JP2015176846A - 電気接点材料及びその製造方法 - Google Patents

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善和 中野
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Abstract

【課題】加工性及び緻密性などの特性を低下させることなく耐溶着性及び耐消耗性を向上させた電気接点材料の製造方法を提供する。
【解決手段】Ag及び前記Agよりも融点が低い低融点金属を含む溶融合金を微粉化してAg−低融点金属粉末を得る。次に、Ag−低融点金属粉末を内部酸化してAg−低融点金属酸化物粉末を得る。次に、Ag−低融点金属酸化物粉末にAgよりも融点が低い低融点金属粉末を混合して粉末混合物を得る。次に、前記粉末混合物を大気圧以上の圧力で成形及び焼結する。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気接点材料及びその製造方法に関する。詳細には、本発明は、気中用遮断器、開閉器等に用いられる電気接点材料及びその製造方法に関する。
気中用遮断器、開閉器等に用いられる電気接点材料として、Ag−酸化物系電気接点材料が一般に用いられている。Ag−酸化物系電気接点材料は、耐食性、導電性、熱伝導性、加工性などに優れたAgを主成分とし、電気接点材料に必要な特性である耐溶着性、耐消耗性などを付加するために、Ag以外の金属(以下、「Me」と略す。)の酸化物をAg中に分散させた材料である。
Ag−酸化物系電気接点材料は、一般に、Meを含有するAg合金を内部酸化処理することでMeを選択的に酸化させる内部酸化法によって製造されている。Ag−酸化物系電気接点材料の耐溶着性を向上させるためには酸化物(以下、「MeO」と略す。)の含有量を増大させる必要があるが、Ag合金に対するMeの添加量を増加すると、Meが十分に内部酸化されなかったり、加工性が低下したりするという問題があった。
他方、Ag−酸化物系電気接点材料の製造方法として、Ag粉末とMeO粉末とを混合した後、成形及び焼結する焼結法も知られている。焼結法では、MeOの含有量を増加させることが可能であるものの、Ag−酸化物系電気接点材料の緻密性が低下するという問題があった。
そこで、焼結法において製造されるAg−酸化物系電気接点材料の緻密性を改善するために、特許文献1は、Ag及びMeOの混合粉末を硝酸リチウムの水溶液に浸漬し、硝酸リチウムの分解温度以上で焼結する方法を提案している。
特開昭58−25447号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、焼結の際に生成する酸化リチウムが、仕事関数が低く、電子を放出し易い(すなわち、アークが発生し易い)ため、Ag−酸化物系電気接点材料の耐消耗性が低下するという問題があった。
したがって、従来の内部酸化法及び焼結法では、加工性及び緻密性などの特性を低下させることなく耐溶着性及び耐消耗性を向上させた電気接点材料を製造することができなかった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、加工性及び緻密性などの特性を低下させることなく耐溶着性及び耐消耗性を向上させた電気接点材料及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記のような問題を解決すべく鋭意研究した結果、内部酸化法を用いてAg−低融点金属酸化物粉末を作製した後、Ag−低融点金属酸化物粉末に低融点金属粉末を混合して大気圧以上の圧力で成形及び焼結することにより、Ag−低融点金属酸化物の結晶粒界に低融点金属の液相焼結層を形成して耐溶着性及び耐消耗性の両方を向上させることができると同時に、従来の内部酸化法及び焼結法の欠点(すなわち、加工性及び緻密性などの低下)を防止し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、Ag及び前記Agよりも融点が低い低融点金属を含む溶融合金を微粉化してAg−低融点金属粉末を得る工程と、
前記Ag−低融点金属粉末を内部酸化してAg−低融点金属酸化物粉末を得る工程と、
前記Ag−低融点金属酸化物粉末に前記Agよりも融点が低い低融点金属粉末を混合して粉末混合物を得る工程と、
前記粉末混合物を大気圧以上の圧力で成形及び焼結する工程と
を含むことを特徴とする電気接点材料の製造方法。
また、本発明は、Ag−低融点金属酸化物及び低融点金属を含む電気接点材料であって、
前記Ag−低融点金属酸化物の結晶粒界に前記低融点金属の液相焼結層が形成されていることを特徴とする電気接点材料である。
本発明によれば、加工性及び緻密性などの特性を低下させることなく耐溶着性及び耐消耗性を向上させた電気接点材料及びその製造方法を提供することができる。
溶融合金の微粒化に用いられるノズルの先端の断面模式図である。 Ag−低融点金属粉末の断面模式図である。 粉末混合物の断面模式図である。 電気接点材料の断面模式図である。
実施の形態1.
本発明の電気接点材料の製造方法は、Ag及びAgよりも融点が低い低融点金属を含む溶融合金を微粉化してAg−低融点金属粉末を得る工程(以下、「第1工程」という。)と、Ag−低融点金属粉末を内部酸化してAg−低融点金属酸化物粉末を得る工程(以下、「第2工程」という。)と、Ag−低融点金属酸化物粉末にAgよりも融点が低い低融点金属粉末を混合して粉末混合物を得る工程(以下、「第3工程」という。)と、粉末混合物を大気圧以上の圧力で成形及び焼結する工程(以下、「第4工程」という。)とを含む。
以下、本発明の電気接点材料及びその製造方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
第1工程では、Ag及びAgよりも融点が低い低融点金属を含む溶融合金を微粉化してAg−低融点金属粉末を得る。
図1は、この第1工程を説明するための図であり、溶融合金の微粒化に用いられるノズルの先端の断面模式図を示す。ここで、図1のノズル1は、溶融合金2を微粒化してAg−低融点金属粉末4を得る手段の1つを例示したに過ぎず、溶融合金2を微粒化してAg−低融点金属粉末4を得ることが可能なものであれば他の手段を用い得ることは言うまでもない。
図1において、ノズル1は、Agと低融点金属とを含有する溶融合金2を噴霧する部分と、ガス3を吹き付ける部分とを備えている。このノズル1を用い、ガス3を吹き付けながら溶融合金2を噴霧すると、溶融合金2とガス3が合流する領域において、溶融合金2が急冷凝固してAg−低融点金属粉末4が生成する。
ここで生成したAg−低融点金属粉末4の断面模式図を図2に示す。なお、図2のAg−低融点金属粉末4は、形状の1つとして球状を例示したに過ぎず、球状以外の形状を有してもよいことは言うまでもない。図2に示すように、Ag−低融点金属粉末4は、Ag5と低融点金属6とから構成されており、Ag5中に低融点金属6が微細に分散した構造を有する。
溶融合金2に吹き付けるガス3としては、特に限定されないが、アルゴンガス、窒素ガスなどの不活性ガスが好ましい。特に、第2工程において内部酸化処理を行うことによって低融点金属6を均一に酸化させるため、酸化性ガスを用いない方が望ましい。ガス3として酸化性ガスを用いると、低融点金属6の酸化にムラが生じてしまうことがある。
また、溶融合金2を急冷凝固させる際、冷却効率を高める観点から、水などの冷却媒体を併用してもよい。水などの冷却媒体を用いる冷却方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。
上記のようにして得られるAg−低融点金属粉末4の平均粒径としては、特に限定されないが、一般に数μm以上数十μm以下、好ましくは5μm以上100μm以下、より好ましくは7μm以上80μm以下、最も好ましくは10μm以上60μm以下である。Ag−低融点金属粉末4の平均粒径は、溶融合金2を噴霧する際の噴霧圧力、温度などによって制御することができるので、使用する装置の種類に応じて適宜調整すればよい。Ag−低融点金属粉末4の平均粒径が小さすぎると、表面積が増加する。その結果、Ag−低融点金属酸化物の結晶粒界に低融点金属6の液相焼結層を形成するために、第3工程において低融点金属粉末の量を増加させる必要があり、電気接点としての性能が低下してしまう場合がある。一方、Ag−低融点金属粉末4の平均粒径が大きすぎると、アークが発生して溶着した際に接点間を引き剥がしにくくなる場合がある。
ここで、本明細書において「平均粒径」とは、レーザー回折・散乱式の粒子径・粒度分布測定装置を用いて測定されたD50(メジアン径)のことを意味する。
溶融合金2に用いられるAg5よりも融点が低い低融点金属6としては、Ag5の融点(961.8℃)未満の融点を有し、且つAg5を主成分とする電気接点材料に一般に用いることが可能な金属であれば特に限定されない。低融点金属6の融点は、本発明の効果を安定して得る観点から、好ましくは700℃以下、より好ましくは300℃以上500℃以下である。
低融点金属6の例としては、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、錫(Sn)、ビスマス(Bi)などが挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
溶融合金2におけるAg5の含有量としては、特に限定されないが、好ましくは30質量%以上95質量%以下、より好ましくは35質量%以上93質量%以下、最も好ましくは40質量%以上91質量%以下である。
溶融合金2における低融点金属6の含有量としては、特に限定されないが、好ましくは5質量%以上70質量%以下、より好ましくは7質量%以上65質量%以下、最も好ましくは9質量%以上60質量%以下である。
なお、溶融合金2には、原料に含まれる微量の不可避不純物(Ag、Al、Fe、Si、P、O、N、Hなど)が含まれていてもよい。
溶融合金2を上記のような組成とすることにより、電気接点材料において酸化物となる低融点金属6の含有量を増加させることができるので、耐溶着性を向上させることができる。
溶融合金2は、Ag5及び低融点金属6を高周波誘導加熱などの公知の手段によって溶融することで得ることができる。溶融温度は、Ag5の融点以上沸点以下であればよいが、低融点金属6の気化を抑制する観点から、1,000℃以上1,200℃以下が好ましい。
第2工程では、Ag−低融点金属粉末4を内部酸化してAg−低融点金属酸化物粉末を得る。
Ag−低融点金属粉末4の内部酸化方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。例えば、Ag−低融点金属粉末4を酸素雰囲気下で加熱することで内部酸化を行うことができる。内部酸化の条件としては、Ag−低融点金属粉末4の種類に応じて適宜設定すればよいが、一般に、酸素分圧が0.3〜2.5MPa、好ましくは0.5〜2MPa、及び加熱温度が400〜700℃、好ましくは500〜650℃、及び加熱時間が5〜200時間、好ましくは20〜100時間である。
上記のような条件下でAg−低融点金属粉末4を内部酸化することにより、低融点金属が均一に酸化される。
第3工程では、Ag−低融点金属酸化物粉末にAgよりも融点が低い低融点金属粉末を混合して粉末混合物を得る。
Ag−低融点金属酸化物粉末は硬質であるため、Ag−低融点金属酸化物粉末のみを用いて成形及び焼結を行っても緻密性が向上しない。そこで、本発明では、Ag−低融点金属酸化物粉末に低融点金属粉末を配合した粉末混合物を用いることで緻密性を向上させる。
低融点金属粉末としては、溶融合金2に用いられる低融点金属6の粉末を用いることができ、その種類は同一でも異なっていてもよい。
低融点金属粉末の平均粒径は、特に限定されないが、好ましく0.5μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上8μm以下、最も好ましは1.5μm以上5μm以下である。
低融点金属粉末の平均粒径に対するAg−低融点金属酸化物粉末の平均粒径の比は、好ましくは5以上、より好ましくは8以上100以下、最も好ましくは10以上80以下である。このような範囲の比であれば、Ag−低融点金属酸化物粉末の間に低融点金属粉末が侵入し易くなる。その結果、第4工程において成形及び焼結した際に、Ag−低融点金属酸化物の結晶粒界に低融点金属6の液相焼結層が形成され易くなる。当該比が5未満であると、第4工程において成形及び焼結した際に、空隙が生じ、電気接点材料の緻密性が低下することがある。
低融点金属粉末の配合量は、特に限定されないが、Ag−低融点金属酸化物粉末100質量部に対して好ましくは0.01質量部以上5質量部以下、より好ましくは0.05質量部以上4質量部以下、最も好ましくは0.1質量部以上3質量部以下である。低融点金属粉末の配合量が0.01質量部未満であると、Ag−低融点金属酸化物粉末の間に挿入される低融点金属粉末の量が少なくなる。その結果、第4工程において成形及び焼結した際に、空隙が生じ、電気接点材料の緻密性が低下することがある。一方、低融点金属粉末の配合量が5質量部を超えると、低融点金属粉末の量が多すぎるために接点性能(特に、耐消耗性)が低下することがある。
Ag−低融点金属酸化物粉末と低融点金属粉末との混合方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。例えば、Ag−低融点金属酸化物粉末と低融点金属粉末とをボールミルなどを用いて混合すればよい。
ここで、Ag−低融点金属酸化物粉末と低融点金属粉末と混合して得られた粉末混合物の断面模式図を図3に示す。図3に示すように、粉末混合物は、Ag−低融点金属酸化物粉末7の間に低融点金属粉末8が挿入された状態となる。
第4工程では、粉末混合物を大気圧以上の圧力で成形及び焼結する。
この工程において、粉末混合物中の低融点金属粉末8が溶融して液晶焼結することで生成された液相焼結層がAg−低融点金属酸化物の結晶粒界に形成される。
成形及び焼結の方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。例えば、加熱加圧装置などの公知の手段を用いて成形及び加圧すればよい。
加熱温度としては、粉末混合物の種類に応じて適宜調整すればよいが、好ましくは450℃以上700℃以下、より好ましくは450℃以上650℃以下、最も好ましくは500℃以上600℃以下である。加熱温度が450℃未満であると、低融点金属粉末8が溶融せず、Ag−低融点金属酸化物の結晶粒界に低融点金属6の液相焼結層を十分に形成することができない。一方、加熱温度が700℃を超えると、低融点金属粉末8の気化が多くなる。その結果、Ag−低融点金属酸化物の結晶粒界に形成される低融点金属6の液相焼結層に欠陥が発生し、電気接点材料の緻密性が低下することがある。
加圧力としては、粉末混合物及び使用する装置の種類に応じて適宜調整すればよいが、好ましくは20MPa以上、より好ましくは30MPa以上、最も好ましくは40MPa以上である。加圧力が20MPa未満であると、電気接点材料の緻密性が十分でないことがある。
成形及び焼結の際の周囲雰囲気は、特に限定されないが、アルゴンガス、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
上記のようにして製造される電気接点材料の断面模式図を図4に示す。図4に示すように、本実施の形態の電気接点材料は、Ag−低融点金属酸化物9の結晶粒界に低融点金属6の液相焼結層10が形成された構造を有する。低融点金属6の液相焼結層10は、Ag−低融点金属酸化物9の結晶粒界に生じる空隙を埋めて緻密性を向上させる。
本実施の形態の電気接点材料は、特に限定されないが、Ag5の含有量が、好ましくは30質量%以上95質量%以下、より好ましくは35質量%以上93質量%以下、最も好ましくは40質量%以上90質量%以下;低融点金属酸化物の含有量が、好ましくは4.5質量%以上69.5質量%以下、より好ましくは6.5質量%以上64.5質量%以下、最も好ましくは9.5質量%以上59.5質量%以下;及び低融点金属6の含有量が、好ましくは0.01質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.05質量%以上4質量%以下、最も好ましくは0.1質量%以上3質量%以下の組成を有する。
なお、本実施の形態の電気接点材料には、原料に含まれる微量の不可避不純物(Ag、Al、Fe、Si、P、O、N、Hなど)が含まれていてもよい。
本実施の形態の電気接点材料及びその製造方法は、内部酸化法を用いてAg−低融点金属酸化物粉末7を作製した後、Ag−低融点金属酸化物粉末7に低融点金属粉末8を混合して大気圧以上の圧力で成形及び焼結することにより、Ag−低融点金属酸化物9の結晶粒界に低融点金属6の液相焼結層10を形成することができるので、耐溶着性及び耐消耗性の両方を向上させることができると同時に、従来の内部酸化法及び焼結法の欠点(すなわち、加工性及び緻密性などの低下)を防止することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明の詳細を説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すノズル1を用い、90質量部のAg及び9.5質量部のZn(低融点金属)を含む溶融合金にアルゴンガスを吹き付けながら微粒化してAg−Zn粉末を得た。得られたAg−Zn粉末の平均粒径(D50)は30μmであった。次に、Ag−Zn粉末を、酸素雰囲気(酸素分圧1.5MPa)下、600℃で2日間加熱することで内部酸化を行い、Ag−ZnO粉末を得た。次に、Ag−ZnO粉末にZn粉末(平均粒径2μm)を0.5質量部添加した後、ボールミルを用いて2日間混合して粉末混合物を得た。次に、粉末混合物を、1.1気圧のアルゴンガス雰囲気下、500℃の加熱温度及び100MPaの加圧力で成形及び焼結させて電気接点材料を得た。なお、電気接点材料の形状は、直径5mm、厚さ1mmの円板状とした。
(実施例2)
Ag−Zn粉末を得る際のAgを80質量部、Znを19.5質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして電気接点材料を作製した。
(実施例3)
Ag−Zn粉末を得る際のAgを70質量部、Znを29.5質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして電気接点材料を作製した。
(実施例4)
Ag−Zn粉末を得る際のAgを60質量部、Znを39.5質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして電気接点材料を作製した。
(実施例5)
Ag−Zn粉末を得る際のAgを50質量部、Znを49.5質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして電気接点材料を作製した。
(実施例6)
Ag−Zn粉末を得る際のAgを40質量部、Znを59.5質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして電気接点材料を作製した。
(比較例1)
実施例1と同様にしてAg−Zn粉末を得た。次に、Ag−Zn粉末を、1.1気圧のアルゴンガス雰囲気下、800℃の加熱温度及び100MPaの加圧力で成形及び焼結させて電気接点材料を得た。
上記の実施例及び比較例で得られた電気接点材料を、Agのロウ材を用いて台座に溶接して接合した後、耐溶着性及び耐消耗性について評価した。
耐溶着性の評価は、電圧:AC200V、電流:2kAの条件下で開閉試験を行い、溶着するまでの開閉回数を測定した。開閉回数は、5つのサンプルで得られた開閉回数の平均値とした。
耐消耗性の評価は、電圧:AC100V、電流:50A、開閉頻度:20回/分の条件下で開閉試験を行い、電気接点材料が100mg減少した時の開閉回数を測定した。
上記の実施例及び比較例で得られた電気接点材料の組成及び評価結果を表1に示す。
Figure 2015176846
表1における電気接点材料の組成に関し、例えば、実施例1の電気接点材料の「90Ag−9.5ZnO−0.5Zn」とは、実施例1の電気接点材料が、90質量%のAg、9.5質量%のZnO及び0.5質量%のZnからなることを意味する。
表1に示されるように、内部酸化法を用いてAg−ZnO粉末を作製した後、Ag−ZnO粉末にAg−Zn粉末を混合して成形及び焼結した実施例の電気接点材料は、Ag−Zn粉末を添加しなかった比較例の電気接点材料に比べて、耐溶着性及び耐消耗性が高かった。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、加工性及び緻密性などの特性を低下させることなく耐溶着性及び耐消耗性を向上させた電気接点材料及びその製造方法を提供することができる。
1 ノズル、2 溶融合金、3 ガス、4 Ag−低融点金属粉末、5 Ag、6 低融点金属、7 Ag−低融点金属酸化物粉末、8 低融点金属粉末、9 Ag−低融点金属酸化物、10 液相焼結層。

Claims (7)

  1. Ag及び前記Agよりも融点が低い低融点金属を含む溶融合金を微粉化してAg−低融点金属粉末を得る工程と、
    前記Ag−低融点金属粉末を内部酸化してAg−低融点金属酸化物粉末を得る工程と、
    前記Ag−低融点金属酸化物粉末に前記Agよりも融点が低い低融点金属粉末を混合して粉末混合物を得る工程と、
    前記粉末混合物を大気圧以上の圧力で成形及び焼結する工程と
    を含むことを特徴とする電気接点材料の製造方法。
  2. 前記低融点金属がZnであることを特徴とする請求項1に記載の電気接点材料の製造方法。
  3. 前記溶融合金中の前記低融点金属の含有量が5質量%以上70質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気接点材料の製造方法。
  4. 前記低融点金属粉末の平均粒径に対する前記Ag−低融点金属酸化物粉末の平均粒径の比が5以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気接点材料の製造方法。
  5. 前記低融点金属粉末の配合量が、前記Ag−低融点金属酸化物粉末100質量部に対して0.01質量部以上5質量部以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気接点材料の製造方法。
  6. Ag−低融点金属酸化物及び低融点金属を含む電気接点材料であって、
    前記Ag−低融点金属酸化物の結晶粒界に前記低融点金属の液相焼結層が形成されていることを特徴とする電気接点材料。
  7. 前記低融点金属がZnであることを特徴とする請求項6に記載の電気接点材料。
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