JP2015174545A - 車両特性制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操舵性を向上させることができる車両特性制御装置を提供する。【解決手段】車両特性制御装置は、車両の特性を制御する車両特性制御装置であって、車両のヨーレートを検出する検出部と、車両の操舵角の変化に基づいて車両の目標ヨーレートを算出する算出部と、車両の車体に対して移動可能に配置された可動物体と、車両に設けられ、車体に対して可動物体を移動させる駆動機構と、ヨーレートと目標ヨーレートとが近づくように、駆動機構を制御する制御部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明の一側面は、車両特性制御装置に関する。
特許文献1には、検出部から得られたヨーレートと、車両の目標ヨーレートとの偏差であるヨーレート偏差に基づいて車両の運動を制御する運動制御装置が記載されている。この装置は、車両の基準重量について予め設定された基準スタビリティファクタとスタビリティファクタの推定値との大小関係に基づいて目標ヨーレートを修正する。
特開2013−129316号公報 特開2001−163261号公報 特開2012−121375号公報 特許第5104997号公報 特開2008−195351号公報 特開2010−155563号公報 特開2012−056394号公報 特開2010−253978号公報 特開2006−335171号公報
近年、車両の軽量化に伴い、操舵性の向上が要求されている。このため、特許文献1記載のように目標ヨーレートを修正するヨーレート制御ではなく、新たなアプローチで操舵性を向上させることができる装置が望まれている。
本発明の一側面に係る車両特性制御装置は、車両の特性を制御する車両特性制御装置であって、車両のヨーレートを検出する検出部と、車両の操舵角の変化に基づいて車両の目標ヨーレートを算出する算出部と、車両の車体に対して移動可能に配置された可動物体と、車両に設けられ、車体に対して可動物体を移動させる駆動機構と、ヨーレートと目標ヨーレートとが近づくように、駆動機構を制御する制御部と、を備える。
この車両特性制御装置では、制御部により駆動機構が制御され、車体に対して可動物体が移動する。可動物体が移動した場合には、車両の特性を示す固有振動数及び減衰係数が変化する。すなわち、可動物体を移動させることにより、車両の特性が変更される。このため、ヨーレートと目標ヨーレートとを近づけるように駆動機構が制御されることによって、車両の特性を変更させてヨーレートと目標ヨーレートとを近づけることができる。よって、操舵性を向上させることができる。
一実施形態では、可動物体は、車体のフロア上又はフロア下のフレームに配置されてもよい。このように構成することで、車両の重心をより低い位置とすることができるので、走行時の安定性を向上させることが可能となる。
一実施形態では、可動物体は、少なくとも2つ配置され、少なくとも2つの可動物体は、車両前後方向からみて上下方向に延びる車体の重心軸を挟むように配置され、車両前後方向に沿って移動可能に配置されてもよい。一実施形態では、可動物体は、少なくとも2つ設けられ、少なくとも2つの可動物体は、車幅方向からみて上下方向に延びる車体の重心軸を挟むように配置され、車幅方向に沿って移動可能に配置されてもよい。これらの場合、2つの可動物体が車体に対して移動することにより、ヨーモーメントを発生させることができる。
以上説明したように、本発明の一側面及び種々の実施形態によれば、操舵性を向上させることができる車両特性制御装置が提供される。
第1実施形態に係る車両特性制御装置を備えた車両の構成を示す概要図である。 第1実施形態に係る車両特性制御装置を備えた車両の機能構成を示すブロック図である。 図1に示す車両特性制御装置の動作を示すフローチャートである。 車線変更時における車両制御を説明する図である。 第2実施形態に係る車両特性制御装置を備えた車両の構成を示す概要図である。 可動物体を用いてヨーモーメントを発生させる作用効果を説明する概要図である。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
(第1実施形態)
本実施形態に係る車両特性制御装置1は、車両の特性を制御して車両の運動を制御する装置である。車両の特性は、車両の重量又は構成要素の配置位置等によって定まる性質であって、例えば固有振動数及び減衰係数等によって表現される。車両の運動とは、例えば車両のヨー方向、ピッチ方向又はロール方向の動きである。車両特性制御装置1は、例えば車線変更時又は緊急回避時等の車両の運動を制御する。
最初に、一実施形態に係る車両特性制御装置1を図1,2を用いて説明する。図1は、一実施形態に係る車両特性制御装置1を備えた車両2の構成を示す概要図である。図1の(A)は、平面視した構成概要図、図1の(B)は、側面視した構成概要図である。図2は、一実施形態に係る車両特性制御装置1を備えた車両2の機能構成を示すブロック図である。
図1に示すように、車両2は、ドライブシャフト3(前軸)及びドライブシャフト4(後軸)を備えており、前輪5a,5b及び後輪5c,5dがそれぞれ取り付けられている。ここで、車両2の車輪5a〜5dは、転がり抵抗を小さくするために、例えば、従来のタイヤよりも大径かつ細幅のタイヤが用いられる。従来のタイヤとしては、例えばタイヤ幅175mmで15インチのタイヤである。
図1,2に示すように、車両2は、例えば、舵角センサ6、検出部7、ECU8、駆動機構9及び可動物体10を備えている。ECU8は、電子制御する自動車デバイスのコンピュータであり、プロセッサ(CPU(Central Processing Unit))、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリ、及び入出力インターフェイスなどを備えて構成される。
舵角センサ6は、ハンドル11の操舵角に応じた信号を出力する。すなわち、舵角センサ6は、運転者によって操舵されたハンドル11の操作量に応じた信号を出力することができる。舵角センサ6は、検出された操作量又は操舵角に関する信号をECU8へ出力する。
検出部7は、車両2の走行情報を検出する。走行情報は、車両2の車速、横加速等の加速度、又は、ヨーレート(旋回方向への回転角の変化速度)等である。検出部7は、車速センサ70、ヨーレートセンサ71及び横加速度センサ72を備えている。車速センサ70は、車輪速パルスを検出して、車両2の車速を取得するセンサである。ヨーレートセンサ71は、車両2のヨーレート(旋回方向への回転角の変化速度)を検出するセンサである。ヨーレートセンサ71は、例えば車体2aの重心付近に配置される。横加速度センサ72は、車両2の横加速度を検出するセンサである。横加速度センサ72は、例えば車体2aの重心付近に配置される。検出部7は、検出された走行情報をECU8へ出力する。また、車速センサ70は、車速に関する信号をECU8へ出力する。なお、走行情報には、少なくとも車速及びヨーレートが含まれていればよい。
ECU8は、舵角センサ6及び検出部7の検出結果に基づいて、駆動機構9を制御する信号を出力する。ECU8の詳細については後述する。
駆動機構9は、可動物体10を車体2aに対して移動させるアクチュエータである。駆動機構9は、例えば図1に示すように、車両前後方向に延びるスライダ9aと該スライダ9aに沿って移動する移動部9bとを備える。駆動機構9は、車両2のフロア12下の車体フレームに配置される。上述のように、車輪5a〜5dとして大径のタイヤが採用された場合には、所定の標準のタイヤが採用された場合と比べて地面からフロア12までの距離D1が長くなるため、フロア12下の空間にスペースを大きく設けることができる。車体フレームとしては、例えば、メインフレーム、車両前後方向に延びるサイドフレーム(サイドメンバ)、又は、車幅方向に延びるクロスフレーム(クロスメンバ)等が用いられる。駆動機構9として、例えば、スライダ9aに沿って配置されたボールねじにより移動部9bを移動させるアクチュエータ、スライダ9aに沿って設けられたベルトにより移動部9bを移動させるアクチュエータ又は電磁石を用いて移動部9bを移動させるアクチュエータ等が用いられる。
可動物体10は、駆動機構9により車体2aに対して移動可能な物体である。可動物体10は、例えば駆動機構9の移動部9bに取り付けられ、移動部9bとともにスライダ9aに沿って移動可能に構成されている。すなわち、可動物体10は、車両前後方向に沿って車体2aに対して移動可能に配置されている。可動物体10としては、例えば、車両2の重量に対して10%以上の重量を有する物体が用いられる。可動物体10としては、例えば、電気自動車のバッテリ又はインバータが用いられる。電気自動車のバッテリは、100kg〜200kg程度の重さである。
ECU8は、例えば、算出部13及び制御部14を備えている。算出部13は、例えば、舵角センサ6及び車速センサ70により出力された操舵量もしくは操舵角の変化、及び、車速に基づいて、目標ヨーレートを算出する。目標ヨーレートは、車両2の車両制御において目標となるヨーレートであり、例えば車速及び操舵量もしくは操舵角に依存した値となる。算出部13は、車速及び操舵量もしくは操舵角の変化だけでなく、横加速度の情報に基づいて目標ヨーレートを算出してもよい。この場合、算出部13は、精度良く目標ヨーレートを算出することができる。算出部13は、算出した目標ヨーレートを制御部14へ出力する。
制御部14は、検出部7によって出力されたヨーレートと、算出部13によって算出された目標ヨーレートとに基づいて、駆動機構9を制御する信号を出力する。例えば、制御部14は、ヨーレートと目標ヨーレートとが近づくように駆動機構9の制御量を調整した信号を出力する。例えば、制御部14は、ヨーレートと目標ヨーレートとの差分が小さくなるように、駆動機構9の制御量を調整した信号を出力する。あるいは、制御部14は、ヨーレートと目標ヨーレートとの偏差が小さくなるように、駆動機構9の制御量を調整した信号を出力してもよい。駆動機構9の制御量が調整されることで、移動部9bの移動量及び移動方向が調整される。なお、制御部14は、駆動機構9を制御して移動部9bの加速度を調整してもよい。制御部14は、例えば、ヨーレートと目標ヨーレートとの差分又は偏差が大きいほど、駆動機構9の制御量が大きい信号を出力する。制御部14が駆動機構9を制御することで、可動物体10が移動され、車両2の特性が変更される。
以下、可動物体10の移動が車両2の特性へ影響を与えることを概説する。車両重量をm[kg]、車速をV[m/s]、車体スリップ角をβ[rad]、前輪コーナリングパワーをK[N/rad]、後輪コーナリングパワーをK[N/rad]、実操舵角をδ[rad]、車体ヨーレートγ[rad]、ホイルベースL[m]、前軸3から車両2の重心までの距離をL[m]、後軸4から重心までの距離をL[m]、L=L+L、車両2のヨー慣性モーメント係数をI[kg・s/m]とすると、車両の水平面内の運動を記述する運動方程式は、以下の式(1),式(2)で表現することができる。
Figure 2015174545

Figure 2015174545

ここで、前輪コーナリングパワー係数をC[1/rad]、後輪コーナリングパワー係数をC[1/rad]、前軸荷重配分比をd、後軸荷重配分比をd、重力加速度をg[kg・s]、無次元化ヨーモーメント係数をIとし、上記数式(1),(2)をラプラス変換すると、車両2の特性を示す固有振動数ωと減衰係数ξは、以下の式(3)、式(4)で表現することができる。
Figure 2015174545

Figure 2015174545

なお、無次元化ヨーモーメント係数Iは、以下の式(5)となる。
Figure 2015174545
まず、従来の車両にあっては、構成要素が車両2のフレーム等に固定配置されている。構成要素とは、例えば、エンジン、トランスミッション、バッテリ、モータ又はインバータ等である。固定配置とは、振動を防止するためにある程度移動が許容された配置も含む概念である。すなわち、従来の車両にあっては、式(3),式(4)に示すとおり、車両の特性を示す固有振動数ωと減衰係数ξが、車両諸元情報によって定まる値で決定されるため、一定値となる。このため、車両の特性を制御することができない構成となっている。
車両の設計として車体の重量又は無次元化ヨーモーメント係数Iを小さくした場合、車両重量mに対する乗員体重の割合が大きくなる。このため、乗員の数の増加、乗員の着座位置の変化、又は、燃料の変化等は、車両特性に大きな影響を与える。例えば、乗員の数の増加又は乗員の着座位置の変化等は、前軸3から車両2の重心までの距離L及び後軸4から車両2の重心までの距離Lへ大きな影響を与える。その結果、無次元化ヨーモーメント係数Iに大きな影響を与えることになる。
一方で、上記内容は、小さな外部入力でも車両特性を変更可能なことを示唆している。本実施形態に係る車両特性制御装置1は、上記点を鑑みて、外部入力によって乗員変化等の影響を打ち消し、さらには、外部入力によって車両特性を向上させる。具体的には、車両特性制御装置1を備える車両2では、可動物体10が移動可能であるため、前軸荷重配分比d及び後軸荷重配分比d(並びに前軸3から車両2の重心までの距離L及び後軸4から重心までの距離L)を動的に変更することができる。このため、式(3),式(4)に示すとおり、車両の特性を示す固有振動数ω及び減衰係数ξを可変とすることができる。よって、車両2が軽量化された場合であっても、車両2の速応性等の過渡応答を向上させたり、目標ヨーレートに対して適切に追従するように支援を行うことができる。
上述した検出部7、駆動機構9、可動物体10、算出部13及び制御部14を備えて車両特性制御装置1が構成される。
次に、車両特性制御装置1の動作について説明する。図3は車両特性制御装置1の動作を示すフローチャートである。図3に示すフローチャートは、例えば車両2の操舵支援開始の信号が車両特性制御装置1へ入力されたタイミングで開示され、所定の間隔で繰り返し実行される。
図3に示すように、最初に、情報取得処理が行われる(S10)。S10の処理では、算出部13が、車速センサ70及び舵角センサ6によって検出された車両2の車速及び操舵角に関する信号を取得する。なお、S10の処理おいて、車速等の他の走行情報を取得してもよい。S10の処理が終了すると、目標ヨーレート算出処理へ移行する(S12)。
S12の処理では、算出部13が、例えばS10の処理で取得された及び車速に関する信号に基づいて、運転者の操舵を反映させた目標ヨーレートを算出する。S12の処理が終了すると、ヨーレート取得処理へ移行する(S14)。
S14の処理では、検出部7がヨーレートを取得する。S14の処理が終了すると、比較処理へ移行する(S16)。
S16の処理では、制御部14が、S12の処理で算出された目標ヨーレートと、S14の処理で取得されたヨーレートとを比較する。制御部14は、例えば、目標ヨーレートとヨーレートとの偏差が所定値以下であるか否かを判定する。制御部14は、目標ヨーレートとヨーレートとの偏差が所定値以下である場合には、目標値と制御状態とが一致しており、可動物体10を移動させる必要がない、と判定する。すなわち、S18の処理へ移行し、制御部14は、駆動機構9への操作入力を行わない。S18の処理が終了すると、図3に示す制御処理を終了する。
一方、S16の処理において、制御部14が、例えば目標ヨーレートとヨーレートとの偏差が所定値以下でない場合には、目標値と制御状態とが一致しておらず、可動物体10を移動させる必要がある、と判断する。この場合、移動量算出処理へ移行する(S20)。
S20の処理では、制御部14は、可動物体10の移動量を算出する。制御部14は、目標ヨーレートとヨーレートとが近づくように、可動物体10の移動量を算出する。例えば、制御部14は、目標ヨーレートとヨーレートとの偏差に応じた可動物体10の移動量を算出する。S20の処理が終了すると、操作入力処理へ移行する(S22)。
S22の処理では、制御部14は、S22の処理で算出された可動物体10の移動量に基づいて、駆動機構9の制御量を算出する。制御部14は、例えばアクチュエータの制御量と可動物体10の移動量との対応関係に基づいて、S22の処理で算出された可動物体10の移動量となるように駆動機構9の制御量を算出する。S24の処理が終了すると、図3に示す制御処理を終了する。
以上で図3に示す制御処理を終了する。図3に示す制御処理を実行することで、目標ヨーレートとヨーレートとの間に差がある場合に、可動物体10が移動して車両2の特性が変更される。これにより、ヨーレートを目標ヨーレートに近づける(合わせ込む)ことができる。
図4は、車両2が車線変更をする場面において、可動物体10がどのように移動するかを説明する概要図である。図4の(A)は、車線変更する車両2を説明する図である。図4の(B)は、図4の(A)に対応したヨーレートの時間依存性を示すグラフであり、横軸が時間、縦軸がヨーレートである。点線のグラフは目標ヨーレートを示し、二点鎖線のグラフは可動物体10を移動させなかった場合のヨーレート(比較例)を示し、実線のグラフは可動物体10を移動させた場合のヨーレートを示す。図4の(C)は、図4の(A)に対応したハンドル11の操作量の時間依存性を示すグラフであり、横軸が時間、縦軸がハンドル11の操作量(絶対値)である。図4の(D)は、図4の(A)に対応した可動物体10の移動量の時間依存性を示すグラフであり、横軸が時間、縦軸が可動物体10の移動量(絶対値)である。
図4の(A)に示すように、車両2が車線変更する場合には、図4の(C)に示すようにハンドル11の操作量が入力され、舵角センサ6により検知される。このとき車速センサ70により車速が検知される。これにより、算出部13によって、図4の(B)に示すように、ステップ状の目標ヨーレートが算出される。比較例のヨーレートにあっては、ステップ状の目標ヨーレートから大きく剥離したヨーレートとなる。一方、図4の(D)に示すように、ヨーレートと目標ヨーレートとの偏差が所定値以下でない場合には、制御部14により、駆動機構9へ信号が出力され、可動物体10が車両前後方向へ移動する。図4の(D)では、可動物体10が2回移動している例を示している。例えば、最初の操作により可動物体10が前方へ移動した場合には、次の操作において可動物体10が後方へ移動する。この可動物体10の移動により、車両の特性を示す固有振動数ω及び減衰係数ξが変更され、図4の(B)に示すように、目標ヨーレートへ追従したヨーレートとすることができる。
以上、第1実施形態に係る車両特性制御装置1によれば、可動物体10を移動させることにより、車両2の特性を変更することができる。制御部14により、ヨーレートと目標ヨーレートとを近づけるように駆動機構9が制御されることによって、車両2の特性を変更させてヨーレートと目標ヨーレートとを近づけることができる。すなわち、車両2の過渡応答(速応性又は目標ヨーレートへの追従性等)を向上させることが可能となる。よって、操舵性を向上させることができる。また、車両の特性を示す固有振動数ωn及び減衰係数ξを可変とすることによって、4輪の接地荷重又は重心位置等を積極的に最適化することができる。
また、第1実施形態に係る車両特性制御装置1によれば、可動物体10が、車両2のフロア12下のフレームに配置されているため、車両2の重心をより低い位置とすることができる。このため、走行時の安定性を向上させることが可能となる。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係る車両特性制御装置を備える車両2Aの構成を示す概要図である。図5に示すように、変形例に係る車両特性制御装置は、車両特性制御装置1と比べて可動物体及び駆動機構をそれぞれ2つ備える点、及び、可動物体と車体フレームとを接続する弾性部材を備える点が相違する。以下では、第2実施形態に係る車両特性制御装置と車両特性制御装置1との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する。
車両2Aは、駆動機構9A,9Bを備える。駆動機構9Aは、駆動機構9と同様に構成され、車両前後方向に延びるスライダ9aと該スライダ9aに沿って移動する移動部9bとを備える。駆動機構9Bは、駆動機構9Aと同様に構成される。駆動機構9A,9Bは、車両2のフロア12下の車体フレームにそれぞれ配置される。ここでは、車体フレームの一例として、車幅方向に延び車両前後方向G1に互いに離間して配置されたクロスフレーム14a,14bが挙げられる。スライダ9aは、クロスフレーム14a,14bを橋渡しするように配置される。駆動機構9A,9Bは、例えば、車両前後方向G1からみて車両2Aの上下方向に延びる車体2aの重心軸G2を挟むように配置される。重心軸G2は、車体2aの重心を通り、上下方向に延びる軸である。駆動機構9A,9Bは、例えば、車両前後方向G1からみて車体2aの重心軸G2に対して対称に配置されていてもよい。また、駆動機構9A,9Bは、互いに離間し、かつ車体2aの重心軸G2から離間して配置されていてもよい。
車両2Aは、可動物体10a,10bを備える。可動物体10a,10bは、可動物体10と同様に構成される。可動物体10a,10bは、それぞれ駆動機構9A,9Bの移動部9bによって、車両前後方向G1に移動可能に配置される。すなわち、可動物体10a,10bは、車両前後方向G1からみて車体2aの重心軸G2を挟むようにそれぞれ配置される。可動物体10a,10bは、互いに離間し、かつ車体2aの重心軸G2から離間してそれぞれ配置される。駆動機構9A,9Bによって、可動物体10a,10bは、車両前後方向に沿って車体2aに対して移動可能に配置される。
可動物体10aとクロスフレーム14aとの間には、弾性部材60aが設けられている。弾性部材60aは、可動物体10aとクロスフレーム14aとを接続し、可動物体10aの車両前後方向への移動に対して反力を発生させる。同様に、可動物体10aとクロスフレーム14bとの間には、弾性部材60bが設けられている。弾性部材60bは、可動物体10aとクロスフレーム14bとを接続し、可動物体10aの車両前後方向への移動に対して反力を発生させる。可動物体10bも、可動物体10aと同様に、弾性部材60c,60dによって、クロスフレーム14a,14bに接続されている。弾性部材60c,60dは、可動物体10bの車両前後方向への移動に対して反力を発生させる。弾性部材60a〜60dとしては、例えば、バネ部材又はゴム部材等、弾性を有する物体が採用することができる。
車両2A及び車両特性制御装置のその他の構成は、車両2及び車両特性制御装置1と同様である。
図6は、可動物体を用いてヨーモーメントを発生させる作用効果を説明する概要図である。図6では、駆動機構9A,9Bは省略している。図6に示すように、例えば、可動物体10aを車両前方へ移動させ、可動物体10bを車両後方へ移動させる。このように、車両前後方向G1からみて重心軸G2を挟むようにそれぞれ配置された可動物体10a,10bを車両前後方向かつ互いに逆方向へ移動させることにより、移動させる力の反力によってヨーモーメントを発生させることができる。ここで、図6に示すように、可動物体10aが車両前方へ移動した瞬間に、可動物体10aとクロスフレーム14aとの間に配置された弾性部材60aに反力が生じ、クロスフレーム14aへ車両前方への瞬間的な力F1が発生する。また、可動物体10aが車両前方へ移動した瞬間に、可動物体10aとクロスフレーム14bとの間に配置された弾性部材60bに反力が生じ、クロスフレーム14bへ車両前方への瞬間的な力F2が発生する。同様に、可動物体10bが車両前方へ移動した瞬間に、弾性部材60c,60dに反力が生じ、クロスフレーム14a,14bへ車両後方への瞬間的な力F3,力F4が発生する。瞬間的に発生した力F1〜F4によって、反時計回りのヨーモーメントFが発生する。すなわち、車両2Aにおいて追加的なヨーレートを発生させることができる。
以上、第2実施形態に係る車両特性制御装置によれば、第1実施形態に係る車両特性制御装置1と同様の効果を奏するとともに、2つの可動物体10a,10bが車体2aに対して移動することにより、車両2AにヨーモーメントFを発生させることができる。さらに、車両特性制御装置が複数の可動物体10a,10bを備えることにより、第1実施形態に比べて、車両2Aの重心位置の変動を小さくすることができるとともに車両の特性を示す固有振動数ωn及び減衰係数ξの微調整が可能となる。
さらに、第2実施形態に係る車両特性制御装置によれば、弾性部材60a〜60dを備え、弾性部材60a〜60dによって発生した瞬間的な反力を利用し、車両2AにヨーモーメントF、復元力又は減衰力等を発生させることができる。このように、第2実施形態に係る車両特性制御装置によれば、車両運動を制御するための新規なパラメータを提供することができる。
以上、実施形態について説明したが本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、駆動機構9及び可動物体10が車両2のフロア12下の車体フレームに配置されていたが、駆動機構9又は可動物体10は、フロア12上に配置されていてもよい。
上記実施形態では、可動物体10がバッテリ及びインバータであったが、可動物体10は、乗員が着座するシート、積載荷物、エンジン又はトランスミッション等であってもよい。シートを可動物体10とする場合には、車両の特性を制御しながら緊急回避時においてシートをより安全な場所へ移動させることも可能である。
上記実施形態では、可動物体10が車両前後方向へ移動したが、可動物体10を車幅方向又は車両上下方向へ移動させるように駆動機構9を構成してもよい。この場合、ロール方向又はピッチ方向の車両の運動を制御することができる。
上記実施形態に係る車両特性制御装置1は、乗員センサ等をさらに備えても良い。この場合、制御部14が、乗員センサの検出結果に基づいて乗員位置を検出し、検出された乗員位置に基づいて可動物体10を移動させることにより、操舵性をさらに適切に向上させることができる。
上記実施形態に係る車両特性制御装置は、車線変更の運転支援に限定されることはなく、車両の運動を制御する運転支援全般に適用することができる。また、車両特性制御装置は、車両2が4輪操舵の場合には、後輪のステアリングを入力可能に構成し、後輪のステアリングの操舵角も用いて可動物体10を制御してもよい。さらに、車両特性制御装置は、4輪独立駆動力分配システムと協調して可動物体10を制御してもよい。
第2実施形態に係る車両特性制御装置は2つの可動物体10a,10bを備えたが、3以上の可動物体10を備えてもよい。この場合であっても、操舵性を向上することができるとともに、積極的にヨーレートを発生させることが可能となる。
第2実施形態に係る車両特性制御装置は、2つの可動物体10a,10bが車両前後方向へ移動する場合を説明したが、車幅方向に沿って移動する場合であってもよい。すなわち、2つの可動物体10a,10bは、車幅方向からみて車両2Aの上下方向に延びる車体の重心軸G2を挟むように配置され、車幅方向に沿って移動可能に配置されていてもよい。この場合であっても、操舵性を向上することができるとともに、積極的にヨーレートを発生させることが可能となる。
1…車両特性制御装置、2…車両、6…舵角センサ、7…検出部、8…ECU、9,9A,9B…駆動機構、10,10a,10b…可動物体、13…算出部、14…制御部。

Claims (4)

  1. 車両の特性を制御する車両特性制御装置であって、
    前記車両のヨーレートを検出する検出部と、
    前記車両の操舵角の変化に基づいて前記車両の目標ヨーレートを算出する算出部と、
    前記車両の車体に対して移動可能に配置された可動物体と、
    前記車両に設けられ、前記車体に対して前記可動物体を移動させる駆動機構と、
    前記ヨーレートと前記目標ヨーレートとが近づくように、前記駆動機構を制御する制御部と、
    を備える車両特性制御装置。
  2. 前記可動物体は、前記車体のフロア上又は前記フロア下のフレームに配置される請求項1に記載の車両特性制御装置。
  3. 前記可動物体は、少なくとも2つ配置され、
    前記少なくとも2つの可動物体は、車両前後方向からみて上下方向に延びる前記車体の重心軸を挟むように配置され、車両前後方向に沿って移動可能に配置される請求項1又は2に記載の車両特性制御装置。
  4. 前記可動物体は、少なくとも2つ設けられ、
    前記少なくとも2つの可動物体は、車幅方向からみて前記車両の上下方向に延びる前記車体の重心軸を挟むように配置され、車幅方向に沿って移動可能に配置される請求項1又は2に記載の車両特性制御装置。
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DE112016004007T5 (de) 2015-09-04 2018-05-30 Omron Healthcare Co., Ltd. Niederfrequenzbehandlungsvorrichtung, Pad für Niederfrequenzbehandlungsvorrichtung, Hauptkörperabschnitt für Niederfrequenzbehandlungsvorrichtung, Halter für Niederfrequenzbehandlungsvorrichtung und Kombination aus einem Pad und einem Halter für eine Niederfrequenzbehandlungsvorrichtung
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