JP2015182548A - 降車ボタン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗合車両の製造コストを低減するとともに、乗合車両のメンテナンス性も向上し得る降車ボタン装置を提供する。
【解決手段】降車ボタン20では、内蔵される振動発電ユニット27により、路面から入力される振動や路線バスのエンジンの作動振動に起因する振動により発電する。そのため、制御ユニット25および無線ユニット29の駆動電力は、バッテリの代わりに、振動発電ユニット27の発電により振動発電ユニット27から供給することが可能になる。よって、降車ボタン20はバッテリの搭載が不要になりバッテリの交換をしなくて済む。また、ボタンプレート24が押下されることで降車信号は、降車案内装置の無線ユニットに無線伝送される。そのため、降車ボタン20と降車案内装置との間の電気配線が不要になる。したがって、路線バス100の製造コストを低減するとともに、路線バス100のメンテナンス性を向上することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗合車両に設けられ押下することにより降車情報を出力する出力装置を介して乗客の降車意思を乗務員に伝える降車ボタン装置に関するものである。
ワンマン運転の乗合車両(例えばワンマンバス)には、乗客が次の停車駅(停留所等)で降車を希望する場合にその意思を運転士に伝えるために乗客自ら操作可能な降車ボタン装置が搭載されている。降車ボタン装置は、一般に客席付近の各所に設けられており、これらが送出する降車信号は、すべて制御装置に集められる。制御装置は、降車予定の乗客がいる場合には乗客の降車意思を表す降車情報を出力し、これを運転士が視覚や聴覚により把握すると当該運転士は次の停車駅で車両を停車させる。
このような降車ボタン装置は、1台のワンマンバスに、例えば30個前後設けられている。そのため、これらをワイヤーハーネス等の配線で電気的に制御装置に接続する構成を採る場合には、個々に発生する配線部材や車両製造時における配線作業等によりコストが嵩む。このような問題を解決するため、例えば、下記特許文献1に開示される「降車信号通信装置」がある。この開示技術では、各降車ボタン装置のそれぞれに無線通信ユニットとそれを駆動するバッテリとを内蔵し、それぞれから降車信号を送信する。これにより、配線部材や配線作業等が省けるため、車両製造時におけるコストの低減が可能になる。
特開2008−90669号公報
しかしながら、上記特許文献1の開示技術によると、各降車ボタン装置のそれぞれにはバッテリが内蔵されている。そのため、装置の消費電力を最小限に抑えたとしても、バッテリ自体が消耗部品であることには変わりはないことから、交換時期の到来を遅くすることはできても、数年〜10年の期間を考慮すると交換の必要が皆無であるとは言えない。したがって、数年後以降に訪れるであろうバッテリの交換時には、その作業をバス運営事業者(乗合車両の運営事業者)に強いることになり得るため、車両製造時におけるコストは低減できたとしても、運営事業者にはメリットが得られ難いという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、乗合車両の製造コストを低減するとともに、乗合車両のメンテナンス性も向上し得る降車ボタン装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載された降車ボタン装置は、乗合車両に設けられ押下することにより降車情報を出力する出力装置を介して乗客の降車意思を乗務員に伝える降車ボタン装置において、乗客が押下することが可能な押しボタンと、前記出力装置に接続される無線受信装置に対して降車信号を無線送信し前記降車情報を前記出力装置に出力させる無線送信部と、前記押しボタンが押下されたことに基づいて前記無線送信部に前記降車信号を送信させる無線制御部と、外部から加わる振動により発電して前記無線送信部および前記無線制御部に駆動電力を供給する振動発電部と、を備え、前記振動発電部は、少なくとも車両上下方向の振動であって、走行中に路面から前記乗合車両に入力される振動、または前記乗合車両のエンジンの作動振動に起因する振動、により発電することを技術的特徴とする。
請求項1に記載の降車ボタン装置は、押しボタン、無線送信部、無線制御部および振動発電部を備える。そして、外部から加わる振動により発電して無線送信部および無線制御部に駆動電力を供給する振動発電部は、少なくとも車両上下方向の振動であって、走行中に路面から乗合車両に入力される振動、または乗合車両のエンジンの作動振動に起因する振動、により発電する。これにより、振動発電部は、乗合車両が走行している最中には路面から乗合車両に入力される振動や乗合車両のエンジンの作動振動に起因する振動により発電し、乗合車両が停留所等で停車している最中には乗合車両のエンジンの作動振動に起因する振動により発電する。そのため、無線送信部および無線制御部の駆動電力は、バッテリの代わりに、振動発電部の発電により振動発電部から供給することが可能になる。
特許請求の範囲の請求項2に記載された降車ボタン装置は、請求項1に記載の降車ボタン装置において、前記押しボタンの押下により押圧されて電力を発生する圧電素子を備え、この電力は、前記駆動電力に使用されることを技術的特徴とする。
請求項2に記載の降車ボタン装置は、押しボタンの押下により押圧されて電力を発生する圧電素子を備えるため、この圧電素子が発生する電力も、無線送信部および無線制御部の駆動電力としてこれらに供給することが可能になる。
特許請求の範囲の請求項3に記載された降車ボタン装置は、請求項2に記載の降車ボタン装置において、前記圧電素子により発生した電力は、前記無線制御部が前記無線送信部に前記降車信号を送信させるトリガ信号としても使用されることを技術的特徴とする。
請求項3に記載の降車ボタン装置は、圧電素子により発生した電力は、無線制御部が無線送信部に降車信号を送信させるトリガ信号としても使用されるため、押しボタンの押下を検出するセンサを別途設ける必要がない。これにより、部品点数の削減が可能になる。
請求項1の発明では、無線送信部および無線制御部の駆動電力は、バッテリの代わりに、振動発電部の発電により振動発電部から供給することが可能になるため、バッテリの搭載が不要になる。また、押しボタンが押下されたことにより送出される降車信号は、降車情報を出力させる出力装置に無線伝送されるため、降車ボタン装置と出力装置との間を電気的に接続する配線が不要になる。したがって、乗合車両の製造コストを低減するとともに、乗合車両のメンテナンス性を向上することができる。
請求項2の発明では、圧電素子が発生する電力も、無線送信部および無線制御部の駆動電力としてこれらに供給することが可能になり、これらの駆動電力を補うことができる。
請求項3の発明では、回路の部品点数の削減が可能になるため、製品コストおよび消費電力を低減することができる。
本発明の降車ボタン装置を、路線バスに搭載される降車案内システムに適用した一例を示す図であり、図1(A)は、路線バスの車内設備機器の構成例を示す説明図、図1(B)は、本実施形態の降車案内システムの構成例を示すシステム構成図である。 図2(A)は、本実施形態に係る降車ボタンの外観構成の一例を示す外観図であり、図2(B)は、本実施形態の降車ボタンの電気的な構成例を示すブロック図である。 本実施形態の降車ボタンの内部構成の一例として、図2(A)に表すIII−III線切断面を示す断面図である。 本実施形態の降車ボタンの動作例を示す説明図であり、図4(A)は押下前の状態を示すもの、図4(B)は押下中の状態を示すものである。 図5(A)は、本実施形態の降車ボタンにより実行される降車信号送出処理の流れを示すフローチャートである。また、図5(B)は、本実施形態の降車案内装置により実行される降車情報出力処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態の降車ボタンの改変例を示す図であり、図6(A)は、改変例に係る降車ボタンの外観構成の一例を示す外観図であり、図6(B)は、改変例に係る降車ボタンの電気的な構成例を示すブロック図である。 図7(A)は、本実施形態の改変例の降車案内装置により実行される降車情報出力処理の流れを示すフローチャートである。また、図7(B)は、本実施形態の改変例の降車ボタンにより実行されるLED点消灯処理の流れを示すフローチャートである。
以下、路線バスに搭載される降車案内システムに本発明の降車ボタン装置を適用した一実施形態について図を参照して説明する。まず、降車案内システム(以下「本システム」という)について、路線バス100に搭載される車内設備機器および本システムの構成例を図1に基づいて説明する。図1(A)には、路線バス100の車内設備機器の構成例を示す説明図が図示されており、また図1(B)には、本システムの構成例を示すシステム構成図が図示されている。
図1(A)に示すように、路線バス100は、乗車口100a付近に整理券発行機120およびICカード処理機130が設置されており、また降車口100bの付近には運賃箱110が設置されている。この路線バス100の運賃の支払いは、後払い方式である。そのため、車内前方の運賃箱110の上方には運賃表示装置140が設けられており、乗客は、降車時に運賃表示装置140を見てこれに表示された整理券番号に対応する運賃を運賃箱110に支払う。
運賃表示装置140の運転席側の隣には、案内表示装置150が設けられている。この案内表示装置150は、例えば、LED表示器や液晶表示器であり、乗客に対する様々な案内表示を行う。例えば、次の停留所名称や、次の停留所で降車を希望する乗客が乗車している場合にその停留所で停車を予定している旨の情報を表示する。例えば、「つぎとまります」等の文字が案内表示装置150に表示される。案内表示装置150には音声案内機能を備えているものもあり、図略の合成音声装置を介して車内スピーカから案内内容が音響出力される。乗客が次の停留所で降車を希望する意思(乗客の降車意思)は、当該乗客が降車ボタン20を押すことにより明示される。路線バス100の場合、降車ボタン20は、客席付近の手すりや窓枠に設けられている。これを押下することにより、降車ボタン20から降車信号が送出されて運転席上方の降車案内装置10に集められる。
図1(B)に示すように、本システムは、降車案内装置10、複数の降車ボタン20、案内表示装置150、降車表示装置160等により構成されている。降車案内装置10は、主に、制御ユニット12と無線ユニット15により構成されており、案内表示装置150や降車表示装置160が電気的に接続されている。また、降車案内装置10は、運賃情報、停留所情報や路線情報を管理する装置(例えば、運賃箱110や運賃表示装置140)にも接続されており、当該路線バス100が停留所に停車した情報がこの装置から送られてくる。降車表示装置160は、運転士が運転中に目視確認可能な範囲に設けられるLED表示装置等である。この降車表示装置160は、次の停留所で降車を予定している乗客がいる旨の情報(降車情報)を表示する(例えば「とまります」)。
制御ユニット12は、無線ユニット15、案内表示装置150や降車表示装置160を制御する制御装置であり、図略の、MPU(演算処理装置)、メモリ(半導体記憶装置)、入出力インタフェース、通信インタフェース等を備えている。無線ユニット15は入出力インタフェースを介して、また案内表示装置150や降車表示装置160は通信インタフェースを介して、それぞれ接続されている。制御ユニット12は、メモリに記憶されている所定の制御プログラム等をMPUが実行することによって、後述する降車情報出力処理を可能にしている。
無線ユニット15は、降車ボタン20に対して近距離無線通信を可能にする無線通信装置である。本実施形態では、無線ユニット15は、制御ユニット12に接続されており、制御ユニット12から受ける制御コマンドに従って送受信可能に構成されている。無線ユニット15は、例えば、近距離無線通信の規格またはプロトコルとして、例えば、ZigBee(登録商標)やBluetooth(登録商標)に準拠するものを用いる。
次に、降車ボタン20の構成を図2および図3を参照して説明する。なお、図2(A)には、降車ボタン20の外観構成の一例を示す外観図が図示されており、また図2(B)には、降車ボタン20の電気的な構成例を示すブロック図が図示されている。図3には、降車ボタン20の内部構成の一例を示す断面図が図示されている。なお、この断面図は、図2(A)に表すIII−III線切断面を示すものである。
図2(A)に示すように、降車ボタン20は、路線バス100の車内(例えば、手すり、窓枠や客席側部または背板裏側等)に取り付けられた状態において、乗客側から見た形状が丸角の矩形状を有する縦長の長方形状に形成されている。降車ボタン20の外観は、ケース本体部21、ケース蓋部22およびボタンプレート24により構成されており、手すり等には、ケース本体部21およびケース蓋部22の上下端部付近に形成される取付穴23を貫通する図略のボルトによってねじ締め固定されている。なお、図2(A)および図3に表す両方向矢印が指す方向は、降車ボタン20が路線バス100に取り付けられた状態における車両上下方向を示す。
ケース本体部21は、プラスチック等の合成樹脂から成る樹脂成型部材であり、そのほぼ中央部には、ボタンプレート24が収容される凹部21aが形成されている。この凹部21aは、図3に示すように、ボタンプレート24が収容された状態で、ボタンプレート24を押す乗客の指が引っ掛かる程度の深さに設定されている。凹部21a内には、ボタンプレート24を凹部21a内に保持する図略の保持機構が内装されている。本実施形態では、凹部21a内に保持されるボタンプレート24と凹部21aの底部との間に、凸状の円板形状を成す圧電素子ユニット28が収容されている。また、ケース本体部21の内側、つまりケース蓋部22とともに区画形成する降車ボタン20のケース内空間には、後述する制御ユニット25、充放電制御部26および無線ユニット29が収容されている。
ケース蓋部22は、ケース本体部21と同様にプラスチック等の合成樹脂から成る樹脂成型部材であり、ケース本体部21とともに降車ボタン20のケース内空間を区画形成する蓋部材である。この空間のケース蓋部22側には、後述する振動発電ユニット27がケース蓋部22に固定されて収容されている。これにより、降車ボタン20の外部から加わる振動がケース蓋部22を介して振動発電ユニット27に伝わり易い構成を採っている。
ボタンプレート24は、その表面に円形凹部24aが形成され、裏面が平坦面に形成される矩形状を成す板状の樹脂部材(例えば、プラスチック等の合成樹脂製)である。本実施形態では、円形凹部24a内には、「お降りの方はこのボタンを押してください」との表記が印刷により表されており、降車を希望する乗客に当該ボタンプレート24を押下するように案内している。また、このボタンプレート24の裏面は、圧電素子ユニット28の中央部28aの凸面側を押圧し得るように圧電素子ユニット28に当接して、圧電素子ユニット28を凹部21a内に保持している。
続いて、降車ボタン20の電気的な構成を図2(B)を参照して説明する。図2(B)に示すように、電気的には、降車ボタン20は、制御ユニット25、充放電制御部26、振動発電ユニット27、圧電素子ユニット28、無線ユニット29等により構成されている。これらは、前述したように、降車ボタン20のケース内空間に収容されている。
制御ユニット25は、充放電制御部26、無線ユニット29や半導体スイッチSaを制御する制御装置であり、図略の、MPU(演算処理装置)、メモリ(半導体記憶装置)、入出力インタフェース等を備えている。この制御ユニット25は、充放電制御部26から駆動電力の供給を受けて動作する。制御ユニット25は、メモリに記憶されている所定の制御プログラム等をMPUが実行することによって、後述する降車信号送出処理を可能にしている。
充放電制御部26は、スーパーキャパシタ(電気二重層コンデンサ)等の蓄電デバイスCを備えており、振動発電ユニット27や圧電素子ユニット28が発電した電力をこの蓄電デバイスCに蓄電可能に制御したり、蓄電デバイスCに蓄えた直流電力を制御ユニット25や無線ユニット29に供給したりする充放電モジュールである。なお、充放電制御部26には、蓄電デバイスCから出力される電圧が制御ユニット25の安定動作電圧に達すると、制御ユニット25に駆動電力の供給を開始し得る電圧供給回路が設けられている。
振動発電ユニット27は、所定方向から加わる(入力される)振動エネルギーを電気エネルギーに変換して電力として取り出すことが可能な発電装置である。本実施形態では、振動発電ユニット27は、例えば、路線バス100の車両上下方向に振動することにより発電し、その電力を充放電制御部26の蓄電デバイスCに蓄え得るように充放電制御部26に電気的に接続されている。振動発電ユニット27は、その内部で可動することにより発電に寄与する可動部の共振周波数(可動部が最も可動して発電する振動周波数)が、例えば、走行中に路面から路線バス100に入力される振動、および、路線バス100のエンジンの作動振動に起因する振動のうち、高頻度に現れる振動の周波数に設定されている。
なお、「走行中に路面から路線バス100に入力される振動」とは、路面の凹凸により路線バス100が上下方向に揺れる振動であり、主に、車輪や懸架装置等を介して車室内に伝わる振動のことである。また「路線バス100のエンジンの作動振動に起因する振動」とは、エンジンが作動することにより当該エンジン自体に生じる振動が車体フレーム等を介して車室内に伝わる振動のことである。これらの振動は、いずれも路線バス100の機械的構成に左右される特有のものである。そのため、振動発電ユニット27に設定される共振周波数は、実験や計算機シミュレーションの結果に基づいて最適値が設定される。
振動発電ユニット27の共振周波数を、「走行中に路面から路線バス100に入力される振動」と「路線バス100のエンジンの作動振動に起因する振動」の両周波数のほぼ中間に設定してこれらのいずれにも対応可能な構成を採ってもよい。また、振動発電ユニット27を2つ使用して、一方の共振周波数を「走行中に路面から路線バス100に入力される振動の周波数」に設定し、他方の共振周波数を「路線バス100のエンジンの作動振動に起因する振動の周波数」に設定する構成を採ってもよい。これにより、いずれの場合においても、効率よく発電することが可能になる。
圧電素子ユニット28は、加えられた力を圧電効果により電圧に変換する圧電体(受動素子)を備えた金属板であり、加圧されていない状態では、コンタクトレンズのような球冠形状を有している。圧電素子ユニット28のベース部材は、ばね性を備えた金属板であり、その中央部28aが凸面側から加圧されると凹状に窪むとともに、元の凸状復元しようとする反発力が加圧方向と反対側に働き得るように構成されている。これにより、押下されたボタンプレート24を押し返す抗力として、機械的な抗力発生機構(例えば、コイルばね、板ばね等)を設ける必要がない。そのため、部品点数が削減できる。
本実施形態では、中央部28aに圧電体を貼り合わせて、加圧による変形時に圧電体が発電し得るように圧電素子ユニット28を構成している。これにより、圧電素子ユニット28は、ボタンプレート24を押す乗客のボタン操作により発電する。圧電素子ユニット28は、発電したその電力を充放電制御部26の蓄電デバイスCに蓄え得るように、充放電制御部26に電気的に接続されている。また、このような起電力は、トリガ信号として制御ユニット25にも入力し得るように、圧電素子ユニット28は制御ユニット25にも接続されている。これにより、ボタンプレート24の押下動作を検出するセンサ等を別途設ける必要がない。そのため、部品点数が削減できる。
無線ユニット29は、前述した降車案内装置10の無線ユニット15と通信可能に、近距離無線通信の規格またはプロトコルとして、例えば、ZigBee(登録商標)やBluetooth(登録商標)に準拠するものを用いる。本実施例では、これらの規格のうち、例えば、超低消費電力で動作するZigBee Green Powerに準拠するハードウェアを採用している。これにより、無線ユニット29の消費電力を極力低減している。なお、この無線ユニット29は、降車ボタン20のケース内空間に収容可能な小型アンテナを備えている。
半導体スイッチSaは、例えば、MOSトランジスタ等から成る低損失タイプの電力スイッチである。このスイッチSaは、充放電制御部26の電力出力ラインと、無線ユニット29の電源ラインと、の間に介在して、充放電制御部26から無線ユニット29に出力される駆動電力の供給および遮断を制御可能にしている。即ち、半導体スイッチSaがオン状態のときに充放電制御部26から無線ユニット29に駆動電力が供給され、オフ状態のときに駆動電力が遮断される。なお、無線ユニット29の待機(スリープモード)時の消費電力が数μA(マイクロアンペア)オーダ以下で極めて少ない場合には、このような半導体スイッチSaは不要になる。
このように降車ボタン20を構成することにより、乗客がボタンプレート24を押下した場合には、降車ボタン20は図4に示すように動作する。図4には、降車ボタン20の動作例を示す説明図が図示されており、図4(A)は押下前の状態を示し、図4(B)は押下中の状態を示す。
図4(A)に示すように、降車ボタン20は、ボタンプレート24が押される前(押下前)においては、ボタンプレート24が凹部21a内で圧電素子ユニット28に押されて外側に位置している。このとき、圧電素子ユニット28は、変形することなく、中央部28aおよびその周囲部28bは、球冠形状を形成している。
これに対して、ボタンプレート24が押された場合(押下後)の降車ボタン20’は、ボタンプレート24が圧電素子ユニット28の中央部28aを押圧しながら、ボタンプレート24が凹部21a内に押し込まれる。このとき、圧電素子ユニット28は、中央部28aの圧電体が加圧されて発電する。中央部28aは円形状の凹状に窪むように変形し、また周囲部28bはやや潰れて曲率が小さく(曲率半径が大きく)なるように変形する。圧電素子ユニット28の外径も僅かに拡大する。
ボタンプレート24に押圧されて中央部28aが変形した圧電素子ユニット28は、その押圧力が弱まると、加圧方向と反対側に働くベース部材の反発力により中央部28aの形状が復元されて元に戻る。即ち、乗客の指等で押されたボタンプレート24は、指が離れる等すると、元の位置に復帰して、図4(A)に示す形状に圧電素子ユニット28が戻る。圧電素子ユニット28は、このような中央部28aの変形や復元により、ボタンプレート24を押した乗客に「カチッ、カチッ」といった手応え、つまりクリック感を与える。
次に、本システムにおける降車ボタン20の動作と、降車ボタン20に呼応する降車案内装置10の動作を、図2(B)および図5を参照して説明する。図5(A)には、降車ボタン20により実行される降車信号送出処理の流れを示すフローチャートが図示されている。また、図5(B)には、降車案内装置10により実行される降車情報出力処理の流れを示すフローチャートが図示されている。
本システムを搭載した路線バス100が、エンジンを始動したり走行を開始したりすると、当該路線バス100に搭載された降車ボタン20に少なくとも車両上下方向の振動が加わる。これにより、振動発電ユニット27が発電してその電力が蓄電デバイスに蓄えられる。蓄電デバイスの出力電圧が制御ユニット25の動作可能電圧に到達し、さらに安定動作電圧に達すると、充放電制御部26の電圧供給回路から制御ユニット25に駆動電力が供給されて制御ユニット25が起動する。起動した制御ユニット25は、所定の初期化処理を行った後、メモリから停止信号送出プログラムをロードして図5(A)に示す停止信号送出処理を開始する。ここからは図5(A)を参照して説明する。
図5(A)に示すように、停止信号送出処理では、まずステップS101によりボタンプレート24の押下情報取得処理が行われる。即ち、ボタンプレート24が乗客により押されると、ボタンプレート24の押下により加圧された圧電素子ユニット28が発電する。そのため、その発電により入力される電圧をトリガ信号として取得し、次のステップS103によりトリガ信号の有無からボタンプレート24が押下されたか否かを判断する。
ステップS103によりボタンプレート24が押下されたと判断した場合、即ちトリガ信号が入力された場合には(S103;Yes)、ステップS105によるスイッチSa接続処理により、半導体スイッチSaをオン状態に制御する。これにより、充放電制御部26の電力出力ラインと無線ユニット29の電源ラインとが電気的に接続されるため、蓄電デバイスCに蓄えられた直流電力が充放電制御部26の電圧供給回路を介して無線ユニット29に駆動電力として供給される。一方、ステップS103によりボタンプレート24が押下されたと判断できない場合、即ちトリガ信号が入力されていない場合には(S103;No)、再度、ステップS101に戻ってトリガ信号の入力を待つ。
続くステップS107では無線送信処理が行われる。ステップS105により無線ユニット29には駆動電力が供給されて、無線ユニット29は降車信号を送信可能になる。そのため、このステップS107では、予め設定された所定符号等から成る降車信号(送信データ)を降車案内装置10の無線ユニット15に対して、無線ユニット29により送信する。このとき、当該降車ボタン20に固有の識別符号等(ID)が付与されている場合には降車信号とともにそれも送信する。なお、図5(A)では、無線ユニット29による降車信号(送信データ)の概念が、矢印付きの破線により表されている。
ステップS107による無線送信処理が完了すると、ステップS109によりスイッチSa切断処理が行われて、半導体スイッチSaがオフ状態に制御される。これにより、充放電制御部26の電力出力ラインと無線ユニット29の電源ラインとが電気的に切断されて、充放電制御部26から無線ユニット29に対する電力供給が遮断される。したがって、無線ユニット29に対する不要な電力の供給が阻止され、充放電制御部26の蓄電デバイスCに蓄えられた電力の消費を抑えることが可能になる。
なお、無線ユニット29の待機(スリープモード)時の消費電力が数μA(マイクロアンペア)オーダ以下で極めて少ない場合には、半導体スイッチSaは設ける必要がない。そのため、このような場合には、上述したスイッチSa接続処理(S105)およびスイッチSa切断処理(S109)は行われることなく、次処理にスキップされる。
このように降車ボタン20のボタンプレート24が押下されることにより、降車ボタン20から降車案内装置10に向けて降車信号が送信される。そのため、この降車信号を受信する降車案内装置10では、図5(B)に示す降車情報出力処理を行う。
図5(B)に示すように、降車情報出力処理では、まずステップS201により無線受信処理を行い、続くステップS203による判断処理により降車ボタン20からの降車信号を受信したか否かを判断する。この判断処理では、例えば、予め設定されている降車信号の情報と、受信した降車信号(送信データ)とを照合する。照合は、マッチドフィルタ等によるハードウェアにより行ってもよい。また、降車ボタン20から識別符号等(ID)が送信されてくる場合には、登録済みの降車ボタン20であるか否かも併せて判断する。
ステップS203により受信したと判断した場合には(S203;Yes)、次のステップS205による降車情報表示処理により、降車表示装置160に対して予め設定された降車情報を出力する。これにより、運転席付近に設けられた降車表示装置160には、例えば「とまります」と文字表示されて運転士に乗客の降車意思が視覚的に伝達される。なお、このような降車表示装置160による表示に代えて(または組み合わせて)、運転士(乗務員)が聴覚により認識可能な音声案内を運転士に向けて音響出力してもよい。この場合、このような音響出力は、合成音声装置、オーディオアンプおよびスピーカ等により出力される。これにより、聴覚的にも運転士に乗客の降車意思が伝達される。また、この降車情報表示処理(S205)により、案内表示装置150に対しても予め設定された降車情報を出力してもよい。これにより、案内表示装置150にも「つぎとまります」等の文字が表示されたり音声案内されたりするため、乗客にも次の停留所に停車する旨を視聴覚的にも告知することが可能になる。
ステップS205による降車情報表示処理が完了すると、次にステップS207により当該路線バス100の運行情報取得処理が行われる。この処理は、制御ユニット12に接続される運賃箱110等の管理装置から送られてくる運行情報に基づいて、当該路線バス100が走行中であるか、停留所に停車中であるか等の情報を取得する。そして、ステップS209により当該路線バス100が次の停留所に到着したか否かを判断する。当該路線バス100が停留所に停車した情報を取得した場合には、次の停留所に到着したと判断して(S209;Yes)、続くステップS211により降車情報非表示処理を行う。一方、このような情報を取得していない場合には、次の停留所に到着していないと判断して(S209;No)、ステップS207の運行情報取得処理に戻り路線バス100が次の停留所に到着したと判断するまでこの2つの処理を繰り返す。
ステップS211による降車情報非表示処理は、降車情報表示処理(S205)により表示した、例えば「とまります」の文字表示をやめる(消す)制御を降車表示装置160に対して行うものである。即ち、当該路線バス100は、停車を予定した停留所に到着しているため、降車表示装置160による降車情報は不要になる。そのため、この降車情報非表示処理により降車表示装置160による降車情報の出力を停止する。なお、前述したように、ステップS205において、運転士(乗務員)が聴覚により認識可能な音声案内を運転士に向けて音響出力した場合、同音声案内を繰り返し行っているケースを除いて、当該ステップ211による音響出力の停止は必要ない。通常、音声案内は、継続的には行われないためである。
本システムをこのように構成することにより、当該路線バス100の搭載された複数の降車ボタン20は、それに内蔵される振動発電ユニット27により、路線バス100が走行している最中には路面から路線バス100に入力される振動や路線バス100のエンジンの作動振動に起因する振動により発電し、路線バス100が停留所等で停車している最中には路線バス100のエンジンの作動振動に起因する振動により発電する。そのため、制御ユニット25および無線ユニット29の駆動電力は、バッテリの代わりに、振動発電ユニット27の発電により振動発電ユニット27から供給することが可能になる。よって、降車ボタン20はバッテリの搭載が不要になり、バッテリ交換の必要がなくなる。したがって、路線バス100の運営事業者にバッテリ交換の作業を強いることがないため、路線バス100のメンテナンス性を向上することができる。また、ボタンプレート24が押下されたことにより無線ユニット29から送信される降車信号は、降車情報を降車表示装置160に出力させる降車案内装置10の無線ユニット15に無線伝送される。そのため、降車ボタン20と降車案内装置10との間を電気的に接続する配線部材や配線作業が不要になる。したがって、路線バス100の製造時において降車ボタン20に関する電気配線や布設作業を行う必要がなくなるため、路線バス100の製造コストを低減することができる。
なお、上述した降車ボタン20では、ボタンプレート24を押下しても、降車ボタン20自体には何も表示しない構成を採ったが、振動発電ユニット27や圧電素子ユニット28の発電能力に余裕があり、またその発電した電力を充放電制御部26が十分に蓄えることが可能な蓄電デバイスCを備えている場合には、図6に示すように、そのような余剰電力を使用して、ボタンプレート24の押下後に発光ダイオード(LED)を点灯させ得る改変例の構成を採ってもよい。図6(A)には、改変例に係る降車ボタン60の外観構成の一例を示す外観図が図示されており、また図6(B)には、改変例に係る降車ボタン60の電気的な構成例を示すブロック図が図示されている。
この場合、改変例に係る降車案内装置は、ボタンプレート24が押された降車ボタン60から降車信号を受信した後、すべての降車ボタン60に対して発光ダイオードを点灯させる処理を行わなければならない。これは、他の乗客が重複して降車ボタン60を押すことを防ぐため、またすべての乗客に次停留所に停車予定である旨を伝えるためである。そのため、改変例の降車案内装置は、図7(A)に示す降車情報出力処理を行う。また、このような改変例の降車案内装置の情報処理に対応して、ボタンプレート24が押された降車ボタン60だけではなく、すべての降車ボタン60は、所定のタイミングで発光ダイオードを点灯させる必要があり、また当該路線バス100が停留所に到着した後は点灯させた発光ダイオードを消灯する必要がある。そのため、降車ボタン60は、図7(B)に示すLED点消灯処理を行う。なお、図7(A)には、改変例の降車案内装置により実行される降車情報出力処理の流れを示すフローチャートが図示されており、また図7(B)には、改変例の降車ボタン30により実行されるLED点消灯処理の流れを示すフローチャートが図示されている。
図6(A)および図6(B)に示すように、改変例の降車ボタン60は、(1)その内部にLEDユニット65を備えていること、(2)LEDユニット65を構成する発光ダイオードが点灯することによりケース本体部61の一部が光り「とまります」の文字が浮かび上がるように表示されること、(3)前述した降車信号送出処理に加えて、制御ユニット25のMPUがLED点消灯処理を実行可能な所定の制御プログラムが制御ユニット25のメモリに記憶されていること、が前述した降車ボタン20に対する主な相違点である。これらの相違点について順に説明する。なお、図6(A)および図6(B)において、前述した降車ボタン20の構成要素と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付している。
図6(B)に示すように、降車ボタン60は、発光ダイオードが実装されたLEDユニット65を備えている。このLEDユニット65には、充放電制御部26から半導体スイッチSbを介して駆動電力が供給されており、このスイッチSbのオンオフ制御は制御ユニット25により行われる。LEDユニット65は、制御ユニット25から入力される制御コマンドにより、発光ダイオードを連続的に点灯させたり、所定間隔で間欠的に点灯(点滅のこと)させたりする。LEDユニット65に実装される発光ダイオードは、1つでもよいし、また2つ以上でもよく、発光ダイオードの個数は充放電制御部26の電力供給能力により決定される。
LEDユニット65は、ケース本体部61とケース蓋部22とに構成されるケース内空間に収容されており、本実施形態では、図6(A)に示すように、LEDユニット65に実装された発光ダイオードが点灯すると、ケース本体部61の表示範囲61bを内側から照らしてそこに「とまります」の文字が浮かび上がるよう構成している。例えば、ケース本体部61の表示範囲61bは、「とまります」の文字部分が透光可能に構成されており、ケース内で発光する発光ダイオードの光が当該文字を形成する。これは一例であり、当該表示範囲61bの全体がその内側から発光ダイオードに照らされて発光するように構成してもよい。なお、符号61aは、ケース本体部61の凹部を示し、前述したケース本体部21の凹部21aに対応しており、凹部21aと実質的に同一に構成されている。
このように構成される降車ボタン60は、ボタンプレート24が押下された場合には、降車ボタン20と同様に、図5(A)に示す降車信号送出処理を行う。そして、その後、続けて図7(B)に示すLED点消灯処理を行う。なお、このLED点消灯処理は、改変例の降車案内装置による無線送信信号に呼応した情報処理を行うため、この処理を説明する前に、図7(A)に示す改変例に係る降車情報出力処理について説明する。
図7(A)に示すように、改変例の降車案内装置により行われる降車情報出力処理は、前述した降車案内装置10により行われる降車情報出力処理(図5(B))に比べて、ステップS205とステップS207の間のステップS206による無線送信処理、および、ステップS211の後にステップS212による無線送信処理、をそれぞれ設けたところが異なる(図7(A)に示す太枠線の処理ステップ)。
即ち、前者の無線送信処理(S206)では、改変例の降車案内装置の制御ユニット12が降車表示装置160に対して予め設定された降車情報を出力する降車情報表示処理(S205)を行った後、すべての降車ボタン60に対してLEDユニット65の発光ダイオードを点灯または点滅させる点灯制御信号を無線送信するように、改変例の降車案内装置の無線ユニット15を制御する。これにより、このような点灯制御信号を受信した降車ボタン60では、LEDユニット65の発光ダイオードが点灯または点滅するようにLEDユニット65等を制御する(図7(B)に示すステップS301〜S307)。
これに対して、後者の無線送信処理(S212)では、改変例の降車案内装置の制御ユニット12が降車表示装置160に対して降車情報の出力をやめる(消す)降車情報非表示処理(S211)を行った後、すべての降車ボタン60に対してLEDユニット65の発光ダイオードを消灯させる消灯制御信号を無線送信するように、改変例の降車案内装置の無線ユニット15を制御する。これにより、このような消灯制御信号を受信した降車ボタン60では、LEDユニット65の発光ダイオードが消灯するようにLEDユニット65等を制御する(図7(B)に示すステップS309〜S315)。
このような改変例の降車案内装置による降車情報出力処理が行われると、それに呼応してすべての降車ボタン60が次のようなLED点消灯処理を行う。なお、このLED点消灯処理は、複数の降車ボタン60のすべてが前述した降車信号送出処理(図5(A))と並行して実行する。これにより、ボタンプレート24が押された降車ボタン60およびそれ以外の降車ボタン60においても、改変例の降車案内装置から送信されてくる点灯制御信号を受信することによって、LEDユニット65の発光ダイオードを点灯させたり点滅させたりすることが可能になる。また、点灯後または点滅後において、改変例の降車案内装置から送信されてくる消灯制御信号を受信することによって、点灯または点滅しているLEDユニット65の発光ダイオードを消灯させることが可能になる。
図7(B)に示すように、LED点消灯処理では、まずステップS301により無線受信処理を行い、続くステップS303による判断処理により改変例の降車案内装置から点灯制御信号を受信したか否かを判断する。そして、ステップS303により点灯制御信号を受信したと判断した場合には(S303;Yes)、次のステップS305によるスイッチSb接続処理により、半導体スイッチSbをオン状態に制御する。これにより、充放電制御部26の電力出力ラインとLEDユニット65の電源ラインとが電気的に接続されるため、蓄電デバイスCに蓄えられた直流電力が充放電制御部26の電圧供給回路を介してLEDユニット65に駆動電力として供給される。これに対して、ステップS303により点灯制御信号を受信したと判断できない場合には(S303;No)、再度、ステップS301に戻って無線受信処理を行う。
ステップS307ではLED点灯処理が行われる。即ち、LEDユニット65に対して制御コマンドを出力して発光ダイオードを連続的または間欠的に点灯させる。これにより、図6(A)に示すように、降車ボタン60のケース本体部61において表示範囲61bが点灯または点滅して当該路線バス100が次の停留所に停車予定である旨を乗客に告知する。続くステップS309では、前述のステップS301と同様に無線受信処理が行われる。この処理では、改変例の降車案内装置から送信されてくる消灯制御信号を受信する。
即ち、ステップS309により無線受信処理を行い、続くステップS311による判断処理により改変例の降車案内装置から消灯制御信号を受信したか否かを判断する。そして、ステップS309により消灯制御信号を受信したと判断した場合には(S311;Yes)、次のステップS313によるスイッチSb切断処理により、半導体スイッチSbをオフ状態に制御する。これにより、充放電制御部26の電力出力ラインとLEDユニット65の電源ラインとが電気的に切断されて充放電制御部26からLEDユニット65に対する電力供給が遮断される。したがって、LEDユニット65に対する不要な電力の供給が阻止され、充放電制御部26の蓄電デバイスCに蓄えられた電力の消費を抑えることが可能になる。
なお、LEDユニット65の待機(スリープモード)時の消費電力が数μA(マイクロアンペア)オーダ以下で極めて少ない場合には、半導体スイッチSbは設ける必要がない。そのため、このような場合には、上述したスイッチSb接続処理(S305)およびスイッチSb切断処理(S315)は行われることなく、次処理にスキップされる。
また、改変例の降車案内装置から点灯制御信号が送られてくるまで(点灯制御信号を受信するまで)、ステップS301,S303による各処理を継続的に繰り返し行う構成を採ったが、例えば、これらの処理(S301,S303)を別タスクで間欠的に実行するように構成して、点灯制御信号を受信してから、ステップS305以降の各処理(S305〜S315)を実行可能なタスクを起動してこれらを実行するように構成してもよい。間欠受信を行う別タスク(S301,S303)の実行間隔は、例えば、数100ミリ秒〜1秒に設定される。また、改変例の降車案内装置も、降車ボタン60によるこのような間欠受信に対応して、当該路線バス100が停留所に到着したか否かを判断する処理(S209)の到着していない場合(S209;No)の飛び先を無線送信処理(S206)にすることで、当該路線バス100が停留所に到着するまで何度も点灯制御信号を送信する構成を採る。これにより、無線ユニット29による消費電力を大幅に低減することができ、かつ、間欠受信による点灯制御信号の受信漏れを抑制することができる。
なお、上述した実施形態に係る降車ボタン20,60では、車両上下方向に路線バス100が揺れることにより降車ボタン20,60が振動して振動発電ユニット27が発電し得る構成を採ったが、これに加えて、進行方向前後や車幅(左右)方向に路線バス100が揺れることにより降車ボタン20,60が振動して振動発電ユニット27が発電し得る構成を採ってもよい。これにより、様々な方向から加わる振動エネルギーを電気エネルギーに変換して有効に利用することができる。
また、上述した実施形態に係る降車ボタン20,60では、ケースの長手方向を天地に向けて路線バス100の手すりや窓枠に取り付けたが、例えば、ケースの短手方向を天地に向けて路線バス100の手すりや窓枠に取り付けてもよい。この場合の振動発電ユニットは、前述した振動発電ユニット27の振動の入力方向に対して90度回転した(直交した)方向から発電に寄与し得る振動が加わる(入力される)ように構成する必要がある。
また、上述した実施形態では、特許請求の範囲に記載の「出力装置」の概念として、降車案内装置10,50を構成する制御ユニット12と、降車案内装置10に接続される降車表示装置160と、を例示して説明したが、このような構成に限られることはなく、例えば、降車表示装置160自体に制御ユニット12の機能を持たせて1つの筐体にまとめた構成を採ってもよい。また「降車表示装置160および制御ユニット12」(出力装置)と無線ユニット15(無線受信装置)とを1つの筐体にまとめた構成を採ってもよい。
また、上述した実施形態では、押圧されたボタンプレート24を押し返す抗力として、圧電素子ユニット28によるその反発力(復元力)を用いたが、降車ボタン20が圧電素子ユニット28を設けない構成を採る場合には、圧電素子ユニット28に代えて機械的な抗力発生機構(例えば、コイルばね、板ばね等)を用いてボタンプレート24を押し返してもよい。
また、上述した実施形態では、圧電素子ユニット28から出力される起電力を降車信号送出処理におけるトリガ信号として用いることで、ボタンプレート24の押下動作を検出するセンサ等を別途設ける必要がなかったが、ボタンプレート24の押下動作を検出するセンサ等を設けてそれから入力される信号をトリガ信号として用いてもよい。
また、上述した実施形態では、充放電制御部26を構成する蓄電デバイスCとして、スーパーキャパシタ(電気二重層コンデンサ)を用いたが、これに代えて、例えば、プリント基板にリードプレート等を介してハンダ付けされるボタン電池タイプの二次電池(交換を前提としないもの)を用いてもよい。この場合、充放電制御部26に二次電池の充電回路を設けてこの回路を介して二次電池を充電する。
10、50…降車案内装置
12…制御ユニット(出力装置)
15…無線ユニット(無線受信装置)
20、60…降車ボタン(降車ボタン装置)
21、61…ケース本体部
21a、61a…凹部
22…ケース蓋部
24…ボタンプレート(押しボタン)
24a…円形凹部
25…制御ユニット(無線制御部)
26…充放電制御部
27…振動発電ユニット(振動発電部)
28…圧電素子ユニット(圧電素子)
29…無線ユニット(無線送信部)
61b…表示範囲
65…LEDユニット
100…路線バス(乗合車両)
110…運賃箱
150…案内表示装置
160…降車表示装置(出力装置)

Claims (3)

  1. 乗合車両に設けられ押下することにより降車情報を出力する出力装置を介して乗客の降車意思を乗務員に伝える降車ボタン装置において、
    乗客が押下することが可能な押しボタンと、
    前記出力装置に接続される無線受信装置に対して降車信号を無線送信し前記降車情報を前記出力装置に出力させる無線送信部と、
    前記押しボタンが押下されたことに基づいて前記無線送信部に前記降車信号を送信させる無線制御部と、
    外部から加わる振動により発電して前記無線送信部および前記無線制御部に駆動電力を供給する振動発電部と、を備え、
    前記振動発電部は、少なくとも車両上下方向の振動であって、走行中に路面から前記乗合車両に入力される振動、または前記乗合車両のエンジンの作動振動に起因する振動、により発電することを特徴とする降車ボタン装置。
  2. 前記押しボタンの押下により押圧されて電力を発生する圧電素子を備え、この電力は、前記駆動電力に使用されることを特徴とする請求項1に記載の降車ボタン装置。
  3. 前記圧電素子により発生した電力は、前記無線制御部が前記無線送信部に前記降車信号を送信させるトリガ信号としても使用されることを特徴とする請求項2に記載の降車ボタン装置。
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