上述のような通信販売システムでは商品代金の支払い方法としてクレジットカード払い、商品受け取り後の代金振り込み、商品配達時の代金引換などの方法を利用できる。通信販売による取引のうち約7割はクレジットカード払いで商品代金の支払いが行われている。クレジットカード払いでは、商品代金をクレジット会社が負担するため、通信販売会社にとって商品代金を回収できなくなるリスクは低い。
一方、代金振り込みや代金引換を利用する残り3割の取引では、クレジットカード払いのような本人確認が行われない。そのため、架空の名前を使い予め用意した送付先に商品を送らせて商品をだまし取ろうとする詐欺的な取引や、他人になりすまして商品を大量に注文し、大量の商品を送りつけて相手を困らせる悪戯目的の取引が近年増加している。特にファクシミリやインターネットに接続可能な入力デバイス(パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末など)を利用した注文では、注文時に通信販売会社側の担当者と注文者の間で直接のやりとりがなく、詐欺や悪戯を見破ることは難しかった。代金振り込みや代金引換を利用する取引で商品代金を回収できなくなった場合、その商品代金は通信販売会社の負担となるため、代金振り込みや代金引換を利用する取引での事故をできるだけ少なくしたいという要望が通信販売会社にはあった。
本発明は上記課題に鑑みて為され、不正な目的で行われた可能性がある注文に対して注意を喚起できる注文情報照会方法、及びそのプログラム、並びに、注文情報照会装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は注文情報照会方法の発明であって、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信するステップと、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて第1データベースに登録するステップと、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信元のサーバに送信するステップと、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信するステップと、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報を要注意先に分類して第1データベースに登録するステップと、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先に分類されると、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信するステップと、を有することを特徴とする。
請求項2の発明は注文情報照会方法の発明であって、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、注文者が注文に使用した入力デバイスに関するデバイス情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信するステップと、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて第1データベースに登録するステップと、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信元のサーバに送信するステップと、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信するステップと、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報のデバイス情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内にデバイス情報が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報のデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録するステップと、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先に分類されると、この入力デバイスからの注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信するステップと、を有することを特徴とする。
請求項3の発明は注文情報照会方法の発明であって、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報、および、注文者が注文に使用した入力デバイスに関するデバイス情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信するステップと、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて第1データベースに登録するステップと、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信元のサーバに送信するステップと、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信するステップと、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報の両方が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に、送付先およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録するステップと、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報が要注意先に分類されると、送付先および入力デバイスのうち少なくとも何れか一方が同じである注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信するステップと、を有することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2又は請求項3の発明において、悪用される可能性がある入力デバイスに関するデバイス情報が登録された第2データベースに、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が登録されているか否かを判断し、登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信するステップを有することを特徴とする。
請求項5の発明はプログラムの発明であって、コンピュータを、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信する手段、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて第1データベースに登録する手段、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信元のサーバに送信する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先に分類されると、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信する手段、として動作させることを特徴とする。
請求項6の発明はプログラムの発明であって、コンピュータを、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、注文者が注文に使用した入力デバイスに関するデバイス情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信する手段、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて第1データベースに登録する手段、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信元のサーバに送信する手段、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信する手段、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報のデバイス情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内にデバイス情報が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報のデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する手段、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先に分類されると、この入力デバイスからの注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信する手段、として動作させることを特徴とする。
請求項7の発明はプログラムの発明であって、コンピュータを、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報、および、注文者が注文に使用した入力デバイスに関するデバイス情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信する手段、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて第1データベースに登録する手段、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信元のサーバに送信する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報の両方が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に、送付先およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報が要注意先に分類されると、送付先および入力デバイスのうち少なくとも何れか一方が同じである注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信する手段、として動作させることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項6又は請求項7の発明において、コンピュータを、悪用される可能性がある入力デバイスに関するデバイス情報が登録された第2データベースに、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が登録されているか否かを判断し、登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信する手段、として動作させることを特徴とする。
なお、請求項5−8の発明は、プログラムに限らず、このプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。
請求項9の発明は注文情報照会装置の発明であって、受信部と、登録部と、判定部と、送信部とを備える。受信部は、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信する。登録部は、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて第1データベースに登録する。判定部は、照会情報をもとに要注意先の注文か否かを判定する。送信部は、判定部による照会結果をサーバに送信する。判定部は、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信部から送信元のサーバに送信させる。判定部は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信部から送信元のサーバに送信させる。判定部は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。判定部は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先に分類されると、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させる。
請求項10の発明は注文情報照会装置の発明であって、受信部と、登録部と、判定部と、送信部とを備える。受信部は、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、注文者が注文に使用した入力デバイスに関するデバイス情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信する。登録部は、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて第1データベースに登録する。判定部は、照会情報をもとに要注意先の注文か否かを判定する。送信部は、判定部による照会結果をサーバに送信する。判定部は、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信部から送信元のサーバに送信させる。判定部は、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信部から送信元のサーバに送信させる。判定部は、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報のデバイス情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内にデバイス情報が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報のデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。判定部は、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先に分類されると、この入力デバイスからの注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させる。
請求項11の発明は注文情報照会装置の発明であって、受信部と、登録部と、判定部と、送信部とを備える。受信部は、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報、および、注文者が注文に使用した入力デバイスに関するデバイス情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信する。登録部は、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて第1データベースに登録する。判定部は、照会情報をもとに要注意先の注文か否かを判定する。送信部は、判定部による照会結果をサーバに送信する。判定部は、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信部から送信元のサーバに送信させる。判定部は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信部から送信元のサーバに送信させる。判定部は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報の両方が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に、送付先が同じと推定される注文およびデバイス情報が同じと推定される注文のうちの少なくとも何れか一方が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。判定部は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報が要注意先に分類されると、送付先および入力デバイスのうち少なくとも何れか一方が同じである注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させる。
請求項12の発明は、請求項10又は請求項11の発明において、判定部は、悪用される可能性がある入力デバイスに関するデバイス情報が登録された第2データベースに、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信部から送信元のサーバに送信させることを特徴とする。
請求項1の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。そして、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果とが送信される。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減できる。
請求項2の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内にデバイス情報が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。そして、この入力デバイスからの注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果とが送信される。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減できる。
請求項3の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先およびデバイス情報のうちの少なくとも何れか一方が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。そして、送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じである注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果とが送信される。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減できる。
請求項4の発明では、照会情報に含まれたデバイス情報が第2データベースに登録されていれば、送信部が、トランザクションナンバと要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信するので、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができる。
請求項5の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する手段としてコンピュータが動作する。そして、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信する手段としてコンピュータが動作する。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減可能なプログラムを提供できる。
請求項6の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内にデバイス情報が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する手段としてコンピュータが動作する。そして、この入力デバイスからの注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信する手段としてコンピュータが動作する。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減できる。
請求項7の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先およびデバイス情報のうちの少なくとも何れか一方が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する手段としてコンピュータが動作する。そして、送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じである注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信する手段としてコンピュータが動作する。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減できる。
請求項8の発明では、照会情報に含まれたデバイス情報が第2データベースに登録されていれば、送信部が、トランザクションナンバと要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信する。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができる。
請求項9の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、判定部が、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。そして、判定部が、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させる。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減可能な注文情報照会装置を提供できる。
請求項10の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内にデバイス情報が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、判定部が、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。そして、判定部が、この入力デバイスからの注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させる。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減可能な注文情報照会装置を提供できる。
請求項11の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先およびデバイス情報のうちの少なくとも何れか一方が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、判定部が、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。そして、判定部が、送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じである注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させる。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減可能な注文情報照会装置を提供できる。
請求項12の発明では、照会情報に含まれたデバイス情報が第2データベースに登録されていれば、判定部が、トランザクションナンバと要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信部から送信させる。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができる。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の注文情報照会装置1を用いた全体システムの概略的な構成図である。本実施形態の注文情報照会装置1は、通信販売会社が商品の注文を受け付けた場合に、詐欺や悪戯などの不正な目的で行われた可能性がある注文か否かを照会する照会サービスを提供する。
照会サービスを提供する照会サービス事業者が運営する注文情報照会装置1と、照会サービス事業者との間で照会サービスの利用契約を締結した複数の通信販売会社が運営するサーバ2a,2b,2cとは、インターネットのようなネットワークN1に接続される。また、客(注文者)が使用するパーソナルコンピュータやタブレット端末やスマートフォンなどの入力デバイス3a,3b,3c,3dも、ネットワークN1を介して通信販売会社のサーバ2a,2b,2cに接続されている。また、ネットワークN1には、詐欺や悪戯など不正な目的のための注文に使用される可能性が高い入力デバイス3a,3b,3c,3dのデバイス情報を収集するデータベースサーバ20(第2データベース)が接続されている。ここで、デバイス情報には、個々の入力デバイス3a,3b,3c,3dを特定することが可能な情報(例えばMAC(Media Access Control)アドレスなど)や、ネットワーク上の機器に割り当てられたIP(Internet Protocol)アドレスなどがある。
尚、以下の説明において個々のサーバを特定して説明する場合はサーバ2a,2b,2cと表記し、個々のサーバを特定せず、全てのサーバに共通する説明を行う場合はサーバ2と表記する。同様に、以下の説明において注文者が使用する個々の入力デバイスを特定して説明する場合は入力デバイス3a,3b,3c,3dと表記し、個々の入力デバイスを特定せず、全ての入力デバイスに共通する説明を行う場合は入力デバイス3と表記する。また、図1の例では通信販売会社が運営するサーバ2の台数を3台、注文者が使用する入力デバイス3の台数を4台としているが、サーバ2や入力デバイス3の台数は図1の例に示した台数に限定されない。
ところで、客(注文者)が通信販売会社に商品を注文する方法としては、電話4による注文や、ファクシミリ5で注文書を電送する方法がある。また、パーソナルコンピュータやスマートフォンなどのブラウザソフトを搭載した入力デバイス3を使用して、通信販売会社のWebサイトにアクセスして、商品を注文する方法もある。客が電話4で商品を注文した場合、通信販売会社の担当者が、電話4での応対内容をもとに、注文者の氏名や、送付先に関する送付先情報(例えば、送付先の住所を示す住所情報、送付先の電話番号を示す電話情報)や、商品の品名、品番などをサーバ2に登録する。客がファクシミリ5で注文した場合、通信販売会社の担当者が、注文書の注文内容をもとに、注文者の氏名や、送付先に関する送付先情報や、商品の品名、品番などをサーバ2に登録する。また、客が入力デバイス3を用いて注文した場合は、入力デバイス3を用いて客が入力した、注文者の氏名や、送付先情報や、商品の品名、品番などの注文情報がネットワークN1を介してサーバ2に送信される。
そして、照会サービスを利用する通信販売会社は、客からの注文を受け付けると、詐欺や悪戯などの目的で行われた可能性がある注文か否かを照会するために、例えば送付先情報を含む照会情報をサーバ2から注文情報照会装置1に送信させる。注文情報照会装置1は、サーバ2から送信された照会情報をもとに、詐欺や悪戯などの目的で行われた可能性がある注文か否かを照会し、その結果(照会結果)を送信元のサーバ2へ返信する。なお本実施形態では、通信販売会社のサーバ2から注文情報照会装置1に、送付先情報に加えて、注文された商品の分類を示す商品分類の情報が送信される。また本実施形態では、送付先を特定するための送付先情報として、送付先の住所を示す住所情報と、送付先の電話番号を示す電話情報を送信しているが、住所情報のみでもよい。
注文情報照会装置1は、本発明に係る注文情報照会方法を実現するためのプログラムが組み込まれたコンピュータからなる。注文情報照会装置1は、マイクロプロセッサからなる演算処理部10と、ネットワークN1を介したデータ通信を行う通信部14と、例えばハードディスクのような外部記憶装置に構築されたデータベース15(第1データベース)とを備える。また、演算処理部10が組み込みのプログラムを実行することによって、演算処理部10の演算機能によって後述する登録部11と判定部12とが実現される。
通信部14は、照会サービスを利用するサーバ2からネットワークN1を介して送信された照会情報などのデータを受信する受信部の機能と、ネットワークN1を介してサーバ2へ照会結果などのデータを送信する送信部の機能を備えている。
データベース15には、過去に通信部14が受信した照会情報(住所情報および電話情報を含む送付先情報と、商品の分類を示す商品分類情報とからなる)が蓄積されている。注文情報照会装置1が提供する照会サービスを利用する通信販売会社が増え、データベース15に蓄積される照会情報が増えるほど、不正な目的で行われた可能性がある注文か否かを判定する精度が向上する。下記の表1はデータベース15に記憶される照会情報の一例を示している。データベース15には、照会情報に含まれる送付先情報(送付先の住所情報D2および電話情報D3)と商品分類情報D4に、会社情報D1と、日時情報D5と、トランザクションナンバD6とが対応付けて記憶されている。会社情報D1は送信元の通信販売会社を識別する情報である。住所情報D2には、送付先の郵便番号のデータD21と、住所(市区町村名、街区符号、住居番号)のデータD22が含まれる。電話情報D3には、自宅電話番号のデータD31と、携帯電話番号のデータD32とが含まれる。日時情報D5は照会情報の受信日時を示す情報である。トランザクションナンバD6は、個々の注文を識別するための情報である。なお、会社情報D1と日時情報D5とトランザクションナンバD6とは、サーバ2から受信した照会情報に対して注文情報照会装置1が付与した情報である。
登録部11は、通信部14が受信した照会情報をデータベース15に登録する。
判定部12は、通信部14が受信した照会情報をもとに要注意先の注文であるか否かを判定する。
判定部12は、通信部14が照会情報を受信した際に、通信部14が新たに受信した照会情報とデータベース15に登録されている過去の照会情報を比較し、新たに受信した照会情報と送付先が同じであると推定される照会情報をデータベース15から抽出する。
通信販売会社から商品をだまし取ろうとする者は、自身の住所が特定されないように、例えば短期賃貸物件、宿泊施設、ネットカフェ、私設私書箱などを商品の送付先として用意し、この送付先を使って、短期間に出来るだけ多くの商品をだまし取ろうとする。また、実在する第3者になりすまして大量の商品を注文し、第3者の住所宛てに大量の商品を送りつけるような悪戯目的の注文でも、同じ送付先に対して同時期に大量の商品が注文される場合がある。このような場合、1つの通信販売会社から同じ送付先に大量の商品を送らせようとすると、怪しまれる可能性があるので、複数の通信販売会社に注文を分散させることが考えられる。複数の通信販売会社に注文を分散させると、1社だけで詐欺目的の注文を見破ることは難しくなる。また、商品をだまし取る目的で注文するため、送付先を特定する送付先住所には、商品が届く程度に正しい住所が入力されるものと考えられる。なお、配送業者は、住所の一部(例えば番地の一部)が間違っていても、送付先に電話をかけて確認を取ったり、正しい住所を推測して配達しようとするので、同じ送付先への注文と悟られないよう、故意に一部を間違えた形で住所を入力することも考えられる。
そこで、判定部12は、不正な目的で行われた可能性がある注文を抽出するため、送付先情報を検索キーとしてデータベース15に蓄積されている過去の照会情報を検索し、照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文を抽出する。
なお住所情報D2には、郵便番号のデータD21と、市区町村名と街区符号と住居番号からなるデータD22とが含まれる。現在使用されている7桁の郵便番号は町域までを表しているので、郵便番号のデータD21と、住所のデータD22に含まれる丁目と街区符号と住居番号の情報を合わせれば、送付先を特定できる。ここで、丁目以下の部分が例えば「○丁目△△−××」となっている場合、○丁目△△までの部分が正しければ、最後の「××」が間違っていても、電話で確認をとるなどして送付先に届く可能性が高いと考えられる。そのため、詐欺目的の注文者が、同じ住所に複数の注文を行っていることに気付かれないよう、わざと最後の「××」の部分を変更して注文する場合も想定される。したがって、本実施形態では、データ処理にかかる時間を短縮しながら、不正な目的の注文を確実に検出できるよう、郵便番号のデータD21と、住所のデータD22のうち丁目、街区符号、および住居番号の部分のうちの上から3桁目までとを抽出処理に使用する。また、電話情報D3には自宅電話番号D31と携帯電話番号D32とが含まれており、本実施形態では、自宅電話番号D31および携帯電話番号D32のうち少なくとも何れか一方が一致するデータを抽出する抽出処理を行っている。
すなわち、判定部12は、郵便番号のデータD21と、住所データD22のうち丁目、街区符号、および住居番号の部分の上から3桁目までと、自宅電話番号D31および携帯電話番号D32を用いて、送付先が同じか否かを判断する。
判定部12は、上述の抽出結果をもとに、照会情報の受信日時から所定の第1期間内(例えば数分から数時間程度の期間内)に、送付先が同じであると推定される注文が所定件数以上(例えば3件以上)あるか否かを判定する。所定期間内に送付先が同じであると推定された注文が所定件数以上あれば、判定部12は、不正な目的で行われた可能性がある注文と判断し、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報を要注意先に分類する。判定部12は、今回受信した照会情報の送付先情報を要注意先と判定すると、この送付先情報を要注意先としてデータベース15に登録する。そして、判定部12は、今回受信した照会情報の受信日時から所定期間内に、送付先が同じであると推定される注文を受け付けた全てのサーバ2に対し、不正な注文の可能性があることを報知する照会結果を送信させる。
次に、何れかの通信販売会社に対して入力デバイス3を用いた注文が行われた場合に、通信販売会社のサーバ2から注文情報照会装置1に照会手続が行われた場合の動作について図2のフローチャートを参照しながら説明する。尚、入力デバイス3とサーバ2と注文情報照会装置1との間で通信を行う場合には認証などの処理が行われるが、本発明の要旨ではないので、その説明は省略する。
先ず、注文者が入力デバイス3を操作して、所望の通信販売会社が運営するサーバ2のショッピングサイトにアクセスし、希望の商品を注文するため、注文手続きに必要な注文情報(氏名、住所、電話番号、商品の品番など)を入力する(ステップS1)。注文者が入力した注文情報は入力デバイス3からサーバ2に送信される(ステップS2)。
サーバ2が、入力デバイス3から送信された注文情報を受信すると(ステップS11)、注文を一旦受け付けて、商品の配送準備を開始する。なお、通信販売会社では、例えば1日に1回、予め決められた時間に、配送準備の完了した商品を配送会社に引き渡しており、配送会社に商品を引き渡す前であれば配送を中止することができる。サーバ2は、商品の配送準備を開始すると同時に、不正な目的で行われた可能性がある注文か否かを照会するために必要な照会情報(送付先情報、および、商品の分類情報)を、注文情報照会装置1に送信する(ステップS12)。
注文情報照会装置1の通信部14が、サーバ2から送信された注文情報を受信すると(ステップS21)、注文情報照会装置1の登録部11は、受信した照会情報をデータベース15に登録させる(ステップS22)。ここで、データベース15には、サーバ2から受信した照会情報(住所情報D2および電話情報D3を含む送付先情報と、商品の分類情報D4)と、会社情報D1と、日時情報D5と、トランザクションナンバD6とが対応付けて登録されている。ここにおいて、サーバ2aを運営する通信販売会社の会社情報D1はA1、サーバ2bを運営する通信販売会社の会社情報D1はA2、サーバ2cを運営する通信販売会社の会社情報D1はA3に設定されているものとする。
今回受信した照会情報がデータベース15に登録されると、注文情報照会装置1の判定部12は、照会装置1に付与したトランザクションナンバD6を通信部14から送信元のサーバ2に送信させる(ステップS23)。このとき、送信元のサーバ2は、注文情報照会装置1から送信されたトランザクションナンバD6を受信し(ステップS13)、注文情報照会装置1に照会した注文に付与されたトランザクションナンバD6を記憶する。サーバ2は、以後、このトランザクションナンバD6を用いて、個々の注文を識別することができる。
次に、注文情報照会装置1の判定部12は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報をもとに、この送付先が要注意先としてデータベース15に登録済みか否かを判断する(ステップS24)。
この送付先が要注意先に分類してデータベース15に登録されていれば(ステップS24のYes)、判定部12は、要注意先への注文であることを報知する信号を通信部14から送信元のサーバ2へ送信する。通信販売会社のサーバ2は、要注意先への注文であることを報知する注意信号を注文情報照会装置1から受信すると(ステップS14)、商品の配送処理を中止する(ステップS15)。
一方、今回受信した照会情報の送付先が要注意先に分類して登録されていなければ(ステップS24のNo)、判定部12は、ステップS21で今回受信した照会情報と、データベース15に登録されている過去の照会情報とを比較する。判定部12は、郵便番号のデータD21と、住所のデータD22のうち丁目と街区符号と住居番号の部分の上から3桁目までの情報とがそれぞれ完全一致し、自宅電話番号D31および携帯電話番号D32のうち少なくとも何れか一方が完全一致するものを、送付先が同じ照会情報と推定する。判定部12は、今回受信した照会情報と送付先が同じであると推定される照会情報をデータベース15から抽出する名寄せ処理を実行する(ステップS25)。なお、判定部12は、郵便番号のデータD21と、住所のデータD22のうち丁目と街区符号と住居番号の部分の上から3桁目までの情報とが完全一致していれば、自宅電話番号D31および携帯電話番号D32が部分一致であっても、送付先が同じと判断してもよい。
判定部12は、上述の抽出処理を終えると、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間(例えば数分から数十分)内に、送付先が同じだと推定される注文が所定件数(例えば3件)以上あるか否かを判定する(ステップS26)。
ここで、今回受信した照会情報の受信日時から第1期間内に、送付先が同じであると推定される注文が所定件数以上あると判定された場合、判定部12は、今回受信した照会情報の送付先情報を要注意先に分類し直してデータベース15に登録する。判定部12は、今回の送付先を要注意先に分類すると、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全てのサーバ2に、対象の注文に割り当てたトランザクションナンバD6と、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信する(ステップS27)。なお、上記の所定件数や第2期間は適宜変更が可能であり、個々の通信販売会社の方針に合わせて通信販売会社ごとに異なる件数、期間に設定されていてもよい。
ここで、要注意先と分類された送信先への注文を第2期間前までに受け付けたサーバ2が注文情報照会装置1から照会結果を受信すると(ステップS16)、照会結果が要注意先であるから(ステップS18のYes)、サーバ2は商品の配送を中止させる(ステップS18)。これにより、詐欺や悪戯などの不正な目的で行われた注文による被害を未然に回避できる。
なお、ステップS26の判定処理の結果、第1期間内で送付先が同じだと推定された注文が所定件数よりも少なければ、演算処理部10は、今回の送付先が要注意先ではないことを示す照会結果を通信部14から送信元のサーバ2へ返信する。この場合、照会結果は要注意先でないから(ステップS18のNo)、送信元のサーバ2は、商品の配送処理を継続し、商品の注文者に商品が配送される(ステップS19)。
ここで、所定の第1期間内に同じ送付先への注文が3回以上行われると、この送付先を要注意先と分類するように設定されている場合の動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。図3は、サーバ2a、サーバ2b、サーバ2cの順番で同じ送付先への注文を受け付けた場合の動作を示している。
サーバ2aが、ステップS31で最初に注文を受け付けて、照会情報を注文情報照会装置1に送信すると(ステップS32)、注文情報照会装置1は、この照会情報をもとに照会処理を行う(ステップS33)。この場合は最初の注文であるから、注文情報照会装置1は要注意先への注文ではないと判断し、照会結果を送信元のサーバ2aに送信する(ステップS34)。サーバ2aは、この照会結果を受信すると(ステップS35)、問題無しと判断して配送準備を継続する。
次に、サーバ2bが、ステップS36で同じ送付先への注文を2番目に受け付けて、照会情報を注文情報照会装置1に送信すると(ステップS37)、注文情報照会装置1は、この照会情報をもとに照会処理を行う(ステップS38)。この場合、第1期間内で同じ送付先への2番目の注文であるので、注文情報照会装置1は要注意先への注文ではないと判断し、照会結果を送信元のサーバ2bに送信する(ステップS39)。サーバ2bは、この照会結果を受信すると(ステップS40)、問題無しと判断して配送準備を継続する。
その後、サーバ2cが、ステップS41で同じ送付先への注文を3番目に受け付けて、照会情報を注文情報照会装置1に送信すると(ステップS42)、注文情報照会装置1は、この照会情報をもとに照会処理を行う(ステップS43)。この場合、第1期間内で同じ送付先への3番目の注文であるので、注文情報照会装置1はこの送付先を要注意先に分類する。そして、注文情報照会装置1は、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全てのサーバ2a,2b,2cへ、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信する(ステップS44)。この照会結果をサーバ2c,2b,2aが受信すると(ステップS45,S46,S47)、サーバ2c,2b,2aはそれぞれ商品の配送を中止させる(ステップS48,S49,S50)。これにより、同じ送付先への注文を所定の第2期間内に受け付けたサーバ2は、不正な目的で行われた可能性がある注文と判断して、商品の発送を取り消すことができ、注文を取り消すことで、不正な注文による損失を低減することができる。
ところで、詐欺や悪戯などの不正な目的で注文する者は、送信元が特定されないように、インターネットカフェやマンガ喫茶に設置されたインターネット接続機器やプリペイドのスマートフォンなどの入力デバイスを利用する傾向がある。
したがって、注文情報照会装置1の判定部12は、送付先情報の代わりにデバイス情報を用い、デバイス情報に基づいて要注意先の注文であるか否かを判定してもよい。すなわち、判定部12は、同じ入力デバイスから同時期に複数件の注文が行われた場合、この注文が要注意先からの注文であると判定する。
通信販売会社のサーバ2は、注文受付時に、注文者が注文に使用した入力デバイス3のデバイス情報やIPアドレスやMACアドレスを取得する機能を備え、このデバイス情報を含めた照会情報を注文情報照会装置1に送信するものとする。
注文情報照会装置1の通信部14がサーバ2から照会情報を受信すると、登録部11は通信部14が受信した照会情報をデータベース15に登録し、判定部12は通信部14が受信した照会情報をもとに要注意先からの注文か否かを判定する。
判定部12は、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先としてデータベース15に登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、通信部14から送信元のサーバ2に送信させる。
判定部12は、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が、データベース15に要注意先に分類して登録されていない場合、今回受信した照会情報のデバイス情報を検索キーとしてデータベース15に登録された過去の照会情報を検索する。判定部12は、検索の結果、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内にデバイス情報が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報のデバイス情報を要注意先に分類してデータベース15に登録する。また、判定部12は、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先に分類されると、この入力デバイスからの注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバ2に、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を通信部14から送信させる。
これにより、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内にデバイス情報が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、判定部12が、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。そして、判定部12は、この入力デバイスからの注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバ2に、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を通信部14から送信させている。したがって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減できる。
また、注文情報照会装置1の判定部12は、照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報の両方を用いて、要注意先の注文であるか否かを判定してもよい。
すなわち、判定部12は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が要注意先としてデータベース15に登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、通信部14から送信元のサーバ2に送信させる。
また、判定部12は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報の両方が要注意先としてデータベース15に登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を検索キーとしてデータベース15に登録された過去の照会情報を検索する。判定部12は、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に、送付先およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を要注意先に分類してデータベース15に登録する。そして、判定部12は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報が要注意先に分類されると、送付先および入力デバイスのうち少なくとも何れか一方が同じである注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバ2に、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を通信部14から送信させる。
これにより、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先およびデバイス情報のうちの少なくとも何れか一方が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、判定部12が、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を要注意先に分類してデータベース15に登録する。そして、判定部12は、送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じである注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバ2に、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を通信部14から送信させる。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減できる。
また、悪用される可能性がある入力デバイス3に関するデバイス情報やIPアドレスやMACアドレスを収集したデータベースサーバ20がネットワークN1に接続されている場合、注文情報照会装置1が、データベースサーバ20に登録されたデバイス情報やIPアドレスやMACアドレスを、要注意先からの注文か否かを判定する処理に利用してもよい。ここにおいて、データベースサーバ20で収集された入力デバイス3に関するデバイス情報とは、例えば、javaスクリプトで得られる、コンピュータのシステム情報やブラウザの情報などである。なお、データベースサーバ20には、使用者を特定しにくいインターネットカフェやマンガ喫茶に設置されたインターネット接続機器のIPアドレスやMACアドレスやデバイス情報や、外国にあるサーバのIPアドレスなどが予め登録されている。
注文情報照会装置1の判定部12は、通信部14が受信した照会情報にデバイス情報が含まれていると、このデバイス情報をデータベースサーバ20に照会する。このデバイス情報がデータベースサーバ20に登録されていれば、判定部12は、要注意先の注文と判定し、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、通信部14から送信元のサーバ2に送信させる。これにより、通信販売会社では、注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができる。
また、照会情報に含まれるデバイス情報がIPアドレスの場合、IPアドレスによって入力デバイス3の現在位置をある程度の範囲で絞り込むことができる。したがって、注文情報照会装置1の判定部12は、IPアドレスから求めた入力デバイス3の現在位置と、送付先の住所とが離れている場合、要注意先の注文であると判断してもよい。また、IPアドレスが外国のIPアドレスの場合には、不正な目的で行われた注文の可能性が高いため、このような場合も判定部12が要注意先の注文であると判断してもよい。
以上説明したように、本実施形態の注文情報照会方法は、通信販売会社のサーバ2が注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報を含む照会情報を、ネットワークN1経由で受信するステップと、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報D5と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバD6とを対応付けてデータベース15(第1データベース)に登録するステップと、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバD6を送信元のサーバに返信するステップと、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が、データベース15に要注意先に分類して登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバD6と、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバ2に返信するステップと、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が、データベース15に要注意先に分類して登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報を検索キーとしてデータベース15に登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報を要注意先に分類してデータベース15に登録するステップと、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先に分類されると、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバ2に、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバD6と、要注意先の注文であることを示す照会結果を返信するステップと、を有する。なお、本実施形態の注文情報照会方法において送付先情報の代わりにデバイス情報を用いてもよいし、送付先情報とデバイス情報の両方を用いてもよい。
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、通信販売会社のサーバ2が注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報を含む照会情報を、ネットワークN1経由で受信する手段、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報D5と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けてデータベース15(第1データベース)に登録する手段、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバD6を送信元のサーバ2に返信する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が、データベース15に要注意先に分類して登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバD6と、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバ2に返信する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が、データベース15に要注意先に分類して登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報を検索キーとしてデータベース15に登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報を要注意先に分類してデータベース15に登録する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先に分類されると、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバ2に、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバD6と、要注意先の注文であることを示す照会結果を返信する手段、として動作させるためのプログラムである。なお、本実施形態のプログラムにおいて送付先情報の代わりにデバイス情報を用いてもよいし、送付先情報とデバイス情報の両方を用いてもよい。また、このプログラムはコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータが実行したり、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータにインストールした後にコンピュータに実行させればよい。
また、本実施形態の注文情報照会装置1は、受信部および送信部としての通信部14と、第1データベースたるデータベース15と、登録部11と、判定部12とを備えることを特徴とする。受信部としての通信部14は、通信販売会社のサーバ2が注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信する。登録部11は、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報D5と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバD6とを対応付けてデータベース15(第1データベース)に登録する。判定部12は、照会情報をもとに要注意先の注文か否かを判定する。送信部としての通信部14は、判定部12による照会結果をサーバ2に送信する。判定部12は、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバD6を通信部14から送信元のサーバ2に返信する。判定部12は、今回受信した照会情報の送付先情報が要注意先としてデータベース15に登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバD6と、要注意先の注文であることを示す照会結果を、通信部14から送信元のサーバ2に送信させる。判定部12は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が、データベース15に要注意先に分類して登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報を検索キーとしてデータベース15に登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報を要注意先に分類してデータベース15に登録する。判定部12は、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先に分類されると、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバ2に、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバD6と、要注意先の注文であることを示す照会結果を通信部14から送信させる。なお、この注文情報照会装置1において送付先情報の代わりにデバイス情報を用いてもよいし、送付先情報とデバイス情報の両方を用いてもよい。
このように、本実施形態の注文情報照会方法、プログラム、および注文情報照会装置によれば、サーバ2から新たに受信した照会情報と、データベース15に登録されている過去の照会情報を比較することで、新たに受信した照会情報と送付先が同じであると推定される照会情報をデータベース15から抽出する。そして、新たに受信した照会情報の受信日時から所定時間内に、送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あると判定されると、送付先が同じと推定された注文を受け付けたサーバ2に要注意先の注文であることを示す照会結果を通信部14から送信させる。したがって、通信販売会社が商品の注文を受け付けてから商品を発送するまでのリードタイムよりも、上記の第2期間を短い時間に設定しておけば、通信販売会社側で商品の発送を中止して、注文者に注文内容を確認するといった対応をとることができ、不正な目的で行われた注文による損失を低減できる。また、同じ注文者が複数の通信販売会社に不正な注文を行う場合、一社だけでは不正な注文を見破れないが、注文情報照会サービスを提供する会社が運営する注文情報照会装置1に、各社の注文情報を集めて、不正に行われた可能性のある注文か否かを判定しているから、不正な注文をより確実に判定できる。しかも、通信販売会社とは別の中立的な立場にあるサービス運営会社に各社の注文情報を集約しているので、各社が独自に保有している顧客リストが、競合関係にある他者に漏れる可能性がないという利点もある。
なお、本実施形態の注文情報照会装置1が、通信販売会社から照会された注文について、通信販売会社が契約を実行したか否か(つまり商品を顧客に発送したか否か)を示す契約情報を登録してもよい。
通信販売会社のサーバ2は、所定の第1集計期間毎(例えば1ヶ月毎)に、この第1集計期間に注文情報照会装置1に照会手続を行った注文について契約情報をまとめ、各々の注文に割り当てたトランザクションナンバと契約情報とを注文情報照会装置1に送信する。注文情報照会装置1の通信部14がサーバ2から送信されたトランザクションナンバと契約情報を受信すると、演算処理部10は、データベース15に蓄積されている照会情報に契約情報を追加する。データベース15には、注文情報照会装置1に照会された照会情報が記憶されており、演算処理部10は、データベース15に記憶された照会情報のうちトランザクションナンバが同一の照会情報に、契約情報を付加してデータベース15に記憶させる。
このように、注文情報照会装置1は、通信販売会社のサーバ2から受信した契約情報を、過去に照会された照会情報に付加して記憶させている。したがって、注文情報照会装置1は、通信販売会社のサーバ2から新たな注文について照会された場合に契約情報を通信販売会社へフィードバックすることもできる。
また、本実施形態の注文情報照会装置1が、通信販売会社から照会された注文について、商品代金の支払いが完了したか否かを示す支払い情報を登録してもよい。
通信販売会社のサーバ2は、所定の第2集計期間毎(例えば毎月の月末)に、この第2集計期間内に支払われる予定だった注文について、支払いが完了したか否かを示す支払い情報をまとめ、各々の注文に割り当てたトランザクションナンバと支払い情報とを注文情報照会装置1に送信する。注文情報照会装置1の通信部14がサーバ2から送信されたトランザクションナンバと支払い情報を受信すると、演算処理部10は、データベース15に蓄積されている照会情報に支払い情報を追加する。データベース15には、注文情報照会装置1に照会された照会情報が記憶されており、演算処理部10は、データベース15に記憶された照会情報のうちトランザクションナンバが同一の照会情報に、支払い情報を付加してデータベース15に記憶させる。
このように、注文情報照会装置1は、通信販売会社のサーバ2から受信した支払い情報を、過去に照会された照会情報に付加して記憶させている。よって、注文情報照会装置1は、通信販売会社のサーバ2から新たな注文について照会された場合に支払い情報を通信販売会社へフィードバックすることもできる。
請求項7の発明はプログラムの発明であって、コンピュータを、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報、および、注文者が注文に使用した入力デバイスに関するデバイス情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信する手段、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて第1データベースに登録する手段、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信元のサーバに送信する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割
り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信元のサーバに送信する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報の両方が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に、送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する手段、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報が要注意先に分類されると、送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じである注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信する手段、として動作させることを特徴とする。
請求項9の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、判定部が、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。そして、判定部が、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させる。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減可能な情報照会装置を提供できる。
請求項10の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内にデバイス情報が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、判定部が、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。そして、判定部が、この入力デバイスからの注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させる。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減可能な情報照会装置を提供できる。
請求項11の発明では、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先およびデバイス情報のうちの少なくとも何れか一方が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、判定部が、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録する。そして、判定部が、送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じである注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させる。よって、通信販売会社では注文の受け付けを取り消したり、注文内容を再確認するといった対応を取ることができ、不正な注文手続きによる損失を低減可能な情報照会装置を提供できる。
請求項1の発明は注文情報を集積・判定する事による不正注文情報の照会方法の発明であって、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信部が受信するステップと、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて登録部が第1データベースに登録するステップと、判定部が、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信部から送信元のサーバに送信させるステップと、判定部が、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信部から送信元のサーバに送信させるステップと、判定部が、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に送付先が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報を要注意先に分類して第1データベースに登録するステップと、判定部が、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報が要注意先に分類されると、この送付先への注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させるステップと、を有することを特徴とする。
請求項2の発明は注文情報を集積・判定する事による不正注文情報の照会方法の発明であって、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、注文者が注文に使用した入力デバイスに関するデバイス情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信部が受信するステップと、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて登録部が第1データベースに登録するステップと、判定部が、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信部から送信元のサーバに送信させるステップと、判定部が、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信部から送信元のサーバに送信させるステップと、判定部が、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報のデバイス情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内にデバイス情報が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報のデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録するステップと、判定部が、今回受信した照会情報に含まれるデバイス情報が要注意先に分類されると、この入力デバイスからの注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させるステップと、を有することを特徴とする。
請求項3の発明は注文情報を集積・判定する事による不正注文情報の照会方法の発明であって、通信販売会社のサーバが注文受付時に送信した、送付先に関する送付先情報、および、注文者が注文に使用した入力デバイスに関するデバイス情報を含む照会情報を、ネットワーク経由で受信部が受信するステップと、今回受信した照会情報に、照会情報の受信日時を示す日時情報と、個々の注文を識別するために割り当てたトランザクションナンバとを対応付けて登録部が第1データベースに登録するステップと、判定部が、今回受信した照会情報に割り当てたトランザクションナンバを送信部から送信元のサーバに送信させるステップと、判定部が、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が要注意先として第1データベースに登録されていれば、照会情報に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を、送信部から送信元のサーバに送信させるステップと、判定部が、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報の両方が要注意先として第1データベースに登録されていない場合、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を検索キーとして第1データベースに登録された過去の照会情報を検索し、今回受信した照会情報の受信日時から所定の第1期間内に、送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じと推定される注文が所定件数以上あれば、今回受信した照会情報の送付先情報およびデバイス情報を要注意先に分類して第1データベースに登録するステップと、判定部が、今回受信した照会情報に含まれる送付先情報およびデバイス情報が要注意先に分類されると、送付先情報およびデバイス情報のうち少なくとも何れか一方が同じである注文を所定の第2期間前までに受け付けた全ての通信販売会社のサーバに、対象となる注文に割り当てたトランザクションナンバと、要注意先の注文であることを示す照会結果を送信部から送信させるステップと、を有することを特徴とする。