以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施形態では遊技機として所謂「パチスロ遊技機」を例として説明するが、本発明は、その他の遊技機、例えば所謂「パチンコ遊技機」に適用することも可能である。
[遊技機の構成]
図1〜図3を参照して、本実施形態の遊技機1の構成について説明する。図1は、遊技機1の正面を示す説明図であり、図2は、キャビネット101の内部構造を示す説明図であり、図3は、前面扉102の裏面の構造を示す説明図である。
図1に示すように、遊技機1は、キャビネット101と、前面扉102とを備えている。キャビネット101は、略矩形状の箱体であって、その正面側に開口を有している。図2及び図3に示すように、キャビネット101は、その開口の左端に、蝶番機構101aを有している。この蝶番機構101aによって、前面扉102が開閉可能に軸支されている。
図1に示すように、前面扉102の上部には、液晶表示装置103が設けられている。液晶表示装置103は画像を表示する表示画面103aを有しており、動画像や静止画像を表示する演出表示に用いられる。また、液晶表示装置103は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報を報知したり、入賞に係る図柄の組み合わせを有効ライン上に停止表示させるために必要な情報を報知したりするために設けられている。本実施形態では、液晶表示装置103を上下動させるための駆動機構が設けられており、液晶表示装置103自体が上昇したり、下降したりする動作を行わせることができる。
なお、液晶表示装置103に隣接して役物装置127が設けられている。この役物装置127は、液晶表示装置103の前面に位置する部分(演出ユニット128)が表示画面103aに沿って表示画面103aと相対的に上下方向に移動可能である。なお、それ以外にも動作の詳細については後述する。
また、液晶表示装置103および役物装置127(演出ユニット128)は、透過性を有する樹脂製のカバー129によって囲まれて保護されている。上記樹脂とは、例えば、アクリル樹脂、強化プラスチック、ポリカーボネート等である。
カバー129の下部には、光透過性を有する装飾板130が設けられている。また装飾板130の後方には、カバー後方ランプ131a〜131fが設けられている。
液晶表示装置103の下方には、パネル104が設けられている。パネル104には、図2に示すリール124a,124b,124cを視認可能とする表示窓104aが設けられている。
ここで図2のリール124a,124b,124cについて説明する。リール124a,124b,124cは、左リール124a、中リール124b、右リール124cとなっている。以下適宜、リール124と記述する。リール124は、キャビネット101の内部に設けられており、それぞれ円筒状の構造を有している。また、左リール124a、中リール124b、右リール124cの円筒状の構造の周面には、透光性のシートが装着されており、当該シートには、複数種類の図柄が一列に描かれている。そして、左リール124a、中リール124b、右リール124cは、後述のステッピングモータ401、402及び403を励磁することにより回転駆動され、複数種類の図柄が変動表示される。リール124が停止した状態では、各リール124a,124b,124cの3つの図柄が表示窓104aから視認できる。また、本実施形態において、左リール124a、中リール124b、右リール124cは、リールユニット420によりユニット化されており、遊技機1に対して、左リール124a、中リール124b、右リール124cの着脱が容易となっている。
パネル104の下方部分は、パネル104よりも前方へ突出しており、種々の操作部が設けられている。
前面扉102の突出部分の上面には、演出ボタン105、MAX−BETボタン106、1BETボタン107、精算ボタン108、十字キー109、及び、メダル投入口110が設けられている。
演出ボタン105は、上面中央に配置されており、円形形状を呈している。演出ボタン105は、演出のために用いられ、遊技者によって押下される。これにより、液晶表示装置103を介した演出などが行われる。また、演出ボタン105には、演出ボタン演出用ランプ(図示しない)が内蔵されている。そして、演出ボタン演出用ランプの点灯・点滅制御が行われることで、遊技者の視覚に訴える演出が行われる。
MAX−BETボタン106は、演出ボタンの左側に設けられており、演出ボタン105よりも一回り小さな円形形状となっている。遊技者のメダルは、所定枚数が遊技機1に貯留(クレジット)される。このMAX−BETボタン106は、クレジットされたメダルのうち、1遊技において使用可能な最大枚数のメダルを、遊技に使用するために設けられている。なお、本実施形態において、1遊技(1ゲーム)において、使用可能なメダルの最大値は3枚である。
MAX−BETボタン106のさらに左側には、前後方向に並ぶ2つのボタン107,108が配置されている。
奥側に配置されたのが、1BETボタン107である。また、手前側に配置されたのが、精算ボタン108である。
1BETボタン107は、クレジットされたメダルのうち、1枚のメダルを遊技に使用するために設けられている。また、精算ボタン108は、遊技者が獲得したメダルのうち、クレジットされているメダルの精算を行うために設けられている。なお、本実施形態において、クレジット可能な最大枚数は「50枚」である。
演出ボタン105の右側には、十字キー109が設けられている。十字キー109は、短冊形状の押しボタンが上下左右に並べられたものであり、4方向へ押圧操作が可能である。
十字キー109の右側には、メダル投入口110が設けられている。メダル投入口110は、遊技者がメダルを投入するための開口を有している。
前面扉102の突出部分の前面側には、スタートレバー111、3つの停止ボタン112,113,114、及び、返却ボタン115が設けられている。
スタートレバー111は、遊技者による遊技の開始操作を検出するために設けられている。スタートレバー111の握り玉部には、後述のスタートレバー演出用ランプ111aが内蔵されている。
3つの停止ボタン112,113,114は、左停止ボタン112、中停止ボタン113、右停止ボタン114となっている。これらの停止ボタン112,113,114は、リール124a,124b,124cに対応しており、各リール124の回転を停止するために操作される。
返却ボタン115は、停止ボタン112,113,114の右側に設けられている。この返却ボタン115は、メダル投入口110に投入されたメダルが詰まった場合に、詰まったメダルを返却するためのものである。
上述したパネル104の表示窓104aの両側には、演出用ランプ116a〜116jが左右5つずつ上下方向に並べて配置されている。具体的には、パネル104の左右両端の透過部分の背面側に設けられており、所定の条件下で発光することにより、現在の状態(例えば、ART状態)等を報知することが可能となる。以下、適宜、演出用ランプ116a〜116jを「演出用ランプ116」と記述する。
また、表示窓104aの下方には、貯留枚数表示器117、遊技状態表示ランプ118、払出枚数表示器119、停止操作順序表示ランプ120a,120b,120cなどが設けられている。
貯留枚数表示器117は、中央よりもやや左側に配置され、上述したように遊技機1に貯留(クレジット)されたメダルの枚数を表示するものである。
遊技状態表示ランプ118は、2つのランプ118a,118bとからなっており、ほぼ中央位置に左右に並べて配置されている。遊技状態表示ランプ118は、現在の遊技状態を報知する。
払出枚数表示器119は、中央よりもやや右側に配置され、メダル投入口110に投入したメダル数又は1BETボタン107やMAX−BETボタン106を操作することにより有効化された有効ライン上に揃った図柄の組み合わせに応じて払い出されるメダルの払出枚数を表示するために設けられている。
本実施形態では、表示窓104aに表示された左リール124a、中リール124b及び右リール124cそれぞれの3つの図柄のうち、左リール124aの上段に表示された図柄と、中リール124bの中段に表示された図柄と、右リール124cの下段に表示された図柄を直線で結んだ右下がりラインのみを有効ラインとしている。
なお、以下において、左リール124aの上段に表示された図柄と、中リール124bの上段に表示された図柄と、右リール124cの上段に表示された図柄を直線で結んだラインを「上段」または「上段ライン」と適宜記述する。また、左リール124aの中段に表示された図柄と、中リール124bの中段に表示された図柄と、右リール124cの中段に表示された図柄を直線で結んだラインを「中段」または「中段ライン」と適宜記述する。また、左リール124aの下段に表示された図柄と、中リール124bの下段に表示された図柄と、右リール124cの下段に表示された図柄を直線で結んだラインを「下段」または「下段ライン」と適宜記述する。また、左リール124aの下段に表示された図柄と、中リール124bの中段に表示された図柄と、右リール124cの上段に表示された図柄を直線で結んだラインを「右上がり」または「右上がりライン」と適宜記述する。
停止操作順序表示ランプ120a〜120cは、表示窓104aの下方に設けられている。具体的には、停止操作順序表示ランプ120aは、左リール124aの下方に設けられており、停止操作順序表示ランプ120bは、中リール124bの下方に設けられており、停止操作順序表示ランプ120cは、右リール124cの下方に設けられている。
また、停止操作順序表示ランプ120a〜120cは、左停止ボタン112、中停止ボタン113及び右停止ボタン114の最適な停止操作順序を遊技者に対して報知するために設けられている。詳細には、左停止ボタン112を停止操作することが最適なタイミングである場合には、停止操作順序表示ランプ120aを点灯又は点滅させ、中停止ボタン113を停止操作することが最適なタイミングである場合には、停止操作順序表示ランプ120bを点灯又は点滅させ、右停止ボタン114を停止操作することが最適なタイミングである場合には、停止操作順序表示ランプ120cを点灯又は点滅させることにより報知を行う。
前面扉102の下部(スタートレバー111、3つの停止ボタン112,113,114及び返却ボタン115の下方)には、装飾パネル140が設けられている。装飾パネル140の構成については後述する。
前面扉102の最下部(装飾パネル140の下方)には、受皿ユニット121が設けられている。受皿ユニット121は、排出されたメダルを受け入れて貯留するために設けられている。
受皿ユニット121へメダルを排出するのが、メダル払出口122である。メダル払出口122は、有効ライン上に表示された図柄の組み合わせに基づいて、メダルの払出を行うために設けられている。また、メダル投入口110に投入されたメダルが適正なメダルでないと判別された場合や、メダルの投入受付禁止時に、メダルがメダル投入口110に投入された場合に、メダル投入口110に投入されたメダルを、受皿ユニット121に排出する。
ここで、メダルの投入受付禁止時とは、例えば、左リール124a、中リール124b、右リール124cが回転している場合や、有効ライン上に再遊技に係る図柄の組み合わせが表示されている場合をいう。
メダル払出口122の両側には、下部スピーカ123a,123bが設けられている。下部スピーカ123a,123bは、演出を行う際にBGMや音声、効果音等を出力する。なお、以下、適宜、下部スピーカ123a,123bを総称して「下部スピーカ123」と記述する。
また、図3に示すように、前面扉102の裏面側からは、上部スピーカ126a,126bが視認できる。上部スピーカ126a,126bも、下部スピーカ123a,123bと同様、演出を行う際にBGMや音声、効果音等を出力する。なお、以下、適宜、上部スピーカ126a,126bを総称して「上部スピーカ126」と記述する。
図2に示すように、キャビネット101の内部において、リール124の上方に、メイン制御基板200が設けられている。メイン制御基板200は、遊技機1の制御を司る。
一方、図3に示すように、前面扉102の裏面上部に、サブ制御基板300が設けられている。サブ制御基板300は、液晶表示装置103や、スピーカ123,126の制御を行うために設けられている。
図2に示すように、キャビネット101内の下部には、ホッパー125が設けられている。ホッパー125は、遊技者に対してメダルを払い出すための構成である。このホッパー125は、メイン制御基板200からの所定の信号に基づいて駆動制御される。
[遊技機全体のブロック図]
次に、図4を参照しつつ、本実施形態における遊技機1の電気的構成について具体的に説明する。
遊技機1は、主たる動作を制御するメイン制御基板200に対して、サブ制御基板300、リール制御基板400、中継基板500、電源基板600が接続されている。
メイン制御基板200には、メインCPU201、メインROM202、メインRAM203、乱数発生器204、I/F(インタフェース)回路205が電気的に接続されている。
メインCPU201は、メインROM202に記憶されているプログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の演算処理を行うことにより、サブ制御基板300,リール制御基板400、中継基板500、電源基板600に対して所定の信号を送信する。
メインROM202は、メインCPU201により実行される制御プログラム、当選エリア決定テーブル等のデータテーブルや、サブ制御基板300に対するコマンドを送信するためのデータ等を記憶している。
メインRAM203には、メインCPU201によるプログラムの実行により決定された各種データを格納する格納領域が設けられている。また、メインRAM203は、メインCPU201による演算結果等を一時的に記憶する役割を担っている。
乱数発生器204は、当選エリア等を決定するための乱数を生成するために設けられている。ここで、本実施形態において、乱数発生器204は、「0」〜「65535」の範囲で乱数値を生成する。
I/F(インタフェース)回路205は、メイン制御基板200と、サブ制御基板300、リール制御基板400、中継基板500、及び、電源基板600間でのコマンドの送受信を行うための回路である。
中継基板500には、1BETスイッチ107sw、MAX−BETスイッチ106sw、精算スイッチ108sw、スタートスイッチ111sw、左停止スイッチ112sw、中停止スイッチ113sw、右停止スイッチ114sw、貯留枚数表示器117、遊技状態表示ランプ118、払出枚数表示器119が接続されている。
1BETスイッチ107swは、遊技者による1BETボタン107の操作を検出するためのスイッチである。また、1BETスイッチ107swにより、遊技者による1BETボタン107の操作が検出された場合に、中継基板500は、メイン制御基板200のI/F回路205に対して所定の信号を送信する。そして、メインCPU201は、中継基板500から所定の信号を受信したことに基づいて、遊技者が貯留しているメダルから1枚のメダルを使用する制御を行う。
MAX−BETスイッチ106swは、遊技者によるMAX−BETボタン106の操作を検出するためのスイッチである。また、MAX−BETスイッチ106swにより、MAX−BETボタン106の遊技者による操作が検出された場合に、中継基板500は、メイン制御基板200のI/F回路205に対して所定の信号を送信する。そして、メインCPU201は、中継基板500から所定の信号を受信したことに基づいて、遊技者が貯留しているメダルからその遊技における最大枚数(例えば、3枚)のメダルを使用する制御を行う。
精算スイッチ108swは、遊技者による精算ボタン108の操作を検出するためのスイッチである。また、精算スイッチ108swにより、遊技者による精算ボタン108の操作が検出された場合に、中継基板500は、メイン制御基板200のI/F回路205に対して所定の信号を送信する。そして、メインCPU201は、中継基板500から所定の信号を受信したことに基づいて、電源基板600のホッパー125に対して、貯留しているメダルの返却を行う旨の信号を出力し、ホッパー125により、貯留しているメダルの返却が行われる。
スタートスイッチ111swは、遊技者によるスタートレバー111の操作を検出するためのスイッチである。また、スタートスイッチ111swにより、遊技者によるスタートレバー111の操作が検出された場合に、中継基板500は、メイン制御基板200のI/F回路205に対して所定の信号を送信する。そして、メインCPU201は、中継基板500から所定の信号を受信したことに基づいて、リール124の回転を開始する制御等を行う。
左停止スイッチ112swは、遊技者による左停止ボタン112の操作を検出するためのスイッチである。また、左停止スイッチ112swにより、遊技者による左停止ボタン112の操作が検出された場合に、中継基板500は、メイン制御基板200のI/F回路205に対して所定の信号を送信する。そして、メインCPU201は、中継基板500から所定の信号を受信したことに基づいて、回転中の左リール124aの停止制御を行う。
中停止スイッチ113swは、遊技者による中停止ボタン113の操作を検出するためのスイッチである。また、中停止スイッチ113swにより、遊技者による中停止ボタン113の操作が検出された場合に、中継基板500は、メイン制御基板200のI/F回路205に対して所定の信号を送信する。そして、メインCPU201は、中継基板500から所定の信号を受信したことに基づいて、回転中の中リール124bの停止制御を行う。
右停止スイッチ114swは、遊技者による右停止ボタン114の操作を検出するためのスイッチである。また、右停止スイッチ114swにより、遊技者による右停止ボタン114の操作が検出された場合に、中継基板500は、メイン制御基板200のI/F回路205に対して所定の信号を送信する。そして、メインCPU201は、中継基板500から所定の信号を受信したことに基づいて、回転中の右リール124cの停止制御を行う。なお、以下において、左停止スイッチ112sw、中停止スイッチ113sw、右停止スイッチ114swを総称して「停止スイッチ112sw,113sw,114sw」と記載する場合がある。
なお、本実施形態において、停止スイッチ112sw,113sw,114swは、停止ボタン112,113,114の操作のON/OFFが検出可能に設けられている。従って、遊技者により停止ボタン112,113,114の操作がされたとき(ONエッジ)、及び遊技者が停止ボタン112,113,114を操作した後、遊技者の指が停止ボタン112,113,114から離れたとき(OFFエッジ)を検出可能に設けられている。
[電源基板600]
電源基板600には、電源装置610及びホッパー125が接続されている。
電源装置610には、電源スイッチ611sw、リセットスイッチ612swが設けられており、これらのスイッチは電源装置610を介して電源基板600に接続されている。
電源スイッチ611swは、遊技店の店員等により電源ボタン611が操作されたことを検出するためのスイッチである。また、電源スイッチ611swにより、遊技店の店員等による電源ボタン611の操作が検出された場合に、電源基板600は、メイン制御基板200のI/F回路205に対して、所定の信号を送信する。また、遊技機1全体に電圧を供給する。
リセットスイッチ612swは、遊技店の店員等によりリセットボタン612が操作されたことを検出するためのスイッチである。また、リセットスイッチ612swにより、遊技店の店員等による操作が検出された場合に、電源基板600は、メイン制御基板200のI/F回路205に対して、所定の信号を送信する。これにより、エラー信号等の出力を停止させ、エラー状態から復旧させることができる。
[リール制御基板400]
リール制御基板400には、ステッピングモータ401,402,403、左リールセンサ411s、中リールセンサ412s、および、右リールセンサ413sが接続されている。
ステッピングモータ401,402,403は、左リール124a、中リール124b、右リール124cを回転駆動するために設けられる。また、ステッピングモータ401,402,403は、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能となっている。そして、ステッピングモータ401,402,403の駆動力は、所定の減速比をもったギヤを介して左リール124a、中リール124b、右リール124cに伝達される。これにより、ステッピングモータ401,402,403に対して1回のパルスが出力されるごとに、左リール124a、中リール124b、右リール124cが一定の角度で回転する。なお、メインCPU201は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ401,402,403に対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、左リール124a、中リール124b、右リール124cの回転角度を管理する。
左リールセンサ411sは、発光部と受光部とを有する光センサにより、左リール124aが一回転したことを示すリールインデックスを検出するためのセンサである。
中リールセンサ412sは、発光部と受光部とを有する光センサにより、中リール124bが一回転したことを示すリールインデックスを検出するためのセンサである。
右リールセンサ413sは、発光部と受光部とを有する光センサにより、右リール124cが一回転したことを示すリールインデックスを検出するためのセンサである。
[サブ制御基板300]
サブ制御基板300は、主として演出を制御するための基板である。また、サブ制御基板300には、演出制御基板310、画像制御基板320、サウンド制御基板330、演出ボタン検出スイッチ105sw、十字キー検出スイッチ109sw、スタートレバー演出用ランプ111a、及び、停止操作順序表示ランプ120が接続されている。
演出ボタン検出スイッチ105swは、遊技者による演出ボタン105の操作を検出するためのスイッチである。また、演出ボタン検出スイッチ105swにより、遊技者による演出ボタン105の操作が検出された場合に、サブ制御基板300は、遊技者による演出ボタン105の操作に基づいた制御を行う。
十字キー検出スイッチ109swは、遊技者による十字キー109の操作を検出するためのスイッチである。また、十字キー検出スイッチ109swにより、遊技者による十字キー109の操作が検出された場合に、サブ制御基板300は、遊技者による十字キー109の操作に基づいた制御を行う。
スタートレバー演出用ランプ111aは、高輝度発光ダイオードからなり、所定の条件が充足されたことに基づいて、遊技者に対して視覚に訴える演出を行うために設けられている。ここで、後述の内部抽選処理において、所定の当選エリアが当選された場合等の所定の条件が充足されたことに基づいて、サブ制御基板300は、スタートレバー演出用ランプ111aの点灯・点滅制御を行う。
停止操作順序表示ランプ120は、リール124の停止順序を報知するためのものである。後述の内部抽選処理において、所定の当選エリアが当選された場合等の所定の条件が充足されたことに基づいて、サブ制御基板300は、停止操作順序表示ランプ120の点灯・点滅制御を行う。
演出制御基板310は、主として演出時に、演出ボタン検出スイッチ105sw、停止操作順序表示ランプ120及びスタートレバー演出用ランプ111aの制御を行うための基板である。演出制御基板310には、I/F(インタフェース)回路311、サブCPU312、乱数発生器313、サブROM314、サブRAM315が接続されている。
I/F(インタフェース)回路311は、メイン制御基板200のI/F回路205からの信号等を受信するために設けられている。
サブCPU312は、サブROM314に記憶されている演出用のプログラムを読み込み、メイン制御基板200からのコマンドや、演出ボタン検出スイッチ105swや、十字キー検出スイッチ109swの入力信号に基づいて所定の演算を行い、当該演算の結果を画像制御基板320やサウンド制御基板330に供給するために設けられている。
乱数発生器313は、液晶表示装置103や、スピーカ123,126等により行われる演出等を決定する際に用いられる乱数を発生させるために設けられている。また、乱数発生器313は、ART状態への移行抽選や、ART状態におけるゲーム数の上乗せゲーム数を決定するための乱数を発生させるために設けられている。
サブROM314は、演出を実行するためのプログラム、演出テーブル、ART抽選テーブル等を記憶するために設けられている。サブROM314は、主に、プログラム記憶領域とテーブル記憶領域によって構成される。
サブRAM315は、サブCPU312の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。具体的には、メイン制御基板200から送信された当選エリア等の各種データを格納する格納領域や、決定された演出内容及び演出データを格納する格納領域が設けられている。また、サブRAM315には、ART状態を格納するART状態格納領域や、ARTゲーム数を格納するARTゲーム数格納領域が設けられている。
画像制御基板320は、主として演出を行う時に、液晶表示装置103の表示を制御するために設けられている。また、画像制御基板320には、画像制御部321、液晶制御CPU322a、液晶制御ROM322b、液晶制御RAM322c、フレームカウンタ322d、CGROM323、水晶発振器324、VRAM325及びRTC装置326が接続されている。
画像制御部321は、VDP(Video Display Processor))と呼ばれる画像プロセッサである。画像制御部321は、液晶制御CPU322aからの指示に基づいて画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて、映像信号(例えば、LVDS信号やRGB信号)を生成して、汎用基板720に出力することにより、液晶表示装置103に画像が表示される。
液晶制御CPU322aは、演出制御基板310から受信したコマンドに基づいてディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストを画像制御部321に対して送信するために設けられている。また、液晶制御CPU322aは、CGROM323に記憶されている画像データを液晶表示装置103に表示させる制御を行う。
液晶制御ROM322bは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU322aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
液晶制御RAM322cは、液晶制御CPU322aに内蔵されている。また、液晶制御RAM322cは、液晶制御CPU322aの演算処理時におけるデータのワークエリアとしても機能し、液晶制御ROM322bから読み出されたデータを一時的に記憶するために設けられている。なお、液晶制御RAM322cに記憶する情報として、所定時間を計時することによって行われる特定演出を実行するために用いられる「演出時間情報」等がある。
フレームカウンタ322dは、電源基板600からの電力供給を受けてフレームカウンタ値を計数するために設けられている。また、フレームカウンタ322dは、電源基板600からの電力の供給が停止されると、フレームカウンタ値の計数を停止する。そして、フレームカウンタ322dは、電源基板600による電力の供給が再開されると、レジスタに登録しているフレームカウンタ値を初期化して計数を再開する。
CGROM(Character Generator Read Only Memory)323は、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、マスクROM等から構成されている。また、CGROM323は、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(例えば、スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。そして、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と、画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM323は、画像制御部321によって画像データ単位で読み出しが行われ、フレームの画像データ単位で画像処理が行われる。さらに、CGROM323は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。
なお、本実施形態において、CGROM323は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶しているが、これに限らず、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器324は、「1/60秒(約16.6ms)」ごとにパルス信号(Vブランク割込信号)を画像制御部321に出力するために設けられている。また、画像制御部321が、このパルス信号を分周することで制御を行うためのシステムクロック、液晶表示装置103と同期を図るための同期信号等を生成する。そして、Vブランク割込信号を検知した画像制御部321が所定のタイミングにおいて液晶制御CPU322aに対してそのVブランク割込信号に基づく演出処理タイミング通知信号を出力する。
VRAM325は、SRAM(Static Random Access Memory)により構成されている。ここで、SRAMとは、読み込み、書き込みが可能なメモリであって、一時的にデータを保持するための揮発性メモリの一種である。そして、VRAM325をSRAMで構成することにより、画像データの書込や読出を高速で処理することができる。
RTC装置326は、フレームカウンタ322dにより計数される計数値とは異なる計数間隔で所定のカウンタ値を計数するために設けられている。また、RTC装置326は、画像制御基板320の液晶制御CPU322aに対してバスを介して接続されている。RTC装置326は、現在の日付や時刻を取得するために設けられている。
汎用基板720は、画像制御基板320と、液晶表示装置103との間に設けられており、画像データを表示させる際に所定の画像形式に変換して出力するブリッジ機能を有している。また、汎用基板720は、画像データを表示する液晶表示装置103の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有している。例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置103を接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置103を接続したときとの解像度の違い等を吸収する。
サウンド制御基板330は、主として演出を行う時に、スピーカ123,126の音声の出力を制御するための基板である。サウンド制御基板330には、音源IC331、音源ROM332、オーディオRAM333、アンプ334が接続されている。
音源IC331は、音源ROM332から音声に関するプログラムやデータを読み込み、スピーカ123,126を駆動するための音声信号を生成するために設けられている。
音源ROM332は、演出を実行するためのプログラムやデータを記憶するために設けられている。具体的には、音声に関するプログラムやデータ等を記憶している。
オーディオRAM333は、演出に対応するサウンドデータに基づいてBGM等のサウンドを生成するために設けられている。
アンプ334は、音源IC331からの音声信号を増幅してスピーカ123,126に出力するために設けられている。
液晶駆動ユニット710は、画像制御部321に制御され、液晶表示装置103を移動させるものである。具体的には、液晶駆動ユニット710は、画像制御部321から入力した信号により、液晶表示装置103を上下動させる。
上下駆動ユニット730は、画像制御部321に制御され、役物装置127の演出ユニット128を移動させるものである。具体的には、上下駆動ユニット730は、画像制御部321から入力した信号により、演出ユニット128を上下動させる。
液晶駆動ユニット710及び上下駆動ユニット730により、液晶表示装置103自体が上下動するとともに、液晶表示装置103の前方で演出ユニット128を上下動させることが可能となっている。
左右駆動ユニット731,回転駆動ユニット732は、画像制御部321に制御され、演出ユニット128を構成する可動部分を駆動させる。また発光制御ユニット733は、画像制御部321に制御され、演出ユニット128に設けられる複数のLEDライト734の発光を制御する。
[図柄配置テーブル]
上述したように、リール124の円筒状の構造の周面には、透光性のシートが装着されており、当該シートには、複数種類の図柄が一列に描かれている。
この図柄に対応する図柄配置テーブルがメインROM202に設けられている。そして、メインCPU201がリールインデックスを検出するときに、表示窓104aの中段の図柄位置を「00」と規定している。また、図柄位置「00」を基準としてリールの回転方向の順に、図柄カウンタに対応する「00」〜「20」が各図柄に割り当てられている。各図柄とは、ベル、リプレイ、チェリー、スイカ、青7、赤7、BARなどである。
[図柄コードテーブル]
図柄コードテーブルは、左リール124a、中リール124b、右リール124cに配された各図柄に対応する図柄コードと、当該各図柄に対応するデータとを有している。この図柄コードテーブルを用いることで、図柄カウンタの値(「00」〜「20」)と、図柄配置テーブルとに基づいて、表示窓104aに表示されている図柄の種類を特定することができる。
[図柄組み合わせテーブル]
表示窓104aに表示された左リール124a、中リール124b及び右リール124cそれぞれの3つの図柄のうち、左リール124aの上段に表示された図柄と、中リール124bの中段に表示された図柄と、右リール124cの下段に表示された図柄を直線で結んだ右下がりラインが有効ラインとなっていることは、すでに述べた。
図柄組み合わせテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組み合わせを規定する。特典とは、メダルの払出、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動などである。メインCPU201は、有効ライン上に沿って表示される図柄の組み合わせが、図柄組み合わせテーブルに規定されている図柄の組み合わせと一致する場合に、メダルの払出、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動などの特典を遊技者に付与する。なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組み合わせが、図柄組み合わせテーブルに規定されている図柄の組み合わせと一致しない場合は、「ハズレ」となる。
なお、メダルの払出が行われる図柄の組み合わせを総称して「入賞に係る図柄の組み合わせ」と適宜記載する。
また、見た目上「ベル」が揃っている態様についても、有効ラインでの組み合わせは複数種類存在する。本実施形態では、「ベル」として、「上段ベル」、「押し順ベル」、「正解ベル」が規定されている。
「リプレイ」についても同様であり、「通常リプレイ」、「準備リプレイ」、「RT4移行リプレイ」、「フォローリプレイ」、「赤7リプレイ」、「青7リプレイ」、「RUSHリプレイ」が規定されている。
さらに図柄組み合わせテーブルには、「スイカ」や「チェリー」、「技術介入役」、「特殊役」、「ブランク」などの組み合わせが規定されている。
[プログラム開始処理]
図5は、メイン制御基板200のメインCPU201にて実行されるプログラム開始処理を示すフローチャートである。ここでプログラム開始処理についての説明を行う。なお、プログラム開始処理は、電源スイッチ611swがONとなったことに基づいて行われる。
最初のS501では、初期設定処理を行う。この処理は、遊技機1の内部レジスタを設定するためのテーブルの番地を設定し、当該テーブルに基づいて、レジスタの番地をセットするものである。
S502では、チェックサム算出処理を行う。この処理は、メインRAM203のチェックサムを算出し、当該算出が終了した場合には、メインRAM203のチェックサムをセットするものである。ここで、チェックサム(CheckSum)とは、誤りを検出するための符号の一種である。
S503では、設定変更スイッチが「ON」であるか否かを判断する。設定変更用の鍵が鍵穴に挿入された状態で、所定角度回動されることにより、設定変更スイッチがONとなる。ここで設定変更スイッチが「ON」であると判断された場合(S503:YES)、S504へ移行する。一方、設定変更スイッチが「OFF」であると判断された場合(S503:NO)、S506へ移行する。
S504では、ドア開閉スイッチが「ON」であるか否かを判断する。ドア開閉用の鍵穴に専用の鍵が挿入されて所定角度回動され、かつ、前面扉102が所定角度以上開放されることにより、ドア開閉スイッチがONとなる。ここでドア開閉スイッチが「ON」であると判断された場合(S504:YES)、S507へ移行する。一方、ドア開閉スイッチが「OFF」であると判断された場合(S504:NO)、S505へ移行する。
S505では、設定変更装置作動異常フラグをセットする。この処理は、メインRAM203に記憶されている設定変更装置作動異常フラグをセットするものである。すなわち、ドア開閉スイッチが「OFF」であるにもかかわらず設定変更スイッチが「ON」となっている場合に、設定変更装置作動異常フラグがセットされる。
S506では、電断復帰処理を行う。ここでは、遊技機1に対して電源の供給が遮断された後、電源の供給が開始された場合に、退避されたレジスタの値や、保存されたスタックポインタの値を復帰させる処理等を行う。また、電断復帰処理においては、メインRAM203の初期化処理が行われる。S506の処理が終了すると、プログラム開始処理を終了する。
S507では、設定変更装置作動開始コマンドをセットする。設定変更装置作動開始コマンドをサブ制御基板300に対して送信するために、当該設定変更装置作動開始コマンドを、メインRAM203にセットする処理を行う。ここで、設定変更装置作動開始コマンドとは、遊技機1の設定変更を開始する旨の情報を有するコマンドである。
S508では、設定値変更処理を行う。具体的には、設定変更ボタンの操作が検出されたことに基づいて、設定値の切替表示処理を行うとともに、スタートスイッチ111swによりスタートレバー111の操作が検出されたことに基づいて、設定値の確定処理を行い、所定角度回動されている設定変更用の鍵が抜差可能な角度まで回動されたことが検出されたことに基づいて、設定値をメインRAM203に格納する。
S509では、貯留枚数及び払出枚数を表示する。具体的には、I/F回路205を介して中継基板500に接続されている貯留枚数表示器117や、払出枚数表示器119に対して貯留枚数や払出枚数を表示させる。
S510では、設定変更装置作動終了コマンドをセットする。この処理は、設定変更装置作動終了コマンドをサブ制御基板300に対して送信するために、当該設定変更装置作動終了コマンドを、メインRAM203にセットするものである。ここで、設定変更装置作動終了コマンドとは、設定値が変更された旨や、変更後の設定値に係る情報を有するコマンドである。
[メインループ処理]
図6及び図7に基づいて、メインループ処理を説明する。
最初のS601では、初期化処理を行う。具体的には、スタックポインタをセットしたり、メインRAM203の初期化処理を行ったりする。
S602では、遊技開始管理処理を行う。具体的には、払出枚数をクリアする処理や、現在の遊技状態をセットする処理を行う。
S603では、オーバーフロー表示処理を行う。この処理は、補助貯留部が満タンである否かを判断し、中継基板500を介して、払出枚数表示器119により、所定のエラー表示を行うものである。
なお、本実施形態において、所定のエラー表示は、払出枚数表示器119に行うこととしているが、これに限らず、他の表示機やランプを用いて表示してもよい。例えば、払出枚数表示器119と液晶表示装置103等、複数の装置により、報知を行ってもよい。
S604では、メダル受付開始処理を行う。この処理は、再遊技が作動していない場合に、メダルの受付を許可する処理等で構成される。具体的に、メダル受付開始処理では、メダルの投入によるメダル投入枚数カウンタの加算処理や再遊技時のメダル自動投入コマンドのセット等が行われる。
S605では、設定値確認処理を行う。具体的には、S510にてメインRAM203に格納された設定値を読み出す処理を行う。
S606では、メダル管理処理を行う。この処理は、メダルの投入チェックなどを行うものである。
S607では、投入・払出センサチェック処理を行う。この処理は、メダルセンサや、ホッパー125に設けられた払出センサの異常を検出した場合に、検出した異常を表示するものである。具体的に、投入・払出センサチェック処理では、メダルセンサが異常を検出したか否か、ホッパー125に設けられた払出センサが異常を検出したか否か等を判定する。
S608では、スタートレバーチェック処理を行う。この処理は、スタートスイッチ111swがONであるか否かを判断する処理等で構成される。具体的に、このスタートレバーチェック処理では、スタートレバー111の操作が受け付け可能であるか否かを判断し、受け付け可能であると判断された場合には、スタートレバー111への操作の受け付けが許可される。
S609では、内部抽選処理を行う。この処理は、抽選により当選エリアを決定する処理等で構成される。なお、この内部抽選処理では、さらに、現在の遊技状態や現在の遊技状態における抽選回数、RT種別等の情報も取得される。
S610では、図柄コード設定処理を行う。この処理は、ステップS609により決定された当選エリアに基づいて、回胴演出を実行するか否かを抽選する処理等で構成される。
S611では、リール回転開始準備処理を行う。この処理は、最小1遊技時間をセットする処理等で構成される。リール回転開始準備処理では、前回の遊技において設定されたタイマカウンタの値が「0」になったか否かが判断される。ここでいうタイマカウンタの値には最小1遊技時間(約4.1秒)がセットされる。また、リール回転開始準備処理では、リール124の回転が定速になるまでの待ち時間もセットされる。
S612では、リール停止前処理を行う。この処理は、回転中のリール124に対する引込予想処理等で構成される。なお、引込予想処理では、まず仮想停止位置の初期値をセットし、引込優先順位を取得する処理を行い、停止位置が「00」でなければ停止位置の補正を行い、引込優先順位を保存する。
S613では、リール回転開始処理を行う。具体的には、リール制御基板400を介して、ステッピングモータ401,402,403を駆動することにより、リール124を定速回転させる。
図7のS701では、操作可能状態フラグをセットする。具体的には、メインRAM203に格納されている操作可能状態フラグをONにする。ここで、操作可能状態フラグは、停止ボタン112,113,114それぞれに対応して設けられている。また、操作可能状態フラグは、停止ボタン112,113,114が停止操作可能か否かを判断するために用いられる。例えば、停止ボタン112,113,114それぞれに対応する操作可能状態フラグが全てONである場合、メインCPU201は、全ての停止ボタン112,113,114が停止操作可能であると判断する。
S702では、リール回転中処理を行う。この処理は、停止スイッチ112sw,113sw,114swが遊技者による停止ボタン112,113,114に対する停止操作を検出したことに基づいて、対応するリール124の回転を停止させる制御等で構成される。
S703では、停止要求があるか否かを判断する。具体的には、ステップS702において、停止スイッチ112sw,113sw,114swに基づき、遊技者による停止ボタン112,113,114に対する停止操作を検出する。ここで停止要求があると判断された場合(S703:YES)、S704へ移行する。一方、停止要求がないと判断された場合(S703:NO)、S704の処理を実行せず、S705へ移行する。
S704では、リール停止コマンドをセットする。具体的には、サブ制御基板300に対して、リール停止コマンドを送信するために、当該リール停止コマンドをメインRAM203にセットする。ここで、リール停止コマンドとは、停止したリール124の種別に係る情報や、遊技者による停止ボタン112,113,114に対する停止操作を検出した際の図柄位置に係る情報、当該図柄位置に対応する図柄コードに係る情報を有するコマンドである。また、操作された停止ボタン112,113,114に対応するメインRAM203に格納されている操作可能状態フラグをOFFにする。
S705では、全リールが停止済みであるか否かを判断する。具体的には、メインRAM203に格納されている操作可能状態フラグに基づいて、リール124が全て停止しているか否かを判断する。ここで全リールが停止済みであると判断された場合(S705:YES)、S706へ移行する。一方、停止済みとなっていないリール124があるうちは(S705:NO)、S702からの処理を繰り返す。
S706では、停止ボタン112,113,114が操作中であるか否かを判断する。具体的には、停止スイッチ112sw,113sw,114swのOFFエッジが検出されたか否かを判断する。ここで停止ボタン112,113,114が操作中であると判断された場合(S706:YES)、停止ボタン112,113,114が操作中で無くなるまで(OFFエッジが検出されるまで)、S706の判断処理を繰り返す。一方、停止ボタンが操作中でないと判断された場合(S706:NO)、すなわちOFFエッジが検出された場合には、S707へ移行する。
S707では、表示判定処理を行う。この処理は、入賞した図柄の組み合わせに応じて払出枚数を算定する処理等で構成される。なお、この表示判定処理では、再遊技表示時における再遊技作動コマンドのセットや払出枚数の算出、表示判定の異常を判定する処理も行われる。
S708では、投入・払出センサチェック処理を行う。この処理は、S607と同様に、メダルセンサや、ホッパー125に設けられた払出センサの異常を検出した場合に、検出した異常を表示する処理等で構成される。
S709では、払出処理を行う。この処理は、電源基板600を介してホッパー125を駆動することによりメダルの払出を行うものである。なお、この払出処理では、メダル貯留枚数カウンタの値が「50」であるか否かも判定され、「50」未満である場合には、貯留枚数が加算され、加算途中で「50」を超えた場合には、この超えた分のメダルが払い出される。
S710では、遊技状態移行処理を行う。この処理は、有効ライン上に表示された図柄の組み合わせに基づいて、RT遊技状態を移行させる処理等で構成される。遊技状態移行処理の詳細については、後述する。S710の処理終了後、図6のS601からの処理を繰り返す。
[遊技状態移行処理]
図8は、図7のS710の遊技状態移行処理の詳細を示すフローチャートである。
S801では、RT遊技状態移行処理を実行する。この処理は、現在の遊技状態と有効ライン上に表示された図柄の組み合わせとに基づいて、遊技状態を移行させるものである。なお、RT遊技状態移行処理については、後述する。
S802では、遊技状態コマンドをセットする。具体的には、遊技状態をサブ制御基板300に対して送信するために、当該遊技状態コマンドを、メインRAM203にセットする処理を行う。ここで、遊技状態コマンドとは、RT0遊技状態からRT5遊技状態のうち、何れの遊技状態であるかの情報を有するコマンドである。
S803では、回胴演出実行処理を行う。具体的には、メインRAM203に格納されている回胴演出を実行するフラグがONとなっているときに、回胴演出を実行する。また、後述の割込処理においても、回胴演出を実行する。
S804では、回胴演出中か否かを判断する。具体的には、S803にて回胴演出が開始された後、当該開始された回胴演出が終了したか否かを判断する。ここで回胴演出中であると判断された場合(S804:YES)、S804の判断処理を繰り返す。一方、回胴演出中でないと判断された場合(S804:NO)、遊技状態移行処理を終了して、メインループ処理に復帰する。
[RT遊技状態移行処理]
図9は、上記S801のRT遊技状態移行処理の詳細を示すフローチャートである。
S901では、遊技状態を取得する。遊技状態は、メインRAM203に格納されている。
S902では、現在の遊技状態に応じた遊技状態移行を行う。この処理は、S901で取得した遊技状態に対応して遊技状態の移行を行うものであり、遊技状態移行テーブルに基づくものである。S902の処理終了後、RT遊技状態移行処理を終了し、遊技状態移行処理に復帰する。
[遊技状態移行テーブル]
図10は、遊技状態移行テーブルを例示する説明図である。
遊技状態移行テーブルは、メインROM202に記憶されており、現在の遊技状態と、RT遊技状態を移行する条件と、その移行先の遊技状態とを規定している。
現在の遊技状態が「RT0遊技状態」である場合、有効ライン上に「ブランク」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT0遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。
現在の遊技状態が「RT1遊技状態」である場合、有効ライン上に「準備リプレイ」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」に移行する。
また、「RT1遊技状態」である場合、有効ライン上に「青7リプレイ」または「フォローリプレイ」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT1遊技状態」から「RT3遊技状態」に移行する。
現在の遊技状態が「RT2遊技状態」である場合、有効ライン上に「ブランク」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT2遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。
また、「RT2遊技状態」である場合、有効ライン上に「赤7リプレイ」、「青7リプレイ」または「フォローリプレイ」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT2遊技状態」から「RT3遊技状態」に移行する。
さらにまた、「RT2遊技状態」である場合、有効ライン上に「RUSHリプレイ」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT2遊技状態」から「RT5遊技状態」に移行する。
現在の遊技状態が「RT3遊技状態」である場合、有効ライン上に「ブランク」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT3遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。
また、「RT3遊技状態」である場合、有効ライン上に「RT4移行リプレイ」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT3遊技状態」から「RT4遊技状態」に移行する。
さらにまた、「RT3遊技状態」である場合、有効ライン上に「RUSHリプレイ」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT3遊技状態」から「RT5遊技状態」に移行する。
現在の遊技状態が「RT4遊技状態」である場合、有効ライン上に「ブランク」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT4遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。
また、「RT4遊技状態」である場合、有効ライン上に「RUSHリプレイ」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT4遊技状態」から「RT5遊技状態」に移行する。
現在の遊技状態が「RT5遊技状態」である場合、有効ライン上に「ブランク」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT5遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。
また、「RT5遊技状態」である場合、有効ライン上に「準備リプレイ」に係る図柄の組み合わせのうち、いずれかの図柄の組み合わせが表示されたことに基づいて、「RT5遊技状態」から「RT2遊技状態」に移行する。
ここで、RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態またはRT5遊技状態のいずれの遊技状態であるかによって、後述の内部抽選処理において、決定され得る当選エリアが異なる。例えば、RT1遊技状態においては当選エリアとして「青7リプレイ」が決定され得るが、RT0遊技状態においては、当選エリアとして「青7リプレイ」が決定されることは無い。
また、RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態またはRT5遊技状態のいずれの遊技状態であるかによって、後述の内部抽選処理において、遊技状態に応じて当選確率が異なる当選エリアが設けられている。例えば、当選エリアとして「準備リプレイ」が決定される確率は、RT1遊技状態よりもRT5遊技状態の方が高く規定されている。
また、同じ遊技状態であっても、現在設定されている設定値によって当選確率が異なる当選エリアが設けられている。例えば、RT0遊技状態において、当選エリアとして「共通ベル」が決定される確率は、「設定1」よりも「設定6」の方が高く規定されている。
なお、以降において、RT0遊技状態を「非RT遊技状態」や「一般遊技状態」と記載する場合があり、RT1遊技状態〜RT5遊技状態を総称して「RT遊技状態」と記載する場合がある。
[当選エリアテーブル]
当選エリアテーブルは、メインROM202に記憶されており、「00」〜「36」の当選エリアと、当選エリアそれぞれに対応する内容が規定されている。具体的には、次に示す通りである。
当選エリア「00」は「ハズレ」となっている。
当選エリア「01」〜「03」は「ボーナス突入リプレイ」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序により、赤7リプレイ、青7リプレイ、フォローリプレイ、通常リプレイ、RUSHリプレイ、又は、RT4移行リプレイを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「04」〜「06」は「RT4中BAR揃いリプレイ」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序により、BARリプレイ、又は、RUSHリプレイを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「07」は、「青7揃いリプレイ」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序により、青7リプレイ、又は、フォローリプレイを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「08」〜「11」は「準備リプレイ」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序により、通常リプレイ、又は、準備リプレイを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「12」は「通常リプレイ」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序によらず、通常リプレイを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「13」〜「18」は「RT3中BARリプレイ」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序により、BARリプレイを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「19」は「状態移行用リプレイ」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序により、通常リプレイ、RT4移行リプレイ、又は、RUSHリプレイを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「20」〜「27」は「押し順ベル」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序により、ブランク、ベル、又は、正解ベルを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「28」は「技術介入役」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序により、技術介入役、又は、ベルを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「29」は「共通ベル」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序によらず、ベルを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「30」,「31」は「スイカ」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序によらず、スイカを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「32」,「33」は「チェリー」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序によらず、チェリーを有効ライン上に揃えることが可能となる。
当選エリア「34」〜「36」は「チャンス目」となっている。この場合、停止ボタン112,113,114の操作順序によらず、チャンス目を有効ライン上に揃えることが可能となる。
このとき、当選エリア「00」は、RT0遊技状態、RT1遊技状態で決定される可能性がある一方、RT2遊技状態〜RT5遊技状態においては当選エリア「00」が決定されることは無い。また、当選エリア「01」は、RT2遊技状態で決定される可能性がある一方、RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態及びRT5遊技状態で決定される可能性は無い。
上述のように、当選エリアテーブルは、停止スイッチ112sw,113sw,114swが遊技者による停止操作を検出した順序によって、有効ライン上に揃う図柄の組み合わせが異なる当選エリアと、停止スイッチ112sw,113sw,114swが遊技者による停止操作を検出した順序によって、有効ライン上に揃う図柄の組み合わせが異ならない当選エリアが規定されている。
ここで、停止スイッチ112sw,113sw,114swが遊技者による停止操作を検出した順序によって、有効ライン上に揃う図柄の組み合わせが異なる当選エリアの例として、内部抽選処理において、当選エリア「03」の「ボーナス突入レイプレイ」が決定された場合、最初に左停止スイッチ112swが停止操作を検出すると、「青7リプレイ」または「フォローリプレイ」に係る図柄の組み合わせが有効ライン上に停止し、最初に中停止スイッチ113swが停止操作を検出すると、「通常リプレイ」に係る図柄の組み合わせが有効ライン上に停止し、最初に右停止スイッチ114swが停止操作を検出すると、「RT4移行リプレイ」に係る図柄の組み合わせが有効ライン上に停止する。
一方、停止スイッチ112sw,113sw,114swが遊技者による停止操作を検出した順序によって、有効ライン上に揃う図柄の組み合わせが異ならない当選エリアの例として、内部抽選処理において、当選エリア「00」が決定された場合は、停止スイッチ112sw,113sw,114swが停止操作を検出した順序にかかわらず、再遊技に係る図柄の組み合わせが有効ライン上に揃うことも、入賞に係る図柄の組み合わせが有効ライン上に揃うことはない。
また、内部抽選処理において、予め定められた当選エリアが決定された場合であっても、適切なタイミングで左停止ボタン112、中停止ボタン113、右停止ボタン114の操作がなされなければ、予め定められた図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されない場合がある。
例えば、内部抽選処理において、当選エリアとして「30」,「31」の「スイカ」が決定された場合、中停止ボタン113の操作時において、表示窓104aの中段に表示されている図柄が図柄位置「00」の際に、入賞が許容されている図柄の組み合わせの一部である「スイカ」、「赤7」及び「青7」が4コマ範囲内に配置されていないため、「スイカ」、「赤7」及び「青7」に係る図柄を有効ライン上に停止させることができない。このため、当選エリアとして「30」,「31」が決定された場合であっても、適切なタイミングで停止ボタン112,113,114の操作がなされなければ、決定された当選エリアに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示されることができない。このような状況においては、適切なタイミングで停止ボタン112,113,114の操作をすることが要求される。
一方、内部抽選処理において、特定の当選エリアが決定された場合には、停止ボタン112,113,114の操作順序や、操作タイミングにかかわらず、有効ライン上に特定の当選エリアに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示される。
例えば、内部抽選処理において、当選エリアとして「29」の「ベル」が決定された場合、停止ボタン112,113,114の操作順序や、操作タイミングにかかわらず、有効ライン上に「ベル」に係る図柄の組み合わせが表示される。
上記したテーブルの他、メインROM202には、左リール124a、中リール124b、右リール124cを逆回転させたり、回転速度を加速又は減速させたり、特別な図柄の組み合わせ(例えば、表示窓104aに表示される図柄の組み合わせの態様として、「BAR2」に係る図柄が一直線に表示される図柄の組み合わせ)で仮停止させたりすることにより行われる演出(いわゆる、フリーズ演出)が実行される回胴演出実行テーブルや、回胴演出を実行するか否かを抽選する回胴演出抽選テーブルも含まれている。
例えば、フリーズ演出には、「約2995ms」の間、遊技に必要なメダルを使用するための1BETボタン107の操作やMAX−BETボタン106の操作、左リール124a、中リール124b、右リール124cの回転を開始するためのスタートレバー111の操作がなされても、当該操作に基づいた処理が行われなくなる演出等が挙げられる。
[割込処理]
図11は、割込処理を示すフローチャートである。割込処理は、メインループ処理に対して、「1.49ms」毎に割り込んで行われる処理である。
S1101では、レジスタを退避する。具体的には、現時点で使用しているレジスタの値を退避する。
S1102では、入力ポート読込処理を行う。具体的には、I/F回路205を通じて、リール制御基板400,中継基板500、電源基板600からの信号を受信する。
S1103では、タイマ計測処理を行う。具体的には、回胴演出時の回胴演出時間や、最小1遊技時間等を計測するためのタイマカウンタの値をデクリメントする。
S1104では、リール番号をセットする。具体的には、後述するS1105のリール駆動制御処理において、駆動制御するリール124の対象を設定するために、リール番号をセットする。
S1105では、リール駆動制御処理を行う。具体的には、リール制御基板400を介して、S1104にてセットされたリール番号に対応するリールのステッピングモータ401,402,403を駆動することにより、リール124の加速、定速、減速制御等を行う。また、回胴演出実行時は、リール124の回転方向を逆回転方向に回転させる制御を行う。
S1106では、全リール終了したか否かを判断する。具体的には、全てのリール124に対して、S1105のリール駆動制御処理を行ったか否かを判断する。ここで全リール終了したと判断された場合(S1106:YES)、S1107へ移行する。一方、処理を終了していないリール124がある場合(S1106:NO)、S1104からの処理を繰り返す。
S1107では、外部信号処理を行う。この処理は、セットされたデータを図示しない端子板に出力するものである。
S1108では、LED表示処理を行う。具体的には、貯留枚数表示器117、遊技状態表示ランプ118、払出枚数表示器119などの発光制御を行う。
S1109では、制御コマンド送信処理を行う。具体的には、メインRAM203にセットされた各種コマンドをサブ制御基板300に対して送信する。
S1110では、レジスタの復帰処理を行う。具体的には、S1101の処理において退避したレジスタの値を復帰させる。S1110の処理終了後に、割込処理を終了する。
[サブ制御基板300におけるメイン処理]
図12は、サブ制御基板300におけるメイン処理を示すフローチャートである。なお、このメイン処理は、電源スイッチ611swがONになったことに基づいて実行される。
S1201では、初期化処理を行う。具体的には、サブRAM315のエラーチェックや、タスクシステムの初期化等を行う。
S1202では、メイン制御基板通信タスクを起動する。この処理は、メイン制御基板からのコマンドを受信するためにメイン制御基板通信タスクを起動するものである。
S1203では、サウンド制御タスクを起動する。この処理は、サウンドに関する制御を行うためのサウンド制御タスクを起動するものである。
S1204では、ランプ制御タスクを起動する。この処理は、ランプに関する制御を行うためのランプ制御タスクを起動するものである。
S1205では、画像制御タスクを起動する。この処理は、画像に関する制御を行うための画像制御タスクを起動するものである。
S1206では、演出ボタン処理を実行する。この処理は、演出ボタン105が操作されたことを演出ボタン検出スイッチ105swからの信号に基づいて判断し、所定の表示等を行うものである。S1206の処理終了後、メイン処理を終了する。
[メイン制御基板通信タスク]
図13は、メイン制御基板通信タスクの詳細を示すフローチャートである。
S1301では、初期化処理を行う。この処理は、サブRAM315の所定の格納領域を初期化するものである。
S1302では、受信コマンドチェック処理を行う。この処理は、I/F回路311を介しメイン制御基板200のI/F回路205から送信されたコマンドをチェックするものである。
S1303では、異なるコマンドを受信したか否かを判断する。この処理は、S1302にてチェックされたコマンドが、前回送信されたコマンドと異なるコマンドであるか否か判断するものである。ここで前回送信されたコマンドと異なると判断された場合(S1303:YES)、S1304へ移行する。一方、前回送信されたコマンドと同じであると判断された場合(S1303:NO)、S1302からの処理を繰り返す。
S1304では、遊技情報格納処理を行う。この処理は、S1302にてチェックしたコマンドから遊技情報を作成し、サブRAM315に格納するものである。これにより、受信したコマンドのパラメータに含まれる情報がサブRAM315に格納されるので、サブ制御基板300においても、メイン制御基板200において管理されている情報を管理することができる。本実施形態では、このパラメータに、メダルの貯留枚数(クレジット数)の情報が含まれている。
S1305では、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理の詳細については後述する。S1305の処理終了後、S1302からの処理を繰り返す。
[コマンド解析処理]
図14は、上記S1305におけるコマンド解析処理の詳細を示すフローチャートである。
S1401では、演出内容決定処理を行う。この処理は、演出内容を取得する処理などで構成される。演出内容決定処理の詳細については後述する。
S1402では、ランプデータ決定処理を行う。具体的には、ステップS1401にて決定された演出内容に対応するランプデータを決定する。
S1403では、サウンドデータ決定処理を行う。具体的には、S1401にて決定された演出内容に対応するサウンドデータを決定する。
S1404では、画像データ決定処理を行う。具体的には、S1401にて決定された演出内容に対応する画像データを決定する。
[演出内容決定処理]
図15及び図16は、上記S1401の演出内容決定処理の詳細を示すフローチャートである。
S1501では、設定変更装置作動開始コマンドまたは設定変更装置作動終了コマンドを受信したか否かを判断する。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したコマンドが設定変更装置作動開始コマンドまたは設定変更装置作動終了コマンドであるか否かを判断するものである。ここで受信したコマンドが設定変更装置作動開始コマンドまたは設定変更装置作動終了コマンドであると判断された場合(S1501:YES)、S1502へ移行する。一方、受信したコマンドが設定変更装置作動開始コマンド及び設定変更装置作動終了コマンドのいずれでもないと判断された場合(S1501:NO)、S1503へ移行する。
S1502では、設定変更装置作動開始/終了コマンド受信時処理を行う。具体的には、メイン制御基板200のI/F回路205から設定変更装置作動開始コマンドを受信した場合には、液晶表示装置103に設定変更中である旨の画像データを表示する旨を決定し、設定変更装置作動終了コマンドを受信した場合には、設定変更が終了した旨の画像データを表示する旨を決定する。S1502の処理終了後、演出内容決定処理を終了する。
S1503では、遊技状態コマンドを受信したか否かを判断する。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したコマンドが遊技状態コマンドであるか否かを判断するものである。ここで受信したコマンドが遊技状態コマンドであると判断された場合(S1503:YES)、S1504へ移行する。一方、受信したコマンドが遊技状態コマンドでないと判断された場合(S1503:NO)、S1505へ移行する。
S1504では、遊技状態コマンド受信時処理を行う。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信した遊技状態コマンドに基づいて、サブ制御基板300で管理する遊技状態を更新したり、遊技状態コマンドに含まれる情報に基づいた演出を決定したりするものである。
ここでは、所定の遊技状態への移行を判断し、所定の遊技状態への移行が判断された場合には、役物装置127の演出制御を行う。例えば、サブCPU312は、RT4遊技状態への移行が判断された場合、あるいは、RT2遊技状態またはRT3遊技状態からRT5遊技状態への移行が判断された場合、画像制御部321を制御して、役物装置127の上下駆動ユニット730,左右駆動ユニット731,発光制御ユニット733に制御信号を出力する。なお、この演出制御は第1の役物演出制御であって、その詳細は後述する。S1504の処理終了後、演出内容決定処理を終了する。
S1505では、メダル自動投入コマンドまたはメダル投入コマンドを受信したか否かを判断する。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したコマンドがメダル自動投入コマンドまたはメダル投入コマンドであるか否かを判断するものである。ここで受信したコマンドがメダル自動投入コマンドまたはメダル投入コマンドであると判断された場合(S1505:YES)、S1506へ移行する。一方、受信したコマンドがメダル自動投入コマンド及びメダル投入コマンドのいずれでもないと判断された場合(S1505:NO)、S1507へ移行する。
S1506では、メダル投入コマンド受信時処理を行う。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したメダル自動投入コマンドまたはメダル投入コマンドに基づいて、演出データを決定する処理等で構成される。S1506の処理終了後、演出内容決定処理を終了する。
S1507では、メダル精算コマンドを受信したか否かを判断する。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したコマンドがメダル精算コマンドであるか否かを判断するものである。ここで受信したコマンドがメダル精算コマンドであると判断された場合(S1507:YES)、S1508へ移行する。一方、受信したコマンドがメダル精算コマンドでないと判断された場合(S1507:NO)、S1509へ移行する。
S1508では、メダル精算コマンド受信時処理を行う。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したメダル精算コマンドに基づいて、演出データを決定する処理等で構成される。S1508の処理終了後、演出内容決定処理を終了する。
S1509では、リール回転開始受付コマンドを受信したか否かを判断する。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したコマンドがリール回転開始受付コマンドであるか否かを判断するものである。ここで受信したコマンドがリール回転開始受付コマンドであると判断された場合(S1509:YES)、S1510へ移行する。一方、受信したコマンドがリール回転開始受付コマンドでないと判断された場合(S1509:NO)、図16のS1601へ移行する。
S1510では、リール回転開始受付コマンド受信時処理を行う。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したリール回転開始受付コマンドに基づいて、演出データを決定する処理等で構成される。リール回転開始受付コマンド受信時処理の詳細については後述する。S1510の処理終了後、演出内容決定処理を終了する。
図16のS1601では、回胴演出時間指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したコマンドが回胴演出時間指定コマンドであるか否かを判断するものである。ここで受信したコマンドが回胴演出時間指定コマンドであると判断された場合(S1601:YES)、S1602へ移行する。一方、受信したコマンドが回胴演出時間指定コマンドでないと判断された場合(S1601:NO)、S1603へ移行する。
S1602では、回胴演出時間指定コマンド受信時処理を行う。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信した回胴演出時間指定コマンドに基づいて、演出データを決定する処理等で構成される。S1602の処理終了後、演出内容決定処理を終了する。
S1603では、リール回転開始コマンドを受信したか否かを判断する。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したコマンドがリール回転開始コマンドであるか否かを判断するものである。ここで受信したコマンドがリール回転開始コマンドであると判断された場合(S1603:YES)、S1604へ移行する。一方、受信したコマンドがリール回転開始コマンドでないと判断された場合(S1603:NO)、S1605へ移行する。
S1604では、リール回転開始コマンド受信時処理を行う。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したリール回転開始コマンドに基づいて、演出データを決定する処理等で構成される。なお、ここでは、リール回転開始からの時間経過を判断するためのタイマをセットする。S1604の処理終了後、演出内容決定処理を終了する。
S1605では、リール停止コマンドを受信したか否かを判断する。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したコマンドがリール停止コマンドであるか否かを判断するものである。ここで受信したコマンドがリール停止コマンドであると判断された場合(S1605:YES)、S1606へ移行する。一方、受信したコマンドがリール停止コマンドでないと判定された場合(S1605:NO)、S1607へ移行する。
S1606では、リール停止コマンド受信時処理を行う。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したリール停止コマンドに基づいて、リール停止時の演出データを決定する処理等で構成される。リール停止コマンド受信時処理の詳細については後述する。S1606の処理終了後、演出内容決定処理を終了する。
S1607では、特殊演出決定処理を実行する。この処理は、リールが継続して回転していることを判断して、特殊演出の実行を決定するものである。特殊演出決定処理については後述する。
S1608では、再遊技作動コマンドを受信したか否かを判断する。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したコマンドが再遊技作動コマンドであるか否かを判断するものである。ここで受信したコマンドが再遊技作動コマンドであると判断された場合(S1608:YES)、S1609へ移行する。一方、受信したコマンドが再遊技作動コマンドでないと判断された場合(S1608:NO)、S1610へ移行する。
S1609では、再遊技作動コマンド受信時処理を行う。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信した再遊技作動コマンドに基づいて、演出データを決定する処理等で構成される。S1609の処理終了後、演出内容決定処理を終了する。
S1610では、メダル払出開始コマンドまたはメダル払出終了コマンドを受信したか否かを判断する。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したコマンドがメダル払出開始コマンドまたはメダル払出終了コマンドであるか否かを判断するものである。ここで受信したコマンドがメダル払出開始コマンドまたはメダル払出終了コマンドであると判断された場合(S1610:YES)、S1611へ移行する。一方、受信したコマンドがメダル払出開始コマンド及びメダル払出終了コマンドでないと判断された場合(S1610:NO)、S1611の処理を実行せず、演出内容決定処理を終了する。
S1611では、メダル払出開始/終了コマンド受信時処理を行う。この処理は、メイン制御基板200のI/F回路205から受信したメダル払出開始コマンドまたはメダル払出終了コマンドに基づいて、演出データを決定する処理等で構成される。S1611の処理終了後、演出内容決定処理を終了する。
[サブ制御基板300による状態遷移]
ここでサブ制御基板300による状態遷移について説明する。
図17及び図18は、サブ制御基板300により管理される状態遷移を示す説明図である。
メイン制御基板200により制御される遊技状態とは別に、サブ制御基板300により制御される状態が複数設けられている。以下、各状態についての説明と、各状態への移行条件等の説明を行う。
(通常状態)
通常状態は、遊技者にとって不利な状態である。ここで、サブCPU312は、通常状態である場合に、通常背景、前兆背景、特殊背景の何れかの背景を、画像制御基板320を介して、液晶表示装置103に表示する。
通常背景は、遊技者にとって不利な状態を示唆する。前兆背景は、前兆ステージAや、自力解除モードへの移行を示唆する。特殊背景は、自力解除モードへの移行抽選が高確率で行われることを示唆する。
なお、状態番号「01」は、通常状態を示す。また、状態番号「02」は、Bonus後の通常状態を示す。さらにまた、状態番号「03」は、ART後の通常状態を示す。また、状態番号「06」は、自力解除モード潜伏状態を示す。
(前兆ステージA)
前兆ステージAは、後述のBonus準備状態Aへの移行を示唆するステージである。前兆ステージAへは、サブCPU312により、連続演出Aの終了後と、通常状態から移行され得る。
(連続演出A)
連続演出Aは、複数の遊技にわたって行われる演出である。ここで、本実施形態において、サブCPU312は、画像制御基板320を介して液晶表示装置103に連続演出Aの結果を表示することにより、自力解除モードへの移行を報知する。また、サブCPU312は、画像制御基板320を介して液晶表示装置103に連続演出Aの結果を表示することにより、通常状態や、前兆ステージAへの移行を報知する。
(自力解除モード)
自力解除モードは、押し順ベルに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されたことに基づいて、サブCPU312によりBonus準備状態Aへの移行抽選が行われるモードである。サブCPU312は、自力解除モードに滞在する遊技数を決定するために、10ゲーム,20ゲームまたはBonus準備状態Aへの移行抽選に当選するまでの何れかを抽選により決定する。また、サブCPU312は、自力解除モードにおいて、Bonus準備状態Aへの移行抽選に当選した場合には、Bonus準備状態Aに移行させる。一方、サブCPU312は、Bonus準備状態Aへの移行抽選に当選せず、上記の抽選により決定された10ゲームまたは20ゲームのうち、予め決定されたゲーム数を消化することにより、通常状態に移行させる。自力解除モードは、状態番号「07」となっている。
自力解除モードでは、内部抽選処理において、当選エリア「20」〜「27」が決定された場合に、押し順ベルに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示される停止操作の順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。
なお、本実施形態においては、押し順ベルに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されたことに基づいて、Bonus準備状態Aへの移行抽選を行うこととしているが、これに限定されることは無い。例えば、押し順ベルに係る図柄の組み合わせとは異なる他の図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されたことに基づいて、Bonus準備状態Aへの移行抽選を行ってもよいし、内部抽選処理において、所定の当選エリアが決定されたことに基づいてBonus準備状態Aへの移行抽選を行ってもよい。
(連続演出B)
連続演出Bは、複数の遊技にわたって行われる演出である。ここでは、画像制御基板320を介して液晶表示装置103に連続演出Bの結果を表示することにより、Bonus準備状態Aへの移行や通常状態への移行を報知する。
(Bonus準備状態A)
Bonus準備状態Aは、Bonus状態へ移行する前の状態である。このとき、Bonus報知にあたり、Bonus状態振分テーブルを用いた抽選結果に基づいて、Bonus状態A、Bonus状態B、Bonus状態Cのいずれかに移行する。
ここで、上段ライン、中段ライン、下段ライン、右上がりラインまたは右下がりラインの何れかのラインに、BAR1図柄が揃ったことに基づいて、サブCPU312は、Bonus状態Aに移行する制御を行う。また、上段ライン、中段ライン、下段ライン、右上がりラインまたは右下がりラインの何れかのラインに、赤7図柄が揃ったことに基づいて、サブCPU312は、Bonus状態Bに移行する制御を行う。一方、上段ライン、中段ライン、下段ライン、右上がりラインまたは右下がりラインの何れかのラインに、青7図柄が揃ったことに基づいて、サブCPU312は、Bonus状態Cに移行する制御を行う。
なお、中段ライン、下段ライン、右上がりラインまたは右下がりラインの何れかのラインに、フォローリプレイに係る図柄の組み合わせが表示された場合には、後述のBonus状態振分テーブルを用いた抽選結果に基づいて、Bonus状態A〜Bonus状態Cの何れかの状態に移行させる。
(Bonus状態)
Bonus状態には、Bonus状態A〜Bonus状態Cが設けられている。Bonus状態Aは状態番号「09」となっており、Bonus状態Bは状態番号「08」となっており、Bonus状態Cは状態番号「10」となっている。
(Bonus状態A)
Bonus状態Aは、遊技者にとって有利な状態である。このとき、20ゲームの間、内部抽選処理により所定の当選エリアが決定された場合に、押し順ベルに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示するために適切な停止ボタン112,113,114の停止操作の順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。そして、20ゲーム中にナビストックを獲得した場合には、ARTゲーム数決定状態に移行する。
なお、20ゲーム終了後に、BARリプレイに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示させることができた場合に、ARTゲーム数決定状態に移行するようにしてもよい。
(Bonus状態B)
Bonus状態Bは、遊技者にとって有利な状態である。このとき、48ゲームの間、内部抽選処理により所定の当選エリアが決定された場合に、押し順ベルに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示するために適切な停止ボタン112,113,114の停止操作の順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。また、内部抽選処理により決定された当選エリアに基づいて、ナビストック抽選を行い、ナビストックを獲得した場合には、48ゲーム終了時に、ARTゲーム数決定状態に移行する。
なお、内部抽選処理により決定された当選エリアに基づいて、メーター上昇抽選を行い、48ゲーム終了時に、当該メーターの値に基づいて、ARTゲーム数決定状態へ移行するか否かを決定してもよい。
(Bonus状態C)
Bonus状態Cは、遊技者にとって有利な状態である。このとき、48ゲームの間、内部抽選処理により所定の当選エリアが決定された場合に、押し順ベルに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示するために適切な停止ボタン112,113,114の停止操作の順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。そして、Bonus状態Cが終了したことに基づき、ARTゲーム数決定状態へ移行する。
なお、Bonus状態AまたはBonus状態Bが終了した後に、ARTゲーム数決定状態に移行しない場合に、リザルト画面Aを表示する。
また、Bonus状態にあっては、ブランクに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されない限り、RT3遊技状態の制御となっている。また、RT3遊技状態は、上段ライン、中段ライン、下段ライン、右上がりラインまたは右下がりラインの何れかのラインに、赤7図柄、青7図柄またはBAR1図柄に係る図柄の組み合わせが表示された場合に移行される。したがって、Bonus状態とは、第1種特別役物や、第2種特別役物、第1種特別役物に係る役物連続作動装置、第2種特別役物に係る役物連続作動装置が作動しているように見せたARTである。
(リザルト画面A)
リザルト画面Aは、Bonus状態AまたはBonus状態Bで獲得したメダルの枚数等を表示する画面である。そして、リザルト画面Aを表示した後は、引戻状態Aに移行する。
なお、リザルト画面Aにおいて、次にBonus準備状態に移行するゲーム数を示唆してもよい。この場合、サブCPU312は、リザルト画面Aを表示する前までに、Bonus準備状態に移行するゲーム数を決定している必要がある。
(引戻状態A)
引戻状態Aは、当選エリア「30」〜「36」が決定された場合に、Bonus準備状態Aに移行する抽選が行われる状態である。この抽選に当選すると、Bonus準備状態Aに移行する。一方、当選エリア「20」〜「27」(押し順ベル)が決定され、ブランクに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されると、通常状態に移行する。このときは、停止操作の順序が報知されない仕様となっている。
(ARTゲーム数決定状態)
ARTゲーム数決定状態には、ARTゲーム数決定準備状態、ARTゲーム数決定状態A、及び、ARTゲーム数決定状態Bが設けられている。ARTゲーム数決定状態Aは状態番号「15」となっており、ARTゲーム数決定状態Bは状態番号「16」となっている。
ARTゲーム数決定準備状態では、内部抽選処理により所定の当選エリアが決定された場合に、RT4移行リプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されたことに基づいて、ARTゲーム数決定状態A,Bに移行する。
ARTゲーム数決定状態A,Bは、ART状態で遊技可能なゲーム数を決定するための状態である。このとき、ナビストックの数を用い、上乗せゲーム数決定テーブルに基づいて、ART状態で遊技可能なゲーム数が抽選されて加算される。
ここで、RUSHリプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されたことに基づいて、ART状態へ移行する。
(ART状態)
図18に示すように、ART状態は、ARTゲームから始まる。ARTゲームは状態番号「14」となっている。なお、ARTゲーム数決定状態A,Bにより決定されたゲーム数と、ART状態により上乗せされたゲーム数を加算したゲーム数が遊技されたことに基づいて、リザルト画面Bが液晶表示装置103に表示され、引戻状態Bに移行する。
(ARTゲーム)
ARTゲームでは、内部抽選処理において当選エリア「20」〜「27」が決定された場合に、ベルに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に停止させる停止操作の順序を報知する。また、ARTゲームでは、報知された停止操作の順序通りに停止ボタン112,113,114の操作を行っている限り、メインCPU201により、RT2〜RT5遊技状態の制御が行われているため、内部抽選処理において再遊技に当選する確率が、RT0またはRT1遊技状態と比較して高くなっている。このため、ARTゲームは、遊技者にとって有利な状態である。
(前兆ステージB)
前兆ステージBは、Bonus準備状態Bへの移行を示唆するステージである。また、前兆ステージBへは、ARTゲームから移行され得る。また、前兆ステージB終了後は、連続演出Cに移行される。
特に、Bonus準備状態移行ゲーム数決定テーブルに基づいて決定されたBonus準備状態Bに移行するまでのゲーム数から所定ゲーム数前に、ARTゲームから前兆ステージBに移行される割合が高く規定されている。同様に、Bonus準備状態移行ゲーム数決定テーブルにおいて、抽選値が高く規定されているゲーム数の範囲のうち、あるゲーム数から所定ゲーム数前に、ARTゲームから前兆ステージBに移行される割合が高く規定されている。これにより、遊技者に対して、Bonus準備状態Bへの移行を期待させることができる。
(連続演出C)
連続演出Cは、複数の遊技にわたって行われる演出である。ここで、画像制御基板320を介して液晶表示装置103に連続演出Cの結果を表示することにより、Bonus準備状態Bへの移行を報知したり、画像制御基板320を介して液晶表示装置103に連続演出Cの結果を表示することにより、ARTゲームへの移行を報知したりする。
(Bonus準備状態B)
Bonus準備状態Bは、状態番号「20」となっている。Bonus準備状態Bは、ART中Bonus状態へ移行する前の状態である。ここでは、準備リプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されたことに基づいて、内部的な移行制御が行われる。また、内部抽選処理により当選エリア「20」〜「27」が決定された場合に、押し順ベルに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示するために適切な停止ボタン112,113,114の停止操作の順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。そして、内部抽選処理により当選エリア「01」〜「03」が決定されたことに基づいて、ART中Bonus状態に移行する。
ここで、上段ライン、中段ライン、下段ライン、右上がりラインまたは右下がりラインの何れかのラインに、BAR1図柄が揃ったことに基づいて、サブCPU312は、ART中Bonus状態Aに移行する制御を行う。また、上段ライン、中段ライン、下段ライン、右上がりラインまたは右下がりラインの何れかのラインに、赤7図柄が揃ったことに基づいて、サブCPU312は、ART中Bonus状態Bに移行する制御を行う。一方、上段ライン、中段ライン、下段ライン、右上がりラインまたは右下がりラインの何れかのラインに、青7図柄が揃ったことに基づいて、サブCPU312は、ART中Bonus状態Cに移行する制御を行う。
なお、有効ライン上に、フォローリプレイに係る図柄の組み合わせが表示された場合には、後述のBonus状態振分テーブルを用いた抽選結果に基づいて、ART中Bonus状態A〜ART中Bonus状態Cの何れかの状態に移行させる。
(ART中Bonus状態)
ART中Bonus状態には、ART中Bonus状態A、ART中Bonus状態B、ART中Bonus状態Cが設けられている。ART中Bonus状態Aは状態番号「12」となっており、ART中Bonus状態Bは状態番号「11」となっており、ART中Bonus状態Cは状態番号「13」となっている。
(ART中Bonus状態A)
ART中Bonus状態Aは、遊技者にとって有利な状態である。ART中Bonus状態Aでは、20ゲームの間、内部抽選処理により当選エリア「20」〜「27」が決定された場合に、押し順ベルに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示するために適切な停止ボタン112,113,114の停止操作の順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。そして、20ゲーム中にナビストックを獲得した場合には、ARTゲーム数上乗せ状態に移行する制御を行う。
なお、Bonus状態Aと同様に、20ゲーム終了後に、BARリプレイに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示させることができた場合に、ARTゲーム数上乗せ状態に移行する制御を行ってもよい。
(ART中Bonus状態B)
ART中Bonus状態Bは、遊技者にとって有利な状態である。ART中Bonus状態Bでは、48ゲームの間、内部抽選処理により当選エリア「20」〜「27」が決定された場合に、押し順ベルに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示するために適切な停止ボタン112,113,114の停止操作の順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。また、内部抽選処理により決定された当選エリアに基づいて、ナビストック抽選を行い、ナビストックを獲得した場合には、ARTゲーム数決定状態に移行する。
なお、(i)ARTゲーム数上乗せ状態への移行抽選に当選したタイミング、(ii)ARTゲーム数上乗せ状態への移行抽選に当選した後、所定ゲーム数の間連続演出を行い連続演出が終了するタイミング、(iii)48ゲーム終了前5ゲームから終了ゲームまでのタイミングの何れかの場合に、ARTゲーム数上乗せ状態へ移行するか否かを報知する。
また、Bonus状態Bと同様に、ART中Bonus状態Bにおいて、後述の内部抽選処理により決定された当選エリアに基づいて、メーター上昇抽選を行い、48ゲーム終了時に、当該メーターの値に基づいて、ARTゲーム数決定状態へ移行するか否かを決定するようにしてもよい。
(ART中Bonus状態C)
ART中Bonus状態Cは、遊技者にとって有利な状態である。ART中Bonus状態Cでは、48ゲームの間、内部抽選処理により当選エリア「20」〜「27」が決定された場合に、押し順ベルに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示するために適切な停止ボタン112,113,114の停止操作の順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。そして、ART中Bonus状態Cが終了したことに基づいて、ARTゲーム数上乗せ状態へ移行する。
ここで、ART中Bonus状態AまたはART中Bonus状態Bが終了した後に、ARTゲーム数上乗せ状態に移行しない場合に、サブCPU312は、ART継続画面を表示してARTゲームへ移行する。
なお、ART中Bonus状態の制御を行っている場合において、メインCPU201は、ブランクに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されない限り、RT3遊技状態の制御を行っている。また、RT3遊技状態は、上段ライン、中段ライン、下段ライン、右上がりラインまたは右下がりラインの何れかのラインに、赤7図柄、青7図柄またはBAR1図柄に係る図柄の組み合わせが表示された場合に移行される。したがって、ART中Bonus状態とは、第1種特別役物や、第2種特別役物、第1種特別役物に係る役物連続作動装置、第2種特別役物に係る役物連続作動装置が作動しているように見せたARTである。
ここで、本実施形態においては、適切なタイミングで停止ボタン112,113,114を操作することができない遊技者であっても、有効ライン上に、フォローリプレイに係る図柄の組み合わせが表示された場合にRT3遊技状態に移行するため、遊技を楽しむことができる。
(ART継続画面)
ART継続画面は、ART中Bonus状態において、ARTゲーム数上乗せ状態に移行しないことが決定された場合に、ART中Bonus状態終了後に表示される画面である。また、ART継続画面が表示された後、ARTゲームに移行する。
(ARTゲーム数上乗せ状態)
ARTゲーム数上乗せ状態は、ARTゲーム数上乗せ準備状態、ARTゲーム数上乗せ状態A及びARTゲーム数上乗せ状態Bが設けられている。ARTゲーム数上乗せ状態Aは状態番号「17」となっており、ARTゲーム数上乗せ状態Bは状態番号「18」となっている。
(ARTゲーム数上乗せ準備状態)
ARTゲーム数上乗せ準備状態では、内部抽選処理により当選エリア「20」〜「27」が決定された場合に、押し順ベルに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示するために適切な停止ボタン112,113,114の停止操作の順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。また、ARTゲーム数上乗せ準備状態では、内部抽選処理により当選エリア「19」が決定された場合に、RT4移行リプレイに係る図柄の組み合わせを有効ライン上に表示するために適切な停止ボタン112,113,114の停止操作の順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。そして、RT4移行リプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されると、ARTゲーム数上乗せ状態AまたはARTゲーム数上乗せ状態Bに移行する。
(ARTゲーム数上乗せ状態A)
ARTゲーム数上乗せ状態Aは、ART状態で遊技可能なゲーム数を決定するための状態である。また、ARTゲーム数上乗せ状態Aでは、当選エリア「04」〜「06」が決定した場合、ナビストック数に基づいて、BARリプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示される停止ボタン112,113,114の操作順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。BARリプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されると、上乗せゲーム数決定テーブルに基づいて、ART状態で遊技可能なゲーム数を加算する。また、RUSHリプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されると、ARTゲームに移行する。なお、ARTゲーム数上乗せ状態Aへは、ART中Bonus状態AまたはART中Bonus状態Bでナビストックを獲得した後、ARTゲーム数上乗せ準備状態を経由して移行する。
(ARTゲーム数上乗せ状態B)
ARTゲーム数上乗せ状態Bは、ART状態で遊技可能なゲーム数を決定するための状態である。また、ARTゲーム数決定状態Bでは、当選エリア「04」〜「06」が決定された場合、ナビストック数に基づいて、BARリプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示される停止ボタン112,113,114の操作順序を停止操作順序表示ランプ120a〜120cにより報知する。BARリプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されると、上乗せゲーム数決定テーブルに基づいて、ART状態で遊技可能なゲーム数を加算する。また、RUSHリプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されると、ARTゲームに移行する。また、ARTゲーム数上乗せ状態Bは、ARTゲーム数上乗せ状態Aと比較して、上乗せされるゲーム数が多いため、遊技者にとって有利な状態である。なお、ARTゲーム数上乗せ状態Bへは、ART中Bonus状態Cが終了した後、ARTゲーム数上乗せ準備状態を経由して移行する。
また、ART中Bonus状態AまたはART中Bonus状態B終了後、ARTゲーム数決定準備状態を経由してARTゲーム数上乗せ状態Bに移行してもよい。この場合、ART中Bonus状態AまたはART中Bonus状態Bで獲得したナビストック数に基づいてARTゲーム数上乗せ状態Bに移行するための抽選を行うことが考えられる。例えば、ART中Bonus状態AまたはART中Bonus状態Bで獲得したナビストック数が多ければ多いほど、ARTゲーム数上乗せ状態Bに移行し易く抽選値が規定された抽選テーブルに基づいて抽選を行うことが考えられる。
(リザルト画面B)
リザルト画面Bは、ART状態で遊技した遊技数、獲得したメダルの枚数等を表示する画面である。リザルト画面Bを表示した後、引戻状態Bに移行する。
(引戻状態B)
引戻状態Bは、所定の当選エリアが決定された場合に、ARTゲームに移行する抽選が行われる状態である。ここでは、当選エリア「30」〜「36」が決定された場合に、ARTゲームに移行する抽選を行い、当該抽選に当選すると、ARTゲームに移行する。また、引戻状態Bにおいて、当選エリア「20」〜「27」が決定され、ベルに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されず、ブランクに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されると、通常状態に移行する。
[特定演出状態]
サブ制御基板300にて管理される状態として特定演出状態が挙げられる。特定演出状態は状態番号「21」となっている。特定演出状態は、特定日用特定演出スケジュールテーブルや曜日用特定演出スケジュールテーブルに基づいて、特定演出を実行する時間が決定され、当該決定された時間に特定演出が実行されている状態をいう。特定演出が終了すると、特定演出を実行する前の状態に移行する。
[リール回転開始受付コマンド受信時処理]
図19及び図20は、上記S1510のリール回転開始受付コマンド受信時処理の詳細を示すフローチャートである。
S1901では、リザーブストック処理を行う。この処理は、リザーブストックの値を更新する処理等で構成される。リザーブストック処理では、サブROM314に格納されているリザーブストック抽選テーブルと、リール回転開始受付コマンドに含まれる当選エリアに係る情報とに基づいて、リザーブストック抽選を行う。このリザーブストック抽選に当選となった場合には、サブRAM315に設けられているリザーブストックの値に「1」を加算する。
S1902では、状態番号が「01」〜「03」であるか否かを判断する。この処理は、サブRAM315に格納されている状態番号に基づいて、状態番号が「01」〜「03」であるか否かを判断するものである。ここで状態番号が「01」〜「03」であると判断された場合(S1902:YES)、S1903にて通常状態用処理を行い、その後、リール回転開始受付コマンド受信時処理を終了する。一方、状態番号が「01」〜「03」でないと判断された場合(S1902:NO)、S1904へ移行する。
S1903の通常状態用処理では、状態番号が「01」である場合には、サブRAM315に格納されているBonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値から「1」を減算して、Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判断する。
ここでBonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「0」であると判断された場合には、Bonus状態振分抽選処理が行われる。このBonus状態振分け抽選処理では、サブROM314に設けられているBonus状態振分テーブルに基づいて、Bonus状態A待機中、Bonus状態B待機中、Bonus状態C待機中のうちの何れかを決定する。
一方、Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「1」以上であると判断された場合には、サブROM314に設けられている自力解除モード抽選テーブルと、当選エリアに係る情報と、自力解除モード抽選確率とに基づいて、自力解除モードへ移行するか否かの抽選(自力解除モード抽選処理)を行う。なお、自力解除モード抽選テーブルには、高確率状態用のテーブルと、低確率状態用のテーブルとが設けられている。
自力解除モード抽選処理において当選となった場合には、サブRAM315に設けられている状態番号を「06」に更新する。一方、自力解除モード抽選処理において当選とならなかった場合には、サブCPU312は、サブROM314に設けられている自力解除モード抽選確率移行テーブルと、現在の自力解除モード抽選確率(高確率状態または低確率状態)に基づいて抽選を行い、当該抽選に当選した場合、自力解除モード抽選確率を移行させる。このとき、サブCPU312は、サブROM314に設けられている前兆ステージA移行抽選テーブルと、Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値とに基づいて抽選を行い、当該抽選に当選したか否かを判断し、当選となった場合には、前兆ステージAに移行させる。
また、通常状態用処理では、状態番号が「02」又は「03」である場合には、サブROM314に設けられている復帰抽選テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアとに基づいて抽選(復帰抽選)を行う。この復帰抽選に当選した場合の状態番号が「02」であれば、上述のBonus状態振分け抽選処理が行われ、状態番号が「03」であれば、サブRAM315に格納されているARTゲーム数カウンタに「50」をセットする。
そして、サブROM314に設けられている演出決定テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアと、サブRAM315に格納されている状態番号に基づいて、演出内容を決定する。
S1904では、状態番号が「04」〜「05」であるか否かを判断する。この処理は、サブRAM315に格納されている状態番号が「04」〜「05」であるか否かを判断するものである。ここで状態番号が「04」〜「05」であると判断された場合(S1904:YES)、S1905へ移行する。一方、状態番号が「04」〜「05」でないと判定された場合(S1904:NO)、S1906へ移行する。
S1905では、前兆ステージ用処理を行う。ここで前兆ステージ用処理について説明を加える。
前兆ステージ用処理では、状態番号が「04」である場合には、サブRAM315に格納されているBonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値から「1」を減算し、Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判断する。ここでBonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「0」であると判断された場合には、上記Bonus状態振分抽選処理が行われる。一方、Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「1」以上であると判断された場合には、上記自力解除モード抽選処理を行う。自力解除モード抽選処理において当選となった場合には、サブRAM315に格納されている状態番号を「05」に更新し、自力解除モード潜伏ゲーム数カウンタに所定値をセットする。一方、自力解除モード抽選処理において当選とならなかった場合には、サブROM314に設けられている自力解除モード抽選確率移行テーブルと、現在の自力解除モード抽選確率(高確率状態または低確率状態)に基づいて抽選を行い、当該抽選に当選した場合、自力解除モード抽選確率を移行させる。
また、前兆ステージ用処理では、状態番号が「05」である場合には、サブRAM315に格納されているBonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値から「1」を減算し、Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判断する。ここでBonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「0」であると判断された場合には、上述のBonus状態振分抽選処理が行われる。一方、Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「1」以上であると判断された場合には、サブRAM315に設けられている自力解除モード潜伏ゲーム数カウンタの値から「1」を減算する。そして、自力解除モード潜伏ゲーム数カウンタの値から「1」減算した結果、自力解除モード潜伏ゲーム数カウンタの値が「0」となった場合には、サブRAM315に格納されている状態番号を「07」に更新する。このとき、自力解除モードに滞在するゲーム数を「10ゲーム」、「20ゲーム」、「Bonus準備状態に移行するまで」から抽選により決定する。
そして、サブROM314に設けられている演出決定テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアと、サブRAM315に設けられている状態番号に基づいて、演出内容を決定する。
S1906では、状態番号が「06」〜「07」であるか否かを判断する。この処理は、サブRAM315に格納されている状態番号が「06」〜「07」であるか否かを判断するものである。ここで状態番号が「06」〜「07」であると判断された場合(S1906:YES)、S1907へ移行する。一方、状態番号が「06」〜「07」でないと判断された場合(S1906:NO)、S1908へ移行する。
S1907では、自力解除モード用処理を行う。ここで自力解除モード処理について説明を加える。
自力解除モード用処理では、状態番号が「06」である場合には、サブRAM315に格納されているBonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値から「1」減算し、Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判断する。ここでBonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「0」であると判定された場合には、上記Bonus状態振分抽選処理が行われる。一方、Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「1」以上であると判断された場合には、自力解除モード潜伏ゲーム数カウンタの値から「1」を減算し、自力解除モード潜伏ゲーム数カウンタの値が「0」になった場合、サブRAM315に格納されている状態番号を「07」に更新する。
また、自力解除モード用処理では、状態番号が「07」である場合には、サブRAM315に格納されているBonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値から「1」減算し、Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判断する。ここでBonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「0」であると判定された場合には、上記Bonus状態振分抽選処理が行われる。一方、Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタの値が「1」以上であると判断された場合には、サブROM314に格納されている自力解除抽選テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアとに基づいて、自力解除抽選を行う。この自力解除抽選に当選となった場合には、上記Bonus状態振分抽選処理が行われる。
そして、サブROM314に設けられている演出決定テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアと、サブRAM315に格納されている状態番号に基づいて、演出内容を決定する。
S1908では、状態番号が「08」〜「10」であるか否かを判断する。この処理は、サブRAM315に格納されている状態番号が「08」〜「10」であるか否かを判断するものである。ここで状態番号が「08」〜「10」であると判断された場合(S1908:YES)、S1909へ移行する。一方、状態番号が「08」〜「10」でないと判断された場合(S1908:NO)、S1910へ移行する。
S1909では、Bonus状態用処理を行う。ここでBonus状態用処理について説明を加える。
Bonus状態用処理では、ナビストックの値が「0」である場合に、ARTゲーム数決定状態移行抽選が行われる。具体的には、サブROM314に格納されているBonus状態B中ART抽選テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアとに基づいて、ARTゲーム数決定状態に移行するか否かの抽選を行う。一方、ナビストックの値が「1」以上である場合には、サブROM314に格納されているナビストック上乗せ抽選テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアとに基づいて、ナビストック数を上乗せするか否かの抽選を行う。
そして、サブROM314に設けられている演出決定テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアと、サブRAM315に格納されている状態番号に基づいて、演出内容を決定する。
S1910では、状態番号が「11」〜「13」であるか否かを判断する。この処理は、サブRAM315に格納されている状態番号に基づいて、状態番号が「11」〜「13」であるか否かを判断するものである。ここで状態番号が「11」〜「13」であると判断された場合(S1910:YES)、S1911へ移行する。一方、状態番号が「11」〜「13」でないと判定された場合(S1910:NO)、図20のS2001へ移行する。
S1911では、ART中Bonus状態用処理を行う。ここでART中Bonus状態用処理について説明を加える。
ART中Bonus状態用処理では、ナビストックが「0」である場合に、ARTゲーム数上乗せ状態移行抽選が行われる。具体的には、サブROM314に格納されているBonus状態B中ART抽選テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアとに基づいて、ARTゲーム数上乗せ状態に移行するか否かの抽選を行う。一方、ナビストックが「1」以上である場合には、サブROM314に格納されているナビストック上乗せ抽選テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアとに基づいて、ナビストック数を上乗せするか否かの抽選を行う。
そして、サブROM314に設けられている演出決定テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアと、サブRAM315に格納されている状態番号に基づいて、演出内容を決定する。
図20のS2001では、状態番号が「14」であるか否かを判断する。この処理は、サブRAM315に格納されている状態番号が「14」であるか否かを判断するものである。ここで状態番号が「14」であると判断された場合(S2001:YES)、S2002へ移行する。一方、状態番号が「14」でないと判断された場合(S2001:NO)、S2003へ移行する。
S2002では、ARTゲーム用処理を行う。ここでART用ゲーム処理について説明を加える。
ARTゲーム用処理では、サブROM314に設けられているARTゲーム数上乗せ抽選テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアとに基づいて、ARTゲーム数を上乗せする抽選が行われる。このARTゲーム数上乗せ抽選テーブルは、当選エリア毎に、ARTゲーム数の上乗せゲーム数と、上乗せゲーム数に対応する抽選値が規定されている。
そして、サブROM314に設けられている演出決定テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアと、サブRAM315に格納されている状態番号に基づいて、演出内容を決定する。
S2003では、状態番号が「15」〜「16」であるか否かを判断する。この処理は、サブRAM315に格納されている状態番号が「15」〜「16」であるか否かを判断するものである。ここで状態番号が「15」〜「16」であると判断された場合(S2003:YES)、S2004へ移行する。一方、状態番号が「15」〜「16」でないと判定された場合(S2003:NO)、S2005へ移行する。
S2004では、ARTゲーム数決定状態用処理を行う。ここでARTゲーム数決定状態用処理について説明を加える。
ARTゲーム数決定状態用処理では、ナビストックが「1」以上である場合に、サブROM314に格納されているARTゲーム数決定状態用ナビストック抽選テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアとに基づいて、ナビストック数を上乗せするか否かの抽選を行う。
そして、サブROM314に設けられている演出決定テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアと、サブRAM315に格納されている状態番号に基づいて、演出内容を決定する。
S2005では、状態番号が「17」〜「18」であるか否かを判断する。この処理は、サブRAM315に格納されている状態番号が「17」〜「18」であるか否かを判断するものである。ここで状態番号が「17」〜「18」であると判断された場合(S2005:YES)、S2006へ移行する。一方、状態番号が「17」〜「18」でないと判断された場合(S2005:NO)、S2007へ移行する。
S2006では、ARTゲーム数上乗せ状態用処理を行う。ここでARTゲーム数上乗せ状態用処理について説明を加える。
ARTゲーム数上乗せ状態用処理では、ナビストックが「1」以上である場合に、サブROM314に格納されているARTゲーム数決定状態用ナビストック抽選テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアとに基づいて、ナビストック数を上乗せするか否かの抽選を行う。
そして、サブROM314に設けられている演出決定テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアと、サブRAM315に格納されている状態番号に基づいて、演出内容を決定する。
S2007では、状態番号が「19」〜「20」であるか否かを判断する。この処理は、サブRAM315に格納されている状態番号が「19」〜「20」であるか否かを判断するものである。ここで状態番号が「19」〜「20」であると判断された場合(S2007:YES)、S2008へ移行する。一方、状態番号が「19」〜「20」でないと判断された場合(S2007:NO)、S2009へ移行する。
S2008ではBonus準備状態用処理を行い、その後、リール回転開始受付コマンド受信時処理を終了する。ここでBonus準備状態用処理について説明を加える。
Bonus準備状態用処理では、Bonus準備A待機中又はBonus準備B待機中である場合に、それぞれ昇格抽選が行われる。
そして、サブROM314に設けられている演出決定テーブルと、内部抽選処理により決定された当選エリアと、サブRAM315に格納されている状態番号に基づいて、演出内容を決定する。
S2009では特定演出状態用処理を行い、その後、リール回転開始受付コマンド受信時処理を終了する。ここで特定演出状態用処理について説明を加える。
特定演出状態用処理では、特定演出状態において、所定ゲーム数(例えば3ゲーム)が行われたことを条件として、Bonus放出が許可され、このときサブRAM315のリザーブストックが「1」以上であれば、リザーブストックがBonus作動領域に加算される。すなわち、特定演出状態において、遊技者による遊技が所定回数行われると、リザーブストックが有る場合にはその後にBonus準備状態に移行することとなる。
[リール停止コマンド受信時処理]
図21は、上記S1606のリール停止コマンド受信時処理の詳細を示すフローチャートである。
S2101では、第3停止時であるか否か判断する。この処理は、サブRAM315に格納された情報に基づいて、リール124の回転の第3停止時であるか否かを判断するものである。ここで第3停止時であると判断された場合(S2101:YES)、S2102へ移行する。このとき、リール回転開始受付コマンド受信時において決定され実行されている演出を終了させる。一方、第3停止時ではないと判断された場合(S2101:NO)、S2110へ移行する。
S2102では、「赤7リプレイ」、「青7リプレイ」または「フォローリプレイ」が表示されたか否かを判断する。この処理は、赤7リプレイ、青7リプレイまたはフォローリプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されたか否か判断するものである。ここで「赤7リプレイ」、「青7リプレイ」または「フォローリプレイ」が表示されたと判断された場合(S2102:YES)、S2103へ移行する。一方、「赤7リプレイ」、「青7リプレイ」、「フォローリプレイ」のいずれも表示されていないと判断された場合(S2102:NO)、S2104へ移行する。
S2103では赤7・青7・フォローリプレイ表示時処理を行い、その後、S2110へ移行する。ここで、赤7・青7・フォローリプレイ表示時処理について説明を加える。
赤7・青7・フォローリプレイ表示時処理では、Bonus状態B待機中である場合には、Bonus状態用ゲーム数カウンタに「48」をセットし、Bonus状態A待機中である場合には、Bonus状態用ゲーム数カウンタに「20」をセットする。また、Bonus状態C待機中である場合には、Bonus状態用ゲーム数カウンタに「48」をセットし、ナビストック(例えば、3個)を加算する。
S2104では、BARリプレイが表示されたか否かを判断する。この処理は、BARリプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されたか否かを判断するものである。ここでBARリプレイが表示されたと判断された場合(S2104:YES)、S2105へ移行する。一方、BARリプレイが表示されていないと判断された場合(S2104:NO)、S2106へ移行する。
S2105ではBARリプレイ表示時処理を行い、その後、S2110へ移行する。
BARリプレイ表示時処理では、状態番号が「15」〜「18」のいずれかである場合に、サブROM314に設けられている上乗せゲーム数決定テーブルと、有効ライン上に停止した図柄の組み合わせとに基づいて、加算するARTゲーム数を決定する。
S2106では、RUSHリプレイが表示されたか否かを判断する。この処理は、RUSHリプレイに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されたか否かを判断するものである。ここでRUSHリプレイが表示されたと判断された場合(S2106:YES)、S2107へ移行する。一方、RUSHリプレイが表示されていないと判断された場合(S2106:NO)、S2108へ移行する。
S2107ではRUSHリプレイ表示時処理を行い、その後、S2110へ移行する。ここでRUSHリプレイ表示時処理について説明を加える。
RUSHリプレイ表示時処理では、状態番号が「15」〜「18」のいずれかである場合に、サブROM314に設けられているBonus準備状態移行ゲーム数決定テーブルに基づいてART中Bonus準備状態に移行するまでのゲーム数を決定し、サブRAM315のART中Bonus準備状態移行ゲーム数カウンタにゲーム数を格納する。このとき、役物装置127の演出制御を行う。具体的には、画像制御部321を介して、役物装置127の上下駆動ユニット730,左右駆動ユニット731,回転駆動ユニット732,発光制御ユニット733に制御信号を出力する。各制御ユニットは入力した制御信号に基づいて、演出ユニット128による演出動作を実行させる。なお、ここでの演出制御は第2の役物演出制御であって、その詳細は後述する。なお、上記赤7・青7・フォローリプレイ表示時処理においても、演出ユニットの演出動作を実行させてもよい。また、上記演出ユニット128の上下動に合わせて、液晶表示装置103を動作させるようにしてもよい。
S2108では、ブランクが表示されたか否かを判断する。この処理は、ブランクに係る図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されたか否かを判断するものである。ここでブランクが表示されたと判断された場合(S2108:YES)、S2109へ移行する。一方、ブランクが表示されていないと判断された場合(S2108:NO)、S2110へ移行する。
S2109ではブランク表示時処理を行い、その後、S2110へ移行する。
ブランク表示時処理では、サブROM314に設けられているBonus準備状態移行ゲーム数決定テーブルに基づいて、Bonus準備状態に移行するまでのゲーム数を決定し、サブRAM315のBonus準備状態移行ゲーム数カウンタにゲーム数を格納する。
S2110では、演出決定処理を行う。この処理は、リール回転開始受付コマンド受信時において決定された演出と、停止ボタン112,113,114の停止操作位置や、停止操作順序等とに基づいて、演出を決定するものである。S2110の処理終了後、リール停止コマンド受信処理を終了する。
[特殊演出決定処理]
図22は、上記S1607で実行される特殊演出決定処理の詳細を示すフローチャートである。
S2201では、所定時間が経過したか否かを判断する。この処理は、リール回転開始コマンドを受信してから、例えば2分というような所定時間が経過したか否かを判断するものであり、上記1604にてセットされるタイマに基づいて判断する。ここで所定時間が経過したと判断された場合(S2201:YES)、S2202へ移行する。一方、所定時間が経過していないと判断された場合(S2201:NO)、以降の処理を実行せず、特殊演出決定処理を終了する。
S2202では、遊技継続判定処理を実行する。この処理は、遊技者が遊技を継続しているか否かを判定するものである。遊技継続判定処理の詳細については後述する。
S2203では、遊技継続中か否かを判断する。この処理は、S2202の遊技継続判定処理の判定結果に応じて、遊技者が遊技を継続しているか否かを判断するものである。ここで遊技継続中であると判断された場合(S2203:YES)、S2204にて第1の特殊演出を行うことを決定し、S2205にてリール停止を促す演出を行うことを決定して、S2207へ移行する。一方、遊技継続中でないと判断された場合(S2203:NO)、S2206にて第2の特殊演出を行うことを決定し、その後、S2207へ移行する。
第1の特殊演出は、本実施形態では、これまでに成立した子役の確率表示であることが考えられる。具体的には、「ベル」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」などの成立を確率として表示することが挙げられる。
リール停止を促す演出としては、「リールを停止してください」などの表示であることが考えられる。具体的には、上述した子役の確立表示とは別に、例えば確率表示の下方又は上方に、メッセージを表示することが考えられる。
第2の特殊演出は、後述するような遊技履歴の記憶を行う「パチスロログ」へのログインを促すものとすることが考えられる。具体的には、「パチスロログすると楽しいよ」というような台詞とともにアイドル画像を表示するという具合である。
S2207では、S2204、S2205、S2206で決定された演出データをセットする。この処理は、各演出に対応するデータ等を作成するものである。これにより、その後、液晶表示装置103における演出表示が実現される。
S2208では上記1604にてセットされたタイマをリセットし、その後、特殊演出決定処理を終了する。
[遊技継続判定処理]
図23は、上記S2202の遊技継続判定処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS2301では、ログイン中か否かを判断する。この処理は、後述の「パチスロログ」にログインしているか否かを判断するものである。ここでログイン中であると判断された場合(S2301:YES)、S2302へ移行する。一方、ログイン中でないと判断された場合(S2301:NO)、S2304へ移行する。
S2302では、クレジット数が所定枚数以上となっているか否かを判断する。この処理は、遊技継続の条件として、クレジット数(メダルの貯留枚数)が所定枚数以上となっているか否かを判断するものである。ここで所定枚数は「1」でもよい。すなわちクレジット数が有るか無いかで判断することが考えられる。ただし、メダル3枚掛けの遊技機1では、クレジット数「1」又は「2」である場合も遊技を止めてしまっている可能性がある。そこで、所定枚数を例えば「5」や「10」、「20」などとしておくことが考えられる。ここでクレジット数が所定枚数以上であると判断された場合(S2302:YES)、S2303にて遊技継続中であると判定し、その後、遊技継続判定処理を終了する。一方、クレジット数が所定枚数未満であると判断された場合(S2302:NO)、S2304にて遊技継続中でないと判定し、その後、遊技継続判定処理を終了する。
[演出ボタン処理]
図24は、上記S1206の演出ボタン処理の詳細を示すフローチャートである。
S2401では、演出ボタン105が押されたか否かを判断する。この処理は、演出ボタン検出スイッチ105swからの信号に基づいて、演出ボタン105が押されたか否かを判断するものである。ここで演出ボタン105が押されたと判断された場合(S2401:YES)、S2402へ移行する。一方、演出ボタン105が押されていないと判断された場合(S2401:NO)、以降の処理を実行せず、演出ボタン処理を終了する。
S2402では、演出ボタン105が有効か否かを判断する。この処理は、演出ボタン105が押された時に、当該演出ボタン105の押下が有効であるか否かを判断するものである。具体的には、クレジット数「0」、リール124の停止、再遊技などメダルが掛けられていないこと、を条件に有効と判断する。ここで演出ボタン105が有効であると判断された場合(S2402:YES)、S2403へ移行する。一方、演出ボタン105が有効でないと判断された場合(S2402:NO)、以降の処理を実行せず、演出ボタン処理を終了する。
S2403では、メニュー表示処理を行う。この処理は、画像制御基板320の画像制御部321を介し、液晶表示装置103にメニュー表示を行うものである。このメニューには、「パチスロログ開始」、「パチスロログ終了」及び「推しメン選択」などの項目が表示される。
S2404では、パチログ開始要求があったか否かを判断する。この処理は、液晶表示装置103に表示されたメニューから十字キー109及び演出ボタン105の操作により、「パチスロログ開始」が選択されたか否かを判断するものである。ここでパチスロログ開始要求があったと判断された場合(S2404:YES)、S2405へ移行する。一方、パチスロログ開始要求がないと判断された場合(S2404:NO)、S2409へ移行する。
S2405では、2次元コード表示処理を行う。この処理は、画像制御基板320の画像制御部321を介し、液晶表示装置103に機種情報などを含む2次元コードを表示するものである。なお、情報量の多い2次元コードを表示するのが一般的であるが、1次元コードを表示するようにしてもよい。
図25に示すように、遊技機1の液晶表示装置103に2次元コードが表示されると、遊技者は、スマートフォンなどの携帯端末装置801にて2次元コードを取得する(1)。携帯端末装置801は、2次元コードに基づく遊技機情報などを遊技開始情報として、センタ装置802へ送信する(2)。センタ装置802はこれに対し、これまでの遊技履歴を参照し、遊技レベルなどを特定可能なパスワードを携帯端末装置801へ送信してくる(3)。遊技者は、次に示すようにパスワード入力を行う(4)。
なお、携帯端末装置801とセンタ装置802との間では、予め設定されたアカウント名などによりデータ通信が可能となる。この意味で、遊技者は、携帯端末装置801を介しセンタ装置802の「パチスロログ」サイトの会員になっていることが前提となっている。
図24のS2406では、パスワード入力処理を行う。この処理は、センタ装置802から送信されてくるパスワードを、遊技者が遊技機1に対して入力するものである。具体的には、50音表が遊技機1の液晶表示装置103に表示され、遊技者は十字キー109を用いて文字を選択し演出ボタン105によって決定する、という操作を繰り返すことでパスワードを入力する。パスワードは例えば6文字であったり、10文字であったりという具合である。
S2407では、パスワードが正しいか否かを判断する。所定の形式でパスワードが読み取れた場合には、パスワード入力成功となって、ここで肯定判断される。ここでパスワードが正しいと判断された場合(S2407:YES)、S2408へ移行する。一方、パスワードが正しくないと判断された場合(S2407:NO)、S2406の処理を繰り返す。
S2408では、パチスロログ開始処理を行う。この処理は、パチスロログの開始を遊技者に報知するものであり、例えば「推しメン」としてアイドルグループの一人を選択している場合に、その「推しメン」が登場して「今日も一緒にがんばろうね」などの言葉を発するという具合である。この後、遊技の履歴が遊技機1に記憶される。履歴には、ゲーム数、ARTゲーム数、子役の成立確率、及び、ボーナスの成立確率などが含まれる。
S2404で否定判断された場合に移行するS2409では、パチスロログ終了要求があったか否かを判断する。この処理は、液晶表示装置103に表示されたメニューから十字キー109及び演出ボタン105の操作により、「パチスロログ終了」が選択されたか否かを判断するものである。ここでパチスロログ終了要求があったと判断された場合(S2409:YES)、S2410へ移行する。一方、パチスロログ終了要求がないと判断された場合(S2409:NO)、以降の処理を実行せず、演出ボタン処理を終了する。
S2410では、2次元コード表示処理を行う。この処理は、画像制御基板320の画像制御部321を介し、液晶表示装置103に遊技の履歴などを含む2次元コードを表示するものである。
図25に示すように、遊技機1の液晶表示装置103に2次元コードが表示されると、遊技者は、スマートフォンなどの携帯端末装置801にて2次元コードを取得する(5)。携帯端末装置801は、2次元コードに基づく遊技の履歴などを遊技履歴情報として、センタ装置802へ送信する(6)。センタ装置802はこれに対し、これまでの遊技履歴を更新する。
S2411では、データクリア処理を行う。この処理は、遊技者の要求に基づき、遊技機1に記憶された遊技の履歴をクリアするものである。S2411の処理終了後、演出ボタン処理を終了する。
[画像表示例]
図27は、画面表示例を示す説明図である。
特殊演出決定処理(図22)では、リール124の変動が所定時間継続され(S2201:YES)、遊技継続中と判断されると(S2202,S2203:YES)、第1の特殊演出が行われるとともに、リール停止を促す演出が行われる(S2204,S2205,S2206)。このとき、図26(A)に示すように、第1の特殊演出として子役の確率を表示する演出を行うという具合である。図26(A)では、リプレイが30%、ベルが15%、チェリーが8%、スイカが5%と表示されている。これにより、遊技者は、遊技機1の設定判別に役立つ情報が得られる。また、図26(A)の下段に示すように「リールを止めてください。」というリール停止を促す演出を行う。
遊技継続中でないと判断されたときは(S2202,S2203:NO)、第2の特殊演出が行われる。このときは、図26(B)に示すように、「パチスロログすると、楽しいよ。」というメッセージを表示するという具合である。
なお、遊技継続中でないときに(S2202,S2203:NO)、第2の特殊演出とともに、リール停止を促す演出を行ってもよい。このときは、図26(C)に示すように、「パチスロログすると、楽しいよ。」というメッセージとともに「リールを止めてください。」という表示を行うという具合である。
[画像制御基板320におけるメイン処理]
図27は、画像制御基板320により行われるメイン処理を示すフローチャートである。この処理は、液晶制御CPU322aによって実行される。
S2701では、初期化処理を行う。この処理は、遊技機1に電源が投入されたことに基づいて、液晶制御ROM322bから画像制御基板320により行われるメイン処理のプログラムを読み込むとともに、液晶制御CPU322aの各種モジュールや画像制御部321の初期設定を指示するものである。
S2702では、描画実行開始処理を行う。この処理は、既に出力したディスプレイリストに対する描画の実行を画像制御部321に指示するため、描画レジスタに描画実行開始データをセットするものである。
S2703では、演出指示コマンド解析制御処理を行う。この処理は、サブ制御基板300のI/F回路311から送信されたコマンドを解析するものである。具体的には、サブ制御基板300のI/F回路311を介して送信されたコマンドを受信すると、図示しない画像制御基板320のコマンド受信割込処理により、受信したコマンドを受信バッファに格納した後、受信したコマンドの解析処理を行う。また、演出指定コマンド解析処理では、受信バッファにコマンドが記憶されているか否かを確認し、受信バッファにコマンドが記憶されていなければ、受信バッファにコマンドが記憶されているか否かを確認する処理を継続して実行する。一方、受信バッファにコマンドが記憶されていれば、新たなコマンドを読み込む。その後、読み込んだコマンドに基づいて、実行するアニメグループを決定するとともに、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定し、アニメパターン決定後に、読み込んだ演出パターン指定コマンドを送信バッファから消去する。
S2704では、アニメーション制御処理を行う。この処理は、「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」と、上記に示すような処理によって決定されたアニメパターンとに基づいて、各種アニメシーンのアドレスを更新するものである。
S2705では、ディスプレイリストの生成・出力処理を行う。この処理は、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から、ディスプレイリストを生成し、当該生成が完了したディスプレイリストを画像制御部321に出力する制御を行う。また、出力されたディスプレイリストは、画像制御部321におけるI/F回路を介し、VRAM325のディスプレイリスト記憶領域に記憶される。
S2706では、FB切換フラグが「01」であるか否か判断する。この処理は、「1/60秒(約16.6ms)」毎に行われる画像制御基板320における割込処理において、前回のディスプレイリストの描画が完了し、FB切換えフラグが「01」となったか否かを判断するものである。ここでFB切換フラグが「01」であると判断された場合(S2706:YES)、S2707へ移行する。一方、FB切換フラグが01ではないと判断された場合(S2706:NO)、S2706の判断処理を繰り返す。
S2707では、FB切換フラグを「00」とする。この処理は、S2706にて前回のディスプレイリストの描画が完了したと判断したことから、次回のディスプレイリストの描画が完了したか否かを判断するために、FB切換フラグを「00」とするものである。S2707の処理終了後、画像制御基板320によるメイン処理を終了する。
[描画終了割込処理]
図28は、描画終了割込処理を示すフローチャートである。描画終了割込処理は、液晶制御CPU322aが画像制御部321から描画終了割込信号を入力した際に実行する処理である。ここで、描画終了割込信号は、画像制御部321が1フレームの描画を終了した際に液晶制御CPU322aに出力される。
S2801では、描画終了フラグに「01」をセットする。描画終了フラグとは、直前のフレームにおける演出画像の描画処理が終了しているか否かを判断するためのフラグである。つまり、描画の終了毎に描画終了フラグに「01」がセットされる。
[画像制御基板割込処理]
図29は、画像制御基板割込処理を示すフローチャートである。画像制御基板320における割込処理は、水晶発振器324が「1/60秒(約16.6ms)」毎にパルス波形のVブランク割込信号(垂直同期信号)を発生させ、画像制御部321がVブランク割込信号を検知したことに基づいて、液晶制御CPU322aに対して、所定のタイミングでVブランク割込信号に基づく演出処理タイミング通知信号を出力し、液晶制御CPU322aが演出処理タイミング通知信号を受信したことに基づいて行われる。つまり、画像制御基板割込処理の割込タイミングに演出処理が行われる。
S2901では、各種カウンタ更新処理を行う。この処理は、「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」を既存の値から単位数量だけ更新するものである。
S2902では、描画終了フラグが「01」であるか否か判断する。この処理は、S2001にて描画終了フラグが「01」となったか否かを判断するものである。ここで描画終了フラグが「01」であると判断された場合(S2002:YES)、S2003へ移行する。一方、描画終了フラグが「01」でないと判断された場合(S2002:NO)、以降の処理を実行せず、画像制御基板割込処理を終了する。
S2903では、描画フラグに「00」をセットする。
S2904では、演出タイミング通知信号出力処理を行う。この処理は、画像制御部321を構成するメモリコントローラに対して、表示用フレームバッファと描画用フレームバッファとを切り替える指示を行うとともに演出処理タイミング通知信号を出力するものである。演出処理タイミング通知信号とは、液晶制御CPU322aにおける演出処理タイミングを通知するための信号である。
S2905では、FB切換フラグを「01」とする処理を行う。この処理は、ディスプレイリストの描画完了に伴い、FB切換フラグを「01」とするものである。S2005の処理終了後、画像制御基板割込処理を終了する。
なお、画像制御基板割込処理において、液晶制御CPU322aは、画像制御部321のメモリコントローラに対して、切替後の描画用フレームバッファに演出制御基板310から受信した演出パターン指定コマンドに対応するフレーム単位の演出画像の生成を指示する。これにより、画像制御部321は、CGROM323に記憶している演出画像を構成する画像情報を読み出してVRAM325上の描画用フレームバッファにフレームからなる演出画像を記憶する。
[役物装置127の動作]
図30〜図32を用いて役物装置127の動作について説明する。役物装置127は、画像制御部321による液晶表示装置103への画像出力に合わせて画像制御部321によりその作動が制御される。
図30(A),(B)は、遊技機1が特別な演出制御を行わない状態(以下、通常状態とも記載する)における役物装置127を示す図である。役物装置127は、図30(B)に示されるように、演出ユニット128と、レール3001と、アーム3002と、を有する。
演出ユニット128は、図30(A)に示すように、左右方向に長さを有する基部3003と、基部3003に沿って左右に移動する移動部材3004、移動部材3005と、後述する4つの発光部材とを有する。移動部材3004、3005にはそれぞれ光透過性を有する樹脂から形成される文字の形状を有する透過部3006,3007が設けられている。基部3003の左側の端部には美観を向上させるための被覆部3008が形成されている。
レール3001は、液晶表示装置103の後方において液晶表示装置103の上下方向と略平行に延びている。アーム3002は、一端がレール3001上をスライド可能となるようにレール3001と連結しており、他端が基部3003と連結している。そしてアーム3002がレール3001上をスライドして移動することにより、基部3003がレール3001に沿って移動し、その結果、基部3003を表示画面103aに沿って移動させることができる。
なおレール3001とアーム3002は演出ユニット128の左右両側の後方に配置されている。
演出ユニット128は、通常状態においては液晶表示装置103の表示画面103aの下部の前方に位置している。移動部材3004、3005は中央に寄って互いに隣接している。
図31は、第1の役物演出制御が実行されたときの役物装置127を示す図である。第1の役物演出制御は、図15のS1504等にて実行される。このとき演出ユニット128は、まず表示画面103aの中央部に移動する。その後、移動部材3004が左方向に移動し、移動部材3005が右方向に移動して、互いに離間する。なお、このときの移動部材3004、3005の位置を、以下、中間位置とも記載する。
図31に示されるように、基部3003における移動部材3004及び移動部材3005の裏面側には、前方(遊技者側)に向けて光を照射するLEDライト3101が多数配置されている。第1の役物演出制御が実行されている間は、LEDライト3101は所定の発光制御が行われる。
LEDライト3101の発する光は移動部材3004及び移動部材3005の間から遊技者に向かって照射される。また図31においては図示されない、透過部3006及び透過部3007の後方に配置されているLEDライトの発する光は、透過部3006及び透過部3007を透過して遊技者に向かって照射される。
なお、図30(A)に示す通常状態においてもLEDライト3101は発光制御が行われており、LEDライト3101の発する光は透過部3006及び透過部3007を透過して遊技者に向かって照射される。
左右駆動ユニット731は、基部3003の裏面に移動部材3004及び移動部材3005の移動を実現するための図示しないモータを有している。左右駆動ユニット731は画像制御部321から出力された制御信号に応じてモータを動作させ、移動部材3004及び移動部材3005の移動を実現する。また発光制御ユニット733は画像制御部321から出力された制御信号に応じてLEDライト3101の発光を制御する。
第1の役物演出制御が終了したときには、演出ユニット128は、まず移動部材3004、3005を中央まで寄せ、その後、表示画面103aの下部に移動することで図30(A)に示す通常状態となる。
図32は、第2の役物演出制御が実行されたときの役物装置127を示す図である。第2の役物演出制御は、図21のS2107等にて実行される。このとき演出ユニット128は、まず表示画面103aの中央部に移動して、次に移動部材3004、3005が上述した中間位置に移動し、その後さらに離間して、最終的には図31に示す第1の役物演出制御のときよりも大きく離間した位置に移動する。つまり、一旦は第1の役物演出制御のときと同様の状態に遷移し、その後さらに移動部材3004、3005が離間する。なお中間位置で移動部材3004、3005の移動を一時的に停止する必要はない。本実施形態では移動部材3004、3005は中央に寄った状態から中間位置を経てスムーズに図32の状態まで離間する。
この役物装置127は4つの発光部材3201a〜3201dを有しており、移動部材3004、3005が中間位置からさらに離間するタイミングにおいて、この4つの発光部材3201a〜3201dも駆動する。
発光部材3201a〜3201dは基部3003に連結されている細長い線状形状の部材であって、第2の役物演出制御においては基部3003の中央部に位置する回転軸を中心として図中の矢印方向に回転移動して飛び出し、図32における実線の位置へ移動する。
回転駆動ユニット732は、基部3003の裏面に発光部材3201a〜3201dの回転駆動を実現するための図示しないモータを有している。回転駆動ユニット732は画像制御部321から出力された制御信号に応じてモータを動作させ、発光部材3201a〜3201dの回転を実現する。
発光部材3201a〜3201dは光透過性の素材で形成されており、発光部材3201a〜3201dの裏側面には図示しない複数のLED発光素子が配置されている。そして、そのLED発光素子から放たれた光は発光部材3201a〜3201dの内部を伝わって発光部材3201a〜3201d全体を明るく発光させる。
発光部材3201a〜3201dは、第2の役物演出制御が実行されないときには基部3003の裏面における外部からの視認が抑制される位置にあるが、第2の役物演出制御においては基部3003により覆われる部分が減少して視認性が向上する。
4つの発光部材3201a〜3201dのうち、発光部材3201a及び発光部材3201bの2本は基部3003の上方に移動し、発光部材3201c及び発光部材3201dの2本は基部3003の下方に移動する。つまり、基部3003を中心として反対方向に主たる部分が露出する。
またこのとき、上方に移動した発光部材3201a及び3201bは左右対称となっており、下方に移動した発光部材3201c及び3201dも左右対称となっている。また発光部材3201aと発光部材3201cとが上下対称となっており、発光部材3201bと発光部材3201dとが上下対称となっている。4つの発光部材3201a〜3201dは協働していわゆる「X(エックス)」の文字形状を構成する。また、このXの形状は、遊技者側から見て表示画面103aを四隅まで広く使いつつ、かつ表示画面103aに収まる形状である。但し移動の過程においては表示画面103aの外側を通過している。
また、第1の役物演出制御が実行される場合と同様に、LEDライト3101の発する光は移動部材3004及び移動部材3005の間から遊技者に向かって照射されると共に、透過部3006及び透過部3007を透過して遊技者に向かって照射される。
第2の役物演出制御が終了したときには、演出ユニット128は、まず発光部材3201a〜3201dを基部3003の後方に収納しつつ移動部材3004、3005を中間位置へ移動させて図31に示す状態となり、次に移動部材3004、3005を中央まで寄せ、その後、表示画面103aの下部に移動して図30(A)に示す通常状態となる。
なお、第1の役物演出制御及び第2の役物演出制御における演出ユニット128の変形は、液晶表示装置103による画像表示を用いた演出と同期して行われる。例えば、“刀により襖を切り裂くアニメーション表示”を液晶表示装置103によって画像表示しつつ第2の役物演出制御により発光部材3201a〜3201dを飛び出させることで、2つの演出を組み合わせた高い演出効果を得ることができる。
また、4つの発光部材3201a〜3201dは、演出ユニット128が表示画面103aの中央に移動するまでは駆動しないように構成されている。
演出ユニット128の動作について、さらに詳細に説明する。
遊技機1が特別な演出制御を行わない通常状態においては、演出ユニット128は図30(A),(B)に示すように表示画面103aの下部の前方に位置しているが、この状態においても特定の演出の際には上下駆動ユニット730により演出ユニット128が上下方向に振動したり、左右駆動ユニット731により移動部材3004,3005が左右方向に振動したりする。これらの振動動作は、スタートレバー111を操作してリール124を回転させたときに開始され、停止ボタン112,113,114のいずれかを操作したとき(リール124a、124b、124cのうちのいくつかを停止させたとき)に終了する。
このように演出ユニット128全体や移動部材3004,3005を振動させることで、遊技者は遊技機1が遊技者にとって有利な遊技状態であること、又はそのような遊技状態に移行することを期待でき、遊技の趣向性を高めることができる。このような演出は、例えば、通常状態のときだけでなくART状態のときに実行することができる。
また、演出ユニット128が表示画面103aの中央まで移動するだけの演出も行うことができる。この演出においては移動部材3004,3005は動作しない。この演出は、例えばART状態におけるゲーム数の上乗せが決定したときに実行することができる。
また、図32(A)に示す第2の役物演出制御は、例えばBonus状態への移行が確定したときに実行されることが考えられるが、Bonus状態への移行が確定し、かつ、遊技者が演出ボタン105を押したときに実行されるように構成されていてもよい。
[LEDライト3101と透過部との位置関係]
図33(A)〜(C)を用いて、LEDライト3101の配置について説明する。なお図33(A)〜(C)は内容の理解を容易にするために模式的な図を用いており、特に実際とは異なりLEDライト3101が移動部材3004、移動部材3005よりも前方に示されている。
図33(A)は通常状態におけるLEDライト3101と透過部3006及び透過部3007との位置関係を示している。複数のLEDライト3101のうちの一部が透過部3006、透過部3007の裏面に位置しており、それらのLEDライト3101の光は各透過部を透過して遊技者に視認される。これらのLEDライト3101を第1グループのLEDライトとする。
図33(B)は第1の役物演出制御が実行されているときの位置関係である。このときに各透過部を透過する光を照射するLEDライト3101(即ち、各透過部の裏面に位置するLEDライト3101)を第2グループのLEDライトとする。
図33(C)は第2の役物演出制御が実行されているときの位置関係である。このときに各透過部を透過する光を照射するLEDライト3101を第3グループのLEDライトとする。
ここで、第1グループ、第2グループ、第3グループは、少なくとも他のグループのLEDライトとは異なるLEDライトを1つ有している。つまり、透過部3006、3007が移動しても、異なるLEDライトのグループにより各透過部は光を照射されることとなる。
[LEDライト3101の配置パターン]
図34(A)〜(C)に、LEDライト3101が透過部3006に対して取りうる配置の例を示す。
図34(A)に示すLEDライト3101の配置パターンは、前方から見て、透過部3006の文字形状の内部にLEDライト3101の発光領域が収まるパターンである。
図34(B)に示すLEDライト3101の配置パターンは、前方から見て、発光領域が透過部3006の文字をまたがるようにLEDライト3101が配置されるパターンである。なお、本図においては、異なる大きさのLEDライト3101を配置しているが、ライトの大きさは特に限定されるものではない。
図34(C)に示すLEDライト3101の配置パターンは、前方から見て、LEDライト3101の発光領域の一部が透過部3006の文字に掛かるように配置されるパターンである。
本実施形態においては、各演出状態においてLEDライト3101は上述した3つのパターンが混在している。しかしながら、いずれかのパターンとなるようにLEDライト3101を配置してもよい。なお、図34(A)のパターンであればLEDライト3101の光を効率的に利用することができ、図34(B)のパターンであれば光の演出効果を強くすることができる。
もちろん、本実施形態のように3つのパターンが混在したLEDライト3101の配置状態であってもよいが、大部分のLEDライト(LEDライトの数が少ない場合には、主たるライト)が図34(A)若しくは図34(B)のパターン、又は図34(A)と図34(B)のパターンが混在するパターンとなるようにLEDライトを配置することで、効率的な発光や、高い演出効果を実現することができる。
[リールユニット420]
次に、リールユニット420について、補足説明をする。
図35は、リールユニット420の一部分解斜視図であり、右リール124cの透光性のシートを説明のために略した図である。リールユニット420は、リールケース3501と、リールケース3501に収納される左リールセット3502a、中リールセット3502b、及び右リールセット3502cとを備えている。各リールセットは基本的に同様の構造であるため、以下では右リールセット3502cについて説明し、他の2つについては説明を割愛する。
右リールセット3502cは、モータセット3503cおよび右リール124cを有している。モータセット3503cは、上下をリールケース3501に取り付けられているモータベース3505と、モータベース3505に取り付けられているドラムライトユニット3511、ステッピングモータ403、及び右リールセンサ413sを有している。
ドラムライトユニット3511は、右リール124cの内部における右リール124cの外周近傍に設けられ、右リール124cの周面に装着された透光性のシートに対して、内部から光を照射するものである。
ドラムライトユニット3511は、表示窓104aに対応する位置においてモータベース3505に取り付けられるハウジング3512を備えている。また、ハウジング3512は、前面における上段図柄位置、中段図柄位置、下段図柄位置のそれぞれに対応する位置に、リールの図柄の範囲に対応する大きさの開口が設けられており、開口の奥には上から順に電飾装置3513a、3513b、3513cが設けられている。以下、適宜電飾装置3513と記載する。
図36に、電飾装置3513bの拡大図を示す。各電飾装置3513は基本的に同様の構造であるため他の2つについては説明を割愛する。
電飾装置3513bは、ドラム電飾基板3601と、ドラム電飾基板3601の前方に配置される板状のレンズ部3602と、ドラム電飾基板3601とレンズ部3602の間に配置される第1ライト3611、第2ライト3612、第3ライト3613、第4ライト3614、第5ライト3615、第6ライト3616、及び第7ライト3617を有する。
第1ライト3611はハウジング3512の開口奥部の中央に配置されている。第2ライト3612は開口奥部の左上に配置され、第3ライト3613は開口奥部の右上に配置され、第4ライト3614は開口奥部の左下に配置され、第5ライト3615は開口奥部の右下に配置される。また第6ライト3616は第1ライト3611の左に配置され、第7ライト3617は第1ライト3611の右に配置される。
レンズ部3602は、高い光透過性を有する材質で形成されており、第1〜第5ライトの前方に位置する部分がそれぞれ第1レンズ3621、第2レンズ3622、第3レンズ3623、第4レンズ3624、第5レンズ3625として形成されている。第1レンズ3621はシボ加工が施されており、第1ライト3611が照射した光を収束させつつも僅かに発散させ、光が一点に集中しないように調整している。第2レンズ3622〜第5レンズ3625は凸レンズであり、第2〜第5ライトが照射した光を収束させる。これにより、第1ライト3611〜第5ライト3615から照射された光それぞれは、図柄の背面の狭い領域を照らす。
レンズ部3602における第6ライト3616及び第7ライト3617の前方には、それぞれ開口部3631、開口部3632が形成されている。よって、第6ライト3616及び第7ライト3617から照射された光はレンズ部3602の影響を受けない。即ち、これらは図柄の背面を広く照らす。
上述した第1ライト3611〜第7ライト3617は、ドラム電飾基板3601を介して電力が供給されて発光し、点灯及び点滅の制御が行われる。これら第1ライト3611〜第7ライト3617はいずれも、サブCPU312に制御され、リールの内側からハウジング3512の開口を通って図柄に光を照射する。しかしながら、第1ライト3611、第6ライト3616、第7ライト3617からなるグループと、第1ライト3611〜第5ライト3615からなるグループと、では照射の目的が相違する。第1ライト3611は2つのグループの両方に含まれる。
第1ライト3611、第6ライト3616、第7ライト3617は、主に通常の遊技状態のときに用いられ、透光性のシートの背面から光を照射することでリールの図柄の視認性を高めている。これらのライトは、左右方向に一列に並ぶように配置されている。
一方、第2ライト3612〜第5ライト3615の照射光は第2レンズ3622〜第5レンズ3625により直進性の高い光となっており、透光性のシートに配された図柄の特定位置部分のみに、背面から光を照射させることができる。このような第2ライト3612〜第5ライト3615は、主に特別な演出を実行する(図柄に演出効果を与える)ときに用いられる。なお、第1ライト3611も第6ライト3616及び第7ライト3617と比較すると直進性の高い光となっているため、第2ライト3612〜第5ライト3615と共に特別な演出を実行するときにも用いられる。これらの第1ライト3611〜第5ライト3615は、第2ライト3612、第1ライト3611、第5ライト3615からなる直線と、第3ライト3613、第1ライト3611、第4ライト3614からなる直線と、の2つの直線が交わるような形状となるように並べて配置されている。
なお、本実施の形態においては、電飾装置3513において、左上から右下へのラインに3つのライトを配置し、右上から左下へのラインに3つのライトを配置する構成を例示したが、これに限らず、いくつ配置してもよい。
[リールユニット420による演出]
リールユニット420による第1及び第2の特殊演出について説明する。これらの特殊演出とは、特定の条件(例えば、X揃いの図柄組み合わせが表示された際に、所定の抽選に当選した場合等)が成立した場合に、サブCPU312により実行される。サブCPU312は、第1ライト3611〜第7ライト3617の点灯を個別に制御することができる。
図37(A)を用いて、まず、第1の特殊演出について説明する。第1の特殊演出は1つの電飾装置3513によって実行される演出である。
第1の特殊演出において、サブCPU312は、最初に第1ライト3611〜第7ライト3617を消灯させる。次に、第2ライト3612、第1ライト3611、第5ライト3615、第3ライト3613、第1ライト3611、第4ライト3614の順に点灯させる。各ライトはそれぞれが点灯してから所定の短時間を経過した後に消灯する。よって、第1ライト3611は2回目の第1ライトの点灯時には既に消灯している。
このような発光制御により、図37(A)にて矢印で示すように、1つの図柄において左上から右下に向かって光が照射される位置が移動し、その後右上から左下に向かって光が照射される位置が移動する、という演出を行うことができる。
なお、第1ライト3611〜第5ライト3615は短時間で消灯するのではなく、全てのライトが点灯した後に消灯するようにしてもよい。また、最初に行う全てのライトの消灯は実行しないようにしてもよいが、消灯を行うことで点灯による上記の演出をより効果的に見せることができる。
図37(B)を用いて、次に、第2の特殊演出について説明する。第2の特殊演出は複数の電飾装置3513によって実行される演出である。図37(B)は、左リールセット3502a、中リールセット3502b、右リールセット3502cの各ドラムライトユニット3511における電飾装置3513a、3513b、3513cを実際の配置に即して並べた図である。
第2の特殊演出において、サブCPU312は、最初に全て(9つ)の電飾装置3513の第1ライト3611〜第7ライト3617を消灯させる。
次に、左リールセット3502aの電飾装置3513aにおける第2ライト3612、第1ライト3611、第5ライト3615をこの順に点灯させ、次に中リールセット3502bの電飾装置3513bにおける第2ライト3612、第1ライト3611、第5ライト3615をこの順に点灯させ、次に右リールセット3502cの電飾装置3513cにおける第2ライト3612、第1ライト3611、第5ライト3615をこの順で点灯させる。
次に、右リールセット3502cの電飾装置3513aにおける第3ライト3613、第1ライト3611、第4ライト3614をこの順で点灯させ、次に中リールセット3502bの電飾装置3513bにおける第3ライト3613、第1ライト3611、第4ライト3614をこの順で点灯させ、次に左リールセット3502aの電飾装置3513cにおける第3ライト3613、第1ライト3611、第4ライト3614をこの順で点灯させる。
各ライトはそれぞれが点灯してから所定の短時間を経過した後に消灯する。よって、中リールセット3502bの電飾装置3513bの第1ライト3611は2回目の第1ライトの点灯時には既に消灯している。
このような発光制御により、図37(B)にて矢印で示すように、表示窓104a全体において左上から右下に向かって光が照射される位置が移動し、その後右上から左下に向かって光が照射される位置が移動する、という演出を行うことができる。
なお、第1の特殊演出及び第2の特殊演出において、光の移動する方向は上述したものに限定されず、例えば左下から右上に移動した後、左上から右下に移動するといった演出ももちろん可能である。
また、第3の特殊演出について説明する。第3の特殊演出は、第6ライト3616及び第7ライト3617を消灯し、第1ライト3611〜第5ライト3615の中の1つ以上を同時に点灯させる演出である。例えば第1ライト3611〜第5ライト3615を全て点灯させることで、X字形状の光を図柄に照射することができる。また、上述した第2の特殊演出において点灯するライトを全て同時に点灯させることで、表示窓104a全体においてX字形状に光るという演出を行うことができる。
図38は、上述した第1〜第3の特殊演出に適したリール124cのX図柄3801の例である。X図柄3801は、図柄の色彩が施された色彩領域3802と、この色彩領域3802よりも光の透過率が高い高透過領域3803と、を有している。このX図柄3801は、例えば「BAR」図柄と置き換えて用いることができる。
高透過領域3803は、X図柄3801の全面にX字形状に設けられている。リールの回転が停止してX図柄3801が表示窓104aから視認できる図柄停止位置(リールの上段、中断、下段のいずれかの位置)に停止されたときには、高透過領域3803におけるX字の中央の背面に第1ライト3611が位置すると共に、X字の各先端部分の背面に第2ライト3612〜第5ライト3615が位置することとなる。よって、第1ライト3611〜第5ライト3615による光を良好に透過させて、高い演出効果を得ることができる。
上述した第2の特殊演出は、右上がりライン及び右下がりラインにX図柄3801が並んで停止したときに実行することができる。また、右下がりラインにX図柄3801が並んで停止したときに左上から右下に向かって光を照射する演出や、右上がりラインにX図柄3801が並んで停止したときに右上から左下に向かって光を照射する演出を行うこともできる。
なお高透過領域3803は無色透明であってもよいし、薄い色で着色されて色彩領域3802よりも透過性が高められている構成であってもよい。
[カバー129の構成]
図39(A)、(B)を用いて、カバー129の補足をする。図39(A)は遊技機1の側面一部断面図であり、カバー129の周辺のみを断面図として示している。図39(B)はカバー129下部の拡大図である。
カバー129は、表示窓104aの上方に設けられ、液晶表示装置103及び演出ユニット128を覆い、外部からの接触を抑制して液晶表示装置103および演出ユニット128などを保護している。また、カバー129は、透明な樹脂等で構成されており、外部から液晶表示装置103や演出ユニット128が視認可能となっている。
図39に示すように、カバー129は、それぞれ所定の肉厚を持った前面保護部129a、下部保護部129b、上部保護部129c、右側部保護部(図示省略)、左側部保護部(図示省略)を有している。また、カバー129は、側面から見た場合に、前面保護部129aの断面を長辺、下部保護部129bおよび上部保護部129cの断面を短辺とした、略長方形形状をしている。下部保護部129bは前後方向に延びる板状の部材である。
さらに、カバー129の下部保護部129bは、遊技機1のカバー取り付け部3901に取り付けられ、カバー129の上部保護部129cは、遊技機1のカバー取り付け部3902に取り付けられている。また、カバー129の右側部保護部は、遊技機1のカバー取り付け部(図示省略)に取り付けられ、カバー129の左側部保護部は、遊技機1のカバー取り付け部(図示省略)に取り付けられている。
遊技機1のカバー取り付け部3901近傍には、カバー後方ランプ131(131a〜131f)が設けられている。カバー後方ランプ131は、カバー129の下部保護部129bに光を照射する。
下部保護部129bは、カバー後方ランプ131から照射された光が入力される入力側端部129dと、その入力された光を出力する出力側端部129eとを有している。入力側端部129dは下部保護部129bの後部に設けられており、出力側端部129eは下部保護部129bの前部に設けられている。
出力側端部129eは周囲よりも窪んだ凹部となっており、その凹部に装飾板130が配置される。つまり装飾板130は出力側端部129eの前方に配置されており、出力側端部129eから出力された光は装飾板130に照射される。装飾板130は光透過性を有する板状の部材であって、表面に凹凸により模様が形成されているため、光が照射されると模様が強調されて装飾効果を得ることができる。装飾板130の厚みは凹部の深さとほぼ同一であるため、カバー129の前方には大きな段差が形成されることなく装飾板130が収められる。なお、装飾板130は、出力側端部129eから照射された光を拡散するレンズ機能を有するものであってもよい。そのように構成した場合には、照射された光を遊技者側に広く拡散させることができる。
カバー129における装飾板130が取り付けられる領域には、前後方向に長さを有する貫通孔129fが形成されており、ビス3903をその貫通孔129fを通して螺合させることで装飾板130がカバー129に着脱可能に取り付けられる。即ち、ビス3903の頭部3903aは貫通孔129fを通過できず、ビス3903の軸部3903bは貫通孔129fを通過可能であるため、雄ねじが形成された軸部を装飾板130に形成された雌ねじ130aと係合させることで装飾板130と頭部によってカバー129を挟み込むようになる。
なお、ビス3903同様に貫通孔129fを通過できない部分と通過できる部分とを有し、通過できる部分の先端が装飾板130と係合可能な部品であれば、ビス3903以外でも装飾板130のカバー129への固定を実現できる。例えば、樹脂製のリベット、クリップなどにより固定するように構成してもよい。
図40(A)に、装飾板130及びその周辺を前方から見た図を示す。装飾板130の後方には6つのカバー後方ランプ131a〜131fが設けられているが、これらはリール124a〜124cに合わせて配置されている。従って、カバー後方ランプ131a〜131fを発光させることで、リール124a〜124cそれぞれの図柄に関する演出や、遊技者に対する遊技操作の誘導などを実現することができる。
本実施形態では6つのカバー後方ランプ131a〜131fが設けられているが、カバー後方ランプの数はリールの数の複数倍とすることでバランスよく配置することができる。例えばリールが3つある場合には、3,6,9などの3の倍数の数を配置するとよい。
また装飾板130におけるカバー後方ランプ131a〜131fの前方はビス3903の取り付けを行わない光透過用領域4001となっており、その間にビス3903と係合する雌ねじ130aが形成された取付領域4002が存在する。取付領域4002はリール124a〜124cの間の領域の上方と、リール124a〜124cの中央部の上方と、装飾板130の左右両端とに位置する。
図40(B)は取付領域4002の変形例を示す図である。リール124a〜124cの中央部上方には取付領域4002を設けないように構成することで、リールの上方においてビス3903等の取り付けによって演出が妨げられることを抑制できるため演出の自由度を向上させることができる。
[演出ユニットの変形例]
図41(A),(B)及び図42(A),(B)に役物装置127の演出ユニット128の変形例を示す。
図41(A)の演出ユニット128aは、図30等に示す演出ユニット128と同様に、左右方向に長さを有する基部3003と、基部3003に沿って左右に移動する移動部材3004,3005とを有している。そして、第2の役物演出制御においては移動部材3004及び移動部材3005は大きく離間するように移動する。これは以下の演出ユニット128b〜128dにおいても同様である。
この演出ユニット128aは、第2の役物演出制御においては、2つの発光部材4101a及び4101bが駆動する。発光部材4101a及び4101bは発光部材3201a及び発光部材3201bと同様の構成である。即ち、演出ユニット128aでは、左右方向のみに対称となるように発光部材が移動する。
図41(B)の演出ユニット128bは、第2の役物演出制御においては、2つの発光部材4102a及び発光部材4102bが駆動する。発光部材4102a及び発光部材4102bは、第2の役物演出制御の実行中には異なる回転軸を中心として上方へ回転し、これらが協働していわゆる「X(エックス)」の文字形状を構成する。つまり、上下及び左右に対称である形状を2つの発光部材により実現できる。
図42(A)の演出ユニット128cは、第2の役物演出制御においては、2つの発光部材4201a及び発光部材4201bが駆動する。発光部材4201a及び発光部材4201bは基部3003に連結されている湾曲した線状形状の部材であり、第2の役物演出制御の実行中には互いに異なる回転軸を中心として発光部材4201aは上方へ回転し、発光部材4201bは下方向へ回転して、図42(A)の実線で示す位置へ移動する。
これにより、発光部材4201aと発光部材4201bとは点対称に近い位置関係となり、2つの発光部材4201a及び発光部材4201bが協働して「S(エス)」の文字形状を構成する。発光部材4201a及び発光部材4201bは第2の役物演出制御を実行しないときには基部3003の裏面に大部分が位置しており外部からの視認が抑制されるが、一部は露出している。一部が露出することで、遊技者に対する演出の期待感を持たせることや、全体が露出したときと一部のみが露出するときとの表示の相違を演出として利用することができる。
図42(B)の演出ユニット128dは、第2の役物演出制御においては、2つの発光部材4202a及び4202bが駆動する。第2の役物演出制御の実行中には所定の回転軸を中心として発光部材4202aは上方へ回転し、また発光部材4202bは下方向へ回転し、図42(B)の実線で示す位置へ移動する。
これにより、2つの発光部材4202a及び4202bは協働して三日月の形状を構成する。このとき発光部材4202a及び4202bは上下方向に対称になるように移動している。なお、第2の役物演出制御を実行しないときには発光部材4202a及び4202bは基部3003の裏面に位置しており外部からの視認が抑制される。
[液晶表示装置及び演出ユニットの移動]
図43〜図45を用いて液晶表示装置103及び演出ユニット128の移動について説明する。
図43(A)は、原点位置A0にある液晶表示装置103を示す図である。特別な演出制御を行わない遊技機1の状態(通常状態)において、液晶表示装置103は、基準となる位置である原点位置A0にある。このとき、液晶表示装置103(表示画面103a)の下端部は、演出ユニット128の上側半分によって隠れている状態である。
図43(B)は、最上点位置A1にある液晶表示装置103を示す図である。第1の役物演出制御が実行されている状態において、液晶表示装置103は、原点位置A0から上昇して最上点位置A1にある。このとき、液晶表示装置103(表示画面103a)全体は、演出ユニット128よりも上側に位置しており、演出ユニット128によって隠れている部分がほとんどない状態である。
図43(C)は、最下点位置A2にある液晶表示装置103を示す図である。例えば煽り演出制御等が実行されている状態において、液晶表示装置103は、原点位置A0から下降して最下点位置A2となるときがある。このとき、液晶表示装置103(表示画面103a)の下端部は、演出ユニット128のほぼ全体によって隠れている状態である。
なお、図43(A)〜(C)では、液晶表示装置103(表示画面103a)の位置(原点位置A0、最上点位置A1、最下点位置A2)を液晶表示装置103(表示画面103a)の上下方向中間位置で示している。また、同図において、液晶表示装置103の前方側の演出ユニット128は、原点位置(後述する原点位置B0)にある。
図43(A)〜(C)に示すように、液晶表示装置103は、最上点位置A1から最下点位置A2までの範囲で上下方向に移動することができるよう構成されている。そして、液晶表示装置103の原点位置A0は、最上点位置A1と最下点位置A2との間に位置する。これにより、液晶表示装置103が原点位置A0から上下方向に移動可能となり、演出に合わせた液晶表示装置103の動きの幅を広げることができる。
また、液晶表示装置103が原点位置A0にあり、演出ユニット128も原点位置(後述する原点位置B0)にあるとき、演出ユニット128の一部が液晶表示装置103の下方側(最下点位置A2側)に位置している。すなわち、演出ユニット128の少なくとも一部が前後方向において液晶表示装置103に被っていない。言い換えると、演出ユニット128全体が液晶表示装置103に被っていない。こうすることで、液晶表示装置103の表示画面103aの表示領域を十分に確保することができる。
図44は、原点位置A0にある液晶表示装置103を示す図である。例えば煽り演出制御等が実行される場合、液晶表示装置103は、基準となる原点位置A0から最上点位置A1と最下点位置A2との間を上下方向に繰り返し移動する。つまり上下方向に揺動する。例えば、図43(A)の状態→図43(B)の状態→図43(A)の状態→図43(C)の状態→図43(A)の状態と上下方向に揺動させることができる。このように上下揺動することにより、液晶表示装置103(表示画面103a)における演出ユニット128によって隠れる部分、言い換えれば液晶表示装置103(表示画面103a)の露出部分が変化するため、遊技者に対して演出の期待感を持たせることができる。
なお、液晶表示装置103の上下揺動は、液晶表示装置103の移動範囲(最上点位置A1から最下点位置A2までの範囲)内であれば、どの位置でどのように上下揺動してもよい。例えば、基準位置A0と最上点位置A1との間を上下方向に揺動してもよいし、基準位置A0と最下点位置A2との間を上下方向に揺動してもよい。ただし、さきほども説明したように、遊技者に対して演出の期待感を持たせるためには、液晶表示装置103の上下揺動によって、液晶表示装置103(表示画面103a)における演出ユニット128によって隠れる部分(液晶表示装置103(表示画面103a)の露出部分)が変化することが好ましい。
図45(A)は、原点位置B0にある演出ユニット128を示す図である。特別な演出制御を行わない遊技機1の状態(通常状態)において、演出ユニット128は、基準となる位置である原点位置B0にある。このとき、演出ユニット128の上側半分が液晶表示装置103の下端部に被っている状態である。なお、演出ユニット128の原点位置B0は、演出ユニット128の最下点位置でもある。
図45(B)は、最上点位置B1にある演出ユニット128を示す図である。第2の役物演出制御が実行されている状態において、演出ユニット128は、原点位置B0から上昇して最上点位置B1にある。このとき、演出ユニット128の全体が液晶表示装置103(表示画面103a)に被っている状態である。当然のことながら、演出ユニット128は、最上点位置B1から下降して原点位置B0に戻ることもできる。
なお、図45(A),(B)では、演出ユニット128の位置(原点位置B0、最上点位置B1)を演出ユニット128の上下方向中間位置で示している。また、同図において、液晶表示装置103は、原点位置A0(図43参照)にある。
図45(A),(B)に示すように、演出ユニット128は、液晶表示装置103の表示画面103aに沿って、原点位置(最下点位置)B0から最上点位置B1までの範囲で上下方向に移動することができるよう構成されている。これにより、演出に合わせた演出ユニット128の動きの幅を広げることができる。なお、演出ユニット128の移動は、これに限定されるものではなく、種々様々な移動範囲を設定して、その移動範囲内で移動させることができる。
ここまで図43及び図44では液晶表示装置103の動き、図45では演出ユニット128の動きを説明したが、液晶表示装置103及び演出ユニット128は、どちらか一方だけを移動させることもできるし、両方を同時に移動させることもできる。また、液晶表示装置103及び演出ユニット128は、前述の第1の役物演出制御、第2の役物演出制御、煽り演出制御等の演出制御に合わせて、別々に又は同時に移動させることも可能である。これにより、演出に合わせた液晶表示装置103及び演出ユニット128の動きの幅を広げることができる。
また、液晶表示装置103及び演出ユニット128は、同じ方向(上下方向)に移動可能に構成されている。そのため、液晶表示装置103及び演出ユニット128を同時に上方向に移動させることもできるし、同時に下方向に移動させることもできる。また、同時に、一方を上方向に移動させ、他方を下方向に移動させることもできる。すなわち、両者を同時に反対方向に移動させることもできる。
図46(A)は、液晶表示装置103及び演出ユニット128を示す図である。液晶表示装置103は原点位置A0(図43(A)の状態)にあり、演出ユニット128は最上点位置B1(図45(B)の状態)にある。液晶表示装置103及び演出ユニット128は、前述の演出制御等に合わせて、同時に反対方向に移動させることができる。具体的には、液晶表示装置103を上方(最上点位置A1側)に移動させ、演出ユニット128を下方(原点位置B0側)に移動させることができる。
図46(B)は、液晶表示装置103及び演出ユニット128を示す図である。液晶表示装置103は最上点位置A1(図43(B)の状態)にあり、演出ユニット128は原点位置(最下点位置)B0(図45(A)の状態)にある。液晶表示装置103及び演出ユニット128は、前述の演出制御等に合わせて、同時に反対方向に移動させることができる。具体的には、液晶表示装置103を下方(原点位置A0側、最下点位置A2側)に移動させ、演出ユニット128を上方(最上点位置B1側)に移動させることができる。
このような動きによって、液晶表示装置103及び演出ユニット128のより大きな動きを実現することができる。すなわち、演出に合わせた液晶表示装置103及び演出ユニット128の動きの幅を広げることができ、遊技者に対して演出の期待感をより一層持たせることができる。また、両者を同時に反対方向に移動させることにより、一方のみを移動させる場合に比べて、それぞれの移動量を半分ずつにすることで同じ動きを実現することができるため、駆動機構の簡素化や動力の低減等の効果が得られる。
[装飾パネルの構成]
図47〜図49を用いて装飾パネル140の構成について説明する。
図47に示すように、装飾パネル140は、前面扉102の下部(スタートレバー111、3つの停止ボタン112,113,114及び返却ボタン115の下方)に配置されている。
装飾パネル140は、装飾用パネル部4701とクリアパネル部4702とにより構成されている。装飾用パネル部4701は、前面扉102に設けられた収容部(図示略)内に嵌め込まれるように配置されている。クリアパネル部4702は、装飾用パネル部4701の前方側を覆うように配置されている。
図48に示すように、装飾用パネル部4701は、四角形箱型形状の樹脂製の枠部4801を有している。枠部4801は、前方側に開口した開口部4802を有している。枠部4801内には、前後方向に所定の厚みを有する樹脂製の装飾物4803が設けられている。また、枠部4801内において、装飾物4803の後方側(裏側)には、装飾物4803を発光させるための複数のLEDライト(図示略)が配置されている。
装飾物4803は、数字の「7」の形状を模した造形物であり、前方側に突出するように立体的に設けられている。なお、装飾物4803の形状は、これに限定されるものではなく、種々様々な形状を採用することができる。また、枠部4801内の装飾物4803の背景部分には、種々様々な装飾が施されていてもよい。装飾物4803の詳細な構成については後述する。
クリアパネル部4702は、四角形板状の透明性を有する樹脂製パネルにより構成されている。なお、クリアパネル部4702の透明度は、種々様々に設定することができる。クリアパネル部4702は、装飾用パネル部4701の前方側を覆うと共に、装飾用パネル部4701の枠部4801の開口部4802を閉塞するように配置される。クリアパネル部4702の表面には、立体的な成形が施された成形装飾部4804が設けられている。
成形装飾部4804は、所定の文字形状を有する凸部であり、前方側に突出するように立体的に設けられている。なお、成形装飾部4804の形状は、文字形状に限定されるものではなく、種々様々な形状を採用することができる。また、成形装飾部4804は、前述のように凸部としてもよいし、凹部としてもよいし、凸部及び凹部の両方を組み合わせてもよい。
そして、装飾パネル140において、クリアパネル部4702の成形装飾部4804と、クリアパネル部4702を通して視認される装飾用パネル部4701の装飾物4803とは、前後方向において重なるようにして配置される。これにより、装飾パネル140に奥行を感じさせることができ、装飾パネル140の立体感、レイヤー感を高めることができる。特に、本実施形態のように、手前側の成形装飾部4804(所定の文字形状)よりも奥側の装飾物4803(数字の「7」)を大きくすることにより、前述の効果をより有効に発揮することができる。
また、成形装飾部4804は、透明性を有するクリアパネル部4702に設けられている。そのため、装飾パネル140を前方側から見たときに、成形装飾部4804が宙に浮いているように見えるといった効果も得られる。そして、これらの効果により、装飾パネル140に、より立体感、レイヤー感を持たせ、装飾パネル140のインパクトを高めることができる。
図49に示すように、装飾用パネル部4701の装飾物4803は、前方側から見た場合に、主要部4901と、主要部4901の外周を縁取る第1外周部4902と、第1外周部4902の外周を縁取る第2外周部4903とを有している。第2外周部4903は、立体的な装飾物4803の側面全体に続くようにして設けられている。すなわち、装飾物4803の側面全体が第2外周部4903により覆われている。
主要部4901は、装飾物4803のうち最も大きい領域で、白色の下地にハーフミラー効果を有する銀色(シルバー調)のハーフメッキが施されている。主要部4901は、その後方側(裏側)からLEDライト(図示略)の光を照射することにより、その光を前方側に透過させ、あたかも主要部4901自らが発光しているかのように見せることができる。
第1外周部4902は、主要部4901とは異なる色に装飾されており、光透過性を有している。本実施形態では赤色に装飾されている。第1外周部4902も、その後方側(裏側)からLEDライト(図示略)の光を照射することにより、その光を前方側に透過させ、あたかも第1外周部4902自らが発光しているかのように見せることができる。
第2外周部4903は、非光透過性の銀色のメッキが施されている。第2外周部4903は、メッキ以外にも、例えば金属箔や顔料を塗布したフィルムを転写するホットスタンプ等を施すこともできる。なお、主要部4901、第1外周部4902及び第2外周部4903の色は、種々様々な色に設定することができる。
そして、装飾物4803は、発光性を有する主要部4901及び第1外周部4902と、非発光性の第2外周部4903との組み合わせにより、次のような効果が得られる。すなわち、発光している主要部4901の外周を、主要部4901とは異なる、よりはっきりとした色(赤色)で発光している第1外周部4902で縁取ることにより、発光部分(主要部4901、第1外周部4902)をより引き締めることができる。
また、発光部分(主要部4901、第1外周部4902)の外周を、非発光性の第2外周部4903で縁取ることにより、発光部分(主要部4901、第1外周部4902)をより大きく見せることができる。そして、これらの効果により、装飾物4803(数字の「7」)自体をより大きく見せることができ、装飾物4803のインパクトを高めることができる。さらに、装飾パネル140全体のインパクトも高めることができる。
[LEDライト3101と発光部材の位置関係]
図50(A)〜(B)を用いて、LEDライトと発光部材の位置関係の例について説明する。
図50(A)は、図32(A)に示す第2の役物演出制御が実行されたときの演出ユニット128を示している。4つの発光部材3201a〜3201dは協働してXの文字形状を構成しているが、基部3003に設けられた複数のLEDライト3101は発光部材に合わせて「X」の形状を構成するように点灯する。これにより、基部3003によって発光部材3201a〜3201dが隠れてしまう部分にも発光部材3201a〜3201dと繋がるようにLEDライト3101が点灯し、高い装飾効果を発揮することができる。
図50(B)は、図42(A)に示す演出ユニット128cを示している。この場合も発光部材4201a、4201bが構成するSの文字形状のうち基部3003によって隠れる部分に合わせてLEDライト3101を発光させることで、高い装飾効果を発揮させることができる。
なお、LEDライト3101の発光と消灯を上述したものとは反対にし、消灯している領域によって文字などの形状を補完するように構成されてしてもよい。
[本発明の適用範囲]
ところで、本実施形態においては、始動条件の成立により、内部判定を行うとともに図柄の変動及び停止を行い、所定の図柄の組み合わせが停止表示された場合に遊技利益を付与する遊技機として、いわゆるパチスロ遊技機を例示している。ここでいう始動条件の成立とは、例えば遊技者によりスタートレバー111が操作されたことが該当し、内部判定とは、例えばS609による内部抽選処理が該当する。
また本実施形態において、第1の役物演出制御はS1504にて実行する構成を例示したが、第1の役物演出制御は、S2103やS2107、演出が発展するとき、チャンス演出のとき、Bonusが確定したときなどにおいても実行することが可能である。また、第2の役物演出制御はS2107にて実行する構成を例示したが、第2の役物演出制御も第1の役物演出制御と同様に、S2103やS1504、演出が発展するとき、チャンス演出のとき、Bonusが確定したときなどにおいても実行することが可能である。なお、第2の役物演出制御は、第1の役物演出制御に比べて、当選の期待値が高い場合や、獲得するメダルの枚数が多くなることが予想される遊技状態へ遷移する期待値が高い場合に実行されるものであってもよい。
なお、上述したように本発明はいわゆるパチンコ遊技機にも適用することができる。その場合において、始動条件の成立とは、例えば始動装置に入球したときが該当し、内部判定とは、例えば大当たり判定が該当する。第1の役物演出制御及び第2の役物演出制御はリーチ演出、大当たり演出、当確演出、先読み演出などにおいて実行することが考えられる。なお、第2の役物演出制御は、第1の役物演出制御に比べて、大当たり等の期待値が高い場合に実行されるものであってもよい。
なおここでいう期待値とは、遊技者の主観的な期待値であればよく、実際には既に抽選が終了している場合であってもよいことは言うまでもない。もちろん実質的な抽選の期待値(確率)であってもよい。
◆[遊技機1が奏する第1の効果]
本実施形態の遊技機1は、液晶表示装置103及び演出ユニット128を覆う透明な樹脂で構成されたカバー129を有しており、カバー129には装飾板130がビス3903により着脱可能に取り付けられている。またカバー129の下部保護部129bの後方には複数のカバー後方ランプ131a〜131fが設けられている。
カバー後方ランプ131a〜131fから照射された光は下部保護部129bの後部の入力側端部129dに入力され、下部保護部129bの前部の出力側端部129eから出力される。装飾板130は出力側端部129eの前方に配置されているため、出力側端部129eから出力された光は装飾板130に照射される。
即ち、本実施形態の遊技機(1)は、遊技に関する演出を行う演出装置(液晶表示装置103、演出ユニット128)と、演出装置の少なくとも一部を覆う、光を透過するカバー部材(カバー129)と、カバー部材に対して着脱可能に取り付けられる取付部材(装飾板130)と、カバー部材における所定の光伝播部(下部保護部129b)に光を照射する照射装置(カバー後方ランプ131a〜131f)と、を備え、光伝播部は、照射装置から照射された光が入力される入力側端部(129d)と、該入力側端部から所定の間隔を空けて位置し、入力側端部にて入力された光の少なくとも一部を出力する出力側端部(129e)と、を有しており、上記取付部材は、カバー部材における出力側端部から出力された光が照射される位置に取り付けられることを特徴とする。
このように構成された遊技機1は、装飾板130によってカバー129に装飾が施される。この装飾板130はカバー129に対して着脱可能であって取り換えが容易であるため、遊技機1の装飾の自由度を向上させることができる。また、カバー129を演出や外装が異なる遊技機(いわゆる他の機種)にも使用可能に構成した場合においては、装飾板130を取り換えることで機種ごとに異なる装飾を施すことができるようになる。
本実施形態においては板状の装飾板130を用いる構成を例示しているが、板状でなくともよい。また装飾板130は光透過性を有するものであるが、遊技者が装飾板130を介して反対側を視認できるほどの高い透過性は必要とせず、後方の出力側端部129eから照射された光が装飾板130の内部を透過して前方が明るくなることで装飾効果を得られる程度に透過性を有していればよい。もちろん、後方から光を照射されて装飾効果を得られるものであれば、透過性を有していなくともよい。
また本実施形態の遊技機1において、カバー129における装飾板130が取り付けられる領域には前後方向に長さを有する貫通孔129fが形成されている。そしてビス3903の軸部3903bを貫通孔129fに通して装飾板130と締結することで、ビス3903の頭部3903aと装飾板130とでカバー129を挟み込み、それによって装飾板130がカバー129に取り付けられる。
即ち、本実施形態の遊技機1は、カバー部材における取付部材が取り付けられる領域の一部には貫通孔(129f)が形成されており、この貫通孔を通過できない本体部(頭部3903a)と、貫通孔を通過可能であり、取付部材と係合する延出部(軸部3903b)と、を有する係合部材(ビス3903)を備え、取付部材のカバー部材への取り付けは、係合部材の延出部を上記貫通孔に通過させて取付部材と係合させることで実現される。
このように構成された遊技機1は、ビス3903によってカバー129に装飾板130を容易に着脱可能に取り付けることができる。
なお、本発明の係合部材としてはビス以外を用いてもよい。例えば本発明の本体部と延出部に相当する部品を有する、取り外しが可能な樹脂製や金属製のリベットやクリップを用いることができる。
また、装飾板130をカバー129へ取り付ける方法は上述したビス3903(係合部材)を用いる方法に限定されない。例えば装飾板130をカバー129に形成された溝に圧入して固定したり、装飾板130から後方に延び出す係止爪を装飾板130の裏面に複数設け、カバー129に設けた被係止部に係止爪を係止させることで固定してもよい。
◆[遊技機1が奏する第2の効果]
本実施形態の遊技機1における演出ユニット128は、通常状態においては表示画面103aの下部の前方に位置しているが、画像制御部321により第2の役物演出制御が実行されると表示画面103aの中央まで上昇して、発光部材3201a〜3201dは駆動しないが移動部材3004、3005は互いに離間した状態となり、その後はさらに移動部材3004、3005が離間しつつ発光部材3201a〜3201dが駆動してエックスの文字形状を構成する。
そして第2の役物演出制御を終了するときには、まず移動部材3004と移動部材3005が中央に戻り発光部材3201a〜3201dを基部3003の裏面に収納した後に、表示画面103aの下部前方まで戻る。
即ち、本実施形態の遊技機(1)は、第1位置(表示画面103aの下部)から第2位置(表示画面103aの中央)までの範囲で移動可能であり、かつ、外部から視認される形態が変更可能である装飾部材(演出ユニット128)と、装飾部材の移動及び形態の変更を制御する制御手段(画像制御部321)と、を備え、制御手段は、装飾部材を第1の形態(移動部材3004,3005が中央に寄った状態)として第1位置から第2位置へ移動させ、該第2位置において第1の形態とは異なる第2の形態(移動部材3004,3005が中間位置まで開いた状態)に変更し、更に第2位置において第1の形態及び第2の形態とは異なる第3の形態(発光部材3201a〜3201dが開いた状態)に変更し、第2位置において再度第1の形態に変更した後に、第1位置へ移動させる演出動作を実行する。
このように構成された遊技機1は、演出ユニット128が移動するだけでなく、移動した後に2段階に形態を変更するため、演出効果を高めて遊技の趣向性を向上させることができる。
また、本実施形態においては、演出ユニット128が移動したあとの1段階目の形態変更で終了する演出制御と、2段階目の形態変更を行う演出制御と、が実行可能であるため、遊技者は1段階目の形態変更があった後に2段階目の形態変更が起こることを期待でき、さらに遊技の趣向性を向上させることができる。
そして、1段階目及び2段階目の形態変更は、遊技者が有利な遊技状態となる確率が高い場合に実行され、2段階目の形態変更の方が1段階目の形態変更よりもよりその確率が高い場合に実行されるように構成することができる。そのように構成された遊技機では、遊技者は何れかの形態変更が開始されることで有利な遊技状態となることを期待でき、さらに2段階目の形態変更が開始されることでより期待度を高めることができ、遊技性の趣向性を向上させることができる。なおここでいう確率は遊技者の主観的な確率(期待値)であればよく、実際には既に抽選が終了している場合であってもよいことは言うまでもない。もちろん実質的な抽選の確率であってもよい。
また、4つの発光部材3201a〜3201dは、演出ユニット128が表示画面103aの中央に移動するまでは駆動しないように構成されているため、遊技者は最も演出効果の高い状態で発光部材を見ることができ、遊技の趣向性を向上させることができる。
なお、第1の形態と第2の形態の具体的な形状は本実施形態に示したものに限られることはなく、様々な形態変更を採用することができる。
また、回転駆動ユニット732はモータを有しており、そのモータにより発光部材3201a〜3201dの回転駆動を実現するように構成されているが、各発光部材にモータが備えられていてもよいし、1つのモータで4つの発光部材を駆動させる構成であってもよい。
また回転駆動ユニット732は発光部材3201a〜3201dを駆動させるモータ等の駆動源を有さず、移動部材3004及び移動部材3005を駆動させる駆動源によって駆動するように構成されていてもよい。
例えば、各移動部材は基部3003の裏側となる領域に発光部材の所定位置を押圧する押圧部を備えており、各移動部材が閉じた状態から中間位置に開くまでは押圧部は移動部材と接触しないが、中間位置を越えて各移動部材が開くと押圧部が発光部材の所定箇所に接触して荷重を加え、それにより発光部材が駆動するように構成することができる。このように構成されていれば、回転駆動ユニット732がモータを必要とせず、左右駆動ユニット731のモータによって発光部材の駆動を実現することができる。
◆[遊技機1が奏する第3の効果]
本実施形態の遊技機1は、液晶表示装置103と演出ユニット128とを備えている。演出ユニット128は基部3003と発光部材3201a〜3201dとを有しており、基部3003はアーム3002によってレール3001に沿って移動可能に支持されており、それにより基部3003は表示画面103aに沿って移動可能となっている。
また発光部材3201a〜3201dは第2の役物演出制御が実行されないときには基部3003の裏面における外部からの視認が抑制される位置にあるが、第2の役物演出制御においては基部3003により覆われる部分が減少して視認性が向上する。
即ち、本実施形態の遊技機(1)は、始動条件の成立により、内部判定を行うとともに図柄の変動及び停止を行い、所定の図柄の組み合わせが停止表示された場合に遊技利益を付与する遊技機であって、画像を表示する表示画面(103a)を有する表示装置(103)と、表示画面に沿って移動可能である第1装飾部材(基部3003)と、第1装飾部材に連結される第2装飾部材(発光部材3201a〜3201d、4101a、4101b、4102a、4102b、4201a、4201b、4202a、4202b)と、を備え、第2装飾部材は、第1装飾部材によって外部からの視認が抑制される第1の状態(通常状態、第1の役物演出制御状態)と、第1の状態よりも外部からの視認性が高い第2の状態(第2の役物演出制御状態)と、に遷移可能に構成されていることを特徴とする。
このように構成された遊技機1は、基部3003が表示画面103aに沿って移動するのみでなく、通常時は基部3003に隠れて視認できない発光部材3201a〜3201dが第2の役物演出制御においては遊技者の視認可能な位置に飛び出すので、遊技者を驚かせることができ、遊技の趣向性を向上させることができる。さらに発光部材3201a〜3201は発光しているため、高い演出効果を得ることができる。
このような効果は、図41(A)、(B)、図42(A)、(B)に示す演出ユニット128a〜128dにおいても同様に得ることができる。なお上述した第1の状態において、第2装飾部材は外部からの視認が抑制されていれば、外部から完全に視認できない状態でなくともよく、例えば図42(A)に示すように一部が露出していてもよい。もちろん、図32(A),(B)の演出ユニット128においても、第1の状態において発光部材3201a〜3201dの一部(例えば先端部分)が基部3003の裏面からはみ出して露出していてもよい。演出ユニット128a、128b、128dにおいても同様である。
なお本実施形態においては上下方向に基部3003が移動する構成を例示したが、それ以外の方向に動く構成であってもよい。
また本実施形態にいては、基部3003から発光部材3201a〜3201dが飛び出す構成を例示したが、発光しない部材であってもよいし、自らが発光するのではなく光を照射されて反射する部材であってもよい。
また本実施形態の遊技機1は、発光部材を4つ備えており、それぞれ変位動作が可能となっている。そして基部3003から飛び出す方向は、発光部材3201a及び発光部材3201bの2本は基部3003の上方であり、発光部材3201c及び発光部材3201dの2本は基部3003の下方である。
即ち、本実施形態の遊技機1において、第2装飾部材は、変位動作が可能な複数の可動部品(発光部材3201a〜3201d、4201a、4201b、4202a、4202b)を含み、これら複数の可動部品のうちの2つは、第1の状態においては主たる部分が第1装飾部材により隠される位置にある一方、第2の状態においては第1装飾部材を基準として互いに反対方向に主たる部分が露出した位置にある。
このように構成された遊技機1は、基部3003を中心として反対方向に発光部材が飛び出すため、遊技者を驚かせることができ、遊技の趣向性を向上させることができる。このような効果は、図42(A)、(B)に示す演出ユニット128c、128dにおいても同様に得ることができる。
なお遊技機1では、さらに、左右方向についても対称形となるように発光部材が飛び出すため、遊技の趣向性をさらに向上させることができる。このような効果は、図41(A)、(B)に示す演出ユニット128a、128bにおいても同様に得ることができる。
また本実施形態の遊技機1は、第2の役物演出制御が実行されるときに、線状形状の4つの発光部材3201a〜3201dが上下に飛び出してXの形状を構成する。
即ち、本実施形態の遊技機1において、第2装飾部材は、変位動作が可能な複数の可動部品を含み、これら複数の可動部品は、第2の状態において協働して有意の形状を構成する。
このように構成された遊技機1は、単に発光部材が基部3003から飛び出すだけでなく、飛び出した後に有意の形状を構成することとなるため、さらに遊技の趣向性を向上させることができる。
なお、本実施形態では主たる部分が線状形状である可動部品(発光部材)を用いている。線状形状とは長手方向に比較して幅方向が小さい形状であって、いわゆる細長い形状や、細長い形状を曲げた形状などが該当する。線状形状によって形成される有意の形状とは、例えば文字や何らかの形態をモチーフとした形状である。このような効果は、図41(A)、(B)、図42(A)、(B)に示す演出ユニット128a〜128dにおいても同様に得ることができる。
もちろん、可動部品として線状形状以外のものを用いてもよい。例えば、1つ1つの可動部品では形状に意味を持たないが、演出制御時に移動して組み合わさることで有意の形状を構成するように構成されていてもよい。
また、第2の役物演出制御が実行されるときに上述したような有意の形状ではない形状となるように構成された遊技機であってもよいが、有意の形状となることで、遊技の趣向性を高めることができる。
◆[遊技機1が奏する第4の効果]
本実施形態の遊技機1は演出ユニット128を備えている。演出ユニット128は基部3003と発光部材3201a〜3201dとを有しており、第2の役物演出制御において発光部材3201a〜3201dはエックスの文字形状を構成するように先端が左上、右上、左下、右下を向くように移動する。
その結果、発光部材3201aと発光部材3201b、及び、発光部材3201cと発光部材3201dは、演出ユニット128(基部3003)の中央から上下に延びる直線を基準として左右方向に対称となる。また、発光部材3201aと発光部材3201c、及び、発光部材3201bと発光部材3201dは、演出ユニット128(基部3003)の中央から左右に延びる直線を基準として上下方向に対称となる。
即ち、本実施形態の遊技機(1)は、基部(3003)と、基部に連結され、変位動作が可能であって主たる部分の形状が類似する複数の可動部(発光部材3201a〜3201d、4101a、4101b、4102a、4102b、4201a、4201b、4202a、4202b)と、を有する装飾部材(演出ユニット128)を備え、複数の可動部のうちの2つは、所定の基準に関して位置関係が対称となるように変位する。
このように構成された遊技機1は、発光部材が対称形を構成するため演出制御時の美観を向上させることができ、遊技の趣向性を向上することができる。
なお美観を向上させるためには、左右及び上下方向の対称形状に限らず、点対称の形状となるように発光部材が変位する構成であってもよい。また、対称となる基準は演出ユニット128(基部3003)の中央部分でなくともよい。表示画面103aの中央を基準として対称形となるように変位する構成であってもよいし、演出ユニット128や表示画面103aの中央からずれた位置を基準として対称形となるように変位してもよい。
対称形となることで得られる上述した効果は、図41(A)、(B)、図42(A)、(B)に示す演出ユニット128a〜128dにおいても同様に得ることができる。
また本実施形態の遊技機1は、表示画面103aを有する液晶表示装置103を備えており、第2の役物演出制御においては、演出ユニット128(基部3003)は表示画面に沿って移動し、表示画面の中央まで移動してから発光部材3201a〜3201dを移動させる。
即ち本実施形態の遊技機1は、画像を表示する表示画面(103a)を有する表示装置(液晶表示装置103)を備え、基部は表示画面に沿って移動可能であり、複数の可動部のうちの2つは、基部が表示画面の中心領域上に移動したときに、所定の基準に関して位置関係が対称となるように変位する。
このように構成された遊技機1は、画面表示による演出と発光部材による演出とを組み合わせた演出が可能となり、より高い演出効果を得ることができる。このような効果は、図41(A)、(B)、図42(A)、(B)に示す演出ユニット128a〜128dにおいても同様に得ることができる。
また本実施形態の遊技機1は、第2の役物演出制御においては、発光部材3201a〜3201dが移動した結果、表示画面103aの表示領域に収まる範囲内で大きく広がる。
即ち本実施形態の遊技機1は、画像を表示する表示画面を有する表示装置を備え、基部は表示画面に沿って移動可能であり、複数の可動部のうちの2つは、上記変位をした状態において、その主たる部分が表示画面上に位置する。
このように構成された遊技機1は、発光部材3201a〜3201dが表示画面103a上を広く移動することで、高い演出効果を得ることができる。このような効果は、図41(A)、(B)、図42(A)、(B)に示す演出ユニット128a〜128dにおいても同様に得ることができる。
なお、発光部材はその主たる部分が表示画面上に位置していればよく、発光部材の一部が表示画面から逸脱していてもよい。
複数の可動部(発光部材)が対称となるように移動することの演出効果以外の効果としては、まず、同一の形状の可動部を異なる方向に駆動させて対称形を構成する場合、同一の部品を用いるように設計することが可能であり、部品種類の低減が可能となる点が挙げられる。
また、複数の可動部全体としての重心を演出ユニット128の左右又は上下方向の中心に位置させることができるようになるため、動力伝達の機械構造の簡易化、堅牢化、設計の容易化、重心の偏重が無くなることによる故障の低減など、構造的な利点を多く享受することができる。
◇[遊技機1が奏する第5の効果]
本実施形態の遊技機1において、演出ユニット128における基部3003上には多数のLEDライト3101が設けられている。また移動部材3004,移動部材3005は基部3003に沿って移動する。各移動部材は通常状態、第1の役物演出制御時、第2の役物演出制御時においてそれぞれ異なる位置に移動し、各移動部材における透過部3006,透過部3007の位置もそれに伴って移動する。
その結果、各透過部を透過する光を照射するLEDライト3101、換言すると各透過部の後方に位置することとなるLEDライト3101も変化する。具体的には、通常状態においては第1グループのLEDライトが透過部の後方に位置し、第1の役物演出制御時には第2グループのLEDライトが透過部の後方に位置し、第2の役物演出制御時には第3グループのLEDライトが透過部の後方に位置する。
第1〜第3グループはそれぞれ複数のLEDライト3101を要素として有することとなるが、グループごとに要素となるLEDライト3101は完全に同一ではなく、グループごとに異なるLEDライト3101を含むものとなっている。
即ち、本実施形態の遊技機(1)は、始動条件の成立により、内部判定を行うとともに図柄の変動及び停止を行い、所定の図柄の組み合わせが停止表示された場合に遊技利益を付与する遊技機であって、第1位置、及び該第1位置から間隔を空けた第2位置に移動可能であり、光を透過する透過領域(透過部3006、3007)を有する可動部材(移動部材3004、3005)と、可動部材に光を照射する複数の照射手段(LEDライト3101)と、を備え、可動部材が第1位置に位置するときには、上記複数の照射手段の中から選択される第1グループの照射手段により照射される光が上記透過領域を透過する一方、可動部材が第2位置に位置するときには、上記複数の照射手段の中から選択される第2グループの照射手段により照射される光が上記透過領域を透過するものであり、第1グループ及び第2グループのいずれか一方は、該一方とは異なる他方のグループに含まれない少なくとも1つの照明手段を含む。
このように構成された遊技機1は、演出制御によって移動部材3004、3005の位置が変化しても、透過部3006、透過部3007は少なくとも一部が異なる複数のLEDライト3101によって照射されることとなるため、光による装飾効果が低下してしまうことを抑制できる結果、遊技の趣向性の低下を抑制することができる。
なお本発明における第1グループ及び第2グループは、2つの異なるグループという意味であって、本実施形態の第1グループ及び第2グループに限定されるものではない。本実施形態における第1グループ及び第3グループの組み合わせ、又は第2グループ及び第3グループの組み合わせも、本発明における第1グループ及び第2グループの組み合わせの例である。
またこのことからも明らかなように、本発明における第1位置及び第2位置は、図33(A)〜(C)のいずれかにおける移動部材3004,3005の位置を第1位置としたときには、それを除く図33(A)〜(C)のいずれかにおける可動部材3004,3005を第2位置とすればよい。
本実施形態においては3つのグループがそれぞれ異なるLEDライト3101を有する構成を例示しているが、2のグループであってもよい。即ち2か所に移動部材3004、移動部材3005が移動する構成であってもよい。また、4つ以上のグループを有していてもよい。
なお本実施形態においては移動部材を2つ備える構成を例示したが、移動部材の数は特に限定されず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
また、第1〜第3グループは、本実施形態のように少なくとも1つの異なるLEDライト3101を含むように構成されていてもよいが、各グループが完全に同一でなければよく、例えばあるグループが他のグループからグループの要素となるLEDライトを減らしたものであってもよい。
また、各グループが一定数のLEDライト3101を保持するように構成してもよい。そのように構成することで、一定以上の装飾効果を常時得ることができる。
◆[遊技機1が奏する第6の効果]
本実施形態の遊技機1は、周面に図柄が描かれた透光性のシートが装着された円筒状のリール124a〜124cを有している。またリール124a〜124cの内部に配置されるハウジング3512にはリール124a〜124cの図柄の範囲に対応する大きさの開口が設けられており、その開口の奥部には第1ライト3611〜第7ライト3617を備える電飾装置3513が設けられている。
サブCPU312は、第1ライト3611、第6ライト3616、第7ライト3617からなるグループに対しては通常の遊技状態のときに発光する制御を行い、第1ライト3611〜第5ライト3615からなるグループに対しては特別な演出を実行するときに発光する制御を行う。
即ち、本実施形態の遊技機(1)は、始動条件の成立により、内部判定を行うとともに図柄の変動及び停止を行い、所定の図柄の組み合わせが停止表示された場合に遊技利益を付与する遊技機において、円筒状の構造を有し、周面に複数の上記図柄が付されたリール(124a〜124c)と、リールの内部に配置され、1つの図柄の範囲に対応する大きさの開口が設けられたハウジング(3512)と、ハウジングの内部に配置され、図柄に内側から光を照射することで図柄の視認性を高める第1発光手段(第1ライト3611、第6ライト3616、第7ライト3617)と、ハウジングの内部に配置され、第1発光手段とは別に図柄に内側から光を照射することで図柄に演出効果を与える第2発光手段(第1ライト3611〜第5ライト3615)と、を備える。
このように構成された遊技機1は、単にバックライトの点灯及び消灯を行うだけでなく、発光制御のバリエーションを増やすことができるため、発光による演出の幅を広げることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。またこのように構成された遊技機1は、図柄ごとに第1の発光手段と第2の発光手段とによる複雑な演出が実行できるため、全体としてより高度な演出を行うことができる。
また電飾装置3513において、第1ライト3611〜第5ライト3615の前方には第1レンズ3621〜第5レンズ3625が配置されており、これらは第1ライト3611〜第5ライト3615から照射された光を収束する。
即ち、本実施形態の遊技機1は、第2発光手段から上記図柄に向けて照射された光を収束させるレンズ(第1レンズ3621〜第5レンズ3625)を備える。
このように構成された遊技機1は、第1ライト3611〜第5ライト3615の照射した光それぞれが図柄背面の狭い領域を照らすため、図柄の光が照射されて明るくなる場所を細かく制御することができ、図柄全体の点灯及び消灯を行う構成と比較して演出の幅を広げることができる。
また本実施形態の遊技機1において、第1発光手段と第2発光手段は、同一の基板(ドラム電飾基板3601)上に配置されている。よって、リールの構成を簡略化できる。
また本実施形態の遊技機1において、X図柄3801はX字形状の高透過領域3803を有しており、X図柄3801が表示窓104aから視認できる図柄停止位置に停止されたときに第1ライト3611〜第5ライト3615が高透過領域3803の形状に合わせた位置に光を照射する。
即ち本実施形態の遊技機1において、リールに付された複数の図柄の一部は、第2発光手段により照射される光の照射位置に対応する視覚的な特徴を有する特殊図柄(X図柄3801)であり、第2発光手段は、特殊図柄が所定位置に停止されたときに特殊図柄に光を照射する。
このように構成された遊技機1は、X図柄3801の高透過領域3803を際立たせた演出が可能になる。
なお特殊図柄はX字形状の高透過領域3803を有するものに限定されることなく、後方からのライトの照射位置に対応する視覚的な特徴を有するものであればよい。換言すると、ライトの配置と特殊図柄のデザインが対応していればよい。
また本実施形態の遊技機1におけるサブCPU312は、第1ライト3611、第6ライト3616、第7ライト3617を主に通常の遊技状態のときに点灯させ、第1ライト3611〜第5ライト3615を主に特別な演出を実行するときに点灯させる。
即ち、本実施形態の遊技機1は、第1発光手段及び第2発光手段による発光の制御を実行する発光制御手段(サブCPU312)を備え、発光制御手段は、第2発光手段が光を照射するときには第2発光手段が光を照射しないときと比較して第1発光手段による光の照射量を低減する。
また、本実施形態の遊技機1において、発光制御手段は、第1発光手段が光を照射するときには第1発光手段が光を照射しないときと比較して第2発光手段による光の照射量を低減する。
このように構成された遊技機1は、第2発光手段による発光を際立たせることができ、演出効果を高めることができる。なお上述した照射量の低減とは、第1発光手段又は第2発光手段に該当するライトを消灯することであってもよいし、出力を低減させて照射量を制限したり、点灯するライトの数を減らすようにしてもよい。
また本実施形態の遊技機1は、リールユニット420による第1及び第2の特殊演出のように第1ライト3611〜第5ライト3615を所定の順序で発光させる演出と、第3の特殊演出のように第1ライト3611〜第5ライト3615を同時に発光させる演出と、を実行可能である。この発光制御はサブCPU312によって実行される。
即ち、本実施形態の遊技機1は、第2発光手段による発光の制御を実行する発光制御手段(サブCPU312)を備え、第2発光手段は複数の発光素子を有しており、発光制御手段は、複数の発光素子を同時に発光させる第1の制御(第3の特殊演出)と、複数の発光素子を所定の順序で発光させる第2の制御(第1及び第2の特殊演出)と、を実行可能である。
このように構成された遊技機1は、第2発光手段を用いて異なる演出を行うことができるため、演出の幅を広げることができる。
◆[遊技機1が奏する第7の効果]
本実施形態の遊技機1は、周面に図柄が描かれた透光性のシートが装着された円筒状のリール124a〜124cを有している。またリール124a〜124cの内部に配置されるハウジング3512には、リール124a〜124cの図柄の範囲に対応する大きさの開口が設けられており、その開口の奥部には第1ライト3611〜第7ライト3617を備える電飾装置3513が設けられている。
サブCPU312は、第1ライト3611、第6ライト3616、第7ライト3617からなるグループに対しては通常の遊技状態のときに発光する制御を行い、第1ライト3611〜第5ライト3615からなるグループに対しては特別な演出を実行するときに発光する制御を行う。
即ち、本実施形態の遊技機(1)は、始動条件の成立により、内部判定を行うとともに図柄の変動及び停止を行い、所定の図柄の組み合わせが停止表示された場合に遊技利益を付与する遊技機であって、円筒状の構造を有し、周面に複数の図柄が付されたリール(124a〜124c)と、リールの内部に配置され、1つの図柄の範囲に対応する大きさの開口が形成されたハウジング(3512)と、ハウジングの内部に配置され、上記開口から図柄に光を照射する複数の発光素子(第1ライト3611〜第7ライト3617)と、発光素子の発光を制御する発光制御手段(サブCPU312)と、を備え、発光制御手段は、複数の発光素子のうち第1のグループに含まれる発光素子(第1ライト3611、第6ライト3616、第7ライト3617)が発光を行う第1の発光形態と、複数の発光素子のうち第2のグループに含まれる発光素子(第1ライト3611〜第5ライト3615)が発光を行う第2の発光形態と、にて発光の制御が可能である。
このように構成された遊技機1は、単にバックライトの点灯及び消灯を行うだけでなく、発光制御のバリエーションを増やすことができるため、発光による演出の幅を広げることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また本実施形態の遊技機1は、複数の発光素子のうちの一部の発光素子(第1ライト3611)は、第1のグループ及び第2のグループの両方に含まれる。これにより、必要なライトの数を低減できる。また、それによりライトの配置に余裕ができるため設計の自由度が向上する。なお、両方のグループに含まれるライトが存在しないように構成してもよい。
また本実施形態の遊技機1において、第1ライト3611、第6ライト3616、第7ライト3617は、左右方向に一列に並ぶように配置されており、第1ライト3611〜第5ライト3615は2つの直線が交わるような形状となるように配置されている。
即ち、本実施形態の遊技機1において、第1のグループの発光素子及び第2のグループの発光素子は、それぞれ直線状に並ぶように配置される。
このように構成された遊技機1であれば、直線的な光の演出が可能となり、演出の幅を広げることができる。
◆[遊技機1が奏する第8の効果]
ところで、単に表示装置の表示画面上を移動役物が移動するだけでは単調となり、遊技者を驚かせるものとは言えず、遊技の趣向性が低下するおそれがあった。また、趣向性を向上させるために移動役物に加えて表示装置を移動可能にしても、表示装置の動きが制限されていた。
この点、本実施形態の遊技機1は、画像を表示する表示画面103aを有する液晶表示装置103と、液晶表示装置103の表示画面103aに沿って所定の範囲で移動可能に構成された演出ユニット128とを備えている。そして、液晶表示装置103は、最上点位置A1から最下点位置A2までの範囲で移動可能に構成されている。また、液晶表示装置103の原点位置A0は、最上点位置A1と最下点位置A2との間に位置する。
即ち、本実施形態の遊技機(1)は、画像を表示する表示画面(103a)を有する表示装置(液晶表示装置103)と、該表示装置の前記表示画面に沿って所定の範囲で移動可能に構成された装飾部材(演出ユニット128)とを備え、前記表示装置は、第1位置(最上点位置A1)から第2位置(最下点位置A2)までの範囲で移動可能に構成されており、前記表示装置の原点位置(A0)は、前記第1位置と前記第2位置との間に位置する。
そのため、液晶表示装置103が原点位置A0から上下方向に移動可能となり、演出に合わせた液晶表示装置103の動きの幅を広げることができる。例えば、液晶表示装置103を原点位置A0から上下揺動させることができる。
また、本実施形態の遊技機1は、液晶表示装置103が原点位置A0にあり、演出ユニット128も原点位置B0にあるとき、演出ユニット128の一部が液晶表示装置103の下方側(最下点位置A2側)に位置している。すなわち、演出ユニット128の少なくとも一部が前後方向において液晶表示装置103に被っていない。言い換えると、演出ユニット128全体が液晶表示装置103に被っていない。
即ち、前記表示装置及び前記装飾部材が共に原点位置にあるとき、該装飾部材の少なくとも一部が前記表示装置の前記表示画面よりも前記第1位置側又は前記第2位置側に位置する。
そのため、演出ユニット128によって液晶表示装置103の表示画面103aが隠れている部分の面積を小さくすることができ、液晶表示装置103の表示画面103aの表示領域を十分に確保することができる。なお、演出ユニット128の一部が液晶表示装置103の上方側(最上点位置A1側)に位置している構成とすることも可能である。
また、本実施形態の遊技機1は、例えば煽り演出制御等が実行される場合、液晶表示装置103が基準となる原点位置A0と最下点位置A2との間を上下方向に繰り返し移動する。つまり上下方向に揺動する。
即ち、前記表示装置は、前記第1位置から前記第2位置までの範囲の所定の位置において、前記表示装置の移動方向に揺動可能である。
そのため、液晶表示装置103(表示画面103a)における演出ユニット128によって隠れる部分、言い換えれば液晶表示装置103(表示画面103a)の露出部分が変化するため、遊技者に対して演出の期待感を持たせることができる。
また、本実施形態の遊技機1において、液晶表示装置103及び演出ユニット128は、どちらか一方だけを移動させることもできるし、両方を同時に移動させることもできる。また、液晶表示装置103及び演出ユニット128は、前述の第1の役物演出制御、第2の役物演出制御、煽り演出制御等の演出制御に合わせて、別々に又は同時に移動させることも可能である。これにより、演出に合わせた液晶表示装置103及び演出ユニット128の動きの幅を広げることができる。
また、本実施形態の遊技機1は、液晶表示装置103及び演出ユニット128が同じ方向(上下方向)に移動可能に構成されている。
即ち、前記装飾部材は、前記表示装置の移動方向と同じ方向に移動可能に構成されている。
そのため、液晶表示装置103及び演出ユニット128を同時に上方向に移動させることもできるし、同時に下方向に移動させることもできる。また、同時に、一方を上方向に移動させ、他方を下方向に移動させることもできる。すなわち、両者を同時に反対方向に移動させることもできる。
例えば、液晶表示装置103を上方(最上点位置A1側)に移動させ、演出ユニット128を下方(原点位置B0側)に移動させることができる(図46(A)参照)。また、液晶表示装置103を下方(原点位置A0側、最下点位置A2側)に移動させ、演出ユニット128を上方(最上点位置B1側)に移動させることができる(図46(B)参照)。
このような動きによって、液晶表示装置103及び演出ユニット128のより大きな動きを実現することができる。すなわち、演出に合わせた液晶表示装置103及び演出ユニット128の動きの幅を広げることができ、遊技者に対して演出の期待感をより一層持たせることができる。また、両者を同時に反対方向に移動させることにより、一方のみを移動させる場合に比べて、それぞれの移動量を半分ずつにすることで同じ動きを実現することができるため、駆動機構の簡素化や動力の低減等の効果が得られる。
◆[遊技機1が奏する第9の効果]
ところで、従来の遊技機では、立体的な装飾物(造形物)がすべて装飾パネルの装飾用パネル部内に設けられていた。このように、単に装飾パネルの装飾用パネル部内に立体的な装飾物(造形物)を設けただけでは、装飾パネルのインパクトに欠けるものであった。
この点、本実施形態の遊技機1は、キャビネット(筐体)102の一部に設けられた装飾パネル140を備えている。装飾パネル140は、立体的な装飾物4803が設けられた装飾用パネル部4701と、装飾用パネル部4701を覆うように配置されたクリアパネル部4702とを有している。クリアパネル部4702には、立体的な成形が施された成形装飾部4804が設けられている。
即ち、本実施形態の遊技機(1)は、始動条件の成立により、内部判定を行うとともに図柄の変動及び停止を行い、所定の図柄の組み合わせが停止表示された場合に遊技利益を付与する遊技機において、筐体(キャビネット102)の一部に設けられた装飾パネル(140)を備え、該装飾パネルは、立体的な装飾物(4803)が設けられた装飾用パネル部(4701)と、該装飾用パネル部を覆うように配置されたクリアパネル部(4702)とを有し、該クリアパネル部には、立体的な成形が施された成形装飾部(4804)が設けられている。
そのため、装飾パネル140において、クリアパネル部4702の成形装飾部4804と、クリアパネル部4702を通して視認される装飾用パネル部4701の装飾物4803とは、前後方向において重なるようにして配置される。これにより、装飾パネル140に奥行を感じさせることができ、装飾パネル140の立体感、レイヤー感を高めることができる。特に、本実施形態のように、手前側の成形装飾部4804よりも奥側の装飾物4803を大きくすることにより、前述の効果をより有効に発揮することができる。
また、成形装飾部4804は、透明性を有するクリアパネル部4702に設けられているため、装飾パネル140を前方側から見たときに、成形装飾部4804が宙に浮いているように見えるといった効果も得られる。そして、これらの効果により、装飾パネル140に、より立体感、レイヤー感を持たせ、装飾パネル140のインパクトを高めることができる。
また、本実施形態の遊技機1において、装飾物4803は、発光性を有する主要部4901及び第1外周部4902と、非発光性の第2外周部4903とを有している。そして、発光している主要部4901の外周を、主要部4901とは異なる、よりはっきりとした色(赤色)で発光している第1外周部4902で縁取っている。また、発光部分(主要部4901、第1外周部4902)の外周を、非発光性の第2外周部4903で縁取っている。
即ち、前記装飾用パネル部(4701)の前記装飾物(4803)は、発光性の主要部(4901)と、該主要部とは異なる色で該主要部の外周を縁取る発光性の第1外周部(4902)と、該第1外周部の外周を縁取る非発光性の第2外周部(4903)とを有する。なお、主要部及び第1外周部が発光性を有するとは、主要部及び第1外周部自体が発光する場合や、他の部分が発光することによって主要部及び第1外周部が発光しているように見える場合を含む。
そのため、装飾物4803は、発光性を有する主要部4901及び第1外周部4902と、非発光性の第2外周部4903との組み合わせにより、次のような効果が得られる。すなわち、発光している主要部4901の外周を、主要部4901とは異なる、よりはっきりとした色(赤色)で発光している第1外周部4902で縁取ることにより、発光部分(主要部4901、第1外周部4902)をより引き締めることができる。
また、発光部分(主要部4901、第1外周部4902)の外周を、非発光性の第2外周部4903で縁取ることにより、発光部分(主要部4901、第1外周部4902)をより大きく見せることができる。そして、これらの効果により、装飾物4803(数字の「7」)自体をより大きく見せることができ、装飾物4803のインパクトを高めることができる。さらに、装飾パネル140全体のインパクトも高めることができる。
以上、本発明は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、その技術的範囲を逸脱しない限り、種々なる形態で実施可能である。
本発明に係る遊技機(1)は、始動条件の成立により、内部判定を行うとともに図柄の変動及び停止を行い、所定の図柄の組み合わせが停止表示された場合に遊技利益を付与する遊技機であって、第1位置、及び該第1位置から間隔を空けた第2位置に移動可能であり、光を透過する透過領域(3006、3007)を有する可動部材(3004、3005)と、前記可動部材の移動する空間に光を照射する複数の照射手段(3101)と、を備え、前記可動部材が前記第1位置に位置するときには、前記複数の照射手段の一部である第1グループの照射手段により照射される光が前記透過領域を透過する一方、前記可動部材が前記第2位置に位置するときには、前記複数の照射手段の一部である第2グループの照射手段により照射される光が前記透過領域を透過するものであり、前記第1グループ及び前記第2グループのいずれか一方は、該一方とは異なる他方のグループに含まれない少なくとも1つの前記照明手段を含み、前記可動部材は、前記第2位置に位置するときには、前記第1グループの照射手段のうちの少なくとも1つから照射された光の進行を妨げないことを特徴とする。