JP2015171214A - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電流検出信号に対し適切なマスク処理を施すことにより、動作範囲の狭小化を防止し、目標電圧に等しい高精度の電圧を安定して出力する。
【解決手段】マスク処理回路7は、PWM信号生成回路6が出力するPWM信号がHレベルに変化する時に、スイッチ回路24をオンし、電流検出回路3が出力する電流検出信号を、誤差信号よりも低く設定されたマスクレベルに固定する。その後、マスク時間が経過した時にスイッチ回路24をオフして、電流検出信号をマスクレベルから開放する。マスク処理回路7は、電流検出信号が低下から上昇に転じる部分である谷を検出し、PWMの1周期の開始時点から谷までの時間をマスク時間として設定することで、その最適化を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、電流モード制御方式のスイッチング電源装置に関する。
従来から用いられている電圧モード制御方式のスイッチング電源装置は、基準電圧と出力電圧の差に応じてPWM信号のデューティ比を調整することにより、出力電圧を目標電圧に等しく制御している。この方式のスイッチング電源装置は、出力電圧の偏差に基づいてのみフィードバック制御を行うため、出力電圧変動に対する応答速度が遅いという問題があった。
そこで、近年では、出力電圧に加えてインダクタ電流をフィードバック制御に用いる電流モード制御方式のスイッチング電源装置が多く用いられている。この方式のスイッチング電源装置は、インダクタ電流を検出する電流検出回路と、出力電圧の偏差に応じた誤差信号を出力する誤差増幅回路と、クロック信号に同期してPWM信号をオンレベルにし、電流検出信号が誤差信号に達するとPWM信号をオフレベルにするPWM信号生成回路を備えている。
電流モード制御方式は、スイッチング周波数が高い場合でも安定動作が可能である反面、高速スイッチングによるサージ電流の増加が問題になる。例えばハイサイド側に配されたスイッチング素子がPWM信号に従って高速にオン/オフ動作すると、スイッチング素子のドレイン・ソース間の電圧変化dV/dtが大きくなり、スイッチング素子にサージ電流が流れる。電流検出回路がスイッチング素子と直列に設けられていると、電流検出信号にサージ電流成分が重畳する。
さらに、インダクタ電流の還流経路となるローサイド側にスイッチング素子を配置した同期整流方式の構成を採用すると、ローサイド側に配されたスイッチング素子のセルフターンオンがサージ電流を増加させる原因となる。すなわち、ローサイド側のスイッチング素子がオフの状態からハイサイド側のスイッチング素子がオンに切り替わる時、ローサイド側のスイッチング素子の帰還容量Crssを通して入力容量Cissが充電され、ローサイド側のスイッチング素子が一時的にオンする場合がある。この場合には、さらに大きなサージ電流が流れる。
電流モード制御方式のスイッチング電源装置は、電流検出信号と誤差信号との比較に基づいてPWM信号のオフタイミングを決定する。このため、ターンオンによって電流検出信号にサージが重畳すると、本来のオフタイミングよりも早いタイミングでPWM信号がオフレベルに戻り、目標とする出力電圧を得ることができなくなる。これに対し、特許文献1には、電流がターンオンする際に、ノイズマスク用のスイッチがオンして固定電位に接続することでサージ電流をマスクする構成が示されている。
特開2009−106123号公報
しかし、特許文献1に記載された構成は、ノイズマスク用スイッチのオンタイミングとマスク時間の最適化が行われていない。マスク処理の開始タイミングとマスク時間が最適化されていないと、例えば以下に示す問題が生じる。
第1に、ノイズマスク用スイッチのオンタイミングが遅れると、またはマスク時間が不足すると、サージ電流を検出して誤検出が生じるおそれがある。第2に、必要以上にマスク時間を確保すると、PWM信号が取り得る最小のオン幅が広がり、入力電圧が高い場合あるいは負荷が小さい場合に出力電圧が目標電圧から持ち上がる現象が生じる。その結果、入力電圧や負荷に対する動作範囲の狭小化、出力電圧の精度低下などを招く。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、電流検出信号に対し適切なマスク処理を施すことにより、動作範囲の狭小化を防止し、目標電圧に等しい高精度の電圧を安定して出力できるスイッチング電源装置を提供することにある。
請求項1に記載のスイッチング電源装置は、主回路、電流検出回路、電圧検出回路、誤差増幅回路、マスク処理回路、PWM信号生成回路および駆動回路を備え、電流モード制御を実行する。主回路は、スイッチング素子とインダクタを有している。駆動信号がオンレベルになると、スイッチング素子がオンしてインダクタに流れる電流が増加する。駆動信号がオフレベルになると、スイッチング素子がオフしてインダクタに流れる電流が出力側に還流する。
電流検出回路は、スイッチング素子と直列に設けられ、スイッチング素子を通してインダクタに流れる電流に対応した電流検出信号を出力する。電圧検出回路は、主回路の出力電圧に対応した検出電圧を出力する。誤差増幅回路は、主回路の目標出力電圧に対応した基準電圧と検出電圧との差に応じた誤差信号を出力する。PWM信号生成回路は、クロック信号に同期してPWM信号をオンレベルにし、マスク処理回路でマスク処理された電流検出信号が誤差信号に達した時にPWM信号をオフレベルにする。駆動回路は、PWM信号を入力して駆動信号を出力する。
このような電流モード制御を行う構成において電流検出信号にサージが重畳した場合、PWMの1周期の間における電流検出信号のレベルは、次のような特徴的な変化をする。すなわち、電流検出信号のレベルは、サージが発生している期間にあってはサージ電流の増加とともに上昇し、サージ電流の減少とともに低下する。そして、サージの発生が収まるタイミングでもって、電流検出信号のレベルは再び上昇に転じる。つまり、電流検出信号に重畳したサージは、PWMの1周期において電流検出信号のレベルが低下から上昇に転じる部分(谷と呼ぶ)において概ね収まると考えられる。従って、この谷までの時間が、サージ電流が電流モード制御に悪影響を及ぼす時間の上限であると考えることができる。本手段では、このような点に着目し、次のように電流検出信号のマスク処理を行うようにしている。
すなわち、マスク処理回路は、谷検出手段、マスク時間設定手段およびマスク処理実行手段を備えている。谷検出手段は、マスク処理前の電流検出信号のレベルが低下から上昇に転じる部分である谷が存在するか否かを検出する。マスク時間設定手段は、谷検出手段により谷が検出されると、その1周期の開始時点から谷までの時間をマスク時間として設定する。マスク処理実行手段は、PWM信号がオンレベルに変化することきに電流検出信号を誤差信号よりも低く設定されたマスクレベルに固定し、その後、マスク時間が経過したときに電流検出信号をマスクレベルから解放する。
このようにすれば、そのときに生じているサージ電流に応じた最適な時間だけ電流検出信号に対してマスク処理を施すこと、つまりマスク時間の最適化を図ることができる。そのため、電流検出信号に重畳するサージ電流成分によりターンオフのタイミングが早まること(誤検出)を防止できるとともに、PWM信号が取り得る最小のオン幅の広がりを極力抑えることができる。その結果、スイッチング電源装置の入力電圧が高い場合、負荷が小さい場合などでも、出力電圧が目標電圧よりも持ち上がる現象が生じ難くなり、入力電圧、負荷などの動作範囲の狭小化を抑制することができる。従って、本手段によれば、目標電圧に等しい高精度の電圧を安定して出力できる。
請求項2および3に記載の手段では、谷検出手段は、マスク処理前の電流検出信号およびPWM周期毎に変化する電圧信号を比較するコンパレータを備えている。電流検出信号にサージが重畳していない場合、PWMの1周期におけるコンパレータの出力信号は、電圧信号のレベルに応じて、パルスが全く現れない状態および1つのパルスが現れる状態のいずれかに分類することができる。一方、電流検出信号にサージが重畳している場合、PWMの1周期におけるコンパレータの出力信号は、電圧信号のレベルに応じて、パルスが全く現れない状態、1つのパルスが現れる状態および2つのパルスが現れる状態のいずれかに分類することができる。このように2つのパルスが現れる状態のとき、サージ電流が電流モード制御に悪影響を及ぼす時間を容易に調べることが可能となる。
すなわち、この状態のときには、1つ目のパルスの立ち下がり時点から2つ目のパルスの立ち上がり時点までの期間に谷が存在することになる。コンパレータの出力信号に2つのパルスが存在するか否か、および、そのパルスの立ち下がり時点および立ち上がり時点は、エッジ検出により容易に検出することができる。そこで、谷検出手段は、PWMの1周期の間においてコンパレータの出力信号に2つのパルスが現れた場合、2つ目のパルスの立ち上がり時点(請求項2)または1つ目のパルスの立ち下がり時点(請求項3)を谷として検出する。このようにすれば、電流検出信号のレベルが低下から上昇に転じる部分である谷をエッジ検出により精度良く検出することができ、その結果、適切なマスク処理を確実に実行することができる。
第1の実施形態を示すもので、スイッチング電源装置の構成図 マスク信号生成回路の具体的な構成例を示す図 サージが重畳した場合におけるコンパレータの入出力信号を示す図 2個パルス検出回路の具体的な構成例を示す図 パルス時間設定回路の具体的な構成例を示す図 各部の信号、電圧などを示すタイミングチャート マスク時間が不足したときの問題点を説明するための図 マスク時間を必要以上に確保したときの問題点を説明するための図 第2の実施形態を示す図1相当図 第3の実施形態を示す図1相当図 第4の実施形態を示す図1相当図 第5の実施形態を示すもので、鋸波生成回路およびA/D変換器の構成図
以下、本発明の複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜図8を参照しながら説明する。
図1に示すスイッチング電源装置1は、車載バッテリから電圧Vinを入力してピーク電流検出方式の電流モード制御を行い、図示しない車載機器に対し安定化した出力電圧Voutを出力する降圧型のレギュレータである。
スイッチング電源装置1は、主回路2、電流検出回路3、電圧検出回路4、誤差増幅器5、PWM信号生成回路6、マスク処理回路7および駆動回路8を備えている。主回路2は、スイッチング素子9、還流用のダイオード10、インダクタ11および平滑用のコンデンサ12を備えている。スイッチング素子9およびダイオード10は、入力電圧Vinを供給する電源線13とグランドとの間に直列に接続されている。インダクタ11は、スイッチング素子9およびダイオード10の共通接続ノードNaと出力端子14との間に接続されている。コンデンサ12は、出力端子14とグランドとの間に接続されている。
スイッチング素子9は、例えばFETから構成されており、図1ではスイッチの記号を用いて簡略的に示している。スイッチング素子9は、駆動回路8から閾値電圧Vthを超えるオンレベルを持つ駆動信号が与えられるとオンする。駆動回路8は、PWM信号がHレベル(オンレベルに相当)のときにオンレベルの駆動信号を出力し、PWM信号がLレベル(オフレベルに相当)のときにオフレベルの駆動信号を出力する。駆動回路8は、入出力間に遅延が存在する。
スイッチング素子9がオンすると、電源線13からスイッチング素子9を通してインダクタ11に流れる電流が増加する。スイッチング素子9がオフすると、インダクタ11に流れていた電流がダイオード10を介して出力側に還流する。
電流検出回路3は、スイッチング素子9と直列に設けられたシャント抵抗15およびシャント抵抗15の電圧を増幅して電流検出信号を出力する増幅回路16(電流センスアンプ)から構成されている。電流検出信号は、スイッチング素子9がオンしているときにインダクタ11に流れ込む電流に対応した信号である。
上記電流検出方法に替えて、FETであるスイッチング素子9のドレイン・ソース間電圧を検出しても、インダクタ11に流れる電流を検出することができる。さらに、スイッチング素子9に対して並列にセンス用の素子を配置し、そのセンス用の素子の両端電圧または電流を検出しても、インダクタ11に流れる電流を検出することができる。
電圧検出回路4は、抵抗4a、4bからなる分圧回路により構成されており、出力電圧Voutに対応した検出電圧を出力する。基準電圧生成回路17は、出力電圧Voutの目標電圧に対応した基準電圧を出力する。誤差増幅器5は、基準電圧と検出電圧との差に応じた誤差信号を出力する誤差増幅回路(エラーアンプ)であり、入出力端子間または出力端子とグランド間に接続したCR回路(図示せず)などにより位相補償を行っている。
PWM信号生成回路6は、クロック信号に同期してPWM信号をHレベルにし、マスク処理が施された電流検出信号が誤差信号に達した時にPWM信号をLレベルにする電流モード制御を実行する。減算器18は、誤差増幅器5から出力された誤差信号から、スロープ補償回路19で生成された鋸波などのスロープ補償信号を減算する。
クロック生成回路20は、デューティ比50%のクロック信号を出力する。パルス生成回路21は、クロック信号を受けて、一定周期ごとに幅狭のセット信号Ps(以下、クロック信号CLK1とも呼ぶ)を出力する。コンパレータ22は、非反転入力端子に入力される電流検出信号と反転入力端子に入力される誤差信号とを比較してリセット信号Prを出力する。SRラッチ23(RSフリップフロップ)は、S端子、R端子からそれぞれセット信号Ps、リセット信号Prを入力し、Q端子から上記PWM信号を出力する。
マスク処理回路7は、コンパレータ22の非反転入力端子とグランドとの間に設けられたスイッチ回路24およびスイッチ回路24のオンオフ状態を制御するマスク信号MSKを生成するマスク信号生成回路25を備えている。スイッチ回路24(マスク処理実行手段に相当))は、FETなどのスイッチング素子から構成されており、マスク信号MSKがHレベルのときにオンし、マスク信号MSKがLレベルのときにオフする。マスク信号生成回路25は、電流検出信号に重畳するサージ成分に応じて、出力するマスク信号MSKのHレベル期間(マスク時間)の最適化を行う構成となっている。
このような電流モード制御を行う構成において電流検出信号にサージが重畳した場合、PWMの1周期の間における電流検出信号のレベルは、次のような特徴的な変化をする。すなわち、電流検出信号のレベルは、サージが発生している期間にあってはサージ電流の増加とともに上昇し、サージ電流の減少とともに低下する。そして、サージの発生が収まるタイミングでもって、電流検出信号のレベルは再び上昇に転じる。つまり、電流検出信号に重畳したサージは、PWMの1周期において電流検出信号のレベルが低下から上昇に転じる部分(谷と呼ぶ)において概ね収まると考えられる。
従って、この谷までの時間が、サージ電流が電流モード制御に悪影響を及ぼす時間の上限であると考えることができる。本実施形態では、このような点に着目し、PWMの1周期の開始時点から上記谷までの時間を検出し、その時間をマスク時間として設定することで、マスク時間の最適化を行うようにしている。このような最適化を行うべく、マスク信号生成回路25は、図2に示すような構成となっている。
図2に示すように、マスク信号生成回路25は、コンパレータ26、電圧信号出力回路27、2個パルス検出回路28およびマスク時間設定回路29(マスク時間設定手段に相当)を備えている。コンパレータ26は、非反転入力端子に入力される電流検出信号Vsおよび反転入力端子に入力される電圧信号Vrを比較し、その比較結果を表す出力信号CMP_OUTを出力する。
電圧信号出力回路27は、PWM周期毎に電圧値が順次変化する電圧信号Vrを出力する。電圧信号Vrの電圧値の変動範囲(下限値および上限値)は、インダクタ11に流れる電流の大きさ(負荷となる回路の動作状態などに依存する)、電流検出回路3の増幅回路16の仕様(出力する電流検出信号の電圧範囲など)などに基づいて定められる。
電圧信号出力回路27は、可変電圧源30および電圧値設定部31を備えている。可変電圧源30は、電圧値設定部31により設定される電圧値を持つ電圧信号Vrを出力する。電圧値設定部31は、クロック信号CLK1をカウントするカウンタ回路、D/A変換器(いずれも図示略)などを備えている。電圧値設定部31は、クロック信号CLK1の立ち上がり時点、つまりPWM周期の開始時点において、可変電圧源30により生成される電圧信号Vrのレベルを切り替える。
このような構成において、電流検出信号にサージが重畳していない場合、PWMの1周期におけるコンパレータ26の出力信号CMP_OUTは、電圧信号Vrのレベルに応じて、パルスが全く現れない状態および1つのパルスが現れる状態のいずれかに分類することができる。これに対し、電流検出信号にサージが重畳している場合、PWMの1周期におけるコンパレータ26の出力信号CMP_OUTは、電圧信号Vrのレベルに応じて、図3に示す状態1〜状態4のいずれかに分類することができる。
すなわち、図3(a)に示すように、電圧信号Vrのレベルがゼロより高く且つ電流検出信号Vsの低下から上昇に転じる時点におけるレベルより低い電圧値V1である場合、出力信号CMP_OUTは、1つのパルスが現れる「状態1」となる。また、図3(b)に示すように、電圧信号Vrのレベルが電流検出信号Vsの低下から上昇に転じる時点におけるレベルより高く且つ電流検出信号Vsのサージに起因するピークより低い電圧値V2である場合、出力信号CMP_OUTは、2つのパルスが現れる「状態2」となる。
また、図3(c)に示すように、電圧信号Vrのレベルが電流検出信号Vsのサージに起因するピークより高く且つ電流検出信号Vsの本来のピークより低い電圧値V3である場合、出力信号CMP_OUTは、1つのパルスが現れる「状態3」となる。また、図3(d)に示すように、電圧信号Vrのレベルが電流検出信号Vsの本来のピークより高い電圧値V4である場合、出力信号CMP_OUTは、パルスが全く現れない「状態4」となる。
ここで、図3(b)に示す「状態2」のとき、つまりコンパレータ26の出力信号CMP_OUTに2つのパルスが現れる状態のとき、サージ電流が電流モード制御に悪影響を及ぼす時間を容易に調べることが可能となる。なぜなら、この状態のときには、1つ目のパルスの立ち下がり時点から2つ目のパルスの立ち上がり時点までの期間に上述した谷が存在することになる。コンパレータ26の出力信号CMP_OUTに2つパルスが存在するか否か、および、そのパルスの立ち下がり時点および立ち上がり時点は、エッジ検出により容易に検出することができる。
そこで、本実施形態では、2個パルス検出回路28は、コンパレータ26の出力信号CMP_OUTについてエッジ検出を行うことで、PWMの1周期に2つのパルスが存在するか否かを判断し、その判断結果を表す第2エッジ検出信号Q_2を出力する。そして、マスク時間設定回路29は、第2エッジ検出信号Q_2に基づいて、2つのパルスが現れたことが分かると、そのPWMの1周期の開始時点から2つ目のパルスの立ち上がり時点までの時間をマスク時間として設定する。なお、本実施形態では、コンパレータ26、電圧信号出力回路27および2個パルス検出回路28により谷検出手段32が構成される。
上述したように、2個パルス検出回路28は、コンパレータ26の出力信号CMP_OUTを入力し、出力信号CMP_OUTに2つのパルスが現れたか否かを表す第2エッジ検出信号Q_2を出力するものであり、例えば図4に示すような構成を採用することができる。図4に示す2個パルス検出回路28は、第1エッジ検出回路33および第2エッジ検出回路34を備えている。
第1エッジ検出回路33は、フリップフロップ回路を主体として構成されており、そのクロック端子CLKにはクロック信号CLK2が入力され、そのクリア端子CLRにはクロック信号CLK1が入力されている。クロック信号CLK2は、クロック生成回路20により生成されるクロック信号を逓倍したものである。第1エッジ検出回路33は、出力信号CMP_OUTが立ち上がるタイミングでHレベル(アクティブレベルに相当)に転じるとともに、クロック信号CLK1が立ち上がるタイミングでLレベル(非アクティブレベルに相当)に転じる第1エッジ検出信号Q_1を出力する(図6参照)。
第2エッジ検出回路34は、フリップフロップ回路を主体として構成されており、そのクロック端子CLKにはクロック信号CLK2が入力され、そのクリア端子CLRにはクロック信号CLK1が入力されている。第2エッジ検出回路34は、第1エッジ検出信号Q_1がHレベルである期間に出力信号CMP_OUTが立ち上がるタイミングでHレベルに転じるとともに、クロック信号CLK1が立ち上がるタイミングでLレベルに転じる第2エッジ検出信号Q_2を出力する(図6参照)。
図6に示すように、上記構成の2個パルス検出回路28から出力される第2エッジ検出信号Q_2は、PWMの1周期におけるコンパレータ26の出力信号CMP_OUTに2つのパルスが現れるとき、その2つ目のパルスの立ち上がりのタイミングでHレベルに転じるような信号となる。
上述したように、マスク時間設定回路29は、第2エッジ検出信号Q_2を入力し、マスク信号MSKを出力するものであり、例えば図5に示すような構成を採用することができる。図5に示すマスク時間設定回路29は、カウンタ回路35、カウンタ値格納レジスタ36および信号生成回路37を備えている。
カウンタ回路35は、バイナリカウンタであり、クロック端子CLKにクロック信号CLK2を入力し、クリア端子CLRにクロック信号CLK1を入力し、ストップ端子STPに第2エッジ検出信号Q_2を入力する構成となっている。このような構成のカウンタ回路35は、クロック信号CLK2をクロックとしてカウント動作を行い、そのカウント値をクロック信号CLK1の立ち上がり時点(PWM周期毎)にクリア(リセット)する。また、カウンタ回路35は、第2エッジ検出信号Q_2が立ち上がると、そのときのカウント値を保持する。
図6に示すように、第2エッジ検出信号Q_2が立ち上がらない1周期(=出力信号CMP_OUTに2つのパルスが存在しない1周期)にあっては、カウンタ回路35は、その1周期の開始時点から終了時点までの時間をカウントすることになる。これに対し、第2エッジ検出信号Q_2が立ち上がる1周期(=出力信号CMP_OUTに2つのパルスが存在する1周期)にあっては、カウンタ回路35は、その1周期の開始時点から2つ目のパルスが立ち上がる時点までの時間tmをカウントすることになる。なお、図6では、カウンタ回路35のカウント値を、Bin_Counterと表示している。
カウンタ値格納レジスタ36は、カウンタ回路35によるカウント値を次のようなタイミングでもって格納(更新)する。すなわち、カウンタ値格納レジスタ36は、そのクリア端子CLRに第2エッジ検出信号Q_2が入力されている。従って、図6に示すように、カウンタ値格納レジスタ36に格納されるカウント値は、第2エッジ検出信号Q_2の立ち上がり時に更新される。なお、図6では、カウンタ値格納レジスタ36の格納値を、Registerと表示している。
信号生成回路37は、クロック信号CLK1の立ち上がり時点(PWM周期の開始時点)において、カウンタ値格納レジスタ36に格納されているカウント値を読み込む。そして、信号生成回路37は、そのPWM周期の開始時点から読み込んだカウント値に対応する時間(マスク時間)だけHレベルとなり、その後Lレベルに転じるマスク信号MSKを生成して出力する(図6参照)。
上記構成によれば、次のような作用および効果が得られる。
クロック信号の立ち上がりに同期してセット信号Ps(クロック信号CLK1)が発生すると、SRラッチ23がセットされてPWM信号がHレベルに立ち上がる。駆動回路8は、PWM信号の立ち上がりから所定の遅延時間だけ遅れた時点で、駆動信号をオフレベルからオンレベルに変化させる。
これにより、スイッチング素子9がオンすると、スイッチング素子9のドレイン・ソース間の電圧変化dV/dtが大きくなり、スイッチング素子9にサージ電流が流れる。このサージ電流はシャント抵抗15にも流れるので、図6に示すように、電流検出回路3が出力する電流検出信号にサージ電流成分が重畳する。マスク処理回路7を備えない従来構成では、サージ電流により電流検出信号が誤差信号以上に大きくなるとリセット信号Prが発生し、PWM信号は本来のタイミングよりも早くLレベルに移行する。
そこで、マスク処理回路7のマスク信号生成回路25は、PWM信号がHレベルに変化するとき(PWMの1周期の開始時点)にマスク信号MSKをHレベルにし、スイッチ回路24をオンする。これにより、電流検出信号は、グランドレベル(マスクレベル)に固定される。グランドレベルは、誤差信号レベルよりも低い。駆動回路8には遅れ時間が存在し、スイッチング素子9にはターンオン時間が存在する。従って、スイッチング素子9がターンオンして電流検出信号にサージ電流成分が重畳する前に、電流検出信号を確実にマスク状態に移行できる。
マスク信号生成回路25は、マスク時間が経過した時点でマスク信号MSKをLレベルに戻し、スイッチ回路24をオフする。これにより、電流検出信号はグランドレベルから解放される。その後、電流検出信号が誤差信号に達すると、リセット信号Prが発生し、PWM信号が正規のタイミングでLレベルに移行する。その後、駆動信号がオフレベルに戻り、スイッチング素子9がオフする。
マスク信号MSKがHレベルの期間(マスク時間)は、前述したように、PWMの1周期の開始時点から電流検出信号が低下から再上昇に転じる部分である谷までの時間に設定されている。このようにすれば、そのとき(実際には1つ以上前の周期)に生じているサージ電流に応じた最適な時間だけ電流検出信号に対してマスク処理を施すこと、つまりマスク時間の最適化を図ることができる。そのため、電流検出信号に重畳するサージ電流成分によりターンオフのタイミングが早まる誤検出(図7参照)を防止できるとともに、PWM信号が取り得る最小のオン幅の広がり(図8参照)を極力抑えることができる。その結果、スイッチング電源装置1の入力電圧Vinが高い場合、負荷が小さい場合などでも、出力電圧Voutが目標電圧よりも持ち上がる減少が生じ難くなり、入力電圧Vin、不可などの動作範囲の狭小化を抑制することができる。従って、本実施形態のスイッチング電源装置1によれば、目標電圧に等しい高精度の出力電圧Voutを安定して出力できる。
マスク信号生成回路25は、上述したマスク時間の最適化を随時行うようになっている。そのため、スイッチング電源装置1の負荷となる回路の動作状態などに応じてインダクタ11に流れる電流(負荷電流)が変動してサージ電流の特性が変化した場合でも、その変化に合わせて常に最適なマスク時間のマスク信号MSKを生成して出力することができる。
また、本実施形態では、電流検出信号およびPWM周期毎に電圧値が変化する電圧信号Vrを比較するコンパレータ26の出力信号CMP_OUTに2つのパルスが現れる場合、その2つ目のパルスの立ち上がり時点を谷として検出してマスク時間の設定を行うようになっている。そのため、谷を検出するための谷検出手段32(コンパレータ26、電圧信号出力回路27および2個パルス検出回路28)およびマスク時間を設定するマスク時間設定回路29として、デジタル回路による構成を採用することが可能となり、その結果、マスク信号生成回路25の回路規模を小さくすることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について、図9を参照して説明する。
図9に示すように、本実施形態のスイッチング電源装置41は、図1に示したスイッチング電源装置1に対し、マスク処理回路7に代えてマスク処理回路42を備えている点が異なる。マスク処理回路42は、マスク信号生成回路25およびAND回路43(マスク処理実行手段に相当)を備えている。
この場合、マスク信号生成回路25により生成されるマスク信号MSKは、AND回路43の反転入力端子に与えられている。AND回路43の非反転入力端子には、電流検出信号が与えられている。AND回路43の出力信号は、コンパレータ22の非反転入力端子に与えられている。
上記構成によれば、マスク信号MSKがHレベルのとき、コンパレータ22の非反転入力端子への入力信号(AND回路43の出力信号)は、誤差信号レベルよりも低いLレベル(マスクレベル)に固定される。また、マスク信号MSKがLレベルのとき、コンパレータ22の非反転入力端子への入力信号は、電流検出信号そのものとなる。このように、上記構成によれば、第1の実施形態と同様に、電流検出信号に対するマスク処理が行われる。従って、本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について、図10を参照して説明する。
図10に示すように、本実施形態のスイッチング電源装置51は、図1に示したスイッチング電源装置1に対し、マスク処理回路7に代えてマスク処理回路52を備えている点が異なる。マスク処理回路52は、マスク処理回路7と同様のスイッチ回路24およびマスク信号生成回路25を備えている。ただし、この場合、スイッチ回路24は、コンパレータ22の出力端子とグランドとの間に設けられている。
上記構成によれば、マスク信号MSKがHレベルになってスイッチ回路24がオンすると、コンパレータ22の出力信号(リセット信号Pr)は、電流検出信号のレベルに関係なく、グランドレベル(マスクレベル)に固定される。また、マスク信号MSKがLレベルになってスイッチ回路24がオフすると、コンパレータ22の出力信号は、電流検出信号および誤差信号のレベルに応じて変化する。このように、上記構成によれば、第1の実施形態と同様に、電流検出信号に対するマスク処理が行われる。従って、本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について、図11を参照して説明する。
図11に示すように、本実施形態のスイッチング電源装置61は、図1に示したスイッチング電源装置1に対し、マスク処理回路7に代えてマスク処理回路62を備えている点が異なる。マスク処理回路62は、マスク信号生成回路25およびAND回路63(マスク処理実行手段に相当)を備えている。
この場合、マスク信号生成回路25により生成されるマスク信号MSKは、AND回路63の反転入力端子に与えられている。AND回路63の非反転入力端子には、コンパレータ22の出力信号が与えられている。AND回路63の出力信号は、リセット信号PrとしてSRラッチ23のR端子に与えられている。
上記構成によれば、マスク信号MSKがHレベルのとき、コンパレータ22の出力信号(リセット信号Pr)は、電流検出信号のレベルに関係なく、Lレベル(マスクレベル)に固定される。また、マスク信号MSKがLレベルのとき、コンパレータ22の出力信号は、電流検出信号および誤差信号のレベルに応じて変化する。このように、上記構成によれば、第1の実施形態と同様に、電流検出信号に対するマスク処理が行われる。従って、本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態について、図12を参照して説明する。
上記各実施形態では、2個パルス検出回路28およびマスク時間設定回路29をデジタル回路により構成したが、これに限らずともよく、アナログ回路を含む構成としてもよい。例えば、マスク時間設定回路29におけるカウンタ回路35は、図12に示すようなアナログ回路を含む構成に置き換えることができる。
この場合、図12に示すように、アナログ信号である鋸波信号を生成する鋸波生成回路71および鋸波信号を入力してデジタル信号を出力するA/D変換器72が用いられる。鋸波生成回路71は、電源電圧VDが与えられる電源線73およびグランドの間に直列接続された定電流回路74およびコンデンサ75と、コンデンサ75の端子間に接続された放電用のスイッチ76を備えている。スイッチ76は、クロック信号CLK1が立ち上がるタイミングで、つまりPWMの1周期毎にオンされる。
このような構成によれば、PWMの1周期が開始されると、コンデンサ75に対し定電流回路74から出力される一定の電流で充電が行われる(定電流充電)。そして、そのPWMの1周期が終了する時点で、スイッチ76がオンされ、これによりコンデンサ75に充電された電荷が放電される。このような動作が繰り返し実行されることにより、コンデンサ75の端子から鋸波信号が得られる。
A/D変換器72は、そのEN端子に第2エッジ検出信号Q_2が入力されている。A/D変換器72は、第2エッジ検出信号Q_2が立ち上がるタイミングにおいて、そのときに入力されている鋸波信号のレベルに応じたデジタル信号を出力する。このように出力されるデジタル信号は、PWMの1周期の開始時点から2つ目のパルスが立ち上がる時点までの時間tm(図6参照)に応じた値を示すことになる。従って、本実施形態の構成によっても、第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
マスク信号生成回路25は、PWMの1周期においてマスク処理前の電流検出信号のレベルが低下から上昇に転じる部分である谷が存在するか否かを検出し、谷が検出されると、その1周期の開始時点から谷までの時間をマスク信号MSKがHレベルとなる期間(マスク時間)として設定する構成であればよく、その具体的な構成は適宜変更可能である。
従って、谷検出手段32の具体的な構成やマスク時間設定回路29の具体的な構成についても、適宜変更可能である。例えば、マスク時間設定回路29は、第2エッジ検出信号Q_2に基づいて、2つのパルスが現れたことが分かると、そのPWMの1周期の開始時点から、1つ目のパルスの立ち下がり時点までの時間、または1つ目のパルスの立ち下がり時点から2つ目のパルスの立ち上がり時点までの間の所定時点までの時間をマスク時間として設定する構成でもよい。
マスク信号生成回路25は、マスク時間の最適化を随時行う構成であったが、マスク時間の最適化を随時行わない構成でもよい。例えば、起動時にマスク時間の最適化を行うと、その後はマスク時間を固定するといった構成でもよい。
スイッチング電源装置1、41、51、61としては、ダイオード10に代えて、例えばFETなどのスイッチング素子を用いる同期整流方式であってもよい。
スロープ補償回路19で生成された鋸波などのスロープ補償信号を、電流検出回路3の出力信号に加算する構成を採用してもよい。
減算器18およびスロープ補償回路19は、必要に応じて設ければよい。つまり、スロープ補償を行うための構成は必要に応じて設ければよい。
スイッチング素子9は、バイポーラトランジスタ、IGBTなどの半導体素子であってもよい。
図面中、1、41、51、61はスイッチング電源装置、2は主回路、3は電流検出回路、4は電圧検出回路、5は誤差増幅器(誤差増幅回路)、6はPWM信号生成回路、7、42、52、62はマスク処理回路、8は駆動回路、9はスイッチング素子、11はインダクタ、24はスイッチ回路(マスク処理実行手段)、26はコンパレータ、29はマスク時間設定回路(マスク時間設定手段)、32は谷検出手段、33は第1エッジ検出回路、34は第2エッジ検出回路、35はカウンタ回路、43、63はAND回路(マスク処理実行手段)を示す。

Claims (5)

  1. スイッチング素子(9)およびインダクタ(11)を有し、駆動信号がオンレベルになると前記スイッチング素子がオンして前記インダクタに流れる電流を増加させ、前記駆動信号がオフレベルになると前記スイッチング素子がオフして前記インダクタに流れる電流を出力側に還流させる主回路(2)と、
    前記スイッチング素子と直列に設けられ、前記スイッチング素子を通して前記インダクタに流れる電流に対応した電流検出信号を出力する電流検出回路(3)と、
    前記主回路の出力電圧に対応した検出電圧を出力する電圧検出回路(4)と、
    前記主回路の目標出力電圧に対応した基準電圧と前記検出電圧との差に応じた誤差信号を出力する誤差増幅回路(5)と、
    前記電流検出信号をマスク処理するマスク処理回路(7、42、52、62)と、
    クロック信号に同期してPWM信号をオンレベルにし、前記マスク処理された電流検出信号が前記誤差信号に達した時に前記PWM信号をオフレベルにする電流モード制御を実行するPWM信号生成回路(6)と、
    前記PWM信号を入力して前記駆動信号を出力する駆動回路(8)と、
    を備え、
    前記マスク処理回路は、
    PWMの1周期において前記マスク処理前の前記電流検出信号のレベルが低下から上昇に転じる部分である谷が存在するか否かを検出する谷検出手段(32)と、
    前記谷検出手段により前記谷が検出されると、その1周期の開始時点から前記谷までの時間をマスク時間として設定するマスク時間設定手段(29)と、
    前記PWM信号がオンレベルに変化するときに前記電流検出信号を前記誤差信号よりも低く設定された所定のマスクレベルに固定し、その後、前記マスク時間が経過したときに前記電流検出信号を前記マスクレベルから開放するマスク処理実行手段(24、43、63)と、
    を備えていることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記谷検出手段は、
    前記マスク処理前の前記電流検出信号およびPWM周期毎に変化する電圧信号を比較するコンパレータ(26)を備え、
    PWMの1周期の間において前記コンパレータの出力信号に2つのパルスが現れた場合、それらパルスのうち2つ目のパルスの立ち上がり時点を前記谷として検出することを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記谷検出手段は、
    前記マスク処理前の前記電流検出信号およびPWM周期毎に変化する電圧信号を比較するコンパレータ(26)を備え、
    PWMの1周期の間において前記コンパレータの出力信号に2つのパルスが現れた場合、それらパルスのうち1つ目のパルスの立ち下がり時点を前記谷として検出することを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記谷検出手段は、
    前記コンパレータの出力信号が立ち上がるタイミングでアクティブレベルに転じるとともにPWMの1周期が終了するタイミングで非アクティブレベルに転じる第1エッジ検出信号を出力する第1エッジ検出回路(33)と、
    前記第1エッジ検出信号がアクティブレベルである期間に前記コンパレータの出力信号が立ち上がるタイミングでアクティブレベルに転じるとともにPWMの1周期が終了するタイミングで非アクティブレベルに転じる第2エッジ検出信号を出力する第2エッジ検出回路(34)と、
    を備え、
    前記第2エッジ検出信号の立ち上がりでもって、前記2つのパルスが現れたことを検出することを特徴とする請求項2または3に記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記マスク時間設定手段(29)は、
    PWMの1周期の開始時点から、前記谷検出手段により検出される前記谷までをカウントするカウンタ回路(35)を備え、
    前記カウンタ回路のカウント値に基づいて前記マスク時間の設定を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のスイッチング電源装置。
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