JP2015178508A - 抗炎症剤としてのホウ素含有小分子 - Google Patents

抗炎症剤としてのホウ素含有小分子 Download PDF

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Abstract

【課題】抗炎症状態を治療する化合物及び方法を提供。【解決手段】次式による構造を有する化合物、及びその塩。(Raは、CN、C(O)NR1R2、C(O)OR3から選択され、R3は、H及び置換又は非置換アルキルから選択され、Xは、N、CH及びCRbから選択され、Rbは、ハロゲン及び置換又は非置換アルキル、C(O)R4、C(O)OR4、OR4、NR4R5から選択され、R1、R2、R4及びR5は、H、それぞれ置換又は非置換、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールから独立して選択され、但し、R1及びR2は、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜8員の置換又は非置換ヘテロシクロアルキル環を形成し、R4及びR5は、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜8員の置換又は非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。)【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国仮特許出願第61/034,371号(2008年3月6日出願)、米国仮特許出願第61/052,637号(2008年5月12日出願)、米国仮特許出願第61/094,406号(2008年9月4日出願)、米国仮特許出願第61/105,990号(2008年10月16日出願)、米国仮特許出願第61/110,903号(2008年11月3日出願)、米国仮特許出願第61/143,700号(2009年1月9日出願)、および米国仮特許出願第61/148,731号(2009年1月30日出願)の恩典を主張するものであり、これらは各々、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
不規則な炎症は、広範なヒト疾患の主要素である。変性障害の罹患者は、過剰なレベルの炎症促進性調節因子を血液中に示すことが多い。このような炎症促進性調節因子の1つのタイプはサイトカインであり、これには、IL−1α、IL−1β、IL−2、IL−3、IL−6、IL−7、IL−9、IL−12、IL−17、IL−18、IL−23、TNF−α、LT、LIF、オンコスタチン、およびIFNc1α、IFNc1β、IFNc1γが含まれる。
炎症性サイトカインが直接的な原因となって生じる一般的な医学的問題の非限定的なリストを挙げると、以下のものがある。関節炎(炎症性サイトカインが滑膜の病変や関節軟骨および骨の破壊を引き起こし得る)、腎不全(炎症性サイトカインが循環を制限し、ネフロンを損傷する)、ループス(炎症性サイトカインが免疫複合体の沈着を悪化させて損傷する)、喘息(炎症性サイトカインが気道を狭める)、乾癬(炎症性サイトカインが皮膚炎を誘発する)、膵炎(炎症性サイトカインが膵細胞傷害を誘発する)、アレルギー(炎症性サイトカインが血管透過性と鬱血を誘発する)、線維化(炎症性サイトカインが外傷組織を攻撃する)、外科的合併症(炎症性サイトカインが治癒を妨げる)、貧血(炎症性サイトカインがエリスロポエチン産生を攻撃する)、ならびに線維筋痛(炎症性サイトカインが線維筋痛の患者で上昇している)。
慢性炎症と関連する他の疾患としては、癌、心臓発作(慢性炎症が冠状動脈アテローム性動脈硬化症の一因となる)、アルツハイマー病(慢性炎症が脳細胞を破壊する)、鬱血性心不全(慢性炎症が心筋消耗を引き起こす)、脳卒中(慢性炎症が血栓塞栓イベントを促進する)、および大動脈弁狭窄症(慢性炎症が心臓弁を損傷する)が挙げられる。動脈硬化症、骨粗鬆症、パーキンソン病、感染症、クローン病と潰瘍性大腸炎とを含む炎症性腸疾患、および多発性硬化症(典型的な自己免疫性の炎症関連疾患)も炎症に関連している(Bebo,B.F.,Jr.,J Neurosci Res,45:340−348,(1996);Mennicken,F.,Trends Pharmacol Sci,20:73−78,(1999);Watanabe,T,Int J Cardiol,66 補遺1:S45−53;考察S55,(1998);Sullivan,G.W.,J Leukoc Biol,67:591−602,(2000);Franceschi,C.,Ann N Y Acad Sci,908:244−254,(2000);Rogers,J,Ann N Y Acad Sci,924:132−135,(2000);Li,Y.J.,Hum Mol Genet,12:3259−3267,(2003);Maccarrone,M.,Curr Drug Targets Inflamm Allergy,1:53−63,(2002);Lindsberg,P.J.,Stroke,34:2518−2532,(2003);DeGraba,T.J.,Adv Neurol,92:29−42,(2003);Ito,H.,Curr Drug Targets Inflamm Allergy,2:125−130,(2003);von der Thusen,J.H.,Pharmacol Rev,55:133−166,(2003);Schmidt,M.I.,.Clin Chem Lab Med,41:1120−1130,(2003);Virdis,A.,Curr Opin Nephrol Hypertens,12:181−187,(2003);Tracy,R.P.,Int J Clin Pract,Suppl 10−17,(2003);Haugeberg,G.,Curr Opin Rheumatol,15:469−475,(2003);Tanaka,Y.,J Bone Miner Metab,21:61−66,(2003);Williams,J.D.,Clin Exp Dermatol,27:585−590,(2002))。進行した段階の疾患の中には生命を脅かすものもある。そのような炎症性疾患の治療にいくつかの方法が利用できるが、結果は一般的に、効果の欠如と治療に伴う薬物関連の副作用からも明らかなように満足のいくものではない。
炎症性腸疾患
炎症性腸疾患(IBD)はクローン病(CD)と潰瘍性大腸炎(UC)を含むが、これらは両方とも特発性の慢性疾患で、世界各地で発生頻度が増加している。米国では毎年600,000人を超える人が罹患している。IBDは小腸、大腸のいずれかまたは両方が関与し得る。CDは消化管の任意の部分が関与し得るが、好発部位は遠位小腸と結腸である。直腸は疾患を免れることもあるが、直腸周辺の排膿に伴って炎症または感染を起こすこともある。UCは通常、大腸下部に潰瘍を生じるが、直腸が起点になることが多い。IBDの患者は腸上皮バリア機能に欠陥があり、そのために上皮の細菌定着を許してしまう。結果として、細菌産物と炎症促進性サイトカイン(TNF−α、IL−1およびIL−6)が持続性の炎症刺激を引き起こす。細菌抗原は、粘膜の樹状細胞とマクロファージによって免疫系に取り込まれる。それに応答して、腸内の食細胞(主に単球と好中球)が増殖し、炎症促進性サイトカインの発現と分泌を増大させる。症状は様々であるが、下痢、発熱、および疼痛を含むことがある。UCが長引く患者は、大腸癌を発症するリスクが高い。感染機序と免疫学的機序は提唱されているものの、IBDの原因が依然として不明なため、現在のところ満足のいく治療法がない。IBDの治療は炎症症状の制御を目指しており、慣習的にコルチコステロイド、アミノサリチレートおよび標準的免疫抑制剤、例えば、アザチオプリン(6−メルカプトプリン)、メトトレキサートおよびシクロスポリンが使用されている。これらのうち、唯一の疾患修飾療法は免疫抑制剤のアザチオプリンとメトトレキサートであるが、両方とも作用の開始が遅く、中等度の効果しかない。長期療法は、肝損傷(線維化または肝硬変)と骨髄抑制を引き起こすことがある。また、患者はそのような治療に反応しなくなることが多い。他の治療体制は対症療法に過ぎない(Rutgeerts,P.A,J Gastroenterol Hepatol,17 Suppl:S176−185(2002);Rutgeerts,P.,Aliment Pharmacol Ther,17:185−192(2003))。
乾癬
乾癬は最も一般的な免疫媒介性の慢性皮膚疾患の1つで、形態も重症度も様々である。米国では人口の約2%、すなわち、450万人を超える人が罹患し、そのうちの150万人が中等度から重度の疾患形態を有すると考えられている。乾癬患者の10〜30%は関節炎の一形態、すなわち、乾癬性関節炎も発症する。これは関節周囲の骨と結合組織を損傷する。乾癬はフレーク状の白い層で覆われた隆起した皮膚の赤い斑として現れる。吹き出物状(膿疱性乾癬)または火傷状(紅皮性)の外観を有することもある。乾癬は強度の痒みと灼熱感も引き起こすことがある。患者は肉体的のみならず精神的にも苦痛を受ける。現在、局所治療、光線療法、および全身適用をはじめとする、いくつかの治療法が乾癬の治療に利用可能である。しかしながら、それらは一般に、疾患抑制的および疾患修飾的なものに過ぎないとみなされており、どれも根治的なものではない。その上、多くの治療が、美容上望ましくないか、長期使用に不便か、またはかなりの毒性を伴うかのいずれかである。
乾癬にはいくつかのタイプがある。プラーク乾癬(尋常性乾癬)は、最も一般的な形態の乾癬である。これは、乾癬の人の80〜90%を冒す。プラーク乾癬は、通常、銀白色の鱗屑性の皮膚で覆われた、炎症を起こした皮膚の隆起した領域として現れる。これらの領域はプラークと呼ばれる。曲げ乾癬(逆乾癬)は、炎症を起こした皮膚の滑らかな斑として現れる。これは、皮膚のひだ、特に、生殖器の周囲(大腿部と鼠径部の間)、腋窩、過体重の腹部の下(パンヌス)、および乳房の下(乳房下溝)で生じる。これは、摩擦と発汗によって悪化し、真菌感染を起こしやすい。滴状乾癬は、多数の小さな卵円形の(涙滴状の)斑点を特徴とする。これらの多数の乾癬の斑点は、体幹、肢、および頭皮などの、身体の広い領域にわたって現れる。滴状乾癬は、連鎖球菌の咽頭感染と関連している。膿疱性乾癬は、非感染性の膿(膿疱)で満たされた隆起部として現れる。膿疱下および膿疱周囲の皮膚は、赤くて柔らかい。膿疱性乾癬は、局在すること(一般には手足)もあるし(掌蹠膿疱症)、または全身化して、広範な斑が身体の任意の部分にランダムに生じることもある。爪乾癬は、手足の爪の外観に種々の変化を生じさせる。このような変化には、爪甲の下の変色、爪の点食、爪を横断する線、爪の下の皮膚の肥厚、および爪のゆるみ(爪甲剥離症)と崩壊が含まれる。乾癬性関節炎は、関節と結合組織の炎症を伴う。乾癬性関節炎は、任意の関節を冒し得るが、手足の指の関節で最も一般的である。このため、指炎として知られる、手足の指のソーセージ状の腫脹が生じることがある。乾癬性関節炎は、股関節、膝および脊椎(脊椎炎)を冒すこともある。乾癬を有する人のうちの約10〜15%は、乾癬性関節炎も有する。乾癬性紅皮症は、体表面の大部分にわたる皮膚の広範な炎症と剥脱を伴う。これは、重度の痒み、腫脹および疼痛を伴うことがある。これは、特に全身治療を突然中止した後の、不安定なプラーク乾癬の増悪の結果として起こることが多い。温度を調節し、皮膚にバリア機能を果たさせる身体の能力が極度の炎症と剥脱によって破壊されるので、この形態の乾癬は致死性となり得る。
この20年の間に乾癬の生物学的特性の理解が進んだので、この疾患の炎症的性質の原因となっているTリンパ球とサイトカインの活性を標的とする生物学的療法が利用できるようになった。現在、乾癬に対して処方される薬物としては、当初は関節リウマチ(RA)治療に使用されていたTNF−α阻害剤のENBREL(登録商標)(エタネルセプト)、REMICADE(登録商標)(インフリキシマブ)およびHUMIRA(登録商標)(アダリムマブ)、ならびにT細胞阻害剤のAMEVIVE(登録商標)(アレファセプト)(Biogen、2002年認可)およびRAPTIVA(登録商標)(エファリズマブ)(Genetech/Xoma、2003年認可)が挙げられる(Weinberg,J.M.,J Drugs Dermatol,1:303−310,(2002))。AMEVIVE(登録商標)(アレファセプト)は免疫グロブリン融合タンパク質であり、ヒトLFA−3の第1の細胞外ドメインがヒトIgG(1)のヒンジ部とC(H)2ドメインとC(H)3ドメインに融合して構成されている。これは、NK細胞を介してT細胞の増殖を阻害する(Cooper,J.C.,Eur J Immunol,33:666−675,(2003))。RAPTIVA(登録商標)は、抗CD11a、すなわち、T細胞接着分子の白血球機能関連抗原1(LFA−1)を標的とするヒト化モノクローナル抗体としても知られている。LFA−1のそのリガンド(ICAM−1、細胞間接着分子−1)への結合を妨げると、リンパ球の活性化と遊走が阻害されるので、リンパ球の浸潤が減少し、乾癬の徴候と症状をもたらす事象のカスケードが最終的には制限される(Cather,J.C.,Expert Opin Biol Ther,3:361−370,(2003))。しかしながら、現在の従来技術のTNF−α阻害剤の潜在的副作用は、リンパ腫の発症(Brown,S.L.,Arthritis Rheum,46:3151−3158,(2002))、鬱血性心不全の悪化を含めて重篤であり、重度の感染症と敗血症、および多発性硬化症と中枢神経系の問題の増悪をもたらす(Weisman,M.H.,.J Rheumatol Suppl,65:33−38,(2002);Antoni,C.,Clin Exp Rheumatol,20:S152−157,(2002))。T細胞阻害剤のAMEVIVE(登録商標)/RAPTIVA(登録商標)の副作用は、乾癬治療においてはより許容されるものであるが、RAPTIVA(登録商標)は免疫抑制剤である。免疫抑制剤は、感染のリスクを増大させるか、潜伏している慢性感染を再活性化するか、または癌発症のリスクを増大させる可能性がある。
この20年の間に乾癬の生物学的特性の理解に多くの進展があり、上記のように非従来的な乾癬の治療も利用できるようになったが、乾癬がもたらす苦しみの多くはまだ十分には対処されていない。米国乾癬財団(National Psoriasis Foundation)が1998年に実施した40,000人を超える米国人乾癬患者に対する調査によれば、若年患者の79%が治療の効果のなさに不満を感じていることが示された。重症疾患を有する患者のうちの32%が、治療が十分に積極的でないと感じていた(Mendonca,C.O.,Pharmacol Ther,99:133−147,(2003);Schon,M.P.,J Invest Dermatol,112:405−410,(1999))。
関節リウマチ
関節リウマチ(RA)も厄介な炎症性障害の別の例である。これは、関節の内膜(滑膜)および/または他の内臓における慢性炎症を特徴とする一般的な慢性の炎症関連疾患である。炎症細胞は骨と軟骨をも侵襲し損傷することできる。罹患した関節はその形状と配置を失い得るので、動きを失うことになる。RA患者には、関節の疼痛、硬直、温覚、発赤および腫脹と、発熱、疲労、および貧血のような他の全身症状が見られる。米国の人口の約1%、すなわち、約210万人が現在罹患しており、女性(150万人)の方が男性(60万人)よりも多い。RAの病理は完全には理解されていないが、不適切な免疫学的反応のカスケードが機序として仮定されている。残念なことに、従来の治療はRAにはあまり役立たない(Bessis,N.,J Gene Med,4:581−591,(2002))(29)。この疾患は、1950年代以降使用されているコルチコステロイドと非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)を含む対症薬物療法に完全に応答するわけではない。またこれらの薬物療法には重大な有害作用のリスクもある。メトトレキサート(MTX)のような疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)の治療効果は一貫性がなく、一時的であることが多い。
近年、RAにおける炎症と関節破壊を仲介するサイトカインネットワークの役割が広く研究されている。TNF−αに加えて、IL−1がRAの発病と臨床症状に極めて重要な役割を果たしている(54)。炎症と関節びらんを促進し、組織修復プロセスを阻害するIL−1の能力は、インビトロの系と動物モデルにおいてはっきりと確立されており、RA患者の炎症症状の緩和は、IL−1の遮断によって達成されている(Bresnihan,B.,Arthritis Rheum,41:2196−2204,(1998))。IL−6は、免疫応答、造血、急性期応答、および炎症を調節する多機能性サイトカインである。IL−6産生の調節解除は、RAを含む重症疾患の病理と関係がある。IL−6シグナルを遮断する治療的アプローチは、ヒト化抗IL−6R抗体を用いて、数ある疾患の中でもRAに対して行なわれている(Ito,H.,Curr Drug Targets Inflamm Allergy,2:125−130,(2003);Ishihara,K Cytokine Growth Factor Rev,13:357−368,(2002))。IL−10は抗炎症性サイトカインである。IL−10を発現させると、関節炎を妨げるかまたはこの疾患を改善させることが動物モデルで示されている(57,58)。TNF−α、IL−1、IL−6およびIL−10などのサイトカインが独自の役割を担っていることは明白であるが、これらは、RAにおいて特定の病態生理学的プロセスを仲介する際に協調して働く。本発明で記載される一群の分子はこれらの異なるサイトカインを調節することができるが、これらの分子の発見によって、RA治療に劇的な治療的進展がもたらされることになる。
最近、RA治療のための新しいクラスの生物学的DMARD(疾患修飾性抗リウマチ薬)が、炎症プロセスにおけるサイトカイン(TNF−αおよびIL−1)の役割の理解に基づいて開発された。FDAはいくつかのそのようなDMARDを認可しており、これらには、1998年のImmunex/Amgen Inc.のENBREL(登録商標)(エタネルセプト)、2002年のCentocor/Johnson & JohnsonのREMICADE(登録商標)(インフリキシマブ)、Abbott Laboratories Inc.のHUMIRA(登録商標)(アダリムマブ)、および2001年のAmgenのKINERET(登録商標)(アナキンラ)が含まれる。ENBREL(登録商標)は可溶性のTNF受容体(TNFR)組換えタンパク質である。REMICADE(登録商標)はヒト化マウス(キメラ)抗TNF−αモノクローナル抗体である。HUMIRA(登録商標)は、ファージディスプレイ技術を用いて作製され、ヒト由来の重鎖可変領域および軽鎖可変領域とヒトIgG1:k定常領域とを有する抗体となった、完全ヒト抗TNFモノクローナル抗体である。これら3つのタンパク質ベースの薬物は全て、TNF−αを標的として結合し、TNF−αの作用を遮断する。KINERET(登録商標)は組換えIL−1受容体アンタゴニストで、そのアミノ末端に単一のメチオニン残基が付加されている以外は天然のヒトIL−1Raに類似している。KINERET(登録商標)は、IL−1がIL−1のI型受容体(IL−1RI)に結合するのを競合的に阻害することによってIL−1の生物活性を遮断し、結果的にIL−1の炎症促進作用を低下させる。
多発性硬化症
多発性硬化症(MS)は自己免疫疾患であり、米国では350,000〜500,000人がその診断を受けている。脳と脊髄における複数の領域での炎症とミエリンの損失がこの疾患を示す。MS患者はミエリンの損失の場所と程度によって様々な程度の神経学的障害を示す。CNSの自己免疫性炎症時のケモカイン(IL−8ファミリーのメンバー)の発現が、TNFなどのいくつかの炎症促進性サイトカインによって調節されるという証拠がある(Glabinski,A.R.,Scand J Immunol,58:81−88,(2003))。IL−1β、IL−6およびIL−10などの他の炎症促進性/抗炎症性サイトカインの役割もEAE動物モデルで確認された(Diab,A.,J Neuropathol Exp Neurol,56:641−650,(1997);Samoilova,E.B.,J Immunol,161:6480−6486,(1998);Robertson,J.,J Cell Biol,155:217−226,(2001))およびヒト(de Jong,B.A.,J Neuroimmunol,126:172−179,(2002))。IL−1βはMS病変に存在する。IL−1受容体アンタゴニスト(IL−1Ra)は、実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の誘発を抑える。MSのリスクの増大は、IL−1Raに対してIL−1βの産生比率が高く、IL−10に対してTNFの産生比率が高い個体で見られている(de Jong,B.A.,J Neuroimmunol,126:172−179,(2002))。MSの一般的症状としては、疲労、衰弱、痙直、バランスの問題、膀胱と腸の問題、しびれ、失明、振戦および鬱が挙げられる。MSの現在の治療は症状を緩和するかまたは障害の進行を遅らせるだけであるが、幹細胞移植および遺伝子療法を含むMSのいくつかの新しい治療法は保存的なものである(Fassas,A.,Blood Rev,17:233−240,(2003);Furlan,R.,Curr Pharm Des,9:2002−2008,(2003))。抗TNF抗体は実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)で保護的効果を示したが、MS患者では疾患をより一層悪化させるので、TNF−αの阻害のみでは不十分であることが示唆される(Ghezzi,P.,Neuroimmunomodulation,9:178−182,(2001))。
神経変性疾患
アルツハイマー病(AD)とパーキンソン病(PK)は2つの最も一般的な神経変性疾患である。ADは人の日常活動遂行能力に深刻な影響を及ぼす。これは、思考、記憶、および言語を司る脳の部分を冒す。約400万人の、通常60歳以降の米国人がADを患っていると推定されている。
PKは中枢神経系の進行性障害で、米国では150万人を超える人が罹患している。臨床的には、この疾患は、自然な動作の減少、歩行困難、姿勢の不安定、硬直および振戦を特徴とする。PKは、脳の黒質の色素性ニューロンの変性によって引き起こされ、ドーパミン供給力が減少する。これらの神経変性疾患の原因は不明で、現在これらの疾患に対する治癒法はない。
このように、上記および他の炎症関連疾患の治療に対する新規のアプローチが必要とされている。炎症関連疾患の機序は依然として不明であり、相互に異なることも多いが、サイトカインの調節解除によって引き起こされる免疫系の機能不全が炎症の開始と進行に重要な役割を果たしていることが示されている(Schon,M.P.,J Invest Dermatol,112:405−410,(1999);Andreakos,E.T.,Cytokine Growth Factor Rev,13:299−313,(2002);Najarian,D.J.,J Am Acad Dermatol,48:805−821,(2003))。
放射線治療後の関連炎症:
直腸およびS状結腸に対する放射線障害関連炎症性疾患は、骨盤領域の癌(子宮頸部、子宮、前立腺、膀胱、および精巣の癌を含む)の放射線療法に伴う最も一般的な合併症である。放射線直腸S状結腸炎は、骨盤照射後の臨床的に明白な最も一般的な結腸損傷の形態で、発生率は5%〜20%である。患者は、典型的には、しぶり、出血、少量の下痢、および直腸痛の症状を呈する。稀に軽度の閉塞または隣接臓器への瘻管を発症することもある。
サイトカインは一般に3つのタイプに分類することができる。すなわち、炎症促進性(IL−1α、IL−1β、IL−2、IL−3、IL−6、IL−7、IL−9、IL−12、IL−17、IL−18、IL−23、TNF−α、LT、LIF、オンコスタチン、およびIFNc1α、IFNc1β、IFNc1γ);抗炎症性(IL−4、IL−10、IL−11、W−13およびTGFβ);ならびにケモカイン(IL−8、Gro−α、MIP−1、MCP−1、ENA−78、およびRANTES)である。
腫瘍壊死因子−α(TNF−α)とインターロイキン−1(IL−1)は、感染因子および他の細胞ストレスと関連する炎症性応答を仲介する炎症促進性サイトカインである。IL−1およびTNF−αなどのサイトカインの過剰発現は、とりわけ、関節リウマチ(RA)、クローン病、炎症性腸疾患、多発性硬化症、内毒素ショック、骨粗鬆症、アルツハイマー病、鬱血性心不全、および乾癬を含む、多くの炎症性疾患の進行の根底にあると考えられている(Dinarello,C.A.ら,Rev.Infect.Diseases 1984,6:51;Salituroら,Curr.Med.Chem.1999,6:807−823;Henryら,Drugs Fut.1999,24:1345−1354)。こうした状態への潜在的薬物介入に認められた治療アプローチは、TNF−α(TNFaとも呼ばれる)およびインターロイキン−1β(IL−1b)などの炎症促進性サイトカインを低下させることである。
ホスホジエステラーゼ4
環状ヌクレオチド特異的ホスホジエステラーゼ(PDE)は、様々な環状ヌクレオシド一リン酸(cAMPとcGMPを含む)の加水分解を触媒する酵素のファミリーを表す。これらの環状ヌクレオチドは、細胞内で2次メッセンジャーとして働き、メッセンジャーとして、様々なホルモンや神経伝達物質と結合した細胞表面受容体からの刺激を運ぶ。PDEは、このような環状モノヌクレオチドを分解し、それらのメッセンジャーとしての役割を終了させることによって、細胞内の環状ヌクレオチドのレベルを調節し、環状ヌクレオチドの恒常性を維持するように働く。
PDE酵素は、cAMPまたはcGMPの加水分解に対するそれらの特異性、カルシウム、カルモジュリンまたはcGMPによる調節に対するそれらの感度、および様々な化合物によるそれらの選択的阻害に従って11個のファミリーに分類することができる。例えば、PDE1はCa2+/カルモジュリンによって刺激される。PDE2はcGMP依存性であり、心臓と副腎に見られる。PDE3はcGMP依存性であり、この酵素を阻害すると陽性変力活性が生じる。PDE4はcAMP特異的であり、その阻害は気道の弛緩、抗炎症活性および抗鬱活性を引き起こす。PDE5は、血管の平滑筋におけるcGMP含有量を調節するのに重要であるように思われ、それゆえに、PDE5阻害剤は心血管活性を有する可能性がある。これらのPDEは異なった生化学的特性を有するので、種々の異なる形態の調節を受ける可能性が高い。
PDE4は、cAMPに対する低いミカエリス定数を含む様々な動力学的特性と特定の薬物に対する感受性とによって区別される。PDE4酵素ファミリーは、PDE4A、PDE4B、PDE4C、およびPDE4Dと表されるPDE4酵素の4つのアイソフォームを生成する4つの遺伝子から成る[Wangら,Expression, Purification, and Characterization of human cAMP−Specific Phosphodiesterase(PDE4) Subtypes A,B,C,and D,Biochem.Biophys.Res.Comm.,234,320 324(1997)参照]。さらに、各PDE4アイソフォームの様々なスプライス変異体が同定されている。
PDE4アイソザイムは細胞の細胞質に局在し、既知のどの膜構造とも会合していない。PDE4アイソザイムは、アデノシン5’−一リン酸(AMP)へのcAMPの加水分解を触媒することによって、cAMPを特異的に不活性化する。cAMP活性の調節は、炎症と記憶を含む多くの生物学的プロセスで重要である。ロリプラム、ピクラミラスト、CDP−840およびアリフロなどのPDE4アイソザイムの阻害剤は、強力な抗炎症剤であり、そのため、喘息または関節炎のような、炎症が問題となる疾患を治療するのに有用である可能性がある。さらに、ロリプラムは、学習パラダイムにおいてラットとマウスの認識能力を向上させる。
上記の生物学的部分を阻害することができるか、またはそれらの生物学的部分が関与する疾患を治療することができる化合物ならば、当技術分野における大幅な進歩となるであろう。
第1の態様では、本発明は、本発明の化合物を提供する。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載のものまたは薬学的に許容されるその塩である。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載の式によるものである。例示的な一実施形態では、化合物は、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228およびD229から選択されるメンバーである。
第2の態様では、本発明は、次式による構造を有する化合物、およびその塩を提供し:
Figure 2015178508

式中、Rは、H、負電荷、および正電荷対イオンから選択されるメンバーである。Xは、CR、CR、およびNから選択されるメンバーである。Rは、CN、−C(O)NR、および−C(O)ORから選択されるメンバーである。RおよびRは、H、OR、NR、SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、ニトロ、ハロゲン、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーであり、式中、各々のR、R、RおよびRは、H、ニトロ、ハロゲン、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。Rは、Hおよび置換アルキルまたは非置換アルキルから選択されるメンバーである。但し、RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、5〜7員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。但し、RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、5〜7員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。但し、RおよびRの両方がHとなることはできない。但し、RおよびRは任意で結合して、2つのオキソ部分を含む5〜8員の環を形成する。
本発明はまた、薬学的製剤、および本明細書に記載の化合物の作製方法と使用方法を提供する。
(図1A)本発明の例示的化合物を示す。 (図1B)本発明の例示的化合物を示す。 (図1C)本発明の例示的化合物を示す。 (図1D)本発明の例示的化合物を示す。 (図1E)本発明の例示的化合物を示す。 (図1F)本発明の例示的化合物を示す。 (図1G)本発明の例示的化合物を示す。 (図1H)本発明の例示的化合物を示す。 (図1I)本発明の例示的化合物を示す。 (図1J)本発明の例示的化合物を示す。 (図1K)本発明の例示的化合物を示す。 (図2A)本発明の例示的化合物を示す。 (図2B)本発明の例示的化合物を示す。 (図2C)本発明の例示的化合物を示す。 (図2D)本発明の例示的化合物を示す。 (図2E)本発明の例示的化合物を示す。 (図2F)本発明の例示的化合物を示す。 (図2G)本発明の例示的化合物を示す。 (図2H)本発明の例示的化合物を示す。 (図3A)本発明の例示的化合物を示す。 (図3B)本発明の例示的化合物を示す。 (図3C)本発明の例示的化合物を示す。 (図3D)本発明の例示的化合物を示す。 (図3E)本発明の例示的化合物を示す。 (図3F)本発明の例示的化合物を示す。 (図3G)本発明の例示的化合物を示す。 (図3H)本発明の例示的化合物を示す。 (図3I)本発明の例示的化合物を示す。 (図3J)本発明の例示的化合物を示す。 (図3K)本発明の例示的化合物を示す。 (図3L)本発明の例示的化合物を示す。 (図3M)本発明の例示的化合物を示す。 (図3N)本発明の例示的化合物を示す。 (図3O)本発明の例示的化合物を示す。 (図3P)本発明の例示的化合物を示す。 (図3Q)本発明の例示的化合物を示す。 (図3R)本発明の例示的化合物を示す。 (図3S)本発明の例示的化合物を示す。 (図3T)本発明の例示的化合物を示す。 (図3U)本発明の例示的化合物を示す。 (図3V)本発明の例示的化合物を示す。 (図3W)本発明の例示的化合物を示す。 (図3X)本発明の例示的化合物を示す。 (図3Y)本発明の例示的化合物を示す。 (図3Z)本発明の例示的化合物を示す。 (図3AA)本発明の例示的化合物を示す。 (図3BB)本発明の例示的化合物を示す。 (図3CC)本発明の例示的化合物を示す。 (図3DD)本発明の例示的化合物を示す。 (図3EE)本発明の例示的化合物を示す。 (図3FF)本発明の例示的化合物を示す。 (図4A)本発明の例示的化合物を示す。 (図4B)本発明の例示的化合物を示す。 (図4C)本発明の例示的化合物を示す。 (図4D)本発明の例示的化合物を示す。 (図4E)本発明の例示的化合物を示す。 (図4F)本発明の例示的化合物を示す。 (図4G)本発明の例示的化合物を示す。 (図4H)本発明の例示的化合物を示す。 (図4I)本発明の例示的化合物を示す。 (図4J)本発明の例示的化合物を示す。 (図4K)本発明の例示的化合物を示す。 (図4L)本発明の例示的化合物を示す。 (図4M)本発明の例示的化合物を示す。 (図4N)本発明の例示的化合物を示す。 (図4O)本発明の例示的化合物を示す。 (図4P)本発明の例示的化合物を示す。 (図4Q)本発明の例示的化合物を示す。 (図4R)本発明の例示的化合物を示す。 (図4S)本発明の例示的化合物を示す。 (図4T)本発明の例示的化合物を示す。 (図4U)本発明の例示的化合物を示す。 (図4V)本発明の例示的化合物を示す。 (図4W)本発明の例示的化合物を示す。 (図4X)本発明の例示的化合物を示す。 (図4Y)本発明の例示的化合物を示す。 (図4Z)本発明の例示的化合物を示す。 (図4AA)本発明の例示的化合物を示す。 (図4BB)本発明の例示的化合物を示す。 (図4CC)本発明の例示的化合物を示す。 (図4DD)本発明の例示的化合物を示す。 (図4EE)本発明の例示的化合物を示す。 (図4FF)本発明の例示的化合物を示す。 (図5A)本発明の例示的化合物を示す。 (図5B)本発明の例示的化合物を示す。 (図5C)本発明の例示的化合物を示す。 (図5D)本発明の例示的化合物を示す。 (図5E)本発明の例示的化合物を示す。 (図5F)本発明の例示的化合物を示す。 (図5G)本発明の例示的化合物を示す。 (図5H)本発明の例示的化合物を示す。 (図5I)本発明の例示的化合物を示す。 (図5J)本発明の例示的化合物を示す。 (図5K)本発明の例示的化合物を示す。 (図5L)本発明の例示的化合物を示す。 (図5M)本発明の例示的化合物を示す。 (図5N)本発明の例示的化合物を示す。 (図5O)本発明の例示的化合物を示す。 (図5P)本発明の例示的化合物を示す。 (図5Q)本発明の例示的化合物を示す。 (図5R)本発明の例示的化合物を示す。 (図5S)本発明の例示的化合物を示す。 (図5T)本発明の例示的化合物を示す。 (図5U)本発明の例示的化合物を示す。 (図5V)本発明の例示的化合物を示す。 (図5W)本発明の例示的化合物を示す。 (図5X)本発明の例示的化合物を示す。 (図5Y)本発明の例示的化合物を示す。 (図5Z)本発明の例示的化合物を示す。 (図5AA)本発明の例示的化合物を示す。 (図5BB)本発明の例示的化合物を示す。 (図5CC)本発明の例示的化合物を示す。 (図5DD)本発明の例示的化合物を示す。 (図5EE)本発明の例示的化合物を示す。 (図5FF)本発明の例示的化合物を示す。 (図6A)本発明の例示的化合物を示す。 (図6B)本発明の例示的化合物を示す。 (図6C)本発明の例示的化合物を示す。 (図6D)本発明の例示的化合物を示す。 (図6E)本発明の例示的化合物を示す。 (図6F)本発明の例示的化合物を示す。 (図6G)本発明の例示的化合物を示す。 (図6H)本発明の例示的化合物を示す。 (図6I)本発明の例示的化合物を示す。 (図6J)本発明の例示的化合物を示す。 (図6K)本発明の例示的化合物を示す。 (図6L)本発明の例示的化合物を示す。 (図7A)本発明の例示的化合物を示す。 (図7B)本発明の例示的化合物を示す。 (図7C)本発明の例示的化合物を示す。 (図7D)本発明の例示的化合物を示す。 (図7E)本発明の例示的化合物を示す。 (図7F)本発明の例示的化合物を示す。 (図7G)本発明の例示的化合物を示す。 (図7H)本発明の例示的化合物を示す。 (図7I)本発明の例示的化合物を示す。 (図7J)本発明の例示的化合物を示す。 (図7K)本発明の例示的化合物を示す。 (図7L)本発明の例示的化合物を示す。 (図7M)本発明の例示的化合物を示す。 (図7N)本発明の例示的化合物を示す。
I.定義および略語
本明細書で使用する場合、単数形の「a(1つの)」、「an(1つの)」、および「その(the)」は、文脈により別途明示されない限り、複数の指示物を含む。例えば、「1つの活性剤」に対する言及は、単一の活性剤のみならず、組み合わせた2つ以上の異なる活性剤も含む。本教示は、本明細書に開示される具体的な投薬形態、担体などに限定されるものではなく、したがって様々に異なり得るということが理解されるべきである。
本明細書で使用される略語は、一般に、化学分野および生物学分野での慣用的な意味を有する。
以下の略語が使用されている。aq.:水性、HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、EDCI:N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩、m−CPBA:3−クロロペルオキシ安息香酸、equiv:当量、DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート、DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、DMSO:ジメチルスルホキシド、AcOH:酢酸、NaCNBH:シアノ水素化ホウ素ナトリウム、Rt:室温、THF:テトラヒドロフラン、BocO:ジ−tert−ブチルジカルボネート、MeOH:メタノール、EtOH:エタノール、TFA:トリフルオロ酢酸、DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン、PrOH:1−プロパノール、i−PrOH:2−プロパノール、mp:融点、NMM:N−メチルモルホリン、Bpin:ビス(ピナコラト)ジボロン、O/N:一晩、BzOOH:過酸化ベンゾイル、THP:テトラヒドピラニル、Ac:アセチル、PTSA:para−トルエンスルホン酸、Pyr.:ピリジン、Cbz:ベンジルオキシカルボニル、MPM:p−メトキシベンジル、DHP:ジヒドロピラン、CSA:カンファースルホン酸、CTAB:臭化セチルトリメチルアンモニウム、sat.:飽和、Cy:シクロヘキシル、Ph:フェニル、Ar:アリール。
本明細書で使用される「本発明の化合物」とは、本明細書で論じられる化合物、これらの化合物の塩(例えば、薬学的に許容される塩)、プロドラッグ、溶媒和物、および水和物のことを指す。
「阻害する」および「遮断する」は、本発明の方法による炎症促進性サイトカインの発現の部分的または完全な遮断(これは、動物におけるサイトカインの量の減少をもたらす)を指すために本明細書で互換的に使用される。
置換基が、左から右に書かれた慣用的な化学式によって規定される場合、それらは、その構造を右から左に書くことによって得られることになる化学的に同一の置換基を同様に包含する。例えば、-CHO-は、−OCH-も表すことが意図される。
本明細書で使用される「ポリ(poly)」という用語は、少なくとも2つを意味する。例えば、多価(polyvalent)金属イオンとは、価数が少なくとも2つの金属イオンのことである。
「部分」とは、別の部分に結合している分子のラジカルを指す。
記号
Figure 2015178508

は、結合として用いられているものであれ、結合と垂直に示されているものであれ、示された部分が分子の残部に結合している点を示す。
「アルキル」という用語は、それ自体でまたは別の置換基の一部として、別途明記しない限り、直鎖もしくは分岐鎖、または環状の炭化水素ラジカル、あるいはその組合せを意味するが、これは、完全飽和であっても、単不飽和または多価不飽和であってもよく、指定された炭素原子数を有する(すなわち、C〜C10は1〜10個の炭素を意味する)二価ラジカルおよび多価ラジカルを含むことができる。いくつかの実施形態では、「アルキル」という用語は、単鎖もしくは分岐鎖、またはその組合せを意味するが、これは、完全飽和であっても、単不飽和または多価不飽和であってもよく、二価ラジカルおよび多価ラジカルを含むことができる。飽和炭化水素ラジカルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、シクロヘキシル、(シクロヘキシル)メチル、シクロプロピルメチル、例えば、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルなどの同族体および異性体などの基が挙げられるが、これらに限定されない。不飽和アルキル基とは、1つ以上の二重結合または三重結合を有するアルキル基のことである。不飽和アルキル基の例としては、ビニル、2−プロペニル、クロチル、2−イソペンテニル、2−(ブタジエニル)、2,4−ペンタジエニル、3−(1,4−ペンタジエニル)、エチニル、1−プロピニルおよび3−プロピニル、3−ブチニル、ならびにより高級な同族体および異性体が挙げられるが、これらに限定されない。
「非置換アルキル」という用語は、直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素ラジカルを包含する。飽和炭化水素ラジカルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、n−ペンチルなどの基が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキレン」という用語は、それ自体でまたは別の置換基の一部として、−CHCHCHCH−で例示されるような、しかしこれに限定されない、アルカンに由来する二価ラジカルを意味し、「ヘテロアルキレン」として以下に記載される基をさらに含む。通常、アルキル(またはアルキレン)基は、1〜24個の炭素原子を有するが、本発明では10個以下の炭素原子を有する基が好ましい。「低級アルキル」または「低級アルキレン」とは、通常8個以下の炭素原子を有する、より短い鎖のアルキル基またはアルキレン基のことである。
「アルコキシ」、「アルキルアミノ」および「アルキルチオ」(またはチオアルコキシ)という用語は、それらの慣用的な意味で使用され、それぞれ、酸素原子、アミノ基、または硫黄原子を介して分子の残部に結合しているアルキル基を指す。
「ヘテロアルキル」という用語は、それ自体でまたは別の用語と組み合わせて、別途明記しない限り、定められた数の炭素原子と少なくとも1つのヘテロ原子からなる、安定な直鎖もしくは分岐鎖、または環状の炭化水素ラジカル、あるいはその組合せを意味する。いくつかの実施形態では、「ヘテロアルキル」という用語は、それ自体でまたは別の用語と組み合わせて、定められた数の炭素原子と少なくとも1つのヘテロ原子からなる、安定な直鎖もしくは分岐鎖、またはその組合せを意味する。例示的な一実施形態では、当該へテロ原子は、B、O、NおよびSからなる群から選択されることができ、ここで、窒素原子と硫黄原子は、任意で酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は、任意で四級化されていてもよい。へテロ原子B、O、NおよびSは、ヘテロアルキル基の任意の内部位置にまたはアルキル基が分子の残部に結合している位置に配置されていてもよい。例として、−CH−CH−O−CH、−CH−CH−NH−CH、−CH−CH−N(CH)−CH、−CH−S−CH−CH、−CH−CH、−S(O)−CH、−CH−CH−S(O)−CH、−CH=CH−O−CH、−CH−CH=N−OCH、および−CH=CH−N(CH)−CHが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、−CH−NH−OCHなど、最大2個のヘテロ原子が連続していてもよい。同様に、「ヘテロアルキレン」という用語は、それ自体でまたは別の置換基の一部として、−CH−CH−S−CH-CH−および−CH−S−CH−CH−NH−CH−で例示されるような、しかしこれらに限定されない、ヘテロアルキルに由来する二価ラジカルを意味する。ヘテロアルキレン基について、ヘテロ原子は、鎖の末端のいずれかまたは両方を占めることもできる(例えば、アルキレンオキシ、アルキレンジオキシ、アルキレンアミノ、アルキレンジアミノなど)。またさらに、アルキレン連結基とヘテロアルキレン連結基について、連結基の向きは、連結基の式が書かれた方向によって暗示されない。例えば、式−C(O)R’-は、−C(O)R’-と−R’C(O)-の両方を表す。
「シクロアルキル」および「ヘテロシクロアルキル」という用語は、それら自体でまたは他の用語と組み合わせて、別途明記しない限り、それぞれ、「アルキル」および「ヘテロアルキル」の環状体を表す。さらに、ヘテロシクロアルキルについて、ヘテロ原子は、複素環が分子の残部に結合している位置を占めることができる。シクロアルキルの例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、シクロヘプチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキルの例としては、1−(1,2,5,6−テトラヒドロピリジル)、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−モルホリニル、3−モルホリニル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロチエン−2−イル、テトラヒドロチエン−3−イル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、それら自体でまたは別の置換基の一部として、別途明記しない限り、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を意味する。さらに、「ハロアルキル」などの用語は、モノハロアルキルおよびポリハロアルキルを含むことを意図するものである。例えば、「ハロ(C〜C)アルキル」という用語は、限定するものではないが、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、4−クロロブチル、3−ブロモフェニルなどを含むことを意図するものである。
「アリール」という用語は、別途明記しない限り、多価不飽和芳香族置換基を意味し、この置換基は、単一環であっても複数環(好ましくは1〜3環)であってもよく、この複数環はともに融合していてもよく、共有結合で連結されていてもよい。「ヘテロアリール」という用語は、1〜4個のヘテロ原子を有するアリール基(または環)を指す。例示的な一実施形態では、当該ヘテロ原子は、B、N、O、およびSから選択され、ここで、窒素原子と硫黄原子は、任意で酸化されていてもよく、窒素原子は、任意で四級化されていてもよい。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子を介して分子の残部に結合することができる。アリール基およびヘテロアリール基の非限定的な例としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−ビフェニル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−ピラゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、ピラジニル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、2−フェニル−4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−イソキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−イソキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ベンゾチアゾリル、プリニル、2−ベンズイミダゾリル、5−インドリル、1−イソキノリル、5−イソキノリル、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、3−キノリル、6−キノリル、ジオキサボロラン、ジオキサボリナンおよびジオキサボレパンが挙げられる。上述のアリール環系およびヘテロアリール環系の各々の置換基は、以下に記載される許容される置換基の群から選択される。
簡潔にするために、「アリール」という用語は、他の用語と組み合わせて使用される場合(例えば、アリールオキシ、アリールチオキシ、アリールアルキル)、アリール基が、隣の部分を介して分子の残部に結合しているラジカルを含む。したがって、「アリールアルキル」という用語は、アリール基がアルキル基に結合しているラジカル(例えば、ベンジル、1−(3−ニトロフェニル)エチルなど)を含むことを意図するものである。ベンジルまたは1−(3−ニトロフェニル)エチルなどの置換基は、エチルラジカルが3−ニトロフェニル部分で置換された「置換アルキル」と表すこともできる。「アリールオキシ」という用語は、アリール基が酸素原子に結合しているラジカルを含むことを意図するものである。「アリールオキシアルキル」という用語は、アリール基が酸素原子に結合し、次いでこの酸素原子がアルキル基に結合しているラジカル(例えば、フェノキシメチル、3−(1−ナフチルオキシ)プロピルなど)を含むことを意図するものである。
簡潔にするために、「ヘテロアリール」という用語は、他の用語と組み合わせて使用される場合(例えば、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオキシ、ヘテロアリールアルキル)、ヘテロアリール基が、隣の部分を介して分子の残部に結合しているラジカルを含む。したがって、「ヘテロアリールアルキル」という用語は、ヘテロアリール基がアルキル基に結合しているラジカル(例えば、ピリジルメチルなど)を含むことを意図するものである。「ヘテロアリールオキシ」という用語は、ヘテロアリール基が酸素原子に結合しているラジカルを含むことを意図するものである。「ヘテロアリールオキシアルキル」という用語は、アリール基が酸素原子に結合し、次いでこの酸素原子がアルキル基に結合しているラジカル(例えば、2−ピリジルオキシメチルなど)を含むことを意図するものである。
上記の用語(例えば、「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「アリール」および「ヘテロアリール」)は各々、表示されたラジカルの置換形態と非置換形態の両方を含むことを意図するものである。各タイプのラジカルについての好ましい置換基を以下に示す。
アルキルラジカルおよびヘテロアルキルラジカル(アルキレン、アルケニル、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル,およびヘテロシクロアルケニルと呼ばれることが多い基を含む)の置換基は、「アルキル基置換基」と総称され、これらは、0から(2m’+1)個の範囲にある数の、R’、−OR’、=O、=NR’、=N−OR’、−NR’R’’、−SR’、−ハロゲン、−SiR’R’’R’’’、−OC(O)R’、−C(O)R’、−COR’、−CONR’R’’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’−C(O)NR’’R’’’、−NR’’C(O)R’、−NR’’’’’−C(NR’R’’R’’’)=NR’’’’、−NR’’’’−C(NR’R’’)=NR’’’、−S(O)R’、−S(O)R’、−S(O)NR’R’’、−NR’’SOR’、−CN、−NO、−N、−CH(Ph)、フルオロ(C〜C)アルコキシ、およびフルオロ(C〜C)アルキルから選択されるが、これらに限定されない種々の基のうちの1つまたは複数であることができ、ここで、m’は、このようなラジカルの炭素原子の総数である。R’、R’’、R’’’、R’’’’およびR’’’’’は各々、好ましくは独立して水素、置換ヘテロアルキルもしくは非置換ヘテロアルキル、置換アリールもしくは非置換アリール(例えば、1〜3個のハロゲンで置換されたアリール)、置換アルキル基もしくは非置換アルキル基、置換アルコキシ基もしくは非置換アルコキシ基、または置換チオアルコキシ基もしくは非置換アルコキシ基、あるいはアリールアルキル基を指す。例えば、本発明の化合物が2つ以上のR基を含む場合、R’基、R’’基、R’’’基、R’’’’基およびR’’’’’基が2つ以上存在する場合の各々のこれらの基と同様に、R基は各々独立して選択される。R’およびR’’が同じ窒素原子に結合している場合、これらをその窒素原子と化合させて5員環、6員環、または7員環を形成させることができる。例えば、−NR’R’’は、限定するものではないが、1−ピロリジニルおよび4−モルホリニルを含むことを意図するものである。置換基に関する上記の考察から、当業者は、「アルキル」という用語が、ハロアルキル(例えば、−CFおよび−CHCF)とアシル(例えば、−C(O)CH、−C(O)CF、−C(O)CHOCHなど)のような、水素基以外の基に結合した炭素原子を含む基を含むことを意図するものであることを理解するであろう。
アルキルラジカルについて説明された置換基と同様に、アリール基およびヘテロアリール基の置換基は「アリール基置換基」と総称される。これらの置換基は、例えば、ゼロから芳香族環系の空原子価(open valence)の総数の範囲にある数の、R’、−OR’、=O、=NR’、=N−OR’、−NR’R’’、−SR’、−ハロゲン、−SiR’R’’R’’’、−OC(O)R’、−C(O)R’、−COR’、−CONR’R’’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’−C(O)NR’’R’’’、−NR’’C(O)R’、−NR’’’’’−C(NR’R’’R’’’)=NR’’’’、−NR’’’’−C(NR’R’’)=NR’’’、−S(O)R’、−S(O)R’、−S(O)NR’R’’、−NR’’SOR’、−CN、−NO、−N、−CH(Ph)、フルオロ(C〜C)アルコキシ、およびフルオロ(C〜C)アルキルから選択され、ここで、R’、R’’、R’’’、R’’’’およびR’’’’’は、好ましくは、水素、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択される。例えば、本発明の化合物が2つ以上のR基を含む場合、R’基、R’’基、R’’’基、R’’’’基およびR’’’’’基が2つ以上存在する場合の各々のこれらの基と同様に、R基は各々独立して選択される。
アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子の置換基のうちの2つが、任意で、式−T−C(O)−(CRR’)q−U−(式中、TおよびUは独立に、−NR−、−O−、−CRR’−または単結合であり、qは0〜3の整数である)の置換基で置換されていてもよい。あるいは、アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子の置換基のうちの2つが、任意で、式−A−(CH−B−(式中、AおよびBは独立に、−CRR’−、−O−、−NR−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)NR’−または単結合であり、rは1〜4の整数である)の置換基で置換されていてもよい。このようにして形成された新たな環の単結合のうちの1つが、任意で、二重結合で置換されていてもよい。あるいは、アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子の置換基のうちの2つが、任意で、式−(CRR’)−X−(CR’’R’’’)−(式中、sおよびdは独立に、0〜3の整数であり、Xは、−O−、−NR’−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、または−S(O)NR’−である)の置換基で置換されていてもよい。置換基R、R’、R’’およびR’’’は、好ましくは、水素または置換(C1〜C6)アルキルまたは非置換(C1〜C6)アルキルから独立して選択される。
本明細書で使用される「環」は、置換シクロアルキルもしくは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルもしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールもしくは非置換のアリール、または置換ヘテロアリールもしくは非置換ヘテロアリールを意味する。環には融合環部分が含まれる。環の原子数は、通常、環の員数によって規定される。例えば、「5〜7員環」とは、5〜7個の原子が環状の配置で存在することを意味する。別途特定されない限り、環は任意で、ヘテロ原子を含む。したがって、「5〜7員環」という用語は、例えば、フェニル、ピリジニルおよびピペリジニルを含む。一方、「5〜7員のヘテロシクロアルキル環」という用語であれば、ピリジニルおよびピペリジニルは含むが、フェニルは含まないことになる。「環」という用語はさらに、各々の「環」が独立に上記のように規定される、2つ以上の「環」を含む環系も含む。
本明細書で使用する場合、「ヘテロ原子」という用語は、炭素(C)および水素(H)以外の原子を含む。例としては、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、アルミニウム(Al)およびホウ素(B)が挙げられる。
「R」という記号は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、および置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基から選択される置換基を表す一般的な略語である。
「有効」量の薬物、製剤、または透過剤とは、所望の局所効果または全身効果を提供するのに十分な量の活性剤を意味する。「局所的に有効な」、「美容的に有効な」、「薬学的に有効な」、または「治療的に有効な」量とは、所望の治療結果をもたらすのに必要な薬物の量を指す。
「局所的に有効な」とは、皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄に適用された場合に、材料の活性成分の適用場所で局部的にまたは経皮通過の結果として全身に所望の薬理学的効果をもたらす材料を指す。
「美容的に有効な」とは、皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄に適用された場合に、材料の活性成分の適用場所で局部的に所望の美容効果をもたらす材料を指す。
「薬学的に許容される塩」または「その塩」という用語は、本明細書に記載の化合物に見られる特定の置換基に応じて、比較的無毒の酸または塩基を用いて調製される本発明の化合物の塩を含むことを意図するものである。本発明の化合物が比較的酸性の官能基を含有する場合、中性の形態のこのような化合物を、無希釈でまたは好適な不活性溶媒中で、十分な量の望ましい塩基と接触させることにより、塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩の例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、有機アミノ塩、もしくはマグネシウム塩、または同様の塩が挙げられる。本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含有する場合、中性の形態のこのような化合物を、無希釈でまたは好適な不活性溶媒中で、十分な量の望ましい酸と接触させることにより、酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸、リン酸、一水素リン酸、二水素リン酸、硫酸、一水素硫酸、ヨウ化水素酸、または亜リン酸などのような無機酸に由来する塩、および酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などのような比較的無毒の有機酸に由来する塩が挙げられる。アルギン酸塩などのようなアミノ酸の塩、およびグルクロン酸またはガラクツロン酸などのような有機酸の塩も含まれる(例えば、Bergeら,“Pharmaceutical Salts”,Journal of Pharmaceutical Science 66:1−19(1977)参照)。本発明の特定の具体的な化合物は、これらの化合物を塩基付加塩または酸付加塩のいずれかに変換できるようにする塩基性官能基と酸性官能基の両方を含有する。
中性の形態の化合物は、好ましくは、塩を塩基または酸と接触させ、親化合物を慣用的な方法で単離することにより、再び生成される。化合物の親形態は、極性溶媒中での溶解性などの特定の物理的特性の点で様々な塩形態とは異なる。
塩形態に加えて、本発明は、プロドラッグ形態の化合物を提供する。本明細書に記載の化合物または錯体のプロドラッグは、生理的条件下で容易に化学変化を起こして本発明の化合物となる。さらに、プロドラッグは、エクスビボ環境で化学的または生化学的な方法により、本発明の化合物に変換することができる。
本発明のある化合物は、非溶媒和形態および溶媒和形態(水和形態を含む)で存在することができる。一般に、溶媒和形態は非溶媒和形態と同等であり、本発明の範囲内に包含される。本発明のある化合物は、多結晶形態または非晶質形態で存在してもよい。一般に、物理的形態は全て、本発明によって企図される用途に対して同等なものであり、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
本発明のある種の化合物は、不斉炭素原子(光学中心)または二重結合を有する。ラセミ体、ジアステレオマー、幾何異性体および個々の異性体は本発明の範囲内に包含される。本明細書で使用されるラセミ化合物、アンビスケールミック(ambiscalemic)化合物およびスケールミック(scalemic)化合物またはエナンチオマー的に純粋な化合物の図式的表現は、Maehr,J.Chem.Ed.1985,62:114−120から引用している。楔形の実線および破線は、別途注記しない限り、立体中心の絶対配置を示すために使用される。本明細書に記載の化合物がオレフィン二重結合または他の幾何不斉中心を含有する場合、別途特記しない限り、化合物はE幾何異性体とZ幾何異性体の両方を含むことが意図される。同様に、全ての互変異性形態が含まれる。
本発明の化合物は、特定の幾何形態または立体異性形態で存在することができる。本発明は、全てのそのような化合物を企図しており、これらには、本発明の範囲内に含まれる、cis−異性体とtrans−異性体、(−)−エナンチオマーと(+)−エナンチオマー、(R)−エナンチオマーと(S)−エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)−異性体、(L)−異性体、これらのラセミ混合物、およびこれらの他の混合物、例えば、エナンチオマー的に濃縮された混合物またはジアステレオマー的に濃縮された混合物が含まれる。さらなる不斉炭素原子が、アルキル基などの置換基に存在することができる。全てのそのような異性体、およびその混合物が本発明に含まれることが意図される。
光学活性な(R)−異性体と(S)−異性体およびd異性体とl異性体は、キラルシントンもしくはキラル試薬を用いて調製することができるし、または従来技術を用いて光学分割することができる。例えば、本発明の化合物の特定のエナンチオマーが所望される場合、それは、不斉合成によるか、またはキラル補助剤を用いた誘導体化によって調製することができるが、その場合には、得られたジアステレオマー混合物が分離され、補助基が切断されて、純粋な所望のエナンチオマーが得られる。あるいは、分子が塩基性官能基(例えば、アミノ基)または酸性官能基(例えば、カルボキシル基)を含有する場合、ジアステレオマー塩を、適当な光学活性な酸または塩基とともに生成し、次いでこのように生成されたジアステレオマーを、当技術分野で公知の分別再結晶またはグロマトグラフィー手段によって分離し、その後、純粋なエナンチオマーを回収することができる。さらに、エナンチオマーおよびジアステレオマーの分離は、キラル固定相を利用したクロマトグラフィーを用いて、任意で化学的誘導体化(例えば、アミンからのカルバメートの生成)と組み合わせて、行なわれることが多い。
本発明の化合物はまた、このような化合物を構成する1つ以上の原子に、自然にはない比率の原子同位体を含有してもよい。例えば、化合物を、例えば、トリチウム(H)、ヨウ素−125(125I)、または炭素−14(14C)などの放射性同位体で放射性標識してもよい。本発明の化合物の同位体は全て、放射性であるかどうかを問わず、本発明の範囲内に包含されることが意図される。
「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容されるビヒクル」という用語は、本明細書で規定される有効量の活性剤を適切に送達し、この活性剤の生物活性の有効性を妨げず、宿主または患者にとって十分に無毒な任意の製剤または担体媒体を指す。代表的な担体としては、水、油(植物油および鉱油の両方)、クリーム基剤、ローション基剤、軟膏基剤などが挙げられる。これらの基剤には、懸濁剤、増粘剤、浸透促進剤などが含まれる。これらの処方については、化粧品および局所用医薬品の分野の当業者に周知である。担体に関するさらなる情報は、参照により本明細書に組み入れられる、Remington: The Science and Practice of Pharmacy,第21版,Lippincott,Williams & Wilkins(2005)に見出すことができる。
「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容されるビヒクル」という用語は、本明細書で規定される有効量の活性剤を適切に送達し、この活性剤の生物活性の有効性を妨げず、宿主または患者にとって十分に無毒な任意の製剤または担体媒体を指す。代表的な担体としては、水、油(植物油および鉱油の両方)、クリーム基剤、ローション基剤、軟膏基剤などが挙げられる。これらの基剤には、懸濁剤、増粘剤、浸透促進剤などが含まれる。これらの処方については、化粧品および局所用医薬品の分野の当業者に周知である。担体に関するさらなる情報は、参照により本明細書に組み入れられる、Remington: The Science and Practice of Pharmacy,第21版,Lippincott,Williams & Wilkins(2005)に見出すことができる。
「薬学的に許容される局所担体」およびこれに相当する用語は、局所適用に好適な、上で本明細書に記載されたような、薬学的に許容される担体を指す。活性剤を懸濁または溶解することができ、皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄に適用したときに無毒で非炎症性であるという特性を有する不活性の液体ビヒクルまたはクリームビヒクルが、薬学的に許容される局所担体の一例である。この用語は、局所用化粧品での使用が認められた担体材料も同様に包含することが特に意図される。
「薬学的に許容される添加剤」という用語は、薬物製剤の分野で知られているかまたは使用されている防腐剤、酸化防止剤、香料、乳化剤、染料および賦形剤であって、活性剤の生物活性の有効性を過度に妨げず、宿主または患者にとって十分に無毒なものを指す。局所製剤の添加剤は、当技術分野において周知であり、これらは、薬学的に許容されるもので、かつ上皮細胞またはその機能にとって有害でない限り、局所組成物に添加してもよい。さらに、これらの添加剤は、組成物の安定性を低下させるべきではない。例えば、不活性充填剤、抗刺激剤、粘着付与剤、賦形剤、香料、乳白剤、酸化防止剤、ゲル化剤、安定化剤、サーファクタント、皮膚軟化剤、着色剤、防腐剤、緩衝剤、他の透過促進剤、および当技術分野で公知の局所送達製剤または経皮送達製剤の他の従来の成分など。
「促進」、「浸透促進」、または「透過促進」という用語は、薬物が皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄から透過する速度を増大させるように、薬物に対する皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄の透過性が増大することに関する。例えば、拡散セル装置を用いて、動物の皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄からの薬物の拡散速度を測定することにより、このような促進剤を用いて達成される透過の促進を観察することができる。拡散セルについては、Merrittら.Diffusion Apparatus for Skin Penetration,J of Controlled Release,1(1984) pp.161−162に記載されている。「透過促進剤」または「浸透促進剤」という用語は、単独でまたは組み合わせで、薬物に対する皮膚、爪、毛または蹄の透過性を増大させるように働く薬剤または薬剤の混合物を意図する。
「賦形剤」という用語は、所望の用途に有効な、薬物組成物を処方するのに使用される担体、希釈剤および/またはビヒクルを意味することが慣習的に知られている。
薬物または薬理学的活性剤の「有効量」または「治療的有効量」という用語は、無毒ではあるが、所望の効果をもたらすのに十分な薬物または薬剤の量を指す。本開示の経口投薬形態では、組合せ物の一方の活性の「有効量」とは、組合せ物のもう一方の活性と併用したときに所望の効果をもたらすのに有効なその活性の量のことである。「有効」な量は、個体の年齢および全身状態、特定の活性剤(単数または複数)によって対象ごとに異なり、任意の個々のケースにおける適切な「有効」量は、日常的な実験を用いて当業者によって決定することができる。
「活性成分」、「治療剤」、「活性」、または「活性剤」という語句は、標的とされる障害、疾患、または状態を治療するのに有効であり得る化学的実体を意味する。
「薬学的に許容される」という語句は、医学的判断の範囲内で、例えば、過度の毒性、刺激、アレルギー応答などのような望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく、ヒトで使用されるのに好適な部分または化合物を意味する。
「経口投薬形態」という語句は、口腔を介して対象に投与される任意の薬学的組成物を意味し、口腔には、1つ以上の抗血小板薬と1つ以上の制酸薬が、任意で1つ以上のさらなる薬物とともに、組み合わせて同時に投与される。例示的な経口投薬形態としては、錠剤、カプセル、フィルム、粉末、サシェー剤、顆粒、溶液、固体、懸濁液、または共投与用に一緒にパッケージングされた2つ以上の別個のユニット(例えば、異なる活性を含有する顆粒、錠剤、および/またはカプセル)、ならびに当技術分野で公知の他の製剤が挙げられる。経口投薬形態は、1ユニット、2ユニット、3ユニット、4ユニット、5ユニット、または6ユニットであることができる。経口投薬形態が複数のユニットを有する場合、全てのユニットは単一のパッケージ(例えば、ボトルまたは他の形態のパッケージング、例えば、ブリスターパック)に含まれる。経口投薬形態が単一ユニットである場合、それは、単一のパッケージ中にあってもよいし、単一のパッケージ中になくてもよい。好ましい一実施形態では、経口投薬形態は、1ユニット、2ユニット、または3ユニットである。特に好ましい一実施形態では、経口投薬形態は、1ユニットである。
本明細書で使用される「ユニット」という語句は、投薬形態を含む投与されるべき個別の対象物の数を指す。いくつかの実施形態では、投薬形態は、1つのカプセルに本発明の化合物を含む。これは、単一ユニットである。いくつかの実施形態では、投薬形態は、治療的に有効な投薬量のクリームまたは軟膏の一部として本発明の化合物を含む。これも単一ユニットである。いくつかの実施形態では、投薬形態は、1つのカプセルにまたは治療的に有効な投薬量のクリームまたは軟膏またはローションの一部として含まれた本発明の化合物と別の活性成分を含む。これは、カプセルの内部が活性成分の複数の個別の顆粒を含むにせよ含まないにせよ、単一ユニットである。いくつかの実施形態では、投薬形態は、1つのカプセルに本発明の化合物を含み、第2のカプセルに活性成分を含む。これは、2ユニットの投薬形態(例えば、2つのカプセルまたは錠剤)であり、そのため、このようなユニットは、単一のパッケージに含まれる。したがって、「ユニット」という用語は、動物に投与される対象物を指すのであって、対象物の内部成分を指すのではない。
本明細書で定義される「プロドラッグ」という用語は、親薬物分子の生物学的に不活性な誘導体であって、インビボでその活性形態へと化学的および/または酵素的に変換された後に初めてその薬理学的効果を発揮するもののことである。プロドラッグには、親薬物の送達と関連する問題を回避するようにデザインされたものが含まれる。これは、物理化学的特性が悪い(例えば、化学的安定性が悪いまたは水溶性が低い)ためであり得るし、薬物動態特性が悪い(例えば、バイオアベイラビリティが低いまたは半減期が短い)ためでもあり得る。したがって、プロドラッグの特定の利点として、親カルボン酸の化学的安定性、吸収、および/または薬物動態特性の向上を挙げることができる。また、投与の頻度(例えば、1日1回)または経路(例えば、経口)を最小限に抑えることによって、薬物をより「患者に優しいもの」にするために、または経口投与された場合の味もしくは匂いを改善するために、または非経口投与された場合の痛みを最小限に抑えるために、プロドラッグを使用することもできる。
いくつかの実施形態では、プロドラッグは、活性薬物の「持続放出」をもたらし、それによって、親化合物の効力を向上させるようにD−セリン増加の時間経過を変化させる。例えば、D−セリンレベルの増加を拡大する本発明の化合物は、動物の認知モデル(例えば、恐怖条件付け文脈学習(Contextual Fear Conditioning)または新規物体認識)において効力の向上を示す。
いくつかの実施形態では、プロドラッグは、活性薬物よりも化学的に安定であり、その結果、薬物単体と比較して、親薬物の処方および送達が改善される。
本発明のカルボン酸類似体のプロドラッグは、種々のエステルを含み得る。例示的な一実施形態では、本発明の薬学的組成物は、カルボン酸エステルを含む。例示的な一実施形態では、プロドラッグは、薬物分子に血液脳関門を越えることを要求する疾患および状態を治療/予防するのに好適である。例示的な一実施形態では、プロドラッグが脳に入り、脳内で薬物分子の活性形態に変換される。一実施形態では、プロドラッグを用いて、プロドラッグを眼に局所適用した後に活性薬物分子が眼の内側に達するのを可能にする。さらに、エクスビボ環境で化学的または生化学的方法により、プロドラッグをその親化合物に変換することができる。例えば、好適な酵素または化学的試薬とともに経皮パッチリザーバーに入れたときに、プロドラッグをその親化合物にゆっくりと変換することができる。
「基質」という用語は、経口投薬形態のビーズ、粒子、顆粒、ペレットなどのような薬学的に許容される粒子材料を意味する。
本明細書で使用される「実質的に含まない」という用語は、組成物が意図されるいかなる既知の目的のためにも、当該物質を全く含まないかまたは治療的有効量に満たない物質しか含まない組成物を指す。
「局所投与」という用語は、薬学的薬剤が皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄の外側表面を通過して下側にある組織に侵入するように、この薬剤を皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄の外側表面に適用することを指す。局所投与には、組成物を無傷の皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄に、あるいは皮膚、爪、毛、鉤爪もしくは蹄の破傷、生傷または開放創に適用することが含まれる。薬学的薬剤の局所投与によって、この薬剤を皮膚および周辺組織に限定的に分布させることができるし、またはこの薬剤が血流によって治療部分から取り除かれる場合には、この薬剤を全身に分布させることができる。
「経皮送達」という用語は、組成物の局所投与または他の適用の結果として、薬剤が皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄のバリアを越えて拡散することを指す。角質層はバリアとして働き、ほとんどの薬学的薬剤は無傷の皮膚に浸透することができない。対照的に、表皮と真皮は、多くの溶質に対して透過性があり、そのため、擦過してまたは別の形で角質層が剥がれて表皮が露出した皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄から薬物の吸収がより容易に生じる。経皮送達には、皮膚、爪、毛、鉤爪もしくは蹄または粘膜の任意の部分からの注射または他の送達および残りの部分からの吸収または透過が含まれる。無傷の皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄からの吸収は、皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄に適用する前に、活性剤を薬学的に許容される適当なビヒクルに入れることによって、増強することができる。受動的な局所投与は、活性剤を皮膚軟化剤または浸透促進剤と組み合わせて治療部位に直接適用することからなっていてもよい。本明細書で使用する場合、経皮送達は、外皮(すなわち、皮膚、爪、毛、鉤爪もしくは蹄)を透過すること、または外皮を越えて透過することによる送達を含むことが意図される。
「基質」という用語は、経口投薬形態のビーズ、粒子、顆粒、ペレットなどのような薬学的に許容される粒子材料を意味する。
本明細書で使用される「実質的に含まない」という用語は、組成物が意図されるいかなる既知の目的のためにも、当該物質を全く含まないかまたは治療的有効量に満たない物質しかを含まない組成物を指す。
「微生物感染」という用語は、ウイルス、細菌、マイコバクテリウム、真菌および寄生虫を含むが、これらに限定されない、感染因子による宿主組織の任意の感染を指す(例えば、Harrison’s Principles of Internal Medicine,pp.93−98(Wilsonら編,第12版.1991);Williamsら,J.of Medicinal Chem.42:1481−1485(1999)を参照されたく、これらは各々、その全体が参照により本明細書に組み入れられる)。
本明細書で使用される「生物学的媒体」は、インビトロとインビボの両方の生物学的環境を指す。例示的なインビトロの「生物学的媒体」としては、細胞培養、組織培養、ホモジェネート、血漿および血液が挙げられるが、これらに限定されない。インビボ適用は、通常、哺乳類、好ましくはヒトで行なわれる。
本明細書で定義される「ヒトの爪単位」は、爪甲、爪床、近位爪郭、側爪郭およびその組合せであり得る。
「離脱基」という用語は、求核置換反応などの置換反応で別の官能基または原子に置き換えることができる官能基または原子を意味する。例として、代表的な離脱基には、トリフレート基、クロロ基、ブロモ基およびヨード基;スルホン酸エステル基(例えば、メシレート、トシレート、ブロシレート、ノシレートなど);ならびにアシルオキシ基(例えば、アセトキシ、トリフルオロアセトキシなど)が含まれる。
「アミノ保護基」という用語は、アミノ窒素での望ましくない反応を防ぐのに好適な保護基を意味する。代表的アミノ保護基としては、ホルミル;アシル基(例えば、アルカノイル基、例えば、アセチル、トリクロロアセチルまたはトリフルオロアセチル);アルコキシカルボニル基(例えば、tert−ブトキシカルボニル(Boc));アリールメトキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc));アリールメチル基(例えば、ベンジル(Bn)、トリチル(Tr)、および1,1−ジ−(4’−メトキシフェニル)メチル);シリル基(例えば、トリメチルシリル(TMS)およびtert−ブチルジメチルシリル(TBS))などが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヒドロキシ保護基」という用語は、ヒドロキシ基での望ましくない反応を防ぐのに好適な保護基を意味する。代表的ヒドロキシ保護基としては、アルキル基(例えば、メチル、エチル、およびtert−ブチル);アシル基、例えば、アルカノイル基(例えば、アセチル);アリールメチル基(例えば、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル(PMB)、9−フルオレニルメチル(Fm)、およびジフェニルメチル(ベンズヒドリル、DPM));シリル基(例えば、トリメチルシリル(TMS)およびtert−ブチルジメチルシリル(TBS))などが挙げられるが、これらに限定されない。
ホウ素は、本発明におけるいくつかの状況下で酸素、硫黄または窒素と供与結合(または配位結合)を形成することができる。供与結合は、通常、共有結合よりも弱い。ホウ素原子が少なくとも1つの酸素、硫黄または窒素と共有結合し、同時にそれぞれ、酸素、硫黄または窒素と供与結合している状況では、ホウ素と2つの同一へテロ原子の間の供与結合と共有結合は、相互転換することができるかまたは共鳴混成の形態となることができる。こうした状況での電子共有の正確な性質と程度を取り巻く潜在的な不確実性がある。提供される構造は、ホウ素とホウ素が結合する原子の間の任意のおよび全てのあり得る結合状況を含むことが意図されるものではない。これらの結合の非限定的な例は以下の通りである。
Figure 2015178508
本明細書で使用される「塩対イオン」は、ホウ素が完全な負電荷を有するかまたは部分的な負電荷を有するときに、本発明の化合物と会合する正電荷イオンを指す。塩対イオンの例としては、H、H、アンモニア、カリウム、カルシウム、マグネシウムおよびナトリウムが挙げられる。
炭素に結合したホウ素と3つのヘテロ原子(例えば、本節に記載される3つの酸素)とを含む化合物は、ホウ素とこれらの酸素のうちの1つの間の供与結合の性質のために、任意で、完全な負電荷を有するホウ素または部分的な負電荷を有するホウ素を含有することができる。負電荷があるために、正電荷対イオンがこの化合物と会合することができ、そのため塩を形成する。正電荷対イオンの例としては、H、H、カルシウム、ナトリウム、アンモニア、カリウムが挙げられる。これらの化合物の塩は、これらの化合物を説明する際に暗黙のうちに含まれる。
本発明は、多価(poly−valent)種または多価(multi−valent)種の化合物も包含し、これらには、例えば、本発明で有用な化合物の二量体、三量体、四量体およびより高次の同族体またはこれらの反応性類似体などの種が含まれる。例えば、オキサボロールの二量体は、以下の条件下で生成することができる。
Figure 2015178508

本発明は、環状ボロン酸エステルの無水物である化合物であって、これらの化合物を脱水条件に置くことによって合成されるものも包含する。これらの無水物の例を以下に示す。
Figure 2015178508
本発明の化合物の三量体も生成される。例えば、非環式ホウ酸エステルの三量体は以下のように生成することができる。
Figure 2015178508
本発明の化合物のポリマーも、強酸中で特定の保護基を除去することによって生成される。例えば、非環式ホウ酸エステルの三量体は、以下のように生成することができる。
Figure 2015178508
多価(poly−valent)種および多価(multi−valent)種の化合物も本発明で有用であり、これらには、例えば、本発明で有用な化合物の二量体、三量体、四量体およびより高次の同族体またはこれらの反応性類似体などの種が含まれる。これらの多価(poly−valent)種および多価(multi−valent)種は、本発明の単一の種または2つ以上の種から作ることができる。例えば、二量体構築物は、「ホモ二量体」または「ヘテロ二量体」であることができる。さらに、本発明の化合物またはその反応性類似体がオリゴマーまたはポリマーの骨組み(例えば、ポリリジン、デキストラン、ヒドロキシエチルデンプンなど)に結合している多価(poly−valent)構築物および多価(multi−valent)構築物は、本発明の範囲内である。この骨組みは、好ましくは、多官能性である(すなわち、本発明で有用な化合物に結合するための多くの反応性部位を有する)。さらに、この骨組みは、本発明の単一の種または本発明の2つ以上の種で誘導体化することができる。
さらに、本発明は、本明細書に含まれる式に示されるモチーフ内の化合物の使用を含み、これらの化合物は、同様に官能化されていない類似化合物と比べて、高い水溶性を有する化合物を生じるように官能化されている。したがって、本明細書に示される任意の置換基は、高い水溶性を有する類似ラジカルと置き換えることができる。例えば、ヒドロキシル基をジオールと、またはアミンを四級アミン、ヒドロキシアミンもしくは類似のより水溶性の部分と置き換えることは本発明の範囲内である。好ましい一実施形態では、さらなる水溶性は、本明細書に示される化合物の編集ドメインに対する活性に必須でない部位で親化合物の水溶性を高める部分と置換することによって付与される。有機化合物の水溶性を高める方法は当技術分野で公知である。このような方法としては、永久電荷を有する部分(例えば、四級アンモニウム)、または生理的に関連するpHで電荷を有する基(例えば、カルボン酸、アミン)で有機核を官能化することが挙げられるが、これに限定されない。他の方法としては、有機核にヒドロキシル含有基またはアミン含有基(例えば、アルコール、ポリオール、ポリエーテルなど)を付加することが挙げられる。代表的な例としては、ポリリジン、ポリエチレンイミン、ポリ(エチレングリコール)およびポリ(プロピレングリコール)が挙げられるが、これらに限定されない。これらの化合物の好適な官能化の化学反応および戦略は、当技術分野で公知である。例えば、Dunn,R.L.ら編.POLYMERIC DRUGS AND DRUG DELIVERY SYSTEMS,ACS Symposium Series 第469巻,American Chemical Society,Washington,D.C.1991を参照されたい。
II.序論
本発明は複数の態様を有する。これらの態様には、化合物、薬学的製剤、病気を治療する方法、効果を増強する方法、サイトカインおよび/またはケモカインの産生を増大させる方法、サイトカインおよび/またはケモカインの産生を減少させる方法、サイトカインおよび/またはケモカインの放出を増大させる方法、サイトカインおよび/またはケモカインの放出を減少させる方法、あるいはホスホジエステラーゼを阻害する方法に対する発明が含まれる。
III.化合物
IIIa.
第1の態様では、本発明は、本発明の化合物である。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物である。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載の式によるものである。例示的な一実施形態では、化合物は、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228およびD229から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、から選択される。
第2の態様では、本発明は、次式による構造を有する化合物を提供する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、H、負電荷、および正電荷対イオンから選択されるメンバーである。Xは、CR、CRおよびNから選択されるメンバーである。Rは、CN、−C(O)NR、および−C(O)ORから選択されるメンバーである。RおよびRは、H、OR、NR、SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、ニトロ、ハロゲン、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーであり、式中、R、R、RおよびRは各々、H、ニトロ、ハロゲン、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。Rは、Hおよび置換アルキルまたは非置換アルキルから選択されるメンバーである。但し、RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、5〜7員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。但し、RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、5〜7員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。但し、RおよびRは、両方がHとなることはできない。但し、RおよびRは任意で結合して、2つのオキソ部分を含む5〜8員の環を形成する。
例示的な一実施形態では、XはNである。例示的な一実施形態では、XはCHである。例示的な一実施形態では、XはCRである。
例示的な一実施形態では、RはHである。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、FおよびClから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、置換アルキルまたは非置換アルキルであり、これは、非置換アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、トリハロアルキル、置換アミノアルキルまたは非置換アミノアルキル、−CHC(O)OR、−CHNHC(O)R、−CHNRから選択されるメンバーであり、式中、RおよびRは各々、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキルおよび置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーであり、但し、RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、5〜7員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。
例示的な一実施形態では、RはHである。例示的な一実施形態では、RはHである。例示的な一実施形態では、RはHであり、Rは、ハロゲン、非置換アルキル、ハロゲン置換アルキル、非置換アルコキシから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、RはHで、Rは、メチルおよびエチルから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、RはHであり、Rは、非置換Cアルキル、非置換Cアルキル、非置換Cアルキルおよび非置換Cアルキルから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、RはHであり、Rはトリフルオロメチルである。例示的な一実施形態では、RはHであり、Rは、メトキシ、エトキシ、非置換Cアルコキシ、非置換Cアルコキシ、非置換Cアルコキシおよび非置換Cアルコキシから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、−CHC(O)OR、−CHNHC(O)R、−CHNRから選択されるメンバーであり、式中、RおよびRは各々、H、メチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、ブチル、t−ブチル、−C(O)Hから独立して選択され、RおよびRは、それらが結合している窒素とともに、任意で結合して、4−メチルピペラジニル、ピペリジニル、モルホリノおよびピロリジニルを形成する。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、メチル、トリフルオロメチル、−CHOH、−CHN(CH
Figure 2015178508

である。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、−OR、−C(O)R、−C(O)ORおよび−C(O)NRから選択されるメンバーであり、式中、RおよびRは各々、H、メチル、エチル、メトキシエチル、シクロプロピル、−CHC(O)OR、−CHC(O)NR、2−(ジメチルアミノ)エチル、2−ピリジニルメチル、2−(4−シアノ)ピリジニルから独立して選択されるメンバーであり、但し、RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、5〜7員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCHCHOCH、−OCHC(O)OH、−OCHC(O)OCHCH、−OCHC(O)OC(CH、−C(O)OCH、−C(O)OH,−C(O)H、−OCHC(O)N(CHCH
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、F、Cl、メチル、トリフルオロメチル、−CHOH、−CHN(CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCHCHOCH、−OCHC(O)OH、−OCHC(O)OCHCH、−OCHC(O)OC(CH、−C(O)OCH、−C(O)OH、−C(O)H、−OCHC(O)N(CHCH
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、X、R、RおよびRは、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、ハロゲン、ハロアルキル、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−CHC(O)OR、−CHNHC(O)RおよびORから選択されるメンバーであり、式中、RおよびRは、Hおよび置換アルキルまたは非置換アルキルから独立して選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、F、Cl、メチル、トリフルオロメチル、−CHOH、−CHN(CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCHCHOCH、−OCHC(O)OH、−OCHC(O)OCHCH、−OCHC(O)OC(CH、−C(O)OCH、−C(O)OH、−C(O)H、−OCHC(O)N(CHCH
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、X、R、RおよびRは、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、F、Cl、メチル、トリフルオロメチル、−CHOH、−CHN(CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCHCHOCH、−OCHC(O)OH、−OCHC(O)OCHCH、−OCHC(O)OC(CH、−C(O)OCH、−C(O)OH、−C(O)H、−OCHC(O)N(CHCH
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、RはHであり、Rは、F、Cl、メチル、トリフルオロメチル、−CHOH、−CHN(CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCHCHOCH、−OCHC(O)OH、−OCHC(O)OCHCH、−OCHC(O)OC(CH、−C(O)OCH、−C(O)OH、−C(O)H、−OCHC(O)N(CHCH
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Xは、NまたはCHまたはCRであり、Rは、ハロゲンおよび置換アルキルまたは非置換アルキル、C(O)R、C(O)OR、OR、NRから選択されるメンバーであり、式中、RおよびRは、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーであり、但し、RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、5〜7員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。例示的な一実施形態では、Rは、ORおよびNRから選択されるメンバーであり、式中、RおよびRは、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーであり、但し、RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、5〜7員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。
例示的な一実施形態では、Rは、ハロゲン、OR4a、C(O)OR4a、NR4a4b、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロアリールから選択されるメンバーで任意に置換されているアルキルであり、式中、R4aおよびR4bは、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択される。例示的な一実施形態では、R4aはHまたは非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R4bはHまたは非置換アルキルまたはC(O)Hである。例示的な一実施形態では、Rはフルオロである。例示的な一実施形態では、Rはクロロである。
例示的な一実施形態では、RはOHである。例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、少なくとも1つのハロゲン基、ヒドロキシル基、エーテル基、カルボキシ基またはエステル基で任意に置換されているアルキルである。
例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、メチルまたはエチルまたはプロピルまたはイソプロピルまたはイソブチルである。
例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、1つまたは2つまたは3つのハロゲンで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、RはO(CHm131であり、式中、m1は、1または2または3または4または5または6であり、R31は、少なくとも1つのメチル水素がハロゲンで置換されているメチル部分である。例示的な一実施形態では、ハロゲンはクロロである。例示的な一実施形態では、ハロゲンはフルオロである。例示的な一実施形態では、R31は−CFである。例示的な一実施形態では、R31は−CHFである。例示的な一実施形態では、m1は1または2または3である。例示的な一実施形態では、Rは−OCHCFである。例示的な一実施形態では、Rは−OCHCHFである。
例示的な一実施形態では、Rは−O(CHm1OC(O)R4dであり、式中、m1は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R4dは非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、m1は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、m1は2である。例示的な一実施形態では、R4dは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R4dは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R4dはメチルである。例示的な一実施形態では、Rは−O(CHOC(O)CHである。
例示的な一実施形態では、Rは−O(CHm1C(O)R4dであり、式中、m1は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R4dは非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、m1は、1または2または3または4である。例示的な一実施形態では、m1は3である。例示的な一実施形態では、R4dは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R4dは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R4dはメチルである。例示的な一実施形態では、Rは−O(CHC(O)CHである。
例示的な一実施形態では、Rは−O(CHm1C(O)OR4dであり、式中、m1は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R4dはHまたは非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−OCHC(O)OR4dであり、式中、R4dは本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、R4dはHまたはメチルまたはエチルまたはt−ブチルである。例示的な一実施形態では、Rは−O(CH)C(O)OCHCHまたは−O(CH)C(O)OHまたは−O(CH)C(O)OC(CHである。
例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、置換アミノまたは非置換アミノで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−O(CHm2C(O)NR4e4fであり、式中、m2は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R4eおよびR4fは、Hもしくは非置換アルキルから独立して選択されるか、またはR4eおよびR4fは、それらが結合している窒素とともに、任意で結合して、置換4〜8員環もしくは非置換4〜8員環を形成する。
例示的な一実施形態では、Rは−OCHC(O)NR4e4fであり、式中、R4eおよびR4fは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、R4eおよびR4fは同じであり、独立して選択された非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R4eおよびR4fは異なっており、独立して選択された非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R4eはHである。例示的な一実施形態では、R4fはHである。例示的な一実施形態では、R4eおよびR4fはエチルである。例示的な一実施形態では、R4eおよびR4fは、それらが結合している窒素とともに、任意で結合して、置換されていないかまたは4位で窒素の非置換アルキルで置換されているかのいずれかのピペラジニルを形成する。例示的な一実施形態では、R4eおよびR4fは、それらが結合している窒素とともに、任意で結合して、N−メチルピペラジニルを形成する。例示的な一実施形態では、R4eおよびR4fは、それらが結合している窒素とともに、任意で結合して、置換されていないかまたは非置換アルキルで置換されているかのいずれかのピペリジニルを形成する。例示的な一実施形態では、R4eおよびR4fは、それらが結合している窒素とともに、結合して、4−メチルピペリジニルを形成する。例示的な一実施形態では、R4eおよびR4fは、それらが結合している窒素とともに、任意で結合して、非置換モルホリニを形成する。
例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、RはCアルキルである。例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、非置換ピリジニルで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、R
Figure 2015178508

であり、式中、m3は、1または2または3または4または5または6である。例示的な一実施形態では、m3は1である。
例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキルである。例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、置換シクロアルキルである。例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rはシクロペニルである。例示的な一実施形態では、Rは非置換シクロヘキシルである。
例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、非置換アルコキシで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−O(CHm5OR30であり、式中、m5は、1または2または3または4または5または6であり、R30はHまたは非置換アルキルまたは非置換テトラヒドロピランである。例示的な一実施形態では、R30は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、m5は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、m5は2である。例示的な一実施形態では、R30は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、R30は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、R30はHである。例示的な一実施形態では、R30はメチルまたはイソプロピルである。例示的な一実施形態では、R30は2−テトラヒドロピランである。例示的な一実施形態では、Rは−O(CHOC(CHまたは−O(CHOHまたは−O(CHO−THP(テトラヒドロピラン)である。
例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、非置換シクロアルキルで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−O(CHm5OR30であり、式中、m5は、1または2または3または4または5または6であり、R30は3〜8員のシクロアルキルである。例示的な一実施形態では、R30は3〜6員のシクロアルキルである。例示的な一実施形態では、R30は、シクロプロピルおよびシクロペンチルから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、m5は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、m5は1である。
例示的な一実施形態では、RはC(O)Rであり、式中、Rは非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、RはCアルキルである。例示的な一実施形態では、RはC(O)Hである。例示的な一実施形態では、Rは、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、RはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、ハロゲンで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、少なくとも1つのフルオロで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、RはCFである。
例示的な一実施形態では、Rは、ヒドロキシで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CHm4OHであり、式中、m4は、1または2または3または4または5または6から選択される数である。例示的な一実施形態では、m4は1である。
例示的な一実施形態では、Rは、カルボキシまたはエステルで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、−(CHm1C(O)OR4aであり、式中、m1は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R4aはHまたは非置換アルキルである。
例示的な一実施形態では、Rは−CHC(O)OR4aであり、式中、R4aは本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、R4aは、Hまたはメチルまたはエチルまたはt−ブチルである。
例示的な一実施形態では、Rは、アミノで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CHm7NR4a4bであり、式中、m7は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R4aおよびR4bは、Hおよび非置換アルキルおよびホルミルから独立して選択されるメンバーであるか、またはR4aおよびR4bは、それらが結合している窒素とともに、任意で結合して、置換4〜8員環もしくは非置換4〜8員環を形成する。例示的な一実施形態では、R4bは、本明細書に記載のものであり、R4aはHである。例示的な一実施形態では、R4aは、本明細書に記載のものであり、R4bはHである。例示的な一実施形態では、R4bは、本明細書に記載のものであり、R4aはメチルである。例示的な一実施形態では、R4aは、本明細書に記載のものであり、R4bはメチルである。例示的な一実施形態では、m7は1である。例示的な一実施形態では、R4aおよびR4bは、それらが結合している窒素とともに、結合して、置換されていないかまたは4位で窒素の非置換アルキルで置換されているかのいずれかのピペラジニルを形成する。例示的な一実施形態では、R4aおよびR4bは、それらが結合している窒素とともに、結合して、N−メチルピペラジニルを形成する。例示的な一実施形態では、R4aおよびR4bは、それらが結合している窒素とともに、結合して、置換されていないかまたは非置換アルキルで置換されているかのいずれかのピペリジニルを形成する。例示的な一実施形態では、R4aおよびR4bは、それらが結合している窒素とともに、結合して、4−メチルピペリジニルを形成する。例示的な一実施形態では、R4aおよびR4bは、それらが結合している窒素とともに、結合して、非置換モルホリニルを形成する。
例示的な一実施形態では、RはNHである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは、Hおよび非置換アルキルから選択されるメンバーであり、Rは、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、Rは本明細書に記載のものであり、Rは非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、RはHであり、Rは本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは非置換アルキルであり、Rは本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは本明細書に記載のものであり、Rは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルであり、Rは本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rはメチルであり、Rは本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは本明細書に記載のものであり、Rは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは、メチルおよびt−ブチルから選択されるメンバーであり、Rは本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは本明細書に記載のものであり、Rは、OH、非置換アリールアルコキシ、非置換アルコキシ、および非置換アリールから選択されるメンバーで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは−(CHm8Phである。
例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは−(CHm8OR26であって、式中、m8は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R26は、H、非置換Cアルキルもしくは非置換Cアルキルもしくは非置換Cアルキルもしくは非置換Cアルキルもしくは非置換Cアルキルもしくは非置換Cアルキルまたはアリール置換Cアルキルもしくはアリール置換Cアルキルもしくはアリール置換Cアルキルもしくはアリール置換Cアルキルもしくはアリール置換Cアルキルもしくはアリール置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、m8は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、m8は2である。例示的な一実施形態では、R26は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R26はメチルである。例示的な一実施形態では、R26はベンジルである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは本明細書に記載のものであり、Rは−(CHm8O(CHm9Phであって、式中、m8およびm9は各々、1または2または3または4または5または6から独立して選択される。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは本明細書に記載のものであり、Rは−(CHm8O(CHm9Phであって、式中、m8およびm9は各々、1または2または3から独立して選択される。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは本明細書に記載のものであり、Rは(CHm8O(CH)Phである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは本明細書に記載のものであり、Rは−(CHO(CHm9Phである。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは本明細書に記載のものであり、Rは−(CHO(CH)Phである。
例示的な一実施形態では、Rは、−NH(CHOH、−NH(CHOCH、−NHCH、−NHC(CH、−NH(CH)Ph、−NH(CHO(CH)Phから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、Rは、−N(CH、−N(CH)(CHOH、−N(CH)(CHOCH、−NHCH、−NHC(CH、−NH(CH)Ph、−NH(CHO(CH)Phから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、RおよびRは、それらが結合している窒素とともに、結合して、置換4〜8員環または非置換4〜8員環を形成する。例示的な一実施形態では、環を形成する唯一の非炭素原子は、RおよびRが結合している窒素である。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、RおよびRは、それらが結合している窒素とともに、結合して、置換ピロリジニルまたは非置換ピロリジニルおよび置換ピペリジニルまたは非置換ピペリジニルから選択されるメンバーを形成する。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、RおよびRは、それらが結合している窒素とともに、結合して、非置換ピロリジニルおよび非置換ピペリジニルから選択されるメンバーを形成する。例示的な一実施形態では、環を形成する唯一の非炭素原子は、窒素である。例示的な一実施形態では、環は、1つの窒素原子と1つの酸素原子を含有する。例示的な一実施形態では、環は、1つの窒素原子と1つの酸素原子を含有する。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、RおよびRは、それらが結合している窒素とともに、結合して、置換モルホリニルまたは非置換モルホリニルを形成する。例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、RおよびRは、それらが結合している窒素とともに、結合して、非置換モルホリニルを形成する。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造
Figure 2015178508

およびその塩を有し、式中、Rは本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造
Figure 2015178508

およびその塩を有し、式中、Rは本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造
Figure 2015178508

およびその塩を有し、式中、Rは本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造
Figure 2015178508

およびその塩を有し、式中、Rは本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造
Figure 2015178508

およびその塩を有し、式中、Rは本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造
Figure 2015178508

およびその塩を有し、式中、Rは本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造
Figure 2015178508

およびその塩を有し、式中、Rは本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造
Figure 2015178508

およびその塩を有し、式中、Rは本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、D46、D86、D99、D100、D107、D108、D114、D122、D125、D126、D127、D128、D131、D140およびD141、ならびにこれらの塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D95、D96、D97、D102、D110、D111、D113、D115、D121、D129、D130、D132、およびこれらの塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D47、D109、D116、D118、D119、D120、D123、およびこれらの塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D98、D101、D106、およびこれらの塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D11、D12、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D124、D142、D143、D146、およびこれらの塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D14、D15、D16、D17、D28、D29、D30、D31、D133、D134、D135、D144、D145、D147、およびこれらの塩から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R、X、R、RおよびRは、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、RはHである。例示的な一実施形態では、Rは非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rはメチルである。例示的な一実施形態では、RはCアルキルである。例示的な一実施形態では、RはCアルキルである。例示的な一実施形態では、RはCアルキルである。例示的な一実施形態では、RはCアルキルである。例示的な一実施形態では、RはCアルキルである。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、−C(O)NR、−C(O)OR、−CHC(O)OR、−CHNHC(O)RおよびORから選択されるメンバーであり、式中、RおよびRは各々、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキルおよび置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、F、Cl、メチル、トリフルオロメチル、−CHOH、−CHN(CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCHC(O)OH、−OCHC(O)OCHCH、−OCHC(O)OC(CH、−C(O)OCH、−C(O)OH、−C(O)H、−OCHC(O)N(CHCH
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R、X、R、RおよびRは、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、−C(O)NH、−OH、−OCH、シクロプロピルオキシおよび4−シアノピリジン−2−イルオキシから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R、X、Rは、本明細書に記載のものであり、RおよびRのうちの少なくともつは、F、Cl、メチル、トリフルオロメチル、−CHOH、−CHN(CH、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCHC(O)OH、−OCHC(O)OCHCH、−OCHC(O)OC(CH、−C(O)OCH、−C(O)OH、−C(O)H、−OCHC(O)N(CHCH
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R、XおよびRは、本明細書に記載のものであり、RおよびRのうちの少なくとも1つは、−C(O)NR、−C(O)OR、−CHC(O)OR、−CHNHC(O)RおよびORから選択されるメンバーであって、式中、RおよびRは各々、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキルおよび置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する:
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書に記載のものである。
IIIb.ソフトドラッグ
ソフトドラッグ(またはアンテドラッグ)とは、治療効果を発揮した後に、予測可能な代謝を受けて不活性な代謝物になる治療剤のことである。したがって、これらは、活性に加えて、分子が失活し無毒化されることになる最も望ましい方法で、分子に組み込まれることにより得られる。
第3の態様では、本発明は、その5位部分に結合したエステルを含むオキサボロールを提供する。これらの5位オキサボロールエステルは、局所適用(例えば、皮膚または爪)において代謝的に安定であり、その治療的作用を発揮する。その後、この5位オキサボロールエステルは、エステラーゼによって加水分解される。エステラーゼは、コリンエステラーゼ(アセチルコリンエステラーゼを含む)、カルボキシルエステラーゼおよびアリールエステラーゼに大きく分類される。関与する機構は、以下の一般式に従う。
Figure 2015178508

極めて多様なエステラーゼ活性が、様々な器官、組織および体液中に存在する。加水分解された後、5位オキサボロールエステルは5位オキサボロール酸に変換されるが、これは、薬物が皮膚に浸透し、全身循環に達したとしても、大部分は不活性で無毒である。このいわゆるソフトドラッグアプローチによって、5位オキサボロール生物活性化合物の治療指数が向上する。
第3の態様では、本発明は、次式による構造を有する化合物を提供する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、H、負電荷、および正電荷対イオンからなるメンバーである。RおよびRは、H、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。R、R10、R11およびR12は、H、OR20、NR2021、SR20、−S(O)R20、−S(O)20、−S(O)NR2021、ニトロ、ハロゲン、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。R20およびR21は各々、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜7員環を形成する。RおよびR10は、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜7員環を形成する。R10およびR11は、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜7員環を形成する。R11およびR12は、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜7員環を形成する。R20およびR21は、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜7員環を形成する。但し、R10は、次式による構造を有する部分を含む。
Figure 2015178508

ここで式中、R22は、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、
Figure 2015178508

ではないという条件がある。例示的な一実施形態では、化合物は、
Figure 2015178508

ではないという条件がある。
例示的な一実施形態では、R22はHである。例示的な一実施形態では、R22は、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、R22は、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、R10およびR11から選択される少なくとも1つのメンバーは、次式による構造を有する部分を含まなければならないという条件がある。
Figure 2015178508

例示的な一実施形態では、R22は、置換メチルまたは非置換メチル、置換エチルまたは非置換エチル、置換プロピルまたは非置換プロピル、置換イソプロピルまたは非置換イソプロピル、置換ブチルまたは非置換ブチルから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Yは、SおよびOから選択されるメンバーであり;Aは、置換アリールまたは非置換アリールおよび置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから選択されるメンバーであり;R、RおよびRは、H、OR20、NR2021、SR20、−S(O)R、−S(O)20、−S(O)NR2021、−C(O)R20、−C(O)NR2021、−C(O)OR22、ニトロ、ハロゲン、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーであり、式中、R20およびR21は各々、H、ニトロ、ハロゲン、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーであり、但し、R20およびR21は、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、5〜7員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成し、R、R、Rから選択される少なくとも1つのメンバーは−C(O)OR22を含む。
例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R、R、RおよびRは、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、X、R、RおよびRは、本明細書に記載のものであり、Rはハロゲンである。別の例示的な一実施形態では、Rはフルオロである。別の例示的な一実施形態では、Rはクロロである。別の例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、X、R、R、RおよびRは本明細書に記載のものである。別の例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、X、R、R、RおよびRは本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
IIIc.
第4の態様では、本発明は、次式による構造を有する化合物を提供する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、H、負電荷、および正電荷対イオンから選択されるメンバーであり、XはCHまたはNであり、Rはアミノ置換アルキルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CR1011NR1213であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R10、R11、R12およびR13は、H、OR14、NR1415、SR14、−S(O)R14、−S(O)14、−S(O)NR1415、−C(O)R14、−C(O)OR14、−C(O)NR1415、ニトロ、ハロゲン、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーであって、式中、R14およびR15は各々、H、ニトロ、ハロゲン、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、R10およびR11はHである。例示的な一実施形態では、R12およびR13はHである。例示的な一実施形態では、nは1〜5から選択されるメンバーである。別の例示的な一実施形態では、nは1〜3から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、nは1である。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHR13であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R13は、H、OR14、NR1415、SR14、−S(O)R14、−S(O)14、−S(O)NR1415、−C(O)R14、−C(O)OR14、−C(O)NR1415から選択されるメンバーであって、式中、R14およびR15は各々、H、ニトロ、ハロゲン、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHR13であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R13は−S(O)14であって、式中、R14は、H、非置換アルキルおよび置換アリールまたは非置換アリールからから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHR13であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R13は−S(O)14であって、式中、R14は、非置換アルキルまたは置換アリールまたは非置換アリールである。例示的な一実施形態では、R14は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R14は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R14はCアルキルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHR13であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R13は−S(O)14であって、式中、R14は、置換アリールまたは非置換アリールである)である。例示的な一実施形態では、R14は、置換フェニルまたは非置換フェニルである。例示的な一実施形態では、R14は非置換フェニルである。例示的な一実施形態では、R14は、少なくとも1つのハロゲンおよび/または少なくとも1つの非置換アルキルで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、Rは、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R14は、クロロまたはフルオロまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R14は、クロロまたはメチルである。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3である。例示的な一実施形態では、nは1である。
例示的な一実施形態では、Rは、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHであり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3または4または5である。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3である。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHR13であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R13は非置換シクロアルキルである。例示的な一実施形態では、R13は非置換C〜Cシクロアルキルである。例示的な一実施形態では、R13はシクロペンチルまたはシクロヘキシルまたはシクロヘプチルである。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3である。例示的な一実施形態では、nは1である。例示的な一実施形態では、nは1であり、R13はシクロヘキシルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHR13であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R13は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R13は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、R13は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3である。例示的な一実施形態では、nは1である。例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHCHである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHCHである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNR13a13であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R13およびR13aは各々、非置換アルキルから独立して選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、R13およびR13aは各々、非置換アルキルから独立して選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、R13およびR13aは各々、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルから独立して選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、R13およびR13aは各々、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルから独立して選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NR13a13であり、式中、R13およびR13aは各々、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルから独立して選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)N(CHである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNH(CHn116であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、n1は1〜10から選択されるメンバーであり、R16は、置換アリールまたは非置換アリールである。例示的な一実施形態では、n1は、1または2または3または4または5である。例示的な一実施形態では、nは1である。例示的な一実施形態では、R16は非置換フェニルである。例示的な一実施形態では、R16は、少なくとも1つのハロゲンで任意に置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R16は、少なくとも1つのハロゲンで任意に置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R16は、少なくとも1つのクロロまたはフルオロまたはブロモで任意に置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R16は、オルト−ブロモフェニルまたはメタ−ブロモフェニルまたはパラ−ブロモフェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHCH16であり、式中、R16は、フェニルまたはオルト−ブロモフェニルまたはメタ−ブロモフェニルである。
例示的な一実施形態では、R16は、ニトロまたはシアノまたは非置換アルコキシまたは非置換アルキルで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R16は、オルト−シアノフェニルまたはメタ−シアノフェニルまたはパラ−シアノフェニルである。例示的な一実施形態では、R16は、オルト−ニトロフェニルまたはメタ−ニトロフェニルまたはパラ−ニトロフェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHCH16であり、式中、R16は、オルト−シアノフェニルまたはメタ−シアノフェニルまたはパラ−シアノフェニルまたはオルト−ニトロフェニルまたはメタ−ニトロフェニルまたはパラ−ニトロフェニルである。
例示的な一実施形態では、R16は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R16は、オルト−メチルフェニルまたはメタ−メチルフェニルまたはパラ−メチルフェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHCH16であり、式中、R16は、オルト−メチルフェニルまたはメタ−メチルフェニルまたはパラ−メチルフェニルである。
例示的な一実施形態では、R16は、非置換Cアルキルオキシまたは非置換Cアルキルオキシまたは非置換Cアルキルオキシまたは非置換Cアルキルオキシまたは非置換Cアルキルオキシまたは非置換Cアルキルオキシで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R16は、オルト−メトキシフェニルまたはメタ−メトキシフェニルまたはパラ−メトキシフェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHCH16であり、式中、R16は、オルト−メトキシフェニルまたはメタ−メトキシフェニルまたはパラ−メトキシフェニルである。
例示的な一実施形態では、R16は、非置換Cシクロアルキルまたは非置換Cシクロアルキルまたは非置換Cシクロアルキルまたは非置換Cシクロアルキルまたは非置換Cシクロアルキルまたは非置換Cシクロアルキルである。例示的な一実施形態では、R16は非置換シクロヘキシルである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHCH16であり、式中、R16はシクロヘキシルである。
例示的な一実施形態では、R16は非置換ヘテロアリールである。例示的な一実施形態では、R16は非置換ピロールである。例示的な一実施形態では、R16は非置換2−ピロールである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHCH16であり、式中、R16は2−ピロールである。
例示的な一実施形態では、R16は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R16は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHC(CHである。
例示的な一実施形態では、R16は−NHC(O)−R34で置換されたフェニルであり、式中、R34は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R16は、−NHC(O)CHで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHCH16であり、式中、R16は、オルト−(CHC(O)NH−)フェニルまたはメタ−(CHC(O)NH−)フェニルまたはパラ−(CHC(O)NH−)フェニルである。
例示的な一実施形態では、R16は−(CHNHC(O)R14であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R14は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R14は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R14は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R14は、メチルまたはエチルまたはイソプロピルまたはt−ブチルである。例示的な一実施形態では、R14はCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、−(CH)NHC(O)CHまたは−(CH)NHC(O)CHCHまたは−(CH)NHC(O)CH(CHまたは−(CH)NHC(O)C(CHである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)R14であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R14は、置換アリールまたは非置換アリールである。例示的な一実施形態では、R14は非置換フェニルである。例示的な一実施形態では、R14は、ニトロまたはシアノまたは非置換アルコキシまたは非置換アルキルで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R14は、オルト−シアノフェニルまたはメタ−シアノフェニルまたはパラ−シアノフェニルである。例示的な一実施形態では、R14は、オルト−ニトロフェニルまたはメタ−ニトロフェニルまたはパラ−ニトロフェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHC(O)R14であり、式中、R14は、オルト−シアノフェニルまたはメタ−シアノフェニルまたはパラ−シアノフェニルまたはオルト−ニトロフェニルまたはメタ−ニトロフェニルまたはパラ−ニトロフェニルである。
例示的な一実施形態では、R14は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R14は、オルト−メチルフェニルまたはメタ−メチルフェニルまたはパラ−メチルフェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHC(O)R14であり、式中、R14は、オルト−メチルフェニルまたはメタ−メチルフェニルまたはパラ−メチルフェニルである。
例示的な一実施形態では、R14は、非置換Cアルキルオキシまたは非置換Cアルキルオキシまたは非置換Cアルキルオキシまたは非置換Cアルキルオキシまたは非置換Cアルキルオキシまたは非置換Cアルキルオキシで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R14は、オルト−メトキシフェニルまたはメタ−メトキシフェニルまたはパラ−メトキシフェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHC(O)R14であり、式中、R14は、オルト−メトキシフェニルまたはメタ−メトキシフェニルまたはパラ−メトキシフェニルである。
例示的な一実施形態では、R14は、ハロゲンで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R14は、クロロまたはフルオロである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHC(O)R14であり、式中、R14は、オルト−フルオロフェニルまたはメタ−フルオロフェニルまたはパラ−フルオロフェニルである。
例示的な一実施形態では、R14は、ハロアルキルで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、ハロゲンは、クロロまたはフルオロである。例示的な一実施形態では、R14は、3個のフッ素で置換されたアルキルで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R14は、2個のフッ素で置換されたアルキルで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R14は、オルト(トリフルオロメチル)フェニルまたはメタ(トリフルオロメチル)フェニルまたはパラ(トリフルオロメチル)フェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−CHNHC(O)R14であり、式中、R14は、オルト(トリフルオロメチル)フェニルまたはメタ(トリフルオロメチル)フェニルまたはパラ(トリフルオロメチル)フェニルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CR4041n9OC(O)R42であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R40は非置換アルキルであり、R41は非置換アルキルであり、R42は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R40またはR41またはR42は各々、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルから独立して選択される。例示的な一実施形態では、R40またはR41またはR42は各々、メチルである。例示的な一実施形態では、n9は1である。例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(C(CH)(CH))OC(O)R42であり、式中、R42は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(C(CH)(CH))OC(O)CHである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)R14であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R14は非置換シクロアルキルである。例示的な一実施形態では、R14は、非置換Cシクロアルキルまたは非置換Cシクロアルキルまたは非置換Cシクロアルキルまたは非置換Cシクロアルキルまたは非置換Cシクロアルキルまたは非置換Cシクロアルキルである。例示的な一実施形態では、R14は、非置換シクロペンチルまたは非置換シクロヘキシルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)R14であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R14は非置換ヘテロアリールである。例示的な一実施形態では、R14は非置換フランである。例示的な一実施形態では、R14は非置換2−フランである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)R14であり、式中、nは1〜10から選択されるメンバーであり、R14は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R14は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、R14はCアルキルである。例示的な一実施形態では、R14は、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)OR14であり、式中、R14は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)OC(CHである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)NR4344であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、R43およびR44は、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、および置換アリールまたは非置換アリールから独立して選択される。例示的な一実施形態では、R43およびR44は、それらが結合している窒素とともに、結合して、3〜8員環を形成する。例示的な一実施形態では、R43およびR44は、それらが結合している窒素とともに、結合して、4〜7員環を形成する。例示的な一実施形態では、R43およびR44は、それらが結合している窒素とともに、結合して、5〜6員環を形成する。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3である。例示的な一実施形態では、R
Figure 2015178508

である。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)NHR44であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、R44は、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、および置換アリールまたは非置換アリールである。例示的な一実施形態では、R44は非置換アリールである。例示的な一実施形態では、R44は非置換フェニルである。例示的な一実施形態では、R44は、非置換アルキルで置換されたアリールである。例示的な一実施形態では、R44は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルで置換されたアリールである。例示的な一実施形態では、R44は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルで置換されたアリールである。例示的な一実施形態では、R44は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R44は、オルトメチルフェニルまたはメタメチルフェニルまたはパラメチルフェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)NHR44であり、式中、R44はパラメチルフェニルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)NHR44であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、R44は、非置換アルキルアミノで置換されたアリールである。例示的な一実施形態では、R44はNR5051で置換されたアリールであり、式中、R50およびR51は各々、Hおよび非置換アルキルから独立して選択される。例示的な一実施形態では、R44はNR5051で置換されたフェニルであり、式中、R50およびR51は各々、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルから独立して選択される。例示的な一実施形態では、R44は、NR5051で置換されたフェニルであり、式中、R50およびR51は各々、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルから独立して選択される。例示的な一実施形態では、R44は、オルト(NR5051)フェニルまたはメタ(NR5051)フェニルまたはパラ(NR5051)フェニルである。例示的な一実施形態では、R50は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、R51は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、R50は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、R44は、N(CHで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)NHR44であり、式中、R44はパラ(N(CH)フェニルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHn10NR4344であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n10は1〜10から選択される整数であり、R43およびR44は、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、および置換アリールまたは非置換アリールから独立して選択される。例示的な一実施形態では、R43およびR44は、それらが結合している窒素とともに、結合して、3〜8員環を形成する。例示的な一実施形態では、R43およびR44は、それらが結合している窒素とともに、結合して、4〜7員環を形成する。例示的な一実施形態では、R43およびR44は、それらが結合している窒素とともに、結合して、5〜6員環を形成する。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3である。例示的な一実施形態では、n10は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHn10NR4344である。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)NHR44であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、R44は、ハロゲンで置換されたアリールである。例示的な一実施形態では、R44は、ハロゲンで置換されたフェニルである。例示的な一実施形態では、R44は、オルト(ハロゲン)フェニルまたはメタ(ハロゲン)フェニルまたはパラ(ハロゲン)フェニルである。例示的な一実施形態では、R44は、オルト(クロロ)フェニルまたはメタ(クロロ)フェニルまたはパラ(クロロ)フェニルである。例示的な一実施形態では、R44は、オルト(フルオロ)フェニルまたはメタ(フルオロ)フェニルまたはパラ(フルオロ)フェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)NHR44であり、式中、R44はパラ(クロロ)フェニルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)NHR44であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、R44は非置換アリールである。例示的な一実施形態では、R44は非置換フェニルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)NHR44であり、式中、R44は非置換フェニルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)NHR44であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、R44は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R44は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)NHR44であり、式中、R44は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)NHR44であり、式中、R44はエチルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CR5253n11NR5455であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R52およびR53は、H、アリールで任意に置換されたアルキルから独立して選択され、R54およびR55は、H、非置換アルキル、および−C(O)OR56から独立して選択され、式中、R56は非置換アルキルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CHn11NR5455であり、式中、n11は1〜10から選択される整数であり、R54およびR55は、H、非置換アルキル、および−C(O)OR56から独立して選択され、式中、R56は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NHR55であり、式中、R55は−C(O)OR56であって、式中、R56は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NHR55であり、式中、R55は−C(O)OR56であって、式中、R56はCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NHR55であり、式中、R55は−C(O)OR56であり、式中、R56はCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NR5455であり、式中、R54は非置換アルキルであり、R55は−C(O)OR56であって、式中、R56は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NR5455であり、式中、R54は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルであり、R55は−C(O)OR56であって、式中、R56は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NR5455であり、式中、R54はCアルキルであり、R55は−C(O)OR56であって、式中、R56は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NR5455であり、式中、R54は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルであり、R55は−C(O)OR56であって、式中、R56は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NR5455であり、式中、R54は、Cアルキルであり、R55は−C(O)OR56であって、式中、R56はCアルキルである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHn11NR5455であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R54およびR55は、Hおよび非置換アルキルから独立して選択される。例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHn11NHである。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3である。例示的な一実施形態では、n11は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NHである。例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHn11NHR55であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R55は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NHR55であり、式中、R55は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NHR55であり、式中、R55は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NHR55であり、式中、R55は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NHCHである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHn11NR5455であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R54およびR55は、独立して選択された非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R54およびR55は各々、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルから独立して選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、R54およびR55は各々、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルから独立して選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)NR5455であり、式中、R54およびR55は各々、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルから独立して選択されるメンバーである)である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CH)N(CHである。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHR53n11NR5455であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R53はアルキルであり、R54およびR55は、H、非置換アルキル、および−C(O)OR56から独立して選択され、式中、R56は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3であり、n11は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、nは1であり、n11は1である。例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHR53n11NHであり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R53はアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(R53)(NH)であり、式中、R53はアルキルである。例示的な一実施形態では、R53は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、R53は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(R53)(NH)であり、式中、R53は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(R53)(NH)であり、式中、R53はCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(CH)(NH)である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(NH)(CHCH(CH) である。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHR53n11NR5455であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R53は、アリールで置換されたアルキルであり、R54およびR55は、独立して選択された非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3であり、n11は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、nは1であり、n11は1である。例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHR53n11NR5455であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R53はアリールで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(R53)(NR5455)であり、式中、R53はアリールで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、R53は(CHn12−Phであり、式中、n12は1〜10から選択される整数である。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3であり、n11は、1または2または3であり、n12は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、nは1であり、n11は1であり、n12は1である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(CH−Ph)(NR5455)であり、式中、R54またはR55は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである)である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH((CHn12−Ph)(N(CH)である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(CH−Ph)(N(CH)である。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)R58であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、R58は、
Figure 2015178508

から選択されるメンバーであって、式中、R59は、Hまたは非置換アルキルまたはC(O)OR56であって、式中、R56は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)R58であり、式中、R58は、
Figure 2015178508

である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)R58であり、式中、R58は、
Figure 2015178508

である。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHR53n11NHR55であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R53はアルキルであり、R55は−C(O)OR56であって、式中、R56は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3であり、n11は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、nは1であり、n11は1である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(R53)(NHC(O)OR56)であり、式中、R53は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルであり、R56は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、R53は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、R56は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(CHCH(CH)(NHC(O)OR56)である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(R53)(NHC(O)OC(CH)である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(CHCH(CH)(NHC(O)OC(CH)である。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHR53n11NHであり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R53は、アリールで任意に置換された非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3であり、n11は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、nは1であり、n11は1である。例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHR53n11NHであり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R53は(CHn12−Phであって、式中、n12は1〜10から選択される整数である。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3であり、n11は、1または2または3であり、n12は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、nは1であり、n11は1であり、n12は1である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH[(CH)−Ph])(NH)である。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHR53n11NH(C(O)OR56)であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R56は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルであり、R53は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3であり、n11は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、nは1であり、n11は1である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CHR53)NH(C(O)OR56)であり、式中、R56はCアルキルであり、R53は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(CH)(NH(C(O)OR56))である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(R53)(NH(C(O)OC(CH))である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(CH))NH(C(O)OC(CH)である。
例示的な一実施形態では、Rは−(CHNHC(O)(CHR53n11NH(C(O)OR56)であり、式中、nは1〜10から選択される整数であり、n11は1〜10から選択される整数であり、R56は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルであり、R53は、アリールで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、nは、1または2または3であり、n11は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、nは1であり、n11は1である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)(CHR53)NH(C(O)OR56)であり、式中、R56はCアルキルであり、R53は(CHn12−Phであって、式中、n12は1〜10から選択される整数である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH((CH)−Ph)(NH(C(O)OR56))である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH(R53)(NH(C(O)OC(CH))である。例示的な一実施形態では、Rは−(CH)NHC(O)CH((CH)−Ph))(NH(C(O)OC(CH))である。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する:
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
IIId.
第5の態様では、本発明は、次式による構造を有する化合物を提供する。
Figure 2015178508

ここで式中、Yは、SおよびOから選択されるメンバーであり; Rは、H、負電荷、および正電荷対イオンから選択されるメンバーであり; Rは、置換ヒドロキシアルキルまたは非置換ヒドロキシアルキル、−C(O)Hおよび−C(O)NR2021から選択されるメンバーである。R20およびR21は各々、H、ニトロ、ハロゲン、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。但し、R20およびR21は、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、5〜7員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、Rは、置換ヒドロキシアルキルまたは非置換ヒドロキシアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは非置換ヒドロキシアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは非置換C〜Cヒドロキシアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、非置換Cヒドロキシアルキルまたは非置換Cヒドロキシアルキルまたは非置換Cヒドロキシアルキルまたは非置換Cヒドロキシアルキルまたは非置換Cヒドロキシアルキルまたは非置換Cヒドロキシアルキルである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下の構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、RはC(O)Hである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下の構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式の構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、但し、R20およびR21が両方とも、置換アルキルまたは非置換アルキルから選択されるメンバーであることはなく、R20およびR21は、それらが結合している原子とともに、任意に結合して、置換モルホリノ環または非置換モルホリノ環を形成することはない。例示的な一実施形態では、R20およびR21が両方とも、非置換アルキルから選択されるメンバーであることはないという条件がある。例示的な一実施形態では、R20およびR21が両方とも、エチルであることはないという条件がある。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、R20およびR21は、非置換アルキルから独立して選択される。例示的な一実施形態では、R20およびR21が各々、非置換C〜Cアルキルであるわけではないという条件がある。例示的な一実施形態では、R20およびR21が各々、非置換C〜Cアルキルではないという条件がある。例示的な一実施形態では、R20およびR21が両方とも、メチルであることはないという条件がある。例示的な一実施形態では、R20およびR21が両方とも、エチルであることはないという条件がある。例示的な一実施形態では、R20およびR21が両方とも、n−プロピルであることはないという条件がある。例示的な一実施形態では、化合物は、
Figure 2015178508

であり、式中、R20およびR21は各々、非置換C〜Cアルキルである。例示的な一実施形態では、化合物は、R20およびR21が各々、非置換C〜Cアルキルである
Figure 2015178508

ではないという条件がある。例示的な一実施形態では、化合物は、R20およびR21がともに、メチルである
Figure 2015178508

ではないという条件がある。例示的な一実施形態では、化合物は、R20およびR21が両方とも、エチルである
Figure 2015178508

ではないという条件がある。例示的な一実施形態では、化合物は、R20およびR21が両方とも、n−プロピルである
Figure 2015178508

ではないという条件がある。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R、R20およびR21は、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、
Figure 2015178508

であり、式中、Rは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、化合物は、
Figure 2015178508

であり、式中、Rは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、化合物は、
Figure 2015178508

であり、式中、Rは、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有さない。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、R20はNHである。例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、R20はテトラヒドロ−フラン−2−イルメチルである。例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R20はテトラヒドロ−フラン−2−イルメチルである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、R20は−NC(O)OR56であって、式中、R56は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R56は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R20はNC(O)OR56である。例示的な一実施形態では、R56はtert−ブチルである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、R61は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R61は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。 例示的な一実施形態では、化合物は、以下による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R61は、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、R61はメチルである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、Rは、置換アルキルオキシまたは非置換アルキルオキシである。例示的な一実施形態では、Rは非置換アルキルオキシである。例示的な一実施形態では、Rは、非置換C〜Cアルキルオキシである。例示的な一実施形態では、Rは、CアルキルオキシまたはCアルキルオキシまたはCアルキルオキシまたはCアルキルオキシまたはCアルキルオキシまたはCアルキルオキシである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下の構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、RはNOである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下の構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、RはNHである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下の構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、RはR60S(O)NH−であって、式中、R60は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R60はメチルである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下の構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものであり、Rは、置換アルキルまたは非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rは非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、非置換C〜Cアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、Rは、メチルまたはエチルまたはイソプロピルである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下の構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、本明細書で定義されているものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、RおよびRは、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、RおよびRは、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、Rは−C(O)NR2021であり、式中、R20およびR21は各々、H、ヒドロキシアルキル、置換アミノアルキルもしくは非置換アミノアルキル、置換アリールアルキルもしくは非置換アリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキルもしくは非置換ヘテロアリールアルキルから選択されるメンバーであるか、またはR20およびR21は、それらが結合している窒素とともに、任意で結合して、置換ピペラジニル環もしくは非置換ピペラジニル環を形成する。例示的な一実施形態では、R20はHである。例示的な一実施形態では、R21は非置換ヒドロキシアルキル、置換アミノアルキルまたは非置換アミノアルキル、非置換フェニルアルキル、N−置換アミノアルキルから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21は非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21は非置換C〜Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21は、CアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルまたはCアルキルである。例示的な一実施形態では、R20およびR21は、それらが結合している窒素とともに、結合して、非置換ピペラジニル環を形成する。例示的な一実施形態では、R20およびR21は、それらが結合している窒素とともに、結合して、N−置換ピペラジニル環を形成する。例示的な一実施形態では、N−置換ピペラジニル環は、非置換C〜Cアルキルおよび非置換C〜Cアルキルカルボニルで置換されている。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21は、オルト−非置換アルキルベンジルまたはメタ−非置換アルキルベンジルまたはパラ−非置換アルキルベンジルから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21はパラメチルベンジルである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21は、オルト−アルコキシベンジルまたはメタ−アルコキシベンジルまたはパラ−アルコキシベンジルから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21は、オルト−メトキシベンジルまたはメタ−メトキシベンジルまたはパラ−メトキシベンジルから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21はパラ−メトキシベンジルである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21はフェニルである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21はシクロアルキルである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21はシクロプロピルである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21はシクロブチルである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21はシクロペンチルである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21はシクロヘキシルである。例示的な一実施形態では、R20はHであり、R21はCHである。例示的な一実施形態では、R20はCHであり、R21はCHである。
例示的な一実施形態では、Rは、
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、N−ベンジル−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミド
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N−(2−ヒドロキシ−エチル)−ベンザミド
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N−ピリジン−2−イルメチル−ベンザミド
Figure 2015178508

[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
Figure 2015178508

1−{4−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン
Figure 2015178508

N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミド
Figure 2015178508

N,N−ジエチル−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチンアミド
Figure 2015178508

N−エチル−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチンアミド
Figure 2015178508

5−(5−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イルオキシ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール
Figure 2015178508

6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチンアルデヒド
Figure 2015178508

および(Z)−N−((6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ピリジン−3−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−アミンオキシド
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、Xは、N、CHまたはC(O)R22から選択されるメンバーであり、R22は、ジアルキルアミノで任意に置換されたアルキルから選択されるメンバーであり、Rは本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R22は非置換アルキルであり、Rは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、R22は、非置換C〜Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R22は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R22は非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R22は非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R22は非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R22はイソプロピルである。例示的な一実施形態では、R22はジアルキルアミノアルキルである。例示的な一実施形態では、R22はジアルキルアミノエチルである。例示的な一実施形態では、R22はジメチルアミノアルキルである。例示的な一実施形態では、R22はジメチルアミノエチルである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R23はハロゲンであり、Rは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R23はハロゲンであり、Rは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、R23は、フルオロまたはクロロである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R24は、非置換アルキルまたはハロ置換アルキルであり、Rは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R24は、非置換アルキルまたはハロ置換アルキルであり、Rは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、R24は、非置換C〜Cアルキルまたはハロ置換C〜Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R24は、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R24は、ハロ置換Cアルキルまたはハロ置換Cアルキルまたはハロ置換Cアルキルまたはハロ置換Cアルキルまたはハロ置換Cアルキルまたはハロ置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R24は、フルオロ置換Cアルキルまたはフルオロ置換Cアルキルまたはフルオロ置換Cアルキルまたはフルオロ置換Cアルキルまたはフルオロ置換Cアルキルまたはフルオロ置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R24はトリフルオロメチルである。例示的な一実施形態では、R24はメチルである。
例示的な一実施形態では、化合物は、
Figure 2015178508

であり、式中、Rは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、化合物は、
Figure 2015178508

であり、式中、Rは、本明細書に記載のものである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508

ここで式中、R28またはR29は、独立して選択された非置換アルキルであり、Rは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、化合物は、
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである構造を有する。例示的な一実施形態では、R28はエチルである。例示的な一実施形態では、R29はエチルである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する:
Figure 2015178508

ここで式中、R30は、Hおよび非置換アルキルであり、Rは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、化合物は、以下による構造を有する:
Figure 2015178508

ここで式中、R30は非置換アルキルであり、Rは、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、R30はメチルである。
例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508
例示的な一実施形態では、化合物は、図1に記載される構造、またはその塩を有する。例示的な一実施形態では、化合物は、図2に記載される構造、またはその塩を有する。例示的な一実施形態では、化合物は、図3に記載される構造、またはその塩を有する。例示的な一実施形態では、化合物は、図4に記載される構造、またはその塩を有する。例示的な一実施形態では、化合物は、図5に記載される構造、またはその塩を有する。例示的な一実施形態では、化合物は、図6に記載される構造、またはその塩を有する。例示的な一実施形態では、化合物は、図7に記載される構造、またはその塩を有する。
例示的な一実施形態では、本明細書に記載の任意の式の化合物について、RはHである。
別の例示的な一実施形態では、本発明は、本発明の化合物の多価(poly−valent)種または多価(multi−valent)種を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物の二量体を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物の二量体を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228およびD229から選択されるメンバーである化合物の二量体を提供する。
例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物の無水物を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物の無水物を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228、およびD229から選択されるメンバーである化合物の無水物を提供する。
例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物の三量体を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物の三量体を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228、およびD229から選択されるメンバーである化合物の三量体を提供する。
例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、またはその塩、水和物もしくは溶媒和物、またはその組合せを提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、またはその塩、水和物もしくは溶媒和物を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、またはその塩を提供する。例示的な一実施形態では、塩は、薬学的に許容される塩である。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、またはその水和物を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、またはその溶媒和物を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物、またはそのプロドラッグを提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物の塩を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物の水和物を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物の溶媒和物を提供する。例示的な一実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物のプロドラッグを提供する。
例示的な一実施形態では、アルキルは、直鎖アルキルおよび分岐状アルキルから選択されるメンバーである。別の例示的な一実施形態では、ヘテロアルキルは、直鎖ヘテロアルキルおよび分岐状ヘテロアルキルから選択されるメンバーである。
本発明の方法で有用なさらなる化合物は、米国仮特許出願第60/654,060号、2005年2月16日出願(代理人整理番号064507−5014PR)、米国特許出願第11/357,687号、2006年2月16日出願(代理人整理番号064507−5014US)、米国特許出願第11/505,591号、2006年8月16日出願(代理人整理番号064507−5014US01)、米国仮特許出願第60/823,888号、2006年8月29日出願および同第60/774,532号、2006年2月16日出願(それぞれ、代理人整理番号064507−5016PRおよび064507−5016PR01)、米国特許出願11/676,120号、2007年2月16日出願(代理人整理番号064507−5016US)に開示されており、これらは、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み入れられる。本発明の化合物を生成する方法は、これらの親出願にも記載されている。
IIIe.化合物の作製方法
以下の例示的スキームにより、本発明のホウ素含有分子の調製方法を説明する。これらの方法は、示した化合物の生成に限定されるものではなく、本明細書に記載の化合物および錯体のような種々の分子を調製するために使用することができる。本発明の化合物は、これらのスキームでは明示的に説明されないが、十分に当業者の能力の範囲内にある方法で合成することもできる。これらの化合物は、容易に入手可能な既知の中間体の材料を用いて調製することができる。
本発明の化合物は、本明細書に記載の戦略に従って生成することができる。5−二置換フェノキシ(ハロ置換)ベンゾキサボロール誘導体の生成について、戦略Aを以下に記載する。
戦略A:
Figure 2015178508
工程1:化合物1のホルミル基を、酸触媒の存在下で、エチレングリコールでエチレンアセタールとして保護した。エチレングリコールは、通常、化合物1に対して約2〜約10当量で、過剰に使用した。酸触媒については、スルホン酸(例えば、パラ−トルエンスルホン酸またはメタンスルホン酸)、塩化水素、臭化水素などを、約1〜約10mol%で使用する。溶媒については、トルエン、ベンゼン、キシレンを使用する。反応は、共沸条件下でディーンスタークヘッドを用いて還流状態で行なう。反応は、通常、約1〜約24時間で完了する。この工程は、化合物2の反応性によっては、必要とされない場合がある。
工程2:化合物2と3を塩基の存在下でカップリングして、4を得る。塩基については、炭酸塩(例えば、炭酸カリウム、炭酸セシウム、および炭酸ナトリウム)、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシドなどを使用する。量は、約1〜約5当量とする。有用な溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどが挙げられる。反応は、約70〜約150℃で行ない、約1〜約24時間で完了させる。
工程3:化合物4を酸で処理して、アセタールを加水分解する。有用な酸としては、約1〜約50当量の量の塩酸、臭化水素酸、パラ−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸などが挙げられる。有用な溶媒としては、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどが挙げられる。反応を室温で行なって、還流する。反応は、約1〜約24時間で完了する。
工程4:化合物5を宮浦カップリングさせて、ホウ素原子を導入する。溶媒中の化合物5、6、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンの錯体、および炭酸カリウムの混合物を約50℃で撹拌還流する。溶媒は、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、トルエンなどから選択される。パラジウム触媒は、約1〜約5mol%で使用し、塩基は、約2〜約5当量で使用する。反応は、約1〜約24時間で完了させる。
工程5:化合物7を、不活性溶媒中で、還元剤、例えば、水素化ホウ素ナトリウムおよび水素化リチウムアルミニウムで処理する。還元剤は、約0.5〜約2当量で使用する。不活性溶媒は、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、エーテルなどである。反応は、約0℃から室温で行ない、約1〜約12時間で完了する。抽出の間にホウ酸水溶液で洗浄するか、粗生成物を水で処理するか、または精製後にフリーズドライすることによって、ピナコールを除去する。
一部の2−アルコキシ−6−クロロニコチノニトリル(2a)は、以下のように調製する:
Figure 2015178508
工程6:不活性溶媒中の塩化オキサリルまたは塩化チオニルを用いて、2,6−ジクロロニコチン酸(8)を対応する酸塩化物に変換する。溶媒については、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフランを使用する。反応は、約0℃で行なって、還流し、約1〜約24時間で完了する。少量のN,N−ジメチルホルムアミドを添加して、反応を加速することができる。生成される酸塩化物をアンモニアで処理して、化合物8を得る。
工程7:8を対応するアルコキシドで処理することによって、化合物10を得る。アルコキシドについては、市販のナトリウムメトキシドまたはナトリウムエトキシドを使用することができる。そうでない場合には、アルコキシドは、アルコール(ROH)と塩基(例えば、ナトリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ブチルリチウムなど)からその場で調製する。溶媒については、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、トルエンなどを使用する。反応は、約0℃から室温で、約1〜約24時間行なう。
工程8:化合物10をオキシ塩化リンとピリジンで処理して、2aを得る。オキシ塩化リンとピリジンは、約3〜約6当量で使用する。溶媒は、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、トルエンなどから選択する。反応は、室温で行なって、還流し、約1〜約24時間で完了する。
一部の2−アルコキシ−6−クロロニコチノニトリル(2a)と6−アルコキシ−2−クロロニコチノニトリル(2b)は、別の方法で以下のように調製する。
Figure 2015178508
化合物2aと2bは、工程7について上で記載したのと同じ条件で、2,6−ジクロロニコチノニトリル(11)から得られる。混合物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィーまたは高性能液体クロマトグラフィーで分離することができる。
一部の2−アミノ−6−クロロニコチノニトリル誘導体(2c)と6−アミノ−2−クロロニコチノニトリル誘導体(2d)は、別の方法で以下のように調製する:
Figure 2015178508
工程9:11を、塩基とともにまたは塩基なしで、対応するアミンで処理することによって、化合物2cと2dを得る。アミンは、約1〜約10当量で使用する。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ブチルリチウムなどが挙げられる。溶媒については、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、トルエンなどを使用する。反応は、約0℃で行ない、約1〜約24時間還流する。混合物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィーまたは高性能液体クロマトグラフィーで分離することができる。
化合物1aと1bは、以下のように調製する。
Figure 2015178508
工程10:(a)化合物12または13を、ジクロロメタン中の三臭化ホウ素で処理する。三臭化ホウ素は、約1〜約3当量で使用する。反応は、約−78℃から室温で行ない、約1〜約24時間で完了する。(b)あるいは、化合物12または13を、約30〜約100℃で、約6〜約72時間、酢酸中の48%臭化水素酸で処理する。
モノ置換5−フェノキシ誘導体またはジ置換5−フェノキシ誘導体の生成について、戦略Bを以下に記載する。
戦略B:
Figure 2015178508
5−フェノキシ誘導体の生成について、戦略Cを以下に記載する。
戦略C:
Figure 2015178508
試薬および条件:(a)エチレングリコール、p−TsOH、トルエン、還流、6時間;(b)KCO、DMF、100℃、一晩;(c)3M HCl、THF、還流、2時間;(d)NaBH、MeOH、室温、1時間;(e)3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、カンファースルホン酸、CHCl、室温、2時間;(f)(i−PrO)B、n−BuLi、THF、−78℃から室温、3時間;(g)6M HCl、THF、室温、3時間;(h)6M NaOH、MeOH、1,4−ジオキサン、還流、6日間;(i)EDCI、HOBt、DMAP、DMF、室温、一晩。
5−フェノキシベンゾキサボロール誘導体を上で示したように合成した。求核芳香族置換反応によって、ジアリールエーテル骨格を作製した。化合物2のホルミル基をアセタールとして保護し、2の自己縮合を回避させた。4のホルミル基をアルコールに還元し、THPエーテルとして保護した。次に、ホウ酸トリイソプロピルの存在下でn−BuLiを用いるハロゲン−金属交換法によってホウ素原子を導入した。この方法は、その場のクエンチプロトコルとして知られている(Li,W.ら.J.Org.Chem.2002,67,5394−5397)。HClでTHP基を脱保護すると、得られるヒドロキシメチル基が自発的に環化して、所望のオキサボロールを生じる。
カルボキシモノ置換5−フェノキシ誘導体の生成について、戦略Dを以下に記載する。
戦略D:
Figure 2015178508

試薬および条件:6M NaOH、MeOH、1,4−ジオキサン、還流、6日間。カルボキシ誘導体は、対応するシアノ化合物の塩基加水分解によって得られた。
アミド一置換5−フェノキシ誘導体の生成について、戦略Eを以下に記載する。
戦略E:
Figure 2015178508

試薬および条件:EDCI、HOBt、DMAP、DMF、室温、一晩。アミド誘導体は、通常のEDC/HOBt条件を用いて、カルボキシ誘導体から合成した。
エステルモノ置換5−フェノキシ誘導体の生成について、戦略Fを以下に記載する。
戦略F:
Figure 2015178508

工程11:試薬および条件:(a)ROH、スルホン酸(1〜10mol%)、還流1〜24時間または(b)RX(X=Cl、Br、I)、塩基(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウムなど)、溶媒(アセトン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドなど)、0℃、還流、1〜24時間。
様々な4−シアノフェノキシ誘導体は、化合物[I]を作製するのと同様の方法で戦略Gに示すように合成する。
戦略G:
Figure 2015178508

試薬および方法:(a)エチレングリコール、p−TsOH、トルエン、還流、6時間;(b)KCO、DMF、100℃、一晩;(c)3M HCl、THF、還流、2時間;(d)NaBH、MeOH、室温、1時間;(e)3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、カンファースルホン酸、CHCl、室温、2時間;(f)(i−PrO)B、n−BuLi、THF、−78℃から室温、3時間。
カルバモイル置換誘導体は、以下のように調製する。
戦略H:
Figure 2015178508
これらの化合物は、戦略Aと同様の方法で化合物19と3から調製する。
アミノメチル置換誘導体は、以下のように調製する。
戦略I:
Figure 2015178508
これらの化合物は、対応するシアノ誘導体の水素化によって調製する。典型的な条件は、室温で、エタノール、メタノール、酢酸エチルなどの中で、パラジウム木炭(5〜10%)を使用し、約50psiまでの気圧で約1〜約72時間還流することである。あるいは、これらの化合物は、エーテルまたはテトラヒドロフラン中、約0℃で水素化リチウムアルミニウムにより還元し、約1〜約24時間還流することによって調製する。
アルキルアミノメチル誘導体は、以下のように調製する。
戦略J:
Figure 2015178508
これらの化合物は、通常の還元アルキル化によって調製する。還元剤については、水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウムを通常使用する。溶媒については、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどを使用する。反応は、約0〜約50℃で行ない、約1〜約24時間で完了する。
スルホニルアミノメチル誘導体は、以下のように調製する。
戦略K:
Figure 2015178508
これらの化合物は、通常のスルホニル化によって調製する。アミンを1〜10当量のスルホニルクロリドで処理する。塩基については、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、DBU、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、水素化ナトリウム、ブチルリチウムなどを使用する。溶媒については、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミドなどを使用する。反応は、約0〜約50℃で行ない、約1〜約24時間で完了する。
アルカノイルアミノメチル誘導体は、以下のように調製する。
戦略L:
Figure 2015178508

これらの化合物は、スルホニルクロリドの代わりに酸塩化物を用いて、戦略Kと同様の方法で調製する。
尿素誘導体は、以下のように調製する。
戦略M:
Figure 2015178508
これらの化合物は、アミンを1〜10当量の対応するイソシアネートで処理することによって調製する。溶媒については、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミドなどを使用する。反応は、約0〜約80℃で行ない、約1〜約24時間で完了する。
あるいは、尿素誘導体は、以下のように調製する。
戦略N:
Figure 2015178508
これらの化合物は、スルホニルクロリドの代わりにカルバモイルクロリドを用いて、戦略Kと同様の方法で調製する。
5−アルコキシ誘導体は、以下のように調製する。
戦略P:
Figure 2015178508

これらの化合物は、1〜10当量のアルキルハライド(RX)と塩基を用いる通常のアルキル化によって5−ヒドロキシ誘導体から調製する。塩基については、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシドなどを使用する。溶媒については、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドなどを使用する。反応は、約0〜約100℃で行ない、約1〜約24時間で完了する。
5−アルカノイルオキシ誘導体と5−アリーロイルオキシ誘導体は、以下のように調製する。
戦略Q:
Figure 2015178508
これらの化合物は、戦略Lと同様の方法で調製する。
本発明の化合物は、本明細書に記載の方法と同様の方法によって水和物と溶媒和物に変換することができる。
III.f)さらなる治療剤を含む組合せ
本発明の化合物はまた、さらなる治療剤と組み合わせて使用し得る。本発明は、したがって、さらなる態様において、少なくとも1つのさらなる治療剤とともに、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む組合せを提供する。例示的な一実施形態では、さらなる治療剤は本発明の化合物である。例示的な一実施形態では、さらなる治療剤はホウ素原子を含む。例示的な一実施形態では、さらなる治療剤はホウ素原子を含有しない。例示的な一実施形態では、さらなる治療剤は第III節のa)〜e)に記載の化合物である。
本発明の化合物が同じ疾患状態に対して第2の治療剤と組み合わせて使用される場合、各々の化合物の用量は、単独で使用されるときの用量と異なり得る。適切な用量は、当業者に容易に理解されるであろう。治療で使用されるのに必要な本発明の化合物の量は、治療される病気の性質ならびに患者の年齢および状態によって異なり、最終的には担当医師または獣医師の判断によることが理解されるであろう。例示的な一実施形態では、さらなる治療剤は、抗炎症薬である。例示的な一実施形態では、さらなる治療剤は、ステロイドまたはシクロスポリンまたはプソラレンまたはUVAまたはレチノイドまたはメトトレキサートまたはビタミンD3類似体である。例示的な一実施形態では、ステロイドは、全身用ステロイドまたは局所用ステロイドである。例示的な一実施形態では、さらなる治療剤は、局所用ステロイドまたは抗ヒスタミン薬またはカルシニューリン阻害剤である。例示的な一実施形態では、さらなる治療剤は、CC−10004またはAWD−12−281である。例示的な一実施形態では、さらなる治療剤は、コルチコステロイドまたはNSAIDである。例示的な一実施形態では、さらなる治療剤は、PDE4阻害剤である。例示的な一実施形態では、さらなる治療剤は、ロリプラムまたはロフルミラストである。
そのような組合せの個々の成分を、同時にかまたは順次的にかのいずれかで単位投薬形態で投与し得る。単位投薬形態は、単一の単位投薬形態または複数の単位投薬形態であってもよい。例示的な一実施形態では、本発明は、単一の単位投薬形態の組合せを提供する。単一の単位投薬形態の一例は、本発明の化合物とさらなる治療剤の両方が同じカプセルに含まれるカプセルである。例示的な一実施形態では、本発明は、2つの単位投薬形態の組合せを提供する。2つの単位投薬形態の一例は、 本発明の化合物を含む第1のカプセルと、さらなる治療剤を含む第2のカプセルである。したがって、「単一の単位」または「2つの単位」または「複数の単位」という用語は、患者が摂取する対象物を指すのであって、対象物の内部成分を指すのではない。既知の治療剤の適切な用量は、当業者に容易に理解されるであろう。
本明細書で言及される組合せは、薬学的製剤の形態で使用するために好都合に提示してもよい。したがって、本発明の例示的な一実施形態は、a)本発明の化合物、b)さらなる治療剤およびc)薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的製剤である。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、単位投薬形態である。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、単一の単位投薬形態である。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、2つの単位投薬形態である。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、第1の単位投薬形態と第2の単位投薬形態を含む2つの単位投薬形態であって、第1の単位投薬形態が、a)本発明の化合物とb)第1の薬学的に許容される賦形剤を含み、第2の単位投薬形態が、c)さらなる治療剤とd)第2の薬学的に許容される賦形剤を含む、2つの単位投薬形態である。
IV.方法
a)サイトカインおよび/またはケモカインの産生の減少
別の一態様では、本発明は、サイトカインおよび/またはケモカインの産生を減少させるための方法であって、細胞を本発明の化合物と接触させることを含み、その場合に、この細胞によるサイトカインおよび/またはケモカインの産生が減少する、方法を提供する。別の一態様では、本発明は、サイトカインおよび/またはケモカインの産生を減少させるための方法であって、細胞を本発明に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、この細胞によるサイトカインおよび/またはケモカインの産生が減少する、方法を提供する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩である。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物である。例示的な一実施形態では、細胞は、治療的有効量の化合物と接触させられる。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載の式によるものである。例示的な一実施形態では、化合物は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C31、C32、C33、C34、C35、C36、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、C50、C51、C52、C53、C54、C55、C56、C57、C58、C59、C60、C61、C62、C63、C64、C65、C66、C67、C68、C69、C70、C71、C72、C73、C74、C75、C76、C77、C78、C79、C80、C81、C82、C83、C84、C85、C86、C87、C88、C89、C90、C91、C92、C93、C94、C95、C96、C97、C98、C99およびC100から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228およびD229から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物はC17である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC27である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC23またはC24である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC25である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC26である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC37である。例示的な一実施形態では、化合物は、D46、D86、D99、D100、D107、D108、D114、D122、D125、D126、D127、D128、D131、D140およびD141、ならびにその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D95、D96、D97、D102、D110、D111、D113、D115、D121、D129、D130、D132、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D47、D109、D116、D118、D119、D120、D123、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D98、D101、D106、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D11、D12、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D124、D142、D143、D146、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D14、D15、D16、D17、D28、D29、D30、D31、D133、D134、D135、D144、D145、D147、およびその塩から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本方法は、TH1サイトカインであるサイトカインの産生を減少させるためのものである。例示的な一実施形態では、TH1サイトカインは、IFN−γおよびIL−2から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本方法は、TH2サイトカインであるサイトカインの産生を減少させるためのものである。例示的な一実施形態では、TH2サイトカインは、IL−4、IL−5およびIL−10から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−1α、IL−1β、IL−2、IL−3、IL−6、IL−7、IL−9、IL−12、IL−17、IL−18、IL−23、TNF−α、LT、LIF、オンコスタチン、IFNα、IFNβおよびIFN−γから選択されるメンバーであるサイトカインの産生を減少させるためのものである。別の例示的な一実施形態では、サイトカインは、IL−1β、IL−2、IL−3、IL−6、IL−7、IL−9、IL−12、IL−23、TNF−α、LT、LIF、オンコスタチン、およびIFN−γから選択されるメンバーである。別の例示的な一実施形態では、サイトカインは、IL−1β、IL−2、IL−23、TNF−αおよびIFN−γから選択されるメンバーである。別の例示的な一実施形態では、サイトカインはTNF−αである。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−1β、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−8、IL−10、IL−12、IL−23、TNF−αおよびIFN−γから選択されるメンバーであるサイトカインの放出を減少させるためのものである。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−4、IL−10、IL−11、W−13およびTGF−βから選択されるメンバーであるサイトカインの産生を減少させるためのものである。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−8、Gro−α、MIP−1、MCP−1、PGE2、ENA−78、およびRANTESから選択されるメンバーであるケモカインの産生を減少させるためのものである。例示的な一実施形態では、ケモカインは、MCP−1およびPGE2から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本明細書に記載の任意の方法について、本発明の化合物は、サイトカインおよび/またはケモカインの産生を、少なくとも約5〜約100%、または少なくとも約30〜約100%、40〜約100%、または少なくとも約50〜約100%、または少なくとも約60〜約100%、または少なくとも約70〜約100%、または少なくとも約80〜約100%、または少なくとも約90〜約100%、または少なくとも約30〜約70%、または少なくとも約40〜約90%、または少なくとも約45〜約80%、または少なくとも約55〜約75%、または少なくとも約75〜約98%、または少なくとも約55〜約99%、または少なくとも約5〜約20%、または少なくとも約10〜約25%阻害する量で存在する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物である。
b)サイトカインおよび/またはケモカインの産生の増大
別の一態様では、本発明は、サイトカインおよび/またはケモカインの産生を増大させるための方法であって、細胞を本発明の化合物と接触させることを含み、その場合に、この細胞によるサイトカインおよび/またはケモカインの産生が増大する、方法を提供する。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載のものまたは薬学的に許容されるその塩である。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物である。例示的な一実施形態では、細胞は、治療的有効量の化合物と接触させられる。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載の式によるものである。例示的な一実施形態では、化合物は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C31、C32、C33、C34、C35、C36、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、C50、C51、C52、C53、C54、C55、C56、C57、C58、C59、C60、C61、C62、C63、C64、C65、C66、C67、C68、C69、C70、C71、C72、C73、C74、C75、C76、C77、C78、C79、C80、C81、C82、C83、C84、C85、C86、C87、C88、C89、C90、C91、C92、C93、C94、C95、C96、C97、C98、C99およびC100から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228およびD229から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物はC17である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC27である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC23またはC24である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC26である。
例示的な一実施形態では、本方法は、TH1サイトカインであるサイトカインの産生を増大させるためのものである。例示的な一実施形態では、TH1サイトカインは、IFN−γおよびIL−2から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本方法は、TH2サイトカインであるサイトカインの産生を増大させるためのものである。例示的な一実施形態では、TH2サイトカインは、IL−4、IL−5およびIL−10から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−4、IL−10、IL−11、W−13およびTGF−βから選択されるメンバーであるサイトカインの産生を増大させるためのものである。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−8、Gro−α、MIP−1、MCP−1、PGE2、ENA−78、およびRANTESから選択されるメンバーであるケモカインの産生を増大させるためのものである。例示的な一実施形態では、ケモカインは、MCP−1およびPGE2から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本明細書に記載の任意の方法について、本発明の化合物は、サイトカインおよび/またはケモカインの産生を、少なくとも約5〜約100%、または少なくとも約30〜約100%、40〜約100%、または少なくとも約50〜約100%、または少なくとも約60〜約100%、または少なくとも約70〜約100%、または少なくとも約80〜約100%、または少なくとも約90〜約100%、または少なくとも約30〜約70%、または少なくとも約40〜約90%、または少なくとも約45〜約80%、または少なくとも約55〜約75%、または少なくとも約75〜約98%、または少なくとも約55〜約99%、または少なくとも約5〜約20%、または少なくとも約10〜約25%増大させる量で存在する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物である。
c)サイトカインおよび/またはケモカインの放出の減少
別の一態様では、本発明は、サイトカインおよび/またはケモカインの放出を減少させるための方法であって、細胞を本発明の化合物と接触させることを含み、その場合に、この細胞によるサイトカインおよび/またはケモカインの放出が減少する、方法を提供する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩である。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物である。例示的な一実施形態では、細胞は、治療的有効量の化合物と接触させられる。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載の式によるものである。例示的な一実施形態では、化合物は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C31、C32、C33、C34、C35、C36、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、C50、C51、C52、C53、C54、C55、C56、C57、C58、C59、C60、C61、C62、C63、C64、C65、C66、C67、C68、C69、C70、C71、C72、C73、C74、C75、C76、C77、C78、C79、C80、C81、C82、C83、C84、C85、C86、C87、C88、C89、C90、C91、C92、C93、C94、C95、C96、C97、C98、C99およびC100から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228およびD229から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物はC17である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC27である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC23またはC24である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC25である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC26である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC37である。例示的な一実施形態では、化合物は、D46、D86、D99、D100、D107、D108、D114、D122、D125、D126、D127、D128、D131、D140およびD141、ならびにその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D95、D96、D97、D102、D110、D111、D113、D115、D121、D129、D130、D132、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D47、D109、D116、D118、D119、D120、D123、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D98、D101、D106、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D11、D12、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D124、D142、D143、D146、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D14、D15、D16、D17、D28、D29、D30、D31、D133、D134、D135、D144、D145、D147、およびその塩から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本方法は、TH1サイトカインであるサイトカインの放出を減少させるためのものである。例示的な一実施形態では、TH1サイトカインは、IFN−γおよびIL−2から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本方法は、TH2サイトカインであるサイトカインの放出を減少させるためのものである。例示的な一実施形態では、TH2サイトカインは、IL−4、IL−5およびIL−10から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−1α、IL−1β、IL−2、IL−3、IL−6、IL−7、IL−9、IL−12、IL−17、IL−18、IL−23、TNF−α、LT、LIF、オンコスタチン、IFNα、IFNβおよびIFN−γから選択されるメンバーであるサイトカインの放出を減少させるためのものである。別の例示的な一実施形態では、サイトカインは、IL−1β、IL−2、IL−3、IL−6、IL−7、IL−9、IL−12、IL−23、TNF−α、LT、LIF、オンコスタチン、およびIFN−γから選択されるメンバーである。別の例示的な一実施形態では、サイトカインは、IL−1β、IL−2、IL−23、TNF−αおよびIFN−γから選択されるメンバーである。別の例示的な一実施形態では、サイトカインはTNF−αである。別の例示的な一実施形態では、サイトカインはIFN−γである。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−1β、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−8、IL−10、IL−12、IL−23、TNF−αおよびIFN−γから選択されるメンバーであるサイトカインの放出を減少させるためのものである。
例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、IL−1β、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−8、IL−10、IL−12、IL−23、TNF−αおよびIFN−γの放出を減少させる。例示的な一実施形態では、化合物はC17である。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−4、IL−10、IL−11、W−13およびTGF−βから選択されるメンバーであるサイトカインの放出を減少させるためのものである。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−8、Gro−α、MIP−1、MCP−1、PGE2、ENA−78、およびRANTESから選択されるメンバーであるケモカインの放出を減少させるためのものである。例示的な一実施形態では、ケモカインは、MCP−1およびPGE2から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、C17であり、ケモカインは、MCP−1およびPGE2から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、TNF−α、IL−2、IFNγ、IL−5、およびIL−10の放出を減少させる。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、IL−1β、IL−6およびIL−8の放出を実質的に減少させない。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、IL−1βの放出を実質的に減少させない。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、IL−4の放出を実質的に減少させない。例示的な一実施形態では、化合物は、IL−12およびIL−23の放出を減少させる。例示的な一実施形態では、化合物はC27である。
例示的な一実施形態では、本明細書に記載の任意の方法について、本発明の化合物は、サイトカインおよび/またはケモカインの放出を、少なくとも約5〜約100%、または少なくとも約30〜約100%、40〜約100%、または少なくとも約50〜約100%、または少なくとも約60〜約100%、または少なくとも約70〜約100%、または少なくとも約80〜約100%、または少なくとも約90〜約100%、または少なくとも約30〜約70%、または少なくとも約40〜約90%、または少なくとも約45〜約80%、または少なくとも約55〜約75%、または少なくとも約75〜約98%、または少なくとも約55〜約99%、または少なくとも約5〜約20%、または少なくとも約10〜約25%減少させる量で存在する。別の例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩である。
d)サイトカインおよび/またはケモカインの放出の増大
別の一態様では、本発明は、サイトカインおよび/またはケモカインの産生を増大させるための方法であって、細胞を本発明の化合物と接触させることを含み、その場合に、この細胞によるサイトカインおよび/またはケモカインの放出が増大する、方法を提供する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩である。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載のものである。例示的な一実施形態では、細胞は、治療的有効量の化合物と接触させられる。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載の式によるものである。例示的な一実施形態では、化合物は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C31、C32、C33、C34、C35、C36、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、C50、C51、C52、C53、C54、C55、C56、C57、C58、C59、C60、C61、C62、C63、C64、C65、C66、C67、C68、C69、C70、C71、C72、C73、C74、C75、C76、C77、C78、C79、C80、C81、C82、C83、C84、C85、C86、C87、C88、C89、C90、C91、C92、C93、C94、C95およびC96から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228およびD229から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物はC17である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC27である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC23またはC24である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC26である。
例示的な一実施形態では、本方法は、TH1サイトカインであるサイトカインの放出を増大させるためのものである。例示的な一実施形態では、TH1サイトカインは、IFN−γおよびIL−2から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、例示的な一実施形態では、本方法は、TH2サイトカインであるサイトカインの放出を増大させるためのものである。例示的な一実施形態では、TH2サイトカインは、IL−4、IL−5およびIL−10から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−4、IL−10、IL−11、W−13およびTGF−βから選択されるメンバーであるサイトカインの放出を増大させるためのものである。
例示的な一実施形態では、本方法は、IL−8、Gro−α、MIP−1、MCP−1、PGE2、ENA−78、およびRANTESから選択されるメンバーであるケモカインの放出を増大させるためのものである。例示的な一実施形態では、ケモカインは、MCP−1およびPGE2から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本明細書に記載の任意の方法について、本発明の化合物は、サイトカインおよび/またはケモカインの放出を、少なくとも約5〜約100%、または少なくとも約30〜約100%、40〜約100%、または少なくとも約50〜約100%、または少なくとも約60〜約100%、または少なくとも約70〜約100%、または少なくとも約80〜約100%、または少なくとも約90〜約100%、または少なくとも約30〜約70%、または少なくとも約40〜約90%、または少なくとも約45〜約80%、または少なくとも約55〜約75%、または少なくとも約75〜約98%、または少なくとも約55〜約99%、または少なくとも約5〜約20%、または少なくとも約10〜約25%増大させる量で存在する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩である。
e)ホスホジエステラーゼの阻害
別の一態様では、本発明は、ホスホジエステラーゼ(PDE)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼを本発明の化合物と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼが阻害される、方法を提供する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩である。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物である。例示的な一実施形態では、化合物の量は、治療的有効量である。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載の式によるものである。例示的な一実施形態では、化合物は、次式によるものである。
Figure 2015178508

ここで式中、Bはホウ素である。Rは、負電荷、塩対イオン、H、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから選択されるメンバーである。Mは、酸素、硫黄およびNRから選択されるメンバーである。Rは、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから選択されるメンバーである。Jは、(CRn1およびCRから選択されるメンバーである。R、R、およびRは、H、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。n1は、0〜2から選択される整数である。Wは、C=O(カルボニル)、(CRm1およびCRから選択されるメンバーである。R、R、およびRは、H、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。m1は、0と1から選択される整数である。Aは、CRとNから選択されるメンバーである。Dは、CR10とNから選択されるメンバーである。Eは、CR11とNから選択されるメンバーである。Gは、CR12とNから選択されるメンバーである。R、R10、R11およびR12は、H、OR、NR**、SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR**、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR**、ニトロ、ハロゲン、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーであり、式中、RおよびR**は各々、H、ニトロ、ハロゲン、シアノ、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。窒素(A+D+E+G)の組合せは、0〜3から選択される整数である。R、RおよびRから選択されるメンバーならびにR、RおよびRから選択されるメンバーは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜7員環を形成する。RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜7員環を形成する。RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜7員環を形成する。RおよびR10は、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜7員環を形成する。R10およびR11は、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜7員環を形成する。R11およびR12は、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜7員環を形成する。
例示的な一実施形態では、化合物は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C31、C32、C33、C34、C35、C36、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、C50、C51、C52、C53、C54、C55、C56、C57、C58、C59、C60、C61、C62、C63、C64、C65、C66、C67、C68、C69、C70、C71、C72、C73、C74、C75、C76、C77、C78、C79、C80、C81、C82、C83、C84、C85、C86、C87、C88、C89、C90、C91、C92、C93、C94、C95およびC96、または薬学的に許容されるその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228およびD229から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物はC17である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC27である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC23である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC24である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC25である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC26である。例示的な一実施形態では、化合物は、D46、D86、D99、D100、D107、D108、D114、D122、D125、D126、D127、D128、D131、D140およびD141、ならびにその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D95、D96、D97、D102、D110、D111、D113、D115、D121、D129、D130、D132、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D47、D109、D116、D118、D119、D120、D123、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D98、D101、D106、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D11、D12、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D124、D142、D143、D146、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D14、D15、D16、D17、D28、D29、D30、D31、D133、D134、D135、D144、D145、D147、およびその塩から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、化合物は、5−(4−シアノフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール;1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−5−フェノキシ−2,1−ベンゾキサボロール
Figure 2015178508

5−(2−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール
Figure 2015178508

5−[4−(N,N−ジエチルカルバモイル)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール
Figure 2015178508

1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−5−[4−(モルホリノカルボニル)フェノキシ]−2,1−ベンゾキサボロール
Figure 2015178508

5−(3,4−ジシアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール
Figure 2015178508

1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−5−(3−シアノフェノキシ)−2,1−ベンゾキサボロール
Figure 2015178508

5−(4−カルボキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール
Figure 2015178508

5−(5−シアノピリジン−2−イルオキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール
Figure 2015178508

5−(4−シアノベンジルオキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸メチルエステル
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸メチルエステル
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸エチルエステル
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸プロピルエステル
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸イソプロピルエステル
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸 2−ジメチルアミノ−エチルエステル
Figure 2015178508

N−ベンジル−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミド
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N−(2−ヒドロキシ−エチル)−ベンザミド
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N−ピリジン−2−イルメチル−ベンザミド
Figure 2015178508

[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
Figure 2015178508

1−{4−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン
Figure 2015178508

N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミド
Figure 2015178508

2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ピリミジン−5−カルボン酸メチルエステル
Figure 2015178508

2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル
Figure 2015178508

2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−チアゾール−5−カルボン酸メチルエステル
Figure 2015178508

5−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、ホスホジエステラーゼは、PDE1、PDE2、PDE3、PDE4、PDE5、PDE6、PDE7、PDE8、PDE9、PDE10およびPDE11から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、ホスホジエステラーゼはPDE4である。例示的な一実施形態では、PDE4は、PDE4A、PDE4B、PDE4CおよびPDE4Dから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、PDE4はPDE4Bである。例示的な一実施形態では、ホスホジエステラーゼはPDE7である。
例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害するが、PDE1、PDE2、PDE3、PDE5およびPDE6から選択されるメンバーである少なくとも1つのPDEをそれほど阻害しない方法であって、細胞を本発明の化合物と接触させ、それにより、該阻害を提供することを含む方法を提供する。例示的な一実施形態では、化合物はC27である。
別の例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼをC17、または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼ4(PDE4)が阻害される、方法を提供する。別の例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ7(PDE7)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼをC17、または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼ7(PDE7)が阻害される、方法を提供する。別の例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼをC27、または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼ4(PDE4)が阻害される、方法を提供する。別の例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ7(PDE7)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼをC27、または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼ7(PDE7)が阻害される、方法を提供する。例示的な一実施形態では、化合物の量は、治療的有効量である。
別の例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼをC23もしくはC24もしくはC25、または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼ4(PDE4)が阻害される、方法を提供する。
別の例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼをD46もしくはD86もしくはD99もしくはD100もしくはD107もしくはD108もしくはD114もしくはD122もしくはD125もしくはD126もしくはD127もしくはD128もしくはD131もしくはD140およびD141、または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼ4(PDE4)が阻害される、方法を提供する。
別の例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼをD95もしくはD96もしくはD97もしくはD102もしくはD110もしくはD111もしくはD113もしくはD115もしくはD121もしくはD129もしくはD130もしくはD132、および、または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼ4(PDE4)が阻害される、方法を提供する。
別の例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼをD47もしくはD109もしくはD116もしくはD118もしくはD119もしくはD120もしくはD123、および、または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼ4(PDE4)が阻害される、方法を提供する。
別の例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼをD98もしくはD101もしくはD106、および、または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼ4(PDE4)が阻害される、方法を提供する。
別の例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼをD11もしくはD12もしくはD37もしくはD38もしくはD39もしくはD40もしくはD41もしくはD42もしくはD43もしくはD124もしくはD142もしくはD143もしくはD146、および、または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼ4(PDE4)が阻害される、方法を提供する。
別の例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害するための方法であって、このホスホジエステラーゼをD14もしくはD15もしくはD16もしくはD17もしくはD28もしくはD29もしくはD30もしくはD31もしくはD133もしくはD134もしくはD135もしくはD144もしくはD145もしくはD147、および、または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、このホスホジエステラーゼ4(PDE4)が阻害される、方法を提供する。
例示的な一実施形態では、本明細書に記載の任意の方法について、本発明の化合物、または本明細書に提示される式により記載される化合物は、本明細書に記載のホスホジエステラーゼを、少なくとも約5〜約100%、または少なくとも約30〜約100%、40〜約100%、または少なくとも約50〜約100%、または少なくとも約60〜約100%、または少なくとも約70〜約100%、または少なくとも約80〜約100%、または少なくとも約90〜約100%、または少なくとも約30〜約70%、または少なくとも約40〜約90%、または少なくとも約45〜約80%、または少なくとも約55〜約75%、または少なくとも約75〜約98%、または少なくとも約55〜約99%、または少なくとも約5〜約20%、または少なくとも約10〜約25%阻害する量で存在する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩である。
f)病気および効果
別の一態様では、本発明は、動物において、病気を治療および/もしくは予防する、ならびに/または効果を増強する方法であって、動物に有効量の本発明の化合物を投与し、それにより、病気を治療および/または予防することを含む方法を提供する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物である。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩である。例示的な一実施形態では、有効量とは、病気を治療するのに有効な量のことである。例示的な一実施形態では、有効量とは、病気を予防するのに有効な量のことである。例示的な一実施形態では、動物は、他の点では本発明の化合物による治療を必要としない。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載の式によるものである。別の一態様では、本発明は、治療を必要とする動物の病気を治療する方法であって、動物にある量の本発明の化合物を投与し、それにより、病気を治療することを含む方法を提供する。別の一態様では、本発明は、治療を必要とする動物の病気を治療する方法であって、動物に治療的有効量の本発明の化合物を投与し、それにより、病気を治療することを含む方法を提供する。別の一態様では、本発明は、動物の病気を予防する方法であって、動物にある量の本発明の化合物を投与し、それにより、病気を予防することを含む方法を提供する。別の一態様では、本発明は、動物における効果を増強する方法であって、動物に有効量の本発明の化合物を投与し、それにより、効果を増強することを含む方法を提供する。例示的な一実施形態では、化合物は、「ホスホジエステラーゼの阻害」という表題の節に記載の式によるものである。例示的な一実施形態では、化合物は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C31、C32、C33、C34、C35、C36、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、C50、C51、C52、C53、C54、C55、C56、C57、C58、C59、C60、C61、C62、C63、C64、C65、C66、C67、C68、C69、C70、C71、C72、C73、C74、C75、C76、C77、C78、C79、C80、C81、C82、C83、C84、C85、C86、C87、C88、C89、C90、C91、C92、C93、C94、C95、C96、C97、C98、C99およびC100から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228およびD229から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物はC17または薬学的に許容されるその塩である。別の例示的な一実施形態では、化合物はC27または薬学的に許容されるその塩である。例示的な一実施形態では、化合物は、D46、D86、D99、D100、D107、D108、D114、D122、D125、D126、D127、D128、D131、D140およびD141、ならびにその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D95、D96、D97、D102、D110、D111、D113、D115、D121、D129、D130、D132、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D47、D109、D116、D118、D119、D120、D123、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D98、D101、D106、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D11、D12、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D124、D142、D143、D146、およびその塩から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D14、D15、D16、D17、D28、D29、D30、D31、D133、D134、D135、D144、D145、D147、およびその塩から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、病気は、疾患である。例示的な一実施形態では、病気は、炎症関連状態である。例示的な一実施形態では、病気は、サイトカインおよび/またはケモカインの産生の増大を伴う。例示的な一実施形態では、病気は、サイトカインおよび/またはケモカインの産生の減少を伴う。例示的な一実施形態では、病気は、サイトカインおよび/またはケモカインの放出の増大を伴う。例示的な一実施形態では、病気は、サイトカインおよび/またはケモカインの放出の減少を伴う。例示的な一実施形態では、病気は、ホスホジエステラーゼの阻害を伴う。例示的な一実施形態では、化合物は、炎症促進性サイトカイン発現を阻害することによるかまたは抗炎症性サイトカイン発現を刺激することによって、炎症関連疾患を治療するのに十分な量であるが、この量は、サイクリン依存性キナーゼを実質的に阻害するには不十分である。例示的な一実施形態では、病気は、サイトカインによって仲介される。例示的な一実施形態では、病気は、ケモカインによって仲介される。例示的な一実施形態では、病気は、好中球によって仲介される。例示的な一実施形態では、病気は、ホスホジエステラーゼによって仲介される。例示的な一実施形態では、病気は、ホスホジエステラーゼ−4によって仲介される。例示的な一実施形態では、病気は、ホスホジエステラーゼ−7によって仲介される。
例示的な一実施形態では、病気は、歯周炎、乾性角結膜炎、関節リウマチ、骨関節炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、乾癬性関節炎、外傷性関節炎、風疹性関節炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症、乾癬、移植片対宿主病、全身性エリテマトーデス、皮膚エリテマトーデス、毒素性ショック症候群、過敏性腸症候群、筋肉変性、同種移植片拒絶、膵炎、膵島炎、糸球体腎炎、糖尿病性腎症、腎線維症、慢性腎不全、痛風、らい病、急性滑膜炎、ライター症候群、痛風関節炎、ベーチェット病、脊椎炎、子宮内膜症、非関節性炎症状態(例えば、椎間板症候群状態、滑液包炎、腱炎、腱鞘炎または線維筋痛症候群);ならびに限定するものではないが、神経性疼痛、神経障害、多発神経障害、糖尿病関連多発神経障害、外傷、片頭痛、緊張性頭痛および群発性頭痛、ホートン病、静脈瘤性潰瘍、神経痛、筋骨格痛、骨外傷性疼痛、骨折、疼痛ジストロフィ、脊椎関節炎、線維筋痛症、幻肢痛、背痛、脊椎痛、術後疼痛、椎間板ヘルニア誘発性坐骨神経痛、癌関連疼痛、血管痛、内臓痛、分娩、またはHIV関連疼痛を含む急性疼痛または慢性疼痛から選択されるメンバーである。他のサイトカイン仲介疾患は、アレルギー、代謝疾患、化学療法/放射線関連合併症;I型糖尿病;II型糖尿病;肝疾患;消化管障害;眼疾患;アレルギー性結膜炎;糖尿病性網膜症;シェーグレン症候群;ブドウ膜炎;肺障害、腎疾患;皮膚炎;HIV関連悪液質;脳性マラリア;強直性脊椎炎;らい病;貧血;線維筋痛症、腎不全、脳卒中、慢性心不全、内毒素血症、再灌流傷害、虚血再灌流傷害、心筋虚血、再狭窄、血栓症、血管新生、冠動脈心疾患、冠動脈疾患、急性冠症候群、高安動脈炎、心臓の不全(例えば、心不全、大動脈弁狭窄、心筋症、心筋炎、血管炎、血管再狭窄、弁膜症もしくは冠動脈バイパス);高コレステロール血症、血液凝固もしくは線維素溶解に関連する疾患もしくは状態(例えば、急性静脈血栓症、肺塞栓症、妊娠中の血栓症、出血性皮膚壊死、急性もしくは慢性の播種性血管内凝固症候群(DIC)、手術もしくは長期臥床もしくは長期間の固定化による血栓形成、静脈血栓症、劇症髄膜炎菌血症、急性血栓性脳卒中、急性冠閉塞、急性末梢動脈閉塞、広範性肺塞栓症、腋窩静脈血栓症、広範性腸骨大腿静脈血栓症、動脈カニューレもしくは静脈カニューレの閉塞、心筋症、肝静脈閉塞性疾患、低血圧症、心拍出量の低下、血管抵抗の低下、肺高血圧症、肺コンプライアンスの減少、白血球減少症もしくは血小板減少症など);またはアテローム性動脈硬化症である。
例示的な一実施形態では、病気は、アレルギー性結膜炎、ブドウ膜炎、緑内障、視神経炎、網膜虚血、糖尿病性網膜症、レーザー誘発性眼傷害、または手術誘発性もしくは外傷誘発性の増殖性硝子体網膜症から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、病気は、アレルギー性鼻炎、喘息、成人呼吸窮迫症候群、慢性肺炎症、慢性閉塞性肺疾患、気腫、気管支炎、粘液分泌過多、珪肺症、SARS感染症および気道炎症から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、病気は、乾癬、湿疹、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、炎症性脱毛またはざ瘡から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、病気は、ギラン・バレー症候群、パーキンソン病、ハンチントン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症および他の脱髄性疾患、ウイルス性髄膜炎および細菌性髄膜炎、CNS外傷、脊髄損傷、発作、痙攣、オリーブ橋小脳萎縮症、AIDS認知症複合、MERRF症候群およびMELAS症候群、レーバー病、ウェルニッケ脳症、レット症候群、ホモシスチン尿症、高プロリン血症、高ホモシステイン血症、非ケトン性高グリシン血症、ヒドロキシ酪酸アミノ酸尿症、亜硫酸酸化酵素欠損症、脊髄索状変性、鉛脳症、ツレット症候群、肝性脳症、薬物中毒、薬物耐性、薬物依存症、鬱病、注意欠陥障害(ADD)、不安および統合失調症、動脈瘤、または癲癇から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、病気は、骨吸収疾患、大理石骨病、骨粗鬆症、または骨関節炎から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、病気は、糖尿病、全身性悪液質、感染症もしくは悪性腫瘍の二次的な悪液質、後天性免疫不全症候群(AIDS)の二次的な悪液質、肥満、食欲不振症または神経性過食症から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、病気は、敗血症、HIV、HCV、マラリア、感染性関節炎、リーシュマニア症、ライム病、限定するものではないが、乳癌、結腸癌、肺癌、前立腺癌、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、非ホジキンリンパ腫、もしくは濾胞性リンパ腫を含む癌、キャッスルマン病、または薬剤耐性から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、病気は、気管支喘息、鼻炎、インフルエンザ、脳卒中、心筋梗塞、熱傷、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、外傷の二次的な多臓器損傷、急性糸球体腎炎、急性炎症性成分による皮膚病、急性化膿性髄膜炎、血液透析、白血球除去、顆粒球輸血関連症候群、または壊死性腸炎から選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、病気は、炎症性腸疾患(IBD)、乾癬、関節リウマチ(RA)、多発性硬化症(MS)、神経変性疾患、心血管疾患(CVD)および動脈硬化症、ならびに代謝疾患(メタボリックシンドロームおよび糖尿病)、ならびに感染症関連炎症から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、病気は、アルツハイマー病およびパーキンソン病から選択されるメンバーである神経変性疾患である。例示的な一実施形態では、病気は、クローン病または潰瘍性大腸炎からなる群から選択される炎症性腸疾患である。例示的な一実施形態では、病気は、消化管合併症である。例示的な一実施形態では、病気は、下痢である。例示的な一実施形態では、病気は、セリアック病および非特異性大腸炎から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、病気は、肝疾患である。例示的な一実施形態では、自己免疫性肝炎、C型肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、または劇症肝不全から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、病気は、骨疾患である。例示的な一実施形態では、病気は、骨粗鬆症である。例示的な一実施形態では、病気は、肺障害である。例示的な一実施形態では、病気は、アレルギー性鼻炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、慢性肉芽腫性炎症、嚢胞性線維症、およびサルコイドーシスから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、病気は、心血管疾患である。例示的な一実施形態では、心血管疾患は、アテローム性動脈硬化心疾患、鬱血性心不全および再狭窄から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、病気は、腎疾患である。例示的な一実施形態では、病気は、糸球体腎炎および血管炎から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、病気は、放射線治療後の関連疾患またはアテローム性動脈硬化症から選択されるメンバーである。さらに別の例示的な一実施形態では、病気は、アトピー性皮膚炎である。さらに別の例示的な一実施形態では、病気は、光線性角化症である。
例示的な一実施形態では、病気は、乾癬、炎症性関節炎、関節リウマチ、喘息、慢性気管支炎、炎症性腸疾患(IBD)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アトピー性皮膚炎、じんましん、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、春季カタル、潰瘍、好酸球性肉芽腫、敗血性ショック、心筋の再灌流障害、脳の再灌流障害、慢性糸球体腎炎、内毒素ショック、成人呼吸窮迫症候群、嚢胞性線維症、動脈再狭窄、アテローム性動脈硬化症、角化症、リウマチ性脊椎炎、骨関節炎、発熱(pyresis)、糖尿病、塵肺症、慢性閉塞性気道疾患、毒物による接触性湿疹、アレルギー性接触性湿疹、アトピー性湿疹、脂漏性湿疹、単純苔癬、日焼け、肛門性器部の掻痒、円形脱毛症、肥厚性瘢痕、円板状エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、小胞性膿皮症、広範性膿皮症、内因性ざ瘡、外因性ざ瘡、酒さ、ベーチェット病、アナフィラキシー様紫斑病、腎炎、白血病、多発性硬化症、消化管疾患および自己免疫疾患から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、大腸炎は、潰瘍性大腸炎、クローン大腸炎、空置大腸炎、虚血性大腸炎、感染性大腸炎、劇症大腸炎、化学性大腸炎、顕微鏡的大腸炎、リンパ球性大腸炎、および非定型大腸炎から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、大腸炎は、潰瘍性大腸炎およびクローン大腸炎から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、病気は、日焼けである。例示的な一実施形態では、病気は、日焼けによって起こる炎症である。
例示的な一実施形態では、病気は、乾癬である。例示的な一実施形態では、乾癬は、プラーク乾癬、曲げ乾癬(逆乾癬)、滴状乾癬、膿疱性乾癬、爪乾癬、乾癬性関節炎および紅皮性乾癬から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、乾癬は、プラーク乾癬および爪乾癬から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、病気は乾癬であり、化合物はC17である。例示的な一実施形態では、病気は乾癬であり、化合物はC27である。例示的な一実施形態では、病気は、プラーク乾癬または爪乾癬であり、化合物はC17である。例示的な一実施形態では、病気は、プラーク乾癬または爪乾癬であり、化合物はC27である。
例示的な一実施形態では、障害は、認知障害または認知低下および記憶障害から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、記憶障害は、認知症に起因するものである。例示的な一実施形態では、患者は、アルツハイマー病、統合失調症、パーキンソン病、ハンチントン病、ピック病、クロイツヘルトヤコブ病、鬱病、老化、頭部外傷、脳卒中、CNS低酸素症、脳の老化、多発梗塞性認知症、急性神経疾患、加齢関連認知低下、HIVまたは心血管疾患に起因する記憶障害を患っている。
例示的な一実施形態では、PDE4阻害によって、効果が増強されるが、その場合、増強される効果は、認知または記憶である。
例示的な一実施形態では、本発明は、女性における卵胞の成長を刺激するための方法であって、女性に本発明の化合物を含む医薬品を投与し、それにより、女性において卵胞の成長を刺激することを含む方法を提供する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩である。例示的な一実施形態では、女性は、排卵誘発を受けている。例示的な一実施形態では、女性は、過排卵誘起を受けている。例示的な一実施形態では、医薬品は、濾胞刺激ホルモン(FSH)、またはFSH活性を有する薬剤、または内在性FSH放出を刺激する薬剤と同時に、別々にまたは順次的に、投与される。
本発明はまた、サイトカイン発現レベルと関連する炎症関連疾患を治療する方法であって、そのような治療を必要とする動物に本発明の化合物を投与することを含む方法を提供する。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載の式によるものである。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩である。
例示的な一実施形態では、本発明は、動物における炎症関連疾患を治療または予防する方法であって、動物に治療的有効量の本発明の化合物を投与することを含み、その場合に、この化合物は、炎症促進性サイトカイン発現を阻害することによるかまたは抗炎症性サイトカイン発現を刺激することによって炎症関連疾患を治療するのに十分な量であるが、この量は、サイクリン依存性キナーゼを実質的に阻害するには不十分である、方法を提供する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩である。
例示的な一実施形態では、本発明は、炎症性サイトカインを産生可能な細胞による炎症性サイトカインの産生を阻害するための方法であって、細胞を治療的有効量の本発明の化合物と接触させることを含み、その場合に、この細胞による炎症性サイトカインの産生が阻害される、方法を提供する。例示的な一実施形態では、治療量は、炎症性サイトカインタンパク質の産生を約50%〜約99%阻害するのに十分である。
例示的な一実施形態では、本発明は、動物における炎症応答を阻害するための方法であって、動物に治療的有効量の本発明の化合物を投与することを含み、その場合に、この炎症応答が阻害される、方法を提供する。
例示的な一実施形態では、本明細書に記載の任意の方法について、動物は、ヒト、ウシ、シカ、トナカイ、ヤギ、ミツバチ、ブタ、ヒツジ、ウマ、雌ウシ、雄ウシ、イヌ、モルモット、アレチネズミ、ウサギ、ネコ、ラクダ、ヤク、ゾウ、ダチョウ、カワウソ、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ホロホロチョウ、クジャク、ハクチョウ、およびシチメンチョウから選択されるメンバーである。別の例示的な一実施形態では、本明細書に記載の任意の方法について、動物は、ヒト、ウシ、ヤギ、ブタ、ヒツジ、ウマ、雌ウシ、雄ウシ、イヌ、モルモット、アレチネズミ、ウサギ、ネコ、ニワトリおよびシチメンチョウから選択されるメンバーである。別の例示的な一実施形態では、本明細書に記載の任意の方法について、動物はヒトである。
例示的な一実施形態では、本明細書に記載の任意の方法について、本発明の化合物および/または本明細書に記載の薬学的製剤を使用することができる。
別の例示的な一実施形態では、本明細書に記載される、病気を治療/予防するかまたは効果を増強する任意の方法において、本発明の化合物を投与される動物は、他の点では、本発明の化合物による治療を必要としない。例示的な一実施形態では、化合物は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C31、C32、C33、C34、C35、C36、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、C50、C51、C52、C53、C54、C55、C56、C57、C58、C59、C60、C61、C62、C63、C64、C65、C66、C67、C68、C69、C70、C71、C72、C73、C74、C75、C76、C77、C78、C79、C80、C81、C82、C83、C84、C85、C86、C87、C88、C89、C90、C91、C92、C93、C94、C95、C96、C97、C98、C99およびC100から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物はC17である。例示的な一実施形態では、化合物はC27である。例示的な一実施形態では、化合物はD1である。例示的な一実施形態では、化合物はD82である。例示的な一実施形態では、化合物はD226である。例示的な一実施形態では、化合物はD227である。
別の例示的な一実施形態では、本方法は、他の点では、本発明の化合物による治療を必要としない動物に本発明の化合物を投与することによって、乾癬を治療することを含む。
別の例示的な一実施形態では、本方法は、他の点では、本発明の化合物による治療を必要としない動物に本発明の化合物を投与することによって、アトピー性皮膚炎を治療することを含む。
V.薬学的製剤
別の一態様では、本発明は、(a)本発明の化合物と(b)薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的製剤を提供する。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩である。例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩である。例示的な一実施形態では、化合物は、本明細書に記載の式によるものである。例示的な一実施形態では、化合物は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、C20、C21、C22、C23、C24、C25、C26、C27、C28、C29、C30、C31、C32、C33、C34、C35、C36、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、C50、C51、C52、C53、C54、C55、C56、C57、C58、C59、C60、C61、C62、C63、C64、C65、C66、C67、C68、C69、C70、C71、C72、C73、C74、C75、C76、C77、C78、C79、C80、C81、C82、C83、C84、C85、C86、C87、C88、C89、C90、C91、C92、C93、C94、C95、C96、C97、C98、C99およびC100から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物は、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D10、D11、D12、D13、D14、D15、D16、D17、D18、D19、D20、D21、D22、D23、D24、D25、D26、D27、D28、D29、D30、D31、D32、D33、D34、D35、D36、D37、D38、D39、D40、D41、D42、D43、D44、D45、D46、D47、D48、D49、D50、D51、D52、D53、D54、D55、D56、D57、D58、D59、D60、D61、D62、D63、D64、D65、D66、D67、D68、D69、D70、D71、D72、D73、D74、D75、D76、D77、D78、D79、D80、D81、D82、D83、D84、D85、D86、D87、D88、D89、D90、D91、D92、D93、D94、D95、D96、D97、D98、D99、D100、D101、D102、D103、D104、D105、D106、D107、D108、D109、D110、D111、D112、D113、D114、D115、D116、D117、D118、D119、D120、D121、D122、D123、D124、D125、D126、D127、D128、D129、D130、D131、D132、D133、D134、D135、D136、D137、D138、D139、D140、D141、D142、D143、D144、D145、D146、D147、D148、D149、D150、D151、D152、D153、D154、D155、D156、D157、D158、D159、D160、D161、D162、D163、D164、D165、D166、D167、D168、D169、D170、D171、D172、D173、D174、D175、D176、D177、D178、D179、D180、D181、D182、D183、D184、D185、D186、D187、D188、D189、D190、D191、D192、D193、D194、D195、D196、D197、D198、D199、D200、D201、D202、D203、D204、D205、D206、D207、D208、D209、D210、D211、D212、D213、D214、D215、D216、D217、D218、D219、D220、D221、D222、D223、D224、D225、D226、D227、D228およびD229から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物はC17である。例示的な一実施形態では、化合物はC27である。例示的な一実施形態では、製剤は、単位投薬形態である。例示的な一実施形態では、製剤は、経口単位投薬形態および局所単位投薬形態から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、局所単位投薬形態は、ローション、軟膏およびクリームから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、製剤は、局所で使用するためのものである。
例示的な一実施形態では、本発明の化合物は、薬学的製剤中に約0.0001%〜約60%(w/w)の量で存在する。例示的な一実施形態では、量は、約0.05%〜約0.2%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約0.075%〜約0.15%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約0.01%〜約10%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約0.1%〜約10%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約0.25%〜約6%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約0.5%〜約5%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約0.1%〜約1.0%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約0.25%〜約0.75%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約0.4%〜約0.6%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約1.0%〜約2.0%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約1.3%〜約1.7%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約2.0%〜約3.0%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約3.0%〜約4.0%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約4.0%〜約5.0%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約4.5%〜約5.5%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約10%〜約20%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約13%〜約17%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約14%〜約16%(w/w)である。例示的な一実施形態では、量は、約0.1%、0.3%、0.5%、1.0%、1.5%、2.0%、5.0%、10%および15%(w/w)から選択されるメンバーである。
本発明の薬学的製剤は、選択された投与経路に適合する種々の形態を取ることができる。当業者は、本明細書に記載の化合物を組み入れた無毒の薬学的製剤を調製するために利用し得る様々な合成方法を理解している。当業者は、本発明の化合物の溶媒和物を調製するために使用し得る多種多様な無毒の薬学的に許容される溶媒(例えば、水、エタノール、プロピレングリコール、鉱油、植物油およびジメチルスルホキシド(DMSO))を理解している。
本発明の薬学的製剤は、経口的に、局所的に、眼球に、非経口的に、吸入もしくは噴霧によってまたは経直腸的に、従来の無毒の薬学的に許容される担体、アジュバントおよびビヒクルを含有する投薬量単位製剤として投与してもよい。さらに、最良の投与方法は、方法の組合せであり得るということが理解される。ピル、カプセル、エリキシル、シロップ、ロゼンジ、トローチなどの形態での経口投与が特に好ましい。本明細書で使用される非経口という用語は、皮下注射、皮内、血管内(例えば、静脈内)、筋肉内、脊髄内、髄腔内への注射または同様の注射もしくは注入技術を含む。
本発明の化合物を含有する薬学的製剤は、好ましくは、経口使用に好適な形態、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性懸濁液もしくは油性懸濁液、分散性粉末もしくは分散性顆粒、乳剤、硬カプセルもしくは軟カプセル、まはシロップもしくはエリキシルである。
経口使用を意図する薬学的製剤は、薬学的製剤の製造技術分野において公知の任意の方法に従って調製することができるが、そのような組成物は、薬学的に洗練され、かつ味の良い製剤を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および防腐剤からなる群から選択される1つ以上の薬剤を含有していてもよい。錠剤は、錠剤の製造に好適な無毒の薬学的に許容される賦形剤と混合した活性成分を含有していてもよい。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;造粒剤および崩壊剤、例えば、コーンスターチ、またはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアカシア;潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルク;ならびに増量剤および充填剤、例えば、微結晶性セルロースであってもよい。錠剤は、コーティングしなくてもよいし、または消化管における崩壊および吸収を遅延させるように公知の技術によってコーティングし、それによって、長期間にわたる持続性作用を提供してもよい。例えば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートなどの、時間遅延性材料を利用することができる。
経口使用される製剤は、活性成分が不活性固形希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンとともに混合される硬ゼラチンカプセルとして、あるいは活性成分が水または油媒体、例えば、ピーナッツ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油と混合される軟ゼラチンカプセルとして提供することもできる。
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に好適な賦形剤と混合した活性材料を含有する。そのような賦形剤は、懸濁剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、およびアカシアゴム、ならびに分散剤または湿潤剤である。この分散剤または湿潤剤は、天然に存在するホスファチド(例えば、レシチン)、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート)、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート)、またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来する部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレエート)であってもよい。水性懸濁液はまた、1つ以上の防腐剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、またはp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピル)、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味剤、および1つ以上の甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリン)を含有していてもよい。
油性懸濁液は、植物油(例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油)中に、または流動パラフィンなどの鉱油中に活性成分を懸濁することによって処方することができる。油性懸濁液は、増粘剤、例えば、蜜ろう、固形パラフィンまたはセチルアルコールを含有していてもよい。上で示したもののような甘味剤、および香味剤を添加して、味の良い経口製剤を提供することができる。これらの組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤を添加することによって保存することができる。
水の添加により水性懸濁液を調製するのに好適な分散性粉末および粉末顆粒は、分散剤または湿潤剤、懸濁剤および1つ以上の防腐剤と混合した活性成分を提供する。好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤は、上述のものによって例示されている。他の分散剤としては、親水性ポリマー、電解質、Tween(商標)60またはTween(商標)80、PEG、ポリビニルピロリドン(PVP;市販ではプラスドン(登録商標)として知られている)、ならびに糖質ベースの分散剤、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースエーテル(例えば、HPC、HPC−SL、およびHPC−L)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースエーテル(例えば、HPMC K100、HPMC K4M、HPMC K15M、およびHPMC K100M)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート、非結晶性セルロースなど、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、トリエタノールアミン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー(プラスドン(登録商標)、例えば、S−630)、エチレンオキシドおよびホルムアルデヒドとの4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノールポリマー(別名、チロキサポール)、ポロキサマー(例えば、プルロニックスF68(登録商標)、プルロニックスF88(登録商標)、およびプルロニックスF108(登録商標)(これらは、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマーである));ならびにポロキサミン(例えば、テトロニック9080、別名、ポロキサミン9080(これは、プロピレンオキシドとエチレンオキシドをエチレンジアミンに連続的に添加することによって得られる四官能性ブロックコポリマーである)(BASF Corporation,Parsippany,N.J.))が挙げられる。さらなる賦形剤、例えば、甘味剤、香味剤および着色剤も存在することができる。
本発明の薬学的製剤は、水中油乳剤および油中水乳剤の形態であってもよい。油相は、植物油、例えば、オリーブ油もしくはラッカセイ油、または鉱油、例えば、流動パラフィン、あるいはこれらの混合物であってもよい。好適な乳化剤は、天然に存在するゴム、例えば、アカシアゴムまたはトラガカントゴム;天然に存在するホスファチド、例えば、大豆、レシチン、ならびに脂肪酸およびヘキシトールに由来するエステルまたは部分エステル;無水物、例えば、ソルビタンモノオレエート;ならびに前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであってもよい。乳剤はまた、甘味剤および香味剤を含有していてもよい。
シロップおよびエリキシルは、甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースとともに処方することができる。そのような製剤は、粘滑剤、防腐剤、香味剤および着色剤を含有していてもよい。薬学的製剤は、滅菌注射用水性懸濁液または滅菌注射用油性懸濁液の形態であってもよい。この懸濁液は、上述した好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を用いて、公知の技術に従って処方することができる。滅菌注射用製剤はまた、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液のような、無毒の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液または滅菌注射用懸濁液であってもよい。利用可能な許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル溶液および塩化ナトリウム等張溶液がある。さらに、滅菌固定油は、溶媒または懸濁媒体として慣用的に利用されている。この目的のために、合成されたモノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意の無刺激固定油を利用してもよい。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射剤の調製で使用されている。
薬学的製剤は、例えば、薬物の直腸投与のために坐薬の形態で投与してもよい。これらの組成物は、薬物を、常温では固体であるが直腸温度では液体であるために直腸内で溶けて薬物を放出する好適な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができる。このような材料は、カカオバターおよびポリエチレングリコールである。
あるいは、薬学的製剤は、滅菌媒体中で非経口的に投与することができる。薬物は、使用されるビヒクルと濃度に依存して、ビヒクル中に懸濁または溶解することができる。有利には、局所麻酔剤、防腐剤および緩衝剤などのアジュバントをビヒクル中に溶解することができる。
いくつかの実施形態では、薬学的製剤は、眼球に投与することができる。いくつかの実施形態では、点眼製剤は、液体ビヒクルを含有する。化合物は、使用されるビヒクルと濃度に依存して、ビヒクル中に懸濁または溶解することができる。次に、このような点眼製剤は、液滴の形態で眼に投与することができる。好適なビヒクル、および任意の涙代用成分は、当技術分野で公知である。
ヒト以外の動物に対する投与のために、治療化合物を含有する組成物を動物の飼料または飲用水に添加してもよい。また、動物が適切な分量の化合物をその食餌中で摂取するように、動物飼料および飲用水製品を処方することが好都合である。さらに、組成物中の化合物を飼料または飲用水に添加するためのプレミックスとして提示することが好都合である。組成物は、ヒト用の食品補助剤または飲料補助剤として添加することもできる。
1日に体重1キログラム当たり約5mg〜約250mg、より好ましくは1日に体重1キログラム当たり約25mg〜約150mg程度の投薬量レベルが、上記の病気の治療に有用である。単一の投薬形態を生成するために担体材料と組み合わせ得る活性成分の量は、治療される病気および特定の投与様式によって変わる。投薬単位形態は、通常、約1mg〜約500mgの活性成分を含有する。
投薬頻度も、使用される化合物および特定の治療疾患によって変わってよい。しかしながら、ほとんどの障害の治療について、1日4回以下の投薬計画が好ましい。しかしながら、任意の特定患者のための特定の用量レベルは、利用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全般的な健康状態、性別、食事、投与時間、投与経路および排出速度、薬物の組合せならびに治療中の特定の疾患の重症度を含む種々の要因に左右されることが理解されるであろう。
本発明の好ましい化合物は、経口バイオアベイラビリティ、低毒性、低い血清タンパク質結合性ならびに望ましいインビトロ半減期およびインビボ半減期を含むが、これらに限定されない、望ましい薬理学的特性を有する。CNS障害の治療に使用される化合物は血液脳関門を浸透する必要がある一方、末梢障害の治療に使用される化合物の脳内レベルは、多くの場合、低いことが好ましい。
アッセイを用いて、これらの望ましい薬理学的特性を予測することができる。バイオアベイラビリティを予測するために使用されるアッセイは、Caco−2細胞単層を含む、ヒト腸細胞単層を横断する輸送を伴う。培養した肝細胞に対する毒性を用いて、化合物の毒性を予測することができる。ヒトにおける化合物の血液脳関門の浸透は、静脈内に化合物を与えられる実験動物の脳内レベルから予測することができる。
血清タンパク質結合性は、アルブミン結合アッセイから予測することができる。このようなアッセイは、Oravcovaらによる総説(Journal of Chromatography B(1996) 第677巻,1−27頁)に記載されている。
化合物の半減期は、化合物の投薬頻度に反比例する。化合物のインビトロ半減期は、KuhnzおよびGieschen(Drug Metabolism and Disposition,(1998) 第26巻,1120−1127頁)によって記載されているミクロソーム半減期のアッセイから予測することができる。
治療で使用するのに必要な組成物の量は、選択された特定の化合物のみならず、投与経路、治療される病気の性質ならびに患者の年齢および状態によっても変わり、最終的には担当医または臨床医の判断によるものとなる。
例示的な一実施形態では、本明細書に記載の薬学的組成物は、さらなる活性成分を含む。別の例示的な一実施形態では、さらなる活性成分は、免疫抑制剤である。さらに別の例示的な一実施形態では、さらなる活性成分は、コルチコステロイド、アミノサリチレート、アザチオプリン(6−メルカプトプリン)、メトトレキサートおよびシクロスポリン、エタネルセプト、インフリキシマブ、アダリムマブ、アレファセプト、エファリズマブならびにアナキンラから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、さらなる活性成分は、シロスタゾール、ロリプラム、ロフルミラスト、ピクラミラスト、CDP−840およびアリフロから選択されるメンバーである。
さらに別の例示的な一実施形態では、さらなる活性成分は、ベータメタゾン、タクロリムスおよびピメクロリムスから選択されるメンバーである。さらに別の例示的な一実施形態では、さらなる活性成分は、活性化ビタミンD類似体およびアロチノイド(芳香族レチノイン酸類似体)から選択されるメンバーである。さらに別の例示的な一実施形態では、さらなる活性成分は、タゾラック(タザロテン)などのカルシポトリオールから選択されるメンバーである。
V.a)局所製剤
好ましい一実施形態では、本発明の方法は、本明細書に記載の化合物の局所適用を通じて利用することができる。局所投与としては、例えば、経粘膜、経皮、爪および経爪の投与経路が挙げられる。
本発明の組成物は、ポリマー、増粘剤、緩衝剤、中和剤、キレート剤、防腐剤、界面活性剤または乳化剤、酸化防止剤、ろうまたは油、皮膚軟化剤、日焼け防止剤、および溶媒系または混合溶媒系を含み得るが、これらに限定されない、流動性ビヒクルまたは半固形ビヒクルを含む。溶媒系または混合溶媒系は、これが薬物の溶解を主にもたらすので、形成にとって重要である。最良の溶媒系または混合溶媒系は、製剤への貧溶媒の添加にも関わらず、溶液中の薬物の臨床的に適切なレベル維持することも可能である。本発明で有用な局所用組成物は、多種多様な製品タイプとして製造することができる。これらには、限定するものではないが、とりわけ、ローション、クリーム、ゲル、スティック、スプレー、軟膏、ペースト、フォーム、ムース、マスク、眼軟膏、点眼薬または点耳薬、含浸包帯、ワイプ、洗剤(石鹸、ボディウォッシュおよびシャンプーを含む)、ならびにメークアップ製品(例えば、化粧下地、ブラシ、口紅、アイシャドウ)が含まれる。これらの製品タイプは、限定するものではないが、粒子、ナノ粒子、およびリポソームを含むいくつかのタイプの担体系を含むことができる。望ましい場合、架橋ポリビニルピロリドン、寒天またはアルギン酸もしくはその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム)などの崩壊剤を添加することができる。処方および投与の技術は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(上記)に見出すことができる。製剤は、体内の所望の標的部位への送達を最大化するよう選択することができる。製剤は、様々な従来の着色剤、香料、増粘剤、防腐剤、保湿剤、皮膚軟化剤、粘滑剤、可溶化賦形剤、分散剤、浸透促進剤、可塑剤、防腐剤、安定化剤、乳化破壊剤、湿潤剤、日焼け防止剤、乳化剤、モイスチャライザー、収斂剤、デオドラントなどを含むこともでき、これらは、例えば、局所用製剤の感触および/または外観を改善するなどの、さらなる利益をもたらすために添加することができる。
ローションは、皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄の表面に摩擦なく適用するための製剤であり、典型的には、微粉固体、ろう体、または液体が分散した液体または半液体の製剤である。ローションは、典型的には、より良好な分散性をもたらすための懸濁剤、および皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄と接触した状態で活性剤を局在化させて保持するのに有用な化合物、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチル−セルロースナトリウムなどを含有する。
本発明による送達用活性剤を含有するクリームは、水中油または油中水のいずれかの粘稠液または半固形乳剤である。クリーム基剤は水洗いが可能であり、油相、乳化剤および水相を含有する。油相は、一般に、ペトロラタムまたは脂肪アルコール(例えば、セチルアルコールまたはステアリルアルコール)から構成され、水相は、必ずしもそうではないが、通常は油相を体積で上回り、一般に保湿剤を含有する。クリーム製剤中の乳化剤は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(上記)に説明されているように、一般に、非イオン性、アニオン性、カチオン性、または両性の界面活性剤である。
ローションまたはクリームは、比較的大きい水相と比較的小さい油相を含むことができる。さらに、本発明のローションおよびクリームは、油相中に「完全に溶けた」活性化合物を含むことができ、そのため、活性化合物が室温で晶出することは実質的にない。一実施形態では、ローションまたはクリームは、二相系、すなわち、活性化合物の一部(約30〜約75重量%)が油相中に溶け、残りの部分が水相中に懸濁している系を含むことができる。
ゲル製剤も本発明に関連して使用することができる。局所薬処方分野の従事者に理解されるように、ゲルは半固体である。単相ゲルは、典型的には水性であるが溶媒または溶媒ブレンドでもあり得る担体液の全体に実質的に均一に分布する有機高分子を含有する。様々な実施形態では、従来のゲル化剤を使用することができる。例示的な一実施形態では、セルロースまたはその誘導体を使用する。例示的な一実施形態では、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、メトセルE4M)を使用する。他のゲル化剤としては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セルロースアセテート、エチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびセルロースゴムが挙げられる。セルロースベースのゲル化剤、特に、ヒドロキシメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースは、いくつかの実施形態でも有用である。いくつかの実施形態では、カルボポールを含む架橋アクリルポリマーを使用してもよい。
一実施形態では、本発明の製剤は、ゲルを形成するのに十分な粘性がある。一実施形態では、粘性は、ブルックフィールド(LV)解析に基づいて、25,000〜300,000cps(センチポイズ)または75,000〜200,000cpsの範囲にある。
調製を容易にするために、局所投与用の最終組成物の製剤中の他の成分に添加して使用することができる、本明細書ではスピード−ゲルという名前の、第1のゲル組成物を調製することが好都合であり得る。スピード−ゲルはいくつかの製剤が可能である。例えば、スピード−ゲルは、レシチンオルガノゲル(L.O.)を、レシチンとイソプロピルミリステートの1:1(m/m)混合物として、LID油(L.O.とドキュセートナトリウムの1:1[m/m]混合物)と混合し、さらなるドキュセートナトリウム粉末をこの混合物中に溶解した後、水性尿素を添加することによって調製することができる。
軟膏は半固体製剤であり、典型的には、ペトロラタムまたは他の石油誘導体をベースとする。当業者に理解されるように、使用される特定の軟膏基剤は、所与の製剤のために選択された活性剤に最適な送達を提供し、好ましくは、他の所望の特性、例えば、皮膚軟化なども提供する。他の担体またはビヒクルと同様に、軟膏基剤は、不活性で、安定で、非刺激性で、かつ非感作性であるべきである。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,第19版(Easton,Pa.:Mack Publishing Co.,1995)の1399〜1404頁に説明されているように、軟膏基剤は4つのクラス、すなわち、油性基剤、乳化性基剤、乳剤性基剤、および水溶性基剤に分類することができる。油性軟膏基剤には、例えば、植物油、動物から得られる脂肪、および石油から得られる半固体炭化水素が含まれる。油性軟膏基剤の例としては、白色軟膏USP、黄色軟膏NF、オレイン酸USP、オリーブ油USP、パラフィンUSP、ペトロラタムNF、白色ペトロラタムUSP、鯨ろうUSP、合成鯨ろうNF、グリセリンデンプンNF、白ろうUSP、および黄ろうUSPが挙げられる。乳化性軟膏基剤(別名、吸収性軟膏基剤)は、水をほとんどまたは全く含有せず、例えば、硫酸ヒドロキシステアリン、無水ラノリンおよび親水ペトロラタムを含む。乳剤性軟膏基剤は、油中水(W/O)乳剤または水中油(O/W)乳剤のいずれかであり、例えば、セチルアルコール、グリセリルモノステアレート、ラノリンおよびステアリン酸を含む。好ましい水溶性軟膏基剤は、様々な分子量のポリエチレングリコールから調製される。先と同様、さらなる情報については、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(上記)を参照することができる。
本発明の有用な製剤は、スプレーおよびエアロゾルも包含する。スプレーは、通常、皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄に吹き付けて送達することができる水性溶液および/またはアルコール性溶液中の活性剤を提供する。そのようなスプレーは、活性剤溶液が送達後に投与部位で濃縮されるように処方されるものを含み、例えば、スプレー溶液は、主に、アルコールまたは薬物もしくは活性剤を溶解することができる他の同様の揮発性液体から構成され得る。皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄に送達されたとき、担体は蒸発し、濃縮された活性剤は投与部位に残る。エアロゾル技術の例は、米国特許第6,682,716号;同第6,716,415号;同第6,716,417号;同第6,783,753号;同第7,029,658号;および同第7,033,575号に開示されている。
局所用薬学的組成物は、好適な固形担体またはゲル相担体を含むこともできる。そのような担体の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖、デンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、およびポリマー(例えば、ポリエチレングリコール)が挙げられるが、これらに限定されない。
局所用薬学的組成物は、好適な乳化剤を含むこともでき、好適な乳化剤とは、水中油または油中水の混合および懸濁を増進または促進する薬剤のことを指す。本明細書で使用される乳化剤は単一の乳化剤からなってもよく、または非イオン性、アニオン性、カチオン性もしくは両性の界面活性剤または2つ以上のそのような界面活性剤のブレンドであってもよいが、非イオン性またはアニオン性の乳化剤が本明細書での使用に好ましい。そのような表面活性剤は、McCutcheon Division,MC Publishing Company,175 Rock Road,Glen Rock,N.J.07452,USAにより刊行された「McCutcheon’s Detergent and Emulsifiers」, North American Edition,1980 Annualに記載されている。
有用なイオン性界面活性剤の例としては、カプロン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリストル酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミトレイン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、リシノール酸ナトリウム、リノール酸ナトリウム、リノレン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム(ドデシル)、テトラデシル硫酸ナトリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、グリコデオキシコール酸ナトリウム、ウルソデオキシコール酸ナトリウム、ケノデオキシコール酸ナトリウム、タウロケノデオキシコール酸ナトリウム、グリコケノデオキシコール酸ナトリウム、コリルサルコシン酸ナトリウム、N−メチルタウロコール酸ナトリウム、卵黄ホスファチド、水素化大豆レシチン、ジミリストイルレシチン、レシチン、ヒドロキシル化レシチン、リゾホスファチジルコリン、カルジオリピン、スフィンゴミエリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリン、ジエタノールアミン、リン脂質、ポリオキシエチレン−10オレイルエーテルホスフェート、リン酸または無水リン酸よる脂肪アルコールまたは脂肪アルコールエトキシレートのエステル化生成物、エーテルカルボキシレート(脂肪アルコールエトキシレートの末端OH基の酸化によるもの)、スクシニル化モノグリセリド、ステアリルフマル酸ナトリウム、コハク酸水素ステアロイルプロピレングリコール、モノグリセリドおよびジグリセリドのモノ/ジアセチル化酒石酸エステル、モノグリセリドのクエン酸エステル、ジグリセリドのクエン酸エステル、脂肪酸のグリセリル−ラクトエステル、アシルラクチレート、脂肪酸の乳酸エステル、ステアロイル−2−乳酸ナトリウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、アルギネート塩、アルギン酸プロピレングリコール、エトキシル化アルキルスルフェート、アルキルベンゼンスルホン、α−オレフィンスルホネート、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アルキルグリセリルエーテルスルホネート、スルホコハク酸オクチルナトリウム、スルホコハク酸ウンデシレナミデオMEA、臭化ヘキサデシルトリアンモニウム、臭化デシルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルアンモニウム、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、ジイソブチルフェノキシエトキシジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ベタイン(トリアルキルグリシン)、ラウリルベタイン(N−ラウリル,N,N−ジメチルグリシン)、ならびにエトキシル化アミン(ポリオキシエチレン−15ココナッツアミン)が挙げられる。説明を簡単にするために、典型的な対イオンが上に提供されている。しかしながら、任意の生体許容性の対イオンを使用し得ることが、当業者には理解されるであろう。例えば、脂肪酸はナトリウム塩として示されているが、例えば、アルカリ金属カチオンまたはアンモニウムのような、他のカチオン性対イオンを使用することもできる。本発明の製剤は、上記のイオン性界面活性剤のうちの1つまたは複数を含むことができる。
本明細書での使用に好ましいのは、セテアリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、乳化ろう、グリセリルモノステアレート、およびオレイルアルコールなどの高分子量アルコールである。他の例は、エチレングリコールジステアレート、ソルビタントリステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート(SPAN 60)、ジエチレングリコールモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、スクロースジオレエート、スクロースステアレート(CRODESTA F−160)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(BRIJ 30)、ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル(BRIJ 72)、ポリオキシエチレン(21)ステアリルエーテル(BRIJ 721)、ポリオキシエチレンモノステアレート(Myrj 45)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(TWEEN 20、ポリソルベート20)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート(TWEEN 40、ポリソルベート40)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(TWEEN 60、ポリソルベート60)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(TWEEN 80、ポリソルベート80)、ヘキシトール無水物部分長鎖脂肪酸エステルの他の非イオン性ポリオキシアルキレン誘導体、およびオレイン酸ナトリウムである。例示的な一実施形態では、乳化剤は、オクチルドデカノールである。例示的な一実施形態では、キサンタンゴムまたはキサンタンゴムブレンドを使用する。コレステロールおよびコレステロール誘導体も外用乳剤で利用され、w/o乳剤を促進することができる。
特に好適な非イオン性乳化剤は、Paul L.Lindnerの「Emulsions and Emulsion」,Kenneth Lissant編,Dekker,New York刊、N.Y.,1974,188−190頁に記載されている方法で測定したときに、親水性−親油性バランス(HLB)が、w/o系では約3〜6およびo/w系では8〜18のものである。本明細書での使用により好ましいのは、HLBが約8〜約18の系をもたらす1つ以上の非イオン性界面活性剤である。
そのような非イオン性乳化剤の例としては、HLBが4.9のポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテルの商標名「BRIJ 72」、HLBが15.5のポリオキシエチレン(21)ステアリルエーテルの商標名「BRIJ 721」、HLBが9.7のポリオキシエチレンラウリルエーテルの商標名「Brij 30」、HLBが8.0の乳化ろうの商標名「Polawax」、HLBが4.7のソルビタンモノステアレートの商標名「Span 60」、HLBが14.5のスクロースステアレートの商標名「Crodesta F−160」が挙げられるが、これらに限定されない。これらの材料は全て、Ruger Chemicals Inc.、Croda、ICI Americas,Inc.、Spectrum Chemicals、およびBASFから入手可能である。本発明の局所製剤が少なくとも1つの乳化剤を含有する場合、各々の乳化剤は、約0.5〜約2.5重量%、好ましくは0.5〜2.0%、より好ましくは1.0%または1.8%の量で存在する。好ましくは、乳化剤は、(約1.8%の)ステアレス21と(約1.0%の)ステアレス2の混合物を含む。
局所用薬学的組成物は、好適な皮膚軟化剤を含むこともできる。皮膚軟化剤は、乾燥の予防または軽減、および皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄の保護に使用される材料である。有用な皮膚軟化剤としては、炭化水素油、ろう、シリコーン、セチルアルコール、イソプロピルミリステート、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルヒドロキシステアレート、グリセリン、他の脂肪アルコール(炭素長が最大18までの短鎖脂肪アルコールまたは中鎖脂肪アルコールを含む)、中鎖脂肪酸トリグリセリドまたは短鎖脂肪酸トリグリセリド、エステル(例えば、脂肪酸エステル)、レシチンならびに関連極性化合物(例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸、リゾ−ホスファチジルコリン、リゾ−ホスファチジルエタノールアミン、およびスフィンゴミエリンなど)が挙げられるが、これらに限定されない。他の好適な皮膚軟化剤としては、植物油、例えば、小麦胚芽油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、カリテ油、ヒマシ油、甘扁桃油、マカデミア油、アプリコット油、大豆(soybean)油、綿実油、アルファルファ油、ケシ油、カボチャ種子油、ゴマ油、キュウリ油、ナタネ油、アボガド油、ヘーゼルナッツ油、ブドウ種子油、ブラックカラント種子油、月見草油、 アワ油、大麦油、キノラ油、オリーブ油、ライムギ油、サフラワー油、ククイノキ油、大豆(soya)油、ヤシ油、トケイソウ油、またはジャコウバラ油のようなトリグリセリド油;カプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド、例えば、ミグリオール(登録商標)(Condea Chemie,Germany)およびクロダモール(Croda,Inc.,Edison,N.J.)という商標名で販売されているもの;脂肪アルコール、例えば、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、およびステアリルアルコール;ならびに脂肪エステル、例えば、オレイルアセテート、イソトリデシルベンゾエート、ジイソオクチルセバケート、イソプロピルミリストレート、セチルオクタノエート、イソプロピルパルミテート、ブチルステアレート、ヘキシルラウレート、ミリスチルミリステート、デシルオレエート、ヘキシルデシルジメチルオクタノエート、セチルラクテート、ミリスチルラクテート、ラノリンアセテート、イソセチルステアレート、イソセチルイソステアレート、コレステリル12−ヒドロキシステアレート、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、およびイソステアリルマレートが挙げられる。多種多様な好適な皮膚軟化剤が公知であり、本明細書で使用することができる。例えば、Sagarin,Cosmetics,Science and Technology,第2版,第1巻,pp.32−43(1972)、およびDecknerらの1990年4月24日発行の米国特許第4,919,934号を参照されたく、これらは両方とも、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。これらの材料は、Ruger Chemical Co,(Irvington,NJ)から入手可能である。
本発明の局所製剤が少なくとも1つの皮膚軟化剤を含有する場合、各々の皮膚軟化剤は、約0.1〜15%、好ましくは0.1〜約3.0、より好ましくは0.5、1.0、または2.5重量%の量で存在する。好ましくは、皮膚軟化剤は、セチルアルコールとイソプロピルミリステートとステアリルアルコールの比が1:5:2の混合物である。皮膚軟化剤はまた、セチルアルコールとステアリルアルコールの比が1:2の混合物であってもよい。
局所用薬学的組成物は、好適な酸化防止剤(酸化を阻害することが知られている物質)を含むこともできる。本発明による使用に好適な酸化防止剤には、限定するものではないが、ブチル化ヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸パルミテート、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、エリソルビン酸、グアヤク脂、没食子酸プロピル、チオジプロピオン酸、チオジプロピオン酸ジラウリル、tert−ブチルヒドロキノンおよびトコフェロール(例えば、ビタミンE)などが、これらの化合物の薬学的に許容される塩およびエステルを含めて含まれる。好ましくは、酸化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、アスコルビン酸、これらの薬学的に許容される塩もしくはエステル、またはこれらの混合物である。最も好ましくは、酸化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンである。これらの材料は、Ruger Chemical Co(Irvington,NJ)から入手可能である。本発明の製剤に組み入れ得る酸化防止剤としては、植物抽出物、例えば、アロエベラ、アボガド、カモミール、エキナセア、イチョウ、チョウセンニンジン、緑茶、ヘザー、ホホバ、ラベンダー、レモングラス、カンゾウ、ゼニアオイ、オートムギ、ペパーミント、セイヨウオトギリソウ、ヤナギ、ウィンターグリーンからの抽出物、ウィートワイルドヤム抽出物、海産物の抽出物、およびこれらの混合物から調製される天然の酸化防止剤が挙げられる。
本発明の局所製剤が少なくとも1つの酸化防止剤を含有する場合、存在する酸化防止剤の総量は、約0.001〜0.5重量%、好ましくは0.05〜約0.5重量%、より好ましくは0.1%である。
局所用薬学的組成物は、好適な防腐剤を含むこともできる。防腐剤とは、薬学的製剤に添加されて抗菌剤として作用する化合物のことである。非経口製剤において有効でかつ許容されるものとして当技術分野で知られている防腐剤には、塩化ベンザルコニウム、ベンゼトニウム、クロロヘキシジン、フェノール、m−クレゾール、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベンおよび他のパラベン、クロロブタノール、o−クレゾール、p−クレゾール、クロロクレゾール、硝酸フェニル水銀、チメロサール、安息香酸、ならびにこれらの様々な混合物がある。例えば、Wallhausser,K.−H.,Develop.Biol.Standard,24:9−28(1974)(S.Krager,Basel)を参照されたい。好ましくは、防腐剤は、メチルパラベン、プロピルパラベンおよびこれらの混合物から選択される。これらの材料は、Inolex Chemical Co(Philadelphia,PA)またはSpectrum Chemicalsから入手可能である。
本発明の局所製剤が少なくとも1つの防腐剤を含有する場合、存在する防腐剤の総量は、約0.01〜約0.5重量%、好ましくは約0.1〜0.5%、より好ましくは約0.03〜約0.15である。好ましくは、防腐剤は、メチルパラベンとプロピルパラベンの比が5:1の混合物である。アルコールが防腐剤として使用される場合、その量は通常15〜20%である。
局所用薬学的組成物は、脂質二重層を横断しない金属カチオンとの錯体を形成するための好適なキレート剤を含むこともできる。好適なキレート剤の例としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−四酢酸(EGTA)および8−アミノ−2−[(2−アミノ−5−メチルフェノキシ)メチル]−6−メトキシキノリン−N,N,N’,N’−四酢酸、四カリウム塩(QUIN−2)が挙げられる。好ましくは、キレート剤は、EDTAおよびクエン酸である。キレート剤は、例えば、エデト酸二ナトリウムのような、上記のものの塩を含んでもよい。これらの材料は、Spectrum Chemicalsから入手可能である。
本発明の局所製剤が少なくとも1つのキレート剤を含有する場合、存在するキレート剤の総量は、約0.005重量%〜2.0重量%、好ましくは約0.05重量%〜約0.5重量%、より好ましくは約0.1重量%である。
局所用薬学的組成物は、製剤のpHを薬学的に許容される範囲内に調整するために使用される好適な中和剤を含むこともできる。中和剤の例としては、トロラミン、トロメタミン、水酸化ナトリウム、塩酸、炭酸ナトリウム、クエン酸、酢酸および対応するそれらの酸または塩基が挙げられるが、これらに限定されない。そのような材料は、Spectrum Chemicals(Gardena,CA)から入手可能である。
本発明の局所製剤が少なくとも1つの中和剤を含有する場合、存在する中和剤の総量は、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは0.1重量%〜約5.0重量%、より好ましくは約1.0重量%である。中和剤は、通常、製剤を所望のpHにするために必要ないかなる量でも添加される。一実施形態では、pHは、約6.0〜約8.0である。一実施形態では、pHは、約3.0〜約4.0である。
局所用薬学的組成物は、好適な増粘剤または粘度増強剤を含むこともできる。これらの成分は、薬剤とポリマーとの相互作用を通じてポリマー含有溶液の粘度を増大させることができる拡散性化合物である。例えば、カルボポールウルトレズ(CARBOPOL ULTREZ)10、ポリメチルメトアクリレート(PMMA)、およびフュームドシリカを粘度増強剤として使用することができる。これらの材料は、Noveon Chemicals,Cleveland,OHから入手可能である。増粘剤の他の例としては、モノグリセリドおよび脂肪アルコール、約3〜約16個の炭素原子を有するアルコールの脂肪酸エステルが挙げられる。好適なモノグリセリドの例は、グリセリルモノステアレートおよびグリセリルモノパルミテートである。脂肪アルコールの例は、セチルアルコールおよびステアリルアルコールである。好適なエステルの例は、ミリスチルステアレートおよびセチルステアレートである。モノグリセリドは、補助乳化剤としても働く。利用し得る他の皮膚軟化剤または油性材料としては、ペトロラタム、グリセリルモノオレエート、ミリスチルアルコール、およびイソプロピルパルミテートが挙げられる。一実施形態では、増粘剤は、乳化剤と組み合わせて使用される。
本発明の局所製剤が少なくとも1つの粘度増強剤を含有する場合、存在する粘度増強剤の総量は、約0.25重量%〜約5.0重量%、好ましくは約0.25重量%〜約1.0重量%、およびより好ましくは約0.4重量%〜約0.6重量%である。
局所用薬学的組成物は、崩壊剤を含むこともでき、崩壊剤としては、デンプン、例えば、天然のデンプン(例えば、トウモロコシデンプンもしくはジャガイモデンプン)、予めゼラチン化されたデンプン(例えば、National 1551もしくはAmijele(登録商標)、またはグリコール酸デンプンナトリウム(例えば、Promogel(登録商標)もしくはExplotab(登録商標);セルロース、例えば、木製品、微結晶性セルロース(例えば、Avicel(登録商標)、Avicel(登録商標)PH101、Avicel(登録商標)PH102、Avicel(登録商標)PH105、Elcema(登録商標)P100、Emcocel(登録商標)、Vivacel(登録商標)、Ming Tia(登録商標)、およびSolka−Floc(登録商標))、メチルセルロース、クロスカルメロース、または架橋セルロース(例えば、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(Ac−Di−Sol(登録商標))、架橋カルボキシメチルセルロース、もしくは架橋クロスカルメロース;架橋デンプン(例えば、グリコール酸デンプンナトリウム);架橋ポリマー(例えば、クロスポビドン);架橋ポリビニルピロリドン;アルギネート(例えば、アルギン酸またはアルギン酸の塩(例えば、アルギン酸ナトリウム));粘土(例えば、Veegum(登録商標)HV(ケイ酸アルミニウムマグネシウム);ゴム(例えば、寒天、グアー、ローカストビーン、カラヤ、ペクチン、またはトラガカント);グリコール酸デンプンナトリウム;ベントナイト;天然海綿;界面活性剤;樹脂(例えば、陽イオン交換樹脂);シトラスパルプ;ラウリル硫酸ナトリウム;デンプンと組み合わせたラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
局所用薬学的組成物は、好適な爪浸透促進剤を含むこともできる。爪浸透促進剤の例としては、メルカプタン化合物、亜硫酸塩および亜硫酸水素塩、角質溶解剤、ならびに界面活性剤が挙げられる。本発明で使用するのに好適な爪浸透促進剤については、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、Malhotraら,J.Pharm.Sci.,91:2,312−323(2002)でさらに詳細に記載されている。
局所用薬学的組成物は、クリームまたはローションの美しさを増し、クリームまたはローションを皮膚に塗ったときに白い石鹸のような見た目になるのを防ぐ消泡抗白化剤を含むこともできる。そのような材料の一例としては、シリコーン液が挙げられる。他の消泡剤としては、シメチコン、ポリグリコール、およびセスキオレイン酸ソルビタンが挙げられる。
局所用薬学的組成物は、後発泡剤(post−foaming agent)を含むこともできる。「後発泡」とは、容器から放出されたときにはまだゲル状であるが、皮膚に延ばした後に泡立つゲルのことを指す。後発泡剤としては、炭素原子が4〜6個の飽和脂肪族炭化水素、例えば、ブタン、ペンタンおよびヘキサン(特に、イソペンタンおよびイソブテン)が挙げられる。他の好適な後発泡剤としては、部分ハロゲン化炭化水素または完全ハロゲン化炭化水素、例えば、トリクロロフルロエタンが挙げられる。また、脂肪族炭化水素とハロゲン化炭化水素の混合物、または後発泡剤を使用することができる。一般に、好適な後発泡剤は、水中での溶解度が低い、例えば、1気圧、20℃で、水100グラムに気体が約20cc未満の物質である。
局所用薬学的組成物は、1つ以上の好適な溶媒を含むこともできる。任意の固体物質(溶質)が任意の液体物質(溶媒)に溶解する能力は、溶質および溶媒の物理的特性に依存する。溶質および溶媒が類似した物理的特性を有するとき、溶質の溶媒中での溶解度は最大となる。これは、「同類は同類を溶解する」という従来からの理解を想起させる。溶媒は、一方の極端では非極性の親油性油として、もう一方の極端では極性の親水性溶媒として特徴付けることができる。油性溶媒がファンデルワールス相互作用によって他の非極性物質を溶解する一方、水および他の親水性溶媒は、イオン相互作用、双極子相互作用、または水素結合相互作用によって極性物質を溶解する。全ての溶媒は、最小極性の溶媒、すなわち、デカンなどの炭化水素から最大極性の溶媒である水へと連続的に並べることができる。溶質は、極性が等しい溶媒中で最大の溶解度を有する。したがって、水中での溶解度が最小の薬物については、極性の低い溶媒が溶解度の向上をもたらし、溶質とほぼ等しい極性を有する溶媒が最大溶解度を提供する。ほとんどの薬物は中間の極性を有し、したがって、プロピレングリコールまたはエタノールなどの水よりも大幅に極性が低い溶媒中で最大溶解度となる。薬物の溶解度が水(例えば、0.1%(w/w))中よりもプロピレングリコール(例えば、8%(w/w))中で高い場合、プロピレングリコールに水を添加すると、溶媒混合物に対する最大薬物溶解量は純粋なプロピレングリコールと比較して減少するはずである。優れた溶媒に貧溶媒を添加すると、ブレンドに対する最大溶解度は、優れた溶媒中の最大溶解度と比較して減少することになる。
化合物が局所製剤中に組み入れられる場合、製剤中の活性成分の濃度は、選択された溶媒および/または担体中での活性成分の溶解度によって制限されることがある。非親油性薬物は、典型的には、薬学的に許容される溶媒および/または担体中で極めて低い溶解度を示す。例えば、本発明のいくつかの化合物の水中での溶解度は、0.00025%wt/wt未満である。同じ本発明の化合物の溶解度は、プロピレングリコール中またはイソプロピルミリステート中で約2%wt/wt未満であり得る。
可溶化賦形剤の例としては、ポリエトキシル化脂肪酸、PEG−脂肪酸ジエステル、PEG−脂肪酸モノエステルとジエステルの混合物、ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル、アルコール−油エステル交換生成物、ポリグリセリル化脂肪酸、プロピレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコールエステル−グリセロールエステルの混合物、モノグリセリドおよびジグリセリド、ステロールおよびステロール誘導体、ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、糖エステル、ポリエチレングリコールアルキルフェノール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、低級アルコール脂肪酸エステル、イオン性界面活性剤、トコフェロールエステル、ならびにステロールエステルが挙げられる。本発明の一実施形態では、エチルヘキシルヒドロキシステアレートが、本明細書に記載の化合物を溶解するために使用される溶媒である。本発明の一実施形態では、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGME)が、本明細書に記載の化合物を溶解するために使用される溶媒である。本発明の一実施形態では、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DGME)が、本明細書に記載の化合物を溶解するために使用される溶媒である。本製剤中で有用な本発明の化合物は、DGME中での溶解度が約10%wt/wt〜約25%wt/wtであると考えられている。別の一実施形態では、本明細書に記載の化合物を溶解するために、DGME水共溶媒系が使用される。別の一実施形態では、本明細書に記載の化合物を溶解するために、DGME水共溶媒系が使用される。水を添加した場合、DGMEの溶媒能は低下する。しかしながら、約0.1%wt/wt〜約5%wt/wtという所望の活性成分濃度を維持するように、DGME/水共溶媒系をデザインすることができる。好ましくは、活性成分は、適用される局所製剤中に約0.5%wt/wt〜約3%wt/wt、より好ましくは約1%wt/wtで存在する。DGMEは水よりも揮発性が低いので、適用によって局所製剤が蒸発するにつれて、活性剤のクリーム製剤中での溶解度がますます増大する。この溶解度の増大により、皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄の表面での薬物の沈殿が原因で生じるバイオアベイラビリティの低下の可能性が低下する。
一実施形態では、ビヒクルは親油性である。親油性材料としては、油性材料、例えば、ペトロラタム、ポリエチレンで高粘性化またはゲル化した鉱油、高分子量パラフィンろう、高分子量脂肪酸でゲル化した脂肪酸のモノグリセリドおよびジグリセリド、または高分子量脂肪酸でゲル化したヒドロキシステアレート、プロピレングリコールイソステアレートもしくはイソステアリルアルコールのポリアミン複合体、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
局所投与に好適なまたは化粧用途に好適なローションなどの液体形態は、緩衝剤、懸濁剤および分散剤、増粘剤、浸透促進剤などとともに好適な水性ビヒクルまたは非水性ビヒクルを含むことができる。クリームまたはペーストなどの固体形態は、例えば、界面活性剤、ポリエチレングリコールなどのポリマー、増粘剤、固形物などとともに、以下の成分、すなわち、水、油、アルコールまたはグリースのいずれかを基質として含むことができる。液体製剤または固体製剤は、リポソーム、ミクロソーム、ミクロスポンジなどの送達促進技術を含むことができる。化合物が皮膚に侵入するのを助けるリポソーム製剤については、米国特許第5,169,637号;同第5,000,958号;同第5,049,388号;同第4,975,282号;同第5,194,266号;同第5,023,087号;同第5,688,525号;同第5,874,104号;同第5,409,704号;同第5,552,155号;同第5,356,633号;同第5,032,582号;同第4,994,213号;およびPCT公開WO96/40061号に記載されている。
さらに、化合物は、治療剤を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリクスなどの徐放系を用いて送達することができる。様々な徐放性マトリクスが確立されており、当業者によく知られている。したがって、その各々が本発明の化合物を含有する、少なくとも2つの異なる投薬形態を水中油乳剤、または油中水乳剤中に含めることによって、そのような投薬形態を局所投与用に処方することができる。そのような製剤中では、遅延放出投薬形態は連続相中にあり、遅延徐放投薬形態は不連続相中にある。製剤は、上記の3つの投薬形態を送達するように製造することもできる。例えば、油が第3の遅延徐放成分を含有する連続相であり、水が第1の遅延徐放投薬形態を含有する油に分散しており、かつ油が第2の遅延徐放投薬形態を含有する水に分散している、油中水中油乳剤を提供することができる。
本発明の実施による局所治療計画は、組成物を直接、皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄の適用部位に対し、1日1回から数回適用することを含む。
本発明の製剤は、細菌感染、ざ瘡、炎症などに関連する状態または症状を、治療し、改善し、または予防するために使用することができる。
例示的な一実施形態では、薬学的製剤には単純な溶液が含まれる。例示的な一実施形態では、単純な溶液にはポリエーテルが含まれる。例示的な一実施形態では、ポリエーテルは、ポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールである。例示的な一実施形態では、単純な溶液にはアルコールが含まれる。例示的な一実施形態では、アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールまたはブタノールである。例示的な一実施形態では、単純な溶液には、ポリエーテルとアルコールが含まれる。別の例示的な一実施形態では、単純な溶液には、ポリプロピレングリコールとエタノールが含まれる。別の例示的な一実施形態では、単純な溶液は、約10%のポリプロピレングリコールと約90%のエタノール、約20%のポリプロピレングリコールと約80%のエタノール、約30%のポリプロピレングリコールと約70%のエタノール、約40%のポリプロピレングリコールと約60%のエタノール、約50%のポリプロピレングリコールと約50%のエタノール、約60%のポリプロピレングリコールと約40%のエタノール、約70%のポリプロピレングリコールと約30%のエタノール、約80%のポリプロピレングリコールと約20%のエタノール、約90%のポリプロピレングリコールと約10%のエタノールから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、単純な溶液にはアセトンが含まれる。例示的な一実施形態では、単純な溶液には、アセトンとアルコールが含まれる。例示的な一実施形態では、単純な溶液には、アセトンと、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールまたはブタノールから選択されるメンバーとが含まれる。例示的な一実施形態では、単純な溶液には、アセトンとアルコールとポリエーテルが含まれる。別の例示的な一実施形態では、単純な溶液には、アセトンと、アルコールと、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールから選択されるメンバーとが含まれる。例示的な一実施形態では、単純な溶液には、アセトンとエタノールが含まれる。別の例示的な一実施形態では、単純な溶液は、約10%のアセトンと約90%のエタノール、約20%のアセトンと約80%のエタノール、約30%のアセトンと約70%のエタノール、約40%のアセトンと約60%のエタノール、約50%のアセトンと約50%のエタノール、約60%のアセトンと約40%のエタノール、約70%のアセトンと約30%のエタノール、約80%のアセトンと約20%のエタノール、約90%のアセトンと約10%のエタノールから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、薬学的製剤はラッカー剤である。
V.b)さらなる活性剤
以下は、本発明の局所用薬学的製剤に添加することができる化粧用薬剤および薬学的薬剤の例である。以下の薬剤は既知の化合物であり、市販で容易に入手可能である。
抗炎症剤としては、ビサボロール、メンソレータム、ダプソーン、アロエ、ヒドロコルチゾンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
ビタミンとしては、ビタミンB、ビタミンE、ビタミンA、ビタミンDなど、およびビタミン誘導体、例えば、タザロテン、カルシポトリエン、トレチノイン、アダパレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
抗老化剤としては、ナイアシンアミド、レチノールおよびレチノイド誘導体、AHA、アスコルビン酸、リポ酸、補酵素Q10、βヒドロキシ酸、サリチル酸、銅結合ペプチド、ジメチルアミノエチル(DAEA)などが挙げられるが、これらに限定されない。
日焼け防止剤および/または日焼け緩和剤としては、PABA、ホホバ、アロエ、パディメート−O、メトキシシンナメート、プロキサミンHCl、リドカインなどが挙げられるが、これらに限定されない。サンレスタンニング剤としては、ジヒドロキシアセトン(DHA)が挙げられるが、これに限定されない。紫外線(UV)光遮断薬としては、例えば、アミノ安息香酸、ベンゾフェノン、カンファー、シンナメート、ジベンゾイルメタン、サリチレート、酸化金属、およびこれらの混合物が挙げられる。
乾癬治療剤および/またはざ瘡治療剤としては、サリチル酸、過酸化ベンゾイル、コールタール、硫化セレン、酸化亜鉛、ピリチオン(亜鉛および/またはナトリウム)、タザロテン、カルシポトリエン、トレチノイン、アダパレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
角質化を制御または修飾するのに有効な薬剤としては、トレチノイン、タザロテン、およびアダパレンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の化合物/活性剤を含む組成物、および任意で少なくとも1つのこれらのさらなる薬剤が局所に投与される。主な適用では、これによって、本発明の化合物および任意の他の活性剤が、皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄に作用して、皮膚、爪、毛、鉤爪または蹄を治療する。あるいは、局所適用される活性剤のいずれか1つを、経皮経路で全身に送達することもできる。
そのような組成物において、例えば、抗炎症剤、ビタミン、抗老化剤、日焼け防止剤、および/またはざ瘡治療剤などの、さらなる美容的または薬学的に有効な薬剤は、通常、微量成分であり(約0.001重量%〜約20重量%または好ましくは約0.01%重量〜約10重量%)、残りは所望の投与形態の形成に役立つ様々なビヒクルまたは担体および加工助剤である。
V.c)試験
本局所製剤で使用するのに好ましい化合物は、特定の薬理学的特性を有する。そのような特性としては、低毒性、低い血清タンパク質結合性ならびに望ましいインビトロ半減期およびインビボ半減期が挙げられるが、これらに限定されない。アッセイを用いてこれらの望ましい薬理学的特性を予測することができる。バイオアベイラビリティを予測するために使用されるアッセイは、Caco−2細胞単層を含む、ヒト腸細胞単層を横断する輸送を伴う。血清タンパク質結合性は、アルブミン結合アッセイから予測することができる。そのようなアッセイは、Oravcovaら(1996,J.Chromat.B677:1−27)による総説に記載されている。化合物の半減期は、化合物の投薬頻度に反比例する。化合物のインビトロ半減期は、KuhnzおよびGleschen(Drug Metabolism and Disposition,(1998) 第26巻,1120−1127頁)によって記載されているミクロソーム半減期のアッセイから予測することができる。
そのような化合物の毒性および治療効力は、例えば、LD50(集団の50%にとって致死的な用量)およびED50(集団の50%において治療的に有効な用量)を測定するための標準的な薬学的手順により、細胞培養物または実験動物において測定することができる。毒性効果と治療効果の間の用量比が治療指数であり、これはLD50とED50の間の比として表すことができる。高い治療指数を示す化合物が好ましい。ヒトで使用される様々な投薬量を処方する際に、これらの細胞培養物アッセイおよび動物試験から得られるデータを使用することができる。そのような化合物の投薬量は、好ましくは、毒性がほとんどないかまたは全くないED50を含む循環濃度の範囲内である。投薬量は、使用される投薬形態および利用される経路投与に応じて、この範囲内で変動し得る。正確な処方、投与経路、および投薬量については、個々の医師が患者の状態を考慮して選択することができる。(例えば、Finglら,1975,「The Pharmacological Basis of Therapeutics」,第1章,1頁を参照されたい)。
V.d)投与
本発明の方法で使用される任意の化合物について、治療的に有効な用量は、本明細書に開示されるように、最初は細胞培養物アッセイから推定することができる。例えば、動物モデルにおいて、細胞培養物中で測定されるEC50(50%の増大に有効な用量)を含む循環濃度範囲、すなわち、細菌細胞成長の最大値の半分の阻害を達成する試験化合物濃度を達成するように用量を処方することができる。そのような情報を用いて、ヒトにおいて有用な用量をより正確に決定することができる。
一般に、本明細書に記載の方法により調製される化合物、および本明細書に記載の中間物から調製される化合物は、類似の効用を供する薬剤について許容される投与様式のいずれかによって、治療的または美容的に有効な量で投与される。しかしながら、任意の特定の患者に特異的な用量レベルは、利用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全般的な健康状態、性別、食事、投与時間、投与経路、および排出速度、薬物の組合せ、治療中の特定の疾患の重症度ならびに処方する医師の判断を含む種々の要因によって決まることが理解されるであろう。薬物は、1日に1回もしくは2回、または最高で1日に3回もしくは4回まで投与することができる。
投薬量および投薬間隔は、細菌細胞成長の阻害効果を維持するのに十分な血漿レベルの活性部分を提供するよう個別に調整することができる。全身投与についての患者の常用量は、0.1〜1000mg/日、好ましくは、1〜500mg/日、より好ましくは10〜200mg/日、さらにより好ましくは100〜200mg/日の範囲である。患者の体表面積に関して言えば、常用量は50〜91mg/m/日の範囲である。
製剤中の化合物の量は、当業者により使用される全範囲内で変動し得る。典型的には、製剤は、重量パーセント(重量%)ベースで、製剤全体を基にして約0.01〜10重量%の薬物を含有し、残りは1つ以上の好適な薬学的賦形剤である。好ましくは、化合物は、約0.1〜3.0重量%、より好ましくは約1.0重量%のレベルで存在する。
例示的な一実施形態では、薬学的製剤は軟膏であり、本発明の化合物を含む。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C17を含む軟膏である。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C27を含む軟膏である。
別の例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C17と本明細書に記載の少なくとも1つの界面活性剤を含む。別の例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C27と本明細書に記載の少なくとも1つの界面活性剤を含む。別の例示的な一実施形態では、製剤は、ヒドロキシステアレートを含む。別の例示的な一実施形態では、ヒドロキシステアレートは、グリセリルモノステアレート、エチルヘキシルヒドロキシステアレートおよびオクチルヒドロキシステアレートから選択されるメンバーである。
別の例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C17とアルコールを含む。別の例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C27とアルコールを含む。別の例示的な一実施形態では、アルコールは、長鎖アルコールまたは脂肪アルコールである。別の例示的な一実施形態では、アルコールは、ベンジルアルコール、オクチルドデカノール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコールから選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、製剤は、ベンジルアルコールから選択されるメンバーを含み、オクチルは、炭化水素油、ろう、シリコーン、セチルアルコール、イソプロピルミリステート、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、エチルヘキシルヒドロキシステアレート、オクチルヒドロキシステアレート、グリセリン、他の脂肪アルコールヒドロキシステアレートから選択されるメンバーである少なくとも1つの化合物を含む。
別の例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、本発明の化合物と本明細書に記載の少なくとも1つの皮膚軟化剤を含む。
別の例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、本発明の化合物とペトロラタムを含む。
例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C17とペトロラタムを含む。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C27とペトロラタムを含む。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C17と、炭化水素油、ろう、シリコーン、セチルアルコール、イソプロピルミリステート、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、エチルヘキシルヒドロキシステアレート、オクチルヒドロキシステアレート、グリセリン、他の脂肪アルコールヒドロキシステアレートから選択されるメンバーを含む。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C27と、炭化水素油、ろう、シリコーン、セチルアルコール、イソプロピルミリステート、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、エチルヘキシルヒドロキシステアレート、オクチルヒドロキシステアレート、グリセリン、他の脂肪アルコールヒドロキシステアレートから選択されるメンバーを含む。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C17と、エチルヘキシルヒドロキシステアレートおよび/またはオクチルヒドロキシステアレートを含む。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C27と、エチルヘキシルヒドロキシステアレートおよび/またはオクチルヒドロキシステアレートを含む。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C17と、ペトロラタムと、炭化水素油、ろう、シリコーン、セチルアルコール、イソプロピルミリステート、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、エチルヘキシルヒドロキシステアレート、オクチルヒドロキシステアレート、グリセリン、他の脂肪アルコールヒドロキシステアレートから選択されるメンバーとを含む。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C27と、ペトロラタムと、炭化水素油、ろう、シリコーン、セチルアルコール、イソプロピルミリステート、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、エチルヘキシルヒドロキシステアレート、オクチルヒドロキシステアレート、グリセリン、他の脂肪アルコールヒドロキシステアレートから選択されるメンバーとを含む。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C17と、ペトロラタムと、オレイルアルコールと、エチルヘキシルヒドロキシステアレートとを含む。例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C27と、ペトロラタムと、オレイルアルコールと、エチルヘキシルヒドロキシステアレートとを含む。
例示的な一実施形態では、薬学的製剤はクリームであり、本発明の化合物を含む。例示的な一実施形態では、化合物はC17である。例示的な一実施形態では、化合物はC27である。
別の例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、本発明の化合物と防腐剤を含む。例示的な一実施形態では、防腐剤は、塩化ベンザルコニウム、ベンゼトニウム、クロロヘキシジン、フェノール、m−クレゾール、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベンおよび他のパラベン、クロロブタノール、o−クレゾール、p−クレゾール、クロロクレゾール、硝酸フェニル水銀、チメロサール、安息香酸、ならびにこれらの様々な混合物から選択されるメンバーである。例示的な一実施形態では、化合物はC17である。例示的な一実施形態では、化合物はC27である。例示的な一実施形態では、防腐剤はパラベンである。例示的な一実施形態では、防腐剤は、メチルパラベンおよびプロピルパラベンから選択されるメンバーである。
別の例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、本発明の化合物とキレート剤を含む。別の例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C17とキレート剤を含む。別の例示的な一実施形態では、薬学的製剤は、C27とキレート剤を含む。例示的な一実施形態では、キレート剤はエデト酸ナトリウムである。
例示的な実施形態を、本明細書で以下にまとめる。
例示的な一実施形態では、本発明は、次式による構造を有する化合物、およびその塩を提供する。
Figure 2015178508

ここで式中、Rは、CN、C(O)NR、C(O)ORから選択されるメンバーであり、Rは、Hおよび置換アルキルまたは非置換アルキルから選択されるメンバーであり、Xは、N、CHおよびCRから選択されるメンバーであり、Rは、ハロゲンおよび置換アルキルまたは非置換アルキル、C(O)R、C(O)OR、OR、NRから選択されるメンバーであって、式中、R、R、RおよびRは、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーであり、但し、RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜8員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成し、RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜8員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。
上記の段落による、例示的な一実施形態では、Rは、Hおよび非置換アルキルから選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、次式による構造を有する。
Figure 2015178508
化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、化合物は、以下から選択されるメンバーである式を有する。
Figure 2015178508
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは、フッ素および塩素から選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは、ORおよびNRから選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、Rは、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、Rは、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキルおよび置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキルから選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、Rは非置換C〜Cアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、Rは非置換シクロアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、Rは、置換C〜Cアルコキシまたは非置換C〜Cアルコキシから選択されるメンバーで置換されたアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、Rは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、Rは、少なくとも1つのオキソ部分で置換されたアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、Rは、−CH、−CHCH、−(CHCH、−CH(CH、−CHCF、−CHCHF、−CHCH(OH)、−CHCH(OCH)、−CHCH(OC(CH)、−C(O)CH、−CHCHOC(O)CH、−CHC(O)OCHCH、−CHC(O)OC(CH、−(CHC(O)CH、−CHC(O)OC(CH、シクロペンチル、シクロヘキシル
Figure 2015178508

から選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、少なくとも1つのハロゲン、ヒドロキシル、エーテル、カルボキシまたはエステル部分で任意に置換されたアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは非置換アルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、メチルまたはエチルまたはプロピルまたはイソプロピルまたはイソブチルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは−O(CHm1OC(O)R4dであり、式中、m1は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R4dは非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、m1は、1または2または3である。例示的な一実施形態では、m1は2である。例示的な一実施形態では、R4dは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R4dは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cである。例示的な一実施形態では、R4dはメチルである。例示的な一実施形態では、Rは−O(CHOC(O)CHである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは−O(CHm1C(O)R4dであり、式中、m1は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R4dは非置換アルキルである。例示的な一実施形態では、m1は、1または2または3または4である。例示的な一実施形態では、m1は3である。例示的な一実施形態では、R4dは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルである。例示的な一実施形態では、R4dは、非置換Cアルキルまたは非置換Cアルキルまたは非置換Cである。例示的な一実施形態では、R4dはメチルである。例示的な一実施形態では、Rは−O(CHC(O)CHである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは−O(CHm1C(O)OR4dであり、式中、m1は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R4dはHまたは非置換アルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは−OCHC(O)OR4dであり、式中、R4dは、本明細書に記載のものである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは、Hまたはメチルまたはエチルまたはt−ブチルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは、−O(CH)C(O)OCHCHまたは−O(CH)C(O)OHまたは−O(CH)C(O)OC(CHである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは、置換アミノまたは非置換アミノで置換されたアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは−O(CHm2C(O)NR4e4fであり、式中、m2は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R4eおよびR4fは、Hもしくは非置換アルキルから独立して選択されるか、またはR4eおよびR4fは、それらが結合している窒素とともに、任意で結合して、置換4〜8員環もしくは非置換4〜8員環を形成する。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはORであり、式中、Rは非置換シクロアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは−O(CHm5OR30であり、式中、m5は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R30は、Hまたは非置換アルキルまたは非置換テトラヒドロピランである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、XはNである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、XはCHである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、XはCRである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、RおよびRは、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、RはHまたは非置換アルキルであり、Rは、非置換アルキルまたはヒドロキシル、フェニル、非置換アルコキシおよびフェニルで置換されたアルコキシから選択されるメンバーで置換されたアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは、HまたはCHから選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、RおよびRは各々、置換アルキルまたは非置換アルキルから独立して選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは、OH、非置換アリールアルコキシ、非置換アルコキシ、および非置換アリールから選択されるメンバーで置換されたアルキルである。例示的な一実施形態では、Rはであり、式中、Rは−(CHm8Phである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは−(CHm8OR26であって、式中、m8は、1または2または3または4または5または6から選択される数であり、R26は、H、非置換Cアルキルもしくは非置換Cアルキルもしくは非置換Cアルキルもしくは非置換Cアルキルもしくは非置換Cアルキルもしくは非置換Cアルキルまたはアリール置換Cアルキルもしくはアリール置換Cアルキルもしくはアリール置換Cアルキルもしくはアリール置換Cアルキルもしくはアリール置換Cアルキルもしくはアリール置換Cアルキルから選択されるメンバーである)である。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは−(CHm8O(CHm9Phであって、式中、m8およびm9は各々、1または2または3から独立して選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは非置換アルキルであり、Rは置換アルキルまたは非置換アルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは非置換アルキルであり、Rは、置換アルコキシまたは非置換アルコキシおよびヒドロキシルから選択されるメンバーで置換されたアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、Rは非置換アルキルであり、Rは、非置換アルコキシで置換されたアルキルである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは、N(CH、N(CH)(CHCH(OCH))、N(CH)(CHCHOH)、NH、NHCH、NH(CHCH(OCH))、NH(CHCH(OCHPh)、NH(CHPh)、NH(C(CH)およびNH(CHCHOH)から選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、RおよびRは、それらが結合している窒素とともに、結合して、4〜8員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、RはNRであり、式中、RおよびRは、それらが結合している窒素とともに、結合して、5〜6員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、Rは、以下から選択されるメンバーである。
Figure 2015178508
例示的な一実施形態では、本発明は、(a)上記の段落のいずれかによる化合物と(b)薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的製剤を提供する。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、製剤は、単位投薬形態である。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、製剤は、経口または局所で使用するためのものである。
例示的な一実施形態では、本発明は、サイトカインまたはケモカインの放出を減少させる方法であって、細胞を上記の段落のいずれかによる化合物または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、この細胞によるサイトカインまたはケモカインの放出が減少する、方法を提供する。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、サイトカインは、IL−1α、IL−1β、IL−2、IL−3、IL−6、IL−7、IL−9、IL−12、IL−17、IL−18、IL−23、TNF−α、LT、LIF、オンコスタチン、IFNα、IFNβおよびIFN−γから選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、サイトカインは、IL−1β、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−8、IL−10、IL−12、IL−23、TNF−αおよびIFN−γから選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、サイトカインは、IL−2、IL−5、IL−10、IL−12、IL−23、TNF−αおよびIFN−γから選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、ケモカインは、IL−8、Gro−α、MIP−1、MCP−1、PGE2、ENA−78、およびRANTESから選択されるメンバーである。
例示的な一実施形態では、本発明は、動物の病気を治療する方法であって、動物に治療的有効量の上記の段落のいずれかによる化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与し、それにより、病気を治療することを含む、方法を提供する。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、病気は、関節炎、関節リウマチ、炎症性腸疾患、乾癬、肺疾患、多発性硬化症、神経変性疾患、鬱血性心不全、脳卒中、大動脈弁狭窄、腎不全、ループス、膵炎、アレルギー、線維症、貧血、アテローム性動脈硬化症、代謝疾患、骨疾患、心血管疾患、化学療法/放射線関連合併症、I型糖尿病、II型糖尿病、肝疾患、消化管障害、眼疾患、アレルギー性結膜炎、糖尿病性網膜症、シェーグレン症候群、ブドウ膜炎、肺障害、腎疾患、皮膚炎、HIV関連悪液質、脳性マラリア、強直性脊椎炎、らい病、貧血および線維筋痛症から選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、病気は、乾癬、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、炎症性腸疾患、喘息および慢性閉塞性肺疾患から選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、病気は乾癬であり、該乾癬は、プラーク乾癬、曲げ乾癬、滴状乾癬、膿疱性乾癬、爪乾癬および紅皮性乾癬から選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、乾癬は、プラーク乾癬および爪乾癬から選択されるメンバーである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、動物はヒトである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、動物は治療を必要としている。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、動物はヒトである。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、動物は、化合物による治療をまだ必要としていない。
例示的な一実施形態では、本発明は、ホスホジエステラーゼ(PDE)を阻害する方法であって、ホスホジエステラーゼを上記の段落のいずれかによる化合物、または薬学的に許容されるその塩と接触させ、それにより、ホスホジエステラーゼを阻害することを含む、方法を提供する。
上記の段落のいずれかによる、例示的な一実施形態では、ホスホジエステラーゼは、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)およびホスホジエステラーゼ7(PDE7)から選択されるメンバーである。
本発明は、以下の実施例によりさらに説明される。実施例は、本発明の範囲を定義または制限することを意図するものではない。
プロトンNMRをVarian AS 300(300MHz)分光計またはAS400(400MHz)分光計で記録し、化学シフトをテトラメチルシランから低磁場側へのδ(ppm)として報告する。質量スペクトルは、Agilent 1200シリーズと、6120 Quadrupole LC/MS、Micromass Quattro IIまたはWaters MS(Alliance 2795(LC)とWaters Micromass ZQ検出器からなる)で測定する。質量分光計には、ポジティブモードまたはネガティブモードで操作される電子スプレーイオン源(ES)が備わっていた。
以下の略語が使用されている。水性は、aq.とする。O−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートは、HATUとする。N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩 m−CPBA 3−クロロペルオキシ安息香酸は、EDCIとする。当量は、eq.とする。ジイソプロピルアゾジカルボキシレートは、DIADとする。N,N−ジメチルホルムアミドは、DMFとする。ジメチルスルホキシドは、DMSOとする。酢酸は、HOAcとする。シアノ水素化ホウ素ナトリウムは、NaCNBHとする。室温は、r.t.とする。一晩は、O/Nとする。テトラヒドロフランは、THFとする。ジ−tert−ブチルジカルボネートは、BocOとする。メタノールは、MeOHとする。エタノールは、EtOHとする。トリフルオロ酢酸は、TFAとする。N,N−ジイソプロピルエチルアミンは、DIPEAとする。1−プロパノールは、PrOHとする。2−プロパノールは、iPrOHとする。融点は、mpとする。
使用した溶媒は全て市販されており、さらに精製することなく使用した。反応は、典型的には、不活性窒素雰囲気下で、無水溶媒を用いて行なった。
化合物は、手作業かもしくはChemDrawを用いるかのいずれかで、または市販の場合は、そのカタログ名を用いて命名されている。
HPLC分析は、Waters 717 PlusオートサンプラーとWaters 2996フォトダイオードアレイ検出器を備えたWater 600制御システムで行なった。使用したカラムは、ACE C18、5μm、4.6×150mmであった。95%のA(A:水中の0.1%のHPO)から始まって、6時間かけて90%のB(B:MeCN)で終わり、その後、10分の点まで90%のBで維持される線形勾配を適用した。その後、カラムを3分間かけて再平衡化し、総実行時間20分で95:5にする。カラム温度は周囲温度であり、流速は1.0mL/分であった。ダイオードアレイ検出器は、200〜400nmで走査した。
薄膜クロマトグラフィー(TLC)は、Mancherey−Nagel製のAlugram(登録商標)(シリカゲル60 F254)で行ない、通常はUVを用いてスポットを可視化した。いくつかの場合には、さらなる可視化方法も利用した。このような場合には、TLCプレートを、ヨウ素(約1gのIを10gのシリカゲルに添加して完全に混合することにより生成したもの)、バニリン(約1gのバニリンを100mLの10%のHSOに溶解することにより生成したもの)、ニンヒドリン(Aldrichからの市販品)、またはMagic Stain(25gの(NHMo24・4HOと5gの(NHCe(IV)(NOを450mLの水と50mLの濃HSO中で完全に混合することにより生成したもの)で発色させて、化合物を可視化した。フラッシュクロマトグラフィーは、通常はSilicycle製の40〜63μm(230〜400メッシュ)のシリカゲルを用いて、Still,W.C.;Kahn,M.;およびMitra,M.Journal of Organic Chemistry,1978,43,2923−2925に開示されている技術と類似の技術に従って行なった。フラッシュクロマトグラフィーまたは薄膜クロマトグラフィーに使用した典型的な溶媒は、クロロホルム/メタノール、ジクロロメタン/メタノール、酢酸エチル/メタノールおよびヘキサン/酢酸エチルの混合物であった。逆相カラムクロマトグラフィーは、Biotage C18カートリッジと水/メタノール勾配(通常は5%のMeOH/HO〜90%のMeOH/HOで溶出)を用いるBiotage(登録商標)で行なった。
分取クロマトグラフィーは、Waters 2487ダイオードアレイを用いるWaters Prep LC 4000システム、またはWaters LC Module 1プラスのいずれかを用いて行なった。使用したカラムは、Waters XTerra Prep C18、5μm、30×100mmまたはPhenomenex Luna C18、5μm、21.6×250mmまたはPhenomenex Gemini C18、5μm、100×30mmであった。アセトニトリル/水(水には0.1%のトリフルオロ酢酸または0.1%の酢酸のいずれかが含まれる)による小さい勾配を用いて、流速約20mL/分、総実行時間20〜30分で化合物を溶出した。
実施例1
1からの3の調製
1.1 カルボン酸の還元
窒素下の1(23.3mmol)の無水THF(70mL)溶液に、0℃のBHTHF溶液(1.0M、55mL、55mmol)を滴下して、反応混合物を室温で一晩撹拌した。次に、混合物を氷浴で再冷却し、MeOH(20mL)を滴下して、過剰なBHを分解した。得られた混合物を、気泡が放出されなくなるまで撹拌した後、10%のNaOH(10mL)を添加した。混合物を濃縮し、残渣を水(200mL)と混合し、EtOAcで抽出した。回転蒸発して得られた残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、20.7mmolの3を得た。
1.2 結果
上記の方法により調製された例示的な構造化合物3としては、1.2.a 2-ブロモ−5−クロロベンジルアルコール;1.2.b 2−ブロモ−5−メトキシベンジルアルコールが挙げられる。
実施例2
2からの3の調製
2.1.アルデヒドの還元
2(Z=H、10.7mmol)のメタノール(30mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(5.40mol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、9.9mmolの3を得た。
本方法により調製された例示的な構造化合物3としては、2.2.a 2−ブロモ−5−(4−シアノフェノキシ)ベンジルアルコール;2.2.b 2−ブロモ−4−(4−シアノフェノキシ)ベンジルアルコール;2.2.c 5−(4−シアノフェノキシ)−1−インダノール;2.2.d 2−ブロモ−5−(tert−ブチルジメチルシロキシ)ベンジルアルコールが挙げられる。
この方法により生成することができる化合物のさらなる例としては、2−ブロモ−4−(3−シアノフェノキシ)ベンジルアルコール;2−ブロモ−4−(4−クロロフェノキシ)ベンジルアルコール;2−ブロモ−4−フェノキシベンジルアルコール;2−ブロモ−5−(3,4−ジシアノフェノキシ)ベンジルアルコール;2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)エチルアルコール;2−ブロモ−5−フルオロベンジルアルコール;および1−ブロモ−2−ナフタレンメタノールが挙げられる。
実施例3
3からの4の調製
3.1 保護アルキル化
化合物3(20.7mmol)をCHCl(150mL)に溶解し、氷浴で0℃に冷却した。窒素下のこの溶液にN,N−ジ−イソプロピルエチルアミン(5.4mL、31.02mmol、1.5当量)およびクロロメチルメチルエーテル(2mL、25.85mmol、1.25当量)を順に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、NaHCO飽和水、次にNaCl飽和水で洗浄した。回転蒸発後の残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、17.6mmolの4を得た。
3.2 結果
上記の方法により調製された例示的な構造化合物4としては、以下のものが挙げられる:3.2.a 2−ブロモ−5−クロロ−l−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン;3.2.b 2−ブロモ−5−フルオロ−1−[1-(メトキシメトキシ)エチル]ベンゼン;3.2.c 2−ブロモ−5−フルオロ−1−[2-(メトキシメトキシ)エチル]ベンゼン;3.2.d 2−ブロモ−4,5−ジフルオロ−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン;3.2.e 2−ブロモ−5−シアノ−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン;3.2.f 2−ブロモ−5−メトキシ−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン;3.2.g 1ベンジル−1−(2−ブロモフェニル)−1−(メトキシメトキシ)エタン;3.2.h 2−ブロモ−6−フルオロ−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン;3.2.i 2−ブロモ−4−(4−シアノフェノキシ)−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン;3.2.j 2−ブロモ−5−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン;3.2.k 2−ブロモ−5−(2−シアノフェノキシ)−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン;3.2.l 2−ブロモ−5−フェノキシ−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン
この方法により生成することができる化合物のさらなる例としては、2−ブロモ−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン、2−ブロモ−5−メチル−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン、2−ブロモ−5−(メトキシメトキシメチル)−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン、2−ブロモ−5−フルオロ−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン、1−ブロモ−2−(メトキシメトキシメチル)ナフタレン、2−ブロモ−4−フルオロ−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン、2−フェニル−1−(2−ブロモフェニル)−1−(メトキシメトキシ)エタン、2−ブロモ−5−(4−シアノフェノキシ)−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン、2−ブロモ−4−(3−シアノフェノキシ)−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン、2−ブロモ−4−(4−クロロフェノキシ)−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン、2−ブロモ−4−フェノキシ−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン、2−ブロモ−5−(3,4−ジシアノフェノキシ)−1−(メトキシメトキシメチル)ベンゼンが挙げられる。
実施例4
4から5を経たIの調製
4.1 メタル化およびボロニル化
窒素下、−78℃の4(17.3mmol)の無水THF(80mL)溶液にtert−BuLiまたはn−BuLi(11.7mL)を滴下して添加すると、溶液は褐色になった。次に、B(OMe)(1.93mL、17.3mmol)を一度に注入し、冷浴を取り外した。混合物を30分間撹拌しながら徐々に温めた後、水浴で2時間撹拌した。6NのHCl(6mL)の添加後、混合物を室温で一晩撹拌したところ、約50%の加水分解が生じたことがTLC分析により示された。溶液を回転蒸発させ、残渣をMeOH(50mL)および6NのHCl(4mL)に溶解した。この溶液を1時間還流すると、加水分解の完了がTLC分析により示された。回転蒸発によって残渣が得られたので、これをEtOAcに溶解し、水で洗浄し、乾燥させた後、蒸発させた。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、80%純度の固体を得た。この固体をヘキサンで洗浄することによってさらに精製し、7.2mmolのIを得た。
4.2 結果
上記の方法により調製された例示的な構造化合物Iの分析データには、以下のものが含まれる:4.2.a 5−クロロ−1,3−ジヒドロ−l−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C1);4.2.b 1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C2);4.2.c 5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−3−メチル−2,1−ベンゾキサボロール(C3);4.2.d 6−フルオロ−1−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2,1−ベンゾキサボリン(C4);4.2.e 5,6−ジフルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C5);4.2.f 5−シアノ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C6);4.2.g 1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−5−メトキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C7);4.2.h 1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−5−メチル−2,1−ベンゾキサボロール(C8);4.2.i 1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−2,1−ベンゾキサボロール(C9);4.2.k 1,3−ジヒドロ−2−オキサ−1−シクロペンタ[α]ナフタレン(C11);4.2.l 7−ヒドロキシ−2,1−オキサボラノ[5,4−c]ピリジン(C12);4.2.m 1,3−ジヒドロ−6−フルオロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C13);4.2.n 3−ベンジル−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−3−メチル−2,1−ベンゾキサボロール(C14);4.2.o 3−ベンジル−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C15);4.2.p 1,3−ジヒドロ−4−フルオロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C16);4.2.q 5−(4−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C17);4.2.r 6−(4−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C18);4.2.s 6−(3−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C19);4.2.t 6−(4−クロロフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C20);4.2.u 6−フェノキシ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C21);4.2.v 5−(4−シアノベンジルオキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C22);4.2.w 5−(2−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C23);4.2.x 5−フェノキシ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C24);4.2.y 5−[4−(N,N−ジエチルカルバモイル)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C25);4.2.z 1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−5−[4−(モルホリノカルボニル)フェノキシ]−2,1−ベンゾキサボロール(C26);4.2.aa 5−(3,4−ジシアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C27);4.2.ab 6−フェニルチオ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C28);4.2.ac 6−(4−トリフルオロメトキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C29);4.2.ad 5−(N−メチル−N−フェニルスルホニルアミノ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C30);4.2.ae 6−(4−メトキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C31);4.2.af 6−(4−メトキシフェニルチオ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C32);4.2.ag 6−(4−メトキシフェニルスルホニル)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C33);4.2.ah 6−(4−メトキシフェニルスルフィニル)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C34);4.2.ai 5−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C35)および4.2.aj 4−(4−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C36)。
出発材料2を得るための4−フルオロベンゾニトリルと置換フェノールとの間のカップリング反応については、Igarashi,S.ら.Chemical & Pharmaceutical Bulletin(2000),48(11),1689−1697を参照されたい。
7−(4−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロ
(C100)
出発材料2を得るための4−フルオロベンゾニトリルと置換フェノールとの間のカップリング反応については、Igarashi,S.ら.Chemical & Pharmaceutical Bulletin(2000),48(11),1689−1697を参照されたい。
4.2.ak 5−(3−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C37)
出発材料2を得るための3−フルオロベンゾニトリルと置換フェノールとの間のカップリング反応については、Li,F.ら,Organic Letters(2003),5(12),2169−2171を参照されたい。
4.2.al 5−(4−カルボキシフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C38)
C17(430mg、1.71mmol)中に得られた5−(4−シアノフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロールのエタノール(10mL)溶液に、6mol/Lの水酸化ナトリウム(2mL)を添加し、混合物を3時間還流した。塩酸(6mol/L、3mL)を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製した後、ジイソプロピルエーテルで粉砕して、標的化合物(37mg、8%)を得た。
4.2.am 1−ヒドロキシ−5−[4−(テトラゾール−1−イル)フェノキシ]−2,1−ベンゾキサボロール(C39)
N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の5−(4−シアノフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(200mg、0.797mmol)、アジ化ナトリウム(103mg、1.59mmol)、および塩化アンモニウム(85mg、1.6mmol)の混合物を80℃で2日間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製した後、酢酸エチルで粉砕して、標的化合物(55mg、23%)を得た。
実施例5
2から6を経たIの調製
5.1 触媒的ボロニル化、還元および環化
1,4−ジオキサン(40mL)中の2(10.0mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(2.79g、11.0mmol)、PdCl(dppf)(250mg、3 mol%)、および酢酸カリウム(2.94g、30.0mmol)の混合物を80℃で一晩撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をテトラヒドロフラン(80mL)に溶解した後、過ヨウ素酸ナトリウム(5.56g、26.0mmol)を添加した。室温で30分間撹拌した後、2NのHCl(10mL)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をエーテルで処理して、6.3mmolの対応するボロン酸を得た。得られたボロン酸(0.595mmol)のメタノール(5mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(11mg、0.30mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、0.217mmolのIを得た。
実施例6
3からのIの調製
6.1 ワンポットでのボロニル化および環化
3(4.88mmol)およびホウ酸トリイソプロピル(1.35mL、5.86mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液にn−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6mol/L;6.7mL、10.7mmol)を、窒素雰囲気下、−78℃で15分間かけて滴下し、混合物を室温まで温まらせながら2時間撹拌した。反応液を2NのHClでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ペンタンで処理して、0.41mmolのIを得た。
実施例7
3からのIの調製
7.1 蒸留を伴うワンポットでのボロニル化および環化
3(4.88mmol)のトルエン(20mL)溶液にホウ酸トリイソプロピル(2.2mL、9.8mmol)を添加し、混合物を1時間、還流加熱した。溶媒、生成したイソプロピルアルコールおよび過剰なホウ酸トリイソプロピルを減圧下で除去した。残渣をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(3.2mL、5.1mmol)を10分間かけて滴下し、混合物を室温まで温まらせながら1時間撹拌した。反応液を2NのHClでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.54mmolのIを得た。
実施例8
7からの8の調製
8.1 臭素化
7(49.5mmol)の四塩化炭素(200mL)溶液にN−ブロモコハク酸イミド(8.81g、49.5mmol)およびN,N−アゾイソブチロニトリル(414mg、5mol%)を添加し、混合物を3時間、還流加熱した。水を添加し、混合物をクロロホルムで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、粗メチル臭素化中間体8を得た。
実施例9
8からの3の調製
9.1 ヒドロキシル化
粗製物8(49.5mmol)にジメチルホルムアミド(150mL)および酢酸ナトリウム(20.5g、250mmol)を添加し、混合物を80℃で一晩撹拌した。水を添加し、混合物をエーテルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。残渣にメタノール(150mL)および1Nの水酸化ナトリウム(50mL)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で約3分の1の体積に濃縮した。水および塩酸を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した後、ジクロロメタンで粉砕して、21.8mmolの3を得た。
9.2 結果
上記の方法により調製された例示的な構造化合物3としては、9.2.a 2−ブロモ−5−シアノベンジルアルコールが挙げられる。
この方法により生成することができる化合物のさらなる例としては、2−ブロモ−5−(4−シアノフェノキシ)ベンジルアルコールが挙げられる。
実施例10
2からの9の調製
10.1 反応
N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中の2(20.0mmol)、(メトキシメチル)塩化トリフェニルホスホニウム(8.49g、24.0mmol)、およびカリウムtert−ブトキシド(2.83g、24.0mol)の混合物を室温で一晩撹拌した。反応液を6NのHClでクエンチし、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水(×2)およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。残渣にテトラヒドロフラン(60mL)および6NのHClを添加し、混合物を8時間、還流加熱した。水を添加し、混合物をエーテルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、16.6mmolの9を得た。
実施例11
工程13の調製方法
11.1 反応
適当なアルコール溶媒(R−OH)中のIの溶液を窒素雰囲気下で還流した後、蒸留してアルコールを除去し、対応するエステルを得た。
実施例12
IaからのIbの調製
12.1 反応
Iaのトルエン溶液にアミノアルコールを添加し、沈殿した固体を回収して、Ibを得た。
12.2 結果
(500mg、3.3mmol)を80℃でトルエン(37mL)に溶解し、エタノールアミン(0.20mL、3.3mmol)を添加した。混合物を室温まで冷却した後、氷浴して濾過し、C38を白色粉末(600.5mg、94%)として得た。
実施例13
5−(4−カルボキシフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(C38)
C17(430mg、1.71mmol)中に得られた5−(4−シアノフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロールのエタノール(10mL)溶液に、6mol/Lの水酸化ナトリウム(2mL)を添加し、混合物を3時間還流した。塩酸(6mol/L、3mL)を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製した後、ジイソプロピルエーテルで粉砕して、標的化合物(37mg、8%)を得た。
実施例14
1−ヒドロキシ−5−[4−(テトラゾール−1−イル)フェノキシ]−2,1−ベンゾキサボロール(C39)
N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の5−(4−シアノフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(200mg、0.797mmol)、アジ化ナトリウム(103mg、1.59mmol)、および塩化アンモニウム(85mg、1.6mmol)の混合物を、80℃で2日間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製した後、酢酸エチルで粉砕して、標的化合物(55mg、23%)を得た。
実施例15
4−(4−シアノフェノキシ)フェノキシボロン酸(C97)
Figure 2015178508

(a)(4−シアノフェニル)(4−ブロモフェニル)エーテル。窒素下、DMF(100mL)中の4−フルオロベンゾニトリル(7.35g、60.68mmol)、4−ブロモフェノール(10g、57.8mmol)および炭酸カリウム(12g、1.5当量)の混合物を100℃で16時間撹拌した後、濾過した。回転蒸発させた後、残渣を酢酸エチルに溶解し、1NのNaOH溶液で洗浄し、反応しなかったフェノールを除去した。有機溶液を乾燥させ、短いシリカゲルカラムに通して、色と微量のフェノール不純物を除去した。溶液を蒸発させると、(4−シアノフェニル)(4−ブロモフェニル)エーテル(13.82g、収率87.2%)が白色固体として得られた。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ7.83(d,2H),7.63(d,2H),7.13(d,2H)および7.10(d,2H)ppm。
(b)4−(4−シアノフェノキシ)フェニルボロン酸。(4−シアノフェニル)(4−ブロモフェニル)エーテルを出発材料として使用して4−(4−シアノフェノキシ)フェニルボロン酸を合成するために、実施例2dに記載された手順を用いた。表題化合物が白色個体として得られた。融点194〜198℃。MS:m/z=239(M+)、240(M+1)(ESI+)およびm/z=238(M−1)(ESI−)。HPLC:254nmで95.3%純度および220nmで92.1%。H NMR(300MHz,DMSO−d+DO):δ7.83−7.76(m,4H),7.07(d,2H)および7.04(d,2H)ppm。
実施例16
3−(4−シアノフェノキシ)フェニルボロン酸(C98)
C21の合成について記載された手順に従って、3−ブロモフェノールおよび4−フルオロベンゾニトリルを出発材料として使用して調製された(4−シアノフェニル)(3−ブロモフェニル)エーテルから表題化合物が得られた。生成物は白色固体として得られた。
実施例17
4−(4−シアノフェノキシ)−2−メチルフェニルボロン酸(C99)
C21の合成について記載された手順に従って、4−ブロモ−3−メチルフェノールおよび4−フルオロベンゾニトリルを出発材料として使用して調製された(4−シアノフェニル)(4−ブロモ−3−メチルフェニル)エーテルから表題化合物が得られた。生成物はクリーム状固体として得られた。
実施例18
環状ボロン酸エステル
さらなる化合物を本明細書に記載の方法により生成することができる。1または3などの適当な出発材料を選択することにより、本明細書に記載の方法を用いて、以下の化合物を処方することができる。
例示的な構造化合物Iを以下に示す:18a エチル2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)アセテート(C41);18b 2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)酢酸(C42);18c 6−(チオフェン−2−イルチオ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C43);18d 6−(4−フルオロフェニルチオ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C44);18e 1−(3−((1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)メチル)フェニル)ペンタン−1−オン(C45);18f 2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−1−(ピペリジン−1−イル)エタノン(C46);18g 2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−1−(4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エタノン(C47);18h 6−(4−(ピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C48);18i 6−ニトロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C49);18j 6−アミノベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C50);18k 6−(ジメチルアミノ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C51);18l N−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−6−イル)ベンザミド(C52);18m 6−(4−フェニルピペラジン−1−イル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C53);18n 6−(1H−インドール−1−イル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C55);18o 6−モルホリノベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C56);18p 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチノニトリル(C57);18q 5−フルオロ−6−ニトロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C58);18r 5−ブロモ−6−(ヒドロキシメチル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C59);18s 3,7−ジヒドロ−1,5−ジヒドロキシ−1H,3H−ベンゾ[1,2−c:4,5−c’]ビス[1,2]オキサボロール(C60);18t 1−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−6−イル)−3−フェニルウレア(C61);18u N−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−6−イル)ベンゼンスルホンアミド(C62);18v N−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−6−イル)アセトアミド(C63);18w 7−(ヒドロキシメチル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C64);18x 7−メチルベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C65);18y 6−(3−(フェニルチオ)−1H−インドール−1−イル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C66);18z 3−(1−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−6−イル)−1H−インドール−3−イルチオ)プロパンニトリル(C67);18aa 6−(5−メトキシ−1H−インドール−1−イル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C68);18ab 5,6−メチレンジオキシベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C69);18ac 6−アミノ−5−フルオロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C70);18ad 6−(ベンジルアミノ)−5−フルオロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C71);18ae 6−(5−メトキシ−3−(フェニルチオ)−1H−インドール−1−イル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C72);18af 3−(1−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−6−イル)−5−メトキシ−1H−インドール−3−イルチオ)プロパンニトリル(C73);18ag 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−7−イルオキシ)ベンゾニトリル(C74);18ah 6−(5−クロロ−1H−インドール−1−イル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C75);18ai 3−(5−クロロ−1−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−6−イル)−1H−インドール−3−イルチオ)プロパンニトリル(C76);18aj 6−(ベンジルアミノ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C77);18ak 6−(ジベンジルアミノ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C78);18al 7−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェノキシ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C79);18am 6−(5−クロロ−3−(フェニルチオ)−1H−インドール−1−イル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C80);18an 6−(4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C82);18ao 7−(ベンジルオキシ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C83);18ap 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−6−yイルチオ)ピリジンニウムクロリド(C84);18aq 6−(ピリジン−2−イルチオ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C85);18ar 7−フルオロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C86);18as 6−(4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C87);18at 6−(4−クロロフェニルチオ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C88);18au 6−(4−クロロフェニルスルフィニル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C89);18av 6−(4−クロロフェニルスルホニル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C90);18aw N−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イル)−N−(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(C91);18ax 6−(4−(トリフルオロメチル)フェニルチオ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C92);18ay 6−(4−(トリフルオロメチル)フェニルスルフィニル)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C93);18az 6−(4−(メチルチオ)フェニルチオ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C94);18ba 6−(p−トリルチオ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(C95);18bb 3−((1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)メチル)ベンゾニトリル(C96)。
実施例19
19a 5−(4−シアノベンジルオキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D1)
Figure 2015178508
ジクロロメタン(300mL)中の4−ブロモ−3−ホルミルフェノール(25.2g、125mmol)、tert−ブチルジメチルクロロシラン(21.4g、138mmol)、およびイミダゾール(9.63g、140mmol)の混合物を室温で3時間撹拌した。水を添加し、混合物をクロロホルムで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、粗シリルエステル(40.9g、定量的)を得た。粗シリルエステル(36.8g、117mmol)のメタノール(300 mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(2.22g、58.4mmol)を0℃で少しずつ添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。水をゆっくりと添加し、溶媒を減圧下で約3分の1の体積になるまで除去した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、2−ブロモ−5−tert−ブチルジメチルシロキシベンジルアルコール(36.9g、定量的)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm) 0.20(s,6H),0.98(s,9H),4.67(br s,1H),6.65(dd,J=8.2,2.6Hz,1H),6.98(d,J=2.9Hz,1H),7.36(d,J=8.8Hz,1H)。
2−ブロモ−5−tert−ブチルジメチルシロキシベンジルアルコール(36.9g、116mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(26.0mL、150mmol)のジクロロメタン(300mL)溶液に、クロロメチルメチルエーテル(11.0mL、145mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加し、混合物をクロロホルムで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(96:4のヘキサン/酢酸エチル)で精製して、1−ブロモ−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−メトキシメトキシメチルベンゼン(39.3g、94%)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm) 0.19(s,6H),0.98(s,9H),3.43(s,3H),4.59(s,2H),4.75(s,2H),6.64(dd,J=8.5,2.9Hz,1H),6.98(d,J=2.9Hz,1H),7.36(d,J=8.5Hz,1H)。
1−ブロモ−4−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−メトキシメトキシメチルベンゼン(34.2g、94.8mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中に1mol/L、50mL)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2:1のヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4−ブロモ−3−(メトキシメトキシメチル)フェノール(25.9g、定量収率)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm) 3.44(s,3H),4.61(s,2H),4.77(s,2H),6.66(dd,J=8.5,2.9Hz,1H),7.00(d,J=2.9Hz,1H),7.37(d,J=8.5Hz,1H)。
N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の4−ブロモ−3−(メトキシメトキシメチル)フェノール(2.47g、10.0mmol)、4−シアノベンジルブロミド(1.88g、9.50mmol)、および炭酸カリウム(1.66g、12.0mmol)の混合物を70℃で一晩撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、4−[4−ブロモ−3−(メトキシメトキシメチル)フェノキシメチル]ベンゾニトリル(1.88g、95%)を得た。
上記化合物を実施例4.2.q(C17)と同様の方法で標的化合物に変換した。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.90(s,2H),5.25(s,2H),6.98(dd,J=7.9,2.1Hz,1H),7.03(d,J=1.8Hz,1H),7.62(d,J=7.9Hz,1H),7.64(d,J=8.5Hz,2H),7.86(d,J=8.5Hz,1H),9.01(s,1H)。
19b 5−(3−クロロ−4−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D2)
Figure 2015178508

トルエン(450mL)中の2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(60.0g、299mmol)、エチレングリコール(56mL、1.00mol)、およびp−トルエンスルホン酸(1.14g、5.98mmol)の混合物を、ディーンスタークヘッドを用いて一晩還流した。炭酸カリウム(3g)を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、4−ブロモ−3−(1、3−ジオキサラン−2−イル)フェノール(66.1g、90%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 3.9−4.1(m,4H),5.81(s,1H),6.71(dd,J=8.5,2.9Hz,1H),6.96(d,J=2.9Hz,1H),7.36(d,J=7.9Hz,1H),9.81(br s,1H)。
N,N−ジメチルホルムアミド(60mL)中の2−クロロ−4−フルオロベンゾニトリル(4.43g、28.4mmol)、4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノール(6.96g、28.4mmol)、および炭酸カリウム(4.70g、34.1mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。混合物を酢酸エチル/水中に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、粗4−(4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノキシ)−3−クロロベンゾニトリル(10.8g)を得た。これを、精製することなく、次の工程に使用した。
上で得られた化合物(10.8g)をテトラヒドロフラン(40mL)に溶解し、3MのHCl(20mL)を添加し、混合物を2時間還流した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、4−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)−3−クロロベンゾニトリル(9.76g、定量収率)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm) 6.94(dd,J=8.5,2.3Hz,1H),7.06(d,J=2.3Hz,1H),7.21(dd,J=8.5,2.9Hz,1H),7.59(d,J=2.9Hz,1H),7.64(d,J=8.5Hz,1H),7.73(d,J=8.5Hz,1H),10.2(s,1H)。
4−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)−3−クロロベンゾニトリル(9.25g、27.4mmol)のメタノール(80mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(522mg、13.7mmol)を0℃で少しずつ添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を約半分の体積になるまで除去して、1MのHClを添加し、混合物を酢酸エチル/水中に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(8:2〜7:3のヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4−(4−ブロモ−3−(ヒドロキシメチル)フェノキシ)−3−クロロベンゾニトリル(8.19g、3工程、85%)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm) 1.87(br s,1H),4.75(s,2H),6.89(dd,J=8.5,2.9Hz,1H),6.92(dd,J=8.8,2.6Hz,1H),7.03(d,J=2.6Hz,1H),7.27(d,J=2.9Hz,1H),7.58(d,J=8.8Hz,1H),7.61(d,J=8.8Hz,1H)。
4−(4−ブロモ−3−(ヒドロキシメチル)フェノキシ)−3−クロロベンゾニトリル(4.08g、12mmol)のトルエン(160mL)溶液にホウ酸トリイソプロピル(4.15mL、18.0mmol)を添加し、溶媒を約3mLの体積になるまでディーンスタークヘッドを通して留去した。テトラヒドロフラン(3mL)を添加し、混合物を−78℃に冷却した。次に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中に1.6M、7.5mL、12mmol)を滴下で添加し、混合物を室温まで温まらせた。反応を1MのHClでクエンチし、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(70:30〜55:45のヘキサン/酢酸エチル)で精製した後、イソプロピルエーテルで粉砕して、5−(3−クロロ−4−シアノフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(1.64g、39%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.97(s,2H),7.08(dd,J=8.9,2.3Hz,1H),7.13(dd,J=7.9,2.1Hz,1H),7.20(d,J=2.1Hz,1H),7.36(d,J=2.3Hz,1H),7.80(d,J=7.9Hz,1H),7.96(d,J=8.8Hz,1H),9.25(s,1H)。
19c 5−(4−シアノ−3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D3)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19b(D2)と同様の方法で4−フルオロ−2−メチルベンゾニトリルおよび4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノールから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 2.43(s,3H),4.95(s,2H),6.94(dd,J=8.5,2.6Hz,1H),7.06(dd,J=7.9,2.3Hz,1H),7.08(d,J=2.3Hz,1H),7.12(d,J=2.1Hz,1H),7.77(d,J=8.5Hz,2H),9.21(s,1H)。
19d 5−(2−クロロ−4−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D4)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19b(D2)と同様の方法で3−クロロ−4−フルオロベンゾニトリルおよび4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノールから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.94(s,2H),7.07(d,J=8.2Hz,1H),7.11(d,J=0.9Hz,1H),7.12(dd,J=8.8,1.2Hz,1H),7.7−7.9(m,2H),8.24(d,J=2.1Hz,1H),9.23(s,1H)。
19e 5−(4−シアノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D5)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19b(D2)と同様の方法で4−フルオロ−2−トリフルオロメチルベンゾニトリルおよび4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノールから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.97(s,2H),7.16(dd,J=7.0,2.1Hz,1H),7.24(d,J=2.1Hz,1H),7.35(dd,J=8.5,2.3Hz,1H),7.60(d,J=2.6Hz,1H),7.81(d,J=8.2Hz,1H),8.14(d,J=8.5Hz,1H),9.27(s,1H)。
19f 5−(4−シアノ−3−メトキシカルボニルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D6)
Figure 2015178508

N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中のメチル2−シアノ−5−フルオロベンゾエート(4.48g、25.0mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(5.03g、25.0mmol)、および炭酸カリウム(4.14g、30.0mmol)の混合物を80℃で一晩撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製して、メチル5−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)−2−シアノベンゾエート(5.35g、71%)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl) δ(ppm) 3.98(s,3H),7.18−7.24(m,2H),7.58(d,J=2.9Hz,1H),7.66(d,J=2.6Hz,1H),7.72(d,J=8.8Hz,1H),7.78(d,J=8.5Hz,1H),10.3(s,1H)。
1,4−ジオキサン(160mL)中のメチル5−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)−2−シアノベンゾエート(11.9g、33.1mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(8.89g、35.0mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(678mg、0.828mmol)、および酢酸カリウム(9.75g、99.0mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、80℃で一晩撹拌した。混合物をセライトパッドに通して濾過し、溶媒を減圧下で除去した。シリカゲルカラム(65:35のヘキサン/酢酸エチル)により、メチル2−シアノ−5−(3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ベンゾエート(15.7g)が得られた。
メチル2−シアノ−5−(3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ベンゾエート(15.7g)のメタノール(150mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(646mg、17.0mmol)を0℃で少しずつ添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を6MのHClで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(6:4〜4:6のヘキサン/酢酸エチル)で精製した後、メタノール/水から再結晶化させて、5−(4−シアノ−3−メトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(6.34g、62%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 3.86(s,3H),7.13(dd,J=7.9,2.1Hz,1H),7.20(d,J=2.1Hz,1H),7.39(dd,J=8.6,2.6Hz,1H),7.55(d,J=2.6Hz,1H),7.80(d,J=7.9Hz,1H),8.01(d,J=8.8Hz,1H),9.25(s,1H)。
19g 5−(4−カルバモイル−3−メトキシカルボニルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D7)
Figure 2015178508

メタノール(150mL)中の5−(4−シアノ−3−メトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(5.25g、17.0mmol)および1M NaOH(50mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を6MのHClで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製した後、ジイソピルエーテルで粉砕して、5−(4−カルバモイル−3−メトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(1.09g、19%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 3.70(s,3H),4.94(s,2H),7.0−7.1(m,2H),7.15−7.25(m,2H),7.40(br s,1H),7.61(d,J=8.8Hz,1H),7.75(d,J=7.9Hz,1H),7.90(br s,1H),9.19(s,1H)。
19h 5−(3−カルボキシ−4−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D8)
Figure 2015178508

メタノール(150mL)中の5−(4−シアノ−3−メトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(5.25g、17.0mmol)および1M NaOH(50mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を6MのHClで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチルから3:1のクロロホルム/メタノール)で精製した後、酢酸エチルで粉砕して、5−(3−カルボキシ−4−シアノフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(810mg、16%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.95(s,2H),7.04−7.16(m,3H),7.43(d,J=2.3Hz,1H),7.71(d,J=8.5Hz,1H),7.78(d,J=8.0Hz,1H),9.27(br s,1H)。
19i 5−(1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール5−イルオキシ)イソインドリン−1,3−ジオン(D9)
Figure 2015178508

メタノール(15mL)中の5−(4−カルバモイル−3−メトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(560mg、1.71mmol)および1M NaOH(5mL)の混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を6MのHClで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を酢酸エチルで粉砕して、5−(1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール5−イルオキシ)イソインドリン−1,3−ジオン(380mg、75%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.96(s,2H),7.11(dd,J=7.9,1.5Hz,1H),7.17(s,1H),7.25(d,J=2.3Hz,1H),7.38(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),7.82(d,J=8.2Hz,1H),7.83(d,J=8.2Hz,1H),9.23(s,1H),11.3(br s,1H)。
19j 5−(4−シアノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D10)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19n(D14)と同様の方法で4−フルオロ−3−ヒドロキシベンゾニトリルおよび4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノールから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.96(s,2H),6.49(d,J=2.3Hz,1H),6.55(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),7.08(dd,J=7.9,2.1Hz,1H),7.15(d,J=1.8Hz,1H),7.60(d,J=8.5Hz,1H),7.78(d,J=8.2Hz,1H),9.23(s,1H),11.2(s,1H)。
19k 5−(4−シアノ−3−アセトキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D11)
Figure 2015178508

N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の5−(4−シアノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(900mg、3.37mmol)、無水酢酸(1.7mL、18mmol)、トリエチルアミン(1.4mL、10mL)の混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を1MのHClで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(1:1のヘキサン/酢酸エチル)で精製して、5−(4−シアノ−3−アセトキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(818mg、79%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 2.31(s,3H),4.96(s,2H),7.04(dd,J=8.5,2.6Hz,1H),7.07(d,J=2.3Hz,1H),7.12(dd,J=7.9,2.1Hz,1H),7.20(d,J=2.0Hz,1H),7.80(d,J=7.9Hz,1H),7.91(d,J=8.6Hz,1H),9.25(s,1H)。
19l 5−(4−シアノ−3−メトキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D12)
Figure 2015178508

5−(4−シアノ−3−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(100mg、0.375mmol)およびヨードメタン(0.070mL.1.1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%の油分散、45mg、1.1mmol)を、窒素雰囲気下、0℃で添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。水および1MのHClを添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をヘキサン/ジイソプロピルエーテルで処理して、5−(4−シアノ−3−メトキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(92mg、87%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 3.86(s,3H),4.96(s,2H),6.56(dd,J=8.5,2.1Hz,1H),6.93(d,J=2.3Hz,1H),7.09(dd,J=8.2,2.1Hz,1H),7.14(s,1H),7.70(d,J=8.5Hz,1H),7.77(d,J=7.9Hz,1H),9.22(s,1H)。
19m 5−(3−クロロ−2−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D13)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19b(D2)と同様の方法で2−クロロ−6−フルオロベンゾニトリルおよび4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノールから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.96(s,2H),6.97(d,J=8.5Hz,1H),7.16(dd,J=7.9,2.1Hz,1H),7.21(d,J=2.1Hz,1H),7.49(d,J=8.2Hz,1H),7.66(t,J=8.2Hz,1H),7.79(d,J=8.2Hz,1H),9.25(s,1H).
19n 5−(4−シアノ−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D14)
Figure 2015178508

4−フルオロ−3−ヒドロキシベンゾニトリル(25.0g、182mmol)、ジイソピルエチルアミン(47.7mL、273mmol)のジクロロメタン(530mL)溶液に、クロロメチルメチルエーテル(16.6mL、219mmol)を0℃で滴下し、混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加し、混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、4−フルオロ−3−メトキシメトキシベンゾニトリル(33.0g、定量的)を得た。これを、精製することなく、次の工程に使用した。
N,N−ジメチルホルムアミド(370mL)中の4−フルオロ−3−メトキシメトキシベンゾニトリル(33.0g、182mmol)、4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノール(44.6g、182mmol)、および炭酸カリウム(30.1g、218mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。混合物を酢酸エチル/水中に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルの短いカラム(3:1のヘキサン/酢酸エチル)に通した後、ヘキサン/酢酸エチルで粉砕して、4−(4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノキシ)−3−メトキシメトキシベンゾニトリル(32.6g、44%)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ(ppm) 3.46(s,3H),4.0−4.2(m,4H),5.20(s,2H),6.03(s,1H),6.86(dd,J=8.5,2.9Hz,1H),6.93(d,J=8.5Hz,1H),7.24−7.30(m,2H),7.54(d,J=8.8Hz,1H),7.54(d,J=2.1Hz,1H)。
4−(4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノキシ)−3−メトキシメトキシベンゾニトリル(32.2g、79.3mmol)のテトラヒドロフラン(300mL)溶液に3MのHCl(100mL)を添加し、混合物を2時間還流した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、4−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)−3−ヒドロキシベンゾニトリル(25.8g、定量的)を得た。
1,4−ジオキサン(260mL)中の4−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)−3−ヒドロキシベンゾニトリル(20.5g、64.5mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(17.2g、67.7mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(1.32g、1.61mmol)、および酢酸カリウム(19.1g、194mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、80℃で一晩撹拌した。混合物をセライトパッドに通して濾過し、溶媒を減圧下で除去した。シリカゲルカラム(酢酸エチル)により、メチル4−(3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)−3−ヒドロキシベンゾニトリル(25.1g)が得られた。
メチル4−(3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)−3−ヒドロキシベンゾニトリル(25.1g)のメタノール(300mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(2.45g、64.5mmol)を0℃で少しずつ添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を約3分の1の体積になるまで減圧下で除去した。混合物を6MのHClで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(7:3〜6:4のヘキサン/アセトン)で精製した後、アセトン/水から再結晶化させ、酢酸エチルで粉砕して、5−(4−シアノ−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(10.9g、63%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.90(s,2H),6.90−6.95(m,2H),7.09(d,J=7.9Hz,1H),7.26−7.33(m,2H),7.69(d,J=7.9Hz,1H),9.12(s,1H),10.4(br s,1H)。
19o 5−(4−シアノ−2−メトキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D15)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例27l(D12)と同様の方法で5−(4−シアノ−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D14)およびヨードメタンから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 3.80(s,3H),4.90(s,2H),6.90−6.96(m,2H),7.12(d,J=8.2Hz,1H),7.44(dd,J=8.2,2.1Hz,1H),7.67(d,J=1.8Hz,1H),7.69(d,J=8.8Hz,1H),9.13(s,1H)。
19p 5−[4−シアノ−2−(エトキシカルボニルメトキシ)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D16)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19l(D12)と同様の方法で5−(4−シアノ−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D14)およびエチルブロモアセテートから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 1.17(t,J=7.0Hz,3H),4.12(q,J=7.0Hz,2H),4.91(s,4H),6.94−6.99(m,2H),7.13(d,J=8.5Hz,1H),7.47(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),7.66(d,J=1.8Hz,1H),7.70(d,J=8.5Hz,1H),9.14(s,1H)。
19q 5−[2−(カルボキシメトキシ)−4−シアノフェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D17)
Figure 2015178508

メタノール(8mL)中の5−[4−シアノ−2−(エトキシカルボニルメトキシ)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D16)(216mg、0.612mmol)および1M NaOH(2mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を1MのHClで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をヘキサンで処理して、5−[2−(カルボキシメトキシ)−4−シアノフェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(82mg、41%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.82(s,2H),4.90(s,2H),6.94−7.00(m,2H),7.11(d,J=8.2Hz,1H),7.45(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),7.62(s,1H),7.70(d,J=8.5Hz,1H),9.14(s,1H),13.1(br s,1H)。
19r 5−(4−カルボキシ−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D18)
Figure 2015178508

メタノール(60mL)および1,4−ジオキサン(60mL)中の5−(4−シアノ−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D14)(4.00g,15.0mmol)および6M NaOH(30mL)の混合物を5日間還流した。混合物を氷浴で冷却し、6MのHClで酸性化した後、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を酢酸エチルから再結晶化させて、5−(4−カルボキシ−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(1.29g、30%)を得た。濾液をシリカゲルカラム(3:7〜2:8のヘキサン/酢酸エチル)にかけた後、酢酸エチルで粉砕することによって、さらに1.00g(23%)が得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.89(s,2H),6.85(d,J=1.5Hz,1H),6.90(dd,J=7.9,2.1Hz,1H),7.03(d,J=8.5Hz,1H),7.41(dd,J=8.2,2.1Hz,1H),7.54(d,J=2.1Hz,1H),7.66(d,J=7.9Hz,1H),9.08(s,1H),9.98(s,1H),12.8(br s,1H)。
19s 5−(4−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D19)
Figure 2015178508

エタノール(75mL)中の5−(4−カルボキシ−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(1.95g、6.82mmol)および硫酸(1.5mL)の混合物を6時間還流した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。シリカゲルカラム(6:4〜5:5のヘキサン/アセトン)にかけた後、ジイソプロピルエーテルから再結晶化させることによって、5−(4−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(1.65g、77%)が得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 1.29(t,J=7.0Hz,3H),4.27(q,J=7.0Hz,1H),4.89(s,2H),6.86(s,1H),6.91(d,J=8.2Hz,1H),7.05(d,J=8.2Hz,1H),7.43(dd,J=8.5,2.1Hz,1H),7.56(s,1H),7.67(d,J=8.2Hz,1H),9.09(s,1H),10.1(s,1H)。
19t 5−(4−エトキシカルボニル−2−メトキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D20)
Figure 2015178508

本化合物は、19l(D12)と同様の方法で5−(4−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D19)およびヨードメタンから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 1.31(t,J=7.0Hz,3H),3.80(s,3H),4.31(q,J=7.0Hz,2H),4.89(s,3H),6.86−6.94(m,2H),7.11(d,J=8.5Hz,1H),7.59(dd,J=8.2,1.8Hz,1H),7.63(d,J=2.1Hz,1H),7.68(d,J=7.9Hz,1H),9.11(s,1H)。
19u 5−[4−エトキシカルボニル−2−(シクロペンチルオキシ)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D21)
Figure 2015178508

本化合物は、191(D12)と同様の方法で5−(4−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D19)およびヨウ化シクロペンチルから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm):1.2−1.6(m,6H),1.30(t,J=7.0Hz,3H),1.7−1.9(m,2H),4.30(q,J=7.0Hz,2H),4.87(s,2H),4.87(m,1H),6.84(s,1H),6.88(d,J=7.9Hz,1H),7.17(d,J=7.9Hz,1H),7.55−7.61(m,2H),7.65(d,J=7.9Hz,1H),9.09(s,1H)。
19v 5−[4−エトキシカルボニル−2−(4−シアノピリジン−2−イルオキシ)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D22)
Figure 2015178508

N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の5−(4−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D19)(200mg、0.637mmol)、2−クロロ−5−ピリジン−5−カルボニトリル(106mg、0.764mmol)、および炭酸カリウム(264mg、1.90mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、70℃で2時間撹拌した。混合物を酢酸エチル/希HCl中に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラム(6:4のヘキサン/アセトン)および分取TLC(5:5のヘキサン/アセトン)で精製して、5−[4−エトキシカルボニル−2−(4−シアノピリジン−2−イルオキシ)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(133mg、50%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 1.29(t,J=7.0Hz,1H),4.29(q,J=7.0Hz,2H),4.88(s,2H),6.91(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),6.95(d,J=2.1Hz,1H),7.13(d,J=8.8Hz,1H),7.24(d,J=8.8Hz,1H),7.67(d,J=7.9Hz,1H),7.84−7.90(m,2H),8.28(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),8.62(d,J=2.3Hz,1H),9.16(s,1H)。
19w 5−(4−シアノ−2−ホルミルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D23)
Figure 2015178508

4−ブロモ−3−ホルミルフェノール(20.1g、100mmol)のメタノール(200mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.90g、50.0mmol)を0℃で少しずつ添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を半分の体積になるまで減圧下で除去し、6MのHCl(50mL)を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、4−ブロモ−3−ヒドロキシメチルフェノール(19.4g、96%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.39(d,J=5.9Hz,2H),5.35(t,J=5.9Hz,1H),6.56(dd,J=8.5,2.9Hz,1H),6.97(d,J=2.9Hz,1H),7.28(d,J=8.5Hz,1H),9.61(s,1H)。
N,N−ジメチルホルムアミド(200mL)中の4−フルオロ−3−ホルミルベンゾニトリル(14.2g、96.0mmol)、4−ブロモ−3−ヒドロキシメチルフェノール(19.4g、96mmol)、および炭酸カリウム(15.2g、110mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、70℃で2時間撹拌した。混合物を酢酸エチル/水中に注いだ。有機層を水で2回洗浄し、ブラインで洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラム(3:1〜7:3のヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4−[4−ブロモ−3−(ヒドロキシメチル)フェノキシ]−3−ホルミルベンゾニトリル(26.0g、82%)を得た。
ジクロロメタン(300mL)中の4−[4−ブロモ−3−(ヒドロキシメチル)フェノキシ]−3−ホルミルベンゾニトリル(25.5g、76.8mmol)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(10.4mL、115mmol)、およびdl−10−カンファースルホン酸(356mg、2mol%)の混合物を室温で2時間撹拌した。炭酸ナトリウム(3g)を添加し、混合物を水/クロロホルム中に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラム(85:15のヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4−[4−ブロモ−3−(2−テトラヒドロピランイルオキシメチル)フェノキシ]−3−ホルミルベンゾニトリル(28.0g、88%)を得た。
1,4−ジオキサン(270mL)中の4−[4−ブロモ−3−(2−テトラヒドロピランイルオキシメチル)フェノキシ]−3−ホルミルベンゾニトリル(28.0g、67.3mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(18.8g、74.0mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(1.37g、2.5mol%)、および酢酸カリウム(19.8g、202mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、80℃で一晩撹拌した。混合物をセライトパッドに通して濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をテトラヒドロフラン(250mL)に溶解し、6MのHCl(30mL)を添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を酢酸エチル/水中に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラム(5:5〜3:7のヘキサン/酢酸エチル)で精製した後、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶化させて、5−(4−シアノ−2−ホルミルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(6.61g、35%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.98(s,2H),7.03(d,J=8.5Hz,1H),7.21(d,J=8.2Hz,1H),7.27(s,1H),7.82(d,J=7.9Hz,1H),8.04(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),8.24(d,J=2.3Hz,1H),9.27(s,1H),10.4(s,1H)。
19x 5−[4−シアノ−2−(ヒドロキシメチル)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D24)
Figure 2015178508

5−(4−シアノ−2−ホルミルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(3.00g、10.8mmol)のメタノール(100mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(400mg、10.8mmol)を0℃で少しずつ添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を半分の体積になるまで減圧下で除去し、1MのHCl(50mL)を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を酢酸エチル/ヘキサンで処理して、5−[4−シアノ−2−(ヒドロキシメチル)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(1.83g、60%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.58(d,J=5.6Hz,2H),4.93(s,2H),5.44(t,J=5.6Hz,1H),6.91(d,J=8.5Hz,1H),7.03(dd,J=8.2,1.2Hz,1H),7.05(s,1H),7.71(dd,J=8.5,2.3Hz,1H),7.75(d,J=7.9Hz,1H),7.88(d,J=1.2Hz,1H),9.20(s,1H)。
19y 5−[4−シアノ−2−(ホルミルアミノメチル)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D25)
Figure 2015178508

実施例19w(D23)で得られた4−[4−ブロモ−3−(2−テトラヒドロピランイルオキシメチル)フェノキシ]−3−ホルミルベンゾニトリル(14.6g、34.9mmol)のメタノール(100mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(664mgg、17.5mmol)を0℃で少しずつ添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を半分の体積になるまで減圧下で除去し、混合物を酢酸エチル/水中に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、4−[4−ブロモ−3−(2−テトラヒドロピランイルオキシメチル)フェノキシ]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(14.6g、100%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 1.3−1.8(m,6H),3.47(m,1H),3.72(m,1H),4.4−4.8(m,4H),5.44(t,J=5.9Hz,1H),6.92(d,J=8.5Hz,1H),6.96(dd,J=8.5,2.9Hz,1H),7.17(d,J=2.9Hz,1H),7.65(d,J=8.5Hz,1H),7.71(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),7.87(d,J=1.2Hz,1H)。
4−[4−ブロモ−3−(2−テトラヒドロピランイルオキシメチル)フェノキシ]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(12.1g、28.9mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、トリエチルアミン(8.0mL、58mmol)および塩化メタンスルホニル(2.5mL、32mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。この残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液にジホルミルイミドナトリウム(3.29g、34.7mmol)を添加し、混合物を50℃で2時間撹拌した。混合物を酢酸エチル/水中に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。この残渣の1,4−ジオキサン(80mL)溶液に3MのNaOH(10mL)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を酢酸エチル/水中に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。残渣をシリカゲルカラム(5:5〜4:6のヘキサン/酢酸エチル)で精製して、4−[4−ブロモ−3−(2−テトラヒドロピランイルオキシメチル)フェノキシ]−3−(ホルミルアミノメチル)ベンゾニトリル(8.77g、68%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 1.4−1.8(m,6H),3.46(m,1H),3.73(m,1H),4.37(d,J=5.9Hz,2H),4.47(d,J=13.8Hz,1H),4.67(d,J=13.8Hz,1H),4.72(br s,1H),6.92(d,J=8.5Hz,1H),7.00(d,J=8.5Hz,1H),7.21(s,1H),7.67(dd,J=8.8,1.8Hz,1H),7.72(d,J=8.5Hz,1H),7.76(s,1H),8.14(s,1H),8.53(br t,1H)。
1,4−ジオキサン(25mL)中の4−[4−ブロモ−3−(2−テトラヒドロピランイルオキシメチル)フェノキシ]−3−(ホルミルアミノメチル)ベンゾニトリル(1.44g、3.24mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(905mg、3.56mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(87mg、3mol%)、および酢酸カリウム(1.01g、10.3mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、80℃で一晩撹拌した。混合物をセライトパッドに通して濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残渣を短いシリカゲルカラム(4:6のヘキサン/酢酸エチル)に通した。粗生成物をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、6MのHCl(2mL)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を酢酸エチル/水中に注いだ。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラム(4:6のヘキサン/酢酸エチルから酢酸エチル、酢酸エチルから2:1の酢酸エチル/メタノール)で精製した後、水で粉砕して、5−[4−シアノ−2−(ホルミルアミノメチル)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(685mg、68%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.40(d,J=5.9Hz,1H),4.95(s,1H),6.92(d,J=8.5Hz,1H),7.07(dd,J=7.9,1.8Hz,1H),7.11(s,1H),7.72(dd,J=8.5,2.1Hz,1H),7.77(d,J=8.2Hz,1H),8.15(s,1H),8.53(br t,1H),9.21(s,1H)。
19z 5−(2−アミノメチル−4−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール塩酸塩(D26)
Figure 2015178508

5−[4−シアノ−2−(ホルミルアミノメチル)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(250mg、0.812mmol)のエタノール(16mL)溶液に、6MのHCl(4mL)を添加し、混合物を2時間還流した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をエーテルで処理して、5−(2−アミノメチル−4−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール塩酸塩(247mg、98%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.14(br s,2H),4.97(s,2H),6.88(d,J=8.8Hz,1H),7.16(dd,J=7.9,2.1Hz,1H),7.21(s,1H),7.78−7.86(m,2H),8.08(d,J=1.8Hz,1H),8.54(br s,3H),9.29(s,1H)。
19aa エチル2−エトキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネート(D27)
Figure 2015178508

2,6−ジクロロニコチン酸(25.5g、0.1328mmol)を、EtOH(200プルーフ、200mL)中、96%のHSO(1.7g)を触媒として、N下、還流温度で40時間エステル化することによって、通常の後処理後に、所望のエチル2,6−ジクロロニコチネートを灰色固体(24.89g、0.1131mmol、収率85.2%)として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d):δ8.30(d,J=8.1Hz,1H),7.71(d,J=8.1Hz,1H),4.33(q,J=7.2Hz,2H)および1.30(t,J=7.2Hz,3H)ppm。
塩基性固体をビス−クロロエステル溶液に0℃でゆっくりと添加することによって、NaOEt(5.8g、1.5当量)を、CHCl中で、エチル2,6−ジクロロニコチネート(12.5g、56.8mmol)と置換し(参考文献:US2005/0288299A1)、冷却しながら3時間撹拌した後、0℃から室温で一晩撹拌した。追加のCHClおよび水を添加し、分離し、乾燥させ、蒸発させると、液体(11.62g)が得られた。これを一晩ゆっくりと結晶化させた。固体をドライアイス冷却したペンタンから再結晶化させて、所望のエチル6−クロロ−2−エトキシニコチネートを白色結晶(9.45g、41.15mmol、収率72.4%)として得た。
融点33〜35℃。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ8.13(d,J=8.1Hz,1H),8.16(d,J=8.1Hz,1H),4.34(q,J=7.2Hz,2H),4.24(q,J=7.2Hz,2H),1.31(t,J=7.2Hz,3H)および1.27(t,J=7.2Hz,3H)ppm。
エチル6−クロロ2−エトキシニコチネート(9.45g、41.15mmol)を、DMF(100mL)中のKCO(8.53g、1.5当量)の存在下、100℃で2時間およびN下、80℃で一晩、2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(8.27g、41.15mmol)とカップリング反応させ、濾過し、蒸発させた後、粗残渣が得られた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc=7:1、v/v)で精製し、ヘキサンおよびペンタンから再結晶化させると、所望のエチル6−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)−2−エトキシニコチネートが白色固体(8.35g、21.15mmol、収率51.4%)として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d):δ10.17(s,1H),8.21(d,J=8.4Hz,1H),7.85(d,J=8.4Hz,1H),7.67(d,J=3.3Hz,1H),7.54(dd,J=8.4&2.8Hz,1H),6.68(d,J=8.4Hz,1H),4.21(q,J=7.5Hz,2H),4.05(q,J=7.2Hz,2H),1.26(t,J=7.2Hz,3H)および1.14(t,J=7.1Hz,3H)ppm。
エチル6−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)−2−エトキシニコチネート(8.35g、21.15mmol)を、DMF(100mL)中、N下、80℃で30分間、ビス−ピナコール−ジボロン(6.5g、25.38mmol)、KOAc(6.2g、63.45mmol)およびPd(OAc)(0.25g)で触媒的にボロニル化することによって、TLCでモニターされるように単一の成分が生成したが、反応混合物を室温で一晩置いた後、別の化合物が現れた。通常の後処理をすると、所望のエチル2−エトキシ−6−(3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ニコチネートを含有する粗油(13.5g)が得られた。これを、次の反応に使用した。
TLCでモニターされるように、EtOH(200プルーフ、250mL)中、0℃で30分間のNaBH(2.3g)によるエチル2−エトキシ−6−(3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ニコチネートを含有する粗油(13.5g)の還元が完了していた。HCl(6N)を添加した後、蒸発させ、EtOAcに溶解し、水で洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc=2:1)で精製した。H NMRにより、得られた油が、実際に、環化していないエチル2−エトキシ−6−(3−(ヒドロキシメチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ニコチネートであることが示された。
上で得られたエチル2−エトキシ−6−(3−(ヒドロキシメチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ニコチネートの環化をEtOHおよび6NのHCl中で素早く行ない、その後、蒸発させた。残渣に水を添加した後、超音波処理しながらアセトンをゆっくりと添加して結晶を得た。これを濾過して、水およびヘキサンで洗浄した。固体を高真空下で一晩乾燥させると、所望の表題化合物エチル2−エトキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネート(2.287g、6.66mmol)が得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.22(s,1H),8.18(d,J=8.1Hz,1H),7.76(d,J=7.8Hz,1H),7.24(s,1H),7.16(dd,J=7.8&1.8Hz,1H),6.57(d,J=8.1Hz,1H),4.97(s,2H),4.21(q,J=7.5Hz,2H),4.09(q,J=7.2Hz,2H),1.25(t,J=7.2Hz,3H)および1.16(t,J=7.2Hz,3H)ppm。純度(HPLC):220nmと254nmの両方で100%。MS:m/z=342(M−1,ESI−)。
19ab 2−(5−シアノ−2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)フェノキシ)−N,N−ジエチルアセトアミド(D28)
Figure 2015178508

DMF(20mL)中の5−[2−(カルボキシメトキシ)−4−シアノフェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D17)(1.00g、3.08mmol)、EDCI(1.77g、9.24mmol)、HOBT(1.25g、9.24mmol)、ジエチルアミン(0.96mL、9.24mmol)、および4−ジメチルアミノピリジン(75mg、0.62mmol)の混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(9:1のクロロホルム/メタノール)で精製した。合わせた画分を減圧下に置いて溶媒を除去した後、水およびトルエンで洗浄した。溶媒を減圧下で再び除去した。別のシリカゲルクロマトグラフィーカラムを使用した(5:5のアセトン/ヘキサン)。所望の画分を合わせ、溶媒を減圧下で除去した。ヘキサンおよびジイソプロピルエーテルを用いて、残渣を再結晶化させた。純粋な2−(5−シアノ−2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)フェノキシ)−N,N−ジエチルアセトアミド(0.662g,57%)が得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 1.00(t,J=6.75Hz,3H),1.09(t,J=7.03,3H),3.2−3.3(m,4H),4.9(d,J=9.01Hz,1H),6.9−7.0(m,2H),71.−7.2(dd,J=8.36,1.03Hz,1H),7.42(m,1H),7.54(s,1H),7.69(m,1H),9.12(d,J=1.17Hz,1H)。
19ac 4−(2−(5−シアノ−2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)フェノキシ)アセチル)−1−メチルピペラジン塩酸塩(D29)
Figure 2015178508

本化合物は、(D28)の方法と同様の方法で調製された。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 2.73(s,3H),2.9−3.1(m,4H),3.3−3.5(m,2H),3.8−3.9(m,1H),4.3−4.4(m,1H),4.90(s,2H),5.02(d,J=8.2Hz,2H),6.96(m,2H),7.14(d,J=8.2Hz,1H),7.45(d,J=8.2Hz,1H),7.62(s,1H),7.71(d,J=8.8Hz,1H),9.15(s,1H),10.91(s,1H)。
19ad 5−[4−シアノ−2−(tert−ブトキシカルボニルメトキシ)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D30)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19l(D12)と同様の方法で5−(4−シアノ−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D14)および四級ブチルブロモアセテートから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 1.38(s,9H),4.79(s,2H),4.90(s,2H),6.96(m,2H),7.14(d,J=8.5Hz,1H),7.46(dd,J=1.8,8.5Hz,1H),7.59(d,J=1.0Hz,1H),7.65(m,1H),9.13(s,1H)。
19ae 2−((5−シアノ−2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)フェノキシ)メチル)ピリジン塩酸塩(D31)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19l(D12)と同様の方法で5−(4−シアノ−2−ヒドロキシフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D14)および2−クロロメチルピリジン塩酸塩から得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 4.89(s,2H),5.32(s,2H),6.70(m,2H),7.20(d,J=8.2Hz,1H),7.26(d,J=7.9Hz,1H),7.4−7.6(m,2H),7.70(d,J=8.8Hz,1H),7.81(s,1H),7.88(t,J=7.9Hz,1H),8.60(d,J=5.0,1H)。
19af 4−(5−シアノ−2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンジル)モルホリン塩酸塩(D32)
Figure 2015178508

メタノール(10mL)中の5−(4−シアノ−2−ホルミルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D23)(0.400g,1.43mmol)、モルホリン(0.375mL、4.29mmol)、および酢酸(0.246mL、4.29mmol)の混合物を、窒素下、室温で5分間撹拌した。シアノボロハイドレート(0.270g、4.29mmol)を添加し、混合物を窒素下、室温で2時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(5:5の酢酸エチル:ヘキサンから4:1のジクロロメタン/メタノール)で精製した。所望の画分を合わせて、溶媒を減圧下で除去した。水およびトルエンを添加し、減圧下で除去して、純粋な4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−3−(モルホリノメチル)ベンゾニトリル(0.399g、80%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 2.35(m,4H),3.53(m,6H),4.93(s,2H),7.00(m,3H),7.73(dd,J=8.07,2.50Hz,2H),7.90(d,2.35Hz,1H),9.18(s,1H)。
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−3−(モルホリノメチル)ベンゾニトリル(0.391g、1.12mmol)、ジオキサン(0.335mL、1.34mmol)中の4MのHCl、エーテル(10mL)、およびTHF(3mL)の混合物を室温で5分間撹拌した。沈殿物を濾過し、減圧下で除去した。固体をTHF中で洗浄し、固体を再び濾過し、減圧下で乾燥させて、標的化合物(0.258g、60%)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 3.2−3.3(m,3H),3.7−4.0(m,5H),4.47(s,2H),4.98(s,2H),6.90(d,J=8.8Hz,1H),7.20(d,J=7.9Hz,1H),7.27(s,1H),7.8−7.9(m,2H),8.28(s,1H),9.29(br s,1H),11.09(br s,1H)。
19ag 1−(5−シアノ−2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンジル)−4−メチルピペラジン−1,4−ジイウム(D33)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19af(D32)と同様の方法で5−(4−シアノ−2−ホルミルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D23)および1−メチルピペラジンから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 2.77(s,3H),3.0−4.2(m,10H),4.96(s,2H),6.92(d,J=8.8Hz,1H),7.15(d,J=7.6Hz,1H),7.20(s,1H),7.83(m,2H),8.15(s,1H),9.2(br s,1H),11.1(br s,1H)。
19ah 1−(5−シアノ−2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)フェニル)−N,N−ジメチルメタンアミニウム(D34)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19af(D32)と同様の方法で5−(4−シアノ−2−ホルミルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D23)およびジメチルアミンから得られた。
H−NMR(300MHz,DMSO−d)δ(ppm) 2.77(s,6H),4.41(s,2H),4.97(s,2H),6.90(d,J=8.5Hz,1H),7.19(dd,J=8.05,1.86Hz,1H),7.26(s,1H),7.84(d,J=8.2,1H),7.88(d,J=2.4,1H),8.25(d,J=2.1,1H),9.32(br s,1H)。
19ai 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシ−安息香酸エチルエステル(D35)の合成
Figure 2015178508

4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノール(2)
2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド化合物1(15.0g、74.62mmol)のトルエン(100mL)溶液に、エチレングリコール(12.5mL、223.86mmol)およびp−TSA(1.42g、7.46mmol)を添加した。溶媒を減圧下で除去して、粗生成物2(20.0g 粗製物)を得た。これを、さらに精製することなく、次の工程で使用した。H NMR 400MHz(CDCl)δ:7.38(d,J=8.6Hz,1H),7.01(d,J=2.7Hz,1H),6.62(d,J=8.2,2.3Hz,1H),6.01(s,1H),4.20−4.01(m,4H)。
4−フルオロ−2−ヒドロキシ−安息香酸エチルエステル(4)
4−フルオロ−2−ヒドロキシ安息香酸化合物3(20.0g、128.11mmol)のエタノール(100mL)溶液に、濃硫酸(10mL)を添加した。得られた混合物を120℃の油浴中で一晩加熱した。溶媒を減圧下で除去して、粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中10%のEtOAc)で精製して、表題化合物4(19.9g、85%)を無色固体として得た。H NMR 400MHz(CDCl)δ:11.15(s,1H),7.83(d,J=6.6Hz,1H),7.81(d,J=6.6Hz,1H),6.62(dd,J=10.1,2.3Hz,1H),6.61(dd,J=7.0,2.0Hz,1H),4.41(q,J=7.0Hz,2H),1.42(t,J=7.0Hz,3H);MS(ES)m/z:185(M+1)
4−フルオロ−2−メトキシ−安息香酸エチルエステル(5)
化合物4(19.9g、0.109mol)のアセトニトリル(200mL)溶液に、炭酸セシウム(42.0g、0.129mol)を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した後、ヨウ化メチル(13.5mL、0.218mol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌し、セライト(登録商標)に通して濾過した。溶媒を減圧下で除去して、粗生成物5(20.0g、93%)を得、さらに精製することなく次の工程で使用した。H NMR 400MHz(CDCl)δ:7.81−7.78(m,1H),6.60−6.58(m,2H),4.38(q,J=7.0Hz,2H),3.82(s,3H),1.39(t,J=7.0Hz,3H);MS(ES)m/z:199(M+1)
4−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−2−メトキシ−安息香酸エチルエステル(6)
化合物2(9.27g、37.83mmol)のDMSO(50mL)溶液に、炭酸カリウム(15.68g、113.48mmol)を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した後、化合物5(8.99g、45.39mmol)を添加した。得られた混合物を120℃で一晩加熱した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中10%のEtOAc)で精製して、表題化合物6(5.6g、35%)を淡黄色固体として得た。H NMR 400MHz(CDCl)δ:7.81(d,J=9.0Hz,1H),7.59(d,J=8.6Hz,1H),7.35(s,1H),6.97(dd,J=8.6,2.7Hz,1H),6.60(d,J=2.3Hz,1H),6.49(dd,J=8.6,2.4Hz,1H),6.01(s,1H),4.39(q,J=7.4Hz,2H),4.20−4.01(m,4H),3.81(s,3H),1.40(t,J=7.4Hz,3H);MS(ES)m/z:423(M+1),425(M+3)
4−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−メトキシ−安息香酸エチルエステル(7)
0℃の化合物6(5.6g、13.23mmol)のTHF(50mL)溶液に2NのHCl(50mL)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中10%のEtOAc)で精製して、表題化合物7(3.0g、60%)を淡黄色固体として得た。H NMR 400MHz(CDCl)δ:10.35(s,1H),7.82(d,J=8.6Hz,1H),7.60(d,J=8.6Hz,1H),7.58(d,J=2.7Hz,1H),7.19(dd,J=8.6,3.1Hz,1H),6.60(d,J=2.0Hz,1H),6.51(dd,J=8.6,2.3Hz,1H),4.39(q,J=7.0Hz,2H),3.81(s,3H),1.40(t,J=7.0Hz,3H);MS(ES)m/z:379(M+1),381(M+3)
4−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−メトキシ−安息香酸エチルエステル(8)
化合物7(3.0g、7.91mmol)の1,4−ジオキサン(20mL)溶液に、ビス(ピナコラート)ジボロン(2.41g、9.49mmol)、酢酸カリウム(2.33g、23.73mmol)、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]塩化パラジウム(II)(0.3g、0.40mmol)を添加した。混合物に窒素ガスを10分間通し、懸濁液を80℃で1時間加熱した。混合物をセライト(登録商標)に通し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中10%のEtOAc)で精製して、表題化合物8(3.22g、96%)を無色油として得た。H NMR 400MHz(CDCl)δ:10.61(s,1H),7.98(d,J=8.2Hz,1H),7.81(d,J=8.6Hz,1H),7.60(d,J=2.3Hz,1H),7.35(d,J=5.5Hz,2H),6.62(d,J=2.0Hz,1H),6.58(d,J=8.6Hz,1H),4.39(q,J=7.0Hz,2H),3.81(s,3H),1.42(s,12H),1.20(t,J=7.0Hz,3H)。
4−[3−ヒドロキシメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−メトキシ−安息香酸エチルエステル(9)
化合物8(3.22g、7.55mmol)のメタノール(40mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.373g、9.82mmol)を0℃で添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を得、さらに精製することなく次の工程で使用した。H NMR 400MHz(CDCl)δ:7.91(d,J=8.2Hz,1H),7.82(d,J=8.6Hz,1H),7.01(s,1H),6.98(d,J=8.2Hz,1H),6.60(s,1H),6.67(d,J=8.6Hz,1H),4.65(s,2H),4.39(q,J=7.0Hz,2H),3.81(s,3H),1.42(s,12H),1.20(t,J=7.0Hz,3H)。
19ai 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシ−安息香酸エチルエステル(D35)
化合物9(2.0g、4.67mmol)のメタノール(50mL)溶液に、6NのHCl(10mL)およびフェニルボロン酸(2.85g、23.36mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、粗生成物を得た。これを、CHCN/HO(0.1%酢酸を含む)を溶離液として用いる逆相分取HPLCで精製すると、凍結乾燥後に、表題化合物(D35)(0.66g、39%)が白色固体として得られた。融点64.9〜65.2℃。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.20(s,1H),7.80(d,J=8.2Hz,1H),7.72(d,J=8.6Hz,1H),7.18(s,1H),7.16(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),6.80(s,1H),6.60(dd,J=8.6,2.3Hz,1H),4.98(s,2H),4.21(q,J=7.0Hz,2H),3.81(s,3H),1.20(t,J=7.0Hz,3H);MS(ES)m/z:329(M+1);HPLC純度:99.46%(220nm)、100%(254nm)。
19aj 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシ−安息香酸(D36)
Figure 2015178508

化合物(D35)(0.1g、0.31mmol)のメタノール(2mL)溶液に2NのNaOH(1mL)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、粗生成物を得た。これをHO(1mL)に溶解し、1NのHClを用いて酸性化した。得られた固体を濾過し、エーテル(10mL)で洗浄して、表題化合物(D36)(78mg、86%)を白色固体として得た。融点109.6〜110.1℃。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.20(s,1H),7.80(d,J=8.2Hz,1H),7.75(d,J=8.6Hz,1H),7.18(s,1H),7.15(d,J=9.4Hz,1H),6.80(s,1H),6.60(d,J=8.6Hz,1H),4.98(s,2H),3.81(s,3H);MS(ES)m/z:301(M+1);HPLC純度:100%(220nm)、99.79%(254nm)。
19ak 2−シクロペンチルオキシ−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンゾニトリル(D37)
Figure 2015178508

2−ヒドロキシ−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンゾニトリル(D10)(200mg、0.75mmol)のTHF(50mL)およびDMF(20mL)溶液に、NaH(47mg、95%、1.87mmol)を少しずつ添加した。混合物を室温で5分間撹拌した後、ヨウ化シクロペンチル(0.26mL、2.25mmol)をゆっくりと添加した。反応液を室温で24時間撹拌した。反応後、全ての揮発性成分を真空下で蒸発させた。残渣を、25%のEtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製して、表題化合物36mgを12.6%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.23(s,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H)7.69(d,J=8.6Hz,1H),7.17(s,1H),7.10(dd,J=2.0,8.2Hz,1H),6.90(d,J=2.3Hz,1H),6.56(dd,J=1.9,8.6Hz,1H),4.96(s,2H),4.95(t,J=5.8Hz,1H),1.95−1.55(m,8H);MS(ES)m/z:336(M+H);HPLC純度:99.15%(220nm)、99.62%(MaxPlot)。
19al [2−シアノ−5−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェノキシ]−酢酸エチルエステル(D38)
Figure 2015178508

2−ヒドロキシ−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンゾニトリル(D10)(300mg、1.12mmol)のTHF(50mL)溶液に、NaH(95mg、60%、2.36mmol)を少しずつ添加した。混合物を室温で5分間撹拌した後、エチルブロモアセテート(0.262mL、2.36mmol)をゆっくりと添加した。反応液を70℃で一晩加熱した。反応溶液を室温まで冷却した後、混合物を濾過した。濾液を真空下で蒸発させた。残渣を、5%のMeOH/HOから90%のMeOH/HOへと溶出する逆相クロマトグラフィーを用いて精製して、表題化合物320mgを81%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.25(s 1H),7.78(d,J=8.0Hz,1H),7.75(d,J=8.4Hz,1H),7.14(d,J=1.6Hz,1H),7.08(dd,J=1.6,7.6Hz,1H),6.86(d,J=2.0Hz,1H),6.64(dd,J=2.4,8.8Hz,1H),5.00(s,2H),4.97(s,2H),4.13(q,J=6.8Hz,2H),1.16(t,6.8Hz,3H);MS(ES)m/z:354(M+H);HPLC純度:99.11%(220nm)、99.14%(254nm)。
19am [2−シアノ−5−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェノキシ]−酢酸(D39)
Figure 2015178508

[2−シアノ−5−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェノキシ]−酢酸エチルエステル((D38)、90mg、0.25mmol)の透明なTHF(20mL)溶液に、LiOH(15.3mg、0.76mmol)および水(5mL)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。次に、1NのHClをpH2になるまでゆっくりと添加した。混合物を真空下で蒸発させた。残渣を、5%のMeOH/HOから90%のMeOH/HOへと溶出する逆相クロマトグラフィーで精製して、表題化合物48mgを58%の収率で得た。H NMR 400MHz(CDOD)δ:7.70(d,J=7.8Hz,1H),7.59(d,J=8.6Hz,1H),7.09(s,1H),7.05(dd,J=1.9,8.21Hz,1H),6.66(d,J=1.9Hz,1H),6.63(dd,J=1.9,8.6Hz,1H),5.06(s,2H),4.78(s,2H);MS(ES)m/z:326(M+H);HPLC純度:96.33%(220nm)、96.44%(254nm)。
19an [2−シアノ−5−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェノキシ]−酢酸tert−ブチルエステル(D40)
Figure 2015178508

2−ヒドロキシ−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンゾニトリル(D10)(200mg、0.75mmol)のTHF(50mL)溶液に、NaH(43mg、95%、1.81mmol)を少しずつ添加した。混合物を室温で5分間撹拌した後、t−ブチルブロモアセテート(0.25mL、1.65mmol)をゆっくりと添加した。反応液を70℃で24時間加熱した。反応溶液を室温まで冷却した後、混合物を濾過した。濾液を真空下で蒸発させた。残渣を、5%のMeOH/HOから90%のMeOH/HOへと溶出する逆相クロマトグラフィーを用いて精製して、表題化合物36mgを12.6%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.26(s,1H),7.78(d,J=8.2Hz,1H),7.75(d,J=8.6Hz,1H),7.14(s,1H),7.09(dd,J=2.3,8.2Hz,1H),6.74(d,J=2.3Hz,1H),6.68(dd,J=2.0,8.6Hz,1H),4.96(s,2H),4.86(s,2H),1.37(s,9H);MS(ES)m/z:380(M−H);HPLC純度:99.11%(220nm)、98.48%(254nm)。
アミドカップリングの一般手順:
HATU(353mg、0.93mmol)およびジイソピルエチルアミン(0.32mL、1.86mmol)を、[2−シアノ−5−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェノキシ]−酢酸((D39)、150mg、0.46mmol)のDMF(4mL)溶液に室温で添加し、1分間撹拌した。対応するアミン(0.93mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を蒸留水(300mL)で希釈し、酢酸エチル(4×400mL)で抽出した。有機抽出物を合わせて、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、粗油を得た。勾配として溶出する0.1%のAcOH(水性)とアセトニトリルの二相溶媒系を用いる逆相HPLCを用いて、全ての粗製物を精製した。カラムから得られた純粋な画分を合わせ、凍結乾燥して、最終生成物を良好な純度で得た。
19ao 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソ−エトキシ)−ベンゾニトリル (D41)
Figure 2015178508

一般手順に従って、モルホリン(80μL、0.93mmol)を、[2−シアノ−5−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェノキシ]−酢酸((D39)、150mg、0.46mmol)とカップリングして、(D41)を含有する粗油を得た。逆相HPLCで精製した後、凍結乾燥することによって、(D41)(38mg、21%)の白色固体が得られた。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ:9.32(brs,1H),7.86(d,J=8.5Hz,1H),7.78(d,J=8.5Hz,1H),7.21(br s,1H),7.15(dd,J=9.0,1.5Hz,1H),6.90(d,J=1.5Hz,1H),6.65(dd,J=8.5,1.5Hz,1H),5.17(s,2H),5.03(s,2H),3.65−3.55(m,4H),3.49−3.40(m,4H);MS(ES)m/z:395(M+H);HPLC純度96.02%(Maxplot)、97.64%(220nm)および97.18%(254nm)。
19ap 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−[2−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−2−オキソ−エトキシ]−ベンゾニトリル(D42)
Figure 2015178508

一般手順に従って、4−メチル−ピペリジン(110μL、0.90mmol)をシアノ−5−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェノキシ]−酢酸((D39)、97mg、0.30mmol)とカップリングして、(D42)を含有する粗油を得た。逆相HPLCで精製した後、凍結乾燥することによって、D42(42mg、35%)の白色固体が得られた。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ:9.25(br s,1H),7.78(d,J=7.0Hz,1H),7.73(d,J=7.0Hz,1H),7.13(brs,1H),7.08(dd,J=7.5,2.0Hz,1H),6.74(d,J=2.0Hz,1H),6.62(dd,J=7.5.2.0Hz,1H),5.08(d,J=10.0Hz,1H),5.02(d,J=10.0Hz,1H),4.95(s,2H),4.22(br d,J=10.5Hz,1H),3.65(br d,J=10.5Hz),2.93(br t,J=10.5Hz,1H),2.52(br t,J=10.5Hz,1H),1.63−1.50(m,3H),1.08−0.96(m,1H),0.88(d,J=7.0Hz,3H),0.90−0.80(m,1H);MS(ES)m/z:407(M+H);HPLC純度99.51%(Maxplot)、99.12%(220nm)および98.77%(254nm)。
19aq 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−オキソ−エトキシ]−ベンゾニトリルヘキサフルオロホスフェート(D43)
Figure 2015178508

一般手順に従って、4−メチルピペラジン(150μL、0.90mmol)をシアノ−5−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェノキシ]−酢酸((D39)、150mg、0.46mmol)とカップリングして、(D43)を含有する粗油を得た。逆相HPLCで精製した後、凍結乾燥すると、白色ヘキサフルオロホスフェート塩(D43)(40mg、純度16%)が得られた。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ:9.65(br s,1H),9.23(s,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.73(d,J=8.0Hz,1H),7.13(s,1H),7.08(d,J=8.0Hz,1H),6.97(s,1H),6.55(d,J=8.0Hz,1H),5.17(s,2H),4.97(s,2H),3.50−2.76(br m,5H),3.35(br s,3H),2.70(br s,3H);19F NMR 376MHz(d−DMSO)−70.6(d,J=714Hz,6F)ppm;MS(ES)m/z:408(M+H);HPLC純度94.56%(Maxplot)、95.06%(220nm)および95.77%(254nm)。
19ar 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ピリジン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(D44):
Figure 2015178508

1−オキシ−ピリジン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(17)
クロロホルム(50mL)中のピリジン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(16、2.0g、10.24mmol)およびm−クロロペル安息香酸(純度75%、2.12g、12.28mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。分離した固体を濾過し、濾液を飽和水性NaHCO(2×50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(2.3g、定量的収率)を黄色固体として得た。これを、精製することなく、次の工程に使用した。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:8.65(d,J=6.6Hz,1H),7.90(d,J=7.8Hz,1H),7.66(dd,J=7.8,6.6Hz,1H),3.91(s,6H);MS(ES)m/z:212(M+1)
6−クロロ−ピリジン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(18)
1−オキシ−ピリジン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(17、4.0g、18.94mmol)のオキシ塩化リン(30mL)溶液を115℃で3時間加熱した。冷却後、混合物を氷水(50mL)およびクロロホルム(3×50mL)で処理し、飽和水性NaHCO(3×50mL)で塩基性化し、層を分離した。クロロホルム層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(4.0g)を褐色油として得た。これを、精製することなく、次の工程に使用した。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:8.32(d,J=8.2Hz,1H),7.83(d,J=8.2Hz,1H),3.85(s,6H);MS(ES)m/z:230(M+1),232(M+3)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−ピリジン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(19)
6−クロロ−ピリジン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(18、4.0g、17.42mmol)および2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(3.5g、17.42mmol)のDMF(30mL)溶液に、炭酸セシウム(11.35g、34.84mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で一晩加熱した。DMFを減圧下で除去し、EtOAc(100mL)で希釈し、水(2×25mL)およびブライン(50mL)溶液で洗浄した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中20%のEtOA)で精製して、表題化合物19(1.14g、15%)を明黄色油として得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:10.18(s,1H),8.38(d,J=8.6Hz,1H),7.90(d,J=8.5Hz,1H),7.66(s,1H),7.55−7.52(m,1H),7.36(d,J=8.6Hz,1H),3.86(s,3H),3.84(s,3H);MS(ES)m/z:394(M+1),396(M+3)
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ピリジン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(20)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−ピリジン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(19、1.14g、2.89mmol)の脱気(窒素で30分間)1,4−ジオキサン(10mL)溶液に、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.10g、4.33mmol)、酢酸カリウム(0.85g、8.67mmol)、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]塩化パラジウム(II)(0.16g、0.23mmol)を添加した。再び脱気(窒素で10分間)し、懸濁液を90℃で一晩加熱した。混合物をセライト(登録商標)に通し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中20%のEtOA)で精製して、表題化合物20(0.85g、70%)を無色油として得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:10.39(s,1H),8.39(d,J=8.6Hz,1H),7.85(d,J=7.8Hz,1H),7.69(s,1H),7.56−7.53(m,1H),7.36(d,J=8.6Hz,1H),3.84(s,3H),3.79(s,3H),1.35(s,12H)。
19ar 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ピリジン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(D44)
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ピリジン−2,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(20、0.77g、1.74mmol)の無水アルコール(10mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.08g、2.09mmol)を0℃で添加した。0℃で1時間後、2MのHClをpHが2〜3になるまで添加した。溶媒を減圧下で除去して、粗生成物を得た。これを、CHCN/HO(中性条件を用いる)を溶離液として用いる逆相分取HPLCで精製すると、凍結乾燥後に、表題化合物(D44)(0.18g、30%)が白色固体として得られた。融点67.5〜69.2℃。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.24(s,1H),8.33(d,J=8.6Hz,1H),7.77(d,J=7.8Hz,1H),7.25−7.22(m,2H),7.15(d,J=7.8Hz,1H),4.98(s,2H),3.81(s,3H),3.77(s,3H);MS(ES)m/z:344(M+1);HPLC純度:99.42%(Maxplot),99.03%(220nm),99.95%(254nm)。
19as 3−シアノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(D45):
Figure 2015178508

3−ブロモ−6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(22)
3−ブロモ−6−クロロピコリン酸(21、8.0g、33.83mmols)のトルエン(80mL)およびエタノール(40mL)混合物溶液に、硫酸(0.66mL、6.76mmol)を添加した。反応混合物を16時間還流した後、冷まさせ、CHCl(200mL)と飽和水性NaHCO(250mL)の間に分配した。水性層をCHCl(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中10%のEtOAc)で精製して、表題化合物22(9.0g、定量的)を透明油として得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:8.31(d,J=8.6Hz,1H),7.68(d,1H,J=8.2Hz),4.39(q,J=7.0Hz,2H),1.33(t,J=7.2Hz,3H)。
3−ブロモ−6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(23)
3−ブロモ−6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(22、8.0g、30.24mmol)および2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(7.29g、36.29mmol)のDMF(100mL)溶液に、炭酸セシウム(22.6g、69.55mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で一晩加熱した。DMFを減圧下で除去し、残渣をEtOAc(200mL)で希釈し、水(2×50mL)およびブライン(50mL)溶液で洗浄した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中20%のEtOAc)で精製して、表題化合物23(4.0g、31%)を透明油として得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:10.18(s,1H),8.27(d,J=8.6Hz,1H),7.87(d,J=7.6Hz,1H),7.65(s,1H),7.51(dd,J=8.7,2.9Hz,1H),7.26(d,J=8.9Hz,1H),4.29(q,J=7.1Hz,2H),1.25(t,J=7.0Hz,3H);MS(ES)m/z:430(M+1)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−3−シアノ−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(24)
3−ブロモ−6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(23、1.8g、4.19mmol)のDMF(6mL)溶液に、CuCN(0.75g、8.38mmol)を130℃で少しずつ添加し、4時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(100mL)を添加した。混合物を10分間撹拌し、濾過し、酢酸エチル(2×50mL)で洗浄した。濾液を水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(25%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、化合物24(0.3g、19%)を白色固体として得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:10.20(s,1H),8.51(d,J=8.6Hz,1H),7.91(d,J=8.9Hz,1H),7.76(s,1H),7.59(d,J=2.7Hz,1H),7.55(dd,J=8.5,2.7Hz,1H),4.32(q,J=7.1Hz,2H),1.26(t,J=7.0Hz,3H);MS(ES)m/z:377(M+1)
3−シアノ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(25)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−3−シアノ−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(24、0.30g、0.79mmol)の脱気(窒素で30分間)1,4−ジオキサン(6mL)溶液に、ビス(ピナコラート)ジボロン(0.30g、1.19mmol)、酢酸カリウム(0.23g、2.39mmol)、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]塩化パラジウム(II)(0.03g、0.03mmol)を添加した。再び脱気し(10分間、窒素)、懸濁液を80℃で一晩加熱した。混合物をセライト(登録商標)に通し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中25%のEtOAc)で精製して、表題化合物25(0.11g、29%)を無色油として得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:10.38(s,1H),8.51(d,J=8.9Hz,1H),7.83(d,J=8.2Hz,1H),7.76(s,1H),7.51(d,J=2.7Hz,1H),7.49(d,J=8.5Hz,1H),4.32(q,J=7.1Hz,2H),1.39(s,12H),1.21(t,J=7.0Hz,3H)。
19as 3−シアノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(D45)
3−シアノ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(25、0.11g、0.23mmol)のメタノール(5mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.01g、0.27mmol)を0℃で添加した。0℃で1時間後、2MのHClをpHが2〜3になるまで添加した。溶媒を減圧下で除去して、粗生成物を得た。これを、CHCN/HO(0.1%のAcOH)を溶離液として用いる逆相分取HPLCで精製すると、凍結乾燥後に、表題化合物(D45)(0.08g、20%)が白色固体として得られた。融点204〜206℃。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.26(s,1H),8.47(d,J=9.0Hz,1H),7.80(d,J=9.4Hz,1H),7.39(d,J=8.6Hz,1H),7.32(s,1H),7.24−7.19(m,1H),4.99(s,2H),4.32−4.23(m,2H),1.39−1.20(m,3H);MS(ES)m/z:325(M+1);HPLC純度:96.01%(Maxplot),98.13%(220nm),97.47%(254nm)。
19at 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシ−ニコチノニトリル(D46)および
19au 2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−ニコチノニトリル(D47)
Figure 2015178508

6−クロロ−2−メトキシ−ニコチノニトリルおよび2−クロロ−6−メトキシ−ニコチノニトリル(27および28)
2,6−ジクロロニコチノニトリル(26、5.0g、28.90mmol)のメタノール(25mL)溶液に、ナトリウムメトキシド(25%のメタノール溶液、6.24mL、28.90mmol)を0℃でゆっくりと添加し、室温で16時間撹拌した。メタノールを留去し、残渣をEtOAc(150mL)で希釈し、水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗混合物を得た。これをエーテルから再結晶化させて、1:2の比の化合物27と28の分離不可能な混合物(4.8g、定量的)を白色固体として得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:8.30(d,J=8.2Hz,1H),8.27(d,J=8.6Hz,1H),7.31(d,J=7.7Hz,1H),7.00(d,J=8.6Hz,1H),3.98(s,3H),3.92(s,3H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−メトキシ−ニコチノニトリルおよび2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−メトキシ−ニコチノニトリル(29および30)
DMF(100mL)中の6−クロロ−2−メトキシ−ニコチノニトリルおよび2−クロロ−6−メトキシ−ニコチノニトリル(27および28、5.0g、29.65mmol)および2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(5.96g、29.65mmol)の混合物に、炭酸カリウム(6.14g、44.47mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で一晩加熱した。DMFを減圧下で除去し、残渣をEtOAc(150mL)に溶解し、水(2×50mL)およびブライン(50mL)溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、褐色油を得た。これをジエチルエーテル(50mL)から再結晶化させて、1:2の比の化合物29と30の分離不可能な混合物(5.8g、60%)を白色固体として得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:10.17(s,2H),8.28−8.23(m,2H),7.87(dd,J=8.5,2.7Hz,2H),7.75(d,J=2.7Hz,1H),7.71(d,J=3.1Hz,1H),7.62−7.55(m,2H),6.79(d,J=8.2Hz,1H),6.73(d,J=8.6Hz,1H,),3.71(s,3H),3.61(s,3H);MS(ES)m/z:335(M+1)
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−メトキシ−ニコチノニトリルおよび2−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−6−メトキシ−ニコチノニトリル(31および32)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−メトキシ−ニコチノニトリルおよび2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−メトキシ−ニコチノニトリル(29および30、4.80g、14.40mmol)の脱気(窒素で30分間)1,4−ジオキサン(70mL)溶液に、ビス(ピナコラート)ジボロン(5.48g、21.61mmol)、酢酸カリウム(4.24g、43.20mmol)、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]塩化パラジウム(II)(0.54g、0.72mmol)を添加した。再び脱気(窒素で10分間)し、懸濁液を90℃で一晩加熱した。混合物をセライトに通し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中25%のEtOAc)で精製して、1:1.5の比の表題化合物31と32(4.60g、85%)を無色油として得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:10.37(s,2H),8.28−8.24(m,2H),7.83−7.57(m,4H),7.64−7.57(m,2H),6.80−6.73(m,2H),3.71(s,3H),3.61(s,3H),1.39(s,24H)。
19at 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシ−ニコチノニトリル(D46) および
19au 2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−ニコチノニトリル(D47)
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−メトキシ−ニコチノニトリルおよび2−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−6−メトキシ−ニコチノニトリル(31および32、2.6g、6.83mmol)のメタノール(15mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.31g、8.19mmol)を0℃で添加し、同じ温度で1時間放置した。2MのHClをpHが2〜3に達するまで添加した。溶媒を減圧下で除去して、位置異性体の混合物を得た。これを、キラルカラム(キラルセル_OJ_10um_4〜6×250mm、90:5:5のヘキサン/iPrOH/EtOHで溶出)で分離すると、凍結乾燥後に、表題化合物(D46)(1.70g、58%)および(D47)(0.40g、23%)が白色固体として得られた。
19at 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシ−ニコチノニトリル(D46):
H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.24(s,1H),8.21(d,J=8.2Hz,1H),7.77(d,J=7.8Hz,1H),7.29(s,1H),7.19(d,J=8.6Hz,1H),6.64(d,J=8.2Hz,1H),4.97(s,2H),3.74(s,3H);MS(ES)m/z:283(M+1);HPLC純度:99.77%(Maxplot),99.27%(220nm),99.77%(254nm)。
19au 2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−ニコチノニトリル(D47):
H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.24(s,1H),8.25(d,J=7.2Hz,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.32(s,1H),7.25−7.23(m,1H),6.73(d,J=8.6Hz,1H),5.00(s,2H),3.63(s,3H);MS(ES)m/z:283(M+1);HPLC純度:100%(Maxplot),98.76%(200nm),99.59%(254nm)。
19av エチル5−クロロ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネート(D48)
Figure 2015178508

表題化合物を、D60について以下に記載される手順と同様の手順で調製した。
融点149〜153℃。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.24(s,1H),8.57(d,J=1.8Hz,1H),8.42(dd,J=2.1&0.6Hz,1H),7.77(d,J=8.1Hz,1H),7.25(d,1H),7.17(dd,J=7.8&2.1Hz,1H),4.97(s,2H),4.31(q,J=7.2Hz,2H)および1.30(t,J=7.2Hz,3H)ppm。純度(HPLC):220nmで95%および254nmで95%。MS:m/z=334(M+1,ESI+)およびm/z=332(M−1,ESI−)。
19aw 5−クロロ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチン酸(D49)
Figure 2015178508

エチル5−クロロ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネート(0.9g、2.7mmol)を、1NのNaOH(11mL)を用いて、MeOH(50mL)中、室温で一晩加水分解した後、6NのHClで酸性化して、処理し、EtOAcおよびヘキサンから再結晶化させると、表題カルボン酸化合物(0.76g、2.49mmol、収率92%)のオフホワイト色の固体が得られた。
融点185〜190℃(分解)。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ13.50(s,1H),9.23(s,1H),8.54(d,J=2.1Hz,1H),8.37(d,J=2.1Hz,1H),7.77(d,J=7.8Hz,1H),7.25(d,J=1.5Hz,1H),7.16(dd,J=7.8&1.5Hz,1H)および4.97(s,2H)ppm。純度(HPLC):254nmで>95%。MS:m/z=306(M+1,ESI+)およびm/z=260(M−45,ESI−)。
19ax 5−(2−フルオロ−4−メトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D50)
Figure 2015178508

DMF(29mL)中の4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノール(7.1g、29mmol、1当量)、メチル3,4−ジフルオロベンゾレート(5g、29mmol、1当量)、炭酸カリウム(6g、43.5mmol、1.5当量)の混合物。反応液を100℃で一晩撹拌した。TLCにより反応の完了が示された。室温まで冷却した後、残渣を濾過により除去した。残渣をEtOAcで洗浄した。有機物を合わせ、回転蒸発で濃縮した。残渣をEtOAcおよび水中に注いだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、メチル4−(4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノキシ)−3−フルオロベンゾエートを明褐色の粗油として得た。これを、精製することなく、次の工程に使用した。
メチル4−(4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノキシ)−3−フルオロベンゾエートのTHF溶液30mLに、(1:1の6M HClと水から作った)3M HClを20ml添加し、2時間還流した。TLCによりSM(7:3のヘキサン:EtOAc)がないことが示された。反応液を室温まで冷却した。1NのNaOH(60ml)を添加し、回転蒸発させて、溶媒の半分を除去し、EtOAcで抽出した。有機物を水、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、明褐色油を得た。週末の間、静観すると、固化した固体が得られた。濾過し、ヘキサン/EtOAcで洗浄して、メチル4−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)−3−フルオロベンゾエートをオフホワイト色の粉末(10.2g、100%)として回収した。
メチル4−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)−3−フルオロベンゾエート;(10g、28.3mmol)、KOAc(8.33g、84.9mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(8.63g、34mmol)の無水1,4−ジオキサン(120mL)溶液に、PdCl(dppf)(578mg;2.5mol%のCAS#72287−26−4、Aldrichカタログ番号379670)を添加した。反応混合物をNで脱気した後、磁気撹拌しながら80℃で加熱した。反応をTLCでモニターし、一晩で完了させた。混合物を室温まで冷却し、セライトに通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した後、蒸発させた。残渣を最小限のEtOAcに溶解し、非常に短いが大きいシリカゲルカラムに通し、ヘキサン:EtOAc(3:1、v/v)の混合溶媒で溶出して、濃い色を除去すると、明黄色油が得られた。再びシリカゲルクロマトグラフィー(7:3のヘキサン/EtOAc)にかけた。第1の部分は白色固体であり、NMRによってビス(ピナコラート)ジボロン(芳香族化合物のシグナルがない)であることが示された。生成物を回収し、濃縮して、メチル3−フルオロ−4−(3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ベンゾエートを無色油(9.5g、84%)として得た。
H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=10.38(s,1H),7.91(dd,J=2.1,13.2Hz,1H),7.82(d,J=7.8Hz,2H),7.42(d,J=2.7Hz,2H),7.32(d,J=8.4Hz,1H),3.85(s,3H),および1.32(s,12H)ppm。
メチル3−フルオロ−4−(3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ベンゾエート(5g、12.5mmol)のMeOH(125mL)溶液に、NaBH(709mg;18.75mmol)を、窒素下、0℃、氷浴中で少しずつ添加した。反応液を0℃から室温で撹拌した。反応をTLCでモニターし、一晩で完了させた。混合物を室温まで冷却した。溶媒を半分の体積まで回転蒸発で蒸発させた。次に、混合物を0℃に冷却し、水(12mL)を添加し、次いで6NのHCl(12mL)を添加することによりクエンチした。室温で30分間撹拌すると、白色固体が沈殿したので、濾過した。固体はゴム状であった。固体を水に懸濁し、1時間超音波処理した。濾過し、追加の水で洗浄した。濾過し、乾燥させて、標的化合物を白色固体(2.1g、56%)として得た。
H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=9.19(s,1H),7.88(dd,J=1.8,11.1Hz,1H),7.80(d,J=8.4Hz,1H),7.75(d,J=8.1Hz,1H),7.21(d,J=8.4Hz,1H),7.07(d,J=8.4Hz,2H),4.93(s,2H),および3.84(s,3H)。
19ay 5−(2−フルオロ−4−エトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D51)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19ax(D50)と同様の方法でメチル3,4−ジフルオロベンゾレートおよび4−ブロモ−3−ホルミルフェノールから得られた。
ESI−MS(m/z)315(M−H)。
19az 5−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D52)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19ax(D50)と同様の方法でメチル3,4,5−トリフルオロベンゾレートおよび4−ブロモ−3−ホルミルフェノールから得られた。
ESI−MS(m/z)319(M−H)
19ba 5−(5−クロロ−2−フルオロ−4−エトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D53)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19ax(D50)と同様の方法でエチル2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾレートおよび4−ブロモ−3−ホルミルフェノールから得られた。
ESI−MS(m/z)349(M−H)
19bb 5−(4−Eエトキシカルボニル−2−トリフルオロメチルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D54)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19ax(D50)と同様の方法でエチル4−フルオロ−3−トリフルロメチルベンゾレートおよび4−ブロモ−3−ホルミルフェノールから得られた。
ESI−MS(m/z)365(M−H)
19bc 5−(2−フルオロ−4−イソプロピルオキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D55)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19ax(D50)と同様の方法でイソプロピル3,4−ジフルオロベンゾレートおよび4−ブロモ−3−ホルミルフェノールから得られた。
ESI−MS(m/z)329(M−H)
19bd 5−(2,6−ジフルオロ−4−エトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D56)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19ax(D50)と同様の方法でエチル3,4,5−トリフルオロベンゾレートおよび4−ブロモ−3−ホルミルフェノールから得られた。
ESI−MS(m/z)333(M−H)
19be 5−(3−クロロ−4−エトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D57)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19ax(D50)と同様の方法でエチル2−クロロ−4−フルオロベンゾレートおよび4−ブロモ−3−ホルミルフェノールから得られた。
ESI−MS(m/z)331(M−H)
19bf 5−(2−クロロ−5−フルオロ−4−エトキシカルボニルフェノキシ)−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D58)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19ax(D50)と同様の方法でエチル5−クロロ−2,4−ジフルオロベンゾレートおよび4−ブロモ−3−ホルミルフェノールから得られた。
ESI−MS(m/z)349(M−H)
19bi (4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)フェニル)メタンアミニウムクロリド(D59)
Figure 2015178508

表題化合物を、その位置異性体の調製について上で記載したのと同じ手順で合成した。収率66.7%。
融点>250℃。H NMR(DMSO−d,300MHz):δ9.18(s,1H),8.43(br.s,3H),7.74(d,J=8.1Hz,2H),7.52(d,J=8.7Hz,2H),7.08(d,J=8.7Hz,1H),6.98−6.94(m,2H),4.91(s,2H)および3.99(br.q,J=4.8Hz,2H)ppm。純度(HPLC):220nmで92.2%および254nmで94.9%。MS:m/z=256(M+1,ESI+)およびm/z=255(M−,ESI−)。
19bj エチル6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネート(D60)
Figure 2015178508

無水DMF(200mL)中のエチル6−クロロニコチネート(18.6g、0.1mol)および2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(20.1g、0.1mol)の混合物に、窒素雰囲気下でKCO(20.8g、1.5当量)を添加し、混合物を65〜80℃で30.5時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を濾過し、蒸発させ、一晩ポンピングすると、NMRで示されるように、81.5%がエチル6−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)ニコチネートへとカップリング変換した褐色油(38.26g)が得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d):δ10.17(s,1H),8.66−8.65(m,1H),8.33(dd,J=8.7&2.4Hz,1H),7.86(d,J=8.7Hz,1H),7.60(d,J=2.7Hz,1H),7.50(dd,J=8.4&2.7Hz,1H),7.23(dd,J=8.7&0.6Hz,1H),4.30(q,J=7.2Hz,2H)および1.29(t,J=7.2Hz,3H)ppm。
得られた油中間体の1,4−ジオキサン(450mL)溶液に、ビス−ピナコール−ジボロン(30.5g、0.12mol)、KOAc(29.5g、0.3mol)およびPdCl(dppf)(1.95g、2.5%mol)を添加し、混合物をNで脱気し、撹拌しながら80℃で14時間加熱した。得られた濃い混合物を濾過し、蒸発させた。残渣を最小限のEtOAcに溶解し、短いシリカゲルカラムに通し、ヘキサン:EtOAc(2:1)で抽出し、濃い色を除去すると、主にエチル6−(3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ニコチネートを含有する褐色油(46.4g)が得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d):δ10.39(s,1H),8.67−8.65(m,1H),8.35−8.31(m,1H),7.83(d,J=8.1Hz,1H),7.64(d,J=2.7Hz,1H),7.50(dd,J=7.8&2.7Hz,1H),7.24(d,J=8.1Hz,1H),4.30(q,J=7.2Hz,2H),1.34(s,12H)および1.29(t,J=7.2Hz,3H)ppm。
0℃のピナコールボロンアルデヒド(46.4g)のEtOH(450mL、200プルーフ)溶液に、NaBH(5g)を少しずつ添加し、室温へとゆっくり上昇させながら混合物を一晩撹拌した。混合物を氷浴で再び冷却し、水(50mL)を添加した後、6NのHCl(50mL)をゆっくりと添加した。30分間撹拌した後、混合物を蒸発させて、EtOHを除去し、次に水(200mL)を添加し、NaHCO飽和水で中和した。混合物をEtOAcで抽出し、濃縮し、短くて大きいシリカゲルカラムに充填し、ヘキサン:EtOAc(2:1、v/v)で溶出して、濃い不純物を除去した。得られた油は、ピナコール不純物(これもまたプロトンNMRスペクトルを複雑化する)を含有していた。油を最小限のアセトンに溶解した後、同時に超音波処理をしながらゆっくりと水を添加して、固体生成物を沈殿させた。固体を濾過により回収し、ペンタンおよびヘキサンで洗浄し、高真空下で一晩乾燥させて、エチル6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネートを、クリーム状固体(17.84g)として全収率59.6%(3工程)で得た。
融点110〜113℃。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.21(s,1H),8.68(d,J=2.4Hz,1H),8.30(dd,J=8.4&2.1Hz,1H),7.76(d,J=8.1Hz,1H),7.21(d,J=1.5Hz,1H),7.15(d,J=8.7Hz,1H),7.12(dd,J=7.8&2.1Hz,1H),4.97(s,2H),4.30(q,J=7.5Hz,2H)および1.29(t,J=7.5Hz,3H)ppm。純度(HPLC):220nmで95.3%および254nmで95.4%。MS:m/z=300(M+1,ESI+)およびm/z=298(M−1,ESI−)。
19bk 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチン酸(D61)
Figure 2015178508

表題ビス−酸化合物を、対応するカルボン酸エチルエステルの加水分解により調製した。エチル6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネート(2.99g、10mmol)を、新たに開けたTHF(100mL)に溶解し、1NのNaOH(38mL)を添加した。混合物を、N下、室温で一晩撹拌した。次に、6NのHCl(6.5mL)を添加し、回転蒸発させて、THFを除去し、濾過し、水、次にヘキサンで洗浄した。固体を高真空下で一晩乾燥させて、表題ビス−酸化合物を(2.57g、9.48mmol、収率94.8%)を淡褐色固体として得た。
融点>200℃。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ13.21(s,1H),9.21(s,1H),8.65(d,J=2.1Hz,1H),8.28(dd,J=8.4&2.4Hz,1H),7.76(d,J=7.8Hz,1H),7.21(d,J=1.5Hz,1H),7.14−7.11(m,2H)および4.97(s,2H)ppm。純度(HPLC):220nmで97.2%および254nmで97.8%。MS:m/z=272(M+1,ESI+)およびm/z=270(M−1,ESI−)。
19b1 N,N−ジエチル−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチンアミド(D62)
Figure 2015178508

6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチン酸(0.813g、3mmol)の無水DMF(70mL)溶液に、N下でジエチルアミン(3.2mL、30mmol)およびDIPEA(1.6mL、9mmol)を添加した。混合物を氷浴で冷却し、カップリング試薬PyCloP(Aldrich#26564、1.4g、3.3mmol)を添加した。反応混合物を0℃で10分間および室温で一晩撹拌した後、回転蒸発させた。残渣をEtOAcに溶解し、水で洗浄し、蒸発させ、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、EtOAcで溶出して、表題アミド化合物を白色固体(0.92g、2.82mmol、収率94%)として得た。
融点85〜95℃。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.18(s,1H),8.15(dd,J=2.4&0.6Hz,1H),7.86(dd,J=8.7&2.4Hz,1H),7.75(d,J=8.1Hz,1H),7.19(dd,J=2.1&0.6Hz,1H),7.13−7.07(m,2H)および4.96(s,2H),3.48−3.12(ブロード m,4H)および1.16−1.02(ブロード s,6H)ppm。純度(HPLC):220nmで97.0%および254nmで96.9%。MS:m/z=327(M+1,ESI+)およびm/z=325(M−1,ESI−)。
19bm N−エチル−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチンアミド(D63)
Figure 2015178508

表題化合物を、ジエチルアミド類似体について記載したのと同じ方法を用いて、対応するカルボン酸から合成した。収率78.3%。
融点100〜120℃(含水)。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.20(s,1H),8.57(d,J=2.1Hz,1H),8.54(ブロード t,J=5.4Hz,1H),8.23(dd,J=8.4&2.4Hz,1H),7.75(d,J=7.8Hz,1H),7.17(d,J=1.8Hz,1H),7.12−7.08(m,2H),4.96(s,2H),3.32−3.22(m,2H)および1.10(t,J=7.2Hz,3H)ppm。純度(HPLC):220nmで97.2%および254nmで98.1%。MS:m/z=299(M+1,ESI+)およびm/z=297(M−1,ESI−)。
19bn 5−(5−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イルオキシ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(D64)
Figure 2015178508

エチル6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネート(2g、6.68mmol)を、THF(130mL)中、Super Hydride(LiEtBH、THF中1M、26.7mL)を用いて、0℃から室温で一晩還元し、通常の後処理をすると、表題アルコールが白色固体(1.03g、収率60%)として得られた。
融点210〜212℃。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.18(s,1H),8.08−8.07(m,1H),7.81−7.78(m,1H),7.72(d,J=7.8Hz,1H),7.09(s,1H),7.05−7.01(m,2H),5.28(ブロード s,1H),4.94(s,2H)および4.46(s,2H)ppm。純度(HPLC):220nmで96.5%および254nmで98.3%。MS:m/z=258(M+1,ESI+)およびm/z=256(M−1,ESI−)。
19bo メチル 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネート(D65)
Figure 2015178508

MeOH(130mL)中の対応するカルボン酸(0.8g、2.95mmol)および96%のHSO(1g)の混合物を、N下で一晩還流した。通常の後処理をし、ヘキサン:EtOAc(1:1、v/v)で溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにかけると、表題メチルエステル化合物が白色固体(0.127g、収率15.1%)として得られた。
融点156〜158℃。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.22(s,1H),8.68(dd,J=2.4&0.6Hz,1H),8.31(dd,J=8.7&2.4Hz,1H),7.76(d,J=7.8Hz,1H),7.22(d,J=1.2Hz,1H),7.17−7.11(m,2H),4.97(s,2H)および3.84(s,3H)ppm。純度(HPLC):220nmで98.0%および254nmで100%。MS:m/z=286(M+1,ESI+)およびm/z=284(M−1,ESI−)。
19bp n−プロピル6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネート(D66)
Figure 2015178508

CHCl(50mL)、THF(30mL)およびDMF(40mL)の混合溶媒中の対応するカルボン酸(0.5g、1.84mmol)およびカップリング試薬CDI(0.66g、4.06mmol、2.2当量)の混合物を、N下、室温で一晩撹拌した。次に、無水n−PrOH(30mL)を混合物に注入し、触媒量のNaH(60%、10mg)を添加した。混合物をN下で2時間還流した後、蒸発させた。残渣をEtOAcに溶解し、0.5NのHCl、次にNaHCO溶液(pH=8)で洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。粘着性固体を最小限のアセトンに溶解した後、超音波処理しながらヘキサンを添加し、冷却して、表題n−プロピルエステル生成物をオフホワイト色の固体(0.354g、1.13mmol、収率61.3%)として得た。
融点89〜94℃。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.22(s,1H),8.69(d,J=2.4Hz,1H),8.31(dd,J=8.7&2.7Hz,1H),7.76(d,J=7.8Hz,1H),7.22(s,1H),7.17−7.12(m,2H),4.97(s,2H),4.22(t,J=6.3Hz,2H),1.70(6重線,J=6.9Hz,2H)および0.94(t,J=7.2Hz,3H)ppm。純度(HPLC):220nmで98.3%および254nmで98.3%。MS:m/z=314(M+1,ESI+)およびm/z=312(M−1,ESI−)。
19bq イソプロピル6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネート(D67)
Figure 2015178508

表題イソプロピルエステル化合物を、還流時間を4時間に増加させて、n−プロピルエステルについて上で記載した手順を適用することにより調製した。収率71.8%。
融点95〜101℃。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.21(s,1H),8.66(d,J=2.4Hz,1H),8.29(dd,J=8.7&2.1Hz,1H),7.76(d,J=7.8Hz,1H),7.21(d,J=1.8Hz,1H),7.16−7.11(m,2H),5.12(7重線,J=6.0Hz,1H),4.97(s,2H)および1.30(d,J=6.3Hz,6H)ppm。純度(HPLC):220nmで98.2%および254nmで96.6%。MS:m/z=314(M+1,ESI+)およびm/z=312(M−1,ESI−)。
19br n−ブチル6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチネート(D68)
Figure 2015178508

表題n−ブチルエステル化合物を、還流時間を4時間に増加させて、n−プロピルエステルについて上で記載した手順を適用することにより調製した。収率68.5%。
融点75〜80℃。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.22(s,1H),8.68−8.67(m,1H),8.32−8.29(dm,J=8.7Hz,1H),7.76(d,J=7.5Hz,1H),7.22(s,1H),7.17−7.12(m,2H),4.97(s,2H),4.26(t,J=6.3Hz,2H),1.66(5重線,J=7.5Hz,2H),1.39(6重線,J=7.5Hz,2H)および0.90(t,J=7.5Hz,3H)ppm。純度(HPLC):220nmで100%および254nmで100%。MS:m/z=328(M+1,ESI+)。
19bs 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチンアルデヒド(D69)
Figure 2015178508

6−クロロニコチンアルデヒド(5.4g、38.15mmol)および4−ブロモ−3−(ヒドロキシメチル)フェノール(8.15g、38.15mmol)を、DMF(100mL)中のKCO(8.5g、1.5当量)の存在下、N下、100℃で2時間カップリング反応させると、シリカゲルカラム精製(ヘキサン:EtOAc=3:1、v/v)後に、所望の6−(4−ブロモ−3−(ヒドロキシメチル)フェノキシ)ニコチンアルデヒド(8.03g、26.1mmol、収率68.3%)が白色固体として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.98(s,1H),8.68(d,J=2.4Hz,1H),8.27(ddd,J=8.7&2.4&0.6Hz,1H),7.63(d,J=7.8Hz,1H),7.29(d,J=2.4Hz,1H),7.24(d,J=8.7Hz,1H),7.07(dd,J=8.1&2.4Hz,1H),5.54(t,J=5.4Hz,1H)および4.50(d,J=5.4Hz,2H)ppm。
CHCl(80mL)中、室温で1時間、(1S)−(+)−10−カンファースルホン酸を触媒として、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(2.2mL)を用いて6−(4−ブロモ−3−(ヒドロキシメチル)フェノキシ)ニコチンアルデヒド(2.4g、7.78mmol)をTHP保護すると、シリカゲルカラム精製(ヘキサン:EtOAc=3:1、v/v)後に、所望の6−(4−ブロモ−3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)フェノキシ)ニコチンアルデヒドが無色油(3.07g、7.8mmol、収率100%)として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.98(s,1H),8.68(d,J=2.4Hz,1H),8.27(ddd,J=8.4&2.4&0.6Hz,1H),7.68(dd,J=8.4&0.6Hz,1H),7.31(d,J=2.4Hz,1H),7.25(d,J=8.1Hz,1H),7.12(dd,J=8.4&3.0Hz,1H),4.75−4.74(m,1H),4.70(d,J=13.5Hz,1H),4.48(d,J=13.5Hz,1H),3.80−3.72(m,1H),3.50−3.44(m,1H)および1.80−1.40(m,6H)ppm。
下、80℃で一晩、1,4−ジオキサン(100mL)中で、ビス−ピナコール−ジボロン(3.05g、12mmol)、KOAc(2.3g、23.5mmol)およびPdCl(dppf)(0.163g、2.5%mmol)を用いて6−(4−ブロモ−3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)フェノキシ)ニコチンアルデヒド(3.07g、7.83mmol)を触媒的にボロニル化すると、シリカゲルカラム精製(ヘキサン:EtOAc=3:1、v/v)後に、所望の6−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ニコチンアルデヒドが油(3g、6.83mmol、収率87.2%)として得られた。
H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.98(s,1H),8.68(d,J=2.4Hz,1H),8.27(dd,J=8.7&2.4Hz,1H),7.73(d,J=8.4Hz,1H),7.24−7.21(m,2H),7.10(dd,J=8.4&2.4Hz,1H),4.82(d,J=12.9Hz,1H),4.70−4.66(m,2H),3.79−3.72(m,1H),3.47−3.40(m,1H),1.75−1.43(m,6H)および1.29(s,12H)ppm。
長い週末の間、N下、酸性EtOH水溶液中で、6−(3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ニコチンアルデヒド(3g,6.83mmol)を加水分解し、同時に環化すると、カラムクロマトグラフィーを伴わない通常の後処理後に、所望の環状ボロン酸6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチンアルデヒドが白色固体(1.12g、4.39mmol、収率64.3%)として生成された。
融点179〜182℃。H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.98(s,1H),9.23(s,1H),8.69(d,J=2.4Hz,1H),8.26(ddd,J=8.4&2.4&0.9Hz,1H),7.77(d,J=8.1Hz,1H),7.24−7.21(m,2H),7.15(dd,J=8.1&1.2Hz,1H)および4.98(s,2H)ppm。純度(HPLC):220nmで95%および254nmで95%。MS:m/z=256(M+1,ESI+)およびm/z=254(M−1,ESI−)。
19bt (Z)−N−((6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ピリジン−3−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−アミンオキシド(D70)
Figure 2015178508

下、室温で一晩、EtOH(30mL)中で、アルデヒド環状ボロン酸6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチンアルデヒド(0.18g、0.7mmol)と、t−BuNHOHAcOH塩(0.25g、2当量)およびシリカゲル(0.5g)とを反応させると、濾過し、蒸発させ、超音波処理を伴ってEtOAcとヘキサンから再結晶化させた後に、所望の表題ニトリル環状ボロン酸化合物が白色固体(0.1985g、0.6085mmol、収率86.9%)として生成された。
融点156〜164℃。1H NMR(300MHz,DMSO−d):δ9.18(s,1H),9.02(d,J=2.1Hz,1H),8.90(dd,J=8.7&2.1Hz,1H),7.92(s,1H),7.75(d,J=8.1Hz,1H),7.15(d,J=2.1Hz,1H),7.11−7.06(m,2H),4.96(s,2H)および1.48(s,12H)ppm。純度(HPLC):220nmで>95%および254nmで>95%。MS:m/z=327(M+1,ESI+)。
カルボン酸からエステルを生成するための一般手順:
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸((C38)、800mg、2.96mmol)の適当なアルコール(50mL)溶液に、4滴の濃HSOを添加した。得られた溶液を完了するまで加熱還流した。全ての有機溶媒を真空下で蒸発させた。残渣をEtOAc(30mL)に溶解し、飽和NaHCO(30mL)で洗浄した。次に、1MのHClを添加することにより、混合物をpH3に酸性化した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製した。
19bu 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸メチルエステル(D71)
Figure 2015178508

MeOHによるエステル生成のための一般手順とシリカゲル(10%のEtOAc/ヘキサンで溶出)による精製を用いて、630mgの表題化合物を75%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.22(s,1H),7.98(d,J=9.0Hz,2H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.30−7.10(m,4H),4.97(s,2H),3.83(s,3H);MS(ES)m/z:285(M+H);HPLC純度:96.21%(220nm),96.22%(254nm)。
19bv 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸エチルエステル(D72)
Figure 2015178508

EtOHによるエステル生成のための一般手順とシリカゲル(10%のEtOAc/ヘキサンで溶出)による精製を用いて、350mgの表題化合物を39%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.21(s1H),7.98(d,J=9.0Hz,2H),7.78(d,J=8.2Hz,1H),7.107−7.03(m,4H),4.96(s,2H),4.30(q,J=7.4Hz,2H),1.31(t,J=7.0Hz,3H);MS(ES)m/z:299(M+H);HPLC純度:97.7%(220nm),99.5%(254nm)。
19bw 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸プロピルエステル(D73)
Figure 2015178508

PrOHによるエステル生成のための一般手順とシリカゲル(10%のEtOAc/ヘキサンで溶出)による精製を用いて、360mgの表題化合物を39%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.21(s,1H),7.99(d,J=9.0Hz,2H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.16−7.05(m,4H),4.96(s,2H),4.22(t,J=6.7Hz,2H),1.76−1.65(m,2H),0.96(t,7.41Hz,3H);MS(ES)m/z:313(M+H);HPLC純度:96.5%(220nm),97.6%(254nm)。
19bx 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸イソプロピルエステル(D74)
Figure 2015178508

iPrOHによるエステル生成のための一般手順とシリカゲル(10%のEtOAc/ヘキサンで溶出)による精製を用いて、550mgの表題化合物を60%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.22(s,1H),7.98(d,2H),7.78(d,1H),7.13−7.05(m,4H),5.16−5.08(m,1H),4.96(s,2H),1.33(d,6H);MS(ES)m/z:313(M+H);HPLC純度:97.39%(220nm),98.23%(254nm)。
19by 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸2−ジメチルアミノ−エチルエステル(D75)
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸((C38)、0.5g、1.75mmol)の透明なDMF(20mL)溶液に、N,N−ジメチルアミノエタノール(0.37mL、3.7mmol)およびEDCI(0.71g、3.7mmol)を添加した。反応液を室温で一晩撹拌した。次に、DMFを真空下で蒸発させた。残渣を、5%のMeOH/DCMで溶出するシリカゲルで精製して、0.35gの表題化合物を56%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:7.97(d,J=8.9Hz,2H),7.76(d,J=7.8Hz,1H),7.15−7.07(m,4H),4.95(s,2H),4.33(t,J=5.5Hz,2H),2.58(t,J=5.9Hz,2H),2.20(s,6H);MS(ES)m/z:342(M+H);HPLC純度:91.90%(220nm),94.99%(254nm)。
アミド類似体:
カルボン酸からアミドを生成するための一般手順:
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸(C38、1g、3.70mmol)およびアミン(3.70mmol)の溶液に、DMF(20mL)中のHATU(1.67g、4.44mmol)およびDIPEA(1.55mL、8.88mmol)を添加した。反応液を室温で一晩撹拌した。全ての有機溶媒を蒸発させた。残渣をEtOAc(50mL)に溶解し、水(3×30mL)で洗浄した。有機層を真空下で蒸発させた。
19bz N−ベンジル−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミド(D76)
Figure 2015178508

ベンジルアミン(0.396g、3.70mmol)によるアミド生成のための一般手順とシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25%のEtOAc/ヘキサン)を用いる精製を用いて、0.8gの表題化合物を60%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),9.00(t,1H),7.97(d,2H),7.78(d,1H),7.40−7.23(m,4H),7.12−7.02(m,4H),4.97(s,2H),4.48(d,2H);MS(ES)m/z:360(M+H);HPLC純度:96.5%(220nm),99.4%(254nm)。
19ca 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N−(2−ヒドロキシ−エチル)−ベンザミド(D77)
Figure 2015178508

2−アミノエタノール(0.23g、3.70mmol)によるアミド生成のための一般手順と5%のMeOH/HOから90%のMeOH/HOへと溶出する逆相クロマトグラフィーによる精製を用いて、0.57gの表題化合物を49%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.16(s,1H),8.38(t,J=5.5Hz,1H),7.90(d,J=7.0Hz,2H),7.75(d,J=8.2Hz,1H),7.08(m,4H),4.95(s,2H),4.72(t,J=5.5Hz,1H),3.49(q,J=6.2Hz,2H);MS(ES)m/z:314(M+H);HPLC純度:94.6%(220nm),95.4%(254nm)。
19cb 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N−ピリジン−2−イルメチル−ベンザミド(D78)
Figure 2015178508

2−アミノメチルピリジン(0.4g、3.70mmol)によるアミド生成のための一般手順と5%のMeOH/HOから90%のMeOH/HOへと溶出する逆相クロマトグラフィーによる精製を用いて、0.55gの表題化合物を41%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.20(s,1H),9.10(t,J=5.8Hz,1H),8.51(d,J=4.7Hz,1H),7.97(d,J=8.6Hz,2H),7.79−7.73(m,2H),7.31(d,J=7.8Hz,1H),7.29−7.25(m,1H),7.12(d,J=8.6Hz,1H),7.09−7.03(m,1H),4.95(s,2H),4.56(d,6.24Hz,2H);MS(ES)m/z:361(M+H);HPLC純度:98.4%(220nm),99.5%(254nm)。
19cc [4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(D79)
Figure 2015178508

1−メチルピペラジン(0.41g、3.70mmol)によるアミド生成のための一般手順と5%のMeOH/HOから90%のMeOH/HOへと溶出する逆相クロマトグラフィーによる精製を用いて、0.23gの表題化合物を18%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.20(s,1H),7.78(d,1H),7.42(d,2H),7.14−7.06(m,4H),4.96(s,2H),3.58(br,4H),2.32(br,4H),2.20(s,3H);MS(ES)m/z:353(M+H);HPLC純度:96.24%(220nm),97.00%(254nm)。
19cd 1−{4−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン(D80)
Figure 2015178508

1−アセチルピペラジン(0.474g、3.70mmol)によるアミド生成のための一般手順と5%のMeOH/HOから90%のMeOH/HOへと溶出する逆相クロマトグラフィーによる精製を用いて、0.98gの表題化合物を70%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.19(s,1H),7.75(d,J=7.8Hz,1H),7.47(d,J=7.3Hz,2H),7.12−7.02(m,4H),4.96(s,2H),2.02(s,3H),3.46(br,8H);MS(ES)m/z:381(M+H);HPLC純度:97.17%(220nm),99.67%(254nm)。
19ce N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミド(D81)
Figure 2015178508

2−アミノ−1−ジメチルアミノエタン(0.4g、3.70mmol)によるアミド生成のための一般手順と5%のMeOH/HOから90%のMeOH/HOへと溶出する逆相クロマトグラフィーによる精製を用いて、0.55gの表題化合物を41%の収率で得た。H NMR 400MHz(DMSO−d)δ:9.21(s,1H),8.65(t,1H),7.92(d,2H),7.78(d,1H),7.16(d,2H),7.06−7.01(m,2H),4.98(s,2H),3.59(q,2H),3.26−3.20(m,2H),2.82(s,6H);MS(ES)m/z:341(M+H);HPLC純度:96.13%(220nm),98.38%(254nm)。
19cj 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチノニトリル(D82)
Figure 2015178508

6−クロロ−ニコチノニトリル(3.5g、25.0mmol、1.0当量)、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(5.0g、25.0mmol、1.0当量)のDMF(40.0mL)溶液に、窒素雰囲気下でKCO(4.1g、30.0mmol、1.2当量)を添加した。混合物を80℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物をEtOAc(30mL)およびHO(30mL)中に注いだ。層を分離し、水相をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−ニコチノニトリルを白色固体として得た。H NMR(クロロホルム−d)d:10.35(s,1H),8.43(dd,J=2.3,0.6Hz,1H),7.98(dd,J=8.6,2.3Hz,1H),7.69−7.77(m,2H),7.30(dd,J=8.6,3.0Hz,1H),7.12(dd,J=8.6,0.8Hz,1H)。得られた量、5.92g、78%収率。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−ニコチノニトリル(4.16g、13.7mmol、1.0当量)の1,4−ジオキサン(120mL)溶液に、ビス−ピナコール−ジボロン(3.83g、15.1mmol、1.1当量)、KOAc(4.03g、41.1mmol、3.0当量)およびPdCl(dppf)(300mg、0.4mmol、0.03当量)を添加した。混合物をNで脱気し、80℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物を短いセライトパックに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc/ヘプタン(0:100〜70:30)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリルを黄色固体として得た。H NMR(クロロホルム−d)d:10.67−10.69(m,1H),8.42−8.45(m,1H),8.01−8.05(m,1H),7.94−7.98(m,1H),7.74−7.77(m,1H),7.36−7.41(m,1H),7.07−7.11(m,1H),1.38−1.40(m,12H)。得られた量、4.1g、85.4%収率。
0℃の6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(1.67g、4.8mmol、1.0当量)のEtOH(30mL)懸濁液に、NaBH(180.4mg、4.76mmol、1.0当量)を少しずつ添加した。混合物を0℃で20分間撹拌し、さらに1時間で室温まで温まらせた。0℃に冷却した後、透明な溶液をHO(1mL)で慎重に処理し、次にHCl(10mL、3N)をゆっくりと添加した。得られた黄色い懸濁液を室温まで徐々に温まらせ、2時間撹拌した。次に、混合物を、PHが7に達するまで飽和NaHCOで滴下して処理した。沈殿物を濾過により回収し、HOで洗浄して、6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリルを白色固体として得た。LCMS(m/z)253(M+H);H NMR(DMSO−d)d:9.19(s,1H),8.60−8.66(m,1H),8.31(dd,J=8.7,2.4Hz,1H),7.76(d,J=8.0Hz,1H),7.20−7.28(m,2H),7.13(dd,J=8.0,2.0Hz,1H),4.96(s,2H)。得られた量、1.1g、92.4%収率。
19ck 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸ブチルエステル(D83)
Figure 2015178508

BuOHによるエステル生成のための一般手順とシリカゲルによる精製を用いて。
19cl 3−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(D84)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19b(D2)と同様の方法で3,4−ジフルオロベンゾニトリルおよび4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノールから得られた。
19cm 3−メチル−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(D85)
Figure 2015178508

本化合物は、実施例19b(D2)と同様の方法で4−フルオロ−3−メチルベンゾニトリルおよび4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノールから得られた。
19cn 4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−(2−メトキシエトキシ)−ベンゾニトリル(D86)
Figure 2015178508

本化合物は、ナトリウムメトキシドの代わりに2−メトキシエタノールと水素化ナトリウムを用いて、実施例19at(D46)と同様の方法で調製された。
H NMR 400MHz(d−DMSO)δ3.22(s,3H),3.53(t,J=4.7Hz,2H),4.24(t,J=4.7Hz,2H),4.99(s,2H),6.71(d,J=8.2Hz,1H),7.21(d,J=7.8Hz,1H),7.30(s,1H),7.79(d,J=8.2Hz,1H),8.25(d,J=8.6Hz,1H),9.26(s,1H)。質量スペクトル[M+H]=327。
19co 5−(4−フルオロフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D87)
Figure 2015178508

A(7.22g)およびKCO(17.8g)のDMF(200ml)溶液に、Ar下で5−フルオロ−2−ニトロトルエン(10g)を添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌し、濾過し、エーテルで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物B(16g;99%)を得た。LC−MS:248(M+H)
Figure 2015178508

B(16g)のEtOAc(200ml)溶液に、Pd/C(2g)を添加した。反応混合物を、H下、室温で一晩撹拌し、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物C(13g;99%)を得た。LC−MS:218(M+H)
Figure 2015178508

CuBr(16g)のMeCN(140ml)溶液に、−10℃でt−BuONO(10ml)を添加した。0.5時間後、反応混合物に、MeCN(10ml)中のC(16g)を添加した。反応混合物を−10℃で一晩撹拌し、濾過し、溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製して、D(2.4g;15%)を得た。GC−MS:281。
Figure 2015178508

D(2.4g)およびNBS(1.6g)のCCl(25ml)溶液に、過酸化ベンゾイル(200mg)を添加した。反応混合物を70℃で一晩撹拌し、濾過し、水で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物E(2.7g;99%)を得た。
Figure 2015178508

E(2.7g)のDMF(50ml)溶液に、NaOAc(4g)を添加した。反応混合物を70℃で5時間撹拌し、濾過し、エーテルで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物F(2g;99%)を得た。
Figure 2015178508

F(2g)のTHF(20ml)溶液に、NaOH/HO(10%;20ml)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、HCl/HO(4M)を約pH7になるまで添加し、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、G(1.5g;88%)を得た。LC−MS:297(M+H)
Figure 2015178508

G(1.5g)およびDIPEA(0.97g)のDCM(20ml)溶液に、(クロロメトキシ)エタン(0.7g)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製することにより、化合物H(1g;58%)が得られた。LC−MS:356(M+H)
Figure 2015178508

H(1g)、KOAc(0.8g)およびPdCl(dppf)(0.12g)のジオキサン(5ml)溶液に、Ar下でビス(ピナコラート)ジボロン(1g)を添加した。反応混合物を70℃で一晩撹拌し、水で洗浄し、DCMで抽出し、有機層を蒸発させた。残渣をHPLCで精製して、化合物I(800mg;70%)を得た。
Figure 2015178508

I(800mg)のTHF(20ml)溶液に、HCl/HO(6M;20ml)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、DCMで抽出した。有機層を乾燥させ、蒸発させた。残渣をHPLCで精製して、化合物(300mg;60%)を得た。LC−MS:245(M+H)
19cp 5−(4−クロロフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D88)
Figure 2015178508

A(18g)およびKCO(36g)のDMF(200ml)溶液に、Ar下で5−フルオロ−2−ニトロトルエン(20g)を添加した。反応混合物を70℃で一晩撹拌し、濾過し、水で希釈し、エーテルで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物B(36g;99%)を得た。LC−MS:264(M+H)。
Figure 2015178508

B(36g)のHCl(150ml)溶液に、SnCl(116g)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、濾過し、EtOAcで抽出し、溶媒を蒸発させて、化合物C(30g;97%)を得た。LC−MS:234(M+H)
Figure 2015178508

CuBr(42g)のMeCN(500ml)溶液に、−10℃でt−BuONO(22ml)を添加した。0.5時間後、反応混合物に、MeCN(10ml)中のANA−PO4209−3A−3(30g)を添加した。反応混合物を−10℃で一晩撹拌し、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製して、化合物ANA−PO4209−3A−4(8.4g;22%)を得た。GC−MS:297。
Figure 2015178508

D(8.4g)およびNBS(5.5g)のCCl(200ml)溶液に、過酸化ベンゾイル(800mg)を添加した。反応混合物を70℃で一晩撹拌し、濾過し、水で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物E(10g;99%)を得た。
Figure 2015178508

E(10g)のDMF(250ml)溶液に、NaOAc(15g)を添加した。反応混合物を70℃で5時間撹拌し、濾過し、水で希釈し、エーテルで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物F(9.6g;99%)を得た。
Figure 2015178508

F(9.6g)のTHF(50ml)溶液に、NaOH/HO(10%;50ml)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、HCl/HO(4M)を約pH7になるまで添加し、全体をEtOAcで抽出した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物G(7.5g;89%)を得た。LC−MS:313(M+H)
Figure 2015178508

G(7.5g)およびDIPEA(3.87g)のDCM(200ml)溶液に、(クロロメトキシ)エタン(2.9g)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、蒸発させ、クロマトグラフィーで精製して、化合物H(9g;99%)を得た。LC−MS:372(M+H)
Figure 2015178508

H(9g)、KOAc(7g)およびPdCl(dppf)(0.98g)のジオキサン(100ml)溶液に、Ar下でビス(ピナコラート)ジボロン(9.1g)を添加した。反応混合物を70℃で一晩撹拌し、水で希釈し、DCMで抽出し、有機層を蒸発させ、HPLCで精製して、化合物I(8g;80%)を得た。
Figure 2015178508

I(8g)のTHF(80ml)溶液に、HCl/HO(6M;80ml)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、DCMで抽出し、蒸発させた。残渣をHPLCで精製して、所望の化合物(2g;40%)を得た。LC−MS:261(M+H)
19cq 5−(4−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D89)
Figure 2015178508

化合物A(8g、58.8mmol)、化合物B(8g、39.8mmol)、Cu(OAc)(8.4g、47.8mmol)および4A MS(11g)を、無水DCM(100mL)に懸濁し、EtN(11.2mL)およびピリジン(33.6mL)を添加した。反応液を、Ar下、室温で48時間撹拌し、濾過し、1MのHClで洗浄し、有機層を合わせ、MgSO上で乾燥させた。粗製物を、20:1のPE/EAを用いるクロマトグラフィーで精製して、化合物C(4.2g、30%)を得た。GC−MS 290(M+H)H NMR(400MHz,CDCl)δ10.299(s,1H),7.589(d,J=8.8Hz,1H),7.458(d,J=2.8Hz,1H),7.195(d,J=8.0Hz,2H),7.107(dd,J=2.8Hz,J=8.4Hz,1H),6.936(d,J=8.4Hz,2H),2.366(s,1H)。
Figure 2015178508

MeOH(50mL)中の化合物C(5g、17.2mmol)およびNaBH(320mg,8.6mmol)の混合物を周囲温度で1時間撹拌し、蒸発させた。残渣を、6:1のPE/EAを用いるクロマトグラフィーで精製して、化合物D(5g、100%)を得た。GC−MS 292(M+H)H NMR(400MHz,CDCl)δ7.465(d,J=8.0Hz,1H),7.272(d,J=8.0Hz,2H),7.171−7.133(m,1H),6.931(d,J=8.4Hz,2H),6.811(d,J=8.0Hz,1H),4.701(s,2H),2.351(s,3H)。
Figure 2015178508

DMF(20mL)中の化合物D(1.6g、5.5mmol)およびNaH(217mg、9.0mmol)の混合物を0℃で30分間撹拌した。EOM−Cl(800mg、8.5mmol)を添加し、混合物を周囲温度で1時間撹拌し、蒸発させた。残渣を、10:1のPE/EAを用いるクロマトグラフィーで精製して、化合物E(1.6g、84%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.470(d,J=9.2Hz,1H),7.168−7.146(m,3H),6.929(d,J=8.4Hz,2H),6.811(d,J=9.2Hz,1H),4.803(s,2H),4.636(s,2H),3.661−3.645(m,2H),2.352(s,3H),1.255−1.220(m,3H)。
Figure 2015178508

1,4−ジオキサン(20mL)中の化合物E(1.6g、4.6mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.7g、7.1mmol)、PdCl(dppf)(98mg)およびKOAc(1.3g、13.2mmol)の混合物を、Ar下、80℃で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた。残渣を、10:1のPE/EAを用いるクロマトグラフィーで精製して、化合物F(1.6g、89%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.778(d,J=8.0Hz,1H),7.159(d,J=8.8Hz,2H),6.942(d,J=8.0Hz,2H),6.856(m,1H),4.854(s,2H),4.797(s,2H),3.659−3.606(m,2H),2.349(s,3H),1.333(s,12H),1.240−1.206(m,3H)。
Figure 2015178508

6MのHCl(8mL)およびTHF(8mL)中の化合物F(1.6g、4.0mmol)の混合物を周囲温度で一晩撹拌し、蒸発させた。残渣を分取HPLCで精製して、所望の化合物(600mg、63%)を得た。LC−MS 241(M+H)H NMR(400MHz,CDCl)δ7.684(d,J=8.4Hz,1H),7.197(d,J=7.6Hz,2H),7.007−6.956(m,3H),6.875(s,1H),5.026(s,2H),2.368(s,3H)。
19cr 5−(4−トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D90)
Figure 2015178508

A(10.1g、53.3mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(6.7g、33.3mmol)、4A MS(25g)およびCu(OAc)(7.84g、43.3mmol)の無水CHCl(150ml)溶液に、Ar下でピリジン(4.74g、59.9mmol)およびEtN(8.4ml、59.9mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、濾過し、2NのHClで洗浄し、CHClで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:25/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、B(3.49g、30%)を得た。H NMR(CDCl)δ7.07(2H,d,J=8.8Hz),7.18(1H,dd,J=2.8,8.4Hz),7.55(1H,d,J=2.8Hz),7.61−7.67(3H,m),10.32(1H,s)。
Figure 2015178508

B(3.49g、10.1mmol)のMeOH(40ml)溶液に、NaBH(192mg、5.06mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で0.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:15/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、C(3.25g、93%)を得た。H NMR(CDCl)δ1.79(1H,s),4.73(2H,s),6.87(1H,dd,J=2.4,8.8Hz),7.05(2H,d,J=8.4Hz),7.23(1H,d,J=2Hz),7.53(1H,d,J=9.2Hz),7.59(2H,d,J=8.8Hz)。
Figure 2015178508

C(3.7g、10.6mmol)の無水DMF(20ml)溶液に、Ar下でNaH(462mg、10.6mmol、55%)を添加した。反応混合物を0℃で0.5時間撹拌した後、(クロロメトキシ)エタン(1.3g、13.8mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、i−PrOHでクエンチした。溶媒を高真空下で蒸発させた。残渣をEtOAcに溶解し、水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:100/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、D(3.1g、76%)を得た。H NMR(CDCl)δ1.22(3H,t,J=6.8Hz),3.61−3.66(2H,m),4.64(2H,s),4.80(2H,s),6.85(1H,dd,J=2.8,8.8Hz),7.04(2H,d,J=8.8Hz),7.23(1H,d,J=2.8Hz),7.53(1H,d,J=8.8Hz),7.58(2H,d,J=9.2Hz)。
Figure 2015178508

1,4−ジオキサン(40mL)中のD(3.1g、7.7mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(5.87g、23.1mmol)、PdCl(dppf)(186mg、0.23mmol)およびKOAc(2.26g、23.1mmol)の混合物を、Ar下、80℃で一晩撹拌した。有機層を除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、E(2.6g、75%)を得た。H NMR(CDCl)δ1.21(3H,t,J=6.8Hz),1.33(12H,s),3.59−3.64(2H,m),4.79(2H,s),4.86(2H,s),6.92(1H,dd,J=2.8,7.6Hz),7.05(2H,d,J=8.4Hz),7.19(1H,d,J=1.6Hz),7.56(2H,d,J=8.0Hz),7.83(1H,d,J=7.6Hz)。
Figure 2015178508

6MのHCl(26mL)およびTHF(26mL)中のE(2.6g、5.75mmol)の混合物を周囲温度で一晩撹拌した。溶媒を除去した。残渣を分取HPLCで精製して、所望の化合物(370mg、22%)を得た。H NMR(DMSO−d)δ4.96(2H,s),7.08(1H,m),7.13(1H,s),7.20(2H,d,J=8.5Hz),7.77(3H,m),9.21(1H,s)。
19cs 5−(4−(4−メチルピペラジン−1−イルスルホニル)フェノキシ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(D91)
Figure 2015178508

2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(14g)およびp−トルエンスルホン酸(1.4g)のトルエン(400ml)溶液に、エタン−1,2−ジオール(6.5g)を添加した。反応混合物をディーンスターク条件下で一晩加熱し、室温まで冷却した。反応混合物を減圧下で蒸発させ、DCMに溶解し、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物A(15g;88%)を得た。LC−MS:246(M+H)
Figure 2015178508

1−メチルピペラジン(5.5g)のDCM(200ml)溶液に、0℃でEtN(10.5g)を添加した。0.5時間撹拌した後、反応混合物に4−フルオロベンゼン−1−スルホニル(10g)を滴下した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した後、室温で一晩撹拌し、水で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物B(13g;97%)を得た。LC−MS:259(M+H)
Figure 2015178508

B(8g)およびKCO(8.3g)のDMF(250ml)溶液に、Ar下でA(8.3g)を添加した。反応混合物を150℃で3時間撹拌し、濾過し、エーテルで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物C(14g;96%)を得た。LC−MS:484(M+H)
Figure 2015178508

C(14g)のTHF(100ml)溶液に、HCl(12M;100ml)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、DCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物D(12g;94%)を得た。LC−MS:440(M+H)
Figure 2015178508

D(12g)、KOAc(7.9g)およびPdCl(dppf)(1.1g)のジオキサン(80ml)溶液に、Ar下でビス(ピナコラート)ジボロン(10.4g)を添加した。反応混合物を70℃で一晩撹拌し、水で希釈し、DCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物E(5g;37%)を得た。
Figure 2015178508

E(5g)のTHF(40ml)溶液に、NaBH(1g)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、HCl/HO(4M)を添加し、全体をEtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物F(800mg;16%)を得た。LC−MS:489(M+H)
Figure 2015178508

F(800mg)のTHF(20ml)溶液に、HCl/HO(6M;20ml)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、DCMで抽出した。有機層を蒸発させ、残渣をHPLCで精製して、所望の化合物(100mg;16%)を得た。LC−MS:389(M+H)
19ct N,N−ジエチル−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゼンスルホンアミド(D92)
Figure 2015178508

2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(5g)およびトルエンスルホン酸(0.13g)のトルエン(200ml)溶液に、エタン−1,2−ジオール(3.8g)を添加した。反応混合物をディーンスターク条件下で一晩加熱し、室温まで冷却した。反応混合物を減圧下で蒸発させ、DCMを添加し、混合物を濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物A(5g;83%)を得た。LC−MS:246(M+H)
Figure 2015178508

ジエチルアミン(1g)のDCM(50ml)溶液に、EtN(2.8g)を0℃で添加した。0.5時間撹拌した後、反応混合物に4−フルオロベンゼン−1−スルホニル(2.9g)を滴下した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した後、室温で一晩撹拌し、水で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物B(2.5g;78%)を得た。LC−MS:232(M+H)
Figure 2015178508

B(2.5g)およびKCO(2.7g)のDMF(100ml)溶液に、Ar下でA(2.5g)を添加した。反応混合物を150℃で3時間撹拌し、濾過し、エーテルで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物C(5g;100%)を得た。LC−MS:458(M+H)
Figure 2015178508

C(5g)のTHF(40ml)溶液に、HCl(12M;40ml)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、DCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物D(4.1g;100%)を得た。LC−MS:414(M+H)
Figure 2015178508

D(4.1g)、KOAc(2.9g)およびPdCl(dppf)(0.4g)のジオキサン(80ml)溶液に、Ar下でビス(ピナコラート)ジボロン(3.8g)を添加した。反応混合物を70℃で一晩撹拌し、水で希釈し、DCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物E(3g;66%)を得た。
Figure 2015178508

E(3g)のTHF(40ml)溶液に、NaBH(1g)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、HCl/HO(4M)を添加し、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて、化合物F(1.3g;43%)を得た。LC−MS:462(M+H)
Figure 2015178508

F(1.3g)のTHF(30ml)溶液に、HCl/HO(6M;30ml)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、DCMで抽出し、蒸発させ、HPLCで精製して、所望の化合物(300mg;30%)を得た。LC−MS:362(M+H)
19cu 5−(4−メトキシフェノキシ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(D93)
Figure 2015178508

Bの調製
Figure 2015178508

A(11g、5.97mol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(9g、45mmol)、Cu(OAc)(9.8g、54mmol)および4A MS(20g)を無水DCM(100mL)に懸濁し、EtN(12.6mL)およびピリジン(37.8mL)を添加し、反応混合物を、Ar下、室温で48時間撹拌した。混合物を濾過し、1MのHClで抽出した。有機層を合わせ、MgSO上で乾燥させた。粗製物を、20:1のPE/EAを用いるクロマトグラフィーで精製して、化合物B(2.2g、15%)を得た。GC−MS 308(M+H)
Cの調製
Figure 2015178508

MeOH(3mL)中のB(80mg、0.26mmol)およびNaBH(5mg、0.13mmol)の混合物を周囲温度で1時間撹拌した。溶媒を除去した。残渣を、6:1のPE/EAを用いるクロマトグラフィーで精製して、C(70mg、88%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.447(d,J=8.4Hz,1H),7.100(d,J=2.1Hz,1H),6.993(d,J=9.2Hz,2H),6.909(d,J=9.2Hz,2H),6.768(dd,J=2.4Hz,J=8.0Hz,1H),4.688(s,2H),3.820(s,3H)。
Dの調製
Figure 2015178508

DMF(20mL)中のC(1.45g、4.7mmol)およびNaH(187mg、7.8mmol)の混合物を0℃で30分間撹拌した。EOM−Cl(689mg、7.3mmol)を添加し、混合物を周囲温度で1時間撹拌した。溶媒を除去した。残渣を、10:1のPE/EAを用いるクロマトグラフィーで精製して、D(1.4g、82%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.449(d,J=9.2Hz,1H),7.128(d,J=3.6Hz,1H),6.987(d,J=8.4Hz,2H),6.904(d,J=9.6Hz,1H),6.747(dd,J=3.2Hz,J=8.4Hz,1H),4.797(s,2H),4.622(s,2H),3.819(s,3H),3.674−3.622(m,2H),1.251−1.215(m,3H)。
Eの調製
Figure 2015178508

1,4−ジオキサン(10mL)中のD(700mg、1.9mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(741mg、3.0mmol)、PdCl(dppf)(42mg)およびKOAc(570mg、5.5mmol)の混合物を、Ar下、80℃で一晩撹拌した。溶媒を除去した。残渣を、10:1のPE/EAを用いるクロマトグラフィーで精製して、E(700mg、89%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.767(d,J=8.4Hz,1H),7.092(s,1H),7.001(d,J=8.8Hz,2H),6.903(d,J=9.2Hz,2H),6.814(dd,J=1.6Hz,J=8.0Hz,1H),4.840(s,2H),4.795(s,2H),3.659−3.606(m,2H),3.819(s,3H),3.659−3.607(m,2H),1.330(s,12H),1.242−1.207(m,3H)。
(D93)の調製
Figure 2015178508

6MのHCl(4mL)およびTHF(4mL)中のE(700mg、1.7mmol)の混合物を周囲温度で一晩撹拌した。溶媒を除去した。残渣を分取HPLCで精製して、所望の化合物(300mg、69%)を得た。LC−MS 257(M+H)H NMR(400MHz,CDCl)δ7.665(d,J=8.0Hz,1H),7.026(d,J=9.2Hz,2H),6.976(dd,J=2.0Hz,J=8.0Hz,1H),6.926(d,J=9.2Hz,2H),6.826(d,J=1.6Hz,1H),5.014(s,2H),3.823(s,3H)。
19cv 5−(3,4−ジメトキシフェノキシ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(D94)
Figure 2015178508

Bの調製
Figure 2015178508

A(14.6g、80.2mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(10.08g、50.2mmol)、4A MS(30g)およびCu(OAc)(10.88g、60.2mmol)の無水CHCl(200ml)溶液に、Ar下でピリジン(7.12g、90.2mmol)およびEtN(12.7ml、90.2mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、濾過し、2NのHClで洗浄し、CHClで抽出した。有機層を合わせ、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:15/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、B(1.84g、11%)を得た。H NMR(CDCl)δ3.84(3H,s),3.89(3H,s),6.56−6.62(2H,m),6.84(1H,d,J=8.8Hz),7.10(1H,dd,J=2.8,8.4Hz),7.43(1H,d,J=2.8Hz),7.56(1H,d,J=9.2Hz),10.29(1H,s)。
化合物Cの調製
Figure 2015178508

B(2.16g、6.42mmol)のMeOH(150ml)溶液に、NaBH(120mg、3.15mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で0.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:3/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、C(2.2g、99%)を得た。H NMR(CDCl)δ1.57(1H,s),3.83(3H,s),3.87(3H,s),4.69(2H,d,J=6.0Hz),6.56(1H,dd,J=2.4,8.8Hz),6.62(1H,d,J=2.4Hz),6.76(1H,dd,J=2.4,8.8Hz),6.82(1H,d,J=9.2Hz),7.11(1H,d,J=2.4Hz),7.43(1H,d,J=8.4Hz)。
Dの調製
Figure 2015178508

C(2.2g、6.4mmol)の無水DMF(25ml)溶液に、Ar下でNaH(279mg、6.4mmol、55%)を添加した。反応混合物を0℃で0.5時間撹拌した後、(クロロメトキシ)エタン(782mg、8.32mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、i−PrOHでクエンチした。溶媒を高真空下で蒸発させた。残渣をEtOAcに溶解し、水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:10/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、D(1.8g、71%)を得た。H NMR(CDCl)δ1.22(3H,t,J=8.0Hz),3.61−3.66(2H,m),3.83(3H,s),3.88(3H,s),4.61(2H,s),4.79(2H,s),6.55(1H,dd,J=2.8,8.4Hz),6.62(1H,d,J=2.0Hz),6.74(1H,dd,J=2.4,9.2Hz),6.82(1H,d,J=8.4Hz),7.12(1H,d,J=2.4Hz),7.44(1H,d,J=8.4Hz)。
Eの調製
Figure 2015178508

1,4−ジオキサン(20mL)中のD(1.8g、4.53mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(3.45g、13.6mmol)、PdCl(dppf)(109mg、0.13mmol)およびKOAc(1.33g、13.6mmol)の混合物を、Ar下、80℃で一晩撹拌した。有機層を除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:15/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、E(1.84g、82%)を得た。H NMR(CDCl)δ1.21(3H,t,J=6.8Hz),1.32(12H,s),3.60−3.65(2H,m),3.81(3H,s),3.88(3H,s),4.79(2H,s),4.83(2H,s),6.59(1H,dd,J=2.4,8.4Hz),6.64(1H,d,J=2.8Hz),6.80−6.83(2H,m),7.10(1H,d,J=2.0Hz),7.75(1H,d,J=8.4Hz)。
(D94)の調製
Figure 2015178508

6MのHCl(40mL)およびTHF(60mL)中のE(1.84g、4.14mmol)の混合物を周囲温度で一晩撹拌した。溶媒を除去した。残渣を分取HPLCで精製して、所望の化合物(615mg、52%)を得た。H NMR(DMSO−d)δ3.73(3H,s),3.76(3H,s),4.91(2H,s),6.59(1H,dd,J=2.5,9.0Hz),6.77(1H,d,J=2.5Hz),6.89(1H,s),6.94(1H,dd,J=1.5,8.0Hz),6.97(1H,d,J=8.5Hz),7.69(1H,d,J=8.0Hz),9.11(1H,s)。
19cw 2−ジメチルアミノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D95)
Figure 2015178508

6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリル(3)
トリエチルアミン(11.0mL、78.0mmol)を、密封可能な反応容器中の2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(1)(7.84g、39.0mmol)および2,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(2)(7.42g、42.9mmol)の溶液に添加した。反応容器をテフロンキャップで密封し、70℃で18時間加熱した。反応液を放置して室温まで冷却し、濃縮して、オレンジ色油(18.0g)を得た。この油をCHCl(200mL)で希釈した後、シリカゲル(70g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカゲルカラム(70g、230〜400メッシュ)に充填し、5−40%のEtOAc/ヘキサンの勾配で溶出した。それぞれ、2:1の比の6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリル(3)と2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル(4)の混合物(5.80g)を透明油として単離した後、これを固化して白色固体にした。混合物を、さらに精製して、次に持ち越した。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリル(3) H NMR 400MHz(CDCl)δ10.35(s,1H),7.99(d,J=8.6Hz,1H),7.73(d,J=8.6Hz,1H),7.69(d,J=2.7Hz,1H),7.30ppm(dd,J=8.6,2.7Hz,1H),7.02(d,J=8.6Hz,1H)。
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル(4) H NMR 400MHz(CDCl)δ10.35(s,1H),7.97(d,J=7.8Hz,1H),7.75(d,J=7.8Hz,1H),7.73(d,J=2.3Hz,1H),7.34(dd,J=7.8,2.3Hz,1H),7.17(d,J=7.8Hz,1H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−ジメチルアミノ−ニコチノニトリル(5)
それぞれ2:1の比の6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリル(3)および2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル(4)の混合物(2.47g、7.34mmol)を、密封可能な反応容器中の1,2−ジクロロエタン(40mL)に溶解した。次に、ジメチルアミン(18.3mL、36.7mmol)を添加し、反応容器をテフロンキャップで密封した。反応液を70℃で4時間加熱した[注:時間が経つにつれて白色沈殿が生成された]。反応混合物を室温まで冷却した後、濃縮して、オレンジ色固体を得た。これは、それぞれ、2:1の比の6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−ジメチルアミノ−ニコチノニトリル(5)と2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−ジメチルアミノ−ニコチノニトリル(6)の混合物(2.80g)を含有していた。この固体をCHCl(200mL)に溶解した後、シリカゲル(50g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカゲルカラム(100g、230〜400メッシュ)に充填し、5−10%のEtOAc/ヘキサンの勾配で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物(5)を白色固体として得た(1.10g、43%単離収率)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−ジメチルアミノ−ニコチノニトリル(5) H NMR400MHz(CDCl)δ10.34(s,1H),7.78(d,J=2.7Hz,1H),7.72(d,J=8.2Hz,1H),7.66(d,J=8.6Hz,1H),7.27(dd,J=8.6,2.7Hz,1H),6.24(d,J=8.2Hz,1H),3.11(s,6H)。
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−ジメチルアミノ−ニコチノニトリル(6) H NMR400MHz(CDCl)δ10.35(s,1H),7.85(d,J=2.7Hz,1H),7.66(d,J=8.6Hz,1H),7.64(d,J=8.6Hz,1H),7.32(dd,J=8.6,2.7Hz,1H),6.19(d,J=8.6Hz,1H),2.95(s,6H)。
2−ジメチルアミノ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(7)
密封可能な反応容器中のジメチルホルムアミド:1,2−ジメトキシエタン(20mL:20mL)混合物中の6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−ジメチルアミノ−ニコチノニトリル(5)(1.10g、3.18mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.21g、4.77mmol)および酢酸カリウム(624mg、6.36mmol)を90℃で5分間加熱した。次に、PdCl(dppf)(233mg、0.32mmol)を添加し、テフロンキャップを交換し、反応液を90℃で3時間加熱した。反応液を放置して室温まで冷却した後、ベンゼン(600mL)で希釈し、濃縮して、黒色油(3.0g)を得た。この油をCHCl(300mL)で希釈した後、シリカゲル(30g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカゲルカラム(60g、230〜400メッシュ)に充填し、4−10%のEtOAc/ヘキサンの勾配で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物(7)を油として得たが、油は後に固化して白色固体(530mg、42%単離収率)を得た。H NMR 400MHz(CDCl)δ10.61(s,1H),7.92(d,J=8.2Hz,1H),7.78(d,J=2.3Hz,1H),7.68(d,J=8.2Hz,1H),7.35(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),6.20(d,J=8.2Hz,1H),3.08(s,6H),1.28(s,12H)。
19cx 2−ジメチルアミノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D95)
2−ジメチルアミノ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(7)(370mg、0.94mmol)のCHCl(5mL)溶液を、無水メタノール(10mL)中のNaBH(26mg、0.66mmol)の混合物に室温で添加した。次に、さらなる固体NaBH(82mg、2.2mmol)を10分間かけて少しずつ添加した。次に、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応液を、氷酢酸(0.2mL)と蒸留水(0.2mL)の溶液を添加してクエンチした後、10分間撹拌した。反応液を濃縮して、油(約550mg)を得た。この油を酢酸/メタノール/CHCl(1/2/100 v/v/v、100mL)の混合物に溶解した後、シリカゲル(5g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固して、浮遊性の浸透性シリカを得た。これをシリカカラム(10g、230〜400メッシュ)に充填し、酢酸/メタノール/CHCl(1/2/100 v/v/v)で溶出した。D95を含有する画分を回収し、濃縮して、明黄色油を得た。この油を、MeOH/CHCl(1/1v/v、15mL)でまず希釈した後、脱イオン水(200mL)を添加し、得られた白色懸濁液をドライアイスアセトン浴中で凍結させ、フリーズドライヤーに一晩置くことによって、フリーズドライした。D95の白色固体が得られた(70mg、25%単離収率)。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ9.23(s,1H),7.95(d,J=8.6Hz,1H),7.77(d,J=7.8Hz,1H),7.23(d,J=0.5Hz,1H),7.16(dd,J=7.8,0.5Hz,1H),6.31(d,J=8.6Hz,1H),4.98(s,2H),3.14(s,6H)。質量スペクトル[M+H]=296。HPLC純度95.04%(Maxplot),94.63%(220nm),92.41%(254nm)。
19cy 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(D96)
Figure 2015178508

6−クロロ−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチンアミド(3)
2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)(10g、52.9mmol)のアセトニトリル(無水、200mL)溶液に、(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミン(2)(18.8g、212mmol)を添加した。反応液を60℃で1.5時間加熱した。5%のNaOH溶液(1000mL)をゆっくりと添加した。次に、溶液をEtOAc(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。5%−30%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、11.66g(91%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 8.07(d,J=8.6Hz,1H),7.76(br.s.,1H),6.93(d,J=8.2Hz,1H),5.66(br.s.,1H),3.66−3.51(m,4H),3.32(s,3H),2.93(s,3H)。
6−クロロ−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(4)
6−クロロ−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチンアミド(3)(14g、58mmol)のアセトニトリル(無水、360mL)溶液に、ピリジン(37.5mL、463.8mmol)およびPOCl(21.2mL、232mmol)を添加した。反応液を55℃で3時間加熱した。室温まで冷却した後、NaOH溶液(10%当量)をpH9までゆっくりと添加した。溶液をEtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。5%−30%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、11.6g(90%収率)の所望の生成物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.61(d,J=7.4Hz,1H),6.58(d,J=7.8Hz,1H),3.87(t,J=5.3Hz,2H),3.64(t,J=5.3Hz,2H),3.38(s,3H),3.36(s,3H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(6)
6−クロロ−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(4)(11.6g、51.9mmol)のDMF(無水、300mL)溶液に、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(10.4g、51.9mmol)およびKCO(14.3g、103.8mmol)を添加した。反応液を80℃で16時間加熱した。DMFを真空中で蒸発させた。5%−30%のEtOAc勾配で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、15g(75%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.34(s,1H),7.75−7.69(m,2H),7.67(d,J=8.6Hz,1H),7.28−7.23(m,1H),6.26(d,J=8.6Hz,1H),3.56(t,J=5.5Hz,2H),3.36(t,J=5.5Hz,2H),3.25(s,3H),3.24(s,3H)。
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(7)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(6)(15g、38.5mmol)の1,4−ジオキサン(無水、360mL)溶液に、ビスピナコラートジボロン(11.7g、46.2mmol)、PdCl(dppf)(2.8g、3.85mmol)およびKOAc(11.3g、115.3mmol)を添加した。Nで通気しながら、溶液を室温で30分間撹拌した。次に、反応液を100℃で3時間加熱した。反応後、溶液を濾過し、真空中で濃縮した。2.5%−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、15g(89%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.64(s,1H),7.94(d,J=7.8Hz,1H),7.76(d,J=2.3Hz,1H),7.72−7.69(m,1H),7.35(dd,J=8.0,2.5Hz,1H),6.25(d,J=8.6Hz,1H),3.56(t,J=5.5Hz,2H),3.36(t,J=5.5Hz,2H),3.25(s,3H),3.22(s,3H),1.40(s,12H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(D96)
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(7)(15g、343mmol)の透明なMeOH(無水、300mL)溶液に、NaBH(7.83g、206mmol)をゆっくりと添加した。反応液を室温で4時間撹拌した後、HCl溶液(1M、200mL)を添加した。室温で一晩、撹拌し続けた。次に、溶液を真空中でゆっくりと蒸発させた。10%−100%のMeOH/HO勾配を用いる逆相Biotageで精製を行ない、3g(26%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.74(d,J=8.6Hz,1H),7.70(d,J=8.2Hz,1H),7.13−7.09(m,2H),6.23(d,J=8.2Hz,1H),5.08(s,2H),4.78(s,1H),3.56(t,J=5.7Hz,2H),3.36(t,J=5.7Hz,2H),3.27(s,3H),3.23(s,3H);ES−MS:m/z340(M+H);HPLC:99.38%(220nm),98.71%(MaxPlot)。
19cz 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル(D97)
Figure 2015178508

6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリル(3)
密封可能な反応容器中の1,2−ジクロロエタン(50mL)中の2,6−ジクロロニコチノニトリル(7.42g、42.9mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(7.84g、39.0mmol)およびトリエチルアミン(7.89g、11.0mL、78.0mmol)を70℃まで18時間加熱した。反応液を室温まで冷却し、濃縮して、それぞれ、1.8:1の比の6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリル(3)と2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル(4)の混合物(18g)を得た。25%のEtOAc/ヘキサンで溶出し、UVランプで確認したとき、3のTLCはR=0.4を示し、4のTLCはR=0.35を示した。混合物をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(200mL)で希釈した後、シリカゲル(70g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(70g、230〜400メッシュ)に充填し、5−40%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。3つの主要画分を回収した。画分1は、3:4が1:1.5の比(3.40g)、画分2は、3:4が1.8:1の比(3.70g)、画分3は、3:4が2.0:1の比(2.10g)であった。画分3は、所望の化合物3が最も濃縮されていた画分であったので、これを、さらに精製することなく、次に持ち越した。
化合物3:H NMR 400MHz(CDCl)δ10.34(s,1H),7.99(d,J=8.6Hz,1H),7.73(d,J=8.6Hz,1H),7.69(d,J=2.7Hz,1H),7.30(dd,J=8.9,2.3Hz,1H),7.02(d,J=8.6Hz,1H)。
化合物4:H NMR 400MHz(CDCl)δ10.34(s,1H),7.97(d,J=7.8Hz,1H),7.75(d,J=10.5Hz,1H),7.73(d,J=2.3Hz,1H),7.34(dd,J=9.0,3.1Hz,1H),7.17(d,J=7.8Hz,1H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル(5)
密封可能な反応容器中の1,2−ジクロロエタン(30mL)中の2.0:1の6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリル(3):2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル(4)(1.14g、3.39mmol)およびピロリジン(723mg、0.85mL、10.2mmol)の混合物を80℃まで90分間加熱した。反応液を室温まで冷却し、濃縮して、2:1の比の6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル(5)と2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル(6)の混合物(2.10g)を得た。25%のEtOAc/ヘキサンで溶出し、UVランプまたはリンモリブデン酸のエタノール溶液で確認したとき、6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル(5)のTLCは、R=0.6を示し、2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル(6)のTLCは、R=0.4を示した。混合物をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油を10%のMeOH/CHCl(100mL)で希釈した後、シリカゲル(10g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(30g、230〜400メッシュ)に充填し、10%のEtOAc/ヘキサンで溶出した。混合物は分離可能で、5(550mg、白色固体、43%収率)および6(120mg、白色固体、10%収率)が得られた。
化合物5:H NMR 400MHz(CDCl)δ10.34(s,1H),7.79(d,J=3.1Hz,1H),7.69(d,J=8.2Hz,1H),7.65(d,J=8.6Hz.1H),7.28(dd,J=9.0,3.1Hz,1H),6.18(d,J=8.2Hz,1H),3.60−3.52(4H),1.93−1.87(4H)。
化合物6:H NMR 400MHz(CDCl)δ10.35(s,1H),7.88(d,J=2.7Hz,1H),7.66(d,J=8.6Hz,1H),7.60(d,J=8.6Hz,1H),7.33(dd,J=8.2,2.7Hz,1H),6.05(d,J=8.6Hz,1H),3.40−3.20(4H),2.13−1.81(4H)。
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル(7)
密封可能な反応容器中のDMF(5mL)および1,2−ジメトキシエタン(15mL)の混合物中の6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル(5)(505mg、1.36mmol)、ビスピナコラートジボロン(689mg、2.71mmol)およびKOAc(333mg、3.39mmol)を90℃まで5分間加熱した。次に、PdCl(dppf)(99mg、0.13mmol)を添加し、反応混合物を90℃で3時間激しく撹拌した。反応液を室温まで冷却し、ベンゼン(300mL)で希釈し、濃縮して、黒色固体を得たが、これは生成物7(1.70g)を含有していた[注:ベンゼンを添加した後に蒸発させると、DMFは共沸除去された]。25%のEtOAc/ヘキサンで溶出し、UVランプまたはリンモリブデン酸のエタノール溶液で確認したとき、7のTLCはR=0.4を示した。粗黒色固体をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。固体を10%のMeOH/CHCl(200mL)で希釈した後、シリカゲル(10g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(30g、230〜400メッシュ)に充填し、10%のEtOAc/ヘキサンで溶出した。7を白色固体(308mg,54%)として単離した。H NMR 400MHz(CDCl)δ10.62(s,1H),7.93(d,J=8.2Hz,1H),7.82(d,J=2.3Hz,1H),7.68(d,J=8.6Hz,1H),7.38(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),6.17(d,J=8.2Hz,1H),3.60−3.51(4H),1.93−1.83(4H),1.41(s,12H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル(D97)
NaBH(35mg、0.93mmol)のMeOH(5mL)溶液を、室温で6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−ピロリジン−1−イル−ニコチノニトリル(7)(250mg、0.60mmol)のCHCl(2.5mL)溶液に添加し、反応液を5分間撹拌した。さらなるNaBH固体(100mg、2.64mmol)を25分間かけて少しずつ添加し、反応液を室温でさらに60分間撹拌した。氷酢酸(0.2mL)を蒸留水(0.2mL)に溶かした溶液を添加し、反応液を室温で15分間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固し、高真空下で乾燥させて、450mgの白色固体を得た。この白色固体をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。固体をAcOH/MeOH/CHCl(1:1:100,200mL)に溶解した後、シリカゲル(10g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(20g、230〜400メッシュ)に充填し、AcOH/MeOH/CHCl(1:1:100)で溶出した。D97を白色の粘着性固体(110mg)として単離した。この粘着性固体を30%のMeOH/CHCl(30mL)に溶解した後、蒸留水(300mL)を添加し、フリーズドライして、浮遊性の白色固体D97(90mg、47%収率)を得た。H NMR 400MHz(CDCl)δ9.19(s,1H),7.89(d,J=8.6Hz,1H),7.73(d,J=8.2Hz,1H),7.20(brs,1H),7.13(brd,J=7.8Hz,1H),6.22(d,J=8.6Hz,1H),4.96(s,2H),3.48−3.40(4H),1.86−1.77(4H);質量スペクトル(M+H)=322;HPLC純度96.73%(Maxplot),97.50%(220nm),97.63%(254nm)。
19da 2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(D98)
Figure 2015178508

4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノール(2)
2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(1)(10g、49.8mmol)のトルエン(200mL)溶液に、エチレングリコール(9.25g、149.3mmol)および触媒量のp−TsOH(200mg)を添加した。ディーンスタークトラップを取り付けた後、反応液を136℃で3時間加熱した。溶液を室温まで冷却した後、飽和NaHCO(200mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、11.6g(95%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.40(d,J=8.6Hz,1H),7.09(d,J=3.1Hz,1H),6.72(dd,J=8.6,3.1Hz,1H),6.04(s,1H),4.18−4.04(m,4H)。
6−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリル+2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル(4+5)
2,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(3)(7.06g、40.8mmol)のアセトニトリル(無水、300mL)溶液に、4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノール(2)(10g、40.8mmol)およびKCO(5.63g、40.8mmol)を添加した。反応液を65℃で3時間加熱した。溶液を濾過し、真空中で蒸発させて、15.6gの生成物混合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.94(d,J=9.0Hz,2H),7.62(d,J=8.6Hz,2H),7.46(d,J=3.1Hz,1H),7.41(d,J=3.1Hz,1H),7.18−7.08(m,2H),7.05(dd,J=8.8,2.93Hz,1H),6.93(d,J=8.2Hz,1H),6.11(s,1H),6.09(s,1H),4.19−3.99(m,8H)。
2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(8)
化合物混合物、6−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリルおよび2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル,(4+5、1g、2.6mmol)のアセトニトリル(無水、30mL)溶液に、2−メチルアミノエタノール(6、2.1mL、26mmol)を添加した。反応液を80℃で2時間加熱した。反応後、全ての揮発性成分を真空下で蒸発させた。10%−80%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物400mgを36%の収率で得た。H NMR400MHz(CDCl)δ7.62(d,J=8.6Hz,1H),7.59(d,J=8.6Hz,1H),7.47(d,J=3.1Hz,1H),7.06(dd,J=8.6Hz,3.1Hz,1H),6.18(d,J=8.6Hz,1H),6.08(s,1H),4.20−4.02(m,4H),3.55(t,J=3.2Hz,2H),3.42(t,J=3.2Hz,2H),3.02(s,3H)。
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(9)
2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(8)(400mg、0.95mmol)のTHF(30mL)溶液に、HCl溶液(1M、10mL)を添加した。反応液を室温で一晩撹拌した。反応後、全てのTHFを真空下で蒸発させた。水溶液をEtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層を水(3×50mL)で洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、所望の生成物320mg(89%収率)を得、これをさらに精製することなく使用した。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.35(s,1H),7.91(d,J=2.7Hz,1H),7.67(t,J=9.2Hz,2H),7.32(dd,J=8.6,2.7Hz,1H),6.24(d,J=8.6Hz,1H),3.70−3.62(m,2H),3.56−3.49(m,2H),3.04(s,3H)。
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−{[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−メチルアミノ}−ニコチノニトリル:(10)
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(9)(400mg、1.06mmol)のTHF(無水、30mL)溶液に、TBDMS−Cl(193mg、1.28mmol)およびEtN(0.178mL、1.28mmol)を添加した。溶液を室温で2日間撹拌した。溶液を濾過し、真空中で濃縮した。2.5%−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、420mg(81%収率)の表題化合物を得た。H NMR 400MHz(CDCl)δ10.4(s,1H),7.83(s,1H),7.76−7.68(m,2H),7.40−7.33(m,1H),6.30(br s,1H),3.62(br s,2H),3.48(s,2H),3.02(s,3H),0.89(s,9H),0.02(s,6H)。
6−{[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−メチル−アミノ}−2−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル:(11)
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−{[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル(10)(520mg、1.06mmol)の1,4−ジオキサン(無水、60mL)溶液に、ビスピナコラートジボロン(323mg、1.27mmol)、PdCl(dppf)(78mg、0.106mmol)およびKOAc(312mg、3.18mmol)を添加した。Nで通気しながら、溶液を室温で30分間撹拌した。次に、反応液を100℃で3時間加熱した。溶液を濾過し、真空中で濃縮した。2.5%−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、485mg(85%収率)の表題化合物を得た。H NMR 400MHz(CDCl)δ10.6(s,1H),7.93(d,J=8.6Hz,1H),7.82(s,1H),7.60(d,J=8.6Hz,1H),7.39(d,J=8.6Hz,1H),6.20(br s,1H),3.52(br s,2H),3.39(s,2H),2.98(s,3H),1.37(s,12H),0.79(s,9H),−0.09(s,6H)。
2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル:(D98)
6−{[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−メチル−アミノ}−2−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(11)(485mg、0.903mmol)の透明なMeOH(無水、100mL)溶液に、NaBH(101mg、2.65mmol)をゆっくりと添加した。反応液を室温で4時間撹拌した後、HCl溶液(1M、60mL)を添加した。室温で一晩、撹拌し続けた。次に、溶液を真空中でゆっくりと蒸発させた。10%−100%のMeOH/HO勾配を用いる逆相Biotageで精製を行ない、51mg(13.8%収率)の所望の生成物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.22(s,1H),7.92(d,J=8.6Hz,1H),7.75(d,J=8.2Hz,1H),7.24(s,1H),7.16(dd,J=7.8,2.0Hz,1H),6.43(br.s.,1H),4.98(s,2H),3.90(br.s.,1H),3.47(br.s.,2H),3.39(s,2H,マスクされている),2.95(br.s.,3H);HPLC:98.18%(220nm),99.15%(254nm),99.16(MaxPlot)。
19db 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ニコチノニトリル(D99)
Figure 2015178508

6−クロロ−2−[2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(2a)
0℃の2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エタノール(12.65mL、86.70mmol)のDMF(50mL)溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中95%、2.19g、86.70mmol)を少しずつ添加した。室温で1時間後、この混合物を0℃の2,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(10.0g、57.80mmol)のDMF(30mL)溶液にゆっくりと添加した。一晩後、DMFを減圧下で除去し、得られた混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、水(2×25mL)およびブライン(2×25mL)溶液で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、位置異性体2aおよび2bの混合物を油として得た。2−25%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(4.0g、26%)を透明油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.89−7.75(m,1H),7.08−6.96(m,1H),4.74(br.s.,1H),4.63(t,J=4.9Hz,2H),4.19−4.00(m,1H),3.98−3.74(m,2H),3.62−3.43(m,1H),1.63−1.91(m,2H),1.68−1.47(m,4H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(3)
DMF(25mL)中の6−クロロ−2−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(2.4g、8.48mmol)および2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(1.87g、9.33mmol)の混合物に、炭酸カリウム(1.75g、12.69mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で一晩加熱した。DMFを減圧下で除去し、残渣をEtOAc(200mL)で希釈し、水(20mL)およびブライン(3×20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、白色固体を得た。5−25%のEtOAc/ヘキサンを勾配溶出として用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(2.7g、71%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 10.35(s,1H),7.88(d,J=8.2Hz,1H),7.75(d,J=2.7Hz,1H),7.70(d,J=8.2Hz,1H),7.28(dd,J=8.6,3.5Hz,1H),6.60(d,J=8.2Hz,1H),4.64(s,1H),4.28(t,J=4.9Hz,2H),3.97−3.80(m,2H),3.72−3.60(m,1H),3.55−3.42(m,1H),1.84−1.64(m,2H),1.61−1.49(m,4H)。
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(4)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(2.7g、6.03mmol)の脱気1,4−ジオキサン(25mL)溶液に、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.76g、6.94mmol)、酢酸カリウム(1.77g、18.0mmol)、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]塩化パラジウム(II)(0.22g、0.30mmol)を添加した。再びNでパージした後、懸濁液を80℃で3時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、セライト(登録商標)に通し、EtOAc(150mL)で希釈し、有機層を水(20mL)およびブライン(20mL)溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。5−25%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(2.10g、72%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 10.37(s,1H),8.28(d,J=8.6Hz,1H),7.82(d,J=8.2Hz,1H),7.71(s,1H),7.57(d,J=8.2Hz,1H),6.81(d,J=8.2Hz,1H),4.51(s,1H),4.29−4.10(m,2H),3.85−3.60(m,2H),3.60−3.50(m,1H),3.46−3.36(m,1H),1.75−1.48(m,2H),1.50−1.33(m,4H),1.33(s,12H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ニコチノニトリル(D99)
0℃の6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(2.5g、5.15mmol)のメタノール(15mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.38g、10.32mmol)を添加した。室温で1時間後、溶液を氷浴中で冷却し、2MのHClをpHが3〜4に達するまで添加した。得られた混合物を0℃で2時間撹拌した後、室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、CHCN/HO(0.1%のAcOH)を溶離液として用いる逆相分取HPLCで精製を行ない、表題化合物D99(1.0g、40%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.23(s,1H),8.22(d,J=8.2Hz,1H),7.77(d,J=8.2Hz,1H),7.27(s,1H),7.18(d,J=8.2Hz,1H),6.66(d,J=8.6Hz,1H),4.97(s,2H),4.82(t,1H),4.12(t,J=4.9Hz,2H),3.73−3.50(m,2H);MS(ES)m/z:313(M+1);HPLC純度98.78%(Maxplot),98.58%(220nm)。
19dc 2−シクロペンチルオキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D100):
Figure 2015178508

6−クロロ−2−シクロペンチルオキシ−ニコチンアミド(2)
0℃のシクロペンタノール(1.42mL、15.70mmol)のDMF(5mL)溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中95%、0.39g、15.70mmol)を少しずつ添加し、室温で1時間撹拌した。この混合物を0℃の2,6−ジクロロニコチンアミド(2.0g、10.47mmol)のDMF(10mL)溶液にゆっくりと添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(2×25mL)およびブライン(2×25mL)溶液で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色油を得た。これを、10−25%のEtOAc/ヘキサンを溶離液として用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(1.94g、51%)を透明油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.44(d,J=7.8Hz,1H),7.65(br.s.,1H),7.03(d,J=8.2Hz,1H),5.74(br.s.,1H),5.70−5.57(m,1H),2.25−1.95(m,2H),1.90−1.66(m,6H)。
6−クロロ−2−シクロペンチルオキシ−ニコチノニトリル(3)
6−クロロ−2−シクロペンチルオキシ−ニコチンアミド(1.56g、6.48mmol)およびピリジン(3.14mL、38.88mmol)のアセトニトリル(30mL)溶液に、オキシ塩化リン(1.77mL、19.44mmol)を5分間かけて添加した。反応液を55℃で1時間撹拌した。アセトニトリルを真空中で蒸発させた後、得られた残渣を、1NのNaOHを用いて0℃でpHが約7に達するまで中和した。反応混合物をEtOAc(100mL)で抽出した。有機層を回収し、水層をEtOAc(3×50mL)でさらに抽出した。全ての有機物を合わせ、ブライン(2×25mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、表題化合物(1.63g、94%)を黄色油として得た。これを、さらに精製することなく、次に持ち越した。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ8.26(d,J=7.8Hz,1H),7.26(d,J=7.8Hz,1H),5.49−5.42(m,1H),2.25−1.78(m,2H),1.80−1.64(m,4H),1.60(t,J=6.8Hz,2H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−シクロペンチルオキシ−ニコチノニトリル(4)
DMF(10mL)中の6−クロロ−2−シクロペンチルオキシ−ニコチノニトリル(1.32g、5.92mmol)および2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(1.43g、7.10mmol)の混合物に炭酸カリウム(1.22g、8.88mmol)を添加した。得られた混合物を69℃で一晩加熱した。DMFを減圧下で除去し、残渣をEtOAc(100mL)で希釈し、水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、白色固体を得た。これを、10−25%のEtOAc/ヘキサンを溶離液として用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(2.30g、定量的)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ10.19(s,1H),8.24(d,J=8.2Hz,1H),7.88(d,J=8.6Hz,1H),7.70(s,1H),7.60−7.46(m,1H),6.79(d,J=8.2Hz,1H),4.95(br.s.,1H),1.87−1.50(m,6H),1.52−1.30(m,2H)。
2−シクロペンチルオキシ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(5)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−シクロペンチルオキシ−ニコチノニトリル(2.20g、5.68mmol)の脱気1,4−ジオキサン(25mL)溶液に、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.73g、6.81mmol)、酢酸カリウム(1.67g、17.04mmol)、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]塩化パラジウム(II)(0.20g、0.28mmol)を添加した。再び脱気し、懸濁液を80℃で一晩加熱した。混合物をセライト(登録商標)に通し、EtOAc(100mL)で洗浄し、有機層を水(30mL)およびブライン(30mL)溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得た。これを、10−25%のEtOAc/ヘキサンを溶離液として用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(2.0g、83%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ10.38(s,1H),8.24(d,J=8.2Hz,1H),7.82(d,J=8.2Hz,1H),7.74(s,1H),7.56(d,J=8.2Hz,1H),6.78(d,J=8.2Hz,1H),4.96(br.s.,1H),1.80−1.54(m,6H),1.50−1.40(m,2H),1.34(s,12H)。
2−シクロペンチルオキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D100)
0℃の2−シクロペンチルオキシ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(2.0g、4.60mmol)のメタノール(15mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.26g、6.90mmol)を添加した。室温で1時間後、この溶液に、2MのHClを、0℃で、pHが3〜4に達するまで添加した。得られた混合物を0℃で30分間撹拌した後、超音波処理して、白色固体を得た。これを濾過し、凍結乾燥して、D100(0.85g、56%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ9.24(s,1H),8.20(d,J=8.2Hz,1H),7.77(d,J=7.8Hz,1H),7.27(d,J=1.2Hz,1H),7.18(dd,J=8.2,1.9Hz,1H),6.69(d,J=8.2Hz,1H),4.97(br.s.,3H),1.75−1.54(m,6H),1.52−1.33(m,2H);MS(ES)m/z:337(M+1);HPLC純度99.36%(Maxplot),99.35%(220nm);C1817BN・0.25 HOの元素分析:計算値C=63.46%,H=5.18%,N=8.22%;実測値C=63.34%,H=5.17%,N=8.34%。
19dd 2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(D101)
Figure 2015178508

4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノール(2)
2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(1)(10g、49.8mmol)のトルエン(200mL)溶液に、エチレングリコール(9.25g、149.3mmol)および触媒量のp−TsOH(200mg)を添加した。ディーンスタークトラップを取り付けた後、反応液を136℃で3時間加熱した。溶液を室温まで冷却した後、飽和NaHCO(200mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、11.6g(95%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.40(d,J=8.6Hz,1H),7.09(d,J=3.1Hz,1H),6.72(dd,J=8.6,3.1Hz,1H),6.04(s,1H),4.18−4.04(m,4H)。
6−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリル+2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル(4+5)
2,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(3)(7.06g、40.8mmol)のアセトニトリル(無水、300mL)溶液に、4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノール(2)(10g、40.8mmol)およびKCO(5.63g、40.8mmol)を添加した。反応液を65℃で3時間加熱した。溶液を濾過し、真空中で蒸発させて、15.6gの混合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.94(d,J=9.0Hz,2H),7.62(d,J=8.6Hz,2H),7.46(d,J=3.1Hz,1H),7.41(d,J=3.1Hz,1H),7.18−7.08(m,2H),7.05(dd,J=8.8,2.93Hz,1H),6.93(d,J=8.2Hz,1H),6.11(s,1H),6.09(s,1H),4.19−3.99(m,8H)。
2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(8)
化合物混合物、6−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリルおよび2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル,(4+5、2.5g、6.6mmol)のアセトニトリル(無水、50mL)溶液に、2−メトキシ−エチルアミン(5.7mL、66mmol)を添加した。反応液を80℃で2時間加熱した。反応後、全ての揮発性成分を真空下で蒸発させた。10%−80%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、1.0g(36%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.58−7.47(m,2H),7.41(d,J=3.1Hz,1H),7.04(dd,J=8.6,2.7Hz,1H),6.09−6.03(m,2H),5.37(t,J=5.1Hz,1H),4.14−3.99(m,4H),3.37(t,J=5.1Hz,2H),3.31−3.23(m,5H)。
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(9)
2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(8)(1.0g、2.38mmol)のTHF(50mL)溶液に、HCl溶液(1M/HO、20mL)を添加した。一晩後、THFを真空下で蒸発させた。水溶液をEtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層を水(3×50mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。25%−100%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、所望の生成物780mg(87%収率)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.34(s,1H),7.80(d,J=2.7Hz,1H),7.67(d,J=8.6Hz,1H),7.60(d,J=8.2Hz,1H),7.30(dd,J=8.8,2.9Hz,1H),6.13(d,J=8.2Hz,1H),5.24(br.s.,1H),3.42(t,J=4.9Hz,2H),3.35−3.27(m,5H)。
2−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(10)
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(9)(780mg、2.0mmol)の1,4−ジオキサン(無水、100mL)溶液に、ビスピナコラートジボロン(630mg、2.5mmol)、PdCl(dppf)(150mg、0.2mmol)およびKOAc(610mg、6.2mmol)を添加した。Nで通気しながら、溶液を室温で30分間撹拌した。次に、反応液を100℃で3時間加熱した。室温まで冷却した後、溶液を濾過し、真空中で濃縮した。25%−100%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、440mg(50%収率)の表題化合物生成物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.62(s,1H),7.94(d,J=7.8Hz,1H),7.82(d,J=2.0Hz,1H),7.59(d,J=8.6Hz,1H),7.40(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),6.12(d,J=8.6Hz,1H),5.37(t,J=4.9Hz,1H),3.40(t,J=4.9Hz,2H),3.33−3.25(m,5H),1.40(s,12H)。
2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(D101)
2−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(10)(440mg、1.04mmol)の透明なMeOH(無水、100mL)溶液に、NaBH(120mg、3.12mmol)をゆっくりと添加した。反応液を室温で4時間撹拌した後、HCl溶液(1M、50mL)を添加した。室温で一晩、撹拌し続けた。次に、溶液を真空中でゆっくりと濃縮した。分取HPLCで精製を行ない、表題化合物(108mg、32%収率)を白色凍結乾燥物として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.23(br.s.,1H),7.86(br.s.,1H),7.79−7.68(m,2H),7.24(s,1H),7.18−7.13(m,1H),6.30(d,J=8.6Hz,1H),4.98(s,2H),3.20(d,J=1.6Hz,2H),3.17−3.06(m,5H);ES−MS m/z=326(M+H);HPLC:99.39%(220nm),99.24%(MaxPlot)。
19de 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(D102)
Figure 2015178508

6−クロロ−2−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド(2)
2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)の調製については(D46)の合成を参照されたい。無水ジメチルホルムアミド(20mL)中に2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)(1.85g、9.70mmol)およびモルホリン(1.69mL、19.4mmol)を含有する密封反応容器を50℃まで2.5時間加熱した。次に、反応液を室温まで冷却し、0.1MのNaOH(600mL)で希釈し、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。全ての有機物を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、表題化合物(2.49g)をオレンジ色油として得た。これは後に、静置すると固化した。化合物6−クロロ−2−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド(2)を、さらに精製することなく、次に持ち越した。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ7.89(br s,1H),7.67(d,J=7.8Hz,1H),7.56(br s,1H),6.88(d,J=7.8Hz,1H),3.67(br t,J=4.7Hz,4H),3.31(br t,J=4.7Hz,4H)。
6−クロロ−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(3)
6−クロロ−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(3)の合成についての実験手順は、(D46)の合成において記載したものと同じである。6−クロロ−2−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド(2)(2.49g)をアセトニトリル(60mL)中でオキシ塩化リン(2.7mL、29mmol)およびピリジン(4.7mL、58mmol)と反応させると、後処理後に粗黒色油が得られた。この黒色油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(300mL)で希釈した後、シリカゲル(20g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(60g、230〜400メッシュ)に充填し、10%のEtOAc/ヘキサンで溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を白色固体(1.97g、1.85gの化合物1に対して2工程で91%単離収率)として得た。50%のEtOAc/ヘキサンで溶出し、UVランプで確認したTLCは、R=0.8を示した。H NMR 400MHz(CDCl)δ7.69(d,J=8.2Hz,1H),6.75(d,J=7.8Hz,1H),3.85−3.77(8H)。
6−(4’−ブロモ−3’−ホルミル−フェノキシ)−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(5)
6−(4’−ブロモ−3’−ホルミル−フェノキシ)−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(5)の合成についての実験手順は、反応液を50℃で18時間加熱したこと以外は、D46の合成において記載したものと同じである。6−クロロ−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(3)(1.58g、7.06mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(4)(2.13g、10.6mmol)およびKCO(1.95g、14.1mmol)をDMF(30mL)中で反応させると、後処理後に粗油が得られた。この油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(300mL)で希釈した後、シリカゲル(40g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(80g、230〜400メッシュ)に充填し、10−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を白色固体(1.69g、61%単離収率)として得た。
25%のEtOAc/ヘキサンで溶出し、UVランプおよびリンモリブデン酸溶液で確認したTLCは、R=0.4を示した。H NMR 400MHz(CDCl)δ10.34(s,1H),7.77(d,J=8.6Hz,1H),7.76(d,J=3.1,1H),7.68(d,J=9.0Hz,1H),7.25(dd,J=8.6,3.1Hz,1H),6.38(d,J=8.2Hz,1H),3.71(br t,J=4.3Hz,4H),3.59(br t,J=4.3Hz,4H)。
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(6)
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(6)の合成についての実験手順は、(D46)の合成において記載したものと同じである。5(1.69g、4.37mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(3.32g、13.1mmol)および酢酸カリウム(1.28g、13.1mmol)を、ジメチルホルムアミド(10mL)および1,2−ジメトキシエタン(40mL)の溶媒混合物中で反応させると、褐色油が得られた。この褐色油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(400mL)で希釈した後、シリカゲル(40g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(80g、230〜400メッシュ)に充填し10−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を白色固体(1.24g、65%単離収率)として得た。25%のEtOAc/ヘキサンで2回溶出し、UVランプで確認したTLCは、R=0.3を示した。H NMR 400MHz(CDCl)δ10.64(s,1H),7.95(d,J=8.2Hz,1H),7.79(d,J=2.3Hz,1H),7.76(d,J=8.6Hz,1H),7.36(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),6.39(d,J=8.2Hz,1H),3.71(br t,J=5.1Hz,4H),3.59(br t,J=5.1Hz,4H),1.40(s,12H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(D102)
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(D102)の合成についての実験手順は、(D46)の合成において記載したものと同じである。6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(6)(1.20g、2.76mmol)をNaBH(417mg、11.0mmol)と反応させると、後処理後に、D102を含有するオレンジ色油が得られた。この油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油を30%のMeOH/CHCl(400mL)で希釈した後、シリカゲル(40g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(120g、230〜400メッシュ)に充填し、1:1:100の酢酸:MeOH:CHClで溶出した。D102を含有する画分を回収し、濃縮して、明黄色油を得た。この油を、アセトニトリル(40mL)でまず希釈した後、脱イオン水(400mL)を添加し、得られた白色懸濁液をドライアイスアセトン浴中で凍結させて、フリーズドライヤーに一晩置くことによってフリーズドライした。白色固体のD102が得られた(740mg、HPLCで94%純度)。D102の純度を増すために、これを再びカラムクロマトグラフィーにかけ、先と同じ条件に従ってフリーズドライすると、D102が白色固体(405mg、HPLCで98%純度、44%単離収率)として得られた。1:2:100の酢酸:MeOH:CHClで溶出し、UVランプで確認したTLCは、R=0.5を示した。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ9.23(s,1H),8.06(d,J=8.6Hz,1H),7.77(d,J=8.2Hz,1H),7.25(d,J=1.9Hz,1H),7.16(dd,J=8.2,1.9Hz,1H),6.46(d,J=8.6Hz,1H),4.98(s,2H),3.61(br t,J=4.5Hz,4H),3.49(br t,J=4.5Hz,4H);質量スペクトル[M+H]=338;HPLC純度96.50%(Maxplot),98.28%(220nm),97.23(254nm)。
19df 5−(4−(メチルスルホニル)フェノキシ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(D103)
Bの調製
Figure 2015178508

A(15.4g、77mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(9.67g、48mmol)、4A MS(35g)およびCu(OAc)(11.32g、62.6mmol)の無水CHCl(250ml)溶液に、Ar下でピリジン(6.84g、86.6mmol)およびEtN(12.2ml、86.6mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、濾過し、2NのHClで洗浄し、CHClで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:10/1〜4/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、B(2.9g、7.8%)を得た。H NMR(DMSO,500MHz):δ10.17(1H,S),7.95(2H,d,J=8.5Hz),7.89(1H,d,J=8.5Hz),7.49(1H,d,J=2Hz),7.45(1H,dd,J=2.0,8.5Hz),7.27(2H,d,J=8.5Hz),3.22(3H,s)。
Cの調製
Figure 2015178508

B(4.0g、11.3mmol)のMeOH(250ml)溶液に、NaBH(214mg、5.65mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で0.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:2/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、C(3.25g、93%)を得た。H NMR(DMSO,500MHz):δ3.20(3H,s),4.50(2H,d,J=5.5Hz),5.55(1H,t,J=5.5Hz),7.02(1H,dd,J=3.0,8.5Hz),7.20(2H,m),7.24(1H,d,J=2.5Hz),7.65(1H,d,J=8.5Hz),7.93(2H,m)。
Dの調製
Figure 2015178508

C(400mg、1.12mmol)の無水DMF(6ml)溶液に、Ar下でNaH(49mg、1.12mmol、55%)を添加した。反応混合物を0℃で0.5時間撹拌した後、(クロロメトキシ)エタン(137mg、1.46mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、i−PrOHでクエンチした。溶媒を高真空下で蒸発させた。残渣をEtOAcに溶解し、水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:5/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、D(350mg、75%)を得た。H NMR(CDCl,400MHz):δ1.22(3H,m),3.05(3H,s),3.64(2H,m),4.65(2H,s),4.80(2H,s),6.88(1H,dd,J=3.2,8.8Hz),7.08(2H,m),7.25(1H,d,J=3.2Hz),7.57(1H,d,J=8.8Hz),7.89(2H,m)。
Eの調製
Figure 2015178508

1,4−ジオキサン(5mL)中のD(340mg、0.82mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(625mg、2.46mmol)、PdCl(dppf)(19.8mg、0.0246mmol)およびKOAc(241mg、2.46mmol)の混合物を、Ar下、80℃で一晩撹拌した。有機層を除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:5/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、E(360mg、95%)を得た。H NMR(CDCl,500MHz):δ1.20(3H,t,J=4.5Hz),1.32(12H,s),3.05(3H,s),3.63(2H,m),4.80(2H,s),4.87(2H,s),6.96(1H,dd,J=2.5,10Hz),7.09(2H,dd,J=2.5,9.0Hz),7.20(1H,d,J=3.0Hz),7.86(3H,m)。
(D103)の調製
Figure 2015178508

6NのHCl(6mL)およびTHF(9mL)中のE(300mg、0.66mmol)の混合物を周囲温度で一晩撹拌した。溶媒を除去した。残渣を分取HPLCで精製して、所望の化合物(100mg、50%)を得た。H NMR(DMSO−d,500MHz):δ3.20(3H,s),4.97(2H,s),7.11(1H,dd,J=2.0,8.0Hz),7.16(1H,d,J=1.5Hz),7.21(2H,m),7.80(1H,d,J=8.0Hz),7.93(2H,m),9.23(1H,s)。
19dg 5−(4−(イソプロピルスルホニル)フェノキシ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(D104)
Bの調製
Figure 2015178508

A(15.0g、65.8mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(8.26g、41.1mmol)、4A MS(35g)およびCu(OAc)(9.68g、53.4mmol)の無水CHCl(250ml)溶液に、Ar下でピリジン(5.85g、74mmol)およびEtN(10.4ml、74mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、濾過し、2NのHClで洗浄し、CHClで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:10/1〜5/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、B(2.2g、14%)を得た。H NMR(DMSO,500MHz):δ10.33(1H,S),7.86(1H,m),7.85(1H,m),7.70(1H,d,J=8.5Hz),7.61(1H,d,J=3.0Hz),7.21(1H,dd,J=3.0,8.5Hz),7.11(1H,m),7.09(1H,m),3.19(1H,m),1.32(3H,s),1.31(3H,s)。
Cの調製
Figure 2015178508

B(2.9g、7.6mmol)のMeOH(150ml)溶液に、NaBH(144mg、3.8mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で0.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:3/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、C(2.6g、89%)を得た。H NMR(DMSO,500MHz):δ1.14(3H,s),1.15(3H,s),3.36(1H,m),4.50(2H,d,J=5.0Hz),5.57(1H,t,J=6.0Hz),7.03(1H,dd,J=3.5,8.5Hz),7.20(2H,d,J=9.0Hz),7.26(1H,d,J=3.0Hz),7.64(1H,d,J=8.5Hz),7.84(2H,d,J=8.5Hz)。
Dの調製
Figure 2015178508

C(2.7g、7.0mmol)の無水DMF(50ml)溶液に、Ar下でNaH(305mg、7.0mmol、55%)を添加した。反応混合物を0℃で0.5時間撹拌した後、(クロロメトキシ)エタン(861mg、9.1mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、i−PrOHでクエンチした。溶媒を高真空下で蒸発させた。残渣をEtOAcに溶解し、水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:5/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、D(2.5g、81%)を得た。
Eの調製
Figure 2015178508

1,4−ジオキサン(50mL)中のD(2.5g、5.64mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(4.3g、16.9mmol)、PdCl(dppf)(184mg、0.226mmol)およびKOAc(1.65g、16.9mmol)の混合物を、Ar下、80℃で一晩撹拌した。有機層を除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:5/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、E(2.7g、99%)を得た。
化合物D104の調製
Figure 2015178508

6NのHCl(20mL)およびTHF(30mL)中のE(2.7g、5.6mmol)の混合物を周囲温度で一晩撹拌した。溶媒を除去した。残渣を分取HPLCで精製して、所望の化合物(1.3g、70%)を得た。H NMR(DMSO−d,500MHz):δ1.15(3H,s),1.16(3H,s),3.38(1H,m),4.97(2H,s),7.13(1H,dd,J=2.0,8.0Hz),7.20(1H,d,J=5Hz),7.22(2H,m),7.80(1H,d,J=8.0Hz),7.85(2H,m),9.23(1H,s)。
19dh 5−(4−(エチルスルホニル)フェノキシ)ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1(3H)−オール(D105)
Bの調製
Figure 2015178508

A(10.3g、48.1mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(6.0g、30mmol)、4A MS(25g)およびCu(OAc)(7.0g、39mmol)の無水CHCl(200ml)溶液に、Ar下でピリジン(4.22g、54mmol)およびEtN(7.5ml、54mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌し、濾過し、2NのHClで洗浄し、CHClで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:10/1〜4/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、B(3.9g、35%)を得た。H NMR(DMSO,500MHz):δ10.18(1H,S),7.90(3H,m),7.51(1H,d,J=3.5Hz),7.46(1H,dd,J=3.0,9.0Hz),7.27(2H,d,J=8.5Hz),3.28(2H,m),1.11(3H,t,J=7.5Hz)。
Cの調製
Figure 2015178508

B(3.9g、10.6mmol)のMeOH(250ml)溶液に、NaBH(200mg、5.3mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で0.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:3/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、C(3.66g、93.4%)を得た。H NMR(DMSO,500MHz):δ1.10(3H,t,J=8.0Hz),3.26(2H,m),4.50(2H,d,J=5.5Hz),5.54(1H,t,J=6.0Hz),7.03(1H,dd,J=3.0,9.0Hz),7.20(2H,m),7.26(1H,d,J=3.0Hz),7.65(1H,d,J=8.5Hz),7.88(2H,m)。
Dの調製
Figure 2015178508

C(3.66g、9.9mmol)の無水DMF(50ml)溶液に、Ar下でNaH(432mg、9.9mmol、55%)を添加した。反応混合物を0℃で0.5時間撹拌した後、(クロロメトキシ)エタン(1.22g、13mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、i−PrOHでクエンチした。溶媒を高真空下で蒸発させた。残渣をEtOAcに溶解し、水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:5/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、D(2.84g、67%)を得た。H NMR(CDCl,500MHz):δ1.22(3H,t,J=7.0Hz),1.29(3H,t,J=7.0Hz),3.11(2H,m),3.64(2H,m),4.65(2H,s),4.81(2H,s),6.89(1H,d,J=8.5Hz),7.08(2H,d,J=8.0Hz),7.25(1H,s),7.57(1H,d,J=8.5Hz),7.85(2H,d,J=8.0Hz)。
Eの調製
Figure 2015178508

1,4−ジオキサン(50mL)中のD(2.84g、6.64mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(5.08g、20mmol)、PdCl(dppf)(161mg、0.2mmol)およびKOAc(1.96g、20mmol)の混合物を、Ar下、80℃で一晩撹拌した。有機層を除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:5/1の石油エーテル/EtOAc)で精製した。純粋な画分を回収し、溶媒を蒸発させて、E(2.83g、90%)を得た。
D105の調製
Figure 2015178508

6NのHCl(40mL)およびTHF(60mL)中のE(2.83g、5.94mmol)の混合物を周囲温度で一晩撹拌した。溶媒を除去した。残渣を分取HPLCで精製して、所望の化合物(1.0g、53%)を得た。H NMR(CDCl,500MHz):δ1.30(3H,m),3.12(2H,m),5.08(2H,s),7.02(1H,d,J=1.5Hz),7.07(1H,dd,J=2.0,7.5Hz),7.12(2H,m),7.78(1H,d,J=7.5Hz),7.87(2H,m)。
19di 2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(D106)
Figure 2015178508

4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノール(2)
2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(1)(10g、49.8mmol)のトルエン(200mL)溶液に、エチレングリコール(9.25g、149.3mmol)および触媒量のp−TsOH(200mg)を添加した。ディーンスタークトラップを取り付けた後、反応液を136℃の油バッチ中で3時間加熱した。溶液を室温まで冷却した後、飽和NaHCO(200mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、11.6g(95%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.40(d,J=8.6Hz,1H),7.09(d,J=3.1Hz,1H),6.72(dd,J=8.6,3.1Hz,1H),6.04(s,1H),4.18−4.04(m,4H)。
6−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリル+2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル(4+5)
2,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(3)(7.06g、40.8mmol)のアセトニトリル(無水、300mL)溶液に、4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノール(2)(10g、40.8mmol)およびKCO(5.63g、40.8mmol)を添加した。反応液を65℃で3時間加熱した。溶液を濾過し、真空中で濃縮して、15.6gの生成物混合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.94(d,J=9.0Hz,2H),7.62(d,J=8.6Hz,2H),7.46(d,J=3.1Hz,1H),7.41(d,J=3.1Hz,1H),7.18−7.08(m,2H),7.05(dd,J=8.8,2.93Hz,1H),6.93(d,J=8.2Hz,1H),6.11(s,1H),6.09(s,1H),4.19−3.99(m,8H)。
2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(6)
6−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリルおよび2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル(4+5、2.5g、6.6mmol)のアセトニトリル(無水、50mL)溶液に、2−アミノエタノール(2)(3.96g、66mmol)を添加した。反応液を80℃で2時間加熱した。反応液を室温まで冷却した後、全ての揮発性成分を真空中で除去した。25%−100%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、1.1gの表題化合物を41%収率で得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.57(d,J=8.6Hz,2H),7.45(d,J=2.7Hz,1H),7.06(dd,J=8.8,2.9Hz,1H),6.09(d,J=8.6Hz,1H),6.08(s,1H),5.34(br.s.,1H),4.04−4.18(m,4H),3.60(t,J=5.3Hz,2H),3.28(q,J=5.4Hz,2H)。
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(7)
6(2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル、1.1g、2.7mmol)のTHF(200mL)溶液に、HCl溶液(1M、100mL)を添加した。反応液を室温で一晩撹拌した。THFを真空中で蒸発させた。生成した白色固体を濾過し、風乾して、0.94g(2工程で55%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 10.19(s,1H),7.88(br.s,1H),7.85(d,J=8.6Hz,1H),7.72(br.s.,1H),7.65(d,J=2.3Hz,1H),7.52(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),6.34(d,J=8.6Hz,1H),4.61(br.s.,1H),3.40(br.s,2H),3.05(br.s,2H)。
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−ニコチノニトリル:(8)
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(7,0.94g、2.59mmol)のTHF(無水、100mL)溶液に、tert−ブチルクロロ−ジメチルシラン(0.86g、5.7mmol)、EtN(0.8mL、5.7mmol)および触媒量のDMAPを添加した。溶液を室温で一晩撹拌した。溶液を濾過し、真空中で濃縮した。5%−50%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、1.1g(89%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.34(s,1H),7.79(d,J=2.7Hz,1H),7.66(d,J=8.6Hz,1H),7.60(d,J=8.6Hz,1H),7.30(dd,J=8.6,2.7Hz,1H),6.14(d,J=8.6Hz,1H),5.23(br.s.,1H),3.64(t,J=4.9Hz,2H),3.25(q,J=5.4Hz,2H),0.86(s,9H),0.02(s,6H)。
6−[2−(tert−ブチル−ジメチルシラニルオキシ)−エチルアミノ]−2−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル:(9)
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−ニコチノニトリル(8、1.1g、2.3mmol)の1,4−ジオキサン(無水、150mL)溶液に、ビスピナコラートジボロン(0.71g、2.77mmol)、PdCl(dppf)(0.17g、0.23mmol)およびKOAc(0.68g、6.9mmol)を添加した。Nで通気しながら、溶液を室温で30分間撹拌した。次に、反応液を100℃で3時間加熱した。溶液を濾過し、真空中で濃縮した。5%−25%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(9)および脱臭素化化合物6−[2−(tert−ブチル−ジメチルシラニルオキシ)−エチルアミノ]−2−(3−ホルミル−フェノキシ)−ニコチノニトリル(10)の混合物を得た。この材料を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用した。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.62(s,1H),10.02(s,1H),7.94(d,J=8.20Hz,1H),7.82(d,J=1.95Hz,1H),7.70−7.77(m,2H),7.53−7.64(m,4H),7.37−7.50(m,3H),6.12−6.19(m,2H),5.27−5.37(m,2H),3.55−3.69(m,4H),3.23(m,4H),0.82−0.88(m,18H),0.00(d,12H)。
2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル:(D106)
9および10(6−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−2−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリルおよび6−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−2−(3−ホルミル−フェノキシ)−ニコチノニトリル)の混合物の透明なMeOH(無水、200mL)溶液に、NaBH(0.26g、6.9mmol)をゆっくりと添加した。反応液を室温で4時間撹拌した後、HCl溶液(1M、30mL)を添加した。室温で一晩後、溶液を真空中でゆっくりと蒸発させた。5%−100%のMeOH/HO勾配を用いる逆相Biotageで精製を行ない、120mg(29%収率)の表題化合物を白色固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.23(s,1H),7.86−7.80(m,1H),7.75(d,J=8.2Hz,1H),7.70(br.s.,1H),7.22(s,1H),7.14(dd,J=8.0,2.1Hz,1H),6.31(d,J=8.6Hz,1H),4.98(s,2H),4.64(br.s,1H),3.43(br.s,2H),3.07(br.s,2H);ESMS:m/z312(M+H);HPLC:97.41%(220nm),97.24(MaxPlot)。
19dj 2−エトキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D107)
Figure 2015178508

6−クロロ−2−エトキシ−ニコチンアミド(2)
2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)の調製についてはD46の合成を参照されたい。新たに調製したナトリウムエトキシドのエタノール溶液(2.17Mの12.1mL、26.2mmol)を、15℃の1(5.01g、26.2mmol)のジメチルホルムアミド(30mL)溶液に10分間かけてゆっくりと添加した[注:水浴を用いて反応温度を約14〜16℃に維持した。ナトリウムエトキシドは、Na固体(1.50g、65.2mmol)を無水EtOH(30.0mL)と反応させることにより調製した]。ナトリウムエトキシドの添加が終わると、反応液を14〜16℃で40分間撹拌した[注:反応液のアリコート(0.3mL)を濃縮した。d−DMSO中で記録されたアリコートのH NMRにより、約98%が所望の2へと変換したことが示された]。反応液を水(500mL)中に注ぎ、EtOAc(3×400mL)で抽出した。全ての有機物を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、表題化合物を明灰色固体(5.20g、H NMRで確認したとき、95%純度)として得た。表題化合物を、さらに精製することなく、次に持ち越した。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ8.16(d,J=8.2Hz,1H),7.76(brs,1H),7.57(brs,1H),7.17(d,J=7.8Hz,1H),4.41(q,J=7.0Hz,2H),1.35(t,J=7.0Hz,3H)。
6−クロロ−2−エトキシ−ニコチノニトリル(3)
6−クロロ−2−エトキシ−ニコチノニトリル(3)の合成についての実験手順は、D46の合成において記載したものと同じである。6−クロロ−2−モルホリン−4−イル−ニコチンアミド(2)(5.20g、25.9mmol)を、アセトニトリル(120mL)中で、オキシ塩化リン(7.2mL、78mmol)およびピリジン(12.6mL、156mmol)と反応させると、後処理後に粗黒色油が得られた。この黒色油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(300mL)で希釈した後、シリカゲル(40g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(120g、230〜400メッシュ)に充填し、5%のEtOAc/ヘキサンで溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を白色固体(4.20g、87%単離)として得た。25%のEtOAc/ヘキサンで溶出し、UVランプで確認したTLCは、R=0.8を示した。H NMR 400MHz(CDCl)δ7.80(d,J=7.8Hz,1H),6.99(d,J=8.2Hz,1H),4.51(q,J=7.0Hz,2H),1.45(t,J=7.0Hz,3H)。
6−(4’−ブロモ−3’−ホルミル−フェノキシ)−2−エトキシ−ニコチノニトリル(5)
6−(4’−ブロモ−3’−ホルミル−フェノキシ)−2−エトキシ−ニコチノニトリル(5)の合成についての実験手順は、反応液を80℃で3.5時間加熱したこと以外は、D46の合成において記載したものと同じである。6−クロロ−2−エトキシ−ニコチノニトリル(3)(3.52g、19.3mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(4)(2.58g、12.9mmol)およびKCO(3.55g、25.7mmol)をDMF(40mL)中で反応させると、後処理後に粗油が得られた。この油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(500mL)で希釈した後、シリカゲル(80g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(120g、230〜400メッシュ)に充填し、10−30%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を白色固体(3.71g、61%単離収率)として得た。25%のEtOAc/ヘキサンで2回溶出し、UVランプで確認したTLCは、R=0.5を示した。H NMR 400MHz(CDCl)δ10.35(s,1H),7.87(d,J=8.6Hz,1H),7.76(d,J=3.1Hz,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),7.29(dd,J=8.6,3.1Hz),6.57(d,J=8.2Hz,1H),4.17(q,J=7.0Hz,2H),1.29(t,J=7.0Hz,3H)。
2−エトキシ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(6)
2−エトキシ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(6)の合成についての実験手順は、D46の合成において記載したものと同じである。6(3.62g、10.5mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(7.97g、31.4mmol)および酢酸カリウム(3.08g、31.4mmol)をジメチルホルムアミド(20mL)および1,2−ジメトキシエタン(80mL)の溶媒混合物中で反応させると、後処理後に褐色油が得られた。この油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(400mL)で希釈した後、シリカゲル(80g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(80g、230〜400メッシュ)に充填し10−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を白色固体(2.71g、74%単離収率)として得た。25%のEtOAc/ヘキサンで溶出し、UVランプで確認したTLCは、R=0.4を示した。H NMR 400MHz(CDCl)δ10.64(s,1H),7.97(d,J=8.2Hz,1H),7.86(d,J=8.6Hz,1H),7.79(d,J=2.0Hz,1H),7.38(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),6.54(d,J=8.2Hz,1H),4.17(q,J=7.0Hz,2H),1.41(s,12H),1.28(t,J=7.0Hz,3H)。
2−エトキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D107)
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−モルホリン−4−イル−ニコチノニトリル(D107)の合成についての実験手順は、(D46)の合成において記載したものと同じである。2−エトキシ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(6)(2.71g、7.81mmol)をNaBH(886mg、23.4mmol)と反応させると、後処理後にD107を含有するオレンジ色油が得られた。この油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。この油を30%のMeOH/CHCl(400mL)で希釈した後、シリカゲル(80g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(160g、230〜400メッシュ)に充填し、1:1:100の酢酸:MeOH:CHClで溶出した。D107を含有する画分を回収し、濃縮して、明黄色油を得た。この油を、メタノール(30mL)でまず希釈した後、脱イオン水(400mL)を添加し、得られた白色懸濁液をドライアイスアセトン浴中で凍結させて、フリーズドライヤーに一晩置くことによってフリーズドライした。白色固体のD107が得られた(1.82g、H NMRで確認したとき、30mol%のピナコールジオールが存在した)。D107の純度を増すために、これを再びカラムクロマトグラフィーにかけ、先と同じ条件に従ってフリーズドライすると、D107が白色固体(402mg、17%単離収率)として得られた。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ9.25(s,1H),8.24(d,J=8.2Hz,1H),7.79(d,J=7.8Hz,1H),7.29(d,J=2.0Hz,1H),7.20(dd,J=7.8,2.0Hz,1H),6.69(d,J=8.2Hz,1H),4.99(s,2H),4.17(q,J=7.0Hz,2H),1.21(t,J=7.0Hz,3H);質量スペクトル[M+H]=297;HPLC純度97.18%(Maxplot),97.65%(220nm)。
19dk 2−ヒドロキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチノニトリル(D108)
Figure 2015178508

48%のHBr(2mL)および酢酸(4mL)の溶液に、6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシニコチノニトリル(D46)(0.300mg、1.06mmol)を添加した。反応液を50℃で24時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、濾過した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をシリカゲルカラム(7:3〜9:1の酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。この材料を逆相HPLCでさらに精製して、2−ヒドロキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ニコチノニトリル(0.027g、10%収率)を得た。ES(−)MS m/z=267(M−H)H NMR(300MHz,DMSO−d)δ ppm 4.97(s,2H),6.4(br s,1H),7.15(d,J=7.9Hz,1H),7.25(s,1H),7.77(d,J=7.9Hz,1H),8.09(d,J=7.9Hz,1H),9.24(s,1H),12.7(br s,1H)。
19dl 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−4−メトキシ−ニコチノニトリル(D109)
Figure 2015178508

6−クロロ−4−メトキシ−ニコチノニトリル(2)
4,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(1)(200mg、1.06mmol)のメタノール(無水、10mL)溶液に、ナトリウムメトキシド溶液(0.5M/MeOH、2.12mL、1.06mmol)を添加した。反応液を60℃で一晩加熱した。反応溶液を室温まで冷却した後、HCl(1M、8mL)を添加した。揮発成分を真空中で蒸発させた。Biotage(10%−50%のEtOAc/ヘキサン勾配移動相)で精製を行ない、150mg(77%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d) δ ppm8.48(s,1H),6.98(s,1H),4.03(s,3H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−4−メトキシ−ニコチノニトリル(D109)
6−クロロ−4−メトキシ−ニコチノニトリル(2)(200mg、1.2mmol)のDMF(無水、15mL)溶液に、3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1,5−ジオール(3)(90mg、0.6mmol)およびCsCO(390mg、1.2mmol)を添加した。反応液を、80℃で1.5時間、マイクロ波で加熱した。HCl(1M)をpH2まで添加した。全ての揮発性成分を真空中で除去した。5%−100%のMeOH/HO勾配を用いる逆相Biotageで精製を行ない、100mg(30%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.32(s,1H),8.40(s,1H),7.75(d,J=7.8Hz,1H),7.19(s,1H),7.12−7.08(m,1H),6.93(s,1H),4.96(s,2H),3.99(s,3H);ES−MS m/z=283(M+H);HPLC:95.75%(220nm),95.81%(MaxPlot)。
19dm 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メチルアミノ−ニコチノニトリル(D110)
Figure 2015178508

6−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチンアミド(2)
2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)の調製についてはD46の合成を参照されたい。無水ジメチルホルムアミド(60mL)中に2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)(6.23g、32.6mmol)およびメチルアミン(THF中2Mの98mL、196mmol)を含有する密封反応容器を60℃まで4時間加熱した。次に、反応液を室温まで冷却し、水(800mL)で希釈し、酢酸エチル(4×600mL)で抽出した。全ての有機物を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、明オレンジ色油(7.10g)を得た。この油をCHCl(300mL)で希釈した後、シリカゲル(50g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(200g、230〜400メッシュ)に充填し、30−50%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を白色固体(4.73g、78%単離収率)として得た。50%のEtOAc/ヘキサンで溶出し、UVランプで確認したTLCは、R=0.5を示した。H NMR 400MHz(CDCl)δ7.47(d,J=8.5Hz,1H),7.90(d,J=7.9Hz,1H),1.48(s,3H)。
6−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチノニトリル(3)
6−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチノニトリル(3)の合成についての実験手順は、D46の合成において記載したものと同じである。6−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチンアミド(2)(4.70g、25.54mmol)を、オキシ塩化リン(7.0mL、76.6mmol)およびピリジン(12.3mL、152mmol)と、アセトニトリル(60mL)中、60℃で90分間反応させると、粗黒色油が得られた。この黒色油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(300mL)で希釈した後、シリカゲル(50g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(100g、230〜400メッシュ)に充填し、20%のEtOAc/ヘキサンで溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を白色固体(2.91g、69%単離収率)として得た。10%のEtOAc/ヘキサンで溶出し、UVランプで確認したTLCは、R=0.4を示した。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ7.91(d,J=7.8Hz,1H),7.52(br q,J=4.7Hz,1H),6.67(d,J=7.8Hz,1H),2.80(d,J=4.7Hz,3H)。
6−(4’−ブロモ−3’−ホルミル−フェノキシ)−2−メチルアミノ−ニコチノニトリル(5)
6−(4’−ブロモ−3’−ホルミル−フェノキシ)−2−メチルアミノ−ニコチノニトリル(5)の合成についての実験手順は、反応液を110℃で12時間加熱したこと以外は、(D46)の合成において記載したものと同じである。6−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチノニトリル(3)(1.90g、11.3mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(4)(1.52g、7.56mmol)およびKCO(2.09g、15.1mmol)をDMF(45mL)中で反応させると、後処理後に粗油が得られた。この油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(400mL)で希釈した後、シリカゲル(50g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(200g、230〜400メッシュ)に充填し、10−30%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を白色固体(1.42g、57%単離収率)として得た。10%のEtOAc/ヘキサンで溶出し、UVランプで確認したTLCは、R=0.2を示した。H NMR 400MHz(CDCl)δ10.35(s,1H),7.80(d,J=2.7Hz,1H),7.67(d,J=8.6Hz,1H),7.64(d,J=8.2Hz,1H),7.30(dd,J=8.6,3.1Hz,1H),6.20(d,J=8.2Hz,1H),5.20(br s,1H),2.80(d,J=4.7Hz,1H)。
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−メチルアミノ−ニコチノニトリル(6)
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−メチルアミノ−ニコチノニトリル(6)の合成についての実験手順は、D46の合成において記載したものと同じである。6(1.40g、4.21mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(3.21g、12.6mmol)および酢酸カリウム(1.24g、12.6mmol)を、ジメチルホルムアミド(15mL)および1,2−ジメトキシエタン(45mL)の溶媒混合物中で反応させると、後処理後に黒色油が得られた。この黒色油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(400mL)で希釈した後、シリカゲル(50g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(100g、230〜400メッシュ)に充填し、10−40%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を明灰色固体(510mg、33%単離収率)として得た。25%のEtOAc/ヘキサンで2回溶出し、UVランプで確認したTLCは、R=0.3を示した。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ10.40(s,1H),7.94(d,J=8.2Hz,1H),7.82(d,J=8.2Hz,1H),7.71(d,J=2.3Hz,1H),7.54(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),7.32(br q,J=4.3Hz,1H),6.26(d,J=8.6Hz,1H),2.58(d,J=4.3Hz,3H),1.35(s,12H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メチルアミノ−ニコチノニトリル(D110)
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メチルアミノ−ニコチノニトリル(D110)の合成についての実験手順は、(D46)の合成において記載したものと同じである。6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−メチルアミノ−ニコチノニトリル(6)(490mg、1.35mmol)をNaBH(102mg、2.69mmol)と反応させると、後処理後にD110を含有するオレンジ色油が得られた。この油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(300mL)で希釈した後、シリカゲル(30g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(150g、230〜400メッシュ)に充填し、0.5:0.5:100の酢酸:MeOH:CHClで溶出した。D110を含有する画分を回収し、濃縮して、明黄色油を得た。この油を、メタノール(50mL)でまず希釈した後、脱イオン水(300mL)を添加し、得られた白色懸濁液をドライアイスアセトン浴中で凍結させ、フリーズドライヤーに一晩置くことによってフリーズドライした。白色固体のD100が得られた(243mg、64%単離収率)。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ9.20(s,1H),7.88(d,J=8.2Hz,1H),7.76(d,J=8.2Hz,1H),7.25(br s,1H),7.24(s,1H),7.15(d,J=8.2Hz,1H),6.13(d,J=8.2Hz,1H),4.98(s,2H),2.61(d,J=4.3Hz,3H);質量スペクトル[M+H]=282;HPLC純度94.93%(Maxplot),93.43%(220nm)。
19dn 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(D111)
Figure 2015178508

6−クロロ−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチンアミド(2)
2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)の調製についてはD46の合成を参照されたい。無水ジメチルホルムアミド(40mL)中に2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)(8.66g、45.3mmol)および2−メトキシ−エチルアミン(15.6mL、181mmol)を含有する密封反応容器を60℃まで7時間加熱した。次に、反応液を室温まで冷却した。トルエン(6×700mL)を添加し、70℃での水浴を伴う回転蒸発によって蒸発させることにより、ジメチルホルムアミドを共沸除去した。オレンジ色油が得られた(12.2g)。この油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(400mL)で希釈した後、シリカゲル(100g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(200g、230〜400メッシュ)に充填し、50%のEtOAc/ヘキサンで溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を白色固体(5.37g、64%単離収率)として得た。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ7.79(d,J=7.8Hz,1H),7.30(s,1H),6.76(d,J=7.8Hz,1H),6.52(s,1H),4.04(brt,J=4.7Hz,1H),3.80(td,J=5.5,4.7Hz,2H),3.63(t,J=5.5Hz,2H),2.94(s,3H)。
6−クロロ−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(3)
6−クロロ−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(3)の合成についての実験手順は、(D46)の合成において記載したものと同じである。6−クロロ−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチンアミド(2)(6.85g、36.9mmol)を、アセトニトリル(90mL)中で、オキシ塩化リン(10.1mL、111mmol)およびピリジン(17.9mL、221mmol)と反応させると、後処理後に、表題化合物(6.97g.98%変換)を含有する黒色油が得られた。この表題化合物を、さらに精製することなく、次に持ち越した。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ7.94(d,J=7.8Hz,1H),7.50(br s,1H),6.71(d,J=8.2Hz,1H),3.54−3.43(m,4H),3.26(s,3H)。
6−(4’−ブロモ−3’−ホルミル−フェノキシ)−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(5)
6−(4’−ブロモ−3’−ホルミル−フェノキシ)−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(5)の合成についての実験手順は、反応液を110℃で12時間加熱したこと以外は、D46の合成において記載したものと同じである。6−クロロ−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(3)(5.13g、24.2mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(4)(3.25g、16.2mmol)およびKCO(4.47g、32.3mmol)をDMF(45mL)中で反応させると、後処理後に粗油5が得られた。この油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油を10%のMeOH/CHCl(300mL)で希釈した後、シリカゲル(70g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(140g、230〜400メッシュ)に充填し、10−40%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を白色固体(4.71gg、52%単離収率)として得た。25%のEtOAc/ヘキサンで溶出し、UVランプで確認したTLCは、R=0.3を示した。H NMR 400MHz(CDCl)δ10.29(s,1H),7.70(d,J=3.0Hz,1H),7.63(d,J=8.6Hz,1H),7.61(d,J=8.2Hz,1H),7.23(dd,J=8.6,3.0Hz,1H),6.17(d,J=8.2Hz,1H),5.57(br s,1H),3.37−3.27(4H),3.26(s,3H)。
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(6)
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(6)の合成についての実験手順は、(D46)の合成において記載したものと同じである。5(4.70g、12.5mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(6.35g、25.0mmol)および酢酸カリウム(2.45g、25.0mmol)を、1,2−ジメトキシエタン(120mL)中で反応させると、褐色油が得られた。この褐色油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油をCHCl(400mL)で希釈した後、シリカゲル(70g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(140g、230〜400メッシュ)に充填し、10−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出した。純粋な画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を明黄色固体(4.24g、80%単離収率)として得た。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ10.38(s,1H),7.93(d,J=8.2Hz,1H),7.80(d,J=8.2Hz,1H),7.66(d,J=2.3Hz,1H),7.50(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),7.29(br s,1H),6.29(d,J=8.2Hz,1H),3.32(s,3H),3.17−3.13(4H),1.33(s,12H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(D111)
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(D111)の合成についての実験手順は、(D46)の合成において記載したものと同じである。6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(6)(4.20g、9.92mmol)をNaBH(750mg、19.8mmol)と反応させると、後処理後にD111を含有するオレンジ色油が得られた。この油をドライパックカラムクロマトグラフィーで以下のように分画した。油を10%のMeOH/CHCl(400mL)で希釈した後、シリカゲル(70g、230〜400メッシュ)を添加し、濃縮乾固した。これをシリカカラム(210g、230〜400メッシュ)に充填し、1:1:100の酢酸:MeOH:CHClで溶出した。D111を含有する画分を回収し、濃縮して、明黄色油を得た。この油を、アセトニトリル(40mL)でまず希釈した後、脱イオン水(400mL)を添加し、得られた白色懸濁液をドライアイスアセトン浴中で凍結させ、フリーズドライヤーに一晩置くことによってフリーズドライした。白色固体のD111が得られた(1.70g、H NMRで測定したとき、30mol%のピナコールジオールを含んだ)。D111の純度を増すために、これを再びカラムクロマトグラフィーにかけ、先と同じ条件に従ってフリーズドライすると、D111が白色固体(972mg、30%単離収率)として得られた。H NMR 400MHz(d−DMSO)δ9.21(s,1H),7.90(d,J=8.2Hz,1H),7.76(d,J=7.8Hz,1H),7.25(br t,J=4.7Hz,1H),7.24(d,J=1.5Hz,1H),7.14(dd,J=7.8,1.5Hz,1H),6.22(d,J=8.6Hz,1H),4.97(s,2H),3.33(s,3H),3.25−3.15(m,4H);質量スペクトル[M+H]=324;HPLC純度97.36%(Maxplot),97.21%(220nm),96.44%(254nm)。
19do 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシ−ニコチンアミド(D112)
Figure 2015178508

6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−メトキシ−ニコチンアミド(3)
ジメチルホルムアミド(60mL)中の6−クロロ−2−メトキシ−ニコチンアミド(7.15g、38.3mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(11.5g、57.5mmol)およびKCO(15.9g、115mmol)の混合物を110℃まで18時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、HO(800mL)で希釈し、酢酸エチル(6×400mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(50−80%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、表題化合物を明褐色固体(5.19g、39%収率)として得た。
H NMR 400MHz(d6−DMSO)δ10.18(s,1H),8.28(d,J=8.2Hz,1H),7.85(d,J=8.6Hz,1H),7.68(d,J=2.7Hz,1H),7.59(br s,1H),7.53(dd,J=8.6,2.7Hz,1H),7.53(br s,1H),6.72(d,J=8.2Hz,1H),3.71(s,3H)。
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−メトキシ−ニコチンアミド(4)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−メトキシ−ニコチンアミド(4.05g、11.5mmol)の1,2−ジメトキシエタン(240mL)懸濁液を、全ての固体が溶解するまで20分間100℃に加熱した。ビスピナコラートジボロン(5.86g、23.1mmol)およびKOAc(2.26g、23.1mmol)を添加し、反応液を100℃でさらに10分間撹拌した。PdCl(dppf)(0.84g、1.2mmol)を添加し、反応混合物を100℃で70分間撹拌した。これをシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(50−80%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、表題化合物(3.21g、69%収率)を白色固体として得た。
H NMR 400MHz(d−DMSO)δ10.39(s,1H),8.28(d,J=8.2Hz,1H),7.82(d,J=8.2Hz,1H),7.71(d,J2.3Hz,1H),7.60(br s,1H),7.53(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),7.53(br s,1H),6.71(d,J=8.2Hz,1H),3.72(s,3H),1.33(s,12H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシ−ニコチンアミド(D112)
NaBH(0.077g、2.0mmol)の無水メタノール(10mL)溶液を、6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−2−メトキシ−ニコチンアミド(2.51g、6.30mmol)のCHCl(40mL)溶液に添加し、室温で5分間撹拌した。次に、固体NaBH(0.400g、10.6mmol)を室温で45分間かけて少しずつ添加した。反応液をさらに30分間撹拌した後、50%の水性酢酸(1mL)を添加することによりクエンチした。室温でさらに30分間撹拌した後、溶液を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:3:100 v/v/vのAcOH/MeOH/CHCl)で精製して、表題化合物を白色の綿毛状固体(0.220g、12%収率)として得た。
H NMR 400MHz(d−DMSO)δ9.20(s,1H),8.25(d,J=8.2Hz,1H),7.76(d,J=7.8Hz,1H),7.58(br s,1H),7.53(br s,1H),7.25(br s,1H),7.16(br d,J=7.8Hz,1H),6.58(d,J=8.2Hz,1H),4.97(s,2H),3.75(s,3H)。
質量スペクトル[M+H]=301。
HPLC純度94.05%(Maxplot),94.02%(220nm),92.23%(254nm)。
19dp 2−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D113)
Figure 2015178508

2−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−6−クロロ−ニコチンアミド(3)
2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)(12.6g、66.1mmol)のアセトニトリル(無水、200mL)溶液に、2−ベンジルオキシ−エチルアミン(2)(10g、66.1mmol)およびトリエチルアミン(11mL、79.3mmol)を添加した。反応液を60℃で2日間加熱した。溶液を室温まで冷却し、懸濁液を濾過した。濾液を真空中で蒸発させた。残渣を、25%−100%のEtOAc/ヘキサンを用いるBiotageで精製して、15.8g(78.3%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 8.70(br.s.,1H),7.46(d,J=8.2Hz,1H),7.40−7.23(m,5H),6.44(d,J=8.2Hz,1H),5.97(br.s.,2H),4.58(s,2H),3.75−3.66(m,4H)。
2−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−6−クロロ−ニコチノニトリル(4)
2−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−6−クロロ−ニコチンアミド(3、15.8g、51.7mmol)のアセトニトリル(無水、200mL)溶液に、ピリジン(33.4mL、413mmol)およびPOCl(18.9mL、207mmol)を添加した。反応液を55℃で3時間加熱した。室温まで冷却した後、NaOH溶液(10%当量)をpH9までゆっくりと添加した。EtOAc(200mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。2%−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、10g(67%収率)の表題生成物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.56(d,J=7.8Hz,1H),7.41−7.27(m,5H),6.60(d,J=7.8Hz,1H),5.68(br.s.,1H),4.57(s,2H),3.76−3.63(m,4H)。
2−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−ニコチノニトリル(6)
2−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−ニコチノニトリル(4、10g、34.7mmol)のDMF(無水、300mL)溶液に、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(7g、34.7mmol)およびKCO(9.6g、69.4mmol)を添加した。反応液を80℃で16時間加熱した。DMFを真空中で蒸発させた。2.5%−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、10g(64%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.34(s,1H),7.75−7.60(m,3H),7.39−7.20(m,6H),6.20(d,J=6.6Hz,1H),5.59(brs,1H),4.43(s,2H),3.50−3.36(m,4H)。
2−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(7)
2−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−ニコチノニトリル(6、10g、22.1mmol)の1,4−ジオキサン(無水、360mL)溶液に、ビスピナコラートジボロン(6.74g、26.5mmol)、PdCl(dppf)(1.62g、2.21mmol)およびKOAc(6.5g、66.3mmol)を添加した。Nで通気しながら、溶液を室温で30分間撹拌した。次に、反応液を100℃で3時間加熱した。反応後、溶液を濾過し、真空中で濃縮した。2.5%−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、9g(82%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.63(s,1H),7.93(d,J=8.2Hz,1H),7.77(s,1H),7.66−7.62(m,1H),7.38−7.25(m,6H),6.18(d,J=8.2Hz,1H),5.56(br s,1H),4.48(s,2H),3.47(t,J=5.3Hz,2H),3.39(q,J=5.4Hz,2H),1.39(s,12H)。
2−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D113)
2−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(7、9g、18mmol)の透明なMeOH(無水、200mL)溶液に、NaBH(4.11g、108mmol)をゆっくりと添加した。反応液を室温で4時間撹拌した後、HCl溶液(1M、200mL)を添加した。室温で一晩、撹拌し続けた。次に、溶液を真空中でゆっくりと蒸発させた。生成した固体を濾過し、水で洗浄し、風乾して、3.3g(45.6%収率)の表題化合物を白色固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 7.91(d,J=8.6Hz,2H),7.76(d,J=8.2Hz,2H),7.35−7.18(m,5H),7.15(s,1H),7.08(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),6.23(d,J=8.6Hz,1H),4.94(s,2H),4.29(s,2H),3.34−3.21(m,4H);ES−MS:m/z402(M+H);HPLC:92.59%(220nm),93.22%(MaxPlot)。
19dq 6−(4−フルオロ−1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシニコチノニトリル(D114)
Figure 2015178508

無水テトラヒドロフラン(50mL)およびジイソプロピルアミン(11mL)の溶液を0℃に冷却し、1.6Mのn−ブチルリチウム/ヘキサン(47mL)を窒素バルーン下で少しずつ添加した。混合液を0℃で10分間撹拌した後、アセトンドライアイス浴で−78℃に冷却した。反応液に、無水テトラヒドロフラン(50mL)中の4−ブロモ−2−フルオロ−1−メトキシベンゼン(7.9mL、61mmol)の混合物を窒素バルーン下で少しずつ添加した。次に、混合物を−78℃で30分間撹拌させておいた。N,N−ジメチルホルムアミド(7.5mL)を、窒素バルーン下、−78℃で少しずつ添加した。反応液を、窒素バルーン下、室温で1時間撹拌した。溶液から得られる溶媒の半分を減圧下で除去し、溶液を酢酸エチル、水(300mL)、および1MのHCl(65mL)を用いて抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を、ヘキサンで洗浄することにより結晶化させた。固体を濾過により回収し、減圧下で乾燥させて、6−ブロモ−2−フルオロ−3−メトキシベンズアルデヒド(8.21g、58%収率)を得た。
窒素バルーン下の6−ブロモ−2−フルオロ−3−メトキシベンズアルデヒド(2g、8.58mmol)のジクロロメタン(43mL)溶液をアセトンドライアイス浴中で−78℃に冷却した。1Mの三臭化ホウ素のジクロロメタン(9.5mL)溶液を窒素バルーン下で少しずつ添加した。反応液を室温で一晩撹拌した。次に、反応液を氷水浴上に置き、過剰な三臭化ホウ素を氷片でクエンチした。水を添加し、溶液をジクロロメタンで抽出した。水層をジクロロメタンで2回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。溶媒を減圧下で除去して、6−ブロモ−2−フルオロ−3−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.61g、86%収率)を得た。
6−ブロモ−2−フルオロ−3−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.61g、7.35mmol)、エチレングリコール(2mL、36.8mmol)、パラ−トルエンスルホン酸(0.27g、0.147mmol)、およびトルエン(150mL)の溶液をディーンスタークヘッドで16時間還流した。重炭酸ナトリウムの水溶液を添加し、溶液を酢酸エチルで抽出した。水層を酢酸エチルでさらに5回抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。溶媒を減圧下で除去して、4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)−2−フルオロフェノール(1.81g、94%収率)を得た。
6−クロロ−2−メトキシニコチノニトリル(1.16g、6.88mmol)、4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)−2−フルオロフェノール(1.81g、6.88mmol)、炭酸カリウム(1.14g、8.26mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(35mL)の溶液を80℃で一晩撹拌した。水を添加し、溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、Combiflashを用いるシリカゲルカラムで精製して、6−(4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)−2−フルオロフェノキシ)−2−メトキシニコチノニトリル(2.31g、85%収率)を得た。
6−(4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)−2−フルオロフェノキシ)−2−メトキシニコチノニトリル(2.31g、5.85mmol)の1,4−ジオキサン(30mL)溶液に、酢酸カリウム、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.64g、6.44mmol)、および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.119g、0.146mmol)を添加した。反応液を、窒素バルーン下、80℃で一晩撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルを用いてセライトに通して濾過した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を、Combiflashを用いるシリカゲルカラムで精製して、6−(3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)−2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)−2−メトキシニコチノニトリル(2.18g、85%収率)を得た。
6−(3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)−2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)−2−メトキシニコチノニトリル(2.18g、4.93mmol)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液に、3MのHCl(3mL)を添加した。溶液を4時間還流した。溶液を室温まで冷却し、水を添加した。溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄した後、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。溶媒を減圧下で除去して、6−(2−フルオロ−3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)−2−メトキシニコチノニトリル(1.45g、74%収率)を得た。
6−(2−フルオロ−3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)−2−メトキシニコチノニトリル(1.45g、3.64mmol)のメタノール(15mL)溶液を氷水浴上に置いた。水素化ホウ素ナトリウムを少しずつ添加した。反応液を0℃で5分間撹拌した後、室温で2時間撹拌した。反応液を再び氷水浴上で0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(0.034g、0.91mmol)を添加した。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液を再び0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(0.034g、0.91mmol)を再び添加した。反応液を室温で1時間撹拌した。1MのHClを用いて、反応液をpH6〜7に中和した。次に、溶液を酢酸エチルおよび0.5Mのボロン酸水溶液を用いて抽出した。有機層を0.5Mのボロン酸溶液でさらに2回洗浄した後、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を、Combiflashを用いるシリカゲルカラムで精製して、6−(4−フルオロ−1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシニコチノニトリル(0.220g、20%収率)を得た。ES(−)MS m/z=300(M−H)H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.67(s,3H),5.11(s,2H),6.82(d,J=8.2Hz,1H),7.39(t,J=6.8,J=7.5Hz,1H),7.60(d,J=7.8Hz,1H),8.28(d,J=8.2Hz,1H),9.47(s,1H)。
19dr 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(D115)
Figure 2015178508

4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノール(2)
2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(1)(10g、49.8mmol)のトルエン(200mL)溶液に、エチレングリコール(9.25g、149.3mmol)および触媒量のp−TsOH(200mg)を添加した。ディーンスタークトラップを取り付けた後、反応液を136℃で3時間加熱した。溶液を室温まで冷却した後、飽和NaHCO(200mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、11.6g(95%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.40(d,J=8.6Hz,1H),7.09(d,J=3.1Hz,1H),6.72(dd,J=8.6,3.1Hz,1H),6.04(s,1H),4.18−4.04(m,4H)。
6−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリル+2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル(4+5)
2,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(3)(7.06g、40.8mmol)のアセトニトリル(無水、300mL)溶液に、4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノール(2)(10g、40.8mmol)およびKCO(5.63g、40.8mmol)を添加した。反応液を65℃で3時間加熱した。溶液を濾過し、真空中で蒸発させて、15.6gの生成物混合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.94(d,J=9.0Hz,2H),7.62(d,J=8.6Hz,2H),7.46(d,J=3.1Hz,1H),7.41(d,J=3.1Hz,1H),7.18−7.08(m,2H),7.05(dd,J=8.8,2.93Hz,1H),6.93(d,J=8.2Hz,1H),6.11(s,1H),6.09(s,1H),4.19−3.99(m,8H)。
6−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−2−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(8)
化合物混合物、6−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−2−クロロ−ニコチノニトリルおよび2−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−6−クロロ−ニコチノニトリル,(4+5、1g、2.6mmol)のアセトニトリル(無水、30mL)溶液に、2−メチルアミノ−エタノール(6、2.1mL、26mmol)を添加した。反応液を80℃で2時間加熱した。反応後、全ての揮発性成分を真空中で蒸発させた。10%−80%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、400mg(36%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.71−7.68(m,1H),7.59(d,J=8.6Hz,1H),7.42(d,J=2.7Hz,1H),7.00(dd,J=8.6,3.0Hz,1H),6.25(d,J=8.6Hz,1H),6.06(s,1H),4.19−4.04(m,4H),3.60−3.43(m,4H),3.35−3.30(m,3H)。
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(9)
6−(4−ブロモ−3−[1,3]ジオキサラン−2−イル−フェノキシ)−2−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(8、7.6g、18.1mmol)のTHF(100mL)溶液に、HCl溶液(1M、100mL)を添加した。反応液を50℃で一晩撹拌した。反応後、全てのTHFを真空中で蒸発させた。水溶液をEtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層を水(3×50mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて、6.8g(100%収率)の所望の生成物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.34(s,1H),7.80−7.65(m,3H),7.26−7.22(m,1H),6.28(d,J=8.6Hz,1H),3.71−3.64(m,2H),3.58(t,J=5.7Hz,2H),3.29(s,3H),2.03(s,1H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−{[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル(10)
2−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル(9、8g、21.3mmol)のTHF(無水、100mL)溶液に、TBDMS−Cl(3.21g、21.3mmol)およびEtN(3mL、21.3mmol)を添加した。溶液を室温で2日間撹拌した。溶液を濾過し、真空中で濃縮した。5%−50%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、10g(85%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.37(s,1H),7.78−7.73(m,2H),7.69(d,J=8.6Hz,1H),7.30−7.26(m,1H),6.28(d,J=8.6Hz,1H),3.66−3.57(m,4H),3.28(s,3H),0.87(s,9H),0.00(s,6H)。
2−{[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−メチル−アミノ}−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル:(11)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−{[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−メチル−アミノ}−ニコチノニトリル(10、5g、10.2mmol)の1,4−ジオキサン(無水、150mL)溶液に、ビスピナコラートジボロン(3.11g、12.2mmol)、PdCl(dppf)(0.75g、1.02mmol)およびKOAc(3g、30.6mmol)を添加した。Nで通気しながら、溶液を室温で30分間撹拌した。次に、反応液を100℃で3時間加熱した。溶液を濾過し、真空中で濃縮した。5%−10%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、5.2g(95%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.70(s,1H),7.98(d,J=8.2Hz,1H),7.81(d,J=2.3Hz,1H),7.77−7.73(m,1H),7.39(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),6.28(d,J=8.2Hz,1H),3.71−3.51(m,4H),3.29(s,3H),1.44(s,12H),0.87(s,9H),0.00(s,6H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ニコチノニトリル: (D115)
11(5.2g、9.7mmol)の透明なMeOH(無水、150mL)溶液に、NaBH(2.2g、58mmol)をゆっくりと添加した。反応液を室温で4時間撹拌した後、HCl溶液(1M、150mL)を添加した。室温で一晩、撹拌し続けた。次に、溶液を真空中でゆっくりと蒸発させた。5%−100%のMeOH/HO勾配を用いる逆相Biotageで精製を行ない、786mg(25%収率)の所望の生成物を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.22(s,1H),7.93(d,J=8.6Hz,1H),7.75(d,J=8.2Hz,1H),7.22(s,1H),7.13(dd,J=7.8,2.0Hz,1H),6.31(d,J=8.6Hz,1H),4.98(s,2H),4.66(t,J=5.1Hz,1H),3.48−3.44(m,2H),3.41(t,J=5.1Hz,2H),3.16(s,3H);ESMS:m/z326(M+H);HPLC:99.0%(220nm),98.21%(MaxPlot)。
19ds 2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−4−メトキシ−ピリミジン−5−カルボニトリル(D116)
Figure 2015178508

2−クロロ−4−メトキシ−ピリミジン−5−カルボニトリル(2)
2,4−ジクロロ−ピリミジン−5−カルボニトリル(1)(300mg、1.72mmol)のTHF(無水、20mL)溶液に、ナトリウムメトキシド溶液(0.5M/MeOH、3.45mL、1.72mmol)を添加した。反応液を室温で30分間撹拌した。揮発成分を真空中で除去した。Biotageシリカゲルクロマトグラフィー(2%−30%のEtOAc/ヘキサン勾配)で精製を行ない、130mg(45%収率)の表題化合物を得た。H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 8.62(s,1H),4.18(s,3H)。
2−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−4−メトキシ−ピリミジン−5−カルボニトリル
2−クロロ−4−メトキシ−ピリミジン−5−カルボニトリル(2)(500mg、2.95mmol)の透明なDMF(無水、30mL)溶液に、3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1,5−ジオール(3)(221mg、1.47mmol)およびCsCO(1054mg、3.24mmol)を添加した。反応液を、80℃で2時間、マイクロ波で加熱した。HCl(1M)をpH2まで添加した。全ての揮発性成分を真空中で除去した。5%−100%のMeOH/HO勾配を用いる逆相Biotageで精製を行ない、125mg(30%収率)の表題化合物を白色固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.26(s,1H),8.88(s,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.31(s,1H),7.23(dd,J=8.0,1.8Hz,1H),5.01(s,2H),4.00(s,3H);ES−MSm/z=284(M+H);HPLC:92.78%(220nm),94.74%(MaxPlot)。
19dt 5−[5−アミノメチル−6−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−ピリジン−2−イルオキシ]−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D117)
Figure 2015178508

(D113)(2.5g、6.23mmol)のMeOH(無水、500mL)溶液にPd/C(100mg)を添加した。水素化を、H(50Psi)下、室温で30分間行なった。次に、懸濁液を濾過した。濾液を真空中で濃縮した。5%−20%のMeOH/DCM勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、1.95g(99%収率)の表題化合物を白色固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 8.18(br.s.,3H),7.74(d,J=8.2Hz,1H),7.54(d,J=7.8Hz,1H),7.10(s,1H),7.06−7.01(m,1H),6.09(d,J=7.8Hz,1H),4.96(s,2H),3.94−3.88(m,3H),3.41(t,J=6.1Hz,2H),3.17(t,J=6.1Hz,2H);ES−MS:m/z316(M+H);HPLC:96.08%(220nm),95.90%(MaxPlot)。
19du 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−4−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(D118)および
19dv 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ニコチノニトリル(D119)
Figure 2015178508

6−クロロ−4−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(2)
0℃の2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エタノール(6.32g、43.30mmol)のDMF(15mL)溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中95%、1.09g、43.30mmol)を少しずつ添加した。室温で1時間後、この混合物を0℃の4,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(5.0g、28.90mmol)のDMF(25mL)溶液にゆっくりと添加した。一晩後、DMFを減圧下で除去し、得られた混合物をEtOAc(50mL)で希釈した。有機層を、水(20mL)およびブライン(3×20mL)溶液で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。5−25%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(4.9g、60%)を透明油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.47(s,1H),7.10(s,1H),4.70(t,J=3.3Hz,1H),4.32−4.45(m,2H),4.19−4.08(m,1H),3.91−3.80(m,2H),3.59−3.50(m,1H),1.83−1.68(m,2H),1.65−1.50(m,4H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−4−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(3)
DMF(30mL)中の6−クロロ−4−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(4.8g、16.62mmol)および2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(4.01g、19.94mmol)の混合物に、炭酸カリウム(3.44g、24.93mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で一晩加熱した。DMFを減圧下で除去し、残渣をEtOAc(200mL)で希釈した。有機層を、水(20mL)およびブライン(3×20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、白色固体を得た。2−25%のEtOAc/ヘキサンを勾配溶出として用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(4.8g、64%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 10.19(s,1H),8.46(s,1H),7.88(d,J=8.6Hz,1H),7.60(d,J=2.7Hz,1H),7.49(dd,J=8.6,2.7Hz,1H),7.09(s,1H),4.75−4.67(m,1H),4.49−4.45(m,2H),4.00−3.89(m,1H),3.85−3.74(m,2H),3.49−3.41(m,1H),1.78−1.53(m,2H),1.39−1.53(m,4H)。
6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−4−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(4)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−4−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(4.9g、10.09mmol)の脱気1,4−ジオキサン(35mL)溶液に、ビス(ピナコラート)ジボロン(3.18g、12.54mmol)、酢酸カリウム(3.21g、37.7mmol)、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]塩化パラジウム(II)(0.38g、0.52mmol)を添加した。Nで再びパージした後、懸濁液を80℃で3時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、セライト(登録商標)に通し、EtOAc(150mL)で希釈した。有機層を水(20mL)およびブライン(20mL)溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。5−25%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(3.8g、64%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 10.39(s,1H),8.44(s,1H),7.83(d,J=7.8Hz,1H),7.62(d,J=2.3Hz,1H),7.49(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),7.06(s,1H),4.69(s,1H),4.47−4.39(m,2H),4.02−3.92(m,1H),3.80−3.70(m,2H),3.49−3.38(m,1H),1.72−1.58(m,2H),1.50−1.42(m,4H),1.33(s,12H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−4−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(D118)
0℃の6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−4−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(0.5g、1.02mmol)のメタノール(3mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.07g、2.04mmol)を添加した。室温で1時間後、溶液を氷浴中で冷却し、1MのNaHSO(2.6mL、2.6mmol)をpHが4〜5に達するまで添加した。得られた混合物を超音波処理し、0℃で1時間撹拌した。分離した白色固体を濾過し、MeOHで洗浄し、凍結乾燥して、表題化合物D118(0.1g、25%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.22(s,1H),8.46(s,1H),7.77(d,J=7.8Hz,1H),7.21(d,J=1.6Hz,1H),7.15−7.09(m,1H),7.02(s,1H),4.99(s,2H),4.71(s,1H),4.49−4.40(m,2H),4.02−3.91(m,1H),3.84−3.73(m,2H),3.49−3.41(m,1H),1.72−1.58(m,2H),1.55−1.41(m,4H);MS(ES) m/z:397(M+1);HPLC純度97.55%(Maxplot),97.65%(220nm)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ニコチノニトリル(D119)
0℃の6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−4−[2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エトキシ]−ニコチノニトリル(1.8g、4.54mmol)のメタノール(15mL)懸濁液に、エーテル中の1M HCl(5.45ml、5.45mmol)を添加し、同じ温度で2時間放置した。生成した固体を濾過により回収し、最小限の体積の10% MeOH/CHClに溶解し、短いカラムに通した。溶媒を蒸発させて、表題化合物(D119)(0.28g、20%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.23(s,1H),8.45(s,1H),7.77(d,J=7.8Hz,1H),7.22(s,1H),7.15−7.09(m,1H),7.01(s,1H),5.04(t,J=5.3Hz,1H),4.99(s,2H),4.30(t,J=4.5Hz,2H),3.79−3.76(m,2H);MS(ES) m/z:313(M+1);HPLC純度99.27%(Maxplot),99.66%(220nm)。C1513BNの元素分析:計算値C:57.73;H:4.20;N:8.98、実測値C:57.53;H:4.31;N:8.95。
19dw 4−エトキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D120)
Figure 2015178508

4,6−ジクロロ−ニコチンアミド(2)
塩化オキサリル(7.70mL、88.3mmol)を、室温で1時間かけて、4,6−ジクロロニコチン酸(8.47g、44.1mmol)のジメチルホルムアミド(200mL)懸濁液に添加した。反応混合物を室温でさらに3時間撹拌した後、真空中で濃縮した。残渣をCHCl(200mL)に溶解した後、NHOH(8.3mL、130mmol)を30分間かけて少しずつ添加した[注:NHOHを添加すると反応液は発熱するので、反応温度が25℃を超えないように添加速度を制御するよう注意した]。反応混合物を室温でさらに1時間撹拌した後、水(600mL)で希釈し、EtOAc(4×600mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、表題化合物を明褐色固体(8.05g、95%収率)として得た。この材料を、さらに精製することなく、次に持ち越した。
H NMR 400MHz(d−DMSO)δ8.48(s,1H),8.10(br s,1H),7.87(br s,2H)。
4,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(3)
ピリジン(20.3mL、250mmol)を、室温で4,6−ジクロロ−ニコチンアミド(8.00g、41.9mmol)のアセトニトリル(180mL)懸濁液に添加した。POCl(11.7mL、126mmol)を、室温で3分間かけて添加した。反応混合物を60℃で1.5時間加熱した。反応溶液を室温まで冷却し、水性NaOH(0.8M、600mL)中に注いだ後、EtOAc(6×400mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、表題化合物を明オレンジ色固体(6.41g、88%)として得た。
H NMR400MHz(CDCl)δ8.67(s,1H),7.58(s,1H)。
6−クロロ−4−エトキシ−ニコチノニトリル(4)
NaOEtのエタノール(1.93M、18.8mL、36.3mmol)溶液を、室温で10分間かけて4,6−ジクロロ−ニコチノニトリル(6.29g、36.3mmol)のジメチルホルムアミド(60mL)溶液に添加した。反応液を3時間撹拌し、水(600mL)で希釈し、EtOAc(4×400mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、表題化合物を白色固体(3.82g、58%)として、および4−クロロ−6−エトキシ−ニコチノニトリル(0.41g、6.0%)を白色固体として得た。
6−クロロ−4−エトキシ−ニコチノニトリル(4):H NMR 400MHz(CDCl)δ8.47(s,1H),6.93(s,1H),4.24(q,J=7.0Hz,2H),1.54(t,J=7.0Hz,3H)。
4−クロロ−6−エトキシ−ニコチノニトリル(5):H NMR 400MHz(CDCl)δ8.43(s,1H),6.87(s,1H),4.44(q,J=7.0Hz,2H),1.40(t,J=7.0Hz,3H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−4−エトキシ−ニコチノニトリル(7)
ジメチルホルムアミド(30mL)中の6−クロロ−4−エトキシ−ニコチノニトリル(3.80g、20.8mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(4.60g、22.9mmol)およびKCO(4.31g、31.2mmol)の混合物を110℃まで5時間加熱した。反応混合物をHO(400mL)で希釈し、酢酸エチル(8×400mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(15−50%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、表題化合物を白色固体(5.31g、73%)として得た。
H NMR 400MHz(CDCl)δ10.34(s,1H),8.22(s,1H),7.71(d,J=8.6Hz,1H),7.68(d,J=3.1Hz,1H),7.27(dd,J=8.6,3.1Hz,1H),6.50(s,1H),4.24(q,J=7.0Hz,2H),1.55(t,J=7.0Hz,3H)。
4−エトキシ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(8)
1,2−ジメトキシエタン(180mL)中の6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−4−エトキシ−ニコチノニトリル(5.30g、15.3mmol)、ビスピナコラートジボロン(7.75g、30.5mmol)およびKOAc(3.00g、30.5mmol)の混合物を110℃まで10分間加熱した。PdCl(dppf)(0.56g、0.76mmol)を添加し、反応混合物を110℃で1.5時間激しく撹拌した。これをシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(20−40%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、表題化合物を白色固体(3.53g、59%収率)として得た。
H NMR 400MHz(CDCl)δ10.68(s,1H),8.23(s,1H),8.01(d,J=8.2Hz,1H),7.73(d,J=2.3Hz,1H),7.36(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),6.49(s,1H),4.23(q,J=7.0Hz,2H),1.54(t,J=7.0Hz,3H),1.39(s,12H)。
4−エトキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D120)
NaBH(0.10g、2.6mmol)の無水メタノール(20mL)溶液を4−エトキシ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(3.53g、8.95mmol)のCHCl(80mL)溶液に添加し、室温で5分間加熱した。次に、固体NaBH(0.58g、15.3mmol)を、室温で30分間かけて少しずつ添加した。反応混合物をさらに30分間撹拌し、70%の水性酢酸(3mL)を添加することによりクエンチした後、室温でさらに1時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:1:100 v/v/vのAcOH/MeOH/CHCl)で精製して、表題化合物を粘着性油として得た。この油を凍結乾燥して、白色固体(0.781g、29%収率)を得た。
H NMR 400MHz(d−DMSO)δ9.24(s,1H),8.45(s,1H),7.77(d,J=8.2Hz,1H),7.22(s,1H),7.13(dd,J=7.8,1.6Hz,1H),6.97(s,1H),4.99(s,2H),4.32(q,J=7.0Hz,2H),1.40(t,J=7.0Hz,3H)。
質量スペクトル[M+H]=297。
HPLC純度96.58%(Maxplot),98.13%(220nm),97.49%(254nm)。
19dx 2−ベンジルアミノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D121)
Figure 2015178508

2−ベンジルアミノ−6−クロロ−ニコチンアミド(3)
2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)(2.3g、12.2mmol)のアセトニトリル(無水、100mL)溶液に、2−ベンジルアミン(2)(1.3g、12.2mmol)およびトリエチルアミン(1.7mL、12.2mmol)を添加した。反応液を60℃で4時間加熱した。溶液を室温まで冷却し、濾過した。濾液を真空中で蒸発させた。5%−50%のEtOAc/ヘキサン勾配を用いるBiotageシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、1.71g(54%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 8.82(br.s.,1H),7.52(d,J=8.2Hz,1H),7.40−7.23(m,6H),6.50(d,J=8.2Hz,1H),5.66(br.s.,2H),4.70(d,J=5.5Hz,2H)。
2−ベンジルアミノ−6−クロロ−ニコチノニトリル(4)
2−ベンジルアミノ−6−クロロ−ニコチンアミド(3、1.71g、6.6mmol)のアセトニトリル(無水、80mL)溶液に、ピリジン(4.26mL、52.7mmol)およびPOCl(2.41mL,264mmol)を添加した。反応液を55℃で3時間加熱した。室温まで冷却した後、NaOH溶液(10%当量、30mL)をpH9までゆっくりと添加した。EtOAc(200mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。2%−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、0.66g(42%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.58(d,J=8.2Hz,1H),7.39−7.29(m,5H),6.65(d,J=7.8Hz,1H),5.55(br.s.,1H),4.69(d,J=5.5Hz,2H)。
2−ベンジルアミノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D121)
2−ベンジルアミノ−6−クロロ−ニコチノニトリル(4、660mg、2.73mmol)の透明なDMF(無水、30mL)溶液に、3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1,5−ジオール(3)(205mg、1.37mmol)およびCsCO(880mg、2.73mmol)を添加した。反応液を、80℃で1.5時間、マイクロ波で加熱した。HCl(1M)をpH2まで添加した。全ての揮発性成分を真空中で除去した。10%−90%のMeOH/HO勾配を用いる逆相Biotageで精製を行ない、480mg(49.5%収率)の表題化合物を白色固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.25(s,1H),8.00−7.95(m,1H),7.91(d,J=8.2Hz,1H),7.76(d,J=7.8Hz,1H),7.20−7.05(m,5H),6.87(dd,J=7.4,1.9Hz,1H),6.25(d,J=8.6Hz,1H),4.93(s,2H),4.17(d,J=5.8Hz,2H),3.32(s,1H);ES−MS:m/z358(M+H);HPLC:97.8%(220nm),97.61%(MaxPlot)。
19dy 6−(6−フルオロ−1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシニコチノニトリル(D122)
Figure 2015178508

4−フルオロ−3−メトキシベンズアルデヒド(4.3g、27.9mmol)、臭化カリウム(16.6g、139.5mmol)、臭素(3.6mL、69.8mmol)、および水(45mL)の溶液を室温で24時間撹拌した。追加の臭素(1.43mL、27.9mmol)を添加し、反応液を室温で一晩撹拌した。生成物が溶液から沈殿したので、濾過により回収し、減圧下で乾燥させて、2−ブロモ−4−フルオロ−5−メトキシベンズアルデヒド(6.01g、92%収率)を得た。
2−ブロモ−4−フルオロ−5−メトキシベンズアルデヒド(1.19g、8.20mmol)、48% HBr(57mL)および氷酢酸(57mL)の溶液を130℃で5時間還流した。氷酢酸を減圧下で除去した。炭酸ナトリウムを用いて溶液を中和した。水を添加し、酢酸エチルを用いて混合物を抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を、Combiflashを用いるシリカゲルカラムで精製して、2−ブロモ−4−フルオロ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.15g、64%収率)を得た。
残りの工程は、6−(4−フルオロ−1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−メトキシニコチノニトリルの工程と同一である。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.67(s,3H),4.98(s,2H),6.82(d,J=8.4Hz,1H),7.48(d,J=6.6Hz,1H),7.62(d,J=9.8Hz,1H),8.27(d,J=8.4Hz,1H),9.35(s,1H)。
19dz 5−ヒドロキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D123):
Figure 2015178508

5−ヒドロキシ−ニコチノニトリル(2)
DMF(20mL)中の5−ブロモ−ピリジン−3−オール(9.94mL、54.0mmol)およびCuCN(7.4g、82.62mmol)の混合物を135℃で5時間加熱した。DMFを減圧下で除去し、残渣を0℃のNHOH(10mL)で希釈した。混合物をアンモニアガスで1時間通気し、0℃に冷却し、pHが約4に達するまで濃HCl(35mL)で酸性化した。得られた混合物をEtOAc(5×100mL)で抽出した。有機層を水(2×100mL)およびブライン(2×100mL)溶液で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色固体を得た。5−25%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(2.5g、39%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 10.78(s,1H),8.46(d,J=2.0Hz,1H),8.41(d,J=2.7Hz,1H),7.61−7.57(m,1H)。
6−クロロ−5−ヒドロキシ−ニコチノニトリル(3)
アセトニトリル(33mL)中の5−ヒドロキシ−ニコチノニトリル(2.0g、16.66mmol)、およびN−クロロコハク酸イミド(3.3g、25.0mmol)の混合物を、密封チューブ中、107℃で一晩加熱した。アセトニトリルを減圧下で除去し、残渣をEtOAc(100mL)で希釈した。有機層を水(10mL)およびブライン(2×10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、褐色油を得た。20−80%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(0.55g、36%)を黄色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 11.70(s,1H),8.35(d,J=2.0Hz,1H),7.67(d,J=2.0Hz,1H);MS(ES) m/z:153(M−1)
6−クロロ−5−メトキシメトキシ−ニコチノニトリル(4)
6−クロロ−5−ヒドロキシ−ニコチノニトリル(1.12g、7.24mmol)のDCM(15mL)溶液に、N,N−ジイソピルエチルアミン(1.57mL、9.05mmol)を添加した後、クロロ−メチルメチルエーテル(0.66mL、8.69mmol)を0℃でゆっくりと添加した。室温で一晩後、反応混合物を飽和NaHCO(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色油を得た。5−25%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(0.68g、50%)を透明油として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 8.53(d,J=2.0Hz,1H),8.14(d,J=2.0Hz,1H),5.42(s,2H),3.40(s,3H);MS(ES) m/z:199(M+1)
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−5−メトキシメトキシ−ニコチノニトリル(6)
DMF(10mL)中の6−クロロ−5−メトキシメトキシ−ニコチノニトリル(0.68g、3.42mmol)および3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1,5−ジオール(0.56g、3.76mmol)の混合物に、炭酸セシウム(2.45g、7.52mmol)を添加した。得られた懸濁液を80℃で一晩加熱した。DMFを減圧下で除去し、残渣をEtOAc(50mL)で希釈し、水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、褐色油を得た。1−100%のMeOH/EtOAc勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(0.40g、40%)を透明油として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.23(s,1H),8.24(s,1H),8.03(s,1H),7.77(d,J=8.6Hz,1H),7.23(s,1H),7.14(d,J=7.4Hz,1H),5.40(s,2H),4.98(s,2H),3.45(s,3H);MS(ES) m/z:313(M+1)
5−ヒドロキシ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D123)
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−5−メトキシメトキシ−ニコチノニトリル(0.28g、0.89mmol)のメタノール(4mL)懸濁液に、0℃のエーテル中の1M HCl(1.79mL、1.79mmol)を添加した。反応液を65℃で2時間加熱した。メタノールを減圧下で除去し、生成物を、CHCN/HO(0.1%のAcOH)を溶離液として用いる逆相分取HPLCで精製して、表題化合物(0.10g、41%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm9.22(s,1H),8.02(s,1H),7.76(d,J=7.8Hz,1H),7.57(s,1H),7.19(s,1H),7.15−7.09(m,1H),4.98(s,2H);MS(ES) m/z:267(M−1);HPLC純度92.91%(Maxplot),92.41%(220nm)。
19ea 2−エトキシ−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(D124)
Figure 2015178508

窒素バルーン下の2−ヒドロキシ−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(0.200g、0.749mmol)、ヨードエタン(0.182mL、2.25mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)の溶液を、氷水浴上に置いた。水素化ナトリウム(0.090g、2.25mmol)を添加し、混合物を、窒素バルーン下、0℃で15分間撹拌した。次に、反応液を室温で2時間撹拌した。水を添加して、過剰な水素化ナトリウムをクエンチした後、混合物を、1MのHClを用いて中和した。水を添加し、酢酸エチルを用いて溶液を抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させて、濾過した。溶媒を減圧下で除去した。イソプロピルエーテルを添加することにより残渣を固化した。沈殿物を濾過し、減圧下で乾燥させて、2−エトキシ−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(0.131g、59%収率)を得た。ES(−)MS m/z=294(M−H)H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.33(t,J=6.9Hz,3H),4.13(q,J=7.0Hz,2H),4.95(s,2H),6.56(dd,J=8.6,1.9Hz,1H),6.89(d,J=1.9Hz,1H),7.08(dd,J=8.1,1.6Hz,1H),7.14(s,1H),7.69(d,J=8.6Hz,1H),7.77(d,J=7.8Hz,1H),9.19(s,1H)。
19eb 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−ニコチノニトリル(D125)
Figure 2015178508

6−クロロ−2−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−ニコチンアミド(3)
2,2,2−トリフルオロ−エタノール(2)(4.8mL、67.8mmol)の溶液に、ナトリウム(0.52g、22.6mmol)を添加した。反応液を一晩置いた。次に、この溶液にDMF(30mL)中の2,6−ジクロロニコチンアミド(1、4.32g、22.6mmol)を添加した。反応液を室温で3時間置いた。懸濁液を濾過した。濾液を真空中で濃縮した。10%−60%のEtOAc/ヘキサン勾配を用いるBiotageシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、4.68g(81%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 8.54(d,J=7.8Hz,1H),7.29(br.s.,1H),7.21(d,J=7.8Hz,1H),5.91(br.s.,1H),4.93−4.89(m,2H)。
6−クロロ−2−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−ニコチノニトリル(4)
6−クロロ−2−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−ニコチンアミド(3、4.68g、18.3mmol)のアセトニトリル(無水、100mL)溶液に、ピリジン(11.86mL、146.8mmol)およびPOCl(6.72mL、73.4mmol)を添加した。反応液を55℃で3時間加熱した。室温まで冷却した後、NaOH溶液(10%当量)をpH9までゆっくりと添加した。EtOAc(200mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。2%−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、4g(92%収率)の表題生成物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.92(d,J=7.9Hz,1H),7.17(d,J=7.9Hz,1H),4.92−4.84(m,2H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−ニコチノニトリル(D125)
6−クロロ−2−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−ニコチノニトリル(4、1.26g、5.33mmol)のDMF(無水、30mL)溶液に、3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1,5−ジオール(400mg、2.67mmol)およびCsCO(1.91g、5.87mmol)を添加した。反応液を、80℃で2時間、マイクロ波で加熱した。反応液を室温まで冷却した後、HCl(1M、20mL)を添加した。揮発性物質を真空中で除去した。5%−90%のACN/水勾配で溶出する分取HPLCで精製を行ない、380mg(41%収率)の表題化合物を白色固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.28(s,1H),8.36(d,J=8.2Hz,1H),7.81(d,J=7.8Hz,1H),7.31(s,1H),7.23(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),6.83(d,J=8.2Hz,1H),5.00(s,2H),4.90−4.83(m,2H);F NMR(376MHz,DMSO−d)ppm−72.84;ESMS:m/z351(M+H);HPLC:96.35%(220nm),97.02%(MaxPlot)。C1510BFの元素分析、計算値:C,51.47%;H,2.88%;N,8.00%。実測値:C,51.44%;H,2.86%;N,8.30%。
19ec 2−[3−シアノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ピリジン−2−イルオキシ]−酢酸エチル(D126)
Figure 2015178508

酢酸2−[3−シアノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ピリジン−2−イルオキシ]−エチルエステル(D126)
D126の合成については(D99)を参照されたい。D126は、D99の分取逆相HPLC精製の間に副生成物として単離された。CHCN/HO(0.1%のAcOH)の勾配混合物を溶離液として用いて、D126(0.25g、20%)を得た。これは白色固体として得られた。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.24(s,1H),8.24(d,J=8.2Hz,1H),7.77(d,J=8.2Hz,1H),7.26(s,1H),7.18(d,J=7.8Hz,1H),6.71(d,J=8.2Hz,1H),4.98(s,2H),4.35−4.26(m,2H),4.22−4.13(m,2H),1.98(s,3H);13C NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 170.86,164.58,163.75,156.71,155.37,147.67,132.62,120.87,115.95,114.86,104.43,89.54,70.34,65.92,62.27,21.22(ホウ素置換Cは観測されず);MS(ES) m/z:355(M+1);HPLC純度96.66%(Maxplot),97.43%(220nm)。C1715BNの元素分析:計算値C=57.66%,H=4.27%,N=7.91%;実測値C=57.58%,H=4.41%,N=7.71%。
19ed 2−(2,2−ジフルオロ−エトキシ)−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D127)
Figure 2015178508

6−クロロ−2−(2,2−ジフルオロ−エトキシ)−ニコチンアミド(2)
2,2−ジフルオロエタノール(3.51mL、55.5mmol)を、NaH(2.22g、60%w/wの油中分散)の1,2−ジメトキシエタン(40.0mL)懸濁液に、14℃で30分間かけて滴下し、1時間撹拌した。この溶液の一部(25mL、35mmol)を、2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(5.30g、27.7mmol)のジメチルホルムアミド(40mL)溶液に14℃で10分間かけて滴下した。得られた懸濁液を14℃でさらに1時間撹拌し、水(600mL)で希釈し、EtOAc(3×400mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、表題化合物を明オレンジ色固体(6.39g、97%)として得た。これを、さらに精製することなく使用した。
H NMR 400MHz(d−DMSO)δ8.19(d,J=7.8Hz,1H),7.87(br s,1H),7.53(br s,1H),7.28(d,J=7.8Hz,1H),6.47(tt,J=54.7,3.5Hz,1H),4.66(td,J=11.3,3.5Hz,2H)。
6−クロロ−2−(2,2−ジフルオロ−エトキシ)−ニコチノニトリル(3)
POCl(7.5mL、81mmol)を、6−クロロ−2−(2,2−ジフルオロ−エトキシ)−ニコチンアミド(6.39g、27.0mmol)のアセトニトリル(100mL)溶液に、14℃で5分間かけて添加した。反応混合物を60℃まで1.5時間加熱した後、室温まで冷却した。混合物を、氷冷した水性NaOH(0.6M、800mL)溶液中に注ぎ、EtOAc(4×800mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、表題化合物を明黄色油(6.41g、88%)として得た。これは、静置すると固化した(5.10g、86%)。
H NMR 400MHz(CDCl)δ7.89(d,J=8.2Hz,1H),7.12(d,J=8.2Hz,1H),6.17(tt,J=55.1,3.5Hz,1H),4.66(td,J=13.3,3.5Hz,2H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−(2,2−ジフルオロ−エトキシ)−ニコチノニトリル(5)
ジメチルホルムアミド(30mL)中の6−クロロ−2−(2,2−ジフルオロ−エトキシ)−ニコチノニトリル(5.01g、22.9mmol)、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(3.84g、19.1mmol)およびKCO(5.3g、38mmol)の混合物を110℃まで3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、HO(800mL)で希釈し、酢酸エチル(4×800mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、表題化合物を白色固体(6.62g、90%)として得た。
H NMR 400MHz(CDCl)δ10.36(s,1H),7.94(d,J=8.2Hz,1H),7.74(d,J=3.1Hz,1H),7.73(d,J=8.6Hz,1H),7.28(dd,J=8.6,3.1Hz,1H),6.70(d,J=8.2Hz,1H),5.97(tt,J=54.7,4.3Hz,1H),4.31(td,J=13.3,4.3Hz,2H)。
2−(2,2−ジフルオロ−エトキシ)−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(6)
1,2−ジメトキシエタン(180mL)中の6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−(2,2−ジフルオロ−エトキシ)−ニコチノニトリル(6.60g、17.2mmol)、ビスピナコラートジボロン(8.75g、34.5mmol)およびKOAc(3.38g、34.5mmol)の混合物を、110℃まで10分間加熱した。PdCl(dppf)(0.630g、0.86mmol)を添加し、反応混合物を110℃で2時間撹拌した。これをシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(10−40%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、表題化合物を明灰色固体(5.22g、70%収率)として得た。
H NMR 400MHz(d−DMSO)δ10.39(s,1H),8.37(d,J=8.6Hz,1H),7.84(d,J=8.2Hz,1H),7.77(d,J=2.7Hz,1H),7.61(dd,J=8.2,2.3Hz,1H),6.93(d,J=8.2Hz,1H),6.27(tt,54.3,3.5Hz,1H),4.39(td,J=14.9,3.5Hz,2H),1.36(s,12H)。
2−(2,2−ジフルオロ−エトキシ)−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D127)
NaBH(0.100g、2.6mmol)の無水メタノール(20mL)溶液を、2−(2,2−ジフルオロ−エトキシ)−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(5.20g、12.1mmol)のCHCl(80mL)溶液に添加し、室温で5分間撹拌した。次に、反応液に、固体NaBH(0.815g、21.5mmol)を室温で30分間かけて少しずつ添加し、反応液をさらに30分間撹拌した。反応液を60%の水性酢酸(5mL)を添加することによりクエンチし、室温で30分間撹拌した後、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:1:100 v/v/vのAcOH/MeOH/CHCl)で精製して、表題化合物を粘性油として得た。これを凍結乾燥して、白色固体(1.92g、48%収率)を得た。
H NMR 400MHz(d−DMSO)δ9.27(s,1H),8.31(d,J=8.2Hz,1H),7.78(d,J=7.9Hz,1H),7.29(d,J=1.5Hz,1H),7.20(dd,J=7.9,1.5Hz,1H),6.79(d,J=8.2Hz,1H),6.25(tt,J=54.5,3.5Hz,1H),4.97(s,2H),4.40(td,J=11.4,3.5Hz,2H)。
質量スペクトル[M+H]=333。
HPLC純度98.15%(Maxplot),97.48%(220nm),97.44%(254nm)。
19ee 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−イソプロポキシ−ニコチノニトリル(D128):
Figure 2015178508

6−クロロ−2−イソプロポキシ−ニコチンアミド(2)
0℃のプロパン−2−オール(2.94mL、39.26mmol)のDMF(15mL)溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中95%、0.94g、39.26mmol)を少しずつ添加し、室温で1時間撹拌した。この混合物を0℃の2,6−ジクロロニコチンアミド(5.0g、26.17mmol)のDMF(25mL)溶液にゆっくりと添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、水(2×20mL)およびブライン(2×10mL)溶液で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色油を得た。5−50%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(2.94g、64%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.45(d,J=8.2Hz,1H),7.73(br.s.,1H),7.03(d,J=7.8Hz,1H),5.84(br.s.,1H),5.64−5.47(m,1H),1.45(d,J=6.3Hz,6H)。
6−クロロ−2−イソプロポキシ−ニコチノニトリル(3)
6−クロロ−2−イソプロポキシ−ニコチンアミド(2.87g、13.37mmol)およびピリジン(6.48mL、80.22mmol)のアセトニトリル(25mL)溶液に、オキシ塩化リン(3.68mL、40.13mmol)を5分間かけて添加した。反応液を55℃で1時間撹拌した。アセトニトリルを真空中で蒸発させ、得られた残渣を、1NのNaOHを用いて0℃でpHが約7に達するまで中和した。反応混合物をEtOAc(100mL)で抽出した。有機層を回収し、水層をEtOAc(3×50mL)でさらに抽出した。全ての有機物を合わせ、ブライン(2×25mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色油を得た。5−25%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(2.1g、81%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 8.28(d,J=8.2Hz,1H),7.27(d,J=8.2Hz,1H),5.34−5.20(m,1H),1.33(d,J=6.2Hz,6H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−イソプロポキシ−ニコチノニトリル(D128)
DMF(10mL)中の6−クロロ−2−イソプロポキシ−ニコチノニトリル(0.73g、4.0mmol)および3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1,5−ジオール(0.40g、2.66mmol)の混合物に、炭酸カリウム(1.10g、7.98mmol)を添加した。得られた懸濁液を80℃で一晩加熱した。DMFを減圧下で除去し、残渣をEtOAc(50mL)で希釈し、水(10mL)およびブライン(2×10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、褐色油を得た。MeOH/HO(0.1%のAcOH)を溶離液として用いる分取逆相HPLCで精製を行ない、表題化合物(0.21g、21%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.27(s,1H),8.23(d,J=8.6Hz,1H),7.79(d,J=7.8Hz,1H),7.29(s,1H),7.22−7.14(m,1H),6.70(d,J=8.2Hz,1H),4.99(s,2H),4.85(sept.,J=6.3Hz,1H),1.19(d,J=6.3Hz,6H);MS(ES) m/z:311(M+1);HPLC純度98.44%(Maxplot),97.99%(220nm)。
19ef 2−tert−ブチルアミノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D129)および
19eg 2−アミノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D130)
Figure 2015178508

2−tert−ブチルアミノ−6−クロロ−ニコチンアミド(3)
2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)(4g、20.9mmol)のアセトニトリル(無水、60mL)溶液に、tert−ブチルアミン(2)(13.28mL、12.6mmol)およびトリエチルアミン(15.7mL、12.6mmol)を添加した。反応液を80℃で2日間加熱した。溶液を室温まで冷却し、得られた懸濁液を濾過した。濾液を真空中で濃縮した。残渣を、20%−100%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるBiotageシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、850mg(18%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 8.51(br.s.,1H),7.47(d,J=7.8Hz,1H),6.42(d,J=7.8Hz,1H),5.65(br.s.,2H),1.48(s,9H)。
2−tert−ブチルアミノ−6−クロロ−ニコチノニトリル(4)
2−tert−ブチルアミノ−6−クロロ−ニコチンアミド(3,850mg、3.73mmol)のアセトニトリル(無水、40mL)溶液に、ピリジン(2.42mL、29.9mmol)およびPOCl(1.37mL、14.9mmol)を添加した。反応液を55℃で3時間加熱した。室温まで冷却した後、NaOH溶液(10%当量)をpH9までゆっくりと添加した。溶液をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。2%−30%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出する、Biotageシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、630mg(80%収率)の表題生成物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.52(d,J=7.9Hz,1H),6.56(d,J=7.9Hz,1H),5.15(br.s.,1H),1.49(s,9H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−tert−ブチルアミノ−ニコチノニトリル(6)
2−tert−ブチルアミノ−6−クロロ−ニコチノニトリル(4、630mg、3mmol)のDMF(100mL)溶液に、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(603mg、3mmol)およびKCO(828mg、6mmol)を添加した。反応液を80℃で24時間加熱した。室温まで冷却した後、DMFを真空中で除去した。2.5%−10%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するBiotageシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、950mg(85%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.34(s,1H),7.71−7.67(m,2H),7.62(d,J=8.2Hz,1H),7.24(dd,J=8.6,2.8Hz,1H),6.24(d,J=8.2Hz,1H),5.04(s,1H),1.12(s,9H)。
2−tert−ブチルアミノ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(7)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−tert−ブチルアミノ−ニコチノニトリル(6、950mg、2.54mmol)の1,4−ジオキサン(無水、100mL)溶液に、ビスピナコラートジボロン(0.775g、3.05mmol)、PdCl(dppf)(0.19g、0.25mmol)およびKOAc(0.75g、7.62mmol)を添加した。Nで通気しながら、溶液を室温で30分間撹拌した後、100℃で3時間加熱した。溶液を濾過し、真空中で濃縮した。5%−30%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、1g(93.5%)の表題化合物(7)を生成した。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.63(s,1H),7.96(d,J=8.2Hz,1H),7.74(d,J=2.2Hz,1H),7.63−7.60(m,1H),7.34(dd,J=8.1,2.1Hz,1H),6.22(d,J=8.2Hz,1H),5.03(br.s.,1H),1.40(s,12H),1.17(s,9H)。
2−tert−ブチルアミノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D129)
2−tert−ブチルアミノ−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(7、1g、2.38mmol)のDMF(無水、100mL)溶液に、NaBH(0.55g、14.25mmol)を添加した。反応液を室温で4時間置いた後、HCl(1M、30mL)を添加した。反応液を一晩置いた。全ての揮発性成分を真空中で除去した。5%−80%のACN/水勾配で溶出する分取HPLCで精製を行ない、430mg(56%収率)の表題化合物を白色固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.21(s,1H),7.88(d,J=8.2Hz,1H),7.74(d,J=8.2Hz,1H),7.19(s,1H),7.09(dd,J=7.8,1.9Hz,1H),6.31(d,J=8.2Hz,1H),5.94(s,1H),4.93(s,2H),1.03(s,9H);ES MS:m/z324(M+H);HPLC:96.97%(220nm),96.71%(MaxPlot)。
2−アミノ−6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D130)
(D129)(400mg、1.23mmol)のTFA(25mL)溶液を70℃で3時間加熱した。全ての揮発性成分を真空中で除去した。5%−90%のACN/水勾配を用いる分取HPLCで精製を行ない、78mg(24%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.23(s,1H),7.88(d,J=8.6Hz,1H),7.76(d,J=8.2Hz,1H),7.21(d,J=1.6Hz,1H),7.12−7.09(m,1H),6.98(s,2H),6.19(d,J=8.2Hz,1H),4.98(s,2H);ESMS:m/z268(M+H);HPLC:96.36%(220nm),97.08%(MaxPlot)。
19eh 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−プロポキシ−ニコチノニトリル(D131)
Figure 2015178508

6−クロロ−2−プロポキシ−ニコチンアミド(2):
0℃のプロパン−1オール(2.94mL、39.26mmol)のDMF(15mL)溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中95%、0.94g、39.26mmol)を少しずつ添加し、室温で1時間撹拌した。この混合物を0℃の2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(5.0g、26.17mmol)のDMF(25mL)溶液にゆっくりと添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。DMFを減圧下で除去し、得られた混合物をEtOAc(60mL)で希釈し、水(2×20mL)およびブライン(2×10mL)溶液で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色油を得た。5−60%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(3.8g、68%)を透明油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 8.46(d,J=8.2Hz,1H),7.69(br.s.,1H),7.06(d,J=8.2Hz,1H),5.86(br.s.,1H),4.48(t,J=6.6Hz,2H),1.99−1.79(m,2H),1.07(t,J=7.4Hz,3H)。
6−クロロ−2−プロポキシ−ニコチノニトリル(3)
6−クロロ−2−プロポキシ−ニコチンアミド(3.80g、17.71mmol)およびピリジン(8.50mL、106.21mmol)のアセトニトリル(25mL)溶液に、オキシ塩化リン(4.81mL、53.13mmol)を5分間かけて添加した。反応液を55℃で1時間撹拌した。アセトニトリルを真空中で蒸発させ、得られた残渣を、1NのNaOHを用いて0℃でpHが約7に達するまで中和した。反応混合物をEtOAc(100mL)で抽出した。有機層を回収し、水層をEtOAc(3×50mL)でさらに抽出した。全ての有機物を合わせ、ブライン(2×25mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色油を得た。5−25%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製を行ない、表題化合物(3.4g、98%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 8.29(d,J=7.9Hz,1H),7.29(d,J=7.9Hz,1H),4.31(t,J=6.5Hz,2H),1.79−1.66(m,2H),0.96(t,J=7.5Hz,3H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−イソプロポキシ−ニコチノニトリル(D131)
DMF(10mL)中の6−クロロ−2−プロポキシ−ニコチノニトリル(0.54g、3.0mmol)および3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1,5−ジオール(0.40g、2.0mmol)の混合物に、炭酸カリウム(0.83g、6.0mmol)を添加した。得られた懸濁液を95℃で48時間加熱した。DMFを減圧下で除去し、残渣をEtOAc(50mL)で希釈し、水(10mL)およびブライン(2×10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、褐色油を得た。MeOH/HO(0.1%のAcOH)を溶離液として用いる分取逆相HPLCで精製を行ない、表題化合物(0.25g、26%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.25(s,1H),8.24(d,J=8.2Hz,1H),7.79(d,J=7.8Hz,1H),7.29(s,1H),7.17−7.22(m,1H),6.69(d,J=8.6Hz,1H),4.99(s,2H),4.07(t,J=6.8Hz,2H),1.65−1.55(m,2H),0.81(t,J=7.4Hz,3H);MS(ES)m/z:311(M+1);HPLC純度98.36%(Maxplot),97.66%(220nm)。
19ei 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(D132)
Figure 2015178508

2−[2−(tert−ブチル−ジメチルシラニルオキシ)−エチルアミノ]−6−クロロ−ニコチンアミド(3)
2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)(3g、15.7mmol)のアセトニトリル(無水、50mL)溶液に、22−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミン(2)(2.75g、15.7mmol)およびトリエチルアミン(2.2mL、15.7mmol)を添加した。反応液を60℃で2日間加熱した。溶液を室温まで冷却し、濾過した。濾液を真空中で濃縮した。10%−100%のEtOAc/ヘキサンを用いるBiotageシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、2g(40.6%)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 8.64(br.s.,1H),7.51(d,J=8.2Hz,1H),6.47(d,J=7.8Hz,1H),5.66(br.s.,2H),3.79(t,J=5.5Hz,2H),3.62(q,J=5.5Hz,2H),0.91(s,9H),0.07(s,6H)。
2−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−6−クロロ−ニコチノニトリル(4)
2−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−6−クロロ−ニコチンアミド(3、300mg、0.96mmol)のアセトニトリル(無水、50mL)溶液に、ピリジン(0.62mL、7.65mmol)およびPOCl(0.35mL、382mmol)を添加した。反応液を60℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後、NaOH溶液(10%当量)をpH9までゆっくりと添加した。EtOAc(200mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。1%−20%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、220mg(78%収率)の表題生成物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.48(d,J=7.9Hz,1H),6.51(d,J=7.9Hz,1H),5.62(br.s.,1H),3.71(t,J=5.2Hz,2H),3.54(q,J=5.3Hz,2H),0.83(s,9H),0.00(s,6H)。
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−[2−(tert−ブチル−ジメチルシラニルオキシ)−エチルアミノ]−ニコチノニトリル(6)
2−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−6−クロロ−ニコチノニトリル(4、1.1g、3.5mmol)のDMF(80mL)溶液に、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(5、0.75g、3.7mmol)およびKCO(0.97g、7.05mmol)を添加した。反応液を80℃で24時間加熱した。DMFを真空中で除去した。1%−3%のEtOAc/ヘキサン勾配を用いるBiotageシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、1.26g(75%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.31(s,1H),7.72(d,J=2.8Hz,1H),7.62(dd,J=8.6,3.8Hz,2H),7.21−7.26(m,1H),6.17(d,J=8.3Hz,1H),5.55(t,J=4.9Hz,1H),3.59(t,J=5.3Hz,2H),3.27(q,J=5.2Hz,2H),0.85(s,9H),0.00(s,6H)。
2−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(7)
6−(4−ブロモ−3−ホルミル−フェノキシ)−2−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−ニコチノニトリル(6、1.26g、2.65mmol)の1,4−ジオキサン(無水、150mL)溶液に、ビスピナコラートジボロン(0.807g、3.18mmol)、PdCl(dppf)(0.19g、0.26mmol)およびKOAc(0.78g、7.95mmol)を添加した。Nで通気しながら、溶液を室温で30分間撹拌した後、100℃で3時間加熱した。溶液を濾過し、真空中で濃縮した。5%−25%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、1.11g(80%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 10.63(s,1H),7.94(d,J=8.2Hz,1H),7.78(d,J=1.9Hz,1H),7.64(d,J=8.2Hz,1H),7.37(dd,J=8.1,2.1Hz,1H),6.17(d,J=8.2Hz,1H),5.57(br.s.,1H),3.62(t,J=5.1Hz,2H),3.32(q,J=5.1Hz,2H),1.40(s,12H),0.88(s,9H),0.03(s,6H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(D132)
2−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(7、1.11g、2.12mmol)のMeOH(無水、60mL)溶液に、NaBH(0.48g、12.7mmol)を添加した。反応液を室温で4時間撹拌した後、HCl(1M、20mL)を添加した。一晩撹拌した後、全ての揮発性成分を除去した。5%−90%のACN/水勾配で溶出する、分取HPLCで精製を行ない、86.3mg(13%収率)の表題化合物を白色固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.20(s,1H),7.87(d,J=8.6Hz,1H),7.73(d,J=8.2Hz,1H),7.21(s,1H),7.13−7.08(m,2H),6.14(d,J=8.2Hz,1H),4.96(s,2H),4.59−4.55(m,1H),3.32−3.29(m,2H),3.16−3.10(m,2H);ES MS:m/z268(M+H);HPLC:98.95%(220nm),98.66%(MaxPlot)。
19ej 3−(シクロペンチルオキシ)−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(D133)
Figure 2015178508

窒素バルーン下の3−ヒドロキシ−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(0.500g、1.87mmol)、ヨウ化シクロペンチル(0.65mL、5.61mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)の溶液を、氷水浴で0℃に冷却した。水素化ナトリウム(0.224g、5.61mmol)を添加した後、反応液を氷水浴で5分間撹拌した。次に、反応液を室温で2時間撹拌した。追加のヨウ化シクロペンチル(0.22mL、1.87mmol)を添加し、反応液を氷水浴で0℃に冷却した。水素化ナトリウムを添加し(0.075g、1.87mmol)、反応液を0℃で5分間撹拌した。次に、反応液を室温でさらに2時間撹拌した。水を添加して、過剰な水素化ナトリウムをクエンチした後、1MのHClを用いて反応液を中和した。水を添加し、酢酸エチルを用いて溶液を抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を、Combiflashを用いるシリカゲルカラムで精製して、3−(シクロペンチルオキシ)−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(0.396g、63%収率)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.25(m,2H),1.38(m,2H),1.50(m,2H),1.73(m,2H),4.86(m,2H),6.84(s,1H),6.87(d,J=8.2Hz,1H),7.18(d,J=8.2Hz,1H),7.40(d,J=8.4Hz,1H),7.58(s,1H),7.64(d,J=8.0Hz,1H),9.06(s,1H)。
19ek 3−(シクロプロピルメトキシ)−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(D134)
Figure 2015178508

窒素バルーン下のブロモメチルシクロプロパン(0.544mL、5.61mmol)、ヨウ化ナトリウム(4.20g、28.05mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)の溶液を70℃で3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、3−ヒドロキシ−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(0.500g、1.87mmol)および追加のN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)を添加した。反応液を氷水浴中で0℃に冷却し、水素化ナトリウム(0.224g、5.61mmol)を添加した。反応液を、窒素バルーン下、0℃で5分間、その後、室温で一晩撹拌した。水を添加して、過剰な水素化ナトリウムをクエンチし、1MのHClを用いて溶液を中和した。水を添加し、酢酸エチルを用いて溶液を抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を、Combiflashを用いるシリカゲルカラムで精製して、3−(シクロプロピルメトキシ)−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(0.225g、収率37%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 0.15(d,J=4.5Hz,2H),0.43(d,J=7.6Hz,2H),1.06(7重線,J=6.7Hz,1H),3.90,(d,J=6.9Hz,1H),4.91(s,2H),6.95(m,2H),7.13(d,J=8.2Hz,1H),7.42(d,J=8.4Hz,1H),7.62(s,1H),7.70(d,J=8.6Hz,1H),9.12(s,1H)。
19el 3−(シクロペンチルメトキシ)−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)ベンゾニトリル(D135)
Figure 2015178508

本化合物は、D133の方法と同様の方法で調製された。
ES(−)MS m/z=348(M−H)H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.05(m,2H),1.37(m,4H),1.47(m,2H),2.07(7重線,J=7.2Hz,1H),3.88(d,J=6.4Hz,2H),4.88(s,2H),6.88(s,1H),6.90(dd,J=8.1,2.2Hz,1H),7.21(d,J=8.4Hz,1H),7.45(dd,J=8.2,2.0Hz,1H),7.66(m,2H),9.08(s,1H)。
19em 6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−イソブトキシ−ニコチノニトリル(D136)
Figure 2015178508

6−クロロ−2−イソブトキシ−ニコチンアミド(3)
2,6−ジクロロ−ニコチンアミド(1)(3g、15.7mmol)のアセトニトリル(無水、30mL)溶液に、2−メチル−プロパン−1オール(2)(1.22g、16.5mmol)およびNaH(0.42g、16.5mmol)を添加した。反応液を室温で一晩置いた。懸濁液を濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残渣を、10%−80%のEtOAc/ヘキサン勾配溶出を用いるBiotageシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、2.39g(66%収率)の表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 8.46(d,J=7.8Hz,1H),7.70(br.s.,1H),7.06(d,J=7.8Hz,1H),6.09(br.s.,1H),4.30(d,J=6.6Hz,2H),2.25−2.11(m,1H),1.07(d,J=6.6Hz,6H)。
6−クロロ−2−イソブチルアミノ−ニコチノニトリル(4)
6−クロロ−2−イソブトキシ−ニコチンアミド(3、2.39g、10.4mmol)のアセトニトリル(無水、150mL)溶液に、ピリジン(6.75mL、83.5mmol)およびPOCl(3.82mL、41.7mmol)を添加した。反応液を55℃で3時間加熱した。室温まで冷却した後、NaOH溶液(10%当量)をpH9までゆっくりと添加した。EtOAc(60mL)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(2×60mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。2%−30%のEtOAc/ヘキサン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製を行ない、2g(91%収率)の表題生成物を得た。
H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 7.80(d,J=8.0Hz,1H),6.99(d,J=8.0Hz,1H),4.20(d,J=6.6Hz,2H),2.21−2.09(m,1H),1.05(d,J=6.6Hz,6H)。
6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−2−イソブトキシ−ニコチノニトリル(D136)
6−クロロ−2−イソブチルアミノ−ニコチノニトリル(4、1.12g、5.33mmol)のDMF(無水、30mL)溶液に、3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1,5−ジオール(400mg、2.67mmol)およびCsCO(1.91g、5.87mmol)を添加した。反応液を、80℃で2時間、マイクロ波で加熱した。次に、DMFを真空中で蒸発させた。5%−90%のACN/水勾配で溶出する分取HPLCで精製を行ない、250mg(29%収率)の表題化合物を白色固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 9.23(br s,1H),8.20(d,J=8.2Hz,1H),7.77(d,J=7.9Hz,1H),7.17(d,J=8.0Hz,1H),6.66(d,J=8.6Hz,1H),4.97(s,2H),3.89(d,J=6.6Hz,2H),1.95−1.80(m,1H),0.80(d,J=6.6Hz,6H);ESMS:m/z323(M−H);HPLC:99.25%(220nm),99.43%(MaxPlot)。
19en 5−[2−シアノ−4−(ホルミルアミノメチル)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール(D137)
本化合物は、D25の方法と同様の方法で2−フルオロ−5−ホルミルベンゾニトリルおよび4−ブロモ−3−ヒドロキシメチルフェノールから調製された。
H NMR(300MHz,DMSO−d)ppm 4.30(d,J=6.2Hz,2H),4.94(s,2H),7.0−7.1(m,3H),7.56(dd,J=8.8,1.2Hz,1H),7.7−7.8(m,2H),8.13(s,1H),8.56(brs,1H),9.21(s,1H)。
19eo 5−(2−アミノメチル−4−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール塩酸塩(D138)
本化合物は、D26の方法と同様の方法でD137から調製された。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ ppm 4.04(br s,2H),4.96(s,2H),7.06−7.16(m,3H),8.05(d,J=2.3Hz,1H),8.45(br s,3H),9.27(s,1H)。
19ep メチル4−(1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール5−イルオキシ)−3−フルオロベンゾエート(D139)
Figure 2015178508

工程1
Figure 2015178508

DMF(29mL)中の4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノール(7.1g、29mmol、1当量)、3,4−ジフルオロ−メチルベンゾレート(5g、29mmol、1当量)、炭酸カリウム(6g、43.5mmol、1.5当量)の混合物。反応液を100℃で一晩撹拌した。TLCにより反応の完了が示された。室温まで冷却した後、残渣を濾過により除去した。残渣をEtOAcで洗浄した。有機物を合わせ、回転蒸発で濃縮した。残渣をETOACおよび水中に注いだ。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過し、濃縮して、表題化合物を粗明褐色油として得た。これを、精製することなく、次の工程に使用した
工程2
Figure 2015178508

メチル4−(4−ブロモ−3−(1,3−ジオキサラン−2−イル)フェノキシ)−3−フルオロベンゾエートのTHF溶液30mLに、(1:1の6M HClと水から作った)3M HClを20ml添加し、2時間還流した。SMがないことがTLCにより示された(7:3のヘキサン:EtOAc)。反応液を室温まで冷却した。1NのNaOH(60ml)を添加し、回転蒸発させて、溶媒の半分を除去し、EtOAcで抽出した。有機物を水、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、明褐色油を得た。週末の間待つと、固化した固体が得られた。濾過し、ヘキサン/EtOAcで洗浄して、オフホワイト色粉末10.2gを99.6%収率(2工程)で回収した。
工程3
Figure 2015178508

メチル4−(4−ブロモ−3−ホルミルフェノキシ)−3−フルオロベンゾエート;(10g、28.3mmol)、KOAc(8.33g、84.9mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(8.63g、34mmol)の無水1,4−ジオキサン(120mL)溶液に、PdCl2(dppf)2(578mg;2.5mol%のCAS#72287−26−4、Aldrichカタログ番号379670)を添加した。反応混合物をNで脱気した後、磁石で撹拌しながら80℃で加熱した。反応をTLCでモニターし、一晩で完了させた。混合物を室温まで冷却し、セライトに通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した後、蒸発させた。残渣を最小限のEtOAcに溶解し、非常に短いが大きいシリカゲルカラムに通し、ヘキサン:EtOAc(3:1、v/v)の混合溶媒で溶出して、濃い色を除去すると、明黄色油が得られた。再びシリカゲルクロマトグラフィー(7:3のヘキサン/EtOAc)にかけた。第1の部分は白色固体であり、NMRによってビス(ピナコラート)ジボロン(芳香族化合物のシグナルがない)であることが示された。生成物を回収し、濃縮して、メチル3−フルオロ−4−(3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ベンゾエートを無色油9.5gとして得た。収率84%。H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=10.38(s,1H),7.91(dd,J=2.1,13.2Hz,1H),7.82(d,J=7.8Hz,2H),7.42(d,J=2.7Hz,2H),7.32(d,J=8.4Hz,1H),3.85(s,3H),および1.32(s,12H)ppm。
工程4
Figure 2015178508

メチル3−フルオロ−4−(3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシ)ベンゾエート(5g、12.5mmol)のMeOH(125mL)溶液に、NaBH(709mg;18.75mmol)を、N2下、0℃、氷浴中で少しずつ添加した。反応液を0℃から室温で撹拌した。反応をTLCでモニターし、一晩で完了させた。混合物を室温まで冷却した。溶媒を半分の体積まで回転蒸発で蒸発させた。次に、混合物を0℃に冷却し、水(12mL)を添加し、次いで6NのHCl(12mL)を添加することによりクエンチした。室温で30分間撹拌すると、白色固体が沈殿したので、濾過した。固体はゴム状であった。固体を水に懸濁し、1時間超音波処理した。濾過し、追加の水で洗浄した。濾過し、乾燥させて、白色固体を得た。D139(2.1g)。収率55.7%。融点149〜152℃。MS(ESI):m/z=303(M+1,正)および301(M−1,負)。HPLC(220nm):純度97.27%。(254nM):純度97.29%。H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=9.19(s,1H),7.88(dd,J=1.8,11.1Hz,1H),7.80(d,J=8.4Hz,1H),7.75(d,J=8.1Hz,1H),7.21(d,J=8.4Hz,1H),7.07(d,J=8.4Hz,2H),4.93(s,2H),および3.84(s,3H)。
19eq D140
Figure 2015178508

本化合物は、プロパノールの代わりに2−イソプロポキシエタノールを用いて、D130と同様の方法で作られた。
19er D141
Figure 2015178508

本化合物は、プロパノールの代わりに3−アセチルプロパノールを用いて、D130と同様の方法で作られた。
19es D142
Figure 2015178508

本化合物は、D10および2−イソプロポキシエタノールから光延反応により作られた。
19et D143
Figure 2015178508

本化合物は、D10および3−アセチルプロパノールから光延反応により作られた。
19eu D144
Figure 2015178508

本化合物は、D14および2−イソプロポキシエタノールから光延反応により作られた。
19ev D145
Figure 2015178508

本化合物は、D14および3−アセチルプロパノールから光延反応により作られた。
19ew D146
Figure 2015178508

本化合物は、D10および2−ヒドロキシ酢酸エチルから光延反応により作られた。
19ex D147
Figure 2015178508

本化合物は、D14および2−ヒドロキシ酢酸エチルから光延反応により作られた。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−4−メチル−ベンゼンスルホンアミド(D148)
Figure 2015178508

DCM(10.0mL)中に5−(4−アミノメチル−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(144mg、0.56mmol、1.1当量)、塩化4−メチル−ベンゼンスルホニル(118.4mg、0.62mmol、1.1当量)を含有する20mLのシンチレーションバイアルに、EtN(160mL、1.12mmol、2.0当量)を滴下した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水性NHCl(10mL)で慎重に処理し、層を分離した。水性のものをDCM(2×5mL)で抽出し、合わせた有機相をHO(10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc/ヘプタン(0:100〜80:20)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−4−メチル−ベンゼンスルホンアミドを白色固体として得た。LCMS(m/z)432(M+23);H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm H NMR(DMSO−d)d:9.11(s,1H),8.08(t,J=6.3Hz,1H),7.65−7.74(m,3H),7.38(d,J=8.0Hz,2H),7.23−7.31(m,J=8.6Hz,2H),6.95−7.00(m,2H),6.89−6.95(m,2H),4.92(s,2H),3.95(d,J=6.3Hz,2H),2.38(s,3H)。
3−クロロ−N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−ベンゼンスルホンアミド(D149)
Figure 2015178508

D149は、D148の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)452(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.11(s,1H),8.36(t,J=6.3Hz,1H),7.66−7.77(m,4H),7.59(t,J=8.1Hz,1H),7.25(d,J=8.6Hz,2H),6.87−6.98(m,4H),4.93(s,2H),4.05(d,J=6.3Hz,2H)。
2−クロロ−N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−ベンゼンスルホンアミド(D150)
Figure 2015178508

D150は、D148の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)452(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.11(s,1H),8.45(t,J=6.2Hz,1H),7.88−7.93(m,1H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.57−7.61(m,2H),7.44−7.51(m,1H),7.23(d,J=8.6Hz,2H),6.84−6.92(m,4H),4.94(s,2H),4.11(d,J=6.2Hz,2H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−メタンスルホンアミド(D151)
Figure 2015178508

D151は、D148の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)356(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),7.69(d,J=7.9Hz,1H),7.52(t,J=6.3Hz,1H),7.33−7.39(m,J=8.6Hz,2H),7.00−7.07(m,2H),6.90−6.97(m,2H),4.90(s,2H),4.13(d,J=6.3Hz,2H),2.85(s,3H)。
5−(5−アミノメチル−ピリジン−2−イルオキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D152)
Figure 2015178508

磁気撹拌子を取り付けた50mLの丸底フラスコに、6−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(1.0g、4.0mmol、1.0当量)を添加した後、EtOH(40mL)およびTHF(15mL)を添加した。フラスコを排気し、Nを2回再充填した。撹拌溶液に5%のPd/C(300mg)を添加し、フラスコを排気し、Hを3回再充填した。得られた懸濁液を、Hバルーン下、室温で3日間かけて撹拌した。混合物を短いセライトパックに通して濾過し、EtOH(3×25mL)で洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、白色固体を得た。固体を最小量のMeOHに溶解し、EtO中、HClで慎重に処理した。沈殿物を濾過により回収し、EtOで洗浄して、5−(5−アミノメチル−ピリジン−2−イルオキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール塩酸塩を白色固体として得た。H NMR(DMSO−d)δ:9.95(br.s.,1H),8.28(d,J=2.2Hz,1H),8.11(dd,J=8.5,2.4Hz,1H),7.75(d,J=8.0Hz,1H),7.07−7.14(m,2H),7.05(dd,J=7.9,2.0Hz,1H),4.94(s,2H),4.14(t,J=5.6Hz,2H)。
5−{4−[(シクロヘキシルメチル−アミノ)−メチル]−フェノキシ}−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D153)
Figure 2015178508

5−(4−アミノメチル−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(150mg、0.59mmol、1.0当量)のEtOH(5.0mL)溶液に、シクロヘキサンカルボアルデヒド(280μL、2.36mmol、4.0当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。0℃に冷却した後、NaBH(89mg、0.36mmol、4.0当量)を少しずつ添加し、混合物を室温まで温まらせ、2時間撹拌した。混合物を希HCl(5mL)で慎重に処理し、水相をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、5−{4−[(シクロヘキシルメチルアミノ)−メチル]−フェノキシ}−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オールを白色固体として得た。LCMS(m/z)352(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.30−7.37(m,J=8.5Hz,2H),6.95−7.02(m,2H),6.88−6.95(m,2H),4.89(s,2H),3.64(s,2H),2.31(d,J=6.6Hz,2H),1.67−1.77(m,2H),1.56−1.66(m,3H),1.30−1.44(m,1H),1.02−1.23(m,3H),0.77−0.91(m,2H)。
5−(4−シクロヘキシルアミノメチル−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D154)
Figure 2015178508

D154は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)338(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(br.s.,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.31−7.38(m,J=8.5Hz,2H),6.95−7.00(m,2H),6.89−6.95(m,2H),4.89(s,2H),3.68(s,2H),2.35(tt,J=9.9,3.7Hz,1H),1.78−1.88(m,2H),1.59−1.70(m,2H),1.47−1.56(m,1H),0.97−1.22(m,5H)。
5−(4−{[(1H−ピロール−2−イルメチル)−アミノ]−メチル}−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D155)
Figure 2015178508

D155は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)335(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(br.s.,1H),7.68(d,J=7.9Hz,1H),7.32−7.38(m,J=8.5Hz,2H),6.96−7.02(m,2H),6.89−6.96(m,2H),6.61(td,J=2.6,1.6Hz,1H),5.89(q,J=2.6Hz,1H),5.83−5.87(m,1H),4.90(s,2H),4.07(br.s.,1H),3.63(s,2H),3.60(s,2H),3.31(br.s.,1H)。
5−{4−[(2−ブロモ−ベンジルアミノ)−メチル]−フェノキシ}−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D156)
Figure 2015178508

D156は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)424(M);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.71(br.s.,1H),7.55(d,J=7.9Hz,1H),7.41(dd,J=7.6,1.5Hz,1H),7.36(d,J=8.4Hz,2H),7.26−7.32(m,1H),7.10−7.19(m,2H),7.01(d,J=8.5Hz,3H),6.96(br.s.,1H),6.89(s,1H),5.29(br.s.,1H),5.04(br.s.,2H),3.92(s,2H),3.81(s,2H)。
5−{4−[(3−ブロモ−ベンジルアミノ)−メチル]−フェノキシ}−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D157)
Figure 2015178508

D157は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)424(M);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.68(br.s.,1H),7.52(s,1H),7.38(dt,J=7.9,1.4Hz,1H),7.33(d,J=8.5Hz,2H),7.26−7.29(m,1H),7.19(t,J=7.7Hz,1H),6.96−7.03(m,1H),7.01(d,J=8.5Hz,2H),6.89(s,1H),5.02(br.s.,2H),3.80(d,J=5.5Hz,4H),2.17(s,1H)。
5−{4−[(2−メトキシ−ベンジルアミノ)−メチル]−フェノキシ}−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D158)
Figure 2015178508

D158は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)376(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.64(s,1H),7.34(d,J=8.4Hz,2H),7.27(s,1H),7.24(br.s.,1H),6.85−7.02(m,6H),5.00(s,2H),3.85(s,2H),3.83(s,3H),3.78(s,2H),2.16(s,1H)。
5−[4−(ベンジルアミノ−メチル)−フェノキシ]−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D159)
Figure 2015178508

D159は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)346(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.66(br.s.,1H),7.31−7.38(m,6H),7.28(d,J=2.5Hz,0H),6.99(s,3H),6.88(br.s.,1H),5.01(s,2H),3.88(s,1H),3.84(s,2H),3.81(s,2H)。
5−{4−[(2−メチル−ベンジルアミノ)−メチル]−フェノキシ}−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D160)
Figure 2015178508

D160は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)360(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.64−7.72(m,1H),7.32−7.39(m,3H),7.18(dd,J=5.3,3.4Hz,2H),7.14−7.21(m,1H),6.98(d,J=8.5Hz,3H),6.87(s,1H),4.99(s,2H),3.94(d,J=1.4Hz,4H),2.30(s,3H)。
5−[4−(イソプロピルアミノ−メチル)−フェノキシ]−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D161)
Figure 2015178508

D161は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)298(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.61(d,J=8.4Hz,3H),6.99(d,J=8.1Hz,2H),6.85(br.s.,2H),5.00(s,2H),3.98(s,2H),2.15(s,1H),1.42(d,J=6.5Hz,6H)。
3−{[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルアミノ]−メチル}−ベンゾニトリル(D162)
Figure 2015178508

D162は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)239(M−131);H NMR(DMSO−d)δ:9.86(br.s.,1H),9.15(br.s.,1H),8.06(s,1H),7.83−7.93(m,2H),7.65−7.75(m,1H),7.58−7.65(m,3H),7.07(d,J=8.6Hz,1H),7.04−7.10(m,1H),6.93−6.99(m,2H),4.91(s,2H),4.14(br.s.,4H)。
4−{[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルアミノ]−メチル}−ベンゾニトリル(D163)
Figure 2015178508

D163は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)239(M−131);H NMR(DMSO−d)δ:9.46−9.73(m,1H),9.13(s,1H),7.90(d,J=8.3Hz,2H),7.72(d,J=8.6Hz,3H),7.52−7.56(m,J=8.6Hz,2H),7.06−7.10(m,J=8.6Hz,2H),6.96(s,1H),6.95(d,J=0.5Hz,1H),4.91(s,2H),4.22(s,2H),4.09−4.17(m,2H)。
5−{4−[(4−ニトロ−ベンジルアミノ)−メチル]−フェノキシ}−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D164)
Figure 2015178508

D164は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)239(M−151);H NMR(DMSO−d)δ:9.11(s,1H),8.22−8.27(m,J=8.7Hz,2H),7.70(d,J=8.9Hz,3H),7.47(s,2H),7.04−7.08(m,J=8.5Hz,2H),6.93−6.97(m,2H),4.90(s,2H),4.09−4.23(m,2H),3.94−4.05(m,2H)。
N−(4−{[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルアミノ]−メチル}−フェニル)−アセトアミド(D165)
Figure 2015178508

D165は、D153の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)403(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:10.18(s,1H),9.66(br.s.,1H),9.16(br.s.,1H),7.74(d,J=8.7Hz,1H),7.59(dd,J=16.0,8.6Hz,4H),7.45(d,J=8.6Hz,2H),7.06(d,J=8.6Hz,2H),6.95(s,1H),6.96(d,J=3.8Hz,1H),4.91(s,2H),4.04(br.s.,4H),2.03(s,3H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−アセトアミド(D166)
Figure 2015178508

DCM(5.0mL)中に5−(4−アミノメチル−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(150mg、0.59mmol、1.0当量)を含有する20mLのシンチレーションバイアルに、EtN(180μL、1.3mmol、2.2当量)、次いで塩化アセチル(84mL、1.2mmol、2.0当量)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェニル]−アセトアミドを白色固体として得た。LCMS(m/z)298(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.55(d,J=8.0Hz,1H),7.11(d,J=8.6Hz,2H),6.74−6.83(m,3H),6.68(d,J=1.4Hz,1H),4.79(s,2H),4.21(d,J=5.8Hz,2H),1.84(s,3H)。得られた量、165mg、94.3%収率。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−4−メチル−ベンザミド(D167)
Figure 2015178508

D167は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)396(M+23);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.69(d,J=8.2Hz,2H),7.35(d,J=6.8Hz,2H),7.23(d,J=7.9Hz,2H),6.95−7.04(m,3H),6.88(br.s.,1H),6.83−6.93(m,1H),6.38(br.s.,1H),5.02(s,2H),4.63(d,J=5.7Hz,2H),2.39(s,3H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−3−メチル−ベンザミド(D168)
Figure 2015178508

D168は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)374(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.68(d,J=8.2Hz,1H),7.63(s,1H),7.52−7.60(m,1H),7.30−7.38(m,4H),7.02(dd,J=8.6,2.7Hz,3H),6.89(br.s.,1H),6.39(br.s.,1H),5.02(s,2H),4.64(d,J=5.7Hz,2H),3.88(s,1H),2.39(s,3H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−2−メチル−ベンザミド(D169)
Figure 2015178508

D169は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)374(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),8.76(s,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.28−7.38(m,4H),7.22(d,J=7.4Hz,2H),7.00−7.05(m,2H),6.91−6.96(m,2H),4.89(s,2H),4.41(d,J=6.1Hz,2H),2.31(s,3H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−4−ニトロ−ベンザミド(D170)
Figure 2015178508

D170は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)374(M−30);H NMR(DMSO−d)δ:9.36(s,1H),9.08(s,1H),8.28−8.32(m,2H),8.08−8.12(m,2H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.34−7.38(m,J=8.6Hz,2H),6.99−7.04(m,2H),6.89−6.95(m,2H),4.89(s,2H),4.48(d,J=5.9Hz,2H)。
4−シアノ−N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−ベンザミド(D171)
Figure 2015178508

D171は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)407(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.28(s,1H),9.08(s,1H),8.00−8.05(m,2H),7.93−7.97(m,2H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.32−7.37(m,J=8.6Hz,2H),6.99−7.04(m,2H),6.89−6.95(m,2H),4.88(s,2H),4.47(d,J=5.9Hz,2H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−4−メトキシ−ベンザミド(D172)
Figure 2015178508

D172は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)390(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.74−7.78(m,1H),7.76(d,J=8.8Hz,2H),7.31(dd,J=8.4,1.9Hz,2H),6.97(s,1H),6.95(d,J=0.7Hz,1H),6.92(dd,J=8.1,0.6Hz,1H),6.85−6.89(m,2H),6.81−6.84(m,1H),4.97(s,1H),4.94(s,1H),4.57(d,J=5.2Hz,2H),3.80(d,J=1.0Hz,3H)。
4−フルオロ−N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−ベンザミド(D173)
Figure 2015178508

D173は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)400(M+23);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.82(dd,J=8.8,5.3Hz,2H),7.55−7.72(m,1H),7.30(dd,J=8.7,2.3Hz,2H),7.01−7.09(m,3H),6.96(d,J=8.5Hz,2H),6.91(dt,J=8.1,2.3Hz,1H),6.83(d,J=2.0Hz,1H),4.95(d,J=12.8Hz,2H),4.56(d,J=5.7Hz,2H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−4−トリフルオロメチル−ベンザミド(D174)
Figure 2015178508

D174は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)450(M+23);H NMR(クロロホルム−d)δ:8.20(s,1H),7.89−7.94(m,J=8.2Hz,2H),7.79(br.s.,1H),7.64(d,J=8.1Hz,1H),7.56−7.62(m,J=8.2Hz,2H),7.27(d,J=8.6Hz,2H),6.88−6.93(m,2H),6.85(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),6.78(s,1H),4.88(s,2H),4.52(d,J=5.8Hz,2H)。
酢酸1−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルカルバモイル]−1−メチル−エチルエステル(D175)
Figure 2015178508

D175は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)406(M+23);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.68(br.s.,1H),7.23−7.28(m,2H),6.95−7.02(m,3H),6.88(s,1H),6.40(br.s.,1H),5.01(s,2H),4.46(d,J=5.9Hz,2H),2.06(s,3H),2.03(s,1H),1.66(s,6H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−イソブチルアミド(D176)
Figure 2015178508

D176は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z) 326(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.68(br.s.,1H),7.24−7.28(m,2H),6.96−7.02(m,3H),6.84−6.92(m,1H),5.77(br.s.,1H),5.02(s,2H),4.43(d,J=5.8Hz,2H),1.19(d,J=6.9Hz,6H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−2,2−ジメチル−プロピオンアミド(D177)
Figure 2015178508

D177は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)340(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.66(br.s.,1H),7.21−7.26(m,2H),6.99(d,J=8.5Hz,2H),6.94−7.00(m,1H),6.88(s,1H),6.02(br.s.,1H),5.01(s,2H),4.42(d,J=5.7Hz,2H),3.82(br.s.,1H),1.23(s,9H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−プロピオンアミド(D178)
Figure 2015178508

D178は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)312(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(br.s.,1H),8.24(br.s.,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.23−7.29(m,J=8.5Hz,2H),6.97−7.03(m,2H),6.93(dd,J=8.0,2.1Hz,1H),6.90(s,1H),4.89(s,2H),4.23(d,J=6.0Hz,2H),2.12(q,J=7.6Hz,2H),1.00(t,J=7.6Hz,3H)。
シクロペンタンカルボン酸4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルアミド(D179)
Figure 2015178508

D179は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)352(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.66(d,J=8.1Hz,1H),7.19(d,J=8.5Hz,2H),6.85−6.93(m,3H),6.79(s,1H),6.31(br.s.,1H),4.91(s,2H),4.34(d,J=5.8Hz,2H),1.64−1.83(m,6H),1.45−1.54(m,2H)。
シクロヘキサンカルボン酸4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルアミド(D180)
Figure 2015178508

D180は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)366(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.71(br.s.,1H),7.24(d,J=8.5Hz,2H),6.97(d,J=8.4Hz,3H),6.87(s,1H),5.96(br.s.,1H),5.01(br.s.,2H),4.42(d,J=5.7Hz,2H),1.88(d,J=13.2Hz,2H),1.77(d,J=9.8Hz,2H),1.66(d,J=5.7Hz,1H),1.46(d,J=12.3Hz,2H),1.16−1.31(m,3H)。
フラン−2−カルボン酸4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルアミド(D181)
Figure 2015178508

D181は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)350(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:8.01(s,1H),7.67(d,J=8.0Hz,1H),7.38(d,J=0.9Hz,1H),7.24−7.31(m,2H),7.08(d,J=3.5Hz,1H),6.87−6.96(m,4H),6.81(s,1H),6.44(dd,J=3.4,1.7Hz,1H),4.92(s,2H),4.53(d,J=6.0Hz,2H)。
ピロリジン−1−カルボン酸4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルアミド(D182)
Figure 2015178508

D182は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)353(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.71(d,J=8.1Hz,1H),7.30(d,J=8.4Hz,2H),6.90−7.02(m,3H),6.86(d,J=1.1Hz,1H),6.61(br.s.,1H),4.96−5.02(m,2H),4.57(br.s.,1H),4.43(d,J=5.7Hz,2H),3.36(t,J=6.5Hz,4H),1.90(t,J=3.0Hz,3H),1.90(d,J=13.4Hz,1H)。
[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(D183)
Figure 2015178508

D183は、D166の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)353(M+H);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.68(d,J=8.1Hz,1H),7.27(d,J=8.5Hz,2H),6.96−7.03(m,1H),7.00(d,J=8.5Hz,2H),6.87(s,1H),5.00(s,2H),4.30(br.s.,2H),1.46(s,9H)。
1−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−3−フェニル−尿素(D184)
Figure 2015178508

DCM(5.0mL)中に5−(4−アミノメチル−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(150mg、0.59mmol、1.0当量)を含有する20mLのシンチレーションバイアルに、フェニルイソシアネート(71μL、0.65mmol、1.1当量)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をHO(5mL)で処理した。沈殿物を濾過により回収し、HOで洗浄して、1−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−3−フェニル−尿素を白色固体として得た。LCMS(m/z)375(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.07(s,1H),8.51(s,1H),7.67(d,J=8.0Hz,1H),7.37(dd,J=8.6,1.0Hz,2H),7.30−7.35(m,J=8.6Hz,2H),7.19(t,J=8.0Hz,2H),6.99−7.04(m,2H),6.88−6.95(m,3H),6.58(s,1H),4.89(s,2H),4.27(d,J=5.9Hz,2H)。
1−エチル−3−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−尿素(D185)
Figure 2015178508

D185は、D184の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)327(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.07(s,1H),7.67(d,J=8.0Hz,1H),7.23−7.28(m,J=8.6Hz,2H),6.97−7.02(m,2H),6.87−6.94(m,2H),6.27(s,1H),5.85(s,1H),4.88(s,2H),4.16(d,J=6.0Hz,2H),3.00(dd,J=7.1,5.7Hz,2H),0.97(t,J=7.2Hz,3H)。
1−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−3−p−トリル−尿素(D186)
Figure 2015178508

D186は、D184の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)389(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.07(s,1H),8.40(s,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.24−7.35(m,4H),6.98−7.05(m,4H),6.89−6.96(m,2H),6.53(s,1H),4.89(s,2H),4.26(d,J=5.9Hz,2H),2.19(s,3H)。
1−シクロヘキシル−3−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−尿素(D187)
Figure 2015178508

D187は、D184の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)381(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.07(s,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.26(d,J=8.6Hz,2H),7.00(d,J=8.5Hz,1H),6.97−7.03(m,1H),6.88−6.95(m,2H),6.16(s,1H),5.80(d,J=8.0Hz,1H),4.89(s,2H),4.17(d,J=6.0Hz,2H),1.71(br.s.,2H),1.60(br.s.,2H),1.44−1.55(m,1H),1.23(br.s.,2H),1.08(br.s.,3H)。
1−(4−クロロ−フェニル)−3−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−尿素(D188)
Figure 2015178508

D188は、D184の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)409(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(br.s.,1H),8.70(s,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.42(d,J=8.9Hz,1H),7.42(q,J=5.2Hz,1H),7.30−7.38(m,2H),7.24(d,J=8.9Hz,1H),7.24(q,J=5.1Hz,1H),6.96−7.05(m,1H),7.02(d,J=8.5Hz,1H),6.88−6.96(m,2H),6.66(s,1H),4.89(s,2H),4.27(d,J=5.9Hz,2H)。
1−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−3−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−尿素(D189)
Figure 2015178508

D189は、D184の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)418(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.07(s,1H),8.13(s,1H),7.67(s,1H),7.31(s,2H),7.18(d,J=9.1Hz,2H),7.02(d,J=8.6Hz,2H),6.90(s,2H),6.63(d,J=9.1Hz,2H),6.41(s,1H),4.89(s,2H),4.26(s,2H),2.78(s,6H)。
{1−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルカルバモイル]−チル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(D190)
Figure 2015178508

DCM(15.0mL)中に5−(4−アミノメチル−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(350mg、1.37mmol、1.0当量)、EDCI(314.4mg、1.64mmol、1.2当量)、HOBt(221.6mg、1.64mmol、1.2当量)およびEtN(0.46mLmg、3.29mmol、2.4当量)を含有する40mLのシンチレーションバイアルに、2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸(311.1mg、1.64mmol、1.2当量)を滴下した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をHO(10mL)で処理し、層を分離した。水性のものをDCM(2×10mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、{1−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルカルバモイル]−チル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルを白色固体として得た。LCMS(m/z)449(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),8.26(t,J=5.7Hz,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.22−7.31(m,J=8.4Hz,2H),6.96−7.01(m,J=8.5Hz,2H),6.88−6.95(m,3H),4.89(s,2H),4.21−4.30(m,2H),3.88−4.02(m,1H),1.35(s,9H),1.18(d,J=7.1Hz,3H)。
{1−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルカルバモイル]−2−フェニル−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル)(D191)
Figure 2015178508

D191は、D190の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)525(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),8.39(t,J=5.7Hz,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.18−7.27(m,8H),6.89−6.99(m,4H),4.89(s,2H),4.26(d,J=5.9Hz,2H),4.11−4.21(m,1H),2.89−3.03(m,1H),2.71−2.86(m,1H),1.29(s,9H)。
{[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルカルバモイル]−メチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(D192)
Figure 2015178508

D192は、D190の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)435(M+23);H NMR(クロロホルム−d)δ:7.66(br.s.,1H),7.24(d,J=6.2Hz,1H),7.26(s,1H),6.93−6.98(m,3H),6.85(s,1H),6.73(br.s.,1H),4.98(br.s.,2H),4.44(d,J=5.9Hz,2H),3.83(d,J=6.1Hz,2H),2.16(s,1H),2.07(s,1H),1.41(s,9H)。
{1−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルカルバモイル]−3−メチル−ブチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(D193)
Figure 2015178508

D193は、D190の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)491(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),8.30(t,J=5.9Hz,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.26(d,J=8.5Hz,2H),6.98(d,J=8.5Hz,2H),6.85−6.94(m,3H),4.89(s,2H),4.24(d,J=5.9Hz,2H),3.92−4.01(m,1H),1.39−1.48(m,1H),1.35(s,9H),1.26−1.32(m,1H),0.84(dd,J=10.5,6.6Hz,7H)。
{[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルカルバモイル]−メチル}−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(D194)
Figure 2015178508

D194は、D190の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)449(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),8.35(t,J=5.5Hz,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.29(d,J=7.8Hz,2H),6.97−7.04(m,2H),6.86−6.96(m,2H),4.89(s,2H),4.26(d,J=6.0Hz,2H),3.74−3.83(m,2H),2.80(br.s.,3H),1.38(s,4H),1.29(s,5H)。
2−ジメチルアミノ−N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−アセトアミド(D195)
Figure 2015178508

D195は、D190の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)341(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),8.26(t,J=6.2Hz,1H),7.68(d,J=8.1Hz,1H),7.25−7.31(m,2H),6.97−7.02(m,2H),6.88−6.95(m,2H),4.89(s,2H),4.26(d,J=6.2Hz,2H),2.89(s,2H),2.19(s,6H)。
1−メチル−ピロリジン−2−カルボン酸4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルアミド(D196)
Figure 2015178508

D196は、D190の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)367(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),8.25(t,J=6.2Hz,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.22−7.29(m,J=8.6Hz,2H),6.96−7.03(m,2H),6.89−6.96(m,2H),4.89(s,2H),4.19−4.31(m,2H),2.97−3.04(m,1H),2.74(dd,J=9.4,5.8Hz,1H),2.26(s,3H),2.19−2.24(m,1H),2.01−2.12(m,1H),1.62−1.75(m,3H)。
2−ジメチルアミノ−N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−3−フェニル−プロピオンアミド(D197)
Figure 2015178508

D197は、D190の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)431(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),8.24(t,J=5.9Hz,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.12−7.24(m,5H),7.03(d,J=8.6Hz,2H),6.87−6.93(m,4H),4.90(s,2H),4.25−4.32(m,1H),4.10(dd,J=14.7,5.2Hz,1H),3.27(dd,J=9.5,5.1Hz,1H),2.96(dd,J=13.1,9.5Hz,1H),2.76(dd,J=13.1,5.1Hz,1H),2.25(s,6H)。
(2−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(D198)
Figure 2015178508

D198は、D190の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)475(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,1H),8.29−8.40(m,1H),7.68(d,J=8.0Hz,1H),7.25−7.34(m,2H),6.95−7.03(m,2H),6.87−6.95(m,2H),4.89(s,2H),4.26−4.35(m,1H),4.01−4.25(m,2H),3.33−3.43(m,1H),3.22−3.30(m,2H),1.66−1.87(m,3H),1.38(s,3H),1.25(s,6H)。
2−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルカルバモイル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(D199)
Figure 2015178508

D199は、D190の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)489(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.08(s,4H),7.68(d,J=7.5Hz,3H),7.67(d,J=0.2Hz,1H),7.27(d,J=8.6Hz,7H),6.97−7.02(m,7H),4.89(s,7H),3.29(s,5H),2.48(dt,J=3.7,1.8Hz,17H),2.48(d,J=7.6Hz,17H)。
2−アミノ−N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−3−フェニル−プロピオンアミド(D200)
Figure 2015178508

DCM(5.0mL)中に{1−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルカルバモイル]−2−フェニル−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(190mg、0.38mmol、1.0当量)を含有する20mLのシンチレーションバイアルに、HCl(5.0mL、1,4−ジオキサン中4.0M)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、2−アミノ−N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−3−フェニル−プロピオンアミドを明黄色のガラス状固体として得た。LCMS(m/z)403(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:8.91(br.s.,1H),8.32(br.s.,3H),7.70(d,J=8.0Hz,1H),7.23−7.33(m,4H),7.19−7.23(m,2H),7.11(d,J=8.6Hz,2H),6.88−6.99(m,4H),4.90(s,2H),4.27−4.35(m,1H),4.15−4.24(m,1H),3.98−4.06(m,1H),3.04(d,J=7.2Hz,2H)。
2−アミノ−N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−プロピオンアミド(D201)
Figure 2015178508

D201は、D200の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)327(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:8.88(s,1H),8.14(br.s.,3H),7.69(d,J=8.0Hz,1H),7.30(d,J=8.6Hz,2H),6.99−7.05(m,2H),6.89−6.96(m,2H),4.89(s,2H),4.32(t,J=5.3Hz,2H),3.82−3.91(m,1H),1.36(d,J=7.0Hz,3H)。
2−アミノ−4−メチル−ペンタン酸4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルアミド(D202)
Figure 2015178508

D202は、D200の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)369(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.07−9.15(m,2H),8.29(br.s.,3H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.29−7.36(m,J=8.6Hz,2H),6.99−7.06(m,2H),6.88−6.96(m,2H),4.90(s,2H),4.26−4.36(m,2H),3.72−3.83(m,1H),1.53−1.66(m,3H),0.87(dd,J=7.6,6.2Hz,6H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−2−メチルアミノ−アセトアミド(D203)
Figure 2015178508

D203は、D200の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)327(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:7.70(d,J=8.0Hz,1H),7.32(d,J=8.4Hz,2H),7.03(d,J=8.6Hz,2H),6.89−6.96(m,2H),4.90(s,2H),4.33(d,J=5.9Hz,2H),3.74(t,J=5.7Hz,2H),2.55(dd,3H)。
ピロリジン−2−カルボン酸4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルアミド(D204)
Figure 2015178508

D204は、D200の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)353(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.11(br.s.,1H),9.06(t,J=5.8Hz,1H),7.70(d,J=8.0Hz,1H),7.31(d,J=8.6Hz,2H),7.03(d,J=8.6Hz,1H),7.03(q,J=4.9Hz,1H),6.89−6.97(m,2H),4.90(s,2H),4.33(d,J=5.8Hz,2H),4.18(br.s.,1H),3.17−3.26(m,2H),2.23−2.35(m,1H),1.79−1.94(m,3H)。
ピペリジン−2−カルボン酸4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジルアミド(D205)
Figure 2015178508

D205は、D200の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)367(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.12(br.s.,1H),9.03(t,J=5.8Hz,1H),8.62−8.72(m,1H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.30(d,J=8.6Hz,2H),6.99−7.05(m,2H),6.89−6.96(m,2H),4.90(s,2H),4.32(dd,J=5.6,3.2Hz,2H),3.73−3.82(m,1H),3.25−3.40(m,2H),3.20(d,J=12.5Hz,1H),2.86−2.95(m,0H),2.12(d,J=12.0Hz,1H),1.44−1.79(m,3H)。
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸ヒドラジド(D206)
Figure 2015178508

D206は、D200の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)285(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:11.68(s,1H),7.92−8.04(m,2H),7.79(d,J=8.0Hz,1H),7.08−7.15(m,3H),7.06(dd,J=8.0,2.1Hz,1H),4.94(s,2H)。
2−アミノ−N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンジル]−アセトアミド(D207)
Figure 2015178508

D207は、D200の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)313(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:8.95(br.s.,1H),8.16(br.s.,2H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.29−7.36(m,2H),6.98−7.06(m,2H),6.88−6.97(m,2H),4.90(s,2H),4.32(d,J=5.9Hz,2H),3.47−3.67(m,2H)。
6−(1−ヒドロキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリル(D208)
Figure 2015178508

0℃の6−[3−ホルミル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ニコチノニトリル(105mg、0.3mmol、1.0当量)のTHF(5.0mL)懸濁液に、MeMgBr(0.15mL、0.45mmol、1.5当量)を滴下した。混合物を0℃で20分間撹拌し、室温までさらに1時間温まらせた。0℃に冷却した後、透明な溶液をHO(1mL)で慎重に処理した後、HCl(10mL、3N)をゆっくりと添加した。得られた黄色懸濁液を室温まで徐々に温まらせて、2時間撹拌した。次に、混合物を、PHが7に達するまで飽和NaHCOで滴下して処理し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、6−(1−ヒドロキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ニコチノニトリルを白色固体として得た。LCMS(m/z)267(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.19(s,1H),8.71(dd,J=2.3,0.6Hz,1H),8.38(dd,J=8.7,2.4Hz,1H),7.80(d,J=7.9Hz,1H),7.28−7.35(m,2H),7.20(dd,J=7.9,2.0Hz,1H),5.26(q,J=6.5Hz,1H),1.45(d,J=6.6Hz,3H)。
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンズアルデヒド(D209)
Figure 2015178508

4−フルオロ−ベンズアルデヒド(5.4mL、50.0mmol、1.0当量)、4−ブロモ−3−ヒドロキシメチル−フェノール(10.6g、50.0mmol、1.0当量)のDMF(140.0mL)溶液に、窒素雰囲気下でKCO(8.3g、60.0mmol、1.2当量)を添加した。混合物を80℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物をEtOAc(10mL)および飽和HO(100mL)中に注いだ。層を分離し、水相をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、4−(4−ブロモ−3−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−ベンズアルデヒドを黄色油として得た。H NMR(クロロホルム−d)δ:9.93(s,1H),7.80−7.89(m,2H),7.55(d,J=8.6Hz,1H),7.27(d,J=3.1Hz,1H),7.06(d,J=8.7Hz,2H),6.89(dd,J=8.6,2.9Hz,1H),4.74(s,2H)。得られた量15.2g、収率99%。
44−(4−ブロモ−3−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−ベンズアルデヒド(15.2g、49.5mmol、1.0当量)のDCM(250mL)懸濁液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(6.7mL、74.2mmol、1.5当量)、次いでカンファースルホン酸(300mg)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。KCO(1g)を添加した後、混合物をHO(150mL)、ブライン(150mL)で洗浄した。有機相をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。油状の残渣をEtOAc/ヘプタン(0:100〜50:50)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、4−[4−ブロモ−3−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−フェノキシ]−ベンズアルデヒドを明黄色油として得た。H NMR(クロロホルム−d)δ:9.93(s,1H),7.81−7.89(m,2H),7.54(d,J=8.6Hz,1H),7.29(d,J=2.9Hz,1H),7.04−7.11(m,2H),6.87(dd,J=8.6,2.9Hz,1H),4.81(d,J=14.0Hz,1H),4.76(t,J=3.4Hz,1H),4.55(d,J=14.0Hz,1H),3.88(ddd,J=11.3,8.6,3.1Hz,1H),3.51−3.61(m,1H),1.71−1.88(m,6H)。
4−[4−ブロモ−3−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−フェノキシ]−ベンズアルデヒド(1.17g、3.0mmol、1.0当量)の1,4−ジオキサン(20mL)溶液に、ビス−ピナコール−ジボロン(838mg、3.3mmol、1.1当量)、KOAc(883mg、9.0mmol、3.0当量)およびPdCl(dppf)(65.8mg、0.09mmol、0.03当量)を添加した。混合物をNで脱気し、80℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物を短いセライトパックに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc/ヘプタン(0:100〜70:30)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、4−[3−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ベンズアルデヒドを透明油として得た。H NMR(クロロホルム−d)δ:9.93(s,1H),7.84(d,J=8.8Hz,2H),7.26(s,1H),7.05−7.11(m,2H),6.95(dd,J=8.2,2.4Hz,1H),4.95(d,J=13.2Hz,1H),4.84(d,J=13.3Hz,1H),4.75(t,J=3.5Hz,1H),3.89(ddd,J=11.3,8.4,3.0Hz,1H),3.48−3.59(m,1H),1.55−1.75(m,6H),1.34(s,12H)。
0℃の4−[3−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシメチル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシ]−ベンズアルデヒド(1.4g、3.2mmol、1.0当量)のEtOH(15mL)懸濁液に、HCl(15mL、3N)を添加した。混合物を0℃で20分間撹拌し、さらに1時間室温まで温まらせた。次に、混合物を、pHが7に達するまで飽和NaHCOで滴下して処理した。沈殿物を濾過により回収し、HOで洗浄して、4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンズアルデヒドを白色固体として得た。LCMS(m/z)255(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.92(s,1H),9.19(s,1H),7.92(d,J=8.8Hz,1H),7.92(q,J=4.6Hz,1H),7.78(d,J=8.0Hz,1H),7.16(d,J=8.7Hz,2H),7.12−7.19(m,1H),7.09(dd,J=8.0,2.1Hz,1H),4.95(s,2H)。
5−(4−メチルアミノメチル−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D210)
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−エンズアルデヒド(76.2mg、0.3mmol、1.0当量)のMeOH(3.0mL)溶液に、ジメチルアミン(170μL、0.33mmol、1.1当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。0℃に冷却した後、NaBH(11.3mg、0.3mmol、1.0当量)を少しずつ添加し、混合物を室温まで温まらせ、2時間撹拌した。混合物を希HCl(5mL)で慎重に処理し、水相をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、5−(4−メチルアミノメチル−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オールを白色固体として得た。LCMS(m/z)270(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:7.67−7.74(m,1H),7.41−7.46(m,J=8.5Hz,2H),7.00−7.07(m,2H),6.91−6.98(m,2H),4.91(s,2H),4.53(s,3H),3.85(s,2H)。
5−(4−ジメチルアミノメチル−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D211)
Figure 2015178508

D211は、D210の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)284(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.09(br.s.,1H),7.67−7.73(m,1H),7.29−7.35(m,J=8.5Hz,2H),6.97−7.03(m,2H),6.92−6.97(m,2H),4.90(s,2H),4.54(s,6H),3.45(s,2H)。
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N−(4−メチル−ベンジル)−ベンザミド(D212)
Figure 2015178508

D212は、D229の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)374(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.16(s,1H),8.96(t,J=5.9Hz,1H),7.90−7.98(m,2H),7.75(d,J=7.9Hz,1H),7.17−7.22(m,2H),7.07−7.15(m,4H),7.02−7.07(m,2H),4.95(s,2H),4.43(d,J=6.0Hz,2H),2.27(s,3H)。
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N−(4−メトキシ−ベンジル)−ベンザミド(D213)
Figure 2015178508

D213は、D229の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)412(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.16(s,1H),8.93(t,J=6.0Hz,1H),7.89−7.98(m,2H),7.75(d,J=7.9Hz,1H),7.20−7.27(m,2H),7.07−7.12(m,2H),7.02−7.07(m,2H),6.86−6.91(m,2H),4.94(s,2H),4.40(d,J=6.0Hz,2H),3.72(s,3H)。
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N−フェニル−ベンザミド(D214)
Figure 2015178508

D214は、D229の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)368(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:10.17(s,1H),7.99(d,J=8.6Hz,2H),7.74(dd,J=7.8,4.7Hz,3H),7.32(t,J=7.8Hz,2H),7.13(d,J=8.6Hz,2H),7.01−7.09(m,3H),4.93(s,2H)。
N−シクロプロピル−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミド(D215)
Figure 2015178508

D215は、D229の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)310(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.13(s,1H),8.36(d,J=4.0Hz,1H),7.83(d,J=8.8Hz,2H),7.66−7.77(m,1H),6.98−7.11(m,4H),4.92(s,2H),2.81(td,J=7.3,3.7Hz,1H),0.62−0.70(m,2H),0.49−0.57(m,2H)。
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−ベンザミド(D216)
Figure 2015178508

D216は、D229の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)376(M+23);H NMR(メタノール−d)δ:8.38(br.s.,1H),7.81−7.88(m,2H),7.66(d,J=7.9Hz,1H),6.99−7.07(m,4H),5.02(s,2H),4.10(qd,J=6.8,4.8Hz,1H),3.89(dt,J=8.1,6.7Hz,1H),3.72−3.79(m,1H),3.46−3.54(m,1H),3.37−3.45(m,1H),1.84−2.07(m,3H),1.61−1.70(m,1H)。
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N−メチル−ベンザミド(D217)
Figure 2015178508

D217は、D229の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)284(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.13(s,1H),8.36(d,J=4.5Hz,1H),7.82−7.87(m,2H),7.73(d,J=7.9Hz,1H),6.99−7.08(m,4H),4.92(s,2H),2.75(d,J=4.5Hz,3H)。
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−N,N−ジメチル−ベンザミド(D218)
Figure 2015178508

D218は、D229の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)298(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.29(s,1H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.38−7.45(m,2H),6.97−7.05(m,4H),4.91(s,2H),2.92(br.s.,6H)。
N’−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンゾイル]−ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステル(D219)
Figure 2015178508

D219は、D229の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)407(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:10.13(s,1H),9.15(s,1H),8.87(s,1H),7.88(d,J=8.6Hz,2H),7.75(d,J=8.0Hz,1H),7.02−7.10(m,4H),4.93(s,2H),1.41(s,9H)。
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミド(D220)
Figure 2015178508

DMF(3.0mL)中に4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸(77mg、0.28mmol、1.0当量)およびCDI(101.3mg、0.62mmol)、2.5当量)を含有する40mLのシンチレーションバイアルに、炭酸アンモニウム(123.3mg、1.28mmol、4.5当量)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をHO(5mL)で処理し、層を分離した。水層をEtOAc(2×5mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミドを白色固体として得た。LCMS(m/z)270(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.14(s,1H),7.87−7.92(m,2H),7.73(d,J=7.8Hz,1H),7.05(d,J=8.8Hz,4H),4.93(s,2H)。
5−(4−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D221)
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸(200mg、0.74mmol、1.0当量)、ホウ酸トリメチル(0.5mL、4.4mmol、6.0当量)のTHF(7.0mL)溶液に、窒素雰囲気下でボランテトラヒドロフラン錯体溶液(1.5mL、THF中1.0M、1.5mmol、2.0当量)を滴下した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をMeOH(2mL)で慎重に処理し、EtOAc(10mL)および飽和NaHCO(10mL)中に注いだ。層を分離し、水相をEtOAc(3x10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、5−(4−ヒドロキシメチル−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オールを白色固体として得た。LCMS(m/z)279(M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.09(s,1H),7.70(d,J=8.0Hz,1H),7.34−7.38(m,J=8.7Hz,2H),7.01−7.05(m,2H),6.96(dd,J=8.0,2.1Hz,1H),6.91−6.93(m,1H),5.18(t,J=5.7Hz,1H),4.91(s,2H),4.49(d,J=5.7Hz,2H)。
5−(4−ニトロ−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D222)
Figure 2015178508

1−フルオロ−4−ニトロ−ベンゼン(1.1mL、10.0mmol、1.0当量)、2−ブロモ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(2.0g、10.0mmol、1.0当量)のDMF(30.0mL)溶液に、窒素雰囲気下でKCO(1.7g、12.0mmol、1.2当量)を添加した。混合物を100℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物をEtOAc(30mL)および飽和HO(30mL)中に注いだ。層を分離し、水相をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc/ヘプタン(0:100〜100:0)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、2−ブロモ−5−(4−ニトロ−フェノキシ)−ベンズアルデヒドを黄色微粉末として得た。H NMR(クロロホルム−d)δ:10.31−10.37(m,10H),8.26(dd,J=9.0,0.3Hz,15H),8.21−8.28(m,13H),7.73(d,J=8.6Hz,3H),7.73(dt,J=8.7,0.5Hz,7H),7.62(dd,J=3.1,0.3Hz,10H),7.20−7.29(m,19H),7.00−7.10(m,23H)。得られた量、2.6g、収率80.7%。
2−ブロモ−5−(4−ニトロ−フェノキシ)−ベンズアルデヒド(966mg、3.0mmol、1.0当量)の1,4−ジオキサン(25mL)溶液に、ビス−ピナコール−ジボロン(838mg、3.3mmol、1.1当量)、KOAc(883mg、9.0mmol、3.0当量)およびPdCl(dppf)(66mg、0.09mmol、0.03当量)を添加した。混合物をNで脱気し、80℃で一晩加熱した。室温まで冷却した後、混合物を短いセライトパックに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc/ヘプタン(0:100〜100:0)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、5−(4−ニトロ−フェノキシ)−2−(4,4,5−トリメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒドを黄色固体として得た。H NMR(クロロホルム−d)δ:10.65(s,1H),8.19−8.29(m,J=9.3Hz,2H),8.01(d,J=8.2Hz,1H),7.66(d,J=2.5Hz,1H),7.32(dd,J=8.2,2.5Hz,1H),7.04−7.10(m,2H),1.41(s,12H)。得られた量、724mg、収率65.3%。
0℃の5−(4−ニトロ−フェノキシ)−2−(4,4,5−トリメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンズアルデヒド(721mg、1.9mmol、1.0当量)のEtOH(15mL)懸濁液に、NaBH(73.8mg、1.9mmol、1.0当量)を少しずつ添加した。混合物を0℃で20分間撹拌し、室温までさらに1時間温まらせた。0℃に冷却した後、透明な溶液をHO(1mL)で慎重に処理した後、HCl(5mL、3N)をゆっくりと添加した。得られた黄色懸濁液を室温まで徐々に温まらせて、2時間撹拌した。次に、混合物を、PHが7に達するまで飽和NaHCOで滴下して処理した。沈殿物を濾過により回収し、HOで洗浄して、5−(4−ニトロ−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オールを白色粉末として得た。LCMS(m/z)294(M+23);H NMR(DMSO−d)d:7.26(d,J=8.6Hz,1H),6.93(d,J=3.0Hz,1H),6.56(dd,J=8.5,3.0Hz,1H),4.37(s,2H)。得られた量510mg、収率96.4%。
5−(4−アミノ−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(D223)
Figure 2015178508

磁気撹拌子を取り付けた25mLの丸底フラスコに、5−(4−ニトロ−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(310mg、1.1mmol、1.0当量)を添加した後、MeOH(10mL)を添加した。フラスコを排気し、Nを2回再充填した。撹拌溶液に5%のPd/C(60mg)を添加し、フラスコを排気し、Hを3回再充填した。得られた懸濁液を、Hバルーン下、室温で一晩撹拌した。混合物を短いセライトパックに通して濾過し、MeOH(3×10mL)で洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮して、明黄色油を得た。この油を最小量のMeOHに溶解し、(濃)HClで慎重に処理した。沈殿物を濾過により回収し、ヘプタンで洗浄して、5−(4−アミノ−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オールハイドロクロリド塩を白色固体として得た。LCMS(m/z)242(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.03(br.s.,1H),7.64(d,J=8.0Hz,1H),6.77−6.89(m,4H),6.64−6.77(m,2H),4.86(s,2H),3.30(br.s.,2H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェニル]−アセトアミド(D224)
Figure 2015178508

DCM(3.0mL)中に5−(4−アミノ−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(68mg、0.28mmol、1.0当量)を含有する20mLのシンチレーションバイアルに、EtN(47μL、0.33mmol、1.2当量)、次いで、塩化アセチル(22mL、0.31mmol、1.1当量)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェニル]−アセトアミドを白色固体として得た。LCMS(m/z)284(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:10.17(s,1H),7.68(d,J=8.1Hz,1H),7.58−7.63(m,2H),6.94−6.99(m,2H),6.88(dd,J=8.0,2.1Hz,1H),6.84(d,J=1.5Hz,1H),4.85(s,2H),3.12(s,1H),2.00(s,3H)。
N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェニル]−メタンスルホンアミド(D225)
Figure 2015178508

DCM(3.0mL)中に5−(4−アミノ−フェノキシ)−3H−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−1−オール(50mg、0.21mmol、1.0当量)を含有する20mLのシンチレーションバイアルに、EtN(35μL、0.25mmol、1.2当量)、次いで、塩化メタンスルホニル(18mL、0.31mmol、1.1当量)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、N−[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェニル]−メタンスルホンアミドを白色固体として得た。LCMS(m/z)342(M+23);H NMR(DMSO−d)d:9.72(s,1H),7.65−7.79(m,1H),7.21−7.26(m,2H),7.01−7.05(m,2H),6.91−6.94(m,1H),6.89−6.91(m,1H),4.88(s,2H),2.94(s,3H)。
4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸(D226)
Figure 2015178508

4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンゾニトリル(5.0g、20.0mmol、1.0当量)、MeOH(90mL)および1,4−ジオキサン(50mL)を含有する、磁気撹拌子を取り付けた250mLの丸底フラスコに、NaOH(6N、20mL)をゆっくりと添加した。フラスコに空調を取り付けて、予め加熱した90℃の油浴中で2日間加熱した。次に、フラスコを氷浴中に浸し、PH値が2に達するまで溶液をHCl(1N)で慎重に処理した。混合物をEtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をHO(200mL)およびブライン(200mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸を白色固体として得た。LCMS(m/z)271(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:12.80(br.s.,1H),9.16(s,1H),7.94(d,J=8.6Hz,2H),7.76(d,J=8.0Hz,1H),7.01−7.15(m,4H),4.94(s,2H)。得られた量、4.7g、87.0%収率。
[4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−フェニル]−モルホリン−4−イル−メタノン(D227)
Figure 2015178508

D227は、D229の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)701(2M+23);H NMR(DMSO−d)δ:9.15(s,1H),7.75(d,J=7.9Hz,1H),7.42−7.49(m,2H),7.06−7.10(m,3H),7.02−7.06(m,1H),4.95(s,2H),3.40−3.65(m,8H)。
N−シクロペンチル4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミド(D228)
Figure 2015178508

D228は、D229の手順と同様の手順を用いて調製された。LCMS(m/z)352(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.15(s,1H),8.15(d,J=7.9Hz,1H),7.86−7.92(m,2H),7.75(d,J=8.5Hz,1H),7.05−7.11(m,2H),7.00−7.05(m,2H),4.94(s,2H),3.69−3.81(m,1H),1.77−1.86(m,2H),1.67−1.77(m,2H),1.56−1.65(m,1H),1.22−1.37(m,4H),1.04−1.20(m,1H)。
N−ベンジル−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミド(D229)
Figure 2015178508

DCM(10.0mL)中に4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−安息香酸(150mg、0.55mmol、1.0当量)、EDCI(157.2mg、0.82mmol、1.5当量)、HOBt(111.5mg、0.82mmol、1.5当量)およびDMAP(12mg、0.1mmol、0.2当量)を含有する40mLのシンチレーションバイアルに、ベンジルアミン(24μL、2.2mmol、4.0当量)を滴下した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をHO(10mL)で処理し、層を分離した。水性のものをDCM(2×5mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をMeOH/DCM(0:100〜10:90)で溶出するシリカクロマトグラフィーにかけて、N−ベンジル−4−(1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−ベンゾ[c][1,2]オキサボロール−5−イルオキシ)−ベンザミドを白色固体として得た。LCMS(m/z)360(M+H);H NMR(DMSO−d)δ:9.01(t,J=6.0Hz,1H),7.91−8.00(m,2H),7.76(d,J=7.9Hz,1H),7.29−7.36(m,5H),7.21−7.27(m,1H),7.08−7.13(m,2H),7.02−7.07(m,2H),4.95(s,2H),4.48(d,J=6.0Hz,2H)。
実施例20
インビトロアッセイ
本明細書に記載の化合物が炎症促進性サイトカインまたはホスホジエステラーゼを阻害する能力を試験した。
サイトカインアッセイ
凍結したヒト末梢血単核球(PBMC)を解凍し、遠心分離した。細胞ペレットから低温保存培地を吸引除去し、細胞を、96ウェルプレート中、RPMI1640と10%のFBSを含む新鮮培養培地(CM)に再懸濁した。試験物質をDMSOに溶解して、10mMの試料(DMSO、100%)を形成させた。10mMの試料をCM(DMSO、1%)中で100μMに希釈した後、200μLのCM(n=3)中で10、1、0.1、0.01μMにさらに希釈した。誘導物質(TNF−αおよびIL−1β[およびIL−6]用に1μg/mLのLPSまたはIFNγ、IL−2、IL−4、IL−5およびIL−10用に20ug/mLのPHA)。IL−23は、THP−1細胞を用いて、100ng/mlのIFN−g+1mg/mlのLPSで誘導した。ビヒクル(1%のDMSO)を本実験の対照として使用した。誘導物質を含まないビヒクルを陰性対照として使用した。細胞を37℃、5%のCOでインキュベートした。上清を24時間(TNF−α、IL−1β、IL−2、IL−6およびIFNγについて)および48時間(IL−4、IL−5、IL−10およびIL−23について)で抽出し、−20℃で保存した。上清を解凍し、フルオロクロム標識したサイトカイン特異的ビーズおよびBD FACSArray(商標)を用いて、サイトカイン発現についてアッセイした。IL−23は、市販のELISAキット(R&D Systems)を用いてアッセイした。
Figure 2015178508

Figure 2015178508

Figure 2015178508

Figure 2015178508

Figure 2015178508
PDEアイソフォームのプロファイリング
組換えヒトPDE酵素をバキュロウイルス系で発現させた。アッセイは、Thompson & Appleman(Biochem.10:311−316,1971)の2工程法を改変したものであり、これを96ウェルプレートフォーマットに適合させた。ストック溶液は、100%のDMSO中、40mMで調製した。最終的な[DMSO]は5%であった。各化合物は、100mMを出発濃度とする4つの連続希釈中の1つを実施することにより試験した。各濃度を2回1組で試験した。IC50は、11点の曲線から作成し、Prismソフトウェア(GraphPad Inc.)を用いて解析した。試験したPDEアイソフォームには、PDE1A3(cAMP)、PDE1A3(cGMP)、PDE2A3、PDE3Cat、PDE4Cat、PDE4A4、PDE4B2、PDE4C2、PDE4D3、PDE5Cat、PDE6AB、PDE7A1、PDE8A1、PDE9A1、PDE10A1(cAMP)、PDE10A1(cGMP)、PDE11A1(cAMP)およびPDE11A1(cGMP)が含まれる。
PDE4アッセイ
ヒトU−937骨髄性白血病細胞から部分的に精製されたPDEを使用した。試験物質および/またはビヒクルを、0.2mgの酵素および0.01mMの[3H]cAMPを含有する1mMのcAMPとともに、Tris緩衝液(pH7.5)中、25℃で20分間インキュベートした。2分間煮沸することにより反応を停止させた。得られるAMPは、10mg/mlのヘビ毒ヌクレオチダーゼを添加することによりアデノシンに変換され、37℃で10分間さらにインキュベートされる。加水分解されていないcAMPをAG1−X2樹脂に結合させ、水相中の残りの[3H]アデノシンをシンチレーション計数により定量する。IC50測定のために、試験物質を、10、3、1、0.3、0.1、0.03、0.01、0.003、および0.001μMで試験した。
Figure 2015178508

Figure 2015178508

Figure 2015178508

Figure 2015178508
実施例21
インビボアッセイ
1.ホルボールエステル誘導性のマウス耳浮腫モデルにおけるインビボの抗炎症活性
ホルボール12−ミリステート13−アセテート(PMA、20μLのアセトン中5μg)を、CD−1(対照)由来の各々5匹の雄マウス(体重22±2g)の8つの群に対して右耳の前面と後面に局所適用した。試験物質およびビヒクル(アセトン:エタノール/1:1、20μL/耳)を各々、PMA刺激の30分前および15分後に、両耳に局所適用した。同じ適用スケジュールを用いて動物を試験するために、陽性対照として使用されるデキサメタゾン(1mg/耳×2)を局所投与した。次に、PMAの適用から6時間後に、炎症の指標として、耳の腫れをDyer型のマイクロメーターゲージで測定した。阻害パーセントを次式により算出した:[(Ic−It)/Ic]×100%(式中、IcおよびItは、それぞれ、対照マウスおよび処置マウスにおける耳の厚さ(mm)の増加を指す)。耳の腫れにおける30パーセント以上の阻害パーセントを有意な抗炎症活性とみなした。
Figure 2015178508

Figure 2015178508

Figure 2015178508
2.オキサゾロン誘導性のマウス耳浮腫モデルにおけるインビボの抗炎症活性
体重23±2gの5匹のBALB/c雄マウスの群を使用した。事前に毛を剃った試験動物の腹部を、アセトンに溶解した1.5%オキサゾロン溶液100μLを適用することにより感作した。初回感作の7日後に、試験物質、およびビヒクル(アセトン:エタノール/1:1、20μL/耳)を各々、局所経路を介する2回目のオキサゾロン適用による刺激の30分前および15分後に、右耳の前面と後面に局所投与した。陽性対照として、インドメタシン(0.3mg/耳×2)を、被験化合物の場合と同じ処置計画を用いて局所投与した。2回目のオキサゾロン適用から24時間後に、各マウスの耳の厚さをDyer型のマイクロメーターゲージで測定した。ビヒクル対照と比べた耳の腫れにおける30パーセント以上の阻害が有意とみなされ、抗炎症活性の可能性を示した。
Figure 2015178508
実施例22
乾癬の局所治療用に開発中の新規オキサボロールC17の前臨床毒性
C17(5−(4−シアノフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾキサボロール)は、抗炎症活性を有する新規オキサボロール化合物である。前臨床毒性データは、トガリネズミ、フェレット、ラット、およびマウスへの全身投与および局所投与後のインビトロ研究およびインビボ研究に利用可能である。C17(1μM)は、心血管の安全性に対する懸念を最小限に抑える効果の弱いhERGチャネル遮断薬として分類された。C17(プレート当たり最大5000μg)は、アロクロール誘導性S9肝画分の存在下または非存在下で、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)株TA98、TA100、TA1535、およびTA1537ならびに大腸菌(Escherichia coli)株WP2 uvrAに対して突然変異原性活性を示さなかった。C17(最大500μg/mL)は、ヒト末梢血リンパ球を用いる、アロクロール誘導性S9の存在下または非存在下でのインビトロ哺乳類染色体異常アッセイにおいて、染色体異常誘発活性を示さなかった。トガリネズミ(ジャコウネズミ(Suncus murinus))に10、30、および100mg/kgを経口投与した後、用量応答性の嘔吐作用が観察された。無影響量(NOEL)は10mg/kgであり、顕著な血漿曝露と関連した。フェレットに10、30、および100mg/kgを経口投与した後、嘔吐エピソードは、どの用量群でも観察されなかった。雄および雌のSprague−Dawleyラットに14日連続で10、30、および100mg/kgを経口投与した後、NOELは300mg/kg/日と測定された。死亡、臨床病理学への有害作用、または微視的もしくは巨視的な変化は、どの用量群でも観察されなかった。C17を、アセトン/エタノール(50:50、v/v)中の1%、5%、および10%溶液として処方し、過敏性応答を誘発するその潜在能力について、局所リンパ節アッセイで調べた。雌のCBA/Jマウスに対してC17で局所治療しても3以上の刺激指数にならず、したがって、C17に皮膚感作活性があるとみなされなかった。C17は、乾癬の局所治療用に開発中の新規化合物であり、様々な前臨床毒性試験で安全であることが示されている。
実施例23
乾癬の治療用に開発中の新規オキサボロールC17のインビトロ活性および作用機序
C17(4−シアノフェノキシ)−1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−2,1−ベンゾキサボロール)は、プラーク乾癬の局所治療用に現在開発中の広域スペクトルの抗炎症化合物である。C17は、リポ多糖(LPS)で刺激された末梢血単核細胞(PBMC)からのTNF−α分泌と、ナノモル範囲のフィトヘマグルチニン(PHA)による刺激後のIL−2およびIFN−γ分泌とを阻害する。C17は、770nMのIC50でTNF−α分泌を阻害するが、炎症促進性サイトカインIL−1およびIL−6は、C17によって影響を受けない。IL−2およびIFN−γは、それぞれ、460nMおよび270nMのIC50で阻害される。IL−5およびIL−10は、低マイクロモル範囲のC17により阻害される。C17が広範なサイトカイン分泌を阻害する1つの作用機序は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)の阻害を介するものであり得る。C17は、0.49μMのIC50でヒトU937細胞におけるPDE4酵素活性を阻害し、4つ全てのPDE4アイソフォームを同等に阻害する。C17は、酵素動力学解析で決定された場合、基質cAMPの競合的阻害剤であることが示されている。C17はまた、0.73μMのIC50でPDE7を阻害するが、PDE1、2、3、または5をそれほど阻害しない。例えば、ロリプラムのような、古典的なPDE4阻害剤とは対照的に、C17は、2.25μMのIC50でヒトTHP−1マクロファージからのIL−23産生を阻害する。この活性は、そのTNF−αおよびTH1サイトカインの阻害とともに、乾癬の治療におけるC17の潜在能力を示唆する。
Figure 2015178508

Figure 2015178508

実施例24
乾癬の治療用に開発中の新規オキサボロールC17のインビボ活性
C17は、TNF−α、IFN−γ、IL−1β、IL−2、IL-4、IL−5、IL−6、IL−8、IL−10、IL−12、およびIL−23を含む、炎症促進性サイトカインの放出の阻害に基づく抗炎症活性を有する新規のホウ素含有オキサボロール薬物である。C17はまた、ケモカインMCP−1およびPGE2の放出を阻害する。この活性は、ホスホジエステラーゼ−4(PDE−4)の阻害によって一部説明される。
C17の抗乾癬活性を評価するために、単一施設での、ビヒクルを対照とする、無作為化観察者盲検試験に、乾癬を有する12人の被験者が登録された。被験者1人につき、6つの試験領域を治療した(2つの活性製剤:C17軟膏(5%)、C17クリーム(5%)と、2つのビヒクルと、2つの比較物質)。
試験製剤1は、C17軟膏(本明細書に記載の製剤)からなり、1試験領域(1.1cm)につき約200μlの軟膏を、12日間にわたって1日に1回(10回の治療)、局所適用した。投薬量は、総投薬量が約100mg活性成分となるように、約10mg活性成分/日とした。
試験製剤2は、C17クリーム(本明細書に記載の製剤)からなり、1試験領域(1.1cm)につき約200μlのクリームを、12日間にわたって1日に1回(10回の治療)、局所適用した。投薬量は、総投薬量が約100mg活性成分となるように、約10mg活性成分/日とした。
試験製剤3は、試験製剤1のビヒクル(C17は存在しない)からなり、1試験領域(1.1cm)につき約200μlのクリームを、12日間にわたって1日に1回(10回の治療)、局所適用した。
試験製剤4は、試験製剤2のビヒクル(C17は存在しない)からなり、1試験領域(1.1cm)につき約200μlのクリームを、12日間にわたって1日に1回(10回の治療)、局所適用した。
比較物質1は、ベトネゾール(登録商標)−V クリーム(0.1%)からなり、1試験領域(1.1cm)につき約200μlのクリームを、12日間にわたって1日に1回(10回の治療)、局所適用した。投薬量は、総投薬量が約2mgベータメタゾンとなるように、約0.2mgベータメタゾン/日とした。
比較物質2は、プロトピック(登録商標)−V 軟膏(0.1%)からなり、1試験領域(1.1cm)につき約200μlのクリームを、12日間にわたって1日に1回(10回の治療)、局所適用した。投薬量は、総投薬量が約2mgタクロリムスとなるように、約0.2mgタクロリムス/日とした。
試験製剤は、Dow Pharmaceutical Sciences,1330A Redwood Way,Petaluma,CA94954,USAにより製造された。比較物質ベトネゾール(登録商標)−Vクリーム(0.1%)は、Glaxo Wellcome GmbH & Coにより製造された。比較物質プロトピック(登録商標)−V軟膏(0.1%)は、Astellas Pharma GmbH,Neumarkter Str.61,81673 Munich,Germanyにより製造された。試験製剤の標識は、Anacor Pharmaceuticals,1060 East Meadow Circle,Palo Alto,CA94303−4230,USAで行なわれた。
200μlの各試験製剤および比較物質を治療毎に試験領域に適用した。試験製剤は、ハイドロコロイド被覆材(Varihesive(登録商標)Bristol−Myers Squibb Gruppe,Munich,Germany)に開けられた穴に置かれたDuhringチャンバー(内側径12mm、外側径14mm)の下に適用した。その量はチャンバーを完全に満すものであった。チャンバーは、所定の位置に接着性パッチ(Fixomull(登録商標),BSN,Hamburg,Germany)で固定された。以前の研究で、ハイドロコロイド被覆材は、十分に許容されることが示されていた。乾癬に対する被覆材の治療的影響がないことは、適用前後の浸潤厚を測定することによって確認されていた。チャンバー間の距離は、少なくとも1.5cmでなければならなかった。この距離は、隣接領域との相互作用を排除するのに十分であった。全ての領域を、12日間にわたって10回、密封状態の下で治療した。毎回新たに適用する前に、別々の柔らかいティッシュペーパーで各試験領域を軽く掃除することによって、残存する製剤の残渣を除去した。試験日のうちの10日、治療を実施した(1日目〜6日目および8日目〜11日目)。ハイドロコロイド被覆材は、所定の位置に最大7日間とどまるので、試験の8日目に取り替えた。
実験的測定には、超音波検査と、写真記録と、個人内での治療の比較を伴う臨床的評価とが含まれた。
試験の最初の日に、プラークの輪郭を透明なプラスチックシートの上にトレースした。次に、意図される試験領域を、これらの部位の間を少なくとも1.5cm取るように気を付けながら、シート上に描いた。試験領域に1〜6の番号を付けた。プラスチックシートは症例報告書(CRF)に添付した。ベースライン超音波測定と写真記録を行なった。治療前臨床的評価スコアは、定義により、全ての試験領域において0であった。ハイドロコロイド被覆材を取り付け、最初の治療を下記のように実施した。
試験2日目〜6日目および8日目〜11日目に、密封チャンバーを除去し、治療を1日に1回新しくした。試験7日目に、被覆材とチャンバーは、試験8日目まで依然として所定の位置にあった。試験8日目および12日目には、ハイドロコロイド被覆材も除去し、製剤の残渣を除去した後、超音波検査と臨床的評価と写真記録とを実施した。試験の最終日に、安全性についての検査室検査(血液検査と臨床化学と尿検査)を含む、最終的な臨床的検査を行なった。
20MHzの高周波ソノグラフ(DUB 20S,Taberna pro Medicum,Lueneburg)を用いて、超音波測定を実施した。連続的なA−スキャンが作成され、モニター上に皮膚切片として表示された。約200μmの方位分解能と80μmの距離分解能が可能である。エコーパターンによって、表皮、真皮および皮下組織の成分が表示された。そのため、正確な皮膚厚の測定が可能であった。炎症性の乾癬浸潤は、入射エコーの下方の明確に定義可能な低輝度のバンドとして見えた。低輝度の乾癬バンドの厚さを測定し、記録した。厚さは、μm単位で測定し、Tと表示した。
以下の5ポイントのスコアを用いて、試験領域の臨床的評価(全体的評価)を行なった。−1=悪化;0=変化なし(効果なし);1=わずかな改善;2=明らかな改善ではあるが、完全治癒ではない;3=完全治癒。ハイドロコロイド被覆材の下の未治療のプラークと比較した。紅斑と浸潤の臨床的に明白な違いが、この全体的評価に役立った。
C17による治療によって意義のある明らかな改善がもたらされることが浸潤厚により示された。両方のC17製剤についての浸潤厚の平均減少パーセントは54%であったが、ビヒクルの平均浸潤厚には変化がなかった。統計的比較により、C17(5%)が、対応するビヒクルよりも有意に高い浸潤厚の減少(p<0.025)を示すことが示された。比較物質のプロトピック(商標)軟膏(0.1%)については、浸潤厚の平均減少パーセント(48%)がより低かった。より大きに平均浸潤厚の減少(72%)は、比較物質のベトネゾール(商標)V−クリーム(0.1%)について認められた。試験12日目のC17軟膏(5%)とベトネゾール(商標)V−クリーム(0.1%)の間に有意差はなかった。他の全ての比較において、ベトネゾール(商標)V−クリーム(0.1%)は、有意により大きい浸潤厚の減少を示した。臨床的評価および他の副次的評価項目は、超音波測定の結果と一致した。
実施例25
抗炎症活性を有する新規オキサボロール化合物C27:インビボ効力および前臨床安全性試験の結果
C27は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)の強力な阻害によってTNFαの放出を減少させる一連の新規オキサボラール化合物の2番目のものである。この新しい薬物は、現在、乾癬およびアトピー性皮膚炎用に前臨床開発中である。C27は、急性皮膚刺激のモデルにおいて顕著なインビボ活性を示す。アセトン/エタノールビヒクル中で、5%のC27は、15%のデキサメタゾンよりも大きくPMA誘導性の耳浮腫を阻害し(それぞれ、82%の阻害と73%の阻害、p<0.01)、かつこのモデルでは、0.01%に過ぎない濃度の軟膏ビヒクル中で活性がある。典型的なC27は、オキサゾロン誘導性の耳の腫れ(アレルギー性接触皮膚炎のモデル)も顕著に阻害する。インビトロのスクリーニングにより、C27は、hERGまたはp450酵素をそれほど阻害しないことが示されている。100mg/kで経口投与した後のラットにおける薬物動態解析により、比較的低いバイオアベイラビリティ(7%)が示され、20mg/kgで静脈内投与した後に、0.64時間の平均血漿滞留時間が示されている。C27は、ラットにおける10、100、および300mg/kg/日での14日間の経口反復投与研究で安全であり、臨床的化学反応または血液学的効果は、どの用量でも見られなかった。これはまた、ロリプラムよりも少ない嘔吐作用を示す。トガリネズミを用いた嘔吐アッセイにおけるC27の無影響Cmax血漿量は、12.4μg/mlであった。ゲッティンゲンミニブタの体表面積の15%に5%のC27軟膏またはクリームを皮膚適用すると、化合物の血漿レベルは検出不可能となり(LLOQ=0.01μg/ml)、曝露から24時間後、皮膚刺激は見られない。これらの初期の研究により、C27は、治験を可能にするために必要とされるインビボの生物学的活性と良好な前臨床安全性プロファイルを有することが示唆される。
実施例26
抗炎症活性を有する新規オキサボロール化合物C17およびC27の構造−活性研究
新規のホウ素含有抗炎症剤の構造−活性関係を調べた。C17(5−(4−シアノフェノキシ)−1−ヒドロキシ−1,3−ジヒドロ−2,1−ベンゾキサボロール)は、プラーク乾癬の局所治療用に現在開発中の広域スペクトルの抗炎症化合物である。C17は、リポ多糖(LPS)により刺激された末梢血単核細胞(PBMC)からのTNF−αの放出を阻害した。C17は、ヒトU937細胞由来のホスホジエステラーゼ4(PDE4)酵素を阻害することが分かった。PDE4阻害は、TNF−α放出を阻害するC17の作用機序の一部であると考えられたので、より強力なPDE4/TNF−α阻害剤を同定するために、この化合物に関する構造−活性関係の研究を行なった。
PDE4酵素に対する生化学的アッセイおよびLPSまたはフィトヘマグルチニン(PHA)により刺激されたPBMCを用いる細胞ベースのサイトカイン放出アッセイによって化合物をスクリーニングした。これらの結果により、酸素原子に対してパラ位にある、シアノおよびN,N−ジアルキルカルバモイルなどの、電子求引基が活性に重要であることが示された。エステルおよびピリジン類似体も強力な活性を示した。しかしながら、カルボキシ誘導体は、両方のアッセイで活性の大部分を失った。C27がPDE4(IC50 60nM)に対する強力な阻害を示したのに対し、C17とロリプラムのIC50は、それぞれ、490nMと860nMであった。シアノ基の位置異性体は活性が低かった。C27は、TNF−α(IC50 160nM)、IL−2(IC50 180nM)、およびインターフェロン−γ(IC50 220nM)などの、サイトカインの放出も阻害した。C27は、100マイクロMまで、L929細胞株およびHepG2細胞株に対する細胞毒性を示さなかった。
実施例27
C17またはC27の軟膏製剤
製造器の中に、所要量の白色ペトロラタムを添加し、65±5℃で加熱融解する。ステンレス鋼器の中に、透明な溶液(5%のC17の場合には懸濁液)が得られるまで65±5℃に加熱しながら、C17またはC27、オレイルアルコールおよびオクチルヒドロキシステアレートプロペラミックスを添加する。温度を維持する。ホモジェナイザーで混合しながら、C17またはC27の混合物を製造器に添加する。65±5℃で最低5分間ホモジェナイズする。熱源を取り外し、冷却を始める。軟膏が均質となるまで混合し続ける。
C17軟膏の組成を以下に示す。
Figure 2015178508
C27軟膏の組成を以下に示す。
Figure 2015178508
実施例28
C17クリーム製剤
C17のクリーム製剤A
ステンレス鋼(SS)器1の中に、キサンタンゴムブレンドを調製するための精製水とグリセリンを添加する。プロペラで混合しながら、キサンタンゴムを添加し、滑らかで均一なゲルが形成されるまで混合する。ステンレス鋼器2の中に、精製水と水酸化ナトリウムを添加し、透明な10%の水酸化ナトリウム溶液が得られるまで撹拌子で混合する。ステンレス鋼器3の中に、C17、オレイルアルコール、エチルヘキシルヒドロキシステアレート、グリセリルモノステアレートSE、コレステロール、およびブチル化ヒドロキシトルエンを添加する。透明な溶液が得られるまで80±5℃に加熱しながら、プロペラで混合する。温度を維持する。ホモジェナイザーで混合しながら、SS器3からの溶液を製造器に添加する。80±5℃で最低5分間ホモジェナイズする。熱源を取り外し、冷却を始める。薄いクリームが形成され、それが30〜35℃に達するまでプロペラ混合を続ける。ホモジェナイザーで混合しながら、SS器1からのキサンタンゴムブレンドを添加する。クリームがさらに薄く、滑らかで、かつ均質になるまでホモジェナイゼーションを続ける。10%の水酸化ナトリウム溶液または希塩酸溶液のいずれかを用いて、クリームのpHをpH6.0±0.3に合わせる。このバッチを適量取り、残りの量の精製水で100%にする。クリームが滑らかでかつ均質となるまで、プロペラで混合する。
C17クリームの組成を以下に示す。
Figure 2015178508

Figure 2015178508

Figure 2015178508

C17のクリーム製剤B
ステンレス鋼器の中に、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、アジピン酸ジイソプロピル、グリセリルモノステアレートSE、オクチルドデカノール、ブチル化ヒドロキシトルエンおよびC17を添加する。透明な溶液が得られるまで60±5℃に加熱しながら、プロペラで混合する。温度を維持する。プロペラで絶えず混合しながら、ペムレンTR−2を添加する。油成分が見た目に均質となるまで混合する。温度を維持する。製造器の中に、精製水、メチルパラベン、プロピルパラベン、プロピレングリコール、およびエデト酸二ナトリウムを添加する。透明な溶液が得られるまで60±5℃に加熱しながら、プロペラで混合する。温度を維持する。
プロペラで絶えず混合しながら、カルボポールウルトレズ10を添加する。水相が見た目に均質となるまで混合する。温度を維持する。ホモジェナイザーで混合しながら、製造器中の水相に、油相を添加する。60±5℃で最低5分間ホモジェナイズする。熱源を取り外し、冷却を始める。プロペラ混合を続け、25%トロラミンを添加し、クリームがさらに薄く、滑らかになって、室温に達するまで混合する。
もう1つのC17クリームの組成を以下に示す。
Figure 2015178508


Figure 2015178508
実施例29
C27クリーム製剤
ステンレス鋼器の中に、ベンジルアルコール、オクチルドデカノール、C27、ステアリルアルコール、セチルアルコール、BHTおよびグリセリルモノステアレートを添加する。固体が融解し、均質な溶液が現れるまで65±5℃に加熱しながら、プロペラで混合する。温度を維持する。製造器の中に、精製水、ポリソルベート60、プロピレングリコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、およびエデト酸ナトリウムを添加する。透明な溶液が得られるまでホモジェナイザーで混合しながら、65±5℃に加熱する。温度を維持する。ホモジェナイザーで混合しながら、製造器中の水相に、C27油相成分を添加する。65±5℃で最低5分間ホモジェナイズする。熱源を取り外し、冷却を始める。クリームがさらに薄く、滑らかになって、室温に達するまでプロペラ混合を続ける。
C27クリームの組成を以下に示す。
Figure 2015178508
本明細書に記載の実施例および実施形態は、説明する目的のためのものに過ぎず、それらを踏まえた様々な修正および変更が当業者に示唆され、かつこれらが本出願の精神および範囲ならびに添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれるべきであることが理解されるであろう。本明細書に引用される刊行物、特許、および特許出願は全て、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み入れられる。

Claims (55)

  1. 次式による構造を有する化合物、およびその塩。
    Figure 2015178508

    (式中、
    は、CN、C(O)NR、C(O)ORから選択されるメンバーであり、
    は、Hおよび置換アルキルまたは非置換アルキルから選択されるメンバーであり、
    Xは、N、CHおよびCRから選択されるメンバーであり、
    は、ハロゲンおよび置換アルキルまたは非置換アルキル、C(O)R、C(O)OR、OR、NRから選択されるメンバーであり、
    、R、RおよびRは、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーであり、
    但し、RおよびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜8員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成し、
    およびRは、それらが結合している原子とともに、任意で結合して、4〜8員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する。)
  2. が、Hおよび非置換アルキルから選択されるメンバーである、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記化合物が、次式による構造を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  4. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  5. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  6. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  7. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  8. 前記化合物が、次式による構造を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  9. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  10. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  11. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  12. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  13. 前記化合物が、次式による構造を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  14. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  15. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  16. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  17. 前記化合物が、以下から選択されるメンバーである式を有する、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  18. が、フッ素および塩素から選択されるメンバーである、請求項1に記載の化合物。
  19. が、ORおよびNRから選択されるメンバーである、請求項1に記載の化合物。
  20. がORであり、Rが、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから選択されるメンバーである、請求項1に記載の化合物。
  21. がORであり、Rが、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキルおよび置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキルから選択されるメンバーである、請求項1に記載の化合物。
  22. がORであり、Rが非置換C〜Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  23. がORであり、Rが非置換シクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  24. がORであり、Rが置換C〜Cアルコキシまたは非置換C〜Cアルコキシから選択されるメンバーで置換されたアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  25. がORであり、Rが少なくとも1つのハロゲンで置換されたアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  26. がORであり、Rが少なくとも1つのオキソ部分で置換されたアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  27. がORであり、Rが、−CH、−CHCH、−(CHCH、−CH(CH、−CHCF、−CHCHF、−CHCH(OH)、−CHCH(OCH)、−CHCH(OC(CH)、−C(O)CH、−CHCHOC(O)CH、−CHC(O)OCHCH、−CHC(O)OC(CH、−(CHC(O)CH、−CHC(O)OC(CH、シクロペンチル、シクロヘキシル
    Figure 2015178508

    から選択されるメンバーである、請求項1に記載の化合物。
  28. がNRであり、式中、RおよびRが、H、置換アルキルまたは非置換アルキル、置換ヘテロアルキルまたは非置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキルまたは非置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換アリールまたは非置換アリール、および置換ヘテロアリールまたは非置換ヘテロアリールから独立して選択されるメンバーである、請求項1に記載の化合物。
  29. がNRであり、式中、Rが、Hまたは非置換アルキルであり、Rが、非置換アルキルまたはヒドロキシル、フェニル、非置換アルコキシ、およびフェニルで置換されたアルコキシから選択されるメンバーで置換されたアルキルである、請求項28に記載の化合物。
  30. がNRであり、式中、Rが、HまたはCHから選択されるメンバーである、請求項29に記載の化合物。
  31. がNRであり、RおよびRが各々、置換アルキルまたは非置換アルキルから独立して選択されるメンバーである、請求項28に記載の化合物。
  32. がNRであり、式中、Rが非置換アルキルであり、Rが置換アルキルまたは非置換アルキルである、請求項28に記載の化合物。
  33. がNRであり、式中、Rが非置換アルキルであり、Rが、置換アルコキシまたは非置換アルコキシおよびヒドロキシルから選択されるメンバーで置換されたアルキルである、請求項28に記載の化合物。
  34. がNRであり、式中、Rが非置換アルキルであり、Rが、非置換アルコキシで置換されたアルキルである、請求項28に記載の化合物。
  35. がNRであり、式中、Rが非置換アルキルであり、Rが、フェニルで置換されたアルコキシで置換されたアルキルである、請求項28に記載の化合物。
  36. がNRであり、式中、Rが非置換アルキルであり、Rが、非置換アルコキシで置換されたアルキルである、請求項28に記載の化合物。
  37. が、N(CH、N(CH)(CHCH(OCH))、N(CH)(CHCHOH)、NH、NHCH、NH(CHCH(OCH))、NH(CHCH(OCHPh)、NH(CHPh)、NH(C(CH)およびNH(CHCHOH)から選択されるメンバーである、請求項28に記載の化合物。
  38. がNRであり、式中、RおよびRが、それらが結合している窒素とともに、結合して、4〜8員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する、請求項1に記載の化合物。
  39. がNRであり、式中、RおよびRが、それらが結合している窒素とともに、結合して、5または6員の置換ヘテロシクロアルキル環または非置換ヘテロシクロアルキル環を形成する、請求項38に記載の化合物。
  40. が、以下から選択されるメンバーである、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2015178508
  41. (a)請求項1に記載の化合物
    (b)薬学的に許容される賦形剤
    を含む薬学的製剤。
  42. 前記製剤が単位投薬形態である、請求項41に記載の製剤。
  43. 前記製剤が、経口または局所で使用するためのものである、請求項41に記載の製剤。
  44. サイトカインまたはケモカインの放出を減少させる方法であって、細胞を請求項1の化合物または薬学的に許容されるその塩と接触させることを含み、その場合に、前記細胞による前記サイトカインまたはケモカインの放出が減少する、方法。
  45. 前記サイトカインが、IL−1α、IL−1β、IL−2、IL−3、IL−6、IL−7、IL−9、IL−12、IL−17、IL−18、IL−23、TNF−α、LT、LIF、オンコスタチン、IFNα、IFNβおよびIFN−γから選択されるメンバーである、請求項44に記載の方法。
  46. 前記サイトカインが、IL−1β、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−8、IL−10、IL−12、IL−23、TNF−αおよびIFN−γから選択されるメンバーである、請求項44に記載の方法。
  47. 前記サイトカインが、IL−2、IL−5、IL−10、IL−12、IL−23、TNF−αおよびIFN−γから選択されるメンバーである、請求項44に記載の方法。
  48. 前記ケモカインが、IL−8、Gro−α、MIP−1、MCP−1、PGE2、ENA−78、およびRANTESから選択されるメンバーである、請求項44に記載の方法。
  49. 動物の病気を治療する方法であって、前記動物に治療的有効量の請求項1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与し、それにより、前記病気を治療することを含む、方法。
  50. 前記病気が、関節炎、関節リウマチ、炎症性腸疾患、乾癬、肺疾患、多発性硬化症、神経変性疾患、鬱血性心不全、脳卒中、大動脈弁狭窄、腎不全、ループス、膵炎、アレルギー、線維症、貧血、アテローム性動脈硬化症、代謝疾患、骨疾患、心血管疾患、化学療法/放射線関連合併症、I型糖尿病、II型糖尿病、肝疾患、消化管障害、眼疾患、アレルギー性結膜炎、糖尿病性網膜症、シェーグレン症候群、ブドウ膜炎、肺障害、腎疾患、皮膚炎、HIV関連悪液質、脳性マラリア、強直性脊椎炎、らい病、貧血および線維筋痛症から選択されるメンバーである、請求項49に記載の方法。
  51. 前記病気が、乾癬、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、炎症性腸疾患、喘息および慢性閉塞性肺疾患から選択されるメンバーである、請求項50に記載の方法。
  52. 前記病気が乾癬であり、前記乾癬が、プラーク乾癬、曲げ乾癬、滴状乾癬、膿疱性乾癬、爪乾癬および紅皮性乾癬から選択されるメンバーである、請求項50に記載の方法。
  53. 前記乾癬が、プラーク乾癬および爪乾癬から選択されるメンバーである、請求項52に記載の方法。
  54. ホスホジエステラーゼ(PDE)を阻害する方法であって、前記ホスホジエステラーゼを請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩と接触させ、それにより、前記ホスホジエステラーゼを阻害することを含む、方法。
  55. 前記ホスホジエステラーゼが、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)およびホスホジエステラーゼ7(PDE7)から選択されるメンバーである、請求項54に記載の方法。
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