JP2015181763A - 画像診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】造影効果を計測する関心領域を自動的に設定する機能を備えた画像診断装置を提供する。【解決手段】被検体1の静脈に造影剤を注入する前後に亘って撮像した診断対象部位を含む診断画像を記憶する磁気ディスク18と、画像記憶部に記憶された診断画像を再生して表示画面に表示するディスプレイ20と、表示画面に表示される診断画像の各画素の画素信号の上昇率を求める上昇率算出部8aと、画素信号の上昇率に基づいて診断画像に関心領域を設定する関心領域設定部8bを備えてなることを特徴とする。【選択図】 図3
Description
本発明は、被検体の静脈に注入された造影剤によって診断対象部位に現れる造影効果を計測する画像診断装置に係り、具体的には造影効果を計測する関心領域を自動的に設定する機能を備えた画像診断装置に関する。
画像診断装置には、磁気共鳴撮像(MRI)装置、X線CT装置、超音波診断装置、PET装置など種々のものがあり、被検体の診断対象部位及び診断内容に応じて適切な画像診断装置が用いられている。また、造影剤を被検体の静脈に注入し、時間経過にともなって診断対象部位に現れる造影効果に基づいて、腫瘍等の病変部の良悪性を診断することが広くおこなわれている。
例えば、非特許文献1には、診断画像上の診断対象部位に関心領域を設定し、その関心領域内の各画素の画素信号(輝度信号、色信号、等々)の上昇率を求め、関心領域内における画素信号の上昇率の平均値から、病変部の良悪性を診断することが提案されている。すなわち、造影剤を注入する前後に亘って取得した診断画像に設定された関心領域内の各画素の画素信号の平均値を縦軸とし、診断画像の撮像時刻を横軸として、関心領域内の画素信号の平均値の時間変化をグラフ化(以下、ダイナミックカーブという。)する。そのダイナミックカーブに基づいて、造影剤注入後の時間経過に伴う画素信号の平均値の上昇率から病変部の良悪性を診断するようにしている。
「乳腺MRI実践ガイド - 撮像法、読影基準、治療」、2007年6月7日第1版発行、編者:戸崎光宏、福間英祐、発行所:株式会社 文光堂
ところで、関心領域を診断画像上に設定する方法として、例えば画像上の病変部の輪郭をマウスドラッグして設定することが一般に行われている。しかし、複雑な形状の病変部の輪郭をマウスでトレースするのは煩雑である。つまり、診断画像上で病変部の輪郭を適切に判断するのは、検者の経験等に左右されるので、同一の診断画像に対する関心領域の設定を再現するのが難しい。したがって、診断対象部位について得られたデータと、過去の集積された臨床データとを対比して診断する場合の信頼性に課題が残る。
本発明が解決しようとする課題は、造影効果を計測する関心領域を自動的に設定する機能を備えた画像診断装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の画像診断装置は、被検体の静脈に造影剤を注入する前後に亘って撮像した診断対象部位を含む診断画像を記憶する画像記憶部と、該画像記憶部に記憶された前記診断画像を再生して表示画面に表示する画像再生部と、前記表示画面に表示される前記診断画像の各画素の画素信号の上昇率を求める上昇率算出部と、前記画素信号の上昇率に基づいて前記診断画像に関心領域を設定する関心領域設定部を備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、造影効果を計測する関心領域を自動的に設定することができる。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。
本発明の画像診断装置の一実施形態として、磁気共鳴撮像(MRI)装置に本発明を適用した例に基づいて説明する。なお、本発明の画像診断装置は、MRI装置に限られるものではなく、前述したように、X線CT装置、超音波診断装置、PET装置など種々の画像診断装置に適用できる。
図1は、本実施形態のMRI装置の全体構成を示すブロック図である。MRI装置は、周知のように、NMR現象を利用して被検体の断層画像を得るものであり、静磁場発生系2と、傾斜磁場発生系3と、送信系5と、受信系6と、信号処理系7と、シーケンサ4と、中央処理装置(CPU)8とを備えて構成される。
静磁場発生系2は、垂直磁場方式であれば、被検体1の周りの空間にその体軸と直交する方向に、水平磁場方式であれば、体軸方向に均一な静磁場を発生させるもので、被検体1の周りに永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源が配置されている。
傾斜磁場発生系3は、MRI装置の直交座標系(静止座標系)であるX,Y,Zの3軸方向に傾斜磁場を印加する傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源10とから構成される。傾斜磁場発生系3は、後述のシ−ケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動することにより、X,Y,Zの3軸方向に傾斜磁場Gx,Gy,Gzを印加するようになっている。撮影時には、スライス面(撮影断面)に直交する方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面を設定する。そして、スライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)を印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。
シーケンサ4は、高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」という。)と傾斜磁場パルスを所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する制御手段で、CPU8の制御で動作し、被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系5、傾斜磁場発生系3、および受信系6に送る。
送信系5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検体1にRFパルスを照射するもので、高周波発振器11と変調器12と高周波増幅器13と送信側の高周波コイル(送信コイル)14aとから成る。高周波発振器11から出力されたRFパルスをシーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器12により振幅変調し、この振幅変調されたRFパルスを高周波増幅器13で増幅した後に被検体1に近接して配置された高周波コイル14aに供給することにより、RFパルスが被検体1に照射される。
受信系6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)14bと信号増幅器15と直交位相検波器16と、A/D変換器17とから成る。送信側の高周波コイル14aから照射された電磁波によって誘起された被検体1の応答のNMR信号が被検体1に近接して配置された高周波コイル14bで検出され、信号増幅器15で増幅された後、シーケンサ4からの指令によるタイミングで直交位相検波器16により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器17でディジタル量に変換されて、信号処理系7に送られる。
信号処理系7は、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行うもので、光ディスク19、磁気ディスク18等の外部記憶装置と、CRT等からなるディスプレイ20とを有する。受信系6からのデータがCPU8に入力されると、CPU8が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体1の断層画像をディスプレイ20に表示すると共に、外部記憶装置の磁気ディスク18等に記憶する。
操作部25は、MRI装置の各種制御情報や信号処理系7及びCPU8で行う処理の制御情報を入力するもので、トラックボール又はマウス23、及び、キーボード24から成る。この操作部25はディスプレイ20に近接して配置され、操作者がディスプレイ20を見ながら操作部25を通してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。
なお、図1において、送信側の高周波コイル14aと傾斜磁場コイル9は、被検体1が置かれる静磁場発生系2の静磁場空間内に、垂直磁場方式であれば被検体1に対向して、水平磁場方式であれば被検体1を取り囲むようにして設置されている。また、受信側の高周波コイル14bは、被検体1に対向して、或いは取り囲むように設置されている。
MRI装置の撮像対象の核種は、臨床で普及しているものとして、被検体の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和時間の空間分布に関する情報を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3次元的に撮像する。撮影において、NMR信号には、傾斜磁場によって異なる位相エンコードが付与されるとともに周波数エンコードされて、時系列データとして計測される。計測されたNMR信号は、2次元又は3次元フーリエ変換されることにより画像に再構成される。
次に、本発明に係るダイナミックMRI計測について説明する。ダイナミックMRI計測とは、被検体1に静脈から造影剤を注入し、診断対象部位の組織における造影剤流入にともなう時間的変化の観察を目的とした計測方法である。言い換えれば、診断対象部位の組織における造影効果を観察して、診断対象部位の組織の良悪性を診断する計測方法である。図2は、ダイナミックMRI計測で得られる画像群を図示したもので、撮像断面数を3枚、撮像時間が異なる撮像を4回行ったときの例である。図中の点線円で示した部分に造影効果が顕著に現れ、ダイナミック撮像することで造影剤流入にともなう組織の時間変化を画像化できる。図2で示した通り、一般的なダイナミック撮像では、造影剤注入前に1回撮像し、造影剤注入後に複数回撮像することが行われる。なお、MRI装置に限らず、X線CT装置、超音波診断装置、PET装置などの他の画像診断装置でも、診断対象部位の組織について造影剤流入にともなう時間的変化の観察を目的としたダイナミック計測を行うことができ、図2と同様の画像群を取得することができる。
図3に、本発明の特徴である関心領域を自動設定するCPU8の主要部の構成を示す。図示のように、CPU8には、上昇率算出部8aと、関心領域設定部8bと、関心領域の描画部8cの機能が設けられている。本発明の画像記憶部を構成する磁気ディスク18には、被検体1の静脈に造影剤を注入する前後に亘って取得した診断対象部位を含む診断画像が記憶されるようになっている。本発明の画像再生部を構成するディスプレイ20は、磁気ディスク18に記憶された診断画像を再生して表示画面に表示するようになっている。上昇率算出部8aは、表示画面に表示される診断画像の各画素の画素信号の上昇率を求めるようになっている。関心領域設定部8bは、上昇率算出部8aで算出された画素信号の上昇率の増減に基づいて診断画像に関心領域を設定するようになっている。描画部8cは、関心領域設定部8bで設定された関心領域の輪郭を求め、その輪郭をディスプレイ20に表示された診断画像に重ねて描画するようになっている。
以下、本発明の関心領域の自動設定手順について、実施例に分けて説明する。
図4に、本発明の関心領域の自動設定手順に係る実施例1のフローチャートを示す。本実施例1は、造影剤注入前に撮像した診断画像の各画素の画素信号(輝度信号、色信号、等々)に対して、造影剤注入後の初期として設定した第1の設定時間(例えば、造影剤注入してから3分以内)に撮像した診断画像の各画素の画素信号の上昇率を算出し、算出した上昇率が高い画素の領域を関心領域として自動的に抽出することを特徴とする。
すなわち、腫瘍などの病変部は悪性細胞の増殖とともに毛細血管が増殖するため、血流に伴って流入する造影剤の容積密度が増加する。そのため、診断画像においては、正常な部位に比べて、悪性の病変部を含む画素の画素信号には造影剤由来の信号成分が増加する。ここで、本願の明細書において、画素信号の上昇率は極性(正又は負)を含む概念である。また、造影剤と画素信号との関係は、造影剤の特性及び画像診断装置の特性との関係で決まる。例えば、以下に述べる実施例は、造影剤の容積密度が増加すると画素の輝度信号が上昇する例であるが、本発明はこれに限られるものではなく、造影剤の容積密度が増加すると画素の輝度信号が減少し、あるいは色信号の色が異なる変化を示す場合にも適用できる。しかし、説明の煩雑さを回避するため、本願明細書においては、造影剤の容積密度が増加すると、画素の輝度信号が上昇するものとして説明する。
図4のステップ301において、図1で説明したMRI装置を用いて被検体1をダイナミック撮像する。すなわち、被検体1の静脈に造影剤を注入する前後に亘って診断対象部位を含む診断画像を撮像し、撮像した診断画像は画像記憶部である磁気ディスク18に記憶する。次に、ステップ302において、ステップ301で撮像した診断画像を磁気ディスク18から読み出してディスプレイ20に表示する。そして、ステップ303において、上昇率算出部8aは造影剤注入前preの診断画像と造影剤注入後postの診断画像の全画素において、次式1に示す画素Pijの画素信号の上昇率ΔPij(1)を算出する。なお、添え字i,jは整数であり、画素番号を示すものである。
ΔPij(1)=[{Pij(post)−Pij(pre)}/Pij(pre)] (1)
ΔPij(1)=[{Pij(post)−Pij(pre)}/Pij(pre)] (1)
次に、ステップ304において、算出された画素信号の上昇率ΔPij(1)が予め設定した閾値α(但し、α≧0)以上かどうかを判定する。そして、画素信号の上昇率ΔPijがα以上であれば、その画素PijをRAM22に記憶する。ここで、閾値αは、任意の値で構わないが、前述したとおり、画素信号の上昇率が高いほど病変は悪性の可能性が高いので、α≧50[%]に設定することが望ましい。この処理を全画素について実施することで、画素信号の上昇率がα以上の画素を抽出できる。そして、上昇率がα以上の画素を1、α未満の画素を0とする2値画像を作成する。なお、閾値αは、操作部25のキーボード24等の入力部から、任意の値に可変設定することができる。
次いで、ステップ305において、ステップ304で作成した2値画像に対してラベリング処理を実施する。ラベリング処理とは、一般的な画像処理技術の一つであり、2値画像における0又は1の画素が連結した領域に同じ番号(ラベル)を割り振る処理である。本実施例1では、画素信号の上昇率が高い画素に着目するため、1の画素を処理対象としてラベリングする。このラベリングされた領域が関心領域である。この処理により、診断対象を含む診断画像上に1又は複数の関心領域を自動設定することができる。そして、描画部8cは、関心領域設定部8bにより自動設定された関心領域の輪郭を求め、その輪郭をディスプレイ20に表示された診断画像に重ねて描画する。
本実施例1によれば、ダイナミックカーブを作成する際の関心領域設定に関して、造影剤注入後の早期に撮像した画像の画素信号の上昇率を用いて自動的に関心領域を設定することができる。つまり、病変部の輪郭をマウスでトレースする煩雑さを解消でき、診断画像上で病変部の輪郭を適切に判断することができるから、検者の経験等に左右されることなく、同一の診断画像に対する関心領域の設定を容易に再現することができる。その結果、診断対象部位について得られたデータと、過去の集積された臨床データとを対比して診断する場合の信頼性を向上することができる。
したがって、本実施例1により自動設定された関心領域に基づいて、非特許文献1に記載された乳腺MRIのダイナミック撮像により、病変部の良悪性を診断する際に、診断対象部位に容易に、かつ精度よく、あるいは再現性良く関心領域を設定することができるから、乳腺MRIの診断の信頼性を向上することができる。すなわち、非特許文献1によれば、造影剤注入前から造影剤注入後に亘って撮像した診断画像(ダイナミック画像)において、本発明により自動設定された1又は複数の関心領域定内の各画素の画素信号上昇率[%]を算出し、各関心領域内の画素信号上昇率[%]の平均値を求める。そして、その画素信号上昇率[%]の平均値が、50%未満、50%以上から100%以下、100%より大の3つに大別する。そして、画素値の上昇率が高い程、病変部の状態は悪性の可能性が高いと評価している。なお、本発明は乳腺を診断対象とするダイナミック計測に限られるものではなく、他の診断対象部位のダイナミック計測に適用することができる。
図5に、本発明の関心領域の自動設定手順に係る実施例2のフローチャートを示す。実施例1と異なる点は、ステップ403の画素信号の上昇率の計算方法である。以下、異なる箇所のみ説明し、同じ箇所の説明は省略する。ステップ401、402はステップ301、302と同じであるから説明を省略する。
前述したように、腫瘍などの病変部は悪性細胞の増殖とともに毛細血管が増殖しているので、造影剤の注入後の初期には悪性部の造影剤の容積密度が増加し、正常な部位に比べて画素信号に造影剤由来の信号成分が増加する。このことに基づいて、実施例1では、造影剤注入から第1の設定時間が経過したときの画素信号の上昇率ΔPijに基づいて関心領域を設定した。一方、非特許文献1によれば、造影剤注入から第1の設定時間より長い第2の設定時間後(例えば、造影剤注入してから8分以内:以下、後期という。)には、画素信号の上昇率ΔPijの様子が変わることが報告されている。具体的には、造影剤の注入後の後期には悪性部における造影剤由来の信号成分が減少(上昇率ΔPijが負に変わる。)、悪性部でない場合は上昇率ΔPijが鈍化したり、変化しないことが報告されている。
本実施例2では、造影剤注入後の第1の設定時間後から第2の設定時間までの後期の画素信号の上昇率ΔPijに基づいて関心領域を設定することを特徴とする。すなわち、図5に示すように、ステップ403において、造影剤注入後の第1の設定時間の経過時における画素信号をPij(pre-2)とし、第1の設定時間後から第2の設定時間までの後期に撮像した診断画像の画素信号をPij(post-2)として、全画素について式1と同様に、式2により各画素の画素信号の上昇率ΔPij(2)を算出する。
ΔPij(2)=[{Pij(post-2)−Pij(pre-2)}/Pij(pre-2)] (2)
ΔPij(2)=[{Pij(post-2)−Pij(pre-2)}/Pij(pre-2)] (2)
次に、ステップ404において、画素信号の上昇率ΔPij(2)が閾値β(β≦0)以下か否かを判定し、閾値β以下の場合はその画素をRAM22に記憶する。ここで、閾値βは、任意の値で構わないが、前述したとおり、後期に撮像した画像においては画素信号の上昇率が減少するほど悪性の可能性が高いため、0[%]とすることが望ましい。ステップ404以降はステップ304以降と同じであるため説明は省略する。
以上、本発明を一実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の主旨の範囲で変形又は変更された形態で実施することが可能であることは、当業者にあっては明白なことであり、そのような変形又は変更された形態が本願の特許請求の範囲に属することは当然のことである。
例えば、上記の実施例によれば、関心領域は1つの領域として設定される場合もあるが、複数に分散して設定されることもある。これは、閾値α、βを可変設定することにより変わる。また、関心領域は、できるだけ小さい領域に設定することが好ましい場合もある。
また、上記の実施例では、本発明を2次元の関心領域に適用した例で説明したが、診断画像を3次元ボリューム画像により取得すれば、3次元の関心領域を自動設定することができる。また、撮像する診断画像のスライス厚みは種々設定することができ、例えば薄くスライスして撮像し、画素信号の上昇率を求めるときは画素信号を複数倍して算出することができる。さらに、診断対象部位をマルチスライスして撮像し、隣り合う複数画素の画素信号を加算して画素信号の上昇率を求めることもできる。
1:被検体、2:静磁場発生系、3:傾斜磁場発生系、4:シーケンサ、5:送信系、6:受信系、7:信号処理系、8:中央処理装置(CPU)、8a:上昇率算出部、8b:関心領域設定部、8c:描出部、9:傾斜磁場コイル、10:傾斜磁場電源、11:高周波発信器、12:変調器、13:高周波増幅器、14a:高周波コイル(送信コイル)、14b:高周波コイル(受信コイル)、15:信号増幅器、16:直交位相検波器、17:A/D変換器、18:磁気ディスク、19:光ディスク、20:ディスプレイ、21:ROM、22:RAM、23:トラックボール又はマウス、24:キーボード
Claims (5)
- 被検体の静脈に造影剤を注入する前後に亘って撮像した診断対象部位を含む診断画像を記憶する画像記憶部と、該画像記憶部に記憶された前記診断画像を再生して表示画面に表示する画像再生部と、前記表示画面に表示される前記診断画像の各画素の画素信号の上昇率を求める上昇率算出部と、前記画素信号の上昇率に基づいて前記診断画像に関心領域を設定する関心領域設定部を備えてなる画像診断装置。
- 前記関心領域設定部は、前記関心領域の輪郭を前記診断画像に描画する描画部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像診断装置。
- 前記関心領域設定部は、予め可変設定される閾値と前記各画素の画素信号の上昇率とを比較し、前記閾値以上の画素又は前記閾値未満の画素のいずれか一方を前記関心領域に設定することを特徴とする請求項1に記載の画像診断装置。
- さらに、設定された前記関心領域内の前記画素の画素信号の上昇率の平均値を求め、予め定められた評価基準に従ってスコアリングする評価部を備えてなる請求項1に記載の画像診断装置。
- 前記上昇率算出部は、前記造影剤注入から第1の設定時間内における前記上昇率と、第1の設定時間よりも長い第2の設定時間における前記上昇率の少なくとも一方を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像診断装置。
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