JP2015170231A - 情報入力装置並びに情報入力機器保護装置 - Google Patents

情報入力装置並びに情報入力機器保護装置 Download PDF

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Abstract

【課題】面積が広い板状パネルの表面を撫でるように操作する情報入力装置において、操作のたびに電力を起こして充電をする際に発電の効率化を図る。【解決手段】操作者の接触により指示を受けるタッチパネルを付勢して筐体105から浮揚させて支持し、操作者のフリック等によって板状パネル101が筐体105に対して往復動できるようにするとともに、圧電素子等の発電板104をパネルの往復動に協働する爪(所定力内保持部107)で弾く。弾く操作が発電板104に固有振動周波数付近の周波数での振動を招く。【選択図】図1

Description

本発明は、バッテリの電力補充機能を有する情報入力装置並びに情報入力機器保護装置に係る。詳しくは、操作者の指がパネル面を押圧する際に生じるパネル面の変位を利用して発電板を弾き、発電板の固有振動周波数を中心とした振動を生じさせることで、効率的な発電を行い、このエネルギをバッテリに還元させることで、バッテリ再充電までの時間を長期化させるようにした情報入力装置等に関するものである。
(1. 本発明に至るコンセプト)
発明者は、人間の挙動には無駄が介在しており、その無駄は価値に換えることができる筈であるという基本的発想を持っている。すなわち、情報機器を通して行うひととひと、ひとと機械のコミュニケーションも脳から直接入力がされるようにならない限り無駄は存在する。この無駄は電力という価値の形に変換しうる。すなわち情報機器の指などの操作には電力に変換できる余地があると解している。
このような余地がある以上、これを如何に効率的に取り出すかが人間の工夫の為所であり、本願発明もこの発想の延長線上にある。
(2. 本発明に係る背景技術)
近時、情報機器は小型化が進むにつれ、手に持って操作されることが多くなってきた。
これにともない、情報機器に生じる振動を電力に変換し、その電力を情報機器のバッテリに戻すことで、外部電源からバッテリを再充電する頻度を下げるという工夫が提案されている。
これらの工夫には、振動として、情報機器自体の携行に起因するものの他、機器のスイッチ等を操作するときのクリック動作などに起因するものが利用されている。
特許文献1は、情報機器自体の振動から起電力を得るものである。具体的には、情報機器の振動によって内蔵する圧電素子等が機器の加速度または変位で励振し、その振動から生じるピエゾ電気効果による発電を行うものである。
特許文献2は、情報機器が備えるスイッチ等を操作するときのクリック動作に起因する振動を利用するものであり、機械運動を変換素子により直接電気信号に変換するようになっている。具体的に機械運動を変換素子により電気信号に変換するにあたっては、上下機械運動するスイッチに爪を取り付けてあり、圧電素子による振動板を弾き、その振動を励起するようになっている。
特開平7−49388号公報 特開2007−18041号公報
しかし、近時利用が急速に進んでいる機器は所謂タッチパネルを用いたものが多い。この種の情報機器では、板状パネルを直接指で触って指示操作を与える。そして、板状パネルに対しては、単に押圧するというよりは撫でるような微小な操作しか行わないのが通常である。具体的には、指で画面を押してからサッと弾くように動かす「フリック」や、指を画面で押して、一定方向へ掃くように動かす「スワイプ」がパネルに対してする主たる操作となっている(以下、これらの操作をまとめて「フリック等」という)。
フリック等は情報機器そのものを大きく動かさないために、特許文献1では、操作で強い振動を与えることが難しい。
また、特許文献2の発明では、スイッチのように微少部品で上下動を行わせる受動部品においては実現可能であるものの、タッチパネルのような平板形状の入力デバイスの実装については示唆がなく、素直に適用しにくいという難がある。
(1. 発明の類別)
本願発明はかかる問題点を低減するものであり、その構成上の要部は、
(1)本装置若しくは保護装置の筐体として機能する部材と、
(2)板状パネル、又は操作パネルを有する機器を載置する載置板と、
(3)歪みによって電力を生じる発電板と、
(4)所定力内保持部と
を有する点にある。
そして、ひとのフリック等によって、筐体として機能する部材(1)と、板状パネル若しくは載置板(2)との間の相対的な位置関係が変位するようにして、その変位と所定力内保持部(4)とによって発電板(3)に固有振動周波数付近の強い振動を励起して起電力を得、充電池に充電をするものである。
そして本願発明は、筐体の視点において、発電板が固有振動を生じる契機を、発電板を引く所定力内保持部(4)が動いて与えるのか、発電板(3)自らが動くのかで、二の類型に大別される。
(1.1. 第一の類型)
第一の発明類型の本質とするところは、操作者の接触により機器に対する指示を受けうるタッチパネルなどの被操作部材を、弾性体等で付勢して筐体から浮揚させて支持し、かつ操作者のフリック等によって被操作部材が筐体に対して往復動できるようにするとともに、その板状パネルの往復動に協働する所定力内保持部と、機械的なひずみが生じたときに起電力を生じる発電板とを用いること、そして、発電板と所定力内保持部とは当接していて、発電板が所定力内保持部によって弾かれるように配置することにある。
言い換えれば、所定力内保持部と操作によって押圧される被操作部材とをひとつに捉え、固定した発電板をこれらが弾く類型である。
(1.2. 第二の類型)
これに対し、第二の発明類型の本質とするところは、タッチパネルなどの被操作部材でフリック等があったときに、これが変位を生じ、押圧リンクを通して発電板を歪ませる一方、所定力内保持部材を用いて、フリック等の際に発電板に非線形な振動を励起させるものである。
言い換えれば、所定力内保持部と筐体側とをひとつに捉え、搖動する発電板がこれらによって弾かれる類型である。
(2. 本願発明の類型と請求項との関係)
なお、上記二類型の発明に関し、情報入力機器そのものに実施する場合と、情報入力機器を保護する装置において実施する場合とについて、それぞれを各請求項としている。
これらの関係を表1に示す。
Figure 2015170231
(3. 各請求項ごとの課題を解決するための手段)
(3.1. 請求項1について)
まず請求項1に記載の発明は、筐体と板状パネルとを有し、バッテリを電源とする情報入力機器についてのものである。そして、板状パネルが付勢されて浮揚支持されている点、発電板、所定力内保持部、充電部を具備する点に主要な特徴がある。
ここで浮揚支持とは、フリック等により外力が加わったときには、変位するように保持することをいう。
筐体は、後述する板状パネル、発電板、所定力内保持部を内部に納め、これらの位置決め基準になるとともに、情報入力機器内部の回路部分への塵埃の進入や衝撃の防御をするように作用する。
板状パネルは、弾性体等で付勢され、浮揚するように支持されていて、筐体に対して板の法線方向に往復動しうる。そして、操作者が板状パネル表面に指で直接若しくはペンなどを用いて接触することによって機器に対する指示入力を担うように作用する。加えて、筐体に対して板の法線方向に往復動できるようになっているために、表面がフリック等されたときに略法線方向の往復動を起こすように作用する。
バッテリは、充電可能な電池である。本情報入力機器の電子回路などに電気的エネルギを供給するように作用するとともに、エネルギの供給を受けることで内部にエネルギを取り込み、再放出するように作用する。
情報入力機器は、前記板状パネルへの操作によって入力された情報をそれ自身で処理し、又は他の情報処理装置に対して当該情報を送出する。
発電板は、一部が筐体に固定された板状の部材であって、機械的な歪みが加わると起電する。そして、この発電板は、前記板状パネルと面同士がほぼ平行になるように配置される。発電板の固定を一部分に限定したことは、いずれかの辺の一部に力を加えたときに複雑な歪みを生じることになり、弾くなど力積の大きい振動を励起したときには固有振動周波数付近を中心とした大きな振動を生じさせるように作用する。
所定力内保持部は、前記板状パネルを操作する際に起こる法線方向の往復動に協働するようになっていて、これに当接する物との間の滑り方向の力成分が所定の範囲内にあるときにはその物を固定し、所定の範囲を超えたときにはその物を解放するように作用する。また、その位置は前記発電板のいずれかと接触するようになっているので、板状パネルが往復動をしたときに、発電板を弾くように作用する。
なお、マクロな視点では当接する物との間の滑り方向の力成分は、摩擦力と同質である。このため、本明細書中では以下、この力成分のことを「見かけ上の摩擦力」ということとする。
充電部は、該発電板が電力を発生させたときに、このエネルギを電力の発生と同時に若しくは一定条件が揃うまで蓄積した後、上記バッテリを充電するように作用する。
(3.2. 請求項2について)
請求項2に記載の発明は、請求項1と同じく、筐体と板状パネルとを有し、バッテリを電源とする情報入力装置についてのものである。そしてこの情報入力装置は、発電板、押圧リンク、所定力内保持部材、並びに充電部を備える。
発電板は、機械的な歪みが加わると起電するように作用する。そして、この発電板は、板状パネルと面同士がほぼ平行になるような配置がされる一方、筐体に揺動自在に軸支されている。
押圧リンクは、前記板状パネルと前記発電板との間に設けられ、板状パネルの法線方向の往復動があったときに該発電板を押圧するように作用する。
所定力内保持部材は、該発電板のうち該軸支されている点からみて、該押圧リンクの点対称となる縁辺付近の筐体内に付設される。そして、これに当接する物との間の見かけ上の摩擦力が所定の範囲内にあるときにはその物を固定し、所定の範囲を超えたときにはその物を解放するように作用する。
すなわち、前記発電板に歪みが生じるとこれに接触している所定力内保持部材との間で滑ろうとする力が生じる。このため、所定力内保持部材は、その力が所定の程度の力を越えないうちはこれが滑らないように固定し、概ね所定力を越えたときには該発電板を解放して、保持位置を変えるように作用する。
充電部は、該発電板が電力を発生したときに、一定条件が揃うまで蓄積した後、又はこのエネルギを電力の発生と同時に、上記バッテリを充電するように作用する。
(3.3. 請求項3について)
請求項3に記載の発明は、請求項1と要部がほぼ同じものである。請求項1が情報入力装置そのものを発明とするのに対し、請求項3は本発明に係る再充電機能を持たない情報機器の保護カバーに本発明の要部を実装する点で異なる。
このため、請求項3に記載の発明である情報入力機器保護装置は、板状パネルの代わりに載置板を設ける。
載置板はその面上に、バッテリを電源とする情報入力機器を載置でき、操作者が情報入力機器を操作したときに、そのパネル面への押圧力が載置板を通して情報入力機器保護装置内部に伝達されるように作用する。
その他の要部は請求項1の欄に記載したのと同じである。
(3.4. 請求項4について)
請求項4に記載の発明は、請求項2と要部がほぼ同じものである。請求項2が情報入力装置そのものを発明とするのに対し、請求項4は本発明に係る再充電機能を持たない情報機器の保護カバーに本発明の要部を実装した点で異なる。
このため、請求項4に記載の発明である情報入力機器保護装置も、板状パネルの代わりに載置板を設ける。
載置板はその面上に、バッテリを電源とする情報入力機器を載置することができ、操作者が情報入力機器を操作したときに、そのパネル面への押圧力が載置板を通して情報入力機器保護装置内部に伝達されるように作用する。
その他の要部は請求項2の欄に記載したものと同じである。
本願請求項1に係る発明によれば、板状パネルが筐体から浮動するように付設されているので、操作者が板状パネルをフリック等すると板状パネルが往復動し、これに協働する所定力内保持部が発電板を弾く。すると、発電板の固有振動周波数付近を中心とした振動を起こすので効率的な発電が可能となる。そして、この振動はパネル板の押圧だけでとどまらず、フリック等によっても起こすことができるので、総合的にバッテリの再充電間隔を延長し、使い勝手の向上を図ることができる。
本願請求項2に係る発明によれば、操作者が板状パネルを触って操作指示を行った際に、板状パネルが押圧リンクを介して発電板に強制的に歪みを生じさせる一方、所定力内保持部材の作用によって発電板を歪ませる力と歪み変位との間で非線形な関係を作り出す。このため、発電板の固有振動周波数付近を中心とした振動が生じ、効率的な発電が可能となる。そして、この発電板の振動はパネル面のどこへの操作によっても起こすことができる。また、パネル板の押圧だけでとどまらず、フリック等によっても起こすことができるので、バッテリの再充電間隔を延長し、使い勝手の向上を図ることができる。
本願請求項3並びに請求項4に係る発明によれば、本願請求項1に係る情報入力装置でない一般の平板形状の情報入力機器について、情報入力機器本体への操作によっても発電板の固有振動周波数付近を中心とした振動を生じさせられる。そして、これにより本発明を実装しない情報入力機器についてもバッテリの再充電間隔を延長し、使い勝手の向上を図ることができる。
図1は、第一の実施の形態の断面構成概念図である。 図2は、第一の実施の形態における概念的構成を裏面から斜視した状況の説明図である。 図3は、第一の実施の形態における動作説明図である。 図4は、第二の実施の形態における概念的構成を側面からみたときの状況説明図である。 図5は、第二の実施の形態における概念的構成を裏面から斜視した状況の説明図である。 図6は、第二の実施の形態における揺動支持部例の図である。 図7は、第二の実施の形態における所定力保持部材の一例の周辺構成図である。 図8は、第二の実施の形態における所定力保持部材の別例の周辺構成図である。 図9は、第三の実施の形態における断面構成概念図である。 図10は、第三の実施の形態における情報入力機器保護装置の主筐体部分の説明図である。 図11は、第三の実施の形態における情報入力機器保護装置の副筐体部分の説明図である。 図12は、第四の実施の形態における断面構成概念図 図13は、第三の実施の形態並びに第四の実施の形態における電力供給部例図である。 図14は、第一の実施の形態並びに第二の実施の形態における充電部の電気系構成のブロックダイアグラムである。 図15は、第三の実施の形態並びに第四の実施の形態における充電部の電気系構成のブロックダイアグラムである。 図16は、発電板は出力する電圧の波形例である。
本考案を実施するための形態については、以下の目次に沿って説明する。
[目次]
(1. 第1の実施の形態について)
(1.1. 概要)
(1.2. 機械系構成)
(1.2.1. 板状パネル法線方向の構成)
(1.2.2. 板状パネル面展開方向の構成)
(1.3. 電気系回路構成)
(1.4. 動作)
(2. 第二の実施の形態について)
(2.1. 機械系構成)
(2.1.1. 板状パネル法線方向の構成)
(2.1.2. 板状パネル面展開方向の構成)
(2.2. 動作)
(3. 第三の実施の形態について)
(3.1. 機械的構成)
(3.2. 保護構成)
(3.3. 電源系回路)
(4. 第四の実施の形態について)
(5. その他)
[本文]
(1. 第1の実施の形態について)
(1.1. 概要)
第一の実施の形態は、いわゆるタッチパネルを持つ情報入力機器に係るものであり、タッチパネルに対してフリック等の操作があったときにバッテリを充電するための電力を発生させるものである。
この実施の形態は、フリック等があったときに、例えば爪に代表される所定力内保持部で発電板を弾くようにすることで、バッテリ充電のための発電を行うものである。
(1.2. 機械系構成)
(1.2.1. 板状パネル法線方向の構成)
第一の実施の形態の構成についてについて、図1、図2を用いて説明する。
本実施の形態では概ね、操作者から接触操作を受ける板状パネルは筐体に浮揚した状態で保持され、筐体底面と板状パネルとの間に発電板が配置されるように構成される。そして板状パネルには所定力内保持部が付設されている。
まず図1を用いて、本実施の形態の板状パネル法線方向(図面でみると上下方向)の構成について詳細に説明する。
板状パネル(101)は、操作者からの接触によって機器に対する指示を受ける入力デバイスである。たとえば、液晶表示板の表示表面にアルミ電極を蒸着させたものや、静電気を感知する電極を着けたものなど、いわゆるタッチパネルと呼ばれるものがこれに当たる。板状パネルは、入力機能をもつ板状のものであればよく、表示機能を併せ持つかどうかは問わない。板状パネルは筐体に保持されるところ、図面上下方向に浮かせて配置され、この方向での往復動ができるようになっている。
発電板(104)は、外力が加わって機械的な歪みが生じたときに起電力を生じる板状部材である。たとえば、ピエゾ電気効果を生じるような圧電素子を用いることができる。もっとも、外力による機械的な歪みが起電力を招くのであれば圧電素子に拘る必要はなく、たとえば筐体底部に図示しない磁石を置き、弾性変形する板の上に微小コイルを配置して発電板とすることもできる。
発電板固定部(108)は、発電板(104)と筐体(105)とを固定するものである。固定により、発電板の一部が筐体底面から見て特定の高さから変わらないように発電板を保持することになる。具体的にはたとえば、後述する固定孔(206)などを用いて発電板を筐体内壁の一位置につなぎとめておくようにすればよい。
筐体(105)は、一面(たとえば図面上部)を開孔させた箱枠型の部材であって、すくなくとも内部に発電板(104)を収納できるようになっている。また、開口部付近には板状パネル(101)を保持できるようになっている。
上ストッパ(109−1、同−2)は、筐体のほぼ最上端に付設され、板状パネル(101)を筐体(105)外部に脱落しないようにさせている。上ストッパの形状は、筐体内部に外部から塵埃を入れにくくするために、筐体上部縁辺に沿って全周に渡って設けるのが望ましい。もっとも、上ストッパは板状パネルの脱落防止が目的であるために、防塵の観点では他の要素を用いてその目的を達成すればよい。従って、必ずしも全周に渡って設けなければならないわけではなく、散在するように設けてもよい。
なお、上ストッパは、筐体に一体の成型をしても、別部材として筐体上部に嵌め込むような構成にしても構わない。
下ストッパ(110−1、同−2)は、筐体の内壁に付設され、板状パネル(101)を筐体(105)内部に入り込みすぎないようにさせている。下ストッパの形状は、強度の観点から内壁に沿って全周に渡って設けるのが望ましいが、材料費との観点からこれに拘らない。
ストッパは、筐体内壁に一体成型をしても、別部材として筐体成型後に付設するようにしてもよい。
もっとも、製造時において下ストッパより図面上部にある要素を別体として製造し、その後に筐体上部に嵌め込むように構成してもよい。
所定力内保持部(107)は、発電板(104)を弾く部材である。そして、板状パネル(101)に取り付けられ、例えば発電板(104)の縁辺に当接するようになっている。そして、板状パネルが図面上下方向に動くと、所定力内保持部は、これに協働して動くため、発電板(104)を弾くようになる。
所定力内保持部の実装は、たとえば、爪状の突起を複数並べて配置したようなものでよい。この場合、発電板と当接する部位の爪はひとつの突起でも複数の突起でもよい。複数の突起とする場合、その表面を波状乃至鋸歯にすることで、板状パネルが一方向に動いたときにも複数回発電板を弾くことができ、一回のフリック等でも発電板の振動頻度を多くすることができるようになる。
なお、本実施の形態においては、発電板を矩形状にし、所定力内保持部を発電板の図面右側短辺縁辺付近に設けた。このため、発電板は図面左側筐体側内壁に突起状の発電板固定部(108)を設けてそこに固定するようにしている。このようにすれば、所定力内保持部が発電板を弾いたときに、発電板の長手方向に波が生じ、比較的低周波の振動を維持するのに適切である。もっとも、固有振動は発電板の厚さ・材質によって違ってくるため、入手の容易性によって高い周波数での固有振動を求めるときには、固定位置を発電体の中央付近に移せばよい。
また、所定力内保持部は、発電板の縁辺部付近に配置せずとも発電板に開孔を設け、その孔に入り込むように、所定力内保持部を設けることもできる。この場合、所定力内保持部は開孔縁辺で当接させればよい。こうすると、所定力内保持部を任意の場所に設置することができ、他の要素の配置設計に自由度をもたせることができるようになる。
下部バネ(103)と上部バネ(102)は、それぞれ筐体と発電板、発電板と板状パネルの間に設けられるバネである。これらはその弾性によって、板状パネル(101)が下ストッパ(110−1)と上ストッパ(109−1)との間の位置で浮揚させるために付勢するようになっている。これにより、所定力内保持部が往復動した後に発電板がもとの位置に戻ろうとする力を支援するようになっている。
浮揚バネ(111)は、前記上部バネ・下部バネとは異なる位置で筐体と板状パネルとの間に付設されるバネであって、弾性により板状パネルを浮揚させるために付勢するようになっている。
なお、浮揚バネは図に示すように筐体側内壁に突起を設け、それに付設してもよいし、筐体底面に付設するようにしてもよい。また、下ストッパ(110−2)を利用してここに付設してもよい。
上記のように構成することで、これら下部バネ(103)、上部バネ(102)、並びに浮揚バネが全体として板状パネル(101)を下ストッパ(110−1、110−2)と上ストッパ(109−1、109−2)との間の位置に浮揚させるために付勢する。
電源系回路(106)は、発電板(104)で起こった電力を図示しないバッテリに適切なタイミング・適切な電圧で充電するようにする回路である。
なお、本構成において板状パネルの図面左右方向の位置決めは重要である。たとえば、所定力内保持部として爪を用いている場合、発電板が爪の谷に入り込む位置関係を維持する必要があるためである。またたとえば、所定力内保持部として面摩擦を用いる場合、その静摩擦力を生み出す抗力を所定の値以内に納めるためである。
このため、板状パネルには、図面左右のズレを起こさせないように、ガイドや繋留手段などを設けるなどすることが望ましい。
(1.2.2. 板状パネル面展開方向の構成)
次に、図2を用いて板状パネル面展開方向(図1の横方向・水平方向)の構成について詳細に説明する。
図2は、図1で示した実施の形態について、裏側斜め下から眺めたときの構成概念を示したものである。
左上部バネ(202−1)と右上部バネ(202−2)は、発電板の長手方向中央線(215)を境に左右に分けて配している。また、これらに対応する下部のバネについても左下部バネ(203-1)と右下部バネ(203−2)に分けて配している。
左所定力内保持部(207−1)と右所定力内保持部(207−2)とについても、発電板の固定部を境に左右に爪部を分けて配している。そして、板状パネル(201)の裏面に取り付けられ、発電板(204)の角にそれぞれ対応する位置に配されている。
このように、左上部バネ(202−1)、右上部バネ(202−2)、左所定力内保持部(207−1)並びに右所定力内保持部(207−2)を、発電板の長手方向中央線(215)を境に左右に分けて配することで、フリック等が板状パネルの右側で行われても左側で行われても、所定力内保持部が発電板を弾くことができるようになる。
なお、筐体は側面部分・底面部分を一体として成型すればよいが、製造容易のために、筐体側板(205−1)と筐体底版(205−2)に分離して構成してもよい。
固定孔(206)は、発電板(204)に設けられていて、発電板を図示しない発電板固定部(108)の突起に嵌合し、筐体に発電板を固定する際の位置決めをすることができるようになっている。
なお、発電板の振動モード上必要あるときには、発電板の長手方向中央線上の短辺付近におもりを付しても構わない。
(1.3. 電気系回路構成)
次に、図14と図16を用いて、充電部として機能する電気系回路(106)の構成を説明する。
図14は、第一の実施の形態並びに第二の実施の形態における充電部の電気系構成のブロックダイアグラムである。また、図16は、発電板は出力する電圧の波形例である。
整流・昇圧部(1402)は、発電板(1401)の起電力を取り出す電極に接続され、交流乃至パルス状の電位の入力から、電力としての実効成分を取り出す。そして、後述する蓄電制御部で制御出来る程度の電圧に昇圧する。これにより、発電板の起電力のうち利用しうるエネルギを得ることができるようになる。
たとえば、発電板に圧電素子を選択した場合には、図16に示すような電圧変化を示す電力が得られる。図16をみると分かるとおり、発電板は振動によって正負の電力を生じることになるが、単純にダイオード整流をしても、後述する蓄電部(1404)に直接入力して充電を実現できる程度に必要な電圧が得られるとは限らない。この場合、蓄電部が充電に必要な電圧にするためには、昇圧を行い、蓄電に適合する電圧にする必要がある。すなわち整流・昇圧部(1402)は、発電板の出力を蓄電部(1404)が適合する直流電圧にするようになっている。
このため、具体的な回路としては、発電板出力を交流のままトランスなどで昇圧してもよいが、チャージポンプ回路によって効率的に上昇させておくのが望ましい。なお、ここで昇圧というのは発電板から得られる出力電圧のうち、必要となる電圧を超えるときはそのまま乃至減圧をすることも含む趣旨である。
蓄電制御部(1403)は、整流・昇圧部の出力に接続され、蓄電部(1404)が充電できる程度以上の電圧が得られたときに通電する一方、その電圧に至らないときには電断し、次段の蓄電部(1404)に適切な状態で電力を供給するようになっている。具体的には、ダイオードスイッチを用いるなどすればよい。
蓄電部(1404)は、たとえばコンデンサであって、蓄電制御部に接続し、情報入力装置本体の蓄電部(1407)が電力を充電できる程度の電圧に至るまで電力を蓄積するようになっている。
電位監視部(1405)は、蓄電部に接続され、蓄電部の出力電圧が本体蓄電部を充電をできる程度の電圧になっているかどうかを監視する。そして、所定の電圧に至っているときには、電力供給部(1406)に対し、蓄電部に蓄電されている電力を情報入力装置本体の蓄電部に送出するように指示をするようになっている。
電力供給部(1406)は、蓄電部(1404)に接続され、蓄電部に蓄積された電力を本体蓄電部に転送できるようにする一方、電位監視部(1405)の指示を受けて、情報入力装置本体の蓄電部に適切なタイミング・適切な電圧で充電用の電流を送出することができるようになっている。
本体蓄電部(1407)は、情報入力装置本体に内蔵乃至取り付けられている蓄電池であって、情報入力装置が動作をするための電源となっている。
なお、上記の回路構成例は発電板の特性上、発生したエネルギが本体蓄電部の充電に必要とする電位に達しないことが多い場合を前提とした一例である。発電板の起電圧が高い場合には、整流・昇圧部(1402)の昇圧機能から蓄電部(1404)までの段が不要であることは言うまでもない。
(1.4. 動作)
次に本願発明に係る第一の実施の形態の動作について、図3等を用いて説明する。
図3は、第一の実施の形態の動作説明図である。
板状パネルに対する操作は、パネル操作面(パネルの表面)を押したり、面上を撫でたりすることにより実現されるところ、その際にはいずれの場合においても軽く面上を押圧することになる。
本実施の形態においては通常、浮揚バネ(111)・上部バネ(102)・下部バネ(103)の作用によって板状パネル(101)が上ストッパのところまで付勢されて張り付けられている。ここで操作者がフリック等を行うことで板状パネルは筐体底面方向(図の下方向)に押し下げられるように変位する。発電板(104)は発電板固定部(308)によって一端が固定されているので、所定力内保持部(107)が板状パネルと協動している以上、発電板も所定力内保持部との当接部分で押し下げられることになる。そして、一定以上の見かけ上の摩擦力がかかるようになると、所定力内保持部は発電板を解放し、発電板は弾かれることになる。
ところで所定力内保持部は、爪様のものでこれを実現してもよいこと、並びにこの場合、爪をひとつとすることはもちろん、複数の爪を列状に配するのでもよいことは既述の通りである。このとき、発電板(304)は谷の中に入り込むようになっているので、たとえば複数の列状爪を実装した場合には、ひとつの所定力内保持部の往動若しくは復動によって、複数回弾かれるようになる。弾く動作では、発電板に歪みが次第に蓄積するとともに、一瞬でこれを解放することになる。この現象はδ関数的な力の変化となることから、多くの振動モードを励起することになり、複雑ながら効率的な電圧発生をすることになる。
また、爪部は板状パネル裏面の左右に分かれて付設されているので、フリック等の操作がパネル面のどこで行われても、爪部は発電板を弾くことになる。
なお、上記のような動作状態からみれば、爪の形状は、往復動の際に発電板に歪みを与え、また短時間で解放するようにするものであればどのようなものでもよい。したがって、正弦波状のもの(図3(a))でも、鋸歯状波状のもの(図3(b))でも構わないのは勿論、不規則に並べられた突起などでも構わない。
板状パネルは、筐体底面との平行を維持できず、若干の傾きをもったまま往復動をすることもある。
仮に列状の爪で実装した場合には、山の部分がひとつでも発電板に当接する限り、確実に発電板を弾くことになる。一方で谷の部分を深くしておけば、谷の部分では離れるので、特に問題は生じない。
(2. 第二の実施の形態について)
次に第二の実施の形態について、図4乃至図8を用いて説明する。
なお、本実施の形態の説明は前記第一の実施の形態と異なる点を中心に行い、性状等について同様の場合には、割愛する。
(2.1. 構成)
(2.1.1. 板状パネル面法線方向の構成)
まず、図4を用いて板状パネル面法線方向(図面でみると上下方向)の構成について、説明する。図4は、本実施の形態における概念的構成を側面からみたときの説明図である。
本実施の形態は概ね、操作者から接触操作を受ける板状パネルは筐体に保持され、筐体底面と板状パネルとの間に発電板が配置されるように構成される。そして発電板は上部バネによって板状パネルとリンクしていて、板状パネルが往復動すると、バネを介して押圧され、歪みが生じるようになっている。
板状パネル(401)は、操作者からの接触によって機器に対する指示が受けられるようになる入力デバイスである。板状パネルは筐体に保持されるところ、図面上下方向に浮かせて配置され、この方向での往復動ができるようになっている。もっとも、本実施の形態においては、図面左側では往復動の振幅は少なくてよい。すなわち、本実施の形態においては板状パネルの上下動は後述する上部バネ(402)を介して発電板(404)の押圧を招くようになっている。このため板状パネルは、上部バネ付近で往復動すればよいわけである。
発電板(404)は、外力が加わって機械的な歪みが生じたときに起電力を生じる板状部材である。
筐体(405)は、一面(たとえば図面上部)を開孔させた箱枠型の部材であって、すくなくとも内部に発電板(404)を収納できるようになっている。また、開口部付近は板状パネル(401)を保持できるようになっている。
揺動支軸(412)は、発電板(404)と筐体(405)とに介在し、発電板を筐体内で揺動自在に軸支する軸である。
上ストッパ(409)は、筐体のほぼ最上端に付設され、板状パネル(401)を筐体(405)外部に脱落しないようにさせている。
防護片(411)は、上ストッパと同じく筐体のほぼ最上端に付設され、板状パネル(401)が筐体(405)外部に脱落しないようにさせている。一方で、後述する所定力内保持手段(407)付近の防塵を図るため、上ストッパと比較すると若干広く板状パネルを被うようにするのが望ましい。
下ストッパ(410−1、同−2)は、筐体の内壁に付設され、板状パネル(101)が筐体(105)内部に入り込みすぎないようにさせている。
所定力内保持部(407)は、これに当接する物との間で生じる見かけ上の摩擦力が所定の範囲内にあるときにはその物を固定し、所定の範囲を超えたときにはその物の固定を解放する。所定力内保持部は、筐体(405)内に設けられ、発電板(404)の縁辺を引っかけられるようになっている。
所定力内保持部は、例えば図7に示すように、筐体内壁コーナーに縁に沿って設け、その表面は鋸歯状(a)乃至正弦波状(b)にすることができる。
また、別の実装技法として、図8に示すようなものとしてもよい。すなわち、この例では筐体のコーナーにガイドレール(801)を設け、その内側は面加工が施され、粗面となっている。一方、発電板(803)の端部にはガイドピン(802)を設け、これがガイドレース内を倣いながら往復動するようになっている。
ガイドピン(802)とガイドレール(801)内面とは摩擦がある。このために、発電板が変位しようと力が生じても、その静摩擦力を越えない程度であれば滑りは生じない。これに対し、その変位しようとする力が大きくなり、静摩擦力を越える程度であれば急峻な滑りが生じ、発電板に振動励振を起こすようになっている。
上部バネ(402)は、板状パネル(401)と発電板(404)との間に設けられ、両者を相互に付勢するようになっていて、押圧リンクとして機能する。
下部バネ(403)は、筐体底部(405)と発電板(404)との間に設けられ、両者を相互に付勢するようになっている。
そして上記のように構成するため通常、これらは板状パネルを上ストッパ(409)と防護片(411)に張り付くように付勢することになる。
電源系回路(406)は、発電板(404)で起こった電力を図示しないバッテリに適切なタイミング・適切な電圧で充電するようにする回路である。
なお、発電板縁辺周辺におもり(413)を付加してもよい。これにより発電板(404)の固有振動周波数を調整することができるようになる。
(2.1.2. 板状パネル面展開方向の構成)
次に板状パネル面展開方向(図4でみると水平方向にあたる)の構成を、図5乃至図6を用いて説明する。図5は、本実施の形態を裏面から斜視したときの図である。ただし、図4で示した左側が図5での右奧側となる位置関係で描いてある。
左上部バネ(502−1)と右上部バネ(502−2)は、発電板の長手方向中央線(515)を境に左右に分けて配している。また、これらに対応する下部のバネについても左下部バネ(503-1)と右下部バネ(503−2)に分けて配してあり、これら上部バネ・下部バネは対になっている。このため、板状パネルが操作を受けていないときに、揺動自在にある発電板(504)の傾きは概ね一定の範囲内に納まるように付勢されるようになっている。
これらのバネは、前記所定力内保持部(407)に対し揺動支軸を中心として点対称となる方向上に設けることが望ましい。
揺動軸受(512)は、揺動支軸(513)を受ける軸受けであって、発電板(504)の概ね中央付近に設けられ、筐体に対し発電板(504)が揺動自在に支持さえるようになっている。揺動軸受けは、板状パネル上での操作部分がパネル全面に広がることがある場合には、発電板の概ね中央に位置することが望ましい。できるだけ操作によって均等に揺動するようにすることが効率的な発電板からの起電力取得に有利だからである。
揺動支軸(513)は、前記発電板上にある揺動軸受(512)と対になった支軸であって、筐体底板(505−2)の概ね中央に設けられている。
筐体底板(505−2)は、筐体側板(505−1)に取り付けられた底板であるが、筐体として箱形状を選択した場合には、これらは一体に成型すればよい。
次に、上記揺動軸受(512)周辺の構成を図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態の発電板中程に設ける揺動軸付近を説明する構成図である。
揺動軸受(512)は、いわゆる球体軸受(図6(a))とすることも、単純に凹曲穴(図6(b))とすることも可能である。
まず、球体軸受とする場合には、揺動支軸先端には支軸球(604)を設ける。そして、これを球留めビス(606)で支軸本体(603)に固定する。
また、発電板には軸受A(601)を設けるが、これには支軸球(604)の一部を内部に納めることができるように凹曲穴が設けられている。同じく軸受B(602)にも支軸球の一部を内部に納めることができるように凹曲穴が設けられている。そして、軸受Aには軸受B(602)を対向させ軸受留めビス(605)で螺締する。かくして軸受Aと軸受Bは支軸球を把持するようになり、軸受Aの設けられた発電板は筐体に揺動自在に軸支される。
一方、揺動軸受(512)を単純に凹曲穴(図6(b))としても、支軸に当接する部分で凹曲穴で受けて発電板を揺動自在にすることができる。このとき、筐体底面に設けられる支軸(613)の先端は、支軸受(614)の凹曲穴に対応するために凸曲面に加工する。
もっとも、このままでは、発電板(612)が筐体内で脱落するおそれがあるので、これを防ぐために、発電板の支軸受付近と板状パネルとの間に抑えバネ(611)を設ける。これにより常に発電板は板状パネルから支軸方向に付勢をうけ、脱落を防止することができるようになる。抑えをバネとしたのは、板状パネルの往復動を妨げない趣旨である。
(2.2. 動作)
次に本実施の形態の動作について、図4並びに図7を参照しながら説明する。
通常、板状パネルはバネの作用により付勢されて筐体上端付近に張り付いている。ここで操作者が板状パネル上でフリック等の操作を行うと、その押圧によって板状パネルは筐体底部方向に向かって変位する。
この変位は、上部バネ(402)を介して発電板(404)に伝わることになる。もちろん、下部バネ(403)の作用により発電板はこれを減弱する力を受けることになる。
しかし、バネ乗数で内分される点に向かおうとする点で、発電板が影響を受けることにかわりはない。
支軸を中心としてバネの設けられた位置とは点対称となる発電板縁辺付近の筐体内には所定力内保持部(407)が設けられている。このため発電板が上部バネによって力を受けると、次に揺動支軸の作用によって、所定力内保持部で滑り方向の力が生じる。この力が所定力内であれば単に発電板は歪みを生じるだけである。しかし、この力が所定力を超えたときには滑りが生じ、所定力内保持部のもつ力の非線形成分が影響して発電板に複雑なモードの振動を励起する。
所定力内保持部として列状に複数の爪を配する実装をするときの滑り部分について、更に詳細に説明すると次のようになる(図7参照)。
すなわち当初、発電板の端部は所定力内保持部の爪の谷に入り込んでいるが、滑り方向の力が加わると、すなわち当接している発電板が端部が図面上下方向に変位すると、発電板のもつ弾性により歪みが生じる。そして、揺動支軸と所定力内保持部との直線距離は一定であるものの、その歪みのために発電板の揺動支軸から所定力内保持部当接端部までの実質的直線距離が短くなり、爪の谷の係合から外れることになる。すると発電板は自由な状態になり歪みを是正する方向に急峻に伸びるが、また別の山に係合するという状態になる。
このため、係合部分で発電板が揺動すると、発電板を弾くような振動励起をさせることになる。
(3. 第三の実施の形態について)
次に第三の実施の形態について、図9乃至図11及び、図15を用いて説明する。本実施の形態は、市販のスマートフォン等をそっくりそのまま用い、第一の実施の形態における効果を生じさせるようにしたものであり、情報入力保護装置としての機能するものである。
なお、本実施の形態の説明では、前記第一の実施の形態と異なる点を中心に行い、性状等について同様の場合には、割愛する。
本実施の形態における構成は、第一の実施の形態中、板状パネルをスマートフォンなどの情報入力機器に置換えたものである。すなわち、板状パネルに代えて情報入力機器としたために、これを載置する載置板(912)と、電源を供給するための電源供給コネクタ(913)、並びに電源系回路(906)の構成を変更する。その他の要素である、所定力内保持部(907)、上ストッパ(910)・下ストッパ(909−1,909−2)、上部バネ(902)・下部バネ(903)、並びに発電板(904)については第一の実施の形態と同様である。
(3.1. 機械系構成)
載置板(912)は、一の面(図面の上側面)上に携帯情報機器(901)を置くことができる形状・面積をもつ平板である。そして、上ストッパ(910)と下ストッパ(909)の間に入り込むように配置される。また、載置板の裏側には所定力内保持部(907)が取り付けられていて、載置板の図面上下動に協働して発電板を弾くことができるようになっている。
なお、載置板の図面左右方向の位置決めは重要である。理由は第一の実施の形態で説明したとおりである。
電源系回路(906)は、発電板(104)で起こった電力を携帯情報機器のバッテリに適切なタイミング・適切な電圧・適切な条件で充電するようにする回路である。
電力供給コネクタ(910)は、電源系回路に接続し、かつ携帯情報機器(901)の電源コネクタに接触するコネクタである。これにより、発電板で生じかつ電源系回路で適切な電力処理をうけた起電力を携帯情報機器に投入することができるようになっている。
具体的には、図13に示すように、筐体の内壁(1303)に電極支持体(1304)を設けこれに付勢用バネ(1302)を介して接触部材を着け、その先端の接触点(1301)が携帯情報機器のコネクタに当接するようにすればよい。この構成のコネクタを用いることにより、携帯情報機器が図9の上下方向に往復動したとしても、電機系回路と携帯情報機器との電気的接触を維持しておくことができる。
なお、携帯情報機器のコネクタに相対するコネクタ形状とすることが確実な接続をするために望ましいことはもちろんであるが、この場合、載置板の往復動を妨げないようにする必要がある。
(3.2. 保護構成)
携帯情報機器を本保護装置で被うにあたっては、携帯機器の取り出し・格納をする必要がある。この点、図10・図11を用いて説明する。
本実施の形態では第一の実施の形態における筐体部分を分離するのが、概ねの構成である。
筐体は主筐体と副筐体に分離する。主筐体(1001)は筐体のうちの大半を占める部分であって、この上に載置板(1002)を搭載する(図10)。
そして、主筐体と副筐体とはロック機構(1102)を設ける。具体的には、主筐体(1101)の側部内壁に嵌合孔(1104)を設ける一方、副筐体(1102)にはこれに嵌合する爪(1105)を設ける。これによって、主筐体と副筐体が一体になり筐体として機能するようになる(図11)。
ところで本実施の形態では、構成上の主要部をすべて主筐体に含めておくことが望ましい。
すなわち、副筐体は爪などでロックはするものの、主筐体と機械的関係として不動のものではなくロック時にガタが生じることがある。本実施の形態において載置板(912)・所定力内保持部(907)・発電板(904)の機械的関係は重要であり、これらの相互位置の関係にガタなど不確定な要素が入り込むのは望ましくない。そこで、少なくとも、載置板・所定力内保持部・発電板を保持する要素は全て同一筐体内に収納しその位置関係から不確定要素を出来る限り排除するのがよいということになる。このため、これら主要部をすべて主筐体に含めておくことが望ましいのである。具体的には、載置板の繋留と、発電板の固定とを主筐体においてすることになる。
(3.3. 電源系回路)
次に、充電部として機能する電源系回路の詳細について、図15を用いて説明する。図15は、第一の実施の形態で記した電源系回路の蓄電部(1404)以降の構成を、スマートフォンの充電機能に合わせた一構成例を示したブロックダイアグラムである。ここで、蓄電部(1504)以前の段は第一の実施の形態と同様なので、説明を割愛する。
電位監視部(1505)は、蓄電部(1504)に接続し、蓄電部が現在どの程度の電位に達したかを監視する。そして、所定電位を越えたところで、情報機器に対する充電が可能になった旨の指示を発することができるようになっている。
電力供給部(1506)は、蓄電部(1504)に接続し、また、電位監視部(1050)の充電すべき指示を受け、適切なタイミングで蓄電部から供給される電力を情報機器に投入することができるようになっている。
所定電圧作定部(1509)は、たとえばアップル社のiPhone(登録商標)などの機器で通常充電をする際に必要とする指示電圧を生成するものであり、蓄電部から電圧供給を受け、必要なタイミングで情報機器に投入できるようになっている。
遅延部(1508)は、電位監視部に接続され、電位監視部からの充電すべき指示のタイミングを所定時間遅らせるものである。すなわち、電位監視部から蓄電部が所定電圧に達したときに出される指示を受け、電力供給部(1506)が情報機器を充電可能な状態になったときに、適切なタイミングで通常充電をするように所定電圧作定部(1509)に電圧作定指示を行うように作用する。
以上のように構成したことで、一般の情報入力機器においても本願発明となる充電効果を実装することができるようになる。
(4. 第四の実施の形態について)
最後に第四の実施の形態について図12を用いて説明する。本実施の形態は、市販のスマートフォン等をそっくりそのまま用い、第二の実施の形態における効果を生じさせるようにしたものであり、情報入力保護装置として機能するものである。
本実施の形態における構成は、第二の実施の形態中、板状パネルをスマートフォンなどの情報入力機器に置換えたものである。すなわち、板状パネルに代えて情報入力機器を載置する載置板(1212)と、電源を供給する電源供給コネクタ(1213)、並びに電源系回路(1206)の構成について変更する。その他の要素である、所定力内保持部(1207)、上ストッパ(1210)・下ストッパ(1209−1,1209−2)、上部バネ(1202)・下部バネ(1203)、並びに発電板(1204)については第二の実施の形態と同様である。
電力供給コネクタ(1213)については、第三の実施の形態と同様である。
載置板(1212)は、一の面(図面上側面)に携帯情報機器(901)を置くことができる形状・面積をもつ平板であり、上ストッパ(1210)と下ストッパ(1209)の間に入り込むように配置される点で第三の実施の形態に同様である。もっとも、本実施の形態においては、載置板の裏側には上部バネ(1202)が取り付けられていて、載置板の図面上下動に協働して発電板を押圧するようになっている。
その余は第二の実施の形態に同様なので、割愛する。
(5. その他)
本明細書において「バッテリを電源とする」という語について、通常は商用電源を用い、携帯するときに限ってバッテリを電源とするとするものも含まれている。
また、第二の実施の形態と第四の実施の形態では所定力内保持部を二カ所に設けたが、筐体内の4隅にこれらを設けることも可能である。この場合、押圧リンクも対応して4箇所に設けることが望ましい。また、所定力内保持部を隅に限らず任意の場所に設けることも可能である。
また、第二の実施の形態と第四の実施の形態では押圧リンクとしてバネを実装したが、単純な突起とすることも選択しうる。もっとも、この場合の発電モードは発電板の押圧による歪みによるものが中心となり、所定力内保持部の発電板を弾く動作による効果は限弱する。
以上、本願発明は、情報入力装置として、乃至スマートフォンなどの情報入力機器のカバーとして機能するとともに、操作によって継続的に充電を行う装置として用いることができるものである。
101 板状パネル
104 発電板
107 所定力内保持部
111 浮揚バネ
401 板状パネル
402 押圧リンクとして作用する上部バネ
407 所定力内保持部
412 揺動支軸


Claims (4)

  1. 筐体と、
    付勢により該筐体から浮揚支持され、略法線方向に往復動でき、かつ操作者の押圧接触を機器に対する指示として検出する板状パネルと、
    を有し、
    バッテリを電源として動作する情報入力装置であって、
    該板状パネルと面同士がほぼ平行になるように配置され、一部が該筐体に固定されるとともに、歪みが生じたときに電力を生じる発電板と、
    該板状パネルの往復動に協働するとともに、該発電板に当接するように設けられ、当接する点で生じる滑り方向の力が概ね所定の値を越えるまでは該発電板を保持し、越えたときには該発電板を解放する所定力内保持部と、
    該発電板の起電力を該バッテリに充電する充電部と
    を具備することを特徴とする情報入力装置。
  2. 筐体と、
    付勢により該筐体から浮揚支持され、略法線方向に往復動でき、かつ操作者の押圧接触を機器に対する指示として検出する板状パネルと、
    を有し、
    バッテリを電源とする情報入力装置であって、
    該板状パネルと面同士がほぼ平行で、板面内部で該筐体に対し揺動自在に軸支され、かつ歪みが生じたときに起電力を生じる発電板と、
    該発電板と、該板状パネルとの間に設けた押圧リンクと
    該発電板の該軸支部を中心として該押圧リンクの接点とは点対称となる縁辺付近の筐体内で、該発電板に当接するように設けられ、概ねの所定力を越えるまでは該発電板を保持し、越えたときには該発電板を解放するようにした所定力内保持部と、
    該発電板の起電力を該バッテリに充電する充電部と
    を具備すること
    を特徴とする情報入力装置。
  3. 主筐体と、
    バッテリを電源として操作者による表面への押圧接触を指示として検出する情報入力機器を面上に載置でき、略法線方向に往復動でき、かつ付勢により主筐体から浮揚支持された載置板と、
    該載置板と面同士がほぼ平行になるように配置され、一部が該主筐体に固定されるとともに、歪みが生じたときに電力を生じる発電板と、
    該載置板の往復動に協働するとともに、該発電板に当接するように設けられ、当接する点で生じる滑り方向の力が概ね所定の値を越えるまでは該発電板を保持し、越えたときには該発電板を解放するようにした所定力内保持部と、
    該載置板上に載置する情報入力機器の該バッテリに該発電板の起電力を充電する充電部と、
    該主筐体に嵌着して、情報入力機器を挟持することができる副筐体と、
    を具備することを特徴とする情報入力機器保護装置。
  4. 主筐体と、
    バッテリを電源として操作者による表面への押圧接触を指示として検出する情報入力機器を面上に載置でき、略法線方向に往復動でき、かつ付勢により主筐体から浮揚支持された載置板と、
    該載置板と面同士がほぼ平行で、板面内部で該筐体に対し揺動自在に軸支され、かつ歪みが生じたときに起電力を生じる発電板と、
    該発電板と該載置板との間に設けた押圧リンクと
    該発電板の該軸支部を中心として該押圧リンクの接点とは点対称となる縁辺付近の筐体内で、該発電板に当接するように設けられ、当接する点で生じる滑り方向の力が概ね所定の値を越えるまでは該発電板を保持し、越えたときには該発電板を解放する所定力内保持部と、
    該載置板上に載置する情報入力機器のバッテリに該発電板の起電力を充電する充電部と、
    該主筐体に嵌着して、情報入力機器を挟持することができる副筐体と、
    を具備することを特徴とする情報入力機器保護装置。

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