JP2015183242A - 薄膜製造方法 - Google Patents

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Masazumi Nishikawa
正純 西川
前田 直樹
Naoki Maeda
直樹 前田
江部 明憲
Akinori Ebe
明憲 江部
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【課題】プラズマ中の荷電粒子によるダメージをできるだけ抑えることで可視光の透過率及び電気伝導率を高めた透明導電性酸化物薄膜を、高い製膜速度で製造することができる方法を提供する。
【解決手段】真空容器内に基板Sと、透明導電性酸化物薄膜の材料のスパッタターゲットTを対向させて配置し、(i)基板SとスパッタターゲットTの間にプラズマを生成し、(ii)該プラズマ中の荷電粒子をスパッタターゲットTの表面に向けて加速するバイアス電界を基板SとスパッタターゲットTの間に生成し、(iii)高周波アンテナ16を用いてスパッタターゲットTの表面近傍におけるプラズマ密度を高める高周波電磁界をスパッタターゲットTの表面近傍に生成する処理を同時に行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜製造方法に関し、特に、透明電極に使用可能な酸化インジウムスズ(ITO)等の透明導電性酸化物薄膜を製造する方法に関する。
酸化インジウムスズ(ITO)薄膜は、可視光の透過率(以下、「光透過率」と呼ぶ)が約90%に上るため,液晶パネルや有機ELパネルなどのFPD(フラットパネルディスプレイ)の電極として用いられている。また、太陽電池、抵抗膜方式のタッチパネル、発光ダイオードの電極としても用いられている。
ITO薄膜は一般に、該薄膜の材料となるターゲットからプラズマを用いてスパッタされた粒子を堆積させるスパッタ法により作製される。その際、プラズマの密度を高くするほど製膜速度を高めることができ、生産効率が向上する。しかしながら、製膜速度を高めるために、供給する電力を大きくすると、プラズマの原料となるプラズマ生成ガス由来の荷電粒子や、ターゲットからスパッタされた粒子の運動エネルギーが高くなってしまう。そのようなエネルギーの高い粒子が製膜中のITO薄膜に衝突すると、ITO薄膜にダメージを与えてしまう。このようなダメージは、ITO薄膜の透明性(光透過率)及び電気伝導率を低下させる原因となる。
特許文献1には、ITO薄膜を製膜する基板に入射する荷電粒子を減速させる直流電界を該基板の近傍に形成することが記載されている。これによれば、荷電粒子がITO薄膜に与えるダメージを抑えることができる。
特開平05-239641号公報
特許文献1に記載の方法では、プラズマ生成ガス由来の荷電粒子がITO薄膜に与えるダメージを抑えることはできるが、帯電していないスパッタ粒子を減速させることはできず、それによるダメージを抑えることはできない。従って、製膜速度を高めるために供給電力を大きくするとスパッタ粒子の運動エネルギーが大きくなり、ITO薄膜へのダメージが大きくなってITO薄膜の透明性(光透過率)及び電気伝導率が低下してしまうという問題がある。
ここまではITOを例に説明したが、酸化亜鉛(ZnOx)や酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO)等、ITO以外の透明導電性酸化物の薄膜を作製する際にも同様の問題が生じる。
本発明が解決しようとする課題は、プラズマ中の荷電粒子によるダメージをできるだけ抑えることで光透過率及び電気伝導率を高めた透明導電性酸化物薄膜を、高い製膜速度で製造することができる方法を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る薄膜製造方法は、基板上に透明導電性酸化物薄膜を製造する方法であって、
真空容器内に前記基板と、前記透明導電性酸化物薄膜の材料のスパッタターゲットを対向させて配置したうえで、
a) 前記スパッタターゲットの表面近傍に、誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界を用いて誘導結合プラズマを生成し、
b) 該誘導結合プラズマ中の荷電粒子を前記スパッタターゲットの表面に向けて加速するバイアス電界を該基板と該スパッタターゲットの間に生成する
処理を同時に行うことにより、前記スパッタターゲットをスパッタして前記基板の表面に堆積させるスパッタ製膜工程を有することを特徴とする。
本願において、「スパッタターゲットの表面近傍」とは、基板とスパッタターゲットの間の空間のうち、基板の表面よりもスパッタターゲットの表面に近い領域をいう。また、「基板の表面近傍」(後述)とは、基板とスパッタターゲットの間の空間のうち、スパッタターゲットの表面よりも基板の表面に近い領域をいう。
前記スパッタターゲットの材料は、目的とする透明導電性酸化物薄膜の素材である透明導電性酸化物であってもよいし、該酸化物以外の材料であってもよい。該酸化物以外の材料を用いる場合には、目的とする透明導電性酸化膜を構成する元素の材料を一緒に、又は別々にスパッタターゲットとし、酸素原子は、酸素ガスを含有するガスをプラズマを生成するためのプロセスガスとして用いることにより、供給することができる。
スパッタ法を用いて薄膜を製造する際には一般に、スパッタターゲットと基板の間にバイアス電界を生成する。このバイアス電界は、プラズマを該スパッタターゲットの表面に引き込むと共に、プラズマを生成するための電界としての役割も有する。それに対して、本発明に係る薄膜製造方法によれば、バイアス電界に加えて、スパッタターゲットの表面近傍に誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界を用いて誘導結合プラズマを生成することにより、該スパッタターゲット表面近傍に滞留するプロセスガス(例えばアルゴン。上記のように酸素ガスを混合させてもよい)をさらに電離させるため、該近傍のプラズマの密度を高くすることができる。これにより、個々のスパッタ粒子や荷電粒子のエネルギーを上昇させることなく、すなわち基板上に製膜中の透明導電性酸化物薄膜に与えるダメージを抑えつつ、製膜速度を高めることができる。また、製膜速度が従来と同程度でよい場合には、従来よりも弱いバイアスでスパッタターゲットをスパッタすることができるため、スパッタ粒子や荷電粒子のエネルギーが小さくなり、製膜中の透明導電性酸化物薄膜に与えるダメージをより低くすることができる。
また、製膜中のプラズマ密度が高まることで、十分な量のスパッタ粒子を基板上に供給することができるため、薄膜の結晶性が向上する(格子欠陥が生じ難くなる)と共に、薄膜が緻密化するため、透明導電性酸化物薄膜の特性向上に寄与する。
さらに、本発明では誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界を用いることにより、スパッタターゲット表面近傍だけではなく、基板の表面近傍におけるプラズマ密度も高めることができる。これにより、基板及び該基板上に製膜中の透明導電性酸化物薄膜の表面が活性化され、それら表面へのスパッタ粒子の付着を促進することができる。
前記誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界は、巻数が1回未満の線状導体から成る高周波アンテナを用いて生成することが望ましい。このような高周波アンテナは、巻数が1回以上である通常のコイルよりもインダクタンスが小さいことから、同じ大きさの電圧でより大きい電流を流すことができるため、より高密度のプラズマを生成することができる。また、高周波アンテナは複数個用いることが望ましい。これにより、プラズマの密度を一層高めることができ、製膜中の透明導電性酸化物薄膜が受けるダメージをより一層小さくすることができると共に、より面積が大きい薄膜を製造することができる。
バイアス電界には、直流電界、交流(正弦波)電界、パルス電界など、従来のスパッタ法において用いられている電界と同様のものを用いることができる。
本発明に係る薄膜製造方法において更に、前記誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界及び前記バイアス電界以外の電界又は磁界を用いて、前記基板と前記スパッタターゲットの間にプラズマを生成してもよい。その中でも特に、高速でスパッタを行うことができるという点において、直流電界又は高周波電磁界と静磁界を組み合わせたマグネトロンスパッタ装置を用いることが望ましい。
さらに、前記誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界及び前記バイアス電界とは別に、前記基板の表面近傍に、該基板表面近傍におけるプラズマ密度を高める基板活性化用高周波電磁界を生成してもよい。これにより、基板及び該基板上に製膜中の透明導電性酸化物薄膜の表面がさらに活性化され、それら表面へのスパッタ粒子の付着を一層促進することができる。基板活性化用高周波電磁界も、巻数が1回未満の線状導体から成る高周波を用いて生成することが望ましい。
本発明により、製膜中にプラズマによって与えられるダメージを抑えることで光透過率及び電気伝導率が高められた透明導電性酸化物薄膜を、高い製膜速度で製造することができる。
本発明に係る薄膜製造方法を実施するために使用する薄膜製造装置の一例を示す縦断面図。 図1に示した薄膜製造装置における真空室の上面を下方から見た図。 図1に示した薄膜製造装置で使用する高周波アンテナの概略構成図。 本実施例における高周波アンテナへの供給電極と、本実施例により作製されたITO薄膜のシート抵抗の関係を示すグラフ。 マグネトロンスパッタ装置を複数個用いる例を示す概略構成図。 基板活性化用高周波電磁界を生成する第2高周波アンテナを用いる例を示す縦断面図。
本発明に係る薄膜製造方法の実施例を、図1〜図6を用いて説明する。ここでは、ITO薄膜を作製する場合を例として説明するが、ZnOxやIGZO等、ITO以外の透明導電性酸化物から成る薄膜も、本実施例と同様の方法により作製することができる。
本実施例の薄膜製造方法では、図1〜図3に示すDCマグネトロンスパッタ型の薄膜製造装置10を用いる。薄膜製造装置10は、真空ポンプ(図示せず)により内部を真空にすることが可能な真空容器11と、真空容器11の真空室111内にプラズマ生成ガスを導入するプラズマ生成ガス導入管17と、真空容器11の天井に取り付けられたマグネトロンスパッタ用磁石12及びターゲットホルダ13と、真空室111内にターゲットホルダ13に対向して設けられた基板ホルダ14と、ターゲットホルダ13に電気的に接続された直流電源15と、ターゲットホルダ13の側方に設けられた高周波アンテナ16を有する。
マグネトロンスパッタ用磁石12には、従来のマグネトロンスパッタ装置で用いられている永久磁石から成るものをそのまま適用している。このマグネトロンスパッタ用磁石12の下面(真空室111側の面)に、円板状のスパッタターゲット(以下、「ターゲット」と略記する)Tを取り付けるターゲットホルダ13が設けられている。直流電源15は、ターゲットホルダ13に、接地に対して負の直流電圧を印加するように接続されている。この直流電圧の値は製膜の間、電力が90Wで一定になるよう、調整される。これらマグネトロンスパッタ用磁石12と直流電源15を合わせたものが、プラズマを生成する装置として機能する。また、直流電源15は、直流電界によるバイアスを生成する装置としても機能する。基板ホルダ14は真空容器11の壁を介して接地されている。
高周波アンテナ16は上記誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界を生成するためのものであり、図3に示すようにU字形の線状導体から成る。この線状導体のうち「U」の字における縦の棒に相当する部分(2箇所)は、真空容器11の壁に設けられたフィードスルー161を介して、真空容器11の外まで延びている。真空容器11の外において、線状導体の一方の端は整合器162Aを介して高周波電源162に接続され、他方の端は接地(図示せず)されている。また、線状導体のうち「U」の字の底部に相当する部分及び前記の縦の棒の一部は、真空室111内に配置されている。これらの部分は、高周波電源162から高周波電流が供給されることによってターゲットTの近傍に誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界を生成する部分である。以下では、真空室111内に配置された当該部分を「作用部16A」と呼ぶ。作用部16Aの周囲には、セラミックス製の保護管163が設けられている。高周波アンテナ16は、作用部16AがターゲットTを挟んで対向するように、横方向に2個(1対)設けられている。このようなU字形の高周波アンテナ16は、巻数が1回未満のコイルに相当し、巻数が1回以上である場合よりもインダクタンスが小さいため、所定の高周波電力を供給した際に高周波アンテナ16に発生する電圧を小さくすることができる。本実施例では、1個の高周波アンテナ16に対して最大で2000Wの高周波電力を供給する。
薄膜製造装置10の各部位の位置や寸法について述べる。真空室111は円筒状であり、直径が300mm、高さが141mmである。ターゲットホルダ13には、直径76.2mm(3インチ)の円板状のターゲットTが取り付けられる。2個の高周波アンテナ16は、互いに横方向に180mm離間するように配置されており、作用部16Aの長さは100mmである。また、作用部16AとターゲットTの高さ方向の距離は21mm、作用部16Aと基板ホルダ14の高さ方向の距離は55mmである。
なお、この薄膜製造装置10ではバイアス電界を生成する装置として、プラズマを生成するためのDCスパッタリングにおける直流電界用の直流電源15を用いたが、その代わりに、(高周波アンテナ16に電流を供給する高周波電源とは別の)高周波電源を用いてもよい。また、この薄膜製造装置10では誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界を生成する装置として、U字形の高周波アンテナ16を用いたが、半円形の高周波アンテナも、巻数が1周未満の低インダクタンス高周波アンテナとして好適に用いることができる。
以下、この薄膜製造装置10を用いた本実施例の薄膜製造方法の操作を説明する。まず、ターゲットホルダ13に、ITOの多結晶焼結体から成る板状のターゲットTを取り付ける。また、基板ホルダ14に、ガラス基板(以下、「基板S」とする)を載置する。
次に、アルゴンから成るプラズマ生成ガスをプラズマ生成ガス導入管17から真空室111内に導入する。続いて、直流電源15によってターゲットTと基板Sの間に、ターゲットT側を負とする直流電界を形成する。それと共に、高周波電源162から高周波アンテナ16に高周波電力を供給することにより、ターゲットTの表面近傍に誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界を形成する。
この直流電界により、プラズマ生成ガス中のアルゴンが陽イオンと電子に電離してプラズマが形成される。このように生成された電子が、該直流電界及びマグネトロンスパッタ用磁石12により生成された磁界から受ける力によりサイクロイド運動又はトロコイド運動をすることにより、ガス分子の電離を更に促進する。そして、これらの作用によって生成された陽イオンは該直流電界によってターゲットTの方に向けて加速され、ターゲットTの表面に衝突することにより、ターゲットTの表面からITOのスパッタ粒子が飛び出す。このITOのスパッタ粒子が基板Sの表面に付着することにより、基板Sの表面にITO薄膜が形成される。ここまでに述べた直流電界及び磁界による作用は、従来のDCマグネトロンスパッタ装置によるものと同様である。
本実施例では更に、ターゲットTの表面近傍に誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界を形成することにより、プラズマ生成ガスの電離が促進され、それによりプラズマ密度が一層高められる。そのため、従来のマグネトロンスパッタ装置と比較して、製膜速度を高めることができる。その際、プラズマ中の荷電粒子がバイアスで加速されることによって与えられる運動エネルギー、及び荷電粒子によりターゲットTがスパッタされたスパッタ粒子が荷電粒子から与えられる運動エネルギーは、個々の粒子では増加しない。そのため、それらの粒子が基板Sに衝突する際に、基板Sの表面に形成されつつあるITO薄膜に与えるダメージが強くなることはない。
図4に、本実施例の方法を用いて作製したITO薄膜のシート抵抗を測定した結果を示す。ここでは、高周波アンテナ16に供給する電力を0.5kW、1.0kW、1.5kW及び2,0kWとした場合、並びに、比較例として高周波アンテナ16に電力を供給しなかった(0kW)場合について測定を行った。その他の製膜条件は以下の通りである。プロセスガスにはアルゴンガスを用い、真空室111内のアルゴンガスの圧力は1.0Paとした。バイアス電圧は製膜の間、電力が90Wで一定になるよう、調整した。
この実験の結果、高周波アンテナ16に供給する電力が1.0kW以上という条件で作製したITO薄膜はいずれも、シート抵抗が比較例の1/10前後という小さい値になった。これは、本実施例のITO薄膜がプラズマ中の荷電粒子やスパッタ粒子から受けるダメージを、比較例よりも弱くすることができたことを意味する。また、作製時のプラズマ密度が高まることで、十分な量のスパッタ粒子を基板S上に供給することができるため、緻密な製膜が可能になり、ITOの結晶中に格子欠陥が生じ難くなる点も、シート抵抗の低下に寄与すると考えられる。
なお、高周波アンテナ16に供給する電力が0.5kWである場合には、製膜速度が向上するという効果を奏するものの、シート抵抗は低下しない。これは、製膜速度の上昇に伴って酸素原子の欠損が増加ことによると考えられる。それに対して供給電力が1.0kW以上の場合には電力が0.5kWである場合と比較して、基板がより活性化されることによってITO薄膜に酸素原子が入りやすくなるため、製膜速度が上昇し、且つシート抵抗も低下する。
本発明は上記実施例には限定されない。
例えば、上記実施例ではマグネトロンスパッタ用磁石12を1組のみ用いたが、図5に示すように、マグネトロンスパッタ用磁石12を複数組用いてもよい。この場合、各マグネトロンスパッタ用磁石12にターゲットホルダ13を設け、各ターゲットホルダ13の側方に高周波アンテナ16を設けることが望ましい。これにより、高密度且つ均一なプラズマを広い領域に亘って形成することができるため、より大面積の製膜が可能になる。
また、ターゲットTの表面近傍に形成する誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界とは別に、図6に示すように、第2高周波アンテナ26を用いて、基板Sの近傍に基板活性化用高周波電磁界を形成してもよい。この基板活性化用高周波電磁界は、基板Sの表面を活性化させ、該表面へのスパッタ粒子の付着を促進させる役割を有する。第2高周波アンテナ26には、上記高周波アンテナ16と同様に、U字形のものを好適に用いることができる。
ここまではDCマグネトロンスパッタ法を用いて基板SとターゲットTの間にプラズマを生成する例を示したが、高周波マグネトロンスパッタ法を用いてもよい。また、マグネトロンを使用しないDCスパッタ法や高周波スパッタ法で用いられている方法によりプラズマを生成してもよい。
10…薄膜製造装置
11…真空容器
111…真空室
12…マグネトロンスパッタ用磁石
13…ターゲットホルダ
14…基板ホルダ
15…直流電源
16…高周波アンテナ
161…フィードスルー
162…高周波電源
162A…整合器
163…保護管
16A…作用部
17…プラズマ生成ガス導入管
26…第2高周波アンテナ

Claims (8)

  1. 基板上に透明導電性酸化物薄膜を製造する方法であって、
    真空容器内に前記基板と、前記透明導電性酸化物薄膜の材料のスパッタターゲットを対向させて配置したうえで、
    a) 前記スパッタターゲットの表面近傍に、誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界を用いて誘導結合プラズマを生成し、
    b) 該誘導結合プラズマ中の荷電粒子を前記スパッタターゲットの表面に向けて加速するバイアス電界を該基板と該スパッタターゲットの間に生成する
    処理を同時に行うことにより、前記スパッタターゲットをスパッタして前記基板の表面に堆積させるスパッタ製膜工程を有することを特徴とする薄膜製造方法。
  2. 前記誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界が、巻数が1回未満の線状導体から成る高周波アンテナにより生成されることを特徴とする請求項1に記載の薄膜製造方法。
  3. 前記高周波アンテナを複数個備えることを特徴とする請求項2に記載の薄膜製造方法。
  4. 更に、前記誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界及び前記バイアス電界以外の電界又は磁界を用いて、前記基板と前記スパッタターゲットの間にプラズマを生成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜製造方法。
  5. 前記磁界がマグネトロンスパッタ装置により生成されることを特徴とする請求項4に記載の薄膜製造方法。
  6. 前記マグネトロンスパッタ装置を複数個用いることを特徴とする請求項5に記載の薄膜製造方法。
  7. 前記第1薄膜の表面近傍に、前記バイアス電界及び前記誘導結合プラズマ生成用高周波電磁界とは異なる基板活性化用高周波電磁界を生成することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の薄膜製造方法。
  8. 前記基板活性化用高周波電磁界が、巻数が1回未満の線状導体から成る第2高周波アンテナにより生成されることを特徴とする請求項7に記載の薄膜製造方法。
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CN109554671A (zh) * 2017-09-27 2019-04-02 株式会社斯库林集团 成膜装置以及成膜方法

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