JP2015175093A - 水運用支援装置、水運用支援方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】機器の保守コストや運用事業者の管理コストを低減することができる水運用支援装置、水運用支援方法、およびプログラムを提供することである。【解決手段】実施形態の水運用支援装置は、計画値取得部と、実測値取得部と、優先度判定部と、制御指示部とを持つ。計画値取得部は、各配水池の流入量計画値と水位計画値を第1の周期毎に取得する。実測値取得部は、各配水池の水位実測値を前記第1の周期よりも短い第2の周期毎に取得する。優先度判定部は、前記流入量計画値に基づく各配水池の流入量制御の優先度を、前記第2の周期毎に前記流入量計画値の時間変化と前記水位実測値から前記水位計画値の差分とに基づいて定める。制御指示部は、前記流入量計画値に基づく各配水池の流入量制御を、前記優先度判定部が判定した優先度に基づいて指示する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、水運用支援装置、水運用支援方法、およびプログラムに関する。
広域上水道における水運用装置においては、最終的な水の需要予測に基づいて最適な水運用計画(最適水運用計画)を作成し、作成した最適水運用計画に従って水運用を行う場合がある。需要予測、最適水運用計画として、従来から様々な方法が提案されている。
しかし、需要予測の結果と実績との偏差が生じるため、当初の最適水運用計画のままの水運用では、当初計画時の水位を保持できず、許容範囲を超える場合がある。すなわち、当初の最適水運用計画のままの水運用は、適切ではない場合があった。そのため、最適水運用計画を所定の周期で再計算又は修正することが提案されているが、その再計算や修正が頻繁に起こると、機器の保守コスト、運用事業者の管理コストが増大する場合があった。
しかし、需要予測の結果と実績との偏差が生じるため、当初の最適水運用計画のままの水運用では、当初計画時の水位を保持できず、許容範囲を超える場合がある。すなわち、当初の最適水運用計画のままの水運用は、適切ではない場合があった。そのため、最適水運用計画を所定の周期で再計算又は修正することが提案されているが、その再計算や修正が頻繁に起こると、機器の保守コスト、運用事業者の管理コストが増大する場合があった。
本発明が解決しようとする課題は、機器の保守コストや運用事業者の管理コストを低減することができる水運用支援装置、水運用支援方法、およびプログラムを提供することである。
実施形態の水運用支援装置は、計画値取得部と、実測値取得部と、優先度判定部と、制御指示部とを持つ。計画値取得部は、各配水池の流入量計画値と水位計画値を第1の周期毎に取得する。実測値取得部は、各配水池の水位実測値を前記第1の周期よりも短い第2の周期毎に取得する。優先度判定部は、前記流入量計画値に基づく各配水池の流入量制御の優先度を、前記第2の周期毎に前記流入量計画値の時間変化と前記水位実測値から前記水位計画値の差分とに基づいて定める。制御指示部は、前記流入量計画値に基づく各配水池の流入量制御を、前記優先度判定部が判定した優先度に基づいて指示する。
以下、実施形態の水運用支援装置、水運用支援方法、およびプログラムを、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の水運用支援装置10を組み込んだ水運用システム1の構成の一例を示すブロック図である。
水運用システム1は、水運用支援装置10と、浄水池21、送水ポンプ22、配水池流入弁23、配水池24、配水区25ならびに配水監視制御装置20を含む配水設備Wdと、配水情報統計部26、需要予測部27、需要予測結果記憶部28ならびに最適水運用計画部29を含む水運用計画機器群Opとを有する。水運用支援装置10は、水運用計画機器群Opと配水設備Wdとの間に組み込まれる。
図1は、第1の実施形態の水運用支援装置10を組み込んだ水運用システム1の構成の一例を示すブロック図である。
水運用システム1は、水運用支援装置10と、浄水池21、送水ポンプ22、配水池流入弁23、配水池24、配水区25ならびに配水監視制御装置20を含む配水設備Wdと、配水情報統計部26、需要予測部27、需要予測結果記憶部28ならびに最適水運用計画部29を含む水運用計画機器群Opとを有する。水運用支援装置10は、水運用計画機器群Opと配水設備Wdとの間に組み込まれる。
以下の説明では、水運用計画機器群Opを構成する各構成部が水運用支援装置10とは、別体の機器で実現される場合を例にする。
但し、この例には限られず、水運用計画機器群Opを構成する構成部(例えば、配水情報統計部26)の一部又は全部は、水運用支援装置10と一体化して構成されてもよい。
また、配水設備Wdにおいて、1つ又は複数の送水ポンプ22、複数の配水池流入弁23は、配水池24と対応付けられている。なお、送水ポンプ22、配水池流入弁23等、複数個存在する構成又はその可能性がある構成については、特に断らない限り同一の符号を付して総称する。例えば、複数の送水ポンプ22や、そのいずれかを、それぞれ単に送水ポンプ22と呼ぶことがある。
但し、この例には限られず、水運用計画機器群Opを構成する構成部(例えば、配水情報統計部26)の一部又は全部は、水運用支援装置10と一体化して構成されてもよい。
また、配水設備Wdにおいて、1つ又は複数の送水ポンプ22、複数の配水池流入弁23は、配水池24と対応付けられている。なお、送水ポンプ22、配水池流入弁23等、複数個存在する構成又はその可能性がある構成については、特に断らない限り同一の符号を付して総称する。例えば、複数の送水ポンプ22や、そのいずれかを、それぞれ単に送水ポンプ22と呼ぶことがある。
配水設備Wdにおいて、配水監視制御装置20は、水運用支援装置10から配水池24毎の制御対象情報と制御量情報を受信する。配水監視制御装置20は、制御対象情報が示す送水ポンプ22の送水量、配水池流入弁23の流入量を、制御量情報に基づいて制御する。また、配水監視制御装置20は、各浄水池21の水位、各配水池24の水位を常時検出することにより監視する。
配水監視制御装置20は、監視した配水情報を、水運用計画機器群Opの配水情報統計部26に常時通知する。配水情報は、各浄水池21の水位(浄水池水位)、各送水ポンプ22の送水量(ポンプ送水量)、各配水池24の流入量(配水池流入量)とその水位(配水池水位)を含む情報である。つまり、配水情報は、配水設備Wdにおける各種の実測値(浄水池水位、ポンプ送水量、配水池流入量、配水池水位)を含む情報である。
また、配水監視制御装置20は、監視した配水情報のうち、各配水池24の水位の実測値(水位実測値)JMLを、水運用支援装置10の計画実施判定部12に随時通知する。
また、配水監視制御装置20は、監視した配水情報のうち、各配水池24の水位の実測値(水位実測値)JMLを、水運用支援装置10の計画実施判定部12に随時通知する。
配水情報統計部26は、配水監視制御装置20から通知された配水情報に基づき各配水池24の配水需要量WSoの統計データを生成し、生成した統計データを蓄積する。配水情報統計部26は、蓄積した統計データを需要予測部27に出力する。
需要予測部27は、配水情報統計部26から入力各配水池24の配水需要量WSoの統計データに基づき、予め定めた第1の周期T(例えば、1時間)毎にその時点(現時刻)Tnより後の一定期間内の各配水池の配水需要量WSoの予測値qを計算する。需要予測部27は、計算した予測値qを需要予測結果記憶部28に記憶させる。なお、Tnは、第1の周期Tで離散化された離散時刻を示す。以下の説明では、単に時刻Tnと呼ぶことがある。第1の周期が1時間である場合には、時刻Tnは、例えば、分や秒の端数がつかない時刻である毎正時である。
最適水運用計画部29は、第1の周期T毎に需要予測結果記憶部28に記憶された各配水池24の配水需要量WSoの予測値qに応じて、当該配水池24の配水池流入量WSiの計画値(流入量計画値)eを計算する。流入量計画値eは、当該配水池24の水位WLをその計画値(水位計画値)PLに沿った制御上限CUと制御下限CLとの範囲内に収めるために用いられる。最適水運用計画部29は、各配水池24について計算した流入量計画値eと水位計画値PLを水運用支援装置10の水運用計画スケジュール記憶部11に記憶させる。
水運用支援装置10は、その制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)、制御プログラムや作業データを記憶するメモリ等を有する電子計算機によって構成される。水運用支援装置10は、制御プログラムを実行することで、水運用計画スケジュール記憶部11、計画実施判定部12、計画補正部13、及び流量同調部14の各機能を実現する。
計画実施判定部12は、水運用計画スケジュール記憶部11に記憶された各配水池24の流入量計画値eならびに水位計画値PLを取得し、配水監視制御装置20から入力された水位実測値JMLを第2の周期t毎に取得する。第2の周期tは、上述した第1の周期Tよりも短い時間(例えば、5分)である。第2の周期tは、第1の周期Tを配水池24の個数Npで除算して得られる周期T’よりも短くてもよい。計画実施判定部12は、各配水池24について、取得した各配水池24の流入量計画値e、水位計画値PL、及び水位実測値JMLに基づいて配水池流入量WSiを増加または減少させるための制御(増減調整)を実行させる優先度を第2の周期t毎に判定する。計画実施判定部12は、各配水池24について制御信号を、判定した優先度に応じた順序で第2の周期t毎に計画補正部13及び流量同調部14に出力する。制御信号は、流入量計画値e、水位計画値PL及び水位実測値JMLに対応づけられる信号であって、配水池流入量WSiを増加または減少させるための制御(増減調整)を指示する信号である。
以下の説明では、各配水池の流入量計画値e、水位計画値PL、その両方、又はそれらを含む計画値のセットを「実施計画」又は「計画」と呼ぶことがある。流入量計画値e、水位計画値PL又はその両者を用いて、配水池流入量WSiの増減調整を行うことを「計画を実施する」、「計画を採用する」、又は「計画採用」と呼ぶことがある。
計画補正部13は、計画実施判定部12から入力される各配水池24の水位実測値JMLがその制御範囲CU〜CLを逸脱しているか否かを判定する。計画補正部13は、この判定を計画実施判定部12が計画採用の優先度を判定した後に実行する。CU、CLは、その制御範囲の制御上限、制御下限をそれぞれ示す。制御上限CU、制御下限CLは、計画実施判定部12から入力された流入量計画値eから所定の制御幅をそれぞれ加算、減算して算出される。
そして、水位実測値JMLがその制御範囲CU〜CLを逸脱していると判断した場合は、計画補正部13は、各配水池の流入量計画値eを水位実測値JMLが制御範囲CU〜CL内に収束する方向に補正する。例えば、計画補正部13は、水位実測値JMLが制御上限CUよりも大きい場合には、流入量計画値eを所定の補正量だけ減少させる。また、計画補正部13は、水位実測値JMLが制御下限CLよりも小さい場合には、流入量計画値eを所定の補正量だけ増加させる。
そして、計画補正部13は、補正した流入量計画値e、水位計画値PL、及び水位実測値JMLに基づいて、計画実施判定部12と同様に配水池24毎に優先度を判定してもよい。これにより、優先度が補正される。計画補正部13は、各配水池24について補正した流入量計画値e、水位計画値PL及び水位実測値JMLに対応させて配水池流入量WSiの増減調整を指示する制御信号を流量同調部14に出力する。計画補正部13が優先度を補正した場合には、各配水池24について補正した優先度に応じた順序で対応する制御信号を第2の周期tで流量同調部14に出力する。
流量同調部14は、計画実施判定部12もしくは計画補正部13から入力された制御信号に基づいて制御対象となる送水ポンプ22や配水池流入弁23とその制御量を決定する。送水ポンプ22毎の送水対象の配水池やポンプ送水量の候補、配水池流入弁23毎に流入対象の配水池や流入量の候補は予め定められている。そこで、流量同調部14は、制御信号が示す配水池24について、入力された水位実測値JMLが水位計画値PLに近づくように、その制御対象の送水ポンプ22と制御量であるポンプ送水量の変更量を定め、制御対象の配水池流入弁23と制御量である流入量の変更量を定める。送水量の変更量は、流入量の変更量にほぼ対応する。但し、降雨や蒸発により送水量と流入量との差分が変動することがある。
流量同調部14は、配水池24毎に定めた制御対象情報とその制御量を配水監視制御装置20に出力する。
流量同調部14は、配水池24毎に定めた制御対象情報とその制御量を配水監視制御装置20に出力する。
次に、第1の実施形態に係る計画実施判定部12の構成について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る計画実施判定部12の構成の一例を示すブロック図である。
計画実施判定部12は、実測値取得部121、計画値取得部122、計画期間判定部123、優先度判定部124、及び制御指示部125を含んで構成される。
図2は、第1の実施形態に係る計画実施判定部12の構成の一例を示すブロック図である。
計画実施判定部12は、実測値取得部121、計画値取得部122、計画期間判定部123、優先度判定部124、及び制御指示部125を含んで構成される。
実測値取得部121は、配水監視制御装置20が監視した各配水池24の水位実測値JMLを第2の周期t毎に取得し、優先度判定部124に出力する。
計画値取得部122は、水運用計画スケジュール記憶部11から第1の周期T毎に計算された配水池24毎の流入量計画値eと水位計画値PLを読み取り、読み取った流入量計画値eと水位計画値PLを優先度判定部124に出力する。
計画値取得部122は、水運用計画スケジュール記憶部11から第1の周期T毎に計算された配水池24毎の流入量計画値eと水位計画値PLを読み取り、読み取った流入量計画値eと水位計画値PLを優先度判定部124に出力する。
計画期間判定部123は、計画値取得部122が取得した配水池24毎の流入量計画値eに基づいて、その時点Tnでの計画が増加計画期間にあるか減少計画期間にあるかを判定する。増加計画期間とは、流入量計画値eが増加方向に変化する期間であり、減少計画期間とは、当該流入量計画値eが減少方向に変化していく期間である。
優先度判定部124は、計画値取得部122が取得した流入量計画値e、水位計画値PL、及び実測値取得部121が取得した水位実測値JMLに基づいて、配水池24毎の計画採用の優先度を第2の周期t毎に判定する。ここで、優先度判定部124は、流入量計画値eの時間変化と水位実測値JMLから水位計画値PLの差分である相対水位ΔJMLとに基づいてその配水池24の優先度を第2の周期t毎に定める。以下の説明では、相対水位ΔJMLを単に水位ΔJMLと呼ぶ。ここで、優先度判定部124は、流入量計画値eの時間変化が水位ΔJMLの時間変化と逆相である配水池24の優先度を、水位ΔJMLの時間変化と同相である配水池24の優先度よりも高く定めてもよい。逆相であるとは、その正負もしくは変化方向が逆であることを意味する。例えば、流入量計画値eの時間変化が水位ΔJMLの時間変化と逆相とは、流入量計画値eが時間経過に応じて増加する場合、水位ΔJMLが時間経過に応じて減少することを意味する。なお、同相であるとは、その正負もしくは変化方向が同じであることを意味する。例えば、流入量計画値eの時間変化が水位ΔJMLの時間変化と同相とは、流入量計画値eが時間経過に応じて増加する場合、水位ΔJMLも時間経過に応じて増加することを意味する。
また、優先度判定部124は、流入量計画値eの時間変化が水位ΔJMLと逆相である配水池24の優先度を、水位ΔJMLと同相である配水池24もしくは水位ΔJMLが0である配水池24の優先度よりも高く定めてもよい。例えば、流入量計画値eの時間変化が時間変化に応じて増加する場合、優先度判定部124は、水位ΔJMLが負である配水池24の優先度を、水位ΔJMLが正である配水池24の優先度もしくは水位ΔJMLが0である配水池24の優先度よりも高く定める。
また、優先度判定部124は、配水池24の水位の制御上限CU又は制御下限CLから水位実測値JMLの差分が大きい配水池24ほど高い優先度を定めてもよい。
また、優先度判定部124は、配水池24の水位の制御上限CU又は制御下限CLから水位実測値JMLの差分が大きい配水池24ほど高い優先度を定めてもよい。
具体的には、計画期間判定部123がその時点Tnでの計画が増加計画期間にあると判定した場合、優先度判定部124は、次の(a1)〜(a3)の条件のうち、いずれの条件を満足するかを判定する。
(a1)水位実測値JML<水位計画値PL、かつ、水位ΔJMLが時間経過に応じて低下。
(a2)水位実測値JML<水位計画値PL、かつ、水位ΔJMLが時間経過に応じて上昇。
(a3)水位実測値JML≧水位計画値PL。
(a1)水位実測値JML<水位計画値PL、かつ、水位ΔJMLが時間経過に応じて低下。
(a2)水位実測値JML<水位計画値PL、かつ、水位ΔJMLが時間経過に応じて上昇。
(a3)水位実測値JML≧水位計画値PL。
条件(a1)〜(a3)のそれぞれには、優先度1〜3が対応付けられている。この例では、優先度1〜3の降順に優先度が予め定められている。優先度1が最も優先度が高く、優先度3が最も優先度が低い。そして、優先度判定部124は、満足する条件に対応する優先度を、その配水池24の優先度と定める。
なお、条件(a1)〜(a3)の少なくともいずれかを満足する配水池24が複数ある場合には、優先度判定部124は、その複数の配水池24のうち運用余裕度が高い配水池24ほど高い優先度を定めてもよい。運用余裕度とは、水位実測値JMLから制御限界(制御上限CU又は制御下限CL)との差、つまり制御された水位が制御限界に達するまでの余裕の度合いを示す指標である。具体的には、優先度判定部124は、式(1)を用いて運用余裕度を算出する。
運用余裕度=(制御上限CU−水位実測値JML)/(制御上限CU−水位計画値PL)… (1)
式(1)は、運用余裕度が、配水池24の水位の制御上限CUから水位実測値JMLの差分を、制御上限CUから水位計画値PLの差分で正規化して計算されることを示す。
また、計画期間判定部123がその時点Tnでの計画が減少計画期間にあると判定した場合、優先度判定部124は、次の(b1)〜(b3)の条件のうち、いずれの条件を満足するかを判定する。
(b1)水位実測値JML>水位計画値PL、かつ、水位ΔJMLが時間経過に応じて上昇する場合。
(b2)水位実測値JML>水位計画値PL、かつ、水位ΔJMLが時間経過に応じて低下又は不変である場合。
(b3)水位実測値JML≦水位計画値PL。
(b1)水位実測値JML>水位計画値PL、かつ、水位ΔJMLが時間経過に応じて上昇する場合。
(b2)水位実測値JML>水位計画値PL、かつ、水位ΔJMLが時間経過に応じて低下又は不変である場合。
(b3)水位実測値JML≦水位計画値PL。
条件(b1)〜(b3)のそれぞれには、優先度1〜3が対応付けられている。この例では、優先度1〜3の降順に優先度が予め定められている。優先度1が最も優先度が高く、優先度3が最も優先度が低い。そして、優先度判定部124は、満足する条件に対応する優先度を、その配水池24の優先度と定める。
なお、条件(b1)〜(b3)の少なくともいずれかを満足する配水池24が複数ある場合には、優先度判定部124は、その複数の配水池24のうち運用余裕度が高い配水池24ほど高い優先度を定めてもよい。具体的には、優先度判定部124は、式(2)を用いて運用余裕度を算出する。
(制御下限CL−水位実測値JML)/(制御下限CL−水位計画値PL)… (2)
式(2)は、運用余裕度が、配水池24の水位の制御下限CLから水位実測値JMLの差分を、制御下限CLから水位計画値PLの差分で正規化して計算されることを示す。
制御指示部125は、各配水池24について配水池流入量WSiの増減調整を指示する制御信号を生成する。制御指示部125は、生成した制御信号を流入量計画値e、水位計画値PL及び水位実測値JMLに対応させて、優先度判定部124が定めた優先度で、各配水池24について第2の周期t毎に計画補正部13及び流量同調部14に出力する。
なお、従来技術でも、流量同調部14は、送水ポンプ22の送水量の制御と配水池流入弁23による流入量の制御とを連動する等により、送水に係る圧力変動を極力なくすことが試みられていた。しかし、流量の変化量が大きい場合には、圧力変動を抑制しきれないことがあった。水の需要予測、水運用計画の実施時刻を配水池24間でずらすことも考えられるが、通例では、1時間毎に需要予測を行い、水運用計画を作成し、作成した計画を実施する。これは、運用データの管理は一定の時間帯毎に行われるため、需要予測、運用計画のデータのみに係る時刻のみが他のデータに係る時刻と異なると、データの管理が煩雑になることによる。
これに対し、本実施形態に係る水運用システム1において、上述したように需要予測部27における需要予測、最適水運用計画部29における水運用計画の作成は、運用計画の時間帯である第1の周期(例えば、1時間)毎に行う。他方、水運用支援装置10の計画実施判定部12は、配水池24毎の計画採用の条件(a1)〜(a3)、(b1)〜(b3)を第1の周期よりも短い第2の周期毎に判定する。計画実施判定部12は、計画採用の条件毎に優先度を設け、判定した条件に対応した優先度に基づいて計画を採用する。優先度が同じ配水池24が複数ある場合には、運用上余裕がある配水池を優先して計画を採用する。これにより、計画採用のタイミングを分散させることにより、同時に複数の配水池24への流入量を変更することを避けることで、送水ポンプ22の送水量を急激に変動させないようにする。
図3は、第1の実施形態の水運用支援処理の一例を示すフローチャートである。計画実施判定部12は、図2に示す処理のうちステップS101の処理を第1の周期T毎に実行し、ステップS102〜S107の処理を第2の周期t毎に実行する。
(ステップS101)計画値取得部122は、水運用計画スケジュール記憶部11から第1の周期T毎に計算された配水池24毎の流入量計画値eと水位計画値PL(実施計画)を読み取る。計画値取得部122は、配水池毎に読み取った実施計画に当該配水池の有効な実施計画が含まれているか(計画あり)否かを判定する。計画値取得部122は、実施計画が含まれてない配水池について採用なしを示す実施計画を計画実施判定部12の記憶部(図示せず)に保存する。その後、ステップS102に進む。
(ステップS102)計画実施判定部12は、計画ありと判定された配水池のそれぞれについて、ステップS103〜S106の処理(ループ処理)を実行する。その後、ステップS107に進む。
(ステップS103)優先度判定部124は、現状の配水池、つまり処理対象の配水池について優先度(計画採用優先度)を判定する。優先度は、実施計画を採用する優先度、つまり、配水池24毎の流入量計画値eに近づけるように配水池流入量WSiの増減調整を行う順序である。優先度判定処理については後述する。その後、ステップS104に進む。
(ステップS103)優先度判定部124は、現状の配水池、つまり処理対象の配水池について優先度(計画採用優先度)を判定する。優先度は、実施計画を採用する優先度、つまり、配水池24毎の流入量計画値eに近づけるように配水池流入量WSiの増減調整を行う順序である。優先度判定処理については後述する。その後、ステップS104に進む。
(ステップS104)優先度判定部124は、現状の配水池に係る優先度と記憶部に保存された実施計画に係る優先度とを比較する。現状の配水池の優先度の方が高いと判定された場合には(ステップS104 >)、ステップS106に進む。現状の配水池の優先度と等しいと判定された場合には(ステップS104 =)、ステップS105に進む。現状の配水池の優先度の方が低いと判定された場合には(ステップS104 <)、ループ処理を終了する。なお、優先度判定部124は、計画ありと判定された配水池に係る優先度を、計画なしと判定された配水池に係る優先度よりも高いと判定する。
(ステップS105)優先度判定部124は、現状の配水池の運用余裕度と記憶部に保存された実施計画に係る運用余裕度とを比較する。現状の配水池の運用余裕度の方が高いと判定された場合には(ステップS105 >)、ステップS106に進む。現状の運用余裕度の方が低い、又は記憶部に保存された実施計画に係る運用余裕度と等しいと判定された場合には(ステップS105 ≦)、ループ処理を終了する。
(ステップS106)優先度判定部124は、現状の配水池24の実施計画を計画実施判定部12の記憶部に保存する。これにより、計画実施判定部12の記憶部には、最も優先度が高い配水池24の実施計画が記憶される。その後、ループ処理を終了する。
(ステップS106)優先度判定部124は、現状の配水池24の実施計画を計画実施判定部12の記憶部に保存する。これにより、計画実施判定部12の記憶部には、最も優先度が高い配水池24の実施計画が記憶される。その後、ループ処理を終了する。
(ステップS107)制御指示部125は、計画実施判定部12の記憶部に保存されている配水池24の配水池の実施計画(配水池計画)を読み出す。計画実施判定部12は、読み出した実施計画に基づいて制御信号を生成し、生成した制御信号を流量同調部14に出力する。
そして、制御信号を出力した後、計画実施判定部12は、その記憶部に保存した実施計画を消去する。その後、図3に示す処理を終了する。
そして、制御信号を出力した後、計画実施判定部12は、その記憶部に保存した実施計画を消去する。その後、図3に示す処理を終了する。
図3に示す処理が実行されることより、各時刻tmでは、その時点で最も優先度が高い配水池の実施計画が実施される。tmは、第2の周期毎の離散時刻を示す。
次に、計画実施判定部12における優先度判定処理について説明する。
図4は、第1の実施形態の優先度判定処理の一例を示すフローチャートである。次に説明する優先度判定処理は、ステップS103(図3)で第2の周期t毎に実行される。
図4は、第1の実施形態の優先度判定処理の一例を示すフローチャートである。次に説明する優先度判定処理は、ステップS103(図3)で第2の周期t毎に実行される。
(ステップS201)実測値取得部121は、配水監視制御装置20から、現状の配水池24のその時点Tnにおける水位実測値JMLを取得する。計画値取得部122は、水運用計画スケジュール記憶部11から現状の配水池24のその時点Tnにおける水位計画値PLを読み取る。実測値取得部121は、その時点Tnの水位実測値JMLと水位計画値PLとの差分である水位ΔJMLを計算する。実測値取得部121は、その時点(現時刻)tmの水位ΔJMLから前時刻tm−1における水位ΔJMLの差分である水位変化値ΔJML’を計算(取得)する。前時刻tm−1は、その時点tmよりも第2の周期tだけ過去の時刻である。その後、ステップS202に進む。
(ステップS202)計画期間判定部123は、現状の配水池24について、配水池流入量WSiの計画が増加計画期間にあるか減少計画期間にあるかを判定する。例えば、その時点Tnの流入量計画値eがその時点Tnよりも第1の周期Tだけ過去の時刻(前時刻)Tn−1の流入量計画値eよりも大きいとき、計画期間判定部123は、その時点の計画が増加計画期間であると判定する。その時点Tnの流入量計画値eが過去の時刻Tn−1の流入量計画値eよりも小さいとき、計画期間判定部123は、その時点の計画が減少計画期間であると判断する。
増加計画期間と判定された場合には(ステップS202 増加)、ステップ203aに進む。減少計画期間と判定された場合には(ステップS202 減少)、ステップ203bに進む。
増加計画期間と判定された場合には(ステップS202 増加)、ステップ203aに進む。減少計画期間と判定された場合には(ステップS202 減少)、ステップ203bに進む。
(ステップS203a)優先度判定部124は、現状の配水池24について、水位実測値JMLと水位計画値PLとを比較する。水位実測値JMLの方が小さいと判定された場合(ステップS203a <)ステップS204aに進む。水位実測値JMLの方が大きい、又は水位計画値PLと等しいと判定された場合(ステップS203a ≧)ステップS205aに進む。
(ステップS203b)優先度判定部124は、現状の配水池24について、水位実測値JMLと水位計画値PLとを比較する。水位実測値JMLの方が大きいと判定された場合(ステップS203b >)ステップS204bに進む。水位実測値JMLの方が小さい、又は水位計画値PLと等しいと判定された場合(ステップS203b ≦)ステップS205bに進む。
(ステップS204a)優先度判定部124は、現状の配水池24について、水位変化値ΔJML’に基づいて水位低下中であるか否かを判定する。判定の際、優先度判定部124は、その時点tmにおける水位変化値ΔJML’が、予め定めた負の水位変化値の閾値よりも小さいとき水位低下中であると判定する。それ以外の場合、優先度判定部124は、水位低下中ではないと判定する。水位低下中であると判定された場合(ステップS204a YES)、ステップS206aに進む。水位低下中ではないと判定された場合(ステップS204a NO)、ステップS207aに進む。
(ステップS204b)優先度判定部124は、現状の配水池24について、水位変化値ΔJML’に基づいて水位上昇中であるか否かを判定する。判定の際、優先度判定部124は、その時点tmにおける水位変化値ΔJML’が、予め定めた正の水位変化値の閾値よりも大きいとき水位上昇中であると判定する。それ以外の場合、優先度判定部124は、水位上昇中ではないと判定する。水位上昇中であると判定された場合(ステップS204b YES)、ステップS206bに進む。水位低下中ではないと判定された場合(ステップS204b NO)、ステップS207bに進む。
(ステップS205a)優先度判定部124は、現状の配水池24について、ステップS204aと同様に水位変化値ΔJML’に基づいて水位低下中であるか否かを判定する。水位低下中であると判定された場合(ステップS205a YES)、ステップS208aに進む。水位低下中ではないと判定された場合(ステップS205a NO)、ステップS210に進む。
(ステップS205b)優先度判定部124は、現状の配水池24について、ステップS204bと同様に水位変化値ΔJML’に基づいて水位上昇中であるか否かを判定する。水位上昇中であると判定された場合(ステップS205b YES)、ステップS208bに進む。水位上昇中ではないと判定された場合(ステップS205b NO)、ステップS210に進む。
(ステップS206a)優先度判定部124は、現状の配水池24について、優先度を優先度1と判定する。その後、ステップS209aに進む。
(ステップS206b)優先度判定部124は、現状の配水池24について、優先度を優先度1と判定する。その後、ステップS209bに進む。
(ステップS207a)優先度判定部124は、現状の配水池24について、優先度を優先度2と判定する。その後、ステップS209aに進む。
(ステップS207b)優先度判定部124は、現状の配水池24について、優先度を優先度2と判定する。その後、ステップS209bに進む。
(ステップS208a)優先度判定部124は、現状の配水池24について、優先度を優先度3と判定する。その後、ステップS209aに進む。
(ステップS208b)優先度判定部124は、現状の配水池24について、優先度を優先度3と判定する。その後、ステップS209bに進む。判定された優先度は、優先度1、2、3の降順である。優先度1が最も優先度が高く、優先度3が最も優先度が低い。
(ステップS206b)優先度判定部124は、現状の配水池24について、優先度を優先度1と判定する。その後、ステップS209bに進む。
(ステップS207a)優先度判定部124は、現状の配水池24について、優先度を優先度2と判定する。その後、ステップS209aに進む。
(ステップS207b)優先度判定部124は、現状の配水池24について、優先度を優先度2と判定する。その後、ステップS209bに進む。
(ステップS208a)優先度判定部124は、現状の配水池24について、優先度を優先度3と判定する。その後、ステップS209aに進む。
(ステップS208b)優先度判定部124は、現状の配水池24について、優先度を優先度3と判定する。その後、ステップS209bに進む。判定された優先度は、優先度1、2、3の降順である。優先度1が最も優先度が高く、優先度3が最も優先度が低い。
(ステップS209a)優先度判定部124は、現状の配水池24について、制御上限CU、水位実測値JML、及び水位計画値に基づいて運用余裕度を算出する。優先度判定部124は、運用余裕度を、式(1)を用いて算出する。その後、ステップS103に戻る。
(ステップS209b)優先度判定部124は、現状の配水池24について、制御下限CL、水位実測値JML、及び水位計画値に基づいて運用余裕度を算出する。優先度判定部124は、運用余裕度を、式(2)を用いて算出する。その後、ステップS103に戻る。
(ステップS210)優先度判定部124は、現状の配水池24について、実施計画を採用しないと判定し、採用なしを示す実施計画を計画実施判定部12の記憶部に保存する。その後、ステップS103に戻る。
(ステップS209b)優先度判定部124は、現状の配水池24について、制御下限CL、水位実測値JML、及び水位計画値に基づいて運用余裕度を算出する。優先度判定部124は、運用余裕度を、式(2)を用いて算出する。その後、ステップS103に戻る。
(ステップS210)優先度判定部124は、現状の配水池24について、実施計画を採用しないと判定し、採用なしを示す実施計画を計画実施判定部12の記憶部に保存する。その後、ステップS103に戻る。
なお、計画期間判定部123は、ステップS202の処理を第1の周期T毎に行ってもよい。また、ステップS202において、その時点Tnの流入量計画値eが過去の時刻Tn−1の流入量計画値eと等しいと判定された場合には、計画期間判定部123は、次の処理を行ってもよい。ステップS204aと同様に水位変化値ΔJML’に基づいて水位低下中と判定される場合には、計画期間判定部123は、その時点の計画が増加計画期間であると判断してもよい。ステップS204bと同様に水位変化値ΔJML’に基づいて水位上昇中と判定される場合には、計画期間判定部123は、その時点の計画が減少計画期間であると判断してもよい。また、その時点tmでの水位変化値ΔJML’が、予め定めた負の水位変化値の閾値以上であって正の水位変化値の閾値以下である場合には、ステップS210に進んでもよい。
次に、第1の実施形態に係る水運用支援処理における制御例について説明する。
次に説明する例では、制御対象の配水池24の数は3個である。3個の配水池を、それぞれ配水池A、B、Cと呼んで区別する。
図5は、第1の実施形態における流入量計画値の例を示す図である。
図5(A)〜(C)は、それぞれ配水池A〜Cの計画値ならびに設定値の時間変化を示す。計画値は、水運用計画スケジュール記憶部11に記憶された流入量計画値eである。設定値は、制御指示部125から制御信号と対応付けて出力される流入量計画値eである。計画値は、時刻tmにおいて、配水池A、B、CそれぞれについてQA、QB、QC増加する。これに対し、設定値は、時刻tmにおいて配水池AについてQA増加し、時刻tm+1において配水池BについてQB増加し、時刻tm+2において配水池BについてQC増加する。このことは、後述するように図4の処理によって判断される優先度のうち、最も高い優先度が判定される配水池は、時刻tm、tm+1、tm+2において、それぞれ配水池A、B、Cであるためである。
次に説明する例では、制御対象の配水池24の数は3個である。3個の配水池を、それぞれ配水池A、B、Cと呼んで区別する。
図5は、第1の実施形態における流入量計画値の例を示す図である。
図5(A)〜(C)は、それぞれ配水池A〜Cの計画値ならびに設定値の時間変化を示す。計画値は、水運用計画スケジュール記憶部11に記憶された流入量計画値eである。設定値は、制御指示部125から制御信号と対応付けて出力される流入量計画値eである。計画値は、時刻tmにおいて、配水池A、B、CそれぞれについてQA、QB、QC増加する。これに対し、設定値は、時刻tmにおいて配水池AについてQA増加し、時刻tm+1において配水池BについてQB増加し、時刻tm+2において配水池BについてQC増加する。このことは、後述するように図4の処理によって判断される優先度のうち、最も高い優先度が判定される配水池は、時刻tm、tm+1、tm+2において、それぞれ配水池A、B、Cであるためである。
図6は、第1の実施形態による水位の例を示す図である。
図6(A)〜(C)は、それぞれ配水池A〜Cの水位実測値(実測値)JML、水位計画値(計画値)PL、制御上限CU、制御下限CL、運用上限OU、ならびに運用下限OLの時間変化を示す。運用上限OU、運用下限OLは、それぞれ水運用システム1による水運用を実行する水位の上限、下限を示す。本実施形態では、運用上限OU、運用下限OLは、参照されない。
図6(A)〜(C)は、それぞれ配水池A〜Cの水位実測値(実測値)JML、水位計画値(計画値)PL、制御上限CU、制御下限CL、運用上限OU、ならびに運用下限OLの時間変化を示す。運用上限OU、運用下限OLは、それぞれ水運用システム1による水運用を実行する水位の上限、下限を示す。本実施形態では、運用上限OU、運用下限OLは、参照されない。
時刻tmにおいて、配水池Aの水位計画値PLは水位実測値JMLよりも大きく、水位実測値JMLから水位計画値PLの差分である水位ΔJMLが時間経過に応じて低下する。そのため、優先度判定部124は、配水池Aの優先度を優先度1と定める(図4、ステップS206a)。
配水池B、Cの水位計画値PLは、それぞれ水位実測値JMLよりも小さい。そのため、優先度判定部124は、配水池B、Cの優先度をそれぞれ優先度3と定める(図4、ステップS208a)。
従って、優先度判定部124は、配水池Aの優先度が最も高いと判定するので、時刻tmにおいて制御指示部125は、配水池Aに係る制御信号を流量同調部14に出力する(図3、ステップS106、S107)。
配水池B、Cの水位計画値PLは、それぞれ水位実測値JMLよりも小さい。そのため、優先度判定部124は、配水池B、Cの優先度をそれぞれ優先度3と定める(図4、ステップS208a)。
従って、優先度判定部124は、配水池Aの優先度が最も高いと判定するので、時刻tmにおいて制御指示部125は、配水池Aに係る制御信号を流量同調部14に出力する(図3、ステップS106、S107)。
時刻tm+1において、配水池A〜Cの水位計画値PLは、それぞれ水位実測値JMLよりも小さい。優先度判定部124は、配水池A〜Cの優先度をそれぞれ優先度3と定めるが(図4、ステップS208a)、制御上限CUから水位実測値JMLの差に基づいて算出される運用余裕度が最も大きい配水池Bを最も優先する(図3、ステップS106、図4、ステップS209a)。従って、時刻tm+1において制御指示部125は配水池Bに係る制御信号を流量同調部14に出力する(図3、ステップS107)。
時刻tm+2において、配水池A〜Cの水位計画値PLは、それぞれ水位実測値JMLよりも小さい。そのため、優先度判定部124は、配水池A〜Cの優先度をそれぞれ優先度3と定めるが(図4、ステップS208a)、制御上限CUから水位実測値JMLの差に基づいて算出される運用余裕度が最も大きい配水池Cを最も優先する(図3、ステップS106、図4、ステップS209a)。従って、時刻tmにおいて制御指示部125は配水池Cに係る制御信号を流量同調部14に出力する(図3、ステップS107)。
図7は、第1の実施形態における送水量の例を示す図である。
送水量の計画値は、従来技術と同様に第1の周期T毎に流入量計画値e、水位計画値PL及び水位実測値JMLに対応づけて入力された制御信号に基づいて流量同調部14が定めた送水量である。送水量の計画値は、時刻tmにおいて、計画通り流入量計画値eがQA+QB+QC増加することによって急激に増加する。このように、配水池A〜C間で計画が一斉に採用され、送水量の制御が行われるので、送水量が急激に変動する。
送水量の計画値は、従来技術と同様に第1の周期T毎に流入量計画値e、水位計画値PL及び水位実測値JMLに対応づけて入力された制御信号に基づいて流量同調部14が定めた送水量である。送水量の計画値は、時刻tmにおいて、計画通り流入量計画値eがQA+QB+QC増加することによって急激に増加する。このように、配水池A〜C間で計画が一斉に採用され、送水量の制御が行われるので、送水量が急激に変動する。
送水量の設定値は、本実施形態の制御指示部125から流入量計画値e、水位計画値PL及び水位実測値JMLに対応づけて入力された制御信号に基づいて流量同調部14が定めた送水量である。時刻tm、tm+1、tm+2のそれぞれにおいて、流入量計画値eがQA、QB、QC増加することに応じて、送水量の設定値が増加する。このように、本実施形態では、優先度判定部124は、配水池A〜C間で計画採用の優先度を定めることで、計画採用のタイミングが分散される。流量同調部14は、分散されたタイミング毎に配水池A〜C毎の計画を採用して送水量の制御を行う。これにより、流入量が急激に変動することが回避される。
以上に説明したように、第1の実施形態の水運用支援装置10は、各配水池24の流入量計画値eと水位計画値PLを第1の周期T毎に取得する計画値取得部122を備える。また、各配水池24の水位実測値JMLを第1の周期Tよりも短い第2の周期t毎に取得する実測値取得部121を備える。また、水運用支援装置10は、流入量計画値eに基づく各配水池24の流入量制御の優先度を、第2の周期t毎に流入量計画値eの時間変化と水位実測値JMLから水位計画値PLの差分である水位ΔJMLとに基づいて定める優先度判定部124を備える。また、水運用支援装置10は、流入量計画値eに基づく各配水池24の流入量制御を、優先度判定部124が判定した優先度に基づいて指示する制御指示部125を備える。
この構成によれば、流入量計画値eの時間変化と、水位ΔJMLとに基づいて、配水池24毎に水位の制御の必要性の度合いに応じた優先度が判定される。また、優先度は流入量計画値eと水位計画値PLを取得した第1の周期Tよりも短い第2の周期tで判定され、第2の周期t毎に各配水池24の流入量の制御が指示される。そのため、流入量計画値と水位計画値PLを取得したタイミングから配水池24間で流入量の制御のタイミングが分散されるため、送水に係る圧力変動を抑制することができる。従って、機器の保守コストや運用事業者の管理コストを低減することができる。
また、第1の実施形態の水運用支援装置10において、優先度判定部124は、流入量計画値eの時間変化が水位ΔJMLの時間変化と逆相である配水池24の流入量制御の優先度を、水位ΔJMLと同相である配水池24の流入量制御の優先度よりも高く定める。
この構成によれば、制御の必要性がより高い流入量計画値eの時間変化が水位ΔJMLの時間変化と逆相である配水池24の方が、水位ΔJMLの時間変化と同相である配水池24よりも、流入量の制御が優先してなされる。そのため、流入量の制御のタイミングの分散による誤差を低減することができる。
この構成によれば、制御の必要性がより高い流入量計画値eの時間変化が水位ΔJMLの時間変化と逆相である配水池24の方が、水位ΔJMLの時間変化と同相である配水池24よりも、流入量の制御が優先してなされる。そのため、流入量の制御のタイミングの分散による誤差を低減することができる。
また、第1の実施形態の水運用支援装置10において、優先度判定部124は、流入量計画値eの時間変化と水位ΔJMLが逆相である配水池24の流入量制御の優先度を、水位ΔJMLと同相である配水池24もしくは水位ΔJMLが0である配水池24の流入量制御の優先度よりも高く定める。
この構成によれば、制御の必要性がより高い流入量計画値の時間変化が水位ΔJMLと逆相である配水池の方が水位ΔJMLと同相である配水池もしくは水位ΔJMLが0である配水池よりも、流入量の制御が優先してなされる。そのため、流入量の制御のタイミングの分散による誤差を低減することができる。
この構成によれば、制御の必要性がより高い流入量計画値の時間変化が水位ΔJMLと逆相である配水池の方が水位ΔJMLと同相である配水池もしくは水位ΔJMLが0である配水池よりも、流入量の制御が優先してなされる。そのため、流入量の制御のタイミングの分散による誤差を低減することができる。
また、第1の実施形態の水運用支援装置10において、優先度判定部124は、水位の制御限界CU又はCLから水位実測値JMLの差分が大きい配水池ほど高くなるように流入量制御の優先度を定める。
この構成によれば、制御限界までの水位の変化に余裕がある配水池ほど、流入量の制御が優先してなされる。そのため、流入量の制御のタイミングが分散されても有効に水位を変化させることができる。
この構成によれば、制御限界までの水位の変化に余裕がある配水池ほど、流入量の制御が優先してなされる。そのため、流入量の制御のタイミングが分散されても有効に水位を変化させることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を援用する。
図8は、第2の実施形態の水運用支援装置10Aを組み込んだ水運用システム1Aの構成の一例を示すブロック図である。
水運用システム1Aは、水運用支援装置10Aと、浄水池21、送水ポンプ22、配水池流入弁23、配水池24、配水区25ならびに配水監視制御装置20を含む配水設備Wdと、配水情報統計部26、需要予測部27、需要予測結果記憶部28ならびに最適水運用計画部29を含む水運用計画機器群Opとを有する。
次に、第2の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を援用する。
図8は、第2の実施形態の水運用支援装置10Aを組み込んだ水運用システム1Aの構成の一例を示すブロック図である。
水運用システム1Aは、水運用支援装置10Aと、浄水池21、送水ポンプ22、配水池流入弁23、配水池24、配水区25ならびに配水監視制御装置20を含む配水設備Wdと、配水情報統計部26、需要予測部27、需要予測結果記憶部28ならびに最適水運用計画部29を含む水運用計画機器群Opとを有する。
水運用支援装置10Aは、水運用計画スケジュール記憶部11、計画実施判定部12、計画補正部13、流量同調部14、及び設定調整部15Aの各機能を実現する。
設定調整部15Aには、流量同調部14から制御対象情報と制御量が入力される。また、設定調整部15Aには、配水池24それぞれに対応する配水池流入弁23について予め最大流入量変更値を設定しておく。最大流入量変更値とは、流入量の変更量の閾値である。設定調整部15Aは、入力された制御対象情報が示す配水池流入弁23について、その配水池流入弁23の制御量である流入量の変更量が最大流入量変更値を超えるか否かを判定する。超えると判定した場合には、設定調整部15Aは、流入量の変更量を最大流入量変更値よりも小さい変更量(調整変更量)に調整する。設定調整部15Aは、例えば、流入量の変更量をある整数で除算して得られる値であって、最大流入量変更値よりも小さい値を流入量調整変更量と定め、定めた流入量調整変更量を得る際に除算した整数を調整回数として定めてもよい。設定調整部15Aは、制御対象情報が示す配水池流入弁23について、流入量の変更量を得られた流入量調整変更量に更新することにより調整する。
他方、設定調整部15Aは、対応する送水ポンプ22の制御量である送水量の変更量から、送水量調整量を差し引くことにより送水量調整変更量を算出する。送水量調整量は、流入量の変更量から流入量調整変更量の差分に対応する。設定調整部15Aは、対応する送水ポンプ22について、送水量の変更量を得られた送水量調整変更量に更新することにより調整する。
設定調整部15Aは、制御対象情報と変更した制御量を第3の周期毎に配水監視制御装置20に送信する。第3の周期は、第2の周期よりも短い周期、好ましくは第2の周期を調整回数で除算して得られる周期よりも短い周期である。また、設定調整部15Aは、設定調整部15Aは、変更した制御量(送水量調整変更量)の合計が入力された制御量(送水量の変更量)に達するまで、制御対象情報と変更した制御量の送信を繰り返す。
他方、従来では最適水運用計画の再計算頻度及び修正頻度を抑制することにより、保守コスト、管理コストを削減することが提案されていた。再計算頻度及び修正頻度の抑制では、送水ポンプの台数の制御や流入弁の開閉制御といった離散的な制御を前提としており、送水ポンプの回転制御や弁の開度制御といった連続的な制御が活用されていなかった。
そのため、広域上水道において、送水ポンプや複数の配水池の水位の制御のタイミングが計画周期近辺に集中するために、送水ポンプの運転負荷の集中、流量の急激な変化に伴う圧力変動等が生じる場合があった。この場合には、機器の破損等に対する保守コストや、運用事業者の監視作業負荷の増加による管理コストが増大する。
そのため、広域上水道において、送水ポンプや複数の配水池の水位の制御のタイミングが計画周期近辺に集中するために、送水ポンプの運転負荷の集中、流量の急激な変化に伴う圧力変動等が生じる場合があった。この場合には、機器の破損等に対する保守コストや、運用事業者の監視作業負荷の増加による管理コストが増大する。
しかしながら、本実施形態では、配水監視制御装置20に出力される制御量が示す流入量の変更値が段階的に変化するため、1回あたりの流入量の変動が抑制され、送水に係る圧力変動が抑制される。そのため、機器の破損等に対する保守コストや、運用事業者の監視作業負荷の増加による管理コストの増大が抑制もしくは解消される。
次に、第2の実施形態に係る水運用支援処理による制御例について説明する。
図9は、第2の実施形態における流入量計画値の例を示す図である。
図9に示す例では、計画値が図5に示す計画値と同様である場合を例にとる。
図9(A)〜(C)は、それぞれ配水池A〜Cの計画値ならびに設定値の時間変化を示す。設定値は、設定調整部15Aにより得られた流入量調整変更量に基づいて算出された配水池毎の流入量である。
計画値は、時刻tmにおいて、配水池A、B、CそれぞれについてQA、QB、QC増加する。これに対し、配水池Aについて、時刻tmにおいてQAよりも小さい増加量で設定値が増加し始める。設定値の増加は、その増加量の合計値がQAに達するまで第2の周期tよりも短い第3の周期τ毎に繰り返される。配水池Bについて、時刻tm+1においてQBよりも小さい増加量で設定値が増加し始める。設定値の増加は、その増加量の合計値がQBに達するまで第3の周期τ毎に繰り返される。配水池Cについて、時刻tm+2においてQCよりも小さい増加量で設定値が増加し始める。設定値の増加は、その増加量の合計値がQCに達するまで第3の周期τ毎に繰り返される。
図9は、第2の実施形態における流入量計画値の例を示す図である。
図9に示す例では、計画値が図5に示す計画値と同様である場合を例にとる。
図9(A)〜(C)は、それぞれ配水池A〜Cの計画値ならびに設定値の時間変化を示す。設定値は、設定調整部15Aにより得られた流入量調整変更量に基づいて算出された配水池毎の流入量である。
計画値は、時刻tmにおいて、配水池A、B、CそれぞれについてQA、QB、QC増加する。これに対し、配水池Aについて、時刻tmにおいてQAよりも小さい増加量で設定値が増加し始める。設定値の増加は、その増加量の合計値がQAに達するまで第2の周期tよりも短い第3の周期τ毎に繰り返される。配水池Bについて、時刻tm+1においてQBよりも小さい増加量で設定値が増加し始める。設定値の増加は、その増加量の合計値がQBに達するまで第3の周期τ毎に繰り返される。配水池Cについて、時刻tm+2においてQCよりも小さい増加量で設定値が増加し始める。設定値の増加は、その増加量の合計値がQCに達するまで第3の周期τ毎に繰り返される。
図10は、第2の実施形態による送水量の例を示す図である。
送水量の計画値は、図7に示す例と同様に、時刻tmにおいて、計画通りに流入量計画値eがQA+QB+QC増加することによって急激に増加する。
送水量の設定値は、設定調整部15Aにより得られた送水量調整変更量を累積することにより算出された送水量である。送水量の設定値は、時刻tm、tm+1、tm+2のそれぞれにおいて、流入量計画値の増加量QA、QB、QCに応じた増加量よりも小さい増加量で増加を開始する。送水量の設定値は、その増加量の合計値が増加量QA、QB、QCに応じた増加量に達するまで、第3の周期τ毎に繰り返される。
このように、本実施形態では、設定調整部15Aは、流入量の変更量が最大流入量変更値を超える場合に、段階的に設定値を出力する。これにより、1回当たりの流入量の変動幅が抑制され、送水に係る圧力変動を抑制することができる。
送水量の計画値は、図7に示す例と同様に、時刻tmにおいて、計画通りに流入量計画値eがQA+QB+QC増加することによって急激に増加する。
送水量の設定値は、設定調整部15Aにより得られた送水量調整変更量を累積することにより算出された送水量である。送水量の設定値は、時刻tm、tm+1、tm+2のそれぞれにおいて、流入量計画値の増加量QA、QB、QCに応じた増加量よりも小さい増加量で増加を開始する。送水量の設定値は、その増加量の合計値が増加量QA、QB、QCに応じた増加量に達するまで、第3の周期τ毎に繰り返される。
このように、本実施形態では、設定調整部15Aは、流入量の変更量が最大流入量変更値を超える場合に、段階的に設定値を出力する。これにより、1回当たりの流入量の変動幅が抑制され、送水に係る圧力変動を抑制することができる。
以上に説明したように、第2の実施形態の水運用支援装置10Aは、さらに配水池24毎の流入量の変更量が最大流入量変更値よりも小さくなるように、流入量を第2の周期tよりも短い第3の周期τ毎に調整する設定調整部15Aを備える。
この構成により、第3の周期τ毎に各配水池24への流入量が制御され、制御による流入量の変更量が最大流入量変更値よりも小さくなるので、流入量が段階的に変化する。そのため、送水に係る圧力変動をさらに抑制することができる。従って、機器の保守コストをさらに低減することができる。
この構成により、第3の周期τ毎に各配水池24への流入量が制御され、制御による流入量の変更量が最大流入量変更値よりも小さくなるので、流入量が段階的に変化する。そのため、送水に係る圧力変動をさらに抑制することができる。従って、機器の保守コストをさらに低減することができる。
なお、上述した実施形態の水運用支援装置10、10Aは、配水監視制御装置20、配水情報統計部26、需要予測部27、需要予測結果記憶部28、及び最適水運用計画部29とは別体である場合を例にしたが、これには限られない。水運用支援装置10、10Aは、配水監視制御装置20、配水情報統計部26、需要予測部27、需要予測結果記憶部28、最適水運用計画部29のいずれか又はそれらの任意の組み合わせと一体化して構成されてもよい。また、水運用支援装置10、10Aでは、計画補正部13が省略されてもよい。
上記各実施形態では、実測値取得部121、計画値取得部122、計画期間判定部123、優先度判定部124、制御指示部125、計画補正部13、流量同調部14、及び設定調整部15Aはソフトウェア機能部であるものとしたが、LSI(Large−Scale Integration)等のハードウェア機能部であってもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、各配水池24の流入量計画値eと水位計画値PLを第1の周期T毎に取得する計画値取得部122、各配水池24の水位実測値JMLを第1の周期Tよりも短い第2の周期t毎に取得する実測値取得部121、流入量計画値eに基づく各配水池24の流入量制御の優先度を、第2の周期t毎に流入量計画値eの時間変化と水位実測値JMLから水位計画値PLの差分である水位ΔJMLとに基づいて定める優先度判定部124、流入量計画値eに基づく各配水池24の流入量制御を、優先度判定部124が判定した優先度に基づいて指示する制御指示部125を持つことにより、機器の保守コストや運用事業者の管理コストを低減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、1A…水運用システム、10…水運用支援装置、11…水運用計画スケジュール記憶部、12…計画実施判定部、121…実測値取得部、122…計画値取得部、123…計画期間判定部、124…優先度判定部、125…制御指示部、13…計画補正部、14…流量同調部、15A…設定調整部、20…配水監視制御装置、Wd…配水設備、21…浄水池、22…送水ポンプ、23…配水池流入弁、24…配水池、25…配水区、Op…水運用計画機器群、26…配水情報統計部、27…需要予測部、28…需要予測結果記憶部、29…最適水運用計画部
Claims (7)
- 各配水池の流入量計画値と水位計画値を第1の周期毎に取得する計画値取得部と、
各配水池の水位実測値を前記第1の周期よりも短い第2の周期毎に取得する実測値取得部と、
前記流入量計画値に基づく各配水池の流入量制御の優先度を、前記第2の周期毎に前記流入量計画値の時間変化と前記水位実測値から前記水位計画値の差分とに基づいて定める優先度判定部と、
前記流入量計画値に基づく各配水池の流入量制御を、前記優先度判定部が判定した優先度に基づいて指示する制御指示部と、
を備える水運用支援装置。 - 前記優先度判定部は、前記流入量計画値の時間変化が前記差分の時間変化と逆相である配水池の流入量制御の優先度を、前記差分と同相である配水池の流入量制御の優先度よりも高く定める請求項1に記載の水運用支援装置。
- 前記優先度判定部は、前記流入量計画値の時間変化と前記差分が逆相である配水池の流入量制御の優先度を、前記差分と同相である配水池もしくは前記差分が0である配水池の流入量制御の優先度よりも高く定める請求項1又は請求項2に記載の水運用支援装置。
- 前記優先度判定部は、水位の制御限界から前記水位実測値の差分が大きい配水池ほど高くなるように流入量制御の優先度を定める請求項1から請求項3のいずれかに記載の水運用支援装置。
- 前記流入量の変更量が所定の変更量の閾値よりも小さくなるように、前記流入量を前記第2の周期よりも短い第3の周期毎に調整する調整部、
を備える請求項1から請求項4のいずれかに記載の水運用支援装置。 - 水運用制御装置が、
各配水池の流入量計画値と水位計画値を第1の周期毎に取得する計画値取得ステップと、
各配水池の水位実測値を前記第1の周期よりも短い第2の周期毎に取得する実測値取得ステップと、
前記流入量計画値に基づく各配水池の流入量制御の優先度を、前記第2の周期毎に前記流入量計画値の時間変化と前記水位実測値から前記水位計画値の差分とに基づいて定める優先度判定ステップと、
前記流入量計画値に基づく各配水池の流入量制御を、前記優先度判定ステップで判定した優先度に基づいて指示する制御指示ステップと、
を有する水運用支援方法。 - 水運用制御装置のコンピュータを、
各配水池の流入量計画値と水位計画値を第1の周期毎に取得する計画値取得部と、
各配水池の水位実測値を前記第1の周期よりも短い第2の周期毎に取得する実測値取得部と、
前記流入量計画値に基づく各配水池の流入量制御の優先度を、前記第2の周期毎に前記流入量計画値の時間変化と前記水位実測値から前記水位計画値の差分とに基づいて定める優先度判定部と、
前記流入量計画値に基づく各配水池の流入量制御を、前記優先度判定部が判定した優先度に基づいて指示する制御指示部と、
として機能させるためのコンピュータ読み込み可能なプログラム。
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JP2014049511A JP2015175093A (ja) | 2014-03-12 | 2014-03-12 | 水運用支援装置、水運用支援方法、およびプログラム |
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Cited By (2)
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JP2018101172A (ja) * | 2016-12-19 | 2018-06-28 | 日本電気株式会社 | 運用支援装置、運用支援方法及びプログラム |
JP2021116579A (ja) * | 2020-01-24 | 2021-08-10 | 清水建設株式会社 | 雨水利用設備の管理システム |
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- 2014-03-12 JP JP2014049511A patent/JP2015175093A/ja active Pending
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