JP2015181966A - 振動生成装置、及びロボット - Google Patents

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Abstract

【課題】小型でありながらも振動効率が良く耐久性の高く、かつ振幅を変えることができる振動生成装置を提供する。【解決手段】複数の電磁コイルを備えた第1の構造部と、第1の構造部に囲まれて配置されており、軸、および極性の異なる磁石が軸の外周方向に、交互に軸の外周に配置された磁石群を備えた第2の構造部と、第1の構造部が接続された筐体と、筐体に着脱可能に取り付けられ、軸を支持する軸支持部と、を有し、軸支持部は、軸を嵌合させる嵌合孔を備えた弾性部材を有し、嵌合孔と軸との嵌合状態を切り替えることにより弾性部材の剛性を段階的に変更可能であることを特徴とする振動生成装置。【選択図】図2

Description

本発明は、振動生成装置、及びロボットに関する。
従来、例えば各種材料、部品の充填装置や、粉粒体の閉塞防止装置、搬送フィーダ、サイズ選別スクリーンなどの産業用の振動応用機器、あるいは携帯電話機などの小型携帯端末のサイレント報知源などに振動モーターが用いられている。振動モーターとしては、回転軸に装着された偏心分銅により生じる回転遠心力で振動を発生させる振動モーターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−86924号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような従来の振動モーターでは、回転遠心力を発生させるための偏心分銅を必要とする。このため、従来の振動モーターでは、偏心分銅の回転空間を確保するために構造が大きくなってしまったり、偏心分銅を断続的に起動させるため、ベアリングに加わる断続的な負荷によるベアリング破損など耐久性の低下を起こしてしまったりするという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る振動生成装置は、複数の電磁コイルを備えた第1の構造部と、前記第1の構造部に囲まれて配置されており、軸、および極性の異なる磁石が前記軸の外周方向に、交互に前記軸の外周に配置された磁石群を備えた第2の構造部と、前記第1の構造部が接続された筐体と、前記筐体に配置され、前記軸を支持する軸支持部と、を有し、前記軸支持部は、前記軸を嵌合させる嵌合孔を備えた弾性部材を有し、前記嵌合孔と前記軸との嵌合状態を切り替えることにより前記弾性部材の剛性を段階的に変更可能であることを特徴とする。
本適用例に記載の振動生成装置によれば、筐体に設けられた弾性部材による軸の嵌合孔に軸が嵌合されて支持されているため、磁石と電磁コイルとの間に発生する吸引と反発の力により回転しようとする第2の構造部を、弾性部材が抑止するはたらきとなる。これによって、第2の構造部が回転方向と逆方向とに動こうとする力を交互に繰り返して生じることになり、第1の構造部と第2の構造部とを相対的に振動(揺動)させることができる。したがって、従来用いられていたベアリングなどが不要となるため、耐久性が向上するとともに、小型の振動生成装置を提供することが可能となる。
加えて、前記嵌合孔と前記軸との嵌合状態を切り替えることにより、軸を支持する弾性部材の剛性を変え、生成する振動の振幅を容易に変更できる。また、弾性部材の剛性を変えることで、振動数を変えることができる。
[適用例2]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記軸は、その横断面形状の一部に、前記嵌合孔との滑りを抑制する第1滑り防止部を有することが好ましい。
この構成によれば、この振動生成装置は軸とこれを支持する弾性部材との嵌合力を高めるため、磁石と電磁コイルとの間に発生する吸引と反発の力により回転しようとする第2の構造部を抑止する力が強まり、第1の構造部と第2の構造部との間で発生する相対的な揺動を大きくすることが出来る。
[適用例3]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記弾性部材は、前記嵌合孔の断面の内周の一部に滑りを抑制する第2滑り防止部を有し、前記嵌合孔の前記第2滑り防止部と、前記軸の前記第1滑り防止部とが、対向して設けられていることが好ましい。
この構成によれば、この振動生成装置は軸とこれを支持する弾性部材との嵌合力を高めるため、磁石と電磁コイルとの間に発生する吸引と反発の力により回転しようとする第2の構造部を抑止する力が強まり、第1の構造部と第2構造部との間で発生する相対的な揺動を大きくすることが出来る。
[適用例4]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記軸支持部は、非磁性体金属材料からなり、前記弾性部材を固定する枠部材を有し、前記枠部材は、前記弾性部材を加圧することが好ましい。
この構成によれば、軸支持部を交換して枠部材の弾性部材に対する加圧力を変更し弾性部材の剛性を変えることで、生成する振動の振幅を容易に変更できる。
[適用例5]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記軸は、前記嵌合孔に対して相互に切り替えて嵌合可能な太径部と細径部とを有することが好ましい。
この構成によれば、太径部と嵌合孔とを嵌合させた場合、細径部と嵌合孔を嵌合させた場合、とで、弾性部材に対するか圧力を変更し弾性部材の剛性を変えることで、生成する振動の振幅を容易に変更できる。
[適用例6]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記第1の構造部は、前記複数の電磁コイルが配列された複数相の電磁コイル群を備えていることが好ましい。
この構成によれば、複数の電磁コイルが配列された複数相の電磁コイル群をそなえていることから、第2の構造部が回転方向と逆方向とに動こうとする力を交互に繰り返して生じさせることができる。
[適用例7]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記電磁コイル群は、電磁コイルから構成されたA相の電磁コイルの組、およびB相の電磁コイルの組を有し、前記A相の電磁コイルの組は、前記第2の構造部の外周側にあって、前記第2の構造部に離間して設けられており、前記B相の電磁コイルの組は、前記A相の電磁コイルの組の外周側に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、この振動生成装置は電磁コイルの組間においてコイル配置を互いにシフトした配置であるため、第1の構造部と第2の構造部との間に最も強い吸引と反発の力を生む複数の異極の磁石との相対位置関係が確保でき、これによって強い振動(搖動)を生成することが出来る。
[適用例8]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記電磁コイル群は、前記A相の電磁コイルの組と、前記B相の電磁コイルの組とが、前記軸の軸心を中心とした同心円筒形状に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、この振動生成装置は、電磁コイル群が第2の構造部に属する軸を中心とした同心円筒形状であるため、磁石と電磁コイル群との距離と磁石と電磁コイル群との間に生じる磁束密度を均一化でき、一定の振動量を生成することができる。
[適用例9]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記A相の電磁コイルの組、および前記B相の電磁コイルの組は、複数の空芯の電磁コイルから成り、同一の前記電磁コイルの組に属する前記電磁コイルが、所定の方向に、所定のピッチで配列され、隣り合う前記電磁コイル同士が逆極性に励磁されるように互いに接続されていることが好ましい。
この構成によれば、この振動生成装置は空芯の電磁コイルであるため、鉄損失による発熱を低減化でき、これによって耐久性を高くすることが出来る。さらに隣り合う電磁コイル同士が所定の方向に沿って、所定のピッチで常に逆極性に励磁される接続配列であるため、第1の構造部と第2の構造部間に最も強い吸引と反発の力を生む複数の異極の磁石との位置関係が確保でき、これによって強い振動を生成することが出来る。
[適用例10]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記A相の電磁コイルの組、および前記B相の電磁コイルの組は、互いに電気角でπ/2ずれた相対位置関係で配置されていることが好ましい。
この構成によれば、この振動生成装置は複数のコイルの組が電気角でπ/2分ずれた相対位置関係で配置されているため、第1の構造部と第2の構造部間に最も強い吸引または反発の力を生む複数の異極の磁石との位置関係が確保でき、これによって強い振動を生成することが出来る。
[適用例11]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記磁石群は、前記A相の電磁コイルの組の内側に、前記A相の電磁コイルの組と対向し、離間して配置されていることが好ましい。
この構成によれば、この振動生成装置は、磁石の複数の磁極要素が交互に異極になるようにA相の電磁コイルの組とB相の電磁コイルの組に対向して配置されているため、第1の構造部と第2の構造部との間に最も強い吸引と反発の力を生む複数の異極の磁石との位置関係が確保でき、これによって強い振動を生成ことが出来る。
[適用例12]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記磁石群は、前記軸の軸心を中心とする同心円筒形状に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、この振動生成装置は同心円筒形状の磁石群であるため、磁石群と電磁コイルとの距離と磁石群と電磁コイルとの間に生じる磁束密度を均一化でき、一定の振動生成と低消費電力を実現することが出来る。
[適用例13]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記磁石により生じる磁性の強さを検知する磁気センサーを有し、前記磁気センサーは、それぞれの前記電磁コイルの相に対応して設けられており、それぞれの前記磁気センサーから得られる検出値が、対応する前記電磁コイルの組に帰還されていることが好ましい。
この構成によれば、磁石との間に生じる磁性の強さを検出できるため、これを基にした信号波形を生成することができ、これによりPWMを生成することができる。
[適用例14]上記適用例に記載の振動生成装置において、前記A相の電磁コイルの組、およびB相の電磁コイルの組に励磁電流を供給する制御回路を備え、前記磁気センサーから得られた任意の位置信号レベルを、前記制御回路のPWM生成部および出力部を通じて前記電磁コイルに帰還し、前記磁石との間に吸引または反発する力を発生させることが好ましい。
この構成によれば、磁石との間に生じた磁性の強さから生成された信号波形を基にしてPWMを生成することができるため、電磁コイル群と磁石との間に電磁力を発生させるための励磁信号を供給することができる。
[適用例15]本適用例に記載のロボットは、アームを有し、前記アームを回動自在に連結してなる少なくとも1つのアーム連結体と、前記アームの先端側に設けられた請求項1ないし請求項14のいずれか一項に記載の振動生成装置と、を備えていることを特徴とする。
本適用例に記載のロボットによれば、小型で耐久性に優れた振動生成装置をそなえているため、小型の耐久性に優れた振動機能を有するロボットを提供することができる。
[適用例16]本適用例に記載のロボットは、複数の電磁コイルを備えた第1の構造部と、前記第1の構造部に囲まれて配置されており、軸、および極性の異なる磁石が前記軸の外周方向に、交互に前記軸の外周に配置された磁石群を備えた第2の構造部と、前記第1の構造部が接続された筐体と、前記筐体に配置され、前記軸を支持する軸支持部と、を有し、前記軸支持部は、前記軸を嵌合させる嵌合孔を備えた弾性部材を有し、前記弾性部材を交換可能に構成されていることを特徴とする振動生成装置と、アームを有し、前記アームを回動自在に連結してなる少なくとも1つのアーム連結体と、を備え、前記振動生成装置が、前記アームの先端側に設けられていることを特徴とする。
本適用例に記載のロボットによれば、小型で耐久性に優れた振動生成装置をそなえているため、小型の耐久性に優れた振動機能を有するロボットを提供することができる。
実施形態1に係る振動生成装置のシステム概念を示す構成図。 実施形態1に係る振動生成装置の外観の概略を示す斜視図。 実施形態1に係る振動生成装置の要部断面図であり、図3(A)は振動生成装置を、軸心の延伸する方向と垂直な方向から見た正面断面図であり、図3(B)は図3(A)の側面断面図。 実施形態1に採用可能な軸支持部と軸との組み合わせを示す正面図であり、図4(A)、図4(B)は、それぞれ異なる組み合わせである。 実施形態1において、交換される軸支持部を示す正面図であり、図5(A)は最も大きな振幅の振動を生成する軸支持部であり、図5(B)は次に大きな振幅を生成する軸支持部であり、図5(C)は最も小さな振幅を生成する軸支持部である。 実施形態1に係る振動生成装置のコイル配列を示す概略図であり、図6(a)はA相の電磁コイルの組のコイル配列、図6(b)はB相の電磁コイルのコイル配列を示す図。 実施形態1に係る振動生成装置における構造上の電磁力の相互関係を示す図であり、図7(A)は電磁力の原理を示し、図7(B)は電磁力の相互関係と振動生成原理を示す図。 実施形態1に係る振動生成装置の制御の概念を示す図。 実施形態2に係る振動生成装置の軸を示し、図9(A)は側面図であり、図9(B)〜(F)は、図9(A)に示す、B−B線、C−C線、D−D線、E−E線、F−F線に沿って断面をとった横断面図である。 実施形態2に係る振動生成装置の軸心の延伸する方向と垂直な方向から見た正面断面図であり、図10(A)は、この振動生成装置90を低振幅モードで使用する場合を示し、図10(B)は、この振動生成装置90を高振幅モードで使用する場合を示す。 実施形態3に係るロボットを示す斜視図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせしめている。
(実施形態1)
図1は実施形態1に係る振動生成装置のシステム概念を示す図である。図1に示すように、振動生成システム100は、振動を生成する構造体である振動生成装置1と、PWM生成部70、および励磁信号を供給する出力部60を備える制御部50と、を含んでいる。PWM生成部70は、振動生成装置1の図示しない電磁コイルの相ごとに備えられた磁気センサー80からの検出信号を受けて、交流信号を生成する。出力部60は、PWM生成部70で生成される交流信号を受けて、振動生成装置1を構成する電磁コイル(図示せず)へ励磁信号を供給する。そして、この励磁信号を受けた電磁コイルが励磁され、振動生成装置1が、振動生成を行う。
図2〜図5を用いて、実施形態1に係る振動生成装置の構成について説明する。図2は実施形態1に係る振動生成装置の外観の概略を示す斜視図である。図3は、実施形態1に係る振動生成装置の要部断面図であり、図3(A)は振動生成装置を、軸心の延伸する方向と垂直な方向から見た正面断面図であり、図3(B)は図3(A)の側面断面図である。図4は実施形態1に採用可能な軸支持部102A、102Bと軸112A、112Bとの組み合わせを示す正面図である。図5は実施形態1において、交換される軸支持部2A、2B、2Cを示す正面図である。
図2、および図3に示すように、実施形態1に係る振動生成装置1は、非磁性体金属で形成されている筐体(ハウジング)11と、筐体11の内側に配置された複数相の電磁コイル群20を備えた第1の構造部と、電磁コイル群20の内側に設けられた第2の構造部と、を備えている。
第1の構造部は、筐体11側に配置されたB相の電磁コイルの組22と、B相の電磁コイルの組22の内側に配置されたA相の電磁コイルの組21とを含み構成されている。換言すれば、第1の構造部は、筐体11の内周に沿って路円筒形状に配列されたB層、A相の2列の電磁コイルの組22、21を有している。B相の電磁コイルの組22およびA相の電磁コイルの組21の具体的構成については、後述にて説明する。
また、電磁コイル群20には、後述する極性の異なる磁石の一例としての永久磁石17、18の位置を検出する磁気センサー80(不図示)が、A相の電磁コイルの組21を構成する電磁コイル21a、21b(図6参照)の各相に一つずつ配置されている。磁気センサー80は、図示しない回路基板に固定されており、回路基板は筐体11に固定されている。
第2の構造部は、略円筒形状に配列されたA相の電磁コイルの組21の円筒の中心を軸心とした軸12と、極性の異なる磁石としての永久磁石17、18が、軸12の回転方向に交互に軸12の外周に配置された磁石群16とを含み構成されている。磁石群16は、A相の電磁コイルの組21の内側に配置されている。
このように、振動生成装置1は、軸12と、軸12の外周に設けられた磁石群16と、磁石群16と間隙を有してその外周側に設けられたA相の電磁コイルの組21と、A相の電磁コイルの組21の外周側に設けられたB相の電磁コイルの組22とが、軸12の軸心を中心とした同心円筒形状に設けられている。そして、第2構造部、および第1構造部は、筐体11に収納されている。
筐体11には、軸支持部2が配置されており、この軸支持部2において軸12を支持している。この軸支持部2は、枠部材19と、弾性部材13とから構成されている。
筐体11の対向する2つの側面14には、取付孔11aが設けられている。この取付孔11aは、正方形に形成され、同じく正方形に形成された枠部材19の外周部19bが取り外し可能に嵌め合わされている。取付孔11a及び枠部材19の外周部19bの形状は、取付孔11aと外周部19bとが回動不能であれば、限定されるものではない。
軸支持部2は、軸12に対して中央側から弾性部材13と枠部材19とを有する二層構造となっている。
枠部材19は、非磁性体金属材料からなり十分な剛性を有している。枠部材19は、弾性部材13を保持するための保持孔19aを有している。保持孔19aは正方形形状を有している。
弾性部材13は、弾性材料からなる。弾性材料としては、合成ゴム等の高分子弾性材料が例示できる。弾性部材13は、その外形に枠部材19の保持孔19aに対応した正方形形状を有している。弾性部材13と枠部材19とは、相対的に移動、回転しないように強固に固着されている。
弾性部材13の中央には、軸12の端部12bと嵌合させるための貫通孔である嵌合孔3が設けられている。軸12の端部12bは、嵌合孔3の内側において略回動不能に支持されている。
軸12は、例えば表面処理の行われていない磁性体金属で形成されているモーター用シャフトである。
軸12の端部12bは、前記弾性部材13の嵌合孔3と嵌合される。この端部12bは、その横断面形状の一部に滑りを抑制する第1滑り防止部12aを有する。本実施形態の第1滑り防止部12aは、円形の軸12の横断面に設けられた直線状の切欠である。
弾性部材13の嵌合孔3は、軸12の端部12bの横断面形状と同形状の貫通孔である。即ち、嵌合孔3は、円の一部が直線状に切欠かれた形状の孔を有している。嵌合孔3は、その直線状の部分が軸12の第1滑り防止部12aに対向するように、軸12と嵌合される。これにより、嵌合孔3の直線状の部分が、第2滑り防止部13aとして機能し、軸12の回動を抑制する。
軸12は、筐体11の対向する2つの側面14に亘って両端支持されている。なお、本実施形態では、嵌合孔3が筐体11の対向する2つの側面14に設けられている例で説明したが、嵌合孔3は、筐体11に接続された他の対向する構造物に設けられる構成でもよい。
また、嵌合孔3に対する軸12の回動を抑制するために、他の構成の軸支持部と軸との組み合わせを採用することができる。他の構成の軸支持部と軸との組み合わせについて、図4(A)、(B)を基に説明する。
図4(A)、(B)は、本実施形態の振動生成装置1に適用可能な軸支持部102A、102Bとこれに嵌合される軸112A、112Bを、振動生成装置1の側面14側から見た図である。
図4(A)の軸支持部102Aは、枠部材119Aと弾性部材113Aとを有している。弾性部材113Aには、その中央に正方形の嵌合孔103Aが設けられている。また、軸112Aは、その端部112Abが横断面正方形に形成されている。軸112Aの端部112Abと嵌合孔103Aとの嵌合は、互いの外周、内周に形成された正方形形状でなされる。したがって、嵌合孔103Aと軸112Aとは滑りが起こらず略回動不能である。
即ち、この軸支持部102Aと軸112Aにおいては、軸112Aの端部112Abの外周全体が第1滑り防止部として機能し、嵌合孔103Aの内周全体が第2滑り防止部として機能する。
このように、嵌合孔103Aと軸112Aの端部112Abとが、軸112Aの回動を抑制する形状であれば、実施形態1の効果を奏することができる。嵌合孔103A及び軸112Aの端部112Abの形状は、真円でなければ、正方形以外であってもよく、例えば、楕円であっても良い。
図4(B)の軸支持部102Bは、枠部材119Bと弾性部材113Bとを有している。弾性部材113Bには、その中央付近に円形の二つの嵌合孔103B、103Bが設けられている。また、軸112Bには、その端部において円柱状の2本の棒部112Ba、112Baが突出して形成されている。軸112Aと嵌合孔103Aとの嵌合は、軸112Bの端部で突出する棒部112Ba、112Baが嵌合孔103B、103Bに挿入されることでなされる。このように、軸112Bの端部から複数本の棒部112Baが突出し、これらに対応する嵌合孔103Bを弾性部材113Bに設けることで、軸112Bと弾性部材113Bとを略回動不能に構成できる。
以上に説明した方法以外の方法として、例えば、軸12から嵌合孔3に挿入されたロッド(ピン)を用いる方法、軸12および嵌合孔3にキー溝を設け、そのキー溝にキーを挿入する方法、軸12および嵌合孔3の一方に突起を設け他方に凹部を設けてかみ合わせる方法、などを用いることができる。
取付孔11aに対して軸支持部2は、取り外し可能に構成されている。これによって、軸支持部2を交換して、異なる特性の振動を得ることができる。
図5(A)〜(C)に、軸支持部2として使用可能な3種類の軸支持部2A、2B、2Cを示す。これらの軸支持部2A、2B、2Cは、筐体11の側面14に設けられた取付孔11aに嵌め合わせることで固定できる。
図5(A)〜(C)に示す軸支持部2A、2B、2Cの枠部材19A、19B、19Cには、それぞれ弾性部材13A、13B、13Cを固着保持するための保持孔19Aa、19Ba、19Caが形成されている。
保持孔19Aaは一辺が長さaの正方形であり、保持孔19Baは一辺が長さbの正方形であり、保持孔19Caは一辺が長さcの正方形である。
なお、枠部材19A、19B、19Cはすべて同じ材料で構成されている。
それぞれの軸支持部2A、2B、2Cの弾性部材13A、13B、13Cは、それぞれの保持孔19Aa、19Ba、19Caに対応する外形を有している。即ち、弾性部材13Aは一辺が長さaの正方形であり、弾性部材13Bは一辺が長さbの正方形であり、弾性部材13Cは一辺が長さcの正方形である。
また、各弾性部材13A、13B、13Cは、同じ材料で構成され、中央に同じ大きさ、同じ形状の嵌合孔3を有している。
図5(A)〜(C)に示すように、それぞれの軸支持部2A、2B、2Cにおいて、それぞれの弾性部材13A、13B、13Cの一辺の長さa、b、cの関係は、長さa>長さb>長さcとなっている。
したがって、正面視において各弾性部材13A、13B、13Cの面積は、弾性部材13Aが最も大きく、弾性部材13Cが最も小さい。
これらの軸支持部2A、2B、2Cは、それぞれ、筐体11の取付孔11aに対し対する弾性部材13A、13B、13Cの面積が異なる。弾性体の弾性力は、その長さ(大きさ)に比例するため、回転しようとする軸12を拘束する力が異なる。即ち、軸支持部2A、2B、2Cは、それぞれ回転しようとする軸12に対する剛性が異なり、軸支持部2Aが最も剛性が低く、軸支持部2Bが次に剛性が低く、軸支持部2Cが最も剛性が高い。
これらの軸支持部2A、2B、2Cを交換することによって、振動生成装置1によって生成される振動の振幅を調整することができる。
軸支持部2Aを用いる場合には、最も大きな振幅の振動を生成でき、軸支持部2Bを用いる場合には、次に大きな振幅の振動を生成でき、軸支持部2Cを用いる場合には、最も小さな振幅の振動を生成できる。
なお、ここでは、同じ材料であって、外形が異なる弾性部材13A、13B、13Cを用いた例について説明した。しかしながら、たとえば、異なる大きさの保持孔19aを有する枠部材19に、同じ外形を有する弾性部材13を、圧縮して固着させたものを用意しても良い。この場合には、弾性部材13の圧縮率を高めることで弾性部材13が硬化し、弾性部材13の剛性が高まる。これにより、振動生成装置1により生成される振動の振幅を変化させることができる。即ち、圧縮率を高めて弾性部材13を枠部材19に固着させた場合に、圧縮率を低めた場合と比較して生成する振動の振幅を小さくできる。
また、そのほかにも、同じ外形、同じ圧縮率の弾性部材13であって、その中央に設けられた嵌合孔3の大きさが異なるものを用いても良い。
弾性部材13として、軸12の端部12bの断面形状と相似形状であり小さい嵌合孔3を有するものを用いる場合を想定する。この場合は、弾性部材13の嵌合孔3に軸12の端部12bが嵌合されると、嵌合孔3が軸12の端部12bによって、押し広げられる。弾性部材13は、枠部材19の保持孔19aと軸12の端部12bとの間で圧縮されて(圧縮率が高められ)硬化する。これによって、弾性部材13の剛性が高められ生成する振動の振幅を小さくできる。
軸支持部2として、弾性部材13の嵌合孔3の大きさと軸12の端部12bの大きさとが、ほぼ同じものから小さいものへと変えることで、振幅を小さくできる。
このように、振動の振幅を小さく、又は大きくしても良い。
さらに、同じ外形、同じ大きさの嵌合孔3、同じ圧縮率の弾性部材13であって、材質の異なるものを用いても良い。材質そのものの特性を変えることで、生成する振動の振幅を変えることができる。弾性率の高い材料を弾性部材13として用いる場合には、振幅は小さくなり、弾性率の低い材料を弾性部材13として用いる場合には、振幅は大きくなる。
このように、振動生成装置1において、軸支持部2を交換して、その剛性を調整することで、生成する振動の振幅を変えることができる。また、軸支持部2の剛性が変わることで、この振動生成装置1によって生じる振動の周波数も変えることができる。
磁石群16は、軸12の外周に、本実施形態では6つの磁石としての永久磁石(例えば、永久磁石17、18)を有している。なお、永久磁石の数量は、6つに限られるものではない。6つの永久磁石(例えば、永久磁石17、18)は、軸12の回転しようとする方向(回転方向とも言う)に、S極の永久磁石17、次にN極の永久磁石18、次にS極の永久磁石17のよう&こ、極性の異なる永久磁石17、18を交互に配置し、円筒状の磁石群16が形成される。永久磁石17、18は、例えば希土類ネオジウムで形成されている。磁石群16を構成する永久磁石17、18は、軸12の中心(軸心)から外周に向かう径方向(放射方向)に沿って磁化されている。
なお、第1の構造部の筐体11と電磁コイル群20との間に、軟磁性材によるバックヨーク(磁気ヨーク部材)を設けてもよい。このように、バックヨークを設けることにより、磁性体である軸12との間の磁束を有効利用することで磁束密度が高くなり、第1の構造部と第2の構造部との間の吸引および反発の力が高くなる。これにより、相対的な揺動を大きくすることが可能となる。
次に、図6を用いて、実施形態1に係る振動生成装置のコイル配列について説明する。図6は実施形態1に係る振動生成装置のコイル配列を示す概略図であり、図6(A)は、A相の電磁コイルの組のコイル配列を示し、図6(B)はB相の電磁コイルのコイル配列を示している。
図6に示すように、A相の電磁コイルの組21の電磁コイル20a、20b、20c、20d、20e、20fは、それぞれ時計回りの方向に巻かれた電磁コイル(例えば、電磁コイル20b)と反時計回りの方向に巻かれた電磁コイル(例えば、電磁コイル20a)とが交互に配列され、接続された状態で構成されている。同様に、B相の電磁コイルの組22の電磁コイル21a、21b、21c、21d、21e、21fは、それぞれ時計回りの方向に巻かれた電磁コイル(例えば、電磁コイル21b)と反時計回りの方向に巻かれた電磁コイル(例えば、電磁コイル21c)と、が交互に配列され、接続された状態で構成されている。電磁コイル20a、20b、20c、20d、20e、20f、21a、21b、21c、21d、21e、21fは、例えば融着性ポリウレタン鋼線で構成されている。また、A相の電磁コイルの組21と、B相の電磁コイルの組22とは、電気角で、π/2ずれるように配置されている。
次に、図7を用い、実施形態1に係る振動生成装置における構造上の電磁力の相互関係と振動生成原理について説明する。図7は実施形に係る振動生成装置の制御概念を示す図であり、図7(A)は電磁力の原理を示す図7(B)は電磁力の相互関係と振動生成原理を示す側断面図である。
図7(A)に示すように、電磁コイルの電流方向63ねこ対して、互いに直交する2つの方向の一つである水平90°方向62に磁界が発生し、同じく垂直90°方向61に導体にかかる力が発生する。本発明の振動生成装置はこの電磁力の原理を用いている。
図7(B)に示すように、B相の電磁コイルの組22は、A相の電磁コイルの組21に対し、電気角でπ/2ずれた位置に配置されている。このB相、A相の各電磁コイルの組22、21にPWM生成部70、出力部60(図1参照)で生成された励磁信号を供給することで、B相の電磁コイルの組22を構成する電磁コイル21a、21b、21c、21d、21e、21f、およびA相の電磁コイルの組21を構成する電磁コイル20a、20b、20c、20d、20e、20fと磁石群16を構成する永久磁石17、18との間に磁界が発生する。
詳述すると、例えば、A相の電磁コイル20fに一時的に流れる電流方向は、電磁コイル20fの一方側では、図示の奥行き方向25aであり、このときに永久磁石N極から電磁コイル20f方向に磁界25bが発生する。同じタイミングで、電磁コイル20fの他方側に流れる電流方向は、前述の奥行き方向25aと逆方向となる図示手前方向26aであり、このときに電磁コイル側から永久磁石S極方向に向けて磁界26bが発生する。この磁界25b、26bによって、電磁コイル21a、21b、21c、21d、21e、21f、20a、20b20c、20d、20e、20fにローレンツ力27が発生する。
ローレンツ力27は、電磁コイル20fの一方側、電磁コイル20fの他方側ともに、いずれのタイミングにおいても一定方向に発生する。このローレンツ力27によって、電磁コイル21a、21b、21c、21d、21e、21f、20a、20b、20c、20d、20e、20fに対し、磁石群16が反発する力が生じ、反発する力によって矢印28の方向(正方向)に回転しようとする力が働く。
次に、図8を用いて、振動生成装置の制御の概念を説明する。図8は、実施形態1に係る振動生成装置の制御の概念を示す図であり、図8(A)は励磁信号波形を示す図であり、図8(B)は、図8(A)の電気角に対応する相電流量を示す図であり、図8(C)は図8(A)の電気角に対応する軸の回転角を示す図である。
図8(A)、(B)においては、A相の電磁コイルの組21に供給される励磁信号、B相の電磁コイルの組22に供給される励磁信号とのタイミングおよび電流量の相互関係を示している。A相の電磁コイルの組21にCosの励磁信号30が供給される。この場合、信号供給開始時の電流量を1とすると、電気角で45°シフトした時は、1/√2の電流量であり、以降45°ずつのシフトで電流量はそれぞれ0、−1/√2、−1、−1/√2、0、1/√2、1となる。A相の電磁コイルの組21に供給される励磁信号30に対し、B相の電磁コイルの組22に供給されるSinの励磁信号31のタイミングは電気角で90°ずれており、同じタイミング(電気角)におけるA相の電磁コイルの組21の電流量32とB相の電磁コイルの組22の電流量33の相互関係は図8(B)に示すとおりである。さらに同じタイミングにおける軸の回転角度である機械角34との相互関係は、図8(c)に示すとおりであり、電気角で360°シフトしたときの機械角34は、120°となる。即ち、機械角34が360°となる、軸12が1回転するためには励磁信号30は電気角を3回転させることが必要となる。
図7、および図8に示す構成と制御によると、電磁コイル21a、21b、21c、21d、21e、21f、20a、20b、20c、20d、20e、20fに生じたローレンツ力27に対して、磁石群16が反発する力、および吸引する力が生じ、この力によって軸12が正方向に回転しようとする力が働く。この回転しようとする力を、軸12を支持する弾性部材である弾性部材13が機械的に抑止することによって反発力が生じ逆方向に回転しようとする力が働く。このようねこ、磁石群16および軸12を含む第2の構造部が、正方向(正回転方向)と逆方向(逆回転方向)とに動こうとする力を交互に繰り返して生じることになり、第1の構造部と第2の構造部とを相対的に振動(揺動)させることができる。
以上述べた実施形態1に係る振動生成装置1によれば、以下の効果を得ることが出来る。
(1)A相の電磁コイルの組21およびB相の電磁コイルの組22を含む第1構造部における電磁力と、磁石群16を含む第2の構造部が、回転方向と逆方向とに動こうとする力を交互に繰り返して生じることになり、第1の構造部と第2の構造部とを相対的に振動(揺動)させることができる。これにより従来、回転型振動モーターの回転遠心力を必要とせずに振動生成を行うことができる。
(2)また、従来の回転式振動モーターで必要としていた偏心分銅と軸受けを除外することができるため、偏心分銅の回転空間が必要なくなり、小型化を実現することできる。
(3)また、従来の回転式振動モーターで必要としていた軸受け(ベアリング)を除外することができるため、軸受け劣化を考慮することが不要となり、耐久性を向上させることが可能となる。
(4)また、回転機構を有していないため、従来の回転式振動モーターで発生していた起動時の高トルクが発生しない。したがって、低電圧で起動できるエネルギー効率の良い振動生成装置を提供できる。
(5)また、軸支持部の交換を行うことで、軸を支持する弾性部材の剛性を変え、生成する振動の振幅を容易に変更できる。また、弾性部材の剛性を変えることで、振動数を変えることができる。
(6)従来、回転式振動モーターで必要としていたタングステン合金、軸受け等、高価な各部材を必要としないため、部品コストを低減化することができる。
(7)従来、回転式振動モーターの回転接触騒音を無くすことができ、静音化が実現できる。特に断続的始動時の軸受けに対する高負荷が無くなり、高い耐久性が実現できる。
(実施形態2)
図9、図10を用いて、実施形態2の振動生成装置90について説明する。実施形態2の振動生成装置90は、実施形態1の振動生成装置1と比較して、主に軸92の構成が異なる。なお、上述の実施形態1と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図9(A)は、実施形態2の振動生成装置90に備えられる軸92を示す側面図である。また、図9(B)〜(F)は、図9(A)に示す、B−B線、C−C線、D−D線、E−E線、F−F線に沿った、軸92の横断面図である。
図9(A)〜(F)に示すように、軸92は、第1端部92bと第2端部92cとにそれぞれ径が異なる細径部93と太径部94とを有している。
軸92の第1端部92bには、その末端側から順に細径部93、太径部94が形成されている。また、第2端部92cは、その末端側から順に太径部94、細径部93が形成されている。これらの細径部93及び太径部94には、直線状の切欠である第1滑り防止部92aが形成されている。細径部93と太径部94との断面は、互いに相似形状であり、太径部94に対して細径部93は小さく形成されている。
また、軸92の第1端部92b及び第2端部92cを除く中央部には、第1滑り防止部92aが形成されていない主径部95が形成されている。この主径部95は、太径部94と同じ径を有している。
図10(A)、(B)は、実施形態2に係る振動生成装置90の断面図であり、振動生成装置90を、軸心の延伸する方向と垂直な方向から見た正面断面図である。また、図10(A)は、この振動生成装置90を低振幅モードで使用する場合を示し、図10(B)は、この振動生成装置90を高振幅モードで使用する場合を示す。
この振動生成装置90の軸支持部98は、軸92に対して中央側から弾性部材99と枠部材19とを有する二層構造となっている。弾性部材99の中央には、嵌合孔97が設けられている。嵌合孔97は、軸92の細径部93と相似形状であり同じ大きさに形成されている。
また、この振動生成装置90は、軸92をその長手方向に移動させることができるように構成されているため、嵌合孔97から筐体11の外側に飛び出した部分を把持する把持治具96が取り付けられている。
把持治具96には、軸92の第1端部92b又は第2端部92cを挿通させる挿通孔とこの挿通孔の周方向に貫通する固定ボルト96aとが設けられている。把持治具96は、軸92の第1端部92b及び第2端部92cをその周方向から把持することができる。把持治具96を設けることによって、振動生成装置90自身が生成した振動により、軸92が長手方向に移動して、抜け落ちてしまうことを防止できる。
図10(A)、(B)に示すように、振動生成装置90は、磁石群16と一体となった軸92をその長手方向に移動させて、嵌合孔97と嵌合する軸92を、太径部94又は細径部93に切り替えることができる。
図10(A)示す低振幅振動モードでは、軸92は、第1端部92b、第2端部92cともに嵌合孔97に太径部94で嵌合している。嵌合孔97は、細径部93の断面と同じ大きさに形成されている。したがって、太径部94を嵌合孔97に嵌合させると、嵌合孔97が太径部94によって押し広げられる。これによって弾性部材99は、圧縮されて(圧縮率が高められ)硬化する。硬化することで弾性部材99の剛性は高められ生成する振動の振幅を小さくなる。
これに対し図10(B)に示す高振幅振動モードでは、軸92は、第1端部92b、第2端部92cともに嵌合孔97に細径部93で嵌合している。このとき弾性部材99は、圧縮されることがないため、低振幅振動モードと比較してその剛性は低くなる。即ち、振幅を大きくできる。
上述した実施形態2に係る振動生成装置90によれば、上述の実施形態1に係る振動生成装置1の効果と同様の効果を得ることができる。加えて、軸92を長手方向に移動させるのみで、複数の軸支持部98を用意する必要がない。
(実施形態3)
本実施形態に係る単腕ロボットについて、図11を参照して説明する。図11は、前述の振動生成装置1(振動生成システム100)、あるいは振動生成装置90を用いている実施形態3に係るロボットを示す斜視図である。
実施形態3に係る、前述の振動生成装置1、90を用いた単腕ロボット500の概要構成について説明する。なお、本実施形態では、振動生成装置1を用いた例で説明する。
図11に示すように、ロボットとしての単腕ロボット500は、基台510と、アーム連結体520と、アーム連結体520の先端側に設けられたエンドエフェクタ530と、アーム連結体520とエンドエフェクタ530との間で、エンドエフェクタ530に連結して設けられた振動生成装置1と、を有する。
基台510は、アーム連結体520を回動させるための動力を発生させるアクチュエーター(図示せず)、およびアクチュエーターを制御する制御部(図示せず)等を収納する機能を有する。また、基台510は、例えば、床、壁、天井、移動可能な台車上などに固定される。
アーム連結体520は、第1のアーム521、第2のアーム522、第3のアーム523、第4のアーム524、および第5のアーム525を有しており、隣り合うアーム同士を回動自在に連結することにより構成されている。アーム連結体520は、制御部の制御によって、各アームの連結部を中心に複合的に回転または屈曲することにより駆動する。
エンドエフェクタ530は、対象物を把持する機能を有する。エンドエフェクタ530は、第1の指531および第2の指532を有している。アーム連結体520の駆動によりエンドエフェクタ530が所定の動作位置まで到達した後、第1の指531および第2の指532の離間距離を調整することにより、対象物を把持することができる。
振動生成装置1は、小型であるためエンドエフェクタ530に連結することができる。また、振動生成装置1が、エンドエフェクタ530直近に配設されているため、効率よく振動をエンドエフェクタ530に伝えることができる。即ち、エンドエフェクタ530から振動を被加工物に効率よく伝えることができる単腕ロボット500を提供できる。
なお、図示の構成では、アーム連結体520は、合計5本のアームによって構成されているが、本発明はこれに限られない。アーム連結体520が、1本のアームに構成されている場合、2〜4本のアームによって構成されている場合、6本以上のアームによって構成されている場合も本発明の範囲内である。
なお、上述した振動生成装置1、90は、実施形態3に示す単腕ロボット500に限らず、振動機能を用いる他の装置にも適用することが可能である。例えば、各種材料、部品の充填装置、粉粒体の閉塞防止装置、各種材料、部品の搬送フィーダ、サイズ選別スクリーンなどの産業用の振動応用機器、あるいは携帯電話機などの小型携帯端末のサイレント報知源などの装置に適用することが可能である。
1、90…振動生成装置、2、2A、2B、2C、98、102A、102B…軸支持部、3、97、103A、103B…嵌合孔、11…筐体(ハウジング)、11a…取付孔、12、92…軸、12a、92a…第1滑り防止部、12b…端部、13、13A、13B、13C、99、113A、113B…弾性部材、13a…第2滑り防止部、14…筐体の側面、16…磁石群、17、18…磁石としての永久磁石、19、19A、19B、19C、119A、119B…枠部材、19a、19Aa、19Ba、19Ca…保持孔、19b…外周部、20…電磁コイル群、20a、20b、20c、20d、20e、20f…A相の電磁コイルの組の電磁コイル、21…A相の電磁コイルの組、21a、21b21c、21d、21e、21f…B相の電磁コイルの組の電磁コイル、22…B相の電磁コイルの組、50…制御部、60…出力部、70…PWM生成部、80…磁性検出器(磁気センサー)、92b…第1端部、92c…第2端部、93…細径部、94…太径部、95…主径部、96…把持治具、100…振動生成システム、600…単腕ロボット。

Claims (16)

  1. 複数の電磁コイルを備えた第1の構造部と、
    前記第1の構造部に囲まれて配置されており、軸、および極性の異なる磁石が前記軸の外周方向に、交互に前記軸の外周に配置された磁石群を備えた第2の構造部と、
    前記第1の構造部が接続された筐体と、
    前記筐体に着脱可能に取り付けられ、前記軸を支持する軸支持部と、を有し、
    前記軸支持部は、前記軸を嵌合させる嵌合孔を備えた弾性部材を有し、
    前記嵌合孔と前記軸との嵌合状態を切り替えることにより前記弾性部材の剛性を段階的に変更可能であることを特徴とする振動生成装置。
  2. 請求項1記載の振動生成装置において、
    前記軸は、その横断面形状の一部に、前記嵌合孔との滑りを抑制する第1滑り防止部を有することを特徴とする振動生成装置。
  3. 請求項2に記載の振動生成装置において、
    前記弾性部材は、前記嵌合孔の断面の内周の一部に滑りを抑制する第2滑り防止部を有し、
    前記嵌合孔の前記第2滑り防止部と、前記軸の前記第1滑り防止部とが、対向して設けられていることを特徴とする振動生成装置。
  4. 請求項1ないし請求項3いずれか一項に記載の振動生成装置において、
    前記軸支持部は、非磁性体金属材料からなり、前記弾性部材を固定する枠部材を有し、
    前記枠部材は、前記弾性部材を加圧することを特徴とする振動生成装置。
  5. 請求項1ないし請求項3いずれか一項に記載の振動生成装置において、
    前記軸は、前記嵌合孔に対して相互に切り替えて嵌合可能な太径部と細径部とを有することを特徴とする振動生成装置。
  6. 請求項1ないし請求項5いずれか一項に記載の振動生成装置において、
    前記第1の構造部は、前記複数の電磁コイルが配列された複数相の電磁コイル群を備えていることを特徴とする振動生成装置。
  7. 請求項1ないし請求項6いずれか一項に記載の振動生成装置において、
    前記電磁コイル群は、
    電磁コイルから構成されたA相の電磁コイルの組、およびB相の電磁コイルの組を有し、
    前記A相の電磁コイルの組は、前記第2の構造部の外周側にあって、前記第2の構造部に離間して設けられており、
    前記B相の電磁コイルの組は、前記A相の電磁コイルの組の外周側に設けられていることを特徴とする振動生成装置。
  8. 請求項7記載の振動生成装置において、
    前記電磁コイル群は、
    前記A相の電磁コイルの組と、前記B相の電磁コイルの組とが、前記軸の軸心を中心とした同心円筒形状に設けられていることを特徴とする振動生成装置。
  9. 請求項8記載の振動生成装置において、
    前記A相の電磁コイルの組、および前記B相の電磁コイルの組は、複数の空芯の電磁コイルから成り、
    同一の前記電磁コイルの組に属する前記電磁コイルが、所定の方向に、所定のピッチで配列され、隣り合う前記電磁コイル同士が逆極性に励磁されるように互いに接続されていることを特徴とする振動生成装置。
  10. 請求項9に記載の振動生成装置において、
    前記A相の電磁コイルの組、および前記B相の電磁コイルの組は、互いに電気角でπ/2ずれた相対位置関係で配置されていることを特徴とする振動生成装置。
  11. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の振動生成装置において、
    前記磁石群は、前記A相の電磁コイルの組の内側に、前記A相の電磁コイルの組と対向し、離間して配置されていることを特徴とする振動生成装置。
  12. 請求項11に記載の振動生成装置において、
    前記磁石群は、前記軸の軸心を中心とする同心円筒形状に設けられていることを特徴とする振動生成装置。
  13. 請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の振動生成装置において、
    前記磁石により生じる磁性の強さを検知する磁気センサーを有し、
    前記磁気センサーは、それぞれの前記電磁コイルの相に対応して設けられており、
    それぞれの前記磁気センサーから得られる検出値が、対応する前記電磁コイルの組に帰還されていることを特徴とする振動生成装置。
  14. 請求項13に記載の振動生成装置において、
    前記A相の電磁コイルの組、およびB相の電磁コイルの組に励磁電流を供給する制御回路を備え、
    前記磁気センサーから得られた任意の位置信号レベルを、前記制御回路のPWM生成部および出力部を通じて前記電磁コイルに帰還し、前記磁石との間に吸引または反発する力を発生させることを特徴とする振動生成装置。
  15. アームを有し、前記アームを回動自在に連結してなる少なくとも1つのアーム連結体と、
    前記アームの先端側に設けられた請求項1ないし請求項14のいずれか一項に記載の振動生成装置と、を備えていることを特徴とするロボット。
  16. 複数の電磁コイルを備えた第1の構造部と、前記第1の構造部に囲まれて配置されており、軸、および極性の異なる磁石が前記軸の外周方向に、交互に前記軸の外周に配置された磁石群を備えた第2の構造部と、前記第1の構造部が接続された筐体と、前記筐体に配置され、前記軸を支持する軸支持部と、を有し、前記軸支持部は、前記軸を嵌合させる嵌合孔を備えた弾性部材を有し、前記嵌合孔と前記軸との嵌合状態を切り替えることにより前記弾性部材の剛性を段階的に変更可能であることを特徴とする振動生成装置と、アームを有し、前記アームを回動自在に連結してなる少なくとも1つのアーム連結体と、を備え、
    前記振動生成装置が、前記アームの先端側に設けられていることを特徴とするロボット。
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