以下、本発明に係る光ファイバ装置における第1の実施形態について、図1〜図6を参酌して説明する。なお、各図において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致していない。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る光ファイバ装置1は、筒状に形成されるスリーブ11と、光ファイバ121の端部に設けられるフェルール122の先端側が挿入され、光ファイバ121で光を伝搬する光ファイバ部12とを備えている。また、光ファイバ装置1は、スリーブ11に挿入された光ファイバ部12を係止すべく、スリーブ11の外周部から突出する係止体13と、スリーブ11に対するフェルール122の位置を検出する検出部14とを備えている。
そして、光ファイバ装置1は、検出部14からの情報を受信する制御部5と、制御部5からの情報を出力する出力部6とを備えている。なお、図示していないが、光ファイバ装置1は、レーザ光を出射する光源と、光源から出射されたレーザ光を、スリーブ11の内部を通過させて光ファイバ部12に入射させる光学系とを備えている。
スリーブ11は、先端側に、フェルール122の先端部が挿入される筒状のフェルール収容部111を備えている。また、スリーブ11は、基端側に、光ファイバ121に入射するレーザ光が内部を通過する筒状のレーザ光路部112を備えている。そして、スリーブ11は、フェルール収容部111とレーザ光路部112との間に、フェルール122の先端側と当接すべく、内周部から突出する当接部113を備えている。
光ファイバ部12は、光を伝搬する光ファイバ121と、光ファイバ121の端部に設けられ、光ファイバ121を内部で保持するフェルール122とを備えている。また、光ファイバ部12は、フェルール122と接続されるファイバ本体部123を備えている。
フェルール122は、外周部に、検出部14の先端部に挿入され且つ底部が検出部14の先端部に摺接される溝部124を備えている。該溝部124は、フェルール122の先端縁からフェルール122の軸方向に沿って直線状に形成されている。そして、溝部124は、フェルール122の先端側から基端側に向けて次第に浅くなるように、形成されている。
ファイバ本体部123は、フェルール122の基端側を収容してフェルール122とするハウジング125と、スリーブ11に固定されるベース部126と、フェルール122とベース部126とを付勢する付勢体127と、を備えている。また、ファイバ本体部123は、光ファイバ121を保護するための保護管128を備えている。
ハウジング125は、収容しているフェルール122の基端側を係止することにより、フェルール122を抜け止めしている。そして、ハウジング125は、ベース部126と一体となるように連結されていると共に、保護管128と一体となるように連結されている。また、ハウジング125は、付勢体127を収容している。
ハウジング125は、フェルール122が軸方向で相対的に変位できるように、フェルール122と接続されている。これにより、フェルール122は、ベース部126に対して軸方向で変位可能に、ベース部126と接続されている。また、ハウジング125は、フェルール122が周方向に相対的に回転変位(軸心周りに自転)できるように、フェルール122と接続されている。これにより、フェルール122は、ベース部126に対して周方向で回転変位可能に、ベース部126と接続されている。
ベース部126は、スリーブ11の先端側に挿入されるべく、筒状に形成されている。そして、ベース部126は、スリーブ11に固定されるべく、係止体13に挿入されて係止される係止孔部126aを備えている。また、ベース部126は、スリーブ11に対して変位する際に係止体13を係止孔部126aに向けて案内すべく、係止孔部126aに向けて延設される案内孔部126bを備えている。
係止孔部126aは、フェルール122の軸方向に沿って直線状に形成されている。そして、係止孔部126aは、付勢体127の付勢力により、フェルール122の軸方向の先端側で係止体13に係止される。これにより、ベース部126がスリーブ11に固定される。
案内孔部126bは、ベース部126の先端縁からフェルール122の軸方向に沿って直線状に形成される第1部分126cを備えている。また、案内孔部126bは、第1部分126cから係止孔部126aの端部に向けて、フェルール122の周方向に沿って直線状に形成される第2部分126dを備えている。
付勢体127は、フェルール122とハウジング125とをフェルール122の軸方向で付勢する。これにより、フェルール122は、ベース部126に対して、フェルール122の軸方向の先端側に向けて付勢され、ベース部126は、フェルール122に対して、フェルール122の軸方向の基端側に向けて付勢されている。
そして、付勢体127は、係止体13が係止孔部126aを係止する際に、フェルール122を当接部113に圧接させている。これにより、フェルール122がスリーブ11に対して軸方向に変位することを規制できる。また、付勢体127は、弾性を有しており、その弾性復元力を付勢力としている。本実施形態においては、付勢体127は、弦巻バネ体としている。
検出部14は、スリーブ11に固定される検出部本体141と、検出部本体141から突出し、検出部本体141に対して変位する動作部142と、動作部142の動作によりオンオフされるスイッチ部143とを備えている。また、検出部14は、スイッチ部143のオンオフ情報を制御部5に向けて出力する信号線144を備えている。
動作部142は、スリーブ11の内周部から突出するように、配置されている。また、動作部142の先端側は、フェルール122の溝部124に挿入し、溝部124の底部に摺接する。そして、動作部142は、溝部124の底部に摺接して移動することに伴って、スリーブ11に対してスリーブ11の径方向で変位する。具体的には、動作部142は、次第に浅くなっている溝部124の先端側から基端側に移動することに伴って、スリーブ11に対してスリーブ11の径方向の外方に向けて変位する。
動作部142は、フェルール122の先端側が当接部113に当接する際に、溝部124の基端位置(本発明に係る「所定位置」)に位置する。そして、動作部142は、溝部124の基端位置に位置する際に、溝部124をフェルール122の周方向の両側で係止する。これにより、フェルール122がスリーブ11に対して周方向に回転することを規制できる。
スイッチ部143は、動作部142が溝部124の基端位置に位置する際及び溝部124の基端位置から退避する際に、オンオフを切り替える。具体的には、動作部142が溝部124の基端位置に位置する際に、スイッチ部143は、オフ状態からオン状態となり、動作部142が溝部124の基端位置から退避する際に、スイッチ部143は、オン状態からオフ状態になる。
制御部5は、信号線144を経由してスイッチ部143のオンオフ状態の情報を受信している。そして、制御部5は、フェルール122がスリーブ11に対して自然に(又は誤って操作されて)変位することにより、スイッチ部143がオン状態からオフ状態に切り替わった際に、出力部6に向けて当該情報を出力する。
また、制御部5は、光源がオン状態(光源がレーザ光を出射している状態)の場合に、スイッチ部143がオン状態からオフ状態に切り替わった際には、光源をオン状態からオフ状態(光源からレーザ光が出射されることを停止する状態)に切り替える。これにより、光源(レーザ光)の暴露を防止することができるため、作業者の安全性を向上させることができる。また、集光位置の移動に伴う光ファイバ121の端面の焼損も防止することができる。
出力部6は、スイッチ部143がオフ状態に切り替わった情報を制御部5から受信することにより、外部に向けて当該情報を出力する。例えば、出力部6は、表示装置であって、表示灯を点灯させて当該情報を出力したり、また、警報装置であって、ブザーを鳴らして当該情報を出力したりする。
本実施形態に係る光ファイバ装置1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る光ファイバ装置1のスリーブ11とフェルール122との接続方法、及びスリーブ11に対するフェルール122の位置検出方法について、図2〜図6を参酌して説明する。
図2に示すように、スリーブ11と離間しているフェルール122が、スリーブ11に挿入される。このとき、動作部142は、溝部124の底部に摺接することに伴って、スリーブ11の径方向の外方に向けて変位する。そして、図3に示すように、フェルール122の先端部がスリーブ11の当接部113に当接する。このとき、動作部142が溝部124の基端位置に位置するため、スイッチ部143は、オフ状態からオン状態に切り替わる。
そして、案内孔部126bの第1部分126cが係止体13を案内するように、ベース部126は、軸方向に移動するように操作される。このとき、ベース部126は、付勢体127の付勢力に反して、フェルール122に対して軸方向で変位し、また、付勢体127は、さらに圧縮するように弾性変形される。そして、図4に示すように、係止体13が案内孔部126bの第1部分126cの端部に位置する。
その後、案内孔部126bの第2部分126dが係止体13を案内するように、ベース部126は、周方向に回転するように操作される。このとき、ベース部126は、フェルール122に対して周方向で回転する。そして、図5に示すように、係止体13は、係止孔部126aの基端部(案内孔部126bの第2部分126dの端部)に位置する。
その後、ベース部126に対する操作が解除されると、付勢体127の付勢力(弾性復元力)により、係止孔部126aが係止体13を案内し、ベース部126は、軸方向に移動する。そして、図6に示すように、係止体13は、係止孔部126aの先端側を係止する。
このとき、係止体13が係止孔部126aの先端側を係止すると共に、フェルール122が当接部113に圧接するため、フェルール122がスリーブ11に対して軸方向に変位することを規制できる。しかも、動作部142がフェルール122の溝部124をフェルール122の周方向の両側で係止するため、フェルール122がスリーブ11に対して周方向に回転することを規制できる。したがって、フェルール122がスリーブ11に固定される。
斯かる状態から、フェルール122がスリーブ11に対して変位した場合には、動作部142がスリーブ11に対して径方向で変位するため、スイッチ部143がオン状態からオフ状態に切り替わる。そして、出力部6は、当該情報を制御部5から受信するため、フェルール122がスリーブ11に対して変位したことを出力する。したがって、フェルール122がスリーブ11に対する適正な位置から変位することを検出できる。
以上より、本実施形態に係る光ファイバ装置1によれば、フェルール122は、光ファイバ121の端部に設けられており、フェルール122の先端側は、筒状のスリーブ11に挿入される。そして、フェルール122の位置を検出する検出部14において、スリーブ11の内周部から突出する動作部142は、スリーブ11に対してスリーブ11の径方向で変位し、スイッチ部143は、動作部142の動作により、オンオフされる。
また、フェルール122の外周部には、溝部124が設けられ、動作部142は、溝部124に挿入され、溝部124の底部を摺接する。そして、動作部142は、溝部124の基端位置に位置する際に、溝部124をフェルール122の周方向の両側で係止する。これにより、フェルール122とスリーブ11とが固定される。
そして、溝部124は、先端から基端位置に向けて次第に浅くなっている。これにより、動作部142が溝部124の基端位置に位置する際に、スイッチ部143がオンオフを切り替える。したがって、フェルール122がスリーブ11に固定されたことを検出できる。
また、動作部142が溝部124の基端位置から退避する際に、スイッチ部143がオンオフを切り替える。これにより、フェルール122がスリーブ11に対して変位することを検出できる。したがって、フェルール122がスリーブ11に対する適正な位置から変位することを検出できる。
また、本実施形態に係る光ファイバ装置1によれば、スリーブ11には、内周部から突出する当接部113が設けられており、当接部113は、フェルール122の先端側に当接される。そして、検出部14がスリーブ11に配設されているため、フェルール122の先端側が当接部113に当接する際に、動作部142が溝部124の基端位置に位置する。このとき、動作部142は、溝部124をフェルール122の周方向の両側で係止する。これにより、フェルール122がスリーブ11に対して周方向に回転することを規制できる。
また、フェルール122と接続されるファイバ本体部123には、スリーブ11に固定されるベース部126と、フェルール122を付勢する付勢体127とが設けられている。そして、ベース部126は、フェルール122とフェルール122の軸方向で変位可能に接続され、付勢体127は、ベース部126に対してフェルール122をフェルール122の軸方向の先端側に向けて付勢する。これにより、フェルール122が当接部113に圧接するため、フェルール122がスリーブ11に対して軸方向に変位することを規制できる。したがって、フェルール122がスリーブ11に固定される。
また、本実施形態に係る光ファイバ装置1によれば、係止体13は、スリーブ11の外周部から突出しており、係止孔部126aは、係止体13に挿入される。そして、付勢体127が、フェルール122に対してベース部126をフェルール122の軸方向の基端側に向けて付勢しているため、係止孔部126aは、係止体13に、フェルール122の軸方向の先端側で係止される。これにより、ベース部126がスリーブ11に固定される。
また、本実施形態に係る光ファイバ装置1によれば、ベース部126には、係止孔部126aに向けて延設される案内孔部126bが設けられている。これにより、ベース部126がスリーブ11に対して変位する際に、案内孔部126bは、係止体13を係止孔部126aに向けて案内する。したがって、スリーブ11にベース部126を容易に固定することができる。
なお、本発明に係る光ファイバ装置は、上記した第1実施形態に係る光ファイバ装置1の構成及び作用に限定されるものではない。例えば、上記した第1実施形態に係る光ファイバ装置1に対して、以下のような変更が行われてもよい。
上記実施形態に係る光ファイバ装置1は、ハウジング125を備えており、ハウジング125は、付勢体127を収容している、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、図7及び図8に示すように、スリーブ11に固定されるベース部166は、付勢体167を収容している、という構成でもよい。以下、詳細に説明する。
図7及び図8に示される光ファイバ部16は、光を伝搬する光ファイバ161と、光ファイバ161の端部に設けられ、光ファイバ161を内部で保持するフェルール162とを備えている。そして、光ファイバ部16は、フェルール162と接続されるファイバ本体部163を備えている。また、フェルール162は、先端側から基端側に向けて次第に浅くなるように、軸方向に沿って直線状に形成される溝部164を備えている。
ファイバ本体部163は、フェルール162に挿通され且つスリーブ11に固定されるベース部166と、フェルール162とベース部166とを付勢する付勢体167とを備えている。また、ファイバ本体部163は、光ファイバ161を保護するための保護管168を備えている。
ベース部166は、スリーブ11の先端側に挿入されるべく、筒状に形成されている。そして、ベース部166は、スリーブ11に固定されるべく、係止体13に挿入されて係止される係止孔部166aを備えている。また、ベース部166は、スリーブ11に対して変位する際に係止体13を係止孔部166aに向けて案内すべく、係止孔部166aに向けて延設される案内孔部166bを備えている。
ベース部166は、フェルール162の基端側を係止することにより、フェルール162を抜け止めしている。そして、ベース部166は、フェルール162に対して軸方向で変位可能に、フェルール162と接続されている。また、ベース部166は、フェルール162に対して周方向で回転変位可能に、フェルール162と接続されている。さらに、ベース部166は、付勢体167を収容している。
係止孔部166aは、フェルール162の軸方向に沿って直線状に形成されている。そして、係止孔部166aは、付勢体167の付勢力により、フェルール162の軸方向の先端側で係止体13に係止される。これにより、ベース部166がスリーブ11に固定される。
案内孔部166bは、ベース部166の先端縁からフェルール162の軸方向に沿って直線状に形成される第1部分166cを備えている。また、案内孔部166bは、第1部分166cから係止孔部166aの端部に向けて、フェルール162の周方向に沿って直線状に形成される第2部分166dを備えている。
付勢体167は、フェルール162とベース部166とをフェルール162の軸方向で付勢する。具体的には、フェルール162は、ベース部166に対して、フェルール162の軸方向の先端側に向けて付勢され、ベース部166は、フェルール162に対して、フェルール162の軸方向の基端側に向けて付勢されている。そして、付勢体167は、係止体13が係止孔部166aを係止する際に、フェルール162を当接部113に圧接させている。
次に、図7及び図8に係るフェルール162とスリーブ11との接続方法、及びスリーブ11に対するフェルール162の位置検出方法について、図9〜図12を参酌して説明する。
図9に示すように、スリーブ11と離間しているフェルール162が、スリーブ11に挿入される。このとき、動作部142は、溝部164の底部に摺接することに伴って、スリーブ11の径方向の外方に向けて変位する。そして、フェルール162の先端部がスリーブ11の当接部113に当接する。このとき、動作部142が溝部164の基端位置に位置するため、スイッチ部143は、オフ状態からオン状態に切り替わる。
そして、案内孔部166bの第1部分166cが係止体13を案内するように、ベース部166は、軸方向に移動するように操作される。このとき、ベース部166は、付勢体167の付勢力に反して、フェルール162に対して軸方向で変位し、また、付勢体167は、さらに圧縮するように弾性変形される。そして、図10に示すように、係止体13が案内孔部166bの第1部分166cの端部に位置する。
その後、案内孔部166bの第2部分166dが係止体13を案内するように、ベース部166は、周方向に回転するように操作される。このとき、ベース部166は、フェルール162に対して周方向で回転する。そして、図11に示すように、係止体13は、係止孔部166aの基端部(案内孔部166bの第2部分166dの端部)に位置する。
その後、ベース部166に対する操作が解除されると、付勢体167の付勢力(弾性復元力)により、係止孔部166aが係止体13を案内し、ベース部166は、軸方向に移動する。そして、図12に示すように、係止体13は、係止孔部166aの先端側を係止する。
このとき、係止体13が係止孔部166aの先端側を係止すると共に、フェルール162が当接部113に圧接するため、フェルール162がスリーブ11に対して軸方向に変位することを規制できる。しかも、動作部142がフェルール162の溝部164をフェルール162の周方向の両側で係止するため、フェルール162がスリーブ11に対して周方向に回転することを規制できる。したがって、フェルール162がスリーブ11に固定される。
また、上記第1実施形態に係る光ファイバ装置1においては、係止孔部126aは、直線状に形成されている、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、係止孔部は、曲線状に形成されている、という構成でもよく、また、図13に示すように、係止孔部176aは、直線状の部分と曲線状の部分とからなる、という構成でもよい。
また、上記第1実施形態に係る光ファイバ装置1においては、案内孔部126bは、直線状に形成されている、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、案内孔部は、曲線状に形成されている、という構成でもよく、また、図13に示すように、案内孔部176bは、直線状の部分と曲線状の部分とからなる、という構成でもよい。
また、上記第1実施形態に係る光ファイバ装置1においては、ベース部126は、フェルール122に対して軸方向で変位可能で且つ周方向で回転変位可能に、フェルール122と接続されている、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。
例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、図14に示すように、ベース部186は、フェルール182に対して軸方向で変位可能に、フェルール182と接続されている一方、周方向で回転変位できないように固定されて、フェルール182と接続されている、という構成でもよい。斯かる構成においては、フェルール182の外周部に形成される溝部184は、ベース部186に形成される係止孔部186a及び案内孔部186bの形状に対応して延設されている。
また、上記第1実施形態に係る光ファイバ装置1においては、動作部142は、フェルール122の先端側が当接部113に当接する際に、溝部124の基端位置に位置する、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、動作部142は、フェルール122の先端側が当接部113に当接する際に、溝部124の中途位置に位置する、という構成でもよい。
また、上記第1実施形態に係る光ファイバ装置1においては、係止体13が係止孔部126aを係止することで、ベース部126がスリーブ11に固定される、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、ベース部126の内周に雌ネジが形成され、スリーブ11の外周に雄ネジが形成され、ベース部126は、スリーブ11と螺合することにより、スリーブ11に固定される、という構成でもよい。
また、上記第1実施形態に係る光ファイバ装置1においては、係止体13が係止孔部126aを係止することで、ベース部126がスリーブ11に固定される、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、検出部14(具体的には、スリーブ11の外周部から突出する検出部本体141)が係止孔部126aを係止することで、ベース部126がスリーブ11に固定される、という構成でもよい。即ち、検出部14が係止体13の機能を兼ねてもよい。
次に、本発明に係る光ファイバ装置における第2の実施形態について、図15〜図19を参酌して説明する。なお、図15〜図19において、図1〜図6の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と同様の構成又は要素を表し、その説明は、繰り返さない。
図15〜図17に示すように、本実施形態に係る光ファイバ装置2は、筒状に形成されるスリーブ21と、光ファイバ221の端部に設けられるフェルール222の先端側が挿入され、光ファイバ221で光を伝搬する光ファイバ部22とを備えている。また、光ファイバ装置2は、スリーブ21に挿入されたフェルール222を係止すべく、スリーブ21の内周部から突出する係止体23と、スリーブ21に対するフェルール222の位置を検出する検出部24とを備えている。
そして、光ファイバ装置2は、検出部24からの情報を受信する制御部5と、制御部5からの情報を出力する出力部6とを備えている。なお、図示していないが、光ファイバ装置2は、レーザ光を出射する光源と、光源から出射されたレーザ光を、スリーブ21の内部を通過させて光ファイバ部22に入射させる光学系とを備えている。
スリーブ21は、先端側に、フェルール222の先端部が挿入される筒状のフェルール収容部211を備えている。また、スリーブ21は、基端側に、光ファイバ221に入射するレーザ光が内部を通過する筒状のレーザ光路部212を備えている。そして、スリーブ21は、フェルール収容部211とレーザ光路部212との間に、フェルール222の先端側と当接すべく、内周部から突出する当接部213を備えている。
光ファイバ部22は、光を伝搬する光ファイバ221と、光ファイバ221の端部に設けられ、光ファイバ221を内部で保持するフェルール222とを備えている。また、光ファイバ部22は、フェルール222と接続されるファイバ本体部223を備えている。
フェルール222は、外周部に、検出部24の先端部に挿入され且つ底部が検出部24の先端部に摺接される溝部224を備えている。また、フェルール222は、係止体23に係止されるべく、係止体23に挿入される挿入凹部229を備えている。
溝部224は、フェルール222の先端縁からフェルール222の軸方向に沿って直線状に形成される第1部分224aと、第1部分224aの端部からフェルール222の周方向に沿って直線状に形成される第2部分224bとを備えている。そして、溝部224は、末端に向けて、即ち、フェルール222の先端側から第2部分224bの端部に向けて次第に浅くなるように、形成されている。
挿入凹部229は、円形状に形成されている。これにより、挿入凹部229は、係止体23に挿入されることにより、係止体23に、フェルール222の周方向の両側と軸方向の両側とで係止される。また、挿入凹部229は、フェルール222の周方向において、溝部224と離間して配置されている。
ファイバ本体部223は、フェルール222の基端側を収容して固定するハウジング225を備えている。また、ファイバ本体部223は、光ファイバ221を保護するために、ハウジング225に固定される保護管228を備えている。
係止体23は、挿入凹部229に挿入されるべく、一部がスリーブ21の内周部から突出可能な係止部231を備えている。また、係止体23は、係止部231がスリーブ21に対してスリーブ21の径方向で変位可能とすべく、スリーブ21の径方向で伸縮可能な弾性体232を備えている。
検出部24は、スリーブ21に固定される検出部本体241と、検出部本体241から突出し、検出部本体241に対して変位する動作部242と、動作部242の動作によりオンオフされるスイッチ部243とを備えている。また、検出部24は、スイッチ部243のオンオフ情報を制御部5に向けて出力する信号線244を備えている。
動作部242は、スリーブ21の内周部から突出するように、配置されている。また、動作部242の先端側は、フェルール222の溝部224に挿入し、溝部224の底部に摺接する。そして、動作部242は、溝部224の底部に摺接して移動することに伴って、スリーブ21に対してスリーブ21の径方向で変位する。具体的には、動作部242は、溝部224の末端に向けて移動することに伴って、スリーブ21に対してスリーブ21の径方向の外方に向けて変位する。
動作部242は、係止体23が挿入凹部229に挿入する際に、溝部224の末端位置(本発明に係る「所定位置」)に位置する。そして、動作部242は、溝部224の末端位置に位置する際に、溝部224をフェルール222の軸方向の両側で係止する。これにより、フェルール222がスリーブ21に対して軸方向に変位することを規制できる。
スイッチ部243は、動作部242が溝部224の末端位置に位置する際及び溝部224の末端位置から退避する際に、オンオフを切り替える。具体的には、動作部242が溝部224の末端位置に位置する際に、スイッチ部243は、オフ状態からオン状態となり、動作部242が溝部224の末端位置から退避する際に、スイッチ部243は、オン状態からオフ状態になる。
本実施形態に係る光ファイバ装置2の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る光ファイバ装置2のスリーブ21とフェルール222との接続方法、及びスリーブ21に対するフェルール222の位置検出方法について、図17〜図19を参酌して説明する。
図17に示すように、スリーブ21と離間しているフェルール222が、スリーブ21に挿入される。このとき、動作部242は、溝部224の第1部分224aの底部に摺接することに伴って、スリーブ21の径方向の外方に向けて変位する。そして、図18に示すように、フェルール222の先端部がスリーブ21の当接部213に当接する。
その後、フェルール222がスリーブ21に対して周方向に回転される。このとき、動作部242は、溝部224の第2部分224bの底部に摺接することに伴って、スリーブ21の径方向の外方に向けて変位する。そして、図19に示すように、係止体23が、挿入凹部229に挿入されると共に、動作部242が、溝部224の末端位置に位置する。このとき、動作部242が溝部224の末端位置に位置するため、スイッチ部243は、オフ状態からオン状態に切り替わる。
斯かる状態においては、動作部242がフェルール222の溝部224をフェルール222の軸方向の両側で係止するため、フェルール222がスリーブ21に対して軸方向に変位することを規制できる。しかも、係止体23がフェルール222の挿入凹部229をフェルール222の周方向の両側で係止するため、フェルール222がスリーブ21に対して周方向に回転することを規制できる。したがって、フェルール222がスリーブ21に固定される。
斯かる状態から、フェルール222がスリーブ21に対して変位した場合には、動作部242がスリーブ21に対して径方向で変位するため、スイッチ部243がオン状態からオフ状態に切り替わる。そして、出力部6は、当該情報を制御部5から受信するため、フェルール222がスリーブ21に対して変位したことを出力する。したがって、フェルール222がスリーブ21に対する適正な位置から変位することを検出できる。
以上より、本実施形態係る光ファイバ装置2によれば、フェルール222は、光ファイバ221の端部に設けられており、フェルール222の先端側は、筒状のスリーブ21に挿入される。そして、フェルール222の位置を検出する検出部24において、スリーブ21の内周部から突出する動作部242は、スリーブ21に対してスリーブ21の径方向で変位し、スイッチ部243は、動作部242の動作により、オンオフされる。
また、フェルール222の外周部には、溝部224が設けられ、動作部242は、溝部224に挿入され、溝部224の底部を摺接する。そして、動作部242は、溝部224の末端位置に位置する際に、溝部224をフェルール222の軸方向の両側で係止する。これにより、フェルール222とスリーブ21とが固定される。
そして、溝部224は、末端位置に向けて次第に浅くなっている。これにより、動作部242が末端位置に位置する際に、スイッチ部243がオンオフを切り替える。したがって、フェルール222がスリーブ21に固定されたことを検出できる。また、動作部242が末端位置から退避する際に、スイッチ部243がオンオフを切り替える。これにより、フェルール222がスリーブ21に対して変位することを検出できる。したがって、フェルール222がスリーブ21に対する適正な位置から変位することを検出できる。
また、本実施形態係る光ファイバ装置2によれば、係止体23は、スリーブ21の内周部から突出している。そして、フェルール222には、挿入凹部229が設けられており、挿入凹部229は、係止体23に挿入されることにより、係止体23に周方向の両側で係止される。これにより、フェルール222がスリーブ21に対して周方向に回転することを規制できる。
また、検出部24がスリーブ21に配設されているため、係止体23が挿入凹部229に挿入する際に、動作部242が溝部224の末端位置に位置する。このとき、動作部242は、溝部224をフェルール222の軸方向の両側で係止する。これにより、フェルール222がスリーブ21に対して軸方向に変位することを規制できる。したがって、フェルール222がスリーブ21に固定される。
なお、本発明に係る光ファイバ装置は、上記した第2実施形態に係る光ファイバ装置2の構成及び作用に限定されるものではない。例えば、上記した第2実施形態に係る光ファイバ装置2に対して、以下のような変更が行われてもよい。
上記第2実施形態に係る光ファイバ装置2においては、動作部242は、溝部224の末端位置に位置する際に、溝部224をフェルール222の軸方向の両側で係止する、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、図20及び図21に示すように、動作部242は、溝部264の末端位置(基端位置)に位置する際に、溝部264をフェルール262の周方向の両側で係止する、という構成でもよい。
図20及び図21に係る光ファイバ部26においては、溝部264は、フェルール262の先端縁からフェルール262の軸方向に沿って直線状に形成されている。そして、溝部264は、末端に向けて、即ち、フェルール262の先端側から基端側に向けて次第に浅くなるように、形成されている。また、挿入凹部269は、円形状に形成されており、フェルール262の周方向において、溝部264と反対の位置に配置されている。
次に、図20及び図21に係るフェルール262とスリーブ21との接続方法、及びスリーブ21に対するフェルール262の位置検出方法について、説明する。
図20に示すように、スリーブ21と離間しているフェルール262が、スリーブ21に挿入される。このとき、動作部242は、溝部264の底部に摺接することに伴って、スリーブ21の径方向の外方に向けて変位する。そして、図21に示すように、フェルール262の先端部がスリーブ21の当接部213に当接する。このとき、係止体23が、挿入凹部269に挿入されると共に、動作部242が、溝部264の末端位置(基端位置)に位置する。そして、スイッチ部243は、オフ状態からオン状態に切り替わる。
斯かる状態においては、動作部242がフェルール262の溝部264をフェルール262の周方向の両側で係止するため、フェルール262がスリーブ21に対して周方向に回転することを規制できる。しかも、係止体23がフェルール262の挿入凹部269をフェルール262の軸方向の両側で係止するため、フェルール262がスリーブ21に対して軸方向に変位することを規制できる。したがって、フェルール262がスリーブ21に固定される。
また、上記第2実施形態に係る光ファイバ装置2においては、動作部242は、係止体23が挿入凹部229に挿入する際に、溝部224の末端位置に位置する、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、動作部242は、係止体23が挿入凹部229に挿入する際に、溝部224の中途位置に位置する、という構成でもよい。
また、上記第2実施形態に係る光ファイバ装置2においては、係止体23は、球形状の係止部231と、係止部231をスリーブ21に対してスリーブ21の径方向で変位させる弾性体232とを備えている、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、係止体は、スリーブ21と螺合することでスリーブ21に対してスリーブ21の径方向で変位するネジ部材であって、先端を挿入凹部229に挿入する、という構成でもよい。
次に、本発明に係る光ファイバ装置における第3の実施形態について、図22〜図24を参酌して説明する。なお、図22〜図24において、図1〜図6の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と同様の構成又は要素を表し、その説明は、繰り返さない。
図22及び図23に示すように、本実施形態に係る光ファイバ装置3は、筒状に形成されるスリーブ31と、光ファイバ321の端部に設けられるフェルール322の先端側が挿入され、光ファイバ321で光を伝搬する光ファイバ部32とを備えている。また、光ファイバ装置3は、スリーブ31に対するフェルール322の位置を検出する検出部34と、検出部34を押圧する押圧体35とを備えている。
そして、光ファイバ装置3は、検出部34からの情報を受信する制御部5と、制御部5からの情報を出力する出力部6とを備えている。なお、図示していないが、光ファイバ装置3は、レーザ光を出射する光源と、光源から出射されたレーザ光を、スリーブ31の内部を通過させて光ファイバ部32に入射させる光学系とを備えている。
スリーブ31は、先端側に、フェルール322の先端部が挿入される筒状のフェルール収容部311を備えている。また、スリーブ31は、基端側に、光ファイバ321に入射するレーザ光が内部を通過する筒状のレーザ光路部312を備えている。そして、スリーブ31は、フェルール収容部311とレーザ光路部312との間に、フェルール322の先端側と当接すべく、内周部から突出する当接部313と、検出部34に挿通されるべく、径方向で貫通する貫通孔部314とを備えている。
貫通孔部314は、スリーブ31の周方向に沿って直線状に形成される第1部314aと、第1部314aの端部からスリーブ31の軸方向に沿って直線状に形成される第2部314bとを備えている。また、貫通孔部314は、挿通される検出部34を抜け止めし且つ案内する凹状の案内部314cを備えている。
光ファイバ部32は、光を伝搬する光ファイバ321と、光ファイバ321の端部に設けられ、光ファイバ321を内部で保持するフェルール322とを備えている。また、光ファイバ部32は、フェルール322と接続されるファイバ本体部323を備えている。
フェルール322は、外周部に、検出部34の先端部に挿入され且つ底部が検出部34の先端部に摺接される溝部324を備えている。該溝部324は、フェルール322の先端縁からフェルール322の軸方向に沿って直線状に形成される第1部分324aと、第1部分324aの端部からフェルール322の周方向に沿って直線状に形成される第2部分324bと、第2部分324bの端部からフェルール322の軸方向に沿って且つフェルール322の先端側に向けて直線状に形成される第3部分324cとを備えている。
このように、溝部324の第2部分324bが貫通孔部314の第1部分314aに対応して延設され、溝部324の第3部分324cが貫通孔部314の第2部分314bに対応して延設されている。これにより、貫通孔部314が検出部34を案内することで、溝部324は、検出部34の先端部に摺接される。また、溝部324は、末端に向けて、即ち、フェルール322の先端側から第3部分324cの端部に向けて次第に浅くなるように、形成されている。
ファイバ本体部323は、フェルール322の基端側を収容して固定するハウジング325を備えている。また、ファイバ本体部323は、光ファイバ321を保護するために、ハウジング325に固定される保護管328を備えている。
検出部34は、スリーブ31に対して変位可能となるようにスリーブ31に取り付けられる検出部本体341と、検出部本体341から突出し、検出部本体341に対して変位する動作部342とを備えている。また、検出部34は、動作部342の動作によりオンオフされるスイッチ部343と、スイッチ部343のオンオフ情報を制御部5に向けて出力する信号線344を備えている。
検出部本体341は、スリーブ31の凹状の案内部314cに挿入される突出部341aを備えている。そして、検出部本体341の内方側の端部(先端部)には、動作部342が動作可能に取り付けられている。また、検出部本体341の外方側の端部は、操作されるべく、スリーブ31から突出している。
動作部342は、スリーブ31の内周部から突出するように、配置されている。また、動作部342の先端側は、フェルール322の溝部324に挿入し、溝部324の底部に摺接する。そして、動作部342は、溝部324の底部に摺接して移動し、それに伴って、スリーブ31に対してスリーブ31の径方向で変位する。具体的には、動作部342は、溝部324の末端に向けて移動することに伴って、スリーブ31に対してスリーブ31の径方向の外方に向けて変位する。
動作部342は、フェルール322がスリーブ31の当接部313に当接し且つ検出部本体341が貫通孔部314の末端位置(第2部分314bの端部)に位置する際に、溝部324の末端位置(本発明に係る「所定位置」であって、第3部分324cの端部)に位置する。そして、動作部342は、溝部324の末端位置に位置する際に、溝部324を、フェルール322の周方向の両側と軸方向の先端側とで係止する。
これにより、フェルール322がスリーブ31に対して周方向に回転することを規制できる。しかも、動作部342がスリーブ31に当接する当接部313と協働することにより、フェルール322がスリーブ31に対して軸方向に変位することを規制できる。
スイッチ部343は、動作部342が溝部324の末端位置に位置する際及び溝部324の末端位置から退避する際に、オンオフを切り替える。具体的には、動作部342が溝部324の末端位置に位置する際に、スイッチ部343は、オフ状態からオン状態となり、動作部342が溝部324の末端位置から退避する際に、スイッチ部343は、オン状態からオフ状態になる。
押圧体35は、スリーブ31に固定されている。そして、押圧体35は、図24に示すように、検出部34の検出部本体341を、スリーブ31の基端側に向けて押圧する。また、押圧体35は、弾性を有し、その弾性復元力により検出部本体341を押圧している。本実施形態において、押圧体35は、板バネとしている。
本実施形態に係る光ファイバ装置3の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る光ファイバ装置3のスリーブ31とフェルール322との接続方法、及びスリーブ31に対するフェルール322の位置検出方法について、説明する。
図22に示すように、スリーブ31と離間しているフェルール322が、スリーブ31に挿入される。このとき、動作部342は、溝部324の第1部分324aの底部に摺接することに伴って、スリーブ31の径方向の外方に向けて変位する。そして、フェルール322の先端部がスリーブ31の当接部313に当接する。
その後、検出部34は、操作されることにより、貫通孔部314の第1部分314aに案内されてスリーブ31に対して移動する。このとき、動作部342は、溝部324の第2部分324bの底部に摺接することに伴って、スリーブ31の径方向の外方に向けて変位する。
さらに、検出部34は、操作されることにより、貫通孔部314の第2部分314bに案内され、スリーブ31に対して移動する。このとき、動作部342は、溝部324の第3部分324cの底部に摺接することに伴って、スリーブ31の径方向の外方に向けて変位する。
そして、図24に示すように、検出部34が貫通孔部314の末端位置まで移動する。このとき、動作部342が溝部324の末端位置に位置するため、スイッチ部343は、オフ状態からオン状態に切り替わる。しかも、押圧体35が検出部34をスリーブ31の基端側に向けて押圧しているため、検出部34がスリーブ31に対して変位することを規制している。
斯かる状態においては、動作部342は、溝部324を、フェルール322の周方向の両側と軸方向の先端側とで係止する。これにより、フェルール322がスリーブ31に対して周方向に回転することを規制できると共に、動作部342がスリーブ31に当接する当接部313と協働することにより、フェルール322がスリーブ31に対して軸方向に変位することを規制できる。したがって、フェルール322がスリーブ31に固定される。
斯かる状態から、フェルール322がスリーブ31に対して変位した(又は、検出部34がスリーブ31及びフェルール322に対して変位した)場合には、動作部342がスリーブ31に対して径方向で変位するため、スイッチ部343がオン状態からオフ状態に切り替わる。そして、出力部6は、当該情報を制御部5から受信する。
これより、出力部6は、フェルール322がスリーブ31に対して変位した(又は、検出部34がスリーブ31及びフェルール322に対して変位した)ことを出力する。したがって、フェルール322がスリーブ31に対する適正な位置から変位すること(又は、検出部34がスリーブ31及びフェルール322に対する適正な位置から変位すること)を検出できる。
以上より、本実施形態係る光ファイバ装置3によれば、フェルール322は、光ファイバ321の端部に設けられており、フェルール322の先端側は、筒状のスリーブ31に挿入される。そして、フェルール322の位置を検出する検出部34において、スリーブ31の内周部から突出する動作部342は、スリーブ31に対してスリーブ31の径方向で変位し、スイッチ部343は、動作部342の動作により、オンオフされる。
また、フェルール322の外周部には、溝部324が設けられ、動作部342は、溝部324に挿入され、溝部324の底部を摺接する。そして、動作部342は、溝部324の末端位置に位置する際に、溝部324をフェルール322の軸方向の両側で係止する。これにより、フェルール322とスリーブ31とが固定される。
そして、溝部324は、末端位置に向けて次第に浅くなっている。これにより、動作部342が末端位置に位置する際に、スイッチ部343がオンオフを切り替える。したがって、フェルール322がスリーブ31に固定されたことを検出できる。また、動作部342が末端位置から退避する際に、スイッチ部343がオンオフを切り替える。これにより、フェルール322がスリーブ31に対して変位することを検出できる。したがって、フェルール322がスリーブ31に対する適正な位置から変位することを検出できる。
また、本実施形態係る光ファイバ装置3によれば、スリーブ31には、径方向で貫通する貫通孔部314が設けられている。また、検出部34には、貫通孔部314に挿通される検出部本体341が設けられており、検出部本体341の先端部に、動作部342が動作可能に取り付けられている。
そして、貫通孔部314が溝部324の形状に対応して延設されているため、貫通孔部314が検出部本体341を案内することで、動作部342が溝部324を摺接する。これにより、動作部342を、溝部324の端部である末端位置に容易に位置することができる。そして、溝部324の末端位置に位置する動作部342は、溝部324をフェルール322の周方向の両側で係止する。これにより、フェルール322がスリーブ31に対して周方向に回転することを規制できる。
さらに、溝部324の末端位置に位置する動作部342は、溝部324をフェルール322の軸方向の先端側も係止する。そして、スリーブ31には、内周部から突出する当接部313が設けられており、当接部313は、フェルール322の先端側と当接する。これにより、フェルール322がスリーブ31に対して軸方向に変位することを規制できる。したがって、フェルール322がスリーブ31に固定される。
なお、本発明に係る光ファイバ装置は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、本発明に係る光ファイバ装置は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記した複数の実施形態の各構成や各方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る各構成や各方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
上記実施形態に係る光ファイバ装置1,2,3においては、フェルール122,222,322は、光ファイバ121,221,321の入射側の端部に設けられる、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、フェルールは、光ファイバ121,221,321の出射側の端部に設けられる、という構成でもよい。
また、上記実施形態に係る光ファイバ装置1,2,3においては、動作部142,242,342が溝部124,224,324の末端位置に位置する際に、スイッチ部143,243,343は、オフ状態からオン状態となり、動作部142,242,342が溝部124,224,324の末端位置から退避する際に、スイッチ部143,243,343は、オン状態からオフ状態になる、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。
例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、動作部142,242,342が溝部124,224,324の末端位置に位置する際に、スイッチ部143,243,343は、オン状態からオフ状態となり、動作部142,242,342が溝部124,224,324の末端位置から退避する際に、スイッチ部143,243,343は、オフ状態からオン状態になる、という構成でもよい。
また、上記実施形態に係る光ファイバ装置1,2,3においては、フェルール122,222,322は、1本の光ファイバ121,221,321を内部で保持する、という構成である。しかしながら、本発明に係る光ファイバ装置は、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る光ファイバ装置においては、フェルールは、複数の光ファイバ121,221,321を内部で保持する、即ち、複数の光ファイバ121,221,321を束ねた状態で1つにバンドルして保持する、という構成でもよい。