路103内に設けられ二次側流路103を流れる水によって回転する羽根車と、二次側流路103の外側に設けられた検出器を有している。この羽根車には磁石が取付けられており、流れる水による羽根車の回転に伴う磁石の回転運動を、検出器によって検出する。検出信号はパルス状の信号となるため、この信号から羽根車の回転速度が求められ、二次側流路103内を流れる水の流量を求めることが可能となる。流量センサ107によって求められた水の流量は制御部40に送信され、制御のための情報として使用される。なお、第二の実施形態においては、湯側流量調節ユニット30にも同様に流量センサ107’が設けられており、同様に二次側流路を流れる湯の流量を制御部40に送信する。なお、図4に示した構成においては、定流量弁200に接続する二次側流路103に流量センサ107が設けられているが、その代わりに定流量弁200に接続する一次側流路101に流量センサ107を設けてもよい。湯側流量調節ユニット30の流量センサ107’も同様に定流量弁200に接続する一次側流路101に設けてもよい。
第二の実施形態に係る湯水混合装置は、水側流量調節ユニット20及び湯側流量調節ユニット30の制御を行なった後、ステップS212において、目標流量が得られているか否かを確認する。具体的には、制御部40が水側流量調節ユニット20及び湯側流量調節ユニット30にそれぞれ設けられている流量センサ107、107’により検知された、水流量Qcと湯流量Qhを取得して、これらの値を目標流量であるQc(目標)、Qh(目標)とそれぞれ比較し、以下の条件を満たしているか否か判別する(ステップS212)。
Qc/Qc(目標)>0.9 かつ、Qh/Qh(目標)>0.9
この条件を満たしている場合、すなわち、実際の水流量Qc、湯流量Qhがいずれも目標流量の9割よりも大きくなっている場合、制御部40は、目標流量が得られていると判別する。目標流量が得られていると制御部40が判別した場合、制御部は第一の実施形態と同様の処理を継続する(ステップS212のYesからステップS213)。なお、ステップS213、S214、S215は、それぞれ図3のフローチャート図に示すステップS111、S112、S113と同様の処理を行うものであり、説明を省略する。
この条件を満たしていない場合、すなわち、実際の水流量Qc、湯流量Qhがいずれも目標流量の9割以下である場合、制御部40は、目標流量が得られていないと判別する。この場合、吐水部109の先に節水シャワーのような流量を規制する機器が取付けられている可能性があり、吐水量の設定値Qmと実際の水栓装置108や吐水部109から得られる吐水量との間に齟齬が生じているため、制御部40は吐水量の設定値Qmを以下の条件に基づいて、新たな値Qm(新)に再設定する(ステップS212のNoからステップS216)。
Qm(新)=0.9×(Qc/Qc(目標))×Qm
又は
Qm(新)=0.9×(Qh/Qh(目標))×Qm
のいずれか小さい方をQm(新)として再設定する。
図6は、図2や図4に示した定流量弁200とは異なる構造を有する定流量弁300の構造を示す側面断面図であり、水側流量調節ユニット20に設けられた状態を示している。図6に示されるように、定流量弁300は、一次側流路101(すなわち第一給水路12)と二次側流路103(すなわち第二給水路13)を接続するように設置される。定流量弁300内には中間流路301が設けられており、中間流路301と二次側流路103との間に流量絞り弁302が設けられ、一次側流路101と中間流路301との間の連通部にダイヤフラム弁機構304の主弁308が設けられている。図6において、一次側流路101から中間流路301を通って二次側流路103へ向かう数本の曲線矢印は、水の流れを示しており、一次側流路101、中間流路301、後述する第一圧力室305及び第二圧力室306、二次側流路103に複数箇所記載されているP1’、P2’、P3’の符号は、それぞれの位置における水圧を示している。別々の位置においても、同じ符号が付されている場合、それぞれの位置における水圧は同じである。(例えば、中間流路301内の水圧と第一圧力室305内の水圧は同じ「P2’」である。)
第一圧力室305は第一連通路310により中間流路301と連通している。第二圧力室306は第二連通路311により、二次側流路103と連通している。ダイヤフラム部307は第一圧力室305と第二圧力室306とを仕切るダイヤフラムであり、付勢手段である、ばね309によって第二圧力室306側から第一圧力室305側に付勢されている。ばね309は第二圧力室306内に設けられ、ダイヤフラム部307を第一圧力室305側に付勢する付勢手段である。ダイヤフラム弁機構304の主弁308は、一次側流路101から中間流路301に通じる連通部の開度を調整するための弁である。主弁308はダイヤフラム部307に接続されている。
ダイヤフラム弁機構304は、第一圧力室305と第二圧力室306との圧力差およびばね309の力により、ダイヤフラム部307を押上げたり、押下げたりする。ダイヤフラム部307の動きによって、主弁308が上下し、一次側流路101から中間流路301に通じる連通部の開度が調整される。
定流量弁300の周辺部、二次側流路103に、温度センサ105、流量センサ107が設けられている点は、図2及び図4に記載された定流量弁200と同様である。
上述したように、ダイヤフラム弁機構304の第一圧力室305は第一連通路310により中間流路301と連通しているため、第一圧力室305中の圧力は中間流路301と同じP2’となる。また、ダイヤフラム弁機構304の第二圧力室306は第二連通路311により二次側流路103と連通しているため、第二圧力室306中の圧力は二次側流路103と同じP3’となる。ダイヤフラム弁機構204の釣合いの関係から、
P2’×S’=P3’×S’+F’
という式が得られる。この式を変形すると、
P2’−P3’=F’/S’
となる。一方、流量絞り弁302において、流量Qは圧力差の1/2乗に比例することが知られている。流量絞り弁302の開度にのみ依存する定数をCとすると、
Q’=C’×(P1’−P2’)1/2=C’×(F’/S’)1/2
となる。
従って、ばね309の力F’がほぼ一定と考えると、ダイヤフラム部307の面積S’は一定であるため、流量Q’は水圧によらず一定となる。つまり、中間流路301中の水圧が変動するような外乱があっても、流量絞り弁302の開度が一定であれば、流量Q’も一定となる。
ダイヤフラム部307が押上げられると、ダイヤフラム部307に接続された主弁308も押上げられ、一次側流路101と中間流路301の連通部を閉鎖する方向へと移動する。この結果、中間流路301中の圧力P2’が低下する。このようにして、最終的にダイヤフラム部207にかかる力が釣合うようになる。
逆に中間流路301中の圧力P2’が下降するような外乱が発生した場合は、ダイヤフラム部307が押下げられ、一次側流路101と中間流路301との連通部を開放する方向へと移動する。この結果、中間流路301中の圧力P2’は上昇し、中間流路301と第一連通路310で連通したダイヤフラム弁機構304の第一圧力室305中の圧力P2’も上昇する。最終的にダイヤフラム部307にかかる力が釣合うようになる。
このように中間流路301中の圧力P2’が変動するような外乱が発生したとしても、ダイヤフラム部307について自律的に釣合いを回復させて、その結果、流量を一定に保つことが可能となる。このような定流量弁300を使用することにより、湯水混合装置の安定した流量制御が可能となる。
このようにして二次側流路103と第二圧力室306との間の連通を遮断すると、止水状態で、第二圧力室306中に水が密封される一方、中間流路301には、一次側流路101と同じ圧力P1’がかかる。第二圧力室306に密封された水は、非圧縮性の液体として扱えるため、ダイヤフラム部307の両面にかかる圧力はそれぞれ一次側流路101と同じ圧力P1’となる。従って、止水状態においてダイヤフラム部307の両面で差圧が無いため、定流量弁300の閉止時にもダイヤフラム部307に水圧が作用せず、ダイヤフラム弁機構304の長期の信頼性が確保できる。
このような構成を有することにより、冬季など配管が冷えるようなとき、各流量調節ユニット(水側流量調節ユニット20や湯側流量調節ユニット30)から水栓装置18までに温度差が生じるような場合でも、使用者により近い位置で水及び湯の温度を検出することができるので、さらに適切に温度制御を行うことが可能となる。
10 給水源
12 第一給水路
13 第二給水路
14 給湯器
16 第一給湯路
17 第二給湯路
18 水栓装置
19 吐水部
20 水側流量調節ユニット
30 湯側流量調節ユニット
40 制御部
101 一次側流路
103 二次側流路
105 温度センサ
105’ 温度センサ
107 流量センサ
107’ 流量センサ
200 定流量弁
200’定流量弁
201 中間流路
202 流量絞り弁
202’流量絞り弁
203 モータ
203’モータ
204 ダイヤフラム弁機構
205 第一圧力室
206 第二圧力室
207 ダイヤフラム部
208 主弁
209 ばね
210 第一連通路
211 第二連通路
300 定流量弁
301 中間流路
302 流量絞り弁
303 モータ
304 ダイヤフラム弁機構
305 第一圧力室
306 第二圧力室
307 ダイヤフラム部
308 主弁
309 ばね
310 第一連通路
311 第二連通路
Claims (9)
- 吐水部に向けて給水を行う給水路上に設けられた水温センサと、
前記給水路の水流量を調節する水側流量調節ユニットと、
吐水部に向けて給湯を行う給湯路上に設けられた湯温センサと、
前記給湯路の湯流量を調節する湯側流量調節ユニットと、
前記水側流量調節ユニット及び前記湯側流量調節ユニットを動作させる制御部と、を備え、
前記制御部による制御の下で前記水側流量調節ユニット及び前記湯側流量調節ユニットにより水流量及び湯流量を調節することで、前記吐水部における吐水温度及び吐水流量を調節する混合水栓装置において、
前記水側流量調節ユニット及び前記湯側流量調節ユニットは、下流側に流れ込む流量を所定流量とする定流量弁をそれぞれ備え、前記定流量弁は前記制御部により流量を設定される、湯水混合装置。 - 前記水側流量調節ユニット及び前記湯側流量調節ユニットはそれぞれ流量センサを有し、
前記各流量センサにより検出される流量が前記制御部により設定された各定流量弁の流量に達していない場合、前記制御部は前記各定流量弁の流量を前記各流量センサにより検出された流量よりも小さくする、
請求項1に記載の湯水混合装置。 - 前記定流量弁は、前記給水路の一次側流路と二次側流路との間、及び前記給湯路の一次側流路と二次側流路との間に設置される弁であって、それぞれ、
前記一次側流路と前記二次側流路とを接続する中間流路と、
モータと、
前記モータにより動作し、前記一次側流路と前記中間流路との間に形成される流路面積を変化させ、水の流量を調整する流量絞り弁と、
前記中間流路から、前記二次側流路に通じる連通部の開度を調整するダイヤフラム弁機構と、を有し、
前記ダイヤフラム弁機構は、
前記一次側流路と連通する第一圧力室と、
前記中間流路と連通する第二圧力室と、
前記第一圧力室と前記第二圧力室とを仕切るダイヤフラム部と、
前記ダイヤフラム部に接続され、前記中間流路から、前記二次側流路に通じる前記連通部の開度を調整する主弁と、
前記ダイヤフラム部に接続された前記主弁を、前記第一圧力室側へと付勢する付勢手段と、を有する、
請求項1又は2に記載の湯水混合装置。 - 前記定流量弁は、前記各流量絞り弁が前記一次側流路と前記中間流路との間を閉止する際に、あわせて前記一次側流路と前記第一圧力室との間の連通を遮断する、
請求項3に記載の湯水混合装置。 - 前記定流量弁は、一次側流路と二次側流路との間に設置される弁であって、それぞれ、
前記一次側流路と前記二次側流路とを接続する中間流路と、
モータと、
前記モータにより動作し、前記中間流路と前記二次側流路との間に形成される流路面積を変化させることで流れる水の瞬間流量を調整する流量絞り弁と、
前記一次側流路から、前記中間流路に通じる連通部の開度を調整するダイヤフラム弁機構と、を有し、
前記ダイヤフラム弁機構は、
前記中間流路と連通する第一圧力室と、
前記二次側流路と連通する第二圧力室と、
前記第一圧力室と前記第二圧力室とを仕切るダイヤフラム部と、
前記ダイヤフラム部に接続され、前記一次側流路から、前記中間流路に通じる前記連通部の開度を調整する主弁と、
前記ダイヤフラム部に接続された前記主弁を、前記第一圧力室側へと付勢する付勢手段と、を有する、
請求項1又は2に記載の湯水混合装置。 - 前記定流量弁は、前記各流量絞り弁が前記中間流路と前記二次側流路との間を閉止する際に、あわせて前記二次側流路と前記第二圧力室との間の連通を遮断する、
請求項5に記載の湯水混合装置。 - 前記制御部が前記水側流量調節ユニット及び前記湯側流量調節ユニットが有する各前記定流量弁の流量の設定を変更する場合、前記水側流量調節ユニットの定流量弁の前記モータの駆動速度と、前記湯側流量調節ユニットの定流量弁の前記モータの駆動速度との比は、前記水側流量調節ユニットの定流量弁の前記流量絞り弁の駆動角度と、前記湯側流量調節ユニットの定流量弁の前記流量絞り弁の駆動角度との比と一致する、
請求項3乃至6のいずれか1項に記載の湯水混合装置。 - 前記吐水部は、水栓装置に設けられ、
前記水側流量調節ユニット及び前記湯側流量調節ユニットは前記水栓装置の外に設けられ、
前記水側流量調節ユニット及び前記湯側流量調節ユニットでそれぞれ流量調節された水及び湯は、前記水栓装置内で混合される、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の湯水混合装置。 - 前記湯温センサ及び前記水温センサは、前記水栓装置に設けられる、
請求項8に記載の湯水混合装置。
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