JP2015179945A - 信号処理装置、信号処理方法及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】装着位置の違いによって聴取時の特性が変化し得るオーディオシステムにおいて、聴取される音の出力特性を好適に補正することで、装着位置が異なっても聴取される音を好適に聴取させることが可能な信号処理装置を提供する。【解決手段】第1再生音提示部で第1の再生音を提示する第1再生音出力部と、第2再生音提示部で第2の再生音を提示する第2再生音出力部と、前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得する比較結果取得部114と、取得された前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成する補正部130と、を備える。【選択図】図3
Description
本開示は、信号処理装置、信号処理方法及びコンピュータプログラムに関する。
骨の振動により伝わる音である骨導音を聞くための骨伝導スピーカの存在が知られている。骨伝導スピーカは、一般的に聴取者がこめかみ付近等に振動部位を当て、振動部位の振動に基づいて発生する骨導音を聴取することで、再生音を聞くことが出来るよう構成されている。
骨伝導スピーカは、耳介や外耳道にスピーカを当てる気導式スピーカとは違い、振動部位の装着位置が厳密に決められているとは限らない。そしてユーザが骨伝導スピーカを使用するにあたり、例えば高音域がより強く聞こえるのは、必ずしもこめかみ付近に振動部位を当てた場合であるとは限らず、耳珠付近等に振動部位を当てた場合のことがある。骨伝導スピーカの装着位置の違いは、音の全域に渡って出力音の特性の違いに繋がり、例えば高音域で特性の違いが顕著であると、ユーザが聴取する音は本来の出力音の特性とは異なる特性になってしまうことになる。
例えば上記特許文献1には、2つの音の比較によって、ユーザごとの聴力に合わせて音の増幅量を調整する際の技術が開示されている。しかし骨伝導スピーカのような、装着位置の違いによって聴取時の特性が変化し得るオーディオシステムにおける出力特性の補正技術は、十分に確立されているとは言えない。
そこで、本開示では、装着位置の違いによって聴取時の特性が変化し得るオーディオシステムにおいて、聴取される音の出力特性を好適に補正することで、装着位置が異なっても聴取される音を好適に聴取させることが可能な、新規かつ改良された信号処理装置、信号処理方法及びコンピュータプログラムを提案する。
本開示によれば、第1再生音提示部で第1の再生音を提示する第1再生音出力部と、第2再生音提示部で第2の再生音を提示する第2再生音出力部と、前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得する比較結果取得部と、取得された前記比較結果に基づいて、前記第2再生音出力部からの前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成する補正部と、を備える、信号処理装置が提供される。
また本開示によれば、第1再生音提示部で第1の再生音を提示することと、第2再生音提示部で第2の再生音を提示することと、前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得することと、取得された前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成することと、を含む、信号処理方法が提供される。
また本開示によれば、コンピュータに、第1再生音提示部で第1の再生音を提示することと、第2再生音提示部で第2の再生音を提示することと、前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得することと、取得された前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成することと、を実行させる、コンピュータプログラムが提供される。
以上説明したように本開示によれば、装着位置の違いによって聴取時の特性が変化し得るオーディオシステムにおいて、聴取される音の出力特性を好適に補正することで、装着位置が異なっても聴取される音を好適に聴取させることが可能な、新規かつ改良された信号処理装置、信号処理方法及びコンピュータプログラムが提供される。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本開示の一実施形態
1.1.骨伝導スピーカの概要
1.2.機能構成例
1.3.動作例
1.4.変形例
2.まとめ
1.本開示の一実施形態
1.1.骨伝導スピーカの概要
1.2.機能構成例
1.3.動作例
1.4.変形例
2.まとめ
<1.本開示の一実施形態>
[1.1.骨伝導スピーカの概要]
本開示の一実施形態に係る信号処理装置の機能構成例について説明するが、その前に、骨導音を聴取させる骨伝導スピーカの概要について説明する。骨伝導スピーカは、鼓膜から音を聴くためのスピーカとは異なり、骨、特に頭蓋骨の振動により伝わる音である骨導音を聞くためのスピーカである。骨伝導スピーカは、耳介や外耳道にスピーカを当てて、気導経由で音を聞くスピーカ(気導式スピーカ)とは違い、振動部位の装着位置が厳密に決められているとは限らない。
[1.1.骨伝導スピーカの概要]
本開示の一実施形態に係る信号処理装置の機能構成例について説明するが、その前に、骨導音を聴取させる骨伝導スピーカの概要について説明する。骨伝導スピーカは、鼓膜から音を聴くためのスピーカとは異なり、骨、特に頭蓋骨の振動により伝わる音である骨導音を聞くためのスピーカである。骨伝導スピーカは、耳介や外耳道にスピーカを当てて、気導経由で音を聞くスピーカ(気導式スピーカ)とは違い、振動部位の装着位置が厳密に決められているとは限らない。
ユーザが骨伝導スピーカを使用するにあたり、高音域がより強く聞こえるのは、必ずしもこめかみ付近に振動部位を当てた場合であるとは限らず、別の場所に振動部位を当てた場合であることがある。例えばあるユーザは、図1のようにこめかみ付近に振動部位を当てて骨導音を聴取し、別のあるユーザは、図2のように耳珠付近に振動部位を当てて骨導音を聴取するというケースが考えられる。
このような骨伝導スピーカの装着位置の違いは、音の全域に渡って出力音の特性の違いに繋がり、例えば高音域で特性の違いが顕著であると、ユーザが聴取する音は本来の出力音の特性とは大きく異なることになってしまう。それぞれのユーザは、自身の所望の部位で骨伝導スピーカを装着していることから、その部位で聴取している音が本来の特性では無い場合であっても、その聴取している音が本来の特性では無いことをユーザが判断するのは難しい。
さらに、聴取者は骨導音だけでなく、振動部位から漏れてくる気導経由の気導音も聴取している場合が多い。骨伝導スピーカの出力特性は、例えば振動部位の加振力のレベルを計測することなどによって測定されてきた。しかし、上述したような骨伝導スピーカの装着位置の違いに起因する聴取音の特性の違いが発生する以上、人間が聴取する際の所望の周波数特性として、骨導経由を含めた人間が実際に検知する周波数特性を得て、骨伝導スピーカから出力される音の特性を補正することが求められる。
ここで、骨導音はユーザによって聴こえる感度がかなり異なること、また、気導音と骨導音は、伝達経路が異なるにも関わらず、両者の音の大きさ(ラウドネス)が比較可能であることが知られている(渡邉他、「ラウドネス補正を考慮にいれた骨伝導による音響信号伝送に関する研究」先端工学研究所/ハイテク・リサーチ・センター研究報告(2006)、pp.97−100)。そこで本開示の一実施形態では、基準となる音(気導経由で聴取される音)と、骨導経由で聴取される音とを比較させ、その比較結果に応じて、骨導経由で聴取される音の特性を補正することで、装着位置の違いによって特性が変化し得る骨伝導スピーカを使用するユーザに対し、気導経路以外を含んで聴取される音を好適に聴取させることが可能な信号処理装置を示す。
[1.2.機能構成例]
図3は、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の機能構成例を示す説明図である。以下、図3を用いて本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の機能構成例について説明する。
図3は、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の機能構成例を示す説明図である。以下、図3を用いて本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の機能構成例について説明する。
図3に示した本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、聴取者であるユーザに骨導経由で音を聴取させる骨伝導スピーカ20による音の特性を補正する装置である。本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、骨伝導スピーカ20からの音との比較対象となる音を出力するリファレンス用スピーカ10及び骨伝導スピーカ20のそれぞれに対して、出力先を切り替えながら連続して所定のリファレンス音を出力させるような信号を出力する。リファレンス用スピーカ10は、例えば骨導音を含まない再生音を出力するスピーカであり、例えば、気導音を聴取者に伝達する通常のスピーカである。なお、信号処理装置100と、リファレンス用スピーカ10及び骨伝導スピーカ20とは、有線で接続されていてもよく、無線で接続されていてもよい。
ユーザは、リファレンス用スピーカ10及び骨伝導スピーカ20からの出力音を聴取し、両者から出力される音を比較し、その比較結果を信号処理装置100へ入力する。信号処理装置100は、ユーザから入力された比較結果に基づいて、骨伝導スピーカ20からの出力音がリファレンス用スピーカ10からの出力音と同じように聴取者に聞こえるよう、骨伝導スピーカ20からの出力音を補正する。
本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、このように骨伝導スピーカ20からの出力音を補正することで、ユーザが骨伝導スピーカ20からの音を聴取する際に、ユーザ自身が好ましいと考える場所として、どのような場所に骨伝導スピーカ20を装着した場合であっても、本来の出力音の特性と同等の特性で、骨伝導スピーカ20からの出力音を聴取させることが可能となる。以下、図3に示した本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の機能構成を詳細に説明する。
図3に示したように、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、比較測定部110と、特性推定部120と、補正部130と、を含んで構成される。
比較測定部110は、リファレンス用スピーカ10及び骨伝導スピーカ20に比較音の音声信号を供給し、リファレンス用スピーカ10及び骨伝導スピーカ20からの比較音の聴取結果を取得することで、どちらのスピーカからの音がユーザにより大きく聞こえているかを比較する。つまり比較測定部110は、リファレンス用スピーカ10からの音(例えば気導音)と、骨伝導スピーカ20からの音(骨導音)とでどちらが大きく聴こえるかを、ユーザに比較させる。なお、比較測定部110は、所定の聴取条件でリファレンス用スピーカ10からの音を聞いた場合を基準とするような音を、リファレンス用スピーカ10から出力させるような信号をリファレンス用スピーカ10に送るものとする。所定の聴取条件は特定の条件に限られないが、一例を挙げれば、例えば聴取者の正面に、聴取者から1メートル程度離れた位置にリファレンス用スピーカ10を置いた場合等が考えられ得る。
そして図3に示したように、比較測定部110は、比較音生成部111と、比較音出力部112、113と、比較結果取得部114と、を含んで構成される。
比較音生成部111は、リファレンス用スピーカ10及び骨伝導スピーカ20に供給する比較音の音声信号を生成する。比較音生成部111は、比較音として、例えば所定の複数の中心周波数での、サイン波音やオクターブフィルタを通したノイズ音を生成する。比較音生成部111は、生成した音声信号を比較音出力部112、113に供給する。
比較音出力部112、113は、それぞれ、リファレンス用スピーカ10及び骨伝導スピーカ20に比較音の音声信号を供給する。この際、比較音出力部112、113は、比較音の音声信号を交互に出力する。比較音出力部112、113が比較音の音声信号を交互に出力することで、リファレンス用スピーカ10からの音(例えば気導音)と、骨伝導スピーカ20からの音(骨導音)とでどちらが大きく聴こえるかを、ユーザに容易に比較させることが出来る。例えば、比較音出力部112、113は、比較音の音声信号を交互に1回ずつ、または2回ずつ、あるいはどちらか一方を1回とその前後に他方を1回ずつ(すなわち、比較音出力部112、113、112の順に合計3回)等のパターンで、所定の時間連続して(例えば0.5秒〜1秒間)出力する。
すなわち、比較測定部110は、リファレンス用スピーカ10が出力する比較音と、骨伝導スピーカ20が出力する比較音とを交互にユーザに聞かせることが出来る。ユーザは、リファレンス用スピーカ10が出力する比較音と、骨伝導スピーカ20が出力する比較音とを交互に聞くことで、音圧(音の大きさ)の大小を判断することが出来る。比較音出力部112、113での音声信号の出力の際には、完全に比較音が連続してユーザに聴こえるように切り換えても良く、比較音の切り換えの際に所定の無音区間が生じるように切り換えても良い。
比較結果取得部114は、ユーザによる、リファレンス用スピーカ10が出力する比較音と、骨伝導スピーカ20が出力する比較音との比較結果を取得する。比較結果取得部114は、比較結果として、どちらのスピーカからの比較音が大きく聞こえたか、または2つのスピーカからの音が同じように聞こえたか、を取得する。
ここで、比較結果をユーザに入力させる手法は特定の例に限定されるものではなく、比較結果取得部114に比較結果を送り込むことが出来るものであれば構成や方法は問わない。例えば信号処理装置100にボタンを接続し、大きく聞こえた方のスピーカに対応するボタンを押下させることで、比較結果を入力させ、比較結果取得部114に比較結果を送り込むようにしても良い。また信号処理装置100は、2つのスピーカからの音が同じように聞こえた場合には、同じように聞こえたことに対応するボタンを押下させることで、比較結果を入力させ、比較結果取得部114に比較結果を送り込むようにしても良い。
比較結果取得部114がユーザによる比較音の比較結果を取得すると、その比較結果の情報を比較音生成部111に送る。比較音生成部111は、比較結果を取得すると、その比較結果に基づいて、音圧を片方のスピーカだけ変更して、比較音を再度出力する。例えば、リファレンス用スピーカ10が出力する比較音の方が大きく聞こえるとユーザが判定した場合、比較音生成部111は、骨伝導スピーカ20が出力する比較音の音圧を変更する。
比較音生成部111は、音圧を変更する際には、例えば1dB、2dB等の所定の単位で変更してもよい。そして比較音生成部111は、片方のスピーカに対して音圧を変更して、リファレンス用スピーカ10及び骨伝導スピーカ20に供給する比較音の音声信号を再度生成する。比較音生成部111は、比較音の出力及び音圧の変更を、ユーザがその周波数において比較結果が同一であると判定するまで繰り返す。
比較測定部110は、比較音生成部111がどの程度音圧を変更したかを、比較測定部110が出力した(中心周波数が異なる)比較音ごとに特性推定部120に出力する。
比較測定部110は、複数の中心周波数で比較音を生成して、中心周波数が異なる複数の比較音をユーザに比較させる。比較測定部110は、中心周波数を任意に設定することができるが、例えば500Hz、1000Hz、2000Hz、4000Hzが中心周波数である比較音を生成し、ユーザに比較させても良い。
また例えば、比較測定部110は、純音聴力検査で使用されるオージオメータ(聴力計)が発生させる音の周波数の中から中心周波数を選択してもよい。オージオメータは、125Hz、250Hz、500Hz、750Hz、1000Hz、1500Hz、2000Hz、3000Hz、4000Hz、6000Hz、8000Hzの音を発生させることが出来る。そしてオージオメータによる一般的な気導聴力検査は、125Hz、250Hz、500Hz、1000Hz、2000Hz、4000Hz、8000Hzの周波数を検査する。比較測定部110は、これらの周波数の中から、例えば500Hz、1000Hz、2000Hz、4000Hzが中心周波数である比較音を生成し、ユーザに比較させても良い。
比較測定部110は、中心周波数としてこのような周波数を選択することで、比較音の音圧の大小の測定時点でユーザに装着されている状態における、骨伝導スピーカ20の高域、中域、そして低域の特性を測定することが出来る。
特性推定部120は、比較測定部110が出力した、各中心周波数における比較結果に基づいて、比較音の音圧の大小の測定時点でユーザに装着されている状態における、骨伝導スピーカ20の特性を推定する。特性推定部120は、中心周波数ごとに比較結果をプロットすることで、比較音の音圧の大小の測定時点でユーザに装着されている状態における、骨伝導スピーカ20の特性を推定することが出来る。特性推定部120は、推定した、該測定時点でユーザに装着されている状態における骨伝導スピーカ20の特性の情報を補正部130に出力する。
補正部130は、特性推定部120が出力した、比較音の音圧の大小の測定時点でユーザに装着されている状態における骨伝導スピーカ20の特性の情報に基づいて、骨伝導スピーカ20に送る音声信号を補正する。補正部130はまた、リファレンス用スピーカ10の特性の情報に基づいて、骨伝導20に送る音声信号を補正する補正処理を実行しても良い。補正部130は、補正処理として、例えば、該測定時点でユーザに装着されている状態における骨伝導スピーカ20の特性に対する逆特性の周波数特性となる等化回路を通してもよい。このような等化回路を通すことにより、補正部130は、骨伝導スピーカ20による聴取の際に出力が不足または超過している周波数領域を補うことができ、当該出力の不足または超過な状態を解消できる。
なお、予め骨伝導スピーカ20の望ましい特性が分かっている場合は、補正部130は、特性推定部120が出力した特性と比較して音圧の大きさが所定以上違っている周波数領域の音を増加または減少させることで、ユーザが望ましい特性で聴取できるよう補正してもよい。例えば、高域が最も出る状態が骨伝導スピーカ20の理想的な装着状態である場合に、特性推定部120が出力した特性が、高域が大きく欠損して聞こえているというものであれば、補正部130は、その特性を考慮し、高域部分を増強して出力するような補正を実行することが出来る。
また補正部130は、補正処理として、例えば特性推定部120で推定された周波数特性の逆特性を作成し、生成した逆特性を音声信号に重畳させる処理を実行しても良い。また補正部130は、補正処理として、あらかじめ骨伝導スピーカ20の望ましい周波数特性を記憶しておいた上で、特性推定部120で推定された周波数特性の逆特性を掛けた後、さらにその望ましい周波数特性を与えた等化係数を作成してもよい。
補正部130は、比較音の音圧の大小の測定時点でユーザに装着されている状態における骨伝導スピーカ20の特性の情報に基づいて、骨伝導スピーカ20に送る音声信号を補正することで、ユーザが本来の周波数特性における再生音を聴くことができていないおそれがある周波数領域について、本来の周波数特性における再生音をユーザに聴取させることが出来る。従って、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、ユーザが骨伝導スピーカ20を使用する際に、本来の周波数特性における再生音をユーザに聴取させるような信号処理を実行することが出来る。
図3に示した本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の構成は、例えば音楽を再生する音楽再生装置、映像を再生する映像再生装置、音声データを骨伝導スピーカ20に出力する音声出力装置や携帯電話等の装置に含まれ得る。図3に示した本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の構成が含まれることで、上述した装置は、骨伝導スピーカ20を接続した際に、本来の周波数特性における再生音を骨伝導スピーカ20によってユーザに聴取させるような信号処理を実行することが出来る。
以上、図3を用いて本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の機能構成例について説明した。なお、図3に示した本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の構成は、例えば音声データや楽曲データを再生する機器に含まれるDSP(Digital Signal Processor)の内部メモリや、DSPの周辺部に設けられる外部メモリ等の、信号処理を行うことのできる処理部に実装されてもよい。続いて、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の動作例に付いて説明する。
[1.3.動作例]
図4は、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の動作例を示す流れ図である。図4に示した流れ図は、ユーザが骨伝導スピーカ20を使用する際に、本来の周波数特性における再生音をユーザに聴取させるような信号処理を実行する際の、信号処理装置100の動作例である。以下、図4を用いて本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の動作例について説明する。
図4は、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の動作例を示す流れ図である。図4に示した流れ図は、ユーザが骨伝導スピーカ20を使用する際に、本来の周波数特性における再生音をユーザに聴取させるような信号処理を実行する際の、信号処理装置100の動作例である。以下、図4を用いて本開示の一実施形態に係る信号処理装置100の動作例について説明する。
本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、ユーザが骨伝導スピーカ20を使用する際に、本来の周波数特性における再生音をユーザに聴取させる際には、まずリファレンス用スピーカ10及び骨伝導スピーカ20に供給する比較音の音声信号を生成する(ステップS101)。このステップS101の処理は、例えば上述した比較音生成部111が実行し得る。比較音の音声信号は、複数の中心周波数において生成され得るが、ここではその中の1つの中心周波数における比較音の音声信号が生成される。
上記ステップS101で比較音の音声信号を生成すると、続いて信号処理装置100は、生成した比較音の音声信号を、リファレンス用スピーカ10及び骨伝導スピーカ20に供給する(ステップS102)。このステップS102の処理は、例えば比較音出力部112、113が実行し得る。
上述したように、比較音出力部112、113は、比較音の音声信号を交互に出力する。比較音出力部112、113は、例えば、比較音の音声信号を交互に2回ずつ、所定の時間出力する。例えば、すなわちステップS102では、リファレンス用スピーカ10が出力する比較音と、骨伝導スピーカ20が出力する比較音とを交互にユーザに聞かせることが出来る。なお、ステップS102での音声信号の出力の際には、完全に比較音が連続してユーザに聴こえるように切り換えても良く、比較音の切り換えの際に所定の無音区間が生じるように切り換えても良い。
上記ステップS102において比較音の音声信号を、リファレンス用スピーカ10及び骨伝導スピーカ20に供給すると、続いて信号処理装置100は、ユーザによる比較音の比較結果を取得する(ステップS103)。このステップS103の処理は、例えば比較結果取得部114が実行し得る。
このステップS103では、信号処理装置100は、比較結果として、どちらのスピーカからの比較音が大きく聞こえたか、または2つのスピーカからの音が同じように聞こえたか、が取得される。なお比較結果をユーザに入力させる手法は特定の例に限定されるものではなく、例えば信号処理装置100にボタンを接続し、大きく聞こえた方のスピーカに対応するボタンを押下させることで、比較結果を入力させるようにしても良い。また信号処理装置100は、2つのスピーカからの音が同じように聞こえた場合には、同じように聞こえたことに対応するボタンを押下させるようにしても良い。
上記ステップS103において、ユーザによる比較音の比較結果を取得すると、続いて信号処理装置100は、リファレンス用スピーカ10が出力する比較音の大きさと、骨伝導スピーカ20が出力する比較音の大きさとが一致しているようにユーザに聞こえていたかどうか判断する(ステップS104)。ステップS104の処理は、例えば比較音生成部111や、比較結果取得部114が実行し得る。
上記ステップS104の判断の結果、比較音の大きさが2つのスピーカで一致していないようにユーザに聞こえていたと判断した場合は(ステップS104、No)、続いて信号処理装置100は、音圧を片方のスピーカだけ変更して(ステップS105)、比較音の音声信号を再度生成する。例えば、骨伝導スピーカ20からの音が小さく聞こえていたとユーザが判断した場合、信号処理装置100は、比較音出力部113からの音の音圧を上げる、または、比較音出力部112からの音の音圧を下げる信号処理を実行する。信号処理装置100は、ステップS105で音圧を変更する際には、例えば1dB、2dB等の所定の単位で変更してもよい。変更するスピーカはどちらのスピーカであっても良いが、音が小さすぎるとユーザの音の大小判断が難しくなるので、信号処理装置100は、所定の閾値を設け、閾値を下回らないように音圧を片方のスピーカだけ変更しても良い。
一方、上記ステップS104の判断の結果、比較音の大きさが2つのスピーカで一致しているようにユーザに聞こえていたと判断した場合は(ステップS104、Yes)、続いて信号処理装置100は、比較対象の全ての中心周波数に対して比較が完了したかどうか判断する(ステップS106)。ステップS106の処理は、例えば比較音生成部111が実行し得る。
上記ステップS106の判断の結果、比較対象の全ての中心周波数に対して比較が完了していなければ(ステップS106、No)、信号処理装置100は、まだ比較していない中心周波数で比較音の音声信号を再度生成する。一方、上記ステップS106の判断の結果、比較対象の全ての中心周波数に対して比較が完了していれば(ステップS106、Yes)、続いて信号処理装置100は、リファレンス用スピーカ10に対する、骨伝導スピーカ20の相対的な特性を決定する(ステップS107)。このステップS107の処理は、例えば比較音生成部111が実行し得る。骨伝導スピーカ20の相対的な特性は、比較対象のそれぞれの中心周波数について、比較音の音声信号に対してどの程度音圧を変更したかを集約することで得られる。
本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、中心周波数を任意に設定することができるが、例えば上述したように、500Hz、1000Hz、2000Hz、4000Hzが中心周波数である比較音を生成し、ユーザに比較させても良い。また例えば、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、上述したように、純音聴力検査で使用されるオージオメータが発生させる音の周波数の中から中心周波数を選択してもよい。
また本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、中心周波数間の間隔を1オクターブより狭い、例えば1/3オクターブ間隔としても良い。中心周波数間の間隔を1/3オクターブ間隔とした場合、比較音の比較を25Hzから20000Hzの区間で行うのであれば、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、25Hz、31.5Hz、40Hz、50Hz、63Hz、80Hz、100Hz、125Hz、160Hz、200Hz、250Hz、315Hz、400Hz、500Hz、630Hz、800Hz、1000Hz、1250Hz、1600Hz、2000Hz、2500Hz、3150Hz、4000Hz、5000Hz、6300Hz、8000Hz、10000Hz、12500Hz、16000Hz、20000Hzの30個の中心周波数で比較を実行しても良い。
人間は、近い周波数の複数の成分をまとめて聴覚として知覚している。この周波数帯域の周波数幅は、周波数が上昇するにつれて周波数に比例して広がることが知られている。そこで,周波数を対数に変換してオクターブ間隔の成分でまとめて解析すると,聴覚系における処理に近い信号の解析結果が得られる。オクターブ分析は、音の大きさと密接に関係する騒音の評価などにおいて良く用いられる。またオクターブ解析に際しては、人の臨界帯域幅を考慮して1/3オクターブ分析や,1/1オクターブ分析がしばしば用いられる。
本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、このように細かく周波数を変化して比較音の比較を実行することで、より細かな補正処理を、例えば個人の特性差に対して好適に行うことが出来る。ユーザは、信号処理装置100による信号処理の結果、所望の特性で骨伝導スピーカ20を用いて楽音を聴くことが可能となる。
上記ステップS107で骨伝導スピーカ20の相対的な特性を決定すると、続いて信号処理装置100は、リファレンス用スピーカ10の特性を取得する(ステップS108)。このステップS108の処理は、例えば特性推定部120が実行し得る。ステップS108の取得処理に際しては、信号処理装置100は、例えばリファレンス用スピーカ10が保持している特性を予め保持していても良く、リファレンス用スピーカ10の周波数特性を実際に測定することで得ていても良く、スピーカの代表的な周波数特性をリファレンス用スピーカ10の特性として得ていても良い。
上記ステップS108でリファレンス用スピーカ10の特性を取得すると、続いて信号処理装置100は、比較音の測定時点でユーザに装着されている状態における骨伝導スピーカ20の特性を取得する(ステップS109)。このステップS109の処理は、例えば特性推定部120が実行し得る。ステップS109では、信号処理装置100は、各中心周波数における比較結果に基づいて上記ステップS107で決定された、骨伝導スピーカ20の相対的な特性を用いて、測定時点でユーザに装着されている状態における骨伝導スピーカ20の特性を推定する。信号処理装置100は、中心周波数ごとに比較結果をプロットすることで、測定時点でユーザに装着されている状態における骨伝導スピーカ20の特性を推定することが出来る。
上記ステップS109で、比較音の測定時点でユーザに装着されている状態における骨伝導スピーカ20の特性を取得すると、続いて信号処理装置100は、上記ステップS108で取得したリファレンス用スピーカ10の特性と、上記ステップS109で取得した、比較音の測定時点でユーザに装着されている状態における骨伝導スピーカ20の特性とを用いて、骨伝導スピーカ20に出力する信号の補正処理を実行する(ステップS110)。このステップS110の処理は、例えば補正部130が実行し得る。
予め骨伝導スピーカ20の望ましい特性が分かっている場合、信号処理装置100は、上記ステップS110では、リファレンス用スピーカ10の特性と比較して音圧の大きさが所定以上違っている周波数領域の音を増加または減少させることで、ユーザが望ましい特性で骨伝導スピーカ20が出力する聴取できるよう補正する。例えば、高域が最も出る状態が骨伝導スピーカ20の理想的な装着状態である場合に、上記ステップS109で出力された特性が、高域が大きく欠損して聞こえているというものであれば、信号処理装置100は、上記ステップS110において、高域部分を増強して出力するような補正を実行する。
また信号処理装置100は、上記ステップS110での補正処理として、例えば上記ステップS109で出力された周波数特性の逆特性を作成し、生成した逆特性を音声信号に重畳させる処理を実行しても良い。また信号処理装置100は、上記ステップS110での補正処理として、あらかじめ骨伝導スピーカ20の望ましい周波数特性を記憶しておいた上で、上記ステップS109で推定された周波数特性の逆特性を掛けた後、さらにその望ましい周波数特性を与えた等化係数を作成してもよい。
本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、上述したような一連の動作を実行することによって、比較音の測定時点でユーザに装着されている状態における骨伝導スピーカ20の特性の情報に基づいて、骨伝導スピーカ20に送る音声信号を補正することで、ユーザが本来の周波数特性における再生音を聴くことができていないおそれがある周波数領域について、本来の周波数特性における再生音をユーザに聴取させることが出来る。従って、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、上述したような一連の動作を実行することによって、ユーザが骨伝導スピーカ20を使用する際に、本来の周波数特性における再生音をユーザに聴取させるような信号処理を実行することが出来る。
上述したように、骨伝導スピーカは、装着位置によって周波数特性が全体に渡って変動する場合がある。そこで本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、代表的な複数の装着部位(例えばこめかみ付近、耳珠付近等)における、骨伝導スピーカの周波数特性を予め記憶しておき、骨伝導スピーカの使用時にユーザに周波数特性を1つ選択させてもよい。これにより、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、ユーザが装着位置を変化させても適切に再生音をユーザに聴取させることが出来る。
具体的には、信号処理装置100は、まずユーザが骨伝導スピーカをこめかみ位置に装着する場合の周波数特性を取って、この逆特性を補正部130に与えておく。次に信号処理装置100は、ユーザが骨伝導スピーカをこめかみ位置と別の位置に動かし、最も高域が聴こえる位置に装着する場合の周波数特性を取って、この逆特性を補正部130に与えておく。このような位置を代表的な位置とした理由は、通常装着すると思われる部位、および、ユーザが容易に定めることが出来る指標の一つであって、特に楽音を聴く場合においてハイファイと感じやすい部位だからである。そしてその骨伝導スピーカの周波数特性は、同一ユーザであっても、装着位置によって大きく異なるからである。
また信号処理装置100は、骨伝導スピーカの周波数特性を複数記憶しておき、ユーザ自身が望んだ骨伝導スピーカの装着位置に応じて周波数特性を切り替えて比較試聴できるようにしておき、骨伝導スピーカの周波数特性を任意に選択させるようにしてもよい。骨伝導スピーカでは、周波数特性の変動要因として装着部位、押し当てる強さ、当てる角度等があるので、信号処理装置100が骨伝導スピーカの周波数特性をユーザに任意に選択させることで、ユーザが骨伝導スピーカの装着位置や装着状態を変化させても、骨伝導スピーカの再生音を適切にユーザに聴取させることが出来る。
信号処理装置100は、ヘッドホン型のように頭の左右に振動部位が存在する骨伝導スピーカ20から比較音を出力させる際に、例えばリファレンス用スピーカ10から比較音を出力させた後、骨伝導スピーカ20の右耳側のみから比較音を出力させ、再びリファレンス用スピーカ10から比較音を出力させた後、次は骨伝導スピーカ20の左耳側のみから比較音を出力させるような、比較音の切り換えを行なっても良い。
[1.4.変形例]
ここまでの説明では、骨伝導スピーカの装着位置の違いに起因する周波数特性の違いを補正することで、ユーザが骨伝導スピーカの装着位置や装着状態を変化させても、骨伝導スピーカの再生音を適切にユーザに聴取させる際の信号処理装置100の動作例を示した。装着位置や装着状態の違いによって周波数特性の違いが生じるのは骨伝導スピーカに限られない。
ここまでの説明では、骨伝導スピーカの装着位置の違いに起因する周波数特性の違いを補正することで、ユーザが骨伝導スピーカの装着位置や装着状態を変化させても、骨伝導スピーカの再生音を適切にユーザに聴取させる際の信号処理装置100の動作例を示した。装着位置や装着状態の違いによって周波数特性の違いが生じるのは骨伝導スピーカに限られない。
例えば、カナル式のイヤホンも、装着位置や装着状態の違いによって周波数特性の違いが生じる。カナル式イヤホンは、耳穴に密閉させることで所望の特性が出るように設計されているものがある。しかし、耳穴は人によって形状が異なっており、ユーザは現在の装着状態が適切な密閉状態であるかどうかの判断が必ずしも容易ではない。密閉性に対しては、複数の大きさや形状のイヤーチップを付属品と用意し、耳穴の個人差を吸収しているのが現状である。
しかし、外耳道の大きさや形状によっては、適切に密閉することのできないユーザが発生する場合があり、その場合は所望の特性で使用することが困難な状況となる。さらに装着感の好みは多様であるから、完全に密閉させた装着を好まないユーザも存在し得る。また複数の種類のイヤーチップを用意しなければならないというコスト面での不利もある。耳穴とイヤーチップとがフィットしていない時の音響は、例えば低域が大きく欠損する音となり、ユーザはカナル式のイヤホンで快適に楽音等を楽しむことが出来ない。
図5は、カナル式のイヤホンの装着状態の違いによって生じる周波数特性の違いの例を示す説明図である。図5の上段のグラフは本来想定されている周波数特性の例であり、下段のフラグは耳孔がイヤホンで完全に密閉されていない場合の周波数特性の例である。このように耳孔がイヤホンで完全に密閉されていないと、中音域や高音域では特性に大きな変化は見られないが、特に低音域において特性が著しく低下していることが分かる。
従ってカナル式のイヤホンの場合であっても、本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、上述したような比較音の出力によって装着されている状態におけるイヤホンの周波数特性を推定し、音声信号を補正することで、耳孔がイヤホンで完全に密閉されていない場合であっても再生音を適切にユーザに聴取させることが出来る。例えば、図5のような、耳孔がイヤホンで完全に密閉されていない場合に低音域において特性が著しく低下していることが分かれば、信号処理装置100は、低音域を増加させるような補正処理を施してからイヤホンに信号を出力することで、再生音を適切にユーザに聴取させることが出来る。
また上述した信号処理は、補正対象が携帯電話や多機能携帯電話(以下、単に携帯電話と総称する)である場合にも適用できる。リファレンス用スピーカは、携帯電話に内蔵(付属)しているスピーカとすることができる。携帯電話は内部にメモリ及びDSP(Digital Signal Processor)等の信号処理を行うことのできる処理部を有しており、当該内蔵(付属)するスピーカの周波数特性をメモリに記憶しておくことができる。そして対象物は、携帯電話の音声出力から接続される所定のスピーカ(例えば骨伝導スピーカ)であるとして、上述してきた信号処理を実行する。また対象物は、骨伝導スピーカとして本体に内蔵されている受話出力部であるとして、ユーザの好ましい装着部位において上述してきた信号処理を適用することができる。
図6は、携帯電話200の外観例を示す説明図である。図6に示した携帯電話200は、スピーカ210と、受話口220と、を含んで構成されている。例えば受話口220の特性を補正しようとする場合、携帯電話200の内部に、リファレンス用スピーカであるスピーカ210の周波数特性、特に、ユーザが携帯電話200を耳に当てて通話している状態に置いた時の周波数特性を持たせておく。スピーカ210の周波数特性を持たせておくものとしては、例えばメモリやDSPなどがあり得る。
携帯電話200のユーザは、携帯電話200を耳に当てて通話しようとする際に、ユーザ自身が好適に思う位置で携帯電話200を構える。ユーザは、音圧の比較評価を、スピーカ210から出る音と、受話口220から出る音とを比較することで実行する。音圧の比較評価は上述した一連の処理によって携帯電話200が実行する。この音圧の比較評価により、携帯電話200のユーザが好適に思う位置がユーザによって異なっても、適切な音を受話口200から出力することが可能となる。
また補正対象が別体の骨伝導スピーカ20である場合にも、同様に携帯電話200を用いた音圧の比較評価による補正処理が可能である。骨伝導スピーカ20の特性を補正する場合、リファレンス用スピーカであるスピーカ210の周波数特性、特に、携帯電話200をユーザから例えば50センチ程離して、かつ机の上に置いた時の周波数特性を、あらかじめ携帯電話200に保持させておく。
骨伝導スピーカ20のユーザは、ユーザ自身が好適に思う位置で骨伝導スピーカ20を装着する。ユーザは、音圧の比較評価を、上述した例と同程度の距離(例えば50センチ程度)においてスピーカ210から出る音と、骨伝導スピーカ20から出る音とを比較することで実行する。音圧の比較評価は上述した一連の処理によって携帯電話200が実行する。この音圧の比較評価により、骨伝導スピーカ20のユーザが好適に思う位置がユーザによって異なっても、適切な音を骨伝導スピーカ20から出力することが可能となる。
上述した実施例では、音はリファレンス出力が1系統、対象物となるスピーカが1系統の、合計2系統出力で出力していたが、音は2系統出力のみに限定されなくてもよい。信号処理装置100は、例えばリファレンス出力が2系統、対象物となるスピーカが1系統の、合計3系統出力として、比較を行っても良い。信号処理装置100は、最終的により確度が高い対象物の周波数特性が推定できる。
<2.まとめ>
以上説明したように本開示の一実施形態によれば、リファレンス用のスピーカと、補正対象のスピーカ、例えば骨伝導スピーカとの音圧をユーザに比較させた結果を取得して、その比較結果を用いて、補正対象のスピーカへの出力を補正する、信号処理装置100が提供される。
以上説明したように本開示の一実施形態によれば、リファレンス用のスピーカと、補正対象のスピーカ、例えば骨伝導スピーカとの音圧をユーザに比較させた結果を取得して、その比較結果を用いて、補正対象のスピーカへの出力を補正する、信号処理装置100が提供される。
本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、ユーザが骨伝導スピーカ等の体に接触させて音を聴取するスピーカについて、その装着位置によって変動してしまう音声や楽音を好適に補正し、ユーザの任意の装着位置において好適な再生音を適切にユーザに聴取させることが出来る。
本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、特に、骨伝導スピーカ等の非気導経由の入力を有する再生システムにおいて、装着位置によって変動してしまう音声や楽音を好適に補正し、ユーザの任意の装着位置において好適な再生音を適切にユーザに聴取させることが出来る。
本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、ユーザ自身が定めた補正対象のスピーカの装着位置において、そのスピーカに設計されている所望の特性で、好適に音声や楽音をユーザに聴取させることが出来る。また本開示の一実施形態に係る信号処理装置100は、補正対象のスピーカの評価処理において、評価対象の音(比較音)を連続して再生することで、容易かつ確実に音圧評価をし、適切な補正係数が取得できる。
本開示の一実施形態に係る信号処理装置100によって、その補正対象のスピーカは、装着されるユーザの個人差や、またユーザが同一であっても装着される位置の変動によらず、当該補正対象のスピーカの所望の特性でユーザに再生音を提供することができる。
なお上述の実施例では、信号処理装置100で比較評価を行なった結果を用いて、信号処理装置100に含まれる補正部130で音声信号の補正を行なっていたが、本開示は係る例に限定されるものではない。例えば、補正部130を信号処理装置100とは別の装置に設け、信号処理装置100で生成された補正用の信号を用いて、骨伝導スピーカ20へ供給される音声信号の補正を補正部130で実行するようにしても良い。
本明細書の各装置が実行する処理における各ステップは、必ずしもシーケンス図またはフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、各装置が実行する処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
また、各装置に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した各装置の構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供されることが可能である。また、機能ブロック図で示したそれぞれの機能ブロックをハードウェアで構成することで、一連の処理をハードウェアで実現することもできる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
第1再生音提示部で第1の再生音を提示する第1再生音出力部と、
第2再生音提示部で第2の再生音を提示する第2再生音出力部と、
前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得する比較結果取得部と、
取得された前記比較結果に基づいて、前記第2再生音出力部からの前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成する補正部と、
を備える、信号処理装置。
(2)
前記比較結果取得部が取得する比較結果は、前記第1の再生音及び前記第2の再生音の音圧の比較結果である、前記(1)に記載の信号処理装置。
(3)
前記第1再生音出力部及び前記第2再生音出力部は、前記第1の再生音及び前記第2の再生音を交互に所定回数出力する、前記(1)または(2)に記載の信号処理装置。
(4)
前記第1再生音出力部及び前記第2再生音出力部は、前記第1の再生音及び前記第2の再生音を出力する際に所定の間隔を設ける、前記(3)に記載の信号処理装置。
(5)
前記第1再生音出力部が提示する前記第1の再生音及び前記第2再生音出力部が提示する前記第2の再生音は同じ周波数である、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の信号処理装置。
(6)
前記補正部は、予め記憶された補正値を用いて前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成する、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の信号処理装置。
(7)
前記補正部は、前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の音圧を補正する信号を生成する、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の信号処理装置。
(8)
前記第1再生音出力部及び前記第2再生音出力部は、中心周波数が異なる複数の前記第1の再生音及び前記第2の再生音を出力する、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の信号処理装置。
(9)
隣接する前記中心周波数の間隔は1オクターブ分より狭い、前記(8)に記載の信号処理装置。
(10)
前記第2再生音提示部は、非気導型デバイスである、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の信号処理装置。
(11)
前記第2再生音提示部は、骨伝導スピーカである、前記(10)に記載の信号処理装置。
(12)
第1再生音提示部で第1の再生音を提示することと、
第2再生音提示部で第2の再生音を提示することと、
前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得することと、
取得された前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成することと、
を含む、信号処理方法。
(13)
コンピュータに、
第1再生音提示部で第1の再生音を提示することと、
第2再生音提示部で第2の再生音を提示することと、
前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得することと、
取得された前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成することと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
(1)
第1再生音提示部で第1の再生音を提示する第1再生音出力部と、
第2再生音提示部で第2の再生音を提示する第2再生音出力部と、
前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得する比較結果取得部と、
取得された前記比較結果に基づいて、前記第2再生音出力部からの前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成する補正部と、
を備える、信号処理装置。
(2)
前記比較結果取得部が取得する比較結果は、前記第1の再生音及び前記第2の再生音の音圧の比較結果である、前記(1)に記載の信号処理装置。
(3)
前記第1再生音出力部及び前記第2再生音出力部は、前記第1の再生音及び前記第2の再生音を交互に所定回数出力する、前記(1)または(2)に記載の信号処理装置。
(4)
前記第1再生音出力部及び前記第2再生音出力部は、前記第1の再生音及び前記第2の再生音を出力する際に所定の間隔を設ける、前記(3)に記載の信号処理装置。
(5)
前記第1再生音出力部が提示する前記第1の再生音及び前記第2再生音出力部が提示する前記第2の再生音は同じ周波数である、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の信号処理装置。
(6)
前記補正部は、予め記憶された補正値を用いて前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成する、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の信号処理装置。
(7)
前記補正部は、前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の音圧を補正する信号を生成する、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の信号処理装置。
(8)
前記第1再生音出力部及び前記第2再生音出力部は、中心周波数が異なる複数の前記第1の再生音及び前記第2の再生音を出力する、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の信号処理装置。
(9)
隣接する前記中心周波数の間隔は1オクターブ分より狭い、前記(8)に記載の信号処理装置。
(10)
前記第2再生音提示部は、非気導型デバイスである、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の信号処理装置。
(11)
前記第2再生音提示部は、骨伝導スピーカである、前記(10)に記載の信号処理装置。
(12)
第1再生音提示部で第1の再生音を提示することと、
第2再生音提示部で第2の再生音を提示することと、
前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得することと、
取得された前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成することと、
を含む、信号処理方法。
(13)
コンピュータに、
第1再生音提示部で第1の再生音を提示することと、
第2再生音提示部で第2の再生音を提示することと、
前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得することと、
取得された前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成することと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
100 信号処理装置
110 比較測定部
111 比較音生成部
112、113 比較音出力部
114 比較結果取得部
120 特性推定部
130 補正部
110 比較測定部
111 比較音生成部
112、113 比較音出力部
114 比較結果取得部
120 特性推定部
130 補正部
Claims (13)
- 第1再生音提示部で第1の再生音を提示する第1再生音出力部と、
第2再生音提示部で第2の再生音を提示する第2再生音出力部と、
前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得する比較結果取得部と、
取得された前記比較結果に基づいて、前記第2再生音出力部からの前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成する補正部と、
を備える、信号処理装置。 - 前記比較結果取得部が取得する比較結果は、前記第1の再生音及び前記第2の再生音の音圧の比較結果である、請求項1に記載の信号処理装置。
- 前記第1再生音出力部及び前記第2再生音出力部は、前記第1の再生音及び前記第2の再生音を交互に所定回数出力する、請求項1に記載の信号処理装置。
- 前記第1再生音出力部及び前記第2再生音出力部は、前記第1の再生音及び前記第2の再生音を出力する際に所定の間隔を設ける、請求項3に記載の信号処理装置。
- 前記第1再生音出力部が提示する前記第1の再生音及び前記第2再生音出力部が提示する前記第2の再生音は同じ周波数である、請求項1に記載の信号処理装置。
- 前記補正部は、予め記憶された補正値を用いて前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成する、請求項1に記載の信号処理装置。
- 前記補正部は、前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の音圧を補正する信号を生成する、請求項1に記載の信号処理装置。
- 前記第1再生音出力部及び前記第2再生音出力部は、中心周波数が異なる複数の前記第1の再生音及び前記第2の再生音を出力する、請求項1に記載の信号処理装置。
- 隣接する前記中心周波数の間隔は1オクターブ分より狭い、請求項8に記載の信号処理装置。
- 前記第2再生音提示部は、非気導型デバイスである、請求項1に記載の信号処理装置。
- 前記第2再生音提示部は、骨伝導スピーカである、請求項10に記載の信号処理装置。
- 第1再生音提示部で第1の再生音を提示することと、
第2再生音提示部で第2の再生音を提示することと、
前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得することと、
取得された前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成することと、
を含む、信号処理方法。 - コンピュータに、
第1再生音提示部で第1の再生音を提示することと、
第2再生音提示部で第2の再生音を提示することと、
前記第1の再生音及び前記第2の再生音の比較結果を取得することと、
取得された前記比較結果に基づいて、前記第2の再生音の出力特性を補正する信号を生成することと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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